JP2002236388A - トナー - Google Patents

トナー

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JP2002236388A
JP2002236388A JP2002014314A JP2002014314A JP2002236388A JP 2002236388 A JP2002236388 A JP 2002236388A JP 2002014314 A JP2002014314 A JP 2002014314A JP 2002014314 A JP2002014314 A JP 2002014314A JP 2002236388 A JP2002236388 A JP 2002236388A
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JP
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toner
external additive
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heating member
particles
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JP2002014314A
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English (en)
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Kazuhiro Ichikawa
市川和弘
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オフセットの発生を更に一層確実に防止して転
写材の定着器への付着を防止するトナーを提供する。 【解決手段】トナーTは、外添剤同期トナー量とトナー
全体量との比、すなわち母粒子(C)12と外添剤(S
iO2)13との同期率が60%以上になるように構成
されている。このようにトナーを構成することで、定着
器の加熱部材と転写紙との間の界面に粘着性の低い外添
剤(SiO2)を存在させることができるようになるた
め、加熱部材と転写紙上のトナーとが付着しようとする
付着力を低減できる。したがって、トナーが加熱部材へ
付着するオフセットの発生を抑制でき、その結果、転写
紙の加熱部材への巻き付けの発生を効果的に低減させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潜像担持体上の静
電潜像を現像するためのトナーの技術分野、特に、流動
性および帯電性の優れ、定着工程時の転写材の定着器へ
の付着を防止するトナーの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置においては、トナーにより
潜像担持体上の静電潜像を現像するとともに、その現像
画像を紙等の転写材に転写して、この転写材上に、潜像
担持体上に露光された静電潜像の転写画像を得るように
なっている。
【0003】図11は、従来のこのような画像形成装置
の一例であるフルカラ−の中間転写型の画像形成装置を
模式的に示す図である。図11に示すように、この画像
形成装置1においては、画像が潜像担持体(以下、OP
Cともいう)2上に静電潜像として露光されるととも
に、このOPC2上の静電潜像がイエロー、マゼンタ、
シアン、および黒の各現像器3,4,5,6で順に(各色
の順序は任意)現像されて可視像化され、更に、OPC
2上の現像画像が転写器7で色合わせを行い転写材の1
つである転写紙8に転写された後、定着器9で定着する
ことにより、転写紙8上に所望の画像が得られるように
なっている。
【0004】そして、現像画像が転写紙8に転写された
後、OPC2上に残留する残余トナーT′はクリーニン
グブレード10により除去され、残余トナーボックス1
1に収容される。
【0005】ところで、このような従来の画像形成装置
1に用いられているトナーTは、各現像器の各トナー供
給部材3c,4c,5c,6cから供給された各トナー担
持体3a,4a,5a,6a上のトナーTが各トナー規制
手段3b,4b,5b,6bで均一薄層化および均一帯電
化されてOPC2の方へ搬送されるが、各トナー担持体
3a,4a,5a,6aと各トナーブレード3b,4b,5
b,6bとの間をすり抜けてOPC2の方へ確実に搬送
されるためには、トナーTは良好な流動性および良好な
帯電性が求められる。そこで、従来のトナーTは、図1
2に示すように樹脂(炭素:C)からなる母粒子12の
表面に、シリカ(SiO2)からなる外添剤13が付着
されて、その流動性および帯電性を良好にされている。
【0006】また、このように外添剤13が母粒子12
に付着されて形成されているトナーTにおいては、図1
3の如く、母粒子12が定着器9の加熱部材9aに対し
て粘着性が高く、外添剤13が定着器9の加熱部材9a
に対して粘着性が低いものとなっている。したがって、
転写紙8上のトナーTが、外添剤13の母粒子12との
付着が良好なトナーTである場合は、転写紙8上の転写
画像が定着される際、定着器9の加熱部材9aと転写紙
8上のトナーTとの界面に、外添剤13が存在するの
で、加熱部材9aと転写紙8上のトナーTとの付着力が
きわめて小さく、転写紙8上のトナーTが加熱部材9a
に付着するという、いわゆるトナーTのオフセットが生
じることはない。
【0007】しかしながら、転写紙8上のトナーTが外
添剤13の母粒子12との付着が良好でないトナーTで
ある場合は、定着時、加熱部材9aと転写紙8上のトナ
ーTとの界面に、外添剤13がほとんど存在しないた
め、加熱部材9aと転写紙8上のトナーTとの付着力が
増大してしまい、その結果、図13に示すようにトナー
Tのオフセットが生じて、転写紙8の加熱部材9aへの
巻き付きが発生してしまう。
【0008】そこで、画像形成装置1に使用するトナー
Tにおいて、離型機能を有する特定の無機微粒子を混合
することによりトナーを構成することで、定着時のトナ
ーのオフセットを防止することが、特公平5−5650
1号公報によって提案されている。
【0009】この公告公報に開示されているトナーによ
れば、定着工程時に、溶融したトナー表面と加熱部材と
の間にこの特定の無機微粒子が介在するので、この特定
の無機微粒子の離型作用により、トナーTの加熱部材へ
の付着が防止され、オフセットの発生が防止されるよう
になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者は、このような定着時のトナーのオフセットについて
種々研究した結果、母粒子12に外添剤13が付着して
いるトナーTであっても、転写紙8上に転写された転写
画像のトナーTには、外添剤13が遊離して母粒子12
に良好に付着されていないトナーが存在するようにな
る。これは、OPC2の静電潜像の現像工程やOPC2
の現像画像の転写工程において、母粒子12に付着して
いる外添剤13がOPC2と接触する接触現像時や転写
器7と接触する接触転写時にストレスを繰り返し受ける
ようになるが、このストレスにより、外添剤13が母粒
子12から遊離してしまうことがわかった。
【0011】このため、前述の公告公報の開示のよう
に、離型機能を有する特定の無機微粒子をトナーに混合
させたとしても、前述のストレスにより母粒子から特定
の無機微粒が遊離してしまう場合があり、効果的にトナ
ーのオフセットを低減させることができなくなる場合が
考えられる。
【0012】このように、前述の公告公報のトナーで
は、接触現像工程時や接触転写工程時に受けるストレス
により特定の無機微粒子の母粒子からの遊離を必ずしも
防止することはできないため、トナーのオフセットの発
生を十分にかつ効果的に防止できるとは言えない。しか
も、前述の公告公報のトナーでは、特定の無機微粒子の
母粒子からの遊離を確実に防止できないことから、オフ
セットの発生を防止するためには、その寿命が制限さ
れ、トナーの更なる寿命延長は期待できないものとなっ
ている。
【0013】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、オフセットの発生を更に
一層確実に防止して転写材の定着器への付着を防止する
トナーを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、請求項1の発明のトナーは、多数の母粒子とこれら
の母粒子にそれぞれ付着される多数の外添剤とからなる
トナーにおいて、前記母粒子と前記外添剤とが付着して
いるトナー量とトナー全体量との比が60%以上になる
ように設定されていることを特徴としている。
【0015】また、請求項2の発明のトナーは、前記母
粒子の等価粒径に対する前記外添剤の等価粒径の分布を
最小2乗法で近似した近似直線の傾き(外添剤の等価粒
径/母粒子の等価粒径)が、0.4以上であるように設
定されていることを特徴としている。
【0016】更に、請求項3の発明のトナーは、多数の
母粒子とこれらの母粒子にそれぞれ付着される多数の外
添剤とからなるトナーにおいて、前記母粒子と前記外添
剤とが付着しているトナーの等価粒径の平均粒径を、ト
ナー全体の等価粒径の平均粒径で除した値が1よりも大
きくなるように設定されていることを特徴としている。
【0017】更に、請求項4の発明は、前記母粒子と前
記外添剤とのそれぞれの極性が互いに異なる極性になる
ように設定されていることを特徴としている。更に、請
求項5の発明は、前記母粒子の極性が正極性であり、前
記外添剤の極性が負極性であることを特徴としている。
【0018】
【作用】このように構成された請求項1の発明のトナー
においては、母粒子と外添剤との同期率が60%以上に
なるようにトナーTを構成することで、定着器と転写材
上のトナーとの界面に粘着性の低い外添剤が存在するよ
うになる。これにより、定着器と転写材上のトナーとの
付着力が低減するため、転写材上のトナーのオフセット
の発生が抑制されるようになる。したがって、転写材の
定着器への付着の発生が低減する。
【0019】また、請求項2の発明のトナーにおいて
は、母粒子の等価粒径に対する外添剤の等価粒径の分布
を最小2乗法で近似した近似直線の傾き(外添剤の等価
粒径/母粒子の等価粒径)を0.4以上になるように設
定することで、定着器に対する粘着性の高い母粒子に付
着する、粘着性の低い外添剤の1次粒径および2次粒径
を含む粒径が大きくなる。これにより、転写材と定着器
とが互いに付着しようとする粘着力が小さくなるので、
トナーの定着器へのオフセットが抑制され、転写材の定
着器への付着が低減する。
【0020】更に、請求項3の発明においては、母粒子
と外添剤とが付着しているトナーの等価粒径の平均粒径
を、トナー全体の等価粒径の平均粒径で除した値が1よ
りも大きくなるようにトナーを構成することで、少なく
とも粒径の大きな方の母粒子には、外添剤が万遍なく付
着するようになる。したがって、大粒径の母粒子はトナ
ーと定着器との間で生じる凝着力に大きく影響すること
から、このように大粒径の母粒子に外添剤が付着するこ
とにより、トナーと定着器との間の凝着力が低減するの
で、転写材上のトナーのオフセットは発生し難くなる。
これにより、転写材の定着器への付着が低減する。
【0021】更に、請求項4および5の各発明において
は、母粒子と外添剤とのそれぞれの極性が互いに異なる
極性になるようにトナーを構成することで、母粒子と外
添剤との付着力が極性の相違により大きくなる。このた
め、母粒子と外添剤との付着がより確実となるため、定
着器と転写材との間の界面に粘着性の低い外添剤が確実
に存在するようになる。これにより、定着器と転写材上
のトナーとが付着しようとする付着力が低減するので、
転写材上のトナーのオフセットが発生し難くなる。した
がって、転写材の定着器への付着が低減するようにな
る。
【0022】特に、本発明のトナーにおいては、接触現
像時や接触転写時にトナーが繰り返しストレスを受けて
も、母粒子からの外添剤の遊離が抑制されるので、トナ
ーの寿命および画像形成装置の寿命がより一層延びるよ
うになる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態について説明する。図1は、本発明にかかるト
ナーの実施の形態の一例であるトナーの母粒子と外添剤
との付着状態の分析に用いる従来のトナー分析方法の一
例を説明する図である。
【0024】まず、この例のトナーにおける、トナーT
の母粒子と外添剤との付着状態を分析する必要がある。
そこで、この例のトナーTでは、トナーの分析方法とし
て、電子写真学会年次大会(通算95回)、“ Japan H
ardcopy'97 ”論文集、「新しい外添評価方法−パーテ
ィクルアナライザによるトナー分析−」、鈴木俊之、高
原寿雄、電子写真学会主催、1997年7月9〜11
日、に開示されているトナー分析方法を採用している。
【0025】このトナー分析方法は、樹脂(C)からな
る母粒子の表面にシリカ(SiO2)からなる外添剤を
付着させて形成されたトナーTの粒子をプラズマ中に導
入することにより、トナーT粒子を励起させ、この励起
に伴う、図1に示すような発光スペクトルを得ることに
より、元素分析を行う方法である。
【0026】図1において、発光スペクトルの横軸は時
間軸を示す。まず、図1(a)に示すようにトナーTの
樹脂製母粒子(C)に外添剤(SiO2)が付着したト
ナーT粒子がプラズマに導入されると、母粒子(C)お
よび外添剤(SiO2)がともに発光する。このとき、
母粒子(C)と外添剤(SiO2)とが同時にプラズマ
に導入されることから、母粒子(C)と外添剤(SiO
2)とは同時に発光するようになる。このように、母粒
子(C)と外添剤(SiO2)とが同時に発光する状態
の場合は、母粒子(C)と外添剤(SiO2)とが同期
しているという。換言すれば、母粒子(C)と外添剤
(SiO2)とが同期した状態は、外添剤(SiO2)が
母粒子(C)に付着している状態を表すことになる。
【0027】また、同図(b)に示すように外添剤(S
iO2)が付着していない母粒子(C)や母粒子(C)
から遊離した外添剤(SiO2)がプラズマに導入され
る場合は、前述と同様に母粒子(C)および外添剤(S
iO2)はいずれも発光するが、このとき、母粒子
(C)と外添剤(SiO2)とが異なる時間にプラズマ
に導入されることから、母粒子(C)と外添剤(SiO
2)とは異なる時間に発光するようになる(例えば、母
粒子が外添剤より先にプラズマに導入されると、先に母
粒子が発光し、その後遅れて外添剤が発光する)。
【0028】このように、母粒子(C)と外添剤(Si
2)とが互いに異なる時間に発光する状態の場合は、
母粒子(C)と外添剤(SiO2)とが同期していない
(つまり、非同期である)という。換言すれば、母粒子
(C)と外添剤(SiO2)とが非同期である状態は、
外添剤(SiO2)が母粒子(C)に付着していない状
態を表すことになる。
【0029】更に、図1において発光信号の高さは、そ
の発光の強さを表しているが、この発光の強さは粒子の
大きさや形ではなく、粒子内に含まれているその元素
(C,SiO2)の原子数に比例している。そこで、元素
の発光強度を粒子の大きさとして表すために、図2に示
すように母粒子(C)および外添剤(SiO2)の発光
が得られたとき、これらの母粒子(C)および外添剤
(SiO2)だけでできた真球の粒子を仮定し、それら
の母粒子(C)および外添剤(SiO2)の粒径として
表している。このときの真球の粒子を等価粒子と呼び、
その粒径を等価粒径と呼ぶ。そして、外添剤は非常に小
さいことから、その粒子を1個ずつ検出することができ
ないので、検出された外添剤の発光信号を足し合わせて
1つの等価粒子に換算して分析している。
【0030】このように母粒子および外添剤の各発光ス
ペクトルによって得られた等価粒子の等価粒径を、トナ
ーTの各粒子毎にプロットすると、図3に示すようなト
ナー粒子の等価粒径分布図が得られる。
【0031】図3において、横軸は母粒子(C)の等価
粒径を表し、縦軸は外添剤(SiO 2)の等価粒径を表
している。そして、横軸上の等価粒子は、外添剤(Si
2)が付着されていない非同期の母粒子(C)を表し
ているとともに、縦軸上の等価粒子は、母粒子(C)か
ら遊離した非同期の外添剤(SiO2)を表している。
また、横軸および縦軸上にない等価粒子は、母粒子
(C)に外添剤(SiO2)が付着されている同期のト
ナーTを表している。このようにして、トナーTの母粒
子(C)に対する外添剤(SiO2)の付着状態が分析
される。
【0032】ところで、この例の画像形成装置に使用さ
れるトナーTは、負極性、正極性のどちらの極性のトナ
ーでも良い。母粒子は少なくとも、着色剤、帯電制御
剤、及び樹脂から構成されており、更に分散剤、離型剤
(WAX)、磁性材、その他添加剤等も使用できる。
【0033】母粒子としては、ポリスチレン及び共重合
体、例えば水素添加スチレン樹脂、スチレン・イソブチ
レン共重合体、ABS樹脂、ASA樹脂、AS樹脂、A
AS樹脂、ACS樹脂、AES樹脂、スチレン・Pクロ
ロスチレン共重合体、スチレン・プロピレン共重合体、
スチレン・ブタジエン架橋ポリマー、スチレン・ブタジ
エン・塩素化パラフィン共重合体、スチレン・アリル・
アルコール共重合体、スチレン・ブタジエンゴムエマル
ジョン、スチレン・マレイン酸エステル共重合体、スチ
レン・イソブチレン共重合体、スチレン・無水マレイン
酸共重合体、アクリレート系樹脂あるいはメタアクリレ
ート系樹脂及びその共重合体、スチレン・アクリル系樹
脂及び及びその共重合体、例えばスチレン・アクリル共
重合体、スチレン・ジエチルアミノ・エチルメタアクリ
レート共重合体、スチレン・ブタジエン・アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン・メチルメタアクリレート共
重合体、スチレン・n−ブチルメタアクリレート共重合
体、スチレン・メチルメタアクリレート・n−ブチルア
クリレート共重合体、スチレン・メチルメタアクリレー
ト・ブチルアリレート・N−(エトキシメチル)アクリ
ルアミド共重合体、スチレン・グリシジルメタアクリレ
ート共重合体、スチレン・ブタジエン・ジメチル・アミ
ノエチルメタアクリレート共重合体、スチレン・アクリ
ル酸エステル・マレイン酸エステル共重合体、スチレン
・メタアクリル酸メチル・アクリル酸2−エチルヘキシ
ル共重合体、スチレン・n−ブチルアリレート・エチル
グリコールメタアクリレート共重合体、スチレン・n−
ブチルメタアクリレート・アクリル酸共重合体、スチレ
ン・n−ブチルメタアクリレート・無水マレイン酸共重
合体、スチレン・ブチルアクリレート・イソブチルマレ
イン酸ハ−フエステル・ジビニルベンゼン共重合体、ポ
リエステル及びその共重合体、ポリエチレン及びその共
重合体、エポキシ樹脂、シリコ−ン樹脂、ポリプロピレ
ン及びその共重合体、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リビニールアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂などを1種類あるいは2種類以上ブ
レンドしたものを使用することができる。
【0034】これらを外添剤の帯電列との関係で組み合
わせて使用することができる。更に詳しくは、母粒子を
正極性、外添剤を負極性の関係になるように組み合わせ
ることが好ましい。
【0035】着色剤としては、カーボンブラック、スピ
リットブラック、ニグロシン、ローダミン系、トリアミ
ノトリフェニルメタン、カチオン系、ジオキサジン、銅
フタロシニアン、ベリレン、アゾ系、含金アゾ顔料、ア
ゾクロムコンプレックス、カーミン系、ベンジジン系、
ソーラピュアイエロー8G、キナクリドン、ポリタング
ストリン酸、インダスレンブルー、スルホンアミド誘導
体等を使用することができる。
【0036】帯電制御剤としては、電子受容性の有機錯
体、塩素化ポリエステル、ニトロフニン酸、第4級アン
モニウム塩、ピリジニル塩等を使用できる。離型剤とし
ては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス
等を使用することができる。
【0037】分散剤としては、金属石鹸、ポリエチレン
グリコール等を使用できる。その他の添加剤としては、
ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化セリウム等を使用す
ることができる。
【0038】磁性剤としては、Fe、Co、Ni、C
r、Mn、Zn等の金属粉、Fe34、Fe23、Cr
23、フェライト等の金属酸化物、マンガンと酸を含む
合金等の熱処理によって強磁性を示す合金等を用いるこ
とができ、予めカップリング剤等の予備処理を施しても
構わない。そして、これらを一般の混練粉砕法、スプレ
−ドライ法、及び重合法等により、母粒子に作製する。
【0039】外添剤としては、種々のものが使用でき
る、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン等の金属酸
化物、及びこれらの複合酸化物等の無機微粒子や、アク
リル微粒子等の有機微粒子を用いることができる。ま
た、これらの表面処理剤として、シラン系カップリング
剤、チタネート系カップリング剤、フッ素含有シランカ
ップリング剤、シリコーンオイル等を用いることができ
る。これらの処理剤で処理された外添剤の疎水化率は、
従来のメタノール法によるもので60%以上のものが好
ましい。これ以下であると、高温高湿化において、水分
の吸着により帯電性及び流動性の低下を起こしやすく好
ましくない。外添剤の粒径としては、搬送性、帯電性の
観点から0.001〜1μmであることが好ましい。外
添剤添加量としては、トナー母粒子に対して0.1〜5
wt%であることが好ましい。これ以上量を増加させる
と、外添剤がトナーと非同期になる確率が増え、外添剤
どうしの2次凝集等が多発するようになり、帯電性の低
下、搬送すじの増加を招くようになる。
【0040】また、外添剤は1種類に限定されるもので
はなく、2種類以上のものを混合したものも使用するこ
とができる。前述の母粒子と外添剤とは、これらをヘン
シェルミキサー、パーペンマイヤー等の高速流動混合機
やメカノケミカル法等の混合機等により乾式混合させて
付着させる。
【0041】本例の画像形成装置における現像装置に用
いられるトナー担持体としては、磁性、非磁性、導電
性、絶縁性、金属、ゴム、樹脂等、トナー担持体として
形成できるものであればすべてのものを用いることがで
きる。例えば、材質的には、アルミニウム、ニッケル、
ステンレス等の金属、天然ゴム、シリコンゴム、ウレタ
ンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ネオプレ
ンゴム、NBR等のゴム、スチロール樹脂、塩化ビニル
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、メタクリ
ル樹脂、ナイロン樹脂等の樹脂を用いることができる。
また、これらの材質の上層部にコートしても使用できる
ことは言うまでもない。その場合、コート材としては、
ポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエス
テル、ナイロン、アクリル等が使用できる。また、形態
としては、非弾性体、弾性体、単層、多層、フイルム、
ローラ等のすべてのものを用いることができる。また、
トナー担持体の表面粗さはトナー搬送性を確保するため
に、Rz1〜10μmに設定している。
【0042】また、本例の画像形成装置における現像装
置に用いられるトナー供給部材の材質としては、トナー
担持体の接触を安定させるために弾性体を設定すること
が好ましい。本例では、トナー供給部材の材質として、
ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエ
チレンフォーム、ポリエステルフォーム、エチレンプロ
ピレンフォーム、ナイロンフォーム、シリコンフォーム
等が使用することができる。なお、トナー供給手段の発
泡セルは単泡、連泡のどちらでも使用できるが、単泡の
方が好ましい。これは、発泡セルが連泡であると、トナ
ーが供給手段の発泡セル内部に進入し、やがて、内部及
び表層部において、トナー凝集を起こし、トナー搬送性
の低下や規制部における搬送すじの原因となるからであ
る。したがって、単泡の方が好ましい。硬度は、10゜
〜40゜(アスカーC硬度計にて測定)のものが使用可
能であるが、最適にはトナー担持体上の残留トナーの掻
き取り効果の大きい35゜〜40゜のものが好ましい。
また、抵抗値は103〜107Ωcm(体積抵抗値)のも
のが使用できる。
【0043】なお、本例では、フォーム材を使用したが
弾性を有するゴム材を使用しても良いことは言うまでも
ない。詳しくは、シリコンゴム、ウレタンゴム、天然ゴ
ム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジ
エンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エチレンプ
ロピレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ニトリルブタ
ジエンゴム、アクリルゴムにカーボン等の導電剤を分散
成型したものが使用できる。
【0044】更に、本例の画像形成装置における現像装
置に用いられるトナー規制手段としては、ステンレス、
銅、鉄及び樹脂等の板材にR形状したゴム等弾性チップ
を形成したものを使用できる。ゴムチップとしては、シ
リコンゴム、ウレタンゴム、天然ゴム、イソプレンゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロ
プレンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エ
ピクロロヒドリンゴム、ニトリルブタジエンゴム、アク
リルゴムにカーボン等の導電剤を分散成型したものが使
用できる。また、これらのゴム材を単独で一体成型した
ものや、板材単独で構成したものも同様に使用できる。
更に、前述の材料の上層部に樹脂をコートしても使用で
きることは言うまでもない。そのコート材としては、ポ
リエチレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリウレタン、
ポリエステル等が使用できる。
【0045】更に、本例の画像形成装置における定着器
に用いられる加熱部材は、金属、ゴム、樹脂、導電性、
絶縁性、ローラ、ベルト等の加熱部材として使用できる
ものであればすべて用いることができる。例えば、材質
的にはアルミニウム、ステンレス、ニッケル等の金属表
面にシリコンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂などを表層
としたものが使用できる。表層材としては耐熱性、トナ
ー離型性等を考慮した弾性層が適している。また、形態
としてはフィルム、ローラ等すべてのものを用いること
ができる。
【0046】そして、本例のトナーTにおいても、前述
の分析方法でトナー分析を行っている。本例のトナーT
においては、外添剤としてシリカ粒子を用いている。図
4に示すように前述の分析方法で分析されたトナーTの
母粒子12中の炭素(C)と外添剤(SiO2)13と
の付着状態を、最小2乗法を用いて得られた原点を通る
1本の近似直線αを利用している。この近似直線αの傾
き(外添剤の等価粒径/母粒子の等価粒径)θは母粒子
(C)12に付着している(同期している)外添剤(S
iO2)13の濃度を表している。すなわち、傾きθが
小さいほど同期している外添剤(SiO2)13の濃度
が低く、この場合は、同期している外添剤(SiO2
13の量が少なく、また粒径が小さいことになる。ま
た、傾きθが大きいほど同期している外添剤(Si
2)13の濃度が高く、この場合は、同期している外
添剤(SiO2)13の量が多く、また粒径が大きいこ
とになる。
【0047】傾きθが大きくなるほど、同期している外
添剤(SiO2)13の量が多くなることから、加熱部
材9aに対する粘着性の高い母粒子(C)12に付着す
る、粘着性の低い外添剤(SiO2)13の1次粒径お
よび2次粒径を含む粒径が大きくなる。したがって、傾
きθが大きくなるほど、転写紙8と加熱部材9aとが互
いに付着しようとする粘着力が低減することになる。そ
して、この例のトナーTは、同期している外添剤(Si
2)13の濃度に関係する近似直線αの傾きθが、0.
4以上になるように設定されている。
【0048】このように構成されたこの例のトナーTに
よれば、母粒子(C)12と外添剤(SiO2)13と
が同期しているトナーTにおいて、母粒子(C)12の
粒径に対する外添剤(SiO2)13の濃度に基づく近
似直線αの傾きθが0.4以上になるようにトナーTを
構成することで、1次粒径および2次粒径を含む大きな
粒径の、粘着性の低い外添剤(SiO2)13を、加熱
部材9aに対する粘着性の高い母粒子(C)12に付着
させることができるようになる。したがって、転写紙8
と加熱部材9aとが互いに付着しようとする粘着力を低
減できるため、トナーTが加熱部材9aへ付着するオフ
セットの発生を抑制できる。これにより、転写紙8の加
熱部材9aへの巻き付けの発生を効果的に低減させるこ
とができる。
【0049】実際に、近似直線αの傾きθが0.5に設
定されたこの例のトナーTと、近似直線αの傾きθが
0.3に設定された、本発明に含まれないトナーTとを
用いて、前述の図11に示すような加熱部材9aを備え
た画像形成装置1で画像形成の試験をした結果、図5に
示すような結果が得られた。試験に用いたトナーとして
は、シリカ微粒子を用いたトナーを使用し、Siの発光
スペクトルを検出することにより測定を行った(以下の
他の試験についても同様である)。
【0050】この図5から明らかなように、近似直線α
の傾きθが0.3に設定されたトナーTの場合は、印字
枚数が多くなるにつれて、加熱部材9aに付着するオフ
セットトナー量が、転写紙8が加熱部材9aに巻き付い
てしまう程度に急増するようになるが、傾きθが0.5
に設定されたトナーTの場合は、印字枚数が多くなって
も、加熱部材9aに付着するオフセットトナー量はほと
んど変化しなく、転写紙8が加熱部材9aに巻き付く程
度にまでは増加しないという結果が得られた。したがっ
て、この例のトナーTでは、トナーTの加熱部材9aへ
のオフセットが低減して、転写紙8の加熱部材9aへの
巻き付けの発生が低減することがわかった。その場合、
更に精緻に研究した結果によると、近似直線αの傾きθ
が0.3以下のなるとオフセットトナー量が急増するよ
うになるので、近似直線αの傾きθは0.4以上である
ことが望ましい。
【0051】また、この例のトナーTによれば、接触現
像時や接触転写時にトナーTが繰り返しストレスを受け
ても、母粒子(C)12からの外添剤(SiO2)13
の遊離を抑制できるので、トナーTの寿命をより一層延
ばすことができるようになる。
【0052】なお、本発明は、外添剤としてシリカ微粒
子に限定されるものではなく、前述のように種々の材質
のものが使用できる。したがって、トナーの分析試験を
行うにあたっては、外添剤の材質により適宜検出すべき
元素の発光スペクトルを選択することにより、シリカ以
外の外添剤を用いた場合においても同様に測定を行うこ
とができる。その場合、例えば、外添剤として、酸化チ
タンを用いる場合はTiの発光スペクトルを、アルミナ
を用いる場合はAlの発光スペクトルを検出し処理すれ
ばよい。
【0053】図6は、本発明にかかるトナーの実施の形
態の他の例のトナーの粒径の分布を示す正規分布図であ
る。前述のトナー分析方法で分析された、図3に示すト
ナーTの粒子を、横軸にトナー粒径(等価粒径)をと
り、縦軸にその粒径の個数をとって表すと、図6に示す
ような正規分布図が得られる。そこで、この例のトナー
Tは、図6に示すように樹脂の母粒子(C)12に外添
剤(SiO2)13が付着しているトナー(以下、外添
剤同期トナーともいう)の平均粒径が、トナー全体の平
均粒径よりも大きくなる、すなわち、
【0054】
【数1】
【0055】となるように設定されている。このように
構成されたこの例のトナーTによれば、外添剤同期トナ
ーTの平均粒径がトナー全体の平均粒径よりも大きくな
るようにトナーTを構成することで、少なくとも粒径の
大きな方の母粒子(C)12には、外添剤(SiO2
13を万遍なく付着できるようになる。したがって、大
粒径の母粒子(C)12はトナーTと加熱部材9aとの
間で生じる凝着力に大きく影響することから、このよう
に大粒径の母粒子(C)12に外添剤(SiO2)13
が付着することにより、トナーTと加熱部材9aとの間
の凝着力を低減できるので、トナーTが加熱部材9aへ
付着するオフセットの発生を抑制できる。したがって、
転写紙8の加熱部材9aへの巻き付けの発生を効果的に
低減させることができる。実際にこの例のトナーTと、
図7に示すような外添剤同期トナーTの平均粒径が、ト
ナー全体の平均粒径よりも小さい、すなわち
【0056】
【数2】
【0057】となるように設定されたトナーTとを用い
て、前述の図11に示すような加熱部材9aを備えた画
像形成層値で画像形成の試験をした結果、図8に示すよ
うな結果が得られた。
【0058】この図8から明らかなように、図7に示す
トナーTの場合は、印字枚数が多くなるにつれて、加熱
部材9aに付着するオフセットトナー量が、転写紙8が
加熱部材9aに巻き付いてしまう程度に急増するように
なるが、図6に示すこの例のトナーTの場合は、印字枚
数が多くなっても、加熱部材9aに付着するオフセット
トナー量はほとんど変化しなく、転写紙8が加熱部材9
aに巻き付く程度にまでは増加しないという結果が得ら
れた。したがって、この例のトナーTでは、トナーTの
加熱部材9aへのオフセットが低減して、転写紙8の加
熱部材9aへの巻き付けの発生が低減することがわかっ
た。また、この例のトナーTによっても、前述の例と同
様にトナーTの寿命をより一層延ばすことができるよう
になる。
【0059】図9は、本発明にかかるトナーの実施の形
態の更に他の例のトナーの粒径の分布を示す正規分布図
である。この例のトナーTは、前述の例の傾きθが0.
4以上に設定されることまたは外添剤同期トナーの平均
粒径がトナー全体の平均粒径よりも大きくなるように設
定されることに加えて、図9において外添剤同期トナー
量とトナー全体量との比、すなわち同期率が60%以上
になるように設定されている。
【0060】このように構成されたこの例のトナーTに
よれば、母粒子(C)12と外添剤(SiO2)13と
の同期率が60%以上になるようにトナーTを構成する
ことで、加熱部材9aと転写紙8との間の界面に粘着性
の低い外添剤(SiO2)13を存在させることができ
るようになるため、加熱部材9aと転写紙8上のトナー
Tとが付着しようとする付着力を低減できる。したがっ
て、トナーTが加熱部材9aへ付着するオフセットの発
生を抑制でき、その結果、転写紙8の加熱部材9aへの
巻き付けの発生を効果的に低減させることができる。
【0061】実際に、この例の同期率が60%のトナー
Tと、本発明に含まれないトナーTとを用いて、前述の
図11に示すような加熱部材9aを備えた画像形成装置
1で画像形成の試験をした結果、図10に示すような結
果が得られた。
【0062】この図10から明らかなように、トナー母
粒子と外添剤との同期率が60%以上になると、加熱部
材9aに付着するオフセットトナー量が急減するように
なり、転写紙8が加熱部材9aに巻き付くことがほとん
ど発生しないという結果が得られた。したがって、この
例のトナーTでは、トナーTの加熱部材9aへのオフセ
ットが低減して、転写紙8の加熱部材9aへの巻き付け
の発生が低減することがわかった。また、この例のトナ
ーTによっても、前述の例と同様にトナーTの寿命をよ
り一層延ばすことができるようになる。
【0063】更に、本発明にかかるトナーの実施の形態
の更に他の例のトナーとして、前述の各例のトナーTの
うち、いずれか1つのトナーTに加えて、母粒子(C)
12の極性に対して外添剤(SiO2)13の極性が異
極性になるように、トナーTが構成されている。通常
は、母粒子(C)12の極性が正極性に設定されるの
で、この場合には外添剤(SiO2)13の極性が負極
性になるように、トナーTが構成される。もちろん、母
粒子(C)12の極性が負極性に設定される場合には、
外添剤(SiO2)13の極性は正極性に設定されるこ
とは言うまでもない。
【0064】このように構成されたこの例のトナーTに
おいては、母粒子(C)12と外添剤(SiO2)13
との付着力が極性の相違により大きくなって、母粒子
(C)12と外添剤(SiO2)13との付着がより確
実となるため、加熱部材9aと転写紙8との間の界面に
粘着性の低い外添剤(SiO2)13が確実に存在する
ようになる。このため、加熱部材9aと転写紙8上のト
ナーTとが付着しようとする付着力が低減するようにな
り、トナーTが加熱部材9aへ付着するオフセットが発
生し難くなる。これにより、前述の各例のトナーTと同
様に転写紙8の加熱部材9aへの巻き付けが低減するよ
うになる。
【0065】このように、この例のトナーTによれば、
母粒子(C)12と外添剤(SiO 2)13との極性が
異なるようにトナーTを構成することで、加熱部材9a
と転写紙8上のトナーTとの界面に粘着性の低い外添剤
を存在させて、これらの加熱部材9aと転写紙8上のト
ナーTとの付着力を低減することができるため、トナー
Tが加熱部材9aへ付着するオフセットの発生を抑制で
きるようになる。したがって、転写紙8の加熱部材9a
への巻き付けの発生を効果的に低減させることができ
る。
【0066】なお、前述の例では、トナーの母粒子
(C)12と外添剤(SiO2)13との付着状態を分
析する方法として、前述の論文集に開示されているトナ
ー分析方法を用いるものとしているが、本発明は、同期
トナーの等価粒径の平均粒径およびトナー全体の等価粒
径の平均粒径を得ることができるトナー分析方法であれ
ば、どのようなトナー分析方法を用いることができるこ
とは言うまでもない。
【0067】また、本発明の画像形成装置は、図11に
示す画像形成装置1に限定されるものではなく、少なく
とも転写後に転写紙8上の転写画像を定着する定着器9
を備える画像形成装置であれば、どのような画像形成装
置にも適用することができる。
【0068】更に、前述の各例では、外添剤13として
シリカ(SiO2)を用いているが、母粒子(C)に付
着するもので、トナーTの流動性を良好にするものであ
れば、シリカ以外のものでも外添剤13として用いるこ
とができる。
【0069】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のトナーによれば、母粒子と外添剤との同期率が60%
以上になるようにトナーTを構成することで、定着器と
転写材上のトナーとの界面に粘着性の低い外添剤を存在
させるようにしているので、定着器と転写材上のトナー
との付着力を低減できる。これにより、転写材上のトナ
ーのオフセットの発生が抑制されるようになる。したが
って、転写材の定着器への付着の発生が低減する。
【0070】特に、請求項2の発明のトナーによれば、
母粒子の等価粒径に対する外添剤の等価粒径の分布を最
小2乗法で近似した近似直線の傾き(外添剤の等価粒径
/母粒子の等価粒径)を0.4以上になるように設定す
ることで、定着器に対する粘着性の高い母粒子に付着す
る、粘着性の低い外添剤の1次粒径および2次粒径を含
む粒径を大きくしているので、転写材と定着器とが互い
に付着しようとする粘着力を小さくできる。これによ
り、トナーの定着器へのオフセットを抑制でき、転写材
の定着器への付着を低減できる。
【0071】更に、請求項3の発明によれば、母粒子と
外添剤とが付着しているトナーの等価粒径の平均粒径
を、トナー全体の等価粒径の平均粒径で除した値が1よ
りも大きくなるようにトナーを構成することで、少なく
とも粒径の大きな方の母粒子には、外添剤が万遍なく付
着するようにしているので、大粒径の母粒子がトナーと
定着器との間で生じる凝着力に大きく影響することか
ら、このように大粒径の母粒子に外添剤を付着させるこ
とにより、トナーと定着器との間の凝着力を低減するこ
とができる。したがって、転写材上のトナーのオフセッ
トを発生し難くすることができる。これにより、転写材
の定着器への付着を低減できる。
【0072】更に、請求項4および5の各発明によれ
ば、母粒子と外添剤とのそれぞれの極性を互いに異なる
極性になるようにトナーを構成しているので、母粒子と
外添剤との付着力を極性の相違により大きくできる。こ
のため、母粒子と外添剤との付着をより確実にできるた
め、定着器と転写材との間の界面に粘着性の低い外添剤
を確実に存在させることができるようになる。これによ
り、定着器と転写材上のトナーとが付着しようとする付
着力を低減できるので、転写材上のトナーのオフセット
の発生を抑制でき、転写材の定着器への付着を低減する
ことができる。
【0073】特に、本発明のトナーによれば、接触現像
時や接触転写時にトナーが繰り返しストレスを受けて
も、母粒子からの外添剤の遊離を抑制できるので、トナ
ーの寿命および画像形成装置の寿命をより一層延ばすこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるトナーの実施の形態の一例で
あるトナーの母粒子と外添剤との付着状態の分析に用い
る従来のトナー分析方法の一例を説明する図である。
【図2】 図1に示すトナー分析方法において用いられ
る等価粒子および等価粒径について説明する図である。
【図3】 図1に示すトナー分析方法による分析結果を
示す図である。
【図4】 図3に示す分析結果に基づいて、本発明のト
ナーを構成するために用いる近似直線を説明する図であ
る。
【図5】 本発明のトナーの実施の形態の一例とこの例
以外のトナーとを用いた画像形成試験の結果を示す図で
ある。
【図6】 本発明に係るトナーの実施の形態の他の例を
説明し、図4に示す分析結果から得られたトナー粒径の
正規分布図である。
【図7】 図6に示す例のトナー以外のトナーの粒径の
正規分布図である。
【図8】 図6に示す例のトナーとこの例のトナー以外
のトナーとを用いた画像形成試験の結果を示す図であ
る。
【図9】 本発明に係るトナーの実施の形態の更に他の
例を説明し、図4に示す分析結果から得られたトナー粒
径の正規分布図である。
【図10】図9に示す例のトナーとこの例のトナー以外
のトナーとを用いた画像形成試験の結果を示す図であ
る。
【図11】従来の画像形成装置の一例であるフルカラ−
のタンデム型の画像形成装置を模式的に示す図である。
【図12】母粒子に外添剤が付着されたトナー粒子を示
す図である。
【図13】従来のトナーを用いて図11に示す画像形成
装置により画像形成を行った場合に発生する転写紙の加
熱部材への巻き付きを説明する図である。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…潜像担持体(OPC)、3,4,
5,6…現像器、7…転写器、8…転写紙、9…定着
器、9a…加熱部材、12…母粒子(C)、13…外添
剤(SiO2)、T…トナー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の母粒子とこれらの母粒子にそれぞ
    れ付着される多数の外添剤とからなるトナーにおいて、 前記母粒子と前記外添剤とが付着しているトナー量とト
    ナー全体量との比が60%以上になるように設定されて
    いることを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 前記母粒子の等価粒径に対する前記外添
    剤の等価粒径の分布を最小2乗法で近似した近似直線の
    傾き(外添剤の等価粒径/母粒子の等価粒径)が、0.
    4以上であるように設定されていることを特徴とする請
    求項1記載のトナー。
  3. 【請求項3】 前記母粒子と前記外添剤とが付着してい
    るトナーの等価粒径の平均粒径を、トナー全体の等価粒
    径の平均粒径で除した値が1よりも大きくなるように設
    定されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    トナー。
  4. 【請求項4】 前記母粒子と前記外添剤とのそれぞれの
    極性が互いに異なる極性になるように設定されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載のト
    ナー。
  5. 【請求項5】 前記母粒子の極性が正極性であり、前記
    外添剤の極性が負極性であることを特徴とする請求項4
    記載のトナー。
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