JP2002251720A - 方位配向硬磁性粒子分散膜の製造方法 - Google Patents
方位配向硬磁性粒子分散膜の製造方法Info
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- H01F1/009—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties showing low dimensional magnetism, i.e. spin rearrangements due to a restriction of dimensions, e.g. showing giant magnetoresistivity bidimensional, e.g. nanoscale period nanomagnet arrays
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 硬磁性合金ナノ粒子を従来よりも低温で合成
でき、かつ磁化容易軸を一方向に制御できる方法を提供
する。 【解決手段】 所定の結晶方位を有する単結晶基板
(1)上に白金族元素を蒸着し白金族粒子を2次元的に
分散させて種結晶(2)を形成する工程と、白金族種結
晶(2)上に磁性元素(3)を蒸着する工程と、白金族
種結晶(2)と磁性元素(3)が分散した単結晶基板
(1)の全面に非磁性物質(4)を蒸着する工程と、熱
処理により白金族種結晶(2)と磁性元素(3)を規則
合金化する工程により、方位配向した硬磁性規則合金ナ
ノ粒子分散膜を製造する。
でき、かつ磁化容易軸を一方向に制御できる方法を提供
する。 【解決手段】 所定の結晶方位を有する単結晶基板
(1)上に白金族元素を蒸着し白金族粒子を2次元的に
分散させて種結晶(2)を形成する工程と、白金族種結
晶(2)上に磁性元素(3)を蒸着する工程と、白金族
種結晶(2)と磁性元素(3)が分散した単結晶基板
(1)の全面に非磁性物質(4)を蒸着する工程と、熱
処理により白金族種結晶(2)と磁性元素(3)を規則
合金化する工程により、方位配向した硬磁性規則合金ナ
ノ粒子分散膜を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は方位配向硬磁性粒子
分散膜の製造方法に関する。
分散膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大きな保磁力および飽和磁化を示すFe
系規則合金ナノ粒子は、次世代の超高密度磁気記録媒体
の候補と考えられている。現行の連続媒体の高記録密度
の限界である100Gbit/inch2を超える記録
密度が将来的に達成され、さらなる情報化社会の進展に
寄与できると考えられている。
系規則合金ナノ粒子は、次世代の超高密度磁気記録媒体
の候補と考えられている。現行の連続媒体の高記録密度
の限界である100Gbit/inch2を超える記録
密度が将来的に達成され、さらなる情報化社会の進展に
寄与できると考えられている。
【0003】従来、FePt、CoPtなどの硬磁性ナ
ノ粒子の作製例と機能性評価は種々行われてきている
が、以下のような問題点が指摘されている。
ノ粒子の作製例と機能性評価は種々行われてきている
が、以下のような問題点が指摘されている。
【0004】(1)磁化容易軸がランダムに配向してお
り、センサあるいはメモリへの応用上の観点から不都合
である。
り、センサあるいはメモリへの応用上の観点から不都合
である。
【0005】(2)硬磁性発現の起源である規則相形成
に要する熱処理温度が600〜700℃と極めて高く、
プロセス上不都合である。
に要する熱処理温度が600〜700℃と極めて高く、
プロセス上不都合である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、硬磁
性合金ナノ粒子を従来よりも低温で合成でき、かつ磁化
容易軸を一方向に制御できる方法を提供することにあ
る。
性合金ナノ粒子を従来よりも低温で合成でき、かつ磁化
容易軸を一方向に制御できる方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の方位配向硬磁性
規則合金粒子分散膜の製造方法は、所定の結晶方位を有
する単結晶基板上に白金族元素を蒸着し白金族粒子を2
次元的に分散させて種結晶を形成する工程と、前記白金
族種結晶上に磁性元素を蒸着する工程と、前記単結晶基
板の全面に非磁性物質を蒸着する工程と、熱処理により
前記白金族種結晶と前記磁性元素とを規則合金化する工
程とを具備したことを特徴とする。
規則合金粒子分散膜の製造方法は、所定の結晶方位を有
する単結晶基板上に白金族元素を蒸着し白金族粒子を2
次元的に分散させて種結晶を形成する工程と、前記白金
族種結晶上に磁性元素を蒸着する工程と、前記単結晶基
板の全面に非磁性物質を蒸着する工程と、熱処理により
前記白金族種結晶と前記磁性元素とを規則合金化する工
程とを具備したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の方法をより詳細に
説明する。
説明する。
【0009】本発明の方法の原理は、エピタキシャル成
長を利用し、蒸着物質を基板の結晶方位をそのまま受け
継いで成長させることにより、硬磁性合金ナノ粒子の磁
化容易軸を制御する点にある。
長を利用し、蒸着物質を基板の結晶方位をそのまま受け
継いで成長させることにより、硬磁性合金ナノ粒子の磁
化容易軸を制御する点にある。
【0010】まず、所定の結晶方位を有する単結晶基板
上に白金族元素を電子ビーム蒸着すると、白金族元素は
基板の結晶方位を受け継いで配向成長する。このとき、
電子ビーム蒸着の条件を適切に設定することにより、白
金族元素からなるナノメーターオーダーの粒子を基板上
に2次元的に分散させて形成することができる。こうし
て形成された白金族元素の粒子は、次工程で蒸着される
磁性元素の種結晶として用いられる。
上に白金族元素を電子ビーム蒸着すると、白金族元素は
基板の結晶方位を受け継いで配向成長する。このとき、
電子ビーム蒸着の条件を適切に設定することにより、白
金族元素からなるナノメーターオーダーの粒子を基板上
に2次元的に分散させて形成することができる。こうし
て形成された白金族元素の粒子は、次工程で蒸着される
磁性元素の種結晶として用いられる。
【0011】この工程において、単結晶基板の格子定数
が白金族種結晶の格子定数よりも大きい場合には、種結
晶に対して引張応力がかかる。一方、単結晶基板の格子
定数が種結晶の格子定数よりも小さい場合には、種結晶
に対して圧縮応力がかかる。
が白金族種結晶の格子定数よりも大きい場合には、種結
晶に対して引張応力がかかる。一方、単結晶基板の格子
定数が種結晶の格子定数よりも小さい場合には、種結晶
に対して圧縮応力がかかる。
【0012】次に、磁性元素を電子ビーム蒸着すると、
磁性元素は白金族種結晶の結晶方位を受け継いで配向成
長する。
磁性元素は白金族種結晶の結晶方位を受け継いで配向成
長する。
【0013】ここまでの工程で、基板温度を200〜5
00℃、蒸着速度を1nm/min程度以下に設定し、
種結晶および磁性粒子ともに平坦な連続薄膜に換算して
それぞれ1nm程度の蒸着厚さが得られるような条件で
蒸着を行うと、基板の平坦さを反映して2次元的に分散
した粒子構造が得られる。こうして、高真空中での電子
ビーム蒸着によりナノ粒子が形成されるため、試料の汚
染および酸化を極力抑制できる。
00℃、蒸着速度を1nm/min程度以下に設定し、
種結晶および磁性粒子ともに平坦な連続薄膜に換算して
それぞれ1nm程度の蒸着厚さが得られるような条件で
蒸着を行うと、基板の平坦さを反映して2次元的に分散
した粒子構造が得られる。こうして、高真空中での電子
ビーム蒸着によりナノ粒子が形成されるため、試料の汚
染および酸化を極力抑制できる。
【0014】次いで、単結晶基板の全面に絶縁性の非磁
性物質を蒸着し、白金族種結晶および磁性元素からなる
ナノ粒子を非磁性薄膜によって固定する。
性物質を蒸着し、白金族種結晶および磁性元素からなる
ナノ粒子を非磁性薄膜によって固定する。
【0015】その後、熱処理により白金族種結晶と磁性
元素とを規則合金化することにより、非磁性薄膜中に硬
磁性ナノ粒子が分散した磁性膜を製造することができ
る。このとき、種結晶に対して引張応力がかかっている
と、形成される硬磁性ナノ粒子の磁化容易軸は膜面に垂
直に配向する。こうして製造された膜面垂直配向した磁
性膜は、垂直磁気記録媒体または光磁気記録媒体に用い
ることができる。一方、種結晶に対して圧縮応力がかか
っていると、形成される硬磁性ナノ粒子の磁化容易軸は
膜面内に配向する。こうして製造された膜面内配向した
磁性膜は、面内磁気記録媒体に用いることができる。
元素とを規則合金化することにより、非磁性薄膜中に硬
磁性ナノ粒子が分散した磁性膜を製造することができ
る。このとき、種結晶に対して引張応力がかかっている
と、形成される硬磁性ナノ粒子の磁化容易軸は膜面に垂
直に配向する。こうして製造された膜面垂直配向した磁
性膜は、垂直磁気記録媒体または光磁気記録媒体に用い
ることができる。一方、種結晶に対して圧縮応力がかか
っていると、形成される硬磁性ナノ粒子の磁化容易軸は
膜面内に配向する。こうして製造された膜面内配向した
磁性膜は、面内磁気記録媒体に用いることができる。
【0016】また、FePtよりも融点および規則不規
則相変態温度ともに低いFePdからなる規則合金ナノ
粒子を形成する場合、従来よりも100℃以上低温の5
00℃で規則相を形成できる。従来から第3元素添加に
よる規則相の形成温度の低下を図る手法が知られている
が、本発明の方法では第3元素を添加しなくても従来よ
りも低温で規則相を形成できる。
則相変態温度ともに低いFePdからなる規則合金ナノ
粒子を形成する場合、従来よりも100℃以上低温の5
00℃で規則相を形成できる。従来から第3元素添加に
よる規則相の形成温度の低下を図る手法が知られている
が、本発明の方法では第3元素を添加しなくても従来よ
りも低温で規則相を形成できる。
【0017】以上のように、単結晶基板上に白金族元素
および磁性元素を順次エピタキシャル成長させた後に熱
処理するという方法により、結晶成長における熱力学的
性質を利用して自然に硬磁性ナノ粒子の磁化容易軸を制
御できる。このとき、圧力、磁場などの外場を印加する
必要はないので、特殊な装置を用いる必要はない。
および磁性元素を順次エピタキシャル成長させた後に熱
処理するという方法により、結晶成長における熱力学的
性質を利用して自然に硬磁性ナノ粒子の磁化容易軸を制
御できる。このとき、圧力、磁場などの外場を印加する
必要はないので、特殊な装置を用いる必要はない。
【0018】なお、極めて微小なナノ粒子は高分解能電
子顕微鏡を用いて観察することができる。また、製造さ
れた磁性膜については、超伝導量子干渉磁束計を用いて
高精度で磁化測定を行うことができる。
子顕微鏡を用いて観察することができる。また、製造さ
れた磁性膜については、超伝導量子干渉磁束計を用いて
高精度で磁化測定を行うことができる。
【0019】白金族元素には、ロジウム(Rh)、パラ
ジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)が
含まれる。磁性元素には、鉄(Fe)、コバルト(C
o)、ニッケル(Ni)が含まれる。
ジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)が
含まれる。磁性元素には、鉄(Fe)、コバルト(C
o)、ニッケル(Ni)が含まれる。
【0020】白金族種結晶より格子定数の大きい(00
1)配向した単結晶基板としては、岩塩(NaCl)、
マグネシア(MgO)、アルミニウム(Al)、シリコ
ン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウムヒ素(G
aAs)などが用いられる。一方、白金族種結晶より格
子定数の小さい(001)配向した非磁性単結晶基板と
しては、銅(Cu)、イリジウム(Ir)、ロジウム
(Rh)、クロム(Cr)などが用いられる。
1)配向した単結晶基板としては、岩塩(NaCl)、
マグネシア(MgO)、アルミニウム(Al)、シリコ
ン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウムヒ素(G
aAs)などが用いられる。一方、白金族種結晶より格
子定数の小さい(001)配向した非磁性単結晶基板と
しては、銅(Cu)、イリジウム(Ir)、ロジウム
(Rh)、クロム(Cr)などが用いられる。
【0021】絶縁性の非磁性物質としては、アルミナ
(Al2O3)、マグネシア(MgO)、カルシア(Ca
O)、弗化マグネシウム(MgF2)、弗化カルシウム
(CaF2)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ホウ
素(BN)などが用いられる。
(Al2O3)、マグネシア(MgO)、カルシア(Ca
O)、弗化マグネシウム(MgF2)、弗化カルシウム
(CaF2)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ホウ
素(BN)などが用いられる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。
説明する。
【0023】実施例1 図1(a)〜(c)を参照して本発明の一実施例を説明
する。
する。
【0024】図1(a)に示すように、(001)配向
したNaClなどの単結晶基板1上に白金族元素として
Pdを電子ビーム蒸着して配向成長させ、Pdナノ粒子
を2次元に分散させてPd種結晶2を形成する。NaC
lなどからなる単結晶基板1の格子定数はPd種結晶2
の格子定数よりも大きいので、Pd種結晶2は引張応力
を受ける。
したNaClなどの単結晶基板1上に白金族元素として
Pdを電子ビーム蒸着して配向成長させ、Pdナノ粒子
を2次元に分散させてPd種結晶2を形成する。NaC
lなどからなる単結晶基板1の格子定数はPd種結晶2
の格子定数よりも大きいので、Pd種結晶2は引張応力
を受ける。
【0025】図1(b)に示すように、磁性元素として
Feを電子ビーム蒸着してPd種結晶2上に配向成長さ
せ、Fe粒子3を形成する。
Feを電子ビーム蒸着してPd種結晶2上に配向成長さ
せ、Fe粒子3を形成する。
【0026】図1(c)に示すように、アルミナなどの
絶縁性の非磁性物質を電子ビーム蒸着して非磁性薄膜4
を形成し、Pd種結晶2とFe粒子3から構成されるナ
ノ粒子を固定する。この後、真空下において約500℃
で熱処理してPd種結晶2とFe粒子3とを規則合金化
することにより、粒径約10nmのFePd規則合金ナ
ノ粒子(Pdの組成は約50〜58at%)の2次元分
散膜を形成する。このとき、規則合金ナノ粒子の平均粒
径・分散形態は蒸着速度、基板温度、蒸着量の調節によ
り制御可能である。規則合金ナノ粒子5の磁化容易軸6
は膜面に垂直に配向している。垂直保磁力は1kOe以
上である。
絶縁性の非磁性物質を電子ビーム蒸着して非磁性薄膜4
を形成し、Pd種結晶2とFe粒子3から構成されるナ
ノ粒子を固定する。この後、真空下において約500℃
で熱処理してPd種結晶2とFe粒子3とを規則合金化
することにより、粒径約10nmのFePd規則合金ナ
ノ粒子(Pdの組成は約50〜58at%)の2次元分
散膜を形成する。このとき、規則合金ナノ粒子の平均粒
径・分散形態は蒸着速度、基板温度、蒸着量の調節によ
り制御可能である。規則合金ナノ粒子5の磁化容易軸6
は膜面に垂直に配向している。垂直保磁力は1kOe以
上である。
【0027】実施例2 図2(a)〜(c)を参照して本発明の他の実施例を説
明する。
明する。
【0028】図2(a)に示すように、(001)配向
したCuなどの単結晶基板11上に白金族元素としてP
dを電子ビーム蒸着して配向成長させ、Pdナノ粒子を
2次元に分散させてPd種結晶12を形成する。Cuな
どからなる単結晶基板11の格子定数はPd種結晶12
の格子定数よりも大きいので、Pd種結晶12は圧縮応
力を受ける。
したCuなどの単結晶基板11上に白金族元素としてP
dを電子ビーム蒸着して配向成長させ、Pdナノ粒子を
2次元に分散させてPd種結晶12を形成する。Cuな
どからなる単結晶基板11の格子定数はPd種結晶12
の格子定数よりも大きいので、Pd種結晶12は圧縮応
力を受ける。
【0029】図2(b)に示すように、磁性元素として
Feを電子ビーム蒸着してPd種結晶12上に配向成長
させ、Fe粒子13を形成する。
Feを電子ビーム蒸着してPd種結晶12上に配向成長
させ、Fe粒子13を形成する。
【0030】図2(c)に示すように、アルミナなどの
絶縁性の非磁性物質を電子ビーム蒸着して非磁性薄膜1
4を形成し、Pd種結晶12とFe粒子13から構成さ
れるナノ粒子を固定する。この後、約500℃で熱処理
してPd種結晶12とFe粒子13とを規則合金化する
ことにより、FePd規則合金ナノ粒子15の2次元分
散膜を形成する。規則合金ナノ粒子15の磁化容易軸1
6は膜面内に配向している。
絶縁性の非磁性物質を電子ビーム蒸着して非磁性薄膜1
4を形成し、Pd種結晶12とFe粒子13から構成さ
れるナノ粒子を固定する。この後、約500℃で熱処理
してPd種結晶12とFe粒子13とを規則合金化する
ことにより、FePd規則合金ナノ粒子15の2次元分
散膜を形成する。規則合金ナノ粒子15の磁化容易軸1
6は膜面内に配向している。
【0031】次に、図3を参照し、実施例1の方法を適
用して得られた、磁化容易軸が膜面垂直配向した硬磁性
規則合金ナノ粒子2次元分散膜を垂直磁気記録媒体とし
て用いる応用例について説明する。図3に示すように、
垂直磁気記録媒体は単結晶基板1上に磁気記録層が形成
されたものである。この磁気記録層は非磁性薄膜4中に
磁化容易軸が膜面垂直配向した硬磁性規則合金ナノ粒子
5が2次元的に分散した構造を有する。この垂直磁気記
録媒体上に磁気ヘッド21が配置されて記録・再生が行
われる。垂直磁気記録媒体に対する磁気ヘッド21の相
対的な進行方向を図中矢印で示す。記録動作により規則
合金ナノ粒子5の磁化7が反転し磁化容易軸に沿って膜
面に垂直に配向する。
用して得られた、磁化容易軸が膜面垂直配向した硬磁性
規則合金ナノ粒子2次元分散膜を垂直磁気記録媒体とし
て用いる応用例について説明する。図3に示すように、
垂直磁気記録媒体は単結晶基板1上に磁気記録層が形成
されたものである。この磁気記録層は非磁性薄膜4中に
磁化容易軸が膜面垂直配向した硬磁性規則合金ナノ粒子
5が2次元的に分散した構造を有する。この垂直磁気記
録媒体上に磁気ヘッド21が配置されて記録・再生が行
われる。垂直磁気記録媒体に対する磁気ヘッド21の相
対的な進行方向を図中矢印で示す。記録動作により規則
合金ナノ粒子5の磁化7が反転し磁化容易軸に沿って膜
面に垂直に配向する。
【0032】また、図4を参照し、実施例2の方法を適
用して得られた、磁化容易軸が膜面内配向した硬磁性規
則合金ナノ粒子2次元分散膜を面内磁気記録媒体として
用いる応用例について説明する。図4に示すように、面
内磁気記録媒体は単結晶基板11上に磁気記録層が形成
されたものである。この磁気記録層は非磁性薄膜14中
に磁化容易軸が膜面内配向した硬磁性規則合金ナノ粒子
15が2次元的に分散した構造を有する。この面内磁気
記録媒体上に磁気ヘッド22が配置されて記録・再生が
行われる。面内磁気記録媒体に対する磁気ヘッド22の
相対的な進行方向を図中矢印で示す。記録動作により規
則合金ナノ粒子15の磁化17が反転し磁化容易軸に沿
って膜面内に配向する。
用して得られた、磁化容易軸が膜面内配向した硬磁性規
則合金ナノ粒子2次元分散膜を面内磁気記録媒体として
用いる応用例について説明する。図4に示すように、面
内磁気記録媒体は単結晶基板11上に磁気記録層が形成
されたものである。この磁気記録層は非磁性薄膜14中
に磁化容易軸が膜面内配向した硬磁性規則合金ナノ粒子
15が2次元的に分散した構造を有する。この面内磁気
記録媒体上に磁気ヘッド22が配置されて記録・再生が
行われる。面内磁気記録媒体に対する磁気ヘッド22の
相対的な進行方向を図中矢印で示す。記録動作により規
則合金ナノ粒子15の磁化17が反転し磁化容易軸に沿
って膜面内に配向する。
【0033】垂直磁気記録媒体でも面内磁気記録媒体で
も、現段階では複数の粒子を1ビットとして記録するこ
とが考えられる。将来的には、磁気ヘッドの小型化・高
性能化により、ビット長を粒子サイズに近づけることが
できる。1ビット/1粒子とした場合、テラビット/平
方インチの記録密度が達成される。
も、現段階では複数の粒子を1ビットとして記録するこ
とが考えられる。将来的には、磁気ヘッドの小型化・高
性能化により、ビット長を粒子サイズに近づけることが
できる。1ビット/1粒子とした場合、テラビット/平
方インチの記録密度が達成される。
【0034】次に、図5(a)および(b)を参照し、
実施例1の方法を適用して得られた、磁化容易軸が膜面
垂直配向した硬磁性規則合金ナノ粒子2次元分散膜を光
磁気記録媒体として用いる応用例について説明する。
実施例1の方法を適用して得られた、磁化容易軸が膜面
垂直配向した硬磁性規則合金ナノ粒子2次元分散膜を光
磁気記録媒体として用いる応用例について説明する。
【0035】図5(a)は光磁気記録媒体に対してキュ
リー点記録を行う方法を模式的に示す図である。この図
に示すように、光磁気記録媒体は単結晶基板1上に光磁
気記録層が形成された構造を有する。この光磁気記録層
は非磁性薄膜4中に磁化容易軸が膜面垂直方向に配向し
た規則合金ナノ粒子5が2次元的に分散した構造を有す
る。この光磁気記録層にレーザー光31を照射してキュ
リー点以上に昇温した状態で磁場32を印加して、光磁
気記録層の磁化7を反転させて記録を行う。光磁気記録
層の磁化容易軸が膜面垂直方向に配向しているため、記
録時の磁化過程を非常に効率よく実現できる。
リー点記録を行う方法を模式的に示す図である。この図
に示すように、光磁気記録媒体は単結晶基板1上に光磁
気記録層が形成された構造を有する。この光磁気記録層
は非磁性薄膜4中に磁化容易軸が膜面垂直方向に配向し
た規則合金ナノ粒子5が2次元的に分散した構造を有す
る。この光磁気記録層にレーザー光31を照射してキュ
リー点以上に昇温した状態で磁場32を印加して、光磁
気記録層の磁化7を反転させて記録を行う。光磁気記録
層の磁化容易軸が膜面垂直方向に配向しているため、記
録時の磁化過程を非常に効率よく実現できる。
【0036】図5(b)は図5(a)のように記録され
た情報を、磁気光学カー効果を利用して再生する方法を
模式的に示す図である。この図に示すように、偏光子4
1を通過した直線偏光の入射光42を光磁気記録層に入
射すると、反射光43はカー効果により偏光面の回転を
受ける(カー回転角44)。この反射光43を、検光子
45を通過させて非記録領域と記録領域の光強度の差と
して検出することにより再生が可能になる。光磁気記録
層の磁化容易軸が膜面垂直方向に配向しているため、記
録情報を非常に効率よく再生できる。
た情報を、磁気光学カー効果を利用して再生する方法を
模式的に示す図である。この図に示すように、偏光子4
1を通過した直線偏光の入射光42を光磁気記録層に入
射すると、反射光43はカー効果により偏光面の回転を
受ける(カー回転角44)。この反射光43を、検光子
45を通過させて非記録領域と記録領域の光強度の差と
して検出することにより再生が可能になる。光磁気記録
層の磁化容易軸が膜面垂直方向に配向しているため、記
録情報を非常に効率よく再生できる。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の方法を用い
れば、硬磁性合金ナノ粒子を従来よりも低温で合成で
き、かつ磁化容易軸を一方向に制御できる。
れば、硬磁性合金ナノ粒子を従来よりも低温で合成で
き、かつ磁化容易軸を一方向に制御できる。
【図1】本発明の実施例1における膜面垂直配向した硬
磁性ナノ粒子分散膜の製造方法を示す図。
磁性ナノ粒子分散膜の製造方法を示す図。
【図2】本発明の実施例1における膜面内配向した硬磁
性ナノ粒子分散膜の製造方法を示す図。
性ナノ粒子分散膜の製造方法を示す図。
【図3】実施例1の方法で得られた垂直磁気記録媒体の
記録再生方法を示す図。
記録再生方法を示す図。
【図4】実施例2の方法で得られた面内磁気記録媒体の
記録再生方法を示す図。
記録再生方法を示す図。
【図5】実施例1の方法で得られた光磁気記録媒体の記
録再生方法を示す図。
録再生方法を示す図。
1、11…単結晶基板 2、12…Pd種結晶 3、13…Fe粒子 4、14…非磁性薄膜 5、15…FePd規則合金ナノ粒子 6、16…磁化容易軸 7、17…磁化 21、22…磁気ヘッド 31…レーザー光 32…磁場 41…偏光子 42…入射光(直線偏光) 43…反射光 44…カー回転角 45…検光子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D006 BB01 BB05 BB07 EA03 5D075 FF20 GG01 GG02 GG16 5D112 AA02 AA05 BA02 BB02 BB06 BB07 FA02 GB01 5E049 AA10 AC05 BA08 BA16 CB02 CC01 HC01
Claims (3)
- 【請求項1】所定の結晶方位を有する単結晶基板上に白
金族元素を蒸着し白金族粒子を2次元的に分散させて種
結晶を形成する工程と、前記白金族種結晶上に磁性元素
を蒸着する工程と、前記単結晶基板の全面に非磁性物質
を蒸着する工程と、熱処理により前記白金族種結晶と前
記磁性元素を規則合金化する工程とを具備したことを特
徴とする方位配向硬磁性規則合金粒子分散膜の製造方
法。 - 【請求項2】 単結晶基板の格子定数が白金族種結晶の
格子定数よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の
方法。 - 【請求項3】 単結晶基板の格子定数が白金族種結晶の
格子定数よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の
方法。
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---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001050627A JP2002251720A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 方位配向硬磁性粒子分散膜の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=18911557
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2002251720A (ja) |
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2001
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