JP2002240269A - 液体制御機構及びプリンタヘッド - Google Patents
液体制御機構及びプリンタヘッドInfo
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- JP2002240269A JP2002240269A JP2001039966A JP2001039966A JP2002240269A JP 2002240269 A JP2002240269 A JP 2002240269A JP 2001039966 A JP2001039966 A JP 2001039966A JP 2001039966 A JP2001039966 A JP 2001039966A JP 2002240269 A JP2002240269 A JP 2002240269A
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- columnar
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、液体制御機構及びプリンタヘッ
ドに関し、例えばインクジェット方式によるプリンタに
適用して、ノズルを高密度に配置することができるプリ
ンタヘッド、さらにはこのようなプリンタヘッド等に適
用することができる液体制御素子を提案する。 【解決手段】 本発明は、側壁に向かって柱状部材14
を徐々に引き寄せた後、急激に元の形状に復帰させる。
ドに関し、例えばインクジェット方式によるプリンタに
適用して、ノズルを高密度に配置することができるプリ
ンタヘッド、さらにはこのようなプリンタヘッド等に適
用することができる液体制御素子を提案する。 【解決手段】 本発明は、側壁に向かって柱状部材14
を徐々に引き寄せた後、急激に元の形状に復帰させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体制御機構及び
プリンタヘッドに関し、例えばインクジェット方式によ
るプリンタに適用することができる。本発明は、側壁に
向かって柱状部材を徐々に引き寄せた後、急激に元の形
状に復帰させることにより、ノズルを高密度に配置する
ことができるプリンタヘッド、さらにはこのようなプリ
ンタヘッド等に適用することができる液体制御機構を提
案する。
プリンタヘッドに関し、例えばインクジェット方式によ
るプリンタに適用することができる。本発明は、側壁に
向かって柱状部材を徐々に引き寄せた後、急激に元の形
状に復帰させることにより、ノズルを高密度に配置する
ことができるプリンタヘッド、さらにはこのようなプリ
ンタヘッド等に適用することができる液体制御機構を提
案する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット方式によるプリン
タにおいては、発熱素子、ピエゾ素子の駆動により、イ
ンク液滴を飛び出させて用紙に付着させることにより、
画像等を印刷するようになされている。これに対して例
えば特開平10−315466号公報等においては、こ
のような駆動を静電アクチュエータにより実行する方法
が提案されるようになされている。
タにおいては、発熱素子、ピエゾ素子の駆動により、イ
ンク液滴を飛び出させて用紙に付着させることにより、
画像等を印刷するようになされている。これに対して例
えば特開平10−315466号公報等においては、こ
のような駆動を静電アクチュエータにより実行する方法
が提案されるようになされている。
【0003】すなわち図11は、この静電アクチュエー
タによるプリンタヘッドを示す断面図である。このプリ
ンタヘッド1は、所定の基板2の表面に、所定ピッチに
よる凹部が形成され、この凹部の底面に電極3が配置さ
れる。プリンタヘッド1は、この基板2上に、インク液
室4の底板6、隔壁を構成する部材5が配置される。こ
こでこの部材5は、導電性の材料により形成され、基板
2に配置した電極3とインク液室の底板6とが基板2の
凹部による空隙を間に挟んで対向するように、また各電
極3と絶縁されるように配置される。また部材5は、底
板6が振動板として機能するように、所定の厚さにより
形成され、部材5の上に、ノズル7が形成されてなる部
材8が配置される。
タによるプリンタヘッドを示す断面図である。このプリ
ンタヘッド1は、所定の基板2の表面に、所定ピッチに
よる凹部が形成され、この凹部の底面に電極3が配置さ
れる。プリンタヘッド1は、この基板2上に、インク液
室4の底板6、隔壁を構成する部材5が配置される。こ
こでこの部材5は、導電性の材料により形成され、基板
2に配置した電極3とインク液室の底板6とが基板2の
凹部による空隙を間に挟んで対向するように、また各電
極3と絶縁されるように配置される。また部材5は、底
板6が振動板として機能するように、所定の厚さにより
形成され、部材5の上に、ノズル7が形成されてなる部
材8が配置される。
【0004】この構成によりこのプリンタヘッド1で
は、部材5と各電極3との間に電圧を印加すると、底板
6が電極3側に引き寄せられてたわみ、またこの電圧の
印加を中止すると、このたわみが元に戻る。これにより
プリンタヘッド1は、電極3に電圧を印加して発生する
部材5との間の静電力によりインク液室4の体積を増減
し、この体積が減じる際の圧力によりノズル7からイン
クを飛び出させるようになされている。
は、部材5と各電極3との間に電圧を印加すると、底板
6が電極3側に引き寄せられてたわみ、またこの電圧の
印加を中止すると、このたわみが元に戻る。これにより
プリンタヘッド1は、電極3に電圧を印加して発生する
部材5との間の静電力によりインク液室4の体積を増減
し、この体積が減じる際の圧力によりノズル7からイン
クを飛び出させるようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで発熱素子を使
用したインクジェット方式のプリンタにおいては、発熱
素子の駆動に多くの電力を要し、その分、全体として消
費電力が大きい欠点がある。これに対してピエゾ素子を
使用したインクジェット方式のプリンタにおいては、ピ
エゾ素子の集積化が困難で、これにより製造工程が複雑
な欠点がある。このためこれら発熱素子、ピエゾ素子を
使用したインクジェット方式のプリンタにおいては、こ
れらの欠点を解消するために、また各種の性能向上のた
め等に、種々の手法が多数提案されている。
用したインクジェット方式のプリンタにおいては、発熱
素子の駆動に多くの電力を要し、その分、全体として消
費電力が大きい欠点がある。これに対してピエゾ素子を
使用したインクジェット方式のプリンタにおいては、ピ
エゾ素子の集積化が困難で、これにより製造工程が複雑
な欠点がある。このためこれら発熱素子、ピエゾ素子を
使用したインクジェット方式のプリンタにおいては、こ
れらの欠点を解消するために、また各種の性能向上のた
め等に、種々の手法が多数提案されている。
【0006】これに対して静電アクチュエータによるプ
リンタヘッドにおいては、発熱素子、ピエゾ素子を使用
する場合に比して改良の余地が残っていると考えられ、
このような発熱素子、ピエゾ素子を使用する場合の欠点
についても、充分に対応することができると考えられ
る。
リンタヘッドにおいては、発熱素子、ピエゾ素子を使用
する場合に比して改良の余地が残っていると考えられ、
このような発熱素子、ピエゾ素子を使用する場合の欠点
についても、充分に対応することができると考えられ
る。
【0007】しかしながら静電アクチュエータによるプ
リンタヘッドにおいては、大面積により底板である振動
板を形成しなければ、インク液滴を飛び出させるのに充
分な駆動力を得ることが困難で、このためノズルを高密
度に配置できない問題があった。なおノズルを高密度に
配置できない場合には、その分、高い解像度により印刷
できないことになる。また1つのプリンタヘッドを構成
する基板の大きさが大きくなり、駆動回路を一体化する
ことも困難になる。
リンタヘッドにおいては、大面積により底板である振動
板を形成しなければ、インク液滴を飛び出させるのに充
分な駆動力を得ることが困難で、このためノズルを高密
度に配置できない問題があった。なおノズルを高密度に
配置できない場合には、その分、高い解像度により印刷
できないことになる。また1つのプリンタヘッドを構成
する基板の大きさが大きくなり、駆動回路を一体化する
ことも困難になる。
【0008】因みに、図11について上述した構成によ
れば、振動板が0.2〔μm〕程度しか変位しないこと
により、結局、数mm×100〔μm〕により振動板を
作成しなければ充分な駆動力を確保することが困難であ
った。なおこの大きさは、発熱素子を使用したプリンタ
ヘッドに比して、インク液室の密度を1/数10倍程度
にしか高密度化できないことを意味する。また仮に、発
熱素子を使用したプリンタヘッドと同程度の高密度化を
達成しようとすると、振動板は、数〜数10〔μm〕程
度、変位させることが必要となる。なおこの場合、典型
的なインク液滴のインク量である数〜数10〔pl〕の
吐出量を確保するとした場合である。
れば、振動板が0.2〔μm〕程度しか変位しないこと
により、結局、数mm×100〔μm〕により振動板を
作成しなければ充分な駆動力を確保することが困難であ
った。なおこの大きさは、発熱素子を使用したプリンタ
ヘッドに比して、インク液室の密度を1/数10倍程度
にしか高密度化できないことを意味する。また仮に、発
熱素子を使用したプリンタヘッドと同程度の高密度化を
達成しようとすると、振動板は、数〜数10〔μm〕程
度、変位させることが必要となる。なおこの場合、典型
的なインク液滴のインク量である数〜数10〔pl〕の
吐出量を確保するとした場合である。
【0009】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、ノズルを高密度に配置することができる静電方式等
によるプリンタヘッド、さらにはこのようなプリンタヘ
ッド等に適用して液体の流れを種々に制御することがで
きる液体制御機構を提案しようとするものである。
で、ノズルを高密度に配置することができる静電方式等
によるプリンタヘッド、さらにはこのようなプリンタヘ
ッド等に適用して液体の流れを種々に制御することがで
きる液体制御機構を提案しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め請求項1の発明においては、液体制御機構に適用し
て、所定の駆動機構による駆動により変形して、所定の
側壁側に引き寄せられる柱状部材と、この柱状部材の側
壁側に形成された液体の流入部と、この柱状部材の側壁
とは逆側に形成された液体の流出部とを備え、側壁に柱
状部材を徐々に引き寄せた後、柱状部材の復元力により
急激に元の状態に復帰させることにより、流入部より液
体を流入させて流出部より流出させる。
め請求項1の発明においては、液体制御機構に適用し
て、所定の駆動機構による駆動により変形して、所定の
側壁側に引き寄せられる柱状部材と、この柱状部材の側
壁側に形成された液体の流入部と、この柱状部材の側壁
とは逆側に形成された液体の流出部とを備え、側壁に柱
状部材を徐々に引き寄せた後、柱状部材の復元力により
急激に元の状態に復帰させることにより、流入部より液
体を流入させて流出部より流出させる。
【0011】また請求項8の発明においては、プリンタ
ヘッドに適用して、所定の駆動機構による駆動により変
形して、所定の側壁側に引き寄せられる柱状部材と、こ
の柱状部材の側壁側に形成されたインクの流入部と、こ
の柱状部材の側壁とは逆側に形成されて、ノズルに接続
されたインクの流出部とを備え、側壁に柱状部材を徐々
に引き寄せた後、柱状部材の復元力により急激に元の状
態に復帰させることにより、ノズルよりインク液滴を飛
び出させる。
ヘッドに適用して、所定の駆動機構による駆動により変
形して、所定の側壁側に引き寄せられる柱状部材と、こ
の柱状部材の側壁側に形成されたインクの流入部と、こ
の柱状部材の側壁とは逆側に形成されて、ノズルに接続
されたインクの流出部とを備え、側壁に柱状部材を徐々
に引き寄せた後、柱状部材の復元力により急激に元の状
態に復帰させることにより、ノズルよりインク液滴を飛
び出させる。
【0012】請求項1の構成によれば、所定の駆動機構
による駆動により変形して、所定の側壁側に引き寄せら
れる柱状部材を備えることにより、この柱状部材におい
ては、いわゆる片持ち梁構造であり、小さな力で大きく
変形させることができる。これによりこの柱状部材の側
壁側に形成された液体の流入部と、この柱状部材の側壁
とは逆側に形成された液体の流出部とを備えるように
し、側壁に柱状部材を徐々に引き寄せた後、柱状部材の
復元力により急激に元の状態に復帰させるようにすれ
ば、小さな力により柱状部材を変形させて、変形時には
液体の圧力を大きく変化させることなく、元の状態に復
帰させる場合には、液体の圧力を大きく変化させること
ができ、これにより流入部より液体を流入させて流出部
より流出させることができる。これによりプリンタヘッ
ドに適用してノズルを高密度に配置することができ、イ
ンク等の液体の流れを制御することができる。
による駆動により変形して、所定の側壁側に引き寄せら
れる柱状部材を備えることにより、この柱状部材におい
ては、いわゆる片持ち梁構造であり、小さな力で大きく
変形させることができる。これによりこの柱状部材の側
壁側に形成された液体の流入部と、この柱状部材の側壁
とは逆側に形成された液体の流出部とを備えるように
し、側壁に柱状部材を徐々に引き寄せた後、柱状部材の
復元力により急激に元の状態に復帰させるようにすれ
ば、小さな力により柱状部材を変形させて、変形時には
液体の圧力を大きく変化させることなく、元の状態に復
帰させる場合には、液体の圧力を大きく変化させること
ができ、これにより流入部より液体を流入させて流出部
より流出させることができる。これによりプリンタヘッ
ドに適用してノズルを高密度に配置することができ、イ
ンク等の液体の流れを制御することができる。
【0013】これにより請求項8の構成においては、プ
リンタヘッドに適用して、ノズルを高密度に配置するこ
とができる。
リンタヘッドに適用して、ノズルを高密度に配置するこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
発明の実施の形態を詳述する。
【0015】(1)第1の実施の形態 (1−1)第1の実施の形態の構成 図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタヘッ
ドのインク液室の内部構造を示す斜視図である。この実
施の形態に係るプリンタヘッドにおいては、この構造に
係るインク液室11が密に配置されて、各インク液室1
1にインクを供給するインク流路、各インク液室11か
らのインクを用紙に向かって飛び出させるノズル12等
が配置された構造により作成される。なおこの図1にお
いては、各部の形状を強調して示すものである。
ドのインク液室の内部構造を示す斜視図である。この実
施の形態に係るプリンタヘッドにおいては、この構造に
係るインク液室11が密に配置されて、各インク液室1
1にインクを供給するインク流路、各インク液室11か
らのインクを用紙に向かって飛び出させるノズル12等
が配置された構造により作成される。なおこの図1にお
いては、各部の形状を強調して示すものである。
【0016】このプリンタヘッドにおいて、インク液室
11は、所定の基板上に所定ピッチにより連続するよう
に、インク流路等と共に形成される。インク液室11
は、例えば半導体製造工程を利用した製造工程により、
エッチングにより所定ピッチでシリコン基板を凹形状に
加工することにより作成される。プリンタヘッドは、事
前にノズル12を作成してなる板材が、連続するインク
液室11の蓋となるように配置され、これにより各イン
ク液室11にノズル12が配置される。
11は、所定の基板上に所定ピッチにより連続するよう
に、インク流路等と共に形成される。インク液室11
は、例えば半導体製造工程を利用した製造工程により、
エッチングにより所定ピッチでシリコン基板を凹形状に
加工することにより作成される。プリンタヘッドは、事
前にノズル12を作成してなる板材が、連続するインク
液室11の蓋となるように配置され、これにより各イン
ク液室11にノズル12が配置される。
【0017】インク液室11は、ノズル12側より見て
略長方形形状により形成され、この長手方向において、
一端側より他端側に向かって徐々に幅が広くなるよう
に、小さなテーパーが形成されるようになされている。
インク液室11は、このテーパーが作成されてなる幅の
狭い側の側壁側に、この側壁に沿ってインク流路が形成
され、このインク流路からのインク流入路13が、この
幅の狭い側の側壁側に作成されるようになされている。
なお図1においては、矢印によりインク流路におけるイ
ンクの流れを示す。
略長方形形状により形成され、この長手方向において、
一端側より他端側に向かって徐々に幅が広くなるよう
に、小さなテーパーが形成されるようになされている。
インク液室11は、このテーパーが作成されてなる幅の
狭い側の側壁側に、この側壁に沿ってインク流路が形成
され、このインク流路からのインク流入路13が、この
幅の狭い側の側壁側に作成されるようになされている。
なお図1においては、矢印によりインク流路におけるイ
ンクの流れを示す。
【0018】すなわちインク液室11おいて、この長手
方向、幅が広い側の側壁においては、ほぼ垂直な面によ
り作成される。これに対して長手方向、幅が狭い側の側
壁においては、ほぼ垂直な面により作成されて、両端部
に開口が形成される。インク液室11は、この開口がイ
ンク流路まで延長するように形成され、これによりイン
ク流入路13が形成される。
方向、幅が広い側の側壁においては、ほぼ垂直な面によ
り作成される。これに対して長手方向、幅が狭い側の側
壁においては、ほぼ垂直な面により作成されて、両端部
に開口が形成される。インク液室11は、この開口がイ
ンク流路まで延長するように形成され、これによりイン
ク流入路13が形成される。
【0019】またインク液室11において、この長手方
向に延長する側壁においては、深さが浅くなるに従って
徐々に壁面間の間隔が広くなるように、所定の曲面形状
により形成される。この壁面は、この曲面形状が、後述
する変形した可動片14の曲面形状により形成され、こ
れにより充分にかつ効率良く可動片14を可動できるよ
うになされている。
向に延長する側壁においては、深さが浅くなるに従って
徐々に壁面間の間隔が広くなるように、所定の曲面形状
により形成される。この壁面は、この曲面形状が、後述
する変形した可動片14の曲面形状により形成され、こ
れにより充分にかつ効率良く可動片14を可動できるよ
うになされている。
【0020】インク液室11は、異方性エッチング処理
によりシリコン基板を凹形状に加工して形成され、その
後の熱酸化工程により、内側壁面に酸化膜による絶縁層
が形成される。また続くスパッタリング、フォトリソグ
ラフィー工程により、この長手方向に延長する側壁に固
定電極15が形成されるようになされている。ここでこ
の固定電極15は、各インク液室11で絶縁され、この
インク液室11を作成するシリコン基板に事前に作成さ
れてなる駆動回路にそれぞれ接続されるようになされて
いる。
によりシリコン基板を凹形状に加工して形成され、その
後の熱酸化工程により、内側壁面に酸化膜による絶縁層
が形成される。また続くスパッタリング、フォトリソグ
ラフィー工程により、この長手方向に延長する側壁に固
定電極15が形成されるようになされている。ここでこ
の固定電極15は、各インク液室11で絶縁され、この
インク液室11を作成するシリコン基板に事前に作成さ
れてなる駆動回路にそれぞれ接続されるようになされて
いる。
【0021】インク液室11は、この長手方向に延長す
る側壁に沿って、複数の可動片14が配置される。すな
わち可動片14は、インク液室11を凹形状に形成する
際の異方性エッチングでシリコン基板を断面矩形形状に
取り残すことにより形成される。また側壁との間で微細
な距離だけ離れて、側壁に形成されたテーパーの分だけ
インク流入路13より遠ざかるに従って、側壁より遠ざ
かるように、順次側壁に沿って一定の間隔により形成さ
れる。
る側壁に沿って、複数の可動片14が配置される。すな
わち可動片14は、インク液室11を凹形状に形成する
際の異方性エッチングでシリコン基板を断面矩形形状に
取り残すことにより形成される。また側壁との間で微細
な距離だけ離れて、側壁に形成されたテーパーの分だけ
インク流入路13より遠ざかるに従って、側壁より遠ざ
かるように、順次側壁に沿って一定の間隔により形成さ
れる。
【0022】これにより可動片14は、微細な柱形状に
より作成され、電極15との間で電圧を印加すると、電
極15との間に発生する静電力により、電極15側にた
わむように変形するようになされている。かくするにつ
き、側壁の曲面形状は、このように可動片14が変形し
た際に、この変形した曲面形状に対応するように、すな
わち一端がインク液室11の底面に固定されてなる可動
片14が静電力により電極15に引き寄せられて変形し
た場合に、この変形した側壁側の曲面形状と側壁の曲面
形状とが一致するようになされている。これによりこの
実施の形態では、効率良く、かつ大きく可動片14を変
形できるようになされている。なお可動片14は、テー
パーの分だけインク流入路13より遠ざかるに従って、
側壁より遠ざかるように配置されていることにより、こ
のような変形した曲面形状に対応する形状による側壁の
曲面形状は、インク流入路13より遠ざかるに従って、
可動片14の上部側の部位についてのみ形成されるよう
になされている。
より作成され、電極15との間で電圧を印加すると、電
極15との間に発生する静電力により、電極15側にた
わむように変形するようになされている。かくするにつ
き、側壁の曲面形状は、このように可動片14が変形し
た際に、この変形した曲面形状に対応するように、すな
わち一端がインク液室11の底面に固定されてなる可動
片14が静電力により電極15に引き寄せられて変形し
た場合に、この変形した側壁側の曲面形状と側壁の曲面
形状とが一致するようになされている。これによりこの
実施の形態では、効率良く、かつ大きく可動片14を変
形できるようになされている。なお可動片14は、テー
パーの分だけインク流入路13より遠ざかるに従って、
側壁より遠ざかるように配置されていることにより、こ
のような変形した曲面形状に対応する形状による側壁の
曲面形状は、インク流入路13より遠ざかるに従って、
可動片14の上部側の部位についてのみ形成されるよう
になされている。
【0023】なお図11について上述したような従来構
成によるプリンタヘッド1においては、静電アクチュエ
ータの可動部である振動板がインク液室の一部を構成
し、この振動板が直接静電アクチュエータの可動部を構
成する。これによりこの従来構成によるプリンタヘッド
1において、可動部は、周囲がインク液室に固定された
構造となる。
成によるプリンタヘッド1においては、静電アクチュエ
ータの可動部である振動板がインク液室の一部を構成
し、この振動板が直接静電アクチュエータの可動部を構
成する。これによりこの従来構成によるプリンタヘッド
1において、可動部は、周囲がインク液室に固定された
構造となる。
【0024】図2に示すように、この可動部の構造を、
両端を固定した梁構造により置き換えて変位量Δを計算
すると、この場合、変位量Δは、qL4 /384EIに
より表される。なおここでLは、梁の長さである。また
qは、圧力であり、面積Sの部位に静電力により力Fが
与えられるとして、F/Sで表される。またEは、ヤン
グ率である。またIは、断面二次モーメントであり、梁
の厚さ等により変化する。
両端を固定した梁構造により置き換えて変位量Δを計算
すると、この場合、変位量Δは、qL4 /384EIに
より表される。なおここでLは、梁の長さである。また
qは、圧力であり、面積Sの部位に静電力により力Fが
与えられるとして、F/Sで表される。またEは、ヤン
グ率である。またIは、断面二次モーメントであり、梁
の厚さ等により変化する。
【0025】これに対して図2との対比により図3に示
すように、片持ち梁の場合、変位量Δは、qL4 /8E
Iにより表され、これにより同じ静電力Fを同じ大きさ
の梁に加えた場合、固定梁の場合に比して、片持ち梁の
場合、48倍の変位量を確保することができる。これに
よりこの実施の形態に係る可動片14は、従来構成に係
る静電力により振動板を変位させる場合に比して、格段
的に大きく先端を可動させることができる。
すように、片持ち梁の場合、変位量Δは、qL4 /8E
Iにより表され、これにより同じ静電力Fを同じ大きさ
の梁に加えた場合、固定梁の場合に比して、片持ち梁の
場合、48倍の変位量を確保することができる。これに
よりこの実施の形態に係る可動片14は、従来構成に係
る静電力により振動板を変位させる場合に比して、格段
的に大きく先端を可動させることができる。
【0026】この実施の形態において、可動片14は、
断面二次モーメントIが小さくなるように、充分に小型
に形成される。具体的に、可動片14は、3〔μm〕×
3〔μm〕による断面矩形形状により、高さ20〔μ
m〕の柱状に形成され、これにより小さな静電力により
大きく変形するようになされている。
断面二次モーメントIが小さくなるように、充分に小型
に形成される。具体的に、可動片14は、3〔μm〕×
3〔μm〕による断面矩形形状により、高さ20〔μ
m〕の柱状に形成され、これにより小さな静電力により
大きく変形するようになされている。
【0027】また可動片14は、側壁のテーパーによ
り、電極15との間で各可動片14に同時に電圧を印加
すると、図4及び図5に示すように、インク流入路13
に近い側より順次電極15側にたわむように変形するよ
うになされている。なおこの図4においては、側壁のテ
ーパーに関しては、その量が微小であることにより、記
載を省略して示す。また電圧の印加をスイッチと電源と
により示す。またノズル12側の板材を取り外してノズ
ル12側より見た平面図と、この平面図におけるB−B
線により断面を取った断面図とにより示す。
り、電極15との間で各可動片14に同時に電圧を印加
すると、図4及び図5に示すように、インク流入路13
に近い側より順次電極15側にたわむように変形するよ
うになされている。なおこの図4においては、側壁のテ
ーパーに関しては、その量が微小であることにより、記
載を省略して示す。また電圧の印加をスイッチと電源と
により示す。またノズル12側の板材を取り外してノズ
ル12側より見た平面図と、この平面図におけるB−B
線により断面を取った断面図とにより示す。
【0028】すなわち何ら電圧を印加しないで放置した
場合、可動片14は、図4(A1)及び(A2)に示す
ように、インク液室11の底面より垂直に立ち上がった
状態に保持されるのに対し、電圧を印加すると、始めに
最もインク流入路13側の可動片14Aが側壁に引き寄
せられる(図4(B1)及び(B2))。さらに続いて
隣接する可動片14Bが側壁に引き寄せられ(図4(C
1)及び(C2))、順次インク流入路13側より側壁
に引き寄せられ(図5(D1)及び(D2))、遂には
全ての可動片14が側壁に引き寄せられた状態となる
(図5(E1)及び(E2))。
場合、可動片14は、図4(A1)及び(A2)に示す
ように、インク液室11の底面より垂直に立ち上がった
状態に保持されるのに対し、電圧を印加すると、始めに
最もインク流入路13側の可動片14Aが側壁に引き寄
せられる(図4(B1)及び(B2))。さらに続いて
隣接する可動片14Bが側壁に引き寄せられ(図4(C
1)及び(C2))、順次インク流入路13側より側壁
に引き寄せられ(図5(D1)及び(D2))、遂には
全ての可動片14が側壁に引き寄せられた状態となる
(図5(E1)及び(E2))。
【0029】これらによりこのプリンタヘッドでは、可
動片14を電極15側に変形させる場合には、簡易な構
成により徐々に変形させることができるようになされて
いる。
動片14を電極15側に変形させる場合には、簡易な構
成により徐々に変形させることができるようになされて
いる。
【0030】これに対してこのようにして全ての可動片
14が側壁に引き寄せられた状態となった後、電極15
及び可動片14間における電圧の印加を中止すると、各
可動片14は、一斉に、変形前の元の状態に復元するよ
うに形状を変化させることになる(図6(F1)及び
(F2))。これによりプリンタヘッドでは、全ての可
動片14が側壁より離れ、その勢いにより内側に倒れ込
んだ後(すなわちオーバーシュートの状態である)、元
の状態に復帰する(図6(F1)及び(F2))。
14が側壁に引き寄せられた状態となった後、電極15
及び可動片14間における電圧の印加を中止すると、各
可動片14は、一斉に、変形前の元の状態に復元するよ
うに形状を変化させることになる(図6(F1)及び
(F2))。これによりプリンタヘッドでは、全ての可
動片14が側壁より離れ、その勢いにより内側に倒れ込
んだ後(すなわちオーバーシュートの状態である)、元
の状態に復帰する(図6(F1)及び(F2))。
【0031】これらによりこのプリンタヘッドでは、可
動片14を電極15より離して元の状態に復帰させる場
合には、急激に元の状態に復帰させることができるよう
になされている。
動片14を電極15より離して元の状態に復帰させる場
合には、急激に元の状態に復帰させることができるよう
になされている。
【0032】このようにして電極15との間で発生する
静電力により変位する可動片14においては、個々の可
動片14の側壁側への倒れ込みによっては、ノズル12
からインク液滴を飛び出せる程に、インク液室11内の
圧力を変化させないように、また全ての可動片14が同
時に隔壁側より遠ざかって元の形状に復帰する場合に
は、ノズル12からインク液滴を飛び出させることがで
きる程に、インク液室11内の圧力変化を来すことがで
きるように、その大きさ、配置のピッチが設定されるよ
うになされている。
静電力により変位する可動片14においては、個々の可
動片14の側壁側への倒れ込みによっては、ノズル12
からインク液滴を飛び出せる程に、インク液室11内の
圧力を変化させないように、また全ての可動片14が同
時に隔壁側より遠ざかって元の形状に復帰する場合に
は、ノズル12からインク液滴を飛び出させることがで
きる程に、インク液室11内の圧力変化を来すことがで
きるように、その大きさ、配置のピッチが設定されるよ
うになされている。
【0033】すなわちインクも液体であり、液体におい
ては粘性を有する。液体においては、微細な隙間を流れ
る場合に、その隙間の間隔に応じた粘性抵抗が発生し、
この粘性抵抗により隙間を流れ難くなる。
ては粘性を有する。液体においては、微細な隙間を流れ
る場合に、その隙間の間隔に応じた粘性抵抗が発生し、
この粘性抵抗により隙間を流れ難くなる。
【0034】この実施の形態のように、側壁側に変形さ
せる場合には、徐々に可動片14が変形するようにし、
またこれとは逆に、元の状態に復帰させる場合には、急
激に可動片14を復帰させるようにすれば、可動片14
の大きさ、隙間の大きさの設定により、側壁側に変形さ
せる場合には、インク液室11内で大きな圧力変化が発
生しないようにし、またこれとは逆に、元の状態に復帰
させる場合には、あたかもこれら複数の可動片14が1
枚の大きな板材のように振る舞い、インク液室11内に
大きな圧力の変化を生成することができる。
せる場合には、徐々に可動片14が変形するようにし、
またこれとは逆に、元の状態に復帰させる場合には、急
激に可動片14を復帰させるようにすれば、可動片14
の大きさ、隙間の大きさの設定により、側壁側に変形さ
せる場合には、インク液室11内で大きな圧力変化が発
生しないようにし、またこれとは逆に、元の状態に復帰
させる場合には、あたかもこれら複数の可動片14が1
枚の大きな板材のように振る舞い、インク液室11内に
大きな圧力の変化を生成することができる。
【0035】特にこの実施の形態では、側壁側に変形さ
せる場合には、順次可動片を変形させることにより徐々
に可動片14を変形させ、元の状態に復帰させる場合に
は、全ての可動片14を同時に可動することにより、こ
のような側壁側に変形させる場合と、元の状態に復帰さ
せる場合との間で、大きな差異を形成することができ
る。
せる場合には、順次可動片を変形させることにより徐々
に可動片14を変形させ、元の状態に復帰させる場合に
は、全ての可動片14を同時に可動することにより、こ
のような側壁側に変形させる場合と、元の状態に復帰さ
せる場合との間で、大きな差異を形成することができ
る。
【0036】実際上、この実施の形態では、このような
可動片14間に1〔μm〕の隙間を形成することによ
り、元の状態に復帰させるときに、ノズル12よりイン
ク液滴を飛び出させることができた。これらによりこの
プリンタヘッドでは、複数の柱状部材である可動片をゆ
っくりと変化させた後、急激に変化させることにより発
生する圧力により、インク液滴をノズル12から飛び出
させるようになされている。
可動片14間に1〔μm〕の隙間を形成することによ
り、元の状態に復帰させるときに、ノズル12よりイン
ク液滴を飛び出させることができた。これらによりこの
プリンタヘッドでは、複数の柱状部材である可動片をゆ
っくりと変化させた後、急激に変化させることにより発
生する圧力により、インク液滴をノズル12から飛び出
させるようになされている。
【0037】なおこのような柱状形状による可動片14
間については、ハーゲンポワイズによる流路抵抗の関係
式を用いて解析することにより、可動片14の変位速
度、可動片14間の隙間の大きさ、可動片14の前後で
発生する圧力差を検討することができ、この検討結果よ
りインク液室における圧力の増大を計算することができ
る。
間については、ハーゲンポワイズによる流路抵抗の関係
式を用いて解析することにより、可動片14の変位速
度、可動片14間の隙間の大きさ、可動片14の前後で
発生する圧力差を検討することができ、この検討結果よ
りインク液室における圧力の増大を計算することができ
る。
【0038】なおこのようにしてノズル12よりインク
液滴を飛び出させる場合、インク液室11においては、
可動片14の変位によりインク流入路13からインクを
引き入れることになる。これによりこのプリンタヘッド
においては、いわばポンプとしての機能によりインク液
滴を飛び出させるようになされている。
液滴を飛び出させる場合、インク液室11においては、
可動片14の変位によりインク流入路13からインクを
引き入れることになる。これによりこのプリンタヘッド
においては、いわばポンプとしての機能によりインク液
滴を飛び出させるようになされている。
【0039】(1−2)第1の実施の形態の動作 以上の構成において、この実施の形態に係るプリンタヘ
ッドでは、インク液室11がインク流路等と共に順次基
板上に形成され、さらにこれらインク液室11等の全体
を覆うようにノズル12を配置してなる板材が配置され
て形成される(図1)。
ッドでは、インク液室11がインク流路等と共に順次基
板上に形成され、さらにこれらインク液室11等の全体
を覆うようにノズル12を配置してなる板材が配置され
て形成される(図1)。
【0040】このプリンタヘッドにおいては、固定電極
15を配置してなる側面に沿って配置された柱状部材で
ある可動片14と、対応する固定電極15との間に電圧
を印加すると(図4及び図5)、インク流入路13より
遠ざかるに従って可動片14と固定電極15との間の間
隔が徐々に広がるように作成されていることにより、イ
ンク流入路13側より順次これら可動片14が固定電極
15に引き寄せられる。これによりプリンタヘッドは、
これら可動片14が徐々に側壁側に引き寄せられる。
15を配置してなる側面に沿って配置された柱状部材で
ある可動片14と、対応する固定電極15との間に電圧
を印加すると(図4及び図5)、インク流入路13より
遠ざかるに従って可動片14と固定電極15との間の間
隔が徐々に広がるように作成されていることにより、イ
ンク流入路13側より順次これら可動片14が固定電極
15に引き寄せられる。これによりプリンタヘッドは、
これら可動片14が徐々に側壁側に引き寄せられる。
【0041】このとき可動片14においては、柱状形状
によるいわゆる片持ち梁構造により作成されていること
により(図2及び図3)、小さな静電力により大きく変
位する。これによりこのプリンタヘッドでは、この可動
片14の可動によりインク液滴を飛び出させるようにし
て、全体形状を小型化することができ、その分、ノズル
を密に配置することができる。
によるいわゆる片持ち梁構造により作成されていること
により(図2及び図3)、小さな静電力により大きく変
位する。これによりこのプリンタヘッドでは、この可動
片14の可動によりインク液滴を飛び出させるようにし
て、全体形状を小型化することができ、その分、ノズル
を密に配置することができる。
【0042】このとき固定電極15を配置してなる側壁
においては、このように固定電極15に引き寄せられて
変形する可動片14の曲面形状により形成されているこ
とにより、可動片14においては、根元側より固定電極
15を配置した側面に巻きつくように、固定電極15に
引き寄せられる。これによりプリンタヘッドでは、可動
片14を無理なく、かつ効率良く固定電極15側に引き
寄せることができる。これによっても全体形状を小型化
してノズルを密に配置することができる。
においては、このように固定電極15に引き寄せられて
変形する可動片14の曲面形状により形成されているこ
とにより、可動片14においては、根元側より固定電極
15を配置した側面に巻きつくように、固定電極15に
引き寄せられる。これによりプリンタヘッドでは、可動
片14を無理なく、かつ効率良く固定電極15側に引き
寄せることができる。これによっても全体形状を小型化
してノズルを密に配置することができる。
【0043】このようにして可動片14を固定電極15
側に引き寄せるにつき、このプリンタヘッドでは、これ
ら可動片14が徐々に側壁側に引き寄せられることによ
り、インク液室11内においては、圧力の変化を無視で
きるようにして可動片14を引き寄せることができる。
側に引き寄せるにつき、このプリンタヘッドでは、これ
ら可動片14が徐々に側壁側に引き寄せられることによ
り、インク液室11内においては、圧力の変化を無視で
きるようにして可動片14を引き寄せることができる。
【0044】これに対してこのようにして可動片14を
固定電極15に引きつけ終わると、プリンタヘッドで
は、駆動回路により可動片14及び固定電極15間への
電圧の印加が中止される(図6)。これによりプリンタ
ヘッドでは、可動片14と固定電極15との間の静電力
が消滅し、可動片14の復元力により可動片14が元の
形状に復帰する。このときプリンタヘッドでは、全ての
可動片14が一斉に変位を開始し、またオーバーシュー
トにより、ノズル12側に一旦倒れ込んだ後、元の状態
に復帰する。これによりプリンタヘッドは、固定電極1
5側に可動片14を引き寄せる場合に比して格段的に短
時間で可動片14を元の状態に復帰させることができ
る。
固定電極15に引きつけ終わると、プリンタヘッドで
は、駆動回路により可動片14及び固定電極15間への
電圧の印加が中止される(図6)。これによりプリンタ
ヘッドでは、可動片14と固定電極15との間の静電力
が消滅し、可動片14の復元力により可動片14が元の
形状に復帰する。このときプリンタヘッドでは、全ての
可動片14が一斉に変位を開始し、またオーバーシュー
トにより、ノズル12側に一旦倒れ込んだ後、元の状態
に復帰する。これによりプリンタヘッドは、固定電極1
5側に可動片14を引き寄せる場合に比して格段的に短
時間で可動片14を元の状態に復帰させることができ
る。
【0045】このようにして同時に元の状態に復帰する
場合、可動片14においては、微細な隙間により隔てら
れていることにより、この隙間を介してインクを逃がす
ことなく、すなわちあたかもこれら可動片14による一
枚の板材がノズル12側に変形したような状態が形成さ
れる。これによりプリンタヘッドは、ノズル12側に保
持されたインクの圧力が増大し、この圧力の増大により
ノズル12からインク液滴を飛び出させることができ
る。また側壁側のインクにおいては、圧力が低下し、こ
の圧力の低下によりインク流入路13を介してインク流
路よりインクを流入させることができる。
場合、可動片14においては、微細な隙間により隔てら
れていることにより、この隙間を介してインクを逃がす
ことなく、すなわちあたかもこれら可動片14による一
枚の板材がノズル12側に変形したような状態が形成さ
れる。これによりプリンタヘッドは、ノズル12側に保
持されたインクの圧力が増大し、この圧力の増大により
ノズル12からインク液滴を飛び出させることができ
る。また側壁側のインクにおいては、圧力が低下し、こ
の圧力の低下によりインク流入路13を介してインク流
路よりインクを流入させることができる。
【0046】(1−3)第1の実施の形態の効果 以上の構成によれば、インク液室の側壁に向かって柱状
部材である可動片を徐々に引き寄せた後、急激に元の形
状に復帰させることにより、小さな力により可動片を大
きく変位させてインクを飛び出させることができ、これ
によりノズルを高密度に配置することができる。
部材である可動片を徐々に引き寄せた後、急激に元の形
状に復帰させることにより、小さな力により可動片を大
きく変位させてインクを飛び出させることができ、これ
によりノズルを高密度に配置することができる。
【0047】またこの複数個の可動片を順次、側壁に引
き寄せることにより、側壁に可動片を簡易な構成で、効
率良くインク液滴を飛び出させることができる。
き寄せることにより、側壁に可動片を簡易な構成で、効
率良くインク液滴を飛び出させることができる。
【0048】また可動片と固定電極との間の静電力によ
り可動片を引き寄せることにより、簡易な構成で、ノズ
ルを高密度に配置することができる静電方式によるプリ
ンタヘッドを得ることができる。
り可動片を引き寄せることにより、簡易な構成で、ノズ
ルを高密度に配置することができる静電方式によるプリ
ンタヘッドを得ることができる。
【0049】またこのような静電力による駆動を前提と
して、固定電極との間の間隔が徐々に変化するようにし
て可動片を配置することにより、単に纏めて電圧を印加
するだけの簡易な構成により順次可動片を変化させるこ
とができる。
して、固定電極との間の間隔が徐々に変化するようにし
て可動片を配置することにより、単に纏めて電圧を印加
するだけの簡易な構成により順次可動片を変化させるこ
とができる。
【0050】(2)第2の実施の形態 図7は、本発明の第2の実施の形態に係るプリンタヘッ
ドの要部を示す斜視図である。このプリンタヘッド41
では、インク液室11とは別体に、静電アクチュエータ
による駆動部を配置する。すなわち上述した第1の実施
の形態に係る可動片14等を別途構成し、これによりノ
ズル12よりインクを飛び出させるタイミングでインク
を流出させるポンプ部32を作成する。さらにこのポン
プ部32を、単にノズル12が形成されてなるだけのイ
ンク液室11に接続する。
ドの要部を示す斜視図である。このプリンタヘッド41
では、インク液室11とは別体に、静電アクチュエータ
による駆動部を配置する。すなわち上述した第1の実施
の形態に係る可動片14等を別途構成し、これによりノ
ズル12よりインクを飛び出させるタイミングでインク
を流出させるポンプ部32を作成する。さらにこのポン
プ部32を、単にノズル12が形成されてなるだけのイ
ンク液室11に接続する。
【0051】この実施の形態のように、駆動部を別体に
構成するようにしても、第1の実施の形態と同様の効果
を得ることができる。
構成するようにしても、第1の実施の形態と同様の効果
を得ることができる。
【0052】(3)第3の実施の形態 この実施の形態においては、高誘電率材料であるチタン
オキサイド(TiO2)による絶縁膜を上述した可動
片、固定電極にそれぞれ作成する。また低誘電率材料で
あるエタノール、溶融パラフィン、ワックス等を主成分
とするインクを使用する。
オキサイド(TiO2)による絶縁膜を上述した可動
片、固定電極にそれぞれ作成する。また低誘電率材料で
あるエタノール、溶融パラフィン、ワックス等を主成分
とするインクを使用する。
【0053】すなわち可動片、固定電極にそれぞれ高誘
電率材料による絶縁膜を作成すれば、その分、大きな電
界を印加して、効率良く可動片を可動することができ
る。またこのときこのような電極間の介在物であるイン
クを低誘電率材料により構成すれば、これによっても大
きな電界を印加して効率良く可動現を可動することがで
きる。なおこのような絶縁膜にあっては、チタンオキサ
イド以外の各種の高誘電体材料を広く適用することがで
きる。
電率材料による絶縁膜を作成すれば、その分、大きな電
界を印加して、効率良く可動片を可動することができ
る。またこのときこのような電極間の介在物であるイン
クを低誘電率材料により構成すれば、これによっても大
きな電界を印加して効率良く可動現を可動することがで
きる。なおこのような絶縁膜にあっては、チタンオキサ
イド以外の各種の高誘電体材料を広く適用することがで
きる。
【0054】実際上、従来のインクの主成分が専ら水で
あることにより、このような絶縁膜においては、比誘電
率が20以上の材料により構成して、電圧の印加による
静電力を向上することができる。またインクにおいて
は、同様の理由より、25度を基準にして比誘電率が2
0以下のものを適用して、電圧の印加による静電力を向
上することができる。
あることにより、このような絶縁膜においては、比誘電
率が20以上の材料により構成して、電圧の印加による
静電力を向上することができる。またインクにおいて
は、同様の理由より、25度を基準にして比誘電率が2
0以下のものを適用して、電圧の印加による静電力を向
上することができる。
【0055】以上の構成によれば、可動片、固定電極に
それぞれ高誘電率材料による絶縁膜を作成したことによ
り、一段と効率良くインク液滴を飛び出させることがで
きる。
それぞれ高誘電率材料による絶縁膜を作成したことによ
り、一段と効率良くインク液滴を飛び出させることがで
きる。
【0056】またインクを低誘電率材料により構成する
ことによっても、一段と効率良くインク液滴を飛び出さ
せることができる。
ことによっても、一段と効率良くインク液滴を飛び出さ
せることができる。
【0057】(4)第4の実施の形態 この実施の形態においては、図8及び図9に示す半導体
製造工程を利用した工程によりプリンタヘッドを作成す
る。すなわちこの工程においては、シリコン基板41を
異方性エッチングすることにより可動片14を作成する
(図8(A))。なおこの図8においては、図1におい
てインク流入口13側より見た図であり、この用紙の裏
面方向に、それぞれ可動片14が所定ピッチにより連続
するように形成される。またこの実施の形態では、この
図8における可動片14の間がインク液室であり、可動
片14の両外側がインク流入側である。この工程では、
さらにこの可動片14を完全に覆うように、感光性のレ
ジストによる厚膜レジスト42を塗布する(図8
(B))。
製造工程を利用した工程によりプリンタヘッドを作成す
る。すなわちこの工程においては、シリコン基板41を
異方性エッチングすることにより可動片14を作成する
(図8(A))。なおこの図8においては、図1におい
てインク流入口13側より見た図であり、この用紙の裏
面方向に、それぞれ可動片14が所定ピッチにより連続
するように形成される。またこの実施の形態では、この
図8における可動片14の間がインク液室であり、可動
片14の両外側がインク流入側である。この工程では、
さらにこの可動片14を完全に覆うように、感光性のレ
ジストによる厚膜レジスト42を塗布する(図8
(B))。
【0058】続いてこの工程は、露光、現像の処理によ
り、この対向する可動片14の外側に、所定距離だけ離
間して、この用紙の裏方向に細長く延長するように固定
電極作成用の溝43を作成する(図8(C))。さらに
この工程では、続いてスパッタリングの処理により、表
面に金属膜44を形成した後(図8(D))、フォトレ
ジストを塗布し、所定のパターニングにより、溝43の
底の部分にだけ金属膜44が残るように金属膜44を除
去する(図9(E))。
り、この対向する可動片14の外側に、所定距離だけ離
間して、この用紙の裏方向に細長く延長するように固定
電極作成用の溝43を作成する(図8(C))。さらに
この工程では、続いてスパッタリングの処理により、表
面に金属膜44を形成した後(図8(D))、フォトレ
ジストを塗布し、所定のパターニングにより、溝43の
底の部分にだけ金属膜44が残るように金属膜44を除
去する(図9(E))。
【0059】この工程は、このようにして溝43の底の
部分に残る金属膜44を電極にして、電鋳処理を実行
し、これにより溝43を埋めて盛り上がるように、固定
電極46を作成する(図9(F))。続いてこの工程
は、厚膜レジスト42の露光、現像により、インク液
室、インク流路を形成する壁面の部位が厚膜レジスト4
2より除去される。
部分に残る金属膜44を電極にして、電鋳処理を実行
し、これにより溝43を埋めて盛り上がるように、固定
電極46を作成する(図9(F))。続いてこの工程
は、厚膜レジスト42の露光、現像により、インク液
室、インク流路を形成する壁面の部位が厚膜レジスト4
2より除去される。
【0060】続いてこの工程は、感光性のエポキシ樹脂
47の塗布によりインク液室、インク流路を形成する壁
面等の部材が配置され、このエポキシ樹脂47の露光、
現像の処理によりノズル47が作成された後(図9
(G))、エポキシ樹脂47が硬化される。この工程
は、続いて厚膜レジスト42が除去され、これによりイ
ンク液室、インク流路が作成される(図9(H))。
47の塗布によりインク液室、インク流路を形成する壁
面等の部材が配置され、このエポキシ樹脂47の露光、
現像の処理によりノズル47が作成された後(図9
(G))、エポキシ樹脂47が硬化される。この工程
は、続いて厚膜レジスト42が除去され、これによりイ
ンク液室、インク流路が作成される(図9(H))。
【0061】図8及び図9の構成によれば、半導体製造
工程を利用してこの種のプリンタヘッドを作成できるこ
とにより、簡易に、静電アクチュエータによるプリンタ
ヘッドを作成することができる。
工程を利用してこの種のプリンタヘッドを作成できるこ
とにより、簡易に、静電アクチュエータによるプリンタ
ヘッドを作成することができる。
【0062】(5)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、シリコン基板の異方
性エッチングによりインク液室、可動片を作成する場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、種々の作成
方法を広く適用することができる。すなわち可動片につ
いては、ひげ結晶の気相成長、リアクティブイオンエッ
チング(RIE)、感光性ポリイミド等の感光性材料を
使用したフロリソグラィー、さらには凹部を形成し、こ
の凹部を型として使用した電鋳処理等により作成するこ
とができる。またインク液室を作成する部材について
も、ガラス基板等を使用することができる。
性エッチングによりインク液室、可動片を作成する場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、種々の作成
方法を広く適用することができる。すなわち可動片につ
いては、ひげ結晶の気相成長、リアクティブイオンエッ
チング(RIE)、感光性ポリイミド等の感光性材料を
使用したフロリソグラィー、さらには凹部を形成し、こ
の凹部を型として使用した電鋳処理等により作成するこ
とができる。またインク液室を作成する部材について
も、ガラス基板等を使用することができる。
【0063】また上述の実施の形態においては、対向す
る側壁に沿って可動片を配置する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、充分な駆動力を得ることが
できる場合には、1つの側壁に沿って可動片を配置する
構成を適用してもよく、またこれとは逆に、3つ以上の
側壁に可動片を配置するようにしてもよい。
る側壁に沿って可動片を配置する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、充分な駆動力を得ることが
できる場合には、1つの側壁に沿って可動片を配置する
構成を適用してもよく、またこれとは逆に、3つ以上の
側壁に可動片を配置するようにしてもよい。
【0064】また上述の実施の形態においては、側壁に
テーパーを作成し、このテーパーにより順次インク流入
口側より可動片を変形させる場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、必要に応じてこのようなテーパー
を省略してもよい。なおこの場合、各可動片への電圧印
加のタイミングをシフトさせることにより、順次可動片
を変形させることができる。
テーパーを作成し、このテーパーにより順次インク流入
口側より可動片を変形させる場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、必要に応じてこのようなテーパー
を省略してもよい。なおこの場合、各可動片への電圧印
加のタイミングをシフトさせることにより、順次可動片
を変形させることができる。
【0065】また上述の実施の形態においては、順次イ
ンク流入口側より可動片を変形させることにより、徐々
に可動片を側壁側に引き寄せる場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、固定電極と可動片との間の電圧
を徐々に立ち上げることにより、徐々に可動片を側壁側
に引き寄せるようにしてもよい。すなわちこの場合は、
側壁に引き寄せる速度の設定により、元の状態に復帰す
る速度との対比で、可動片を側壁に徐々に引き寄せるこ
とになる。このようにすれば、図10に示すように、そ
れぞれ1つの側壁に1つの可動片を配置して、ポンプを
作成することができる。
ンク流入口側より可動片を変形させることにより、徐々
に可動片を側壁側に引き寄せる場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、固定電極と可動片との間の電圧
を徐々に立ち上げることにより、徐々に可動片を側壁側
に引き寄せるようにしてもよい。すなわちこの場合は、
側壁に引き寄せる速度の設定により、元の状態に復帰す
る速度との対比で、可動片を側壁に徐々に引き寄せるこ
とになる。このようにすれば、図10に示すように、そ
れぞれ1つの側壁に1つの可動片を配置して、ポンプを
作成することができる。
【0066】また上述の実施の形態においては、静電力
により可動片を側壁に引き寄せる場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、柱状部材である可動片の自
律的な動きにより可動片を側壁に引き寄せるようにして
もよい。なおこの場合、可動片の少なくとも一部を線膨
張率の異なる材料により作成し、発熱素子による間欠的
な加熱により可動片を変形させて側壁に引き寄せる方法
が考えられる。また可動片を形状記憶合金により作成
し、この形状記憶合金における形状の変化により側壁に
引き寄せる方法も考えられる。
により可動片を側壁に引き寄せる場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、柱状部材である可動片の自
律的な動きにより可動片を側壁に引き寄せるようにして
もよい。なおこの場合、可動片の少なくとも一部を線膨
張率の異なる材料により作成し、発熱素子による間欠的
な加熱により可動片を変形させて側壁に引き寄せる方法
が考えられる。また可動片を形状記憶合金により作成
し、この形状記憶合金における形状の変化により側壁に
引き寄せる方法も考えられる。
【0067】また上述の実施の形態においては、1つの
ノズルに対して1つのインク液室によりプリンタヘッド
を構成する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、図10に示すように、1つのノズルに対して複数段
の縦続接続によりプリンタヘッドを構成してもよく、ま
た1つのノズルに対して複数段の並列接続によりプリン
タヘッドを構成してもよい。
ノズルに対して1つのインク液室によりプリンタヘッド
を構成する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、図10に示すように、1つのノズルに対して複数段
の縦続接続によりプリンタヘッドを構成してもよく、ま
た1つのノズルに対して複数段の並列接続によりプリン
タヘッドを構成してもよい。
【0068】また上述の実施の形態においては、本発明
をプリンタヘッドに適用する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、例えば発熱素子、ピエゾ素子によ
るプリンタヘッドにインクを送出するポンプ、さらには
各種微細な液体の流路において液体の流れを制御する液
体制御機構として、種々の装置に適用することができ
る。
をプリンタヘッドに適用する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、例えば発熱素子、ピエゾ素子によ
るプリンタヘッドにインクを送出するポンプ、さらには
各種微細な液体の流路において液体の流れを制御する液
体制御機構として、種々の装置に適用することができ
る。
【0069】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、側壁に向
かって柱状部材を徐々に引き寄せた後、急激に元の形状
に復帰させることにより、ノズルを高密度に配置するこ
とができるプリンタヘッド、さらにはこのようなプリン
タヘッド等に適用することができる液体制御機構を得る
ことができる。
かって柱状部材を徐々に引き寄せた後、急激に元の形状
に復帰させることにより、ノズルを高密度に配置するこ
とができるプリンタヘッド、さらにはこのようなプリン
タヘッド等に適用することができる液体制御機構を得る
ことができる。
【図1】部分的に断面を取って、本発明の第1の実施の
形態に係るプリンタヘッドのインク液室の構成を示す斜
視図である。
形態に係るプリンタヘッドのインク液室の構成を示す斜
視図である。
【図2】従来のプリンタヘッドにおける振動板の説明に
供する断面図である。
供する断面図である。
【図3】図1のプリンタヘッドにおける可動片の説明に
供する断面図である。
供する断面図である。
【図4】図1のプリンタヘッドの動作の説明に供する断
面図である。
面図である。
【図5】図4の続きを示す断面図である。
【図6】図5の続きを示す断面図である。
【図7】第2の実施の形態に係るプリンタヘッドを示す
斜視図である。
斜視図である。
【図8】第3の実施の形態に係るプリンタヘッドの作成
手順を示す断面図である。
手順を示す断面図である。
【図9】図8の続きを示す断面図である。
【図10】他の実施の形態に係るプリンタヘッドを示す
斜視図である。
斜視図である。
【図11】従来のプリンタヘッドを示す断面図である。
1、31、……プリンタヘッド、3、14……電極、
4、11……インク液室、7、12……ノズル、13…
…流入路、14……可動片
4、11……インク液室、7、12……ノズル、13…
…流入路、14……可動片
Claims (13)
- 【請求項1】所定の駆動機構による駆動により変形し
て、所定の側壁側に引き寄せられる柱状部材と、 前記柱状部材の前記側壁側に形成された液体の流入部
と、 前記柱状部材の前記側壁とは逆側に形成された液体の流
出部とを備え、 前記側壁に前記柱状部材を徐々に引き寄せた後、前記柱
状部材の復元力により急激に元の状態に復帰させること
により、前記流入部より液体を流入させて前記流出部よ
り流出させることを特徴とする液体制御機構。 - 【請求項2】前記側壁に沿って前記柱状部材が複数個配
置され、 前記複数個の柱状部材を順次、前記側壁に引き寄せるこ
とにより、前記側壁に前記柱状部材を徐々に引き寄せる
ことを特徴とする請求項1に記載の液体制御機構。 - 【請求項3】前記側壁に引き寄せる速度の設定により、
前記元の状態に復帰する速度との対比で、前記側壁に前
記柱状部材を徐々に引き寄せることを特徴とする請求項
1に記載の液体制御機構。 - 【請求項4】前記側壁は、 前記柱状部材との間で電圧を印加することにより、前記
柱状部材を引き寄せる静電力を発生する固定電極を有
し、 前記駆動機構は、 前記固定電極と前記柱状部材との間で発生する静電力に
より、前記柱状部材を変形させることを特徴とする請求
項1に記載の液体制御機構。 - 【請求項5】前記側壁及び又は前記固定電極は、 少なくとも比誘電率が20以上の誘電体による絶縁層が
形成されたことを特徴とする請求項4に記載の液体制御
機構。 - 【請求項6】前記液体が、25度で比誘電率が20以下
であることを特徴とする請求項4に記載の液体制御機
構。 - 【請求項7】前記固定電極に対して前記柱状部材が複数
個配置され、 前記複数個の柱状部材を順次、前記固定電極に引き寄せ
ることにより、固定電極に前記柱状部材を徐々に引き寄
せ、 前記複数個の柱状部材は、 前記固定電極との間の間隔が徐々に変化するようにして
前記固定電極に沿って配置されたことを特徴とする請求
項4に記載の液体制御機構。 - 【請求項8】前記柱状部材は、 前記側壁側の少なくとも一部と、前記側壁とは逆側の少
なくとも一部とが、線膨張率の異なる材料により作成さ
れ、 前記駆動機構は、 前記熱膨張係数の差異により、前記柱状部材を変形させ
ることを特徴とする請求項1に記載の液体制御機構。 - 【請求項9】前記柱状部材は、 形状記憶合金により形成されたことを特徴とする請求項
1に記載の液体制御機構。 - 【請求項10】所定の駆動機構による駆動により変形し
て、所定の側壁側に引き寄せられる柱状部材と、 前記柱状部材の前記側壁側に形成されたインクの流入部
と、 前記柱状部材の前記側壁とは逆側に形成されて、ノズル
に接続されたインクの流出部とを備え、 前記側壁に前記柱状部材を徐々に引き寄せた後、前記柱
状部材の復元力により急激に元の状態に復帰させること
により、前記ノズルよりインク液滴を飛び出させること
を特徴とするプリンタヘッド。 - 【請求項11】前記側壁に沿って前記柱状部材が複数個
配置され、 前記複数個の柱状部材を順次、前記側壁に引き寄せるこ
とにより、前記側壁に前記柱状部材を徐々に引き寄せる
ことを特徴とする請求項10に記載のプリンタヘッド。 - 【請求項12】前記側壁は、 前記柱状部材との間で電圧を印加することにより、前記
柱状部材を引き寄せる静電力を発生する固定電極を有
し、 前記駆動機構は、 前記固定電極と前記柱状部材との間で発生する静電力に
より、前記柱状部材を変形させることを特徴とする請求
項10に記載のプリンタヘッド。 - 【請求項13】前記固定電極に対して前記柱状部材が複
数個配置され、 前記複数個の柱状部材を順次、前記固定電極に引き寄せ
ることにより、固定電極に前記柱状部材を徐々に引き寄
せ、 前記複数個の柱状部材は、 前記固定電極との間の間隔が徐々に変化するようにして
前記固定電極に沿って配置されたことを特徴とする請求
項12に記載のプリンタヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001039966A JP2002240269A (ja) | 2001-02-16 | 2001-02-16 | 液体制御機構及びプリンタヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001039966A JP2002240269A (ja) | 2001-02-16 | 2001-02-16 | 液体制御機構及びプリンタヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002240269A true JP2002240269A (ja) | 2002-08-28 |
Family
ID=18902659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001039966A Pending JP2002240269A (ja) | 2001-02-16 | 2001-02-16 | 液体制御機構及びプリンタヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002240269A (ja) |
-
2001
- 2001-02-16 JP JP2001039966A patent/JP2002240269A/ja active Pending
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