JP2002254776A - 平行度調整用パターン印刷システム、印刷装置、印刷制御装置、平行度調整用パターン印刷方法および平行度調整用パターン印刷プログラム - Google Patents

平行度調整用パターン印刷システム、印刷装置、印刷制御装置、平行度調整用パターン印刷方法および平行度調整用パターン印刷プログラム

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JP2002254776A
JP2002254776A JP2001052552A JP2001052552A JP2002254776A JP 2002254776 A JP2002254776 A JP 2002254776A JP 2001052552 A JP2001052552 A JP 2001052552A JP 2001052552 A JP2001052552 A JP 2001052552A JP 2002254776 A JP2002254776 A JP 2002254776A
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JP2001052552A
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English (en)
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Kazunari Tagyo
一成 田行
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Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平行度を調整可能な印刷装置にてゲージ等に
よって平行度が調整されたか否かを確認することは非常
に困難であった。 【解決手段】 キャリッジを支持するガイド軸の支持端
を上下動することによって平行度を調整可能な印刷装置
において、複数の平行度調整度合いでヘッド往動時の吐
出インクと復動時の吐出インクとが印刷媒体上で往復動
方向に沿って交互に付着するパターンを印刷する。利用
者はこれにより各平行度調整度合いを把握することがで
きるので、調整後の平行度が適切であるか否かを容易に
判断することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平行度調整用パタ
ーン印刷システム、印刷装置、印刷制御装置、平行度調
整用パターン印刷方法および平行度調整用パターン印刷
プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】印刷媒体の送り方向に略垂直な主走査方
向にヘッドを往復動させ、往動時と復動時の双方におい
てインクを吐出させるプリンタでは、印刷媒体面とヘッ
ド往復方向との平行度が印刷画質に大きく影響を与え
る。図29はヘッドが搭載されたキャリッジ1と印刷媒
体面2との相対的な位置関係を示している。同図におい
て、キャリッジ1はプリンタ筐体の略両端で支持される
ガイド軸3に摺動可能に取り付けられており、同ガイド
軸3に沿って、すなわち主走査方向に摺動する。
【0003】インクを吐出させるプリンタにおいてはイ
ンク吐出後に慣性によってインクドットが主走査方向に
飛翔するので、インクがノズルから吐出された時点と印
刷媒体に付着する時点では主走査方向にずれが生じる。
双方向印刷の場合にはインク飛翔方向が逆向きになるた
めこのずれの補償を行う必要があり、印刷面の所定位置
にインクを付着させるための印刷データに対しては往動
時と復動時のそれぞれでインク飛翔分を考慮に入れた吐
出タイミング調整が施されている。
【0004】たとえば、図29の位置Aにインクを付着
させるための印刷データに対して往動時と復動時との双
方とも位置Aにインクを付着させるようにインクを吐出
している。しかし、キャリッジ1は上述のようにガイド
軸3に沿って主走査を行うものであり、図29のように
ガイド軸3と印刷媒体面2の平行度が保たれていない
と、たとえ位置Aにドットを付着させるための吐出タイ
ミングが適切であったとしても位置Bにおいて往復双方
においてインクドットが過飛翔して位置Bに付着しな
い。
【0005】そこで、従来は上記ガイド軸3の支持端4
を上下移動可能に構成し、工場において当該支持端4の
上下位置を人為的に調整するとともに、ガイド軸3の両
端において印刷媒体面2とガイド軸3の端部との距離を
ゲージで測定してガイド軸3と印刷媒体面2との平行度
を調整することとしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術に
おいては、利用者が支持端4の調整機構に触れてガイド
軸3の上下位置が移動してしまうことを防止するため、
また、通常の利用者がゲージを使用して平行度の調整を
行うとは考えにくいため、利用者が支持端4を調整でき
ないように調整機構を外部に露出しない筐体内に構成し
ていた。しかし、利用者が当該プリンタを使用する状況
は様々であり、接地面が平らではない場合にはプリンタ
に対して常にねじり力が作用し、また、経時的にガイド
軸3の支持端位置が変動することがあった。
【0007】そこで、各利用者が個別に平行度を調整す
ることが望まれるが、上述の従来のプリンタにおいては
利用者が支持端4を調整すること自体が困難であるとと
もに、通常の利用者がゲージ等によって平行度が調整さ
れたか否かを確認することは非常に困難であった。
【0008】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、容易に平行度を調整可能であるとともに、調整
後の平行度が適切であるか否かを容易に判断可能な平行
度調整用パターン印刷システム、印刷装置、印刷制御装
置、平行度調整用パターン印刷方法および平行度調整用
パターン印刷プログラムの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は双方向印刷が可能であって
ヘッドの往復動方向と印刷媒体の被吐出面との平行度が
調整可能に構成された印刷装置を制御コンピュータによ
って制御して平行度を調整するための印刷パターンを印
刷させる。このとき、制御コンピュータは当該印刷装置
においてヘッドの往動時の吐出インクと復動時の吐出イ
ンクとが上記印刷媒体上で往復動方向に沿って交互に付
着するパターンを印刷させる。すなわち、ヘッドの往復
動方向と印刷媒体の被吐出面との平行度が保たれていな
いと上述のようにヘッド往復動双方においてインクドッ
トが過飛翔して適切な吐出位置にインクが付着しない。
このとき本発明にかかる印刷パターンでは往動時の吐出
インクと復動時の吐出インクとの境界で両者のインク付
着位置が重なるなどして当該境界位置と非境界位置とで
付着インクの様子が異なってくる。
【0010】このように、往動時と復動時との付着イン
クが適正位置にないと、印刷されたパターンはヘッドの
主走査方向に一様でなく人間の目にはざらつきが感じら
れたり粒状性が感じされたりする。この結果、平行度が
適正でないことを認識することができる。このように、
インク付着位置ずれ時にざらつきを目立たせるために
は、適正な平行度であるときに一様な色彩となる印刷パ
ターンであることが好ましい。むろん、一様な色彩にす
るためには単一色のインクを使用するほか複数色のイン
クで印刷時に一様な色彩に見せるような構成を採用可能
である。
【0011】往動時と復動時とで交互にインクを付着さ
せるという意味では、双方の吐出インクがドット単位で
印刷媒体上に交互に配列する構成でもよい。しかし、イ
ンク付着位置ずれを目立たせるためには往復吐出インク
が数ドット単位で交互に配列する構成が好ましい。すな
わち、近年のインクジェットプリンタの吐出インク量は
極めて少量であり、インク付着位置ずれは小領域あるい
は少数ドットでは人間の目に視認されにくいが、往動時
と復動時との吐出インクを数ドット単位で交互に付着さ
せることによって上記往復インクの境界と非境界とでイ
ンク付着位置ずれの発生箇所と非発生箇所とを周期的に
配列させることができ、両者の差異をより際だたせるこ
とができる。この結果、利用者は印刷装置において適正
な平行度に調整されているか否かを容易に判別すること
ができる。
【0012】また、本発明にかかる印刷装置においては
平行度調整機構によって平行度を調整可能であるため、
この平行度調整機構にて平行度を調整するたびに上記印
刷パターンを印刷させ、複数の平行度調整状態で複数の
印刷パターンを得れば、いずれの平行度調整状態が最も
良好な平行度であるかを把握することが可能である。す
なわち、上記印刷パターンを複数の平行度調整状態で印
刷することによって容易に適正な平行度となるように調
整することができる。
【0013】ここで、上記ヘッドにはインクを吐出する
ノズルが備えられていればよいが、印刷速度の高速化の
観点ではノズルを複数にして所謂ノズルアレイを構成
し、一回の主走査にて複数列を印刷可能にすると好まし
い。また、複数列のノズルアレイを構成して複数色のイ
ンクを吐出可能にすればカラー印刷を行うことが可能で
あるし、より多階調の印刷を実現するために同色系統の
濃淡インクをそれぞれ吐出可能なノズルを構成すること
もできる。さらに、ノズルからはインクを吐出させるこ
とができればよく、ノズル開口部と連通するインク室と
インク室に向かって伸縮する圧電素子を構成するととも
に所定の印加電圧にて圧電素子を伸縮させる構成を採用
可能である。ノズル開口部のメニスカスや吐出量を細か
く制御すると言う意味では当該圧電素子が好適であるも
のの、他にも発熱体に電圧を供給し、インク室内でバブ
ルを発生させることによって開口部からインクを吐出さ
せる構成等種々の構成を採用可能である。
【0014】主走査部は上記ヘッドを印刷媒体に対して
主走査方向に往復動させることができればよく、たとえ
ば、主走査方向に平行に支持されたガイド軸に対してヘ
ッドを備えたキャリッジを摺動可能に構成し、主走査方
向に平行に掛架されたベルトの一部をキャリッジに取り
付けるとともにベルトをモータ駆動する構成等が採用可
能である。むろん、かかる構成は一例であり、キャリッ
ジの安定化のためにガイド軸と平行に他の軸体を設けて
キャリッジの往復動を補助することや、軸体の他に主走
査方向に配設された他の部材、たとえばラック部材に対
してピニオンを備えたキャリッジを往復動可能に取り付
ける構成等が採用可能である。
【0015】平行度調整機構においては、ヘッドの往復
動方向と上記印刷媒体の被吐出面との平行度を調整可能
であればよく、上記主走査方向に平行に支持された上記
ガイド軸やラック部材に沿ってヘッドを往復動させる場
合、これらのガイド軸やラック部材の少なくとも一方の
支持部を上下動可能に構成する態様が採用可能である。
当該上下動をさせるための構成も様々であり、所謂偏心
ブッシュやラックピニオン機構等を採用可能である。
【0016】印刷データ取得手段においては所定のイン
タフェースを介して印刷パターンの印刷データを取得す
ることができればよく、上記制御コンピュータが印刷装
置に取り付けられる外部コンピュータである場合には、
SCSI,パラレル,USB,IEEE1394準拠等
の種々のインタフェースにて印刷データを取得するよう
構成可能である。上記制御コンピュータが印刷装置内に
構成される場合、CPU等種々のデバイスが接続される
とともにデータや命令を授受する所定のバスを介して印
刷データを取得するよう構成可能である。
【0017】ヘッド駆動部は印刷データに応じてヘッド
を駆動し、往復動双方にてインクを吐出させて印刷媒体
の被吐出面にインクを付着させることができればよく、
上記印刷データ記憶手段に記憶された印刷データに基づ
いて上記ヘッドの往動時の吐出インクと復動時の吐出イ
ンクとが上記印刷媒体上で往復動方向に沿って交互に付
着するパターンを印刷できればよい。本発明にかかる印
刷装置にて通常の印刷を行い、また、汎用的な印刷装置
に本発明を適用するという意味では、上記制御コンピュ
ータを汎用的なパーソナルコンピュータで構成し、制御
コンピュータ中の各手段をドライバにて実現すると好適
である。
【0018】すなわち、印刷データ記憶手段は上記印刷
データとして上記パターンをRGB各色の階調値で示し
たドットマトリクスデータを記憶し、印刷実行制御手段
が当該RGBデータを印刷装置で使用するインクである
CMYデータに変換し、階調をドットの大小あるいは記
録密度に変換するハーフトーン処理を施し、さらに主走
査ラインごとのデータに分けて印刷装置にデータを供給
するとよい。この場合、上記ヘッド駆動部はパスごとの
データを受け取ってヘッドの駆動電圧を生成し、インク
を吐出させる。むろん、ヘッドにおいてノズルアレイを
構成して複数の主走査ラインを同時に印刷する場合には
パスごとのデータを適宜切り出してノズルごとの駆動電
圧を生成する構成にすることもできるし、より他階調を
表現するために吐出インク量を変更可能にして吐出イン
ク量に応じたヘッド駆動電圧を生成してもよい。
【0019】むろん、上記構成は一例であって、ドライ
バから印刷データとして上記RGBデータの他、CMY
データやハーフトーン処理されたデータ、パスごとに分
解されたデータ等種々のデータを印刷装置に出力し、印
刷装置で適宜データ処理してパターン印刷を行うことが
可能であるし、他にもヘッド駆動電圧を直接的に指示す
るデータを出力してもよい。さらに、パーソナルコンピ
ュータ上のドライバで印刷装置を制御して印刷パターン
を印刷させる構成の他、印刷装置単体で平行度調整用の
パターンを印刷可能に構成することも可能であり、この
場合印刷装置自体に所定の記憶領域を設け、当該記憶領
域に記憶させた印刷データに基づいてヘッド駆動部でヘ
ッド駆動電圧を生成することによって上記パターンを印
刷させることができる。ここでも、RGBデータを記憶
し、印刷装置自体に色変換部やハーフトーン処理部や主
走査ライン切り出し部を設け適宜データ処理をしてパタ
ーンを印刷してもよいし、ヘッド駆動電圧を直接的に指
示するデータを記憶しておき、当該データに基づいてヘ
ッド駆動部が印刷を実行する構成等種々の態様を採用可
能である。
【0020】また、平行度調整機構において平行度を調
整するための構成の一例として、請求項2にかかる発明
においては、上記印刷装置の主走査部は上記ヘッドを所
定のガイド軸に対して摺動可能に支持しており、上記平
行度調整機構は当該ガイド軸の少なくとも一方の端部を
上記印刷媒体に対して略垂直方向に進退可能に支持す
る。すなわち、ガイド軸に対してヘッドを摺動可能に構
成し、ベルトによってヘッドを主走査方向に往復動させ
る構成は多くの印刷装置で採用されており、かかる構成
においてガイド軸はほぼ直線状であることから、当該ガ
イド軸の少なくとも一方の端部を印刷媒体に対して略垂
直方向に進退させれば、当該ガイド軸と印刷媒体との平
行度が調整される。
【0021】むろんヘッドを摺動可能に支持するといっ
てもヘッドを備えたキャリッジを摺動可能に支持する構
成も含まれるし、支持部を上下動させるためには偏心ブ
ッシュやラックピニオン機構等種々の機構を採用可能で
ある。また、ガイド軸の双方の端部を調整するよう構成
することもできるが、平行度を調整するためには、一方
の端部が印刷媒体に対して上下動しないように構成し、
他方の端部のみを印刷媒体に対して上下動するように構
成すると平行度調整のために操作を行う部位が少なくな
り、精度的にも好適である。
【0022】さらに、平行度をより簡単かつ明瞭に調整
するための構成として請求項3にかかる発明は、平行度
調整機構にて複数の調整度合いとなるように平行度を段
階的に調整可能である。すなわち、平行度の調整は微妙
な調整になることが多く、任意の調整度合いに調整可能
にすることもできるが、段階的に調整可能であると幾つ
かの調整状態を比較することによって印刷パターンの差
異をより明確に把握することが可能となる。
【0023】さらに、平行度を簡単に調整するための構
成として請求項4にかかる発明は、平行度調整機構とし
て印刷装置の筐体から突出する調整レバーを設け、当該
調整レバーによって平行度を調整可能に構成してある。
すなわち、印刷装置の筐体カバーを取り外すこと等、分
解をするまでもなく平行度を調整することができる。調
整レバーは種々の態様が採用可能であり、たとえば偏心
ブッシュで平行度を調整可能にする場合、当該ブッシュ
を回動させることが可能なレバーを設ければよいし、ラ
ックピニオン機構ではピニオンの回動やラックの上下動
を行わせることが可能なレバーを設ければよい。
【0024】さらに、平行度の調整状態をより明確にす
るための構成として請求項5にかかる発明は、平行度調
整機構において上記平行度の調整度合いの変化に対応さ
せた目盛りを設ける構成としてある。すなわち、平行度
調整機構においては種々の平行度状態を実現するので、
複数の調整状態に調整し印刷パターンを印刷する過程に
おいていずれの調整状態においていずれの印刷パターン
を印刷したかを把握する必要がある。このとき、調整度
合いの変化に対応させた目盛りを設けてあれば、いずれ
の調整状態でいずれの印刷パターンを印刷したかを当該
目盛り指示値によって明確に対応づけることができる。
【0025】さらに、平行度調整機構に設けた目盛りを
より便利に使用する構成の一例として請求項6にかかる
発明では、印刷データとして当該目盛り指示値を印刷す
るためのデータをも記憶させるようにしてある。すなわ
ち、所定の平行度調整状態で印刷パターンを印刷したと
きに当該平行度の調整状態における目盛り指示値を印刷
する。この結果、利用者が複数の印刷パターンの中から
最も良好な平行度である印刷パターンを選択したときに
当該平行度を実現するための目盛り指示値を容易に把握
することが可能であり、再びその調整状態に容易にあわ
せることができる。各調整状態に対応させた目盛り指示
値を印刷するための構成は種々のものが採用可能であ
り、センサによって調整状態を把握することもできる
し、平行度調整機構にて目盛り指示値に合わせるととも
に目盛り指示値の小さいものから順番に調整状態を変更
することとし、パターン印刷ごとに目盛り指示値の小さ
い値から順番に印刷を行うようにして印刷される指示値
と調整状態とを合わせるようにすることもできる。
【0026】このようにして、平行度の調整度合いを明
確にする印刷パターンは種々の態様が考えられるが、そ
の好ましい構成の一例として請求項7にかかる発明にお
いては、印刷データを少なくともシアン系インクとマゼ
ンタ系インクとの双方の色を含むパターンのデータで構
成する。すなわち、シアンとマゼンタとイエローとを使
用して任意の色を表現しようとする印刷装置において、
シアン系とマゼンタ系の色はイエロー系と比較して印刷
用紙上での視認性が高い。この結果、両者を含む色は所
謂濃い色になり、印刷パターンを当該濃い色で構成する
ことによってインク付着位置ずれをより明確に把握する
ことができる。ここで、濃い色のパターンにするために
はシアン系とマゼンタ系のインクを使用すればよく、シ
アンとマゼンタとイエローとブラックとの4色を使用す
る印刷装置ではシアンとマゼンタを使用するし、上記4
色に加えてライトシアンとライトマゼンタとを使用する
印刷装置ではライトシアンとライトマゼンタとをシアン
とマゼンタとに加えてもよい。
【0027】さらに、平行度の調整度合いを明確にする
印刷パターンの一例として請求項8にかかる発明におい
ては、略無彩色のパターンのデータとしてある。すなわ
ち、インクジェットプリンタにおいて無彩色を表現する
場合、彩度を有する3色(たとえば、シアンとマゼンタ
とイエロー)のドットを略同一位置に付着させて無彩色
を表現することが多い。従って、平行度が悪くなるとイ
ンク付着位置ずれが生じ、無彩色のパターンが一様では
なくなり人間の目にざらつきが感じられるようになる。
このため、インク付着位置ずれによる印刷状態の変化を
容易に把握することが可能になる。
【0028】さらに、平行度の調整度合いを明確にする
印刷パターンの一例として請求項9にかかる発明におい
ては、なるべく大きな吐出ドットでパターンを印刷する
こととしてある。すなわち、ヘッド駆動部においてはノ
ズルからのインク吐出量を変更可能であり、かかる構成
に基づいて略最大吐出量のドットで形成するパターンで
印刷を行う。上述のように近年のインクジェットプリン
タにおいてはインク吐出量が非常に少量であり、かかる
少量の吐出インクではインク付着位置のわずかなずれが
視認しにくいが、多くのインクを吐出させることによっ
てインク付着位置ずれが印刷結果の差異に大きく反映す
るように構成可能であり、この結果、より容易に平行度
のずれを把握することが可能になる。
【0029】さらに、より微妙な調整を実現するための
構成の一例として、請求項10にかかる発明は、ヘッド
往動時と復動時との少なくとも一方のインク吐出タイミ
ングを変更して複数の印刷パターンを印刷させる。すな
わち、上述のように往動時と復動時のそれぞれでインク
飛翔分を考慮に入れた吐出タイミング調整が施されてい
ることを前提とすれば、その吐出タイミングからずらし
たにもかかわらず印刷パターンのざらつきが低減する場
合には平行度が良好でないと判定できる。そこで、平行
度調整機構を調整して平行度を適正な状態にすることが
できる。
【0030】また、吐出タイミングが予め調整されてい
ない場合であっても吐出タイミングを変更して印刷パタ
ーンを複数回印刷させれば、その印刷結果のざらつきに
基づいていずれのタイミングであれば往復の吐出ドット
が適切な位置に付着するか判断可能である。従って、印
刷パターンに基づいて吐出タイミング調整をも行うこと
が可能である。そのための構成の一例として、請求項1
1にかかる発明は、利用者の選択を受け付けて吐出タイ
ミングを設定可能である。すなわち、上記印刷結果に基
づいて往復の吐出ドットが適切な位置に付着するタイミ
ングを選択できる。さらに、上述のようにガイド軸の一
方端を固定端とし、他方端を可動端とし、可動端を上下
させることによって平行度を調整する構成においては、
固定端付近で行った双方向印刷パターンに基づいて吐出
タイミングを調整した後に、可動端付近で行った双方向
印刷パターンに基づいて平行度を調整する構成とするこ
とができ、吐出タイミング調整と平行度調整の双方を実
施可能である。
【0031】以上述べてきた構成は印刷装置とその制御
コンピュータからなるシステムであるが、平行度調整用
の印刷パターンを印刷するために好適な印刷装置単体と
しても発明が成立する。請求項12はかかる構成の一例
であり、筐体から調整レバーを突出させることにより当
該調整レバーによって容易に平行度調整を行うことがで
きる。また、印刷装置を制御する印刷制御装置単体とし
ても発明が成立する。請求項13はかかる構成の一例で
あり、平行度を調整したことを検知することによって平
行度調整の度に印刷パターンを印刷させるように構成し
てある。平行度を調整したことを検知する構成は種々の
ものが採用可能であり、センサで検知するものの他、平
行度調整の度に所定の操作パネル上のボタンを押し込み
操作させることとし、利用者の当該ボタン操作によって
検知するもの等が採用可能である。
【0032】さらに、印刷されたパターンに基づいて最
適な平行度に調整するためには人間の目によるパターン
評価に限られず、センサによる評価を行っても良い。こ
の場合、所定のセンサ値によってパターンのざらつきが
定量化される。従って、このセンサ値に基づいてパター
ンが最適になるよう平行度を調整可能になる。このと
き、モータ等の機構によって平行度調整を実行可能にす
れば、上記センサ値に基づいてフィードバック制御を行
うことが可能となり、より正確な調整が可能になるとと
もに調整の自動化を実現することができる。
【0033】このように、双方向印刷におけるインク付
着位置ずれがわかりやすい印刷パターンを印刷する手法
は必ずしも実体のあるシステムに限られる必要はなく、
その方法としても機能することは容易に理解できる。こ
のため、請求項14〜請求項24にかかる発明は、上記
平行度調整用パターン印刷システムが実施する印刷方法
に対応した構成としてある。すなわち、必ずしも実体の
ある装置に限らず、その方法としても有効であることに
相違はない。
【0034】ところで、このような平行度調整用パター
ン印刷システムは単独で存在する場合もあるし、ある機
器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発
明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むもの
である。従って、ソフトウェアであったりハードウェア
であったりするなど、適宜、変更可能である。発明の思
想の具現化例として平行度調整用パターン印刷システム
のソフトウェアとなる場合もあり、請求項25〜請求項
35にかかる発明は、上記平行度調整用パターン印刷シ
ステムをコンピュータで実施させる各ステップに対応し
た構成としてある。
【0035】むろん、このソフトウェアの記録媒体は、
磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であって
もよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても
全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二
次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同
等である。その他、供給方法として通信回線を利用して
行なう場合でも本発明が利用されていることにはかわり
ない。
【0036】さらに、一部がソフトウェアであって、一
部がハードウェアで実現されている場合においても発明
の思想において全く異なるものはなく、一部を記録媒体
上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるよう
な形態のものとしてあってもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように請求項1,請求項1
4,請求項25にかかる発明によれば、平行度が良好で
あるか否かを容易に把握することが可能な印刷パターン
を印刷させ、容易に平行度を調整することが可能な平行
度調整用パターン印刷システム、平行度調整用パターン
印刷方法および平行度調整用パターン印刷プログラムを
提供することができる。また、請求項2,請求項15,
請求項26にかかる発明によればガイド軸に沿ってヘッ
ドを主走査させる印刷装置において容易に平行度を調整
することができる。
【0038】さらに、請求項3,請求項16,請求項2
7にかかる発明によれば、印刷パターンの差異をより明
確に把握することができる。さらに、請求項4,請求項
17,請求項28にかかる発明によれば、容易に平行度
を調整可能である。さらに、請求項5,請求項18,請
求項29にかかる発明によれば、いずれの調整状態でい
ずれの印刷パターンを印刷したかを明確に把握すること
ができる。
【0039】さらに、請求項6,請求項19,請求項3
0にかかる発明によれば、いずれの調整状態での印刷パ
ターンであるかを容易に把握することができる。さら
に、請求項7,請求項20,請求項31にかかる発明に
よれば、インク付着位置ずれを明確に把握することが可
能な印刷パターンを提供することができる。さらに、請
求項8,請求項21,請求項32にかかる発明によれ
ば、インク付着位置ずれを明確に把握することが可能な
印刷パターンを提供することができる。
【0040】さらに、請求項9,請求項22,請求項3
3にかかる発明によれば、インク付着位置ずれを明確に
把握することが可能な印刷パターンを提供することがで
きる。さらに、請求項10,請求項23,請求項34に
かかる発明によれば、吐出タイミングの変更によって平
行度の調整状態を把握することができる。さらに、請求
項11,請求項24,請求項35にかかる発明によれ
ば、印刷結果に基づいて往復の吐出ドットが適切な位置
に付着するタイミングを選択可能である。
【0041】さらに、請求項12にかかる発明によれ
ば、本発明を実施するのに好適な印刷装置を提供するこ
とができる。さらに、請求項13にかかる発明によれ
ば、本発明を実施するのに好適な印刷制御装置を提供す
ることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】ここでは、下記の順序に従って本
発明の実施の形態について説明する。 (1)システムの構成: (2)平行度調整時の印刷パターン: (3)平行度調整時の処理: (4)第1実施例: (5)第2実施例: (6)第3実施例: (7)第4実施例: (8)第5実施例:
【0043】(1)システムの構成:図1は、本発明の
一実施形態にかかる印刷装置の外観を示す説明図であ
る。同図において、コンピュータ10は汎用パーソナル
コンピュータであってハードディスクドライブ(HD
D)やフロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FD
D)、CD−ROMドライブ等の外部記録装置を備えて
いる。同コンピュータ10にはディスプレイ11やキー
ボード12、マウス13が接続されており、所定のオペ
レーティングシステムの実行下においてディスプレイ1
1に所定の画面表示を行い、キーボード12とマウス1
3とによる入力操作を受け付け、上記外部記録装置に記
録されたアプリケーションプログラムを読み出し実行す
る等の処理を行うことができる。また、上記オペレーテ
ィングシステムには印刷装置20のドライバが組み込ま
れており、上記アプリケーションプログラムからの指示
に応じて同ドライバが印刷装置20を制御することによ
って上記外部記録装置に記録された画像や文書データに
基づく印刷を実行することができる。また、本実施形態
にかかる平行度の調整は上記ドライバの実行中に行われ
る。
【0044】印刷装置20の筐体上面左側にはガイド軸
調整レバー22aが設けられており、同図1に示すよう
にその端部が筐体上面から突出され、利用者が当該ガイ
ド軸調整レバー22aを揺動させると後述の機構によっ
てガイド軸端部の高さが調整される。印刷装置20の筐
体前面左側には軸体調整レバー22bが設けられてお
り、同図1に示すようにその端部が筐体前面から突出さ
れ、利用者が当該軸体調整レバー22bを揺動させると
後述の機構によって軸体端部の高さが調整される。図2
は印刷装置20の筐体上面カバーをはずした状態を示す
斜視図である。同図に示すように印刷装置20の後面に
は給紙装置21aが奥側上方に向けて配設されており、
同給紙装置21a上に堆積・セットされる印刷媒体は、
当該給紙装置21aによって1枚ずつ搬送ローラ23へ
と給送される。同搬送ローラ23の一方の端部は印刷装
置20に対して垂設される側フレーム24aに回動可能
に支持され、他方の端部はプーリ24bに支持される。
プーリ24bは図示しない搬送モータの回転力によって
回動され、当該搬送モータの回転に伴って搬送ローラ2
3が回動することによって印刷媒体が搬送される。
【0045】搬送ローラ23による印刷媒体搬送方向に
は同搬送ローラ23と隣接する位置にプラテン23aが
設けられており、搬送ローラ23に搬送される印刷媒体
は同プラテン23a上を摺動する。プラテン23aの直
上はキャリッジ26の往復動経路になっている。すなわ
ち、印刷装置20の基体となる側フレーム24a,24
cにはガイド軸25が掛架されており、キャリッジ26
は当該ガイド軸25によって主走査方向にガイドされ
る。ここで、キャリッジ26の後方には軸受け部26a
が配設され、ガイド軸25は、当該軸受け部26aに挿
通してキャリッジ26を主走査方向にガイドするととも
に、キャリッジ26の後方においてキャリッジ26の荷
重を分担支持する。
【0046】また、キャリッジ26の前方側には軸体2
7がガイド軸25と同様に側フレーム24a,24c間
に掛架され、更に、キャリッジ26の全面には、摺動部
26bが設けられている。摺動部26bは軸体27と摺
動し、また、これによってキャリッジ26の荷重が分担
支持される様になっている。従って、キャリッジ26は
上記ガイド軸25と軸体27との2つの軸体によってそ
の荷重が支えられ、上記プラテン23a上面からキャリ
ッジ26下面までの高さが規定される様になっている。
尚、摺動部26bの下にはストッパ部26cが設けられ
ており、これによって振動・衝撃等によるキャリッジ2
6の跳ね上がりを防止している。
【0047】キャリッジ26の後方には駆動ベルト28
が掛架され、その一部がキャリッジ26の後部と固定さ
れている。当該駆動ベルト28は駆動モータ28aによ
って駆動され、上記キャリッジ26をガイド軸25に沿
って主走査方向に往復動させる。キャリッジ26の底部
には図示しないヘッドが備えられており、同ヘッドは図
示しないノズルアレイを備えている。当該ヘッド内には
インクタンクが収容されており、当該インクタンク中の
インクがノズルアレイの開口部へと連通するインク経路
に充填された状態で、後述する駆動電圧によって図示し
ない圧電素子が伸縮してノズルアレイからインクを吐出
する。吐出されたインクはプラテン23a上に搬送され
た印刷媒体に付着し、このようにして印刷が行われた印
刷媒体は上記搬送ローラ23の搬送によって印刷装置2
0中程に位置する排紙フレーム29の下を通り排紙スタ
ック21bに排出される。
【0048】上述のように、印刷媒体はキャリッジ26
の下部に配置されたプラテン23aに下から支えられる
ことにより、上記ノズルアレイとの距離(PG:ペーパ
ーギャップ)が規定される。本実施形態にかかる印刷装
置20は印刷媒体の紙厚に応じてPGを調節する機構を
備えている。図1において調節レバー30は当該PGを
調節するためのレバーであり、同調節レバー30を手前
に倒すと普通紙用のPGに調節され、同調節レバー30
を奥側に倒すとはがき等の厚さ用PGに調節される。
【0049】以下、図3および図4を参照しつつPGの
調節機構について詳説する。ここで、図3および図4は
印刷装置20の内部を左側面から眺めた左側面図であ
り、図3はガイド軸25および軸体27が下方に変位し
た状態を、図4はガイド軸25および軸体27が上方に
変位した状態を示している。PGの調節のためには調節
レバー30を操作部とした後述するリンク機構,偏心ブ
ッシュ機構によって大略構成され、当該調節レバー30
を回動変位させることによって図3に示すリンク棒31
が動作し、そして、リンク棒31→第1レバー32→リ
ンク棒33→第2レバー34の順に変位動作が連繋し、
そしてガイド軸25および軸体27の高さ位置が変位す
るようになっている。尚、調節レバー30からリンク棒
31に至る機構については、本発明の要部とは無関係で
あるので以下ではその説明を省略する。
【0050】図3および図4において、ガイド軸25お
よび軸体27の両端部には細径部25a,27aがそれ
ぞれ形成され、当該細径部25a、27aには第1のブ
ッシュ部材35および第2のブッシュ部材36(以下、
適宜これらをまとめて「ブッシュ部材35,36」とい
う)がそれぞれ嵌着されている。尚、本実施形態におい
ては、ガイド軸25および軸体27と、当該細径部25
a,27aとの軸心はそれぞれ一致するように形成され
ている。ブッシュ部材35,36は、本実施形態におい
て第1レバー32,第2レバー34とそれぞれ一体成形
によって形成されて一部品となっていて、これによって
低コスト化を図っている。
【0051】ブッシュ部材35,36は外形が略真円形
状をなしていて、当該略真円の中心C1,C2を回動中
心として回動する。細径部25a、27aの両端部は側
面視略D形となる様に平坦面が形成されていて、当該側
面視略D形の部分が略D形に形成されたブッシュ部材3
5,36の挿通孔に挿通される。ここで、細径部25
a、27aの端部が側面視略D形となっていることによ
り、ガイド軸25および軸体27とブッシュ部材35,
36との空転が防止されるようになっている。ここで、
上記側面視略D形部分に上記ガイド軸25および軸体2
7の軸心C3,C4がそれぞれ位置しており、ブッシュ
部材35,36の回動中心C1,C2がガイド軸25お
よび軸体27の軸心C3,C4から変位するように形成
されている。従ってブッシュ部材35,36は所謂偏心
ブッシュとなり、ブッシュ部材35,36が回動中心C
1,C2を中心に回動するとガイド軸25および軸体2
7がその回動に従って変位するようになっている。すな
わち、上記調節レバー30の揺動によってガイド軸25
と軸体27とを略上下動させ、PGを調節することがで
きる。
【0052】ブッシュ部材35,36は、補助ブッシュ
部材40a,40bを介して側フレーム24cに取り付
けられる。補助ブッシュ部材40a,40bは上記ガイ
ド軸調整レバー22a,軸体調整レバー22bを介して
利用者がガイド軸25および軸体27の一方端の上下位
置を調整してプラテン23aに対する平行度を調整する
ことを可能にしている。ここで、図5を参照しつつ当該
補助ブッシュ部材40a,40bの構成について詳述す
る。尚、図5はガイド軸25側に取り付けられる補助ブ
ッシュ部材40aの平面図であるが、軸体27側に取り
付けられる補助ブッシュ部材40bは、図3から分かる
ように、図5に示すレバー部41および固定部42の形
状が若干異なるのみで補助ブッシュ部材40aと基本構
成は同一であるので、以下では補助ブッシュ部材40a
について説明する。ガイド軸調整レバー22aや軸体調
整レバー22bは利用者が直接触れながら揺動させるこ
とを可能にするため、印刷装置20の筐体外面から突出
するような方向に設けられている。
【0053】図5において、補助ブッシュ部材40a
は、外形が略真円形状をなすブッシュ部43と、当該ブ
ッシュ部43から延びるレバー部41と、更にその先に
形成される固定部42から構成され、側フレーム24c
に取り付けられた際にブッシュ部43が回動中心C5を
中心として回動するようになっている。すなわち、図5
に示す補助ブッシュ部材40aは上記ガイド軸調整レバ
ー22aを揺動させることによって、ブッシュ部43の
回動中心C5を中心として回動する。また、ブッシュ部
43には嵌合孔43aが形成されていて、前述したブッ
シュ部材35(および36)が当該嵌合穴43aに回動
可能に嵌合するようになっている。嵌合穴43aの中心
は、ブッシュ部43の回動中心C5およびガイド軸25
の軸心C3(図5中の軸心C3位置は例示)から変位す
るように形成されている。
【0054】従って、利用者がガイド軸調整レバー22
aを揺動させるとブッシュ部43が回動中心C5を中心
に回動し、ガイド軸25の高さ位置がその回動に従って
変位するようになっている。補助ブッシュ部材40bも
同様に軸体調整レバー22bを揺動させることによって
軸体27の高さ位置を変位させることができる。尚、補
助ブッシュ部材40aは、ブッシュ部43の外周部43
cと当該外周部43cから図5における紙面の裏側に位
置する係止部43bとの間で側フレーム24cを挟持す
ることによって側フレーム24cに回動可能に取り付け
られる。尚、符号43dで示す円弧部分が側フレーム2
4cに形成された取付穴(図示せず)の内周と摺動する
ように取り付けられる。
【0055】ところで、固定部42には回動中心C3を
中心とした円弧44a,44bによって溝穴44が形成
されていて、側フレーム24cに取り付けられる固定ね
じ24dが当該溝穴44内を相対移動するようになって
いる。また上記固定部42の裏面にはガイド軸25の高
さ位置を段階的に変化させるための構成が設けられてい
る。図6は固定部42の裏面を示す平面図である。同図
において、固定部42の裏面上部には下方に向けた複数
の突起44cが設けられており、上記側フレーム24c
の当該固定部42の配設位置上面に設けられた図示しな
い突起と嵌合するようになっている。すなわち、利用者
がガイド軸調整レバー22aを揺動させると上記図示し
ない突起と上記突起44cとの嵌合が離され、当該図示
しない突起は隣の突起44cと嵌合する。
【0056】従って、ガイド軸調整レバー22aは突起
44cのピッチ幅に従って移動するように規制され、こ
の結果ガイド軸の高さ調整が段階的に行われる。上記補
助ブッシュ部材40bにもほぼ同様の突起が設けられて
おり、側フレーム24cに設けられた突起と嵌合するこ
とによって軸体調整レバー22bによって軸体の高さを
段階的に調整することができる。本実施形態においては
この段階的な調整を直感的に明瞭に示すため、印刷装置
20の筐体外面に目盛りが付されている。図7はガイド
軸調整レバー22a付近の印刷装置20の筐体外面の拡
大図である。同図に示すように、ガイド軸調整レバー2
2aの揺動範囲に沿って「1〜10」までの目盛りが付
されており、同目盛りによって10段階の調整が可能で
あることが明示される。軸体調整レバー22bに対して
も同様に印刷装置20の筐体外面に揺動範囲に応じた目
盛りが段階的に付されている。
【0057】本実施形態において、上述のような補助ブ
ッシュ部材40a,40bからなる機構は印刷装置20
の片側、すなわち側フレーム24c側のみに設けられて
いる。従って、ガイド軸25および軸体27の高さ位置
調整はその一方の端部によってなされる。この結果、プ
ラテン23aに対する両軸の平行度を調整することがで
きる。一方、上述のようなブッシュ部材35,36は印
刷装置20の両側に設けられている。すなわち、ブッシ
ュ部材35,36は側フレーム24cに対しては上記補
助ブッシュ部材40a,40bを介して支持されている
が、側フレーム24a側に対してはブッシュ部材35,
36と同様の構成の部材が直接的に回動可能に支持され
ている。従って、紙厚対応のための調節時にはガイド軸
25と軸体27の両端が同時に上下動される。以上説明
したように、本実施形態においてはガイド軸25とガイ
ド軸調整レバー22aと補助ブッシュ部材40aと軸体
27と軸体調整レバー22bと補助ブッシュ部材40b
とが上記平行度調整機構を構成する。
【0058】次に上記印刷装置20の制御コンピュータ
となるコンピュータ10の構成を説明する。図8はコン
ピュータ10を構成する要部のブロック図である。コン
ピュータ10においては所定のオペレーティングシステ
ムの下でアプリケーションプログラム15が動作してい
る。オペレーティングシステムにはプリンタドライバ5
0が組み込まれている。アプリケーションプログラム1
5は、画像データの生成などの処理を行う。そして、プ
リンタドライバ50が画像データから当該画像を印刷す
るための印刷データを生成する。
【0059】プリンタドライバ50には、入力部51,
色補正処理部52,色補正テーブル53、ハーフトーン
処理部54、印刷データ生成部(ラスタデータ生成部)
55および出力部56の各機能部が用意されている。ア
プリケーションプログラム15から印刷命令が出される
と、入力部51が画像データを受け取って色補正処理部
52に受け渡す。ここで、入力部51が受け取る画像デ
ータはドットマトリクス中の各画素の色をRGB各色2
56階調で表現した状態のデータである。色補正処理部
52は画像データの色成分を印刷装置20のインクに応
じた色成分に補正する色補正処理を行う。
【0060】色補正処理は、画像データのRGB各色成
分と印刷装置20のインク(CMYK)で表現可能な色
成分との対応関係を予め記憶する色補正テーブル53を
参照して行われる。ハーフトーン処理部54は、こうし
て色補正処理されたデータに対しそれぞれ各画素の階調
値をドットの記録密度で表現するためのハーフトーン処
理を行う。印刷データ生成部55は、ハーフトーン処理
が施された画像データを印刷装置で記録される順番に、
すなわち、印刷装置でのパスの順番に並べ替えて画像の
解像度などの所定の情報を付加して印刷データを生成す
る。ここで、「パス」とは、ドットの形成が行われる1
回分の主走査を意味する。
【0061】こうして生成された印刷データは、出力部
56により印刷装置20に出力される。この印刷データ
が、以降、実際に機械を駆動するための電気信号に至る
まで様々な形態に変換および加工されて、印刷が実行さ
れる。ここでは、「印刷データ」という用語は、狭義に
は、印刷データ生成部55が生成したデータを意味する
が、広義には、その後の様々な形態に変換および加工さ
れた段階のデータをも意味するし、本発明にかかる平行
度調整用のパターンを印刷するための印刷データも含ま
れる。また、プリンタドライバ50は出力部56を介し
て印刷装置20にて印刷を実行させるためのプリンタコ
マンド等を出力する。
【0062】本発明にかかる平行度調整用のパターンは
プリンタドライバ50のプロパティを表示しながら印刷
するようになっており、当該平行度調整用のパターンデ
ータはHDD16に保存されている。同パターンデータ
は後述する印刷パターンをRGB各色の階調値で表現し
たデータであり、上記プロパティにおいて平行度調整用
パターンの印刷指示があったときに上記入力部51に受
け渡される。この後、平行度調整用のパターンデータも
上記アプリケーションプログラム15が出力する画像デ
ータと同様に色補正処理とハーフトーン処理が施された
後、印刷装置のパスの順番に並べ替えられて印刷データ
として出力される。このように、平行度調整用のパター
ンデータを記憶するHDD16が上記印刷データ記憶手
段に該当し、プリンタドライバ50が印刷実行制御手段
を構成する。
【0063】図9は、上記出力部56が出力する印刷デ
ータに基づいて印刷を実行する印刷装置20のデータ処
理系および印刷実行系の構成を示すブロック図である。
同図において印刷装置20は、プリンタコントローラ6
0とプリントエンジン70とから構成されている。プリ
ンタコントローラ60は、上記コンピュータ10が出力
する印刷データ等を受信するインターフェース(I/
F)61と、各種データの記憶等を行うRAM62と、
各種データ処理のためのルーチン等を記憶したROM6
3と、CPU等からなる制御部64と、発信回路65
と、上述したヘッドへの駆動信号を発生させる駆動信号
発生回路66と、展開された印刷データおよび駆動信号
等をプリントエンジン70に送信するためのI/F67
とを備えている。
【0064】I/F61は、上記印刷データやプリンタ
コマンドをコンピュータ10から受信する他、コンピュ
ータ10に対してビジー信号(BUSY)やアクノレッ
ジ信号(ACK)等を出力することができる。RAM6
2は、受信バッファ62a、中間バッファ62b、出力
バッファ62cおよび図示しないワークメモリ等として
利用されるものである。受信バッファ62aには、I/
F61が受信したコンピュータ10からの印刷データが
一時的に記憶される。中間バッファ62bには、制御部
64によって中間コードに変換された中間コードデータ
が記憶される。出力バッファ62cには、上記ハーフト
ーン処理された後の階調データをデコードして生成され
るドットパターンデータが展開される。このドットパタ
ーンデータは駆動信号発生回路66からの信号を印加さ
せるか否かを示すデータである。ROM63は、制御部
64によって実行される各種制御ルーチン等を記憶して
いる。
【0065】制御部64は、受信バッファ62a内の印
刷データを読み出して中間コードに変換し、この中間コ
ードデータを中間バッファ62bに記憶する。次に、制
御部64は、中間バッファ62bから読み出した中間コ
ードデータを解析し、ROM63内の展開手順に従って
中間コードデータをドットパターンデータに展開する。
この展開されたドットパターンデータは必要な装飾処理
が行われた後、出力バッファ62cに記憶される。
【0066】ヘッドの1行分に相当するドットパターン
データが得られると、この1行分のドットパターンデー
タはI/F67を介してヘッド駆動部71にシリアル伝
送される。出力バッファ62cから1行分のドットパタ
ーンデータが出力されると、中間バッファ62bの内容
が消去されて次の中間コード変換が行われる。ここで、
ドットパターンデータに展開された印刷データは、後述
するように、各ノズル毎の階調データとして例えば4ビ
ット(あるいは3ビット)で構成されている。すなわ
ち、本印刷装置20は単一ノズルからの吐出インク量を
3種類に変更することが可能であり、インク吐出の有無
の他インク吐出量を制御して階調表現を行っている。
【0067】プリントエンジン70は、ヘッド駆動部7
1と、紙送り機構(図中「紙送り」と略記)72と、上
記キャリッジ機構73とを備えている。紙送り機構72
は、紙送りモータおよび紙送りローラ等からなり、印刷
媒体を順次送りだして副走査を行うものである。キャリ
ッジ機構73は、ヘッドを搭載する上記キャリッジ26
と、同キャリッジ26を駆動ベルト28を介して走行さ
せる駆動モータ28a等からなり、ヘッドを主走査させ
るものである。従って、キャリッジ機構73が上記主走
査部を構成する。
【0068】ヘッドは、副走査方向に例えば64個等の
多数のノズルを有し、所定のタイミングで各ノズルから
インク滴を吐出させるものである。本実施形態において
はキャリッジ機構73にシアン(C)とマゼンタ(M)
とイエロー(Y)とブラック(K)との4色のインクカ
ートリッジを搭載可能であり、上記各ノズルから各色の
インクをそれぞれ吐出させる。ドットパターンデータに
展開された印刷データは、発信回路65からのクロック
信号(CK)に同期して、I/F67からシフトレジス
タ74にシリアル伝送される。このシリアル転送された
印刷データ(SI)は、一旦、ラッチ回路75によって
ラッチされる。ラッチされた印刷データは、電圧増幅器
であるレベルシフタ76によって、スイッチ回路77を
駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の所定の電圧値
まで昇圧される。所定の電圧値まで昇圧された印刷デー
タは、「スイッチ手段」としてのスイッチ回路77に与
えられる。スイッチ回路77の入力側には、駆動信号発
生回路66からの駆動信号(COM)が印加されてお
り、スイッチ回路77の出力側には、圧電素子78が接
続されている。
【0069】印刷データ(SI)は、スイッチ回路77
の作動を制御する。例えば、スイッチ回路77に加わる
印刷データが「1」である期間中は駆動信号が圧電素子
78に印加され、この駆動信号に応じて圧電振動子は伸
縮を行う。一方、スイッチ回路77に加わる印刷データ
が「0」の期間中は圧電素子78への駆動信号の供給が
遮断される。図10は、駆動信号の波形と吐出されるイ
ンク滴の大小関係とが示されていると共に、駆動信号を
用いた階調表現の方法が示されている。駆動信号発生回
路66が発生させる駆動信号は、「第1の駆動パルス」
としての第1パルスと、「第2の駆動パルス」としての
第2パルスと、「第3の駆動パルス」としての第3パル
スと、「第4の駆動パルス」としての第4パルスとの合
計4つの駆動パルスから構成されている。
【0070】ここで、第1パルスおよび第3パルスは同
一のパルス形状を有し、例えば約10ngの中程度のイ
ンク滴を吐出するためのものである。第2パルスは、第
1パルスと第3パルスとの間に位置しており、例えば約
2ngの小さいインク滴を吐出させるためのものであ
る。第4パルスはノズル開口部付近のインクを微振動さ
せてインクの粘度の増加を防止するためのものであり、
この第4パルスによってインク滴は吐出されない。ま
た、第3パルスと第1パルスとの双方を選択することも
可能であり、このときは印刷媒体上に大ドットを形成す
ることができる。いずれのパルスにおいても駆動信号の
昇圧時には圧電素子78が収縮してインク室が膨張し、
メニスカスがノズル開口部内に引き込まれる。駆動信号
の降圧時には圧電素子78が伸長してインク室が収縮
し、メニスカスがノズル開口部から突出する。
【0071】第1パルスと第3パルスとの最大電位VP
Mは第2パルスの最大電位VPSより大きく、第2パル
スの最大電位VPSは第4パルスの最大電位VPNより
大きい。第1パルスと第3パルスとの最低電位VLは第
2パルスと第4パルスとの最低電位(=中間電位Vm)
より小さい。インク吐出量は各パルスにおける最大電位
と最小電位との圧力差によって規定され、最も差の大き
い第1パルスと第3パルスとにて中程度の径のインク滴
を吐出させ、第2パルスにて小さい径のインク滴を吐出
させ、第4パルスではインクを吐出させないようになっ
ている。
【0072】上記印刷データ(SI)がこの駆動信号を
選択して上記圧電素子78に供給するためのデータとな
っている。すなわち、シフトレジスタ74からラッチ回
路75等を経てスイッチ回路77に加わる印刷データの
ビットが「1」の期間中には駆動信号が圧電素子78に
印加され、圧電素子78は駆動信号の波形に応じて伸縮
する。一方、印刷データのビットが「0」の期間中に
は、圧電素子78への駆動信号の供給が遮断され、圧電
素子78は直前の状態を保持する。従って、印刷データ
のビットを第1〜第4パルスの発生タイミングに同期さ
せれば、第1〜第4パルスのうちいずれか1つあるいは
複数のパルスを選択することができる。
【0073】例えば、ドットを形成しない無ドットの場
合、小ドットのみ形成する場合、1個の中ドットのみを
形成する場合、2個の中ドットで大ドットを形成する場
合の4パターンで印刷媒体上に記録ドットを形成すれ
ば、4段階のドット階調を行うことができる。インク滴
を吐出しない無ドットの場合は、微振動を発生させるだ
けの第4パルスを圧電素子78に供給すればよい。従っ
て、スイッチ回路77に対して、第1〜第3パルスの発
生期間中は「0」を印加する一方、第4パルスの発生と
同期させて「1」を印加すれば、第4パルスのみを圧電
素子78に加えることができる。つまり、インク滴を吐
出しないときには上記制御部64が出力バッファ62c
に4ビットデータ(0001)を展開することにより、
インク滴を吐出しない第4パルスのみを圧電素子78に
印加することができ、無ドットとことができる。
【0074】同様に、スイッチ回路77に対して第1パ
ルスと第3パルスと第4パルスの期間中に「0」を与
え、第2パルスに同期させて「1」を印加すれば、つま
り、4ビットデータ(0100)を所定のタイミングで
スイッチ回路77に与えれば第2パルスのみが圧電素子
78に供給され、小ドット相当のインク滴を印刷媒体に
付着させることができる。同様に、4ビットデータ(1
000)をスイッチ回路77に与えれば第1パルスのみ
が圧電素子78に印加され、中ドット相当のインク滴を
印刷媒体に付着させることができる。同様に、4ビット
データ(1010)をスイッチ回路77に与えれば中ド
ットを形成する第1パルスおよび第3パルスのみが圧電
素子78に供給される。これにより、印刷媒体上に中ド
ット相当のインク滴が続けて2発付着し、各インク滴が
混じり合って実質的に1つの大ドットが形成される。
【0075】以上のようなインク滴の大きさによる階調
表現手法は一例であり、上記第4パルスを省略して無ド
ットを(000)、小ドットのみを(010)、中ドッ
トのみを(100)、中ドット2発による大ドットを
(101)のように、3ビットのデータを使用してもよ
い。さらに、大ドットを形成するために必ずしも中ドッ
トを2発使用する必要はなく、小ドットと中ドットの組
み合わせでもよいし、その組み合わせる数は3発以上で
あってもよい。また、大ドットを形成するためにより大
きな電圧差を有する駆動信号を使用することもできる。
【0076】(2)平行度調整時の印刷パターン:次
に、平行度調整時の印刷パターンについて説明する。本
発明にかかる平行度調整時の印刷パターンはヘッドの往
動時の吐出インクと復動時の吐出インクとが上記印刷媒
体上で往復動方向に沿って交互に付着するパターンであ
り、図11は印刷パターン例の拡大図である。本実施形
態ではヘッド往動時のCMYいずれかの吐出インクが3
ドット並び、その次に復動時のCMYいずれかの吐出イ
ンクが3ドット並ぶというように往復交互に吐出インク
が並ぶパターンを形成している。また、各ドットは本実
施形態におけるヘッドで形成可能な最大径のドットによ
って構成される。すなわち、当該印刷パターンのデータ
は上記出力バッファ62cで4ビットデータ(101
0)に展開される様なデータであり、上記駆動信号の第
1パルスと第3パルスとを通過させるようになってい
る。
【0077】平行度が良好であるときには往動時と復動
時とでインク付着位置ずれが発生せず、図11に示すよ
うに往動時と復動時とのインクの境界において吐出ドッ
トが整然と並んでいるので、印刷結果は所定の距離をお
いて眺める利用者にとってグレーの一様なパターンに見
える。しかし、平行度が良好でない場合にはインク付着
位置ずれが発生し、往動時と復動時とのインクの境界に
おいてインクの重なりや離間が発生する。図12はかか
る状況における印刷パターンの拡大図である。同図にお
いて、復動時の吐出インクが往動時の吐出インクに対し
て相対的に左方にずれた位置に付着している。このとき
両者の境界F1〜F3においてはCMY以外の色が発生
する。すなわち境界F1ではシアンとマゼンタとでグリ
ーンになり、境界F2ではマゼンタとシアンとでブルー
になり境界F3ではイエローとマゼンタとでレッドにな
る。
【0078】また、両者の境界Gではマゼンタとシアン
とが離間するので、この境界Gの色が薄くなり明るく見
える。インクジェットプリンタの吐出ドットは上述のよ
うに非常に小さいので、利用者は境界F1〜F3によっ
て明確にグリーン,ブルー,レッドを感じたり、境界G
を視認して明確に薄いと感じるわけではないが、一様な
グレーのパターンとなるはずのCMYのバランスが崩れ
ている。従って、印刷結果においてかかる境界F,Gの
存在は利用者に「ざらつき」を感じさせる。また、各ド
ットは小さいが、上述のように印刷装置20において形
成可能な最大径のドットでパターンが構成されているた
め、インク付着位置ずれによる差異が比較的明確にな
る。尚、インク吐出パターンの配列としては図11,1
2に限られることはなく、CMYの付着順序をより不規
則的にしてもよい。
【0079】平行度調整用の印刷パターンは上記拡大図
11に示すようなパターンであるとともに、印刷媒体に
対しては図13に示すようなパターンとなる。すなわ
ち、印刷媒体において主走査方向の両端に所定の長さで
パターンが印刷される。本実施形態においては上記ガイ
ド軸25と軸体27との一方が固定端であり他方が可動
端であることから、平行度が良好ではないときには可動
端近辺においてざらつきが顕著に現れる。そこで、利用
者がざらつき具合を確認するためには端部にパターンが
印刷されていれば十分であり、インク使用量を節約する
観点から両端のみにパターンを印刷するようにしてあ
る。また、平行度を調整するためには所定の平行度の調
整度合いにおいてずつパターンを印刷し、複数の調整度
合いにおけるパターンを比較するので、実際の調整時に
は図13に示すように副走査方向に複数の印刷パターン
が並ぶ。
【0080】(3)平行度調整時の処理:次に、上記シ
ステム構成によって上記平行度調整用のパターンを印刷
する作業および処理を説明する。図14は、平行度調整
用パターンを印刷する際の作業フローを示している。本
実施形態においてはガイド軸25と軸体27との双方の
平行度を調整するようになっており、最初に双方を同時
に調整してある程度良好な平行度を把握した後にガイド
軸25のみを調整して微妙な調整をする。但し、この作
業手順は一例であり、上記システムによれば利用者所望
の手順で平行度調整用パターンを印刷し、平行度の調整
を行うこともできる。いずれの軸を後に調整するかの選
択も任意である。
【0081】図14に示す例においては、まず利用者は
ステップS100にて上記ガイド軸調整レバー22aと
軸体調整レバー22bとの2つの調整レバーの目盛り指
示値(以下、調整値という)を「1」になるようにあわ
せる。尚、以降はガイド軸調整レバー22aの調整値を
lとし、軸体調整レバー22bの調整値をmとする。そ
して、ステップS110においては上記コンピュータ1
0において上記マウス13等を操作して上記プリンタド
ライバ50のプロパティを表示させるとともに、当該プ
ロパティ画面に設けられている印刷指示ボタンをクリッ
クする。この結果、プリンタドライバ50は後述するフ
ローに従って印刷データの出力処理を行い、印刷装置2
0は印刷パターンを印刷する。
【0082】従って、印刷指示ボタンのクリック後に利
用者がしばらく待つと印刷媒体にはその時点の平行度の
調整度合いで印刷パターンが印刷される。調整値は上述
のように「1〜10」まで存在するので、利用者はステ
ップS120にて2つのレバーの調整値がともに「10
(l=m=10)」になるまで印刷を実行したか否か判
断する。調整値がともに「10」になるまで印刷を実行
していない場合には、ステップS130にてガイド軸調
整レバー22aと軸体調整レバー22bとの2つの調整
レバーの調整値を「1」段あげて(l=l+1,m=m
+1)ステップS110における印刷指示を行う。
【0083】こうして、印刷パターンを「10」回印刷
したら、ステップS140にて上記マウス13を操作し
てプロパティ画面に設けられている排紙ボタンをクリッ
クする。このクリックによって上記プリンタドライバ5
0は排紙を行うためのプリンタコマンドを出力し、印刷
装置20は当該プリンタコマンドに応じて上記プリント
エンジン70の紙送りモータを駆動して印刷媒体を排出
させる。この結果得られる印刷媒体は副走査方向に「1
0」回パターンが印刷されているので、ちょうど図13
に示すような印刷結果となる。このとき、利用者はステ
ップS150で副走査方向に並ぶ印刷パターンを比較し
てざらつきが最も少ないものを現段階での最良の平行度
であるとして選択し、軸体調整レバー22bの調整値を
その選択した調整値にあわせる。
【0084】次に、利用者はガイド軸調整レバー22a
のみを調整して最良の平行度にするための作業を行う。
すなわち、利用者は給紙装置21aに新たな印刷媒体を
供給するとともにステップS160では軸体調整レバー
22bの調整値を上記ステップS150で設定した調整
値とし、ガイド軸調整レバー22aの調整値を「1」に
あわせる。ステップS170においては上記コンピュー
タ10において上記マウス13等を操作して上記プリン
タドライバ50のプロパティ画面に設けられている印刷
指示ボタンをクリックする。この結果、プリンタドライ
バ50は後述するフローに従って印刷データの出力処理
を行い、印刷装置20は印刷パターンを印刷する。
【0085】従って、印刷指示ボタンのクリック後に利
用者がしばらく待つと印刷媒体にはその時点の平行度の
調整度合いで印刷パターンが印刷される。当該調整度合
いでパターン印刷が終了すると利用者はステップS18
0にてガイド軸調整レバー22aの調整値が「10(l
=10)」になるまで印刷を実行したか否か判断する。
調整値が「10」になるまで印刷を実行していない場合
には、ステップS190にてガイド軸調整レバー22a
の調整値を「1」段あげて(l=l+1)ステップS1
70における印刷指示を行う。
【0086】こうして、印刷パターンを「10」回印刷
したら、ステップS200にて上記マウス13を操作し
てプロパティ画面に設けられている排紙ボタンをクリッ
クする。このクリックによって上記プリンタドライバ5
0は排紙を行うためのプリンタコマンドを出力し、印刷
装置20は当該プリンタコマンドに応じて上記プリント
エンジン70の紙送りモータを駆動して印刷媒体を排出
させる。この結果上記と同様に図13に示すような印刷
結果が得られる。このとき、利用者はステップS210
で副走査方向に並ぶ印刷パターンを比較してざらつきが
最も少ないものを最良の平行度であるとして選択し、ガ
イド軸調整レバー22aの調整値をその選択した調整値
にあわせる。
【0087】次に、平行度調整用の印刷パターンを印刷
する際のプリンタドライバ50における印刷データの生
成処理ルーチンを説明する。図15は、その処理フロー
である。この処理が開始されると、ステップS200に
てHDD16から入力部51にパターンデータが入力さ
れる。ここで入力されるパターンデータは、図11や図
13に示すパターンを印刷するためのデータとして各画
素ごとにRGB各色の階調が与えられたデータである。
このデータを印刷装置20で処理可能なデータにするた
めに色補正処理部52はステップS210で、入力され
た当該データの色補正処理を行う。この処理は、色補正
テーブル53を用いて行われ、RGBの階調データがC
MYの階調データに変換される。色補正テーブルを用い
て色補正する処理自体については、公知の種々の技術が
適用可能であり、例えば補間演算による処理が適用でき
る。
【0088】色補正処理が終了すると、ハーフトーン処
理部54がステップS220で各インクごとにハーフト
ーン処理を行う。このハーフトーン処理は、誤差拡散法
やディザ法など種々の周知の方法により行うことができ
る。ハーフトーン処理が終了すると、印刷データ生成部
55はステップS230でハーフトーン処理されたデー
タを印刷装置20に転送する順序に並べ替えるラスタラ
イズ処理を行う。ラスタライズ処理されたデータはステ
ップS240にて印刷データとして印刷装置20に出力
される。このとき、プリンタコマンドも出力され、印刷
装置20はこのプリンタコマンドに応じて印刷処理を開
始する。プリンタドライバ50では、ステップS250
にて上記印刷パターンデータの全ラスタが終了したか否
かを判別し、全ラスタが終了したと判別されるまで上記
ステップS200以降の処理を繰り返す。
【0089】図16は、印刷装置20が上記プリンタコ
マンドに応じて実行する印刷処理を示すフローである。
当該印刷処理は上記制御部64がプリンタコマンドを解
釈することによって実行される。ステップS300で上
記I/F61を介してラスタライズされた印刷データを
入力すると、制御部64は当該データを受信バッファ6
2aに記憶する。ステップS310ではさらに受信バッ
ファ62aに記憶されたデータを中間コードに変換して
中間バッファ62bに記憶させるとともに当該データを
展開してドットパターンデータを生成して出力バッファ
62cに記憶させる。印刷装置20においては発信回路
65が所定タイミングのクロック信号(CK)を出力し
ており、駆動信号発生回路66がヘッドの駆動信号を出
力している。
【0090】この状況において制御部64はステップS
320にて上記I/F67に上記出力バッファ62cの
ドットパターンデータを出力し、ステップS330にて
プリンタエンジンを駆動する。すなわち、上記ドットパ
ターンデータがクロック信号に同期してシフトレジスタ
74にシリアル伝送されることにより、ラッチ回路75
によるラッチとレベルシフタによる昇圧が実行され、ス
イッチ回路77が駆動される。この結果、同スイッチ回
路77を介して上記第1パルスと第3パルスとの双方を
通過させられつつ圧電素子78が駆動され、大径ドット
によって上記図11,13に示す印刷パターンが印刷さ
れる。尚、制御部64はこの印刷時に駆動モータ28a
を制御して適切な印刷パターンを印刷させるようにキャ
リッジ26を往復動させ、また、搬送モータを制御して
適切な紙送りを実行する。印刷パターンの印刷後には印
刷媒体を所定量搬送する。
【0091】(4)第1実施例:以下、上記システム構
成および処理において平行度調整用の印刷パターンを印
刷して印刷装置20における平行度を調整するための動
作を第1実施例として説明する。図17は本発明にかか
る印刷装置20の要部を概念的に示すとともに平行度調
整時の動作を説明するための図である。すなわち、印刷
装置20においては筐体外面から突出するガイド軸調整
レバー22aおよび軸体調整レバー22bを揺動させる
ことによってガイド軸25と軸体27との端部を略上下
動させて平行度を調整することができる。そこで、複数
の平行度調整度合いでパターンを印刷し印刷結果のざら
つきを比較する。そして、ざらつきが最も少ないものを
印刷した調整度合いになるようにガイド軸調整レバー2
2aおよび軸体調整レバー22bを調整する。
【0092】具体的には、印刷装置20において平行度
を調整するためには上記図14に示すフローに従って作
業を行う。すなわち、印刷装置20はガイド軸25と軸
体27との双方の端部を上下動させることによって平行
度を調整可能であるので、ガイド軸調整レバー22aと
軸体調整レバー22bとにおいて筐体外面の目盛り指示
値(調整値)が同じ値になるようにして良好な平行度の
大まかな見当をつける。このとき、調整値が「1〜1
0」までの各10回それぞれにおいてパターンを印刷す
る。この結果、図13に示すようなパターンが印刷され
た印刷媒体が排出される。
【0093】このとき、各パターンではざらつきに差が
生じている。すなわち、図18に示すようにガイド軸2
5においてガイド軸調整レバー22aが取り付けられた
端部が他方の端部より相対的に上方に位置しているとき
には、往動時の吐出インクが図18にて実線で示す矢印
に沿って飛翔し復動時の吐出インクが点線で示す矢印に
沿って飛翔する。このとき、往復の吐出インクが同位置
となるのはプラテン23aすなわち印刷媒体の被吐出面
より上方であって、インクが過飛翔してしまう。従っ
て、印刷パターンにおいてはインク付着位置ずれが発生
し、大きなざらつきが発生する。一方、図19に示すよ
うにガイド軸25においてガイド軸調整レバー22aが
取り付けられた端部が他方の端部より下方に位置してい
るときには、往動時と復動時とでインクの飛翔距離が不
足してしまう。従ってこの場合も印刷パターンにおいて
インク付着位置ずれが発生して大きなざらつきが発生す
る。尚、図18,図19においては説明の容易のために
ガイド軸25の傾き具合やインク飛翔経路の際を誇張し
て示しており、実際の印刷装置20において平行度のず
れによってこれらの図に示す程の差異が生じることは少
ないが、いずれにしても平行度のずれは印刷パターンに
反映される。
【0094】図17に示すようにガイド軸25の両端が
適正な高さに調整されていてプラテン23aに対して良
好な平行度となっているときには往復動においてインク
付着位置ずれがなく、図11に示すように往復で交互に
インクが付着するパターンを印刷してもざらつきが発生
せず一様なパターンとなる。このように、利用者はガイ
ド軸25の平行度を直接測定することなく、印刷パター
ンを視認することによって平行度のずれを把握すること
ができる。そこで、ガイド軸調整レバー22aと軸体調
整レバー22bとの双方を調整しつつ印刷した図13に
示す各パターンを比較することによって2軸同時に調整
したときに最良の平行度となる調整値を把握することが
できる。
【0095】この比較に基づいて2軸同時に調整したと
きの最良平行度になるように軸体調整レバー22bを調
整する。その次に、ガイド軸調整レバー22aのみを揺
動させて上記と同様に「1〜10」の調整値で印刷パタ
ーンを印刷して図13に示す印刷結果を得る。そして、
これらのパターンを比較して最良の平行度になるように
ガイド軸調整レバー22aを調整する。この結果、利用
者は何ら計測器を使用することなく、印刷パターンを比
較することのみによって良好な平行度に調整することが
できる。特に上記印刷装置20のように軸が2本以上存
在するときには、ゲージを使用しても平行度の微妙な調
整を行うことは非常に難しいが、本発明のように印刷パ
ターンにて平行度を把握し、また、2軸同時の調整によ
って良好な平行度を把握した後に1軸のみの調整を行う
ことによって、非常に容易に平行度の調整を行うことが
できる。尚、パターンの印刷にあたりガイド軸調整レバ
ー22aと軸体調整レバー22bとの調整値と印刷パタ
ーンとを明確に対応づけるために、印刷パターンの近く
に各レバーの調整値を印刷するように構成することもで
きる。
【0096】(5)第2実施例:次に、本発明の第2実
施例を説明する。上記第1実施例では印刷装置20のキ
ャリッジ26がガイド軸25と軸体27との二本の軸に
支持されていた。しかし、図20に示すように単一ガイ
ド軸250にキャリッジ260が支持される印刷装置2
00においても当然に本発明にかかる平行度調整用パタ
ーンを印刷し、平行度を調整することができる。同図に
示すように印刷装置200の内部においてはキャリッジ
260は一本のガイド軸250に支持されるとともに、
当該ガイド軸に沿って主走査方向に往復動される。ま
た、ガイド軸250の一方端には上記印刷装置20と同
様に平行度調整機構が備えられているが、軸が一本のた
め印刷装置20と比較して第1レバー32とリンク棒3
3と第2レバー34と補助ブッシュ部材40bとが省略
されている。印刷装置200のその他の構成は上記印刷
装置20と同様である。
【0097】本実施例にかかる印刷装置200のデータ
処理系および印刷実行系の構成の構成も上記図9に示す
ものと同様であり、上記コンピュータ10と同様の構成
においてプリンタドライバ50を使用して平行度調整用
の印刷パターンを印刷し、印刷装置200におけるガイ
ド軸250の平行度を調整することができる。図21は
印刷装置200における作業フローを示している。すな
わち、同図においてステップS400ではガイド軸調整
レバー22aの調整値を「1」にあわせる。ステップS
410においては上記コンピュータ10において上記マ
ウス13等を操作して上記プリンタドライバ50のプロ
パティ画面に設けられている印刷指示ボタンをクリック
する。この結果、プリンタドライバ50は後述するフロ
ーに従って印刷データの出力処理を行い、印刷装置20
0は印刷パターンを印刷する。
【0098】従って、印刷指示ボタンのクリック後に利
用者がしばらく待つと印刷媒体にはその時点の平行度の
調整度合いで印刷パターンが印刷される。当該調整度合
いでパターン印刷が終了すると利用者はステップS42
0にてガイド軸調整レバー22aの調整値が「10(l
=10)」になるまで印刷を実行したか否か判断する。
調整値が「10」になるまで印刷を実行していない場合
には、ステップS430にてガイド軸調整レバー22a
の調整値を「1」段あげて(l=l+1)ステップS4
10における印刷指示を行う。
【0099】こうして、印刷パターンを「10」回印刷
したら、ステップS440にて上記マウス13を操作し
てプロパティ画面に設けられている排紙ボタンをクリッ
クする。このクリックによって上記プリンタドライバ5
0は排紙を行うためのプリンタコマンドを出力し、印刷
装置200は当該プリンタコマンドに応じて上記プリン
トエンジン70の紙送りモータを駆動して印刷媒体を排
出させる。この結果上記と同様に図13に示すような印
刷結果が得られる。このとき、利用者はステップS45
0で副走査方向に並ぶ印刷パターンを比較してざらつき
が最も少ないものを最良の平行度であるとして選択し、
ガイド軸調整レバー22aの調整値をその選択した調整
値にあわせる。このように、ガイド軸が一本の場合はガ
イド軸調整レバー22aの調整範囲全域において一通り
印刷パターンを印刷すれば平行度を調整することができ
る。
【0100】(6)第3実施例:次に本発明の第3実施
例を説明する。上記印刷装置20,200においては印
刷装置と外部コンピュータとを接続してコンピュータ制
御によって平行度調整用のパターンを印刷するように構
成したが、印刷装置単体で平行度調整用のパターンを印
刷可能に構成することもできる。図22は、第3の実施
例にかかる印刷装置210のデータ処理系および印刷実
行系の構成を示すブロック図である。同図において印刷
装置210は操作パネル600を備えている。同操作パ
ネル600は上記図1に示す印刷装置の筐体前面右に示
す数個のボタンであり、本実施例においては同操作パネ
ル600のボタン押し込み操作によって平行度調整用パ
ターンの印刷指示を行い、また、印刷媒体の排出を行う
ようになっている。この操作パネル600以外のハード
ウェア構成は上記図9に示すものと同様である。
【0101】ROM63は、平行度調整用パターンを印
刷するためのプログラムと印刷パターンのデータを記憶
している。この印刷パターンのデータは上記展開された
ドットパターンデータの状態で記憶されており、上記プ
リンタドライバ50が行った色変換処理やハーフトーン
処理等を実行する必要がなくなっている。そして、上記
操作パネル600のボタンが押し込み操作されるとコー
ド化された所定の信号が制御部64に入力され、印刷処
理や排紙処理を実行するようになっている。操作パネル
600のボタンによって印刷指示がなされると、制御部
64は上記ROM63に記録されたプログラムに基づい
て当該ROM63に記憶されているドットパターンを上
記出力バッファ62cに転送し、その後は上記図16に
示すステップS320以降の処理と同様の処理を実行す
る。
【0102】利用者が平行度調整用パターンを印刷し、
平行度を調整する作業も上述の印刷装置20,200に
おけるものと同様に行うことができる。すなわち、印刷
装置210のキャリッジが印刷装置20のものと同様に
2軸にて支持される場合には、上記図14に示したもの
と同様の作業を行う。但し、印刷装置210単体で印刷
指示を行うため、上記ステップS110とステップS1
70とにおいては操作パネル600のボタン押し込みを
行い、ステップS200においては操作パネル600の
ボタン押し込みにて排紙指示を行う。キャリッジが印刷
装置200のものと同様に1軸にて支持される場合には
上記図21に示したものと同様の作業を行う。ここで
も、ステップS410,S440での指示は操作パネル
上のボタン操作によるものである。
【0103】(7)第4実施例:上記印刷装置20,2
00では平行度が良好な場合にはインク付着位置ずれが
生じないように往動時と復動時とのインク吐出タイミン
グ調整がなされていること、あるいは、ガイド軸25の
固定端付近においてはインク吐出タイミング調整がなさ
れていることが前提となっている。しかし、この往復動
における吐出タイミングがずれていると上記図12と同
様にインク付着位置ずれが発生し、印刷パターンにざら
つきが発生する。そこで、本発明にかかる印刷装置にお
いて平行度調整用パターンを印刷する前処理として往復
動のインク吐出タイミング調整を行うような構成にする
こともできる。
【0104】図23は、往復動のインク吐出タイミング
調整を実行可能に構成したコンピュータ100の要部ブ
ロック図である。同図においてもコンピュータ100に
おいては所定のオペレーティングシステムの下でアプリ
ケーションプログラム15が動作しており、オペレーテ
ィングシステムにはプリンタドライバ500が組み込ま
れている。本実施例ではこのプリンタドライバ500の
構成が上記図8におけるプリンタドライバ50の構成と
一部異なっており、印刷データ生成部55に調整画素数
設定部55aが備えられている。
【0105】調整画素数設定部55aは、ハーフトーン
処理されたデータに調整画素データを加えることによっ
てドットの形成位置のずれを補償可能な印刷用データを
生成する。図24はかかる調整画素数設定部55aによ
りドットの形成位置のずれが補償される様子を模式的に
示す説明図である。図中のマスは一つのラスタに対応し
た印刷データ(以下、「ラスタデータ」と呼ぶ)の様子
を示している。図中の番号1〜10を付した画素は印刷
パターンの画素である。その両端に配置されたA1〜A
4は当該印刷パターンの画素に追加される調整画素であ
る。ここでは調整画素を両端にそれぞれ2つずつ設けた
場合を示した。印刷パターンの画素には画像データに応
じてハーフトーンされたデータが割り当てられる。調整
画素には、ドットの非形成状態を示す値を有する調整画
素値データが割り当てられている。
【0106】図24の上段はインク吐出タイミングを調
整する前のラスタデータ例を示している。同例において
5番目の画素の●は、インクを吐出させる画素を示して
いる。一方、同図の下段にはインク付着位置を右にずら
すように調整を行った場合のデータを示している。すな
わち、ラスタデータにおいて印刷パターンの画素の前方
に調整画素A1〜A3を付加し、印刷パターンの画素の
後方に調整画素A4を付加するとインク付着位置が右側
にずれる。従って、往動時の付着インクが復動時に比べ
て左方に偏る場合には図24の上段のようなラスタデー
タを往動時に同図下段の様なラスタデータに置換する。
この結果、往動時のインク吐出タイミングが遅くなりイ
ンク付着位置が右側にずれる。また、上記の場合に復動
時の付着インクが往動時に比べて右側に偏っていると見
ることもでき、この場合は復動時のラスタデータにおい
てラスタデータの後方に調整画素を多くする置換を行え
ばよい。
【0107】この調整画素の付加は上記調整画素数設定
部55aによってなされるようになっており、利用者は
プリンタドライバ500のプロパティ画面に予め設けら
れたタイミング調整指示ボタンをクリックすることによ
ってタイミング変更してパターン印刷を行わせることが
可能であるとともにタイミング設定ボタンによって所望
の吐出タイミングに設定可能である。図25は、かかる
タイミング調整時における作業フローを示している。本
実施例にかかるコンピュータ100のタイミング設定処
理は上記印刷装置20,200のいずれにおいても実行
可能であり、印刷装置とコンピュータ100とを接続し
た状態において上記ガイド軸25と軸体27とを所定の
調整状態にし、ステップS500において上記プロパテ
ィ画面上のタイミング調整指示ボタンをクリックする。
尚、タイミング調整した後に平行度の調整をすることを
考慮すると、ガイド軸25はガイド軸調整レバー22a
(軸体27は軸体調整レバー22b)の目盛り指示値の
中間値程度に調整しておくことが好ましい。
【0108】このとき、上記HDD16から印刷パター
ンデータが上記入力部51に入力され、色補正処理部5
2による色変換とハーフトーン処理部54によるハーフ
トーン処理とが施された後に調整画素数設定部55aが
調整画素を付するとともにラスタデータを生成する。こ
こで、調整画素数設定部55aはタイミング調整指示ボ
タンがクリックされるたびにラスタデータの前方に付加
する調整画素数を「0個」,「1個(A1のみ)」,
「2個(A1,A2)」,「3個(A1,A2,A
3)」,「4個(A1,A2,A3,A4)」と順次変
更していく。調整画素数設定部55aがラスタデータを
生成すると、出力部56が当該生成したラスタデータを
印刷装置に対して出力する。この結果、印刷装置におい
ては当該タイミングにおける印刷パターンが印刷され
る。
【0109】さらに、利用者はステップS510にて全
タイミング(本例においては5段階)にてパターンを印
刷したか否か判断し、全タイミングでパターンを印刷す
るまで上記ステップS500の処理を繰り返す。全タイ
ミングでパターンを印刷するとステップS520にて上
記プロパティに設けられた排紙ボタンをクリックする。
この結果、印刷媒体には図26に示すように5段階の調
整タイミングによるパターンが印刷される。これらの印
刷パターン相互においては往復動におけるインク吐出タ
イミングをあえて変更しているため、各パターン相互で
ざらつき具合が異なっている。
【0110】この場合もざらつきが最も少ないパターン
が最も良好な吐出タイミングであることから、ステップ
S530にて上記プロパティのタイミング設定ボタンに
よって当該パターンを印刷したときのタイミングとなる
ように設定する。尚、上記印刷装置20,200におい
てはガイド軸25(および軸体27)の一方が固定端で
あり、当該固定端は上記図26における右側のパターン
に相当することから、当該右側のパターンにおいてざら
つきを比較することになる。上記タイミング設定の結
果、上記プリンタドライバ500においては往復動のタ
イミングが調整されているので、以降このプリンタドラ
イバ500を使用して印刷を行う際には適切な吐出タイ
ミングとなる。そこで、上記図14等に示した作業を行
うことによってガイド軸25(および軸体27)の平行
度が最良の状態に調整される。
【0111】尚、上述のように調整画素を付加すること
による往復動の吐出タイミング調整手法は一例であり、
他の手法によって吐出タイミングを調整してもよい。す
なわち、上記印刷装置20においては駆動信号(CO
M)を印刷データ(SI)にてスイッチングして圧電素
子78に駆動電圧を印加していたので、往動時あるいは
復動時のいずれかにおいて遅延回路等を使用してスイッ
チ回路77からの出力信号やスイッチ回路77に入力す
る前の駆動信号(COM)および印刷データ(SI)を
遅延させれば、インクの吐出タイミングを調整すること
ができる。また、タイミング調整のために必ずプリンタ
ドライバを使用する必要もなく、上記調整画素の変更と
設定を印刷装置単体で実行可能にしたり、上記遅延回路
による制御を印刷装置単体で実行可能にして、スタンド
アロン調整を可能にすることも可能である。
【0112】(8)第5実施例:さらに、上述のように
平行度調整時の印刷パターンは上記図11に示すような
パターンに限られることはなく、種々のパターンを採用
可能である。図27は他の実施例にかかる印刷パターン
の拡大図である。この印刷パターンにおいては同図に示
すようにヘッド往動時の吐出インクとヘッド復動時の吐
出インクとがブロック毎に互い違いに並ぶようにして印
刷が行われ、各ブロックは3×3のドットにて構成され
ている。さらに、各部ロックの3×3のドットは同色イ
ンクであるとともに同色インクが縦方向および横方向に
隣り合うことがないようにCMYの各色が配分されてい
る。このようなパターンにおいても平行度が良好である
ときには往動時と復動時とでインク付着位置ずれが発生
せず、印刷結果を所定の距離から眺めると一様なグレー
のパターンとなる。
【0113】しかし、平行度が良好でない場合にはイン
ク付着位置ずれが発生し、往動時と復動時とのインクの
境界においてインクの重なりや離間が発生する。図28
はかかる状況における印刷パターンの拡大図である。同
図においては、復動時の吐出インクが往動時の吐出イン
クに対して1ドット分相対的に左方にずれた位置に付着
している。このとき、イエローインクとマゼンタインク
とが重なっている部分はレッドとなり、シアンインクと
イエローインクとが重なっている部分はグリーンとな
り、シアンインクとマゼンタインクとが重なっている部
分はブルーとなる。また、ずれが生じている分ドットが
付着していない隙間が生じ、この部分は色が薄くなり明
るく見える。この結果、利用者は上記レッドやグリーン
やブルーおよび色の薄さを明確に把握するわけではない
が、これらのドットや隙間が「ざらつき」を感じさせ
る。従って、平行度が良好でない場合に利用者は容易に
その旨を認識することができる。
【0114】このように本発明においては、キャリッジ
を支持するガイド軸の支持端を上下動することによって
平行度を調整可能な印刷装置において、複数の平行度調
整度合いでヘッド往動時の吐出インクと復動時の吐出イ
ンクとが印刷媒体上で往復動方向に沿って交互に付着す
るパターンを印刷する。利用者はこれにより各平行度調
整度合いを把握することができるので、調整後の平行度
が適切であるか否かを容易に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる印刷装置の外観を
示す説明図である。
【図2】印刷装置の筐体上面カバーをはずした状態を示
す斜視図である。
【図3】印刷装置の内部を左側面から眺めた左側面図で
ある。
【図4】印刷装置の内部を左側面から眺めた左側面図で
ある。
【図5】ガイド軸側に取り付けられる補助ブッシュ部材
の平面図である。
【図6】固定部の裏面を示す平面図である。
【図7】ガイド軸調整レバー付近の印刷装置の筐体外面
の拡大図である。
【図8】コンピュータの要部ブロック図である。
【図9】印刷装置のデータ処理系および印刷実行系の構
成を示すブロック図である。
【図10】駆動信号の波形と吐出されるインク滴の大小
関係とを示す説明図である。
【図11】印刷パターンの拡大図である。
【図12】印刷パターンの拡大図である。
【図13】パターン印刷後の印刷媒体を示す図である。
【図14】平行度調整用パターンを印刷する際の作業フ
ローチャートである。
【図15】印刷データの生成処理のフローチャートであ
る。
【図16】印刷装置におけるパターン印刷処理のフロー
チャートである。
【図17】平行度調整時の動作説明図である。
【図18】平行度調整時の動作説明図である。
【図19】平行度調整時の動作説明図である。
【図20】第2実施例における印刷装置の筐体上面カバ
ーをはずした状態を示す斜視図である。
【図21】第2実施例において平行度調整用パターンを
印刷する際の作業フローチャートである。
【図22】第3実施例にかかる印刷装置のデータ処理系
および印刷実行系の構成を示すブロック図である。
【図23】第4実施例にかかるコンピュータの要部ブロ
ック図である。
【図24】ドットの形成位置のずれが補償される様子を
模式的に示す説明図である。
【図25】タイミング調整時における作業フローチャー
トである。
【図26】タイミング調整時における印刷結果を示す図
である。
【図27】第5実施例にかかる印刷パターンの拡大図で
ある。
【図28】第5実施例にかかる印刷パターンの拡大図で
ある。
【図29】従来の印刷装置におけるインク付着位置ずれ
の説明図である。
【符号の説明】
10…コンピュータ 11…ディスプレイ 12…キーボード 13…マウス 15…アプリケーションプログラム 16…HDD 20…印刷装置 21a…給紙装置 21b…排紙スタック 22a…ガイド軸調整レバー 22b…軸体調整レバー 23…搬送ローラ 23a…プラテン 24a,24c…側フレーム 24b…プーリ 25…ガイド軸 25a,27a…細径部 26…キャリッジ 26a…軸受け部 26b…摺動部 26c…ストッパ部 27…軸体 28…駆動ベルト 28a…駆動モータ 29…排紙フレーム 30…調節レバー 31…リンク棒 32,34…レバー 33…リンク棒 35,36…ブッシュ部材 40a,40b…補助ブッシュ部材 40b…補助ブッシュ部材 41…レバー部 42…固定部 43…ブッシュ部 43a…嵌合孔 43b…係止部 43c…外周部 44…溝穴 44a,44b…円弧 44c…突起 50…プリンタドライバ 51…入力部 52…色補正処理部 53…色補正テーブル 54…ハーフトーン処理部 55…印刷データ生成部 56…出力部 60…プリンタコントローラ 61…インターフェース 62…RAM 62a…受信バッファ 62b…中間バッファ 62c…出力バッファ 63…ROM 64…制御部 65…発信回路 66…駆動信号発生回路 70…プリントエンジン 71…ヘッド駆動部 72…紙送り機構 73…キャリッジ機構 74…シフトレジスタ 75…ラッチ回路 76…レベルシフタ 77…スイッチ回路 78…圧電素子

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷媒体に対してインクを吐出するノズ
    ルを備えるヘッドと、 同ヘッドを印刷媒体に対して所定の方向に相対的に往復
    動するよう主走査させる主走査部と、 同主走査部によるヘッドの往復動方向と上記印刷媒体の
    被吐出面との平行度を調整可能な平行度調整機構と、 所定のインタフェースを介して印刷パターンの印刷デー
    タを取得する印刷データ取得手段と、 上記往復動の双方において印刷データに応じて上記ヘッ
    ドを駆動し、印刷媒体の被吐出面にインクを付着させる
    ヘッド駆動部と、 を備える印刷装置を制御コンピュータによって制御して
    上記平行度を調整するための印刷パターンを印刷させる
    平行度調整用パターン印刷システムであって、 上記制御コンピュータは、 所定の記憶領域に上記ヘッドの往動時の吐出インクと復
    動時の吐出インクとが上記印刷媒体上で往復動方向に沿
    って交互に付着するパターンの印刷データを記憶する印
    刷データ記憶手段と、 上記インタフェースを介して上記印刷データ記憶手段に
    て記憶されている印刷データを上記印刷装置に取得さ
    せ、上記ヘッド駆動部を制御して当該印刷データに基づ
    く印刷を実行させる印刷実行制御手段と備えることを特
    徴とする平行度調整用パターン印刷システム。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の平行度調整用パタ
    ーン印刷システムにおいて、 上記印刷装置の主走査部は上記ヘッドを所定のガイド軸
    に対して摺動可能に支持しており、上記平行度調整機構
    は当該ガイド軸の少なくとも一方の端部を上記印刷媒体
    に対して略垂直方向に進退可能に支持することを特徴と
    する平行度調整用パターン印刷システム。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれか
    に記載の平行度調整用パターン印刷システムにおいて、 上記印刷装置の平行度調整機構は、複数の調整度合いと
    なるように平行度を段階的に調整可能であることを特徴
    とする平行度調整用パターン印刷システム。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の平行度調整用パターン印刷システムにおいて、 上記印刷装置の平行度調整機構は、本印刷装置の筐体か
    ら突出する調整レバーによって平行度を調整可能である
    ことを特徴とする平行度調整用パターン印刷システム。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記
    載の平行度調整用パターン印刷システムにおいて、 上記印刷装置の平行度調整機構は、上記平行度の調整度
    合いの変化に対応させた目盛りを備えていることを特徴
    とする平行度調整用パターン印刷システム。
  6. 【請求項6】 上記請求項5に記載の平行度調整用パタ
    ーン印刷システムにおいて、 上記印刷データ記憶手段は、上記パターンの印刷データ
    とともに印刷時の平行度調整度合いにおける上記目盛り
    指示値を印刷するための印刷データを記憶することを特
    徴とする平行度調整用パターン印刷システム。
  7. 【請求項7】 上記請求項1〜請求項6のいずれかに記
    載の平行度調整用パターン印刷システムにおいて、 上記印刷データ記憶手段に記憶される印刷データは、少
    なくともシアン系インクとマゼンタ系インクとの双方の
    色を含むパターンのデータであることを特徴とする平行
    度調整用パターン印刷システム。
  8. 【請求項8】 上記請求項1〜請求項7のいずれかに記
    載の平行度調整用パターン印刷システムにおいて、 上記印刷データ記憶手段に記憶される印刷データは、略
    無彩色のパターンのデータであることを特徴とする平行
    度調整用パターン印刷システム。
  9. 【請求項9】 上記請求項1〜請求項8のいずれかに記
    載の平行度調整用パターン印刷システムにおいて、 上記ヘッド駆動部は上記ノズルからのインク吐出量を変
    更可能であり、上記印刷データ記憶手段に記憶される印
    刷データは当該ノズルからの略最大吐出量のドットで形
    成されるパターンのデータであることを特徴とする平行
    度調整用パターン印刷システム。
  10. 【請求項10】 上記請求項1〜請求項9のいずれかに
    記載の平行度調整用パターン印刷システムにおいて、 上記印刷実行制御手段は、上記平行度調整機構による所
    定の平行度の調整状態において上記ヘッド往動時と復動
    時との少なくとも一方のインク吐出タイミングを変更し
    て上記印刷パターンを複数回印刷させること特徴とする
    平行度調整用パターン印刷システム。
  11. 【請求項11】 上記請求項1〜請求項10のいずれか
    に記載の平行度調整用パターン印刷システムにおいて、 上記印刷実行制御手段では、利用者の選択を受け付け可
    能であるとともに当該受け付けた選択に応じて上記往動
    時と復動時とのインク吐出タイミングを所定タイミング
    に設定可能であること特徴とする平行度調整用パターン
    印刷システム。
  12. 【請求項12】 印刷媒体に対してインクを吐出するノ
    ズルを備えるヘッドと、 同ヘッドを印刷媒体に対して所定の方向に相対的に往復
    動するよう主走査させる主走査部と、 外面に目盛りが記載されるとともに当該目盛りに沿って
    調整レバーを揺動可能に突出させるレバー穴が設けられ
    た筐体と、 同筐体外面から突出する調整レバーの揺動によって上記
    主走査部によるヘッドの往復動方向と上記印刷媒体の被
    吐出面との平行度を調整可能な平行度調整機構と、 所定のインタフェースを介して上記ヘッドの往動時の吐
    出インクと復動時の吐出インクとが上記印刷媒体上で往
    復動方向に沿って交互に付着するパターンの印刷データ
    を取得する印刷データ取得手段と、 上記往復動の双方において印刷データに応じて上記ヘッ
    ドを駆動し、印刷媒体の被吐出面にインクを付着させる
    ヘッド駆動部とを具備することを特徴とする印刷装置。
  13. 【請求項13】 主走査を行うヘッドの往復動方向と印
    刷媒体のインク被吐出面との平行度を調整可能な印刷装
    置を制御して印刷を実行させる印刷制御装置であって、 所定の記憶領域に上記ヘッドの往動時の吐出インクと復
    動時の吐出インクとが上記印刷媒体上で往復動方向に沿
    って交互に付着するパターンの印刷データを記憶する印
    刷データ記憶手段と、 上記平行度を調整したことを検知する平行度調整検知手
    段と、 同平行度調整検知手段によって平行度の調整を検知した
    ときに所定のインタフェースを介して上記印刷データ記
    憶手段にて記憶されている印刷データを上記印刷装置に
    取得させ、当該印刷データに基づく印刷を実行させる印
    刷実行制御手段とを備えることを特徴とする印刷制御装
    置。
  14. 【請求項14】 印刷媒体に対してインクを吐出するノ
    ズルを備えるヘッドと、 同ヘッドを印刷媒体に対して所定の方向に相対的に往復
    動するよう主走査させる主走査部と、 同主走査部によるヘッドの往復動方向と上記印刷媒体の
    被吐出面との平行度を調整可能な平行度調整機構と、 所定のインタフェースを介して印刷パターンの印刷デー
    タを取得する印刷データ取得手段と、 上記往復動の双方において印刷データに応じて上記ヘッ
    ドを駆動し、印刷媒体の被吐出面にインクを付着させる
    ヘッド駆動部と、 を備える印刷装置において上記平行度を調整するための
    印刷パターンを印刷させる平行度調整用パターン印刷方
    法であって、 上記インタフェースを介して所定の記憶領域に記憶した
    印刷データであって上記ヘッドの往動時の吐出インクと
    復動時の吐出インクとが上記印刷媒体上で往復動方向に
    沿って交互に付着するパターンのデータを上記印刷装置
    に取得させ、上記ヘッド駆動部を制御して当該印刷デー
    タに基づく印刷を実行させる印刷実行制御工程を備える
    ことを特徴とする平行度調整用パターン印刷方法。
  15. 【請求項15】 上記請求項14に記載の平行度調整用
    パターン印刷方法において、 上記印刷装置の主走査部は上記ヘッドを所定のガイド軸
    に対して摺動可能に支持しており、上記平行度調整機構
    は当該ガイド軸の少なくとも一方の端部を上記印刷媒体
    に対して略垂直方向に進退可能に支持することを特徴と
    する平行度調整用パターン印刷方法。
  16. 【請求項16】 上記請求項14または請求項15のい
    ずれかに記載の平行度調整用パターン印刷方法におい
    て、 上記印刷装置の平行度調整機構は、複数の調整度合いと
    なるように平行度を段階的に調整可能であることを特徴
    とする平行度調整用パターン印刷方法。
  17. 【請求項17】 上記請求項14〜請求項16のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷方法において、 上記印刷装置の平行度調整機構は、本印刷装置の筐体か
    ら突出する調整レバーによって平行度を調整可能である
    ことを特徴とする平行度調整用パターン印刷方法。
  18. 【請求項18】 上記請求項14〜請求項17のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷方法において、 上記印刷装置の平行度調整機構は、上記平行度の調整度
    合いの変化に対応させた目盛りを備えていることを特徴
    とする平行度調整用パターン印刷方法。
  19. 【請求項19】 上記請求項18に記載の平行度調整用
    パターン印刷方法において、 上記所定の記憶領域に記憶した印刷データは、上記パタ
    ーンの印刷データとともに印刷時の平行度調整度合いに
    おける上記目盛り指示値を印刷するための印刷データを
    記憶することを特徴とする平行度調整用パターン印刷方
    法。
  20. 【請求項20】 上記請求項14〜請求項19のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷方法において、 上記所定の記憶領域に記憶した印刷データは、少なくと
    もシアン系インクとマゼンタ系インクとの双方の色を含
    むパターンのデータであることを特徴とする平行度調整
    用パターン印刷方法。
  21. 【請求項21】 上記請求項14〜請求項20のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷方法において、 上記所定の記憶領域に記憶した印刷データは、略無彩色
    のパターンのデータであることを特徴とする平行度調整
    用パターン印刷方法。
  22. 【請求項22】 上記請求項14〜請求項21のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷方法において、 上記印刷実行制御工程では、上記ヘッド駆動部を制御し
    て上記ノズルからのインク吐出量を変更可能であり、上
    記所定の記憶領域に記憶される印刷データは当該ノズル
    からの略最大吐出量のドットで形成されるパターンのデ
    ータであることを特徴とする平行度調整用パターン印刷
    方法。
  23. 【請求項23】 上記請求項14〜請求項22のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷方法において、 上記印刷実行制御工程では、上記平行度調整機構による
    所定の平行度の調整状態において上記ヘッド往動時と復
    動時との少なくとも一方のインク吐出タイミングを変更
    しつつ上記印刷パターンを複数回印刷させること特徴と
    する平行度調整用パターン印刷方法。
  24. 【請求項24】 上記請求項14〜請求項23のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷方法において、 上記印刷実行制御工程では、利用者の選択を受け付け可
    能であるとともに当該受け付けた選択に応じて上記往動
    時と復動時とのインク吐出タイミングを所定タイミング
    に設定可能であること特徴とする平行度調整用パターン
    印刷方法。
  25. 【請求項25】 印刷媒体に対してインクを吐出するノ
    ズルを備えるヘッドと、 同ヘッドを印刷媒体に対して所定の方向に相対的に往復
    動するよう主走査させる主走査部と、 同主走査部によるヘッドの往復動方向と上記印刷媒体の
    被吐出面との平行度を調整可能な平行度調整機構と、 所定のインタフェースを介して印刷パターンの印刷デー
    タを取得する印刷データ取得手段と、 上記往復動の双方において印刷データに応じて上記ヘッ
    ドを駆動し、印刷媒体の被吐出面にインクを付着させる
    ヘッド駆動部と、 を備える印刷装置において上記平行度を調整するための
    平行度調整用パターン印刷プログラムであって、 所定の記憶領域に上記ヘッドの往動時の吐出インクと復
    動時の吐出インクとが上記印刷媒体上で往復動方向に沿
    って交互に付着するパターンの印刷パターンの印刷デー
    タを記憶する印刷データ記憶機能と、 上記インタフェースを介して上記印刷データ記憶機能に
    て記憶されている印刷データを上記印刷装置に取得さ
    せ、上記ヘッド駆動部を制御して当該印刷データに基づ
    く印刷を実行させる印刷実行制御機能をコンピュータに
    実現させることを特徴とする平行度調整用パターン印刷
    プログラム。
  26. 【請求項26】 上記請求項25に記載の平行度調整用
    パターン印刷プログラムにおいて、 上記印刷装置の主走査部は上記ヘッドを所定のガイド軸
    に対して摺動可能に支持しており、上記平行度調整機構
    は当該ガイド軸の少なくとも一方の端部を上記印刷媒体
    に対して略垂直方向に進退可能に支持することを特徴と
    する平行度調整用パターン印刷プログラム。
  27. 【請求項27】 上記請求項25または請求項26のい
    ずれかに記載の平行度調整用パターン印刷プログラムに
    おいて、 上記印刷装置の平行度調整機構は、複数の調整度合いと
    なるように平行度を段階的に調整可能であることを特徴
    とする平行度調整用パターン印刷プログラム。
  28. 【請求項28】 上記請求項25〜請求項27のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷プログラムにおい
    て、 上記印刷装置の平行度調整機構は、本印刷装置の筐体か
    ら突出する調整レバーによって平行度を調整可能である
    ことを特徴とする平行度調整用パターン印刷プログラ
    ム。
  29. 【請求項29】 上記請求項25〜請求項28のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷プログラムにおい
    て、 上記印刷装置の平行度調整機構は、上記平行度の調整度
    合いの変化に対応させた目盛りを備えていることを特徴
    とする平行度調整用パターン印刷プログラム。
  30. 【請求項30】 上記請求項29に記載の平行度調整用
    パターン印刷プログラムにおいて、 上記印刷データ記憶機能にて記憶される印刷データは、
    上記パターンの印刷データとともに印刷時の平行度調整
    度合いにおける上記目盛り指示値を印刷するための印刷
    データを記憶することを特徴とする平行度調整用パター
    ン印刷プログラム。
  31. 【請求項31】 上記請求項25〜請求項30のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷プログラムにおい
    て、 上記印刷データ記憶機能にて記憶される印刷データは、
    少なくともシアン系インクとマゼンタ系インクとの双方
    の色を含むパターンのデータであることを特徴とする平
    行度調整用パターン印刷プログラム。
  32. 【請求項32】 上記請求項25〜請求項31のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷プログラムにおい
    て、 上記印刷データ記憶機能にて記憶される印刷データは、
    略無彩色のパターンのデータであることを特徴とする平
    行度調整用パターン印刷プログラム。
  33. 【請求項33】 上記請求項25〜請求項32のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷プログラムにおい
    て、 上記印刷実行制御機能では、上記ヘッド駆動部を制御し
    て上記ノズルからのインク吐出量を変更可能であり、上
    記所定の記憶領域に記憶される印刷データは当該ノズル
    からの略最大吐出量のドットで形成されるパターンのデ
    ータであることを特徴とする平行度調整用パターン印刷
    プログラム。
  34. 【請求項34】 上記請求項25〜請求項33のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷プログラムにおい
    て、 上記印刷実行制御機能では、上記平行度調整機構による
    所定の平行度の調整状態において上記ヘッド往動時と復
    動時との少なくとも一方のインク吐出タイミングを変更
    しつつ上記印刷パターンを複数回印刷させること特徴と
    する平行度調整用パターン印刷プログラム。
  35. 【請求項35】 上記請求項25〜請求項34のいずれ
    かに記載の平行度調整用パターン印刷プログラムにおい
    て、 上記印刷実行制御機能では、利用者の選択を受け付け可
    能であるとともに当該受け付けた選択に応じて上記往動
    時と復動時とのインク吐出タイミングを所定タイミング
    に設定可能であること特徴とする平行度調整用パターン
    印刷プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103547857A (zh) * 2011-04-28 2014-01-29 帝人株式会社 导光体用聚碳酸酯树脂组合物以及由它形成的导光体和面光源体

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CN103547857A (zh) * 2011-04-28 2014-01-29 帝人株式会社 导光体用聚碳酸酯树脂组合物以及由它形成的导光体和面光源体

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