JP2002260240A - 光情報記録媒体、スタンパー及びスタンパーの製造方法 - Google Patents

光情報記録媒体、スタンパー及びスタンパーの製造方法

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JP2002260240A JP2001253250A JP2001253250A JP2002260240A JP 2002260240 A JP2002260240 A JP 2002260240A JP 2001253250 A JP2001253250 A JP 2001253250A JP 2001253250 A JP2001253250 A JP 2001253250A JP 2002260240 A JP2002260240 A JP 2002260240A
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Seiji Morita
成二 森田
Madoka Nishiyama
円 西山
Hiroshi Konishi
浩 小西
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のドライブで使用することができ、ディ
スクに課せられた規格に違反しないで、記録容量を増や
した光情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 トラックピッチ、線速度は、PCA領
域、PMA領域、リードイン領域では従来例と同程度と
なっている。それに対し、プログラム領域、リードアウ
ト領域においては、トラックピッチ、線速度の少なくと
も一方が、PCA領域、PMA領域のものより小さくな
っている。PCA領域、PMA領域、リードイン領域で
トラックピッチ、線速度が従来と同じようになっている
ので、リードイン開始半径、プログラム開始半径、リー
ドイン開始からプログラム開始までの時間を規格内に収
めることができる。一方、プログラム領域では、トラッ
クピッチ、線速度の少なくとも一方が従来例より小さく
なっているので、プログラム領域の記録容量を増加させ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスク、CD−
R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW等に代表さ
れる光情報記録媒体、それらを製造するためのスタンパ
ー、及びこのスタンパーを製造する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】光ディスク、光磁気ディスク等の光情報
記録媒体は、従来、データ記録媒体、音声情報記録媒体
として広く使用されてきたが、最近ではこれらに加え、
CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW等が
使用されるようになってきている。これらの光情報記録
装置においては、円盤状の記録媒体の表面に設けられた
微細なピット等のマーク、または円盤状の記録媒体の表
面に設けられた皮膜の磁気による性質の変化を情報とし
て利用し、光学的手段を利用することにより情報の記録
を行っている。
【0003】このような方式の光情報記録媒体に関する
用語の意味については、その一部がJISX6261
「130mm追記型光ディスクカートリッジ」、JISX6
271「130mm書換型光ディスクカートリッジ」に記載
されているので、本明細書においては、これらに記載さ
れている用語については、特に断らない限り、これらに
記載されている意味に使用するものとする。
【0004】これらの光情報記録媒体においては、蛇行
したグルーブとランドが螺旋状に交互に設けられてお
り、通常はグルーブ上に情報が書き込まれている。ま
た、グルーブとランドは、記録又は再生装置が有する光
ピックアップを情報が書き込まれているゾーンに沿って
走行させるための位置制御すなわちトラッキングを行う
ための位置検出のために用いられる。すなわち、光が照
射される位置がグルーブまたはランドのどの位置にあた
るかによって反射光の強さが異なるので、記録又は再生
装置はその信号を受けて、光ピックアップの位置を制御
し、情報が書き込まれている位置に正確に光が照射され
るような制御を行う。
【0005】また、これらの光情報記録装置のうち、C
D−R、CD−RW等においては、オレンジブックと称
する規格が定められており、それによると、円盤状の光
情報記録媒体(以下、単に「ディスク」と称することが
ある。)の内周から外周側に向けて、順にPCA(Powe
r calibration area)領域、PMA(Program memoryar
ea)領域、リードイン領域、プログラム領域、リードア
ウト領域が設けられることになっている。PCAは記録
ドライブで試し記録をするための領域であり、PMAは
光情報記録媒体のメモリ使用状況を記録するための領域
である。
【0006】また、リードイン領域は、光情報記録媒体
に情報を記録したり光情報記録媒体から情報を読み取っ
たりするときに、記録装置や記録再生装置等に与える制
御情報を記録するエリアである。プログラム領域は、ユ
ーザーが情報を書き込んだり読み取ったりするために使
用され、ユーザーが使用できる領域である。リードアウ
ト領域は、プログラム領域の外側に設けられ、記録装置
又は再生装置に設けられた光ピックアップのトラッキン
グがずれてプログラム領域をはみ出したときに、トラッ
キングを元に戻すために使用される。
【0007】このような、光情報記録媒体においては、
できるだけトラックピッチを狭くしたり、情報の記録や
再生に使用される線速度(m/s)を遅くしたりして情
報の記録密度を上げることが、同じ光情報記録媒体に多
くの情報を記録できることになり好ましい。また、プロ
グラム領域をなるべく広くすることができれば、同様に
同じ光情報記録媒体に多くの情報を記録できることにな
り好ましい。
【0008】このうち、前者に対応する技術として、特
開平10−222874号公報に、プログラム領域にお
けるトラックピッチを小さくしたり、記録線密度(線速
度に対応)を大きくしたりする技術が開示されている。
一般に、光ピックアップの分解能は、使用する光の波長
と光学系の開口数(NA)で決定される。よって、この
技術においては、通常使用されている波長及び開口数
(λ=780nm、NA=0.45)よりも短波長、高NA(λ
=635〜685nm、NA=0.6)を使用し、分解能を上げる
ことにより、トラックピッチを小さくしたり、記録線密
度(線速度に対応)を大きくしたりし、その結果、記録
容量を大きくしている。
【0009】しかし、このような短波長、高NAの光ピ
ックアップを使用し、スポットサイズを小さくした記録
装置で記録を行ったディスクは、通常使用されているλ
=780nm、NA=0.45の光ピックアップを有す
る再生装置では読み取れないという問題点がある。すな
わち、従来使用されているものとの互換性が無く、専用
の再生装置を使用しなければならない。そればかりか、
リードイン領域の情報も読み取れないために、ディスク
の種類を識別することすら不可能となってしまう。
【0010】特開平10−222874号公報に記載の
発明においては、リードイン領域のトラックピッチや記
録線密度を従来のままとすることにより、従来の再生装
置を使用した場合でも、ディスクの種類の識別が可能な
ようにしているが、このようにしてもプログラム領域に
書き込まれた情報が読み取れないことには変わりは無
い。
【0011】なお、特開平10−222874号公報に
記載の発明においては、その実施例に示されるように、
PCA領域、PMA領域、プログラム領域、リードアウ
ト領域においては、トラックピッチや記録線密度は同一
であり、リードイン領域においてのみ、これらを変えて
いる。これは、PCA領域は記録ドライブで試し記録を
するための領域であり、PMAは光情報記録媒体のメモ
リ使用状況を記録するための領域であるので、プログラ
ム領域と同じ条件で記録、再生を行わなければならない
という考えに基づくものであり、発明にとって必然的な
ものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
短波長、高NAの光ピックアップを使用し、光スポット
サイズを小さくした記録装置で記録を行うことにより、
記録容量の増加を図ることは、従来の記録、再生装置が
使用できないという問題点を生じる。よって、考えられ
る他の方法は、従来の記録、再生装置の許容限界内で、
トラックピッチをできるだけ狭くし、線速度をできるだ
け遅くする方法である。
【0013】しかしながら、このような他の方法を採っ
た場合、ある限度を超えてトラックピッチや線速度を小
さくして、再生装置や記録装置に記録容量の増加を図っ
た光情報記録媒体を挿入した場合、その光情報記録媒体
が再生又は記録再生装置に認識されにくくなるという問
題点が発生する。
【0014】通常、記録・再生装置は、光情報記録媒体
のリードイン領域の開始位置に近い位置に光ピックアッ
プを移動させ、フォーカスの引き込みを行い光情報記録
媒体のトラックを認識する。しかし、リードイン領域や
その近傍にあるPCA領域、PMA領域のトラックピッ
チが狭いと、光ピックアップの焦点合わせが巧くいか
ず、光情報記録媒体はその装置に認識されなくなる。
【0015】なお、以上のことは、特開平10−222
874号公報に記載の発明についても言えることであ
る。例えば、光情報記録媒体が記録・再生装置に装着さ
れたとき、一番最初に光ピックアップがリードイン領域
に位置せず、PCA領域やPMA領域に位置した場合、
トラックピッチや線速度が小さいと上述の理由により光
情報記録媒体を認識することができなくなる。
【0016】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、従来の記録装置、再生装置を使用しながら、そ
の能力を最大限に発揮させ、しかも、記録容量を増やし
た光情報記録媒体が従来の記録装置や再生装置でも認識
可能となり、互換性を有する光情報記録媒体、それを製
造するためのスタンパー、及びそのスタンパーの製造方
法を提供することを課題とする。
【0017】また、本発明は、線速度を従来の光情報記
録媒体よりも極端に小さくして記録容量の向上を図った
場合にも、記録・再生装置に認識されなくなることのな
い光情報記録媒体を提供することを課題とする。
【0018】また、本発明は、プログラム領域の記録容
量を増大させても、安定でかつ確実な光書き込みが光情
報記録媒体に対して行えるようにするために必要な手段
を提供することも課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の第1の手段は、蛇行したグルーブ又はランド
に沿ってトラッキングされた光ビームによって情報の記
録・再生を行う円盤状の光情報記録媒体であって、内周
から外周側に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リ
ードイン領域、プログラム領域、リードアウト領域を有
するものにおいて、PCA領域、PMA領域、リードイ
ン領域のトラックピッチより、プログラム領域のトラッ
クピッチが狭くされていることを特徴とする光情報記録
媒体(請求項1)である。
【0020】本手段においては、プログラム領域とリー
ドアウト領域のトラックピッチをPCA領域、PMA領
域、リードイン領域のトラックピッチよりも小さくし、
記録容量を高め、かつ光情報記録媒体を認識し易くする
ために、PCA領域、PMA領域、リードイン領域のト
ラックピッチを広くしている。もちろん、この場合のト
ラックピッチは、従来の記録装置、再生装置にかけた場
合でもトラッキングエラーが許容値以上発生しないピッ
チとしなければならない。しかし、特にPCA領域、P
MA領域、リードイン領域については、光ピックアップ
が一番最初に焦点合わせをするところであるので、焦点
合わせがし易いようにしないと光情報記録媒体を認識す
ることが難しくなることから、これらの領域のトラック
ピッチは広くされている。
【0021】また、PCA領域は試し記録をする領域で
あり、PMA領域は光情報記録媒体のメモリ使用状況を
記録するための領域である。本手段では、これらの領域
のトラックピッチは狭くなっていないので、確実にトラ
ッキングができると共に、十分なマージンを持って読み
書きをすることができ、かつキャリブレーションが確実
に行える。
【0022】なお、好ましくは、光情報記録媒体では、
リードイン開始領域とプログラム開始領域が規格で決め
られているので、規格に合うようにトラックピッチを決
めた方が好ましい。なお、リードイン領域開始時間は、
製造者識別符号(M−code)でもあり、記録方法
(ライト・ストラテジ)を示す符号(T−code)で
もあるから事実上製造者が任意に変更出来ない。更にリ
ードイン領域開始時間からプログラム領域開始時間も規
格で決められている。したがって、リードイン領域のト
ラックピッチも変更すると、規格外のディスクとなって
しまう恐れがある。この面から、この領域におけるトラ
ックピッチは、不必要に狭くしない方が好ましい。
【0023】本発明者らの実験によれば、PCA領域、
プログラム領域、リードイン領域のトラックピッチを最
低1.3μm以上にすることが好ましい。この場合、リ
ードイン領域開始位置は少なくとも規格内に入れるよう
にすることで、大方の記録・再生装置で使用可能とな
る。
【0024】このように、本手段によれば、従来の記録
装置、再生装置を使用しながら、その能力を最大限に発
揮させることができ、しかも、記録・再生装置で認識可
能となり、記録容量を増やした光情報記録媒体とするこ
とができる。
【0025】また、本手段においては、内周部分に位置
するPCA領域、PMA領域、リードイン領域がプログ
ラム領域に比較し相対的にトラックピッチが大きいの
で、射出成形時にポリカーボネート等のプラスティック
樹脂がスタンパー表面の蛇行したグルーブパターンに入
り込み易い(注入しやすい)。よって、転写が確実に行
われる。これは樹脂を内周部から注入していくために生
じる。さらに、剥離の際も内周部分の離型性が特に良好
なのでクラウドが発生しにくく、内径穴形状が綺麗に加
工でき、偏心の少ない基板が製造できる。
【0026】本手段においては、プログラム領域とリー
ドアウト領域のトラックピッチを同一とすることがディ
スクの制作上好ましいが、必ずしも同一とする必要はな
く、例えば、リードアウト領域のトラックピッチをプロ
グラム領域のトラックピッチよりも大きくしても小さく
してもよい。
【0027】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、前記情報が記録される又は記
録された前記プログラム領域のグルーブ又はランドの幅
が、記録されない領域のランド又はグルーブの幅より小
さいことを特徴とするもの(請求項2)である。
【0028】トラックピッチが狭くなると、クロストー
クは高くなる(劣化する)傾向がある。しかしながら、
トラックピッチが小さくなっても、プログラム領域のグ
ルーブ又はランドのうち、記録される又は記録された方
の幅を小さく(細く)することによって、クロストーク
の低減をはかることができる。光ピックアップから照射
される光スポットが照射する面積のうち、隣接トラック
に記録されたグルーブ又はランドに対して照射される面
積の割合を小さくすることができるためである。
【0029】したがって、隣接トラックに形成されるピ
ットの影響が小さくなり、クロストークが低くなる。ま
た、更にCD−Rのように記録層が色素で形成されてい
るものは、記録される又は記録された方の幅を小さくす
ることで、ピットから得られる信号変調度が大きくなる
傾向があるので、より好ましい。
【0030】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第1の手段又は第2の手段であって、プログラム領
域のトラックピッチより、リードアウト領域のトラック
ピッチが狭くされていることを特徴とするもの(請求項
3)である。
【0031】リードアウト領域は情報の記録を行う領域
ではないので、トラッキングエラーがある程度発生して
も問題は無い。よって、本手段においては、リードアウ
ト領域のトラックピッチを安定に読み書きできるトラッ
クピッチよりもさらに狭くしている。前述のようにリー
ドアウト領域の記録時間は例えば1分30秒以上と決め
られているが、トラックピッチを狭くすることにより、
ディスクに占めるリードアウト領域の面積を小さくする
ことができ、その分をプログラム領域として使用するこ
とができるので、記録容量を増加させることができる。
【0032】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第1の手段から第3の手段であって、PCA領域と
プログラム領域の線速度が同一とされていることを特徴
とするもの(請求項4)である。
【0033】PCA領域は試し記録をすることにより、
プログラム領域に書き込む際のキャリブレーションを行
う領域であるので、プログラム領域となるべく同じ条件
で書き込みができることが好ましい。本手段において
は、PCA領域とプログラム領域の線速度を同一として
いるので、両方に記録されるマークの大きさを同一とす
ることができ、同一条件で書き込み、読み出しができる
ので、キャリブレーションを正確に行うことができる。
【0034】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第1の手段から第4の手段のいずれかであって、プ
ログラム領域のトラックピッチが1.2μm以上1.3
μm未満であることを特徴とする(請求項5)である。
【0035】波長780nm、NA=0.45の光ピックアップ
を有する従来の記録装置、再生装置においては、トラッ
クピッチの標準は、1.5μm〜1.7μmとされている。な
お、光ピックアップがトラッキングできる条件は、光ピ
ックアップがトラックを横切る際に得られる信号のピー
ク・ツー・ピーク値(プッシュプル信号)が、グルーブ
のない鏡面部から得られる信号の大きさに対して所定の
割合以上であることである。
【0036】ところで、従来の記録装置や再生装置によ
り記録・再生を行った結果、本発明者らの知見によれ
ば、トラックピッチが1.1μm以上のとき、十分な大き
さのプッシュプル信号が得られる。したがって、1.1
μm以上であれば、トラッキングが可能となる。なお、
より好ましくは1.15μm以上が良い。
【0037】また、本手段においては、本発明による光
情報記録媒体の生産性が従来のものと同じになるよう
に、トラックピッチを更に大きい値である1.2μm以
上とした。通常、CD−R、DVD−R、CD−RWお
よびDVD−RWでは、ランドとグルーブの対応形状を
プラスティック樹脂に成形して、その上に、色素層や相
変化層を成膜し、更に必要な反射膜などを成膜して形成
している。このプラスティック基板を成形する際に、プ
ラスティック基板に形成する形状の反転形状を有した金
型を用い射出成形法により形成される。この金型の形状
がプラスティック樹脂に転写するのに要する時間は、通
常のトラックピッチの場合6秒である。
【0038】そこで、本発明者らはこの時間内で転写で
きる最小トラックピッチを求めた結果、1.2μm以上
のトラックピッチを有していれば、標準的な成形時間で
ある6秒で間に合うことがわかった。したがって、生産
性が従来のCDやCD−R/RWと同じとなるので、高
い生産性が維持された状態で記録容量が増大した光情報
記録媒体を生産することが可能となる。
【0039】また、プログラム領域のトラックピッチの
上限値は1.5μm未満であれば、高密度化は可能とな
る。しかしながら、本手段では完全な互換性を得るため
に、現在では少ない3ビーム方式によるトッラキングを
適用したものでもトラッキング可能となるように、トラ
ックピッチの上限値を1.3μm未満にした。3ビーム
方式によるトッラキングを適用したものにおいては、こ
の値より大きいと、トラッキング誤差を検出するサブス
ポットが、隣のトラックに形成されたビットの影響を大
きく受けてしまうため、サブスポットが隣のトラックの
中心を読まないようにこの値に設定した。なお、現在、
殆どのものは1ビーム方式であり、1ビーム方式のもの
においては、この上限値に拘束される必要はない。
【0040】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第5の手段の光情報記録媒体であって、前記情報が
記録される又は記録された前記プログラム領域のグルー
ブ又はランドの幅が、300nm以上550nm以下で
あることを特徴とする(請求項6)ものである。
【0041】このように、トラックピッチ1.2μm以
上1.3μm未満のトラックピッチを有する場合、プロ
グラム領域のグルーブ又はランドの幅を上述の範囲で設
定することで、クロストークが低減され、かつ記録容量
が向上した光情報記録媒体が得られる。なお、記録され
る又は記録された方の幅が550nm以下であればクロ
ストークが低減されるが、300nmよりも小さくなる
と形成されるピットが小さくなってしまい、波長λ=7
80nmで開口数NA=0.45の光ピックアップでは
解像しなくなる。したがって、好ましくは300nm以
上550nm以下が好ましい。
【0042】前記課題を解決するための第7の手段は、
前記第5の手段の光情報記録媒体であって、前記光情報
記録媒体の推奨レーザパワーは、4.9mW以上6.5
mW以下であることを特徴とする(請求項7)ものであ
る。
【0043】このようにトラックピッチを狭くし、更に
記録される又は記録されたグルーブ又はランドの幅を、
他方に比べて狭くした場合、書き込み時のレーザパワー
(1倍速でのレーザパワー)を通常の7.2mW程度に
すると、記録されない方のランド又はグルーブにもピッ
トが形成されてしまい、ブロックエラーレートが大きく
なる傾向がある。そこで、本発明者らの鋭意研究の結
果、4.9mW以上6.5mW以下にすることで、プロ
グラム領域のトラックピッチが狭くなったものに対して
も良好に記録される方にのみピットを形成することが可
能となる。
【0044】前記課題を解決するための第8の手段は、
前記第5の手段の光情報記録媒体であって、前記光情報
記録媒体の各グルーブ又はランドの偏芯量が30μm以
下であることを特徴とする(請求項6)ものである。
【0045】本手段では、トラックピッチを狭くして
も、トラッキングが容易になる偏芯量を実験により求め
た結果、30μm以下であることが好ましいことが発明
者により見いだされた。
【0046】前記課題を解決するための第9の手段は、
第1の手段から第8の手段のいずれかであって、プログ
ラム領域の線速度が1.0m/s以上とされていることを
特徴とするもの(請求項7)である。
【0047】波長780nm、NA=0.45の従来の記録装
置、再生装置において最小マークが解像できる最小線速
度を求めた結果、本発明者らの知見によれば、線速度が
0.90m/s以上であれば、解像できることが見いだされ
た。そして更に、本手段では、3Tマークによる変調度
や11Tマークの変調度が、考えられうる再生装置や記
録・再生装置で十分な値を得るために必要な最小線速度
を求めていった。その結果、線速度1.0m/s以上であ
れば、読み取り時書き込み時に安定した信号が光情報記
録媒体から再生できることを見いだした。
【0048】前記課題を解決するための第10の手段
は、蛇行したグルーブ又はランドに沿ってトラッキング
された光ビームによって情報の記録・再生を行う円盤状
の光情報記録媒体であって、内周から外周側に向けて、
順にPCA領域、PMA領域、リードイン領域、プログ
ラム領域、リードアウト領域を有するものにおいて、P
CA領域、PMA領域、リードイン領域、プログラム領
域のトラックピッチより、リードアウト領域のトラック
ピッチが狭くされていることを特徴とするもの(請求項
10)である。
【0049】本手段においては、リードアウト領域のト
ラックピッチのみが狭くされている。リードアウト領域
のトラックピッチを狭くする理由とその効果は、前記第
3の手段と同じである。
【0050】前記課題を解決するための第11の手段
は、蛇行したグルーブ又はランドに沿ってトラッキング
された光ビームによって情報の記録・再生を行う円盤状
の光情報記録媒体であって、内周から外周側に向けて、
順にPCA領域、PMA領域、リードイン領域、プログ
ラム領域、リードアウト領域を有するものにおいて、P
CA領域、PMA領域、リードイン領域の線速度より、
プログラム領域の線速度が遅くされていることを特徴と
する光情報記録媒体(請求項11)である。
【0051】前記課題を解決するための第12の手段
は、前記第11の手段であって、プログラム領域の線速
度より、リードアウト領域の線速度が遅くされているこ
とを特徴とするもの(請求項12)である。
【0052】前記課題を解決するための第13の手段
は、蛇行したグルーブ又はランドに沿ってトラッキング
された光ビームによって情報の記録・再生を行う円盤状
の光情報記録媒体であって、内周から外周側に向けて、
順にPCA領域、PMA領域、リードイン領域、プログ
ラム領域、リードアウト領域を有するものにおいて、P
CA領域、PMA領域、リードイン領域、プログラム領
域の線速度より、リードアウト領域の線速度が遅くされ
ていることを特徴とする光情報記録媒体(請求項13)
である。
【0053】これら第11の手段から第13の手段にお
いては、それぞれ前記第1の手段、第3の手段、第10
の手段においてトラックピッチを変えているのに対し、
線速度を変えていることのみが異なっている。よって、
それぞれ第1の手段、第3の手段および第10の手段と
同様の目的を有し、同様の作用効果を奏する。なお、第
10の手段においては、プログラム領域とリードアウト
領域の線速度を同一とすることがディスクの制作上好ま
しいが、必ずしも同一とする必要はなく、例えば、リー
ドアウト領域の線速度をPCA領域、PMA領域、リー
ドイン領域と同一にしてもよい。
【0054】前記課題を解決するための第14の手段
は、前記第11の手段から第13の手段のいずれかであ
って、PCA領域、PMA領域、リードイン領域のトラ
ックピッチより、プログラム領域のトラックピッチが狭
くされていることを特徴とするもの(請求項14)であ
る。
【0055】本手段においては、前記第11の手段から
第13の手段のいずれかに、さらに前記第1の手段の方
式がとられている。よって、これらの相乗効果により、
さらにプログラム領域の記録容量を増大させることがで
きる。
【0056】前記課題を解決するための第15の手段
は、前記第14の手段であって、プログラム領域のトラ
ックピッチより、リードアウト領域のトラックピッチが
狭くされていることを特徴とするもの(請求項15)で
ある。
【0057】本手段においては、前記第14の手段に、
さらに前記第3の手段の方式がとられている。よって、
これらの相乗効果により、さらにプログラム領域の記録
容量を増大させることができる。
【0058】前記課題を解決するための第16の手段
は、前記第11の手段から第13の手段のいずれかであ
って、PCA領域、PMA領域、リードイン領域、プロ
グラム領域のトラックピッチより、リードアウト領域の
トラックピッチが狭くされていることを特徴とするもの
(請求項16)である。
【0059】本手段においては、前記第11の手段から
第13の手段のいずれかに、さらに前記第10の手段の
方式がとられている。よって、これらの相乗効果によ
り、さらにプログラム領域の記録容量を増大させること
ができる。
【0060】前記課題を解決するための第17の手段
は、第14の手段から第15の手段のいずれかであっ
て、プログラム領域のトラックピッチが1.2μm以上1.3
μm未満であることを特徴とする(請求項17)であ
る。
【0061】本手段においては、前記第14の手段から
第15の手段のいずれかであって、さらに前記第5の手
段がとられている。よって、これらの相乗効果によりプ
ログラム領域の記録容量を増大させつつ、生産性の高い
光情報記録媒体が得られる。
【0062】したがって、単位面積あたりの記憶容量が
大きく、さらに価格も低価格に維持することができるの
で、消費者にとって受けいれられる高密度記録媒体が得
られる。
【0063】前記課題を解決するための第18の手段
は、前記第17の手段であって、情報が記録される又は
記録された前記プログラム領域のグルーブ又はランドの
幅が、300nm以上550nm以下であることを特徴
とする(請求項18)ものである。
【0064】本手段は、第17の手段に、前述した第6
の手段がとられている。したがって、これらの相乗効果
によりプログラム領域の記録容量を増大させつつもクロ
ストークも低減され、生産性も高い記録容量が大きい光
情報記録媒体が得られる。
【0065】前記課題を解決するための第19の手段
は、前記第17の手段であって、光情報記録媒体の推奨
レーザパワーは、4.9mW以上6.5mW以下である
ことを特徴とする(請求項19)ものである。
【0066】本手段は、第17の手段に、前述した第7
の手段がとられている。その作用効果は、第7の手段と
第17の手段との相乗的な作用効果が得られる。
【0067】前記課題を解決するための第20の手段
は、前記第17の手段であって前記光情報記録媒体の各
グルーブ又はランドの偏芯量が30μm以下であること
を特徴とする(請求項20)である。
【0068】本手段においては、第17の手段に前記第
8の手段が適用されているので、記録容量が大きくなっ
ても、これらの相乗的効果によりトラッキングが容易と
なる。
【0069】前記課題を解決するための第21の手段
は、前記第11の手段から第20の手段のいずれかであ
って、プログラム領域の線速度が1.0m/s以上とされ
ていることを特徴とするもの(請求項21)である。
【0070】本手段においては、前記第11の手段から
第20の手段のいずれかであって、さらに前記第7の手
段がとられている。よって、これらの相乗効果によりプ
ログラム領域の記録容量を増大させつつ、プログラム領
域の記録再生が確実で、互換性が高い光情報記録媒体が
得られる。
【0071】一方、前記課題を解決するための第22の
手段は、第1の手段から第21の手段のいずれかであっ
て、当該光情報記録媒体の直径が8cmであり、最大記
録時間が30〜40分であることを特徴とするもの(請
求項22)である。
【0072】光情報記録媒体の直径が8cmの場合に、
CDデジタルオーディオとして記録可能な時間が30〜
40分となるようなプログラム領域を形成すると、後に
実施例で示すように、その利用価値が向上し、小型撮影
機器や録音機器の記録メディアとして利用することが可
能となる。
【0073】なお、デジタルオーディオとして30分記
録可能な光情報記録媒体の場合、ディジタル情報として
のCDの規格であるISO19660 Mode1フォーマットでは、
265MBを記録することができる。本手段において、記
録時間の下限を30分に限定しているのは、8cmディ
スクにおいて現在これ以上のものが無いこと、及び6曲
を確実に記録することができるようにするためである。
【0074】なお、40分より長くなると、8cmの光
情報記録媒体におけるプログラムエリアのトラックピッ
チ又は線速度が小さくなりすぎ、トラッキングが出来な
くなったり若しくはピットが十分な変調度で得られなく
なったり、ジッターが大きくなったりしてしまい、不可
能となる。
【0075】前記課題を解決するための第23の手段
は、蛇行したグルーブ又はランドに沿ってトラッキング
された光ビームによって情報の記録・再生を行う円盤状
の光情報記録媒体であって、内周側から外周側に向け
て、順にPCA領域、PMA領域、リードイン領域、プ
ログラム領域、リードアウト領域を有するものにおい
て、前記プログラム領域のトラックピッチが1.2μm以
上1.3μm未満であり、前記プログラム領域の線速度が
1.0m/s以上1.13m/s以下であることを特徴と
するもの(請求項23)である。
【0076】本手段は、前記第5の手段、第9の手段を
併せて適用した発明である。そして、8cmの光情報記
録媒体であっても、更に最大記録時間が30分以上を維
持できるように、線速度の最大値を1.13μmに設定
した。このようにすることで、記憶容量が増大し、利用
価値も向上した直径8cmの光情報記録媒体が得られ
る。
【0077】前記課題を解決するための第24の手段
は、前記第23の手段であって、その直径が8cmであ
り、最大記録時間が30分〜40分であることを特徴と
するもの(請求項24)である。
【0078】本手段は、前記第22の手段と第23の手
段の特徴を併せて有するので、これらが有する作用効果
を併せて奏することができる。
【0079】前記課題を解決するための第25の手段
は、蛇行したグルーブ又はランドに沿ってトラッキング
された光ビームによって情報の記録・再生を行う円盤状
の光情報記録媒体であって、内周から外周側に向けて、
順にPCA領域、PMA領域、リードイン領域、プログ
ラム領域、リードアウト領域を有するものにおいて、前
記PCA領域における、トラックピッチ又は線速度の少
なくとも一方が、他の領域に比べて大きくされているこ
とを特徴とする光情報記録媒体(請求項25)である。
【0080】本手段においては、光書き込み時に重要な
情報を得ることができるPCA領域について、トラック
ピッチや線遠度を大きくしているので、PCA領域にお
ける書き込み、読み出しが容易になる。
【0081】すなわち、PCA領域は前述の通り、光情
報記録媒体へ書き込みを行う際におけるパワーキャリブ
レーションを行う領域である。そのため、媒体に対して
正確なキャリブレーションを行うために、試し書きによ
り得られたピットの状態をできるだけ正確に把握するこ
とが必要である。本手段によれば、光ピックアップの光
学特性があまり優れないものを使用した場合、先に説明
した「PCA領域とプログラム領域との線速度を同一に
した」発明を適用するよりも、より好適な結果が得られ
る場合がある。このような記録装置においては、PCA
領域におけるトラックピッチ又は線速度を他の領域より
も大きくし、かつ、プログラム領域の記録密度を向上し
た光情報記録媒体を用いた方が、記録容量を増大しつつ
好適なマークを形成しやすくなる。
【0082】なお、ここで、「他の領域よりも大きく
し」というのは、従来のトラックピッチや線速度を、他
の領域で小さくすることによって「他の領域よりも大き
くする」ことを含むものである。
【0083】前記課題を解決するための第26の手段
は、蛇行したグルーブ又はランドに沿ってトラッキング
された光ビームによって情報の記録・再生を行う円盤状
の光情報記録媒体であって、内周から外周側に向けて、
順にPCA領域、PMA領域、リードイン領域、プログ
ラム領域、リードアウト領域を有するものにおいて、前
記PMA領域における、トラックピッチ又は線速度の少
なくとも一方が、他の領域に比べて大きくされているこ
とを特徴とする光情報記録媒体(請求項26)である。
【0084】本手段においては、光書き込み時に重要な
情報を得ることができるPMA領域について、トラック
ピッチや線遠度を大きくしているので、PMA領域にお
ける書き込み、読み出しが容易になる。
【0085】すなわち、PMA領域は前述したように、
使用されたプログラム領域を記録しかつ一回目の書き込
みの際に行ったパワーキャリブレーションでの結果も記
録される。したがって、PMA領域に書き込まれた情報
も正確に読み出した上で、光情報記録媒体に追記するこ
とが必要である。そこで、PMA領域での読み出しが可
能になるように、また書き込む際にも確実に光情報記録
媒体に記録することができるように、PMA領域のトラ
ックピッチや線速度を他の領域よりも大きくすることが
好ましい。
【0086】なお、ここで、「他の領域よりも大きく
し」というのは、従来のトラックピッチや線速度を、他
の領域で小さくすることによって「他の領域よりも大き
くする」ことをも含むものである。
【0087】前記課題を解決するための第27の手段
は、蛇行したグルーブ又はランドに沿ってトラッキング
された光ビームによって情報の記録・再生を行う円盤状
の光情報記録媒体であって、内周から外周側に向けて、
順にPCA領域、PMA領域、リードイン領域、プログ
ラム領域、リードアウト領域を有するものにおいて、前
記PCA領域と前記PMA領域の両方における、トラッ
クピッチ又は線速度の少なくとも一方が、他の領域に比
べて大きくされていることを特徴とする光情報記録媒体
(請求項27)である。
【0088】PCA領域およびPMA領域の両方で、ト
ラックピッチや線速度を他の領域よりも大きくすること
で、前記第26の手段、第27の手段に記載された効果
の相乗効果を生むことができるので好ましい。すなわ
ち、初回書き込み、及び追加書き込みの両方において、
安定した書き込みが可能となる。よって、ディスクアッ
トワンスによる書き込み方法やトラックアットワンスに
よる書き込み方法などの書き込み方法によらず、好適な
書き込み可能な光ディスクを提供できる。なお、この場
合、PCA領域およびPMA領域で、トラックピッチや
線速度を同一にする必要は無い。
【0089】前記課題を解決するための第28の手段
は、前記第1の手段から第24の手段のいずれかであっ
て、前記PCA領域において、トラックピッチ又は線速
度の少なくとも一方が、他の領域に比べて大きくされて
いることを特徴とするもの(請求項28)である。
【0090】前記課題を解決するための第29の手段
は、前記第1の手段から第24の手段のいずれかであっ
て、前記PMA領域において、トラックピッチ又は線速
度の少なくとも一方が、他の領域に比べて大きくされて
いることを特徴とするもの(請求項29)である。
【0091】前記課題を解決するための第30の手段
は、前記第1の手段から第24の手段のいずれかであっ
て、前記PCA領域と前記PMA領域の両方において、
トラックピッチ又は線速度の少なくとも一方が、他の領
域に比べて大きくされていることを特徴とするもの(請
求項30)である。
【0092】これら、第28の手段、第29の手段、第
30の手段は、前記第1の手段から第24の手段に、そ
れぞれ前記第25の手段、第26の手段、第27の手段
を組み合わせたもので、それぞれの用語の意味は前記第
25の手段、第26の手段、第27の手段の説明におい
て説明したものと同じ意味である。これらの手段におい
ては、前記第1の手段から第24の手段のそれぞれの特
徴と、前記第25の手段、第26の手段、第27の手段
のそれぞれの特徴を併せて有している。よって、それぞ
れ、前記第1の手段から第24の手段のそれぞれが奏す
る作用効果と、前記第25の手段、第26の手段、第2
7の手段のそれぞれが奏する作用効果を併せて奏するこ
とができる。
【0093】なお、これらの組み合わせのうち、例えば
前記第28の手段でPCA領域の線速度をプログラム領
域の線速度より大きくした場合は、前記第4の手段とは
組み合わせることができない。本手段の中からは、こう
した実現不可能な組み合わせが除かれることは言うまで
もないことである。このことは、他の手段(請求項)に
ついても同じである。
【0094】前記課題を解決するための第31の手段
は、円盤状の光情報記録媒体であって、内周から外周側
に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リードイン領
域、プログラム領域、リードアウト領域を有するものに
おいて、PCA領域、PMA領域、リードイン領域のト
ラックピッチより、プログラム領域のトラックピッチが
狭くされていること特徴とする光情報記録媒体(請求項
31)である。
【0095】前記課題を解決するための第32の手段
は、円盤状の光情報記録媒体であって、内周から外周側
に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リードイン領
域、プログラム領域、リードアウト領域を有するものに
おいて、プログラム領域のトラックピッチよりもリード
アウト領域のトラックピッチの方が小さくされているこ
とを特徴とする光情報記録媒体(請求項32)である。
【0096】前記課題を解決するための第33の手段
は、円盤状の光情報記録媒体であって、内周から外周側
に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リードイン領
域、プログラム領域、リードアウト領域を有するものに
おいて、PCA領域、PMA領域、リードイン領域の線
速度より、プログラム領域の線速度が小さくされている
ことを特徴とする光情報記録媒体(請求項33)であ
る。
【0097】前記課題を解決するための第34の手段
は、円盤状の光情報記録媒体であって、内周から外周側
に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リードイン領
域、プログラム領域、リードアウト領域を有するものに
おいて、プログラム領域の線速度より、リードアウト領
域の線速度が小さくされていることを特徴とする光情報
記録媒体(請求項34)である。
【0098】前記課題を解決するための第35の手段
は、円盤状の光情報記録媒体であって、情報を記録する
プログラム領域のトラックピッチは1.2μm以上1.3μm未
満であり、前記プログラム領域の線速度が1.Om/s以上1.
13m/s以下であることを特徴とする光情報記録媒体(請求
項35)である。
【0099】これらの手段では、先に説明したとおり、
規格に対応した記録容量の高い光情報記録媒体を得るこ
とを可能にする。また、これらの発明も、先に説明した
各従属請求項の発明を従属させることで、先に説明した
ように同様な相乗効果を生み出すことが可能となる。
【0100】前記課題を解決するための第36の手段
は、第1の手段から第35の手段のいずれかであって、
光情報記録媒体に形成される凹部に対応する凸部、凸部
に対応する凹部を有するスタンパーであることを特徴と
するもの(請求項36)である。
【0101】本手段によれば、前記第1の手段から第3
5の手段のいずれかである光情報記録媒体を効率よく製
造することができる。
【0102】前記課題を解決するための第37の手段
は、前記第36の手段であるスタンパーにおいて、凹部
又は凸部の偏芯量を10μm以下にしたことを特徴とす
るもの(請求項37)である。
【0103】このように、スタンパーの凹部又は凸部の
偏芯量を10μm以下にすることで、このスタンパーで
形成された光情報記録媒体のトラックの偏芯量は30μ
m以下にすることが可能となる。したがって、このスタ
ンパーで製造された光情報記録媒体は、第8の手段や第
20の手段で有する作用効果を備える。
【0104】前記課題を解決するための第38の手段
は、前記第36の手段又は第37の手段であるスタンパ
ーの製造方法であって、金属製の第1成形型を用意する
工程と、前記第1成形型から樹脂製の第2成形型を成形
する工程と、前記第2成形型から第3成形型である金属
製のスタンパーを成形する工程とを有してなることを特
徴とするスタンパーの製造方法(請求項38)である。
【0105】本手段においては、まず、電鋳法や金属成
膜法等により、前記第1の手段から第20の手段である
光情報記録媒体を製造するために使用することができる
スタンパーである第1成形型を製造する。そして、この
第1成形型で直接情報記録媒体を製造するのでなく、こ
の第1成形型を樹脂に押し付けて型取りすることによ
り、第1成形型と凹凸が反対の樹脂製の第2成形型を成
形する。
【0106】その後、この第2成形型を使用して、前記
第1成形型を製造した方法と同様の方法を使用して金属
製のスタンパーを成形する。このようにして、第1成形
型であるスタンパーを直接使用して光記録媒体を製造す
るのでなく、多数の第2成形型を製造し、そこから実際
にスタンパーとして使用される、第3成形型である金属
製のスタンパーを成形するようにしているので、リソグ
ラフィー工程を多数回行わなくても、簡単な工程により
多数のスタンパーを製造することができる。
【0107】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。なお、以下の実施の形態、実施
例の説明においては、現状最も多く使用されている波長
780nm、開口数0.45程度の光ピックアップを使用した記
録装置、再生装置を例として説明することがあるが、本
発明は、特に「課題を解決する手段」の欄でその旨に限
定したものを除いて、このような記録装置、再生装置の
みに使用されるものではなく、波長や開口数が異なり、
従って分解能が異なる記録装置、再生装置にも使用可能
であり、かつ、このような記録装置、再生装置の仕様に
合せた規格ができた場合にも使用可能なものである。
【0108】図1は、本発明の第1の実施の形態である
CD−R及びCD−RWに代表される光情報記録媒体の
物理的フォーマットの概略構成図である。図1の右側
は、光情報記録媒体の内周側を示し、図1の左側は光情
報記録媒体の外周側を示している。光情報記録媒体1
は、内周側から外周側にかけて、無記録領域、PCA領
域、PMA領域、リードイン領域、プログラム領域、リ
ードアウト領域からなる。
【0109】そして、光情報記録媒体1には、蛇行した
プリグルーブ2が形成されている。このプリグル一ブ2
は、所定の周波数を有する基準信号とプリフォーマット
情報が合成された信号(ATIP信号)に基づいて、蛇
行状にウォブルされている。光情報記録媒体に情報を書
き込む記録装置では、このプリグルーブから2の反射光
量を復調し、得られたプリフォーマット情報に基づいて
記録再生を行っている。
【0110】なお、本発明の実施の形態におけるプリグ
ルーブ2は、搬送周波数が22.05kHzでFM変調
されている。また、このプリグルーブ2は、CD−Rや
CD−RWのPCA領域、PMA領域、リードイン領
域、プログラム領域、リードアウト領域にわたって連続
的に形成されている。
【0111】記録する際には、最初に、記録・再生装置
の光ピックアップは、光情報記録媒体1の内側領域にあ
るリードイン領域の開始位置の近傍に移動させ、所定の
回転速度で光情報記録媒体1を回転させる。そこで読み
込まれるプリフォーマット情報からリードイン領域の開
始位置に光ピックアップが移動する。
【0112】そして、リードイン領域のプリグルーブを
復調し、最大記録可能時間と、推奨される書き込み光の
パワー、ディスクアプリケーションコードが読み出され
る。そして、PCA領域で試し書きが行われ、書き込み
光のパワーが最適なパワーになるように校正される。ま
た、パワーの校正と前後して、PMA領域を読み出し、
追記の時に必要なアドレス情報を読み込む。
【0113】なお、プリグルーブを復調するときには、
少なくとも光ピックアップが最初に位置するところで、
焦点合わせが出来なければならない。そこで、本発明の
第1の実施の形態では、リードイン領域より内側のPC
A領域、PMA領域の全てのトラックピッチをプログラ
ム領域よりも広くした。このようにすることで、光ピッ
クアップの焦点合わせが容易に可能となり、更に実際、
情報が記録されるプログラム領域については、トラック
ピッチを小さくすることで高記録容量化を果した。更に
本発明の第1の実施の形態では以下の点も考慮してい
る。
【0114】CD−RやCD−RWの規格では、PCA
領域は22秒40フレーム程度の長さ、PMA領域は1
3秒25フレーム程度の長さであることが規格で定めら
れている。この長さを確保しつつ、リードイン領域開始
半径が規格内になるように本実施の形態のCD−R及び
CD−RWは形成されている。
【0115】ところで、リードイン領域の開始半径、プ
ログラム領域開始半径は所定の位置に決められており、
かつリードイン領域開始時間は、製造者識別符号(M−
code)でもあり、記録方法(ライト・ストラテジ)
を示す符号(T−code)でもあるから事実上製造者
が任意に変更できない。更にリードイン領域開始時間か
らプログラム領域開始時間も規格で決められている。そ
して、リードアウト領域の大きさも、記録時間換算で1
分30秒以上と規格で定められている。
【0116】このような規格を十分満たせるように、P
CA領域、PMA領域、リードイン領域の各領域のトラ
ックピッチを、従来と同様の1.5μm〜1.7μm程
度にした。また、線速度も1.2m/s近傍が好まし
い。このようにすることで、従来からある記録・再生装
置でも十分な互換性を有する。
【0117】この第1の実施の形態における記録領域の
配置と各領域におけるトラックピッチを図2(c)に示
した。図2において、(a)は光情報記録媒体の記録領
域の配置を示すもので、中心からグルーブを有しない無
記録領域、PCA領域、PMA領域、リードイン領域、
プログラム領域、リードアウト領域、グルーブを有しな
い無記録領域の順となっている。
【0118】そして、図2(b)〜(e)は、各領域に
対応するトラックピッチ又は線速度の分布を示す図であ
る。(b)は従来のCD−R等の光情報記録媒体に対応
するもので、PCA領域、PMA領域、リードイン領
域、プログラム領域、リードアウト領域において、トラ
ックピッチ、線速度とも一定になっている。
【0119】(c)は、本発明の第1の実施の形態であ
るCD−R等の光情報記録媒体に対応するもので、トラ
ックピッチは、PCA領域、PMA領域、リードイン領
域では、これらの領域に記録されている情報を確実に書
き込みかつ読み取れるようにするため、プログラム領域
よりも大きくなっている。
【0120】それに対し、プログラム領域、リードアウ
ト領域においては、トラックピッチが、PCA領域、P
MA領域、リードイン領域のものより小さくなってい
る。このようにして、プログラム領域の記録密度を向上
している。
【0121】なお、プログラム領域における最低限必要
なトラックピッチは1.1μmでありこれよりも広けれ
ば、従来の記録装置、再生装置でもトラッキング制御の
ためのプッシュプル信号が得られる。なお、好ましくは
1.15μm以上あれば余裕をもって、十分な大きさの
プッシュプル信号が得られる。
【0122】しかし、トラックピッチをあまり狭くする
と光情報記録媒体製造時に生産性が低下してしまうた
め、本発明の第1の実施の形態では、1.2μm以上と
なるようにした。通常、CD−R、DVD−R、CD−
RおよびCD−RWの製造には、ランドとグルーブの対
応形状を有したスタンパーが用いられている。このスタ
ンパーはランドとグルーブの形状をプラスティック基板
に形成するための金型である。このスタンパーを用いて
射出成型法によりプラスティック基板を成形している。
光情報記録媒体は成形されたプラスティック基板の上
に、色素層や相変化層を成膜し、更に必要な反射膜など
を成膜して製造されている。
【0123】このプラスティック基板を成形する際に
は、プラスティック樹脂をスタンパーの凹凸面に十分行
き渡らせ、そして、冷却して凝固させる時間が必要であ
る。従来の光情報記録媒体では、この時間は6秒であ
る。そして、光情報記録媒体を製造するためのその他の
工程も、この時間に同期するように設定されている。こ
のようにして、従来のCD−R等の光情報記録媒体は低
価格になるように製造されている。
【0124】本発明の第1の実施の形態における光情報
記録媒体も生産性を維持するためには、プラスティック
基板の成形工程に時間をかけてはならない。なお、スタ
ンパー表面の凹凸面に十分に行き渡らせる時間を短縮す
ることは、金型温度を上げるか、型締め力を向上させる
手法によって可能である。しかし、前者の手法を取る
と、冷却時間がかかり費やされる時間が長くなる。ま
た、後者の手法を取ると型締め装置自体を変えなければ
ならず、コスト高を招く。
【0125】そこで、本発明者らは従来のプラスティッ
ク基板の成形工程で、6秒で成形が可能となるためのト
ラックピッチを検討した結果、トラックピッチが1.2
μm以上有していれば問題ないことを見いだした。
【0126】また、プログラム領域のトラックピッチの
上限値は1.5μm未満であれば、高密度化は可能とな
る。更に、本手段では完全な互換性を得るために、3ビ
ーム方式によるトッラキングを適用したものでもトラッ
キング可能となるように、トラックピッチの上限値を
1.3μm未満にした。この値より大きいと、トラッキ
ング誤差を検出するサブスポットが、隣のトラックに形
成されたマークの影響を大きく受けてしまうため、サブ
スポットが隣のトラックの中心を読まないようにこの値
に設定した。なお、隣のトラックの周縁にサブスポット
があり、隣のトラックに沿ってサブスポットが移動して
いたとしても、目的とするトラックと両隣りトラックと
のトラックピッチは等しいから、メインスポットは目的
のトラックをトラッキングするので、トラッキングには
問題が生じない。
【0127】次に、本発明の第2の実施の形態における
光情報記録媒体について説明する。
【0128】第2の実施の形態における光情報記録媒体
の物理的フォーマットを図3に示す。
【0129】この第2の実施の形態における光情報記録
媒体では、トラックピッチを小さくする代わりに、線速
度を小さくした。具体的には、PCA領域、PMA領
域、リードイン領域での線速度は従来からある光情報記
録媒体の線速度と同程度にしている。一方、プログラム
領域およびリードアウト領域では、線速度がPCA領
域、PMA領域、リード領域よりも小さくなっている。
ゆえに、プログラム領域の記録密度が高まり、かつリー
ドアウト領域の面積が省面積化できるので、記録容量を
増加させることができる。
【0130】なお、線速度をPCA領域、PMA領域、
リードイン領域の各領域で、プログラム領域と比較して
大きくしている理由は、以下の通りである。
【0131】従来からある記録・再生装置では、光情報
記録媒体1を認識するために、前述で説明した通りに焦
点合わせを行い、トラッキング制御を行う。そして、更
に記録・再生装置では、情報記録媒体を所定の線速度で
回転させるために得るプリグルーブからのATIP信号
を得ている。従来の光情報記録媒体では、線速度1.2
m/s〜1.3m/sで、22.05kHzの搬送周波
数であるATIP信号が得られる。しかしながら、記録
容量を拡大するために光情報記録媒体の全ての領域で線
速度を小さくしてしまうと、回転駆動開始時には、通常
の回転速度で光情報記録媒体を回転駆動してしまう。
【0132】よって、光ピックアップから得られるAT
IP信号の搬送周波数は、22.05kHzよりも高く
なってしまう。光情報記録媒体を回転制御する回路が、
十分高い周波数まで引き込み可能であればよいが、ある
程度以上の高い周波数まで引き込めるとは限らない。そ
して、ATIP信号が引き込めないことによって、光情
報記録媒体の回転制御やピックアップの移動制御ができ
なくなってしまう。
【0133】そこで、本発明の第2の実施の形態では全
ての記録・再生装置で適合させるためには、PCA領
域、PMA領域、リードイン領域の各領域において、従
来の光情報記録媒体と同程度の線速度であるようにし
た。
【0134】なお、第2の実施の形態における光情報記
録媒体やこの光情報記録媒体を製造するためのディスク
の原盤では、線速度を小さくする場合は、媒体の回転方
向において、形成されたプリグルーブの蛇行振幅の一周
期に費やす長さを小さくすることで可能となる。したが
って、ウォブル状のプリグルーブを有するディスクやそ
の原盤を形成する場合は、蛇行振幅が一周期に費やす長
さを短くすることで線速度を小さくしている。
【0135】ところで、プログラム領域における線速度
は次のようにして設定した。波長780nm、NA=
0.45の、従来の光ピックアップを有した記録装置、
再生装置において最小マークが解像できる程度の長さを
有することを条件として最小線速度を求めた結果、本発
明者らの知見によれば、線速度が0.90m/s以上で
あれば、解像できることが見いだされた。よって、プロ
グラム領域の線速度を上記の範囲とすることで、記憶容
量を大幅に大きくしている。
【0136】更に、本発明者らは、3Tマークによる変
調度(以下、「I3」という)や11Tマークの変調度
(以下、「I11」という)が、考えられうる再生装置
や記録・再生装置で、十分な値を得るための最小線速度
を求めていった。その結果、線速度1.0m/s以上で
あれば、読み取り時書き込み時に安定した信号が光情報
記録媒体から再生できることを見いだした。この速度で
あれば、ジッターも35ns以下に達成することがで
き、良好な信号が書き込み、読み込みができる。
【0137】なお、本発明の第2の実施の形態における
各領域に対応する線速度の分布は、図2(c)に示すと
おりである。なお、このとき、図2(c)では縦軸を線
速度として考慮する。
【0138】このように、本発明の第1の実施の形態や
第2の実施の形態では、プログラム領域のトラックピッ
チ又は線速度をPCA領域、PMA領域、リードイン領
域よりも小さくすることで、従来からある記録再生装置
でも使用可能な高密度光情報記録媒体を得ることができ
る。
【0139】また、プログラム領域におけるトラックピ
ッチや線速度のどちらか一方を小さくするだけではな
く、トラックピッチと線速度の両方をPCA領域、PM
A領域、リードイン領域よりも小さくすることでさらな
る記録容量の向上が図れる。なお、プログラム領域にお
ける最適なトラックピッチ及び線速度は、前述の理由か
ら、トラックピッチについては1.2μm以上1.3μ
m未満が好ましく、線速度も1.0m/s以上が好まし
い。更に、線速度の上限値は、8cmCD−R又はCD
−RWに有用な商品的価値を付加するために、1.13
m/s以下が良い。
【0140】次に、上述の実施の形態よりも記憶容量を
増やした第3の実施の形態である光情報記録媒体を説明
する。この光情報記録媒体は、リードアウト領域におい
ても、トラックピッチ、線速度の少なくとも一方をプロ
グラム領域より小さくした。なぜなら、リードアウト領
域で決められている規格は、リードアウト領域の時間が
1分30秒以上であることのみしか決められていない。
【0141】そのため、リードアウト領域の記録時間の
規格を満足させる範囲で、リードアウト領域の占める面
積を小さくすることができ、その部分をプログラム領域
として使用可能であるので、プログラム領域の記録容量
を増加させることができる。
【0142】第3の実施の形態である光情報記録媒体に
おける各領域に対応するトラックピッチ又は線速度の分
布は、図2(d)に示すとおりである。また、トラック
ピッチを第3の実施の形態のように変化させたときの光
情報記録媒体の物理的フォーマットの概略図を図4に示
した。
【0143】次に、プログラム領域のトラックピッチ又
は線速度をPCA領域、PMA領域、リードイン領域よ
りも小さくすることなく、プログラム領域の記録容量を
大きくした光情報記録媒体を説明する。
【0144】この光情報記録媒体は、リードアウト領域
において、トラックピッチ、線速度の少なくとも一方
が、他の領域におけるよりも小さくなっている。この光
情報記録媒体の各領域に対応する線速度又は線速度の分
布は、図2(e)に示した。
【0145】この例においても、リードアウト領域の記
録時間の規格を満足させる範囲で、リードアウト領域の
占める面積を小さくすることができ、その部分をプログ
ラム領域として使用可能であるので、プログラム領域の
記録容量を増加させることができる。
【0146】ところで、上述のようにプログラム領域で
トラックピッチや線速度をPCA領域、PMA領域、リ
ードイン領域よりも小さくすることで、プログラム領域
での記録容量を増やすことができるが、更に好ましく
は、線速度についてはPCA領域とプログラム領域では
同じにする方が良い。
【0147】通常、CD−RやCD−RW等の光情報記
録媒体では書き込み時の最適な光パワーを校正するため
に、PCA領域で試し書きがなされ、それぞれの媒体に
対する最適パワーを見いだしている。そして、プログラ
ム領域に書き込みする際には、プログラム領域に書き込
みする際には、PCA領域のプリグルーブから得られる
ATIP信号から推奨パワー値を得て、その推奨パワー
値から前後に値を振ったレーザパワーにより幾つかのマ
ークをPCA領域に書き込む。そして、最適なマークが
得られたパワーでもって書き込まれる。
【0148】しかし、PCA領域の線速度とプログラム
領域での線速度が異なっていると、単位面積あたりのパ
ワーが変化してしまうため、プログラム領域での書き込
みパワーが適した値にならなくなることがある。このよ
うなことを防ぐために、線速度についてはPCA領域と
プログラム領域を同じにすることが好ましい。
【0149】また、記録装置や再生装置に設けられたデ
ィスク回転のためのモータに負担をかけないようにする
ためには、PCA領域、PMA領域、リードイン領域、
プログラム領域に渡って、同じ線速度にすることが好ま
しい。その代わりにトラックピッチについて、PCA領
域、PMA領域、リードイン領域にわたって、余裕を持
って読み出し書き込み出来る程度に設定しておき、プロ
グラム領域において小さくすることで、記録容量を増す
ことができる。このような構成を有する光情報記録媒体
の各領域におけるトラックピッチと線速度の分布を図5
に示す。なお、図5の実線は線速度を示し、図5の点線
はトラックピッチを示す。
【0150】このように、線速度を一定にしながら、十
分な記録容量を確保するのに最適な線速度は、前述の理
由から、1.0m/s以上である。更に、線速度の上限
値は、8cmCD−R又はCD−RWに有用な商品的価
値を付加するために、1.13m/s以下が良い。な
お、1.16m/s以上にすると、本発明者らの実験の
結果、高倍速書き込み(特に20倍程度)のときに、速
度制御が難しくなるとの知見が得られている。
【0151】なお、プログラム領域のトラックピッチを
小さくした場合、例えば、グルーブに記録するようなと
きには、グルーブの幅をランドの幅よりも細くすること
が好ましい。特に、トラックピッチを小さくするような
場合は、クロストークが悪くなる傾向にある。このクロ
ストークの劣化を避けるために、グルーブの幅を小さく
することで、光スポットが照射される範囲内において、
隣接グルーブに形成されたピットが占める割合を小さく
することが可能となる。
【0152】したがって、隣接グルーブに形成されるピ
ットの影響が小さくなりクロストークが低減される。
【0153】なお、トラックピッチが上述の1.2μm
以上1.3μm以下の場合、記録ピットが形成される部
分の幅は、300nm以上550nm以下が好ましい。
なお、300nm以上という下限値は、波長λ=750
nm、開口数NA=0.45の光ピックアップでもピッ
トの有無が解像できる幅である。
【0154】なお、このことはグルーブ記録の場合に限
られず、ランド記録の場合は、ランド幅を狭くすること
で同様な効果が期待できる。また、記録層を色素で形成
したCD−Rの場合は、ピット再生時の変調度も大きく
なる。
【0155】また、トラックピッチをPCA領域、PM
A領域およびリードイン領域について、トラックピッチ
を大きくしている実施の形態では、以下のような特徴が
ある。
【0156】書き込みレーザパワー校正を行うPCA領
域のトラックピッチを大きくすることで、PCA領域の
フォーカスが合わせ易くなり、かつ隣接トラックからの
影響を受けにくくなる。したがって、媒体に対する適正
なレーザパワーを選定し易くなる。
【0157】また、PMA領域においても、フォーカス
が合わせ易くなり、PMA領域に書き込まれたプログラ
ム領域の書き込み情報を正確に読み取ることが可能とな
る。したがって、媒体への追記録の際の信頼性が向上す
る。
【0158】更に、PCA領域、PMA領域の両方につ
いて言えることであるが、これらの領域に記録された信
号は、ジッターやブロックエラーレートが低くなり、I
3、I11共に余裕を持ってスペックインする。したが
って、PCA領域、PMA領域に記録された情報を高い
正確度で読み取ることができ、記録・再生装置において
安定した記録作業がおこなわれる。
【0159】なお、本発明における第1の実施の形態の
ように、トラックピッチを1.2μm以上1.3μm以
下にしたCD−Rの場合は、トラックピッチが狭く成っ
ている分、従来のCD−Rよりも最適パワーが低くな
る。したがって、リードイン領域でのATIP信号中に
記録されている推奨パワー値は、従来のCD−Rの推奨
パワーよりも低くすることが好ましい。なお、本発明者
らの実験結果によると、好ましい推奨パワーの範囲は、
1倍速でのレーザパワー値において、4.9mW以上
6.5mW以下である。
【0160】上述のトラックピッチにおいて、推奨パワ
ーを6.5mWよりも大きくしてしまうと、記録されな
い方のランド又はグルーブにもCD−Rの場合、ピット
が形成されてしまう。したがって、ブロックエラーレー
トが大きくなってしまう。更に、通常の7.2mWを推
奨パワー値にしてしまうと、PCA領域で校正可能なパ
ワー範囲から最適なパワー値が外れてしまうためであ
る。
【0161】なお、推奨パワー値を4.9mW以下にし
てしまうと、今度は形成されるピットが小さくなりす
ぎ、良好なピットが形成されなくなってしまう。
【0162】従来のトラックピッチで形成された最適パ
ワー7.2mWであるので、このように低くしたところ
で推奨パワーを予め低く設定し、そのパワー値に対応し
た蛇行溝をリードイン領域に予め形成しておくことで、
記録・再生装置は、確実に最適パワーが選択できるよう
になる。
【0163】また、近年、高速記録再生が可能なCD−
RWが提案されている。特に4〜10倍程度の書き込み
スピードが得られるものである。この規格を定めている
ものは、オレンジブックPart 3, Vol.2, Ver1.0.であ
る。この規格では、従来のCD−RWと相違点として、
PCA領域内に30秒のTime Jumpがある。PCA領域
の中間部分に、ATIP信号が無い部分がある。
【0164】従来の技術で紹介されたリードイン領域の
み広くし、その他は記録容量を高めるために、トラック
ピッチや線速度を小さくしたものは、このTime Jump部
が従来のものと異なる位置に形成される。したがって、
PCA領域で試し書きの際、安定した制御ができなくな
る可能性が出てくるが、本発明ではこのようなことを生
じない。このように、汎用性が高い光情報記録媒体とな
る。
【0165】ところで、プログラム領域のトラックピッ
チを狭くした場合、媒体における偏芯による影響も大き
くなる。そのために、本発明者らの知見によれば、PC
A領域、PMA領域、リードイン領域に比べ、プログラ
ム領域を狭くした場合、偏芯量は30μm以下にするこ
とが好ましい。
【0166】なお、このようなディスクの原盤を製造す
る場合に、レーザーカッティングマシン等によりグルー
ブやプリピットに対応する加工を行うが、これら加工機
には原盤を固定するテーブルを移動させて加工を行うテ
ーブル移動方式のものと、レーザー等の加工具を移動さ
せて加工を行うピックアップ移動方式のものがある。ト
ラックピッチを変化させる場合に、ピックアップ移動方
式のものの方が、応答が速くて追随精度が良いが、ディ
スク全体の加工精度の面ではテーブル移動方式の方が優
れているので、適宜両者を使い分けることが好ましい。
【0167】なお、高精度なトラックピッチを形成する
ために、テーブル移動方式を適用する場合、テーブルを
駆動させる駆動回路には、従来の通り、トラックピッチ
に関する信号を1回だけ入力する方式ではなく、半径方
向における位置において位置検出をしながら、その位置
に応じてトラックピッチの信号を入力して、半径方向の
位置に対して、トラックピッチの信号を随時入力するた
めの制御手段が必要となる。
【0168】次に、上記本発明の第1から第3の実施の
形態の光情報記録媒体に適用できるスタンパーの製造方
法を図6に示す。この図6を参照して説明する。
【0169】基板材料として青板ガラスをドーナツ状円
板に加工し、基板3とする。その後、基板表面を表面粗
さ:Ra=1nm以下に精密研磨する。洗浄後、基板表
面にプライマーとフォトレジスト4を順にスピンコート
する。プリベ−クすると、厚さ約200nmのフォトレ
ジスト層4がそれぞれの基板3上に形成される(1)。
【0170】次にレ−ザーカッティング装置を用いて、
基板3上のフォトレジスト4を露光する。露光のパター
ンは、本発明に係る光情報記録媒体のグルーブとプリピ
ットに応じたパターンとする。
【0171】露光を終えた基板3上のレジスト4を、そ
れぞれ無機アルカリ現像液で現像する。レジスト表面を
スピン洗浄し、その後、ポストベークする。これにより
レジストパターンが形成される(2)。
【0172】次に、この原盤3aをスパッタリング装置
にセットし、表面にNi層5(導電層)を付着depositi
onさせる。これにより導電化処理を終える。そして、通
電することによりNi電鋳を行い所定の厚さのNiメッ
キ層5を得る(3)。そして、このNiメッキ層5を原
盤3aから剥離すると第1成形型5aが得られる
(4)。
【0173】第1成形型5aの凹凸面に保護塗料(1例
として商品名:クリンコ−トS(ファインケミカル ジ
ャパン社製))をスピンコート法により塗布する。塗布
した後、塗膜を自然乾燥させる。これにより凹凸面は保
護コートで覆われる。第1成形型5aの裏面を研磨した
後、その内径と外径を打ち抜いて落とす。こうして、ド
ーナツ状の第1成形型5aができ上がる。
【0174】第1成形型5aを剥がした後の原盤3aは
損傷を受けていない。そこで、原盤3aを洗浄した後、
再び、本工程を実施して、複数の第1成形型5aを得る
ことができる。第1成形型5aの裏面に、エポキシ接着
剤でステンレス基板を接着すると、第1成形型5aの平
面性が向上する。次に、紫外線硬化型樹脂液を用意す
る。樹脂液としては、熱や光の吸収特性、離型性、耐光
性、耐久性、硬度を考えると、色数(APHA)が30
〜50、屈折率が25℃で1.4〜1.8程度のものが
好ましい。樹脂液の比重は、25℃で0.8〜1.3程
度、粘度は25℃で10〜4800CPS程度のものが
転写性の点で好ましい。
【0175】別に、青板ガラス円板7を用意する。そし
て、円板を洗浄し、表面にプライマーであるシランカッ
プリング剤を塗布し、その後ベークする。そして、凹凸
面を上にした第1成形型5aの上に樹脂液を垂らす。そ
して、上からガラス円板7を押し付け、樹脂液6をガラ
ス円板7と第1成形型5aでサンドイッチする。このと
き、樹脂液6に泡が入らないように注意した。更にガラ
ス円板7を加圧して粘彫な樹脂液6を第1成形型5a表
面全体に均一に押し拡げる。
【0176】ガラス円板7を通して、樹脂液6に水銀ラ
ンプからの紫外線を照射する。これにより樹脂液は硬化
し硬い樹脂層からなる第2成形型6aが形成される
(5)。次に第2成形型6aを第1成形型5aから剥離
する。第2成形型6aは基盤であるガラス円板7と一体
構造となっている(6)。
【0177】剥離した後に残された第1成形型5aは、
損傷していないので繰り返し使用可能である。よって、
多数の第2成形型6aを1枚の第1成形型5aから形成
できる。第2成形型6aの製造は容易であり、15〜6
0分で1枚を製造することができる。
【0178】次に第2成形型6aを元にして、金属から
なる第3成形型(請求項33にいう「金属製のスタンパ
ー」)を形成する。製造方法は、前記の第1成形型5a
の製造方法と同じである。すなわち、第2成形型6aを
スパッタリング装置にセットし、表面にNi層8(導電
層)を付着depositionさせる。これにより導電化処理を
終える。そして、通電することによりNi電鋳を行い所
定の厚さのNiメッキ層8を得る(7)。そして、この
Niメッキ層8を第2成形型6aから剥離すると第3成
形型8aが得られる(8)。
【0179】第3成形型8aの凹凸面に保護塗料(1例
として商品名:クリンコ−トS(ファインケミカル ジ
ャパン社製))をスピンコート法により塗布する。塗布
した後、塗膜を自然乾燥させる。これにより凹凸面は保
護コートで覆われる。第3成形型8aの裏面を研磨した
後、その内径と外径を打ち抜いて落とす。こうして、ド
ーナツ状の第3成形型8aができ上がる。この第3成形
型を、実際にディスクを製造するためのスタンパーとし
て使用する。なお、本発明者は、このような製造方法を
用いて、以下の実施例に挙げるようにプログラム領域の
トラックピッチと線速度を可変させて光情報記録媒体を
製造した結果、次のことを見いだした。
【0180】前述のように、トラックピッチをプログラ
ム領域において狭くした光情報記録媒体の場合、偏芯量
30μm以下にしなければならないが、この偏芯量を満
たすためには、本スタンパーの偏芯量を10μm以下に
しなければならないことが、本発明者らの実験で見いだ
された。したがって、スタンパー製造時には、偏芯量を
10μm以下にすることが好ましい。
【0181】ところで、本発明者らの鋭意研究の結果、
少なくともプログラム領域において、次の範囲で条件を
設定することで、CD−R、CD−RWの規格に基づい
た記録装置でプログラム領域に書き込むこと及び再生装
置でプログラム領域に記録された情報を読み取ることが
可能であり、そして従来のCD−R、CD−RWよりも
高い記録容量を得ることができることを見いだした。
【0182】その条件とは、プログラム領域のトラック
ピッチを1.2μm以上1.3μm未満にすること及び
プログラム領域の線速度を1.0以上1.13μm未満
にすることである。特に、この範囲を直径8cmのCD
−RおよびCD−RWに適用することで、8cmCD−
R/RWの利用価値を大幅に向上できる。
【0183】ところで、トラックピッチを1.2μm未
満において、波長λ=780nm近傍、開口数NA=
0.45の光ピックアップを有する記録装置、再生装置
では、トラックピッチが1.1μm以上であれば、光ピ
ックアップがトラックを横切る際に得られるピーク・ツ
ー・ピーク値(プッシュプル信号)がグルーブの無い鏡
面部から得られる信号と比較して、十分トラッキングが
できる程度に得られる。なお、好ましくはトラックピッ
チが1.15μm以上であれば好ましい。
【0184】したがって、1.1μm以上(好ましくは
1.15μm以上)であれば、トラッキングが可能とな
るので、一応の記録再生が可能となる。しかしながら、
上述で説明したようにCD−RやCD−RWを含むコン
パクトディスクの生産性を低下させてしまう。故に、低
価格化が進んでいるCD−RやCD−RWの商品価値を
低めてしまう。これに対して、本発明者らは鋭意研究の
結果、従来のCD−RやCD−RWと同じ生産性を得
て、かつ高密度記録を達成させるためには、トラックピ
ッチを1.2μm以上とすることが好ましいことを見い
だした。
【0185】また、本発明によればトラックピッチは
1.3μm未満であることしている。この理由も第1の
実施の形態で説明したとおり、現在では少ない3ビーム
方式によるトッラキングを適用したものでもトラッキン
グ可能となるようにしたためである。
【0186】また、本発明によれば、線速度は1.0m
/s以上であることが好ましい。トラックピッチを1.
0μm未満において、波長λ=780nm近傍、開口数
NA=0.45の光ピックアップを有する記録装置、再
生装置では、トラックピッチが0.90μm以上であれ
ば、最小マークが上記光ピックアップの解像度よりも小
さくならない。
【0187】したがって、従来の再生装置でも最小マー
クを読み取ることが可能であるが、本発明では、I3や
I11が0.3〜0.6の範囲に収まり、更にジッター
が35ns以下になり、かつブロックエラーレートの平
均値が毎秒が50以下になるような最小線速度を求めて
いった結果、線速度が1.0m/sであれば再生可能で
あることを見いだした。これは、線速度を小さくしすぎ
ると、特に外側のプログラム領域の記録又は再生時に、
安定して回転できるモータの回転速度の下限値よりも低
くなるためである。
【0188】したがって、直径8cmのCD−R/RW
では、線速度を1.0m/sであれば、外側のプログラ
ム領域での回転速度が安定して回転できるモータの回転
速度内になるので、ジッターなどの特性が低下せずに済
むためだと考えられる。
【0189】次に、線速度の上限値については、本発明
者らの知見によれば、1.13m/s以下にすることが
好ましい。1.13m/sであれば、直径8cmのCD
−R/RWでの記録時間を30分以上にすることが可能
である。ちなみに、そのときのフォーマットは、CDデ
ジタルオーディオのフォーマット(標本化周波数44.
1kHz、量子化数16ビット、2チャンネル(右と
左))で記録した場合である。また、CD−ROMフォ
ーマット、すなわちISO9660Mode-1フォーマットで記録
した場合は、265MB以上となる。
【0190】ちなみに、CD−R/RWディスクにデー
タを記録する民生用途のアプリケーションとしては、そ
のほとんどが現行CD−Rディスク80分(700M
B)のデータ容量のうち、その半分しか使用していない
のが現状である。その理由としてはソフトウェア自体が
そこまで大きな容量を必要としていないこと、ノートブ
ックパソコンやモバイル等の携帯情報端末では大きな容
量を扱うことで、かえって不便になることからである。
【0191】そこで、本発明者らは、普及が進んでいる
CD−R/RWが更に小型な媒体でも必要十分な容量を
得られるように、媒体の大きさについては既にCDで規
格化されている8cmの大きさの媒体を選択し、また、
現実的に支障が出ない容量を鋭意検討した結果、265
MB以上となるような8cmCD−R/RWの開発を試
み、本発明を成すに至った。
【0192】民生用途でCD−R/RWの光情報記録媒
体を使用する用途としては、画像の記録や音楽データの
記録がポピュラーである。ちなみに、今普及しているデ
ジタルビデオの場合、1時間記録が一般的である。この
ときの使用する記録容量が300MBである。また、M
PEG4による1時間の動画像の必要容量も300MB
である。よって、小型な媒体である8cmCD−R/R
Wで、上記のトラックピッチおよび線速度になるように
設定することで、ほぼ同じ記録容量を有することができ
る。したがって、デジタルビデオの記録媒体としても利
用することが可能となる。
【0193】そして、この媒体は広く普及している波長
λ=780nm、開口数NA=0.45の光ピックアッ
プを搭載した記録・再生装置により再生可能であるの
で、利用価値が向上する。なお、デジタルビデオテープ
と同等の記録容量を得るためには300MB程度必要と
なるが、これは上述のCDデジタルオーディオフォーマ
ットで34分となる。したがって、34分以上であるこ
とが好ましい。しかし、8cmCD−R/RWの場合、
40分より大きくなるとトラックピッチ又は線速度が記
録・再生するのに困難な大きさになるので、好ましくは
40分以下である。
【0194】このように、本発明により、広く普及して
いる12cmCD−R/RWよりもコンパクトでデジタ
ルビデオテープと同等の記録容量を持った8cmCD−
R/RWを得ることができる。
【0195】すなわち、直径8cmの光情報記録媒体に
ついて、記録時間が30分から40分までになるように
トラックピッチと線速度を設定すると、プッシュプル信
号及び形成されたピットの再生信号は波長780nm、開口
数0.45のピックアップを有する従来の記録装置及び再生
装置でも余裕を持って得られる。
【0196】これよりも長い記録時聞を有する光情報記
録媒体でも記録再生可能であるが、この範囲より大きな
記録時間を有する光情報記録媒体のものと比較すると、
安定して良質な信号が得られる。
【0197】なお、プログラム領域のトラックピッチが
1.2μm以上1.3μm以下、線速度が1.0m/s
以上1.13m/s未満であれば、従来の再生装置でも
最小マークが解像可能であり、高密度記録再生が可能と
なるので、CD−RやCD−RWなど書き込み可能な媒
体だけでなく、本発明の基本的な技術的思想を、再生の
みのCDなどに適用してもよい。
【0198】なお、本明細書には、PCA領域、PMA
領域およびリードイン領域のトラックピッチや線遠度を
プログラム領域やリードアウト領域よりも大きくするこ
とで、確実に光情報記録媒体を認識できる発明の他に、
安定で確実な光情報記録媒体への記録を達成させる発明
も開示されている。たとえば、PCA領域のトラックピ
ッチや線速度を他の領域よりも大きくした光情報記録媒
体や、PMA領域のトラックピッチや線速度を他の領域
よりも大きくした、およびPCA領域、PMA領域の両
方の領域を他の領域よりも大きくした光情報記録媒体の
発明である。
【0199】これらの発明によれば、PCA領域のトラ
ックピッチや線速度を従来からあるCD−Rと同じ値に
設定し、そのほかの領域のトラックピッチや線速度を小
さくすることで記録容量を向上させた場合でも、PCA
領域で行われるレーザ光のパワーキャリブレーションが
正確に行える。したがって、その他の領域で書きこまれ
るマークの品質が向上する。
【0200】また、PMA領域のトラックピッチや線速
度について、先に説明したPCA領域と同様にすること
で、PMA領域における記録や再生を良好に行うことが
可能となる。特に、PMA領域では使用したプログラム
領域を記録したり、1回目に計測したパワーキャリブレ
ーションを記録しているので2回目以降の記録時には正
確に再生する必要がある。このような領域を正確に再生
できるようにトラックピッチや線速度を大きくすること
でより安全で正確な書き込みができる。
【0201】現在のコンパクトディスクやDVDの規格
とは多少外れた方式で記録再生可能な記録再生装置によ
り記録再生できる光情報記録媒体でも、少なくともPC
A領域又はPMA領域のトラックピッチや線速度を大き
くして、これらの領域に対する記録再生を良好に行える
ことは必要である。そこで、このような光情報記録媒体
についても、本発明はおおいに有効なものである。
【0202】次に、本発明に関する実施例を以下に例示
する。以下の実施例では、PCA領域及びPMA領域に
ついては特に開示していないが、本実施例の光ディスク
及びスタンパーは規格に入るようにそれぞれ形成されて
いる。なお、グルーブ開始からPCA領域開始までの間
は存在しても光ディスクとして使用できるものであるの
で、ここではPCA領域開始領域などは特に明記しな
い。
【0203】
【実施例】(実施例1)本発明に係る、グルーブ記録方
式の光ディスクを製造した。光ディスクのサイズは8c
mである。まず、本発明に係るスタンパーを作製した。
一つの重要なポイントはレーザーカッティング工程であ
った。フォトレジスト原盤にグルーブを記録するこの工
程ではCD−R及びCD−RWフォーマットに準拠した
ATIPをグルーブウォブリング(蛇行グルーブ)により
記録した。以上の工程は以下の実施例2から実施例13
までについて同じであり、以下の条件のみが異なってい
るので、実施例2から実施例13までの説明において
は、以上の工程の記載を省略する。
【0204】グルーブ開始及びATIP開始半径21m
m、グルーブ終了及びATIP終了位置39mm、リード
イン領域スタート時間97:27:00、プログラム領
域スタート時間00:00:00、リードアウト領域ス
タート時間(ラスト・ポッシブル・スタートタイム・オ
ブ・リードアウトエリア)26:30:00、グルーブ
開始位置からリードイン開始位置までのトラックピッチ
は1.52μmで線速度(1倍速時)は1.2m/s、リードイ
ン領域のトラックピッチは1.52μmで線速度(1倍速時)
は1.2m/s、プログラム領域のトラックピッチは1.34
μmで線速度(1倍速時)は1.2m/s、リードアウト領
域のトラックピッチは1.34μmで線速度(1倍速時)は1.
2m/sとした。なお、グルーブのボトム幅は、550
nmとした。
【0205】この条件で露光したフォトレジスト原盤を
現像した後、ニッケル導電膜をスパッタし、ニッケル電
鋳を行い、原盤からニッケルメッキを剥離、フォトレジ
スト除去、洗浄、表面保護膜塗布、裏面研磨、裏面保護
膜塗布、内外径打ち抜き、両面保護膜剥離、表面洗浄を
順に行い、スタンパーを作製した。このスタンパーを射
出成形装置(住友重機械工業製SD40アルファ)にセッ
トして、射出成形を行い、ポリカーボネートディスク基
板を大量複製し、CD−R製造ライン(シンギュラス
製)で本発明に係る長時間CD−Rを作製した。
【0206】色素はフタロシアニン色素(Ciba製ス
ーパーグリーン)、溶媒はDBE、保護コートラッカー
はUV硬化型コート材(DSM製)、その上に塗布するプ
リントインクは帝国インキ製である。この長時間CD−
Rに1〜12倍速CD−Rライター(プレクスター製)
によりデータ記録をし、CD−R標準検査装置(オーデ
ィオディベロップメント製CD−CATS)により記録
再生の評価を行った。その結果、リードイン開始半径は
22.95mmで問題なくスペックインし、プログラム開始半
径は24.9mmで問題なくスペックインした。
【0207】本CD−Rは、従来の23分の限界時間に
比較して3分もの長時間化をした26分(230MB)
という長時間大容量記録データを記録することができる
が、この記録データのジッターはランドジッター、ピッ
トジッターともに20nsec程度の低ジッターとなり、ピ
ットデビエーション、ランドデビエーションともにスペ
ックインし、I3及びI11共にスペックインし、反射
率も71%でスペックインし、低BLERが得られ、プ
ッシュプル信号も問題なく、トラッキングも良好であっ
た。この特性は1倍速から12倍速書き込みまで維持さ
れた。さらに、パルステックDDU1000による16
倍速書き込み、20倍速書き込みにも支障はなく、性能
が維持されていることが確認された。
【0208】1ビーム法によるトラッキングを行う記録
・再生装置では、何ら障害は無かったが、3ビーム法に
よるトラッキングを行う記録・再生装置のうち数種類
は、トラッキング制御が不安定になってしまった。な
お、このときの書き込み時の最適レーザパワーは6.5
mWであった。 (実施例2)本発明に係る光ディスクを製造した。光デ
ィスクのサイズは8cmである。グルーブ開始及びAT
IP開始半径21mm、グルーブ終了及びATIP終了位
置39mm、リードイン領域スタート時間97:27:0
0、プログラム領域スタート時間00:00:00、リ
ードアウト領域スタート時間(ラスト・ポッシブル・ス
タートタイム・オブ・リードアウトエリア)30:3
0:00、グルーブ開始位置からリードイン開始位置ま
でのトラックピッチは1.52μmで線速度(1倍速時)は1.
2m/s、リードイン領域のトラックピッチは1.52μm
で線速度(1倍速時)は1.2m/s、プログラム領域のト
ラックピッチは1.17μmで線速度(1倍速時)は1.2m/
s、リードアウト領域のトラックピッチは1.17μmで線
速度(1倍速時)は1.2m/sとした。なお、グルーブの
ボトム幅は、390nmとした。
【0209】その後、実施例1と同じ工程で、本発明に
係る長時間CD−Rを作製した。
【0210】この長時間CD−Rを1〜12倍速CD−
Rライター(プレクスター製)によりデータ記録をし、
CD−R標準検査装置(オーディオディベロップメント
製CD−CATS)により記録再生の評価を行った。
【0211】本CD−Rは、従来の23分の限界時間に
比較して7分もの長時間化をした30分(265MB)
という長時間大容量記録データを記録することができる
が、試験結果としては実施例1のものと同じ結果が得ら
れた。この特性は1倍速から12倍速書き込みまで維持
された。さらに、パルステックDDU1000による1
6倍速書き込み、20倍速書き込みにも支障はなく、性
能が維持されていることが確認された。
【0212】特に、どのような材質を用いても、波長78
0nm、開口数0.45の光ピックアップでトラックを横切る
際に得られる信号のピーク・ツー・ピーク値と、鏡面部
から得られる信号の大きさの比は、O.5となり十分大き
なプッシュプル信号が得られた。従って記録再生装置の
性能が少々悪くとも使用可能な光ディスクが得られた。
なお、このときの書き込み時の最適レーザパワーは5.
4mWであった。
【0213】なお、本実施例における光ディスクにおい
ては、プラスチック基板の射出成型時における生産性
が、実施例1のものと比べて若干劣ってしまった。 (実施例3)本発明に係る光ディスクを製造した。光デ
ィスクのサイズは8cmである。グルーブ開始及びAT
IP開始半径21mm、グルーブ終了及びATIP終了位
置39mm、リードイン領域スタート時間97:27:0
0、プログラム領域スタート時間00:00:00、リ
ードアウト領域スタート時間(ラスト・ポッシブル・ス
タートタイム・オブ・リードアウトエリア)30:0
0:00、グルーブ開始位置からリードイン開始位置ま
でのトラックピッチは1.52μmで線速度(1倍速時)は1.
2m/s、リードイン領域のトラックピッチは1.52μm
で線速度(1倍速時)は1.2m/s、プログラム領域のト
ラックピッチは1.52μmで線速度(1倍速時)は0.92m/
s、リードアウト領域のトラックピッチは1.52μmで線
速度(1倍速時)は0.92m/sとした。なお、グルーブの
ボトム幅は、550nmとした。
【0214】その後、実施例1と同じ工程で、本発明に
係る長時間CD−Rを作製した。
【0215】この長時間CD−Rを1〜12倍速CD−
Rライター(プレクスター製)によりデータ記録をし、
CD−R標準検査装置(オーディオディベロップメント
製CD−CATS)により記録再生の評価を行った。
【0216】本CD−Rは、従来の23分の限界時間に
比較して7分もの長時間化をした30分(265MB)
という長時間大容量記録データを記録することができる
が、試験結果としては、実施例1に記載したものと比較
して、再生機種によりジッター、I3、I11、ブロッ
クエラーレートが低下してしまった。さらに、パルステ
ックDDU1000による16倍速書き込み、20倍速
書き込みにも支障はなく、性能が維持されていることが
確認された。なお、このときの書き込み時の最適レーザ
パワーは6.5mWであった。 (実施例4)本発明に係る光ディスクを製造した。光デ
ィスクのサイズは8cmである。グルーブ開始及びAT
IP開始半径21mm、グルーブ終了及びATIP終了位
置39mm、リードイン領域スタート時間97:27:0
0、プログラム領域スタート時間00:00:00、リ
ードアウト領域スタート時間(ラスト・ポッシブル・ス
タートタイム・オブ・リードアウトエリア)40:1
0:00、グルーブ開始位置からリードイン開始位置ま
でのトラックピッチは1.52μmで線速度(1倍速時)は1.
2m/s、リードイン領域のトラックピッチは1.52μm
で線速度(1倍速時)は1.2m/s、プログラム領域のト
ラックピッチは1.10μmで線速度(1倍速時)は0.95m/
s、リードアウト領域のトラックピッチは1.10μmで線
速度(1倍速時)は0.95m/sとした。なお、グルーブの
ボトム幅は、300nmとした。
【0217】その後、実施例1と同じ工程で、本発明に
係る長時間CD−Rを作製した。
【0218】この長時間CD−Rを1〜12倍速CD−
Rライター(プレクスター製)によりデータ記録をし、
CD−R標準検査装置(オーディオディベロップメント
製CD−CATS)により記録再生の評価を行った。本
CD−Rは、従来の23分の限界時間に比較して17分
もの長時間化をした40分(350MB)という長時間
大容量記録データを記録することができるが、試験結果
としては、ジッター、I3、I11、ブロックエラーレ
ートが実施例1に記載したものより劣ってしまった。こ
の特性は1倍速から12倍速書き込みまで維持された。
【0219】しかしながら、パルステックDDU100
0による16倍速書き込み、20倍速書き込みの場合に
は、全体の5%程度のディスクにおいて、読み出し時に
エラーが発生することが分かった。更に、プラスティッ
ク基板の射出成型時における生産性は実施例1のものと
比べて、劣ってしまった。なお、このときの書き込み時
の最適レーザパワーは4.9mWであった。 (実施例5)本発明に係る光ディスクを製造した。光デ
ィスクのサイズは8cmである。グルーブ開始及びAT
IP開始半径21mm、グルーブ終了及びATIP終了位
置39mm、リードイン領域スタート時間97:27:0
0、プログラム領域スタート時間00:00:00、リ
ードアウト領域スタート時間(ラスト・ポッシブル・ス
タートタイム・オブ・リードアウトエリア)30:0
0:00、グルーブ開始位置からリードイン開始位置ま
でのトラックピッチは1.52μmで線速度(1倍速時)は1.
2m/s、リードイン領域のトラックピッチは1.52μm
で線速度(1倍速時)は1.2m/s、プログラム領域のト
ラックピッチは1.34μmで線速度(1倍速時)は1.2m/
s、リードアウト領域のトラックピッチは0.74μmで線
速度(1倍速時)は1.0m/sである。なお、グルーブの
ボトム幅は、500nmとした。
【0220】その後、実施例1と同じ工程で、本発明に
係る長時間CD−Rを作製した。この長時間CD−Rを
1〜12倍速CD−Rライター(プレクスター製)によ
りデータ記録をし、CD−R標準検査装置(オーディオ
ディベロップメント製CD−CATS)により記録再生
の評価を行った。
【0221】本CD−Rは、実施例1のものと同じ記録
容量を有するが、試験結果としても、実施例1に記載し
たのと全く同じ性能が得られた。この特性は1倍速から
12倍速書き込みまで維持された。さらに、パルステッ
クDDU1000による16倍速書き込み、20倍速書
き込みにも支障はなく、性能が維持されていることが確
認された。
【0222】更に、3スポット法によるトラッキング方
式の再生機種では、隣接トラックの影響を受けて、トラ
ッキングが不完全な機種があった。しかし1スポットの
ものは、トラッキングが良好である。なお、このときの
書き込み時の最適レーザパワーは6.5mWであった。 (実施例6)本発明に係る光ディスクの一例を製造し
た。光ディスクのサイズはカード型である。
【0223】グルーブ開始及びATIP開始半径21m
m、グルーブ終了及びATIP終了位置39mm、リード
イン領域スタート時間97:27:00、プログラム領
域スタート時間00:00:00、リードアウト領域ス
タート時間(ラスト・ポッシブル・スタートタイム・オ
ブ・リードアウトエリア)7:30:00、グルーブ開
始位置からリードイン開始位置までのトラックピッチは
1.52μmで線速度(1倍速時)は1.2m/s、リードイン
領域のトラックピッチは1.52μmで線速度(1倍速時)は
1.2m/s、プログラム領域のトラックピッチは1.17μ
mで線速度(1倍速時)は1.2m/s、リードアウト領域
のトラックピッチは1.17μmで線速度(1倍速時)は1.2
m/sとした。なお、グルーブのボトム幅は、390n
mとした。
【0224】その後、実施例1と同じ工程で、本発明に
係る長時間CD−Rを作製した。
【0225】この長時間CD−Rを1〜12倍速CD−
Rライター(プレクスター製)によりデータ記録をし、
CD−R標準検査装置(オーディオディベロップメント
製CD−CATS)により記録再生の評価を行った。本
CD−Rは、従来の5分の限界時間に比較して2分もの
長時間化をした7分(65MB)という長時間大容量記
録データを記録することができるが、試験結果として
は、実施例1に記載したのと全く同じ性能が得られた。
【0226】この特性は1倍速から12倍速書き込みま
で維持された。さらに、パルステックDDU1000に
よる16倍速書き込み、20倍速書き込みにも支障はな
く、性能が維持されていることが確認された。しかしな
がら、プラスティック基板の射出成型時の生産性は実施
例1のものに比べて劣っていた。なお、このときの書き
込み時の最適レーザパワーは5.4mWであった。 (実施例7)本発明に係る光ディスクを製造した。光デ
ィスクのサイズはカード型である。グルーブ開始及びA
TIP開始半径21mm、グルーブ終了及びATIP終了
位置39mm、リードイン領域スタート時間97:27:
00、プログラム領域スタート時間00:00:00、
リードアウト領域スタート時間(ラスト・ポッシブル・
スタートタイム・オブ・リードアウトエリア)10:0
5:00、グルーブ開始位置からリードイン開始位置ま
でのトラックピッチは1.52μmで線速度(1倍速時)は1.
2m/s、リードイン領域のトラックピッチは1.52μm
で線速度(1倍速時)は1.2m/s、プログラム領域のト
ラックピッチは1.10μmで線速度(1倍速時)は0.95m/
s、リードアウト領域のトラックピッチは1.10μmで線
速度(1倍速時)は0.95m/sとした。なお、グルーブの
ボトム幅は、300nmとした。
【0227】その後、実施例1と同じ工程で、本発明に
係る長時間CD−Rを作製した。この長時間CD−Rを
1〜12倍速CD−Rライター(プレクスター製)によ
りデータ記録をし、CD−R標準検査装置(オーディオ
ディベロップメント製CD−CATS)により記録再生
の評価を行った。本CD−Rは、従来の5分の限界時間
に比較して約2倍もの長時間化をした10分(100M
B)という長時間大容量記録データを記録することがで
きる。
【0228】試験結果としては、ジッター、I3、I1
1、ブロックエラーレートが実施例1に記載したものに
比べて、再生機種によっては悪くなってしまうことがわ
かった。また、プラスティック基板の射出成型時の生産
性が低下してしまった。そして、パルステックDDU1
000による16倍速書き込み、20倍速書き込みの場
合には、全体の5%程度のディスクにおいて、読み出し
時にエラーが発生することが分かった。なお、このとき
の書き込み時の最適レーザパワーは4.9mWであっ
た。 (実施例8)本発明による光ディスクの一例を製造し
た。光ディスクのサイズは8cmである。グルーブ開始
及びATIP開始半径21mm、グルーブ終了及びATI
P終了位置39.1mm、リードイン領域スタート時間97:
18:00、プログラム領域スタート時間00:00:
00、リードアウト領域スタート時間34:02:0
0、グルーブ開始位置からリードイン開始位置までのト
ラックピッチは1.50μmで線速度(1倍速時)は1.11m/
s、リードイン領域のトラックピッチは1.50μmで線速度
(1倍速時)は1.11m/s、プログラム領域のトラックピ
ッチは1.23μmで線速度(1倍速時)は1.11m/s、リー
ドアウト領域のトラックピッチは1.23μmで線速度(1
倍速時)は1.11m/sである。なお、グルーブのボトム幅
は、500nmとした。
【0229】その後、実施例1と同じ工程で、本発明に
係る長時間CD−Rを作製した。この長時間CD−Rを
1〜12倍速CD−Rライター(プレクスター製)によ
りデータ記録をし、CD−R標準検査装置(オーディオ
ディベロップメント製CD−CATS)により記録再生
の評価を行った。
【0230】その結果、リードイン開始半径は22.97mm
で問題なくスペックインし、プログラム開始半径は24.8
1mmで問題なくスペックインした。また、従来の23分
の限界時間に比較し11分もの長時間化をした34分
(298MB)という長時間大容量記録データにもかか
わらず、ジッターはランドジッター、ピットジッターと
もに20nsec程度の低ジッターが得られた。
【0231】また、ピットデビエーション、ランドデビ
エーションともにスペックインすると共に、I3及びI
11共にスペックインし、反射率も71%でスペックイ
ンした。さらに、低BLERが得られ、プッシュプル信
号も問題なく、トラッキングも良好であった。この特性
は1倍速から12倍速書き込みまで維持された。さら
に、パルステックDDU1000による16倍速書き込
み、20倍速書き込みにも支障はなく、性能は維持され
ていることが確認された。また、MPEG4で1時間分
の動画像を記録できる記憶容量を持つことができ、非常
に有用なCD−Rが得られた。なお、このときの書き込
み時の最適レーザパワーは5.9mWであった。 (実施例9)本発明による光ディスクの一例を製造し
た。光ディスクのサイズは8cmである。グルーブ開始
及びATIP開始半径21mm、グルーブ終了及びATI
P終了位置39.1mm、リードイン領域スタート時間97:
27:00、プログラム領域スタート時間00:00:
00、リードアウト領域スタート時間34:07:0
0、グルーブ開始位置からリードイン開始位置までのト
ラックピッチは1.50μmで線速度(1倍速時)は1.16m/
s、リードイン領域のトラックピッチは1.50μmで線速度
(1倍速時)は1.16m/s、プログラム領域のトラックピ
ッチは1.18μmで線速度(1倍速時)は1.16m/s、リー
ドアウト領域のトラックピッチは1.18μmで線速度(1
倍速時)は1.16m/sである。なお、グルーブのボトム幅
は、390nmとした。
【0232】その後、実施例1と同じ工程で、本発明に
係る長時間CD−Rを作製した。
【0233】この長時間CD−Rを1〜12倍速CD−
Rライター(プレクスター製)によりデータ記録をし、
CD−R標準検査装置(オーディオディベロップメント
製CD−CATS)により記録再生の評価を行った。そ
の結果、リードイン開始半径は22.99mmで問題なくスペ
ックインし、プログラム開始半径は24.84mmで問題なく
スペックインした。
【0234】また、従来の23分の限界時間に比較し1
1分もの長時間化をした34分(298MB)という長
時間大容量記録データにもかかわらず、ジッターはラン
ドジッター、ピットジッターともに18nsec程度の低ジ
ッターが得られた。また、ピットデビエーション、ラン
ドデビエーションともにスペックインすると共に、I3
及びI11共にスペックインし、反射率も72%でスペ
ックインした。さらに、低BLERが得られ、プッシュ
プル信号も問題なく、トラッキングも良好であった。こ
の特性は1倍速から12倍速書き込みまで維持された。
さらに、パルステックDDU1000による16倍速書
き込み、20倍速書き込みにも支障はなく、性能は維持
されていることが確認された。
【0235】ただし、実施例1のものと比較して、プラ
スティック基板の射出成型時の生産性が低下してしまっ
た。なお、このときの書き込み時の最適レーザパワーは
4.9mWであった。 (実施例10)本発明による光ディスクの一例を製造し
た。光ディスクのサイズは8cmである。グルーブ開始
及びATIP開始半径21mm、グルーブ終了及びATI
P終了位置39.2mm、リードイン領域スタート時間97:
18:15、プログラム領域スタート時間00:00:
00、リードアウト領域スタート時間34:02:0
0、グルーブ開始位置からリードイン開始位置までのト
ラックピッチは1.35μmで線速度(1倍速時)は1.13m/
s、リードイン領域のトラックピッチは1.35μmで線速度
(1倍速時)は1.13m/s、プログラム領域のトラックピ
ッチは1.25μmで線速度(1倍速時)は1.13m/s、リー
ドアウト領域のトラックピッチは1.25μmで線速度(1
倍速時)は1.13m/sである。なお、グルーブのボトム幅
は、390nmとした。
【0236】その後、実施例1と同じ工程で、本発明に
係る長時間CD−Rを作製した。この長時間CD−Rを
1〜12倍速CD−Rライター(プレクスター製)によ
りデータ記録をし、CD−R標準検査装置(オーディオ
ディベロップメント製CD−CATS)により記録再生
の評価を行った。その結果、リードイン開始半径は公差
の範囲でスペックインした。
【0237】また、従来の23分の限界時間に比較し1
1分もの長時間化をした34分(298MB)という長
時間大容量記録データにもかかわらず、ジッターはラン
ドジッター、ピットジッターともに18nsec程度の低ジ
ッターが得られた。また、ピットデビエーション、ラン
ドデビエーションともにスペックインすると共に、I3
及びI11共にスペックインし、反射率も72%でスペ
ックインした。さらに、低BLERが得られ、プッシュ
プル信号も問題なく、トラッキングも良好であった。こ
の特性は1倍速から12倍速書き込みまで維持された。
さらに、パルステックDDU1000による16倍速書
き込み、20倍速書き込みにも支障はなく、性能は維持
されていることが確認された。
【0238】また、3ビーム法によるトラッキングを採
用した再生装置では、トラッキングが不十分なときがあ
ったが、1ビームによるトラッキングを採用した再生装
置ではトラッキングが正確に行われた。プログラム領域
の開始位置が規格とはずれてしまうため、数機種は使用
不可能であった。
【0239】なお、このときの書き込み時の最適レーザ
パワーは6.5mWであった。 (実施例11)本発明による光ディスクの一例を製造し
た。光ディスクのサイズは8cmである。グルーブ開始
及びATIP開始半径21mm、グルーブ終了及びATI
P終了位置39.2mm、リードイン領域スタート時間97:
18:15、プログラム領域スタート時間00:00:
00、リードアウト領域スタート時間34:02:0
0、グルーブ開始位置からリードイン開始位置までのト
ラックピッチは1.52μmで線速度(1倍速時)は1.11m/
s、リードイン領域のトラックピッチは1.52μmで線速度
(1倍速時)は1.11m/s、プログラム領域のトラックピ
ッチは1.24μmで線速度(1倍速時)は1.11m/s、リー
ドアウト領域のトラックピッチは1.2μmで線速度(1倍
速時)は0.9m/sである。なお、グルーブのボトム幅
は、390nmとした。
【0240】その後、実施例1と同じ工程で、本発明に
係る長時間CD−Rを作製した。この長時間CD−Rを
1〜12倍速CD−Rライター(プレクスター製)によ
りデータ記録をし、CD−R標準検査装置(オーディオ
ディベロップメント製CD−CATS)により記録再生
の評価を行った。その結果、リードイン開始半径は問題
なくスペックインし、プログラム開始半径も問題なくス
ペックインした。
【0241】また、従来の23分の限界時間に比較し1
1分もの長時間化をした34分(298MB)という長
時間大容量記録データにもかかわらず、ジッターはラン
ドジッター、ピットジッターともに18nsec程度の低ジ
ッターが得られた。また、ピットデビエーション、ラン
ドデビエーションともにスペックインすると共に、I3
及びI11共にスペックインし、反射率も72%でスペ
ックインした。
【0242】さらに、低BLERが得られ、プッシュプ
ル信号も問題なく、トラッキングも良好であった。この
特性は1倍速から12倍速書き込みまで維持された。さ
らに、パルステックDDU1000による16倍速書き
込み、20倍速書き込みにも支障はなく、性能は維持さ
れていることが確認された。なお、このときの書き込み
時の最適レーザパワーは6.5mWであった。 (実施例12)本発明による光ディスクの一例を製造し
た。光ディスクのサイズは8cmである。グルーブ開始
及びATIP開始半径21mm、グルーブ終了及びATI
P終了位置39.25mm、リードイン領域スタート時間9
7:18:15、プログラム領域スタート時間00:0
0:00、リードアウト領域スタート時間34:02:
00、グルーブ開始位置からリードイン開始位置までの
トラックピッチは1.48μmで線速度(1倍速時)は1.11m
/s、リードイン領域のトラックピッチは1.48μmで線速
度(1倍速時)は1.11m/s、プログラム領域のトラック
ピッチは1.24μmで線速度(1倍速時)は1.11m/s、リ
ードアウト領域のトラックピッチは1.2μmで線速度(1
倍速時)は1.11m/sである。なお、グルーブのボトム幅
は、390nmとした。
【0243】その後、実施例1と同じ工程で、本発明に
係る長時間CD−Rを作製した。この長時間CD−Rを
1〜12倍速CD−Rライター(プレクスター製)によ
りデータ記録をし、CD−R標準検査装置(オーディオ
ディベロップメント製CD−CATS)により記録再生
の評価を行った。その結果、リードイン開始半径は殆ど
問題なくスペックインし、プログラム開始半径も殆ど問
題なくスペックインした。
【0244】また、従来の23分の限界時間に比較し1
1分もの長時間化をした34分(298MB)という長
時間大容量記録データにもかかわらず、ジッターはラン
ドジッター、ピットジッターともに18nsec程度の低ジ
ッターが得られた。また、ピットデビエーション、ラン
ドデビエーションともにスペックインすると共に、I3
及びI11共にスペックインし、反射率も72%でスペ
ックインした。さらに、低BLERが得られ、プッシュ
プル信号も問題なく、トラッキングも良好であった。こ
の特性は1倍速から12倍速書き込みまで維持された。
さらに、パルステックDDU1000による16倍速書
き込み、20倍速書き込みにも支障はなく、性能は維持
されていることが確認された。なお、このときの書き込
み時の最適レーザパワーは5.9mWであった。 (実施例13)本発明による光ディスクの一例を製造し
た。光ディスクのサイズは8cmである。グルーブ開始
及びATIP開始半径21mm、グルーブ終了及びATI
P終了位置39.41mm、リードイン領域スタート時間9
7:18:15、プログラム領域スタート時間00:0
0:00、リードアウト領域スタート時間40:02:
00、グルーブ開始位置からリードイン開始位置までの
トラックピッチは1.3μmで線速度(1倍速時)は1m/
s、リードイン領域のトラックピッチは1.3μmで線速度
(1倍速時)は1m/s、プログラム領域のトラックピッ
チは1.22μmで線速度(1倍速時)は1m/s、リードアウ
ト領域のトラックピッチは1.2μmで線速度(1倍速時)
は1m/sである。なお、グルーブのボトム幅は、390
nmとした。
【0245】その後、実施例1と同じ工程で、本発明に
係る長時間CD−Rを作製した。この長時間CD−Rを
1〜12倍速CD−Rライター(プレクスター製)によ
りデータ記録をし、CD−R標準検査装置(オーディオ
ディベロップメント製CD−CATS)により記録再生
の評価を行った。その結果、リードイン開始半径は規格
内に収まったが、プログラム開始半径はずれてしまっ
た。他の再生装置で再生したところ、再生可能な機種も
存在した。
【0246】また、従来の23分の限界時間に比較し1
7分もの長時間化をした40分(350MB)という長
時間大容量記録データにもかかわらず、ジッターはラン
ドジッター、ピットジッターともに18nsec程度の低ジ
ッターが得られた。また、ピットデビエーション、ラン
ドデビエーションともにスペックインすると共に、I3
及びI11共にスペックインし、反射率も72%でスペ
ックインした。さらに、低BLERが得られ、プッシュ
プル信号も問題なく、トラッキングも良好であった。こ
の特性は1倍速から12倍速書き込みまで維持された。
【0247】さらに、パルステックDDU1000によ
る16倍速書き込み、20倍速書き込みにも支障はな
く、性能は維持されていることが確認された。なお、こ
のときの書き込み時の最適レーザパワーは5.4mWで
あった。
【0248】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、従来の記録装置、再生装置を使用しながら、その能
力を最大限に発揮させることができ、しかも、記録・再
生装置が媒体を認識可能であり、記録容量を増やした光
情報記録媒体とすることができる。また、プログラム領
域の記録容量を増大させても、光情報記録媒体に対し
て、安定でかつ確実な光書き込みが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である光情報記録媒
体の物理的フォーマットの概略構成図である。
【図2】本発明の各実施の形態であるCD−Rの記録領
域の配置と各領域におけるトラックピッチ又は線速度の
分布を示した図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態である光情報記録媒
体の物理的フォーマットの概略構成図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態である光情報記録媒
体の物理的フォーマットの概略構成図である。
【図5】本発明の好ましい実施の形態であるCD−Rの
記録領域の配置と各領域におけるトラックピッチ又は線
速度の分布を示した図である。
【図6】本発明の実施の形態の1例であるスタンパーの
製造方法を示す図である。
【符号の説明】
1…光情報記録媒体 2…プリグルーブ 3…基板 3a…原盤 4…フォトレジスト層 5…Ni層 5a…第1成形型 6…樹脂液 6a…第2成形型 7…基盤(ガラス円板) 8…Ni層 8a…第3成形型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/26 511 G11B 7/26 511 (72)発明者 小西 浩 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 5D029 WB11 WC01 WD10 5D090 AA01 DD02 FF11 GG03 5D121 CA06 CB03 JJ01

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛇行したグルーブ又はランドに沿ってト
    ラッキングされた光ビームによって情報の記録・再生を
    行う円盤状の光情報記録媒体であって、内周から外周側
    に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リードイン領
    域、プログラム領域、リードアウト領域を有するものに
    おいて、PCA領域、PMA領域、リードイン領域のト
    ラックピッチより、プログラム領域のトラックピッチが
    狭くされていることを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光情報記録媒体であっ
    て、前記情報が記録される又は記録された前記プログラ
    ム領域のグルーブ又はランドの幅が、記録されないラン
    ド又はグルーブの幅より小さいことを特徴とする光情報
    記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の光情報記
    録媒体であって、プログラム領域のトラックピッチよ
    り、リードアウト領域のトラックピッチが狭くされてい
    ることを特徴とする光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のうちいずれか1
    項に記載の光情報記録媒体であって、PCA領域とプロ
    グラム領域の線速度が同一とされていることを特徴とす
    る光情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のうちいずれか1
    項に記載の光情報記録媒体であって、プログラム領域の
    トラックピッチが1.2μm以上1.3μm未満であることを
    特徴とする光情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の光情報記録媒体であっ
    て、前記情報が記録される又は記録された前記プログラ
    ム領域のグルーブ又はランドの幅が、300nm以上5
    50nm以下であることを特徴とする光情報記録媒体。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の光情報記録媒体であっ
    て、前記光情報記録媒体の推奨レーザパワーは、4.9
    mW以上6.5mW以下であることを特徴とする光情報
    記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の光情報記録媒体であっ
    て、前記光情報記録媒体の各グルーブ又はランドの偏芯
    量が30μm以下であることを特徴とする光情報記録媒
    体。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8のうちいずれか1
    項に記載の光情報記録媒体であって、プログラム領域の
    線速度が1.0m/s以上とされていることを特徴とする
    光情報記録媒体。
  10. 【請求項10】 蛇行したグルーブ又はランドに沿って
    トラッキングされた光ビームによって情報の記録・再生
    を行う円盤状の光情報記録媒体であって、内周から外周
    側に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リードイン
    領域、プログラム領域、リードアウト領域を有するもの
    において、PCA領域、PMA領域、リードイン領域、
    プログラム領域のトラックピッチより、リードアウト領
    域のトラックピッチが狭くされていることを特徴とする
    光情報記録媒体。
  11. 【請求項11】 蛇行したグルーブ又はランドに沿って
    トラッキングされた光ビームによって情報の記録・再生
    を行う円盤状の光情報記録媒体であって、内周から外周
    側に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リードイン
    領域、プログラム領域、リードアウト領域を有するもの
    において、PCA領域、PMA領域、リードイン領域の
    線速度より、プログラム領域の線速度が遅くされている
    ことを特徴とする光情報記録媒体。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の光情報記録媒体で
    あって、プログラム領域の線速度より、リードアウト領
    域の線速度が遅くされていることを特徴とする光情報記
    録媒体。
  13. 【請求項13】 蛇行したグルーブ又はランドに沿って
    トラッキングされた光ビームによって情報の記録・再生
    を行う円盤状の光情報記録媒体であって、内周から外周
    側に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リードイン
    領域、プログラム領域、リードアウト領域を有するもの
    において、PCA領域、PMA領域、リードイン領域、
    プログラム領域の線速度より、リードアウト領域の線速
    度が遅くされていることを特徴とする光情報記録媒体。
  14. 【請求項14】 請求項11から請求項13のうちいず
    れか1項に記載の光情報記録媒体であって、PCA領
    域、PMA領域、リードイン領域のトラックピッチよ
    り、プログラム領域のトラックピッチが狭くされている
    ことを特徴とする光情報記録媒体。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の光情報記録媒体で
    あって、プログラム領域のトラックピッチより、リード
    アウト領域のトラックピッチが狭くされていることを特
    徴とする光情報記録媒体。
  16. 【請求項16】 請求項11から請求項13のうちいず
    れか1項に記載の光情報記録媒体であって、PCA領
    域、PMA領域、リードイン領域、プログラム領域のト
    ラックピッチより、リードアウト領域のトラックピッチ
    が狭くされていることを特徴とする光情報記録媒体。
  17. 【請求項17】 請求項14、請求項15のうちいずれ
    か1項に記載の光情報記録媒体であって、プログラム領
    域のトラックピッチが1.2μm以上1.3μm未満であるこ
    とを特徴とする光情報記録媒体。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の光情報記録媒体で
    あって、前記情報が記録される又は記録された前記プロ
    グラム領域のグルーブ又はランドの幅が、300nm以
    上550nm以下であることを特徴とする光情報記録媒
    体。
  19. 【請求項19】 請求項17に記載の光情報記録媒体で
    あって、前記光情報記録媒体の推奨レーザパワーは、
    4.9mW以上6.5mW以下であることを特徴とする
    光情報記録媒体。
  20. 【請求項20】 請求項17に記載の光情報記録媒体で
    あって、前記光情報記録媒体の各グルーブ又はランドの
    偏芯量が30μm以下であることを特徴とする光情報記
    録媒体。
  21. 【請求項21】 請求項11から請求項20のうちいず
    れか1項に記載の光情報記録媒体であって、プログラム
    領域の線速度が1.0m/s以上とされていることを特徴
    とする光情報記録媒体。
  22. 【請求項22】 請求項1から請求項21のうちいずれ
    か1項に記載の光情報記録媒体であって、光情報記録媒
    体であって、当該光情報記録媒体の直径が8cmであ
    り、最大記録時間が30〜40分であることを特徴とす
    る光情報記録媒体。
  23. 【請求項23】 蛇行したグルーブ又はランドに沿って
    トラッキングされた光ビームによって情報の記録・再生
    を行う円盤状の光情報記録媒体であって、内周側から外
    周側に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リードイ
    ン領域、プログラム領域、リードアウト領域を有するも
    のにおいて、前記プログラム領域のトラックピッチが1.
    2μm以上1.3μm未満であり、前記プログラム領域の線
    速度が1.0m/s以上1.13m/s以下であることを特徴
    とする光情報記録媒体。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の光情報記媒体であ
    って、前記光情報記録媒体の直径が8cmであり、最大
    記録時間が30分〜40分であることを特徴とする光情
    報記録媒体。
  25. 【請求項25】 蛇行したグルーブ又はランドに沿って
    トラッキングされた光ビームによって情報の記録・再生
    を行う円盤状の光情報記録媒体であって、内周から外周
    側に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リードイン
    領域、プログラム領域、リードアウト領域を有するもの
    において、前記PCA領域における、トラックピッチ又
    は線速度の少なくとも一方が、他の領域に比べて大きく
    されていることを特徴とする光情報記録媒体。
  26. 【請求項26】 蛇行したグルーブ又はランドに沿って
    トラッキングされた光ビームによって情報の記録・再生
    を行う円盤状の光情報記録媒体であって、内周から外周
    側に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リードイン
    領域、プログラム領域、リードアウト領域を有するもの
    において、前記PMA領域における、トラックピッチ又
    は線速度の少なくとも一方が、他の領域に比べて大きく
    されていることを特徴とする光情報記録媒体。
  27. 【請求項27】 蛇行したグルーブ又はランドに沿って
    トラッキングされた光ビームによって情報の記録・再生
    を行う円盤状の光情報記録媒体であって、内周から外周
    側に向けて、順にPCA領域、PMA領域、リードイン
    領域、プログラム領域、リードアウト領域を有するもの
    において、前記PCA領域と前記PMA領域の両方にお
    ける、トラックピッチ又は線速度の少なくとも一方が、
    他の領域に比べて大きくされていることを特徴とする光
    情報記録媒体。
  28. 【請求項28】 請求項1から請求項24のうちいずれ
    か1項に記載の光情報記録媒体であって、前記PCA領
    域における、トラックピッチ又は線速度の少なくとも一
    方が他の領域に比べて大きくされていることを特徴とす
    る光情報記録媒体。
  29. 【請求項29】 請求項1から請求項24のうちいずれ
    か1項に記載の光情報記録媒体であって、前記PMA領
    域における、トラックピッチ又は線速度の少なくとも一
    方が他の領域に比べて大きくされていることを特徴とす
    る光情報記録媒体。
  30. 【請求項30】 請求項1から請求項24のうちいずれ
    か1項に記載の光情報記録媒体であって、前記PCA領
    域と前記PMA領域の両方における、トラックピッチ又
    は線速度の少なくとも一方が他の領域に比べて大きくさ
    れていることを特徴とする光情報記録媒体。
  31. 【請求項31】 円盤状の光情報記録媒体であって、内
    周から外周側に向けて、順にPCA領域、PMA領域、
    リードイン領域、プログラム領域、リードアウト領域を
    有するものにおいて、PCA領域、PMA領域、リード
    イン領域のトラックピッチより、プログラム領域のトラ
    ックピッチが狭くされていることを特徴とする光情報記
    録媒体。
  32. 【請求項32】 円盤状の光情報記録媒体であって、内
    周から外周側に向けて、順にPCA領域、PMA領域、
    リードイン領域、プログラム領域、リードアウト領域を
    有するものにおいて、プログラム領域のトラックピッチ
    よりもリードアウト領域のトラックピッチの方が小さく
    されていることを特徴とする光情報記録媒体。
  33. 【請求項33】 円盤状の光情報記録媒体であって、内
    周から外周側に向けて、順にPCA領域、PMA領域、
    リードイン領域、プログラム領域、リードアウト領域を
    有するものにおいて、PCA領域、PMA領域、リード
    イン領域の線速度より、プログラム領域の線速度が小さ
    くされていることを特徴とする光情報記録媒体。
  34. 【請求項34】 円盤状の光情報記録媒体であって、内
    周から外周側に向けて、順にPCA領域、PMA領域、
    リードイン領域、プログラム領域、リードアウト領域を
    有するものにおいて、プログラム領域の線速度より、リ
    ードアウト領域の線速度が小さくされていることを特徴
    とする光情報記録媒体。
  35. 【請求項35】 円盤状の光情報記録媒体であって、情
    報を記録するプログラム領域のトラックピッチは1.2μm
    以上1.3μm未満であり、前記プログラム領域の線速度が
    1.0m/s以上1.13m/s以下であることを特徴とする光情報
    記録媒体。
  36. 【請求項36】 請求項1から請求項35のうちいずれ
    か1項に記載の光記録媒体に形成される凹部に対応する
    凸部、凸部に対応する凹部を有するスタンパー。
  37. 【請求項37】 請求項36に記載のスタンパーにおい
    て、前記スタンパーに形成された凹部又は凸部の偏芯量
    は10μm以下であることを特徴とするスタンパー。
  38. 【請求項38】 請求項36又は請求項37に記載のス
    タンパーの製造方法であって、金属製の第1成形型を用
    意する工程と、前記第1成形型から樹脂製の第2成形型
    を成形する工程と、前記第2成形型から第3成形型であ
    る金属製のスタンパーを成形する工程とを有してなるこ
    とを特徴とするスタンパーの製造方法。
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