JP2002241964A - 耐熱部材およびその製造方法 - Google Patents

耐熱部材およびその製造方法

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JP2002241964A
JP2002241964A JP2001035240A JP2001035240A JP2002241964A JP 2002241964 A JP2002241964 A JP 2002241964A JP 2001035240 A JP2001035240 A JP 2001035240A JP 2001035240 A JP2001035240 A JP 2001035240A JP 2002241964 A JP2002241964 A JP 2002241964A
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zinc
plating
film
heat
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Hiroaki Matsuyoshi
弘明 松好
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】腐食劣化、熱劣化等が生じ難い耐熱部材であっ
て、簡便な方法で低コストで製造することができ、しか
も複雑な形状部分にも適用できる材料を提供する。 【解決手段】ニッケル系メッキ皮膜中に亜鉛を拡散させ
てなるニッケル−亜鉛系合金皮膜を金属基体上に有する
耐熱部材を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン、タービ
ン、各種工業炉等に使用される耐熱部材及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コージェネレーション等で用いら
れているエンジン、タービン等について、エネルギー変
換効率向上のために、高温運転や稼働時間の長期化が行
われている。この様な過酷な運転状況下では、特に、エ
ンジン、タービン等の燃焼部、排気部、熱交換部等の高
温ガスが流通する部分の金属部材については、主に酸素
による腐食劣化、熱劣化等が発生して、実用上の大きな
問題となっている。
【0003】このため、金属部材としてニッケル系耐熱
合金などを使用する場合もあるが、耐熱合金のみで高温
強度と耐酸化性の両特性を持たせることは困難になって
きている。
【0004】そこで、これらの金属部材の腐食劣化、熱
劣化などを抑制するために金属部材の表面に様々なコー
ティングを施すことが提案されている。
【0005】このコーティングのうち、金属部材に直接
アルミニウム拡散処理を施したものが一部実用化されて
いる。
【0006】しかしながら、アルミニウム拡散処理を施
した金属材料は、高温での耐酸化性に優れているが、高
温での使用中に表面層のアルミニウムが金属部材の内部
へ拡散していくため、金属材料の脆化がおこるという問
題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は、
腐食劣化、熱劣化等を生じ難く、エンジン、タービン、
各種工業炉等における使用に適した耐熱部材を提供する
ことである。
【0008】本発明の他の目的は、簡便な手法により低
コストで製造でき、しかも複雑な形状部分にも容易に適
用できる耐熱部材の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、金
属基体上にニッケル系メッキ皮膜を形成した後、このニ
ッケル系メッキ皮膜に亜鉛を拡散させることによって、
表面から深さ方向に徐々に亜鉛含有率が減少するニッケ
ル−亜鉛系合金皮膜を形成できることを見出した。そし
て、該合金皮膜を金属基体上に形成する場合には、従来
技術の問題点を大幅に軽減あるいは解消することがで
き、上記目的を達成できることを見出し、これに基づき
本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、以下の耐熱部材及びその
製造方法を提供するものである。 1.ニッケル系メッキ皮膜中に亜鉛を拡散させてなるニ
ッケル−亜鉛系合金皮膜を金属基体上に有する耐熱部
材。 2.ニッケル−亜鉛系合金皮膜が、表面から深さ方向に
向かって亜鉛含有率が減少するものである上記項1に記
載の耐熱部材。 3.ニッケル−亜鉛系合金皮膜が、ニッケル系メッキ皮
膜中に亜鉛が拡散した亜鉛拡散層と亜鉛が拡散していな
いニッケル系メッキ皮膜からなるニッケル系メッキ層と
からなり、これらの膜厚比が、亜鉛拡散層:ニッケル系
メッキ層=1:99〜99:1である上記項1又は2に
記載の耐熱部材。 4.エンジン又はタービンの燃焼部、排気部若しくは熱
交換部用の部材である上記項1〜3のいずれかに記載の
耐熱部材。 5.エンジン又はタービンのピストン頂面、ピストンリ
ング、シリンダーライナー、排気バルブかさ裏部、ター
ビン燃焼器、動翼、静翼、シュラウド、タービンケーシ
ング、ターボチャージャー排気タービン、ウエストゲー
トバルブ、排気マニホールド、排気煙道、オイルクーラ
ー若しくはアフタークーラー用の部材である上記項4に
記載の耐熱部材。 6.上記項1〜5のいずれかの部材を備えたエンジンま
たはタービン。 7.加熱炉、焼鈍炉、熱処理炉、焼成炉または焼却炉用
の部材である項1〜3のいずれかに記載の耐熱部材。 8.バーナー、ラジアントチューブ、マッフル、レキュ
ペレーター、ローラーハース、搬送ベルト、スキッド金
物、遮熱板または金属溶解鍋用の部材である項7に記載
の耐熱部材。 9.項1〜3、7、8のいずれかの部材を備えた工業
炉。 10.金属基体上にニッケル系メッキ皮膜を形成した
後、亜鉛皮膜を形成し、次いで、加熱処理を行って該ニ
ッケル系メッキ皮膜中に亜鉛を拡散させることを特徴と
する、ニッケル−亜鉛系合金皮膜を金属基体上に有する
耐熱部材の製造方法。 11.亜鉛皮膜を形成する方法が、電解メッキ法、無電
解メッキ法、溶融メッキ法、金属溶射法、真空蒸着法、
陰極スパッタリング法又はイオンプレーティング法であ
る上記項10に記載の方法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の耐熱部材は、ニッケル系
メッキ皮膜中に亜鉛を拡散させてなるニッケル−亜鉛系
合金皮膜を金属基体上に形成したものである。
【0012】本発明の耐熱部材の基体となる金属の種類
としては、通常、エンジン、タービン、各種工業炉等に
用いる耐熱部材を形成する金属であれば特に制限され
ず、例えば、鉄合金(炭素鋼、特殊鋼、耐熱鋼、ステン
レス鋼など)、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、
コバルト、コバルト合金などが挙げられる。
【0013】この様な金属基体上にニッケル−亜鉛系合
金皮膜を形成するには、まず、金属基体上にニッケル系
メッキ皮膜を形成した後、形成されたメッキ皮膜に亜鉛
を拡散させればよい。
【0014】ニッケル系メッキ皮膜の形成 ニッケル系メッキ皮膜を形成する方法については特に限
定的ではないが、電解メッキ液又は無電解メッキ液を用
いて、常法に従ってメッキ処理を行えばよい。
【0015】ニッケル系メッキ皮膜は、ニッケル金属単
独のメッキ皮膜だけではなく、ニッケルに加えてクロ
ム、マンガン、鉄、コバルト、銅、モリブデン、テクネ
チウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カド
ミウム、スズ、タングステン、レニウム、オスミウム、
イリジウム、白金、金、ホウ素、リンなどの合金元素の
1種または2種以上を含有するニッケル合金メッキ皮膜
であっても良い。この様なニッケル合金メッキ皮膜で
は、ニッケルの含有率は、ニッケルと合金金属の基準と
して、ニッケル系メッキ皮膜中50重量%程度以上、具
体的には50〜90重量%程度であることが好ましい。
さらにこのニッケル系メッキ皮膜中には酸化ケイ素、酸
化アルミニウム、酸化チタン、酸化クロム、酸化ジルコ
ニア、酸化イットリウム、酸化ハフニウム、炭化ケイ
素、窒化ケイ素などの無機微粒子が含まれていても良
い。これらの無機微粒子の含有率は、ニッケル系メッキ
皮膜中20重量%程度以下、具体的には1〜20重量%
とすることが好ましい。
【0016】更に、ニッケル系メッキ皮膜を形成するの
に無電解メッキ液を用いる場合には、還元剤中の成分で
あるリン又はホウ素がメッキ皮膜中に取り込まれる。こ
れらの還元剤由来のリン又はホウ素の含有量は、リンに
ついてはニッケル系メッキ皮膜中15重量%程度以下、
具体的には0.5〜15重量%、ホウ素については10
重量%程度以下、具体的には0.1〜10重量%とする
ことが好ましい。
【0017】電解メッキ液及び無電解メッキ液の種類に
ついては特に限定はなく、ニッケル塩を必須の成分とし
て含有する公知の各種組成の電解メッキ液又は無電解メ
ッキ液を用いることができる。
【0018】メッキ方法としては、常法に従って、脱
脂、酸洗等の前処理を行った後電解メッキ又は無電解メ
ッキを行えばよい。また、基体に対するニッケル系メッ
キ皮膜の密着性を向上させるために、必要に応じて、公
知の方法によりストライクメッキを行った後、ニッケル
系メッキ皮膜を形成しても良い。無電解メッキに対する
触媒活性のない基体上に直接無電解メッキを行う場合に
は、常法に従って、触媒を付与した後、無電解メッキを
行えばよい。
【0019】ニッケル系メッキ皮膜の厚さについては、
部材の材質及び形状、該部材を使用する環境などにより
異なるが、通常、10〜1000μm程度、好ましくは
20〜500μm程度とすればよい。
【0020】ニッケル−亜鉛系合金皮膜の形成 ニッケル系メッキ皮膜を形成した後、このメッキ皮膜上
に亜鉛皮膜を形成させ、加熱処理を行ってニッケル系皮
膜に亜鉛を拡散させることによって、ニッケル−亜鉛系
合金皮膜を形成することができる。
【0021】(1)ニッケル系メッキ皮膜上に亜鉛皮膜
を形成する方法としては、特に限定的ではないが、例え
ば、電解メッキ法、無電解メッキ法、溶融メッキ法、金
属溶射法、真空蒸着法、陰極スパッタリング法、イオン
プレーティング法等を採用することができる。これらの
方法の具体的な条件については特に限定はなく、常法に
従えばよい。
【0022】例えば、電解メッキ法又は無電解メッキ法
によって、亜鉛皮膜を形成する場合には、亜鉛メッキ液
の種類について特に限定されず、通常の酸性亜鉛めっき
浴、アルカリ性亜鉛めっき浴、中性亜鉛めっき浴等を使
用できる。また、メッキ条件も使用するメッキ液の種類
に応じて適宜決定すればよく、一般に通常の亜鉛メッキ
の場合と同様の液温、pH、電流密度などを採用して、
ニッケル系メッキ皮膜上に亜鉛メッキ皮膜を形成すれば
よい。
【0023】溶融メッキ法、金属溶射法、真空蒸着法、
陰極スパッタリング法、イオンプレーティング法等につ
いても特に限定はなく、常法に従えばよい。
【0024】亜鉛皮膜の厚さについては特に限定的では
なく、拡散浸透させる亜鉛の量に応じて適宜決めればよ
いが、通常、亜鉛が過剰に拡散して金属基体に悪影響を
及ばさないように、ニッケル系メッキ皮膜の半分以下の
厚さとすることが好ましい。
【0025】(2)加熱処理方法については、例えば、
温度200〜1000℃程度で1〜24時間程度、好ま
しくは、300〜800℃程度で1〜12時間程度加熱
すればよい。加熱処理の雰囲気については、窒素やアル
ゴン等の非酸化性雰囲気とすればよい。
【0026】ニッケル−亜鉛系合金皮膜 以上の方法によって、ニッケル系メッキ皮膜中に亜鉛を
拡散させることによって、ニッケル−亜鉛系合金皮膜を
形成することができる。形成されたニッケル−亜鉛系合
金皮膜は、表面部分の亜鉛含有率量が最も多く、深さ方
向に徐々に亜鉛含有率が減少する構造となる。
【0027】ニッケル−亜鉛系合金皮膜中の亜鉛含有率
は、特に限定的ではなく、該合金皮膜の表面部分で30
〜80重量%程度であることが好ましいが、これを上回
る量又はこれより少量の亜鉛が該合金皮膜の表面部分に
含まれていても良い。
【0028】本発明では、耐熱部材の金属基体中に亜鉛
が拡散することによる悪影響を防止するために、ニッケ
ル−亜鉛系合金皮膜の金属基体と接する部分について
は、亜鉛が拡散することなく、ニッケル系メッキ皮膜の
みからなることが好ましい。通常、ニッケル系メッキ皮
膜中に亜鉛が拡散してニッケル−亜鉛系合金皮膜となっ
ている部分(亜鉛拡散層)と、亜鉛が拡散していないニ
ッケル系メッキ皮膜からなる部分(ニッケル系メッキ
層)の膜厚比は、亜鉛拡散層:ニッケル系メッキ層=
1:99〜99:1程度とすればよく、10:90〜9
0:10程度とすることが好ましく、20:80〜9
0:10程度とすることがより好ましい。亜鉛拡散層と
ニッケル層の膜厚比は、形成される亜鉛皮膜の厚さや、
熱処理温度、熱処理時間等を調節することによって、適
宜設定が可能である。
【0029】本発明によれば、ニッケル系メッキ皮膜上
に亜鉛皮膜を形成した後、亜鉛を拡散させるという簡単
な方法によって、低コストで耐熱部材を得ることができ
る。このようなニッケル−亜鉛系合金皮膜が形成された
耐熱部材は、高温腐食劣化、熱劣化等が生じ難く、耐熱
部材として優れた特性を有するものとなる。
【0030】尚、電解メッキ法によってニッケル−亜鉛
合金メッキ皮膜を形成する方法が知られているが、合金
メッキであるために陽極にはカーボン板などの不溶性陽
極を用い、ニッケル塩、亜鉛塩、光沢剤をその都度補給
する必要があり、メッキ液の管理が煩雑である。これに
対して、ニッケル系メッキ皮膜に亜鉛を拡散させる方法
によれば、この様な問題を生じることなく、簡単な方法
によって100μm程度の厚いニッケル−亜鉛系合金皮
膜を形成できる点で有利である。
【0031】本発明の耐熱部材を適用する箇所としては
エンジンまたはタービンの燃焼部、排気部、熱交換部等
があげられる。
【0032】燃焼部としては、ピストン頂面、ピストン
リング、シリンダーライナー、排気バルブかさ裏部、タ
ービン燃焼器、動翼、静翼、シュラウド又はタービンケ
ーシング等がある。また、排気部として、ターボチャー
ジャー排気タービン、ウエストゲートバルブ、排気マニ
ホールド、排気煙道等がある。熱交換部として、オイル
クーラー、アフタークーラー等がある。
【0033】本発明の部材は、これらのエンジンまたは
タービンに用いる耐熱部材の材料として、有効に用いる
ことができる。
【0034】また、本発明の耐熱部材は、加熱炉、焼鈍
炉、熱処理炉、焼成炉、焼却炉等の各種工業炉の部材と
して使用できる。具体的には、バーナー、ラジアントチ
ューブ、マッフル、レキュペレーター、ローラーハー
ス、搬送ベルト、スキッド金物、各種遮熱板、金属溶解
鍋、その他金属部品の部材として使用できる。
【0035】更に、本発明の部材は、石炭の液化・ガス
化、オイルシェール・タールサンドの精製装置、発電ボ
イラー、石油精製、石油化学工業、その他化成品工業の
反応容器、反応管、熱交換器、搬送管、その他種々の高
温部材としても使用でき、利用価値の極めて高い部材で
ある。
【0036】
【発明の効果】本発明の耐熱部材は、腐食劣化、熱劣化
等が生じ難いものであり、しかも簡便な方法で低コスト
で製造することができる。
【0037】また、本発明で採用する表面処理方法によ
れば、複雑な形状部分の部材であっても、簡単に製造す
ることができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0039】実施例1 1.ニッケル系メッキ皮膜の形成 下記のように、電解メッキを行った。
【0040】1)ニッケルストライクメッキ液の調製 以下のような組成を有するメッキ液を調製した。 塩化ニッケル 245g/l 塩酸 120g/l 2)電解ニッケルメッキ液の調製 以下のような組成を有するメッキ液を調製した。 硫酸ニッケル 280g/l 塩化ニッケル 45g/l ホウ酸 30g/l 3)メッキ法 以下のものを被メッキ材料として用いた。 ・タービン動翼 材質:Ni耐熱合金MAR−M247(Co:10重量
%、Cr:9重量%、Mo:0.8重量%、W:10重
量%、Al:5.5重量%、Ti:1.2重量%、C:
0.1重量%含有) 寸法:高さ52mm、幅15mm、奥行き40mm ・タービン静翼 材質:Co耐熱合金MAR−M509(Ni:10重量
%、Cr:24重量%、W:7重量%、Ti:0.2重
量%含有) 寸法:高さ25mm、幅15mm、奥行き45mm ・試験片(材質SUS304、50mm×50mm、厚
さ3mm) 上記の動翼、静翼及び試験片をアルカリ脱脂液で脱脂し
た後、負極として用いて、以下の方法でメッキを行っ
た。
【0041】まず、上記1)の組成のニッケルストライ
クメッキ液を含むニッケルストライク槽を用いて、液温
25℃、電流密度10A/dm2の条件下で2分間のニ
ッケルストライク処理を行った。
【0042】次いで、上記2)の組成の電解ニッケルメ
ッキ液を含むメッキ槽を用いて、液温50℃、pH4.
0、電流密度4A/dm2の条件下にスクリュー攪拌し
つつ、膜厚が100μmとなるまで電解メッキを行っ
て、電解ニッケルメッキ皮膜を形成した。
【0043】2.亜鉛皮膜の形成 電解ニッケルメッキ皮膜を形成した被メッキ材料を負極
として、下記の組成を有する電解亜鉛メッキ液を含むメ
ッキ槽を用いて、液温30℃、pH4.0、電流密度2
A/dm2の条件下に、膜厚が20μmとなるまで電解
メッキを行って、亜鉛メッキ皮膜を形成した。メッキ終
了後、水洗して100℃で5分間乾燥させた。 <電解亜鉛メッキ液組成> 硫酸亜鉛 288g/l 塩化アンモニウム 27g/l ホウ酸 30g/l3.亜鉛拡散処理 上記方法で得られた電解ニッケルメッキ皮膜上に亜鉛メ
ッキ皮膜を形成した被メッキ材料を、窒素気流中にて7
00℃で4時間加熱した後25℃まで冷却して、ニッケ
ル−亜鉛系合金皮膜を形成した。
【0044】4.分析及び試験結果 試験片を使用して、EPMA分析装置((株)日本電子
製JXA−8900RL)にてニッケル−亜鉛系合金皮
膜の表面の定量分析を行ったところ、亜鉛60重量%、
ニッケル40重量%であった。
【0045】また、同じ装置にて、試験片の断面深さ方
向の亜鉛分析を行ったところ、亜鉛拡散層は約30μm
であった。また、亜鉛が拡散していないニッケルメッキ
層は約70μmであった。亜鉛の含有率は表面では60
重量%であったが、表面から10μmの深さでは40重
量%、表面から20μmの深さでは20重量%、表面か
ら30μmの深さでは5重量%であり、深さ方向に亜鉛
含有率が減少していた。また、31μmの深さでは亜鉛
は検出されなかった。
【0046】上記ニッケル−亜鉛系合金皮膜を形成した
動翼と静翼を2000kWガスタービンのタービン第一
段(雰囲気温度1100℃)に設置して、1000時間
運転を行った。
【0047】1000時間運転後のニッケル−亜鉛系合
金皮膜を形成した動翼と静翼を切断し、断面を金属顕微
鏡で分析したところ、ニッケル−亜鉛系合金皮膜により
Ni合金基材及びCo合金基材が保護され、酸化スケー
ル層はなく、Ni合金基材及びCo合金基材の酸化劣化
はなかった。
【0048】実施例2 1.ニッケル系メッキ皮膜の形成 下記のように、電解メッキを行った。 1)ニッケルストライクメッキ液の調製 以下のような組成を有するメッキ液を調製した。 塩化ニッケル 245g/l 塩酸 120g/l 2)電解ニッケル−コバルト合金メッキ液の調製 以下のような組成を有するメッキ液を調製した。 硫酸ニッケル 240g/l 塩化ニッケル 45g/l ホウ酸 30g/l 硫酸コバルト 15g/l 3)メッキ法 実施例1と同様の動翼、静翼及び試験片をアルカリ脱脂
液で脱脂した後、負極として用いて、実施例1と同様に
ニッケルストライク処理を行った。
【0049】次いで、上記2)の組成を有する電解ニッ
ケル−コバルト合金メッキ液を含むメッキ槽を用いて、
液温60℃、pH4.0電流密度4A/dm2の条件下
に、スクリュー攪拌しつつ、膜厚が100μmとなるま
で電解メッキを行って、電解ニッケル−コバルト合金メ
ッキ皮膜を形成した。
【0050】2.亜鉛皮膜の形成 電解ニッケル−コバルト合金メッキ皮膜を形成した被メ
ッキ材料を負極として実施例1と同様に膜厚が20μm
となるまで電解メッキを行って、亜鉛メッキ皮膜を形成
した。メッキ終了後、水洗して100℃で5分間乾燥さ
せた。
【0051】3.亜鉛拡散処理 上記方法で得られた電解ニッケル−コバルト合金メッキ
皮膜上に亜鉛メッキ皮膜を形成した被メッキ材料を、窒
素気流中にて700℃で4時間加熱した後25℃まで冷
却して、ニッケル−亜鉛系合金皮膜を形成した。
【0052】4.分析及び試験結果 試験片を使用して、実施例1と同様にニッケル−亜鉛系
合金皮膜の表面の定量分析を行ったところ、亜鉛60重
量%、ニッケル32重量%、コバルト8重量%であっ
た。
【0053】また、試験片の断面深さ方向の分析を実施
例1と同様にして行ったところ、亜鉛拡散層は約30μ
mであった。また、亜鉛が拡散していないニッケル−コ
バルト合金メッキ層は約70μmであった。亜鉛の含有
率は表面では60重量%であったが、表面から10μm
の深さでは40重量%、表面から20μmの深さでは2
0重量%、表面から30μmの深さでは5重量%であ
り、深さ方向に亜鉛含有率が減少していた。
【0054】上記ニッケル−亜鉛系合金皮膜を形成した
動翼と静翼を2000kWガスタービンのタービン第一
段(雰囲気温度1100℃)に設置して、1000時間
運転を行った。
【0055】1000時間運転後のニッケル−亜鉛系合
金皮膜を形成した動翼と静翼を切断し、断面を金属顕微
鏡で分析したところ、ニッケル−亜鉛系合金皮膜により
Ni合金基材及びCo合金基材が保護され、酸化スケー
ル層はなく、Ni合金基材及びCo合金基材の酸化劣化
はなかった。
【0056】実施例3 1.ニッケル系メッキ皮膜の形成 下記のように、電解メッキを行った。
【0057】1)ニッケルストライクメッキ液の調製 以下のような組成を有するメッキ液を調製した。 塩化ニッケル 245g/l 塩酸 120g/l 2)電解ニッケル−タングステン合金メッキ液の調製 以下のような組成を有するメッキ液を調製した。 硫酸ニッケル 60g/l タングステン酸ナトリウム 60g/l クエン酸 90g/l 3)メッキ法 実施例1と同様の動翼、静翼及び試験片をアルカリ脱脂
液で脱脂した後、負極として用いて、上記1)の組成の
ニッケルストライクメッキ液を含むニッケルストライク
槽にて実施例1と同様にニッケルストライク処理を行っ
た。
【0058】次いで、上記2)の組成を有する電解ニッ
ケル−タングステン合金メッキ液を含むメッキ槽を用い
て、液温65℃、pH6.0電流密度7A/dm2の条
件下に、スクリュー攪拌しつつ、膜厚が100μmとな
るまで電解メッキを行って、電解ニッケル−タングステ
ン合金メッキ皮膜を形成した。
【0059】2.亜鉛皮膜の形成 電解ニッケル−タングステン合金メッキ皮膜を形成した
被メッキ材料を負極として、実施例1と同様に膜厚が2
0μmとなるまで電解メッキを行って、亜鉛メッキ皮膜
を形成した。メッキ終了後、水洗して100℃で5分間
乾燥させた。
【0060】3.亜鉛拡散処理 上記した方法で得られた電解ニッケル−タングステン合
金メッキ皮膜上に亜鉛メッキ皮膜を形成した被メッキ材
料を、窒素気流中にて700℃で4時間加熱した後25
℃まで冷却して、ニッケル−亜鉛系合金皮膜を形成し
た。
【0061】4.分析及び試験結果 試験片を使用して、実施例1と同様にニッケル−亜鉛系
合金皮膜表面の定量分析を行ったところ、亜鉛60重量
%、ニッケル28重量%、タングステン12重量%であ
った。
【0062】また、試験片の断面深さ方向の分析を実施
例1と同様にして行ったところ、亜鉛拡散層は約30μ
mであった。また、亜鉛が拡散していないニッケル−タ
ングステン合金メッキ層は約70μmであった。亜鉛の
含有率は表面では60重量%であったが、表面から10
μmの深さでは40重量%、表面から20μmの深さで
は20重量%、表面から30μmの深さでは5重量%で
あり、深さ方向に亜鉛含有率が減少していた。
【0063】上記ニッケル−亜鉛系合金皮膜を形成した
動翼と静翼を2000kWガスタービンのタービン第一
段(雰囲気温度1100℃)に設置して、1000時間
運転を行った。
【0064】1000時間運転後のニッケル−亜鉛系合
金皮膜を形成した動翼と静翼を切断し、断面を金属顕微
鏡で分析したところ、ニッケル−亜鉛系合金皮膜により
Ni合金基材及びCo合金基材が保護され、酸化スケー
ル層はなく、Ni合金基材及びCo合金基材の酸化劣化
はなかった。
【0065】実施例4 1.ニッケル系メッキ皮膜の形成 下記のように、電解メッキを行った。
【0066】1)ニッケルストライクメッキ液の調製 以下のような組成を有するメッキ液を調製した。 塩化ニッケル 245g/l 塩酸 120g/l 2)電解ニッケル−ZrO2複合メッキ液の調製 以下のような組成を有するメッキ液を調製した。 硫酸ニッケル 280g/l 塩化ニッケル 45g/l ホウ酸 30g/l ZrO2(Y23を8重量%含有)100g/l 3)メッキ法 実施例1と同様の動翼、静翼及び試験片を、アルカリ脱
脂液で脱脂した後、負極として用いて、上記1)の組成
のニッケルストライクメッキ液を含むニッケルストライ
ク槽にて実施例1と同様にニッケルストライク処理を行
った。
【0067】次いで、上記2)の組成を有する電解ニッ
ケル−ZrO2複合メッキ液を含むメッキ槽を用いて、
液温50℃、pH4.0、電流密度1A/dm2の条件
下に、スクリュー攪拌しつつ、膜厚が100μmとなる
まで電解メッキを行って、電解ニッケル−ZrO2複合
メッキ皮膜を形成した。
【0068】2.亜鉛皮膜の形成 電解ニッケル−ZrO2複合メッキ皮膜を形成した被メ
ッキ材料を負極として、実施例1と同様に膜厚が20μ
mとなるまで電解メッキを行って、亜鉛メッキ皮膜を形
成した。メッキ終了後、水洗して100℃で5分間乾燥
させた。
【0069】3.亜鉛拡散処理 上記した方法で得られた電解ニッケル−ZrO2複合メ
ッキ皮膜上に亜鉛メッキ皮膜を形成した被メッキ材料
を、窒素気流中にて700℃で4時間加熱した後25℃
まで冷却して、ニッケル−亜鉛系合金皮膜を形成した。
【0070】4.分析及び試験結果 試験片を使用して、実施例1と同様にニッケル−亜鉛系
合金皮膜の表面の定量分析を行ったところ、亜鉛60重
量%、ニッケル31重量%、ジルコニア8重量%、イッ
トリア1重量%であった。
【0071】また、試験片の断面深さ方向の分析を実施
例1と同様にして行ったところ、亜鉛拡散層は約30μ
mであった。また、亜鉛が拡散していないニッケル−ジ
ルコニア複合メッキ層は約70μmであった。亜鉛の含
有率は表面では60重量%であったが、表面から10μ
mの深さでは40重量%、表面から20μmの深さでは
20重量%、表面から30μmの深さでは5重量%であ
り、深さ方向に亜鉛含有率が減少していた。
【0072】上記ニッケル−亜鉛系合金皮膜を形成した
動翼と静翼を2000kWガスタービンのタービン第一
段(雰囲気温度1100℃)に設置して、1000時間
運転を行った。
【0073】1000時間運転後のニッケル−亜鉛系合
金皮膜を形成した動翼と静翼を切断し、断面を金属顕微
鏡で分析したところ、ニッケル−亜鉛系合金皮膜により
Ni合金基材及びCo合金基材が保護され、酸化スケー
ル層はなく、Ni合金基材及びCo合金基材の酸化劣化
はなかった。
【0074】実施例5 1.ニッケル系メッキ皮膜の形成 下記のように無電解メッキを行った。
【0075】1)ニッケルストライクメッキ液の調製 以下のような組成を有するメッキ液を調製した。 塩化ニッケル 245g/l 塩酸 120g/l 2)無電解ニッケル−ホウ素合金メッキ液の調製 以下のような組成を有するメッキ液を調製した。 硫酸ニッケル 27g/l コハク酸ナトリウム 55g/l 塩化アンモニウム 30g/l クエン酸ナトリウム 30g/l ホウ酸 30g/l ジメチルアミンボラン 3g/l 3)メッキ法 実施例1と同様の動翼、静翼及び試験片を、アルカリ脱
脂液で脱脂した後、負極として用いて、上記1)の組成
のニッケルストライクメッキ液を含むニッケルストライ
ク槽にて実施例1と同様にニッケルストライク処理を行
った。
【0076】次いで、上記2)の組成を有する無電解ニ
ッケル−ホウ素合金メッキ液を含むメッキ槽を用いて、
液温65℃、pH6.5の条件下に、スクリュー攪拌し
つつ、膜厚が100μmとなるまで無電解メッキを行っ
て、無電解ニッケル−ホウ素合金メッキ皮膜を形成し
た。
【0077】2.亜鉛皮膜の形成 無電解ニッケル−ホウ素合金メッキ皮膜を形成した被メ
ッキ材料を負極として実施例1と同様に膜厚が20μm
となるまで電解メッキを行って、亜鉛メッキ皮膜を形成
した。メッキ終了後、水洗して100℃で5分間乾燥さ
せた。
【0078】3.亜鉛拡散処理 上記した方法で得られた無電解ニッケル−ホウ素合金メ
ッキ皮膜上に亜鉛メッキ皮膜を形成した被メッキ材料
を、窒素気流中にて600℃で4時間加熱した後25℃
まで冷却して、ニッケル−亜鉛系合金皮膜を形成した。
【0079】4.分析及び試験結果 試験片を使用して、実施例1と同様にニッケル−亜鉛系
合金皮膜表面の定量分析を行ったところ、亜鉛60重量
%、ニッケル39重量%、ホウ素1重量%であった。
【0080】また、試験片の断面深さ方向の分析を実施
例1と同様にして行ったところ、亜鉛拡散層は約30μ
mであった。また、亜鉛が拡散していないニッケル−ホ
ウ素合金メッキ層は約70μmであった。亜鉛の含有率
は表面では60重量%であったが、表面から10μmの
深さでは40重量%、表面から20μmの深さでは20
重量%、表面から30μmの深さでは5重量%であり、
深さ方向に亜鉛含有率が減少していた。
【0081】上記ニッケル−亜鉛系合金皮膜を形成した
動翼と静翼を2000kWガスタービンのタービン第一
段(雰囲気温度1100℃)に設置して、1000時間
運転を行った。
【0082】1000時間運転後のニッケル−亜鉛系合
金皮膜を形成した動翼と静翼を切断し、断面を金属顕微
鏡で分析したところ、ニッケル−亜鉛系合金皮膜により
Ni合金基材及びCo合金基材が保護され、酸化スケー
ル層はなく、Ni合金基材及びCo合金基材の酸化劣化
はなかった。
【0083】実施例6 実施例1と同様にストライクメッキ後、電解ニッケルメ
ッキ100μmを形成した被メッキ材料を水洗して10
0℃で5分間乾燥させた。
【0084】次いで、500℃の溶融亜鉛メッキ浴に1
分間浸漬して膜厚が50μmとなるまで溶融亜鉛メッキ
を行った。室温まで自然放冷した後、さらに窒素気流中
にて700℃で4時間熱処理を行った後25℃まで冷却
して表面の亜鉛をニッケルメッキ層に拡散させた。
【0085】試験片を使用して、実施例1と同様にニッ
ケル−亜鉛系合金皮膜表面の定量分析を行ったところ、
亜鉛80重量%、ニッケル20重量%であった。
【0086】また、試験片の断面深さ方向の分析を実施
例1と同様にして行ったところ、亜鉛拡散層は約50μ
mであった。また、亜鉛が拡散していないニッケルメッ
キ層は約50μmであった。亜鉛の含有率は表面では8
0重量%であったが、表面から10μmの深さでは60
重量%、表面から20μmの深さでは40重量%、表面
から30μmの深さでは20重量%、表面から40μm
の深さでは10重量%、表面から50μmの深さでは5
重量%であり、深さ方向に亜鉛含有率が減少していた。
【0087】上記ニッケル−亜鉛系合金皮膜を形成した
動翼と静翼を2000kWガスタービンのタービン第一
段(雰囲気温度1100℃)に設置して、1000時間
運転を行った。
【0088】1000時間運転後のニッケル−亜鉛系合
金皮膜を形成した動翼と静翼を切断し、断面を金属顕微
鏡で分析したところ、ニッケル−亜鉛系合金皮膜により
Ni合金基材及びCo合金基材が保護され、酸化スケー
ル層はなく、Ni合金基材及びCo合金基材の酸化劣化
はなかった。
【0089】比較例1 実施例1と同様の動翼と静翼を、コーティングを行うこ
となく2000kWのタービンの第一段(雰囲気温度1
100℃)に設置して、1000時間運転を行った。1
000時間運転後のコーティングを行っていない動翼及
び静翼を切断し、断面を金属顕微鏡で分析したところ、
いずれも約100μmの酸化スケール層がみられ、動翼
のニッケル合金及び静翼のコバルト合金が酸化劣化して
いた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01D 5/28 F01D 5/28 4K044 9/02 101 9/02 101 F01L 3/04 F01L 3/04 F02B 39/00 F02B 39/00 U D F02F 1/00 F02F 1/00 G 3/12 3/12 5/00 5/00 F F23M 5/00 F23M 5/00 H Fターム(参考) 3G002 BB04 GB04 3G005 FA13 FA41 GB25 GB79 GB86 KA05 KA07 3G024 AA26 AA27 FA09 GA18 4K024 AA03 AA05 AB02 BA01 BA02 BA04 BA09 BB04 BB28 BC10 DA09 DB01 GA04 GA16 4K028 CA03 CB02 CB03 CB04 CB05 CB06 CC03 CD01 4K044 AA02 AA03 AA06 AB10 BA06 BA10 BB03 BB11 BC02 BC11 CA11 CA12 CA13 CA15 CA18 CA62

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル系メッキ皮膜中に亜鉛を拡散さ
    せてなるニッケル−亜鉛系合金皮膜を金属基体上に有す
    る耐熱部材。
  2. 【請求項2】 ニッケル−亜鉛系合金皮膜が、表面から
    深さ方向に向かって亜鉛含有率が減少するものである請
    求項1に記載の耐熱部材。
  3. 【請求項3】 ニッケル−亜鉛系合金皮膜が、ニッケル
    系メッキ皮膜中に亜鉛が拡散した亜鉛拡散層と亜鉛が拡
    散していないニッケル系メッキ皮膜からなるニッケル系
    メッキ層とからなり、これらの膜厚比が、亜鉛拡散層:
    ニッケル系メッキ層=1:99〜99:1である請求項
    1又は2に記載の耐熱部材。
  4. 【請求項4】 エンジン又はタービンの燃焼部、排気部
    若しくは熱交換部用の部材である請求項1〜3のいずれ
    かに記載の耐熱部材。
  5. 【請求項5】 エンジン又はタービンのピストン頂面、
    ピストンリング、シリンダーライナー、排気バルブかさ
    裏部、タービン燃焼器、動翼、静翼、シュラウド、ター
    ビンケーシング、ターボチャージャー排気タービン、ウ
    エストゲートバルブ、排気マニホールド、排気煙道、オ
    イルクーラー若しくはアフタークーラー用の部材である
    請求項4に記載の耐熱部材。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの部材を備えた
    エンジンまたはタービン。
  7. 【請求項7】 加熱炉、焼鈍炉、熱処理炉、焼成炉また
    は焼却炉用の部材である請求項1〜3のいずれかに記載
    の耐熱部材。
  8. 【請求項8】 バーナー、ラジアントチューブ、マッフ
    ル、レキュペレーター、ローラーハース、搬送ベルト、
    スキッド金物、遮熱板または金属溶解鍋用の部材である
    請求項7に記載の耐熱部材。
  9. 【請求項9】 請求項1〜3、7、8のいずれかの部材
    を備えた工業炉。
  10. 【請求項10】 金属基体上にニッケル系メッキ皮膜を
    形成した後、亜鉛皮膜を形成し、次いで、加熱処理を行
    って該ニッケル系メッキ皮膜中に亜鉛を拡散させること
    を特徴とする、ニッケル−亜鉛系合金皮膜を金属基体上
    に有する耐熱部材の製造方法。
  11. 【請求項11】 亜鉛皮膜を形成する方法が、電解メッ
    キ法、無電解メッキ法、溶融メッキ法、金属溶射法、真
    空蒸着法、陰極スパッタリング法又はイオンプレーティ
    ング法である請求項10に記載の方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007270160A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Murata Mfg Co Ltd ニッケルめっき液、及び電子部品の製造方法
JP4883240B1 (ja) * 2010-08-04 2012-02-22 Jfeスチール株式会社 熱間プレス用鋼板およびそれを用いた熱間プレス部材の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007270160A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Murata Mfg Co Ltd ニッケルめっき液、及び電子部品の製造方法
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