JP2002242745A - 水ジェット推進艇の燃料噴射制御装置 - Google Patents

水ジェット推進艇の燃料噴射制御装置

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JP2002242745A
JP2002242745A JP2001037051A JP2001037051A JP2002242745A JP 2002242745 A JP2002242745 A JP 2002242745A JP 2001037051 A JP2001037051 A JP 2001037051A JP 2001037051 A JP2001037051 A JP 2001037051A JP 2002242745 A JP2002242745 A JP 2002242745A
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engine
intake
fuel injection
pressure sensor
control device
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JP2001037051A
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English (en)
Inventor
Isao Sugano
功 菅野
Tetsuya Masuko
徹也 益子
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Yamaha Marine Co Ltd
Original Assignee
Sanshin Kogyo KK
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸気圧センサーで大気圧を正確に検出するこ
とができるとともに、クランキング時などにバッテリー
電圧が低下しても、より正確な大気圧の値を記憶するこ
とができるようにする。 【解決手段】 エンジン6を停止させるストップスイッ
チ(例えば、キルスイッチ74やランヤードスイッチ7
5)のオンによるエンジン停止後で、かつ制御装置59
の稼働時に、吸気圧センサー61の検出値を大気圧の値
として不揮発性のメモリーに記憶する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水ジェット推進艇
の燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水ジェット推進艇は、エンジンで駆動さ
れるジェット推進機のインペラで発生する噴流を噴射ノ
ズルから後方に噴射することにより推進するものであ
る。
【0003】ところで、自動車や船外機では、エンジン
を始動させる際には、メインスイッチをオンしてから、
スタータモータや手動などでエンジンのクランク軸を回
転させてクランキングさせ、このクランキングにより、
エンジンを稼動開始すなわち始動させている。そして、
メインスイッチをオンした時、すなわち、制御装置の稼
動時で、かつエンジン停止時に、エンジンの吸気通路に
設けられた吸気圧センサーで吸気圧を計測し、この計測
された吸気圧の値を大気圧として、揮発性のメモリーで
あるRAMなどの記憶部に記憶している場合がある。こ
のような場合には、クランキング後は、制御装置は、記
憶部から記憶されている大気圧の値を読み出し、この大
気圧の値を加味して、燃料噴射弁の燃料噴射量を決定し
ている。このようにすると、吸気圧センサーで大気圧を
検出することができるので、大気圧センサーを別途設け
る必要がなくなり、部品点数を削減することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水ジェ
ット推進艇では、自動車や船外機のようなメインスイッ
チが無く、スタータスイッチをオンしてエンジンがクラ
ンキングを始めてからエンジン内の電源が立ち上がって
制御装置が稼働するから、エンジン稼働後の吸気圧セン
サーの検出値を大気圧として使用することができないと
いう問題があった。
【0005】また、クランキング時に、図12に示すよ
うに、バッテリーの電圧が一旦リセット電圧よりも低下
して、制御装置がリセットされることがある。すると、
制御装置のRAMなどの揮発性のメモリーに記憶されて
いる大気圧の値もリセットされる。そして、バッテリー
の電圧が再びリセット電圧よりも高くなった際に、制御
装置のCPUが稼動し、吸気圧センサーで吸気圧を計測
し、この計測された吸気圧の値を大気圧の値として、R
AMなどの記憶部に記憶することになる。
【0006】しかしながら、この際には、クランキング
しているので、吸気圧センサーの検出値は大気圧よりも
低くなっており、記憶部に記憶されている大気圧の値が
実際の大気圧の値からずれてしまうことになる。そのた
め、燃料噴射弁の燃料噴射量が適正な値からずれ、空燃
比A/Fが薄くなったりして、エンジンの稼働が不調に
なることがある。特に、低温でクランキングした際に、
バッテリーの電圧がリセット電圧よりも低下することが
ある。
【0007】そこで、本発明の第1の目的は、吸気圧セ
ンサーで大気圧を正確に検出することができるととも
に、クランキング時などにバッテリー電圧が低下して
も、より正確な大気圧の値を記憶することができる水ジ
ェット推進艇の燃料噴射制御装置を提供することであ
る。
【0008】一方、エンジンの各気筒の吸気圧を検出す
る際には、各気筒の吸気通路を計測管でそれぞれ連結
し、この計測管に吸気圧センサーを取付けている。この
吸気圧センサーでは、エンジン間のバラツキが生じやす
く、燃料を濃い目に供給する必要がある。その結果、燃
料消費量が増大するおそれが生じやすい。
【0009】このため、エンジン間のバラツキを小さく
するために、1本の吸気通路の吸気圧を検出する吸気圧
センサーを設け、この吸気圧センサーが検出する吸気圧
の極小値を用いることが検討されている。そして、吸気
圧の極小値を検出するための方法として、サンプリング
の時間間隔を小さくして、前後の検出値を比較して極小
値を求めることが考えられるが、サンプリングの時間間
隔を小さくすると、マイコンなどの制御装置に負担がか
かり、高い能力の制御装置を用いる必要があり、制御装
置の値段が高くなり、コストが上昇する。
【0010】そのため、吸気圧センサーの検出する吸気
圧が略極小値となるクランク軸の回転位置であるピーク
吸気圧位置と、エンジン回転数との関係を前もって調べ
ておいて、クランク軸の回転数からピーク吸気圧位置を
判断し、クランク軸の回転位置がピーク吸気圧位置にな
った際に、吸気圧センサーの吸気圧をサンプリングする
ことも考えられる。このようにすると、クランク軸が1
回転する毎に1回サンプリングすれば済み、サンプリン
グの時間間隔を長くすることができ、安価な制御装置を
採用することができる。
【0011】しかしながら、確かにクランク軸の回転に
より、ピーク吸気圧位置は略確定するが、エンジンの稼
働状態や経年変化などにより、ピーク吸気圧位置がズレ
ていることがある。そして、図19(a)に図示するよ
うに、吸気圧センサー61が短い空気流路99を介して
吸気通路33bに取付けられていると、吸気圧センサー
61が検出する検出信号は図18(a)に図示するよう
になり、ピーク値(すなわち、極小値)付近が凹凸して
いる。そのため、サンプリング時期(すなわち、制御装
置がピーク吸気圧位置と判断したクランク軸の回転位
置)が実際のピーク吸気圧位置からズレると、吸気圧の
極小値を必ずしも正確に検出することができなかった。
【0012】そこで、本発明の第2の目的は、サンプリ
ングする時期が実際のピーク吸気圧位置からズレても、
吸気圧センサーの吸気圧の極小値を極力正確に検出する
ことができる水ジェット推進艇の燃料噴射制御装置を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1は、ジェット推進機がエンジンで
駆動され、このエンジンの吸気通路のスロットル弁より
下流に燃料噴射弁と吸気圧センサーとが設けられて、制
御装置により、エンジンの稼働状態に応じて燃料噴射量
を決定している水ジェット推進艇の燃料噴射制御装置に
おいて、エンジンを停止させるストップスイッチが設け
られるとともに上記制御装置の記憶部には不揮発性のメ
モリーが設けられ、この制御装置は、上記ストップスイ
ッチのオンによるエンジン停止後で、かつ制御装置の稼
働時に、吸気圧センサーの検出値を大気圧の値として上
記不揮発性のメモリーに記憶し、その後のエンジン稼働
時に、不揮発性のメモリーに記憶された大気圧の値を加
味して、燃料噴射弁の燃料噴射量を決定していることを
特徴とする水ジェット推進艇の燃料噴射制御装置を提供
するものである。
【0014】請求項1によれば、エンジンを停止させる
ストップスイッチ(例えば、キルスイッチやランヤード
スイッチ)のオンによるエンジン停止後で、かつ制御装
置の稼働時に、吸気圧センサーの検出値を大気圧の値と
して不揮発性のメモリーに記憶しているから、エンジン
停止後に吸気圧センサーで大気圧を正確に検出すること
ができ、別途大気圧センサーを設けた場合に比して部品
点数を削減することができる。しかも、検出された大気
圧の値は、不揮発性のメモリーに記憶されており、クラ
ンキング時にバッテリーが低下して制御装置がリセット
されても、その記憶が消去されることはない。そして、
バッテリーの電圧が再度上昇してきた際には、エンジン
が稼働しているが、その際には吸気圧センサーの検出値
を大気圧の値として記憶されることはない。その結果、
記憶部に記憶されている大気圧の値が実際の大気圧の値
からずれてしまうことを極力防止することができる。
【0015】また、本発明の請求項2は、ジェット推進
機がエンジンで駆動され、このエンジンの吸気通路のス
ロットル弁より下流に燃料噴射弁と吸気圧センサーとが
設けられて、制御装置により、エンジンの稼働状態に応
じて燃料噴射量を決定している水ジェット推進艇の燃料
噴射制御装置において、上記制御装置を稼働させるメイ
ンスイッチとエンジンを始動させるスタータスイッチと
が設けられるとともに上記制御装置の記憶部には不揮発
性のメモリーが設けられ、この制御装置は、上記メイン
スイッチのオンによる制御装置の稼働時に、吸気圧セン
サーの検出値を大気圧の値として上記不揮発性のメモリ
ーに記憶し、その後のエンジン稼働時に、不揮発性のメ
モリーに記憶された大気圧の値を加味して、燃料噴射弁
の燃料噴射量を決定していることを特徴とする水ジェッ
ト推進艇の燃料噴射制御装置を提供するものである。
【0016】請求項2によれば、メインスイッチのオン
による制御装置の稼働時に、吸気圧センサーの検出値を
大気圧の値として不揮発性のメモリーに記憶しているか
ら、その後のスタータスイッチのオンでエンジンが始動
される前までに、吸気圧センサーで大気圧を正確に検出
することができ、別途大気圧センサーを設けた場合に比
して部品点数を削減することができる。なお、クランキ
ング時にバッテリーが低下して制御装置がリセットされ
た場合の作用効果は請求項1の発明と同じである。
【0017】本発明の請求項3は、ジェット推進機がエ
ンジンで駆動され、このエンジンの吸気通路のスロット
ル弁より下流に燃料噴射弁と吸気圧センサーとが設けら
れて、制御装置により、エンジンの稼働状態に応じて燃
料噴射量を決定している水ジェット推進艇の燃料噴射制
御装置において、エンジンを始動させるスタータスイッ
チが設けられるとともに上記制御装置の記憶部には不揮
発性のメモリーが設けられ、この制御装置は、上記スタ
ータスイッチのオンによるエンジン始動前で、かつ制御
装置の稼働時に、吸気圧センサーの検出値を大気圧の値
として上記不揮発性のメモリーに記憶し、その後のエン
ジン稼働時に、不揮発性のメモリーに記憶された大気圧
の値を加味して、燃料噴射弁の燃料噴射量を決定してい
ることを特徴とする水ジェット推進艇の燃料噴射制御装
置を提供するものである。
【0018】請求項3によれば、エンジンを始動させる
スタータスイッチのオンによるエンジン始動前で、かつ
制御装置の稼働時に、吸気圧センサーの検出値を大気圧
の値として不揮発性のメモリーに記憶しているから、エ
ンジン始動前に吸気圧センサーで大気圧を正確に検出す
ることができ、別途大気圧センサーを設けた場合に比し
て部品点数を削減することができる。なお、クランキン
グ時にバッテリーが低下して制御装置がリセットされた
場合の作用効果は請求項1の発明と同じである。
【0019】なお、請求項1〜請求項3の発明におい
て、スロットル弁より下流に燃料噴射弁が設けられたと
は、エンジンの燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁
が設けられた直噴タイプも含まれるものである。
【0020】請求項4のように、請求項1〜請求項3に
おいて、上記吸気通路から吸気圧センサーを介して制御
装置に至る吸気圧検出径路または制御装置内に、吸気通
路内の気圧の値を平滑化する平滑手段が設けられている
構成とすれば、制御装置は、平滑化された吸気管内の気
圧の値をサンプリングしているから、平滑化された信号
のピーク値付近は平坦となり、サンプリングする時期が
実際のピーク吸気圧位置からずれても、吸気圧センサー
の吸気圧の極小値を極力正確に検出することができる。
【0021】請求項5のように、請求項4において、上
記平滑手段が、吸気圧センサーを吸気通路に接続する細
長い空気流路または、吸気圧センサーを吸気通路に接続
する空気流路に設けられた空気箱により構成されていれ
ば、故障などの発生を減少させることができる。
【0022】請求項6のように、請求項4において、上
記平滑手段が、吸気圧センサーの検出信号を平滑化する
平滑回路で構成されていれば、電気的に処理できるの
で、スペースなどを小さくすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0024】図1及び図2に示すように、水ジェット推
進艇1は、ハル部材2とデッキ部材3とがその周縁部で
接合されて艇体4が構成されて、この艇体4の内部の前
後方向のほぼ中央位置に形成されたエンジンルーム5に
はエンジン6が搭載され、このエンジン6の前方には燃
料タンク7が設置され、このエンジン6の後方にはジェ
ット推進機8が設置されている。なお、9は、エンジン
ルーム5を大気に連通するベンチレーションダクトであ
る。
【0025】上記デッキ部材3の両側にはフートステッ
プ3aがそれぞれ形成される一方、デッキ部材3の前上
部にはカバー部材10が設けられ、このカバー部材10
の前部にはハッチカバー11が取付けられるとともに、
後部には操舵ハンドル12が設けられている。
【0026】この操舵ハンドル12には、図8に詳細に
示すように、右側のグリップ72Rの近傍にスロットル
レバー12aが設けられ、左側のグリップ72Lの近傍
に、オン操作でエンジン6を始動するスタータスイッチ
73と、オン操作で後述の燃料噴射弁の駆動を停止した
り、点火を停止したりすることによりエンジン6を停止
するキルスイッチ74と、オン時に後述の燃料噴射弁の
駆動を停止したり、点火を停止したりすることによりエ
ンジン6を停止するランヤードスイッチ75とが設けら
れている。このキルスイッチ74とランヤードスイッチ
75は、エンジン6を停止させるストップスイッチを構
成する。
【0027】上記スタータスイッチ73とキルスイッチ
74は、運転者がプッシュすることによりオン操作さ
れ、上記ランヤードスイッチ75は、運転者の手首に一
端部76aを取付けたロープ76の他端部のフォーク状
部76bが挟み込まれて、運転者が落水等したときにロ
ープ76が引っ張られてフォーク状部76bが抜け外れ
たときにオンされるものである。
【0028】上記デッキ部材3の後上部にはシート台1
3が設けられ、このシート台13の上部には前後方向の
跨座式シート14が着脱可能に取付けられて、このシー
ト台13の上面には、跨座式シート14を取外したとき
に、上記エンジンルーム5内のエンジン6を点検するた
めに点検用開口13a(図5参照)が形成されるととも
に、この点検用開口13aの後側には物品収納ボックス
15が設けられている。
【0029】上記エンジン6のクランク軸16には固定
減速比の変速手段とカップリング17を介してインペラ
軸18が連結され、このインペラ軸18には、上記ジェ
ット推進機8のインペラハウジング8aに収容されたイ
ンペラ(不図示)が取付けられ、このインペラハウジン
グ8aの後端部に噴射ノズル19aが設けられ、この噴
射ノズル19aにディフレクター19bが取付けられて
いる。
【0030】そして、エンジン6で駆動されるジェット
推進機8のインペラで発生した噴流を噴射ノズル19a
から後方に噴射することにより艇体4が推進されるとと
もに、跨座式シート14に跨った乗員が操舵ハンドル1
2を操作して噴射ノズル19aのディフレクター19b
を左右に揺動させることにより旋回されるようになる。
【0031】上記エンジン6は、図3〜図5に示すよう
に、例えば水冷式の直列4気筒4サイクルエンジンであ
って、上記クランク軸16が艇体前後方向に延在するよ
うに上記エンジンルーム5のハル部材2にエンジンマウ
ント20を介して搭載されている。このエンジン6は、
シリンダブロック25が上記クランク軸16を含む鉛直
面の一側方(図5の後面視では右舷側)に向かって傾斜
させた状態で搭載して、エンジン高さを低くするように
している。
【0032】上記エンジン6のシリンダブロック25の
上部には、シリンダヘッド26が取付けられ、このシリ
ンダブロック25の下部にはクランクケース27が取付
けられている。
【0033】上記エンジン6のシリンダブロック25に
は、前から後に向かって順に第1気筒、第2気筒、第3
気筒、第4気筒がそれぞれ設けられている。なお、図5
において、21は気筒の1つであり、各気筒21には、
上記クランク軸16にコネクティングロッド23を介し
て連結されたピストン24が嵌合されている。
【0034】上記シリンダヘッド26には各気筒21毎
に、吸気ポート26aを有する吸気通路26dと、排気
ポート26bを有する排気通路26eと、点火プラグ3
8(図6参照)を有する燃焼室26cとが形成されて、
吸気ポート26aと排気ポート26bは、それぞれ吸気
バルブ40と排気バルブ41で開閉されるようになる。
これらバルブ40,41はカムシャフト42,43によ
りそれぞれ駆動されるように構成され、これらカムシャ
フト42,43は、シリンダヘッドカバー44で覆われ
ている。
【0035】上記シリンダヘッドカバー44の上方には
吸気ボックス36が配置され、この吸気ボックス36の
下方の空間には、二次空気導入装置(AIS)37が配
置されて、吸気ボックス36の空気をパイプで二次空気
導入装置37に導くとともに、この二次空気導入装置3
7からホースを介して後述する排気マニホールド29,
30内の各排気通路に導くことにより、未燃焼ガスが燃
焼されるようになる。
【0036】上記吸気ボックス36は、ともに合成樹脂
製の下側カバー51と上側カバー52とに上下2分割さ
れ、艇体右舷側の内部にはフィルター組立体54が配置
されている。そして、下側カバー51は、シリンダヘッ
ドカバー44に取付けられたステー55にボルト56で
着脱可能に固定されるとともに、上側カバー52は複数
個の挟着金具53で下側カバー51に着脱可能に取付け
られている。
【0037】上記下側カバー51の艇体右舷側には、吸
気ボックス36内のフィルター組立体54の内部に外気
を導入する吸気口51aが形成されるとともに、この吸
気ボックス36内の艇体左舷側には、各気筒21毎にス
ロットルボディ33の吸気入口33aが臨まされて、外
気が吸気口51aからフィルター組立体54を通過し
て、スロットルボディ33の吸気通路33bから上記シ
リンダヘット26の左舷側の吸気通路26dを通って吸
気ポート26aに吸気されるようになる。
【0038】上記スロットルボディ33の吸気通路33
b内には、上記操舵ハンドル12のスロットルレバー1
2a(図2参照)の操作に連動して開閉されるはスロッ
トル弁35が設けられるとともに、このスロットル弁3
5の下流側のスロットルボディ33には、吸気通路33
b内に燃料を噴射する燃料噴射弁34が設けられてい
る。この燃料噴射弁34には、上記燃料タンク7内の電
動モータ49(図6参照)で駆動される燃料ポンプ47
により、燃料供給管48aを介して燃料が圧送供給され
るとともに、余剰燃料は燃料戻し管48bを介して燃料
タンク7に戻されるようになる。
【0039】上記シリンダヘット26の右舷側の側面に
は、排気通路26eを介して排気ポート26bに接続さ
れる排気マニホールド29,30がそれぞれ取付けら
れ、この両排気マニホールド29,30は右舷側へ斜め
下方に延在されている。
【0040】この両排気マニホールド29,30には、
前後に2分割された後側の第1排気管31Aが接続さ
れ、この後側の第1排気管31Aは前方へ斜め上方に延
在されているとともに、前側の第1排気管31Bは、前
方へ斜め上方に延在されながら大きく湾曲してエンジン
6の前方を左舷方向に横切って幅方向のほぼ中間部分ま
で延在されている。
【0041】上記前側の第1排気管31Bには第2排気
管32の前端部が接続され、この第2排気管32は、エ
ンジン6の前方の幅方向のほぼ中間部分からエンジン6
の前方を左舷方向に横切って大きく湾曲しながらエンジ
ン6の左舷側を後方に延在されて、エンジン6の後方に
配置されたウォーターロック45に後端部が接続されて
いる。
【0042】上記エンジン6は、ドライサンプ方式のオ
イル潤滑装置を備えており、エンジン6の後部側には潤
滑オイルを溜めておくオイルタンク39が設置されると
ともに、左舷側のクランクケース27の側面のオイルフ
ィルタ取付け面27aに、潤滑オイルをろ過するオイル
フィルタ46が着脱可能に取付けられている。
【0043】図6に模式図で示すように、上記シリンダ
ヘッド26の排気通路26eには、排気ガスの酸素濃度
を検出するO2センサー60が設けられている。
【0044】また、上記スロットルボディ33のスロッ
トル弁35の下流側の吸気通路33bには、吸気負圧を
検出する吸気圧センサー61と吸気温度を検出する吸気
温センサー67とが設けられるとともに、スロットル弁
35の弁軸にはスロットル開度を検出するスロットル開
度センサー62が設けられている。
【0045】さらに、上記スロットルボディ33の吸気
通路33bには、スロットル弁35をバイパスするバイ
パス通路33cが設けられ、このバイパス通路33cに
は、このバイパス通路33cを開閉する開閉弁63が設
けられている。このバイパス通路33と開閉弁63とで
ISC(アイドルスピードコントロール装置)を構成す
る。
【0046】図7に模式図で示すように、上記各気筒2
1のそれぞれの吸気通路26dに対応する各スロットル
ボディ33の吸気通路33bに独立してスロットル弁3
5が設けられた、いわゆる独立スロットルであり、上記
バイパス通路33cは、上流側が吸気ボックス(サイレ
ンサー)36に接続されるとともに、下流側が各スロッ
トルボディ33の吸気通路33bにおけるスロットル弁
35よりも下流側の部分にそれぞれ接続されている。そ
して、バイパス通路33cの中間部には上記開閉弁63
が設けられ、この開閉弁63は、ステップモータ66の
駆動で開閉されるようになる。
【0047】また、上記吸気圧センサー61と吸気温セ
ンサー67とは、具体的には、各スロットルボディ33
の吸気通路33bを一対づつ連通する第1計測管70
a,70aが設けられ、これら第1計測管70a,70
aを連通する第2計測管70bが設けられ、この第2計
測管70bから引き出された第3計測管70cが設けら
れて、この第3計測管70cに対して設けられている。
なお、詳細は後述する。
【0048】さらにまた、上記シリンダブロック25に
は、冷却水ジャケットの冷却水の水温からエンジン温度
を検出するエンジン温度センサー64が設けられるとと
もに、上記クランク軸16には、エンジン6の回転数を
検出するエンジン回転数センサー65が設けられてい
る。
【0049】そして、上記艇体4内には、点火プラグ3
8の点火時期や、燃料噴射弁34の燃料噴射量や噴射時
期などのエンジン運転状態を制御するためのエンジンコ
ントロールユニット(ECU…制御装置)59が設置さ
れている。
【0050】このエンジンコントロールユニット59
は、CPU、タイマー、ROM、揮発性のメモリーであ
るRAM、不揮発性のメモリーであるEEPROM(電
気的消去再書き込み可能なROM)などの記憶部などが
設けられたマイコンなどの制御装置であり、その入力側
には、上記O2センサー60、吸気圧センサー61、吸
気温センサー67、スロットル開度センサー62、エン
ジン温度センサー64、エンジン回転数センサー65、
スタータスイッチ73、キルスイッチ74、ランヤード
スイッチ75、メインスイッチ77(後述の第2実施形
態を参照)などが接続されるとともに、その出力側に
は、点火プラグ38の点火時期制御回路、燃料噴射弁3
4の燃料噴射量・燃料噴射時期制御回路、スタータモー
タ78の始動制御回路などが接続されている。
【0051】上記エンジンコントロールユニット59の
記憶部には、前もって、スロットル開度(Km)および
エンジン回転数(Cn)と燃料噴射量(Amn)との関
係を示す3次元マップ(図9参照)、大気圧の値と燃料
噴射の補正係数との関係を示す補正用マップ、およびエ
ンジン停止判定用設定値が記憶されている。補正用マッ
プは、大気圧の値と燃料噴射の補正係数とを1対1で対
応させており、大気圧が高いほど比重が大きくなるで、
大気圧の値が高くなるにつれて、燃料噴射の補正係数が
大きくなっている。また、エンジン回転数がエンジン停
止判定用設定値Aよりも低い場合には、エンジンが停止
していると、エンジンコントロールユニット59は判断
している。さらに、エンジンコントロールユニット5
9,燃料噴射弁34や各種センサーなどの電気機器に
は、図示しないバッテリーから電気が供給されている。
【0052】また、上記エンジン6コントロールユニッ
ト59の記憶部には、前もって、エンジン回転数センサ
ー65が検出するエンジン回転数およびスロットル開度
センサー62が検出するスロットル開度と、吸気圧セン
サー61が検出している吸気圧が極小値となる際のクラ
ンク軸16の回転位置すなわちピーク吸気圧位置との関
係が判明する3次元マップ(図10参照)が記憶されて
いる。この3次元マップには、縦軸にピーク吸気圧位置
が、横軸にスロットル開度が、曲線または折れ線でエン
ジン回転数が示されている。
【0053】上記のように構成されている水ジェット推
進艇1のエンジン6が稼動すると、空気が吸気ボックス
36から吸気通路33bを流れ、燃料噴射弁34から燃
料が供給されて混合されている。そして、吸気バルブ4
0が開いている際に吸気ポート26aを通って、シリン
ダヘッド26の燃焼室26cに流入している。ピストン
24は上死点と下死点との間を往復動しており、クラン
ク軸16が2回転する間に、略上死点から略下死点への
吸気行程と、略下死点から略上死点への排気行程と、次
の略上死点から略下死点への燃焼行程と、略下死点から
略上死点への排気行程との4行程を行っている。
【0054】この4行程の間に、カムシャフト42,4
3は1回転しており、吸気行程の際に吸気バルブ40が
開き、排気行程の際に排気バルブ41が開いている。ま
た、燃焼行程の始めの上死点付近で点火プラグ38が点
火され、吸気行程の初期の付近で、燃料噴射弁34から
燃料が噴射されている。
【0055】そして、エンジンコントロールユニット6
9は、入力側に接続されている種々のセンサーから入力
される種々のデータに基づいて、点火プラグ38の点火
時期および燃料噴射弁34の噴射時期および噴射時間
(即ち、燃料噴射量)などを決定し、制御している。例
えば、エンジンコントロールユニット69は、3次元マ
ップや補正用マップなどを参照して、燃料噴射弁34の
燃料噴射量を決定している。
【0056】上記のように構成した水ジェット推進艇用
エンジン6において、エンジンコントロールユニット5
9による第1実施形態の燃料噴射制御を図11のフロー
チャートに基づいて説明する。
【0057】本実施形態は、ストップスイッチ(キルス
イッチ74やランヤードスイッチ75)を利用して大気
圧の値の記憶を行うものである。
【0058】ステップS1において、エンジン6が稼働
中か否かを判断し、稼働中(YES)であれば、ステッ
プS2において、エンジンコントロールユニット59の
記憶部の不揮発性のメモリー(EEPROM)に記憶さ
れている大気圧の値を読み出すとともに、スロットル開
度センサー62が検出したスロットル開度、およびエン
ジン回転数センサー65の検出したエンジン回転数に基
づいて図9の3次元マップから燃料噴射量を読み出す。
そして、大気圧の値に基づいて、補正用マップから燃料
噴射の補正係数を読み出し、読み出された燃料噴射量に
この燃料噴射の補正係数を掛け算して補正し、燃料噴射
量を決定する。
【0059】ついで、吸気圧センサー61の検出値をサ
ンプリングし、このサンプリングした吸気圧に基づい
て、決定された燃料噴射量から燃料噴射時間を決定す
る。ところで、燃料噴射弁34の吐出圧は略一定に保た
れており、吸気圧が変動すると、吐出圧と吸気圧との差
圧が変化し、単位時間当たりの燃料噴射量が変化する。
そのため、決定された燃料噴射量を噴射するには吸気圧
に基づいて燃料噴射時間を決定する必要がある。なお、
吸気圧と単位時間当たりの燃料噴射量との関係は前もっ
てエンジンコントロールユニット69の記憶部に記憶さ
れている。そして、燃料噴射弁34からの燃料を、決定
された燃料噴射時間の間噴射する。
【0060】一方、ステップS3において、ストップス
イッチ(キルスイッチ74やランヤードスイッチ75)
がオンされたか否かを判断し、YESであれば、エンジ
ン回転数センサー65が検出したエンジン回転数が、記
憶部に設定されているエンジン停止判定用設定値Aより
も低いか否かを判断する。低い場合(YES)には、エ
ンジン6が停止していると判断して、ステップS5にお
いて、所定時間(例えば1秒)が経過したか否かを判断
する。なお、水ジェット推進艇1では、乗船前に陸上で
スタータスイッチ73をオンしてエンジン6が始動する
かどうかを確認した後に、ストップスイッチ(キルスイ
ッチ74やランヤードスイッチ75)をオンしてエンジ
ン6を停止させるようになっており、ステップS3での
ストップスイッチ(キルスイッチ74やランヤードスイ
ッチ75)のオンはこのような場合も含まれる。
【0061】ステップS1、ステップS3、ステップS
4およびステップS5で各々NOであれば、ステップS
1に戻る。
【0062】そして、ステップS5でYESであれば、
エンジン6が停止して所定時間が経過していることか
ら、ステップS6において、吸気圧センサー61の値を
検出(サンプリング)し、ステップS7において、検出
した吸気圧センサー61の検出値を大気圧の値として、
エンジンコントロールユニット59の記憶部の不揮発性
のメモリーに上書きして記憶させる。この不揮発性のメ
モリーに記憶された吸気圧センサー61の値は、上述し
たステップS2において、先に記憶されている大気圧の
値として読み出されるようになる。
【0063】その後、ステップS8において、エンジン
コントロールユニット59の電源をオフして、ステップ
S9で終了する。
【0064】ついで、エンジン6の始動の際におけるバ
ッテリーの電圧およびエンジンコントロールユニット5
9の稼動状況を、図12に示すタイムチャートに基づい
て説明する。
【0065】スタータスイッチ73をオンすると、バッ
テリーから、CPUなどからなるエンジンコントロール
ユニット59に電気が供給されて稼動し、ついで、スタ
ータモータ78によりエンジン6のクランキングが開始
する。このクランキングと略同時にバッテリーの電圧が
低下してリセット電圧よりも低くなることがある。する
と、エンジンコントロールユニット59がリセットさ
れ、RAMなどに記憶されていた種々のデータは消去さ
れる。しかしながら、大気圧の値は不揮発性のメモリー
(EEPROM)に記憶されており、電圧の低下では消
去されず、記憶を保持している。ついで、バッテリーの
電圧が再び上昇し、リセット電圧よりも高くなると、エ
ンジンコントロールユニット69は稼動し始める。この
際には、エンジン6は停止しておらず、稼働しているの
で、吸気圧センサー61の検出値を大気圧として記憶す
ることはない。したがって、エンジン6が停止した際に
不揮発性のメモリー(EEPROM)に記憶した大気圧
の値が、そのまま維持されている。
【0066】第1実施形態の燃料噴射制御によれば、エ
ンジン6を停止させるキルスイッチ74やランヤードス
イッチ75(ストップスイッチ)のオンによるエンジン
停止後で、かつエンジンコントロールユニット(制御装
置)59の稼働時に、吸気圧センサー61の検出値を大
気圧の値として、エンジンコントロールユニット59の
記憶部の不揮発性のメモリーに記憶することから、エン
ジン停止後に吸気圧センサー61で大気圧を正確に検出
することができ、別途大気圧センサーを設けた場合に比
して部品点数を削減することができる。
【0067】しかも、検出された大気圧の値は、不揮発
性のメモリーに記憶されており、クランキング時にバッ
テリーが低下して制御装置がリセットされても、その記
憶が消去されることはない。そして、バッテリーの電圧
が再度上昇してきた際には、エンジン6が稼働している
が、その際には吸気圧センサー61の検出値を大気圧の
値として記憶されることはない。その結果、エンジンコ
ントロールユニット59の記憶部に記憶されている大気
圧の値が実際の大気圧の値からずれてしまうことを極力
防止することができる。
【0068】つぎに、エンジンコントロールユニット5
9による第2実施形態の燃料噴射制御を図13のフロー
チャートに基づいて説明する。
【0069】本実施形態は、メインスイッチ77を備え
た水ジェット推進艇1において、メインスイッチ77を
利用して大気圧の値の記憶を行うものである。
【0070】ステップS11において、メインスイッチ
77がオンされたか否かを判断し、YESであれば、ス
テップS12において、吸気圧センサー61の値を検出
(サンプリング)し、ステップS13において、検出し
た吸気圧センサー61の検出値を大気圧の値として、エ
ンジンコントロールユニット59の記憶部の不揮発性の
メモリーに上書きして記憶させる。
【0071】ついで、ステップS14において、スター
タスイッチ73をオンすると、バッテリーから、CPU
などからなるエンジンコントロールユニット59に電気
が供給されて稼動し、ついで、スタータモータ78によ
りクランキングが開始してエンジン6が稼働する。
【0072】そして、ステップS15において、第1実
施形態のステップS2と同様に、エンジンコントロール
ユニット59の記憶部の不揮発性のメモリー(EEPR
OM)から先に記憶されていた大気圧の値を読み出すと
ともに、スロットル開度センサー62が検出したスロッ
トル開度、およびエンジン回転数センサー65の検出し
たエンジン回転数に基づいて図9の3次元マップから燃
料噴射量を読み出す。そして、大気圧の値に基づいて、
補正用マップから燃料噴射の補正係数を読み出し、読み
出された燃料噴射量にこの燃料噴射の補正係数を掛け算
して補正し、燃料噴射量を決定する。ついで、吸気圧セ
ンサー61の検出値をサンプリングし、このサンプリン
グした吸気圧に基づいて、決定された燃料噴射量から燃
料噴射時間を決定する。
【0073】第2実施形態の燃料噴射制御によれば、メ
インスイッチ77のオンによるエンジンコントロールユ
ニット59の稼働時に、吸気圧センサー61の検出値を
大気圧の値として、エンジンコントロールユニット59
の記憶部の不揮発性のメモリーに記憶することから、そ
の後のスタータスイッチ73のオンでエンジン6が始動
される前までに、吸気圧センサー61で大気圧を正確に
検出することができ、別途大気圧センサーを設けた場合
に比して部品点数を削減することができる。なお、クラ
ンキング時にバッテリーが低下して制御装置がリセット
された場合の作用効果は第1実施形態と同じである。
【0074】さらに、エンジンコントロールユニット5
9による第3実施形態の燃料噴射制御を図14のフロー
チャートに基づいて説明する。
【0075】本実施形態は、スタータスイッチ73とと
もにスタータリレー81を利用して大気圧の値の記憶を
行うものである。即ち、図15に示すように、上記エン
ジンコントロールユニット59には、電源(バッテリ
ー)79に対して、メインリレー80とスタータスイッ
チ73とが接続されて、スタータスイッチ73をオンす
ると、コイル80aが励磁されてメインリレー80がオ
ンして燃料噴射弁34と点火プラグ38とに通電される
ようになる。
【0076】また、エンジンコントロールユニット59
には、上記メインリレー80に対するタイマー59aが
設けられて、スタータスイッチ73をオンして所定時間
(吸気圧センサー61により吸気圧の値が検出される時
間)経過した後に、スタータリレー制御線からコイル8
1aを励磁してスタータリレー81をオンすることによ
り、スタータモータ78でエンジン6が始動されるよう
になる。
【0077】ステップS21において、スタータスイッ
チ73がオンされたか否かを判断し、YESであれば、
ステップS22において、吸気圧センサー61の値を検
出(サンプリング)し、ステップS23において、エン
ジン回転数センサー65が検出したエンジン回転数が、
記憶部に設定されているエンジン停止判定用設定値Aよ
りも低いか否かを判断する。低い場合(YES)には、
エンジン6が停止していると判断して、ステップS24
において、検出した吸気圧センサー61の検出値を大気
圧の値として、エンジンコントロールユニット59の記
憶部の不揮発性のメモリーに上書きして記憶させる。
【0078】ついで、ステップS25において、スター
タリレー81がオンすると、スタータモータ78により
クランキングが開始してエンジン6が稼働する。
【0079】そして、ステップS26において、第1実
施形態のステップS2と同様に、エンジンコントロール
ユニット59の記憶部の不揮発性のメモリー(EEPR
OM)から先に記憶されていた大気圧の値を読み出すと
ともに、スロットル開度センサー62が検出したスロッ
トル開度、およびエンジン回転数センサー65の検出し
たエンジン回転数に基づいて図9の3次元マップから燃
料噴射量を読み出す。そして、大気圧の値に基づいて、
補正用マップから燃料噴射の補正係数を読み出し、読み
出された燃料噴射量にこの燃料噴射の補正係数を掛け算
して補正し、燃料噴射量を決定する。ついで、吸気圧セ
ンサー61の検出値をサンプリングし、このサンプリン
グした吸気圧に基づいて、決定された燃料噴射量から燃
料噴射時間を決定する。
【0080】第3実施形態の燃料噴射制御によれば、エ
ンジン6を始動させるスタータスイッチ73のオンによ
るエンジン始動前で、かつエンジンコントロールユニッ
ト59(制御装置)の稼働時に、吸気圧センサー61の
検出値を大気圧の値として、エンジンコントロールユニ
ット59の記憶部の不揮発性のメモリーに記憶すること
から、エンジン始動前に吸気圧センサー61で大気圧を
正確に検出することができ、別途大気圧センサーを設け
た場合に比して部品点数を削減することができる。な
お、クランキング時にバッテリーが低下して制御装置が
リセットされた場合の作用効果は第1実施形態と同じで
ある。
【0081】上記第1〜第3実施形態において、吸気圧
センサー61の検出値を大気圧の値として記憶するか否
かは、エンジン回転数が略0であるか否かで判断してい
るが、エンジン6が停止しているか否かが判断できれば
よく、他の手段で判断することも可能である。例えばク
ランキング時には、吸気圧センサー61の検出値は所定
の値(例えば、約0.9気圧)よりも低くなっているの
で、吸気圧センサー61の検出値が予め設定されている
大気圧判定用設定値(例えば、0.9気圧)以上である
か否かで判断することも可能である。即ち、吸気圧セン
サー61の検出値が大気圧判定用設定値以上の時に、大
気圧の値として記憶させる。
【0082】また、上記エンジンコントロールユニット
59の記憶部の不揮発性のメモリーはEEPROMが最
適であるが、他の手段でも可能である。
【0083】上記第1〜第3実施形態において、サンプ
リングする時期が実際のピーク吸気圧位置からズレて
も、吸気圧センサー61の吸気圧の極小値を極力正確に
検出することができる第4実施形態を説明する。
【0084】上記エンジンコントロールユニット59
は、吸気圧センサー61からの検出信号を常時サンプリ
ングしているのではなく、クランク軸16の1回転毎に
1回サンプリングしている。そのサンプリングの方法
を、図16のタイムチャート及び図17のフローチャー
トに基づいて説明する。
【0085】ステップS31において、エンジン回転数
センサー65からのパルス信号をカウントして、エンジ
ン回転数N(rpm)を算出し、ステップS32におい
て、スロットル開度センサー62からスロットル開度を
入力し、ステップS33において、エンジン回転数およ
びスロットル開度に基づいて、図10の3次元マップか
らピーク吸気圧位置D(度)を決定し、ステップS34
において、エンジン回転数センサー65のパルス信号の
発生から、クランク軸16がピーク吸気圧位置Dになる
のに要する時間すなわちタイミング時間T(秒)を次式
で算出する。
【0086】T=D×60÷(360×N) そして、ステップS35において、エンジン回転数セン
サー65のパルス信号の発生からタイマーのカウントを
開始し、タイミング時間Tが経過すると、吸気圧センサ
ー61の検出信号をサンプリングしている。ステップS
36において、今回検出した信号と、前回検出した信号
とを比較して、低い方を吸気圧センサー61の正規の吸
気圧信号とする。
【0087】ところで、カムシャフト42,43は、ク
ランク軸16が2回転する毎に1回転しており、クラン
ク軸16の回転位置を検出しても、このクランク軸16
の回転位置に対応するカムシャフト42,43の回転位
置は、180度異なる2箇所の回転位置があり、何れの
回転位置かが不明である。しかしながら、正規の吸気圧
信号があった場合に、吸気圧センサー61が取付けられ
ている吸気通路26dに接続されている気筒が吸気行程
付近であると判断しているので、カムシャフト42,4
3が、180度異なる2箇所の位置の何れかであるかが
分かる。そして、ステップS31に戻る。
【0088】このようにして、エンジンコントロールユ
ニット59は、吸気圧センサー61からの検出信号をサ
ンプリングし、このサンプリングされた検出信号の値
(以下、検出値)に基づいて、燃料噴射弁34の噴射時
期及び噴射時間(すなわち検出値)などを決定し、燃料
噴射弁34を制御している。
【0089】ところで、図16のタイムチャートは模式
的に図示されており、実際の波形は複雑である。特に、
吸気通路26d内の気圧変動は、図18(a)に図示す
るように複雑に脈動しており、ピーク値付近が凹凸して
いる。そして、吸気圧センサー61が、図19(a)に
図示するように、吸気通路33bの壁33fに近接して
取付けられ、吸気圧センサー61と吸気通路33bの内
部とを接続する空気流路99が短いと、吸気圧センサー
61は、図19(a)に図示する吸気通路33b内の気
圧変動を検知し、その出力も図18(a)に図示する波
形と同様に脈動する。したがって、吸気圧センサー61
の検出信号をサンプリングする時期が前後に少しずれる
と、吸気圧センサー61の検出値がずれることになる。
そこで、吸気圧センサー61が検出する検出値を平滑化
して、図18(b)に図示するように、ピーク値付近を
平坦としている。このピーク値付近を平坦とする手段
(以下、平滑手段と呼ぶ)として、第1の例では、吸気
圧センサー61の取付け構造を図19(b)に図示する
構造としている。
【0090】図19(b)に図示する第4実施形態で
は、吸気圧センサー61と吸気通路33bとを細長い空
気流路であるホース101で接続している。そして、吸
気通路33b内の気圧がこのホース101を通って伝達
される間に、吸気通路33b内の気圧変動が平滑化され
ている。
【0091】この変形例1としては、図19(c)に図
示するように、吸気圧センサー61と吸気通路33bと
を接続する空気流路に、空気箱102が設けられてい
る。そして、吸気通路33b内に気圧がこの空気箱10
2内を通って伝達される間に、吸気通路33b内の気圧
変動が平滑化されている。なお、空気箱102の断面積
は、吸気通路33bの壁33fに形成される検出器用開
口33gの面積や吸気圧センサー57の空気取込孔の面
積よりも大きくなっている。
【0092】また、変形例2としては、図19(d)に
図示するように、細長いホース101及び空気箱102
の両者を併用して、ホース101に空気箱102を設け
ることも可能である。そして、吸気通路33b内の気圧
はホース101及び空気箱102内を通って伝達される
間に、吸気通路33b内の気圧変動が平滑化されてい
る。
【0093】そして、このように、クランク軸16の回
転位置がピーク吸気圧位置Dとなった際に、吸気圧セン
サー61の検出した吸気圧をサンプリングする燃料噴射
式4サイクルエンジン6において、吸気通路33bと吸
気圧センサー61とを接続する空気流路の容積がホース
101や空気箱102などにより増大されて、吸気圧セ
ンサー61に伝達される吸気通路33b内の気圧が平滑
化すると、吸気圧センサー61の検出値も平滑化し、ピ
ーク値付近が平坦となる。
【0094】その結果、吸気圧センサー61の検出信号
をサンプリングする時期が、実際のピーク吸気圧位置よ
りも前後にずれても、吸気圧センサー61の検出値が、
実際のピーク吸気圧の値からずれることを極力防止する
ことができる。なお、平滑化すると、波形の位相が遅れ
るので、平滑手段が設けられている場合のピーク吸気圧
位置Dは、平滑手段が設けられていない場合よりも遅く
なる。したがって、吸気圧センサー61の検出信号をサ
ンプリングする時期は、平滑手段が設けられていない場
合よりも、遅らす必要がある。
【0095】上述した第4実施形態では、平滑手段が細
長い空気流路101や空気箱102で構成されているの
で、故障することが少なく耐久性が向上する。
【0096】次に、第5実施形態について説明する。吸
気圧センサー61は図19(a)に図示するように、吸
気通路33bに短い空気流路99で接続されており、吸
気通路33bの空気圧変動を略直接検出することができ
ようになっている。そして、平滑手段としてエンジンコ
ントロールユニット59に図20に図示するような平滑
回路106が設けられており、吸気圧センサー61から
の信号は、平滑回路106を介してCPUに入力されて
いる。
【0097】この電気的な平滑回路106は、抵抗10
7及びコンデンサー108からなる積分回路である低域
フィルターで構成され、入力された信号を平滑化(例え
ば高い周波数の成分を除去)して出力している。したが
って、吸気圧センサー61の検出信号は、図18(a)
のようになり、ピーク値付近で凹凸となっているが、こ
の信号が平滑回路106で、図18(b)に図示するよ
うに平滑化され、ピーク値付近の値が平坦となる。その
結果、第4実施形態と同様に、吸気圧センサー61の検
出信号をサンプリングする時期が前後にずれても、吸気
圧センサー61の検出値がずれることを極力防止するこ
とができる。
【0098】上述した第5実施形態では、平滑手段が電
気的な平滑回路106で構成されており、設置スペース
の増大を防止することができるとともに、吸気圧センサ
ー61の取付け構造は従前と同じ構造を採用することが
できる。
【0099】このように、第4及び第5実施形態では、
吸気通路33bから吸気圧センサー61を介してエンジ
ンコントロールユニット59に至る吸気圧検出径路に、
平滑手段が設けられているので、吸気圧センサー61の
検出信号をサンプリングする時期が前後にずれても、吸
気圧センサー61の検出値がずれることを極力防止する
ことができる。
【0100】また、エンジンコントロールユニット59
は、スロットル開度センサー62の検出したスロットル
弁35の開度、及びエンジン回転数センサー65の検出
したエンジン回転数により、3次元マップからピーク吸
気圧位置Dを読み出し、クランク軸16の回転位置がピ
ーク吸気圧位置Dになった際に、吸気圧センサー61か
らの検出信号をサンプリングしている。したがって、ク
ランク軸16の1回転毎に1回サンプリングをしてお
り、サンプリングの時間間隔を比較的長くすることがで
きる。しかも、3次元マップは、吸気圧センサー61の
検出する吸気圧が略極小値となるクランク軸16の回転
位置であるピーク吸気圧位置Dとスロットル弁35の開
度及びエンジン回転数との関係を記憶しており、ピーク
吸気圧位置Dをエンジン回転数のみで判断しているもの
よりも、ピーク吸気圧位置Dを正確に判断することがで
き、吸気圧の極小値をより正確に検出することができ
る。
【0101】さらに、クランク軸16の1回転毎に1
回、吸気圧センサー61の信号をサンプリングし、前回
の値と比較して、カムシャフト42,43の回転位置を
検出することができる。そのため、カムシャフト42,
43の回転位置を検出するカムシャフトセンサーが不要
となり、部品点数を削減することができる。
【0102】一方、上記吸気圧センサー61及び吸気温
センサー67は、海水等が付着しないようにすることが
好ましく、また、各スロットルボディ33の吸気通路3
3b毎に吸気圧センサー61と吸気温センサー67をそ
れぞれ設けるとコストがアップする。
【0103】そこで、上記吸気圧センサー61と吸気温
センサー67とは、上記水密構造の吸気ボックス36内
のスロットルボディ33の吸気通路33bに対して設け
ることにより、海水等から効果的に保護することができ
る。
【0104】図21に具体的に示すように、吸気ボック
ス36内の各スロットルボディ33の吸気通路33b
は、一対づつが各燃料噴射弁34のほぼ真横に位置する
第1計測管70a,70aで互いに連通されるととも
に、これら第1計測管70a,70aは第2計測管70
bで互いに連通されて、この第2計測管70bから引き
出された第3計測管70cに、共通の吸気圧センサー6
1と吸気温センサー67とが取付けられている(図7参
照)。
【0105】上記燃料噴射弁34を互いに連通する燃料
レール82には、各気筒21の丁度中間部分に位置させ
たスロットル弁駆動用プーリ84との干渉を避けるため
にオフセットさせたブラケット83が固定され、このブ
ラケット83に上記吸気圧センサー61と吸気温センサ
ー67とが固定され、この吸気圧センサー61と吸気温
センサー67とには、上記エンジンコントロールユニッ
ト59に電気的に接続するための電線を差し込むコネク
タ61a,67aが設けられている。
【0106】このように、各計測管70a〜70cの集
合部分に共通の吸気圧センサー61と吸気温センサー6
7とを設けることにより、コストがダウンする。
【0107】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明は、エンジンを停止させるストップスイッチ
(例えば、キルスイッチやランヤードスイッチ)のオン
によるエンジン停止後で、かつ制御装置の稼働時に、吸
気圧センサーの検出値を大気圧の値として不揮発性のメ
モリーに記憶しているから、エンジン停止後に吸気圧セ
ンサーで大気圧を正確に検出することができ、別途大気
圧センサーを設けた場合に比して部品点数を削減するこ
とができる。しかも、検出された大気圧の値は、不揮発
性のメモリーに記憶されており、クランキング時にバッ
テリーが低下して制御装置がリセットされても、その記
憶が消去されることはない。そして、バッテリーの電圧
が再度上昇してきた際には、エンジンが稼働している
が、その際には吸気圧センサーの検出値を大気圧の値と
して記憶されることはない。その結果、記憶部に記憶さ
れている大気圧の値が実際の大気圧の値からずれてしま
うことを極力防止することができる。
【0108】請求項2の発明は、メインスイッチのオン
による制御装置の稼働時に、吸気圧センサーの検出値を
大気圧の値として不揮発性のメモリーに記憶しているか
ら、その後のスタータスイッチのオンでエンジンが始動
される前までに、吸気圧センサーで大気圧を正確に検出
することができ、別途大気圧センサーを設けた場合に比
して部品点数を削減することができる。なお、クランキ
ング時にバッテリーが低下して制御装置がリセットされ
た場合の作用効果は請求項1の発明と同じである。
【0109】請求項3の発明は、エンジンを始動させる
スタータスイッチのオンによるエンジン始動前で、かつ
制御装置の稼働時に、吸気圧センサーの検出値を大気圧
の値として不揮発性のメモリーに記憶しているから、エ
ンジン始動前に吸気圧センサーで大気圧を正確に検出す
ることができ、別途大気圧センサーを設けた場合に比し
て部品点数を削減することができる。なお、クランキン
グ時にバッテリーが低下して制御装置がリセットされた
場合の作用効果は請求項1の発明と同じである。
【0110】請求項4のように、吸気通路から吸気圧セ
ンサーを介して制御装置に至る吸気圧検出径路または制
御装置内に、吸気通路内の気圧の値を平滑化する平滑手
段が設けられている構成とすれば、制御装置は、平滑化
された吸気管内の気圧の値をサンプリングしているか
ら、平滑化された信号のピーク値付近は平坦となり、サ
ンプリングする時期が実際のピーク吸気圧位置からずれ
ても、吸気圧センサーの吸気圧の極小値を極力正確に検
出することができる。
【0111】請求項5のように、平滑手段が、吸気圧セ
ンサーを吸気通路に接続する細長い空気流路または、吸
気圧センサーを吸気通路に接続する空気流路に設けられ
た空気箱により構成されていれば、故障などの発生を減
少させることができる。
【0112】請求項6のように、平滑手段が、吸気圧セ
ンサーの検出信号を平滑化する平滑回路で構成されてい
れば、電気的に処理できるので、スペースなどを小さく
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の水ジェット推進艇の側面図である。
【図2】 図1の平面図である。
【図3】 エンジンを右斜め前方から見た斜視図であ
る。
【図4】 エンジンを左斜め前方から見た斜視図であ
る。
【図5】 エンジンの要部破断後面図である。
【図6】 エンジンとエンジンコントロールユニット
とのシステム図である。
【図7】 吸気管と開閉弁の配置の模式図である。
【図8】 操舵ハンドルの斜視図である。
【図9】 エンジン回転数およびスロットル開度と燃
料噴射量との関係を示す3次元マップである。
【図10】 スロットル開度−ピーク位置特性のグラフ
である。
【図11】 第1実施形態の燃料噴射制御のフローチャ
ートである。
【図12】 エンジンを始動する際のタイミングチャー
トである。
【図13】 第2実施形態の燃料噴射制御のフローチャ
ートである。
【図14】 第3実施形態の燃料噴射制御のフローチャ
ートである。
【図15】 制御回路構成図である。
【図16】 吸気圧センサーの検出信号のタイムチャー
トである。
【図17】 第4実施形態の吸気圧のサンプリングのフ
ローチャートである。
【図18】 吸気圧センサーの検出信号のグラフであ
り、(a)は吸気通路内の気圧を直接検出したグラフ、
(b)は吸気通路内の気圧を平滑化した後に検出したグ
ラフである。
【図19】 第5実施形態であり、(a)〜(d)は、
それぞれ吸気圧センサーが取付けられている吸気通路の
要部断面図である。
【図20】 平滑回路図である。
【図21】 スロットルボディであり、(a)は平面
図、(b)は正面図である。
【符号の説明】
1 水ジェット推進艇 6 エンジン 8 ジェット推進機 21 気筒 33 スロットルボディ 33b 吸気通路 34 燃焼噴射弁 35 スロットル弁 59 エンジンコントロールユニット(制御装置) 61 吸気圧センサー 73 スタータスイッチ 74 キルスイッチ(ストップスイッチ) 75 ランヤードスイッチ(ストップスイッチ) 77 メインスイッチ 99 空気流路(平滑手段) 102 空気箱 106 平滑回路(平滑手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 340 F02D 45/00 340B 358 358H 358L 360 360H B63B 35/73 B63B 35/73 H B63H 11/08 B63H 11/08 A 21/14 21/14 F02D 41/04 330 F02D 41/04 330A Fターム(参考) 3G084 AA08 BA13 CA01 CA07 DA04 DA22 DA24 EA05 EA08 EB06 EB18 FA01 FA02 FA10 FA11 FA20 FA26 FA33 FA36 3G301 HA01 HA06 HA26 JA15 JA17 JA18 JA20 JA29 KA01 KA28 LA02 LB02 LC01 MA13 NA02 NB03 NC01 ND22 PA07Z PA10Z PA11Z PD02Z PE01Z PE08Z PF16Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジェット推進機がエンジンで駆動され、
    このエンジンの吸気通路のスロットル弁より下流に燃料
    噴射弁と吸気圧センサーとが設けられて、制御装置によ
    り、エンジンの稼働状態に応じて燃料噴射量を決定して
    いる水ジェット推進艇の燃料噴射制御装置において、 エンジンを停止させるストップスイッチが設けられると
    ともに上記制御装置の記憶部には不揮発性のメモリーが
    設けられ、この制御装置は、上記ストップスイッチのオ
    ンによるエンジン停止後で、かつ制御装置の稼働時に、
    吸気圧センサーの検出値を大気圧の値として上記不揮発
    性のメモリーに記憶し、その後のエンジン稼働時に、不
    揮発性のメモリーに記憶された大気圧の値を加味して、
    燃料噴射弁の燃料噴射量を決定していることを特徴とす
    る水ジェット推進艇の燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 ジェット推進機がエンジンで駆動され、
    このエンジンの吸気通路のスロットル弁より下流に燃料
    噴射弁と吸気圧センサーとが設けられて、制御装置によ
    り、エンジンの稼働状態に応じて燃料噴射量を決定して
    いる水ジェット推進艇の燃料噴射制御装置において、 上記制御装置を稼働させるメインスイッチとエンジンを
    始動させるスタータスイッチとが設けられるとともに上
    記制御装置の記憶部には不揮発性のメモリーが設けら
    れ、この制御装置は、上記メインスイッチのオンによる
    制御装置の稼働時に、吸気圧センサーの検出値を大気圧
    の値として上記不揮発性のメモリーに記憶し、その後の
    エンジン稼働時に、不揮発性のメモリーに記憶された大
    気圧の値を加味して、燃料噴射弁の燃料噴射量を決定し
    ていることを特徴とする水ジェット推進艇の燃料噴射制
    御装置。
  3. 【請求項3】 ジェット推進機がエンジンで駆動され、
    このエンジンの吸気通路のスロットル弁より下流に燃料
    噴射弁と吸気圧センサーとが設けられて、制御装置によ
    り、エンジンの稼働状態に応じて燃料噴射量を決定して
    いる水ジェット推進艇の燃料噴射制御装置において、 エンジンを始動させるスタータスイッチが設けられると
    ともに上記制御装置の記憶部には不揮発性のメモリーが
    設けられ、この制御装置は、上記スタータスイッチのオ
    ンによるエンジン始動前で、かつ制御装置の稼働時に、
    吸気圧センサーの検出値を大気圧の値として上記不揮発
    性のメモリーに記憶し、その後のエンジン稼働時に、不
    揮発性のメモリーに記憶された大気圧の値を加味して、
    燃料噴射弁の燃料噴射量を決定していることを特徴とす
    る水ジェット推進艇の燃料噴射制御装置。
  4. 【請求項4】 上記吸気通路から吸気圧センサーを介し
    て制御装置に至る吸気圧検出径路または制御装置内に、
    吸気通路内の気圧の値を平滑化する平滑手段が設けられ
    ている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の水ジェッ
    ト推進艇の燃料噴射制御装置。
  5. 【請求項5】 上記平滑手段が、吸気圧センサーを吸気
    通路に接続する細長い空気流路または、吸気圧センサー
    を吸気通路に接続する空気流路に設けられた空気箱によ
    り構成されている請求項4に記載の水ジェット推進艇の
    燃料噴射制御装置。
  6. 【請求項6】 上記平滑手段が、吸気圧センサーの検出
    信号を平滑化する平滑回路で構成されている請求項4に
    記載の水ジェット推進艇の燃料噴射制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008081281A1 (en) * 2006-12-27 2008-07-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control system of internal combustion engine

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