JP2002239745A - 抵抗溶接装置および抵抗溶接の品質監視装置 - Google Patents
抵抗溶接装置および抵抗溶接の品質監視装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のニューラルネットワークによる接合の
品質監視では、多くの接合性に影響があると思われるパ
ラメータを数多く入力し、しかもその学習には経験、ノ
ウハウなど多くの時間、労力を必要とした。 【解決手段】 接合時の被接合部の電圧と被接合物の変
位量を検出する検出部と、前記検出部から出力される信
号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力するニ
ューラルネットワークを有す算部と、前記演算部から出
力される接合状態を表すニューロン出力から接合部品質
の品質判定を行い、接合装置の出力を制御する制御部を
設ける。
品質監視では、多くの接合性に影響があると思われるパ
ラメータを数多く入力し、しかもその学習には経験、ノ
ウハウなど多くの時間、労力を必要とした。 【解決手段】 接合時の被接合部の電圧と被接合物の変
位量を検出する検出部と、前記検出部から出力される信
号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力するニ
ューラルネットワークを有す算部と、前記演算部から出
力される接合状態を表すニューロン出力から接合部品質
の品質判定を行い、接合装置の出力を制御する制御部を
設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はニューラルネットワ
ークを用いた抵抗溶接の品質監視装置または抵抗溶接装
置に関するものである。
ークを用いた抵抗溶接の品質監視装置または抵抗溶接装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】抵抗溶接は各種金属製品の接合に広く用
いられているが、近年その接合部の品質確保が問題とな
っている。
いられているが、近年その接合部の品質確保が問題とな
っている。
【0003】従来は一般に軟鋼板が被溶接材であったこ
とから通電不良も少なく、溶接条件を一定に管理すれば
溶接品質も比較的安定に保つことができた。
とから通電不良も少なく、溶接条件を一定に管理すれば
溶接品質も比較的安定に保つことができた。
【0004】しかし、軟鋼板に代わって各種めっき鋼板
あるいは表面処理鋼板、高張力鋼板などが大量に使用さ
れ始め、溶接不良の発生が増大している。
あるいは表面処理鋼板、高張力鋼板などが大量に使用さ
れ始め、溶接不良の発生が増大している。
【0005】また、電子機器分野に代表される精密接合
分野においても接合強度、接合寿命の確保の目的で、接
合方法がはんだ付けではなく抵抗溶接を用いて行う場合
が増加している。
分野においても接合強度、接合寿命の確保の目的で、接
合方法がはんだ付けではなく抵抗溶接を用いて行う場合
が増加している。
【0006】このような場合、微少な接合部の品質を確
保と管理することが大きな課題となっている。
保と管理することが大きな課題となっている。
【0007】このような背景から接合状態を精度よく監
視し、さらに接合品質を精度よく制御可能な制御方法の
確立が待たれていた。
視し、さらに接合品質を精度よく制御可能な制御方法の
確立が待たれていた。
【0008】この課題に対し、類似の技術として接合終
了後にその接合結果の良否を判別する目的、あるいは接
合中に接合品質を制御する目的でこれまで種々の方法が
開発されてきた。例えばこれまで開発されたものに、 1)溶接電流と溶接電圧からチップ間抵抗を求め、その
変化パターンから溶接結果の良否を判定するもの、 2)チップ間電圧と、あらかじめ設定した基準電圧の時
間的変化とを比較し、その差が許容値内か否かにより良
否を判定するもの、さらにチップ間電圧より溶接部の発
熱に有効に寄与する有効成分を抽出し、有効成分の時間
積分値から溶接結果の良否を判定するもの、 3)発熱温度を検出し、その温度変化パターンから溶接
結果の良否を判定するもの、 4)被溶接材間に超音波を透過させ、その透過量から溶
接結果の良否を判定するもの、 5)熱伝導モデルを用い、ナゲット径を数値解析により
算出するものでその一例として佐野:スポット溶接での
通電路と温度分布の数値解析法に関する研究、大阪大学
大学院溶接専攻修士論文(昭和54年)、西宇:抵抗ス
ポット溶接用数値計算援用形品質モニタリングの高速化
に関する研究、大阪大学大学院溶接専攻修士論文(平成
3年)に開示されたもの、溶接機を直接制御するものと
しては、 6)熱伝導モデルから母材温度分布を算出しその温度分
布からナゲット径を推算すると共に溶接中の電極移動量
を用いて温度分布を修正するもの、などがある。
了後にその接合結果の良否を判別する目的、あるいは接
合中に接合品質を制御する目的でこれまで種々の方法が
開発されてきた。例えばこれまで開発されたものに、 1)溶接電流と溶接電圧からチップ間抵抗を求め、その
変化パターンから溶接結果の良否を判定するもの、 2)チップ間電圧と、あらかじめ設定した基準電圧の時
間的変化とを比較し、その差が許容値内か否かにより良
否を判定するもの、さらにチップ間電圧より溶接部の発
熱に有効に寄与する有効成分を抽出し、有効成分の時間
積分値から溶接結果の良否を判定するもの、 3)発熱温度を検出し、その温度変化パターンから溶接
結果の良否を判定するもの、 4)被溶接材間に超音波を透過させ、その透過量から溶
接結果の良否を判定するもの、 5)熱伝導モデルを用い、ナゲット径を数値解析により
算出するものでその一例として佐野:スポット溶接での
通電路と温度分布の数値解析法に関する研究、大阪大学
大学院溶接専攻修士論文(昭和54年)、西宇:抵抗ス
ポット溶接用数値計算援用形品質モニタリングの高速化
に関する研究、大阪大学大学院溶接専攻修士論文(平成
3年)に開示されたもの、溶接機を直接制御するものと
しては、 6)熱伝導モデルから母材温度分布を算出しその温度分
布からナゲット径を推算すると共に溶接中の電極移動量
を用いて温度分布を修正するもの、などがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これら方式において、
1)はチップ先端部の圧潰や分流を生じた場合や被溶接
材の材質が亜鉛めっき鋼板の場合には抵抗の変化パター
ンが一様ではなく、溶接結果の品質監視が困難となる。
1)はチップ先端部の圧潰や分流を生じた場合や被溶接
材の材質が亜鉛めっき鋼板の場合には抵抗の変化パター
ンが一様ではなく、溶接結果の品質監視が困難となる。
【0010】また、2)はチップの圧潰、板厚の変化な
ど、溶接状態が変化する度に溶接結果の判定条件を再設
定しなければならず、実用上品質監視を正確に行うこと
は困難である。
ど、溶接状態が変化する度に溶接結果の判定条件を再設
定しなければならず、実用上品質監視を正確に行うこと
は困難である。
【0011】3)、4)については、温度検出装置、超
音波の発信、受信装置の設置、取り付け方法において現
場作業上適用困難な問題を抱えている。
音波の発信、受信装置の設置、取り付け方法において現
場作業上適用困難な問題を抱えている。
【0012】これらの従来の各種品質監視あるいは制御
方法は、それぞれの接合材料ごとに接合現場で予備実験
を行い、接合品質と判別基準の関係をあらかじめ求めて
おくという作業が不可欠となるが、接合条件を決定する
加圧力、接合電流、接合時間との複雑な関係を勘案して
判別基準を求める必要があり大きな労力と経験を要す
る。
方法は、それぞれの接合材料ごとに接合現場で予備実験
を行い、接合品質と判別基準の関係をあらかじめ求めて
おくという作業が不可欠となるが、接合条件を決定する
加圧力、接合電流、接合時間との複雑な関係を勘案して
判別基準を求める必要があり大きな労力と経験を要す
る。
【0013】5)、6)は前記の予備実験が不要である
が熱伝導方程式を解くのに時間を要する、また数値演算
機能にかかるコストなど課題がある。
が熱伝導方程式を解くのに時間を要する、また数値演算
機能にかかるコストなど課題がある。
【0014】従来のニューラルネットワークの構成は多
くの接合性に影響すると思われるパラメータを入力し、
多数の施工実験を繰り返し、収束計算を繰り返して出力
誤差を少なくする努力が行われてきた。
くの接合性に影響すると思われるパラメータを入力し、
多数の施工実験を繰り返し、収束計算を繰り返して出力
誤差を少なくする努力が行われてきた。
【0015】この場合、入力されるパラメータの選定、
決定は経験的なものが多く含まれており、施工する接合
対象が変わると再度入力パラメータの選定、学習など多
くの時間が必要となっている。
決定は経験的なものが多く含まれており、施工する接合
対象が変わると再度入力パラメータの選定、学習など多
くの時間が必要となっている。
【0016】本発明はこれら課題を解決するものであ
る。
る。
【0017】そして本発明は、第1に複雑に関係する接
合状態変化に対応するため、接合プロセスの監視にニュ
ーラルネットワークを用いて、複雑な接合状態変化に対
応できる制御法を提供するものである。
合状態変化に対応するため、接合プロセスの監視にニュ
ーラルネットワークを用いて、複雑な接合状態変化に対
応できる制御法を提供するものである。
【0018】第2に物理モデルから導出された熱伝導方
程式を近似的に解き、特に前記5)、6)の課題であっ
た数値計算時間の短縮をはかり、制御速度の向上、数値
演算機能のコストダウンを実現する接合装置を提供する
ものである。
程式を近似的に解き、特に前記5)、6)の課題であっ
た数値計算時間の短縮をはかり、制御速度の向上、数値
演算機能のコストダウンを実現する接合装置を提供する
ものである。
【0019】第3にニューラルネットワークに使用する
ニューロン素子にダイナミックアナログモデルを用い、
物理モデルから導出された熱伝導方程式との類似性を利
用し、ニューラルネットワークへの入力数を最小に抑制
し、さらに学習数が少なくてもネットワークの出力誤差
を少なくできるニューラルネットワークの構成方法を提
供するものである。
ニューロン素子にダイナミックアナログモデルを用い、
物理モデルから導出された熱伝導方程式との類似性を利
用し、ニューラルネットワークへの入力数を最小に抑制
し、さらに学習数が少なくてもネットワークの出力誤差
を少なくできるニューラルネットワークの構成方法を提
供するものである。
【0020】第4に施工品質を直接表す接合部の強度、
あるいは接合部の直径、あるいは接合部の破断形態を算
出し、それぞれの特性値により品質監視または制御を行
う方法を提供するものである。
あるいは接合部の直径、あるいは接合部の破断形態を算
出し、それぞれの特性値により品質監視または制御を行
う方法を提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、接合時の被接合部の電圧
と被接合物の変位量を検出する検出部と、前記検出部か
ら出力される信号を入力層に入力し、接合状態を表す信
号を出力するニューラルネットワークを有し、かつその
基本構成式を(数1)式とした演算部と、前記演算部か
ら出力される接合状態を表すニューロン出力から接合部
品質の品質判定を行い、結果を出力する制御部を設けた
抵抗溶接の品質監視装置である。
に、請求項1に記載の発明は、接合時の被接合部の電圧
と被接合物の変位量を検出する検出部と、前記検出部か
ら出力される信号を入力層に入力し、接合状態を表す信
号を出力するニューラルネットワークを有し、かつその
基本構成式を(数1)式とした演算部と、前記演算部か
ら出力される接合状態を表すニューロン出力から接合部
品質の品質判定を行い、結果を出力する制御部を設けた
抵抗溶接の品質監視装置である。
【0022】請求項2に記載の発明は、接合時の被接合
部の電圧と被接合物の変位量を検出する検出部と、前記
検出部から出力される信号を入力層に入力し、接合状態
を表す信号を出力するニューラルネットワークを有し、
かつその基本構成式を(数1)式とした演算部と、前記
演算部から出力される接合状態を表すニューロン出力か
ら接合部品質の品質判定を行い、接合装置の出力を制御
する制御部を設けた抵抗溶接装置である。
部の電圧と被接合物の変位量を検出する検出部と、前記
検出部から出力される信号を入力層に入力し、接合状態
を表す信号を出力するニューラルネットワークを有し、
かつその基本構成式を(数1)式とした演算部と、前記
演算部から出力される接合状態を表すニューロン出力か
ら接合部品質の品質判定を行い、接合装置の出力を制御
する制御部を設けた抵抗溶接装置である。
【0023】請求項3に記載の発明は、接合時の被接合
部の電圧と被接合物の変位量を検出する検出部と、前記
検出部から出力される信号を入力層に入力し、接合状態
を表す信号を出力するニューラルネットワークを有し、
かつその基本構成式を(数1)式とした演算部と、前記
演算部から出力される接合状態を表すニューロン出力が
接合終了時に必要な目標基準値に向かうように接合装置
の溶接電流を制御する制御部を設けた抵抗溶接装置であ
る。
部の電圧と被接合物の変位量を検出する検出部と、前記
検出部から出力される信号を入力層に入力し、接合状態
を表す信号を出力するニューラルネットワークを有し、
かつその基本構成式を(数1)式とした演算部と、前記
演算部から出力される接合状態を表すニューロン出力が
接合終了時に必要な目標基準値に向かうように接合装置
の溶接電流を制御する制御部を設けた抵抗溶接装置であ
る。
【0024】請求項4に記載の発明は、接合時の被接合
部の電圧と被接合物を流れる電流を検出する検出部と、
前記検出部から出力される信号を入力層に入力し、接合
状態を表す信号を出力するニューラルネットワークを有
し、かつその基本構成式を(数2)式とした演算部と、
前記演算部から出力される接合状態を表すニューロン出
力から接合部品質の品質判定を行い、結果を出力する制
御部を設ける抵抗溶接の品質監視装置である。
部の電圧と被接合物を流れる電流を検出する検出部と、
前記検出部から出力される信号を入力層に入力し、接合
状態を表す信号を出力するニューラルネットワークを有
し、かつその基本構成式を(数2)式とした演算部と、
前記演算部から出力される接合状態を表すニューロン出
力から接合部品質の品質判定を行い、結果を出力する制
御部を設ける抵抗溶接の品質監視装置である。
【0025】請求項5に記載の発明は、接合時の被接合
部の電圧と被接合物を流れる電流を検出する検出部と、
前記検出部から出力される信号を入力層に入力し、接合
状態を表す信号を出力するニューラルネットワークを有
し、かつその基本構成式を(数2)式とした演算部と、
前記演算部から出力される接合状態を表すニューロン出
力から接合部品質の品質判定を行い、接合装置の出力を
制御する制御部を設けた抵抗溶接装置である。
部の電圧と被接合物を流れる電流を検出する検出部と、
前記検出部から出力される信号を入力層に入力し、接合
状態を表す信号を出力するニューラルネットワークを有
し、かつその基本構成式を(数2)式とした演算部と、
前記演算部から出力される接合状態を表すニューロン出
力から接合部品質の品質判定を行い、接合装置の出力を
制御する制御部を設けた抵抗溶接装置である。
【0026】請求項6に記載の発明は、接合時の被接合
部の電圧と被接合物を流れる電流を検出する検出部と、
前記検出部から出力される信号を入力層に入力し、接合
状態を表す信号を出力するニューラルネットワークを有
し、かつその基本構成式を(数2)式とした演算部と、
前記演算部から出力される接合状態を表すニューロン出
力が接合終了時に必要な目標基準値に向かうように接合
装置の溶接電流を制御する制御部を設けた抵抗溶接装置
である。
部の電圧と被接合物を流れる電流を検出する検出部と、
前記検出部から出力される信号を入力層に入力し、接合
状態を表す信号を出力するニューラルネットワークを有
し、かつその基本構成式を(数2)式とした演算部と、
前記演算部から出力される接合状態を表すニューロン出
力が接合終了時に必要な目標基準値に向かうように接合
装置の溶接電流を制御する制御部を設けた抵抗溶接装置
である。
【0027】請求項7に記載の発明は、接合時の被接合
部の電圧を検出する検出部と、前記検出部から出力され
る信号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力す
るニューラルネットワークを有し、かつその構成式を
(数3)式とした演算部と、前記演算部から出力される
接合状態を表すニューロン出力から接合部品質の品質判
定を行い、結果を出力する制御部を設けた抵抗溶接の品
質監視装置である。
部の電圧を検出する検出部と、前記検出部から出力され
る信号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力す
るニューラルネットワークを有し、かつその構成式を
(数3)式とした演算部と、前記演算部から出力される
接合状態を表すニューロン出力から接合部品質の品質判
定を行い、結果を出力する制御部を設けた抵抗溶接の品
質監視装置である。
【0028】請求項8に記載の発明は、接合時の被接合
部の電圧を検出する検出部と、前記検出部から出力され
る信号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力す
るニューラルネットワークを有し、かつその構成式を
(数3)式とした演算部と、前記演算部から出力される
接合状態を表すニューロン出力から接合部品質の品質判
定を行い、接合装置の出力を制御する制御部を設けた抵
抗溶接装置である。
部の電圧を検出する検出部と、前記検出部から出力され
る信号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力す
るニューラルネットワークを有し、かつその構成式を
(数3)式とした演算部と、前記演算部から出力される
接合状態を表すニューロン出力から接合部品質の品質判
定を行い、接合装置の出力を制御する制御部を設けた抵
抗溶接装置である。
【0029】請求項9に記載の発明は、接合時の被接合
部の電圧を検出する検出部と、前記検出部から出力され
る信号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力す
るニューラルネットワークを有し、かつその構成式を
(数3)式とした演算部と、前記演算部から出力される
接合状態を表すニューロン出力が接合終了時に必要な目
標基準値に向かうように接合装置の溶接電流を制御する
制御部をもつ抵抗溶接装置である。
部の電圧を検出する検出部と、前記検出部から出力され
る信号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力す
るニューラルネットワークを有し、かつその構成式を
(数3)式とした演算部と、前記演算部から出力される
接合状態を表すニューロン出力が接合終了時に必要な目
標基準値に向かうように接合装置の溶接電流を制御する
制御部をもつ抵抗溶接装置である。
【0030】請求項10と13に記載の発明は、演算部
において接合状態を表すニューロン出力を被接合部の強
度を示すものとした請求項1から9のいずれかに記載の
抵抗溶接の品質監視装置または抵抗溶接装置である。
において接合状態を表すニューロン出力を被接合部の強
度を示すものとした請求項1から9のいずれかに記載の
抵抗溶接の品質監視装置または抵抗溶接装置である。
【0031】請求項11と14に記載の発明は、演算部
において接合状態を表すニューロン出力を被接合部の接
合部径を示すものとした請求項1から9のいずれかに記
載の抵抗溶接の品質監視装置または抵抗溶接装置であ
る。
において接合状態を表すニューロン出力を被接合部の接
合部径を示すものとした請求項1から9のいずれかに記
載の抵抗溶接の品質監視装置または抵抗溶接装置であ
る。
【0032】請求項12と15に記載の発明は、演算部
において接合状態を表すニューロン出力を被接合部の破
断形態を示すものとした請求項1から9のいずれかに記
載の抵抗溶接の品質監視装置または抵抗溶接装置であ
る。
において接合状態を表すニューロン出力を被接合部の破
断形態を示すものとした請求項1から9のいずれかに記
載の抵抗溶接の品質監視装置または抵抗溶接装置であ
る。
【0033】
【発明の実施の形態】上記構成により、本発明は従来の
接合部の品質確認と制御技術の実用上の課題に対し、ニ
ューラルネットワークを整合の品質監視または制御に応
用、解決を図ったものである。
接合部の品質確認と制御技術の実用上の課題に対し、ニ
ューラルネットワークを整合の品質監視または制御に応
用、解決を図ったものである。
【0034】ニューラルネットワークに使用されるニュ
ーロン素子として、図2に示すごとくニューロン出力を
ニューロン入力にフィードバックするダイナミックアナ
ログモデルと呼ばれるニューロモデルを用いると、入力
履歴を出力できるため接合品質の主要な要因である接合
入熱履歴を反映することができる。
ーロン素子として、図2に示すごとくニューロン出力を
ニューロン入力にフィードバックするダイナミックアナ
ログモデルと呼ばれるニューロモデルを用いると、入力
履歴を出力できるため接合品質の主要な要因である接合
入熱履歴を反映することができる。
【0035】この考えから、本発明のニューラルネット
ワークはダイナミックアナログモデルを用いる構成とし
ている。
ワークはダイナミックアナログモデルを用いる構成とし
ている。
【0036】接合部の状態を表す熱伝導方程式におい
て、これを熱の移動変化を時間により相似形変化と仮定
し、離散化すれば前記の(数1)式が得られる。
て、これを熱の移動変化を時間により相似形変化と仮定
し、離散化すれば前記の(数1)式が得られる。
【0037】 また電圧=電流×抵抗と抵抗=固有抵抗×長さ÷面積の関係を用いて(数1) 式を変形すれば(数2)式が得られ、(数1)式におい
て△Vを除きその他の値は溶接中一定であると仮定すれ
ば(数3)式が得られる。
て△Vを除きその他の値は溶接中一定であると仮定すれ
ば(数3)式が得られる。
【0038】これら(数1)〜(数3)式はいずれも前
記図2に示したダイナミックアナログモデルと同じ構成
式となる。
記図2に示したダイナミックアナログモデルと同じ構成
式となる。
【0039】これら(数1)〜(数3)式で示したダイ
ナミックアナログモデルによれば接合部の状態は1回の
数値計算で終了するため従来の数値解析による温度算出
法に比べ、計算時間の大幅短縮と演算機能構成に要する
費用を安価なものとすることができる。
ナミックアナログモデルによれば接合部の状態は1回の
数値計算で終了するため従来の数値解析による温度算出
法に比べ、計算時間の大幅短縮と演算機能構成に要する
費用を安価なものとすることができる。
【0040】また、ダイナミックアナログモデルの一般
解は(数4)式に示され、抵抗接合部の熱伝導モデルに
対する熱伝導方程式の解は(数5)式に示され、これら
熱伝導方程式の解の基本波を考えればダイナミックアナ
ログモデルの一般解と熱伝導方程式の解の基本波は、両
者とも同じ形の方程式となっている。
解は(数4)式に示され、抵抗接合部の熱伝導モデルに
対する熱伝導方程式の解は(数5)式に示され、これら
熱伝導方程式の解の基本波を考えればダイナミックアナ
ログモデルの一般解と熱伝導方程式の解の基本波は、両
者とも同じ形の方程式となっている。
【0041】
【数4】
【0042】
【数5】
【0043】この事実から、ダイナミックアナログモデ
ルの内部電位(出力)は接合部の温度状態を表すパラメ
ータと見なすことができ、本方法を適用すれば接合状
態、例えば被接合材の形状、電極形状を勘案し、適切な
ニューラルネットワークの構成を事前に準備することが
容易となる。
ルの内部電位(出力)は接合部の温度状態を表すパラメ
ータと見なすことができ、本方法を適用すれば接合状
態、例えば被接合材の形状、電極形状を勘案し、適切な
ニューラルネットワークの構成を事前に準備することが
容易となる。
【0044】なお、ニューラルネットワークへの入力は
限定した接合環境、たとえば接合部の通電径の変化が少
なく、あるいは溶接部の厚みの変化が無視できる、比
熱、密度といった物理定数が接合部平均として大きく変
化しない場合、または、状態変化に大きく影響する発生
因子が判明する場合には、基本構成式をより簡略化し、
学習を容易にするダイナミックアナログモデルを構成す
ることができる。
限定した接合環境、たとえば接合部の通電径の変化が少
なく、あるいは溶接部の厚みの変化が無視できる、比
熱、密度といった物理定数が接合部平均として大きく変
化しない場合、または、状態変化に大きく影響する発生
因子が判明する場合には、基本構成式をより簡略化し、
学習を容易にするダイナミックアナログモデルを構成す
ることができる。
【0045】一例として、(数1)式において比熱、密
度、熱伝導係数は一定であると仮定し係数化した(数
6)式あるいは(数7)式、また(数2)式において通
電径変化、接合部厚み変化が小さい場合で比熱、密度、
熱伝導係数が一定であると仮定し係数化した(数8)式
などがある。もちろんこの他、種々の変形例があるのは
言うまでもない。
度、熱伝導係数は一定であると仮定し係数化した(数
6)式あるいは(数7)式、また(数2)式において通
電径変化、接合部厚み変化が小さい場合で比熱、密度、
熱伝導係数が一定であると仮定し係数化した(数8)式
などがある。もちろんこの他、種々の変形例があるのは
言うまでもない。
【0046】
【数6】
【0047】
【数7】
【0048】
【数8】
【0049】被溶接部の接合部品質を直接表す接合部の
強度、あるいは直径、あるいは破断形態は接合部の温度
状態により決定づけられる。
強度、あるいは直径、あるいは破断形態は接合部の温度
状態により決定づけられる。
【0050】また、既に説明したようにダイナミックア
ナログモデルの内部電位、すなわちニューラルネットワ
ークの演算値は接合部の到達温度に関係した数値を示す
ものである。
ナログモデルの内部電位、すなわちニューラルネットワ
ークの演算値は接合部の到達温度に関係した数値を示す
ものである。
【0051】すなわち、ダイナミックアナログモデルへ
の入力とそのときの接合部品質を教師データとして予め
学習、フィードバック係数を決定することにより、ニュ
ーラルネットワークの演算値が接合部品質を表す数値と
なる。
の入力とそのときの接合部品質を教師データとして予め
学習、フィードバック係数を決定することにより、ニュ
ーラルネットワークの演算値が接合部品質を表す数値と
なる。
【0052】接合現場での品質管理は従来から接合部の
破壊検査主体で行われ、また、抜き取りによる検査であ
ることからその信頼性と確からしさを得るためには多く
の経験と知識が必要で、多くの時間を要していた。
破壊検査主体で行われ、また、抜き取りによる検査であ
ることからその信頼性と確からしさを得るためには多く
の経験と知識が必要で、多くの時間を要していた。
【0053】本発明の構成は溶接終了時のニューラルネ
ットワークの演算値を接合部の品質評価指数とすれば、
非破壊でしかも全接合部の品質監視を容易に行うことが
できるものである。
ットワークの演算値を接合部の品質評価指数とすれば、
非破壊でしかも全接合部の品質監視を容易に行うことが
できるものである。
【0054】また、前記から明らかなように溶接途上の
ニューラルネットワークの演算値は、その時点での接合
部の温度に関係した数値を示すものである。この値を元
に制御すれば接合部の品質制御を行うことができる。
ニューラルネットワークの演算値は、その時点での接合
部の温度に関係した数値を示すものである。この値を元
に制御すれば接合部の品質制御を行うことができる。
【0055】以下、接合部の品質制御にダイナミックア
ナログモデルを用いた場合を説明する。
ナログモデルを用いた場合を説明する。
【0056】ダイナミックアナログモデルの内部電位は
接合部の品質評価指数として利用でき、時間関数として
与えられることは前記の通りで、品質評価指数は接合部
への入熱履歴、すなわちダイナミックアナログモデルへ
の入力履歴で決まる。
接合部の品質評価指数として利用でき、時間関数として
与えられることは前記の通りで、品質評価指数は接合部
への入熱履歴、すなわちダイナミックアナログモデルへ
の入力履歴で決まる。
【0057】溶接の進行に伴い算出されたニューラルネ
ットワークの演算値を基に、溶接終了予定時刻における
到達予測値を算出する。
ットワークの演算値を基に、溶接終了予定時刻における
到達予測値を算出する。
【0058】この予測値と溶接終了時の到達目標となる
接合部の品質評価指数目標値が異なる場合は、外部入力
として設定可能な溶接条件、例えば溶接電流、溶接時
間、加圧力、溶接電力などを変化させ、両者の差をなく
すように制御する。
接合部の品質評価指数目標値が異なる場合は、外部入力
として設定可能な溶接条件、例えば溶接電流、溶接時
間、加圧力、溶接電力などを変化させ、両者の差をなく
すように制御する。
【0059】ニューラルネットワークの演算値が目標値
に達すれば溶接終了となる。
に達すれば溶接終了となる。
【0060】溶接終了予定時刻に達する以前に目標値に
達していればその時点で溶接終了してもよい。
達していればその時点で溶接終了してもよい。
【0061】また、逆に目標値に到達していない場合は
溶接終了予定時刻を延長することも可能である。
溶接終了予定時刻を延長することも可能である。
【0062】また、溶接期間中、上記動作を複数回繰り
返すフィードバック制御を行うことにより、溶接終了予
定時刻で目標値に達する精度はさらに向上する。
返すフィードバック制御を行うことにより、溶接終了予
定時刻で目標値に達する精度はさらに向上する。
【0063】(実施の形態1)図1は請求項1に記載し
た抵抗溶接の品質監視装置の構成を示すブロック図であ
る。
た抵抗溶接の品質監視装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0064】抵抗溶接機1によって溶接中の被溶接材2
から電圧検出部3を用いて接合部の電圧を、変位検出部
4を用いて接合部の変位をそれぞれ検出し、演算部5へ
出力する。
から電圧検出部3を用いて接合部の電圧を、変位検出部
4を用いて接合部の変位をそれぞれ検出し、演算部5へ
出力する。
【0065】演算部5においては入力された接合部の電
圧、および変位と、基本構成式を(数1)式としたニュ
ーラルネットワークを用いて演算を行い、結果を接合部
の状態を表す品質評価指数として制御部6へ出力する。
圧、および変位と、基本構成式を(数1)式としたニュ
ーラルネットワークを用いて演算を行い、結果を接合部
の状態を表す品質評価指数として制御部6へ出力する。
【0066】制御部6では演算部5より入力されたニュ
ーロン出力を基に接合部の品質良否判定を行いその結果
を出力する。
ーロン出力を基に接合部の品質良否判定を行いその結果
を出力する。
【0067】図3は本実施例の説明図である。制御部6
において図3に示すようにあらかじめ品質評価指数に対
して接合部の良否判定範囲を設定し、溶接終了時に演算
部5より出力されたニューロン出力がどの範囲に存在す
るかで品質監視を行うものである。
において図3に示すようにあらかじめ品質評価指数に対
して接合部の良否判定範囲を設定し、溶接終了時に演算
部5より出力されたニューロン出力がどの範囲に存在す
るかで品質監視を行うものである。
【0068】本実施例によれば、非破壊で常時、全接合
点の品質監視を行うことができる。
点の品質監視を行うことができる。
【0069】(実施の形態2)図4は請求項2に記載し
た抵抗溶接装置の構成を示すブロック図である。
た抵抗溶接装置の構成を示すブロック図である。
【0070】溶接中の被溶接材8から電圧検出部9を用
いて接合部の電圧を、変位検出部10を用いて接合部の
変位をそれぞれ検出し、演算部11へ出力する。
いて接合部の電圧を、変位検出部10を用いて接合部の
変位をそれぞれ検出し、演算部11へ出力する。
【0071】演算部11においては入力された接合部の
電圧、および変位と、基本構成式を(数1)式としたニ
ューラルネットワークを用いて演算を行い、結果を接合
部の状態を表す品質評価指数として制御部12へ出力す
る。
電圧、および変位と、基本構成式を(数1)式としたニ
ューラルネットワークを用いて演算を行い、結果を接合
部の状態を表す品質評価指数として制御部12へ出力す
る。
【0072】制御部12では演算部11より入力された
ニューロン出力を基に接合部の品質良否判定を行いその
結果出力するとともに、必要であれば溶接条件を変更し
新たな溶接条件を溶接電源7へ出力する。
ニューロン出力を基に接合部の品質良否判定を行いその
結果出力するとともに、必要であれば溶接条件を変更し
新たな溶接条件を溶接電源7へ出力する。
【0073】なお、制御部11から溶接電源7への溶接
条件変更は同一溶接中であっても、また次回溶接を行う
際の条件であっても構わない。
条件変更は同一溶接中であっても、また次回溶接を行う
際の条件であっても構わない。
【0074】図5は本実施例の説明図である。制御部1
2において図5に示すようにあらかじめ品質評価指数に
対して接合部の良否判定範囲と溶接条件変更内容を設定
し、溶接終了時に演算部11より出力されたニューロン
出力がどの範囲に存在するかで品質監視、および新たな
溶接条件設定を行うものである。
2において図5に示すようにあらかじめ品質評価指数に
対して接合部の良否判定範囲と溶接条件変更内容を設定
し、溶接終了時に演算部11より出力されたニューロン
出力がどの範囲に存在するかで品質監視、および新たな
溶接条件設定を行うものである。
【0075】本実施例によれば、非破壊で常時、全接合
点の品質監視を行うとともに、より良好な接合品質を確
保できるようになる。
点の品質監視を行うとともに、より良好な接合品質を確
保できるようになる。
【0076】(実施の形態3)図6は請求項3に記載し
た抵抗溶接装置の構成を示すブロック図である。
た抵抗溶接装置の構成を示すブロック図である。
【0077】溶接中の被溶接材14から電圧検出部16
を用いて接合部の電圧を、変位検出部17を用いて接合
部の変位をそれぞれ検出し、演算部18へ出力する。ま
た、電流検出部15によって溶接電流を検出し制御部1
9へ出力する。
を用いて接合部の電圧を、変位検出部17を用いて接合
部の変位をそれぞれ検出し、演算部18へ出力する。ま
た、電流検出部15によって溶接電流を検出し制御部1
9へ出力する。
【0078】演算部18においては入力された接合部の
電圧、および変位と、基本構成式を(数1)式としたニ
ューラルネットワークを用いて演算を行い、結果を接合
部の状態を表す品質評価指数として制御部19へ出力す
る。
電圧、および変位と、基本構成式を(数1)式としたニ
ューラルネットワークを用いて演算を行い、結果を接合
部の状態を表す品質評価指数として制御部19へ出力す
る。
【0079】制御部19では演算部18より入力された
ニューロン出力が溶接終了予定時刻に設定された目標値
へ達するように電流検出部15から入力された溶接電流
値をもとに電流変更量を算定する。
ニューロン出力が溶接終了予定時刻に設定された目標値
へ達するように電流検出部15から入力された溶接電流
値をもとに電流変更量を算定する。
【0080】算定された電流変更量は抵抗溶接電源13
へ出力され溶接電流の制御を行う。
へ出力され溶接電流の制御を行う。
【0081】溶接終了時、制御部19は溶接終了時のニ
ューロン出力を品質評価指数として良否判定を行い、そ
の結果を出力する。
ューロン出力を品質評価指数として良否判定を行い、そ
の結果を出力する。
【0082】また本構成を同一溶接中に複数回行うこと
により、より高精度に溶接部の品質制御を行うことが可
能である。
により、より高精度に溶接部の品質制御を行うことが可
能である。
【0083】図7は本実施例の説明図である。制御部1
9において図7に示すようにあらかじめ溶接終了予定時
刻に必要な品質評価指数を目標値として設定する。
9において図7に示すようにあらかじめ溶接終了予定時
刻に必要な品質評価指数を目標値として設定する。
【0084】溶接過程中に演算部18から出力されるニ
ューロン出力をもとに制御部19は、その時間経過に伴
う変化量を計算すると共に目標値との偏差を算出、電流
検出部15で測定した溶接電流値を基に溶接電流変更量
を算定、電流制御を行う。
ューロン出力をもとに制御部19は、その時間経過に伴
う変化量を計算すると共に目標値との偏差を算出、電流
検出部15で測定した溶接電流値を基に溶接電流変更量
を算定、電流制御を行う。
【0085】この過程を同一溶接中に逐次繰り返すこ
と、すなわちフィードバック制御を行うことによって高
精度にニューロン出力を溶接終了予定時刻に必要な品質
評価指数へ制御することが可能となる。
と、すなわちフィードバック制御を行うことによって高
精度にニューロン出力を溶接終了予定時刻に必要な品質
評価指数へ制御することが可能となる。
【0086】本実施例によれば、全接合点の品質監視を
行うとともに、より良好な接合品質を確保できるように
なる。
行うとともに、より良好な接合品質を確保できるように
なる。
【0087】(実施の形態4)図8は請求項4に記載し
た抵抗溶接の品質監視装置の構成を示すブロック図であ
る。
た抵抗溶接の品質監視装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0088】抵抗溶接機20によって溶接中の被溶接材
21から電圧検出部22を用いて接合部の電圧を、電流
検出部23を用いて接合部の溶接電流をそれぞれ検出
し、演算部24へ出力する。
21から電圧検出部22を用いて接合部の電圧を、電流
検出部23を用いて接合部の溶接電流をそれぞれ検出
し、演算部24へ出力する。
【0089】演算部24においては入力された接合部の
電圧、および溶接電流と、基本構成式を(数2)式とし
たニューラルネットワークを用いて演算を行い、結果を
接合部の状態を表す品質評価指数として制御部25へ出
力する。
電圧、および溶接電流と、基本構成式を(数2)式とし
たニューラルネットワークを用いて演算を行い、結果を
接合部の状態を表す品質評価指数として制御部25へ出
力する。
【0090】制御部25では演算部24より入力された
ニューロン出力を基に接合部の品質良否判定を行いその
結果出力する。
ニューロン出力を基に接合部の品質良否判定を行いその
結果出力する。
【0091】制御部25において、図3に示すようにあ
らかじめ品質評価指数に対して接合部の良否判定範囲を
設定し、溶接終了時に演算部24より出力されたニュー
ロン出力がどの範囲に存在するかで品質監視を行うもの
である。
らかじめ品質評価指数に対して接合部の良否判定範囲を
設定し、溶接終了時に演算部24より出力されたニュー
ロン出力がどの範囲に存在するかで品質監視を行うもの
である。
【0092】本実施例によれば、非破壊で常時、全接合
点の品質監視を行うことができる。
点の品質監視を行うことができる。
【0093】(実施の形態5)図9は請求項5に記載し
た抵抗溶接装置の構成を示すブロック図である。
た抵抗溶接装置の構成を示すブロック図である。
【0094】溶接中の被溶接材27から電圧検出部28
を用いて接合部の電圧を、電流検出部29を用いて接合
部の溶接電流をそれぞれ検出し、演算部30へ出力す
る。
を用いて接合部の電圧を、電流検出部29を用いて接合
部の溶接電流をそれぞれ検出し、演算部30へ出力す
る。
【0095】演算部30においては入力された接合部の
電圧、および溶接電流と、基本構成式を(数2)式とし
たニューラルネットワークを用いて演算を行い、結果を
接合部の状態を表す品質評価指数として制御部31へ出
力する。
電圧、および溶接電流と、基本構成式を(数2)式とし
たニューラルネットワークを用いて演算を行い、結果を
接合部の状態を表す品質評価指数として制御部31へ出
力する。
【0096】制御部31では演算部30より入力された
ニューロン出力を基に接合部の品質良否判定を行いその
結果出力するとともに、必要であれば溶接条件を変更し
新たな溶接条件を溶接電源26へ出力する。
ニューロン出力を基に接合部の品質良否判定を行いその
結果出力するとともに、必要であれば溶接条件を変更し
新たな溶接条件を溶接電源26へ出力する。
【0097】なお、制御部31から溶接電源26への溶
接条件変更は同一溶接中であっても、また次回溶接を行
う際の条件であっても構わない。
接条件変更は同一溶接中であっても、また次回溶接を行
う際の条件であっても構わない。
【0098】制御部31において、図5に示すようにあ
らかじめ品質評価指数に対して接合部の良否判定範囲と
溶接条件変更内容を設定し、溶接終了時に演算部30よ
り出力されたニューロン出力がどの範囲に存在するかで
品質監視、および新たな溶接条件設定を行うものであ
る。
らかじめ品質評価指数に対して接合部の良否判定範囲と
溶接条件変更内容を設定し、溶接終了時に演算部30よ
り出力されたニューロン出力がどの範囲に存在するかで
品質監視、および新たな溶接条件設定を行うものであ
る。
【0099】本実施例によれば、非破壊で常時、全接合
点の品質監視を行うとともに、より良好な接合品質を確
保できるようになる。
点の品質監視を行うとともに、より良好な接合品質を確
保できるようになる。
【0100】(実施の形態6)図10は請求項6に記載
した抵抗溶接装置の構成を示すブロック図である。
した抵抗溶接装置の構成を示すブロック図である。
【0101】溶接中の被溶接材33から電圧検出部35
を用いて接合部の電圧を、電流検出部34を用いて接合
部の溶接電流をそれぞれ検出し、演算部36へ出力す
る。
を用いて接合部の電圧を、電流検出部34を用いて接合
部の溶接電流をそれぞれ検出し、演算部36へ出力す
る。
【0102】また、電流検出部34によって溶接電流を
検出し制御部37へ出力する。
検出し制御部37へ出力する。
【0103】演算部36においては入力された接合部の
電圧、および溶接電流と、基本構成式を(数2)式とし
たニューラルネットワークを用いて演算を行い、結果を
接合部の状態を表す品質評価指数として制御部37へ出
力する。
電圧、および溶接電流と、基本構成式を(数2)式とし
たニューラルネットワークを用いて演算を行い、結果を
接合部の状態を表す品質評価指数として制御部37へ出
力する。
【0104】制御部37では演算部36より入力された
ニューロン出力が溶接終了予定時刻に設定された目標値
へ達するように電流検出部34から入力された溶接電流
値をもとに電流変更量を算定する。
ニューロン出力が溶接終了予定時刻に設定された目標値
へ達するように電流検出部34から入力された溶接電流
値をもとに電流変更量を算定する。
【0105】算定された電流変更量は抵抗溶接電源32
へ出力され溶接電流の制御を行う。
へ出力され溶接電流の制御を行う。
【0106】溶接終了時、制御部19は溶接終了時のニ
ューロン出力を品質評価指数として良否判定を行い、そ
の結果を出力する。
ューロン出力を品質評価指数として良否判定を行い、そ
の結果を出力する。
【0107】また本構成を同一溶接中に複数回行うこと
により、より高精度に溶接部の品質制御を行うことが可
能である。
により、より高精度に溶接部の品質制御を行うことが可
能である。
【0108】制御部37において図7に示すようにあら
かじめ溶接終了予定時刻に必要な品質評価指数を目標値
として設定する。
かじめ溶接終了予定時刻に必要な品質評価指数を目標値
として設定する。
【0109】溶接過程中に演算部36から出力されるニ
ューロン出力をもとに制御部37は、その時間経過に伴
う変化量を計算すると共に目標値との偏差を算出、電流
検出部34で測定した溶接電流値を基に溶接電流変更量
を算定、電流制御を行う。
ューロン出力をもとに制御部37は、その時間経過に伴
う変化量を計算すると共に目標値との偏差を算出、電流
検出部34で測定した溶接電流値を基に溶接電流変更量
を算定、電流制御を行う。
【0110】この過程を同一溶接中に逐次繰り返すこ
と、すなわちフィードバック制御を行うことによって高
精度にニューロン出力を溶接終了予定時刻に必要な品質
評価指数へ制御することが可能となる。
と、すなわちフィードバック制御を行うことによって高
精度にニューロン出力を溶接終了予定時刻に必要な品質
評価指数へ制御することが可能となる。
【0111】本実施例によれば、全接合点の品質監視を
行うとともに、より良好な接合品質を確保できるように
なる。
行うとともに、より良好な接合品質を確保できるように
なる。
【0112】(実施の形態7)図11は請求項7に記載
した抵抗溶接の品質監視装置の構成を示すブロック図で
ある。
した抵抗溶接の品質監視装置の構成を示すブロック図で
ある。
【0113】抵抗溶接機38によって溶接中の被溶接材
39から電圧検出部40を用いて接合部の電圧を検出
し、演算部41へ出力する。
39から電圧検出部40を用いて接合部の電圧を検出
し、演算部41へ出力する。
【0114】演算部41においては入力された接合部の
電圧と、構成式を(数3)式としたニューラルネットワ
ークを用いて演算を行い、結果を接合部の状態を表す品
質評価指数として制御部42へ出力する。
電圧と、構成式を(数3)式としたニューラルネットワ
ークを用いて演算を行い、結果を接合部の状態を表す品
質評価指数として制御部42へ出力する。
【0115】制御部42では演算部41より入力された
ニューロン出力を基に接合部の品質良否判定を行いその
結果出力する。
ニューロン出力を基に接合部の品質良否判定を行いその
結果出力する。
【0116】制御部42において、図3に示すようにあ
らかじめ品質評価指数に対して接合部の良否判定範囲を
設定し、溶接終了時に演算部41より出力されたニュー
ロン出力がどの範囲に存在するかで品質監視を行うもの
である。
らかじめ品質評価指数に対して接合部の良否判定範囲を
設定し、溶接終了時に演算部41より出力されたニュー
ロン出力がどの範囲に存在するかで品質監視を行うもの
である。
【0117】本実施例によれば、非破壊で常時、全接合
点の品質監視を行うことができる。さらに、測定する物
理量が接合部の電圧のみであるため、検出線の取り付け
がクリップなどで簡単に済む。また装置自身も手で持ち
運ぶことができる程度の大きさ、重さにすることが可能
となるため、品質管理者が日常的に持ち歩くポータブル
型の品質監視装置を提供できる。
点の品質監視を行うことができる。さらに、測定する物
理量が接合部の電圧のみであるため、検出線の取り付け
がクリップなどで簡単に済む。また装置自身も手で持ち
運ぶことができる程度の大きさ、重さにすることが可能
となるため、品質管理者が日常的に持ち歩くポータブル
型の品質監視装置を提供できる。
【0118】(実施の形態8)図12は請求項8に記載
した抵抗溶接装置の構成を示すブロック図である。
した抵抗溶接装置の構成を示すブロック図である。
【0119】溶接中の被溶接材44から電圧検出部45
を用いて接合部の電圧を検出し、演算部46へ出力す
る。
を用いて接合部の電圧を検出し、演算部46へ出力す
る。
【0120】演算部46においては入力された接合部の
電圧と、構成式を(数3)式としたニューラルネットワ
ークを用いて演算を行い、結果を接合部の状態を表す品
質評価指数として制御部47へ出力する。
電圧と、構成式を(数3)式としたニューラルネットワ
ークを用いて演算を行い、結果を接合部の状態を表す品
質評価指数として制御部47へ出力する。
【0121】制御部47では演算部46より入力された
ニューロン出力を基に接合部の品質良否判定を行いその
結果を出力するとともに、必要であれば溶接条件を変更
し新たな溶接条件を溶接電源43へ出力する。
ニューロン出力を基に接合部の品質良否判定を行いその
結果を出力するとともに、必要であれば溶接条件を変更
し新たな溶接条件を溶接電源43へ出力する。
【0122】なお、制御部47から溶接電源43への溶
接条件変更は同一溶接中であっても、また次回溶接を行
う際の条件であっても構わない。
接条件変更は同一溶接中であっても、また次回溶接を行
う際の条件であっても構わない。
【0123】制御部47において、図5に示すようにあ
らかじめ品質評価指数に対して接合部の良否判定範囲と
溶接条件変更内容を設定し、溶接終了時に演算部46よ
り出力されたニューロン出力がどの範囲に存在するかで
品質監視、および新たな溶接条件設定を行うものであ
る。
らかじめ品質評価指数に対して接合部の良否判定範囲と
溶接条件変更内容を設定し、溶接終了時に演算部46よ
り出力されたニューロン出力がどの範囲に存在するかで
品質監視、および新たな溶接条件設定を行うものであ
る。
【0124】本実施例によれば、非破壊で常時、全接合
点の品質監視を行うとともに、より良好な接合品質を確
保できるようになる。
点の品質監視を行うとともに、より良好な接合品質を確
保できるようになる。
【0125】(実施の形態9)図13は請求項9に記載
した抵抗溶接装置の構成を示すブロック図である。
した抵抗溶接装置の構成を示すブロック図である。
【0126】溶接中の被溶接材49から電圧検出部51
を用いて接合部の電圧を検出し、演算部52へ出力す
る。
を用いて接合部の電圧を検出し、演算部52へ出力す
る。
【0127】また、電流検出部50によって溶接電流を
検出し制御部53へ出力する。
検出し制御部53へ出力する。
【0128】演算部52においては入力された接合部の
電圧と、構成式を(数3)式としたニューラルネットワ
ークを用いて演算を行い、結果を接合部の状態を表す品
質評価指数として制御部53へ出力する。
電圧と、構成式を(数3)式としたニューラルネットワ
ークを用いて演算を行い、結果を接合部の状態を表す品
質評価指数として制御部53へ出力する。
【0129】制御部53では演算部52より入力された
ニューロン出力が溶接終了予定時刻に設定された目標値
へ達するように電流検出部50から入力された溶接電流
値をもとに電流変更量を算定する。
ニューロン出力が溶接終了予定時刻に設定された目標値
へ達するように電流検出部50から入力された溶接電流
値をもとに電流変更量を算定する。
【0130】算定された電流変更量は抵抗溶接電源48
へ出力され溶接電流の制御を行う。
へ出力され溶接電流の制御を行う。
【0131】溶接終了時、制御部53は溶接終了時のニ
ューロン出力を品質評価指数として良否判定を行い、そ
の結果を出力する。
ューロン出力を品質評価指数として良否判定を行い、そ
の結果を出力する。
【0132】また本構成を同一溶接中に複数回行うこと
により、より高精度に溶接部の品質制御を行うことが可
能である。
により、より高精度に溶接部の品質制御を行うことが可
能である。
【0133】制御部53において図7に示すようにあら
かじめ溶接終了予定時刻に必要な品質評価指数を目標値
として設定する。
かじめ溶接終了予定時刻に必要な品質評価指数を目標値
として設定する。
【0134】溶接過程中に演算部52から出力されるニ
ューロン出力をもとに制御部53は、その時間経過に伴
う変化量を計算すると共に目標値との偏差を算出、電流
検出部50で測定した溶接電流値を基に溶接電流変更量
を算定、電流制御を行う。
ューロン出力をもとに制御部53は、その時間経過に伴
う変化量を計算すると共に目標値との偏差を算出、電流
検出部50で測定した溶接電流値を基に溶接電流変更量
を算定、電流制御を行う。
【0135】この過程を同一溶接中に逐次繰り返すこ
と、すなわちフィードバック制御を行うことによって高
精度にニューロン出力を溶接終了予定時刻に必要な品質
評価指数へ制御することが可能となる。
と、すなわちフィードバック制御を行うことによって高
精度にニューロン出力を溶接終了予定時刻に必要な品質
評価指数へ制御することが可能となる。
【0136】本実施例によれば、全接合点の品質監視を
行うとともに、より良好な接合品質を確保できるように
なる。
行うとともに、より良好な接合品質を確保できるように
なる。
【0137】(実施の形態10)請求項10に記載した
発明の実施例について説明する。
発明の実施例について説明する。
【0138】図14は軟鋼板1.0mm、2枚重ねのス
ポット溶接を行った際のニューロン出力と引っ張り強さ
の関係を示す一例である。
ポット溶接を行った際のニューロン出力と引っ張り強さ
の関係を示す一例である。
【0139】図15は一回の溶接中におけるニューロン
出力の変化を示す一例である。
出力の変化を示す一例である。
【0140】溶接条件は前記した図14の場合と同じも
のである。本実施例に関してはダイナミックアナログモ
デルの構成式は前記した(数7)式を用い、フィードバ
ック係数D0=0.94とした。
のである。本実施例に関してはダイナミックアナログモ
デルの構成式は前記した(数7)式を用い、フィードバ
ック係数D0=0.94とした。
【0141】また、ニューラルネットワークへの入力は
(数7)式に示すとおり、溶接部の電圧と溶接部の変位
である。図14から明らかなようにニューロン出力と引
っ張り強さには一定の相関関係があり、ニューロン出力
によって精度よく溶接部の引っ張り強さを推定すること
ができる。
(数7)式に示すとおり、溶接部の電圧と溶接部の変位
である。図14から明らかなようにニューロン出力と引
っ張り強さには一定の相関関係があり、ニューロン出力
によって精度よく溶接部の引っ張り強さを推定すること
ができる。
【0142】この結果は(数7)式以外、請求項1〜9
に示した構成式でも同様に得ることができる。
に示した構成式でも同様に得ることができる。
【0143】溶接終了時のニューロン出力を品質評価指
数として前記した品質判定基準を設定すれば、全ての溶
接打点に対し非破壊での品質監視を行うことができる。
数として前記した品質判定基準を設定すれば、全ての溶
接打点に対し非破壊での品質監視を行うことができる。
【0144】さらに、図15に示した溶接中のニューロ
ン出力の変化を考慮して、溶接条件を変更、あるいは溶
接電流を制御することにより溶接部の品質制御が可能と
なる。
ン出力の変化を考慮して、溶接条件を変更、あるいは溶
接電流を制御することにより溶接部の品質制御が可能と
なる。
【0145】本実施例から明らかなようにニューロン出
力を溶接部の引っ張り強さを表すものとして請求項1か
ら9の品質監視装置または抵抗溶接装置に組み込めば、
引っ張り強さの品質監視装置あるいは引っ張り強さの品
質制御を行う抵抗溶接装置を実現できる。
力を溶接部の引っ張り強さを表すものとして請求項1か
ら9の品質監視装置または抵抗溶接装置に組み込めば、
引っ張り強さの品質監視装置あるいは引っ張り強さの品
質制御を行う抵抗溶接装置を実現できる。
【0146】(実施の形態11)請求項11に記載した
発明の実施例について説明する。
発明の実施例について説明する。
【0147】図16は軟鋼板1.2mm、2枚重ね、電
極新品時のスポット溶接を行った際のニューロン出力と
接合径(ナゲット径)の溶接中の変化を示す一例であ
る。
極新品時のスポット溶接を行った際のニューロン出力と
接合径(ナゲット径)の溶接中の変化を示す一例であ
る。
【0148】また、図17は同じ溶接条件にて1500
回溶接後の消耗した電極におけるニューロン出力と接合
径(ナゲット径)の溶接中の変化を示す一例である。
回溶接後の消耗した電極におけるニューロン出力と接合
径(ナゲット径)の溶接中の変化を示す一例である。
【0149】本実施例に関してはダイナミックアナログ
モデルの構成式は前記した(数7)式を用い、フィード
バック係数D0=0.94とした。
モデルの構成式は前記した(数7)式を用い、フィード
バック係数D0=0.94とした。
【0150】また、ニューラルネットワークへの入力は
(数7)式に示すとおり、溶接部の電圧と溶接部の変位
である。
(数7)式に示すとおり、溶接部の電圧と溶接部の変位
である。
【0151】図16、図17から明かなようにニューロ
ン出力と接合径はほぼ一致しており、ニューロン出力に
よって精度よく溶接部の接合径を推定することができ
る。
ン出力と接合径はほぼ一致しており、ニューロン出力に
よって精度よく溶接部の接合径を推定することができ
る。
【0152】この結果は(数7)式以外、請求項1〜9
に示した構成式でも同様に得ることができる。
に示した構成式でも同様に得ることができる。
【0153】溶接終了時のニューロン出力を品質評価指
数として前記した品質判定基準を設定すれば、全ての溶
接打点に対し非破壊での品質監視を行うことができる。
数として前記した品質判定基準を設定すれば、全ての溶
接打点に対し非破壊での品質監視を行うことができる。
【0154】図18は1500回溶接後の消耗した電極
の状態で、前記した請求項3の構成で溶接電流を制御し
た溶接結果の一例である。
の状態で、前記した請求項3の構成で溶接電流を制御し
た溶接結果の一例である。
【0155】本実施例においては溶接終了予定時刻を1
4サイクルとし、ニューロン出力すなわち品質評価指数
の目標値を12とした。
4サイクルとし、ニューロン出力すなわち品質評価指数
の目標値を12とした。
【0156】溶接電流を制御しない状態では図17に示
したように、その接合径は図16に示した電極新品時の
接合径よりもかなり小さくなる。
したように、その接合径は図16に示した電極新品時の
接合径よりもかなり小さくなる。
【0157】ところが本実施例の構成で電流制御を行え
ば図18に示すように電極新品時と同じ良好な接合径を
得ることができる。本実施例の効果は、請求項3以外の
他の方法による品質制御を行う抵抗溶接装置でも同様で
ある。
ば図18に示すように電極新品時と同じ良好な接合径を
得ることができる。本実施例の効果は、請求項3以外の
他の方法による品質制御を行う抵抗溶接装置でも同様で
ある。
【0158】本実施例から明かなようにニューロン出力
を溶接部の接合径を表すものとして請求項1から9の品
質監視装置または抵抗溶接装置に組み込めば、接合径の
品質監視装置あるいは接合径の品質制御を行う抵抗溶接
装置を実現できる。
を溶接部の接合径を表すものとして請求項1から9の品
質監視装置または抵抗溶接装置に組み込めば、接合径の
品質監視装置あるいは接合径の品質制御を行う抵抗溶接
装置を実現できる。
【0159】(実施の形態12)請求項12に記載した
発明の実施例について説明する。
発明の実施例について説明する。
【0160】図19は80kg級の高張力鋼板1.2m
m、2枚重ね、のスポット溶接を行った際のニューロン
出力の溶接中変化を示す一例である。
m、2枚重ね、のスポット溶接を行った際のニューロン
出力の溶接中変化を示す一例である。
【0161】
【表1】
【0162】(表1)はニューロン出力の傾きに対する
ピール試験の結果を示したものである。
ピール試験の結果を示したものである。
【0163】本実施例においては接合径(ナゲット径)
を確保するための通電区間を本通電とし14サイクル、
本通電後、接合部の割れ防止(焼き鈍し)を目的として
後通電を3サイクル通電した。
を確保するための通電区間を本通電とし14サイクル、
本通電後、接合部の割れ防止(焼き鈍し)を目的として
後通電を3サイクル通電した。
【0164】また、溶接電流は本通電にて9kA一定、
後通電では図19および表1に示す3条件の電流値とし
た。
後通電では図19および表1に示す3条件の電流値とし
た。
【0165】また、ダイナミックアナログモデルの構成
式は前記した(数6)式を用い、フィードバック係数C
0=1.004、D0=0.043とした。
式は前記した(数6)式を用い、フィードバック係数C
0=1.004、D0=0.043とした。
【0166】また、ニューラルネットワークへの入力は
(数6)式に示すとおり、溶接部の電圧と溶接部の変位
である。
(数6)式に示すとおり、溶接部の電圧と溶接部の変位
である。
【0167】3条件とも本通電は同じ溶接条件であるの
で接合径は3条件とも同じである。
で接合径は3条件とも同じである。
【0168】しかしながら、後通電の条件により表1に
示すごとく破断形態をもとにした溶接品質判定が異な
る。
示すごとく破断形態をもとにした溶接品質判定が異な
る。
【0169】図19および(表1)から明かなように後
通電区間でのニューロン出力変化によって精度よく破壊
試験時の破断形態を推定することができる。
通電区間でのニューロン出力変化によって精度よく破壊
試験時の破断形態を推定することができる。
【0170】この結果は(数6)式以外、請求項1〜9
に示した構成式でも同様に得ることができる。
に示した構成式でも同様に得ることができる。
【0171】後通電時のニューロン出力変化を品質評価
指数として前記した品質判定基準を設定すれば、全ての
溶接打点に対し非破壊での品質監視を行うことができ
る。
指数として前記した品質判定基準を設定すれば、全ての
溶接打点に対し非破壊での品質監視を行うことができ
る。
【0172】さらに、図19に示した後通電中のニュー
ロン出力の変化を考慮して、溶接条件を変更、あるいは
溶接電流を制御することにより溶接部の品質制御が可能
となる。
ロン出力の変化を考慮して、溶接条件を変更、あるいは
溶接電流を制御することにより溶接部の品質制御が可能
となる。
【0173】本実施例から明かなように後通電時のニュ
ーロン出力変化を破壊試験時の溶接部の破断形態を表す
ものとして請求項1から9の品質監視装置または抵抗溶
接装置に組み込めば、破断形態の品質監視装置あるいは
破断形態の品質制御を行う抵抗溶接装置を実現できる。
ーロン出力変化を破壊試験時の溶接部の破断形態を表す
ものとして請求項1から9の品質監視装置または抵抗溶
接装置に組み込めば、破断形態の品質監視装置あるいは
破断形態の品質制御を行う抵抗溶接装置を実現できる。
【0174】
【発明の効果】本発明の第1の効果は、接合プロセスの
監視にニューラルネットワークを用いて、複雑な接合状
態変化に対応できる制御法を提供できることである。
監視にニューラルネットワークを用いて、複雑な接合状
態変化に対応できる制御法を提供できることである。
【0175】本発明の第2の効果は、物理モデルから導
出された熱伝導方程式を近似的に解き、数値計算時間の
短縮をはかり、制御速度の向上、数値演算機能のコスト
ダウンを実現する接合装置を提供できることである。
出された熱伝導方程式を近似的に解き、数値計算時間の
短縮をはかり、制御速度の向上、数値演算機能のコスト
ダウンを実現する接合装置を提供できることである。
【0176】本発明の第3の効果は、ニューラルネット
ワークに使用するニューロン素子にダイナミックアナロ
グモデルを用い、物理モデルから導出された熱伝導方程
式との類似性を利用し、ニューラルネットワークへの入
力数を最小に抑制し、さらに学習数が少なくてもネット
ワークの出力誤差を少なくできるニューラルネットワー
クの構成方法を提供できることである。
ワークに使用するニューロン素子にダイナミックアナロ
グモデルを用い、物理モデルから導出された熱伝導方程
式との類似性を利用し、ニューラルネットワークへの入
力数を最小に抑制し、さらに学習数が少なくてもネット
ワークの出力誤差を少なくできるニューラルネットワー
クの構成方法を提供できることである。
【0177】本発明の第4の効果は、施工品質を直接表
す接合部の強度、あるいは接合部の直径、あるいは接合
部の破断形態を算出し、それぞれの特性値により品質監
視または制御を行う方法を提供できることである。
す接合部の強度、あるいは接合部の直径、あるいは接合
部の破断形態を算出し、それぞれの特性値により品質監
視または制御を行う方法を提供できることである。
【図1】本発明の実施の形態1における抵抗溶接の品質
監視装置を表すブロック図
監視装置を表すブロック図
【図2】ダイナミックアナログモデルの説明図
【図3】ニューロン出力を用いた品質判定の説明図
【図4】本発明の実施の形態2における抵抗溶接装置を
表すブロック図
表すブロック図
【図5】ニューロン出力を用いた品質判定および溶接条
件変更の説明図
件変更の説明図
【図6】本発明の実施の形態3における抵抗溶接装置を
表すブロック図
表すブロック図
【図7】ニューロン出力を用いた溶接電流制御の動作説
明図
明図
【図8】本発明の実施の形態4における抵抗溶接の品質
監視装置を表すブロック図
監視装置を表すブロック図
【図9】本発明の実施の形態5における抵抗溶接装置を
表すブロック図
表すブロック図
【図10】本発明の実施の形態6における抵抗溶接装置
を表すブロック図
を表すブロック図
【図11】本発明の実施の形態7における抵抗溶接の品
質監視装置を表すブロック図
質監視装置を表すブロック図
【図12】本発明の実施の形態8における抵抗溶接装置
を表すブロック図
を表すブロック図
【図13】本発明の実施の形態9における抵抗溶接装置
を表すブロック図
を表すブロック図
【図14】ニューロン出力と引っ張り強さの関係を示す
図
図
【図15】溶接中のニューロン出力変化を示す図
【図16】電極新品時における溶接中のニューロン出力
変化および接合径変化を示す図
変化および接合径変化を示す図
【図17】電極消耗時における溶接中のニューロン出力
変化および接合径変化を示す図
変化および接合径変化を示す図
【図18】溶接中の溶接電流変化およびニューロン出力
値変化を示す図
値変化を示す図
【図19】後通電を含む溶接中のニューロン出力変化を
示す図
示す図
1 抵抗溶接機 2 被接合材 3 電圧検出部 4 変位量検出部 5 演算部(ニューラルネットワーク) 6 制御部 7 抵抗溶接電源 8 被接合材 9 電圧検出部 10 変位量検出部 11 演算部(ニューラルネットワーク) 12 制御部 13 抵抗溶接電源 14 被接合材 15 電流検出部 16 電圧検出部 17 変位量検出部 18 演算部(ニューラルネットワーク) 19 制御部 20 抵抗溶接機 21 被接合材 22 電圧検出部 23 電流検出部 24 演算部(ニューラルネットワーク) 25 制御部 26 抵抗溶接電源 27 被接合材 28 電圧検出部 29 電流検出部 30 演算部(ニューラルネットワーク) 31 制御部 32 抵抗溶接電源 33 被接合材 34 電流検出部 35 電圧検出部 36 演算部(ニューラルネットワーク) 37 制御部 38 抵抗溶接機 39 被接合材 40 電圧検出部 41 演算部(ニューラルネットワーク) 42 制御部 43 抵抗溶接電源 44 被接合材 45 電圧検出部 46 演算部(ニューラルネットワーク) 47 制御部 48 抵抗溶接電源 49 被接合材 50 電流検出部 51 電圧検出部 52 演算部(ニューラルネットワーク) 53 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G06N 3/00 550 G06N 3/00 550Z (72)発明者 渡辺 鎮 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 後藤 康宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 王 静波 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G055 AA03 AA08 BA18 EA08 FA06
Claims (15)
- 【請求項1】 接合時の被接合部の電圧と被接合物の変
位量を検出する検出部と、前記検出部から出力される信
号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力するニ
ューラルネットワークを有し、かつその基本構成式を
(数1)式とした演算部と、前記演算部から出力される
接合状態を表すニューロン出力から接合部品質の品質判
定を行い、結果を出力する制御部を設けた抵抗溶接の品
質監視装置。 【数1】 - 【請求項2】 接合時の被接合部の電圧と被接合物の変
位量を検出する検出部と、前記検出部から出力される信
号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力するニ
ューラルネットワークを有し、かつその基本構成式を
(数1)式とした演算部と、前記演算部から出力される
接合状態を表すニューロン出力から接合部品質の品質判
定を行い、接合装置の出力を制御する制御部を設けた抵
抗溶接装置。 - 【請求項3】 接合時の被接合部の電圧と被接合物の変
位量、および溶接電流を検出する検出部と、前記検出部
から出力される信号を入力層に入力し、接合状態を表す
信号を出力するニューラルネットワークを有し、かつそ
の基本構成式を(数1)式とした演算部と、前記演算部
から出力される接合状態を表すニューロン出力が接合終
了時に必要な目標基準値に向かう方向に、接合装置の溶
接電流を制御する制御部を設けた抵抗溶接装置。 - 【請求項4】 接合時の被接合部の電圧と被接合物を流
れる電流を検出する検出部と、前記検出部から出力され
る信号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力す
るニューラルネットワークを有し、かつその基本構成式
を(数2)式とした演算部と、前記演算部から出力され
る接合状態を表すニューロン出力から接合部品質の品質
判定を行い、結果を出力する制御部を設けた抵抗溶接の
品質監視装置。 【数2】 - 【請求項5】 接合時の被接合部の電圧と被接合物を流
れる電流を検出する検出部と、前記検出部から出力され
る信号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力す
るニューラルネットワークを有し、かつその基本構成式
を(数2)式とした演算部と、前記演算部から出力され
る接合状態を表すニューロン出力から接合部品質の品質
判定を行い、接合装置の出力を制御する制御部を設けた
抵抗溶接装置。 - 【請求項6】 接合時の被接合部の電圧と被接合物を流
れる電流を検出する検出部と、前記検出部から出力され
る信号を入力層に入力し、接合状態を表す信号を出力す
るニューラルネットワークを有し、かつその基本構成式
を(数2)式とした演算部と、前記演算部から出力され
る接合状態を表すニューロン出力が接合終了時に必要な
目標基準値に向かうように接合装置の溶接電流を制御す
る制御部を設けた抵抗溶接装置。 - 【請求項7】 接合時の被接合部の電圧を検出する検出
部と、前記検出部から出力される信号を入力層に入力
し、接合状態を表す信号を出力するニューラルネットワ
ークを有し、かつその構成式を(数3)式とした演算部
と、前記演算部から出力される接合状態を表すニューロ
ン出力から接合部品質の品質判定を行い、結果を出力す
る制御部を設けた抵抗溶接の品質監視装置。 【数3】 - 【請求項8】 接合時の被接合部の電圧を検出する検出
部と、前記検出部から出力される信号を入力層に入力
し、接合状態を表す信号を出力するニューラルネットワ
ークを有し、かつその構成式を(数3)式とした演算部
と、前記演算部から出力される接合状態を表すニューロ
ン出力から接合部品質の品質判定を行い、接合装置の出
力を制御する制御部を設けた抵抗溶接装置。 - 【請求項9】 接合時の被接合部の電圧と溶接電流を検
出する検出部と、前記検出部から出力される信号を入力
層に入力し、接合状態を表す信号を出力するニューラル
ネットワークを有し、かつその構成式を(数3)式とし
た演算部と、前記演算部から出力される接合状態を表す
ニューロン出力が接合終了時に必要な目標基準値に向か
うように接合装置の溶接電流を制御する制御部を設けた
抵抗溶接装置。 - 【請求項10】 演算部において接合状態を表すニュー
ロン出力を被接合部の強度とした請求項1、4、7のい
ずれかに記載の抵抗溶接の品質監視装置。 - 【請求項11】 演算部において接合状態を表すニュー
ロン出力を被接合部の接合部径とした請求項1、4、7
のいずれかに記載の抵抗溶接の品質監視装置。 - 【請求項12】 演算部において接合状態を表すニュー
ロン出力を被接合部の破断形態とした請求項1、4、7
のいずれかに記載の抵抗溶接の品質監視装置。 - 【請求項13】 演算部において接合状態を表すニュー
ロン出力を被接合部の強度とした請求項2、3、5、
6、8、9のいずれかに記載の抵抗溶接装置。 - 【請求項14】 演算部において接合状態を表すニュー
ロン出力を被接合部の接合部径とした請求項2、3、
5、6、8、9のいずれかに記載の抵抗溶接装置。 - 【請求項15】 演算部において接合状態を表すニュー
ロン出力を被接合部の破断形態とした請求項2、3、
5、6、8、9のいずれかに記載の抵抗溶接装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001039812A JP2002239745A (ja) | 2001-02-16 | 2001-02-16 | 抵抗溶接装置および抵抗溶接の品質監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001039812A JP2002239745A (ja) | 2001-02-16 | 2001-02-16 | 抵抗溶接装置および抵抗溶接の品質監視装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002239745A true JP2002239745A (ja) | 2002-08-28 |
Family
ID=18902528
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001039812A Withdrawn JP2002239745A (ja) | 2001-02-16 | 2001-02-16 | 抵抗溶接装置および抵抗溶接の品質監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002239745A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006061962A (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-09 | Daihen Corp | 抵抗溶接制御方法 |
JP2017013078A (ja) * | 2015-06-26 | 2017-01-19 | 高周波熱錬株式会社 | シミュレーションプログラム |
JP2020071156A (ja) * | 2018-11-01 | 2020-05-07 | 三菱Fbrシステムズ株式会社 | 高速炉デブリベッド冷却の解析方法及び解析プログラム |
JP2020179406A (ja) * | 2019-04-24 | 2020-11-05 | 株式会社ナ・デックス | 抵抗溶接機の溶接監視システム及び溶接監視方法 |
-
2001
- 2001-02-16 JP JP2001039812A patent/JP2002239745A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2017013078A (ja) * | 2015-06-26 | 2017-01-19 | 高周波熱錬株式会社 | シミュレーションプログラム |
JP2020071156A (ja) * | 2018-11-01 | 2020-05-07 | 三菱Fbrシステムズ株式会社 | 高速炉デブリベッド冷却の解析方法及び解析プログラム |
JP2020179406A (ja) * | 2019-04-24 | 2020-11-05 | 株式会社ナ・デックス | 抵抗溶接機の溶接監視システム及び溶接監視方法 |
JP7302849B2 (ja) | 2019-04-24 | 2023-07-04 | 株式会社ナ・デックス | 抵抗溶接機の溶接監視システム及び溶接監視方法 |
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