JP2002233093A - ボビンを有するモータ - Google Patents
ボビンを有するモータInfo
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- JP2002233093A JP2002233093A JP2001027582A JP2001027582A JP2002233093A JP 2002233093 A JP2002233093 A JP 2002233093A JP 2001027582 A JP2001027582 A JP 2001027582A JP 2001027582 A JP2001027582 A JP 2001027582A JP 2002233093 A JP2002233093 A JP 2002233093A
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- bobbin
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- Windings For Motors And Generators (AREA)
- Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
- Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
- Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ボビンを成形するための金型の構造を簡略化
でき、また、ボビンが放熱効果を発揮することができる
モータを提供する。 【解決手段】 モータのボビン4は、外周部50に電機
子巻線が巻回される中空胴部38と、この中空胴部の下
端53と上端54にそれぞれ形成されて互いに平行な下
鍔51および上鍔52とを有している。そして、この下
鍔を構成する第1の扇状板部55と上鍔52を構成する
第2の扇状板部56は、ボビン4の中心軸線CL1と平
行な方向から見て、互い違いにかつ重なり合わないよう
に配置されている。
でき、また、ボビンが放熱効果を発揮することができる
モータを提供する。 【解決手段】 モータのボビン4は、外周部50に電機
子巻線が巻回される中空胴部38と、この中空胴部の下
端53と上端54にそれぞれ形成されて互いに平行な下
鍔51および上鍔52とを有している。そして、この下
鍔を構成する第1の扇状板部55と上鍔52を構成する
第2の扇状板部56は、ボビン4の中心軸線CL1と平
行な方向から見て、互い違いにかつ重なり合わないよう
に配置されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボビンを有するモ
ータにかかり、特に、音響・映像機器および情報機器な
どに使用される小型モータに関する。
ータにかかり、特に、音響・映像機器および情報機器な
どに使用される小型モータに関する。
【0002】
【従来の技術】小型モータは、前記各種機器の他あらゆ
る分野で広く使用されており、小型モータの製造の容易
化,モータ性能の向上およびモータ全体の小型,薄型化
などが求められている。小型モータには、ボビン(巻
枠)に電機子巻線(以下、巻線と記載)をコイル状に巻
回して環状の電機子コイルを構成し、この電機子コイル
を有するボビンをモータに取付ける場合がある。一般的
なボビンは、巻線が巻回される中空胴部と二つの鍔を有
しており、合せ金型により成形される場合が多い。
る分野で広く使用されており、小型モータの製造の容易
化,モータ性能の向上およびモータ全体の小型,薄型化
などが求められている。小型モータには、ボビン(巻
枠)に電機子巻線(以下、巻線と記載)をコイル状に巻
回して環状の電機子コイルを構成し、この電機子コイル
を有するボビンをモータに取付ける場合がある。一般的
なボビンは、巻線が巻回される中空胴部と二つの鍔を有
しており、合せ金型により成形される場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記構成の従来のボビ
ンは、中空胴部に対して二つの鍔がほぼ直角に形成され
ている。したがって、このボビンを成形する一つの例と
しては、合せ金型を、中空胴部の中心軸線と平行でかつ
互いに逆方向(第1の方向)に分離するほか、鍔と平行
でかつ互いに逆方向(第2の方向)にも分離する。すな
わち、この従来の合せ金型は、少なくとも第1の方向と
第2の方向の二方向に分離する構成になっており、ま
た、ボビンの形状が複雑になれば、さらに合せ金型を別
の方向にも分離する必要があった。その結果、金型の構
造が複雑になり、ボビンの製造が困難になっていた。ま
た、電機子コイルはボビンの二つの鍔の間に収納されて
いるが、電機子コイルが発生する熱をボビンの外部に発
散させて、電機子コイルの温度上昇を抑制するための対
策が求められていた。
ンは、中空胴部に対して二つの鍔がほぼ直角に形成され
ている。したがって、このボビンを成形する一つの例と
しては、合せ金型を、中空胴部の中心軸線と平行でかつ
互いに逆方向(第1の方向)に分離するほか、鍔と平行
でかつ互いに逆方向(第2の方向)にも分離する。すな
わち、この従来の合せ金型は、少なくとも第1の方向と
第2の方向の二方向に分離する構成になっており、ま
た、ボビンの形状が複雑になれば、さらに合せ金型を別
の方向にも分離する必要があった。その結果、金型の構
造が複雑になり、ボビンの製造が困難になっていた。ま
た、電機子コイルはボビンの二つの鍔の間に収納されて
いるが、電機子コイルが発生する熱をボビンの外部に発
散させて、電機子コイルの温度上昇を抑制するための対
策が求められていた。
【0004】ところで、ボビンに巻線を巻回する作業を
行う際に、巻線のうち、巻き始め線を鍔の内面に沿わせ
て中空胴部に至るようにすると、巻き始め線が邪魔にな
って積層巻きができない。その結果、省スペースで高密
度な電機子コイルを形成するのが困難であった。また、
コイル巻回作業中に、巻き始め線がコイル巻回作業エリ
アまたはその近傍に存在しているので、この巻き始め線
が、巻回中の巻線と一緒に巻き込まれてしまう恐れがあ
った。そこで、従来は、中空胴部まで至る溝部を鍔の内
面に形成し、この溝部に巻き始め線を収納する場合もあ
った。しかしながら、この構成では、ボビンの鍔の厚み
が巻線の外径またはそれ以上の寸法だけ余分に厚くなっ
てしまい、モータの小型,薄型化に反することになる。
また、従来は、巻線が巻回されたボビンを小型モータに
組み込む際と、ボビンの巻線を電気的に接続する際に、
ボビンがその周方向に動いてしまうことがあった。その
ため、ボビンを動かないように周方向に位置決めするた
めの対策が別途必要であるので、ボビンの組み込み作業
と巻線の接続作業が煩雑化していた。
行う際に、巻線のうち、巻き始め線を鍔の内面に沿わせ
て中空胴部に至るようにすると、巻き始め線が邪魔にな
って積層巻きができない。その結果、省スペースで高密
度な電機子コイルを形成するのが困難であった。また、
コイル巻回作業中に、巻き始め線がコイル巻回作業エリ
アまたはその近傍に存在しているので、この巻き始め線
が、巻回中の巻線と一緒に巻き込まれてしまう恐れがあ
った。そこで、従来は、中空胴部まで至る溝部を鍔の内
面に形成し、この溝部に巻き始め線を収納する場合もあ
った。しかしながら、この構成では、ボビンの鍔の厚み
が巻線の外径またはそれ以上の寸法だけ余分に厚くなっ
てしまい、モータの小型,薄型化に反することになる。
また、従来は、巻線が巻回されたボビンを小型モータに
組み込む際と、ボビンの巻線を電気的に接続する際に、
ボビンがその周方向に動いてしまうことがあった。その
ため、ボビンを動かないように周方向に位置決めするた
めの対策が別途必要であるので、ボビンの組み込み作業
と巻線の接続作業が煩雑化していた。
【0005】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、ボビンを成形するための金型の構造
を簡略化でき、また、ボビンが放熱効果を発揮すること
ができるモータを提供することを目的とする。
になされたもので、ボビンを成形するための金型の構造
を簡略化でき、また、ボビンが放熱効果を発揮すること
ができるモータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明にかかるボビンを有するモータは、磁束を発
生させる界磁と、ボビンに電機子巻線をコイル状に巻回
して環状の電機子コイルが構成された電機子とを備え、
前記界磁および前記電機子のいずれか一方が回転中心軸
線のまわりに相対的に回転するモータであって、前記ボ
ビンは、外周部に前記電機子巻線が巻回される中空胴部
と、この中空胴部の一方の端部と他方の端部にそれぞれ
形成されて互いにほぼ平行な第1の鍔および第2の鍔と
を有し、この第1の鍔を構成する第1の扇状板部と前記
第2の鍔を構成する第2の扇状板部は、前記ボビンの中
心軸線と平行な方向から見て、互い違いにかつ重なり合
わないように配置されている。前記第1の扇状板部と前
記第2の扇状板部の枚数は、複数でかつ同数であるのが
好ましい。また、前記界磁が回転し、前記電機子は固定
子側の基台に取付けられ、前記ボビンの少なくとも一つ
の前記第1の扇状板部には、前記第2の鍔とは反対側に
突出し、前記中空胴部から前記第1の扇状板部の外周縁
まで延び、前記固定子側のボビン位置決め用孔に係合す
る突出部が形成されているのが好ましい。さらに、前記
突出部には、前記中空胴部の前記外周部から前記第1の
扇状板部の前記外周縁まで連通し、前記電機子巻線を挿
通可能なスリットが形成されているのが好ましい。な
お、前記第1の扇状板部の前記外周縁には、前記スリッ
トを通る前記電機子巻線の巻き始め線を前記基台に接触
させないで電気的接続部の方向に案内するための巻き始
め線引き出し部が形成されているのが好ましい。本発明
では、前記ボビンを成形するための合せ金型が、パーテ
ィングラインで前記ボビン中心軸線と平行でかつ互いに
逆方向のみに分離することにより、前記ボビンが一体成
形されるようになっている。一実施態様として、前記モ
ータは、前記電機子巻線を、前記回転中心軸線とほぼ平
行な複数の電機子用軸線のまわりにそれぞれ巻回した構
成を有している。
め、本発明にかかるボビンを有するモータは、磁束を発
生させる界磁と、ボビンに電機子巻線をコイル状に巻回
して環状の電機子コイルが構成された電機子とを備え、
前記界磁および前記電機子のいずれか一方が回転中心軸
線のまわりに相対的に回転するモータであって、前記ボ
ビンは、外周部に前記電機子巻線が巻回される中空胴部
と、この中空胴部の一方の端部と他方の端部にそれぞれ
形成されて互いにほぼ平行な第1の鍔および第2の鍔と
を有し、この第1の鍔を構成する第1の扇状板部と前記
第2の鍔を構成する第2の扇状板部は、前記ボビンの中
心軸線と平行な方向から見て、互い違いにかつ重なり合
わないように配置されている。前記第1の扇状板部と前
記第2の扇状板部の枚数は、複数でかつ同数であるのが
好ましい。また、前記界磁が回転し、前記電機子は固定
子側の基台に取付けられ、前記ボビンの少なくとも一つ
の前記第1の扇状板部には、前記第2の鍔とは反対側に
突出し、前記中空胴部から前記第1の扇状板部の外周縁
まで延び、前記固定子側のボビン位置決め用孔に係合す
る突出部が形成されているのが好ましい。さらに、前記
突出部には、前記中空胴部の前記外周部から前記第1の
扇状板部の前記外周縁まで連通し、前記電機子巻線を挿
通可能なスリットが形成されているのが好ましい。な
お、前記第1の扇状板部の前記外周縁には、前記スリッ
トを通る前記電機子巻線の巻き始め線を前記基台に接触
させないで電気的接続部の方向に案内するための巻き始
め線引き出し部が形成されているのが好ましい。本発明
では、前記ボビンを成形するための合せ金型が、パーテ
ィングラインで前記ボビン中心軸線と平行でかつ互いに
逆方向のみに分離することにより、前記ボビンが一体成
形されるようになっている。一実施態様として、前記モ
ータは、前記電機子巻線を、前記回転中心軸線とほぼ平
行な複数の電機子用軸線のまわりにそれぞれ巻回した構
成を有している。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、ボビン(巻枠)を有す
るモータであれば適用できるので、モータの大きさは小
型,中型および大型のいずれのモータであってもよい。
本実施形態では、界磁が回転し、ボビンを有する電機子
が固定子側に取付けられた小型モータを例にとって説明
する。
るモータであれば適用できるので、モータの大きさは小
型,中型および大型のいずれのモータであってもよい。
本実施形態では、界磁が回転し、ボビンを有する電機子
が固定子側に取付けられた小型モータを例にとって説明
する。
【0008】下記の実施形態では、径方向ギャップ形
(ラジアルギャップタイプ)の小型モータの例を示して
いるが、本発明は、軸方向ギャップ形(アキシャルギャ
ップタイプ)の小型モータにも適用できる。径方向ギャ
ップ形の小型モータは、磁束を発生させる界磁の円筒状
表面と電機子との間に円周方向のギャップ(エアーギャ
ップ)が形成され、界磁または電機子が回転中心軸線の
まわりに相対的に回転するようになっている。軸方向ギ
ャップ形の小型モータは、磁束を発生させる界磁の円盤
状表面と電機子との間に軸方向のギャップが形成され、
界磁または電機子が回転中心軸線のまわりに相対的に回
転するようになっている。
(ラジアルギャップタイプ)の小型モータの例を示して
いるが、本発明は、軸方向ギャップ形(アキシャルギャ
ップタイプ)の小型モータにも適用できる。径方向ギャ
ップ形の小型モータは、磁束を発生させる界磁の円筒状
表面と電機子との間に円周方向のギャップ(エアーギャ
ップ)が形成され、界磁または電機子が回転中心軸線の
まわりに相対的に回転するようになっている。軸方向ギ
ャップ形の小型モータは、磁束を発生させる界磁の円盤
状表面と電機子との間に軸方向のギャップが形成され、
界磁または電機子が回転中心軸線のまわりに相対的に回
転するようになっている。
【0009】以下、本発明にかかる実施の形態の一例
を、図1ないし図7を参照して説明する。図1は本実施
形態にかかる小型モータの正面図、図2は図1のII−II
線断面斜視図である。なお、本実施形態では、図1の紙
面手前方向,紙面裏方向を、それぞれ小型モータの上方
向,下方向として説明する。図1および図2に示すよう
に、モータの一種である小型モータ(以下、モータと記
載)1は、磁束2を発生させる界磁3と、電機子7とを
備えている。電機子7では、ボビン4に電機子巻線(以
下、巻線と記載)5をコイル状に巻回して、環状(ここ
では、円環状)の電機子コイル6が構成されている。界
磁3は、回転中心軸線CLのまわりに回転する。モータ
1は、電機子7の巻線5を、回転中心軸線CLと平行な
複数(たとえば、三つ)の電機子用軸線Eのまわりにそ
れぞれ巻回した構成を有している。本実施形態では、界
磁3が回転し、電機子7が固定子側の基台12に取付け
られたブラシレスタイプのモータ1の場合を示してい
る。
を、図1ないし図7を参照して説明する。図1は本実施
形態にかかる小型モータの正面図、図2は図1のII−II
線断面斜視図である。なお、本実施形態では、図1の紙
面手前方向,紙面裏方向を、それぞれ小型モータの上方
向,下方向として説明する。図1および図2に示すよう
に、モータの一種である小型モータ(以下、モータと記
載)1は、磁束2を発生させる界磁3と、電機子7とを
備えている。電機子7では、ボビン4に電機子巻線(以
下、巻線と記載)5をコイル状に巻回して、環状(ここ
では、円環状)の電機子コイル6が構成されている。界
磁3は、回転中心軸線CLのまわりに回転する。モータ
1は、電機子7の巻線5を、回転中心軸線CLと平行な
複数(たとえば、三つ)の電機子用軸線Eのまわりにそ
れぞれ巻回した構成を有している。本実施形態では、界
磁3が回転し、電機子7が固定子側の基台12に取付け
られたブラシレスタイプのモータ1の場合を示してい
る。
【0010】モータ1の構成について詳細に説明する。
モータ1は、第1の磁性部材としての基台12を備えて
いる。界磁3は、モータ1の基台12に支持されて回転
する回転子14を構成している。電機子7は、界磁3よ
り半径方向外方に位置して基台12に設けられている。
界磁3と電機子7との間には、ギャップBが形成されて
いる。ギャップBは、界磁3の円筒状表面8と、複数
(たとえば、三つ)のロータ対向部(電機子極歯に相
当)16,30との間に形成されている。複数(たとえ
ば、三個)の第2の磁性部材としての磁束経路用部材1
5,15a,15bは、それぞれ電機子7を構成してい
る。ロータ対向部16は磁束経路用部材15に設けら
れ、他のロータ対向部30,30は、磁束経路用部材1
5a,15bにそれぞれ設けられている。基台12は、
回転中心軸線CLと直交する面方向に配置された第1の
板状部12aを有している。基台12は、軟質磁性材
(高透磁率材料であり、たとえば鉄板)により所定形状
に形成され、回転中心軸線CLを中心として周方向全周
に配置されている。
モータ1は、第1の磁性部材としての基台12を備えて
いる。界磁3は、モータ1の基台12に支持されて回転
する回転子14を構成している。電機子7は、界磁3よ
り半径方向外方に位置して基台12に設けられている。
界磁3と電機子7との間には、ギャップBが形成されて
いる。ギャップBは、界磁3の円筒状表面8と、複数
(たとえば、三つ)のロータ対向部(電機子極歯に相
当)16,30との間に形成されている。複数(たとえ
ば、三個)の第2の磁性部材としての磁束経路用部材1
5,15a,15bは、それぞれ電機子7を構成してい
る。ロータ対向部16は磁束経路用部材15に設けら
れ、他のロータ対向部30,30は、磁束経路用部材1
5a,15bにそれぞれ設けられている。基台12は、
回転中心軸線CLと直交する面方向に配置された第1の
板状部12aを有している。基台12は、軟質磁性材
(高透磁率材料であり、たとえば鉄板)により所定形状
に形成され、回転中心軸線CLを中心として周方向全周
に配置されている。
【0011】回転中心軸線CLは、基台12の中心から
偏心した所定の位置に配置されている。三つの電機子用
軸線Eは、回転中心軸線CLと平行に設けられ、回転中
心軸線CLを中心として片方に片寄った状態で周囲に配
置されている。三つの電機子用軸線Eは、回転中心軸線
CLの周囲の任意の位置に配置されている。本実施形態
では、三つの電機子用軸線Eは、互いに異なる角度離れ
て配置されている。回転中心軸線CLと電機子用軸線E
の間の距離(半径)も、二つの電機子用軸線Eはほぼ同
じであるが、一つの電機子用軸線Eは異なっている。基
台12には、軸受支持部17が、回転中心軸線CLと同
心にかつ上方に突出して一体形成されている。軸受支持
部17の内方には、滑り軸受18が圧入固定されてい
る。滑り軸受18と、基台12に取付けられたカバー1
9の内方に配置されたスラスト軸受20とにより、軸受
部21が構成されている。回転軸13は、軸受部21に
より回転自在に支持され、回転中心軸線CLの方向に延
びている。
偏心した所定の位置に配置されている。三つの電機子用
軸線Eは、回転中心軸線CLと平行に設けられ、回転中
心軸線CLを中心として片方に片寄った状態で周囲に配
置されている。三つの電機子用軸線Eは、回転中心軸線
CLの周囲の任意の位置に配置されている。本実施形態
では、三つの電機子用軸線Eは、互いに異なる角度離れ
て配置されている。回転中心軸線CLと電機子用軸線E
の間の距離(半径)も、二つの電機子用軸線Eはほぼ同
じであるが、一つの電機子用軸線Eは異なっている。基
台12には、軸受支持部17が、回転中心軸線CLと同
心にかつ上方に突出して一体形成されている。軸受支持
部17の内方には、滑り軸受18が圧入固定されてい
る。滑り軸受18と、基台12に取付けられたカバー1
9の内方に配置されたスラスト軸受20とにより、軸受
部21が構成されている。回転軸13は、軸受部21に
より回転自在に支持され、回転中心軸線CLの方向に延
びている。
【0012】界磁3は、回転軸13に取付けられた継鉄
(ヨーク)25と、複数(たとえば、二個)の磁石2
6,26aとにより構成されている。モータ1は、二個
の磁石26,26aを有する二極機である。中空円筒状
の磁石26,26aは、継鉄25に固定され、円筒状の
表面8を有している。磁石26,26aは、継鉄25の
円筒状部27の外表面に、回転中心軸線CLを中心とし
て固着されている。一方の磁石26は、外周面がN極に
着磁されている。他方の磁石26aは、外周面がS極に
着磁されている。継鉄25の中心部には、回転軸13が
圧入固定されている。回転軸13と継鉄25と磁石2
6,26aにより、回転子14が構成されている。電機
子7は、基台12の板状部12aの上部に取付けられ、
三つの電機子ユニットを含んでいる。電機子7は、回転
中心軸線CLと同心のギャップBを、磁石26,26a
に対して保っている。電機子7は、複数(ここでは、三
個)の磁束経路用部材15,15a,15bと、絶縁部
を構成するボビン4と、電機子コイル6と、後述する連
結部材35とを備えている。
(ヨーク)25と、複数(たとえば、二個)の磁石2
6,26aとにより構成されている。モータ1は、二個
の磁石26,26aを有する二極機である。中空円筒状
の磁石26,26aは、継鉄25に固定され、円筒状の
表面8を有している。磁石26,26aは、継鉄25の
円筒状部27の外表面に、回転中心軸線CLを中心とし
て固着されている。一方の磁石26は、外周面がN極に
着磁されている。他方の磁石26aは、外周面がS極に
着磁されている。継鉄25の中心部には、回転軸13が
圧入固定されている。回転軸13と継鉄25と磁石2
6,26aにより、回転子14が構成されている。電機
子7は、基台12の板状部12aの上部に取付けられ、
三つの電機子ユニットを含んでいる。電機子7は、回転
中心軸線CLと同心のギャップBを、磁石26,26a
に対して保っている。電機子7は、複数(ここでは、三
個)の磁束経路用部材15,15a,15bと、絶縁部
を構成するボビン4と、電機子コイル6と、後述する連
結部材35とを備えている。
【0013】磁束経路用部材15,15a,15bは、
軟質磁性材(たとえば、鉄板)により形成されている。
各磁束経路用部材15,15a,15bは、電機子用軸
線Eごとにそれぞれ配置されて互いに分離されており、
電機子用軸線Eの位置で基台12に磁気的に接続された
状態で取付けられている。一つの磁束経路用部材15
は、回転中心軸線CLから離れた所定位置(図1の右方
の位置)に配置されている。他の一対の磁束経路用部材
15a,15bは、回転中心軸線CLを中心とし、磁束
経路用部材15を挟んで一方側と他方側(図1の上方と
下方)に配置されている。磁束経路用部材15は、ロー
タ対向部16と第2の板状部28を有している。他の磁
束経路用部材15a,15bは、ロータ対向部30と第
2の板状部29を有している。磁束経路用部材15,1
5a,15bのロータ対向部16,30は、回転子14
に対向する部材であり、ギャップBを介して磁石26,
26aに対向している。すなわち、ロータ対向部16,
30の部分円筒状の内周面70aが、ギャップBを維持
して磁石26,26aの円筒状外周面に対向している。
軟質磁性材(たとえば、鉄板)により形成されている。
各磁束経路用部材15,15a,15bは、電機子用軸
線Eごとにそれぞれ配置されて互いに分離されており、
電機子用軸線Eの位置で基台12に磁気的に接続された
状態で取付けられている。一つの磁束経路用部材15
は、回転中心軸線CLから離れた所定位置(図1の右方
の位置)に配置されている。他の一対の磁束経路用部材
15a,15bは、回転中心軸線CLを中心とし、磁束
経路用部材15を挟んで一方側と他方側(図1の上方と
下方)に配置されている。磁束経路用部材15は、ロー
タ対向部16と第2の板状部28を有している。他の磁
束経路用部材15a,15bは、ロータ対向部30と第
2の板状部29を有している。磁束経路用部材15,1
5a,15bのロータ対向部16,30は、回転子14
に対向する部材であり、ギャップBを介して磁石26,
26aに対向している。すなわち、ロータ対向部16,
30の部分円筒状の内周面70aが、ギャップBを維持
して磁石26,26aの円筒状外周面に対向している。
【0014】一つの磁束経路用部材15の第2の板状部
28は、基台12から離れて基台12とほぼ平行に配置
されている。ロータ対向部16は、第2の板状部28に
対してほぼ直角に設けられている。第2の板状部28と
ロータ対向部16は、板材を折曲して一体形成されてい
る。二つの磁束経路用部材15a,15bにおいても、
第2の板状部29は、基台12から離れて基台12とほ
ぼ平行に配置されている。ロータ対向部30は、第2の
板状部29に対してほぼ直角に設けられている。第2の
板状部29とロータ対向部30は、板材を折曲して一体
形成されている。
28は、基台12から離れて基台12とほぼ平行に配置
されている。ロータ対向部16は、第2の板状部28に
対してほぼ直角に設けられている。第2の板状部28と
ロータ対向部16は、板材を折曲して一体形成されてい
る。二つの磁束経路用部材15a,15bにおいても、
第2の板状部29は、基台12から離れて基台12とほ
ぼ平行に配置されている。ロータ対向部30は、第2の
板状部29に対してほぼ直角に設けられている。第2の
板状部29とロータ対向部30は、板材を折曲して一体
形成されている。
【0015】電機子7は、磁性材により形成されたほぼ
U字状の複数(ここでは、三個)の連結部材35を有し
ている。連結部材35は、電機子用軸線Eの位置に配置
され、回転中心軸線CLとほぼ平行な方向を向いて、基
台12と第2の板状部28,29を連結している。連結
部材35は、電機子用軸線Eの方向に延びて、ボビン4
の中空胴部38に嵌合している。磁束2は、連結部材3
5を介して基台12と第2の板状部28,29との間を
通るようになっている。電機子用軸線Eの位置におい
て、基台12にはそれぞれ上方に突出する突出部36が
形成され、第2の板状部28,29にも大径の貫通孔3
7が形成されている。連結部材35は、その下端部の小
径の係合孔34に基台12の突出部36が係合すること
により、基台12に固定されている。また、連結部材3
5は、その上部が、第2の板状部28,29の大径の貫
通孔37に挿入されるとともに、第2の板状部28,2
9に固定されている。このように、連結部材35は、ボ
ビン4を位置決め保持する機能、電機子7の鉄心として
の機能、磁束2の通過経路の一部を構成する機能、基台
12に対して磁束経路用部材15,15a,15bを固
定する機能などを有している。
U字状の複数(ここでは、三個)の連結部材35を有し
ている。連結部材35は、電機子用軸線Eの位置に配置
され、回転中心軸線CLとほぼ平行な方向を向いて、基
台12と第2の板状部28,29を連結している。連結
部材35は、電機子用軸線Eの方向に延びて、ボビン4
の中空胴部38に嵌合している。磁束2は、連結部材3
5を介して基台12と第2の板状部28,29との間を
通るようになっている。電機子用軸線Eの位置におい
て、基台12にはそれぞれ上方に突出する突出部36が
形成され、第2の板状部28,29にも大径の貫通孔3
7が形成されている。連結部材35は、その下端部の小
径の係合孔34に基台12の突出部36が係合すること
により、基台12に固定されている。また、連結部材3
5は、その上部が、第2の板状部28,29の大径の貫
通孔37に挿入されるとともに、第2の板状部28,2
9に固定されている。このように、連結部材35は、ボ
ビン4を位置決め保持する機能、電機子7の鉄心として
の機能、磁束2の通過経路の一部を構成する機能、基台
12に対して磁束経路用部材15,15a,15bを固
定する機能などを有している。
【0016】ボビン4は、基台12および磁束経路用部
材15,15a,15bの一方または両方に取付けられ
ており、電機子用軸線Eとほぼ同心に配置されている。
ボビン4の中空胴部38には連結部材35が嵌合してい
る。ボビン4の上面39は、第2の板状部28,29に
接触し、下面40は基台12の第1の板状部12aに接
触している。これにより、ボビン4は、連結部材35を
介して、基台12および磁束経路用部材15,15a,
15bの少なくとも一方により保持されている。
材15,15a,15bの一方または両方に取付けられ
ており、電機子用軸線Eとほぼ同心に配置されている。
ボビン4の中空胴部38には連結部材35が嵌合してい
る。ボビン4の上面39は、第2の板状部28,29に
接触し、下面40は基台12の第1の板状部12aに接
触している。これにより、ボビン4は、連結部材35を
介して、基台12および磁束経路用部材15,15a,
15bの少なくとも一方により保持されている。
【0017】ほぼ円環状のホルダ41は、基台12に固
定され、複数(ここでは、三個)のロータ対向部16,
30(または、その近傍であってもよい。)を保持して
いる。これにより、ロータ対向部16,30は、ホルダ
41を介して基台12に固定されている。プリント配線
板42は、ホルダ41と基台12の間に挟持された状態
で基台12に取付けられているので、プリント配線板4
2の位置決め保持が容易になる。プリント配線板42に
は、少なくとも電機子7の巻線5(本実施形態では、巻
線5とホール素子の端子)が接続されるようになってい
る。基台12は、回転軸13,電機子7(ここでは、ロ
ータ対向部16,30,ホルダ41,連結部材35,ボ
ビン4など)およびプリント配線板42などを支持する
機能、音響・映像機器などにモータ1を取付けるための
取付け部としての機能、磁束2の通過経路の一部を構成
する機能などを有している。
定され、複数(ここでは、三個)のロータ対向部16,
30(または、その近傍であってもよい。)を保持して
いる。これにより、ロータ対向部16,30は、ホルダ
41を介して基台12に固定されている。プリント配線
板42は、ホルダ41と基台12の間に挟持された状態
で基台12に取付けられているので、プリント配線板4
2の位置決め保持が容易になる。プリント配線板42に
は、少なくとも電機子7の巻線5(本実施形態では、巻
線5とホール素子の端子)が接続されるようになってい
る。基台12は、回転軸13,電機子7(ここでは、ロ
ータ対向部16,30,ホルダ41,連結部材35,ボ
ビン4など)およびプリント配線板42などを支持する
機能、音響・映像機器などにモータ1を取付けるための
取付け部としての機能、磁束2の通過経路の一部を構成
する機能などを有している。
【0018】モータ1には、電子整流回路(図示せず)
が設けられている。この電子整流回路は、ホール素子な
ど磁極センサで界磁3がどの位置にあるかを検知して信
号を出力する。本実施形態では、回転子14を構成する
磁石26,26aの位置を検出するために、ホール素子
76がホルダ41に取付けられている。ホール素子76
から出力される信号に基づいて電子整流回路を制御すれ
ば、回転磁界が発生する。前記構成のモータ1におい
て、ホール素子76と電子整流回路を介して巻線5に電
流を流して回転磁界を発生させる。すると、回転磁界中
に存在する回転子14の磁石26,26aが磁力により
吸引されて、回転子14に回転力が付与され、回転子1
4は回転運動をする。これにより、モータ1は、回転す
る回転軸13を介して音響・映像機器などを駆動する。
が設けられている。この電子整流回路は、ホール素子な
ど磁極センサで界磁3がどの位置にあるかを検知して信
号を出力する。本実施形態では、回転子14を構成する
磁石26,26aの位置を検出するために、ホール素子
76がホルダ41に取付けられている。ホール素子76
から出力される信号に基づいて電子整流回路を制御すれ
ば、回転磁界が発生する。前記構成のモータ1におい
て、ホール素子76と電子整流回路を介して巻線5に電
流を流して回転磁界を発生させる。すると、回転磁界中
に存在する回転子14の磁石26,26aが磁力により
吸引されて、回転子14に回転力が付与され、回転子1
4は回転運動をする。これにより、モータ1は、回転す
る回転軸13を介して音響・映像機器などを駆動する。
【0019】次に、モータ1における磁束2の通過経路
43について説明する。この通過経路43は、三次元的
に複数回、90度ずつ曲げられている。N極の磁石26
がロータ対向部16に対向するときは、磁石26で発生
した磁束2は、ギャップBを通ってロータ対向部16に
入る。次いで、磁束2は、回転中心軸線CLとほぼ平行
にロータ対向部16内を上方に通ったのち、ほぼ90度
曲がって第2の板状部28内を通る。すなわち、磁束2
は、矢印F1に示すように、第2の板状部28内を回転
中心軸線CLとほぼ直交する方向に通る。
43について説明する。この通過経路43は、三次元的
に複数回、90度ずつ曲げられている。N極の磁石26
がロータ対向部16に対向するときは、磁石26で発生
した磁束2は、ギャップBを通ってロータ対向部16に
入る。次いで、磁束2は、回転中心軸線CLとほぼ平行
にロータ対向部16内を上方に通ったのち、ほぼ90度
曲がって第2の板状部28内を通る。すなわち、磁束2
は、矢印F1に示すように、第2の板状部28内を回転
中心軸線CLとほぼ直交する方向に通る。
【0020】次に、磁束2は連結部材35に集中し、矢
印F2に示すように、電機子用軸線Eとほぼ平行に下方
に通る。磁束2は、連結部材35の下部で90度曲がる
とともに二方向に分岐される。分岐した一部の磁束2
は、矢印F3に示すように、基台12内を隣の連結部材
35に通ったのち90度曲がり、連結部材35内を通っ
て上昇する。そして、磁束2は、90度曲がって、矢印
F4に示すように、第2の板状部29内を通ったのち、
他方の磁石26aに戻る。連結部材35の下部で分岐し
た残りの磁束2は、矢印F5に示すように、基台12を
通って、隣の他方の連結部材35の下部を通る。そし
て、この磁束2は、90度曲がって上昇したのち、矢印
F6に示すように、他方の磁石26aに戻ることにな
る。
印F2に示すように、電機子用軸線Eとほぼ平行に下方
に通る。磁束2は、連結部材35の下部で90度曲がる
とともに二方向に分岐される。分岐した一部の磁束2
は、矢印F3に示すように、基台12内を隣の連結部材
35に通ったのち90度曲がり、連結部材35内を通っ
て上昇する。そして、磁束2は、90度曲がって、矢印
F4に示すように、第2の板状部29内を通ったのち、
他方の磁石26aに戻る。連結部材35の下部で分岐し
た残りの磁束2は、矢印F5に示すように、基台12を
通って、隣の他方の連結部材35の下部を通る。そし
て、この磁束2は、90度曲がって上昇したのち、矢印
F6に示すように、他方の磁石26aに戻ることにな
る。
【0021】次に、ボビン4について説明する。図3
は、モータ1の電機子7と基台12を示す分解斜視図、
図4はボビン4の外形を示す斜視図で、図4(A),
(B)は、それぞれボビン4を上方,下方から見た状態
を示している。図5はボビン4を上方から見た正面図、
図6は図5のVI部拡大斜視図、図7は図5のVII−VII線
断面斜視図である。図3ないし図5に示すように、ボビ
ン4には、巻線5がコイル状に巻回されて環状(ここで
は、円環状)の電機子コイル6を構成している。ボビン
4は、外周部50に巻線5が巻回される中空胴部38
と、第1の鍔としての下鍔51と、第2の鍔としての上
鍔52とを有している。
は、モータ1の電機子7と基台12を示す分解斜視図、
図4はボビン4の外形を示す斜視図で、図4(A),
(B)は、それぞれボビン4を上方,下方から見た状態
を示している。図5はボビン4を上方から見た正面図、
図6は図5のVI部拡大斜視図、図7は図5のVII−VII線
断面斜視図である。図3ないし図5に示すように、ボビ
ン4には、巻線5がコイル状に巻回されて環状(ここで
は、円環状)の電機子コイル6を構成している。ボビン
4は、外周部50に巻線5が巻回される中空胴部38
と、第1の鍔としての下鍔51と、第2の鍔としての上
鍔52とを有している。
【0022】下鍔51および上鍔52は、中空胴部38
の下端(一方の端部)53と上端(他方の端部)54に
それぞれ形成されて、互いにほぼ平行になっている。下
鍔51は、複数の第1の扇状板部(以下、下板と記載)
55により構成されている。上鍔52は、複数の第2の
扇状板部(以下、上板と記載)56により構成されてい
る。下板55と上板56は、ボビン4の中心軸線CL1
と平行な方向から見て、互い違いにかつ重なり合わない
ように配置されている。図示するボビン4では、下板5
5が三枚,上板56が三枚の場合を示している。なお、
下板55と上板56の枚数は、互い違いにかつ重なり合
わないように配置されていれば何枚であってもよいが、
本実施形態のように、両方の枚数が複数(たとえば、二
ないし四枚)でかつ同数であるのが好ましい。ボビン4
は、絶縁性合成樹脂たとえばポリアセタールなど絶縁性
材料により一体的に成形されている。ポリアセタールは
容易に薄肉成形できるので好ましい。なお、ボビン4の
材質は、液晶ポリマー,ナイロン,ABS樹脂(アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体),紙など
であってもよい。
の下端(一方の端部)53と上端(他方の端部)54に
それぞれ形成されて、互いにほぼ平行になっている。下
鍔51は、複数の第1の扇状板部(以下、下板と記載)
55により構成されている。上鍔52は、複数の第2の
扇状板部(以下、上板と記載)56により構成されてい
る。下板55と上板56は、ボビン4の中心軸線CL1
と平行な方向から見て、互い違いにかつ重なり合わない
ように配置されている。図示するボビン4では、下板5
5が三枚,上板56が三枚の場合を示している。なお、
下板55と上板56の枚数は、互い違いにかつ重なり合
わないように配置されていれば何枚であってもよいが、
本実施形態のように、両方の枚数が複数(たとえば、二
ないし四枚)でかつ同数であるのが好ましい。ボビン4
は、絶縁性合成樹脂たとえばポリアセタールなど絶縁性
材料により一体的に成形されている。ポリアセタールは
容易に薄肉成形できるので好ましい。なお、ボビン4の
材質は、液晶ポリマー,ナイロン,ABS樹脂(アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体),紙など
であってもよい。
【0023】ボビン4を成形するための合せ金型が、パ
ーティングラインで、ボビン中心軸線CL1と平行でか
つ互いに逆方向のみに分離することにより、ボビン4が
一体成形されるようになっている。中心軸線CL1と平
行な方向から見たとき、隣り合う下板55と上板56の
間には隙間57が形成される。隙間57は、下板55の
側面55aと上板56の側面56aとの間に形成され、
ほぼ半径方向に延びて所定寸法dを有している。隙間5
7は、中心軸線CL1を中心として放射状に複数形成さ
れることになる。なお、合せ金型を分離できれば、隙間
57はぼ零であってもよい。このように、ボビン4の下
板55と上板56が、互い違いにかつ重なり合わないよ
うに配置されているので、ボビン4を成形するための金
型の構造を簡略化して、モータを容易に製造することが
できる。上述のように、隣り合う下板55と上板56の
間には隙間57が設けられている。したがって、合せ金
型が、中心軸線CL1と平行でかつ互いに逆方向に分離
する際に、合せ金型をパーティングラインでスムーズに
分離することができる。
ーティングラインで、ボビン中心軸線CL1と平行でか
つ互いに逆方向のみに分離することにより、ボビン4が
一体成形されるようになっている。中心軸線CL1と平
行な方向から見たとき、隣り合う下板55と上板56の
間には隙間57が形成される。隙間57は、下板55の
側面55aと上板56の側面56aとの間に形成され、
ほぼ半径方向に延びて所定寸法dを有している。隙間5
7は、中心軸線CL1を中心として放射状に複数形成さ
れることになる。なお、合せ金型を分離できれば、隙間
57はぼ零であってもよい。このように、ボビン4の下
板55と上板56が、互い違いにかつ重なり合わないよ
うに配置されているので、ボビン4を成形するための金
型の構造を簡略化して、モータを容易に製造することが
できる。上述のように、隣り合う下板55と上板56の
間には隙間57が設けられている。したがって、合せ金
型が、中心軸線CL1と平行でかつ互いに逆方向に分離
する際に、合せ金型をパーティングラインでスムーズに
分離することができる。
【0024】ボビン4の下鍔51と上鍔52を互い違い
にしている。その結果、下鍔51の複数の下板55どう
しは互いに分離され、上鍔52の複数の上板56どうし
も互いに分離されている。したがって、下板55と上板
56の間に収納された電機子コイル6の露出面積が大き
くなるので、ボビン4は放熱効果を発揮する。その結
果、電機子コイル6で発生する熱がボビン4の外部に発
散して、電機子コイル6の温度上昇が抑制される。これ
により、電機子コイル6の電気抵抗を低く維持して、電
流を十分に流すことができるので、モータ1は、常時所
定の性能を発揮することができる。
にしている。その結果、下鍔51の複数の下板55どう
しは互いに分離され、上鍔52の複数の上板56どうし
も互いに分離されている。したがって、下板55と上板
56の間に収納された電機子コイル6の露出面積が大き
くなるので、ボビン4は放熱効果を発揮する。その結
果、電機子コイル6で発生する熱がボビン4の外部に発
散して、電機子コイル6の温度上昇が抑制される。これ
により、電機子コイル6の電気抵抗を低く維持して、電
流を十分に流すことができるので、モータ1は、常時所
定の性能を発揮することができる。
【0025】少なくとも一つ(本実施形態では、一つ)
の所定の下板55には、上鍔52とは反対側に突出する
突出部60が形成されている。突出部60は、中空胴部
38から下板55の外周縁61まで延びている。突出部
60は、基台12に形成された細長いボビン位置決め用
孔62に係合するようになっている。なお、突出部60
は半径方向に延びているが、半径方向以外の方向であっ
てもよい。突出部60がボビン位置決め用孔62に係合
することにより、ボビン4は、基台12に径方向および
周方向に関して位置決めされる。したがって、ボビン4
が周方向に位置ずれすることがなくなり、ボビン4の組
み込み作業と巻線5の接続作業が容易になる。突出部6
0を基台12のボビン位置決め用孔62に係合させてい
るので、ボビン4を組み込んだ状態では、突出部60が
下鍔51の厚みに影響を与えないので、モータ1を薄型
化することができる。なお、ボビンを上下逆さまにし、
ボビン位置決め用孔を磁束経路用部材15,15a,1
5bに設けて、このボビン位置決め用孔にボビンの突出
部60を係合させてもよい。
の所定の下板55には、上鍔52とは反対側に突出する
突出部60が形成されている。突出部60は、中空胴部
38から下板55の外周縁61まで延びている。突出部
60は、基台12に形成された細長いボビン位置決め用
孔62に係合するようになっている。なお、突出部60
は半径方向に延びているが、半径方向以外の方向であっ
てもよい。突出部60がボビン位置決め用孔62に係合
することにより、ボビン4は、基台12に径方向および
周方向に関して位置決めされる。したがって、ボビン4
が周方向に位置ずれすることがなくなり、ボビン4の組
み込み作業と巻線5の接続作業が容易になる。突出部6
0を基台12のボビン位置決め用孔62に係合させてい
るので、ボビン4を組み込んだ状態では、突出部60が
下鍔51の厚みに影響を与えないので、モータ1を薄型
化することができる。なお、ボビンを上下逆さまにし、
ボビン位置決め用孔を磁束経路用部材15,15a,1
5bに設けて、このボビン位置決め用孔にボビンの突出
部60を係合させてもよい。
【0026】突出部60には、中空胴部38の外周部5
0から下板55の外周縁61まで半径方向(半径方向以
外の方向でもよい。)に連通し、巻線5を挿通可能なス
リット63が形成されている。したがって、ボビン4に
巻線5を巻回する際には、巻線5の巻き始め線5aを下
板55の外周縁61側の開口部からスリット63に通せ
ばよい。すると、巻き始め線5aは、ボビン4の外部か
らスリット63を挿通して中空胴部38の外周部50に
直接導かれる。その結果、巻き始め線5aをコイル巻回
作業エリアから退避させた状態で、コイル巻回作業を行
うことができる。したがって、コイル巻回作業中に巻き
始め線5aを巻き込む恐れがなくなる。また、スリット
63がプリント配線板42の所定の電気的接続部(たと
えば、半田付け部)65の位置に対応するように、ボビ
ン位置決め用孔62が基台12に形成されている。突出
部60をボビン位置決め用孔62に係合させて、ボビン
4を位置決めすれば、スリット63が必然的に電気的接
続部65の位置に対応して位置決めされるので、巻き始
め線5aの配線作業が容易になる。
0から下板55の外周縁61まで半径方向(半径方向以
外の方向でもよい。)に連通し、巻線5を挿通可能なス
リット63が形成されている。したがって、ボビン4に
巻線5を巻回する際には、巻線5の巻き始め線5aを下
板55の外周縁61側の開口部からスリット63に通せ
ばよい。すると、巻き始め線5aは、ボビン4の外部か
らスリット63を挿通して中空胴部38の外周部50に
直接導かれる。その結果、巻き始め線5aをコイル巻回
作業エリアから退避させた状態で、コイル巻回作業を行
うことができる。したがって、コイル巻回作業中に巻き
始め線5aを巻き込む恐れがなくなる。また、スリット
63がプリント配線板42の所定の電気的接続部(たと
えば、半田付け部)65の位置に対応するように、ボビ
ン位置決め用孔62が基台12に形成されている。突出
部60をボビン位置決め用孔62に係合させて、ボビン
4を位置決めすれば、スリット63が必然的に電気的接
続部65の位置に対応して位置決めされるので、巻き始
め線5aの配線作業が容易になる。
【0027】ところで、ボビンに電機子巻線を積層巻き
するためには、巻き始めをどのように行うかが重要であ
る。そこで、本発明では、巻き始め線5aを、鍔の内面
に沿わせることなく、ボビン4の外部からスリット63
を通して中空胴部38の外周部50に直接導いている。
また、スリット63を通っている巻き始め線5aを、突
出部60で係止させて任意の方向に向けることもでき
る。したがって、巻き始め線5aが邪魔になることがな
いので、積層巻きが可能になる。ボビン4に巻回される
巻線5の巻回数が同じ場合には、省スペースで高密度な
電機子コイル6を形成することができる。その結果、ボ
ビン4を中心軸線CL1方向に薄型化できることにな
り、モータ1の全体も小型,薄型化できる。一方、ボビ
ン4のサイズが同じ場合には、積層巻きにより巻線5の
巻回数を増やすことができるので、モータ1の出力を大
きくでき、かつ消費電流も小さくなる。
するためには、巻き始めをどのように行うかが重要であ
る。そこで、本発明では、巻き始め線5aを、鍔の内面
に沿わせることなく、ボビン4の外部からスリット63
を通して中空胴部38の外周部50に直接導いている。
また、スリット63を通っている巻き始め線5aを、突
出部60で係止させて任意の方向に向けることもでき
る。したがって、巻き始め線5aが邪魔になることがな
いので、積層巻きが可能になる。ボビン4に巻回される
巻線5の巻回数が同じ場合には、省スペースで高密度な
電機子コイル6を形成することができる。その結果、ボ
ビン4を中心軸線CL1方向に薄型化できることにな
り、モータ1の全体も小型,薄型化できる。一方、ボビ
ン4のサイズが同じ場合には、積層巻きにより巻線5の
巻回数を増やすことができるので、モータ1の出力を大
きくでき、かつ消費電流も小さくなる。
【0028】図4ないし図7に示すように、下板55の
外周縁61には、巻き始め線引き出し部64が形成され
て、突出部60と一体になっている。巻き始め線引き出
し部64は、外周縁61から湾曲して(たとえば、部分
円弧状)、半径方向外方に若干突出しており、その内部
はスリット63と連通している。なお、巻き始め線引き
出し部64は、突出部60とは別体であってもよい。巻
き始め線引き出し部64は、スリット63を通る巻線5
の巻き始め線5aを、基台12に接触させないで、プリ
ント配線板42の電気的接続部65の方向に案内する機
能を有している。そのために、巻き始め線引き出し部6
4の位置は、プリント配線板42の電気的接続部65の
位置に対応するようになっている。
外周縁61には、巻き始め線引き出し部64が形成され
て、突出部60と一体になっている。巻き始め線引き出
し部64は、外周縁61から湾曲して(たとえば、部分
円弧状)、半径方向外方に若干突出しており、その内部
はスリット63と連通している。なお、巻き始め線引き
出し部64は、突出部60とは別体であってもよい。巻
き始め線引き出し部64は、スリット63を通る巻線5
の巻き始め線5aを、基台12に接触させないで、プリ
ント配線板42の電気的接続部65の方向に案内する機
能を有している。そのために、巻き始め線引き出し部6
4の位置は、プリント配線板42の電気的接続部65の
位置に対応するようになっている。
【0029】スリット63と巻き始め線引き出し部64
を有する突出部60は、ボビン4を成形するための合せ
金型が、パーティングラインで、ボビン中心軸線CL1
と平行でかつ互いに逆方向のみに分離可能な構成になっ
ている(図6,図7)。また、巻き始め線引き出し部6
4を設け、巻き始め線5aが、導電性の基台12に直接
接触しないようにしている。その結果、巻き始め線5a
の配線作業時やモータ1の使用時などに、巻線5の絶縁
皮膜が剥離することを防止できる。これにより、巻き始
め線5aと基台12など固定子構成部品との絶縁を維持
して、漏電を防止することができる。
を有する突出部60は、ボビン4を成形するための合せ
金型が、パーティングラインで、ボビン中心軸線CL1
と平行でかつ互いに逆方向のみに分離可能な構成になっ
ている(図6,図7)。また、巻き始め線引き出し部6
4を設け、巻き始め線5aが、導電性の基台12に直接
接触しないようにしている。その結果、巻き始め線5a
の配線作業時やモータ1の使用時などに、巻線5の絶縁
皮膜が剥離することを防止できる。これにより、巻き始
め線5aと基台12など固定子構成部品との絶縁を維持
して、漏電を防止することができる。
【0030】前記モータ1では、巻線5が回転中心軸線
CLと平行な複数の電機子用軸線Eのまわりにそれぞれ
巻回されている。その結果、磁束の通過経路43は、回
転中心軸線CLとほぼ平行な方向,ほぼ垂直な方向およ
び所定の方向に複数回、三次元的に曲がることになる。
これにより、巻線5の巻回数により増減する巻線部の嵩
方向寸法Dは、回転中心軸線CLと直交する方向に変化
することになるので、巻線5の巻回数を増やすことがで
きる。モータ1の出力トルクは、磁石26,26aで発
生した巻線5と鎖交する磁束量と、巻線5の巻回数と、
電機子7に流れる電流との積に比例する。本発明では、
巻線5の巻回数を自在に増やすことができるので、高価
な高性能磁石を使用して磁束の量を増やさなくても、低
性能の磁石26,26aを使用して低コストで所望の出
力トルクを得ることができる。モータ1の回転中心軸線
CLと平行な方向の寸法(モータ全長)を増やさない
で、巻線5の巻回数を増やすことができる。したがっ
て、モータ1の全体を薄型化することができるととも
に、出力トルクを所望の値まで増やすこともできる。
CLと平行な複数の電機子用軸線Eのまわりにそれぞれ
巻回されている。その結果、磁束の通過経路43は、回
転中心軸線CLとほぼ平行な方向,ほぼ垂直な方向およ
び所定の方向に複数回、三次元的に曲がることになる。
これにより、巻線5の巻回数により増減する巻線部の嵩
方向寸法Dは、回転中心軸線CLと直交する方向に変化
することになるので、巻線5の巻回数を増やすことがで
きる。モータ1の出力トルクは、磁石26,26aで発
生した巻線5と鎖交する磁束量と、巻線5の巻回数と、
電機子7に流れる電流との積に比例する。本発明では、
巻線5の巻回数を自在に増やすことができるので、高価
な高性能磁石を使用して磁束の量を増やさなくても、低
性能の磁石26,26aを使用して低コストで所望の出
力トルクを得ることができる。モータ1の回転中心軸線
CLと平行な方向の寸法(モータ全長)を増やさない
で、巻線5の巻回数を増やすことができる。したがっ
て、モータ1の全体を薄型化することができるととも
に、出力トルクを所望の値まで増やすこともできる。
【0031】前記構成のモータ1によれば、モータ1を
取付けるためのスペースに応じて、基台12の形状や回
転中心軸線CLの位置を自在に調整して設計することが
できる。これにより、モータ全体を任意の形状にして、
モータを前記スペースに良好にセットすることができ
る。本発明では、巻線部の嵩方向寸法D(図2)が、電
機子巻線の巻回数により径方向外方に変化することにな
る。したがって、モータ1のように、基台12における
径方向の形状を自在に設計することができる。また、モ
ータ1の製造時には、磁束経路用部材15,15a,1
5bは、基台12からそれぞれ分離可能になっている。
したがって、各ボビン4に巻線5を巻回した後、ボビン
4と磁束経路用部材15,15a,15bを基台12に
容易に取付けることができる。これにより、回転中心軸
線CLが基台12の中心から偏心しているモータ1で
も、ボビン4に巻線5を容易に巻回してモータ1を簡単
に製造することができる。
取付けるためのスペースに応じて、基台12の形状や回
転中心軸線CLの位置を自在に調整して設計することが
できる。これにより、モータ全体を任意の形状にして、
モータを前記スペースに良好にセットすることができ
る。本発明では、巻線部の嵩方向寸法D(図2)が、電
機子巻線の巻回数により径方向外方に変化することにな
る。したがって、モータ1のように、基台12における
径方向の形状を自在に設計することができる。また、モ
ータ1の製造時には、磁束経路用部材15,15a,1
5bは、基台12からそれぞれ分離可能になっている。
したがって、各ボビン4に巻線5を巻回した後、ボビン
4と磁束経路用部材15,15a,15bを基台12に
容易に取付けることができる。これにより、回転中心軸
線CLが基台12の中心から偏心しているモータ1で
も、ボビン4に巻線5を容易に巻回してモータ1を簡単
に製造することができる。
【0032】本実施形態では、複数の電機子用軸線E
が、回転中心軸線CLの周囲の任意の位置に配置されて
いる場合を示している。他の例としては、回転中心軸線
CLが、たとえば円形の基台の中心に配置され、複数
(たとえば、三つ)の電機子用軸線Eが、回転中心軸線
CLを中心として同一角度離れ、かつ、回転中心軸線C
Lから同一距離(半径)に配置されている場合などがあ
る。本実施形態では、界磁3を構成する複数の磁石2
6,26aが連続的に配置された場合を示している。な
お、隣り合う磁石と磁石の間にスペースがある場合であ
ってもよい。この場合には、電機子と対向してギャップ
を形成する界磁表面は、部分的な円筒状になる。この界
磁表面も、本発明における界磁の円筒状表面に含まれ
る。前記電機子用軸線Eは、回転中心軸線CLに対して
平行な場合を示したが、回転中心軸線CLに対して若干
傾斜していても、ほぼ平行であればよい。前記第1の板
状部12a,第2の板状部28,29は、均一な厚みの
平板からなっている場合を示したが、テーパを有する
板、または、前記平板もしくは前記テーパ状板を若干ね
じった形状の板であってもよい。
が、回転中心軸線CLの周囲の任意の位置に配置されて
いる場合を示している。他の例としては、回転中心軸線
CLが、たとえば円形の基台の中心に配置され、複数
(たとえば、三つ)の電機子用軸線Eが、回転中心軸線
CLを中心として同一角度離れ、かつ、回転中心軸線C
Lから同一距離(半径)に配置されている場合などがあ
る。本実施形態では、界磁3を構成する複数の磁石2
6,26aが連続的に配置された場合を示している。な
お、隣り合う磁石と磁石の間にスペースがある場合であ
ってもよい。この場合には、電機子と対向してギャップ
を形成する界磁表面は、部分的な円筒状になる。この界
磁表面も、本発明における界磁の円筒状表面に含まれ
る。前記電機子用軸線Eは、回転中心軸線CLに対して
平行な場合を示したが、回転中心軸線CLに対して若干
傾斜していても、ほぼ平行であればよい。前記第1の板
状部12a,第2の板状部28,29は、均一な厚みの
平板からなっている場合を示したが、テーパを有する
板、または、前記平板もしくは前記テーパ状板を若干ね
じった形状の板であってもよい。
【0033】本発明は、巻線5の巻回数を増やして、巻
線部の体積を増加させることが可能である。したがっ
て、モータの外形寸法を径方向外方に拡大する余裕があ
って、モータ全体の薄型化と低コスト化の要求が強い場
合に、本発明は最適な構造のモータを提供することがで
きる。また、電機子巻線の巻回数を容易に増やすことが
できるので、出力トルクを所望の値まで増加させて、モ
ータ特性を向上させることもできる。
線部の体積を増加させることが可能である。したがっ
て、モータの外形寸法を径方向外方に拡大する余裕があ
って、モータ全体の薄型化と低コスト化の要求が強い場
合に、本発明は最適な構造のモータを提供することがで
きる。また、電機子巻線の巻回数を容易に増やすことが
できるので、出力トルクを所望の値まで増加させて、モ
ータ特性を向上させることもできる。
【0034】なお、上述のブラシレスタイプのモータ1
のほかに、本発明のモータは、ブラシと整流子を有する
モータ、およびステッピングモータであってもよい。ま
た、ボビンを有するモータであれば、直流モータのほか
交流モータであってもよい。本実施形態では、電機子7
のボビン4が固定子側に設けられたモータ1について説
明したが、回転子側にボビンが設けられたモータであっ
てもよい。すなわち、ボビンを有する電機子が回転して
も回転しなくてもよく、また、特定の極数や溝数のモー
タに限定されることはない。なお、各図中同一符号は同
一または相当部分を示す。
のほかに、本発明のモータは、ブラシと整流子を有する
モータ、およびステッピングモータであってもよい。ま
た、ボビンを有するモータであれば、直流モータのほか
交流モータであってもよい。本実施形態では、電機子7
のボビン4が固定子側に設けられたモータ1について説
明したが、回転子側にボビンが設けられたモータであっ
てもよい。すなわち、ボビンを有する電機子が回転して
も回転しなくてもよく、また、特定の極数や溝数のモー
タに限定されることはない。なお、各図中同一符号は同
一または相当部分を示す。
【0035】
【発明の効果】本発明にかかるボビンを有するモータは
上述のように構成したので、ボビンを成形するための金
型の構造を簡略化でき、また、ボビンが放熱効果を発揮
することができる。
上述のように構成したので、ボビンを成形するための金
型の構造を簡略化でき、また、ボビンが放熱効果を発揮
することができる。
【図1】図1ないし図7は本発明の実施形態の一例を示
す図で、図1は小型モータの正面図である。
す図で、図1は小型モータの正面図である。
【図2】図1のII−II線断面斜視図である。
【図3】前記小型モータの電機子と基台を示す分解斜視
図である。
図である。
【図4】本発明のボビンの外形を示す斜視図で、図4
(A),(B)は、それぞれボビンを上方,下方から見
た状態を示している。
(A),(B)は、それぞれボビンを上方,下方から見
た状態を示している。
【図5】前記ボビンを上方から見た正面図である。
【図6】図5のVI部拡大斜視図である。
【図7】図5のVII−VII線断面斜視図である。
1 小型モータ(モータ) 2 磁束 3 界磁 4 ボビン 5 電機子巻線 5a 巻き始め線 6 電機子コイル 7 電機子 12 基台 38 中空胴部 50 外周部 51 下鍔(第1の鍔) 52 上鍔(第2の鍔) 53 下端(一方の端部) 54 上端(他方の端部) 55 下板(第1の扇状板部) 56 上板(第2の扇状板部) 60 突出部 61 外周縁 62 ボビン位置決め用孔 63 スリット 64 巻き始め線引き出し部 65 電気的接続部 CL 回転中心軸線 CL1 ボビンの中心軸線 E 電機子用軸線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉田 良一 千葉県印旛郡本埜村竜腹寺280番地 マブ チモーター株式会社技術センター内 (72)発明者 古川 真治 千葉県印旛郡本埜村竜腹寺280番地 マブ チモーター株式会社技術センター内 (72)発明者 飯尾 真也 千葉県印旛郡本埜村竜腹寺280番地 マブ チモーター株式会社技術センター内 (72)発明者 佐田 信幸 千葉県印旛郡本埜村竜腹寺280番地 マブ チモーター株式会社技術センター内 Fターム(参考) 5H002 AA06 AA07 AB04 AE08 5H603 AA09 AA11 BB01 BB05 BB12 CA01 CA05 CB01 CB24 CB26 CC14 CC18 CD04 CD21 CE01 FA16 5H604 AA03 AA08 BB01 BB10 BB14 CC01 CC20 DA14 DB01 PB03 5H621 BB10 GA02 GA10 GA12 GB08 JK08 JK11
Claims (7)
- 【請求項1】 磁束(2)を発生させる界磁(3)と、
ボビン(4)に電機子巻線(5)をコイル状に巻回して
環状の電機子コイル(6)が構成された電機子(7)と
を備え、前記界磁および前記電機子のいずれか一方が回
転中心軸線(CL)のまわりに相対的に回転するモータ
(1)であって、 前記ボビンは、外周部(50)に前記電機子巻線が巻回
される中空胴部(38)と、この中空胴部の一方の端部
(53)と他方の端部(54)にそれぞれ形成されて互
いにほぼ平行な第1の鍔(51)および第2の鍔(5
2)とを有し、 この第1の鍔を構成する第1の扇状板部(55)と前記
第2の鍔を構成する第2の扇状板部(56)は、前記ボ
ビンの中心軸線(CL1)と平行な方向から見て、互い
違いにかつ重なり合わないように配置されていることを
特徴とするボビンを有するモータ。 - 【請求項2】 前記第1の扇状板部(55)と前記第2
の扇状板部(56)の枚数は、複数でかつ同数であるこ
とを特徴とする請求項1に記載のボビンを有するモー
タ。 - 【請求項3】 前記界磁(3)が回転し、前記電機子
(7)は固定子側の基台(12)に取付けられ、 前記ボビン(4)の少なくとも一つの前記第1の扇状板
部(55)には、前記第2の鍔(52)とは反対側に突
出し、前記中空胴部から前記第1の扇状板部の外周縁
(61)まで延び、前記固定子側のボビン位置決め用孔
(62)に係合する突出部(60)が形成されているこ
とを特徴とする請求項1または2に記載のボビンを有す
るモータ。 - 【請求項4】 前記突出部(60)には、前記中空胴部
の前記外周部(50)から前記第1の扇状板部の前記外
周縁(61)まで連通し、前記電機子巻線(5)を挿通
可能なスリット(63)が形成されていることを特徴と
する請求項3に記載のボビンを有するモータ。 - 【請求項5】 前記第1の扇状板部(55)の前記外周
縁(61)には、前記スリット(63)を通る前記電機
子巻線の巻き始め線(5a)を前記基台(12)に接触
させないで電気的接続部(65)の方向に案内するため
の巻き始め線引き出し部(64)が形成されていること
を特徴とする請求項4に記載のボビンを有するモータ。 - 【請求項6】 前記ボビン(4)を成形するための合せ
金型が、パーティングラインで前記ボビン中心軸線(C
Ll)と平行でかつ互いに逆方向のみに分離することに
より、前記ボビンが一体成形されるようになっているこ
とを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの項に記載
のボビンを有するモータ。 - 【請求項7】 前記モータは、前記電機子巻線(5)
を、前記回転中心軸線(CL)とほぼ平行な複数の電機
子用軸線(E)のまわりにそれぞれ巻回した構成を有す
る小型モータ(1)であることを特徴とする請求項1な
いし6のいずれかの項に記載のボビンを有するモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001027582A JP2002233093A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | ボビンを有するモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001027582A JP2002233093A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | ボビンを有するモータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002233093A true JP2002233093A (ja) | 2002-08-16 |
Family
ID=18892213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001027582A Pending JP2002233093A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | ボビンを有するモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002233093A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010534457A (ja) * | 2007-07-24 | 2010-11-04 | ムービング マグネット テクノロジーズ | 小型の多相電気モータを備えたギアモータ |
JP2012029496A (ja) * | 2010-07-26 | 2012-02-09 | Minebea Co Ltd | 面対向型レゾルバのインシュレータおよび面対向型レゾルバ |
-
2001
- 2001-02-05 JP JP2001027582A patent/JP2002233093A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010534457A (ja) * | 2007-07-24 | 2010-11-04 | ムービング マグネット テクノロジーズ | 小型の多相電気モータを備えたギアモータ |
JP2012029496A (ja) * | 2010-07-26 | 2012-02-09 | Minebea Co Ltd | 面対向型レゾルバのインシュレータおよび面対向型レゾルバ |
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