JP2002238825A - 食器洗浄機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄ノズルから噴射されて洗浄室を画成する
内壁に直接当たる洗浄液体を、食器に向けて積極的に反
射させることで洗浄能力を向上する。 【解決手段】 洗浄室１４を内部画成した洗浄槽１８
は、洗浄液体の噴射反力により水平回転する洗浄ノズル
１２,１２を上下に備える。洗浄槽１８の前面に、開口
部を開閉自在に閉成する扉が配設される。各洗浄ノズル
１２の先端部に位置する噴射孔１２ａは外向きに設定さ
れる。洗浄槽１８における背面および左右側面の内壁１
８ｂ、および扉の内壁には、内側に突出する反射部２８
が夫々設けられる。内壁１８ｂに直接当たった洗浄液体
は、反射部２８の上下傾斜面２８ａ,２８ｂで食器ラッ
ク１０に向けて積極的に反射される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は食器洗浄機に関
し、更に詳細には、洗浄室の内部に臨む洗浄ノズルから
噴射する洗浄液体により、該洗浄室に収納された食器を
洗浄するよう構成した食器洗浄機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】飲食に供されて汚れた多量の皿、茶碗、
コップ等の食器群を自動的に洗浄する食器洗浄機が、主
として喫茶店やレストラン等の厨房に設置され、業務上
好適に使用されている。この食器洗浄機は、例えば、洗
浄室が内部画成される洗浄槽と、洗浄室に臨んで洗浄液
体の噴射反力により水平回転する上下一対の洗浄ノズル
と、洗浄液体を前記洗浄ノズルに圧力供給するポンプと
から基本的に構成され、前記洗浄室に食器ラックを収納
した後、洗浄運転がなされる。

【０００３】図４に示す如く、前記食器洗浄機に使用さ
れる食器ラック１０は略真四角でああり、その中心を前
記洗浄ノズル１２の回転中心と略一致させた状態で、該
ラック１０を洗浄室１４に収納して洗浄を行なってい
る。この場合に、真四角である食器ラック１０の対辺部
１０ａと対角部１０ｂとでは、ラック中心(洗浄ノズル
１２の回転中心)からの長さが異なる。また洗浄ノズル
１２の回転中心から先端部までの長さは、洗浄室１４の
内部寸法で規制され、該先端部は食器ラック１０の対角
部１０ｂより内側を移動する構成であった。このため、
食器ラック１０の対角部分に収容されている食器１６に
は、洗浄ノズル１２から噴射される洗浄液体が充分に届
かないおそれがある。そこで従来は、前記洗浄ノズル１
２の先端部に設けられている噴射孔１２ａを外向きに設
定し、該噴射孔１２ａから外側に向けて噴射される洗浄
液体で対角部分に収容されている食器１６を洗浄するよ
う構成している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記洗
浄ノズル１２の先端部は、図４に示すように、食器ラッ
ク１０における対辺部１０ａの外側を移動するため、該
先端部の噴射孔１２ａから外向きに噴射される洗浄液体
は食器１６に当たらず、その大半が洗浄室１４を画成す
る洗浄槽１８の内壁に直接当たっていた(図５参照)。す
なわち、この洗浄液体は、略垂直な内壁に沿って四方に
飛散してしまい、食器洗浄には有効に利用されていなか
った。

【０００５】

【発明の目的】この発明は、前述した従来の技術に内在
している前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提
案されたものであって、洗浄ノズルから噴射されて洗浄
室を画成する内壁に直接当たる洗浄液体を、食器に向け
て積極的に反射させることで洗浄能力を向上し得る食器
洗浄機を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を達成するため本発明は、洗浄機本体の内部に画
成した洗浄室に食器を収納し、該洗浄室内に臨む洗浄ノ
ズルから噴射する洗浄液体により食器を洗浄する食器洗
浄機において、前記洗浄室を画成する内壁に、前記洗浄
ノズルから内壁に向けて噴射された洗浄液体を、前記食
器に向けて反射させる反射手段を設けたことを特徴とす
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、本発明に係る食器洗浄機に
つき、好適な実施例を挙げて添付図面を参照しながら、
以下詳細に説明する。なお、図４および図５を参照して
説明した従来の技術に既出の同一部材については、同じ
符号を付して示すこととする。

【０００８】図３に示す如く、実施例の食器洗浄機２０
は、洗浄機本体としての箱状ケーシング２２の内部に、
洗浄室１４を内部画成した洗浄槽１８が配設され、該洗
浄槽１８は、洗浄液体の噴射反力により水平回転する洗
浄ノズル１２,１２を上下に備えている。また下洗浄ノ
ズル１２の上方に、略真四角の食器ラック１０が載置さ
れる支持枠２４が配設され、下洗浄ノズル１２から上方
に噴射される洗浄液体は、支持枠２４の内側を介して食
器ラック１０に吹付けられるようになっている。なお、
洗浄槽１８の前面には、該洗浄槽１８に開設した開口部
１８ａを開閉自在に閉成する扉２６が配設されている。

【０００９】前記各洗浄ノズル１２には、その回転中心
から先端部に向けて所間隔毎に噴射孔１２ａが穿設され
ており、その先端部に位置する噴射孔１２ａは外向きに
設定されて、前記食器ラック１０の対角部分に収容され
た食器１６にも充分に洗浄液体を当てることができるよ
う構成してある。なお、洗浄ノズル１２の回転中心から
先端までの長さは、図２に示す如く、その先端部の噴射
孔１２ａが、洗浄室１４の定位置に収納した食器ラック
１０に対し、その対角部１０ｂでは内側を移動し、対辺
部１０ａでは外側を移動するよう設定される。

【００１０】前記洗浄槽１８における背面および左右側
面の内壁１８ｂ、および前記扉２６の内壁２６ａには、
図２に示す如く、内側(洗浄室側)に突出する反射手段と
しての反射部２８が夫々設けられている。この反射部２
８は、図１および図２に示す如く、各内壁１８ｂ,２６
ａに対して横方向に所定長さで延在すると共に、上下面
が傾斜する断面山形に形成してある。また各反射部２８
は、前記食器ラック１０の上端部近傍で、前記上下の洗
浄ノズル１２,１２における先端部の噴射孔１２ａ,１２
ａから噴射された洗浄液体が内壁１８ｂ,２６ａに直接
当たる位置の近傍に設けられている。すなわち、内壁１
８ｂ,２６ａに直接当たった洗浄液体を反射部２８の上
下傾斜面２８ａ,２８ｂで食器ラック１０(食器１６)に
向けて積極的に反射(案内)させたり、該上下傾斜面２８
ａ,２８ｂに直接当たった洗浄液体を同じく食器ラック
１０(食器１６)に向けて積極的に反射(案内)させるよう
構成されている。

【００１１】

【実施例の作用】次に、実施例に係る食器洗浄機の作用
につき説明する。先ず、食器洗浄機２０の洗浄室１４
に、複数の食器１６が収容された食器ラック１０を、そ
の中心が上下の洗浄ノズル１２,１２の回転中心と略一
致する位置に収納する。そして扉２６を閉成すること
で、図２に示す如く、前記洗浄槽１８および扉２６の内
壁１８ｂ,２６ａに設けられた反射部２８が、食器ラッ
ク１０を取囲むように臨む。

【００１２】この状態で食器洗浄機２０による洗浄を開
始すれば、食器ラック１０を挟んで上下に配設した洗浄
ノズル１２,１２から洗浄液体が食器ラック１０に向け
て噴射される。各洗浄ノズル１２における先端部の噴射
孔１２ａからは洗浄液体は外向きに噴射されるよう設定
されており、該洗浄ノズル１２の先端部が食器ラック１
０における対角部１０ｂの上下位置を移動する際には該
ラック１０の内側を通過するから、対角部分に収容され
ている食器１６に洗浄液体が当たって効率的な洗浄がな
される。これに対して洗浄ノズル１２の先端部が食器ラ
ック１０における対辺部１０ａの上下位置を移動する際
には該ラック１０の外側を通過するから、該先端部の噴
射孔１２ａから噴射される洗浄液体は食器１６に当たる
ことなく洗浄槽１８または扉２６の内壁１８ｂ,２６ａ
に当たる。

【００１３】この場合に、内壁１８ｂ,２６ａに当たっ
た洗浄液体は、図１に示す如く、前記各反射部２８の上
下傾斜面２８ａ,２８ｂによって食器ラック１０に収容
されている食器１６に向けて積極的に反射されたり案内
される。また反射部２８の上下傾斜面２８ａ,２８ｂに
直接当たった洗浄液体も、食器ラック１０に収容されて
いる食器１６に向けて積極的に反射されたり案内され
る。すなわち、各洗浄ノズル１２の先端部が食器ラック
１０における対辺部１０ａの上下位置を移動する際に、
洗浄室１４を画成する内壁１８ｂ,２６ａに向けて噴射
された洗浄液体を、反射部２８により食器１６に向けて
積極的に反射させることで、該食器１６の洗浄に有効利
用することができる。

【００１４】また、内壁１８ｂ,２６ａから反射する洗
浄液体を利用することで、食器ラック１０の対辺部１０
ａに対して裏面または表面を向けて収容されている食器
１６の裏面または表面に洗浄液体が効率的に当たり、該
食器１６の略全面を効率的に洗浄することができる。

【００１５】なお、食器洗浄機としては、実施例のよう
に洗浄槽の前部に開閉扉を設けたタイプとは別に、上方
に全面開放する矩形状の洗浄槽を上方から被蓋する昇降
可能なケーシング状蓋体からなり、洗浄槽をケーシング
状蓋体で被蓋した際に内部に洗浄室を画成するタイプで
あってもよい。そしてこのタイプでは、洗浄槽またはケ
ーシング状蓋体の内壁に反射手段を設ければよい。ある
いは、上面を開口した洗浄槽に開閉フードを回動可能に
枢支し、この開閉フードを上側へ回動させることにより
開口部の開放がなされるタイプの食器洗浄機でもよい。
また反射手段としては、内壁に一体的に形成する場合の
他に、別体で形成した反射手段を内壁に後付けする構成
等を適宜に採用し得る。更には、上側の洗浄ノズルから
の洗浄液体と、下側の洗浄ノズルからの洗浄液体とを別
々の反射手段により食器に向けて反射させる構成とする
ことができる。

【００１６】

【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る食器洗
浄機によれば、洗浄室を画成する内壁に向けて直接噴射
されて、今まで食器洗浄に有効利用されていなかった洗
浄液体を、該内壁に設けた反射手段により食器に向けて
積極的に反射して食器洗浄に利用することができ、洗浄
能力を向上し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実施例に係る食器洗浄機における食器ラッ
ク、洗浄ノズルおよび反射部の関係を正面から示す説明
図である。

【図２】 実施例に係る食器洗浄機における食器ラッ
ク、洗浄ノズルおよび反射部の関係を平面から示す説明
図である。

【図３】 実施例に係る食器洗浄機を一部破断して示す
側面図である。

【図４】 従来の技術に係る食器洗浄機における食器ラ
ックと洗浄ノズルとの関係を平面から示す説明図であ
る。

【図５】 従来の技術に係る食器洗浄機における食器ラ
ックと洗浄ノズルとの関係を正面から示す説明図であ
る。

【符号の説明】

１２ 洗浄ノズル，１４ 洗浄室，１６ 食器，１８ｂ 内
壁 ２２ 箱状ケーシング(洗浄機本体)，２６ａ 内壁，２８
反射部(反射手段)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗浄機本体(22)の内部に画成した洗浄室
   (14)に食器(16)を収納し、該洗浄室(14)内に臨む洗浄ノ
   ズル(12)から噴射する洗浄液体により食器(16)を洗浄す
   る食器洗浄機において、 前記洗浄室(14)を画成する内壁(18b,26a)に、前記洗浄
   ノズル(12)から内壁(18b,26a)に向けて噴射された洗浄
   液体を、前記食器(16)に向けて反射させる反射手段(28)
   を設けたことを特徴とする食器洗浄機。