JP2002238464A - ペットフード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペットが毎日の餌（食事）を飽きることな
く、必要量を摂取するという要求に応えることのできる
ペットフードを提供すること。 【解決手段】 ２種類以上の異なる食材を各々個別の包
装体に収容する。そして、これら複数の包装体を単一の
包装容器に収容する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はペットフードに関
し、特に、使用する食材の組み合わせ方や、収容の仕方
を工夫したペット用ドライフードに関する。

【０００２】

【従来の技術】現在市販されているペットフードとし
て、水分量の多いウエットタイプと、水分量の少ないド
ライタイプがある。ドライタイプのペットフードは、取
り扱い易さや、保存性の良さ等のメリットがある。反
面、ドライタイプのペットフードはウエットタイプに比
べて嗜好性が低く、ペットが飽きて十分な量を食べなく
なることがある。

【０００３】そこで、特開平１０−１４５０１号公報に
示された発明においては、ドライタイプのキャットフー
ドと削り節とを格別に分包して、同一包装容器内に収納
している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
１０−１４５０１号公報に示された方法でも、結局は毎
日同じメニューとなるため、ペットが飽きてしまい、日
が経つに連れて十分な量を食べなくなってしまう。

【０００５】本発明は上記のような状況に鑑みて成され
たものであり、ペットが毎日の餌（食事）を飽きること
なく、必要量を摂取するという要求に応えることのでき
るペットフードを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１に記載の発明においては、２種類以上の異
なる食材を各々個別の包装体に収容する。そして、これ
ら複数の包装体を単一の包装容器に収容する。

【０００７】請求項１に記載の発明によれば、食材が２
種類以上あるため、毎日同じメニューとなるという事態
を回避でき、ペットが飽きずに食事をとることができ
る。

【０００８】請求項２に記載の発明においては、前記食
材を副食材とし、当該副食材とは別に包装された主食材
を同一の包装容器に収容する。この態様によれば、毎回
違う種類の副食材をふりかけ等の感覚で主食材と共に与
えることができる。また、主食材と副食材を同一包装容
器に収容することにより、その都度メニューを考えてペ
ットに与える場合に比べて、飼い主の手間が軽減され
る。

【０００９】請求項３に記載の発明においては、主食材
はドライタイプのペットフードである。ウエットタイプ
に比べてドライタイプのペットフードは、ペットが飽き
やすいため、本発明の効果が更に顕著に現れる。

【００１０】請求項４に記載の発明は、猫用のペットフ
ードであり、副食材として、少なくとも魚の削り節を含
む。猫は、魚の削り節を好む傾向にあるため、猫の食欲
（嗜好性）を効果的に向上させることが出来る。

【００１１】請求項５に記載の発明においては、１日又
は１回分の食事に合わせて、主食材と副食材の包装体の
数を設定する。例えば、主食材及び副食材ともに１日分
毎に小分けして包装することにより、飼い主は食事の量
などを考える必要が無く、容易に餌を与えることが可能
となる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
猫用のドライフードを例にとって説明する。なお、本発
明は、使用する食材を工夫することにより、猫用に限ら
ず他のペットの餌にも適用可能である。また、包装容器
の形態を工夫することにより、ドライフードに限らずウ
エットタイプのペットフードにも適用可能である。

【００１３】図１は、本実施例に係る猫用ドライフード
のパッケージ構成を示す。図示の通り、パッケージ１０
は、主食用の包装体１２を５個と、副食材用の包装体１
４を５個収容する。主食用の包装体１２と副食材用の包
装体１４の数は５個に限定されないが、同一数とするこ
とが好ましい。

【００１４】本実施例によれば、毎回違う種類の副食材
をふりかけ等の感覚で主食材と共に与えることができ
る。また、主食材（１２）と副食材（１４）を同一包装
容器（１０）に収容することにより、その都度メニュー
を考えてペットに与える場合に比べて、飼い主の手間が
軽減される。

【００１５】本実施例においては、猫１日分の主食材１
２（６０ｇ）の数と同数の副食材１４を用意する。主食
材（ドライフード）１２を１食分の個包装とすることに
より、食事量の調整が容易となる。副食材（おかず）１
４の与え方としては、以下のような態様が考えられる。 １．主食材（ドライフード）にふりかける。 ２．主食材（ドライフード）と混ぜる。 ３．主食材（ドライフード）を与えている間に、おかず
として与える。 ４．主食材（ドライフード）による食事とは別時間にお
やつとして与える。

【００１６】本実施例においては、猫の体調、食欲、生
活リズム、機嫌などに合わせて、飼い主がおかずの種類
や与え方（食事方法）を決めることができる。

【００１７】なお、本発明は、必ずしも主食材（１２）
を副食材（１４）と同一のパッケージに収容する必要は
なく、各々別の箱に収容してもよい。要は、２種類以上
の異なる食材を各々個別の包装体（１４）に収容し、こ
れら複数の包装体（１４）を単一の包装容器（１０）に
収容することにある。これによって、毎回異なる種類の
食材（メニュー）をペットに与えることができ、ペット
が飽きることなく食事をとることができる。

【００１８】本発明の前提として、ペットの「食べ飽き
る」実態についてテストを行った。このテストでは、猫
１０匹のグループを２つ作り、各グループ毎に飼料Ａ、
飼料Ｂを各５日間給餌し、その摂取量を測定した。飼料
Ａは、主食粒（ドライフード）に日毎に種類を変えたお
かずを混ぜたものを使用し、飼料Ｂとしては主食粒（ド
ライフード）のみを使用した。その結果を図２及び図３
に示す。図に示すように、飼料Ｂでは日が経つにつれて
摂取量の低下が著しいが、飼料Ａの場合には摂取量の低
下は観察されなかった。

【００１９】本実施例においては、以下のような配合の
材料をエクストルーダーにより成形してドライフード
（主食材）１２を生産する。 （１）トウモロコシ ５１．２％ （２）肉骨粉 ２７．０％ （３）脱脂大豆 １０．０％ （４）油脂類 ９．０％ （５）ビタミン類 ０．３％ （６）ミネラル類 ２．５％

【００２０】猫用ペットフードに最適なおかず食材（副
食材）を選別すべく、幾つかの食材について嗜好性のテ
ストを行った。テストに使用したサンプルは以下の通り
である。 （１）鰹節：厚さ０．０１ｍｍ〜０．６０ｍｍ、巾０．
５ｍｍ〜１０．０ｍｍ、長さ０．５ｍｍ〜５０．０ｍｍ （２）小魚乾燥品：長さ１０．０ｍｍ〜４５．０ｍｍ （３）しらす乾燥品：長さ５．０ｍｍ〜３０．０ｍｍ （４）鮭乾燥品（フレークタイプ）：辺長１．２ｍｍ〜
１５．０ｍｍ （５）エビ乾燥品：長さ１０．０ｍｍ〜３０．０ｍｍ （６）海苔乾燥品：厚さ０．０５ｍｍ〜０．４０ｍｍ、
巾２．０ｍｍ〜２０．０ｍｍ、長さ２．０ｍｍ〜２０．
０ｍｍ

【００２１】上記のテストの結果、猫については、魚類
乾燥品（飼料Ａ）に比べて海苔乾燥品及びエビ乾燥品
（飼料Ｂ）の嗜好性が低かった。

【００２２】本実施例においては、上記のようなテスト
結果を考慮し、猫が好む魚乾燥品を組み合わせておかず
素材（副食材）を作る。おかずの量は、主食の栄養バラ
ンスを崩さず、かつ高い嗜好性を維持できる量として、
ドライフード６０ｇに対して４．０〜５．０ｇ程度とす
ることが好ましい。また、おかずの種類は、食べ飽きる
ことを考慮に入れて、最低５種類（５日分）とする。

【００２３】おかず（副食材）としては、例えば、以下
のような組み合わせが考えられる。 （１）かつお節薄削り１．０ｇ＋小魚乾燥品３．０ｇ （２）かつお節薄削り１．０ｇ＋しらす乾燥品３．０ｇ （３）かつお節薄削り１．０ｇ＋鮭乾燥品３．０ｇ （４）かつお節粗削り１．５ｇ＋しらす乾燥品３．０ｇ （５）かつお節粗削り１．５ｇ＋小魚乾燥品３．０ｇ （６）小魚乾燥品２．０ｇ＋しらす乾燥品３．０ｇ （７）小魚乾燥品２．０ｇ＋しらす乾燥品３．０ｇ＋鮭
乾燥品１．０ｇ

【００２４】なお、おかずの品質劣化（香りの飛散・酸
化）を防止するために、副食材用の包装体１４に対し
て、不活性ガス（窒素）置換充填処理を施すことが有効
である。また、包装材としては、不活性ガス置換充填の
効果を維持できる高いバリア性を有する材質を使用す
る。

【００２５】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請
求の範囲に示された技術的思想の範囲内で適宜設計変更
可能であることは言うまでもない。

【００２６】

【発明の効果】本出願の請求項１に記載の発明によれ
ば、食材が２種類以上あるため、毎回違う種類の食材
（メニュー）をペットに与えることができ、ペットが飽
きずに食事をとることができる。

【００２７】請求項２に記載の発明によれば、毎回違う
種類の副食材をふりかけ等の感覚で主食材と共に与える
ことができる。また、主食材と副食材を同一包装容器に
収容することにより、その都度メニューを考えてペット
に与える場合に比べて、飼い主の手間が軽減される。

【００２８】請求項３に記載の発明によれば、本発明の
効果が更に顕著に現れる。また、請求項４に記載の発明
によれば、猫の食欲（嗜好性）を効果的に向上させるこ
とが出来る。

【００２９】更に、請求項５に記載の発明によれば、飼
い主は食事の量などを考える必要が無く、容易に餌を与
えることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、実施例にかかる猫用ドライフードのパ
ッケージ構成を示す概略平面図である。

【図２】図２は、本発明の前提となる猫の嗜好性実態テ
ストの結果を示す表であり、飼料Ａに対するデータを示
す。

【図３】図３は、本発明の前提となる猫の嗜好性実態テ
ストの結果を示す表であり、飼料Ｂに対するデータを示
す。

【符号の説明】

１０ 猫用ドライフードパッケージ １２ 主食材（ドライフード）用包装体 １４ 副食材（おかず）用包装体

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】２種類以上の異なる食材を各々個別の包装
   体に収容し、これら複数の包装体を単一の包装容器に収
   容することを特徴とするペットフード。
2. 【請求項２】前記食材は副食材であり、 前記副食材とは別に包装された主食材を前記包装容器に
   収容することを特徴とする請求項１に記載のペットフー
   ド。
3. 【請求項３】前記主食材は、ドライタイプのペットフー
   ドであることを特徴とする請求項２に記載のペットフー
   ド。
4. 【請求項４】前記ペットフードは、猫用であり、 前記副食材は、少なくとも魚の削り節を含むことを特徴
   とする請求項２又は３に記載のペットフード。
5. 【請求項５】１日又は１回分の食事に合わせて、前記主
   食材と副食材の包装体の数を設定することを特徴とする
   請求項１，２，３又は４に記載のペットフード。
6. 【請求項６】５種類以上の異なる副食材を各々個別の包
   装体に収容し、 ドライタイプの主食材を前記副食材とは異なる包装体に
   収容したものを前記副食材と同数用意し、 前記副食材と主食材の包装体を同一の包装容器に収容し
   たペットフードであり、 前記主食材と副食材の包装体は、１日又は１回分の食事
   に合わせた量を収容していることを特徴とするペットフ
   ード。