JP2002249406A - 農園芸用殺虫剤 - Google Patents

農園芸用殺虫剤

Info

Publication number
JP2002249406A
JP2002249406A JP2001370103A JP2001370103A JP2002249406A JP 2002249406 A JP2002249406 A JP 2002249406A JP 2001370103 A JP2001370103 A JP 2001370103A JP 2001370103 A JP2001370103 A JP 2001370103A JP 2002249406 A JP2002249406 A JP 2002249406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insecticide
chloronicotinyl
compound
organophosphorus
agricultural
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2001370103A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoaki Hongo
智明 本郷
Koichi Nishimuta
耕一 西牟田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANKEI CHEMICALS
Sankei Chemical Co Ltd
Original Assignee
SANKEI CHEMICALS
Sankei Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANKEI CHEMICALS, Sankei Chemical Co Ltd filed Critical SANKEI CHEMICALS
Priority to JP2001370103A priority Critical patent/JP2002249406A/ja
Publication of JP2002249406A publication Critical patent/JP2002249406A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロロニコチニル系殺虫化合物を
主剤とし改良を加えることで、従来、殺虫効果の及ばな
かった害虫特に潜孔性害虫に対しても非常に高い防除効
果を示すとともに、その有効成分量が少なくても高い防
除効果が得られ、低コスト化された殺虫剤及び殺虫方法
を提供することを目的とする。 【解決手段】 特定のクロロニコチニル系殺虫化
合物と少なくとも有機燐系殺虫化合物とを有効成分とし
て成ることを特徴とする殺虫剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の属する技術分野】本発明は、農園芸用殺虫剤
に関し、さらに詳しくは特定のクロロニコチニル系殺虫
化合物に一種類以上の有機燐系殺虫化合物を組み合わせ
ることで、特に潜孔性害虫に対して極めて高い防除効果
を示す農園芸用殺虫剤に関する。
【0002】
【従来の技術】農園芸分野において、病害虫から作物を
守る一手段として害虫防除剤の使用が挙げられる。しか
し、害虫防除剤ごとに防除し得る病害虫の種類が異なる
ので、作物が収穫されるまでの間に、複数の害虫防除剤
が大量に使用されている。このような現状をうけ、農薬
コストの低減、及び環境問題に伴う農薬散布薬量の低減
が求められおり、これを解決するための手段として、さ
まざまな試みがなされている。そのひとつの手段とし
て、幅広い種類の病害虫を防除することができ、しかも
低薬量で十分な防除効果を有する農薬の開発がある。最
近はこのようなことを視野に入れ、絶えず数多くの有機
化合物が合成され、実用化されている。しかしながら、
単独成分を有効成分とする薬剤では、防除対象となる害
虫の種類又はその防除効果に限界があり、単独成分に一
種類又はそれ以上の他の化合物を混合した混合薬剤が数
多く上市されている。
【0003】このような中、クロロニコチニル系殺虫化
合物は、近年新しく開発された殺虫剤の有効成分であ
り、その特長は、植物体内へ速やかに浸透移行し、外部
から食害を及ぼす害虫を効率的に防除できることにあ
る。
【0004】しかし、植物体内へ入り込んで加害する潜
孔性害虫に対しては殺虫活性が弱く、防除効果があまり
期待できない。現在、クロロニコチニル系化合物と他の
化合物との混合薬剤について種々検討されてはいるもの
の、いずれも水稲分野を対象とした殺菌剤との混合剤
で、単に相加的な効果を狙ったものであり、潜孔性害虫
に対し相乗的に防除効果が増大するものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の事情
からなされた発明であり、クロロニコチニル系殺虫化合
物を主剤として改良を加えることで、従来、殺虫効果の
及ばなかった潜孔性害虫に対しても非常に高い防除効果
を示すとともに、その有効成分量が少なくても高い防除
効果が得られ、低コスト化された農園芸用の殺虫剤を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討し、潜孔性害虫に対し殺虫活性が
弱いクロロニコチニル系殺虫化合物に、同様に潜孔性害
虫に対し殺虫活性が弱い有機燐系殺虫化合物を組み合わ
せたところ、予想しなかった程非常に高い相乗効果が得
られ、その結果、この混合剤が潜孔性害虫に対して高い
殺虫作用を示すことを見い出した。
【0007】前記課題を解決するための本発明の手段
は、(1)式で示されるクロロニコチニル系殺虫化合物
と有機燐系殺虫化合物とを含有することを特徴とする農
園芸用殺虫剤であり、
【0008】
【化2】 ここで、X2は、=N−NO2、=N−CN、又は=CH
−NO2を示し、R1は、水素、メチル基、又はエチル基
を示し、R2は、メチル基、又はメチルアミノ基を示
し、上記式におけるR1−N−C−R2が5員環、又は6
員環を形成していても良い。
【0009】本発明の好適な態様においては、前記クロ
ロニコチニル系殺虫化合物の有効濃度が50〜200p
pmであり、前記有機燐系殺虫化合物の有効濃度が12
5〜500ppmであり、この農園芸用殺虫剤は潜孔性
害虫駆除に特に好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の殺虫剤は、特定のクロロ
ニコチニル系殺虫化合物と有機燐系殺虫化合物とを有効
成分として含有する。
【0011】また、本発明における特定のクロロニコチ
ニル系殺虫化合物は、(1)式に示す基本構造を有する
ことにより構造的特徴を備え、有機燐系殺虫化合物と組
み合わせることにより、植物の葉への浸透作用が各成分
の総和以上に高まって潜孔性害虫に対する優れた殺虫性
が発揮される。
【0012】
【化3】
【0013】ここで、X2は、=N−NO2、=N−C
N、又は=CH−NO2を示し、R1は、水素、メチル
基、又はエチル基を示し、R2は、メチル基、又はメチ
ルアミノ基を示し、上記式におけるR1−N−C−R2
5員環、又は6員環を形成していても良い。
【0014】前記(1)式で示される特定のクロロニコ
チニル系殺虫化合物の中でも、例えば、(2)式で示さ
れるジノテフランが好適である。
【0015】
【化4】
【0016】この発明においては、有機燐系殺虫化合物
として、たとえば、その化学構造から分類されるところ
の、たとえばCYAP、MPP、MEP、ピリミホスメ
チル、ダイアジノン、イソキサチオン、ピリダフェンチ
オン、クロルピリホスメチル、ECP、キナルホス、及
びクロルピリホス(別名ダーズバン)を始めとするチオ
ノ型有機燐系殺虫化合物、マラソン、PAP、PMP、
DMTP、エチオン、ジメトエート、ホルモチオン、チ
オメトン、及びエチルチオメトンと始めとするジチオ型
有機燐系殺虫化合物、プロチオホス、プロフェノホス、
ピラクロホス、及びスルプロホスを始めとする非対称の
リン酸エステル型有機燐系殺虫化合物、DDVP、BR
P、CVMP、ジメチルビンホス、CVP、モノクロト
ホス、及びプロパホスを始めとするホスフェート型有機
燐系殺虫化合物、DEP、及びEPNを始めとするホス
ホネート型有機燐系殺虫化合物、ESP、及びバミドチ
オンを始めとするチオール型有機燐系殺虫化合物、たと
えばアセフェートを始めとするアミデート型有機燐系殺
虫化合物、並びに、たとえばイソフェンホスを始めとす
るアミドリン酸型有機燐系殺虫化合物を挙げることがで
きる。なお、これらの化合物は、社団法人日本植物防疫
協会発行の農業ハンドブック1998年版に一般名とし
て記載されている。
【0017】有機燐系殺虫化合物の好適な例としては、
たとえば、チオノ型有機燐系殺虫化合物を挙げることが
でき、特に好適な例として、MEP、ダイアジノン、ク
ロルピリホス、CYAP、MPP、ピリミホスメチル及
びクロルピリホスメチルより成る群から選択される少な
くとも一種を挙げることができる。
【0018】本発明に係る農園芸用殺虫剤の有効成分に
おける前記クロロニコチニル系殺虫化合物と有機燐系殺
虫化合物との配合割合は、殺虫剤の剤形、用途等に応じ
て広範囲に変化させることができる。通常、クロロニコ
チニル系殺虫化合物:有機燐系殺虫化合物が5:95〜
95:5(重量比、質量比)の範囲であることが好まし
い。さらに、前記有効成分中に、有機燐系殺虫化合物以
外の殺虫化合物を配合させることもできる。
【0019】前記農園芸用殺虫剤は、形態上の特に制限
はなく、粉剤、顆粒剤、乳剤、油剤、水和剤、水溶剤、
懸濁性剤、ゾル剤、及びフロアブル剤等の形態にするこ
とができる。本発明に係る農園芸用殺虫剤におけるクロ
ロニコチニル系殺虫化合物と有機燐系殺虫化合物との合
計含有濃度は、いずれも1〜70質量%(重量%)の範
囲とすることができる。
【0020】この農園芸用殺虫剤は、前記各種の形態を
採用することにより、固形の製剤とし、あるいは液状の
製剤とし、また、噴霧状の製剤とすることもできる。
【0021】この農園芸用殺虫剤を固形の製剤にすると
きには、クロロニコチニル系殺虫化合物及び有機燐系殺
虫化合物を適当な担体に担持するのがよい。その担体に
は、補助剤を共に担持させてもよい。
【0022】固体担体としては、ベントナイト、タル
ク、クレー、カオリン、モンモリロナイト、珪藻土、炭
酸カルシウム、硫安、雲母、珪砂、及び尿素を含む鉱物
質粉末、大豆粉、小麦粉、木粉、タバコ粉、澱粉、及び
結晶セルロースを含む植物質粉末、アルミナ、珪酸塩、
糖重合体、高分散性珪酸、並びに各種のワックスが挙げ
られる。
【0023】前記補助剤としては、たとえば界面活性
剤、分散剤、及び固着剤を挙げることができる。
【0024】この農園芸用殺虫剤を液状の製剤にすると
きには、溶剤に前記クロロニコチニル系殺虫化合物と有
機燐系殺虫化合物とを溶解し、又は分散する。
【0025】そのような溶剤としては、例えば、水、キ
シレン、トルエン、ベンゼン、クメン、エチルナフタレ
ン、及びジメチルナフタレンを含む芳香族炭化水素、ク
ロロベンゼン、クロロメチレン、クロロエチレン、4塩
化炭素、クロロホルム、トリクロロフルオロメタン、及
びジクロロフルオロメタンを含む塩素化炭化水素、ベン
ジン、シクロヘキサン、及びヘキサンを含む脂肪族又は
脂環式炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノ−
ル、ブタノール、エチレングリコール、及びベンジルア
ルコールを含むアルコール、アセトン、メチルケトン、
メチルイソブチルケトン、及びシクロヘキサノンを含む
ケトン、エチルエーテル、エチレンオキシド、ジオキサ
ン、及びテトラヒドロフランを含むエーテル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、エチレングリコールアセテート、及び
酢酸アミルを含むエステル、アセトニトリル、プロピオ
ニトリル、及びアクリロニトリルを含むニトリル、ジメ
チルスルホキシドを含むスルホキシド、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、及びエチレングリコールモノ
エチルエーテルを含むアルコールエーテル、石油エーテ
ル、及びソルベントナフサを含む工業用ガソリン、並び
に各種のパラフィン、灯油、及び軽油を含む石油溜分が
挙げられる。
【0026】また、本発明に係る農園芸用殺虫剤には、
他の殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植
物生長調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤、及び動物用
飼料等が含まれていてもよい。これにより、適用病害
虫、使用方法、使用時期等の適用範囲の拡大を図ること
ができる。また、これらを配合せずに併用することもで
きる。
【0027】本発明に係る農園芸用殺虫剤の使用は、害
虫あるいは害虫が生息する場所に例えば直接、又は噴霧
器等の器具を用いて散布、噴霧、散粉、散粒、燻蒸等の
方法により行うことができる。
【0028】本発明に係る農園芸用殺虫剤に適用される
害虫、特に潜孔性害虫としては、マメハモグリバエ(Li
riomyza trifoliiBurgess)、モモハモグリガ(Lyoneti
a clerkella Linne )、ミカンハモグリガ(Phylloenist
is citrella Stainton )、キンモンホソガ(Phyllonoryc
ter ringoneella Matsumura )、ブドウトラカミキリ(Xy
lotrechus pyrrhoderus Bates grape borer)等をはじめ
ナシチビガ(Bucculatrix pyrivorella Kuroko) 、ギン
モンハモグリガ(Lyonetiacter ringoneella Matsumur
a)、ブドウハモグリガ(Phyllocnistis toparca Meyric
k)、ムギクロハモグリバエ(Agromyza albipennis Meig
en)、カンバハモグリバエ(Agromyza betulae Sasakaw
a)、クワハモグリバエ(Agromyza morivora Sasakawa
et Fukuhara)、イネハモグリバエ(Agromyza oryzae M
unakawa)、バラハモグリバエ(Agromyza spiraeae Kal
tenbach)、フジハモグリバエ(Agromyza wistariae Sa
sakawa)、ヤノハモグリバエ(Agromyza yanonis Matsumu
ra)、ムギキイロハモグリバエ(Cerodontha denticornis
Panzer)、アヤメハモグリバエ(Cerodontha iraeos Rob
ineau-Desvoidy)、ヒメアヤメハモグリバエ(Cerodontha
iridicola Koizumi)、ムギキベリハモグリバエ(Cerodo
ntha lateralis Macquart)、イエハモグリバエ(Cerodon
tha luctuosa Meigen)、オカザキハモグリバエ(Cerodon
tha okazakii Matsumura)、フジタハモグリバエ(Hexomy
za webstri Malloch)、アラカシハモグリバエ(Japanagr
omyza quercus Sasakawa)、ダイズクロハモグリバエ(Ja
panagromyza tristella Thomson)、アブラナハモグリバ
エ(Liriomyza brassicae Riley)、ナスハモグリバエ(Li
riomyza bryoniae Kaltenbach)、アサハモグリバエ(Lir
iomyza cannabis Hendel)、ナギハモグリバエ(Liriomyz
a chinensis Kate)、ニッポンネギハモグリバエ(Liriom
yza nipponallia Sasakawa)、ダイズメモグリバエ(Mela
nagromyza koizumii Kate)、ダイズクキモグリバエ(Mel
anagromyza sojae Zehntner)、シュンランクキモグリバ
エ(Melanagromyza tokunagai Sasakawa)、ニセインゲン
モグリバエ(Ophiomya centrosematis Sasakawa)、ゴボ
ウネモグリバエ(Ophiomya lappivora Koizumi)、インゲ
ンモグリバエ(Ophiomya phaseoli Tryon)、ダイズネモ
グリバエ(Ophiomya Shibatsujii Kate)、ヤナギハモグ
リバエ(Paraphytomyza populi Kaltenbach)、キクハモ
グリバエ(Paraphytomyza albicepsMeigen)、リンドウハ
モグリバエ(Paraphytomyza gentianae Hendel)、ナモグ
リバエ(Paraphytomyza holticola Goureau)、ゴボウハ
モグリバエ(Paraphytomyzalappae Robineau-Desvoid
y)、ムギスジハモグリバエ(Paraphytomyza nigra Meige
n)、及びチャノハモグリバエ(Tropicomyia theae Cote
s)等を挙げることができる。
【0029】また、本発明に係る農園芸用殺虫剤は、前
記のとおりのクロロニコチニル系殺虫化合物と有機燐系
殺虫化合物とを含有する製剤を散布し、あるいは、クロ
ロニコチニル系殺虫化合物を有効成分とする単剤と、有
機燐系殺虫化合物を有効成分とする単剤とを使用時に混
合して使用することもできる。
【0030】本発明に係る農園芸用殺虫剤は、クロロニ
コチニル系殺虫剤の有効成分濃度が50〜200pp
m、有機燐系殺虫剤の有効成分濃度が125〜1000
ppmになるように散布されることが望ましい。有効成
分濃度が上記濃度より低いと潜孔性害虫に対する殺虫効
果が低く、有効成分濃度が上記濃度より高いと、コスト
の問題及び薬害等の発生が懸念される。
【0031】
【実施例】次に述べる試験例により、本発明を説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の内容に制
約されるものではない。 (実施例1)(マメハモグリバエ幼虫の殺虫試験) (薬剤の調製)クロロニコチニル系殺虫化合物としてジ
ノテフランを用い、有機燐系殺虫化合物としてMEPを
用いて製剤化し、それぞれが表1に示す濃度になるよう
に、水で希釈することにより、薬剤を調製し、試料1〜
9とした。また、ジノテフラン、MEPそれぞれ単独で
表1に示す濃度になるように、水で希釈したものを比較
試料1〜6とした。
【0032】(殺虫試験)マメハモグリバエ幼虫が寄生
しているインゲン(品種:ながうずらインゲン)に各試
料1〜9、比較試料1〜6をそれぞれ十分量散布した。
散布3日後における幼虫の生存虫数と死亡虫数を目視に
より調査し、下記に記載した式1により死亡虫率を求
め、その結果を表1に示した。尚、同じ試験を3回繰り
返し行い、その死亡虫率の平均値を求めた。また、比較
例7として、無散布で3日経過後における死亡虫率も求
めた。なお、死亡虫率の算出は、以下の計算式を用い
た。
【0033】
【表1】
【0034】(実施例2)(モモハモグリガ幼虫の殺虫
試験) (薬剤の調製)クロロニコチニル系殺虫化合物としてジ
ノテフランを用い、有機燐系殺虫化合物としてMEPを
用いて製剤化し、それぞれが表2に示す濃度になるよう
に、水で希釈することにより、薬剤を調製し、試料10
〜18とした。また、ジノテフラン、MEPそれぞれ単
独で表2に示す濃度になるように、水で希釈したものを
比較試料9〜14とした。
【0035】(殺虫試験)調整した各試料10〜18、
及び比較試料9〜14のそれぞれの薬液500mlにモ
モハモグリガ幼虫が寄生しているモモ葉(品種名:あか
つき)10葉を浸漬した。処理2日後に実体顕微鏡を用
いて、幼虫の生存虫数と死亡虫数を調査し、実施例1と
同様に死亡虫率を求め、その結果を表2に示した。ま
た、比較例15として、無散布の場合の死亡虫率も求め
た。
【0036】
【表2】
【0037】(実施例3)(ミカンハモグリガ幼虫の殺
虫試験) (薬剤の調製)クロロニコチニル系殺虫化合物としてジ
ノテフランを用い、有機燐系殺虫化合物としてMEPを
用いて製剤化し、それぞれが表3に示す濃度になるよう
に、水で希釈することにより、薬剤を調製し、試料19
〜24とした。また、ジノテフラン、MEPそれぞれ単
独で表3に示す濃度になるように、水で希釈したものを
比較試料16〜21とした。
【0038】(殺虫試験)調整した各試料19〜24、
及び比較試料16〜21のそれぞれ500mlにミカン
ハモグリガ幼虫が寄生しているミカン葉(品種名:早生
温州)20葉を浸漬させた。処理3日後に実体顕微鏡を
用いて、幼虫の生存虫数と死亡虫数を調べた。実施例1
と同様に死亡虫率を求め、その結果を表3に示した。ま
た、比較例22として、無散布の場合の死亡虫率も求め
た。
【0039】
【表3】
【0040】(実施例4)(キンモンホソガ幼虫の殺虫
試験) (薬剤の調製)クロロニコチニル系殺虫化合物としてジ
ノテフランを用い、有機燐系殺虫化合物としてMEPを
用い、それぞれが表4に示す濃度になるように、水で希
釈することにより、薬剤を調製し、試料25〜33とし
た。また、ジノテフラン、MEPそれぞれ単独で表4に
示す濃度になるように、水で希釈したものを比較試料2
3〜28とした。
【0041】(殺虫試験)調整した各試料25〜33、
及び比較試料23〜28のそれぞれ500mlにキンモ
ンホソガ幼虫が寄生しているリンゴ葉(品種名:ふじ)
10葉を浸漬した。処理3日後に実体顕微鏡を用いて、
幼虫の生存虫数と死亡虫数を調べた。上記に記載した式
1により死亡虫率を求め、その結果を表4に示した。実
施例1と同様に死亡虫率を求め、その結果を表4に示し
た。また、比較例29として、無散布の場合の死亡虫率
も求めた。
【0042】
【表4】
【0043】(実施例5)(キンモンホソガ幼虫の殺虫
試験) (薬剤の調製)クロロニコチニル系殺虫化合物としてジ
ノテフラン、イミダクロプリドを用い、有機燐系殺虫化
合物としてMEP、ダイアジノン、クロルピリホスを用
いて製剤化し、それぞれが表5に示す濃度になるよう
に、水で希釈することにより、薬剤を調製し、試料34
〜36とした。また、ジノテフラン、イミダクロプリ
ド、MEP、ダイアジノン、及びクロルピリホスそれぞ
れ単独で表5に示す濃度になるように、水で希釈したも
のを比較試料30〜33とした。
【0044】(殺虫試験)調整した各試料34〜36、
及び比較試料30〜33のそれぞれ500mlにキンモ
ンホソガ幼虫が寄生しているリンゴ葉(品種名:ふじ)
10葉を浸漬した。処理3日後に実体顕微鏡を用いて、
幼虫の生存虫数と死亡虫数を調べた。実施例1と同様に
死亡虫率を求め、その結果を表5に示した。また、比較
例34として、無散布の場合の死亡虫率も求めた。
【0045】
【表5】
【0046】(実施例6)(ブドウトラカミキリ虫の殺
虫試験) (薬剤の調整)クロロニコチニル系殺虫剤化合物として
ジノテフランを用い、有機燐系殺虫剤化合物としてME
Pを用いて製剤化し、それぞれが表6に示す濃度になる
ように、水で希釈することにより、薬剤を調整し、試料
37〜39とした。また、ジノテフラン、MEPそれぞ
れ単独で表6に示す濃度になるように、水で希釈したも
のを比較試料35〜37とした。 (殺虫試験)ブドウトラカミキリが寄生しているブドウ
樹に各試料37〜39、比較試料35〜37をそれぞれ
十分量散布した。散布120日後に各試験区ごとの剪定
をし、ガラスハウス内で水差し栽培する。約40日経過
後、各試験区のブドウ枝を削り、内部の幼虫について生
存虫数と死亡虫数を目視により調査し、実施例1と同様
に死亡虫率を求め、その結果を表6に示した。また比較
例38として無散布の場合の死亡虫率も求めた。
【表6】
【0047】本発明に係る実施例1〜実施例6から明白
なように、マメハモグリバエ、モモハモグリガ、ミカン
ハモグリガ、キンモンホソガ、及びブドウトラカミキリ
等の潜孔性害虫に対して、クロロニコチニル化合物と有
機燐化合物をある一定の割合に混合処理することによ
り、それぞれ単独処理に比べ、非常に高い死虫率を示
し、優れた相乗効果が発現することが示唆される。又、
その混合比については一定の割合、及び希釈液中のそれ
ぞれの成分濃度についてはある範囲においてのみ潜孔性
害虫を十分防除できることが示された。
【0048】
【発明の効果】本発明により、従来、果樹、野菜分野等
において難防除害虫とされている潜孔性害虫に対して、
それぞれ単独では防除効果が低いクロロニコチニル化合
物及び有機燐化合物をある一定の割合で混合処理するこ
とにより極めて高い防除効果が認められ、優れた相乗効
果が発現することが見いだされた。この混合製剤によ
り、それぞれ個々の化合物が有する、防除可能な害虫に
加え、従来において難防除害虫とされていた潜孔性害虫
の防除薬剤として使用できるとともに、その製剤中に含
まれる化合物量は互いの相乗効果により低薬量に抑える
ことができる。したがって、本明細書の冒頭で述べたよ
うに、本発明は現在農業分野における課題である、環境
問題、或いは薬剤の低コスト化に有効な手段を提供する
ものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月11日(2001.12.
11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】(実施例5)(キンモンホソガ幼虫の殺虫
試験) (薬剤の調製)クロロニコチニル系殺虫化合物として
ノテフランを用い、有機燐系殺虫化合物としてMEP、
ダイアジノン、クロルピリホスを用いて製剤化し、それ
ぞれが表5に示す濃度になるように、水で希釈すること
により、薬剤を調製し、試料34〜36とした。また、
ジノテフラン、MEP、ダイアジノン、及びクロルピリ
ホスそれぞれ単独で表5に示す濃度になるように、水で
希釈したものを比較試料30〜33とした。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)式に示すクロロニコチニル系殺虫
    化合物と有機燐系殺虫化合物とを含有することを特徴と
    する農園芸用殺虫剤。 【化1】 (但し、X2は、=N−NO2、=N−CN、又は=CH
    −NO2を示し、R1は、水素、メチル基、又はエチル基
    を示し、R2は、メチル基、又はメチルアミノ基を示
    し、R1−N−C−R2が5員環、又は6員環を形成して
    いても良い。)
  2. 【請求項2】 前記クロロニコチニル系殺虫化合物の有
    効濃度が50〜200ppmであり、前記有機燐系殺虫
    化合物の有効濃度が125〜500ppmである前記請
    求項1に記載の農園芸用殺虫剤。
  3. 【請求項3】 潜孔性害虫用である前記請求項1又は2
    に記載の農園芸用殺虫剤。
JP2001370103A 2000-12-20 2001-12-04 農園芸用殺虫剤 Abandoned JP2002249406A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001370103A JP2002249406A (ja) 2000-12-20 2001-12-04 農園芸用殺虫剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000387722 2000-12-20
JP2000-387722 2000-12-20
JP2001370103A JP2002249406A (ja) 2000-12-20 2001-12-04 農園芸用殺虫剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002249406A true JP2002249406A (ja) 2002-09-06

Family

ID=26606207

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001370103A Abandoned JP2002249406A (ja) 2000-12-20 2001-12-04 農園芸用殺虫剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002249406A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101978832A (zh) * 2010-11-29 2011-02-23 陕西韦尔奇作物保护有限公司 一种含有呋虫胺与毒死蜱的杀虫组合物
CN102415407A (zh) * 2010-09-28 2012-04-18 南京华洲药业有限公司 一种含呋虫胺和丙溴磷的复合杀虫组合物及其用途
CN102415408A (zh) * 2010-09-28 2012-04-18 南京华洲药业有限公司 一种含呋虫胺和毒死蜱的复合杀虫组合物及其用途
CN103444772A (zh) * 2013-09-13 2013-12-18 陆学云 一种含呋虫胺的杀虫剂
CN104286017A (zh) * 2014-09-15 2015-01-21 青岛润鑫伟业科贸有限公司 一种含有呋虫胺、甲氰菊酯、二嗪磷、和乙基多杀菌素的高效杀虫剂

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102415407A (zh) * 2010-09-28 2012-04-18 南京华洲药业有限公司 一种含呋虫胺和丙溴磷的复合杀虫组合物及其用途
CN102415408A (zh) * 2010-09-28 2012-04-18 南京华洲药业有限公司 一种含呋虫胺和毒死蜱的复合杀虫组合物及其用途
CN101978832A (zh) * 2010-11-29 2011-02-23 陕西韦尔奇作物保护有限公司 一种含有呋虫胺与毒死蜱的杀虫组合物
CN103444772A (zh) * 2013-09-13 2013-12-18 陆学云 一种含呋虫胺的杀虫剂
CN104286017A (zh) * 2014-09-15 2015-01-21 青岛润鑫伟业科贸有限公司 一种含有呋虫胺、甲氰菊酯、二嗪磷、和乙基多杀菌素的高效杀虫剂

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102015382B1 (ko) 살해충성 조성물 및 해충의 방제 방법
US20070104750A1 (en) Pesticidally active compositions having enhanced activity
US20080249186A1 (en) Fungicidal Composition
NZ328713A (en) Insecticidal synergistic composition containing isobornyl thiocyanoethyl ether and certain other insecticides useful in eradicating wood eating insects
CS227693B2 (en) Insecticide and method of its preparation
JPS6324483B2 (ja)
ES2252014T3 (es) Composicion insecticida y procedimiento que trata de destruir los insectos.
JP2002249406A (ja) 農園芸用殺虫剤
JP5189642B2 (ja) 殺有害生物用ジアゼンオキシドカルボキシレート
US8142802B2 (en) Insecticidal composition with enhanced synergistic activity
JP6848165B2 (ja) 殺害虫性組成物及び害虫の防除方法
RU2728233C1 (ru) Инсектицидная композиция для протравливания семян против насекомых из отряда жесткокрылых, полужесткокрылых и двукрылых
JPS6368505A (ja) 農業用殺虫殺菌組成物
JPH08143408A (ja) 農園芸用殺虫組成物
JPS6368507A (ja) 農業用殺虫殺菌組成物
RU2724514C1 (ru) Инсектицидная композиция
WO1992021241A1 (en) Agrohorticultural insecticidal and bactericidal composition
HRP930934A2 (en) New method of combatting insect eggs and ovicidal compositions
JPS6372610A (ja) 農業用殺虫殺菌組成物
JPS63227504A (ja) 殺虫効力増強剤
KR860000335B1 (ko) 곤충 살충제 조성물
Arya et al. Bio-efficacy of Ocimum sanctum leaves against mustard aphid Lipaphis erysimi Kaltenbach and its natural predator Coccinella septempunctata Linn.
JP3624976B2 (ja) 殺虫、殺ダニ組成物
JPS63150205A (ja) 農業用殺虫殺菌組成物
JPH0558811A (ja) 殺虫組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071005

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20071105

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073

Effective date: 20080222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080502