JP2002233171A - 駆動装置 - Google Patents

駆動装置

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JP2002233171A
JP2002233171A JP2001028207A JP2001028207A JP2002233171A JP 2002233171 A JP2002233171 A JP 2002233171A JP 2001028207 A JP2001028207 A JP 2001028207A JP 2001028207 A JP2001028207 A JP 2001028207A JP 2002233171 A JP2002233171 A JP 2002233171A
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JP
Japan
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electromechanical transducer
frictional force
driving
driving device
piezoelectric element
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JP2001028207A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Yoshida
龍一 吉田
Satoyuki Yuasa
智行 湯淺
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動時のモーメントの発生を抑え、効率的に
駆動することができる駆動装置を提供する。 【解決手段】 電気機械変換素子20は、中空穴21を
有する筒形状に形成される。駆動摩擦部材10に摩擦力
で係合される係合部材18は、電気機械変換素子20の
中空穴21を通る。摩擦力付与部材10は、電気機械変
換素子20の筒軸方向の一端に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動装置に関し、
詳しくは圧電素子などの電気機械変換素子を用いた駆動
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電素子を用いた駆動装置とし
て、例えば図1の原理説明図に示すように、素子固定タ
イプのものや自走式タイプのものが提案されている。
【0003】素子固定タイプのものは、図1(a)に示
したように、圧電素子の伸縮方向の一方の端面が固定部
材に固着結合され、他方の端面が駆動摩擦部材に固着結
合され、駆動摩擦部材に移動体が摩擦力で係合する。
【0004】自走式タイプのものは、図1(b)に示し
たように、圧電素子の伸縮方向の一方の端面が移動体に
固着結合され、他方の端面が駆動摩擦部材に固着結合さ
れ、駆動摩擦部材が固定部材に摩擦力で係合する。移動
体は、固定部材に沿って移動自在である。
【0005】いずれのタイプの駆動装置も、例えば図1
(c)に示した鋸歯状波形の駆動電圧を圧電素子に印加
して、圧電素子を伸びと縮みで異なる速度で伸縮させる
ことにより、駆動を行う。
【0006】すなわち、素子固定タイプの場合、例えば
図1(a)に示したように、圧電素子をゆっくり伸ば
し、移動体を駆動摩擦部材とともに一体的に移動させ
る。次に、圧電素子を急に縮め、駆動摩擦部材を急激に
初期位置に戻す。このとき、駆動摩擦部材と移動体との
間に滑りが生じ、移動体は実質的に移動せず、駆動摩擦
部材だけが初期位置に戻る。その結果、移動体は、駆動
摩擦部材に沿って初期位置から移動する。このサイクル
を繰り返し、移動体を駆動摩擦部材に沿って移動させ
る。
【0007】一方、自走式タイプの場合、例えば図1
(b)に示すように、圧電素子をゆっくり伸ばすと、駆
動摩擦部材と固定部材との間には大きな摩擦力があるた
め、移動体側が移動する。次に、圧電素子を急に縮め
る。このとき、移動体の方が駆動摩擦部材より十分に質
量が大きいと、固定部材と駆動摩擦部材との間で滑りが
生じ、駆動摩擦部材が移動体側へ移動する。その結果、
駆動ユニット、すなわち駆動摩擦部材と圧電素子と移動
体が、固定部材に沿って初期位置から移動する。このサ
イクルを繰り返し、駆動ユニットを固定部材に沿って移
動させる。
【0008】具体的には、駆動装置は、例えば図2
(a)の分解斜視図および(b)の組立斜視図に示すよ
うに構成される。
【0009】駆動装置50は、大略、駆動軸53と移動
ユニット58とを備える。
【0010】駆動軸53は、その両端部が、例えば不図
示のベース上に固定される一対の固定ブロック51,5
2に止めねじ51a,52aで固定される。
【0011】移動ユニット58は、矢印aで示すように
駆動軸53が挿通される移動部材56と、移動部材56
の端面にその積層方向の一方の端面が固着結合され、そ
の積層方向が駆動軸53の軸方向と一致するように配置
された圧電素子54と、圧電素子54の積層方向の他方
の端面に固着結合され、駆動軸53に沿って配置された
駆動摩擦部材55とを備える。駆動摩擦部材55は、圧
電素子54に固着結合する本体部55aと、本体部55
aの側面から駆動軸53側に突出した一対の半割れ筒状
の突片55bとを有する。一対の突片55bは、図2
(b)に示したように、駆動軸53を上下から弾性的に
挟持して、駆動軸53に摩擦力で結合するようになって
いる。移動部材56には、例えば不図示のテーブルに固
定するためのねじ穴57が形成されている。
【0012】駆動装置50は、駆動軸53を固定した場
合には、自走式タイプの駆動装置である。不図示の駆動
回路により適宜な駆動電圧を圧電素子54に印加し、圧
電素子54をその積層方向に伸縮させることにより、移
動ユニット58を駆動軸53に沿って移動させることが
できる。
【0013】一方、移動部材58を固定し、止めねじ5
1a,52aを外して駆動軸53を固定ブロック51,
52により移動自在に支持すれば、素子固定タイプの駆
動装置となる。適宜な駆動電圧を圧電素子54に印加
し、圧電素子54をその積層方向に伸縮させることによ
り、駆動軸53を移動体56に対して軸方向に移動させ
ることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図2の駆動装
置50は、自走式タイプの場合であっても、素子固定式
タイプの場合であっても、圧電素子54の伸縮による伸
縮力が圧電素子54の中心軸に沿って発生し、駆動軸5
3と駆動摩擦部材55との間の摩擦力が、大略、駆動軸
53に沿って発生し、この2種類の力のベクトルは一直
線上にはない。そのため、圧電素子54や駆動摩擦部材
55に曲げを生むモーメントが働き、駆動装置50を効
率的に駆動するには、限界があった。
【0015】したがって、本発明が解決しようとする技
術的課題は、駆動時のモーメントの発生を抑え、効率的
に駆動することができる駆動装置を提供することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段および作用・効果】本発明
は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の駆
動装置を提供する。
【0017】駆動装置は、電気機械変換素子と、前記電
気機械変換素子の一端に固定された駆動摩擦部材と、前
記駆動摩擦部材に摩擦力で係合された係合部材と、前記
駆動摩擦部材と前記係合部材とを相対移動させるように
前記電気機械変換素子に駆動電圧を印加する駆動回路と
を備えたタイプのものである。前記電気機械変換素子
は、中空穴を有する筒形状に形成される。前記係合部材
は、前記電気機械変換素子の前記中空穴を通る。
【0018】上記構成において、電気機械変換素子は、
例えば、圧電素子、電歪素子、磁歪素子、静電アクチュ
エータなどである。電気機械変換素子は、円形断面に限
らず、例えば断面が多角形や楕円形の筒形状に形成して
もよい。また、筒形状は湾曲していてもよく、断面中心
を結んだ筒軸が曲線であってもよい。もっとも、断面が
円形で筒軸が直線の円筒型の電気機械変換素子を用いれ
ば、軸対称の簡単な構成とすることができるので、好ま
しい。電気機械変換素子の中空穴には、係合部材が通
る。駆動摩擦部材は、電気機械変換素子の筒軸方向の一
端に固定される。
【0019】上記構成によれば、電気機械変換素子がそ
の筒軸の方向に伸縮する場合には、その伸縮方向の直線
もしくは曲線上(又は、それらの近傍)に、電気機械変
換素子の伸縮により発生した伸縮力のベクトルと、摩擦
力付与部材と係合部材との間に発生した摩擦力のベクト
ル(摩擦力が複数箇所で発生した場合には、それらの合
ベクトル)とを配置し、伸縮力のベクトルと摩擦力のベ
クトルとのずれによるモーメントの発生を抑えることが
できる。
【0020】また、電気機械変換素子がその筒軸を中心
にねじれる場合には、例えば駆動装置を軸対称に構成す
ることにより、電気機械変換素子のねじれにより発生し
た回転モーメントと、摩擦力付与部材と係合部材との間
で発生した摩擦力による回転モーメントとが平衡を保つ
ようにして、モーメントの発生を抑えることができる。
【0021】したがって、駆動時のモーメントの発生を
抑え、効率的に駆動することができる。
【0022】上記駆動装置は、以下のように種々の態様
で構成することができる。
【0023】好ましくは、前記電気機械変換素子は、筒
軸方向に伸縮する伸縮型圧電素子である。前記駆動摩擦
部材と前記係合部材とは、前記筒軸方向に相対移動可能
である。
【0024】上記構成において、電気機械変換素子の他
端を固定した場合、すなわち、素子固定タイプの駆動装
置の場合には、駆動摩擦部材が向きにより異なる速度で
筒軸の方向に移動するように、適宜な駆動電圧を電気機
械変換素子に印加することにより、係合部材を駆動摩擦
部材に対して移動させることができる。また、係合部材
を固定した場合、すなわち、自走式タイプの駆動装置の
場合には、電気機械変換素子の他端が向きにより異なる
速度で筒軸の方向に移動するように、適宜な駆動電圧を
電気機械変換素子に印加することにより、係合部材に対
して駆動摩擦部材および電気機械変換素子を移動させる
ことができる。この場合、電気機械変換素子の他端に
は、適宜な質量の移動体を固定することが好ましい。
【0025】好ましくは、さらに、前記電気機械変換素
子は、大略前記筒軸を中心にねじり振動も可能である。
前記駆動摩擦部材と前記係合部材とは、前記筒軸の方向
と、前記筒軸まわりの周方向との2自由度で相対移動可
能である。
【0026】上記構成において、電気機械変換素子が筒
軸を中心にねじり振動する場合には、筒軸のまわりに、
摩擦力付与部材と係合部材との間の摩擦力発生点を複数
配置して、回転駆動することができる。この場合、電気
機械変換素子のねじり振動により発生する回転モーメン
トと、摩擦力付与部材と係合部材との間の摩擦力により
発生する回転モーメントとが平衡を保つように、複数の
摩擦力発生点を配置し、不要なモーメントの発生を抑
え、効率的な回転駆動を行うことが可能である。
【0027】好ましくは、前記電気機械変換素子の一端
に、前記係合部材を案内するガイド部が設けられてい
る。
【0028】上記構成において、電気機械変換素子の一
部としてガイド部を形成しても、電気機械変換素子の一
端に別部材のガイド部を設けてもよい。ガイド部は、電
気機械変換素子の摩擦力付与部材側の一端に設けてもよ
いが、好ましくは、摩擦力付与部材とは反対側の一端に
設け、係合部材の傾きがより少なくなるようにする。
【0029】上記構成によれば、係合部材は、摩擦力付
与部材とガイド部とにより、傾かないように保持される
ので、係合部材の傾きによる不要なモーメントの発生を
防止し、安定して駆動することができる。
【0030】また、本発明は、上記構成の駆動装置を用
いて、アンテナのロッド部を前記係合部材としてその軸
方向に駆動して伸縮するアンテナ送り機構を提供する。
【0031】上記構成において、駆動装置は、摩擦力で
アンテナのロッド部を駆動し保持するので、手等でアン
テナを強制的に伸縮しても故障することはなく、アンテ
ナ送り機構に好適である。
【0032】また、本発明は、上記構成の駆動装置を用
いて、ワイヤを前記係合部材としてその軸方向に駆動し
て送るワイヤ送り機構を提供する。
【0033】上記構成において、駆動装置は、摩擦力で
ワイヤを送り保持するので、手等でワイヤを強制的に送
ったり戻したしても故障することはなく、ワイヤ送り機
構に好適である。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態に係る
駆動装置について、図面を参照しながら説明する。
【0035】まず、第1実施形態の駆動装置について、
図3〜図6を参照しながら説明する。
【0036】図3に示すように、駆動装置2は、直列に
接続された摩擦力付与部材10、圧電素子20およびウ
エイト部材16と、係合部材18とを備える。
【0037】摩擦力付与部材10は、駆動摩擦部材であ
り、中空円筒型の本体12と、薄板部14とからなる。
薄板部14は、本体12の中空穴13に三角柱状に配置
され、本体12に結合される。薄板部14により形成さ
れた三角柱状の空間15内に係合部材18が押し込ま
れ、薄板部14が弾性変形し、係合部材18との間に摩
擦力を発生するようになっている。摩擦力付与部材10
は、例えば樹脂で形成する。
【0038】圧電素子20は、不図示の駆動回路により
駆動電圧が印加されると変形する電気機械変換素子であ
り、例えば、PZT〔Pb(Zr,Ti)O〕等の圧
電材料を用いて形成される。圧電素子20は、中空穴2
1を有する円筒形状であり、中空穴21の内径は係合部
材18の外径よりも大きく、係合部材18が中空穴21
に遊挿するようになっている。
【0039】ウエイト部材16も中空円筒形状である
が、その中空穴17の内径は係合部材18の外径と略等
しく、係合部材18を摺動自在に支持するようになって
いる。ウエイト部材16は、例えば金属で形成し、摩擦
力付与部材10よりも十分に質量が大きい。
【0040】摩擦力付与部材10、圧電素子20および
ウエイト部材16は、図3(b)に示すように、中心軸
を揃えた状態で接着により直列に結合される。
【0041】係合部材18は、図3(c)に示したよう
に、直列に接続された摩擦力付与部材10、圧電素子2
0およびウエイト部材16に挿通され、摩擦力付与部材
10と摩擦力により係合し、ウエイト部材16の中空穴
17により軸方向摺動自在に支持される。
【0042】圧電素子20としては、図4に示した伸び
方向歪み素子20aやねじれ方向歪み素子20bを用い
ることができる。
【0043】伸び方向歪み素子20aは、駆動電圧の印
加により、図4(a)において矢印90a,90bで示
したように、中立点20sに関して両側に、円筒軸方向
の変形が生じる。伸び方向歪み素子20aは、例えば圧
電材料の縦効果あるいは横効果を利用する。
【0044】ねじれ方向歪み素子20bは、駆動電圧の
印加により、図4(b)において矢印90s,90tで
示したように、中立点20tに関して両側に、円周方向
の変形が生じる。ねじれ方向歪み素子20bは、例え
ば、圧電材料のせん断効果を利用する。
【0045】次に、駆動装置2の駆動原理について、図
5を参照しながら説明する。図において、黒い丸20
s,20tは歪みの中立点を示し、黒い三角92a,9
2b,94a,94bは動作確認用の印である。
【0046】圧電素子20としては伸び方向歪み素子2
0aを用いた場合、係合部材18を直進駆動することが
できる。
【0047】例えば、圧電素子20aがゆっくり伸び、
急激に縮むように、圧電素子20aに適宜な駆動電圧を
印加すると、係合部材を摩擦力付与部材10側に移動さ
せることができる。逆に、圧電素子20aがゆっくり縮
み、急激に伸びるようにすれば、係合部材をウエイト部
材18側に移動させることができる。
【0048】すなわち、例えば圧電素子20aがゆっく
り伸びると、図5(a)および(b)に示したように、
摩擦力付与部材10がウエイト部材16から遠ざかる方
向(図において上向き)に移動する。このとき、係合部
材18は、摩擦力付与部材10との摩擦力により、矢印
2xで示すように、摩擦力付与部材10とともに一体的
に移動する。次に、圧電素子20aが急激に縮むと、図
5(c)に示すように、逆方向(図において下向き)に
移動する。このとき、摩擦力付与部材10の移動が急激
であるので係合部材18と摩擦力付与部材10との間で
滑りが生じ、係合部材18はその慣性力により静止した
状態を保ち、摩擦力付与部材10だけが元の位置に戻
る。図5(a)から(c)の動作を繰返すことにより、
係合部材18を直進駆動することができる
【0049】圧電素子20としてねじれ方向歪み素子2
0bを用いた場合、係合部材18を回転駆動することが
できる。
【0050】例えば図5(d)および(e)に示したよ
うに、圧電素子20bが円周方向にゆっくりねじれる
と、摩擦力付与部材10は回転移動する。このとき、係
合部材18は、摩擦力付与部材10との摩擦力によっ
て、摩擦力付与部材10とともに、矢印2yで示すよう
に、回転移動する。次に、図5(f)に示すように、圧
電素子20bが急激に逆方向にねじれ、元の状態に戻る
と、摩擦力付与部材10は逆方向に回転移動する。この
とき、係合部材18と摩擦力付与部材10との間で滑り
が生じ、係合部材18はその慣性力により静止した状態
を保ち、摩擦力付与部材10だけが元の位置に戻る。図
5(d)から(f)の動作を繰返すことにより、係合部
材18を回転駆動することができる。
【0051】なお、直進駆動や回転駆動は、相対的なも
のである。ウエイト部材16を固定すれば、図1(a)
に示した素子固定タイプの駆動装置のように、係合部材
18が駆動される。係合部材18を固定すれば、図1
(b)に示した自走式タイプの駆動装置のように、摩擦
力付与部材10、圧電素子20およびウエイト部材16
を連結したユニット側が駆動される。
【0052】円筒軸方向とねじれ方向の両方の自由度で
駆動したい場合には、例えば図6に示した駆動装置4の
ように、タイプの異なる伸び方向歪み素子20aとねじ
れ方向歪み素子20bとを連結し、伸び方向歪み素子2
0aとねじれ方向歪み素子20bとを選択的に動かせば
よい。
【0053】次に、本発明の第2実施形態の駆動装置に
ついて、図7および図8を参照しながら説明する。第2
実施形態の駆動装置は、第1実施形態の駆動装置と大略
同様に構成されるので、同一の構成部分には同一の符号
を用い、以下では相違点を中心に説明する。
【0054】駆動装置6は、図7(a)および(b)に
示すように、直列に結合された摩擦力付与部材10、円
筒型の圧電素子20、ウエイト部材30、弾性部材3
2、および軸ガイド部材34と、係合部材18とを備え
ている。弾性部材32には、弾性変形しやす材料、例え
ばゴムを用いる。係合部材18は、図7(c)に示した
ように、摩擦力付与部材10の薄板部14と摩擦力によ
り係合するとともに、軸ガイド部材34の中空穴35に
摺動自在に嵌合する。また、圧電素子20の中空穴21
と、ウエイト部材30の中空穴31とには、遊挿され
る。
【0055】例えば図3に示した第1実施形態の駆動装
置2は、摩擦力付与部材10の薄板部14とウエイト部
材16の中空穴17との同軸度を高くする必要があった
が、図7に示した駆動装置6では、摩擦力付与部材10
と軸ガイド部材34と間に弾性部材32を配置すること
で、摩擦力付与部材10と軸ガイド部材34との同軸度
の精度を落とすことが可能となる。
【0056】また、図7(d)に示すように、係合部材
18aが湾曲している場合でも、弾性部材32の変形に
より、係合部材18aを駆動することができる。
【0057】摩擦力付与部材10は、直進駆動する場合
や回転駆動する場合には、係合部材18との間の摩擦力
に不均衡が生じない軸対称の構成とすることが好まし
い。しかし、図7(d)に示したように係合部材18a
が湾曲しているような場合には、例えば図8に示したよ
うに構成してもよい。
【0058】図8(a)の平面図および(b)の断面図
に示した摩擦力付与部材10aは、断面略半円形の中空
穴13aを有する本体部12aと、本体部12aから突
設された2つの薄板部14aとを備える。2つの薄板部
14aは、本体部12aに片持ち支持されている。本体
部12aの弓形部分12kと薄板14aとの間の空間1
5aに、係合部材18が挿通される。薄板部14aは、
この空間15aにわずかに入り込むように設けられ、係
合部材18が挿通されたときに外側に撓み、係合部材1
8との間に摩擦力が発生するようになっている。
【0059】図8(c)の平面図および(d)の断面図
に示した摩擦力付与部材10bは、本体部12bと、本
体部12bに接着される別部材の薄板部14bとを有す
る。摩擦力付与部材10bは、断面扇形の中空穴13b
を有する。薄板部14bは、本体部12bの2つの弓形
部分12p,12qに対向して、中空穴13b内に配置
され、接着により固定される。本体部12bの弓形部分
12p,12qと薄板14bとの間の空間15bに、係
合部材18が挿通される。薄板部14bは、この空間1
5bにわずかに入り込むように設けられ、係合部材18
が挿通されたときに外側に撓み、係合部材18との間に
摩擦力が発生するようになっている。
【0060】次に、本発明の第3実施形態に係るアンテ
ナ送り機構について、図9を参照しながら説明する。ア
ンテナ送り機構は、第2実施形態と同様に構成された駆
動装置6aを、携帯電話60のアンテナ送りに応用した
ものである。
【0061】図9(b)の要部断面図に示したように、
携帯電話60のハウジング62の内部には、駆動装置6
aを配置する突片64が設けられている。突片64には
嵌合穴65が形成され、アンテナ66のロッド部67が
摺動自在に嵌合し、軸ガイド部材として機能する。突片
64の上には、弾性部材32と、ウエイト部材30と、
円筒型の伸び方向歪み素子20aと、摩擦力付与部材1
0とが、直列に接着固定され、アンテナ66のロッド部
67が挿通される。アンテナ66のロッド部67は、送
受信回路68にケーブル69で接続される。駆動装置6
aは、伸び方向歪み素子20aの伸縮により、アンテナ
66のロッド部67を軸方向に駆動し、携帯電話60の
本体内からアンテナ66を出没させる。
【0062】次に、本発明の第4実施形態に係るワイヤ
送り機構について、図10を参照しながら説明する。ワ
イヤ送り機構は、第2実施形態と同様に構成された駆動
装置6bを、ワイヤ送り装置70のワイヤ送りに応用し
たものである。
【0063】ワイヤ送り装置70のハウジング72の内
部には、突片74が設けられている。突片74には、ワ
イヤ76が摺動自在に挿通される嵌合穴75が形成さ
れ、軸ガイド部材として機能するようになっている。突
片74の下には、弾性部材32と、ウエイト部材30
と、伸び方向歪み素子20aと、摩擦力付与部材10と
が、直列に接着固定され、ワイヤ76が挿通されるよう
になっている。これによって駆動装置6bが構成され、
圧電素子20aの伸縮により、リール77に巻かれたワ
イヤ76を、ハウジングの外に送り出すことができるよ
うになっている。
【0064】次に、本発明の第5実施形態に係るねじ締
め装置80について、図11を参照しながら説明する。
ねじ締め装置80は、第2実施形態と同様に構成された
駆動装置6cを、ドライバ87の駆動に応用したもので
ある。
【0065】図11に示すように、ねじ締め装置80
は、断面コ字状フレーム82の上片84に、嵌合穴85
が形成され、下端にドライバー87を有する駆動軸86
が摺動自在に挿通され、上片84が軸ガイド部材として
機能するようになっている。上片84の下に、弾性部材
32と、ウエイト部材30と、伸び方向歪み素子20a
と、ねじれ方向歪み素子20bと、摩擦力付与部材10
とが、直列に接着固定され、駆動軸86が挿通されるよ
うになっている。
【0066】ねじ締め装置80は、伸び方向歪み素子2
0aとねじれ方向歪み素子20bとを組み合わせて用い
るので、2自由度の駆動が可能である。すなわち、伸び
方向歪み素子20aに適宜な駆動電圧を印加することに
より、矢印87xで示すように、ドライバー87を上下
方向に直進駆動することができる。ねじれ方向歪み素子
20bに適宜な駆動電圧印加することにより、矢印87
yで示すように、ドライバー87を回転駆動することが
できる。
【0067】伸び方向歪み素子20aとねじれ方向歪み
素子20bとを用いた図11の構成と同様な構成は、低
負荷であれば、加工機にも利用できる。
【0068】以上説明した駆動装置2,4,6は、円筒
型の圧電素子20の両端にウエイト部材16,30と摩
擦力付与部材10とを固定し、圧電素子20の中空穴2
1に係合部材18,18aを通し、同軸上に、駆動力が
発生する部分と、摩擦力が発生する部分と、慣性力が発
生する部分とを配置することにより、駆動力、摩擦力、
慣性力のずれによるモーメントの発生を抑えることがで
きる。これにより、駆動装置の速度性能が向上し、駆動
も安定し、効率的に駆動することができる。また、直進
のみならず、回転という新たな動きも可能となる。
【0069】なお、本発明は上記各実施形態に限定され
るものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 駆動装置の原理説明図である。
【図2】 従来の駆動装置の分解斜視図および組立斜視
図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係る駆動装置の説明
図である。
【図4】 圧電素子の斜視図である。
【図5】 図3の駆動装置の動作説明図である。
【図6】 変形例の駆動装置の斜視図である。
【図7】 本発明の第2実施形態に係る駆動装置の説明
図である。
【図8】 摩擦力付与部材の変形例の平面図および断面
図である。
【図9】 本発明の第3実施形態に係るアンテナ送り機
構の正面図および断面図である。
【図10】 本発明の第4実施形態に係るワイヤ送り機
構の断面図である。
【図11】 本発明の第5実施形態に係るねじ締め装置
の断面図である。
【符号の説明】
2,2a,2b,4,6,6a,6b,6c 駆動装置 10,10a,10b 摩擦力付与部材(駆動摩擦部
材) 16 ウエイト部材(ガイド部) 17 中空穴 18 係合部材 20 圧電素子(電気機械変換素子) 20a 伸び方向歪み素子(電気機械変換素子、伸縮型
圧電素子) 20b ねじれ方向歪み素子(電気機械変換素子) 30 ウエイト部材 32 弾性部材 34 軸ガイド部材(ガイド部) 60 携帯電話(アンテナ伸縮機構) 70 ワイヤ送り装置(ワイヤ送り機構)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H680 AA04 AA06 BB04 BB07 BB13 BB15 BB17 BB20 CC03 DD01 DD13 DD23 DD34 DD53 DD55 DD65 DD67 DD84 DD87 DD88 FF03 FF08 GG02 GG19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機械変換素子と、前記電気機械変換
    素子の一端に固定された駆動摩擦部材と、前記駆動摩擦
    部材に摩擦力で係合された係合部材と、前記駆動摩擦部
    材と前記係合部材とを相対移動させるように前記電気機
    械変換素子に駆動電圧を印加する駆動回路とを備えた駆
    動装置において、 前記電気機械変換素子は、中空穴を有する筒形状に形成
    され、 前記係合部材は、前記電気機械変換素子の前記中空穴を
    通ることを特徴とする駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記電気機械変換素子は、筒軸方向に伸
    縮する伸縮型圧電素子であり、 前記駆動摩擦部材と前記係合部材とは、前記筒軸方向に
    相対移動可能であることを特徴とする、請求項1記載の
    駆動装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記電気機械変換素子は、大略
    前記筒軸を中心にねじり振動も可能であり、 前記駆動摩擦部材と前記係合部材とは、前記筒軸の方向
    と、前記筒軸まわりの周方向との2自由度で相対移動可
    能であることを特徴とする、請求項2記載の駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記電気機械変換素子の一端に、前記係
    合部材を案内するガイド部が設けられていることを特徴
    とする、請求項1記載の駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の駆動装置を用いて、アン
    テナのロッド部を前記係合部材としてその軸方向に駆動
    して伸縮することを特徴とする、アンテナ送り機構。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の駆動装置を用いて、ワイ
    ヤを前記係合部材としてその軸方向に駆動して送ること
    を特徴とする、ワイヤ送り機構。
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