JP2002259834A - 解析サービスシステム - Google Patents

解析サービスシステム

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JP2002259834A JP2001053274A JP2001053274A JP2002259834A JP 2002259834 A JP2002259834 A JP 2002259834A JP 2001053274 A JP2001053274 A JP 2001053274A JP 2001053274 A JP2001053274 A JP 2001053274A JP 2002259834 A JP2002259834 A JP 2002259834A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シミュレーションもしくは解析を有料でサー
ビスするシステムにおいて、シミュレーションの質や提
供するデータ内容に応じて課金する。 【解決手段】 シミュレーションなどによる解析を実行
する解析実行処理装置10と、解析結果を解析ID毎に
記憶する機能を備える解析結果管理装置11と、解析結
果から複数区分の状態量データを取り出し、各区分ごと
のデータ量を算出して出力すると共に、入力された各区
分ごとの料金を各区分のデータ名称とともに利用者に送
信し、利用者が要求する区分のデータを利用者に送信す
る機能を備える解析結果加工処理装置12と、解析結果
を構成するデータに関する課金単価情報を記憶し、前記
解析結果加工処理装置12から出力される各区分ごとの
データ量に基づいて算出した料金を前記解析結果加工処
理装置12に出力し、利用者に対して送信するデータに
応じて課金処理する課金処理装置13で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータを用
いたシミュレーションなどによる解析の実行を、ユーザ
ーに対してサービスするシステムに関わり、特に、この
サービスに関する料金の課金を行なう方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの性能の向上に伴
い、さまざまなシステムの性能や特性に関する、プログ
ラムを用いたシミュレーションによる解析が可能となる
とともに、このようなシミュレーションによる予測や評
価が、大規模なシステム開発の不可欠な要素となりつつ
ある。このようなシミュレーションによる解析対象の一
例としては、タンクやパイプなどで構成される管路系に
おける急激な弁操作に伴う流量や圧力の変動や、原子力
発電所におけるポンプの急停止に伴なう炉心温度や圧力
の変動などがあげられる。
【0003】このようなシミュレーションは、解析対象
の構造や形状などを表すモデルデータと、解析する時間
の長さや、計算に用いる解析時間幅などの解析条件をシ
ミュレーション用のアプリケーションプログラムに入力
することにより実行される。また、シミュレーションの
結果としては、解析対象に含まれる圧力や温度などの、
いわゆる状態量の値を、一定の時間間隔毎に出力した時
系列データなどが出力される。
【0004】以下で説明する本発明の内容は、このよう
なシミュレーションを実行するアプリケーションプログ
ラムと、それを実行するコンピュータ環境を所有するサ
ービス提供者が、これらのリソースを利用者(ユーザ
ー)に提供することにより、ユーザー自身によるシミュ
レーションの実行を可能にするサービスに関し、特にサ
ービス提供者がユーザーに対して請求する利用料金の課
金方法に関するものである。
【0005】従来、複数の利用者により有料で利用され
るコンピュータにおいては、シミュレーションを実際に
実行するのに要した中央演算処理装置(CPU)の使用時
間を課金対象とし、これを利用者に対して請求する方法
が取られてきた。また、近年ではコンピュータの使用料
の徴収を容易にするため、利用者があらかじめ購入した
プリペイドカードに使用可能なCPU時間を記憶し、実際
に使用したCPU時間をプリペイドカードから減算してい
く方法(特開平11−85302号公報)が提案されて
いる。
【0006】これらの従来の方法では、利用者がサービ
ス提供者のコンピュータ環境を利用する時に、その利用
開始時刻と終了時刻、あるいは、実際にコンピュータの
CPUを使用した累積時間を記録し、これらの時間に基
づき料金を算出し利用者との間での精算を行なってい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】シミュレーションの実
行においては、モデルデータの誤りや不適切な解析条件
の設定により解析が失敗に終わる場合も発生する。ここ
で、失敗とは、シミュレーションの途中におけるデータ
の発散などのような利用者が意図しないシミュレーショ
ン結果が生成されることを言う。前に述べた従来の課金
方法によれば、単純にCPUの使用時間に対して課金を行
なうことから、利用者にとっては、このような失敗した
シミュレーションに対しても高額な使用料金を支払わな
ければならないという不都合が生じていた。
【0008】シミュレーションの成功・失敗がコンピュ
ータで自動的に判別できれば、この結果に応じてCPUの
使用時間を加算するかどうかを決定し、利用者の不都合
を解消することは可能である。しかしながら、この成功
・失敗は、結果として出力されるデータか発散したかど
うかだけで単純に判定される訳ではなく、利用者が入力
したモデルデータが適切であったかどうかの判定まで含
めると非常な高度な処理が必要となる。このような高度
な判定処理のためには、更なるCPUの処理時間が必要と
なるとともに、その処理を実現するアプリケーションが
必要となり、利用者およびコンピュータとそのアプリケ
ーションを提供するサービス提供者にとって、新たなる
負荷が発生することになる。
【0009】本発明の目的は、シミュレーションの質や
提供するデータ内容に応じて課金することができるシミ
ュレーションのサービス方法およびその装置を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明者等は、上記の課題
を解決するため、解析サービスシステムを次のように構
成した。このシステムは、コンピュータの処理の結果と
して得られるデータである解析結果を利用者に対して提
供するときに、その解析結果のデータ量や出力形式に応
じた料金の算出に利用するための課金単価情報を記憶
し、これに基づいた課金処理を実施することを特徴とす
る。すなわち、解析結果に含まれるデータを複数の項目
(区分)に分け、項目名とそのデータの出力に対する料
金、すなわち前記の課金単価情報に基づき算出した料金
の情報を、利用者が使用する端末に対して送出する。利
用者は、データ項目名と料金を見て受信したい項目名を
入力する。入力された項目名のデータが解析結果から抽
出され、抽出結果を前記端末に対して送出すると共に、
該当項目名のデータ出力に対する前記料金を利用者に対
して課金する処理を行なう。
【0011】また、解析サービスシステムに、解析結果
を規格に従ったデータ形式(出力形式)のファイルに変
換する手段を備え、利用者が指定したデータとその出力
形式に基づき、解析結果からのデータの抽出および要求
出力形式への変換処理を実行し、該実行の結果を前記端
末に対して送出するときに、前記の課金単価情報に基づ
き算出する料金を利用者に対して課金する処理を行な
う。
【0012】さらに、利用者が解析の質(成否)を判断
するためのデータを、前記解析結果から選択するデータ
選択基準(結果判断用データ選択基準)を保持し、解析
が終了した時に該結果判断用データ選択基準に基づき結
果評価用のデータを前記解析結果から抽出し、利用者に
対して送信するようにしてもよい。
【0013】具体的には、上記課題を達成する本発明の
第1の手段は、コンピュータによるシミュレーションも
しくは解析により得られた解析結果を前記シミュレーシ
ョンもしくは解析の要求元に送信するときに前記シミュ
レーションもしくは解析の料金を前記要求元に課金する
解析サービスシステムにおいて、解析結果を数値データ
として記憶格納する解析結果記憶手段と、数値データの
量あたりの課金単価情報を記憶格納する単価情報記憶手
段と、前記解析結果の中の指定された一部を抽出して出
力する指定データ抽出手段と、前記抽出された解析結果
を前記要求元に送信するときに、送信するデータ量と前
記課金単価情報に基づいて算出された料金を要求元に課
金する課金処理手段と、を含んでなることを特徴とす
る。
【0014】本発明の第2の手段は、前記第1の手段に
おいて、前記指定データ抽出手段を、抽出した数値デー
タを指定された出力形式に変換するよう構成し、前記課
金単価情報記憶手段に記憶される課金単価情報を、前記
出力形式ごとに設定したものである。
【0015】本発明の第3の手段は、前記第1または第
2の手段において、前記指定データ抽出手段を、シミュ
レーションもしくは解析の終了後、解析結果のデータの
中から、予め指定された、シミュレーションもしくは解
析の成否を判断するための結果判断用データを抽出し、
前記要求元に送信するように構成したものである。
【0016】本発明の第4の手段は、前記第1乃至第3
のうちのいずれかの手段において、前記指定データ抽出
手段を、解析結果のデータから予め設定された複数区分
のデータを取り出し、各区分のデータ名称と各区分ごと
のデータ量を前記課金処理手段に出力すると共に、前記
各区分のデータ名称と前記課金処理手段から出力される
各区分ごとの料金を前記要求元に送信するように構成
し、前記課金処理手段を、前記指定データ抽出手段から
出力される各区分のデータ名称と各区分ごとのデータ量
と前記課金単価情報に基づいて算出した各区分ごとの料
金を前記指定データ抽出手段に出力するように構成した
ものである。
【0017】上述の各手段によれば、シミュレーション
もしくは解析を行なう利用者は、解析結果の一部分をま
ず入手してシミュレーションもしくは解析の結果を確認
し、その上で残りの解析結果を入手するようにできるか
ら、シミュレーションもしくは解析の結果が気に入らな
いときは、残りの解析結果を要求しなければ、残りの解
析結果に対して料金を支払う必要がなくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用い詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の
形態を示す解析サービスシステム1の構成を示すブロッ
ク図である。本実施の形態の解析サービスシステム1
は、図3に模式的に示されるような、タンクA21aと
タンクB21bを、流量調整用の弁A22を介装したパ
イプA20a、パイプB20bで接続して構成される管
路系などにおける流量や圧力などの状態量の時間変化に
つき、その動特性をシミュレーションにより解析するサ
ービスを提供するものである。
【0019】本実施の形態の解析サービスシステム1
は、解析実行処理装置10、解析結果管理装置11、解
析結果加工処理装置12、課金処理装置13、および、
これらの装置10〜13に接続するネットワークA14
で構成する。これらの装置10〜13は、いずれも、デ
ータ記憶手段10a、11a、12a、13aと演算処理手段10b、1
1b、12b、13bと通信制御手段10c、11c、12c、13cと、こ
れらの手段の間におけるデータの授受を実現するデータ
バス10d、11d、12d、13dで構成する。各通信制御手段10
c、11c、12c、13cは、それぞれネットワークA14に接
続し各装置10〜13間、および、ネットワークに接続
する他の装置との間でデータを授受するためのデータ送
受信機能を備える。各装置10〜13のデータ記憶手段
10a、11a、12a、13aと演算処理手段10b、11b、12b、13b
に関しては後ほど詳しく説明する。
【0020】なお、本実施の形態の解析サービスシステ
ム1において、各装置10〜13は汎用のパーソナルコ
ンピュータにて実現する。すなわち、データ記憶手段10
a、11a、12a、13aは、メモリーあるいはハードディスク
にて、また、演算処理手段10b、11b、12b、13bはCPU
にて、通信制御手段10c、11c、12c、13cはネットワーク
接続装置により実現する。また、以下で説明する各処理
機能はデータ記憶手段10a、11a、12a、13aにて保持する
アプリケーションプログラムをそれぞれの演算処理手段
10b、11b、12b、13bで実行することにより実現する。サ
ービス提供者は、上記解析サービスシステム1のハード
ウェア及びそれらハードウェアを動作させるソフトウェ
アによる解析サービスに係る料金を、ユーザーに請求す
る。
【0021】本実施の形態の解析サービスシステム1
は、ネットワークA14と接続するネットワークB16
を介してクライアント端末装置A15に接続している。
クライアント端末装置A15は、解析サービスシステム
1の利用者(以下では単に利用者と称す)による、解析
のためのデータ入力や、利用者に対する解析結果の表示
を行なう装置であり、表示手段15a、データ入力手段
15b、データ記憶手段15c、演算処理手段15d、
通信制御手段15e、データバス15fで構成する。これ
らの各手段15a〜eおよびデータバス15fについても、汎
用のパーソナルコンピュータにて実現する。すなわち、
データ記憶手段15cは、メモリーあるいはハードディス
クにて、また、演算処理手段15dはCPUにて、通信制
御手段15eはネットワーク接続装置により実現する。ま
た、ネットワークB16は、いわゆるインターネットで
あり、本解析サービスシステム1の複数の利用者のクラ
イアント端末装置15が接続するネットワークである。
【0022】なお、これらのクライアント端末装置15
は、本解析サービスシステム1の利用者が各自で所有す
る装置であるが、基本的に以下に示す機能を備えていれ
ば、本解析サービスシステム1を利用することができ
る。 (1)演算処理手段15dが、データ記憶手段15cに
記憶するシミュレーションに使用するモデルデータと解
析条件からなる解析入力データとユーザーIDからなる
情報を読み出し、読み出した情報を通信制御手段15e
からネットワークB16を経由して解析サービスシステ
ム1に送信する機能。 (2) 演算処理手段15dが、ネットワークB16を
経由してクライアント端末装置15に対して送信され通
信制御手段15eが受信した解析IDの情報を、データ
記憶手段15cに記憶するために書込むと共に、表示手
段15aに表示する機能。 (3) 演算処理手段15dが、前記ユーザーIDと解
析IDを通信制御手段15eからネットワークB16を
経由して解析サービスシステム1に送信する機能。 (4) 演算処理手段15dが、ネットワークB16を
経由してクライアント端末装置15に対して送信され通
信制御手段15eが受信した、解析結果において選択可
能な状態量とそれに係る料金のデータの情報を、データ
記憶手段15cに記憶するために書込むと共に、表示手
段15aに表示する機能。 (5) 演算処理手段15dが、前記選択可能な状態量
に対し利用者がデータ入力手段15bを介して入力する
選択結果を読込み、読込んだ情報を通信制御手段15e
からネットワークB16を経由して解析サービスシステ
ム1に送信する機能。 (6) 演算処理手段15dが、ネットワークB16を
経由してクライアント端末装置15に対して送信され通
信制御手段15eが受信した解析結果のデータの情報
を、データ記憶手段15cに記憶するために書込むと共
に、表示手段15aに表示する機能。
【0023】なお、前記ユーザーIDは、解析サービス
システム1が料金を請求するために利用者の識別用に、
利用者毎に予め設定するデータであり、クライアント端
末装置15のデータ記憶手段15cに記憶格納されてい
る。解析IDは、解析サービスシステム1がシミュレー
ション結果を識別するためにシミュレーションを実行す
る毎に生成する情報である。
【0024】まず、シミュレーションに使用するモデル
データについて図3を用いて説明する。図3に、解析対
象の管路系の構成を模式的に示す。この管路系は、タン
クA21aの水をパイプA 20aと弁A 22とパイプB 20bと
を経由してタンクB 21b に流しこむシステムである。
本実施の形態の解析サービスシステム1は、このような
管路系において、例えば弁A22が短時間の間に閉じた場
合の、パイプA20a、パイプB20bにおける圧力の変動な
どのような事象をシミュレーションにより解析する。
【0025】このときの、モデルデータは、管路系を構
成するパイプ、タンク、弁などの水理要素毎に表1〜3
のように表す。例えば表1はパイプのデータに対応して
おり、これはさらに詳しく説明すると、管路系に含まれ
る各パイプ毎の「パイプNo.」、「パイプ名」、「長
さ」、「摩擦係数」、「初期流量」、「入力端接続要
素」、「出力端接続要素」の属性データにより構成され
ている。これらは、シミュレーションを実行する上で必
要となるデータである。同様にタンクは、「タンクN
o.」、「タンク名」、「圧力」の属性データを持ち、
弁は、「弁No.」、「弁名」、「時間−開度特性」の
属性データを持つ。ここで、タンクの「圧力」は、初期
条件としてのタンク水位を示す圧力であり、「時間−開
度特性」とは、シミュレーションする各時刻における弁
の開度データのことである。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】 本実施の形態の解析サービスシステム1は、図3に示す
管路系に対して表1〜3のデータをモデルデータとして
使用する。また、本実施の形態の解析サービスシステム
1における解析条件は、表4に示すように解析の「開始
時刻」31a、「終了時刻」31b、「解析時間刻み」31c、
「出力時間間隔」31dのデータで構成される。
【0029】
【表4】 なお、本発明の実施の形態の説明を判りやすくするため
に、非常に単純な管路系を例として用いているが、実際
には管路系がネットワーク構造を有していたり、水理要
素としてポンプが含まれて場合などが存在する。しか
し、そのような複雑な管路系を対象とする場合であって
も、水理要素毎に予め定める属性データでモデルデータ
を構成できる。
【0030】次に、図1の装置10〜13について、そ
れぞれの構成要素について説明する。
【0031】解析実行処理装置10の演算処理手段10b
はネットワークB16,A14を経由してクライアント
端末装置A15が送信し通信制御手段10cが受信した
解析入力データ(前記の解析対象のモデルデータと解析
条件からなる)とユーザーIDの情報を、データ記憶手
段10aに記憶するために書込む機能を備える。また、
演算処理手段10bは、前記シミュレーションの実行毎に
シミュレーションの結果を識別するための解析IDを生
成し、データ記憶手段10aに記憶するために書込む機
能(解析ID生成機能)を備えるとともに、この解析ID
を通信制御手段10cを介してクライアント端末装置A
15に送信する機能(解析ID通知機能)を備える。
【0032】また、演算処理手段10bは、データ記憶手
段10aに記憶する解析入力データを読出し、この解析
入力データに基づきシミュレーションによる解析を実行
する機能(解析実行機能)を備える。演算処理手段10b
はまた、解析を実行した結果として生成する解析結果と
前記解析IDとユーザーIDを通信制御手段10cを介
して解析結果管理装置11に送信する機能(解析結果送
信機能)を備える。表5に、シミュレーションの結果と
して生成する解析結果40の例を示す。解析結果40は、
「解析の開始時刻」(t0)31aと「終了時刻」(t1)3
1bの間の「出力時間間隔」(t4)31d毎の「時刻」の
値(to0〜ton)41aと、シミュレーションの結果とし
て算出した各状態量S1〜Smの、各「時刻」(to0〜
ton)41aにおける値(v10〜vmn)41bとで構成す
る。
【0033】
【表5】 解析結果管理装置11の演算処理手段11bは、ネットワ
ークA14を経由して解析実行処理装置10が送信する
前記の解析結果40とユーザーIDと解析IDを通信制御
手段11cが受信した結果を、データ記憶手段11aに
記憶するために書込む機能(解析結果保持機能)を備え
る。解析結果管理装置11のデータ記憶手段11aは、前
記解析結果40を解析ID毎にユーザーIDと共に記憶す
る。また、演算処理手段11bは、解析IDに対応する解
析結果40をデータ記憶手段11aから読出す機能(解析結
果抽出機能)と、この解析結果40とユーザーIDと解析
IDを通信制御手段11cを介して解析結果加工処理装
置12に送信する機能(解析結果送信機能)を備える。
【0034】解析結果加工処理装置12のデータ記憶手
段12aは解析結果40と出力可能データ情報80を記憶する
もので、解析結果記憶手段ともいえる。出力可能データ
情報70は表6に示すように、解析結果40に含まれる状態
量であって利用者に対して出力することが可能である
「出力可能状態量」S1〜Sn 71aと各状態量毎の「データ
量」Ds1〜Ds n 71bと次に説明する課金処理装置13に
て算出する各状態量ごとに出力のたびに課金する「料
金」C1〜C n 71cとで構成する。
【0035】
【表6】 解析結果加工処理装置12の演算処理手段12bは、解析
結果管理装置11から受信した解析結果40とユーザーI
Dと解析IDをデータ記憶手段12aに書き込むと共に、
解析結果40に含まれる状態量41bとその各状態量毎のデ
ータ量を算出し、この結果を出力可能データ情報70とし
てデータ記憶手段12aに記憶するために書込む機能(出
力可能データ情報算出機能)を備える。また、演算処理
手段12bは、データ記憶手段12aに記憶する出力可能デ
ータ情報70を読込み、これを通信制御手段12cを介して
送信する機能を備える(出力可能情報データ送信機
能)。また、演算処理手段12bは、解析結果40に含まれ
る状態量のデータのうちの指定された状態量のデータ
を、データ記憶手段12aに記憶された解析結果40から読
出すと共に、読出したデータに対応する料金の合計をデ
ータ記憶手段12aに記憶する出力可能データ情報70に基
づき算出し、この読み出した結果を指定状態量データと
して通信制御装置12cを介して送信する機能(出力デー
タ抽出・課金処理機能)を備える。このとき演算処理手
段12bは指定データ抽出手段として機能する。また、演
算処理手段12bは、前記算出した料金のデータをユーザ
ーIDと共に、通信制御手段12cを介して課金処理装置1
3に送信する機能を備える。
【0036】課金処理装置13のデータ記憶手段13a
は、課金単価情報と利用者毎の累積課金情報を記憶する
単価情報記憶手段でもある。ここで、課金単価情報50は
利用者に対する料金算出に利用する情報であり、表7に
例を示すように、利用者に対して出力する状態量一件あ
たりの単価である「基本料金」(Cb)51aとそのデー
タ量に応じた単価のデータである「追加料金」(Ca)
51bで構成する。また、累積課金情報60は、表8に示す
ように、「ユーザーID」61aと該利用者に対する「累
積課金金額」61bで構成する。
【0037】
【表7】
【0038】
【表8】 また、課金処理装置13の演算処理手段13bは、解析結
果40に含まれる状態量41bとその各状態量毎のデータ
量、および、課金単価情報50に基づき解析結果40を利用
者に対して提供する時の料金を算出する機能(料金算出
機能)を備える。演算処理手段13bはまた、通信制御手
段13cで受信するユーザーIDと料金の情報に基づき、
データ記憶手段13aに記憶する累積課金情報60を更新す
る機能(累積課金情報更新機能)を備える課金処理手段
でもある。ここで、更新とは、「ユーザーID」61aの
「累積課金金額」61bに受信した料金の値を加算するこ
とを意味する。また、演算処理手段13bは、通信制御手
段13cを介して、前記解析結果40に含まれる状態量41bと
その各状態量毎のデータ量の情報を受信し、この情報に
対応する料金の算出結果を送信する機能を備える。
【0039】なお、本実施の形態の解析サービスシステ
ム1では、前記解析実行処理装置10における管路系の
動特性のシミュレーションを特性曲線法に基づくアルゴ
リズムに従い実行する。特性曲線法は、管路系における
圧力変動などを詳細に解析するアルゴリズムとして知ら
れており、たとえば、株式会社富士総合研究所編「管路
内の流れのシミュレーションプログラム」(丸善株式会
社発行)の第2章に詳しく説明されている。このアルゴ
リズムは簡単に説明すると、パイプを解析の時間刻みに
応じて1次元のメッシュに分割し、これらの各メッシュ
毎の流体の運動量保存式と質量保存式を差分的に解いて
ゆく方法である。このとき、タンクにおける液位を示す
圧力や、弁の開度の変化に伴う流路抵抗の変化は境界条
件として扱われる。前記モデルデータや解析条件は、特
性曲線法を用いて管路系の圧力変動をシミュレーション
する上で必要となるデータである。なお、本実施の形態
の解析サービスシステム1においては、特性曲線法を用
いてシミュレーションを行なう上で必要となるその他の
データは、全て予め定義されるデフォルト値を使用する
ものとする。
【0040】次に、本実施の形態の解析サービスシステ
ム1における処理の流れを図2に示すシーケンス図を用
いて説明する。本実施の形態の解析サービスシステム1
の処理は、大きく分けて、利用者が入力するデータに基
づくシミュレーションを実行し解析結果40を生成する処
理Aと、利用者に対して解析結果40の一部を送信する処
理Bの二つで構成される。
【0041】図2は、本実施の形態の解析サービスシス
テム1の構成要素(10〜13)および、クライアント端末
装置A15、利用者の間の関係をデータの授受の観点から
まとめたものである。図中の実線の矢印(103〜104、10
6〜108、111〜118、122〜126)は、本実施の形態の解析
サービスシステム1の各構成要素(10〜13)における処
理に対応している。また、図2の破線の矢印(101、10
2、105、109、110、119、120、121、127)は、説明を容
易にするために、利用者、あるいは、クライアント端末
装置A15の操作や処理に対応したものである。なお、
以下の処理の説明においては、前に説明した図3の管路
系のシミュレーションを例として用いる。
【0042】まず始めに、利用者が入力するデータに基
づくシミュレーションを実行し解析結果40を生成するた
めの処理A(101〜108)を説明する。
【0043】利用者が本実施の形態の解析サービスシス
テム1を利用する時には、まず、第一に利用者が前記モ
デルデータと解析条件からなる解析入力データと、ユー
ザーIDと共に解析実行コマンドを、クライアント端末
装置A15に対して入力する(ステップ101)。例え
ば、図3の管路系における時刻0秒から100秒までの
状態量を0.1秒の時間刻みでシミュレーションし、そ
の結果を0.1秒間隔で出力させる場合、ユーザーは、
前に説明した、表1〜3のモデルデータ、および、表9
の解析条件30を入力する。また、本実施の形態の解析サ
ービスシステム1におけるユーザーIDは、前に説明した
ように解析サービスシステム1の利用に係る料金を精算
するために事前に利用者に対して通知されているID番号
を使用する。
【0044】
【表9】 クライアント端末装置A15は、解析実行コマンドによ
り、ステップ101にて利用者が入力したデータを、解析
実行処理装置10に対しネットワーク16,14経由で送
信する(ステップ102)。
【0045】解析実行処理装置10の演算処理手段10b
が、クライアント端末装置A15からの解析入力データ
とユーザーIDの受信により、これらの情報のデータ記憶
手段10aへの書込み、および、前記解析ID生成機能によ
る受信データに対応する解析IDの生成を実行する(ステ
ップ103)。そして、解析実行処理装置10の演算処理手
段10bは、生成した解析IDのクライアント端末装置A1
5への送信を実行する(ステップ104)。クライアント
端末装置A15は、解析IDの受信により、受信した解析ID
を表示手段15aに表示する(ステップ105)。
【0046】解析実行処理装置10の演算処理手段10b
は、ステップ104に続き、解析入力データに基づくシミ
ュレーションを前記解析実行機能により実行する(ステ
ップ106)。前にも説明したように本実施の形態の解析
サービスシステム1は特性曲線法を用いたアルゴリズム
によりシミュレーションを実行する。この結果、ステッ
プ102にて解析実行処理装置10が受信した解析入力デー
タ(表1〜3、表9)対しては表10に示すような解析
結果40が生成される。表10の解析結果40は、状態量41
bとしてタンクAの「圧力」と、パイプAの「入口流
量」、「入口圧力」、「出口流量」、「出口圧力」と、
弁Aの「圧力」、「流量」、「弁特性」などのデータが
時刻41a毎にならんだデータである。表1〜3のモデル
データで規定されるシミュレーションモデルに対応して
は、上記の表10に明示した状態量以外に、パイプBの
「入口流量」、「入口圧力」、「出口流量」、「出口圧
力」と、タンクBの「圧力」のデータが生成される。タ
ンクA、タンクBの「圧力」は、それぞれのタンクの液
位を表す圧力である。
【0047】
【表10】 次に、解析実行処理装置10の演算処理手段10bは、ステ
ップ106のシミュレーションの結果として生成される解
析結果40を、ステップ102で受信した解析入力データ
とユーザーIDと解析IDと共に解析結果管理装置11に対
して送信する(ステップ107)。解析結果管理装置11の
演算処理手段11bは、ステップ107にて解析実行処理装置
10が送信したデータの受信により、前記解析結果保持機
能を実行しデータ記憶手段11aに書込む(ステップ10
8)。
【0048】以上の処理により、利用者が入力するデー
タに基づくシミュレーションが実行され、解析結果40が
生成される。次に、利用者に対して解析結果40の一部を
送信するための処理Bを、同じく図2のステップ109〜1
27を参照して説明する。
【0049】本実施の形態の解析サービスシステム1に
てシミュレーションした結果を見るためには、利用者
は、まず、解析結果要求コマンドをユーザーID、解析
IDと共にクライアント端末装置A15のデータ入力手
段15bを介して入力する(ステップ109)。ここで、解析
IDは、前記ステップ105でクライアント端末装置A1
5の表示手段15aに表示された解析IDである。クライ
アント端末装置A15は、データ入力手段15bへの解析
結果要求コマンドの入力により、解析結果加工処理装置
12に対して、解析結果要求コマンドをユーザーID、解
析IDと共に送信する(ステップ110)。
【0050】解析結果加工処理装置12の演算処理手段12
bは、解析結果要求コマンドの受信により、解析結果を
抽出するために解析結果管理装置11に対して解析IDを
送信する(ステップ111)。次に、解析結果管理装置11
の演算処理手段11bは、ステップ111の解析IDの受信に
より、前記解析結果抽出機能を実行し解析IDに対応す
る解析結果40を検索・抽出する(ステップ112)。つづ
いて、演算処理手段11bは、解析結果送信機能を実行し
抽出の結果得られる解析結果40を解析結果加工処理装置
12に対して送信する(ステップ113)。
【0051】解析結果加工処理装置12の演算処理手段12
bは、ステップ113の解析結果の受信により、受信した解
析結果をデータ記憶手段12aに書き込むとともに、出力
可能データ情報算出機能を実行し解析結果に含まれる状
態量をユーザーが識別するための、各状態量につけられ
た名称と、各状態量のデータ量の算出を行なう(ステッ
プ114)。本実施の形態の説明の例として用いている表
10の解析結果40の場合、算出される状態量の名称は、
「タンクA−圧力」、「パイプA−入口流量」、「パイ
プA−入口圧力」、「パイプA−出口流量」、「パイプ
A−出口圧力」、「弁A−圧力」、「弁A−流量」、
「弁A−弁特性」、「パイプB−入口流量」、「パイプ
B−入口圧力」、「パイプB−出口流量」、「パイプB
−出口圧力」、「タンクB−圧力」、の13個である。
また、それぞれ名称の状態量の「データ量」(Ds)は、
「解析の開始時刻」(t0)31a、「終了時刻」(t1)31
b、「出力時間間隔」(t3)31dから、次の式で求められ
る。 Ds = ((t1 − t0)/t3)+1 = ((100.0−0.0)/0.1)+ 1 = 1000 (式1) 解析結果加工処理装置12の演算処理手段12bは、状態量
の名称と、状態量ごとのデータ量を課金処理装置 13に
送信する(ステップ115)。送信するデータは、表11
に示す「出力可能データ情報70」において、「料金71
c」に対応するデータ部分が全て空欄であるものであ
る。また、表11において、出力可能状態量71aが利用
者が各状態量を識別するための状態量に付けられた名称
であり、データ量71bが各状態量のデータ量である。
【0052】
【表11】 次に、課金処理装置13の演算処理手段13bは、ステップ
115にて解析結果加工処理装置12が送信した状態量の
名称と、状態量ごとのデータ量の受信により、前記料金
算出機能を実行し出力状態量毎の料金を算出する(ステ
ップ116)。「料金」(Cn)は、課金処理装置13が記憶
する課金単価情報50と次式より算出する。 Cn = Cb + (Dsn × Ca) (式2) 本実施の形態の解析サービスシステム1においては、
「基本料金」(Cb)として50(円/ 状態量)、「追
加料金」(Ca)として1(円/データ点数)を採用する
と、各状態量に対する「料金」(Cn)は、以下のよう
に算出できる。 Cn = 50 + (1 × 1000) = 1050 (式3) 課金処理装置13の演算処理手段13bは、以上の処理の結
果として、表11の出力可能データ情報70を生成する。
【0053】本実施の形態では、いずれの状態量に対し
ても、前記「基本料金」(Cb)と「追加料金」(Ca)は
共通としたが、その一方あるいは双方を、状態量の種類
に応じて異なる値としても差し支えない。
【0054】課金処理装置13の演算処理手段13bは次
に、ステップ116の結果生成した出力可能データ情報70
を解析結果加工処理装置12に送信する(ステップ11
7)。そして、解析結果加工処理装置12の演算処理手段1
2bは、前記出力可能情報データ送信機能を実行し、課金
処理装置13から受信した出力可能データ情報70をクライ
アント端末装置A15に送信する(ステップ118)。さ
らに、クライアント端末装置A15はステップ118で受
信した出力可能データ情報70を、データ記憶手段15c
に記憶すると共に、表示手段15aに表示する(ステップ1
19)。図4に表示手段15aに表示する出力可能データ情
報70の表示例80を示す。図4の表示例80は、グラフィカ
ルインターフェースの利用により、ユーザーに対して
「出力可能状態量」81a、「データ量」81b、「料金」81
cを表示している。
【0055】本実施の形態の解析サービスシステム1に
おいて、利用者は、ステップ119の結果として表示され
た「出力可能状態量」81aの中から、表示が必要なデー
タを自由に選択し、そのデータを要求することができ
る。ステップ120では、利用者が、出力を要求する状態
量がどれであるかをデータ入力手段15bを介して入力す
る。本実施の形態においては、ステップ119で表示手段1
5aに表示される画面(表示例80)は、利用者が「出力可
能状態量」81aのなかのデータを要求するかどうか、ま
たどのデータを要求するか、を入力するための画面を兼
ねている。本実施の形態においては、利用者が「出力可
能状態量」81aのデータ表示を要求する時には、クライ
アント端末装置A15の入力手段15bを介して表示手段1
5aの画面に表示するポインタ83を操作し、「出力可能状
態量」81aのそれぞれに対応するチェックボックス図形8
2aをクリックすることにより要求入力が行なわれるもの
とする。また、「出力可能状態量」81aのチェックボッ
クス図形82aに対して、この要求入力動作が行なわれた
場合には、対応するチェックボックス図形82bの様にチ
ェックマーク付きのものを表示し、利用者が表示要求し
ていることが判るようになっている。図4に示す例にお
いては、利用者が状態量「パイプA−出口流量」と「パ
イプA−出口圧力」と、「弁A−弁特性」を表示要求し
ていることを示している。
【0056】また、本実施の形態においては、表示手段
15aの画面(表示例80)上に表示する「送信」ボタン図
形84に対して利用者が入力手段15aを介してポインタ83
を操作しクリックを行なった時に、利用者が出力状態量
を指定する入力を確定したと判断される。演算処理手段
15dは、利用者による画面(表示例80)上の「送信」
ボタン図形84のクリックにより、利用者が指定した出力
状態量と共に「ユーザーID」と「解析ID」を解析結
果加工処理装置12に対して送信する(ステップ121)。
【0057】解析結果加工処理装置12の演算処理手段
12bは、ステップ121でクライアント端末装置A15が送
信したデータを受信すると、前記出力データ抽出・課金
処理機能を実行し、受信データで指定された出力状態量
のデータ抽出処理をする(ステップ122)。ここで出力
状態量のデータは、ステップ113で受信した解析結果40
の中から抽出される。解析結果加工処理装置12の演算処
理手段12bは次に、ステップ121で受信した出力状態量に
対応する「料金」を「ユーザーID」と共に課金処理装
置13に対して送信する(ステップ123)。
【0058】「料金」と「ユーザーID」を受信した課
金処理装置13では、課金処理装置13の演算処理手段13b
が、前記累積課金情報更新機能を実行し「ユーザーI
D」に対応する累積課金情報60を更新する(ステップ12
4)。演算処理手段13bは、ステップ124の累積課金情報6
0の更新処理が完了したら、解析結果加工処理装置12に
対して、処理が完了したことを示す信号を送信する(ス
テップ125)。
【0059】解析結果加工処理装置12の演算処理手段12
bは、ステップ125の処理完了信号を受信したら、ステッ
プ122で抽出した状態量のデータを数値データの形でク
ライアント端末装置A15に対して送信する(ステップ
126)。
【0060】クライアント端末装置A15の演算処理手
段15dは、ステップ126の状態量データの受信により解析
結果を表示手段15aに表示する(ステップ127)。本実施
の形態においては、表示手段15aに表示する解析結果は
図5に示すように、時間をX軸とし、利用者がデータ表
示を要求した各状態量のデータをY軸としたグラフ91a
〜cの形式で表示する。
【0061】本実施の形態の解析サービスシステム1
は、以上に述べた手順により、利用者が入力するデータ
に基づくシミュレーションを実行して解析結果40の生成
と、利用者に対する解析結果40の一部の送信を処理す
る。これらにより、解析の結果として生成されるデータ
のうち、利用者が要求するデータを送信する毎にそのデ
ータ量に応じた料金を自動的に課金処理することが可能
となる。
【0062】なお、上記説明では以上の二つの処理Aと
処理Bは説明の都合上連続した処理としたが、これらは
必ずしも連続して行なわれる必要はなく、利用者の要求
に応じて、解析結果40の生成を処理した後、時間をおい
てから利用者に対して解析結果の送信を実行してもよい
し、また、一度、解析結果40の生成を処理した後に、同
一の解析結果40に対して、利用者が複数回にわたって解
析結果40の一部の送信を要求してもかまわない。すなわ
ち、複数にわたって解析結果の送信を要求する場合に
は、 その都度、処理Bであるステップ109〜127の処理
を実行することにより、利用者の要求に応じた解析結果
の出力処理が可能であり、また、そのデータ量に応じて
課金処理できる。
【0063】本実施の形態の解析サービスシステム1に
よれば、もし、仮に解析入力データに何らかの間違いが
あり、利用者が意図する解析結果が得られない場合、利
用者は必要最低限の料金の負担で解析結果を確認するこ
とが可能である。なぜならば、利用者は、シミュレーシ
ョン対象の主要な状態量の解析結果を見れば、シミュレ
ーションが成功か失敗を利用者が容易に判断することが
可能であり、本実施の形態の解析サービスシステム1に
よれば、課金処理装置13の演算処理手段13bの料金算出
機能によりデータ記憶手段13aに記憶する課金単価情報5
0に基づいて、データ量に応じたが算出され、これによ
りクライアント端末装置A15に対して送信する解析結
果のデータ量に応じ課金できることから、成功か失敗か
の判断だけのためのデータに対する課金を低額にできる
ためである。つまり、従来のシミュレーションために使
用したCPU時間に対してのみの課金処理を行なった場
合、解析の結果の成否に係らず同じ料金が課金されるの
に対し、本実施の形態の解析サービスシステム1によれ
ば、失敗した解析結果に対する課金を少なくできる。
【0064】すなわち、本実施の形態によれば、シミュ
レーションなどによる解析の実行を利用者に対してサー
ビスするシステムにおいて、サービスの提供者が解析結
果を記憶し、利用者からの要求に応じて必要な解析結果
のデータを利用者に対して提供すると共に、提供するデ
ータ量に応じた課金処理を行なうことが可能であり、解
析の成否のみを判断するための解析結果のデータ量は、
解析が成功した場合に詳細な結果評価を行なうためのデ
ータ量に比べ少なくてすむから、このような課金方式を
とることにより解析の成功・失敗に応じた料金を利用者
に対して課金できる。したがって、本実施の形態緒によ
れば、特に解析の失敗が多い初心者などの場合に、解析
の失敗による無駄なコストを低減することが可能とな
る。
【0065】本実施の形態の解析サービスシステム1
は、利用者に対して解析結果40を出力するときに、状態
量のデータを単なる数値データとして利用者に提供して
いる。このような数値データを利用者に対して提供した
場合、利用者が、解析サービスシステム1から受信した
データをクライアント端末装置A15の表示手段にグラ
フとして表示させるためには、グラフ表示用のアプリケ
ーションプログラムを利用者が事前に用意し、これをク
ライアント端末装置A15の演算処理手段15eにて実行
し表示処理を行なう必要がある。前記図5に示したもの
はこのような表示処理を行ったものである。このような
数値データを直接受け渡しする方式は、解析結果を詳細
に分析する場合においては、利用者が自由にデータを操
作できるという利点がある反面、単にグラフをクライア
ント端末装置A15の表示手段15aに表示したり、クラ
イアント端末装置A15に接続するプリンター(図示せ
ず)にて印刷するだけの場合においては、利用者にとっ
てグラフ表示用のアプリケーションプログラムを操作し
処理を行なわなければならないというわずらわしさが発
生する。
【0066】一方でインターネットの発達に伴い、グラ
フなどの図面を一定の規格に従ったデータ形式にファイ
ルとすることにより、元の図面を容易に画面に表示させ
たり、プリンターで印刷することができるアプリケーシ
ョンプログラムを安価に入手することが可能となってい
る。したがって、このようなアプリケーションプログラ
ムにより本実施の形態の解析サービスシステム1による
解析結果40を、より容易にグラフ表示させることが可能
である。
【0067】以下、本発明の第2の実施の形態につき、
説明する。本実施の形態は、上述のようなアプリケーシ
ョンプログラムによって容易に表示できる様に、解析結
果40を規格に従ったデータ形式(出力形式)のファイル
として利用者に提供するものである。本実施の形態は、
利用者の使い勝手をさらに向上するためには、本発明の
第1の実施の形態に対し以下に示す変更を施したもので
ある。 課金処理装置13のデータ記憶手段13aに記憶する課金
単価情報を表12に示すように、クライアント端末装置
A15に送信するときの出力形式毎に管理できるデータ
構造に変更する。
【0068】
【表12】 解析結果加工処理装置12の演算処理手段12bがステッ
プ118にてクライアント端末装置A15に送信する情報
を、表14に示すように出力形式毎の料金のデータを含
むものに変更する。 ステップ119にて、クライアント端末装置A15の表
示手段15aに表示する出力可能データ情報(図4)を、
図7に示すように出力可能状態量とそれらに対応した出
力形式毎の料金に変更すると共に、利用者がグラフィカ
ルユーザーインターフェースを介して、出力を要求する
状態量とその出力形式を入力できる様にする。 ステップ121にて、クライアント端末装置A15の演
算処理手段15dが解析結果加工処理装置12に対して送信
する情報、すなわち、解析結果加工処理装置12が受信す
る情報を、ユーザーID、解析ID、出力状態量に加
え、出力形式となるように変更する。 解析結果加工処理装置12の演算処理手段12bがステッ
プ122にて解析結果40から指定状態量のデータを抽出し
た後に、抽出したデータを指定された出力形式に変換す
る処理を追加する。 解析結果加工処理装置12の演算処理手段12bがステッ
プ126にてクライアント端末装置A15に送信する情報
を、上記の処理の結果変換された出力形式のデータに
変更する。
【0069】以上、変更・追加すべき点を簡単に列挙し
たが、これらについて図表を用いさらに詳しく説明す
る。
【0070】表12に示すように課金単価情報の実施形
態55は、出力する状態量1つに対し課金する「基本料
金」(Cbt)51aとその状態量のデータ1点(個)に対し
て課金する「追加料金」(Cat)51bを、「出力形式」
(Type)51c毎にまとめたデータで構成する。表13
は、より具体的な課金単価情報の実施形態55である。表
13においては、出力形式「PostScript 56a」、「PDF
56b」、「CSV 56c」、「最大最小値 56d」についての
「基本料金」51aと「追加料金」51bが示してある。ここ
で、出力形式「PostScript 56a」とは、プリンタに印刷
の内容を指示するための業界標準のページ記述言語を用
いた形式であり、「PDF 56b」は、電子文書閲覧用のア
プリケーションプログラムにて読込みが可能なファイル
に出力する形式であり、「CSV 56c」は、各データ
を「,」(カンマ)で区切った形で出力する形式であ
り、「最大最小値 56d」は、指定状態量のデータの中か
ら最大の値と、最小の値だけを出力する形式である。
【0071】
【表13】 前記〜の処理ステップの変更を考慮すると、図2の
シーケンス図は、図6のようになる。図6のシーケンス
図においては、処理ステップの102〜115、122、123、12
4、125は前の説明と処理内容は変わらない。以下に処理
内容が異なる処理ステップについて説明する。 ステップ130:課金処理装置13の演算処理手段13bが、解
析結果加工処理装置12からのステップ115の処理結果
(出力可能状態量とそのデータ量)の受信により、表1
3の出力形式毎の課金単価情報55に基づき出力可能状態
量と出力形式毎の料金を算出する。例えば、前記実施の
形態の説明で用いた表10の解析結果40に対して、ステ
ップ130の処理を実行し、表13の課金単価情報を適用
すると、表15に示す出力可能データ情報の「料金」71
dが算出される。 ステップ131:課金処理装置13の演算処理手段13bが、出
力形式を考慮した形で出力可能データ情報70を解析結果
加工処理装置12に送信する。送信するデータは表14に
示すように、「出力可能状態量」(S1) 71aと、その
「データ量」(Ds)71bと、出力形式毎の「料金」(C)
71dで構成する。
【0072】
【表14】 ステップ132:解析結果加工処理装置12の演算処理手段1
2bは、ステップ131で送信される出力可能データ情報70
を受信したら、出力可能データ情報70をクライアント端
末装置A15に送信する。表15に出力可能データ情報
70の具体例を示す。
【0073】
【表15】 ステップ133:クライアント端末装置A15の演算処理
手段15dが、ステップ132で送信される出力可能データ情
報70を受信したら、出力可能データ情報70を表示手段15
aの画面に表示する。表15の出力可能データ情報70を
受信した場合の画面の表示例を図7に示す。図7の表示画
面の表示例は、「料金」の表示が「出力形式」82d毎に
なっている点を除き図4の表示画面の表示例と同じであ
る。 ステップ134:利用者が出力する状態量およびその出力
形式をデータ入力手段15bを介して入力する。図7の表
示画面の場合も、図4の場合と同様に利用者がポインタ8
3を操作し、対応するチェックボックス図形82aをクリッ
クすることにより要求入力が行なわれる。図7は、利用
者が出力形式が「PDF形式」である状態量「パイプA
−出口流量」と「パイプA−出口圧力」と、出力形式が
「最大最小値」である状態量「パイプA−出口圧力」
と、出力形式が「CSV形式」である状態量「弁A−弁
特性」の出力を要求していることを示している。 ステップ135:クライアント端末装置A15の演算処理
手段15dが、ステップ134で利用者がデータ入力手段15b
を介して入力した「出力状態量」と「出力形式」、およ
び、「ユーザーID」と「解析ID」を解析結果加工処
理装置12に送信する。 ステップ136:解析結果加工処理装置12の演算処理手段1
2bがステップ122で抽出した状態量データにつき、それ
ぞれステップ135で受信した出力形式に変換する。ここ
で変換とは、状態量のデータをグラフとして表示するた
めの座標軸情報などの追加や、規格にしたがったデータ
形式のファイルの生成、あるいは、最大値、最小値の検
索などの処理を含む広い意味での変換処理のことをさ
す。 ステップ137:解析結果加工処理装置12の演算処理手段1
2bが、ステップ125による課金処理装置13からの完了信
号の受信により、ステップ136の結果生成した指定出力
形式のデータをクライアント端末装置A15に送信す
る。 ステップ138:クライアント端末装置A15の演算処理
手段15dが、ステップ137による解析結果加工処理装置12
からの指定出力形式のデータを受信したら、受信したデ
ータをクライアント端末装置A15の表示手段15aの画
面に表示する。
【0074】以上の処理により、解析結果40を規格に従
ったデータ形式(出力形式)のファイルとして利用者に
対して提供すると共に、出力形式に応じた課金処理を実
現することが可能となる。
【0075】また、本実施の形態によれば、解析結果を
利用者が要求する出力形式に変換した形で提供できるこ
とから、解析結果として得られる数値データの利用者の
手作業によるグラフの作成や印刷など手間を省くことが
可能となり、利用者の使い勝手がさらに向上されるとい
う効果がある。
【0076】次に、本発明の第3の実施の形態について
図表を用いて説明する。本発明の第3の実施の形態は、
前記第1の実施の形態と同じくシミュレーションによる
解析を利用者に対してサービスする解析サービスシステ
ムである。図8に、本実施の形態の解析サービスシステ
ム201の基本構成を示す。図8に示す解析サービスシス
テム201は、解析結果加工処理装置210を除き、前記第1
の実施の形態の解析サービスシステム1と同じ構成であ
り、説明用の符号は同一のものを使用する。
【0077】以下で説明する解析サービスシステム201
と、前に説明した第1の実施の形態の解析サービスシス
テム1との基本的な違いは、解析実行処理装置10の演算
処理手段10bが解析を終了したときに、解析の成功・失
敗を利用者が判断するための解析結果のデータの一部を
クライアント端末装置A15に対して送信する処理を新
たに追加した点にある。その他の処理については、前記
第1の実施の形態の場合と同じであるから、相違するポ
イントを中心に説明する。
【0078】図8に示す解析サービスシステム201にお
ける解析結果加工処理装置210は、データ記憶手段210a
と、演算処理手段210bと、通信制御手段210cで構成され
ている。この解析結果加工処理装置210は、解析の成功
・失敗を利用者が判断するための解析結果のデータを自
動的に選択するための結果判断用データ選択機能が、前
記図1の解析結果加工処理装置12に対して追加されてい
る。これは、結果判断用データ選択基準に基づき、解析
結果40に含まれるデータから結果判断用データを自動的
に選択する機能である。
【0079】解析結果加工処理装置210のデータ記憶手
段210aは、解析結果40と出力可能データ情報70を記憶す
る。解析結果40と出力可能データ情報70は前記第1の実
施の形態と同じである。
【0080】解析結果加工処理装置210の演算処理手段2
10bは、前記第1の実施の形態で説明した、出力可能デ
ータ情報算出機能と、出力可能情報データ送信機能と、
出力データ抽出・課金処理機能を備える。また、演算処
理手段210bは、前記第1の実施の形態と同様に算出した
料金のデータをユーザーIDと共に、通信制御手段210cを
介して課金処理手段13に送信する機能を備える。演算
処理手段210bは、前記第1の実施の形態の演算処理手段
12bの機能に加え、データ記憶手段210aに記憶する解析
結果40を読込み、後で説明する結果判断用データ選択基
準に基づき利用者が解析の成功・失敗を判断するための
データを選択する機能(結果判断用データ選択機能)を
備える。
【0081】本第3の実施の形態の解析サービスシステ
ム201においては、演算処理手段210bは、図10に示す結
果判断用データ選択基準によりデータを選択する。本実
施の形態の解析サービスシステム201においては、利用
者自身が結果判断用のデータを指定することも可能と
し、もしも、利用者がこのデータを指定しなかった場合
には、結果判断用データ選択基準に基づき自動的に結果
判断用のデータが設定される。本実施の形態では、パイ
プ20aの状態量「入口流量」を結果判断用データとして
説明するが、解析(シミュレーション)が正常に実行さ
れたかどうかを判断できるものであればそれ以外のもの
でもっよい。図10は、このデータ選択の処理を説明する
フロー図である。
【0082】以下、この結果判断用データ選択機能の処
理を説明する。図10において、ステップ351では、前記
利用者が指定する結果判断用のデータの有無を判断し、
このデータがあれば(YES)、ステップ352に進む。
データがない場合(NO)は、ステップ353に進む。ス
テップ352では、利用者が入力したデータを結果判断用
データとする。ステップ353では、先に述べたように、
解析入力データのモデルデータ1(表1)における「パ
イプNo.」の値が1であるパイプ20aの状態量「入口流
量」を結果判断用データとする。本実施の形態の解析サ
ービスシステム201は、以上の処理による結果判断用デ
ータ選択基準に基づきデータを選択する。
【0083】次に、本実施の形態の解析サービスシステ
ム201の処理の流れを、図9のシーケンス図を参照し説
明する。なお、図9のシーケンス図において、本発明の
第1の実施の形態の解析サービスシステム1と処理内容
が同じ処理ステップについては、図2と同一の符号を用
いてある。以下に各処理ステップにつき説明する。 ステップ301:利用者が、前記モデルデータと解析条件
からなる解析入力データと、ユーザーIDと、結果判断
用データ(結果判断用状態量の名称)、すなわち、解析
入力データに含まれる状態量の名称と共に解析実行コマ
ンドを、クライアント端末装置A15のデータ入力手段
15bに対して入力する。この結果判断用データとして
は、前記「状態量の名称」を入力する。利用者が結果判
断用データを指定しない場合は、結果判断用データとし
て文字列「自動選択」を入力する。 ステップ302:クライアント端末装置A15の演算処理
手段15cが、解析実行コマンドにより、ステップ301にて
利用者が入力したデータを解析実行処理装置10に対しネ
ットワーク16経由で送信する。 ステップ303:解析実行処理装置10の演算処理手段10b
が、ステップ106のシミュレーションの結果として生成
される解析結果40を、ステップ302で受信した解析入力
データとユーザーIDと、解析IDと、結果判断用状態量
の名称と共に解析結果管理装置11に対して送信する。 ステップ304:解析結果管理装置11の演算処理手段11b
が、解析結果要求コマンドと、ステップ303で受信した
解析結果と、ユーザーIDと、解析IDと、結果判断用状
態量の名称を解析結果加工処理装置210に対して送信す
る。なお、この手順は、前記第1の実施の形態の場合と
同じく、ステップ110、111を経て実行されるよう
にしてもよい。 ステップ305:解析結果加工処理装置210の演算処理手段
210bが、結果判断用データ選択機能を実行し、前記結果
判断用データ選択基準に基づき結果判断用データを選択
する。ここで、前記図10のステップ351においては、
結果判断用データが文字列「自動選択」である場合に、
演算処理手段210bは結果判断用データの利用者入力なし
と判定する。 ステップ306:解析結果加工処理装置210の演算処理手段
210bが、前記ステップ118で送信する出力可能データ情
報70に加え、結果判定用データに対応する状態量データ
を、クライアント端末装置A15に送信する。 ステップ307:クライアント端末装置A15の演算処理
手段15dが、ステップ306の出力可能データ情報70と結果
判定用データの受信により、結果判定用データを表示手
段15aに表示すると共に、出力可能状態量とその料金を
表示する。
【0084】利用者は表示された結果判定用状態量の状
態量データの時間変化を見て解析(シミュレーション)
の成否を判断し、それ以上のデータを見る必要なしと判
断すれば、そこで手順を終了すればよい。この場合は、
結果判定用状態量の表示に対する課金のみとなる。な
お、結果判定用状態量の表示に対しては課金を行なわ
ず、ステップ120以降の手順が実行されたときに、結
果判定用状態量の表示に対しては課金するようにしても
よい。
【0085】シミュレーションが成功したと判断した
ら、以上の処理の後に、図2のシーケンス図の処理ステ
ップ120〜127を実行することにより、利用者が選択した
状態量の表示が可能となる。
【0086】また、利用者が、さらに別の状態量の表示
を行なう場合には、図2の処理ステップ109〜127を実行
すればよい。
【0087】なお、本発明の第3の実施の形態の解析サ
ービスシステム201においては、図10に示した、結果判
断用データ選択基準に基づく結果判断用データ選択処理
において、利用者が結果判断用データを入力、つまり、
指定しなかった場合に必ず1番目のパイプの「入口流
量」選択されるように設定されているが、これは、結果
判断用データ選択基準の変更により別のものが選択され
るようになっていてもかまわない。例えば、状態量の中
で解析時間にわたる変動幅が大きいものから順に5個の
状態量を結果判断用のデータとして選択する結果判断用
データ選択基準も考えられる。要するに、予め結果判断
用データ選択基準を定めることにより結果判断用のデー
タが自動的に選択できれば、どのような基準を設定して
もかまわない。
【0088】本実施の形態によれば、結果判断用データ
選択基準により、解析結果から解析の成功・失敗を判断
するためのデータを自動的に選択できることから、解析
に不慣れな初心者でも容易に解析の成否を判断できるよ
う支援することができる。
【0089】また、以上の各実施の形態の説明において
は、管路系の水理現象をシミュレーションにより解析す
る解析サービスシステムを例として用いたが、本発明の
本質はコンピュータの処理の結果として得られるデータ
である解析結果を利用者に対して提供するときに、その
解析結果のデータ量や出力形式に応じた課金を処理する
ための課金単価情報を記憶し、これに基づいた課金処理
を実施する点にあり、解析対象が他のものであっても何
ら発明の本質を変えるものではない。例えば、本発明に
よる解析の対象は、気象の予測を行なうための解析や、
株価の予測を行なうための解析であってもかまわない。
【0090】
【発明の効果】本発明によれば、シミュレーションなど
による解析の実行を利用者に対してサービスするシステ
ムにおいて、シミュレーションの質や提供するデータ内
容に応じた料金を請求することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の解析サービスシス
テムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の解析サービスシス
テムにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の解析サービスシス
テムでシミュレーションによる解析対象の構成例を示す
概念図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の表示画面の例を示
す概念図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における解析結果の
表示画面の例を示す概念図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における手順を示す
シーケンス図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における表示画面の
例を示す概念図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態の解析サービスシス
テムの構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態における手順を示す
シーケンス図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態における手順の一部
を示す手順図である。
【符号の説明】
1 解析サービスシステム 10 解析実行処理装置 11 解析結果管理装置 12 解析結果加工処理装置 13 課金処理装置 14 ネットワークA 15 クライアント端末装置 16 ネットワークB 20a パイプA 20b パイプB 21a タンクA 21b タンクB 22 弁 201 解析サービスシステム 210 解析結果加工処理装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータによるシミュレーションも
    しくは解析により得られた解析結果を前記シミュレーシ
    ョンもしくは解析の要求元に送信するときに前記シミュ
    レーションもしくは解析の料金を前記要求元に課金する
    解析サービスシステムにおいて、解析結果を数値データ
    として記憶格納する解析結果記憶手段と、数値データの
    量あたりの課金単価情報を記憶格納する単価情報記憶手
    段と、前記解析結果の中の指定された一部を抽出して出
    力する指定データ抽出手段と、前記抽出された解析結果
    を前記要求元に送信するときに、送信するデータ量と前
    記課金単価情報に基づいて算出された料金を要求元に課
    金する課金処理手段と、を含んでなることを特徴とする
    解析サービスシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の解析サービスシステムに
    おいて、前記指定データ抽出手段は、抽出した数値デー
    タを指定された出力形式に変換するよう構成され、前記
    課金単価情報記憶手段に記憶される課金単価情報は、前
    記出力形式ごとに設定されていることを特徴とする解析
    サービスシステム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の解析サービスシ
    ステムにおいて、前記指定データ抽出手段は、シミュレ
    ーションもしくは解析の終了後、解析結果のデータの中
    から、予め指定された、シミュレーションもしくは解析
    の成否を判断するための結果判断用データを抽出し、前
    記要求元に送信するように構成されていることを特徴と
    する解析サービスシステム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちのいずれか1項に
    記載の解析サービスシステムにおいて、前記指定データ
    抽出手段は、解析結果のデータから予め設定された複数
    区分のデータを取り出し、各区分のデータ名称と各区分
    ごとのデータ量を前記課金処理手段に出力すると共に、
    前記各区分のデータ名称と前記課金処理手段から出力さ
    れる各区分ごとの料金を前記要求元に送信するように構
    成され、前記課金処理手段は、前記指定データ抽出手段
    から出力される各区分のデータ名称と各区分ごとのデー
    タ量と前記課金単価情報に基づいて算出した各区分ごと
    の料金を前記指定データ抽出手段に出力するように構成
    されていることを特徴とする解析サービスシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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