JP2002249058A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

Info

Publication number
JP2002249058A
JP2002249058A JP2001050723A JP2001050723A JP2002249058A JP 2002249058 A JP2002249058 A JP 2002249058A JP 2001050723 A JP2001050723 A JP 2001050723A JP 2001050723 A JP2001050723 A JP 2001050723A JP 2002249058 A JP2002249058 A JP 2002249058A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque data
target current
torque
current value
steering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001050723A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Izumitani
圭亮 泉谷
Tomoyasu Kada
友保 嘉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP2001050723A priority Critical patent/JP2002249058A/ja
Publication of JP2002249058A publication Critical patent/JP2002249058A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】低周波数の微振動を抑制することによって、操
舵フィーリングを向上することができる電動パワーステ
アリング装置を提供する。 【解決手段】ステアリング機構に操舵補助力を与えるた
めの電動モータは、操舵トルクに基づいて制御される。
操舵トルクに対応した制御用トルクデータTnowに基づ
いて基本目標電流値Ibが設定される(R2)。制御用
トルクデータTnowに対して一次低域通過フィルタ処理
を施して、トルクデータBが求められる(R3)。この
トルクデータBと制御用トルクデータTnowとの差を求
めることによって、トルク微分値Tdifが求められる
(R4)。このトルク微分値Tdifに基づいて基本目標
電流値Ibが補正されて、目標電流値I_objが求められ
る(R5)。この目標電流値に基づいて電動モータが制
御される(R6)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動モータを駆
動源とした電動パワーステアリング装置のための制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両のステアリング機構に電
動モータが発生するトルクを伝達することにより、操舵
の補助を行う電動パワーステアリング装置が用いられて
いる。電動モータは、ステアリングホイールに加えられ
た操舵トルクや車速に応じて定められた目標電流値に基
づいて駆動制御されるようになっている。そのために、
操舵トルクを検出するトルクセンサや、車速を検出する
車速センサからのセンサ信号が、電動パワーステアリン
グ装置用の電子制御ユニット(ECU)に入力されるよ
うになっている。
【0003】具体的には、トルクセンサの出力信号をサ
ンプリングして得られるトルクデータに基づいて目標電
流値が設定される。そして、電動モータの実際の電流値
が目標電流値に一致するように電動モータの駆動がフィ
ードバック制御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ステアリン
グ機構のメカ系における応答遅れやフリクション等の非
線型要素に起因して、トルクの検出から操舵補助力の発
生までに位相遅れが生じる。これに起因して、トルクデ
ータには低周波数のゆらぎが生じ、操舵時に、数十Hz程
度の比較的低い周波数の微振動が発生することがあっ
た。これにより、操舵フィーリングが悪くなる場合があ
った。
【0005】そこで、この発明の目的は、低周波数の微
振動を抑制することによって、操舵フィーリングを向上
することができる電動パワーステアリング装置を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するための請求項1記載の発明は、車両のス
テアリング機構(3)に操舵補助力を与える電動モータ
(M)を、操作部材(1)に加えられる操舵トルクを表
すトルクデータに基づいて駆動制御する電動パワーステ
アリング装置であって、トルクデータの高周波成分を除
去する低域通過フィルタ(R3)と、上記低域通過フィ
ルタによる処理前のトルクデータ(Tnow)と、上記低
域通過フィルタによる処理後のトルクデータ(B,C)
との差を求めることによって、トルクデータの微分値を
求める微分手段(R4,R20)と、トルクデータに基
づいて上記電動モータの目標電流値の基本値である基本
目標電流値(Ib)を求める基本目標電流値演算手段
(R2)、およびこの基本目標電流値演算手段によって
求められた基本目標電流値を、上記微分手段によって求
められた微分値に基づいて補正する補正手段(R5)を
備え、この補正手段による補正後の値を上記電動モータ
の目標電流値として定める目標電流値演算手段(R2,
R5)と、この目標電流値演算手段によって定められた
目標電流値に基づいて、上記電動モータを駆動するモー
タ駆動手段(R6)とを含むことを特徴とする電動パワ
ーステアリング装置である。
【0007】なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態
における対応構成要素等を表す。以下、この項において
同じ。この構成によれば、低域通過フィルタによって高
周波成分除去処理が行われ、それに伴って位相の遅れた
トルクデータと、低域通過フィルタ処理前のトルクデー
タとの差を求めることにより、トルクデータの微分値が
求められる。トルクデータに基づく基本目標電流値を、
上記の微分値に基づいて補正することにより、電動モー
タの目標電流値が定められる。この目標電流値に基づい
て電動モータが駆動されることにより、トルクデータに
おける低周波数域のゆらぎを防止することができ、低周
波数の微振動の発生を抑制できる。これによって、操舵
フィーリングを向上できる。
【0008】上記トルクデータは、操作部材(ステアリ
ングホイール等)に加えられた操舵トルクを検出するト
ルクセンサの出力信号を、サンプリングして得られるデ
ィジタルデータであってもよい。また、上記低域通過フ
ィルタは、一次の低域通過フィルタであることが好まし
い。このような低域通過フィルタは、1/(Ts+1)
(ただし、Tは時定数であり、sはラブラシアン演算子
である。)のような形式のものであってもよいし、位相
遅れフィルタの低周波部分を抽出する形式のものであっ
てもよい。
【0009】請求項2記載の発明は、ステアリング機構
において発生する振動の周波数を検出する振動周波数検
出手段(R11〜R14)と、この振動周波数検出手段
によって検出される振動の周波数に基づいて、上記補正
手段における補正の態様を変更する振動周波数適応手段
(R17,R18)とをさらに含むことを特徴とする請
求項1記載の電動パワーステアリング装置である。この
発明によれば、ステアリング機構において発生する振動
の周波数が検出され、この周波数に応じて、基本目標電
流値の補正の態様が変更される。したがって、ステアリ
ング機構に発生している振動に応じた最適な補正処理を
行えるから、ステアリング機構に振動が発生することを
確実に防止できる。
【0010】上記振動周波数検出手段は、たとえば、ト
ルクデータの変動周期(または変動周波数)を検出する
手段を含んでいてもよい。また、上記振動周波数適応手
段は、基本目標電流値の補正の位相(具体的には、低域
通過フィルタの時定数)を振動の周波数に応じて変更す
るものであってもよい。また、上記振動周波数適応手段
は、上記位相の変更とともに、または位相の変更に代え
て、基本目標電流値の補正のゲイン(補正係数)を変更
するものであってもよい。
【0011】請求項3記載の発明は、上記トルクデータ
は、操作部材に加えられる操舵トルクを検出するトルク
センサ(5)の出力を時系列に従ってサンプリングする
ことによって得られるデータであり、上記目標電流値演
算手段は、制御周期毎に目標電流値を演算するものであ
り、前制御周期において上記電動モータの制御に用いた
制御用トルクデータと、時系列に従ってサンプリングさ
れた複数のトルクデータとの各偏差を求める偏差演算手
段(S6)と、この偏差演算手段によって求められた偏
差のうち最小のものに対応する上記トルクデータを制御
用トルクデータとして定める手段(S6,S7,S8)
とをさらに含み、上記低域通過フィルタ、微分手段およ
び目標電流値演算手段は、上記制御用トルクデータを用
いて各処理を実行するものであることを特徴とする請求
項1または2記載の電動パワーステアリング装置であ
る。
【0012】上記複数のトルクデータは、制御周期を圧
迫することなくサンプリングすることができる数とされ
ることが好ましい。すなわち、たとえば、時系列に従っ
てサンプリングされる2〜3個のトルクデータを用いる
ようにすればよい。請求項3記載の発明によれば、時系
列に従ってサンプリングされたトルクデータのうちで前
制御周期において電動モータの制御に用いられた制御用
トルクデータに最も近いトルクデータを用いて今制御周
期における電動モータの制御が実行される。すなわち、
前制御周期で採用された制御用トルクデータに基づいて
最も確からしいトルクデータが今制御周期において採用
される。
【0013】これにより、位相遅れを生じることなく、
ノイズ等の影響を効果的に排除することができるので、
振動を抑制して、操舵フィーリングを向上することがで
きるとともに、コストの増加を招くことなく、応答性の
良好な制御を実現できる。また、多数個のトルクデータ
の平均値を用いるわけではないので、制御周期を圧迫す
ることなく、実質的に良好なフィルタリングを実現でき
る。請求項4記載の発明は、上記トルクデータは、操作
部材(1)に加えられる操舵トルクを検出するトルクセ
ンサ(5)の出力を時系列に従ってサンプリングするこ
とによって得られるデータであり、上記目標電流値演算
手段は、制御周期毎に目標電流値を演算するものであ
り、前制御周期において上記電動モータの制御に用いた
制御用トルクデータと、時系列に従ってサンプリングさ
れた複数のトルクデータおよびこれらの複数のトルクデ
ータの平均値との各偏差を求める偏差演算手段(S2
1,S22)と、この偏差演算手段によって求められた
偏差のうち最小のものに対応する上記トルクデータまた
は上記平均値を制御用トルクデータとして定める手段
(S22〜S25)とをさらに含み、上記低域通過フィ
ルタ、微分手段および目標電流値演算手段は、上記制御
用トルクデータを用いて各処理を実行するものであるこ
とを特徴とする請求項1または2記載の電動パワーステ
アリング装置である。
【0014】この発明では、複数のトルクデータだけで
なく、その複数のトルクデータの平均値も用いられ、そ
れらのうちで前制御周期において採用された制御用トル
クデータに最も近いものが今制御周期における電動モー
タの制御のために用いられる。これにより、請求項3記
載の発明の場合よりも、さらに効果的にノイズの除去を
図ることができ、振動を効果的に抑制して、操舵フィー
リングの向上を図ることができる。そして、単なる平滑
化処理ではないので、たとえば2〜3個の少数のトルク
データと、これらの平均値とを求め、これらから最も確
からしい値を選択するという、簡単な処理によって、ノ
イズ除去効果を高めることができる。そのため、制御周
期を圧迫することもない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の
電気的構成を示すブロック図である。操作部材としての
ステアリングホイール1に加えられた操舵トルクは、ス
テアリングシャフト2を介して、ステアリング機構3に
機械的に伝達される。ステアリング機構3には、電動モ
ータMから操舵補助力が伝達されるようになっている。
【0016】ステアリングシャフト2は、ステアリング
ホイール1側に結合された入力軸2Aと、ステアリング
機構3側に結合された出力軸2Bとに分割されていて、
これらの入力軸2Aおよび出力軸2Bは、トーションバ
ー4によって互いに連結されている。トーションバー4
は、操舵トルクに応じてねじれを生じるものであり、こ
のねじれの方向および量は、トルクセンサ5によって検
出されるようになっている。
【0017】トルクセンサ5は、たとえば、入力軸2A
と出力軸2Bとの回転方向の位置関係の変化に応じて変
化する磁気抵抗を検出する磁気式のもので構成されてい
る。このトルクセンサ5の出力信号は、コントローラ1
0(ECU)に入力されている。このコントローラ10
には、さらに、車速センサ6からの信号も入力されるよ
うになっている。コントローラ10は、トルクセンサ5
が出力するアナログトルクセンサ信号を時系列に従って
サンプリングしてディジタルトルクデータに変換するA
/D変換器11と、車速センサ6が出力するアナログ車
速センサ信号を時系列に従ってサンプリングしてディジ
タル車速データに変換するA/D変換器12とを有して
いる。さらに、コントローラ10は、A/D変換器1
1,12からのトルクデータ,車速データが入力される
CPU13と、CPU13が実行する動作プログラムな
どを記憶したROM14と、CPU13のワークエリア
を提供するRAM15とを備えている。
【0018】この構成により、CPU13は、トルクセ
ンサ5によって検出される操舵トルクおよび車速センサ
6によって検出される車速などに応じて電動モータMの
目標電流値を定め、この目標電流値に対応したデューテ
ィのPWM(Pulse Width Modulation)駆動信号をモー
タドライバ8に供給する。これにより、モータドライバ
8からの電流が供給される電動モータMが、目標電流値
に対応したトルクを発生することになる。こうして、適
切な操舵補助力がステアリング機構3に与えられるよう
になっている。
【0019】図2は、A/D変換器11から出力される
トルクデータに基づいてCPU13が実行する処理を説
明するためのフローチャートである。CPU13は、こ
の図2に示された処理を、制御周期毎に繰り返し実行す
る。CPU13が実行する無限ループの最初の処理は、
A/D変換器11が出力するトルクデータに基づいて、
制御用トルクデータTnowを演算する処理である(ステ
ップR1)。この制御用トルクデータTnowの演算処理
については、後述する。
【0020】次に、CPU13は、制御用トルクデータ
Tnowに対応した基本目標電流値Ibを演算する(ステ
ップR2)。基本目標電流値Ibの演算は、たとえば、
ROM14に格納されたテーブルを参照して実行され
る。すなわち、ROM14には、制御用トルクデータT
nowの各値に対応した基本目標電流値Ibが、テーブル
の形式で格納されている。そして、CPU13は、RO
M14から、制御用トルクデータTnowに対応した基本
目標電流値Ibを読み出すことにより、ステップR2の
処理を達成する。
【0021】基本目標電流値Ibは、たとえば、制御用
トルクデータTnowの増加に伴って単調に増加するよう
に予め定められている。ただし、制御用トルクデータT
nowは、ステアリングホイール1に加えられた操舵トル
クの方向に対応した符号を有しており、同様に、基本目
標電流値Ibも、電動モータMによって発生すべきトル
クの方向に対応した符号を有する値とされている。制御
用トルクデータTnow=0の付近の所定トルク範囲につ
いては、基本目標電流値Ibは0に設定されて、不感帯
とされている。
【0022】次に、CPU13は、制御用トルクデータ
Tnowに対して、一次低域通過フィルタ(LPF)処理
演算を実行して、一次低域通過フィルタ処理後の制御用
トルクデータBを求める(ステップR3)。一次低域通
過フィルタ演算は、たとえば、制御用トルクデータTno
wに対して、下記(1)式で示されるフィルタ演算子に
よる処理を施すことによって達成される。
【0023】
【数1】
【0024】制御用トルクデータTnowに対して一次低
域通過フィルタ処理を施すことにより、制御用トルクデ
ータTnowに含まれているノイズ成分(高周波成分)が
除去された制御用トルクデータBが得られる。さらに、
制御用トルクデータBは、制御用トルクデータTnowに
対して位相の遅れたデータとなっている。次に、CPU
13は、制御用トルクデータTnowから一次低域通過フ
ィルタ処理後の制御用トルクデータBを減じることによ
って、トルク微分値Tdifを求める(ステップR4)。
このトルク微分値Tdifを用いて、CPU13は、基本
目標電流値Ibに対して補正処理を施し、その結果とし
て電動モータMを駆動するための目標電流値I_objを求
める(ステップR5)。
【0025】具体的には、目標電流値I_objは、下記
(2)式に従って演算される。 I_obj=Ib+k*Tdif …(2) ただし、kは補正のゲインを表わす係数である。こうし
て目標電流値I_objが定まると、CPU13は、目標電
流値I_objに対応したデューティ比のPWM駆動パルス
をモータドライバ8に与える(ステップR6)。こうし
て、目標電流値I_objが達成されるように電動モータM
が駆動され、ステアリングホイール1に加えられた操舵
トルクに対応した適切な操舵補助力がステアリング機構
3に与えられることになる。
【0026】上記(2)式の第2項は、トルク微分値T
difを含む、いわば微分項であり、この微分項を目標電
流値の算出のために用いていることによって、目標電流
値の位相を進める効果が得られる。その結果、トルクセ
ンサ5による操舵トルクの検出からステアリング機構3
への操舵補助力の付与までの応答遅れ、すなわち位相遅
れの影響を補償することができる。これによって、ステ
アリング機構3およびステアリングホイール1に低周波
域の微振動が生じることを防止できる。その結果、操舵
フィーリングを向上することができる。
【0027】図3は、制御用トルクデータTnowの時間
変化を示す波形図である。図3(a)は、図2におけるス
テップR3,R4,R5の処理を省いて、基本目標電流
値Ibに基づいて電動モータMの駆動制御を行った場合
における制御用トルクデータTnowの時間変化を示して
いる。この場合、制御用トルクデータTnowは、0.2
秒の期間に約6周期のゆらぎを生じており、これによ
り、約30Hzの微振動がステアリング機構3およびステ
アリングホイール1に生じていることが理解される。
【0028】これに対して、図2のフローチャートに従
う処理を実行することによって、図3(b)に示すよう
に、制御用トルクデータTnowの低周波数域のゆらぎを
防止することができる。このことから、この実施形態の
適用によって、ステアリング機構3およびステアリング
ホイール1に低周波域の微振動が生じることを防止でき
ることが理解される。図4は、この発明の第2の実施形
態に係る電動パワーステアリング装置の動作を説明する
ためのフローチャートである。この実施形態の説明で
は、上述の図1を再び参照する。また、図4において、
図2に示された各ステップと同様の処理が行われるステ
ップには、図2の場合と同一の参照符号を付して示す。
【0029】上記図2に示された第1の実施形態の処理
では、一次低域通過フィルタ処理における時定数Tと、
目標電流値I_objを定める際のトルク微分値Tdifに関
するゲインを表わす係数kが一定値とされている。その
ため、一定周波数の振動の抑制のみが可能であって、負
荷等の外部要因や経時変化等によって振動(共振)周波
数が変化した場合などに、最適な補正が行われず、振動
を完全に解消できないおそれがある。
【0030】そこで、この実施形態では、ステアリング
機構3およびステアリングホイール1に生じている低周
波振動の周波数を検出し、この検出された振動周波数に
応じて時定数Tおよび補正係数kを可変設定することに
よって、より広範囲の周波数域における振動の防止が図
られている。具体的に説明すると、ステップR4におい
てトルク微分値Tdifが演算された後、振動周波数ft
を求めるための処理が実行される(ステップR11,R
12,R13,R14)。すなわち、まず、今制御周期
におけるトルク微分値Tdifと、前制御周期におけるト
ルク微分値Tdif_oldとが掛け合わされて、それらの積
の値が負であるかどうか、すなわち今制御周期と前制御
周期とでトルク微分値Tdifの符号が変化したかどうか
が調べられる(ステップR11)。トルク微分値Tdif
の符号に変化があれば、制御用トルクデータが増加傾向
から減少傾向に転じたか、または減少傾向から増加傾向
に転じたことを意味する。この場合には、ステップR1
2においてパラメータcntが+1だけインクリメント
される。トルク微分値Tdifの符号に変化がなければ、
パラメータcntのインクリメントは行われない。
【0031】そして、ステップR13において、タイマ
tの値が定数aに達したかどうかが判断される。タイマ
tが定数aに達するまでの一定時間内において、図4に
示された無限ループ処理を繰り返し実行することによ
り、制御用トルクデータTnowのゆらぎの周波数、すな
わち振動周波数を求めることができる。パラメータcn
tは、定数aに相当する一定時間内における制御用トル
クデータTnowの増減の回数に相当するから、振動周波
数ftは、パラメータcntの関数f1(cnt)として求
めることができる(ステップR14)。
【0032】こうして振動周波数ftが求まると、タイ
マtおよびパラメータcntがそれぞれ0にリセットさ
れる(ステップR15)。続いて、振動周波数ftが不
快な低周波振動に相当する周波数域の値かどうかを調べ
るための判断が行われる(ステップR16)。すなわ
ち、振動周波数ftが定数b,c(ただし、b,cは定
数であり、b<cである。)の間の値をとるかどうかが
調べられる。振動周波数ftが定数b,cの間をとると
きには、一次低域通過フィルタ(上記(1)式)におけ
る最適な時定数Tが求められる(ステップR17)。す
なわち、最適な時定数Tが、振動周波数ftの関数f2
(ft)として演算される。さらに、補正係数kが振動周波
数ftの関数f3(ft)として最適な値に設定される(ス
テップR18)。
【0033】次に、制御用トルクデータTnowに対して
ステップR17で設定された最適時定数Tが代入された
上記の一次低域通過フィルタ(上記(1)式)による処
理が行われて、低域通過フィルタ処理後の制御用トルク
データCが演算される(ステップR19)。そして、制
御用トルクデータTnowから一次低域通過フィルタ処理
後の制御用トルクデータCを減じることによって、トル
ク微分値Tdifが新たに求められる(ステップR2
0)。
【0034】こうして求められたトルク微分値Tdifを
用いて、基本目標電流値が補正され、目標電流値I_obj
が求められることになる(ステップR5)。ただし、ス
テップR5における補正処理においては、ステップR1
8において最適化された補正係数kが用いられる。その
後、ステップR5で設定された目標電流値に基づいて、
デューティ比が設定され、そのデューティ比のPWMパ
ルス信号がモータドライバ8に与えられることによっ
て、電動モータMが駆動される。
【0035】そして、タイマtが一定値Δtだけインク
リメントされ、前周期のトルク微分値Tdif_oldに今周
期のトルク微分値Tdifを代入して、今周期の無限ルー
プ処理を終える(ステップR21)。ステップR13に
おいて、タイマtが定数aに達していなければ(ステッ
プR13のNO)、振動周波数ftが求まらないので、
処理はステップR5へと進むことになる。この場合に
は、それまでの制御周期において設定されていた補正係
数kを用いて目標電流値I_objが求められることにな
る。
【0036】また、ステップR16において、振動周波
数ftが定数b,cの間の値をとらない場合には、ステ
ップR17〜R20の処理が省かれて、ステップR5の
処理が行われる。この場合、ステップR4において求め
られたトルク微分値Tdifが用いられ、かつ、前制御周
期までに設定された補正係数kを用いて、目標電流値I
_objが求められることになる(ステップR5)。以上の
ように、この実施形態では、制御用トルクデータのゆら
ぎの周波数(振動周波数ft)が求められ(ステップR
11〜R14)、この求められた振動周波数ftに基づ
いて一次低域通過フィルタ演算の時定数Tが最適化さ
れ、さらに、トルク微分値Tdifに基づく基本目標電流
値Ibの補正のための補正係数kの値が最適化される。
これによって、より広範囲の周波数の振動を抑制するこ
とが可能になる。
【0037】一次低域通過フィルタの時定数Tおよび補
正係数kは、振動周波数ftに自動的に適応して可変設
定されることになるから、負荷等の外部要因や経時変化
により振動(共振)周波数が変化した場合でも、振動の
抑制を効果的に行える。また、個々の車両のステアリン
グ機構において異なる振動周波数を予め調べて、それに
応じた時定数Tおよび補正係数kを予め設定しておく必
要がない。すなわち、特にチューニングを行わなくて
も、ステアリング機構における振動の発生を抑制でき
る。
【0038】このことは、図4の処理に対応したソフト
ウェアをROM14に搭載しておくことにより、コント
ローラ10は、ギヤ機構等の異なる複数の車種に対し
て、チューニングを行うことなく適用できることを意味
する。図5は、制御用トルクデータ演算処理(図2およ
ず図4のステップR1)の第1の例を説明するためのフ
ローチャートである。車両のイグニッションスイッチが
オンされると、初期設定(ステップS1)の後、A/D
変換器11からのトルクデータが時系列に従って3回サ
ンプリングされ、そのうちで値が近接した2つのトルク
データの平均値が求められ、今制御周期における電動モ
ータMの目標電流の設定のために用いる制御用トルクデ
ータTnowと、前制御周期において電動モータMの目標
電流の設定のために用いられた制御用トルクデータを表
す変数Toldとに代入される(ステップS2)。そし
て、制御用トルクデータTnowを用いて電動モータMの
目標電流が定められ(ステップS3)、これに対応した
PWM駆動信号がモータドライバ8に与えられる(ステ
ップS4)。この後、制御周期ごとに実行される無限ル
ープに入る。
【0039】無限ループでは、A/D変換器11からの
トルクデータが時系列に従って2回サンプリングされ、
これらが変数D1,D2にそれぞれ代入される(ステッ
プS5)。次に、変数D1,D2と前制御周期において
電動モータMの制御のために採用された制御用トルクデ
ータに対応した変数Toldとの各偏差|D1−Told|,
|D2−Told|が演算され、これらが大小比較される
(ステップS6)。そして、偏差が小さい方に対応した
いずれかの変数D1,D2が、今制御周期における制御
用トルクデータTnowとされる(ステップS7,S
8)。さらに、この制御用トルクデータTnowが、変数
Toldに代入される(ステップS9)。
【0040】そして、制御用トルクデータTnowに基づ
いて今制御周期における電動モータMの目標電流値が定
められ(図2のステップR2〜R5、または図4のステ
ップR2〜R4,R11〜R20,R5)、この定めら
れた目標電流値に基づいて、PWM駆動信号がモータド
ライバ8に与えられる(図2または図4のステップR
6)。以後、ステップS5以降の無限ループが繰り返し
実行され、制御用トルクデータTnowが制御周期ごとに
更新されて電動モータMの目標電流値の設定のために用
いられる。
【0041】このように、各制御周期において2つのト
ルクデータが時系列に従ってサンプリングされ、これら
のうちで前制御周期において電動モータMの制御のため
に採用されたものに近い方のトルクデータが今制御周期
における制御用トルクデータTnowとして採用される。
これにより、PWM駆動に起因するスイッチングノイズ
による影響を回避することができ、電動モータMの不所
望な制御が防がれるから、高周波数の振動を抑制でき、
操舵フィーリングを向上できる。
【0042】また、1回の制御周期において、2個のト
ルクデータをサンプリングしているだけであるので、制
御周期を圧迫するおそれもない。さらには、複数の制御
周期におけるトルクデータを平滑化する場合に比較する
と、低周波振動の原因となる位相遅れが生じず、格段に
優れた応答性を実現できる。図6は、制御用トルクデー
タ演算処理の第2の例を説明するためのフローチャート
である。この図6において、上述の図5に示された各ス
テップと実質的に同じ処理が行われるステップには、図
5の場合と同じ参照符号を付して示す。
【0043】この例では、制御周期ごとに実行される無
限ループにおいて、時系列に従って2個のトルクデータ
がサンプリングされた後(ステップS5)、さらに、こ
れらの2個のトルクデータを表す変数D1,D2の平均
値AV=(D1+D2)/2が求められる(ステップS
21)。そして、変数D1,D2および平均値AVと前
制御周期において採用された制御用トルクデータに対応
する変数Toldとの各偏差|D1−Told|,|D2−T
old|,|AV−Told|が演算され、これらが大小比較
される(ステップS22)。そして、変数D1,D2お
よび平均値AVのうちで変数Toldとの偏差が最も小さ
いものが、今制御周期における制御用トルクデータTno
wとされる(ステップS23,S24,S25)。その
後は、上述のステップS9以降の処理が行われる。
【0044】このように、この例では、今制御周期にお
いてサンプリングされた2個のトルクデータ(D1,D
2)と、それらの平均値(AV)とのうちで、前制御周
期において採用された制御用トルクデータ(Told)に
最も近いものを、電動モータMの駆動制御のために用い
るようにしている。これにより、さらに効果的にノイズ
の影響を回避することができ、操舵フィーリングをより
一層向上することができる。
【0045】以上、この発明の実施形態について説明し
たが、この発明は他の形態で実施することも可能であ
り、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設
計変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る電動パワーステア
リング装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の第1の実施形態における電動モータ
の制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】制御用トルクデータの時間変化を示す波形図で
ある。
【図4】この発明の第2の実施形態における電動モータ
の制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】制御用トルクデータ演算処理の第1の例を説明
するためのフローチャートである。
【図6】制御用トルクデータ演算処理の第2の例を説明
するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 3 ステアリング機構 5 トルクセンサ 6 車速センサ 10 コントローラ 11 A/D変換器 12 A/D変換器 13 CPU 14 ROM 15 RAM M 電動モータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両のステアリング機構に操舵補助力を与
    える電動モータを、操作部材に加えられる操舵トルクを
    表すトルクデータに基づいて駆動制御する電動パワース
    テアリング装置であって、 トルクデータの高周波成分を除去する低域通過フィルタ
    と、 上記低域通過フィルタによる処理前のトルクデータと、
    上記低域通過フィルタによる処理後のトルクデータとの
    差を求めることによって、トルクデータの微分値を求め
    る微分手段と、 トルクデータに基づいて上記電動モータの目標電流値の
    基本値である基本目標電流値を求める基本目標電流値演
    算手段、およびこの基本目標電流値演算手段によって求
    められた基本目標電流値を、上記微分手段によって求め
    られた微分値に基づいて補正する補正手段を備え、この
    補正手段による補正後の値を上記電動モータの目標電流
    値として定める目標電流値演算手段と、 この目標電流値演算手段によって定められた目標電流値
    に基づいて、上記電動モータを駆動するモータ駆動手段
    とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装
    置。
  2. 【請求項2】ステアリング機構において発生する振動の
    周波数を検出する振動周波数検出手段と、 この振動周波数検出手段によって検出される振動の周波
    数に基づいて、上記補正手段における補正の態様を変更
    する振動周波数適応手段とをさらに含むことを特徴とす
    る請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】上記トルクデータは、操作部材に加えられ
    る操舵トルクを検出するトルクセンサの出力を時系列に
    従ってサンプリングすることによって得られるデータで
    あり、 上記目標電流値演算手段は、制御周期毎に目標電流値を
    演算するものであり、 前制御周期において上記電動モータの制御に用いた制御
    用トルクデータと、時系列に従ってサンプリングされた
    複数のトルクデータとの各偏差を求める偏差演算手段
    と、 この偏差演算手段によって求められた偏差のうち最小の
    ものに対応する上記トルクデータを制御用トルクデータ
    として定める手段とをさらに含み、 上記低域通過フィルタ、微分手段および目標電流値演算
    手段は、上記制御用トルクデータを用いて各処理を実行
    するものであることを特徴とする請求項1または2記載
    の電動パワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】上記トルクデータは、操作部材に加えられ
    る操舵トルクを検出するトルクセンサの出力を時系列に
    従ってサンプリングすることによって得られるデータで
    あり、 上記目標電流値演算手段は、制御周期毎に目標電流値を
    演算するものであり、 前制御周期において上記電動モータの制御に用いた制御
    用トルクデータと、時系列に従ってサンプリングされた
    複数のトルクデータおよびこれらの複数のトルクデータ
    の平均値との各偏差を求める偏差演算手段と、 この偏差演算手段によって求められた偏差のうち最小の
    ものに対応する上記トルクデータまたは上記平均値を制
    御用トルクデータとして定める手段とをさらに含み、 上記低域通過フィルタ、微分手段および目標電流値演算
    手段は、上記制御用トルクデータを用いて各処理を実行
    するものであることを特徴とする請求項1または2記載
    の電動パワーステアリング装置。
JP2001050723A 2001-02-26 2001-02-26 電動パワーステアリング装置 Pending JP2002249058A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001050723A JP2002249058A (ja) 2001-02-26 2001-02-26 電動パワーステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001050723A JP2002249058A (ja) 2001-02-26 2001-02-26 電動パワーステアリング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002249058A true JP2002249058A (ja) 2002-09-03

Family

ID=18911636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001050723A Pending JP2002249058A (ja) 2001-02-26 2001-02-26 電動パワーステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002249058A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006315439A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Honda Motor Co Ltd 電動ステアリング装置
US20100211263A1 (en) * 2009-02-13 2010-08-19 Gm Global Technology Operations, Inc. Learning controller for the compensation of torque pulsations in a steering assembly
JP2015101336A (ja) * 2013-11-26 2015-06-04 ドクター エンジニール ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフトDr. Ing. h.c.F. Porsche Aktiengesellschaft 電気機械式ステアリング支援装置を含む自動車のステアリング装置を動作させる方法
US11249192B2 (en) 2016-11-30 2022-02-15 Blackmore Sensors & Analytics, Llc Method and system for automatic real-time adaptive scanning with optical ranging systems
US11366228B2 (en) 2017-07-10 2022-06-21 Blackmore Sensors & Analytics, Llc Method and system for time separated quadrature detection of doppler effects in optical range measurements
US11500106B2 (en) 2018-04-23 2022-11-15 Blackmore Sensors & Analytics, Llc LIDAR system for autonomous vehicle
US11537808B2 (en) 2016-11-29 2022-12-27 Blackmore Sensors & Analytics, Llc Method and system for classification of an object in a point cloud data set
US11585925B2 (en) 2017-02-03 2023-02-21 Blackmore Sensors & Analytics, Llc LIDAR system to adjust doppler effects
US11624828B2 (en) 2016-11-30 2023-04-11 Blackmore Sensors & Analytics, Llc Method and system for adaptive scanning with optical ranging systems
US11802965B2 (en) 2016-11-30 2023-10-31 Blackmore Sensors & Analytics Llc Method and system for doppler detection and doppler correction of optical chirped range detection
US11822010B2 (en) 2019-01-04 2023-11-21 Blackmore Sensors & Analytics, Llc LIDAR system

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4642544B2 (ja) * 2005-05-10 2011-03-02 本田技研工業株式会社 電動ステアリング装置
JP2006315439A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Honda Motor Co Ltd 電動ステアリング装置
US20100211263A1 (en) * 2009-02-13 2010-08-19 Gm Global Technology Operations, Inc. Learning controller for the compensation of torque pulsations in a steering assembly
GB2467761B (en) * 2009-02-13 2013-04-10 Gm Global Tech Operations Inc Learning controller for the compensation of torque pulsations in a steering assembly
US8589030B2 (en) * 2009-02-13 2013-11-19 GM Global Technology Operations LLC Learning controller for the compensation of torque pulsations in a steering assembly
JP2015101336A (ja) * 2013-11-26 2015-06-04 ドクター エンジニール ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフトDr. Ing. h.c.F. Porsche Aktiengesellschaft 電気機械式ステアリング支援装置を含む自動車のステアリング装置を動作させる方法
US9296416B2 (en) 2013-11-26 2016-03-29 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Method for operating a steering apparatus of a motor vehicle comprising an electromechanical steering-assistance device
US11537808B2 (en) 2016-11-29 2022-12-27 Blackmore Sensors & Analytics, Llc Method and system for classification of an object in a point cloud data set
US11921210B2 (en) 2016-11-29 2024-03-05 Aurora Operations, Inc. Method and system for classification of an object in a point cloud data set
US11624828B2 (en) 2016-11-30 2023-04-11 Blackmore Sensors & Analytics, Llc Method and system for adaptive scanning with optical ranging systems
US11802965B2 (en) 2016-11-30 2023-10-31 Blackmore Sensors & Analytics Llc Method and system for doppler detection and doppler correction of optical chirped range detection
US11874375B2 (en) 2016-11-30 2024-01-16 Blackmore Sensors & Analytics, LLC. Method and system for automatic real-time adaptive scanning with optical ranging systems
US11249192B2 (en) 2016-11-30 2022-02-15 Blackmore Sensors & Analytics, Llc Method and system for automatic real-time adaptive scanning with optical ranging systems
US11585925B2 (en) 2017-02-03 2023-02-21 Blackmore Sensors & Analytics, Llc LIDAR system to adjust doppler effects
US11366228B2 (en) 2017-07-10 2022-06-21 Blackmore Sensors & Analytics, Llc Method and system for time separated quadrature detection of doppler effects in optical range measurements
US11500106B2 (en) 2018-04-23 2022-11-15 Blackmore Sensors & Analytics, Llc LIDAR system for autonomous vehicle
US11947017B2 (en) 2018-04-23 2024-04-02 Aurora Operations, Inc. Lidar system for autonomous vehicle
US11822010B2 (en) 2019-01-04 2023-11-21 Blackmore Sensors & Analytics, Llc LIDAR system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2221236B1 (en) Electric power-steering controller
US20190084613A1 (en) Electric power steering apparatus
EP1808358B1 (en) Electric power steering apparatus
JP3968401B2 (ja) 電動式パワーステアリング装置
US6335604B1 (en) DC motor drive unit and motor-driven power steering control apparatus
US7086496B2 (en) Electric power steering apparatus
JP2002249058A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2000108916A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2007084006A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2004345596A (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP5573126B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2003237607A (ja) 車両の操舵装置
JP4776656B2 (ja) 電動パワーステアリング制御装置
JP2018002013A (ja) ステアリング制御装置
US6943512B2 (en) Control apparatus for electric power steering system
JP4089394B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JPH11105729A (ja) ステアリング装置
JP2004351983A (ja) 電動パワーステアリング装置およびモータ制御方法
JP4134646B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2005088666A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2001253358A (ja) 電動パワーステアリング制御装置
JPH10324262A (ja) 電動式パワーステアリングシステム
JP2005022468A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2004291815A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3837295B2 (ja) 電動パワーステアリング装置