JP2002233774A - 各種温度に温度調節するための実験用温度調節装置 - Google Patents
各種温度に温度調節するための実験用温度調節装置Info
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Abstract
に、作業費及び設備費を低減可能な実験用温度調節装置
を提供する。 【解決手段】 反復して順次実施される少なくとも2つ
の工程で、反応試料1の共通の温度調節を行う実験用温
度調節装置において、任意に選択された1つの第1工程
において、複数の試料グループを、グループ内では一定
であるがグループ間では異なる温度に調整され、任意に
選択した1つの第2工程において、反応生成物を双方の
工程で同一の評価パラメータに関して制御する場合、第
1グループのうち少なくとも1つのグループの少なくと
も2つの試料が、グループ内では一定であるがグループ
間では異なる温度に調整された異なる第2グループに属
し、評価パラメータが異なる場合は、少なくとも2つの
任意の試料が、グループ内では一定であるがグループ間
では異なる温度に調整された異なる第3グループに属す
るように構成する。
Description
求項11の前提部分に記載の種類の実験用温度調節装置に
関する。
いて異なる温度範囲の温度に調整される反応試料の温度
調節に使用される。工程系列は、連続方式でサイクリッ
クに反復される。このような装置は、特殊な化学反応、
特に、酵素反応の実施に適する。主要使用分野は、PC
R(ポリメラーゼ連鎖反応)である。この場合、通常の
3工程法において、約90℃において変性工程を実施し、
約50℃において徐冷(annealing)工程を実施し、約60℃
において伸張工程を実施する。
て、更に、他の工程においても、常に、最適温度を求め
ることにある。このため、各種温度における実験が必要
である。
化するため、冒頭に記載の種類の実験用温度調節装置が
開発された(例えば、米国特許第6054263号及び
ドイツ特許公開第19646115号参照)。
なくとも徐冷工程において、異なる温度で作業する。他
の工程では、同一温度を使用する。先行技術の場合、反
応試料は、面アレイの行及び列に配置される。異なる温
度を使用する工程の場合、アレイの1つの方向へ、すな
わち、例えば、行方向へ、温度勾配を印加する。かくし
て、第1グループは、列の試料から形成され、この場
合、列内には同一温度が印加されるが、列間には、異な
る温度が印加される。
合、最適結果が得られた列を確認できる。この場合、関
連温度は、上記工程、例えば、徐冷工程の最適温度であ
る。
温度範囲が、例えば、50°〜60℃にある場合、例えば、
10個の列に、1度づつ異なる温度を印加し、かくして、
最適温度を求めることができる。
適化したい場合は、同一操作を反復する必要がある。こ
の場合、しかしながら、他の1つの工程において勾配を
印加する。慣用の3工程PCR法において、3つの全て
の工程を最適化したい場合は、3つの完全な温度調節操
作を順次に実施しなければならない。この場合、操作毎
に約 1.5hの著しい時間がかかり、部分的に極めて高価
な試料が著しく消費される。操作毎に各工程の最適温度
を求めるので、工程の温度間による相互作用は考慮され
ない。したがって、最適ではない温度を求めることにな
る。
は、図5を参照して、本願請求項11と同様に、工程系列
の2つの工程において、異なる方向(X,Y)の温度勾
配を反応試料のアレイに印加する実験用温度調節装置が
記載されている。かくして、唯一つの操作において、2
つの温度範囲の最適温度を求めることができる。
最適化のために、更に、操作が必要である。反応試料を
アレイとして平面に配置した場合、2つの方向X,Yが
得られるに過ぎない。第3の温度について、二次元配置
の場合には存在しない第3の方向Zが必要である。
時に、生じた差異を1つの工程及び他の工程の温度変化
に明確に関連させ得るように、異なる工程において温度
勾配を異なる方向へ、すなわち、例えば、1つの工程で
は列の方向へ印加し、他の工程では行の方向へ印加する
ことが無条件で必要であると考えられる。
は、PCRの分野である。この場合、通常、3つの工程
を使用する。3つの全ての工程を唯一つの温度調節操作
において簡単に最適化できれば、極めて有利である。3
つよりも多数の工程を含み、同一の問題があるプロセス
も知られている。
課題は、工程系列の全ての工程の最適温度を求める際
に、作業費及び設備費を低減する実験用温度調節装置を
提供することにある。
び請求項11の特徴によって解決される。
の種の実験用温度調節装置において概ね実施されるプロ
セスの場合、特に、通常の3工程PCRプロセスの場
合、各工程の温度変化は、もはや、同一の評価パラメー
タに影響を与えないという知見から出発する。通常のP
CRプロセスの場合、徐冷工程及び伸張工程における温
度変化は、本質的に同一のパラメータ、すなわち、特異
性、つまり、正しく拡張された正しい長さのDNA断片
と不正に拡張された異常な長さのDNA断片との比に影
響を与える。しかしながら、変性工程における温度変化
は、本質的に、他のパラメータ、すなわち、収量、つま
り、拡張されたDNA材料の生成量に影響を与える。こ
れら双方のパラメータは、反応生成物において相互に無
関係に求めることができる。すなわち、温度調節装置の
簡単な実施の形態において反応試料を行列に平面状に配
置した場合、実験用温度調節装置は、同一パラメータに
影響を与える2つの工程(例えば、徐冷工程及び伸張工
程)において、異なる方向へ温度勾配を印加し、異なる
パラメータに影響を与える2つの工程(例えば、徐冷工
程及び変性工程)において、任意の方向へ温度勾配を印
加する。後者の場合、温度勾配は、双方の工程において
同一方向へ印加される。この場合、双方の工程における
評価パラメータは、異なり、無関係に定められるので、
双方の工程について最適な温度を別個に求めることがで
きる。かくして、X方向の勾配及びY方向の勾配を使用
するドイツ特許公開第19646115号の構造の場
合、当業者の従来の予期に反して、PCRプロセスの3
つの全ての標準工程を1つの温度調節操作で最適化でき
るという大きな利点が得られる。複数の工程の温度を1
つの共通の操作において求めるので、例えば、徐冷工程
及び伸張工程に現れるような、工程間の相互作用(クロ
ストーク)も考慮される。
二次元アレイ配置に限定されるものではない。反応試料
は、三次元配置に設置することもできる。この場合、異
なる勾配方向の3つの工程を最適化できる。この場合、
本発明に基づき、少なくとも1つの工程において無関係
の独立のパラメータが作用する限り、3工程よりも多数
の工程系列の場合も、全ての工程を1つの操作で最適化
できる。
最適化の場合、各工程の温度最適化が重要であるのみな
らず、反応試料を他のパラメータに関して、例えば、希
釈に関して最適化する必要もあるといえる。試料配置に
複数の独立の方向が存在する限り、複数の工程において
温度最適化を実施できるという本発明の利点は、この場
合にも、解決法を提供する。三次元配置の場合、例え
ば、希釈度の異なる試料を設けた複数の面を平面的に重
畳させることができる。希釈度は、同一の評価パラメー
タに影響を及ぼすので、異なる温度の印加の場合、希釈
度の異なる方向を使用しないのが有利である。したがっ
て、温度勾配は、平面内に印加される。かくして、PC
Rプロセスの3つの全ての工程を温度及び希釈度に関し
て1回の操作で最適化できる。
れ、かくして、ブロックを通して温度勾配を形成する伝
熱性温度調節ブロックにおける反応試料の通常の配置に
限定されるものではない。全ての反応試料について単一
温度調節装置を使用する場合、反応試料及び各勾配の任
意の、更にはランダムな配置が可能である。この場合、
第1工程において、反応試料の第1グループを請求項1
の規定に対応して温度調節し、第2工程において、反応
試料の第2グループを請求項1の規定に対応して温度調
節する。反応試料及び/又は温度勾配を任意に配置すれ
ば、上記グループは、試料アレイにわたってランダムに
分配できる。現在のコンピュータ技術の場合、第1,第
2グループへの試料の所要の複雑な関連づけには、何ら
の問題もない。
く、例えば、徐冷工程及び変性工程において確認される
ように、評価パラメータが、少なくとも十分に相互に無
関係である場合、既述の如く、第3グループの試料は、
完全に任意に選択できる。なぜならば、パラメータ評価
が無関係独立であるので、他の工程において、グループ
編成を考慮する必要はないからである。
利である。この場合、第3グループ形成について、第1
グループのグループ形成の形式を使用できる。かくし
て、温度調節装置が、著しく簡単化される。すなわち、
例えば、行列の面状アレイ配置の既述の標準用例の場
合、第1グループを行から構成でき、第3グループも、
同じく行から構成できる。すなわち、第2工程につい
て、第1工程の調整幾何学を引き継ぐことができる。1
つの伝熱性ブロックにおいて1つの温度勾配を使用すれ
ば、第2工程の勾配の方向を第1工程の勾配の方向と平
行に又は非平行に一致させることができる。すなわち、
特に、簡単な実験用温度調節装置の場合、1つの方向へ
のみ1つの勾配を形成できるが、2工程法の場合、双方
の工程において評価パラメータが異なる限り、上記双方
の工程を最適化できる。
ループのうち少なくとも1つのグループの少なくとも2
つの試料が、異なる第2グループに属していればよい。
かくして、おおまかにラスター化した極めて簡単な最適
化を実施でき、例えば、工程毎に2種の温度を調べるだ
けでよい。しかしながら、請求項3の特徴に依拠するの
が有利である。かくして、例えば、グループがより大き
い場合、第2グループの全ての試料は、それぞれ、異な
る第1グループに属する。すなわち、行及び列の面状ア
レイの場合、例えば、第1工程では、温度は、列間で異
なり、第2工程では、温度は、行間で異なり、すなわ
ち、1つの列の全ての試料は、異なる行(第2グルー
プ)に位置する。
においても、本発明を実施できる。しかしながら、請求
項4の特徴に依拠するのが有利である。かくして、通常
の標準構造、例えば、冒頭に述べた公報に記載の如き標
準構造に本発明に係る実験用温度調節装置を構成でき
る。この場合、請求項5の特徴に依拠するのも有利であ
る。すなわち、通常の見通し易い方形配置を使用する。
この場合、ブロックの長方形エッジから、行方向及び列
方向へ勾配を形成できる。この場合、請求項6に基づ
き、グループを行及び列に関連づければ有利である。
程の温度の最適化に役立つのみならず、特に、試料の大
量処理のために最適温度を求めるのにも役立つ。したが
って、上記装置は、極めて多数の試料、例えば、24列及
び16行に 384個の試料を受容できる。
有利である。請求項7に基づき、例えば、第1グループ
の1つのみが複数の試料を含み、更に、第2グループの
1つのみが複数の試料を含む場合、行及び列の二次元ア
レイ配置を行えば、例えば、1つの行及び1つの列のみ
が、試料で完全に占有され,すなわち,方向毎に1つの
列のみが占有される。各工程において行方向及び列方向
へ勾配を印加すれば、極めて少数の試料で、すなわち、
高価な試料の消費を著しく節減して、温度調節を行うこ
とができる。この場合、実験用温度調節装置は、完全
に、極めて多数の試料、例えば、 384個の試料を受容で
きるように構成することができる。残余の試料箇所は、
非占有状態にとどまる。しかしながら、1つの試料列及
び1つの試料行のみを有し、特に最適化のためにのみ使
用され、大量処理には使用されない特殊装置を使用する
こともできる。もちろん、方向毎に複数の占有列を使用
でき、例えば、2つの平行な列を直接に又は間隔を置い
て並置できる。
有利である。この特徴に基づき、試料が同一温度にある
工程において、各グループは、確実に、関連の温度範囲
の中央範囲にある。すなわち、例えば、多様な温度で行
われる徐冷工程の場合、最適温度を探査する。しかしな
がら、他の工程では、有効な結果を保証するため、温度
範囲の中央温度を使用する。
タの影響を受け、すなわち、評価結果が無関係である場
合、第3工程を任意に選択できる。第3グループは、請
求項2に基づき、第1グループと一致させることができ
る。有利には、請求項9に基づき第3グループを選択す
ることもできる。反応試料の二次元アレイ配置の場合、
請求項9に基づき、1つのグループの各試料にのみ占有
される連続の面に第3グループを分割できる。かくし
て、評価を特に簡単化できる。温度調節装置において試
料を行及び列に配置した場合、温度調節装置の構造の許
す限り、第3グループは、行列とは異なり面に、例え
ば、4つのセクタに配置できる。反応試料の単一温度調
節の場合、第3グループに関連する面を任意に選択でき
る。例えば、熱的理由から、高温のグループをアレイ内
部に配置でき、低温のグループを周縁に配置できる。
のみ、例えば、3つの工程のうち2つの工程にのみ本発
明を適用できる。この場合、第3工程は、温度調節を行
わずに、全ての反応試料を同一温度として実施する。し
かしながら、請求項10の特徴に依拠するのが有利であ
る。既述の如く、1つのプロセスの全ての工程における
温度調節は、著しい利点を与える。
について関連の温度範囲においてグループ間では異なる
温度を有するがグループ内では同一の温度を有する第
1,第2,第3グループに反応試料を配する。かくし
て、各工程において異なる態様にグループを分割して異
なる温度を使用できる。すなわち、通常のPCRプロセ
スの3つの全ての工程において、1回の操作で、最適温
度を求めることができる。
つの次元を構成でき、すなわち、規則的に配置した場
合、例えば、列、行及び平面を構成でき、かくして、一
目でわかり易い態様でグループ化できる。請求項1に関
して既に言及した如く、反応試料を個別に加熱すれば、
対応してグループを複雑に分割した不規則な三次元配置
も可能である。
る。極めて簡単な配置の場合、反応試料を配置した通常
の伝熱性ブロックにおいて、X,Y及びZ方向の温度勾
配で操作できる。この場合、もちろん、公知の配置とは
異なり、温度調節ブロックを三次元に構成でき、加熱で
きる。
る。請求項13に基づき、反応試料は、1つの面内に配置
する。かくして、例えば、通常の如く試料をX−Y配置
し、三次元配置の平面に対応する複数の部分面を、例え
ば、1つの面に並置できる。実験用温度調節装置を制御
するコンピュータにおいて、表示目的のため、場合によ
っては一目でわかりずらい二次元配置を、3つの座標を
有する秩序正しい三次元配置に換算できる。
る。2つの工程において、部分面において逆方向の勾配
を印加する。この場合、双方の工程の部分面は、方形状
に重畳する。第3工程において、形成された方形領域を
異なる温度に調整する。かくして、更に、3つの工程に
おいて反応試料を面状に配置した場合、全ての工程の温
度を1回の操作で極めて簡単に最適化できる。
有利な態様に組み合わせることもできる。
式的に示した図面を参照しながら説明する。図1に、直
交する行及び列の二次元アレイに配置した合計35の反応
試料1のアレイの平面図を示している。区画は、破線で
示した縁2で囲まれている。この場合、例えば、ドイツ
特許公開第19646115号において図5を参照して
説明されている如く、縁2で囲まれ、行方向及び列方向
へ温度勾配を印加できる温度調節ブロック3が対象とな
る。これに関する技術的な詳細については、上記公報を
参照されたい。
冷工程を実施するための実験用温度調節装置について説
明する。第1列の全ての反応試料が40°にあり、最後の
列の全ての試料が60°にあり、中央の列の全ての試料が
50°にあるように、行方向へ延びる矢印で示した温度勾
配をX方向へ印加する。残余の列は、中間の温度を有す
る。
ープにおいて異なる態様で温度調節され、この場合、第
1グループは、図示の配置の列に対応する。各第1グル
ープ(列)内では、全ての反応試料1は、同一温度を有
し、列間には、異なる温度が支配する。
装置を示している。この場合、図示してない装置によっ
て、矢印で示した如くY方向へ温度勾配を印加する。最
下部の行は、70°にあり、最上部の行は、76°にある。
中間の行は、対応する中間温度を有する。すなわち、こ
の場合、第2グループの反応試料は、異なる温度に保持
され、この場合、第2グループは、行に対応する。図
1,2を比較すれば明らかな如く、図1,2に示した双
方の工程において、それぞれ、第1グループ(列)の全
ての試料は、異なる第2グループ(行)に属し、逆に、
それぞれ、第2グループ(行)の全ての試料は、異なる
第1グループ(列)に属する。すなわち、面状配置にお
いて、グループも温度勾配も、相互に直交する。
実施する際の同一の温度調節装置を示している。この工
程も、最適温度に、すなわち、図示の実施の形態の場合
は90°〜96°に最適化しなければならない。この場合、
温度勾配は、Y方向へ印加される。
性の各工程は、指数関数に基づき増幅されるように多数
回反復される工程系列を形成する。
いて、各工程に関連する温度範囲に温度を変化する。図
1に示した如く、異なる第1グループ(列)を40°〜60
°の範囲の異なる温度範囲に保持する。図2に示した如
く、第2グループ(行)を70°〜76°の範囲の異なる温
度範囲に保持する。図3に示した如く、変性工程におい
て、異なる第3グループ(同じく行)を90°〜96°の範
囲の異なる温度範囲に保持する。3つの全ての工程にお
いて、異なる温度を印加する。操作終了後、反応結果の
評価によって、各工程の最適温度を求めることができ
る。操作中にも、反応結果を連続的に追跡できる(オン
ライン・モニタ)。
ける上記評価には何らの問題もない。なぜならば、勾配
は、X方向及びY方向へ、相互に直交するからである。
最良の結果が得られる反応試料を評価するだけでよく、
行及び列に基づき、最良の徐冷温度(図1)及び伸張温
度(図2)を評価するだけでよい。図3の変性工程の場
合、異なる態様で温度調節した第3グループは、図2の
異なる態様で温度調節した第2グループと一致する。双
方のグループは、行である。
特異性に影響を与える。正しく拡張された正しい長さの
DNA断片と不正に拡張された異常な長さのDNA断片
との比を特異性と呼ぶ。伸張温度は、本質的に、同一の
評価パラメータ、すなわち、特異性に影響を与える。し
かしながら、図3の工程の変性温度は、本質的に、収
量、すなわち、得られた反応材料の量に影響を与える。
パラメータに影響を与える双方の工程、すなわち、徐冷
工程(図1)及び伸張工程(図2)において、独立の方
向X,Yへ温度勾配を印加するように、構成されてい
る。異なる評価パラメータ、すなわち、収率に影響を与
える図3の工程(変性工程)の場合、任意の方向へ温度
勾配を印加できる。図3に示した実施の形態の場合、温
度勾配はY方向である。しかしながら、温度勾配は、X
方向であってもよい。
°〜96°の温度範囲の場合の図1〜図3に示した装置の
変更例を示した。この場合、しかしながら、異なる温度
の第3グループは、行又は列に配置しておらず、3つの
温度90°,93°,96°にある3つの面範囲の形に配置さ
れている。面範囲は、図示の範囲境界によって分割され
ている。
を前提とする。X方向及びY方向へ温度勾配の印加に適
し、図1〜図3に示した実施の形態と同様に使用できる
伝熱性ブロックは、図4に示した如き、良好に限定さ
れ、それ自体均一に温度調節された面の構成には不適で
ある。しかしながら、特殊構造によって、特に、各反応
試料1を個別に温度調節する装置によって、上記構成を
実現できる。実験用温度調節装置の特殊な構造によっ
て、もちろん、図1〜図3に示した温度勾配を構成する
こともできる。
に限定されるものではない。
料の面状アレイ配置を、特に模式的に示した。各反応試
料は、数字/アルファベット・組み合わせで示した。こ
の場合、数字は、列を示し、アルファベットは、行を示
す。すなわち、第2行及び第3列の反応試料を3bで示
した。
(例えば、ランダム配置)の反応試料を示した。実験用
温度調節装置は、本発明に基づき、反応試料をもちろん
個別に温度調節するこのような配置を実現できる。この
装置は、例えば、コンピュータ支援によって、第1グル
ープ(例えば、数字1〜4)を求め、第1工程において
異なる態様で、しかしながら、それ自体同一に温度調節
し、第2工程において第2グループ(アルファベット)
をグループとして異なる態様で、しかしながら、それ自
体同一温度に温度調節しなければならない。双方の工程
において評価パラメータが異なる場合、評価パラメータ
は、双方の工程において、任意のグループを形成でき、
対応して温度調節できる。
アレイにおいて行配置及び列配置に分類されている。か
くして、特に、直交方向の、更に詳細に云えば、列方向
又は行方向の温度勾配の形にのみ適する従来の温度調節
ブロックを使用できる。異なる構成の装置の場合、特
に、各反応試料を個別に温度調節できるように装置を構
成した場合、行パターン及び列パターンとは異なる完全
に任意の配置を選択することもできる。
に限定されるものではない。反応試料は、三次元に、例
えば、三次元格子に配置することもできる。3つの全て
の同一の評価パラメータに影響を与える温度に関して、
3つの工程を同時に最適化できる。3つよりも多数の工
程を有する温度調節プロセスの場合、評価パラメータが
独立である限り、補足の工程において、使用ずみの方向
を新たに使用できる。試料の個別加熱の場合、図5及び
図6の二次元例の場合において説明した如く、上記の三
次元配置を再編成することもできる。この場合、三次元
配置を結像した状態の平面の配置も可能である。
7列で構成し、したがって、合計35の試料1を有する試
料アレイを示している。すなわち、3つの工程について
最適温度を1回の操作で求めるため、35の高価な試料を
使用する必要がある。
且つ1つの行にのみ試料を設けることによって、節減が
可能である。図1〜図3において、第5列及び第4行の
試料にアンダーラインを付すことによって、この状態を
示した。
対する、X方向及びY方向へ印加した温度勾配の作用を
求めることができる。占有されていない試料箇所は、空
のままである。実験用温度調節装置は、特殊構造の場合
も、温度調節の目的のためにのみ構成でき、この場合、
図1〜図3にアンダーラインで示した試料箇所のみを有
することができる。
面からなる、方形に配置された三次元配置に、反応試料
を設けた実験用温度調節装置の他の実施の形態を示して
いる。実際には重畳する3つの平面は、判り易いよう
に、図7では並置して示している。図示の配置の箇所に
は、図7に3桁の数字で示した反応試料を設けている。
この場合、それぞれ、1番目の数字は、列を示し、2番
目の数字は、行を示し、3番目の数字は、平面を示す。
したがって、図7において最下位にある平面では、全て
の数字は3で終わる。なぜならば、この平面は、第3平
面であるからである。
性材料からなる三次元ブロックに設けてある。先行技術
から公知の態様で、上記ブロックには、X方向,Y方向
又はZ方向へ勾配を印加できる。X方向へ勾配を印加す
れば、列数字の小さい試料は、より低い温度にあり、列
数字の大きい試料は、より高い温度にある。Y方向へ勾
配を印加した場合、勾配は、行に対して直角であり、す
なわち、上記行は、異なる温度に調整される。この場
合、印加された当該の勾配に直角をなす行、列又は平面
は、それぞれ、同一温度にある。
合、図示の実験用温度調節装置を使用して、工程系列を
サイクリックに反復することによって、例えば、常に、
第1工程においてX方向へ勾配を印加でき、各第2工程
においてY方向へ勾配を印加でき、各第3工程において
Z方向へ勾配を印加できる。
置は、良好な見通し性(わかり易さ)を特徴とする。試
料を伝熱性ブロック内ではなく個別加熱によって温度調
節すれば、異なる三次元配置を使用することもでき、例
えば、図5,図6の間の入れ換えと同様に、試料を任意
に入れ換えて配置できる。
イに配置した変更例を示した。同図から明らかな如く、
この場合、図7に別個に示した3つの面は、1つの面に
並置してあり、更に詳細に云えば、最初の6つの列に
は、図7の上部面及び中央面が重ねて配置換えしてあ
り、7番目及び8番目の列には、図7の最下位の面が配
置換えしてある。反応試料の個別加熱によって又は、例
えば、図示していない、より大きい加熱装置の適切な分
割によって、図8の配置の試料に、図7に示した実施の
形態の場合と同様に、同一の勾配を段階的に印加でき
る。
工程における実験用温度調節装置の他の実施の形態を示
した。この場合、図9に、徐冷工程を示し、図10に、伸
張工程を示し、図11に、変性工程を示した。図面に示し
た温度は、図1〜図4を参照して既に説明した関連の温
度範囲に対応する。
応試料の同一の面アレイ配置を、それぞれ、円で示し
た。図示の実施の形態の場合、反応試料は、直交配列の
6つの列及び4つの行に配置している。
な第1中心線によって、2つの第1部分面(中心線の左
右)に分割されている。このように形成された双方の部
分面には、数字で示した温度分布を生ずる矢印の温度勾
配が印加される。左右の外側の列は、40°であり、第1
中心線の近傍の列は、60°にある。しかしながら、逆方
向の同一の勾配も考えられる。
応する温度分布は、伸張工程に必要な70°〜76°の範囲
内にある。この場合、もちろん、第2中心線は、第1中
心線に垂直であり、すなわち、水平である。このように
構成した部分面に、通常の同一の温度勾配を印加でき
る。
9,図10に示した双方の中心線から形成された4つの方
形に、90°〜96°の範囲、すなわち、変性操作に必要な
温度範囲の異なる温度を印加する。
示した反応試料を考察し、図9,図10,図11に示した3
つの工程によって追跡すれば、3つの工程における最適
温度に関して上記試料を一義的に特定できるということ
が知られる。試料は、図9の徐冷工程について約50°を
必要とし、図10の伸張工程について約75°を必要とし、
図11の変性工程について約92°を必要とする。
図10の工程では75°であり、しかしながら、図11の工程
では異なり、例えば、約96°である場合は、3つの全て
の温度が最適である試料は,第2列及び第3行にある。
図9において、最適温度が、既述の如く、50°である場
合、第5列にも第2列にも最適温度が支配する。図10の
選択した実施の形態の場合、最適温度は、第2行にも第
3行にもある。
が容易なように、少数の反応試料を含む極めて小さいア
レイ面を示した。したがって、図10の伸張工程の場合、
反応試料について、2つの温度における分化のみが行わ
れるに過ぎない。行数及び列数を明らかに増加すれば、
本質的に微細な温度差を評価できる。
に示したアレイ面の代わりに、24列及び16行の 384の本
質的により多数の試料を使用し、図9〜図11の場合と同
様に、方形の部分面で操作する場合、それぞれ、12の列
及び8つの行を含む4つの方形が生ずる。方形の間の中
心線の範囲における温度移行の問題を避けるため、例え
ば、各方形の中心線に隣接する双方の行又は列をそれぞ
れ空けておくことができる。この場合、配列アレイの4
つのコーナ内は試料によって占有され、すなわち、10の
列及び6つの行に16の試料を受容し、高い温度分解能に
よって最適温度を探査できる範囲は、不変である。
ドイツ特許第19646115号の図1〜図3に示され
た構造の種類の連続的伝熱性温度調節ブロックを使用し
た場合、温度ブロックの、例えば、試料とは反対側の下
面に、9つのペルチェ素子を大きい面積に3×3で配置
できる。この場合、中央のペルチェ素子は、中心線下の
双方の方向に位置し、それぞれ縁から、2つの隣接の方
形を加熱する。この構成によって、ペルチェ素子の通電
状態を変更して、図9及び図10の勾配温度調節を交互に
達成できる。図11に示した如く方形毎に異なる加熱を行
うため、温度調節ブロックの下面には、更に、方形を被
い、図11の工程においてペルチェ素子をオフした際に方
形を個々に所望の温度に調整する加熱フィルムを設ける
ことができる。
異なり、異なる態様で勾配を印加することもできる。図
9に示した如く、右側の上下の四分割方形に同一の勾配
を同一の方向へ印加できる。これら双方の方形におい
て、勾配を逆方向へ印加することもできる。左側の上下
の四分割方形についても同様である。例えば、左上の方
形には、左方の矢印の勾配を印加でき、左下の方形に
は、右方の矢印の勾配を印加できる。この考え方は、図
10についても当てはまる。
から形成された4つの部分面に、それぞれ、第1,第2
工程において、異なる方向の勾配が印加され、第3工程
(図11)において、それぞれ、1つの部分面の全ての試
料は同一の温度にあると云える。第3工程において、図
11に示した如く4つの異なる温度ではなく、例えば、6
つの異なる温度が必要である場合は、対応して、上記の
態様で処理すべき6つの部分面が必要である。
温度を印加し、他の双方の工程において、各部分面に勾
配を印加する。異なる工程の異なる温度の各組み合わせ
について、上記温度組み合わせで処理した1つの試料が
あるので、上記構成によって、工程間の全ての相互作用
も考慮される。
列に配置され、標準PCRプロセスの徐冷工程のために
X方向へ温度勾配を印加した反応試料の二次元アレイを
示す概略平面図である。
応試料の二次元アレイを示す概略平面図である。
する反応試料の二次元アレイを示す概略平面図である。
変性工程に関する反応試料の二次元アレイを示す概略平
面図である。
ループ(アルファベット)に分類した反応試料のアレイ
の概略平面図である。
平面図である。
応試料を三次元に配置した態様を示す概略図である(こ
の場合、三次元配置の3つの平面は、図面では上下に示
している)。
イに配置した状態を示す図である。
験用温度調節装置の他の実施の形態における徐冷工程を
示す図である。
験用温度調節装置の他の実施の形態における伸張工程を
示す図である。
験用温度調節装置の他の実施の形態における変性工程を
示す図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 関連の所定の温度範囲にあり工程系列と
して反復して順次に実施される少なくとも2つの工程
で、反応試料の共通の温度調節を行う実験用温度調節装
置であって、該実験用温度調節装置が、工程系列のうち
任意に選択された1つの第1工程において、それぞれ少
なくとも1つの試料を含む複数の試料グループを、第1
工程に関連する第1温度範囲内にありグループ内では一
定であるがグループ間では異なる温度に調整する形式の
ものにおいて、工程系列の任意に選択した1つの第2工
程において、反応生成物を双方の工程で同一の評価パラ
メータに関して制御する場合、第1グループのうち少な
くとも1つのグループの少なくとも2つの試料が、第2
工程に関連する第2温度範囲内にありグループ内では一
定であるがグループ間では異なる温度に調整された異な
る第2グループに属し、評価パラメータが異なる場合
は、少なくとも2つの任意の試料が、第2工程に関連す
る第2温度範囲内にありグループ内では一定であるがグ
ループ間では異なる温度に調整された異なる第3グルー
プに属するように構成したことを特徴とする実験用温度
調節装置。 - 【請求項2】 2つの工程の評価パラメータが異なる場
合、1つの第3グループの全ての試料が、1つの第1グ
ループに含まれるか、1つの第1グループの全ての試料
が、1つの第3グループに含まれることを特徴とする請
求項1に係る実験用温度調節装置。 - 【請求項3】 2つの工程の評価パラメータが同一であ
る場合、全ての第2グループの全ての試料が、それぞ
れ、異なる第1グループに属することを特徴とする請求
項1に係る実験用温度調節装置。 - 【請求項4】 試料が、行及び列の1つのアレイに配置
されていることを特徴とする請求項1に係る実験用温度
調節装置。 - 【請求項5】 行及び列が、相互に直角に配置されてい
ることを特徴とする請求項4に係る実験用温度調節装
置。 - 【請求項6】 1つのグループの全ての試料が、1つの
行内又は1つの列内に位置することを特徴とする請求項
4に係る実験用温度調節装置。 - 【請求項7】 第1グループ及び/又は第2グループ及
び/又は第3グループのそれぞれ1つだけが、複数の試
料を含むことを特徴とする請求項1に係る実験用温度調
節装置。 - 【請求項8】 複数の試料を含むグループが、関連の温
度範囲について平均温度の近傍にあるような他のグルー
プの試料を含むことを特徴とする請求項7に係る実験用
温度調節装置。 - 【請求項9】 第3グループが、アレイ範囲境界で同一
の第3グループの各試料のみを包括するアレイ部分範囲
を形成することを特徴とする請求項4に係る実験用温度
調節装置。 - 【請求項10】 工程系列の全ての工程において、試料
が、関連の温度範囲にありグループ毎に異なる温度に調
整されることを特徴とする請求項1に係る実験用温度調
節装置。 - 【請求項11】 関連の所定の温度範囲にあり工程系列と
して反復して順次に実施される少なくとも3つの工程
で、反応試料の共通の温度調節を行う実験用温度調節装
置であって、該実験用温度調節装置が、工程系列のうち
任意に選択された1つの第1工程において、それぞれ少
なくとも1つの試料を含む複数の試料グループを、第1
工程に関連する第1温度範囲内にありグループ内では一
定であるがグループ間では異なる温度に調整し、工程系
列の任意に選択した1つの第2工程において、第1グル
ープのうち少なくとも1つのグループの少なくとも2つ
の試料が、第2工程に関連する第2温度範囲内にありグ
ループ内では一定であるがグループ間では異なる温度に
調整された異なる第2グループに属するように構成した
形式のものにおいて、工程系列の任意に選択した1つの
第3工程において、第1グループの少なくとも1つのグ
ループ及び第2グループの少なくとも1つのグループの
それぞれ少なくとも2つの試料が、第3工程に関連する
第3温度範囲内にありグループ内では一定であるがグル
ープ間では異なる温度に調整された異なる第3グループ
に属するように構成したことを特徴とする実験用温度調
節装置。 - 【請求項12】 反応試料が、3次元的に配置され、3つ
の工程のために異なる温度を形成するため、X,Y,Z
方向へ温度勾配を印加することを特徴とする請求項11に
係る実験用温度調節装置。 - 【請求項13】 反応試料が、1つの面に配置されている
ことを特徴とする請求項11に係る実験用温度調節装置。 - 【請求項14】 第1工程において、前記面を第1中心線
によって2つの第1面部分に分割し、前記第1面部分に
は、逆方向の同一の温度勾配を、それぞれ、第1中心線
に対して垂直に印加し、第2工程において、前記面を第
1中心線に対して垂直な第2中心線によって2つの第2
面部分に分割し、前記第2面部分には、逆方向の同一の
温度勾配を、それぞれ、第2中心線に垂直に印加し、第
3工程において、双方の中心線によって形成された4つ
の象限面に、異なる温度を印加することを特徴とする請
求項13に係る実験用温度調節装置。
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