JP2002248413A - 塗膜形成方法及び塗膜 - Google Patents

塗膜形成方法及び塗膜

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JP2002248413A
JP2002248413A JP2001048538A JP2001048538A JP2002248413A JP 2002248413 A JP2002248413 A JP 2002248413A JP 2001048538 A JP2001048538 A JP 2001048538A JP 2001048538 A JP2001048538 A JP 2001048538A JP 2002248413 A JP2002248413 A JP 2002248413A
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paint
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Tetsuji Nitta
哲治 新田
Manabu Yoshioka
学 吉岡
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水性ベース塗料及び酸/エポキシ硬化型クリ
ヤー塗料を用いる塗膜形成方法において、耐水付着性を
向上した塗膜形成方法を提供する。 【解決手段】 基材上に、水性ベース塗料を塗布して、
未硬化のベース塗膜を形成する工程(I)、上記ベース
塗膜の上に、酸/エポキシ硬化型クリヤー塗料を塗布し
て、未硬化のクリヤー塗膜を形成する工程(II)、並
びに、上記未硬化のベース塗膜及びクリヤー塗膜を同時
に加熱硬化させて、積層塗膜を得る工程(III)から
なる塗膜形成方法であって、上記水性ベース塗料は、ア
ミド基含有アクリル樹脂、並びに、アミノ基含有ポリシ
ロキサン又はアミノ基含有シランカップリング剤を含む
ものであることを特徴とする塗膜形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性ベース塗料及
び酸/エポキシ硬化型クリヤー塗料を用いる塗膜形成方
法、詳しくは、アミノ基含有ポリシロキサン又はアミノ
基含有シランカップリング剤を含有する水性ベース塗料
を塗布することを含む塗膜形成方法に関し、並びに、上
記塗膜形成方法により形成されてなる塗膜に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体や部品類には、一般的に、
下塗りとして電着塗膜を形成した上に、中塗り塗膜、ベ
ース塗膜及びクリヤー塗膜が順次形成される。このう
ち、ベース塗膜及びクリヤー塗膜の形成方法としては、
通常、基材にベース塗料を塗布した後、これを加熱硬化
させることなくクリヤー塗料を上に塗布し、得られるベ
ース塗膜及びクリヤー塗膜を同時に加熱硬化させるいわ
ゆる2コート1ベーク法が用いられる。
【0003】近年、環境保護の観点から塗料に含まれる
揮発性有機化合物の低減が望まれており、この対策とし
て、塗装工程中揮発溶剤量の割合が従来高かったベース
塗料を水性型にするとともに、塗装時における塗料の不
揮発分量を高くしたハイソリッド型塗料をクリヤー塗料
に使用することは、重要である。ハイソリッド型塗料と
しては、例えば、特開平8−259667号公報には、
(a)アクリル系ポリカルボン酸、(b)3個以上の水
酸基を有するポリエステルポリオールと酸無水物含有化
合物とを反応させて得られるポリエステルポリカルボン
酸、及び、(c)ポリエポキシドであって、それぞれ特
定の物性値を有するものを含有する酸/エポキシ硬化型
樹脂組成物が開示されている。
【0004】しかし、従来、2コート1ベーク法におい
て、ベース塗料が水性型であり、クリヤー塗料として酸
/エポキシ硬化型塗料を用いて自動車車体等に塗膜を形
成した場合に、長期間にわたり水分が塗膜中に徐々に浸
透していくと、ベース塗膜が基材から剥離する耐水2次
剥離という問題が生じ、この現象はベース塗膜の膜厚を
厚くする場合に顕著であった。
【0005】一方、特開2000−178478号公報
には、メタリック塗膜層の密着性を高めることができる
として、アミノ基等を有するシランカップリング剤をメ
タリック塗料中に配合することが開示されている。しか
しながら、水性ベース塗料及び酸/エポキシ硬化型クリ
ヤー塗料を用いる塗膜形成方法において、上述の耐水2
次剥離を好適に防止する方法は従来知られていなかっ
た。
【0006】
【解決しようとする課題】本発明の目的は、上記に鑑
み、水性ベース塗料及び酸/エポキシ硬化型クリヤー塗
料を用いる塗膜形成方法において、耐水付着性を向上し
た塗膜形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水性ベー
ス塗料及び酸/エポキシ硬化型クリヤー塗料を用いる2
コート1ベーク法による塗膜形成方法において、上記水
性ベース塗料にアミド基含有アクリル樹脂、並びに、ア
ミノ基含有ポリシロキサン又はアミノ基含有シランカッ
プリング剤を含有させることにより、アミノ基が硬化反
応に寄与し、ベース塗膜とクリヤー塗膜との界面におい
て反応が促進されて硬化性が向上する結果、両塗膜間の
付着性が高まることを見出し、本発明を完成した。
【0008】本発明は、基材上に、水性ベース塗料を塗
布して、未硬化のベース塗膜を形成する工程(I)、上
記ベース塗膜の上に、酸/エポキシ硬化型クリヤー塗料
を塗布して、未硬化のクリヤー塗膜を形成する工程(I
I)、並びに、上記未硬化のベース塗膜及び上記未硬化
のクリヤー塗膜を同時に加熱硬化させて、積層塗膜を得
る工程(III)からなる塗膜形成方法であって、上記
水性ベース塗料は、アミド基含有アクリル樹脂並びにア
ミノ基含有ポリシロキサン又はアミノ基含有シランカッ
プリング剤を含むものであることを特徴とする塗膜形成
方法である。上記アミノ基含有ポリシロキサン又は上記
アミノ基含有シランカップリング剤は、上記水性ベース
塗料固形分重量に対し、0.01〜2重量%であること
が好ましい。本発明は、また、上記塗膜形成方法により
形成されてなる塗膜を有する基材である。以下、本発明
を詳細に説明する。
【0009】本発明の塗膜形成方法は、基材上に、水性
ベース塗料を塗布して、未硬化のベース塗膜を形成する
工程(I)、上記ベース塗膜の上に、酸/エポキシ硬化
型クリヤー塗料を塗布して、未硬化のクリヤー塗膜を形
成する工程(II)、並びに、上記未硬化のベース塗膜
及び上記未硬化のクリヤー塗膜を同時に加熱硬化させ
て、積層塗膜を得る工程(III)からなる。工程(I) 上記工程(I)は、基材上に、水性ベース塗料を塗布し
て、ベース塗膜を形成することからなる。
【0010】上記水性ベース塗料は、アミド基含有アク
リル樹脂を含むものである。上記アミド基含有アクリル
樹脂は、塗膜形成性樹脂として含まれるものであり、ま
た、極性を持つアミド基を含むものであるので、上記水
性ベース塗料に配合されることにより、粘性制御効果が
発揮され、2コート1ベーク法においてもベース塗膜と
クリヤー塗膜との界面でのなじみや反転が制御されるの
で、外観に優れた塗膜が得られるほか、耐チッピング性
の向上にも寄与する。
【0011】上記アミド基含有アクリル樹脂は、数平均
分子量が5000〜30000であることが好ましく、
更に好ましくは7000〜25000である。5000
より小さいと作業性及び硬化性が充分でなく、3000
0を超えると塗装時の粘度が高くなり、かえって作業性
が悪くなる。なお、本明細書では、分子量はスチレンポ
リマーを標準とするGPC法により決定される。
【0012】上記アミド基含有アクリル樹脂は、20〜
180の水酸基価を有することが好ましく、更に好まし
くは30〜160である。上限を超えると塗膜の耐水性
が低下し、下限を下回ると塗膜の硬化性が低下する。ま
た、5〜80mgKOH/gの酸価を有することが好ま
しく、更に好ましくは10〜60mgKOH/gであ
る。上限を超えると、塗膜の耐水性が低下し、下限を下
回ると、水性塗料媒体中で凝集を招きかねず塗膜の硬化
性が低下する。
【0013】上記アミド基含有アクリル樹脂は、アミド
基含有エチレン性不飽和モノマーとその他のエチレン性
不飽和モノマーとをラジカル重合させることにより得る
ことができる。このラジカル重合における配合割合は、
アミド基含有アクリル樹脂を製造するのに用いるエチレ
ン性不飽和モノマーの総量を基準にして、アミド基含有
エチレン性不飽和モノマーが好ましくは1〜30重量
%、より好ましくは2〜20重量%、その他のエチレン
性不飽和モノマーが好ましくは99〜70重量%、より
好ましくは98〜80重量%である。上記アミド基含有
エチレン性不飽和モノマーの含有量が1重量%を下回る
と粘性制御能及び耐チッピング性が低下し、30重量%
を超えると得られる塗膜の耐水性が低下する。
【0014】上記アミド基含有エチレン性不飽和モノマ
ーの例としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチロ
ール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジブチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジオクチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−モノブチル(メタ)アクリルアミド及びN−モ
ノオクチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。好
ましいアミド基含有エチレン性不飽和モノマーは、アク
リルアミド、メタクリルアミド、N−モノブチルアクリ
ルアミド、N−モノブチルメタクリルアミドである。
【0015】上記その他のエチレン性不飽和モノマーと
しては、特に限定されるものではないが、まず、水酸基
含有エチレン性不飽和モノマーが挙げられる。上記水酸
基含有エチレン性不飽和モノマーとしては、下記一般式
(1)
【0016】
【化1】
【0017】〔式中、Rは水素原子又はメチル基を表
し、Xは下記基
【0018】
【化2】
【0019】(Yは炭素数2〜8の直鎖状又は分枝状の
アルキレン基を表し、mは3〜7の整数を表し、qは0
〜4の整数である。)で表される有機鎖、又は、下記基
【0020】
【化3】
【0021】(Rは水素原子又はメチル基を表し、nは
2〜50の整数である。)で表される有機鎖である。〕
で表される水酸基含有エチレン性不飽和モノマーを用い
ることができる。
【0022】上記一般式(1)で表される水酸基含有エ
チレン性不飽和モノマーの具体例としては、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート及び6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレ
ート;これらの化合物とε−カプロラクトンとの付加
物;(メタ)アクリル酸と大過剰のジオールとをエステ
ル化した化合物等が挙げられる。上記ジオールとしては
特に限定されず、例えば、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール等が挙げられる。上記水酸基
含有エチレン性不飽和モノマーとしては、上記一般式
(1)で表されるものの他に、アリルアルコール及びメ
タクリルアルコール等を用いてもよい。上記水酸基含有
エチレン性不飽和モノマーとしては、耐チッピング性を
向上させる点で、長鎖のものを用いることが好ましく、
例えば、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート又
は2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとε−カ
プロラクトンとの付加物等が挙げられる。
【0023】上記その他のエチレン性不飽和モノマーと
しては、また、カルボキシル基を有するエチレン性不飽
和モノマーを挙げることができる。その例として、(メ
タ)アクリル酸誘導体(例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、アクリル酸二量体
及びアクリル酸にε−カプロラクトンを付加させたα−
ハイドロ−ω−((1−オキソ−2−プロペニル)オキ
シ)ポリ(オキシ(1−オキソ−1,6−ヘキサンジイ
ル))等);並びに不飽和二塩基酸、そのハーフエステ
ル、ハーフアミド及びハーフチオエステル(例えば、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、そのハーフエステ
ル、ハーフアミド及びハーフチオエステル等)が挙げら
れる。
【0024】上記その他のエチレン性不飽和モノマーと
しては、更に、例えば、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アク
リレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラ
ウリルメタアクリレート、フェニルアクリレート、イソ
ボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ
ート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート及
びジヒドロジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレー
ト等の(メタ)アクリレートエステルモノマー;スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルケトン、t−ブチルス
チレン、パラクロロスチレン及びビニルナフタレン等の
重合性芳香族化合物;アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等の重合性ニトリル;エチレン、プロピレン等の
α−オレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の
ビニルエステル;ブタジエン、イソプレン等のジエン等
が挙げられる。このようなその他のエチレン性不飽和モ
ノマーは単独又は2種以上を混合して用いることができ
る。
【0025】上記アミド基含有アクリル樹脂は、上記各
エチレン性不飽和モノマーをラジカル共重合することに
より得ることができる。重合方法は、溶液ラジカル重合
のような公知の文献等に記載されている通常の方法を用
いうる。例えば、重合温度60〜160℃で2〜10時
間かけて適当なラジカル重合開始剤とモノマー混合溶液
とを適当な溶媒中へ滴下しながら撹拌する方法が挙げら
れる。ここで用いうるラジカル重合開始剤は通常重合に
際して使用するものであれば特に限定されず、例えば、
アゾ系化合物及び過酸化物等が挙げられる。また、ここ
で用いうる溶媒は反応に悪影響を与えないものであれば
特に限定されず、例えば、アルコール、ケトン及び炭化
水素系溶媒等が挙げられる。更に、分子量を調節するた
めに、ラウリルメルカプタンのようなメルカプタン及び
α−メチルスチレンダイマー等のような連鎖移動剤を必
要に応じて用いうる。
【0026】上記アミド基含有アクリル樹脂は、上記水
性ベース塗料の固形分100重量部あたり20〜80重
量部含むことが好ましい。20重量部未満であると、艶
が不足し、明度が低下する等の外観の低下を招きやすい
ほか、塗膜物性に劣りかねず、80重量部を超えると、
作業性や塗膜表面の平滑性が低下する場合がある。好ま
しくは、25〜70重量部である。
【0027】上記水性ベース塗料に用いる塗膜形成性樹
脂としては、上記アミド基含有アクリル樹脂以外のその
他の塗膜形成性樹脂を含むこともできる。このようなそ
の他の塗膜形成性樹脂としては特に限定されるものでは
なく、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を好ましいものとし
て挙げることができ、これらは1種又は2種以上を併用
して用いることができる。
【0028】上記アミド基含有アクリル樹脂及びこれ以
外のその他の塗膜形成性樹脂の固形分合計100重量部
に対し、上記その他の塗膜形成性樹脂は、固形分重量比
として50重量部以下であることが好ましく、より好ま
しくは30重量部以下である。これらの下限を超える
と、タレの抑制及び外観が低下する場合がある。
【0029】上記水性ベース塗料は、更に、アミノ基含
有ポリシロキサン又はアミノ基含有シランカップリング
剤を含むものである。これらのアミノ基含有ケイ素化合
物を配合することにより、ベース塗膜とクリヤー塗膜と
の界面において硬化反応が促進され、両塗膜間における
付着性が向上される。
【0030】上記アミノ基含有ポリシロキサンとして
は、分子中に少なくとも1つのアミノ基を有し且つポリ
シロキサン結合を有するものであれば特に限定されず、
例えば、ポリシロキサン鎖の1つの末端にアミノ基を有
するポリジメチルシロキサン又はポリジエチルシロキサ
ンが挙げられる。上記アミノ基含有ポリジメチルシロキ
サンとしては、例えば、ADDID(登録商標。以下、
同様。)280(ワッカーケミカルズ イーストアジア
社製)を用いることができる。上記アミノ基含有シラン
カップリング剤は、例えば、下記一般式
【0031】
【化4】
【0032】(式中、R′は末端にアミノ基を有する直
鎖状又は分枝状のアルキル基又はアルキルアミノアルキ
ル基を表し、Z1 、Z2 及びZ3 はそれぞれ同一又は異
なり水酸基又は加水分解してシラノールを生成する基を
表す。)で表される化合物を用いることができる。
【0033】上記Z1 、Z2 及びZ3 がそれぞれ同一又
は異なり加水分解してシラノールを生成する基である場
合には、これらの基としては、例えば、メトキシ、エト
キシ、ブトキシ等のアルコキシル基;塩素原子、臭素原
子等のハロゲン原子等が挙げられる。
【0034】上記水性ベース塗料が光輝性顔料を高い顔
料濃度、例えば、塗料組成物固形分の30重量%以上で
含むものであるときには、上記Z1 、Z2 及びZ3 が加
水分解され直ちに上記光輝性顔料の表面と結合すること
によって、塗膜の凝集破壊を防止することができ、優れ
た金属調光沢を発現させることも可能となるものと推測
される。
【0035】上記アミノ基含有シランカップリング剤の
なかでも、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等が好適
に用いられ、これらは、容易に合成又は入手することが
できる。
【0036】上記アミノ基含有シランカップリング剤の
他に、上記R′が末端にアミノ基を有する直鎖状のアル
キル基であるものがより好適に用いられ、このようなも
のとしては、例えば、ADDID900、ADDID9
10、ADDID920、ADDID930等のADD
ID900シリーズ(ワッカーケミカルズ イーストア
ジア社製)が特に好適に用いられる。
【0037】上記アミノ基含有ポリシロキサン又はアミ
ノ基含有シランカップリング剤は、シリコンの特性によ
って、水性媒体からなるベース塗膜の表面上に配向し、
アミノ基が、水性ベース塗料に含まれる塗膜形成性樹脂
組成物中の水酸基やカルボキシル基と、酸/エポキシ硬
化型クリヤー塗料に含まれる塗膜形成性樹脂組成物中の
イソシアネート基、カルボキシル基、エポキシ基、水酸
基等との反応触媒になるものと推測され、これにより、
ベース塗膜とクリヤー塗膜の界面において硬化反応が促
進され、両塗膜間の密着性が向上されるものと考えられ
る。また、上記アミノ基含有シランカップリング剤は、
このもの自体とベース塗料中及び/又はクリヤー塗料中
の塗膜形成性樹脂組成物との反応も促進するため、両塗
膜間の密着性がより向上されるものと考えられる。
【0038】上記アミノ基含有ポリシロキサン又は上記
アミノ基含有シランカップリング剤は、それぞれ1種又
は2種以上用いることができ、上記アミノ基を含有する
ポリシロキサン及びシランカップリング剤を併用しても
よい。
【0039】上記アミノ基含有ポリシロキサン又は上記
アミノ基含有シランカップリング剤の配合量としては、
上記水性ベース塗料固形分重量に対し、0.01〜2重
量%であることが好ましい。0.01重量%未満である
と、ベース塗膜とクリヤー塗膜との間の付着性が充分に
向上せず、2重量%を超えると、塗膜に凹み、ハジキや
耐水白化を生じる。好ましくは、0.07〜1重量%で
ある。
【0040】本発明において使用する水性ベース塗料
は、通常、硬化剤を含有するものである。上記硬化剤と
しては、アミノ樹脂、ブロックイソシアネート樹脂、エ
ポキシ化合物、アジリジン化合物、カルボジイミド化合
物、オキサゾリン化合物等が好ましいものとして挙げら
れ、混合物を用いることができる。得られた塗膜の諸性
能、コストの点からアミノ樹脂又はブロックイソシアネ
ート樹脂が特に好ましく用いられる。
【0041】上記硬化剤の含有量は、アミド基含有アク
リル樹脂とその他の塗膜形成樹脂を含めた塗膜形成性樹
脂の固形分総量に対して15〜100重量%である。含
有量が15重量%を下回ると硬化性が不充分となり、1
00重量%を上回ると硬化膜が堅くなりすぎ脆くなる。
【0042】上記アミノ樹脂としては、特に限定される
ものではなく、メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミ
ン樹脂又はメチル、ブチル混合型メラミン樹脂を用いる
ことができる。例えば、三井サイテック株式会社から市
販されている「サイメル−303」、「サイメル25
4」、「サイメル202」、「ユーバン226」及び
「ユーバン20N60」、住友化学工業株式会社から市
販されている「スミマールシリーズ」等が挙げられる。
【0043】上記アミノ樹脂の含有量は、上述のアミド
基含有アクリル樹脂その他の塗膜形成性樹脂との固形分
に対して15〜100重量%とすることが好ましく、更
に好ましくは20〜100重量%である。含有量が15
重量%を下回ると硬化性が不充分となり、100重量%
を上回ると硬化膜が堅くなりすぎ脆くなる。
【0044】更に、ブロックイソシアネート樹脂として
は、ポリイソシアネートに活性水素を有するブロック剤
を付加させることによって得られ、加熱によりブロック
剤が解離してイソシアネート基が発生し、上記アミド基
含有アクリル樹脂中の官能基と反応し硬化するものが挙
げられる。
【0045】上記ブロックイソシアネート樹脂は、特に
限定されず、代表的なポリイソシアネート類としては、
トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソ
シアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート、1,3−
シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキ
サンジイソシアネート、1,2−シクロヘキサンジイソ
シアネートなどの脂肪族環式イソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート等の芳香族イソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナ
ンジイソシアネートメチル等の脂環族イソシアネート、
これらのヌレート体等の多量体および混合物を用いるこ
とができる。
【0046】上記ブロック剤としては、例えば、ハロゲ
ン化炭化水素、メタノール、エタノール、n−プロパノ
ール、イソプロパノール、フルフリルアルコール、アル
キル基置換フルフリルアルコール、ベンジルアルコール
などの脂肪族、芳香族又は複素環式アルコール、メチル
エチルケトンオキシム、メチルイソブチルケトンオキシ
ム、アセトンオキシム、シクロヘキサンオキシム等のオ
キシム類、その他にカプロラクタム等を挙げることがで
きる。これらの中で好ましいものはオキシム類、アルコ
ール類である。また更に、ブロック剤を解離させるため
の触媒を用いることができる。
【0047】上記ブロックイソシアネートの配合量は、
上述のアミド基含有アクリル樹脂と塗膜形成性樹脂との
固形分に対して、20〜100重量%であることが好ま
しく、40〜100重量%であることが更に好ましい。
上記範囲外では、硬化が不足する。
【0048】上記水性ベース塗料に使用し得る顔料とし
ては、光輝性顔料を含むことができ、例えば、干渉マイ
カ粉、着色マイカ粉、ホワイトマイカ粉、グラファイト
等の無色有色偏平顔料;フレーク状顔料;アルミニウ
ム、酸化アルミニウム、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、スズ
等の金属や合金等の無着色若しくは着色された金属性光
輝材等を挙げることができる。上記光輝性顔料として
は、形状は特に限定されず、更に着色されていても良い
が、例えば、平均粒径(D50)が2〜50μmであり、
厚さが0.1〜5μmであるものが好ましい。また、平
均粒径が10〜35μmであるものが光輝感に優れ、更
に好適に用いられる。上記光輝性顔料は、上記水性ベー
ス塗料の固形分に対する顔料重量濃度(PWC)として
15〜50重量%となるように配合することが好まし
い。
【0049】上記水性ベース塗料は、光輝性顔料以外の
顔料を含むこともできる。このような顔料としては特に
限定されず、例えば、アゾキレート系顔料、不溶性アゾ
系顔料、縮合アゾ系顔料、ジケトピロロピロール系顔
料、ベンズイミダゾロン系顔料、フタロシアニン系顔
料、インジゴ顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、
ジオキサン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリ
ノン系顔料、金属錯体顔料等の有機系着色顔料;黄鉛、
黄色酸化鉄、酸化クロム、ベンガラ、カーボンブラッ
ク、二酸化チタン等の無機着色顔料等が挙げられる。更
に、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸マグネシウ
ム、クレー、タルク、焼成カオリン等の体質顔料を併用
してもよい。これらは1種又は2種以上を使用してもよ
い。
【0050】上述の光輝性顔料及びその他の全ての顔料
を含めた上記水性ベース塗料中の顔料濃度(PWC)
は、一般的には0.1〜50重量%であり、好ましくは
0.5〜40重量%であり、より好ましくは1〜30重
量%である。50重量%を超えると塗膜外観が低下す
る。
【0051】上記水性ベース塗料は、上記各成分の他に
添加剤を含むものであってもよい。上記添加剤としては
特に限定されないが、例えば、塗装作業性を確保するた
めに、粘性制御剤を挙げることができる。上記粘性制御
剤としては特に限定されないが、一般にチクソトロピー
性を示すものを使用することができ、例えば、架橋性又
は非架橋性重合体微粒子、脂肪酸アマイドの膨潤分散
体、アマイド系脂肪酸、長鎖ポリアミノアマイドのリン
酸塩等のポリアマイド系のもの;酸化ポリエチレンのコ
ロイド状膨潤分散体等のポリエチレン系のもの;有機酸
スメクタイト粘土、モンモリロナイト等の有機ベントナ
イト系のもの;ケイ酸アルミ、硫酸バリウム等の無機顔
料;顔料の形状により粘性が発現する偏平顔料等を挙げ
ることができる。上記添加剤としては、上記粘性制御剤
の他に、塗料に通常添加される添加剤、例えば、表面調
整剤、酸化防止剤、消泡剤等を配合してもよい。これら
の配合量としては、当業者が通常用いる量を使用する。
【0052】上記水性ベース塗料の全固形分量は、10
〜70重量%であることが好ましい。10重量%未満で
あると、粘性が低すぎてなじみやムラ等の外観不良が発
生し、70重量%を超えると、粘性が高すぎて塗膜外観
が低下するおそれがある。好ましくは、15〜60重量
%である。
【0053】上記水性ベース塗料の製造方法としては特
に限定されず、例えば、顔料等の配合物を所望により顔
料分散樹脂等を用いて分散する等の当業者に周知の方法
を使用することができる。
【0054】上記工程(I)における基材としては特に
限定されず、例えば、金属、プラスチック、発泡体等が
挙げられ、これらのうち、金属、特に鋳造物が有利に用
いられるが、カチオン電着塗装可能な金属製品が特に好
適に使用される。上記金属製品としては特に限定され
ず、例えば、鉄、銅、アルミニウム、スズ、亜鉛等の金
属単体、並びに、これらの金属単体を含む合金及び鋳造
物が挙げられる。具体的には、乗用車、トラック、オー
トバイ、バス等の自動車の車体及び部品が挙げられる。
上記金属製品は、リン酸塩、クロム酸塩等で予め化成処
理されたものが特に好ましい。
【0055】上記基材には、上記化成処理を施された鋼
板上に、防食性、防錆性の付与を目的として、電着塗膜
が形成されていてもよい。上記電着塗膜を形成する電着
塗料としては、カチオン型又はアニオン型の電着塗料を
使用することができるが、カチオン型電着塗料が防食性
に優れた積層塗膜を与えるため好ましい。
【0056】上記基材には、上記電着塗膜の上に、更に
中塗り塗膜が形成されていてもよい。中塗り塗膜が形成
されていると、下地の欠陥が隠蔽され、上塗り塗装後の
表面平滑性が確保されて外観が向上するほか、耐衝撃
性、耐チッピング性等の塗膜物性を付与することが容易
になる。上記中塗り塗膜を形成する中塗り塗料としては
特に限定されないが、通常、顔料、塗膜形成樹脂及び硬
化剤を含む。
【0057】上記中塗り塗料に用いられる顔料としては
特に限定されず、例えば、上述の水性ベース塗料に用い
得るものとして記載した有機系及び無機系の顔料、体質
顔料を使用することができる。上記中塗り塗料として
は、一般的に、カーボンブラックと二酸化チタンとを主
要顔料としたグレー系のメラミン硬化系又はイソシアネ
ート硬化系のものが用いられる。上記中塗り塗料は、上
塗り塗色と明度や色相等を合わせたいわゆるカラー中塗
り塗料とすることもできる。上記電着塗料及び上記中塗
り塗料の調製方法としてはそれぞれ特に限定されず、例
えば、従来公知の方法を用いることができる。
【0058】工程(II) 本発明の塗膜形成方法における工程(II)は、上述の
工程(I)により得られるベース塗膜の上に、酸/エポ
キシ硬化型クリヤー塗料を塗布して、クリヤー塗膜を形
成することからなる。
【0059】上記クリヤー塗料としては酸/エポキシ硬
化型であれば特に限定されず、例えば、塗膜形成性樹
脂、硬化剤及びその他の添加剤からなるものを挙げるこ
とができる。上記クリヤー塗料に用いられる塗膜形成性
樹脂としては、ポリエポキシド化合物(c)及びカルボ
キシル基含有樹脂を含むものが用いられ、加熱によるエ
ポキシ基とカルボキシル基との反応により形成されるエ
ステル結合を有しているものが好適に用いられる。
【0060】上記カルボキシル基含有樹脂としては、下
記(a)が10〜70重量部及び下記(b)が5〜70
重量部からなるものを用いることが望ましい。 (a)1分子中に平均2個以上のカルボキシル基をも
ち、酸価が5〜300mgKOH/g(固形分)であ
り、数平均分子量が500〜8000であるアクリル系
ポリカルボン酸。 (b)3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオー
ルと酸無水物とを反応させることにより得られるもので
あって、酸価が50〜350mgKOH/g(固形分)
であり、数平均分子量が400〜3500であり、重量
平均分子量/数平均分子量が1.8以下であるポリエス
テルポリカルボン酸。
【0061】上記アクリル系ポリカルボン酸(a)とし
ては、アクリル系ポリ酸無水物(a1)とモノアルコー
ル(a2)とを反応させることにより得られるものであ
って、カルボキシル基とカルボン酸エステル基とが隣接
した炭素に結合するアクリル系ポリカルボン酸を用いる
ことが望ましい。
【0062】上記アクリル系ポリ酸無水物(a1)は、
酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマー15〜40重
量%、好ましくは15〜35重量%と、酸無水物基を有
しないエチレン性不飽和モノマー60〜85重量%、好
ましくは65〜85重量%とを共重合させることにより
得られる。上記酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマ
ーの量が15重量%未満では硬化性が不足し、40重量
%を超えると塗膜が固く脆くなりすぎて耐候性が不足す
る。上記酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマーとし
ては特に限定されず、例えば、無水イタコン酸、無水マ
レイン酸、無水シトラコン酸等が例示される。
【0063】上記酸無水物基を有しないエチレン性不飽
和モノマーは、酸無水物基に悪影響を与えないエチレン
性不飽和モノマーであれば特に制限されないが、エチレ
ン性不飽和結合を1つ有する炭素数3〜15、特に3〜
12のモノマーを用いることが好ましい。上記酸無水物
基を有しないエチレン性不飽和モノマーは、樹脂同士の
相溶性を向上させるために、2種以上を併用することも
好ましい。
【0064】このような酸無水物基を有しないエチレン
性不飽和モノマーとしては、先のアミド基含有アクリル
樹脂の記載で挙げた、その他のエチレン性不飽和モノマ
ーが挙げられるが、その他、例えば、シェル社製のVe
oVa−9及びVeoVa−10等のバーサテイック酸
グリシジルエステル等が挙げられる。スチレン又はスチ
レン誘導体を用いる場合には、上記アクリル系ポリ酸無
水物(a1)を形成する全モノマーの固形分重量に対
し、5〜40重量%の範囲で用いることが望ましい。
【0065】上記酸無水物基を有しないエチレン性不飽
和モノマーとして、更に、アクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、マレイン酸のようなカルボキシル基を有す
るモノマー、又は、水酸基を有するエチレン性不飽和モ
ノマーと酸無水物基含有化合物との付加物等を用いるこ
ともできる。中でも、エチレン性不飽和基とカルボキシ
ル基との間に炭素数5〜20個程度分のスペーサー部分
を有する長鎖のカルボキシル基含有モノマーを用いれ
ば、塗膜の耐擦傷性が向上するため特に好ましい。
【0066】上記アクリル系ポリ酸無水物(a1)の数
平均分子量は、好ましくは500〜8000であり、よ
り好ましくは800〜6000であり、更に好ましくは
1500〜4000である。500未満であると、硬化
性が不充分となり、8000を超えると、樹脂同士の相
溶性が低下して塗膜の外観品質が低下する。
【0067】上記モノアルコール(a2)としては、炭
素数が1〜12個、特に1〜8個のものを用いることが
好ましい。上記炭素数とすることにより、上述のアクリ
ル系ポリ酸無水物(a1)との反応時にアルコールが揮
発しやすく、酸無水物基を再生するのに好適となる。
【0068】上記モノアルコール(a2)としては、例
えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i
−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t
−ブタノール、n−ヘキシルアルコール、ラウリルアル
コール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メトキ
シプロパノール、エトキシプロパノール、フルフリルア
ルコール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノ
エタノール、アセトール、アリルアルコール、プロパル
ギルアルコール等が例示される。
【0069】上記アクリル系ポリ酸無水物(a1)と上
記モノアルコール(a2)とを反応させてアクリル系ポ
リカルボン酸(a)を合成する場合、酸無水物基と水酸
基とのモル比は、好ましくは1/10〜1/1、より好
ましくは1/5〜1/1、更に好ましくは1/2〜1/
1となるようにする。1/10未満であると、過剰のア
ルコールによって硬化時のワキの原因となり、1/1を
超えると、未反応の酸無水物基の残存により貯蔵安定性
が悪くなる。
【0070】上記反応により得られるカルボキシル基と
カルボン酸エステル基とを有するアクリル系ポリカルボ
ン酸(a)は、酸価が5〜300mgKOH/gであ
る。5mgKOH/g未満であると、硬化性が不足し、
300mgKOH/gを超えると、貯蔵安定性が不良と
なる。好ましくは、50〜250mgKOH/gであ
る。
【0071】上記アクリル系ポリカルボン酸(a)は、
1分子中に平均で少なくとも2個、好ましくは2〜15
個の酸無水物基を有する。2個未満では硬化性に不足
し、15個を超えると塗膜が固く脆くなりすぎて耐候性
が不足する場合がある。上記アクリル系ポリカルボン酸
(a)の配合量は、本発明に用いるクリヤー塗料中の全
不揮発分に対し、好ましくは10〜70重量%、より好
ましくは15〜50重量%、更に好ましくは20〜45
重量%である。10重量%未満であると、得られる塗膜
の耐候性が低下し、70重量%を超えると、塗膜の硬化
性が低下する。
【0072】上記ポリエステルポリカルボン酸(b)
は、3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール
(b1)と酸無水物(b2)とをハーフエステル化反応
させることにより得られるものである。上記ポリエステ
ルポリオール(b1)は、エステル結合鎖を2個以上有
する多価アルコールであり、酸無水物基と反応して1分
子当り2個以上の酸官能性及び下記の特性を有するポリ
エステルポリカルボン酸(b)となる。
【0073】このようなポリエステルポリオール(b
1)は、少なくとも3個の水酸基を有する炭素数3〜1
6の低分子多価アルコールにε−カプロラクトン等のラ
クトン化合物を付加させて鎖延長することにより、合成
することもできる。上記低分子多価アルコールに線状の
脂肪族基を導入することにより、得られる塗膜に可撓性
が付与され耐衝撃性が向上する。
【0074】上記低分子多価アルコールとしては、例え
ば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
1,2,4−ブタントリオール、ジトリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール
及びグリセリン並びにこれらの混合物等が例示され、好
ましくは、トリメチロールプロパン、ジトリメチロール
プロパン及びペンタエリスリトール並びにこれらとラク
トン化合物との付加物等が例示される。
【0075】上記ラクトン化合物としては特に限定され
ず、例えば、ε−カプロラクトン、γ−カプロラクト
ン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン及びγ−
ブチロラクトン等が挙げられ、好適にはε−カプロラク
トン、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトンが用い
られる。
【0076】上記酸無水物(b2)としては特に限定さ
れず、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水コハク酸等
が例示される。
【0077】上記ポリエステルポリオール(b1)と上
記酸無水物(b2)とのハーフエステル化反応は、室温
〜150℃において常圧である等の通常の反応条件によ
り、行うことができる。上記ポリエステルポリオール
(b1)の水酸基は、全てをカルボキシル基に変性する
必要はなく、一部を未反応のまま残してもよく、後者の
方法によれば、分子量分布がシャープとなるので、高度
のハイソリッド化が可能となり、耐候性及び耐水性に優
れた塗膜を形成することができる。
【0078】上記ポリエステルポリカルボン酸(b)の
酸価は、50〜350mgKOH/g(固形分)であ
る。50mgKOH/g(固形分)未満であると、塗料
の硬化性が不足し、350mgKOH/g(固形分)を
超えると、樹脂粘度が高くなりすぎて塗料不揮発分濃度
の低下を招く。好ましくは、100〜300mgKOH
/g(固形分)であり、より好ましくは、150〜25
0mgKOH/g(固形分)である。
【0079】上記ポリエステルポリカルボン酸(b)の
数平均分子量は、400〜3500である。400未満
であると、硬化性が不足し、3500を超えると、樹脂
粘度が高くなりすぎて塗装粘度に希釈された希釈塗料の
不揮発分の低下を招く。好ましくは、500〜2500
であり、より好ましくは、700〜2000である。上
記ポリエステルポリカルボン酸(b)の重量平均分子量
/数平均分子量は、1.8以下である。1.8を超える
と、塗膜の耐水性及び耐候性が低下する。好ましくは、
1.5以下であり、より好ましくは、1.35以下であ
る。
【0080】上記ポリエステルポリカルボン酸(b)
は、分子中に水酸基を有することで、塗膜表面にカルボ
キシル基と水酸基が同時に提供されるため、例えばリコ
ート時の密着性が向上する。上記ポリエステルポリカル
ボン酸(b)の水酸基価(固形分)は、好ましくは15
0以下であり、より好ましくは5〜120であり、更に
好ましくは10〜110である。150を超えると、耐
水性が低下するようになる。
【0081】上記ポリエステルカルボン酸(b)は、1
分子中に平均0.1個以上の水酸基を有することが望ま
しく、この場合には、水酸基とカルボキシル基とを有す
る上記ポリエステルカルボン酸(b)が上述のポリエポ
キシド(c)及び上述のアクリル系ポリカルボン酸
(a)の両方と好適に反応し、より強固な塗膜を形成す
ることができる。
【0082】上記ポリエステルカルボン酸(b)は、上
述の条件を満たすために、上記ポリエステルポリオール
(b1)の水酸基のモル量に対する上記酸無水物(b
2)の酸無水物基のモル量を0.2〜1.0倍、特に
0.5〜0.9倍とすることが好ましい。0.2倍未満
であると、塗料の硬化性が不足する。
【0083】上記ポリエステルポリカルボン酸(b)の
配合量は、本発明に用いるクリヤー塗料中の全不揮発分
の重量に対し、好ましくは5〜70重量%であり、より
好ましくは5〜50重量%であり、更に好ましくは10
〜40重量%である。5重量%未満であると、塗料の不
揮発分濃度が上がらず、70重量%を超えると、塗膜の
耐候性が低下する。
【0084】上記ポリエポキシド化合物(c)は、1分
子中にエポキシ基を平均で2個以上、好ましくは2〜1
0個、より好ましくは3〜8個有する化合物である。上
記ポリエポキシド化合物(c)として好ましいものは、
エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー(c1)10
〜60重量%、好ましくは15〜50重量%、及び、エ
ポキシ基を有しないエチレン性不飽和モノマー(c2)
40〜90重量%、好ましくは50〜85重量%を共重
合することにより得られるアクリル系ポリエポキシドで
ある。上記エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー
(c1)が10重量%未満であると、硬化性が不足し、
60重量%以上では固くなりすぎて耐候性が不足する。
【0085】上記エポキシ基含有エチレン性不飽和モノ
マー(c1)としては特に限定されず、例えば、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メ
タ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキサニル
(メタ)アクリレート等が例示される。硬化性と貯蔵安
定性とをバランスよく確保するためには、グリシジル
(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
【0086】上記エポキシ基を有しないエチレン性不飽
和モノマー(c2)としては、上述のアクリル系ポリ酸
無水物(a1)に関して述べた酸無水物基を有しないエ
チレン性不飽和モノマーのうち、エポキシ基に影響を及
ぼさないものを用いることができる。
【0087】上記エポキシ基を有しないエチレン性不飽
和モノマー(c2)としては、上述の一般式(1)で表
される水酸基含有エチレン性不飽和モノマーを用いるこ
ともできる。上記水酸基含有エチレン性不飽和モノマー
を用いると、得られる塗膜の密着性及びリコート性が向
上する。水酸基とエポキシ基とを有するアクリル系ポリ
エポキシドは、カルボキシル基とカルボン酸エステル基
とを有する上述のアクリル系ポリカルボン酸(a)と、
水酸基及びエポキシ基の両方の官能基において反応し結
合するので、より強固な塗膜を得ることができる。
【0088】上記エポキシ基を有しないエチレン性不飽
和モノマー(c2)として用いる水酸基含有エチレン性
不飽和モノマーとしては、炭素数が5〜23、特に5〜
13のものを好ましく用いることができる。5未満であ
ると、架橋点近傍のフレキシビリティがなくなるため固
くなりすぎ、23を超えると、架橋点間分子量が大きく
なりすぎる。
【0089】上記ポリエポキシド化合物(c)の数平均
分子量は、好ましくは500〜10000であり、より
好ましくは1000〜8000であり、更に好ましくは
1500〜5000である。500未満であると、塗料
の硬化性が不足し、10000を超えると、塗装粘度に
希釈された希釈塗料の不揮発分が低下する。
【0090】上記ポリエポキシド化合物(c)のエポキ
シ当量は、好ましくは50〜700であり、より好まし
くは80〜600であり、更に好ましくは100〜50
0である。50未満であると、固くなりすぎて塗膜が脆
くなり、700を超えると、塗料の硬化性が不充分とな
るので、好ましくない。
【0091】上記ポリエポキシド化合物(c)の水酸基
価(固形分)は、好ましくは5〜300であり、より好
ましくは10〜200であり、更に好ましくは15〜1
50である。5未満であると、密着性に劣り、300を
超えると、塗料不揮発分が低下したり塗膜の耐水性が不
足する。
【0092】上述のクリヤー塗料に好適な上記ポリエポ
キシド化合物(c)は、ポリエポキシド化合物(c)を
製造するのに用いるモノマーの総重量を基準にし、上述
の水酸基含有エチレン性不飽和モノマー5〜70重量%
と、上記エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー(c
1)10〜60重量%と、必要に応じて水酸基及びエポ
キシ基の何れも有しないエチレン性不飽和モノマー0〜
85重量%とを共重合することによって得られる。この
場合、得られるポリエポキシド化合物(c)は、1分子
中にエポキシ基を平均で2〜12個、より好ましくは3
〜10個有し、水酸基を平均で0.5〜10個、より好
ましくは1〜8個有する。
【0093】上記ポリエポキシド化合物(c)の配合量
は、上述のクリヤー塗料に含まれる塗膜形成性樹脂組成
物中の全固形分の重量に対し、好ましくは10〜80重
量%であり、より好ましくは20〜70重量%であり、
更に好ましくは30〜65重量%である。10重量%未
満であると、硬化性が低下し、80重量%を超えると、
耐候性が低下する。
【0094】本発明に用いる酸/エポキシ硬化型クリヤ
ー塗料は、ハイソリッド系クリヤー塗料として好適に用
いられる。上記酸/エポキシ硬化型クリヤー塗料は、環
境保護の点から、ハイソリッド系クリヤー塗料として用
いることが好ましい。本発明にいうハイソリッド系クリ
ヤー塗料は、上記アクリル系ポリカルボン酸(a)、上
記ポリエステルポリカルボン酸(b)及び上記ポリエポ
キシド化合物(c)の3成分を混合することにより製造
することができる。特に、カルボキシル基とカルボン酸
エステル基とを有する上記アクリル系ポリカルボン酸
(a)を用い、水酸基とエポキシ基とを有する上記ポリ
エポキシド化合物(c)を用いた場合には、耐酸性に特
に優れた塗膜を形成するハイソリッド系クリヤー塗料が
得られる。
【0095】上記ハイソリッド系クリヤー塗料として
は、上記アクリル系ポリカルボン酸(a)及び上記ポリ
エステルポリカルボン酸(b)に含有されるカルボキシ
ル基と、上記ポリエポキシド化合物(c)に含有される
エポキシ基とのモル比が、好ましくは1/1.4〜1/
0.6、より好ましくは1/1.2〜1/0.8となる
量で配合する。1/1.4未満であると、塗膜の耐候性
が低下し、1/0.6を超えると、得られる塗料の硬化
性が低下する。
【0096】上記ハイソリッド系クリヤー塗料として
は、更に、上記アクリル系ポリカルボン酸(a)に含有
されるカルボキシル基又はカルボキシル基結合炭素に隣
接する炭素に結合するカルボン酸エステル基と、上記ポ
リエステルポリカルボン酸(b)及び上記ポリエポキシ
ド化合物(c)に含有される水酸基とのモル比が、好ま
しくは1/2.0〜1/0.5、より好ましくは1/
1.5〜1/0.7となる量で配合する。1/2.0未
満であると、水酸基が過剰となるため耐水性が低下し、
1/0.5を超えると、得られる塗料の硬化性が低下す
る。
【0097】上記ハイソリッド系クリヤー塗料の硬化機
構は、先ず加熱により上記アクリル系ポリカルボン酸
(a)中のカルボキシル基とカルボン酸エステル基とが
反応して上記アクリル系ポリカルボン酸(a)中に酸無
水物基が生成し、遊離のモノアルコールが生成する。生
成したモノアルコールは蒸発して系外へ除去される。そ
して上記アクリル系ポリカルボン酸(a)中に生成した
酸無水物基は、上記ポリエステルポリカルボン酸(b)
及び上記ポリエポキシド化合物(c)に含有される水酸
基と反応することにより架橋点を形成し、再度カルボキ
シル基を形成する。このカルボキシル基及び上記ポリエ
ステルポリカルボン酸(b)中に存在するカルボキシル
基は、上記ポリエポキシド化合物(c)中に存在するエ
ポキシ基と反応することにより架橋点を形成する。この
ように3種類のポリマーが相互に反応することにより硬
化が進行し、高い密度で架橋した塗膜が形成される。
【0098】上記ハイソリッド系クリヤー塗料中には、
例えば4級アンモニウム塩等のような酸とエポキシとの
エステル化反応に通常用いられる硬化触媒を含んでもよ
い。上記硬化触媒としては、ベンジルトリエチルアンモ
ニウムクロリド又はブロミド、テトラブチルアンモニウ
ムクロリド又はブロミド、サリチレート又はグリコレー
ト、パラトルエンスルホネート等が例示される。
【0099】上記硬化触媒の添加量は、上記ハイソリッ
ド系クリヤー塗料の樹脂組成物の固形分重量に対して、
一般に0.01〜3.0重量%であり、好ましくは0.
1〜1.5重量%であり、より好ましくは0.4〜1.
2重量%である。0.01重量%未満であると、添加し
た効果が得られず、3.0重量%を超えると、貯蔵安定
性が低下する。
【0100】上記ハイソリッド系クリヤー塗料中には、
特開平2−151651号公報等に開示されたスズ系の
化合物を混合することもできる。上記スズ系触媒として
は、例えばジメチルスズビス(メチルマレート)、ジメ
チルスズビス(エチルマレート)、ジメチルスズビス
(ブチルマレート)、ジブチルスズビス(ブチルマレー
ト)等が挙げられる。
【0101】上記スズ系触媒の添加量は、上記ハイソリ
ッド系クリヤー塗料の樹脂組成物の固形分重量に対し
て、一般に0.05〜6.0重量%であり、好ましくは
0.1〜4.0重量%であり、より好ましくは0.2〜
2.0重量%である。0.05重量%未満であると、
貯蔵安定性が低下し、6.0重量%を超えると、耐候性
が低下する。上述の硬化触媒と上記スズ系触媒とを併用
する場合には、上記硬化触媒と上記スズ系触媒の重量比
は、1/4〜1/0.2とすることが好ましい。
【0102】本発明に用いるクリヤー塗料には、架橋密
度を上げ、耐水性の向上を図るために、ブロックイソシ
アネートを加えることもできる。上記ハイソリッド系ク
リヤー塗料は、また、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防
止剤、レオロジーコントロール剤、表面調整剤等を添加
してもよく、これらは公知のものを用いることができ
る。上記ハイソリッド系クリヤー塗料は、粘度調整等の
目的で、アルコール系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、エ
ステル系溶剤、ケトン系溶剤等の溶剤を用いることもで
きる。
【0103】上記クリヤー塗料は、特に、上述のベース
塗膜が未硬化の状態で塗布する場合には、層間のなじみ
や反転、タレ等を防止するべく、上記水性ベース塗料に
ついて記載した粘性制御剤を含有することが好ましい。
上記粘性制御剤の添加量は、上記クリヤー塗料の樹脂固
形分100重量部に対して0.01〜10重量部である
ことが好ましい。0.01重量部未満であると、粘性制
御効果が得られず、タレ等の不具合を招くおそれがあ
り、10重量部を超えると、外観が低下する傾向にあ
る。より好ましくは、0.02〜8重量部であり、更に
好ましくは、0.03〜6重量部である。
【0104】上記クリヤー塗料中の固形分含有量は、好
ましくは30〜80重量%であり、より好ましくは40
〜70重量%であるが、塗布時の固形分含有量として
は、好ましくは25〜75重量%であり、より好ましく
は30〜70重量%である。
【0105】上記クリヤー塗料の塗料形態としては、水
溶性、水分散性又はエマルションからなる水性型のほ
か、有機溶剤型、非水分散型、粉体型の何れでもよく、
必要により、硬化触媒、表面調整剤等を用いることがで
きる。上記クリヤー塗料の調製方法としてはそれぞれ特
に限定されず、例えば、従来公知の方法を用いることが
できる。
【0106】本発明の塗膜形成方法において上記中塗り
塗料、上記水性ベース塗料及び上記酸/エポキシ硬化型
クリヤー塗料を塗布する方法としては、それぞれ特に限
定されず、例えば、当業者に知られた方法を用いること
ができる。このような方法としては、例えば、通称「リ
アクトガン」と言われるエアー静電スプレー;通称「マ
イクロ・マイクロ(μμ)ベル」、「マイクロ(μ)ベ
ル」、「メタベル」等と言われる回転霧化式の静電塗装
機等を用いることにより行うことができる。好ましく
は、回転霧化式の静電塗装機等を用いる方法である。
【0107】上記水性ベース塗料を自動車車体等に対し
て塗布する場合には、意匠性を高めるために、エアー静
電スプレーによる多ステージ塗装、好ましくは2ステー
ジで塗布するか、又は、エアー静電スプレーと上記の回
転霧化式の静電塗装機とを組み合わせた塗布方法により
行うことが好ましい。
【0108】上記クリヤー塗料を塗布する前に、及び、
場合により上記ベース塗料を塗布する前に、それぞれ例
えば室温〜100℃未満にて1〜15分間加熱すること
によって塗膜を予め乾燥させる工程を含んでもよく、こ
のような乾燥工程を施すことにより架橋度のより高い硬
化塗膜とし、良好な仕上がり外観が得られる。
【0109】上述のハイソリッド系クリヤー塗料を用い
る場合は、塗布後のセッティング時間は、3〜15分程
度とされる。3分未満であると、ワキが発生しやすく、
15分を超えると、効果が飽和し埃等が付着するため、
好ましくない。
【0110】上記各塗膜の乾燥膜厚は、用途により変化
するが、それぞれ、ベース塗膜5〜35μm、クリヤー
塗膜10〜80μmである。これらの上限を超えると、
鮮映性が低下したり、塗装時にムラ、流れ等の不具合が
起こることがあり、下限を下回ると、下地の凹凸が隠蔽
できず、膜切れが発生したりする。上記クリヤー塗膜
は、クリヤー塗料として上述のハイソリッド系クリヤー
塗料を用いる場合には、一般に乾燥膜厚が25〜70μ
mとなる範囲で塗装される。
【0111】工程(III) 本発明の塗膜形成方法における工程(III)は、上述
の工程(I)により得られる未硬化のベース塗膜及び上
述の工程(II)により得られる未硬化のクリヤー塗膜
を同時に加熱硬化させて、積層塗膜を得ることからな
る。上記加熱硬化は、通常、100〜180℃にて行う
ことができ、これにより高い架橋密度の硬化塗膜が得ら
れる。100℃未満であると、硬化が充分ではなく、1
80℃を超えると、塗膜が固く脆くなる。好ましくは、
120〜160℃である。硬化時間は硬化温度により変
化するが、120〜160℃で10〜40分間が適当で
ある。上述の塗布方法において、中塗り塗膜を焼き付け
硬化させる工程を含まない場合には、未硬化の中塗り塗
膜は、上記工程(III)により上記ベース塗膜及び上
記クリヤー塗膜と同時に加熱硬化され、積層塗膜が得ら
れることになる。
【0112】このようにして得られる中塗り塗膜、ベー
ス塗膜及びクリヤー塗膜からなる膜厚の合計は、通常3
0〜300μmである。300μmを超えると、冷熱サ
イクル等の膜物性が低下し、30μm未満であると、膜
自体の強度が低下する。好ましくは、50〜250μm
である。
【0113】本発明の塗膜形成方法は、上述の水性ベー
ス塗料に上述のアミノ基含有ポリシロキサン又はアミノ
基含有シランカップリング剤を含むので、上述のアミド
基含有アクリル樹脂を含む水性ベース塗料及び酸/エポ
キシ硬化型クリヤー塗料を用いる本発明の塗膜形成方法
において、ベース塗膜及びクリヤー塗膜の間の密着性を
向上することができる。このような効果を奏する機構
は、明らかではないが、次のように考えられる。
【0114】上記アミノ基含有ポリシロキサン又はアミ
ノ基含有シランカップリング剤は、これらに含有される
シリコンの特性によって、水性媒体からなるベース塗膜
の表面上に配向し、両シラン化合物に含有されるアミノ
基が、水性ベース塗料に含まれる塗膜形成性樹脂組成物
中の水酸基やカルボキシル基と、酸/エポキシ硬化型ク
リヤー塗料に含まれる塗膜形成性樹脂組成物中のイソシ
アネート基、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基等と
の反応を触媒するものと推定され、これにより、ベース
塗膜とクリヤー塗膜との界面において硬化反応が促進さ
れ、両塗膜間の密着性が向上するものと考えられる。上
記アミノ基含有シランカップリング剤は、更に、上記ア
ミノ基含有シランカップリング剤自体とベース塗料中及
び/又はクリヤー塗料中の塗膜形成性樹脂組成物との反
応も促進するものと推定され、これにより、両塗膜間の
密着性が一層向上されるものと考えられる。このような
塗膜形成方法及び上記塗膜形成方法により得られる塗膜
を有する基材は、特に自動車の車体や部品類のベース塗
料及びクリヤー塗料の塗装に好適に用いることができ
る。
【0115】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳細
に説明するが、本発明は以下の実施例により限定される
ものではない。部、%は、それぞれ重量部、重量%を意
味する。製造例1 アミド基含有アクリル樹脂の製造 窒素導入管、撹拌機、温度調節機、滴下ロート及び冷却
管を備えた2Lの反応容器にプロピレングリコールエチ
ルエーテル450部を仕込んで、温度を107℃とし
た。次に、アクリルアミド100部をプロピレングリコ
ールメチルエーテル200部に溶かし、これにスチレン
50部、2−エチルヘキシルメタクリレート200部、
n−ブチルアクリレート313部、メタクリル酸77
部、水酸基含有重合性単量体(プラクセルFM−1、ダ
イセル化学社製)260部及びt−ブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート8部を混合することによりモ
ノマー溶液を別途調製した。このモノマー溶液を反応容
器に撹拌下、3時間かけて滴下した後、30分間撹拌を
継続し、更にt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート5部とプロピレングリコールメチルエーテル5
0部との混合液を15分間かけて滴下した後、1時間攪
拌を継続し、樹脂固形分が59%、数平均分子量130
00、水酸基価60及び酸価50mgKOH/gのアク
リル樹脂を得た。このアクリル樹脂500部を、樹脂固
形分が75%になるまで脱溶剤し、ジメチルエタノール
アミン23.4部、イオン交換水925部を加えて、樹
脂固形分が22%の水溶性アクリル樹脂を得た。
【0116】製造例2 クリヤー塗料の製造 (1)アクリル系ポリカルボン酸の合成 温度計、攪拌機、冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備
えた3Lの反応槽にキシレン700重量部、ソルベッソ
100(エッソ社製芳香族炭化水素系溶剤)350重量
部を仕込み、130℃に昇温して保持した。一方、スチ
レンモノマー300重量部、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル109重量部、アクリル酸イソブチル325重量
部、アクリル酸26重量部、無水マレイン酸240重量
部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト300重量部、およびt−ブチルパーオキシ2−エチ
ルヘキサノエイト150重量部及びキシレン150重量
部からなる溶液を調製し、滴下ロートから上記反応槽内
に3時間かけて滴下した。滴下終了後30分間にわたり
130℃で保持した後、t−ブチルパーオキシ2−エチ
ルヘキサノエイト20重量部及びキシレン20重量部か
らなる溶液を30分間で滴下した。この滴下終了後、さ
らに1時間130℃にて反応を継続させ、その後溶剤を
1100重量部脱溶剤して、数平均分子量2000のア
クリル系ポリ酸無水物を含む不揮発分70重量%のワニ
スを調製した。得られたワニス1590重量部に、メタ
ノール125重量部を加え、70℃で23時間反応さ
せ、酸価158mgKOH/g(固形分)のアクリル系
ポリカルボン酸を得た。尚、このアクリル系ポリカルボ
ン酸について赤外線吸収スペクトルを測定し、酸無水物
基の吸収(1785cm-1)が消失するのを確認した。
【0117】(2)ポリエステルポリカルボン酸の合成 温度計、攪拌機、冷却管、窒素導入管を備えた3Lの反
応槽に3−エトキシプロピオン酸エチル278重量部、
トリメチロールプロパン268重量部、ε−カプロラク
トン228重量部、酸化ジブチルスズ0.1重量部を仕
込み、150℃に昇温して保持した。2時間にわたり1
50℃で保持した後、加温して溶解したヘキサヒドロ無
水フタル酸616重量部を加え、150℃で1時間保持
して、数平均分子量800、重量平均分子量/数平均分
子量=1.18、酸価202mgKOH/g(固形分)
及び水酸基価101mgKOH/g(固形分)のポリエ
ステルポリカルボン酸を含む不揮発分80重量%のワニ
スを得た。
【0118】(3)ポリエポキシドの合成 温度計、攪拌機、冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備
えた2Lの反応槽にキシレン250重量部、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部
を仕込み、130℃に昇温して保持した。一方、メタク
リル酸グリシジル450重量部、メタクリル酸イソボル
ニル236重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル6
4重量部、t−ブチルスチレン250重量部、t−ブチ
ルパーオキシ2−エチルヘキサノエイト110重量部及
びキシレン150重量部からなる溶液を調製し、滴下ロ
ートから上記反応槽内に3時間かけて滴下した。溶液温
度は130℃に保持した。滴下終了後30分間にわたり
130℃で保持した後、t−ブチルパーオキシ2−エチ
ルヘキサノエイト10重量部及びキシレン50重量部か
らなる溶液を30分間で滴下した。この滴下終了後、さ
らに1時間130℃にて反応を継続させ、その後溶剤を
270重量部脱溶剤して、数平均分子量2200、エポ
キシ当量316及び水酸基価25mgKOH/g(固形
分)のアクリル系ポリエポキシドを含む不揮発分72重
量%のワニスを得た。
【0119】(4)クリヤー塗料の調製 上記により合成されたアクリル系ポリカルボン酸ワニス
と、ポリエステルポリカルボン酸ワニス及びアクリル系
ポリエポキシドワニスを、それぞれ不揮発分で24重量
部:25重量部:51重量部となるように混合し、紫外
線吸収剤(チヌビン900、チバガイギー社製)2重量
部、光安定剤(サノールLS−440、三共社製)1重
量部、テトラブチルアンモニウムブロミド硬化触媒1.
5重量部及び表面調整剤(モダフロー、モンサント社
製)0.1重量部をディスパー攪拌しながら混合した。
得られた塗料のカルボキシル基/エポキシ基の当量比
は、100/96であった。この塗料0.5±0.1g
を精秤し、110±5℃で60分乾燥後の塗料の質量を
精秤し、乾燥前の塗料の質量で割った値を100倍して
算出した不揮発分は56.0重量%であり、VOCは4
40g/Lであった。
【0120】実施例1〜4、比較例1 (水性ベース塗料の製造)先の製造例で得られた水溶性
アクリル樹脂273部とアルミニウム顔料ペースト「ア
ルミペースト MH−8801」(旭化成社製)19部
を加えて均一分散し、更に、メラミン樹脂「サイメル2
02」(三井サイテック社製)50部を加えて均一分散
することによりメタリックベース塗料組成物を得た。次
いで、この組成物に、ベース塗料固形分重量に対し表1
に示す量(重量%)となるように、アミノ基含有シラン
カップリング剤(ADDID900、ワッカーケミカル
ズ イーストアジア社製)又はアミノ基含有ポリシロキ
サン(ADDID280、ワッカーケミカルズ イース
トアジア社製)を添加してメタリックベース塗料を得、
この塗料をイオン交換水を希釈媒体として用いて60秒
(No.4フォードカップを使用し、20℃で測定)に
希釈した。得られた希釈済み水性ベース塗料は、固形分
25%の均一な水性ベース塗料であった。
【0121】(塗膜形成方法)30cm×40cm、厚
み0.8mmのダル鋼板をリン酸亜鉛処理した後、カチ
オン電着塗料(パワートップV−6、日本ペイント社
製)を乾燥膜厚20μmとなるように塗布し加熱硬化さ
せた後、中塗り塗料(オルガP−2グレー、日本ペイン
ト社製)を乾燥膜厚35μmとなるように塗布された基
材に、上記で得たメタリック水性ベース塗料を乾燥膜厚
15μmとなるように内部印加型のメタベルを用い、印
加電圧−60kV、回転数25000rpm、シェービ
ングエアー圧3.5kg/cm2 、吐出量120cc/
分で2ステージ塗装した。2回の塗布の間に、1.5分
間のインターバルを行った。2回目の塗布後、3分間セ
ッティングを行った後、80℃で3分間プレヒートを行
った。次に、上記で得られた水性ベース塗装板の半面
に、製造例2で得たハイソリッド系の酸/エポキシ硬化
型クリヤー塗料を、乾燥膜厚35μmとなるようにマイ
クロマイクロベルを用いて、印加電圧−90kV、回転
数30000rpm、シェービングエアー圧1.5kg
/cm2、吐出量280cc/分で、1ステージ塗装
し、7分間セッティングした。次いで、得られた塗装板
を乾燥機で140℃で20分間焼き付けを行い、積層塗
膜を得た。
【0122】(評価)得られた積層塗膜の耐水付着性に
ついて、40℃の温水に30日間浸漬した後、塗膜にカ
ッターナイフにて正方形に2mm×2mmのマス目状に
10×10=100マスのカット目を入れた後、セロフ
ァンテープ(セロテープ、ニチバン社製)を塗面上に付
着させ、45°の方向に引き剥がすことにより測定し、
下記の基準に従って評価した。結果を表1に示す。 ○ 極めて良好。 ○△ 良好。 △ やや低下。 △× かなり低下。 × 著しく低下。
【0123】
【表1】
【0124】表1から、アミノ基含有ポリシロキサン又
はアミノ基含有シランカップリング剤の何れをも含まな
い比較例1では、耐水付着性に著しく劣るが、アミノ基
含有ポリシロキサン又はアミノ基含有シランカップリン
グ剤の何れかを含む実施例1〜4では、耐水付着性は極
めて良好又はほぼ良好であり、また、実施例1と実施例
4との比較から、アミノ基含有シランカップリング剤の
方がアミノ基含有ポリシロキサンよりも良好な結果が得
られ、更に、実施例2と実施例1、3及び4との比較か
ら、アミノ基含有ポリシロキサン又はアミノ基含有シラ
ンカップリング剤は本発明に用いる水性ベース塗料固形
分重量に対し0.05重量%以下であると耐水付着性に
若干劣ることが分かった。
【0125】
【発明の効果】本発明の塗膜形成方法は、上述の構成を
有することから、水性ベース塗料及び酸/エポキシ硬化
型クリヤー塗料を用いる場合において、従来の耐水2次
剥離という問題を抑止し、ベース塗膜とクリヤー塗膜と
の間の密着性が向上されるもので、特に、ベース塗料及
びクリヤー塗料をウエット・オン・ウエットで塗布した
のち得られる塗膜を同時に加熱硬化させる2コート1ベ
ーク法に好適に用いられ、自動車の車体や部品類の2コ
ート1ベーク法により好適に用いられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/24 302 B05D 7/24 302P 303 303E C09D 133/26 C09D 133/26 163/00 163/00 183/08 183/08 Fターム(参考) 4D075 AA02 AA10 AE06 AE08 BB26Z CA13 CA38 DA06 DA23 DA25 DB01 DB31 DC12 DC13 EA06 EA19 EA43 EB22 EB43 EB45 EB56 4J038 CG001 CG002 CG171 DB001 DD001 DD002 DG001 DG002 DG172 DL082 GA09 JC35 KA03 MA08 MA09 NA04 NA12 PA19 PB07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、水性ベース塗料を塗布して、
    未硬化のベース塗膜を形成する工程(I)、前記ベース
    塗膜の上に、酸/エポキシ硬化型クリヤー塗料を塗布し
    て、未硬化のクリヤー塗膜を形成する工程(II)、並
    びに、前記未硬化のベース塗膜及び前記未硬化のクリヤ
    ー塗膜を同時に加熱硬化させて、積層塗膜を得る工程
    (III)からなる塗膜形成方法であって、前記水性ベ
    ース塗料は、アミド基含有アクリル樹脂、並びに、アミ
    ノ基含有ポリシロキサン又はアミノ基含有シランカップ
    リング剤を含むものであることを特徴とする塗膜形成方
    法。
  2. 【請求項2】 アミノ基含有ポリシロキサン又はアミノ
    基含有シランカップリング剤は、水性ベース塗料固形分
    重量に対し、0.01〜2重量%である請求項1記載の
    塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の塗膜形成方法によ
    り形成されてなる塗膜を有する基材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006036871A (ja) * 2004-07-26 2006-02-09 Sk Kaken Co Ltd 水性塗料及び塗装方法
CN105199537A (zh) * 2015-09-30 2015-12-30 中航飞机起落架有限责任公司 一种溶剂型碳化钨钴耐磨涂料
JP2017140748A (ja) * 2016-02-09 2017-08-17 株式会社エフコンサルタント 積層体、及び積層体の形成方法

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