JP2002236050A - 音源のパワー寄与度測定装置 - Google Patents

音源のパワー寄与度測定装置

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JP2002236050A
JP2002236050A JP2001032233A JP2001032233A JP2002236050A JP 2002236050 A JP2002236050 A JP 2002236050A JP 2001032233 A JP2001032233 A JP 2001032233A JP 2001032233 A JP2001032233 A JP 2001032233A JP 2002236050 A JP2002236050 A JP 2002236050A
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vibration
noise
power
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JP2001032233A
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Masaaki Takayanagi
政明 高柳
Masayuki Yamada
雅之 山田
Takashi Yokohari
孝志 横張
Shinichi Shimoide
新一 下出
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 構造物と流体、地盤からなる3次元空間に配
置された複数の機器のうちのどの機器の振動・騒音が大
きくなっているのかを知ること、複数のプラントの振動
・騒音の比較による寿命判定を可能にすること、そのた
めのコストの増大を抑制することである。 【解決手段】 統計的エネルギ解析法に基づく振動・騒
音解析ソフトに、振動、騒音実測値から振動・騒音源の
パワーを逆解析し、系全体の振動・騒音や評価点への振
動・騒音源の寄与度を解析する機能を付加するととも
に、評価点の振動・騒音計算値と許容値を比較し運転条
件変更の要否を判定し運転条件の変更の要否のデータを
供する。また、複数のプラントをインターネットを介し
て集中管理し、各プラントの各機器の振動・騒音への寄
与度の履歴データの比較から機器の寿命を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種プラント運転時
の振動・騒音源のパワーとそれらの評価点への寄与度を
計算するのに好適な音源のパワー寄与度測定方法および
それを用いたプラント装置の運転管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、統計的エネルギ解析法に基づき、
振動・騒音測定値から振動・騒音源のパワーを逆解析
し、それを用いて評価点の振動あるいは騒音を計算して
許容値と比較し、振動・騒音源の運転状態を変化させる
技術が知られている。なお、この統計的エネルギ解析法
については、R・H・LYON著 スタティスティカル
エネルギアナリシス オブ ダイナミカルシステムズ
(Statistical energy analysis of dynamical system
s,The MIT Press 1975刊行)に詳述されており、
一般にコンピュータのプログラムの形で利用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】各種プラントの運転時
に、振動・騒音が大きくて環境上問題となり、運転状態
の変更が要求される場合がある。また、機器の寿命の予
兆として振動・騒音が大きくなる場合もあり、そのよう
な場合はどの機器の振動・騒音が大きくなったのかを知
る必要がある。 a.しかし、従来の統計的エネルギ解析法に基づいた振
動・騒音解析方法は、振動源、騒音源が複数の機器であ
るとき、各機器の振動・騒音源としての影響度を定量的
に把握することはできず、全体としての振動・騒音が大
きくなっても、そのデータからどの機器の振動・騒音が
大きくなっているのかを知ることはできなかった。 b.また、従来の統計的エネルギ解析法に基づく振動・
騒音解析方法を用いた振動・騒音解析制御システムは、
各プラントに置かれたローカルシステムであり、複数の
プラントの振動・騒音等の環境データに関する情報の共
有、開示、還流等のリアルタイムに近いコミュニケーシ
ョンはできなかった。このため、複数のプラントの振動
・騒音の比較による寿命判定はできなかった。 c.また、各プラントごとのローカルシステムは、管理
費も含めたトータルコストの観点からは不利である。
【0004】本発明の第1の目的は、どの機器の振動・
騒音が大きくなっているのかを知ることである。
【0005】本発明の第2の目的は、複数のプラントの
振動・騒音の比較による寿命判定を可能にすることであ
る。
【0006】本発明の第3の目的は、上記第1、第2の
目的を達成するためのコストの増大を抑制することであ
る。
【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するた
め、統計的エネルギ解析法に基づき、振動、騒音実測値
と振動、騒音源の仮の大きさのパワーによる振動、騒音
計算値から外部パワーを逆解析し、その結果を用いるこ
とにより、対象とする系の評価点に対する振動、騒音源
の寄与度を計算する。寄与度の変化を知ることができれ
ば、どの機器(振動源)の振動・騒音が大きくなってい
るのかを知ることができる。
【0007】具体的には、複数の振動、騒音源が発する
振動と騒音の一方もしくは双方の参照点における値を検
出して信号として出力する振動・騒音検出手段と、この
振動・騒音検出手段の出力信号を入力とし、評価点にお
ける振動騒音の値を統計的エネルギ解析法により算出す
るデータ処理手段と、を有してなる音源のパワー寄与度
測定装置において、前記データ処理手段において統計的
エネルギ解析法を実行するコンピュータプログラムを、
a.地盤・建屋形状データに基づいて有限要素法メッシ
ュデータを生成し、b.生成した有限要素法メッシュデ
ータを統計的エネルギ解析法の結合データに変換し、
c.前記メッシュデータで表現される対象領域の外周の
境界を無反射境界のための粘性境界モデルとしてそのパ
ラメータを計算し、d.前記振動・騒音源が発生する外
部パワー逆解析のための振動・騒音参照点を設定し、
e.前記各メッシュが取りうる振動モード数及び各メッ
シュ間の結合損失係数を計算して平衡方程式のマトリッ
クスを組み立て、f.前記平衡方程式の係数マトリック
スを三角分解して保存し、g.振動・騒音参照点の測定
値を入力とし、前記三角分解して保存した係数マトリッ
クスを用いて振動・騒音源のパワーを逆解析し、h.前
記逆解析で得られた振動・騒音源のパワーに基づいて評
価点における振動・騒音への振動・騒音源の寄与度を算
出するものであること、とする。
【0008】前記データ処理手段は、インターネットを
介して、前記振動騒音検出手段とデータの送受信を行な
うことが可能に構成されていることが望ましい。
【0009】また、前記データ処理手段に接続して前記
振動・騒音源の運転を制御する運転制御部を設け、前記
データ処理手段を、評価点における振動・騒音の値を前
記寄与度及び振動・騒音源のパワーに基づいて算定し、
算定した値とあらかじめ設定されている評価点の振動・
騒音の許容値を比較し、算定した値が許容値を超えてい
るとき、振動・騒音源の運転条件を変更する指示を前記
運転制御部に出力するよう構成するとともに、前記運転
制御部を、データ処理手段から出力される前記変更指示
に基づいて振動・騒音源の運転条件を変更するよう構成
してもよい。
【0010】さらに、前記データ処理手段を、インター
ネットを介して、前記振動騒音検出手段及び運転制御部
とデータの送受信を行なうことが可能に構成してもよ
い。
【0011】また、前記目的は、構造物と流体及び地盤
からなる系を構造要素、音響要素、無反射境界要素によ
りモデル化し、外部から各要素へ加わる外部入力パワー
と要素内で消散する内部損失パワー及び結合する要素へ
伝達される伝達パワーの間の平衡方程式を構築し、その
平衡方程式を解いて各要素の運動エネルギを求め、得ら
れたデータにより振動あるいは騒音を計算する統計的エ
ネルギ解析法に基づく振動・騒音解析コンピュータプロ
グラムにおいて、評価対象の系における参照点の振動、
騒音の実測値と推定した振動、騒音源の単位の大きさの
パワーによる振動、騒音計算値から前記推定した振動、
騒音源のパワーを逆解析し、その結果を用いて前記評価
対象の系の評価点に対する振動、騒音源の寄与度を算出
するようにしても達成される。
【0012】前記振動・騒音解析コンピュータプログラ
ムを、算出した振動、騒音源の寄与度と振動、騒音源の
パワーに基づいて前記評価点の振動、騒音の値を算出
し、算出した振動、騒音の値と予め設定された許容値を
比較し、いずれが大きいかを判定して出力する手順を含
んで構成してもよい。
【0013】また、構造物と流体及び地盤からなる3次
元空間に配置された複数の機器と、前記複数の機器を運
転制御する運転制御部と、前記複数の機器に起因する騒
音もしくは振動の評価点における値があらかじめ設定さ
れた許容値を超えるとき、前記運転制御部を介して前記
複数の機器の一部もしくは全部の運転条件を変更する振
動・騒音制御手段と、を有してなるプラント装置におい
て、前記振動・騒音制御手段を先に述べた音源のパワー
寄与度測定装置としてもよい。
【0014】また、上記目的は、複数の振動・騒音源を
含んで構成された系の参照点における振動もしくは騒音
を振動・騒音検出手段により測定し、得られた測定値を
入力とするデータ処理手段により、統計的エネルギ解析
法に基づいて振動・騒音源の仮の大きさのパワーによる
振動・騒音の計算値から振動・騒音源のパワーを逆解析
し、その結果を用いて前記系の評価点における振動・騒
音に対する前記複数の振動・騒音源のうちの少なくとも
一つの寄与度を算出する音源のパワー寄与度測定方法に
よっても達成される。
【0015】前記統計的エネルギ解析法の演算条件とし
て、前記系の境界要素を、無反射境界要素とすることが
望ましい。さらに、前記無反射境界要素は、粘性境界要
素であることが望ましい。
【0016】上記音源のパワー寄与度測定方法を、前記
データ処理手段により、算出した寄与度に基づいて評価
点における振動もしくは騒音の値を算出し、算出した値
と予め設定された許容値を比較し、算出した値が許容値
を超えているか否かを判定して表示する手順を含んで構
成してもよい。
【0017】また、振動・騒音源の動作条件あるいは運
転条件を変更する手段が設けられているとき、上記音源
のパワー寄与度測定方法を、前記データ処理手段によ
り、算出した寄与度に基づいて評価点における振動もし
くは騒音の値を算出し、算出した値と予め設定された許
容値を比較し、算出した値が許容値を超えているとき、
振動・騒音源の動作条件あるいは運転条件を、評価点に
おける振動もしくは騒音の値が低下するように変化させ
る信号を前記振動・騒音源の動作条件あるいは運転条件
を変更する手段に出力する手順を含んで構成してもよ
い。
【0018】参照点における振動あるいは騒音の測定値
はインターネットを介して伝送され、インターネットを
介して伝送された測定値が前記データ処理手段の入力と
して用いられるようにしてもよいし、インターネットを
介して伝送された測定値が前記データ処理手段の入力と
して用いられるとともに、前記データ処理手段が出力す
る振動・騒音源の動作条件あるいは運転条件を変化させ
る信号は、インターネットを介して前記複数の振動・騒
音源の動作条件あるいは運転条件を変化させる手段に伝
送されるようにしてもよい。
【0019】それぞれ振動・騒音源である複数の機器を
備えてなる複数のプラント装置を運転管理する場合、上
記音源のパワー寄与度測定方法をプラント装置の運転管
理方法に含めることが望ましい。さらに、前記プログラ
ムを携帯用のコンピュータに搭載し、参照点の振動、騒
音の測定値を該コンピュータに入力して、評価点に対す
る振動、騒音源の寄与度あるいは評価点における振動、
騒音の値が許容値を超えているかどうかの判定結果を出
力するようにしてもよい。
【0020】上記統計的エネルギ解析法に基づく振動・
騒音源のパワー及び評価点への寄与度を計算可能な振動
・騒音解析ソフトと振動・騒音源の振動・騒音信号収録
システムを搭載したローカルな振動・騒音解析制御シス
テムをインターネットに接続するとともに、ノート型の
ような運搬が容易なパソコンや携帯端末も用いてシステ
ムを構築し、複数のプラントの運転を集中的に管理す
る。複数のプラントの運転を集中的に管理することによ
り、複数のプラントの振動・騒音の比較による寿命判定
が可能になる。
【0021】さらに、複数のプラントの運転状態をイン
ターネットを介して集中的に管理することにより、管理
コストの増大の抑制が可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態の適
用される例を示す。図において、地盤9に設置された建
屋1は、その内部空間を吸音材3を備えた壁2で仕切ら
れ、部屋4を形成している。また、建屋1内には原動機
5、変速機6及びそれらに連結された負荷部7があり、
これらの原動機5、変速機6、負荷部7は振動・騒音の
発生源となっている。その振動は壁、床を伝わり、離れ
た位置にある部屋の床や壁を振動させるとともに音を放
出する。また屋外の大気8や地盤9に振動パワーや音響
パワーが放出され、騒音や振動が生ずる。
【0023】これらの振動や騒音を同時に解析するた
め、上述の統計的エネルギ解析法を用いるが、半無限連
続体である大気や地盤をモデル化するためには、モデル
化領域の外周の境界条件を波動が反射しない無反射境界
にする必要がある。無反射境界を模擬するため、耐震解
析においてはその一つの方法として、地盤の外周境界に
仮想のダッシュポットを設け、次の減衰力を作用させて
境界に入射する波動を吸収する粘性境界モデルが用いら
れている。
【0024】 縦波の場合の減衰力Fcpは、 Fcp=ρVpAvx (1) せん断波の場合の減衰力Fcsは、 Fcs=ρVsAvy (2) で与えられる。ここにρは媒質の密度、Vp、Vsはそれ
ぞれ縦波とせん断波の速度、Aは境界に設けた要素の面
積である。vx、vyはそれぞれ縦方向とせん断方向の
速度媒質の変形速度である。このvx、vyにかかる係
数が減衰である。これをCとする。他方、統計的エネル
ギ解析法の音響要素の内部損失ηは、音速a、要素表面
積S、吸音率α、要素体積V、中心周波数ωにより、次
の式で与えられ、同時に、減衰比ζ及び音場の減衰Ca
とも関係づけられる。
【0025】 η=aSα/(4Vω)=2ζ=2Ca/(2mΩ) (3) ここにmは要素質量、Ωは固有振動数である。ここでω
はΩとほぼ等しいとすると、m/V=ρであるから、上
記(1)式、(2)式から、音響要素の減衰Caは、Ca
=ρaSα/4となる。なお、上記(3)式の第2項の分
母は、(Vω)とする考え方もある。
【0026】さらに、無反射境界を模擬するため、音場
でも波動を吸収する仮想のダッシュポットを考え、vx
=vyが近似的に成り立つものと仮定すると、その減衰
は地盤の減衰Cと同様に求められ、 Ca=ρVpλS=ρaSα/4 (4) となる。ここに、λ=1+√(1−2ν)/(2(1−ν))
で、νはポアッソン比である。この式から半無限連続体
の無反射境界と等価な吸音率αeffが得られる。以上
のように、本願発明の振動・騒音解析方法は、大気、地
盤等の半無限連続体における無反射境界を粘性境界モデ
ルで模擬することを特徴の一つとしている。
【0027】次に、振動や騒音の測定値から振動源ある
いは騒音源の振動パワーと音響パワーを逆解析し、さら
に評価点に対する加振源あるいは音源の寄与度を計算す
る方法について説明する。
【0028】まず、振動源、騒音源となる機器を推定
し、以下のように振動パワーと音響パワーを求める。統
計的エネルギ解析法の外部入力パワーと内部損失パワー
及び伝達パワーの平衡方程式は次のように書ける。
【0029】 〔A〕{E}={P} (5) 左辺は内部損失パワー及び伝達パワーに関係し、〔A〕
は結合損失係数、内部損失、モード数、角振動数からな
る係数マトリックス、{E}は各要素のエネルギの解ベ
クトルである。右辺の{P}が振動パワーと音響パワー
から成る外部入力パワーのベクトルである。
【0030】外部入力パワーが既知の場合は、次式のよ
うに平衡方程式を解いて構造要素あるいは音響要素のエ
ネルギを求めることができる。
【0031】 {E}=〔A〕−1{P}=〔B〕{P} (6) 他方、入力パワーが未知の場合は、要素iにあると推定
した振動源あるいは騒音源に、単位のパワー{i}
加えて各要素のエネルギのベクトル{e}を求めてお
く。この単位のパワーは、必ずしも単位のパワーでなく
ともよい。また、機器毎に異なるものでもよい。
【0032】 {e}=〔B〕{i} (7) ここで、(5)式のエネルギ解ベクトル{E}は各振動
源及び音源のパワーP がそれぞれ1箇所に単独に作用
した時のエネルギの和だから、次のように書ける。
【0033】 {E}=ΣP{e} (8) これから、各振動源、音源の寄与度は、(P{e}
/(ΣP{e}))×100%で示される。
【0034】次に、振動、騒音の測定値を振動源及び音
源の数だけ選び、図1に示す構造或いは音響要素のエネ
ルギの式によりエネルギを求め、それらのみから成るベ
クトルを{E}rとする。ここで、測定値は必ずしも振動
源あるいは音源と同じ位置のものを選ぶ必要はない。
{E}rは、想定した振動源及び音源により生じたエネ
ルギであるから、(8)式に含まれている。{E}rだ
け取り出すと次式のように書ける。
【0035】 {E}r=〔B〕r{P}p (9) ここに、〔B〕rは(8)式の{e}から振動、騒音の測
定値に対応する成分を取り出して作ったベクトルを列と
するマトリックスである。{P}pは振動パワー、音響
パワーから成るベクトルである。(9)式から外部入力
パワー{P}p は次のように求められる。
【0036】 {P}p=〔B〕r−1{E}r (10) 他方、振動、騒音の測定値(測定点)を振動源及び音源
の数より多く選び、(9)式を組み立ててもよい。この
時、〔B〕rは縦長の長方形マトリックスとなり、最小
二乗法等により解{P}pを求めることができる。
【0037】評価点に対する加振源あるいは音源の寄与
度は、(8)式の級数の各項のベクトルの評価点の位置の
値を比較することにより求められる。{e}はすでに
(7)式で求められているから、Pに上で求めた{P}
pの対応する構成要素を代入するだけでよく、短時間で
計算できる。
【0038】図2は本発明の第1の実施の形態に係る振
動・騒音解析の手順例を示したものである。まず、3次
元CADのデータや図面から地盤、建屋の形状データを
とり込み(手順10)、とり込んだデータからFEMリ
プロセッサーにより、有限要素法(FEM)用のメッシ
ュデータを生成する(手順11)。このメッシュデータ
から統計的エネルギ解析法(SEA)の結合データへの
自動変換を行ない、吸音材の自動創生も行う(手順1
2)。次ぎに、無反射境界のための粘性境界モデルのパ
ラメータを計算する(境界条件設定ルーチン手順1
3)。次に、外部パワー作用点あるいは外部パワー逆解
析のための振動・騒音参照点を設定する(手順14)。
【0039】前記生成された各メッシュがとり得る振動
モードの数やメッシュ相互間の結合損失係数を計算して
平衡方程式の係数マトリックスを組立て(手順15,1
6,17)、係数行列三角分解しておく(手順18)。
この後のルートは、外部入力パワーの状況により異な
る。
【0040】外部入力パワーが未知の場合、のルート
を選び、振動・騒音実測値を入力したのち(手順2
1)、振動・騒音実測値から逆解析により振動・騒音パ
ワーを求める(手順22)。これは、空気伝搬音だけで
なく固体伝搬音の影響も考慮した振動源、騒音源の同定
になっている。評価点に対する振動源、騒音源の寄与度
が必要な場合、のルートを通って手順23に進み、手
順22で計算した振動・騒音パワーを用いて、寄与度を
計算する。各点の振動・騒音を計算する時は、寄与度が
必要な場合は−−のルートで手順23から手順2
4に進み、寄与度が必要ない場合は−のルートで手
順22から手順24に進んで演算を行なう。手順24で
振動・騒音の解を求めたら、手順25に進んで解析結果
を出力する。寄与度を求めた後、振動・騒音の計算が不
要の場合は−−のルートを進み、手順25で解析
結果を出力する。
【0041】外部入力パワーが既知でそれらの寄与度の
計も必要な場合は、−−のルートを進み、手順1
9で振動・騒音パワー、力の入力を行ない、力→パワー
変換(手順20)後、手順23で寄与度の解を求める。
また外部入力パワーが既知でそれらの寄与度が不要な場
合は、−のルートで、手順19で振動・騒音パワ
ー、力の入力を行ない、手順20で力→パワー変換後、
手順24で振動騒音を計算する。
【0042】手順15〜25は、複数の評価周波数帯域
についてそれぞれ実行される。
【0043】手順15〜25を所定の期間をおいて、継
続的に実施し、時系列的なデータを採取すれば寄与度の
変化が把握され、どの機器の振動・騒音が大きくなって
いるのかを知ることができる。どの機器の振動・騒音が
大きくなっているのかを知ることができれば、必要な保
守作業を手遅れになる前に実施することができる。ある
いは例えばプラント敷地外の評価点における振動、騒音
の値が許容値を超えていないかどうかを、評価点で実測
することなくモニターすることが可能であり、許容値を
越えた場合に、振動、騒音の値を低減するための操作を
速やかに実施することができる。
【0044】図3に本発明の第2の実施の形態に係る振
動・騒音解析及び診断・監視制御のための装置およびネ
ットワークシステムの構成の例を示す。プラント現地に
おけるローカルな振動・騒音解析及び監視制御システム
を図1において実線で囲んで示した。図示の装置は、振
動、騒音を測定し出力する振動・騒音検出増幅部40、
振動・騒音検出増幅部40の出力をA/D変換するA/
D変換部41、A/D変換部41の出力側に接続された
入力部,計算部,表示・出力部及びサーバからなるデー
タ処理部42、データ処理部42に接続された運転制御
部43を含んで構成されている。運転制御部43は、振
動・騒音を発生する原動機5及びこの原動機で駆動され
振動・騒音を発生する負荷部7を制御する。
【0045】振動・騒音検出増幅部40で検出された任
意の測定点A1,S1における振動、騒音測定値はA/D変換
部41でアナログからデジタルに変換され、入力部、計
算部、表示・出力部及びサーバからなるデータ処理部4
2に取り込まれる。データ処理部42の計算部にインス
トールされている本発明の振動・騒音解析ソフトを用い
て、外部パワーPa,Pvが逆解析され、さらにその外部
パワーPa,Pvを用いて各振動・騒音源(原動機5ある
いは負荷部7)の評価点A2,S2における振動・騒音に対
する寄与度が計算される。得られた寄与度は、データ処
理部42の表示・出力部に表示される。また、系全体の
振動・騒音を解析して評価点A2,S2の振動・騒音の許容
値と比較し、データ処理部42の表示・出力部に表示す
る。データ処理部42の表示・出力部には運転条件を表
示してもよい。
【0046】このように、データ処理部42は運転時の
機器による外部パワーの変化を監視し、必要に応じ機器
の運転条件を変更する指示を運転制御部43に送る。運
転制御部43は、運転制御指令により、原動機5あるい
は負荷部7の運転パラメータを変更する。
【0047】さらに、この実線枠内に示したローカルな
システムををインターネット44に接続し、インターネ
ット44に、大型ディスプレイを備えた集中管理部署2
7を接続するようにしてもよい。集中管理部署27は、
サーバ、入力部、計算部及び出力部を含んで構成され、
前記ローカルな振動・騒音解析及び監視制御システムの
解析結果や表示データへのアクセスが可能とし、大型デ
ィスプレイに他のプラントと同時に運転状況を表示す
る。
【0048】また、各プラントには、振動・騒音検出増
幅部40、A/D変換部41、運転制御部43及び原動
機5、負荷部7を配置し、A/D変換部41、運転制御
部43をインターネット44に接続し、データ処理部は
図示のようにインターネットを介して各プラントのA/
D変換部41、運転制御部43に接続するようにしても
よい。
【0049】また、ノート型などの運搬が容易なパソコ
ンを振動・騒音解析及び診断・監視制御システムのデー
タ処理部42に用い、そのパソコンに対応したA/D変換
部を備えることにより、プラントの振動・騒音及び機器
の運転状態を診断する移動型システム28とすることが
できる。振動・騒音検出増幅部40については、プラン
トに設置されたものを利用するようにしてもよいし、携
帯式のものをパソコンと組み合わせて移動型システムと
してもよい。
【0050】この移動式の振動・騒音解析及び監視制御
システム28、製造・保守関係者の端末システム29、
プラント所有者の端末(例えばパソコン)30や運転管
理者の携帯端末31、CRT39をインターネット44
に接続し、必要な振動・騒音データ、機器の寄与度解析
結果、運転条件の送受信を可能とする。さらに、制御指
令もデータ処理部42を経由して運転制御部43へ送信
可能とする。但し、以上の振動・騒音解析及び診断・監視
制御システムへのアクセスについてはデータ閲覧・送受
信や制御指令などの作業項目ごとに権限所有者を定めパ
スワード等を与えて、安全の確保をはかる。
【0051】なお、図1では外部パワー逆解析のための
振動・騒音の測定点は2点(A1,S1)であるが、この
点数は振動・騒音源の成分の数以上あればよい。また、
図1では評価点も2点(A2,S2)となっているが、こ
れは、評価に必要な数とすればよい。
【0052】本実施の形態によれば、複数のプラントの
機器を1箇所で集中管理して、複数のプラントの振動・
騒音等の環境データに関する情報の共有、開示、還流等
のリアルタイムに近いコミュニケーションを行なうこと
が可能になり、複数のプラントの振動・騒音の比較によ
る寿命判定を行なうことができる。また、複数のプラン
トそれぞれには、データ処理部42を設けず、1箇所の
データ処理部で処理を行うようにすることで、設備コス
トが増大するのを抑制できる。
【0053】図4は本発明の第3の実施の形態を示し、
前記図2に示す手順で動作するプログラム(振動・騒音
解析ソフト)を図3のデータ処理部42に搭載して、運
転時の振動・騒音監視及び運転制御、さらに補修の要否
を診断しようとする例である。対象は、水道や下水、雨
水の排水などを行う各種ポンプ場であるが、圧縮機や送
風機を駆動させる化学、動力プラント等であってもよ
い。
【0054】運転開始前に、建屋,空間、地盤をSEA
モデル化し(手順30)、建屋―空間―地盤系と入力パ
ワーの平衡方程式を構築する(手順31)。次いで、上
記各パワーの1或いは複数の評価周波数帯域における平
衡方程式の係数マトリックス〔A〕を三角分解(手順3
2)した後、分解後のマトリックスを保存する(手順3
3)。この手順を周波数毎に行なっておく。
【0055】運転開始後、手順35で、振動・騒音測定
点の測定値A1i,S1iから振動、騒音パワーPv,Paを
逆解析し、結果を保存する。このための1或いは複数の
評価周波数帯域における係数マトリックス〔B〕rある
いは〔B〕r−1も運転開始前に作って保存しておく。逆
解析により得られた振動、騒音パワーPv,Paから、評
価点の振動、騒音A2i,S2iを計算する(手順36)。
さらに、評価点への振動、騒音パワーPv,Paの寄与度
も計算する。評価点の振動、騒音A2i,S2iが求まった
ら、評価点の振動、騒音の計算結果と許容値を比較し
(手順37)、計算結果が許容値を超える場合、手順3
9に進んで振動・騒音源である機器の運転条件の変更の
指示を出す。また、評価点の振動、騒音の計算結果が許
容値より小さいが、振動、騒音の低減要求が拒否できな
い場合(手順38)も、手順39に進み、運転条件を変
更する。手順39からは手順40に進み、振動・騒音レ
ベルや振動騒音源の寄与度及び動力、回転数、流量、弁
開度、水位、水温等の運転に関するパラメータを、許容
値も含め、それらの履歴とともに表示手段、例えばCR
Tに表示する。
【0056】手順37において評価点の振動、騒音の計
算結果が許容値より小さく、振動、騒音の低減要求もな
い場合は手順38から手順40に進み、振動・騒音レベ
ルや振動騒音源の寄与度及び動力、回転数、流量、弁開
度、水位、水温等の運転に関するパラメータを、許容値
も含め、それらの履歴とともに表示手段、例えばCRT
に表示する。時間間隔をおいて同様な評価を繰り返し
(手順35〜40の繰り返し)、上記パラメータの履歴
に追加する。
【0057】運転を停止(手順41)したら、手順42
に進んで、振動・騒音レベルや寄与度および運転条件の
履歴をチェックし、機器の補修や交換の要否を判定す
る。例えば図5に示すような動力、騒音レベル、寄与度
の履歴が得られた場合、評価点S2の騒音レベルが許容
値に近づき、その原因は寄与度の履歴から機器である
ことが推定される。図5の(c)寄与度の履歴は、夫々
の機器の寄与度がどう変化したかを示しており、機器1
の寄与度は横軸とその上の線aの間の幅で、機器2の寄
与度は線aと線bの間の幅で、機器3の寄与度は線bと
線cの間の幅で、機器4の寄与度は線cと線dの間の幅
で、夫々示されている。したがって、機器1〜4の寄与
度の合計は、常に100%となり、線dで示される。こ
れから機器の補修あるいは交換が必要と判断する。必
要に応じ補修や交換(手順43)を行った後、運転指令
(手順44)により、図4のフローに示す運転開始の位
置へ戻り、運転開始とともに上記手順を繰り返す。な
お、振動、騒音の参照点(測定点)及び評価点の数は2
より多くてもよいことは言うまでもない。
【0058】一方、振動・騒音の監視及び運転制御を短
時間で行う必要がある場合、或いは多くの評価周波数帯
域がある場合、複数の評価周波数帯域における平衡方程
式の係数マトリックスをUfiに三角分解した後、図4
の手順33でそれぞれのUfiを保存しておき、運転開
始前に、複数のプロセッサに割り当て、運転開始後、図
4の手順35の振動、騒音パワー逆解析および36の評
価点の振動・騒音と振動、騒音パワーの寄与度を所要の周
期で並列処理する。図4の手順37で評価点の振動、騒
音の計算結果と許容値を比較し、計算結果が許容値を超
える場合や振動・騒音低減要求を拒否できない場合、手
順39で必要に応じ運転条件を変更する。振動・騒音源
のパワー及びそれらの振動・騒音評価点への寄与度、評
価点の振動・騒音等の履歴を保存、表示するとともに補
修の要否を検討する。
【0059】なお、複数の評価周波数帯域における振
動、騒音パワー逆解析のための係数マトリックス〔B〕r
あるいは〔B〕r−1も運転開始前に計算して保存してお
き、より効率的な計算を可能とする。
【0060】本発明の第4の実施の形態を図6〜図10を
参照して説明する。本実施の形態は、振動・騒音解析ソ
フトを利用した、ポンプ場の運転、保守および補修に関
する管理サービスのビジネスシステムに振動・騒音解析
ソフトを利用したものである。管理サービスの具体的な
内容を図6、図7に示す。図10に、プラント所有者、プラ
ント管理サービス業者及び実際にプラントの運転や保
守、補修の作業を行なう各業者の関係を概念的に示す。
【0061】このシステムに係るのは、ポンプ場の所有
者、管理サービス業者、運転代行業者、保守業者、機器
製造業者、ネット管理業者、計測工事業者、計測機器業
者、データ変換機器業者、情報機器業者、機器レンタル
業者などである。本実施の形態においては、ポンプ場の
所有者が、設備の運転、保守、管理を管理サービス業者
に委託し、管理サービス業者は、設備の運転、保守をそ
れぞれ、運転代行業者、保守業者に委託して行なう。
【0062】管理サービス業者(以下、サービス業者と
いう)は、ポンプ場の所有者にサービスの内容、使用す
る機器・ソフトなどを含む運転・保守サービスのメニュ
ーを示す(A1)。これに対し、ポンプ場の所有者は、
依頼する業務内容や所有するパソコン、計測機器の利用
も考慮して、必要な機器やソフトを回答する(A2)。
これに基づき、サービス業者は、システム構築に必要な
費用の見積もりを示す(A3)。その際、必要な機器の
調達には、購入あるいはレンタル品の利用から選択でき
るようにする。そして、ポンプ場所有者とサービス業者
の交渉によりシステム構築費用を決定する(A4)。
【0063】これに従いサービス業者は、必要に応じ、
レンタル品の発注(A5)や、PC(パソコン)、インター
ネット接続機器、A/D変換器(アナログ信号からデジタ
ル信号への変換器)、振動・騒音センサー及びアンプ等
の計測機器等の購入のための発注(A6)、および計測
機器やインターネットへの配線の設置工事の発注(A
7)を行う。また、構築する振動・騒音解析システムの
インターネットへの接続も申し込む(A8)。
【0064】それらの機器の納入(A9、A10)や設置
工事の完了(A11)、インターネットへの登録(A12)
に対し、サービス業者は、その対価を支払う(A13)。
対価支払いのための費用はポンプ場所有者との交渉によ
り、可能ならば、事前に受け取ってもよい。
【0065】次に、ハードの設定が終了した後、サービ
ス業者はパソコン等の情報処理機器に振動・騒音解析ソ
フトをインストールし、インターネットへの接続を設定
する(A14)。
【0066】一方、サービス業者は、運転(振動騒音の
監視を含む)や保守業務を行う単一または複数の業者
に、業務の依頼内容および報酬を示して交渉し(A15,
A16)、引受の回答を得た業者から単一または複数の業
者を選定する(A17,A18)。サービス業者は、選定し
た業者とポンプ場所有者に対し、構築したシステムを用
いて、その操作方法の説明及び実地訓練を行う(A19,
A20)。図8、図9はそれぞれが所有する情報ファイル
の内容である。
【0067】サービス業者は、ポンプ場の運転及び保守
業務の運用費用について見積りを作成し、ポンプ場所有
者と交渉する(A21)。ポンプ場所有者からの運用開始
の指示を確認して(A22)、運転(振動騒音の監視を含
む)や保守業務を開始する。
【0068】運用開始後は、管理サービス業者は、運転
代行業者や保守業者から運転報告(A23)及び保守報告
(A24)を求め、異常の有無を確認する。また、サーバ
あるいは記録装置に保存されている、運転時の振動騒音
レベル及び許容値との比較結果、機器の振動騒音への寄
与度、運転条件の履歴をポンプ場所有者に報告する(A
25)。この報告や他の判断基準に基づき、ポンプ場所有
者から運転条件変更の指示があった場合(A26)はそれに
対応する。また、ポンプ場所有者はシステムの説明及び
実地訓練を受けており、パソコンあるいは携帯端末から
運転時の振動騒音レベルや機器の寄与度、運転条件のデ
ータを見ることができ、許容値との比較やそれらの履歴
データを参考に、自ら運転条件の変更指令をシステムを
通じて運転制御部に送信することもできる。
【0069】管理サービス業者は、一定の期間(たとえ
ば1ヶ月)ごとに、運転代行業者や保守業者から業務への
従事実績の報告を受け(A27)、それらの対価を支払う
(A28)。また、ポンプ場所有者に対して、管理サービ
ス業者の業務の実績を報告する(A29)。これに対する対
価の支払い条件はポンプ場所有者との交渉により決め、
対価の支払いを受ける(A30)。
【0070】管理サービス業者は、運転時の振動騒音レ
ベル及び許容値との比較結果、機器の振動騒音への寄与
度、運転条件の履歴をもとに機器の診断を行い、補修の
要否を検討する。機器等の補修が必要と考えられる場
合、ポンプ場所有者に対し、補修を提案し、必要に応じ
見積書も提出する(A31)。ポンプ場所有者が機器等の
補修を必要と判断した場合、所定の手続きで、補修依
頼、費用が決定される(A32)。管理サービス業者がポ
ンプ場所有者から補修の依頼を受けた場合、機器製造業
者に補修を発注し(A33)、補修工事結果および検査結
果を確認後(A34)、機器製造業者に対し補修及び検査
の対価を払う(A35)。ここで、機器の交換工事も補修
工事と同様の手順で行う。また、補修、交換は、その内
容により管理サービス業者から保守業者に発注してもよ
い。検査終了後、管理サービス業者はポンプ場所有者に
費用を請求し(A36)、対価の支払いを受ける(A3
7)。
【0071】管理サービス業者が、上記固定式あるいは
移動式の振動騒音解析・監視システム一式を保有し、管
理サービス業務を実施してもよい。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、各種ポンプ場や化学、
動力プラント等、振動・騒音源となる機器が配置された
建造物内外の振動、騒音の評価、監視に適した振動・騒
音解析ソフトを提供できる。それを搭載してプラント内
で閉じたローカルな振動・騒音解析及び監視制御システ
ムを構築し、振動・騒音を抑制するとともに、機器の寿
命判定も可能にできる。また、インターネットに接続す
ることにより遠隔地からの振動・騒音の抑制、寿命判定
もできる。複数のプラントの運転・保守を集中管理する
ことによりトータルコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る手順を示す図
である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る手順図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態に係る、動力、騒音レベ
ル、寄与度の履歴の例を示す概念図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る手順図であ
る。
【図7】図6の残りの部分を示す手順図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係るデータファイ
ルの構成例を示す図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係るデータファイ
ルの構成例を示す図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係るプラント所
有者、管理サービス業者、実際にプラントの運転や保
守、補修などを行なう各業者の関係を概念的に示す図で
ある。
【符号の説明】 1 建屋 5 原動機 7 負荷部(ポンプ、圧縮機、送風機等) 8 屋外大気 9 地盤 10 大気音響要素 11 地盤音響要素 12 大気無反射境界2次元要素 13 地盤無反射境界2次元要素 14 大気無反射境界3次元要素 15 地盤無反射境界3次元要素 16 屋内空間音響要素 27 集中運転管理部 28 移動型の振動・騒音解析及び監視システム 29〜31 ネットワーク端末システム。 40 振動・騒音検出増幅部(振動・騒音検出手段) 41 A/D変換部 42 データ処理部(データ処理手段) 43 運転制御部 44 インターネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横張 孝志 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 下出 新一 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 2G064 AA01 AB15 BA02 CC45 5H223 AA01 BB09 CC08 DD03 DD07 DD09 EE29 EE30

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の振動、騒音源が発する振動と騒音
    の一方もしくは双方の参照点における値を検出して信号
    として出力する振動・騒音検出手段と、この振動・騒音
    検出手段の出力信号を入力とし、評価点における振動騒
    音の値を統計的エネルギ解析法により算出するデータ処
    理手段と、を有してなる音源のパワー寄与度測定装置に
    おいて、前記データ処理手段において統計的エネルギ解
    析法を実行するコンピュータプログラムは、 a.地盤・建屋形状データに基づいて有限要素法メッシ
    ュデータを生成し、 b.生成した有限要素法メッシュデータを統計的エネル
    ギ解析法の結合データに変換し、 c.前記メッシュデータで表現される対象領域の外周の
    境界を無反射境界のための粘性境界モデルとしてそのパ
    ラメータを計算し、 d.前記振動・騒音源が発生する外部パワー逆解析のた
    めの振動・騒音参照点を設定し、 e.前記各メッシュが取りうる振動モード数及び各メッ
    シュ間の結合損失係数を計算して平衡方程式のマトリッ
    クスを組み立て、 f.前記平衡方程式の係数マトリックスを三角分解して
    保存し、 g.振動・騒音参照点の測定値を入力とし、前記三角分
    解して保存した係数マトリックスを用いて振動・騒音源
    のパワーを逆解析し、 h.前記逆解析で得られた振動・騒音源のパワーに基づ
    いて評価点における振動・騒音への振動・騒音源の寄与
    度を算出するものであること、を特徴とする音源のパワ
    ー寄与度測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の音源のパワー寄与度測
    定装置において、前記データ処理手段は、インターネッ
    トを介して、前記振動騒音検出手段とデータの送受信を
    行なうことが可能に構成されていることを特徴とする音
    源のパワー寄与度測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の音源のパワー寄与度測定
    装置において、前記データ処理手段に接続して前記振動
    ・騒音源の運転を制御する運転制御部が設けられ、前記
    データ処理手段は、評価点における振動・騒音の値を前
    記寄与度及び振動・騒音源のパワーに基づいて算定し、
    算定した値とあらかじめ設定されている評価点の振動・
    騒音の許容値を比較し、算定した値が許容値を超えてい
    るとき、振動・騒音源の運転条件を変更する指示を前記
    運転制御部に出力するよう構成され、前記運転制御部
    は、データ処理手段から出力される前記変更指示に基づ
    いて振動・騒音源の運転条件を変更するよう構成されて
    いること、を特徴とする音源のパワー寄与度測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の音源のパワー寄与度測
    定装置において、前記データ処理手段は、インターネッ
    トを介して、前記振動騒音検出手段及び運転制御部とデ
    ータの送受信を行なうことが可能に構成されていること
    を特徴とする音源のパワー寄与度測定装置。
  5. 【請求項5】 構造物と流体及び地盤からなる系を構造
    要素、音響要素、無反射境界要素によりモデル化し、外
    部から各要素へ加わる外部入力パワーと要素内で消散す
    る内部損失パワー及び結合する要素へ伝達される伝達パ
    ワーの間の平衡方程式を構築し、その平衡方程式を解い
    て各要素の運動エネルギを求め、得られたデータにより
    振動あるいは騒音を計算する統計的エネルギ解析法に基
    づく振動・騒音解析コンピュータプログラムにおいて、
    評価対象の系における参照点の振動、騒音の実測値と推
    定した振動、騒音源の単位の大きさのパワーによる振
    動、騒音計算値から前記推定した振動、騒音源のパワー
    を逆解析し、その結果を用いて前記評価対象の系の評価
    点に対する振動、騒音源の寄与度を算出することを特徴
    とする振動・騒音解析コンピュータプログラム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の振動・騒音解析コンピュ
    ータプログラムにおいて、算出した振動、騒音源の寄与
    度と振動、騒音源のパワーに基づいて前記評価点の振
    動、騒音の値を算出し、算出した振動、騒音の値と予め
    設定された許容値を比較し、いずれが大きいかを判定し
    て出力する手順を含んでなることを特徴とする振動・騒
    音解析コンピュータプログラム。
  7. 【請求項7】 構造物と流体及び地盤からなる3次元空
    間に配置された複数の機器と、前記複数の機器を運転制
    御する運転制御部と、前記複数の機器に起因する騒音も
    しくは振動の評価点における値があらかじめ設定された
    許容値を超えるとき、前記運転制御部を介して前記複数
    の機器の一部もしくは全部の運転条件を変更する振動・
    騒音制御手段と、を有してなるプラント装置において、
    前記振動・騒音制御手段が請求項3又は4記載の音源の
    パワー寄与度測定装置であることを特徴とするプラント
    装置。
  8. 【請求項8】 複数の振動・騒音源を含んで構成された
    系の参照点における振動もしくは騒音を振動・騒音検出
    手段により測定し、得られた測定値を入力とするデータ
    処理手段により、統計的エネルギ解析法に基づいて振動
    ・騒音源の仮の大きさのパワーによる振動・騒音の計算
    値から振動・騒音源のパワーを逆解析し、その結果を用
    いて前記系の評価点における振動・騒音に対する前記複
    数の振動・騒音源のうちの少なくとも一つの寄与度を算
    出することを特徴とする音源のパワー寄与度測定方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の音源のパワー寄与度測定
    方法において、前記統計的エネルギ解析法の演算条件と
    して、前記系の境界要素を、無反射境界要素とすること
    を特徴とする音源のパワー寄与度測定方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の音源のパワー寄与度測
    定方法において、前記無反射境界要素が、粘性境界要素
    であることを特徴とする音源のパワー寄与度測定方法。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のうちの何れか1項に
    記載の音源のパワー寄与度測定方法において、前記デー
    タ処理手段により、算出した寄与度に基づいて評価点に
    おける振動もしくは騒音の値を算出し、算出した値と予
    め設定された許容値を比較し、算出した値が許容値を超
    えているか否かを判定して表示することを特徴とする音
    源のパワー寄与度測定方法。
  12. 【請求項12】 請求項8〜10のうちの何れか1項に
    記載の音源のパワー寄与度測定方法において、振動・騒
    音源の動作条件あるいは運転条件を変更する手段が設け
    られているとき、前記データ処理手段により、算出した
    寄与度に基づいて評価点における振動もしくは騒音の値
    を算出し、算出した値と予め設定された許容値を比較
    し、算出した値が許容値を超えているとき、振動・騒音
    源の動作条件あるいは運転条件を、評価点における振動
    もしくは騒音の値が低下するように変化させる信号を前
    記振動・騒音源の動作条件あるいは運転条件を変更する
    手段に出力することを特徴とする音源のパワー寄与度測
    定方法。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の音源のパワー寄与度
    測定方法において、参照点における振動あるいは騒音の
    測定値はインターネットを介して伝送され、インターネ
    ットを介して伝送された測定値が前記データ処理手段の
    入力として用いられることを特徴とする音源のパワー寄
    与度測定方法。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の音源のパワー寄与度
    測定方法において、参照点における振動あるいは騒音の
    測定値はインターネットを介して伝送され、インターネ
    ットを介して伝送された測定値が前記データ処理手段の
    入力として用いられるとともに、前記データ処理手段が
    出力する振動・騒音源の動作条件あるいは運転条件を変
    化させる信号は、インターネットを介して前記複数の振
    動・騒音源の動作条件あるいは運転条件を変化させる手
    段に伝送されることを特徴とする音源のパワー寄与度測
    定方法。
  15. 【請求項15】 それぞれ振動・騒音源である複数の機
    器を備えてなる複数のプラント装置を運転管理する方法
    において、請求項13または14に記載の音源のパワー
    寄与度測定方法を含んでなることを特徴とするプラント
    装置の運転管理方法。
  16. 【請求項16】 それぞれ振動・騒音源である複数の機
    器を備えてなる複数のプラント装置を運転管理する方法
    において、請求項5または6記載のプログラムを携帯用
    のコンピュータに搭載し、参照点の振動、騒音の測定値
    を該コンピュータに入力して、評価点に対する振動、騒
    音源の寄与度あるいは評価点における振動、騒音の値が
    許容値を超えているかどうかの判定結果を出力する手順
    を含んでなることを特徴とするプラント装置の運転管理
    方法。
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JP2015114270A (ja) * 2013-12-13 2015-06-22 三菱重工業株式会社 騒音評価装置及び騒音評価方法
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