JP2002232885A - オリエンテーション補間ノードの符号化装置及び方法 - Google Patents
オリエンテーション補間ノードの符号化装置及び方法Info
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Abstract
装置及びその方法を提供する。 【解決手段】 三次元空間で物体の回転情報を示すオリ
エンテーション補間ノード情報は、回転移動が生じた時
刻を示す「キー情報」と、その時刻に対する回転位置を
示す「キー値情報」とから構成され、予測部1000に
よってそれらの情報量を圧縮するための符号化処理が実
行される。これにより、入力されるオリエンテーション
補間ノード情報を予測符号化手段という情報量圧縮技法
で符号化するに当たって符号化効率が高まり、損失符号
化による符号化誤差によって生じる逆転現象を補正する
ことができる。
Description
係り、特に物体の回転情報を提供するオリエンテーショ
ン補間ノードの符号化装置及び方法に関する。
Format for Scenes)は、アニメーシ
ョン(動画)情報を、キーとキー値とで表現されたフィ
ールドデータより構成された補間ノード(Interp
olator node)を使用したキーフレーム方式
でのアニメーション技法によって支援するものである。
キーフレームはコンピュータアニメーションで中心とな
る場面を意味し、キーフレーム方式技法では自然なアニ
メーションを提供可能に大量のキーとキー値データとの
区分的(piece wise)線形補間が要求され
る。このような特性によって、MPEG−4BIFS
は、各補間ノード内のフィールドデータを、量子化過程
を経て圧縮することによって、データ伝送効率を高めて
いる。
体の回転情報を用いた線形補間方法においては、回転情
報を回転軸及び回転角で表現する。MPEG−4BIF
Sは、仮想現実モデル言語(VRML:Virtual
Reality Modeling Languag
e)と同様に、オリエンテーション補間ノードを通して
前述した回転軸と回転角とで表示する回転情報を支援す
るものであり、場面の特性に応じた自然なアニメーショ
ンを表現するために、その回転情報として提供されるオ
リエンテーション補間ノードを通して、連続するキー値
の情報間の差が小さくなるようにして区分的な線形補間
を実行する。
ては、隣接したデータ間の差分値を使用する差分符号化
方法(Differential coding)を使
用するのが効率的である。従来のMPEG−4BIFS
では、処理対象データのオリエンテーション補間ノード
のキーとキー値とで表現されたフィールドデータを符号
化するに際し、大きく2種類の方法が用いられていた。
すなわち、差分パルスコード変調(DPCM:Diff
erential Pulse CodedModul
ation)を用いない方法と、このDPCMを用いる
方法である。
ては、符号化するデータでキーやキー値による量子化の
みを実行する。したがって、この方法は符号化するデー
タの固有特性を考慮しないために非効率的である。この
DPCMを用いない方法について簡単に説明すると、オ
リエンテーション補間ノードのフィールドデータを入力
して、キー値を四元数(quaternion)空間で
の値に変換する。
して量子化し、この量子化したフィールドデータを2進
数のデータとして出力する。次いで、この量子化の結果
を確認するために出力された2進数のデータをフィール
ドデータで逆量子化して復元し、この復元された四元数
値を回転軸と回転角とからなるキー値の形に各々マッピ
ングさせる。次いで、復元されたオリエンテーションノ
ードのフィールドデータを記憶してこれを画面に出力す
るとともに、前記量子化の誤差に対する視覚的歪曲を測
定する。歪曲は下記式(1)を用いて測定することがで
きる。
数であり、εiは現在符号化する値Qiと復元した下記
(S2)の値との差を表わす。
るデータ間の相関性を考慮することにより、前述したD
PCMを用いない方法に比べて符号化効率を高めること
ができる。このDPCMを使用する方法を、DPCMを
用いない方法と比較してその差を簡略に説明すれば以下
の通りである。すなわち、DPCMを使用する方法は前
記の量子化を実行する前に復元されたキー値と現在符号
化するキー値との差を計算し、その値を線形量子化する
ことで、この差の値より生じるデータ特性を、符号化効
率にある程度反映することができる。
説明するための図面である。DPCM部100は、加算
器102を通して、下記(S3)の以前に復元された値
と、現在符号化する値Qiとの差Eiとを算出する。
120で量子化された後、下記(S4)で表わされる受
信地に伝送される一方、逆量子化器140を通して逆量
子化され、下記(S5)で表わされる値となる。逆DP
CM部160は、加算器162を通して逆量子化された
下記(S5)で表わされる値に、以前に復元された下記
(S6)で表わされる値を加算して、下記(S7)で表
わされる復元値を現在符号化された値として算出する。
続したキー値の間を補間するオリエンテーション補間器
においては、図1に示すようなDPCM装置に比べ、D
PCMの効率を高くすることが困難である。この原因
は、物体の回転位置を決定するキー値を四元数空間上で
分析して考察すれば理解し易い。
1つのキー値を四元数空間上に表現するとき(q)、こ
のキー値は回転軸とその回転角との組合わせの形態で表
現される。下記式(8)はオリエンテーション補間器が
キー値を表現する方法であり、下記式(9)はこれを四
元数に変換する式である。
間上において、もし2つの四元数が回転軸ベクトル、及
びその回転角の値を同一とし、その符号が完全に反対で
あるならば、この2つの四元数は完全に同一なものであ
る。これは、物理的に、二回転変換は完全に同一なもの
であり、回転変換に影響を与える要素は回転軸方向と回
転角のみで回転軸のベクトルではないということを意味
している。したがって、物体の回転変換を示す四元数の
表現方法は、回転変換に影響を与える要素の回転軸方向
と回転角とをよく表現しているものである。
すキー値間の時間的差部値を算出する図1に示すような
DPCMの方法は、回転軸ベクトルの差を考慮するた
め、経時的な回転軸方向の変化相関関係を充分に反映す
ることが困難であり、このことは符号化効率を低下させ
るという問題を生じさせる。
データ間の相関度が高いため、隣接した移転入力情報か
ら、現在入力される符号化対象情報を予測し、予測値と
入力値との差分値、すなわち予測誤差を求めて符号化す
る予測符号化(predictive coding)
手段によって、情報量に対する圧縮効率を向上させるこ
とが可能である。
算は次のようにして実行される。まず、以前に復元した
値と現在符号化する値との差分回転値を算出する。この
ように算出された差分回転値は量子化して可変長符号化
される一方、逆量子化して四元数乗算を通して、以前に
復元された値に乗算され、現在符号化した値に対する復
元値を算出して、次の入力信号を符号化する際に使用す
る。
元素からなる四元数因子同士で減算を実行して求める方
法と、2つの四元数間の回転差を求めてその値を差分値
として使用する方法とがある。まず、四元数因子間の減
算で差分値を求める場合は下記式(10)を用いて行な
う単純な減算により比較的簡単に算出することができ
る。
出によれば、四元数値が有する特性、すなわち回転運動
が示している物理的意味が全く考慮されておらず、符号
化の際に生じる符号化誤差によって回転位置誤差が比較
的大きくなる恐れがある。そこで、このような問題点を
克服するために、2つの四元数間の回転差を使用して差
分四元数値を求める方法が提案された。前記回転差を求
める場合、現在入力値を下記式(11)とし、以前の復
元値を下記式(12)とするとき、差分四元数値が下記
式(13)によって算出される。
情報符号化を行なうに際し、入力される回転情報につい
て以前の復元値を使用して差分四元数値を求めた後、量
子化及び可変長符号化を行なう方法は、連続する四元数
値間の高い相関性を考慮する場合、適切な予測手段によ
って現在入力される値を予測することができれば、差分
四元数値の分布度を下げることができるので、量子化及
び可変長符号化の効率を向上させて、情報圧縮効率を高
められると考えられる。
発明の第1の課題は、回転差分行列変換を用いた適応型
DPCM処理でオリエンテーション補間ノードのフィー
ルドデータを符号化することによって、時間領域でデー
タ重複性を除去し、また付加的に算術符号化により量子
化したシンボル間のビット重複性を除去するとともに、
四元数空間で回転移動の物理的特性を反映しつつ、構成
要素のための付加情報を除去してデータ伝送効率を更に
向上させ、視覚的画質歪曲度をより客観的に測定する、
オリエンテーション補間ノードの符号化装置及び方法を
提供することにある。
予測手段を導入して差分四元数値を求める際に、この差
分四元数値の分布度をより小さくし、量子化及び可変長
符号化につながる情報量圧縮処理の効率を向上させるオ
リエンテーション補間ノードの符号化装置及び方法を提
供することである。
を含んで全ての損失符号化過程で必然的に生じる符号化
誤差により回転情報が歪曲され、受信者側で復号した回
転情報により物体を回転させたとき、元の回転情報によ
る回転と逆方向に回転運動が起こる現象を補正すること
が可能なオリエンテーション補間ノードの符号化装置及
び方法を提供することである。
に、本発明に係る請求項1のオリエンテーション補間ノ
ード情報の符号化装置は、三次元空間で物体の回転情報
を提供するオリエンテーション補間ノード情報の符号化
装置において、キーとキー値とを含むフィールドデータ
のうち、前記キー値のデータを四元数値に変換した後、
回転差分変換して差分パルスコード変調処理を実行する
差分変調処理部と、このように差分パルスコード変調処
理されたキー値のデータを量子化して出力する量子化部
と、前記量子化された差分キー値のデータを可変長符号
化する可変長符号化部と、前記量子化された差分キー値
のデータを逆量子化して出力する逆量子化部と、前記逆
量子化された差分キー値を四元数乗算し、以前差分キー
値と乗算して復号化されたキー値を算出する四元数乗算
部と、前記四元数乗算部の出力を遅延させる遅延部と、
前記遅延部の出力を受けて次の符号化すべき入力値を予
測し、前記予測された入力値との差数を可変制御可能な
予測差数制御機能を有する予測部とを含んで構成される
ことを特徴とする。
ノード情報の符号化装置は、前記請求項1において、予
測部が、現在入力される四元数情報の時刻より以前に復
元された全ての回転差分値を累積乗算した値を算出する
四元数乗算部と、前記四元数乗算部の出力値を多段階遅
延させて時系列情報を生成する遅延部と、前記遅延部の
出力値の四元数空間上で線形組み合わせにより生成する
現在の回転位置に対する予測値を生成する乗算器と、前
記乗算器の出力と前記予測値との加重値を指定する予測
差数を入力されて前記乗算器出力と前記予測値との加重
値を有する線形組み合わせにより差数可変予測作用を行
なう予測器とを含んで構成されることを特徴とする。
ノード情報の符号化装置は、前記請求項1または請求項
2において、予測器と差分パルスコード変調処理部とで
差分四元数値を算出する際、元の回転情報によって示さ
れる回転方向と同一方向に回転するように回転方向の補
正機能を実行する回転方向補正器を更に含んで構成され
ることを特徴とする。
間ノード情報の符号化装置は、前記請求項1において、
前記差分変調処理部により四元数空間情報に変換された
回転情報のうちのいずれかのキーとそれに対応するキー
値情報とを除去する際、その除去前と比較してアニメー
ション経路間の誤差が、一定の基準値よりも小さい場合
に、そのキーとキー値情報とを除去するキーフレーム除
去部を更に含んで構成されることを特徴とする。
発明の望ましい実施の形態について詳細に説明する。本
発明は、物体の回転情報を提供するオリエンテーション
補間ノードの四元数表現方法及びデータ特性を用いてキ
ー値の重複性を高めてデータ伝送効率を更に向上させう
る符号化装置及び方法に関する。また、データ圧縮を実
行する際に、誤差によって生じる視覚的画質歪曲を、客
観的に測定することが可能なエラー測定方法を提供す
る。
1実施形態に係るオリエンテーション補間ノードの符号
化装置の概略的なブロック図である。本発明に係る第1
実施形態に含まれる符号化装置は、大きくオリエンテー
ション補間ボードのフィールドデータ入力部200、フ
ィールドデータの適応型DPCM処理部、量子化部22
0、圧縮された2進数のフィールドデータ出力部230
を具備し、付加的にエントロピ符号化部225を更に含
んで構成されている。
PCM処理部は、四元数変換部205、DPCM部21
0及び回転差分変換部215を具備して構成されてい
る。また、出力されたデータの復元結果を画面上で確認
し、量子化の誤差に対する視覚的歪曲度を測定するため
に復号化部を具備している。この復号化部は、エントロ
ピ復号化部235、逆量子化部240、逆DPCM部2
45、逆回転差分変換部250、逆四元数変換部25
5、復元されたオリエンテーション補間ノードのフィー
ルドデータ出力部260及び歪曲測定部265を具備し
て構成されている。
エンテーション補間ノードの符号化方法を説明するため
のフローチャートである。図2及び図5に基づいて本発
明の符号化装置の動作を詳しく説明する。
ノードのフィールドデータを入力する(第500段
階)。具体的には、フィールドデータ入力部200は、
入力されたVRMLデータでオリエンテーション補間ノ
ードをパージングして、キーとキー値とから構成され
た、符号化するためのフィールドデータを抽出する。前
記キーは時間軸上で回転移動の変移が生じた位置情報を
示し、前記キー値は位置情報に対応する回転情報を示
す。
した後、回転差分変換式によってADPCM(Adap
tive DPCM)処理し、キーデータをDPCM処
理する(第510段階)。具体的には、フィールドデー
タ入力部200から抽出されたキー値データKVi、0
≦i≦N−1に対するデータ間の重複性を除去し、デー
タの表現精度を調整する。
するADPCMの処理を実行する前に、四元数変換部2
05を経由するようになっている。四元数変換部205
は、キー値データ、すなわち回転情報を1つの実数(回
転角)と3つの虚数(回転軸)とで表現した四元数空間
に変換する。次いで、回転差分変換部215は、四元数
変換部205から入力された以前のキー値と現在のキー
値との回転差分を計算する。
現在の物体位置pと、回転移動後の物体位置qに対する
回転移動距離とを算出するものであるが、この回転移動
距離値は、回転軸と回転角とで構成された各構成要素別
の差値として定義される。このような構成要素ごとの差
値のみを考慮する場合には、符号化するデータの重複性
が低下するとともに、物体の移動に対する物理的特性を
充分に表現することが困難であった。
DPCMにおいては、符号化エラーについての視覚的効
果を測定し難いという短所があった。また、データを復
元する面で、キー値データの全てのコンポーネントごと
に最大値を有する構成要素を表示させるために、図7
(a)に示すように、2ビットの情報を符号化装置から
復号化装置に付加的に伝送する必要があるという短所が
あった。
テーション補間ノードのキー値間の回転移動距離を用い
た符号化を実行するために、従来のDPCMとは異なる
処理方法を、回転差分変換部215を通じて具現するも
のである。この回転差分変換部215は、四元数空間で
物体の回転は回転軸と回転角との組み合わせから構成さ
れるという事実に基づき、実際の回転移動経路に伴う回
転移動距離も、回転軸と回転角とを用いた回転差分変換
行列式を通して定義することが可能なように、例えば、
図3に示すように構成する。回転差分変換部215に用
いられる回転差分変換行列式の原理は、次のように定義
される。
4)で表わし、キーkey=ki-1としてキー値(ke
y_value)を下記(S15)で表わし、物体の回
転運動で、下記(S14)で表わされる物体の現在の位
置ベクトルに対する変位ベクトルを下記(S16)とす
るとき、四元数上での回転運動の式は下記式(17)で
表わされる。
Qi-1は、それぞれ前記(S14)、(S15)、(S
16)に対応する四元数表現である。同様にして、キー
key=kiのときには、四元数上での回転運動の式は
下記式(18)で表わされる。
分値を求める行列関係式は、下記式(19)で表わされ
る。
転差分の行列関係式は、下記式(20)で定義される。
して図3を参照すると、回転差分変換部215は、回転
差分変換行列生成部300、構成要素調整部320、累
積部335及び遅延部340を具備して構成されてい
る。回転差分変換行列生成部300は、四元数空間に変
換された現在符号化するキー値データを入力し、前記式
(20)で現在符号化する回転差分変換行列を定義す
る。
v[0]、v[1]、v[2]、v[3]で構成された
回転差分変換行列値(すなわち、回転角と回転軸)のう
ち最初の構成要素の値v[0]=cos(θ/2)(但
し、θは回転角)が常に大きいという条件を満足するよ
うに現在符号化する回転差分変換行列を再定義する。
出力に対応して現在復元された回転差分変換行列を記憶
し、以前に復元された回転差分変換行列を提供する。累
積部335は遅延部340から順次に移転回転差分変換
行列を入力して以前まで復元された回転差分変換行列を
累積させ、その結果を回転差分変換行列生成部300に
出力する。
する4つの構成要素v[0]、v[1]、v[2]、v
[3]のうち最初の構成要素の値が他の残りの3つの構
成要素の値より常に大きいという条件を満足するため
に、図4に示される原理を用いる。すなわち、図4にお
いて物体がAからBにΩだけ回転移動するとき、これに
対応する回転差分変換行列の構成要素のうち、最初の構
成要素が前記条件を満たさない場合には、Aからθだけ
最短移動経路に沿って回転した位置P(A<P<B、0
<θ<Ω)を任意に定義して、上記の条件を満たすよう
に回転差分変換行列を再定義する方法を使用する。
動経路の選定方法として、2つの四元数の差についての
大きさを比較する方法を使用するが、例えば、開始位置
の四元数Aから回転移動後の位置の四元数Bに行く2つ
の円弧に対応する回転移動情報は、四元数Bと四元数−
Bである。この際、四元数Aから各四元数Bと、四元数
−Bとの距離差のうち最小値が最短回転移動経路と選定
される。したがって、このような最短移動経路を満たす
回転差分変換行列に関する関係式は、下記式(21)で
定義される。
置をAとBとの中間位置をθ=Ω/2と定義する場合、
下記式(22)が導出される。
値発生部310は、前記式(22)によって305の条
件を満たす新たな物体のキー値、すなわち、回転情報を
以前のキー値と現在のキー値から定義する。その際、定
義された新たな回転情報はフレームバッファ315に記
憶されると同時に、回転差分変換行列生成部300に出
力される。フレームバッファ315は現在符号化するキ
ー値データを記憶し、キー値発生部310から生じたキ
ー値データを順次に記憶してキー値発生部310に現在及
び以前回転情報を提供する。また、θによるキー値の発
生に伴うキーの発生のためにθとΩ及び該当キー値イン
デックスをDPCM部210に提供する。DPCM部2
10においてキーの発生式は下記式(23)で表わされ
る。
れたキーデータKi、0≦i≦N−1はDPCM部21
0に入力される。DPCM部210はまた回転差分変換
部215により新たなキーを発生する。DPCM部21
0は、最初キーデータK0はそのまま出力し、残りのキ
ーデータは以前に復元されたキーKi-1と現在符号化す
るキーKiとの差値KDiを計算して出力する。DPCM
部210は,データ間重複性を除去し、データ表現精度
を調整することによって実際圧縮過程を行なう役割を果
たす。
四元数の最初の構成要素の値が常に最大になるように調
整することによって、従来に全てのキー値毎に提供すべ
き2ビットの付加情報、すなわち、4つの構成要素のう
ち何番目が最大かを表示する情報を、初期キー値を除い
ては復号化装置に伝送する必要がない。したがって、M
PEG−4 BIFSの標準に従って、図7(a)に示
した従来の構文は図7(b)に示す本発明によって改善
された構文に変更することができる。これにより、実際
にN個のキー値データを符号化する場合に、従来の付加
情報によるビット発生量に比べて2(N−1)ビットの
情報量を更に減らすことが可能となる。
にADPCM処理されたキーとキー値データとを量子化
し(第520段階)、量子化した値のビット重複性を除
去するために量子化したキーとキー値データとを算術符
号化して2進数のストリームデータとして出力する(第
530段階)。
減らす側面で重要な要素としてビット重複性の除去を挙
げられる。すなわち、量子化したビットは相互間重複性
を有しているが、これを除去するための公知された方法
として可変長符号化(VLC:Variable Le
ngth Coding)方法、シンボルパターンを用
いたハフマン符号化方法などが存在する。本発明ではシ
ンボルの発生頻度を、条件付き確率を用いて計算してビ
ット重複性を除去する算術的符号化方法を用いる。図2
において、エントロピ符号化部225はこのような方法
を行い、圧縮された2進数のフィールドデータ出力部2
30は、符号化されたデータを2進数のストリームデー
タとして出力する。
事項は、ストリーミングサービスの形態及び機能による
ストリームデータの構造決定問題である。図6(a)及
び図6(b)は、それぞれ異なる種類のストリームデー
タの構造を示す。図6(a)は、サービスのリアルタイ
ム性を考慮しない場合に提供される最も簡単な形態のデ
ータ構造であって、このストリームのデータ構造ではキ
ーデータが復号化装置で復元時間だけ遅延するという遅
延現象が生じ得る。
装置の処理費用が安く、復号化装置の処理費用は高いと
いう特性を有している。図6(b)は、データサービス
のリアルタイム性及び付加的な機能性を提供することが
可能なデータ構造であって、1つのキーと該当キー値と
を復元すると同時に、これに対する視覚化が可能な構造
である。また、こういう構造下で付加することが可能な
機能としてエラー強靭性(耐エラー性)を挙げることが
できる。このエラー強靭性(耐エラー性)とは、たとえ
現在データに損失があったとしても、少なくとも以前デ
ータと次に復元するデータとが存在すれば、損失を含む
現在データをある程度復元できる機能を提供することが
可能となる。
タ構造を提供するために、符号化するデータは図2で2
00−>205−>215−>210−>220−>2
25の順序で符号化される。但し、225においてキ
ー、キー値の順を算術符号化する。図6(a)及び図6
(b)のデータ構造によって、キーとキー値との符号化
順序が変わる。
符号化された出力データを前述した符号化の逆過程で復
元し、その結果によって符号化装置の性能を評価するた
めの視覚的歪曲度を測定する(540段階)。歪曲測定
部265は符号化された出力データを復元したとき、符
号化以前情報との視覚的歪曲を回転差分値によって測定
する。このために、復号化部は図2において235〜2
60のように構成され、これらの処理過程は符号化の逆
過程である。
覚的歪曲でその特性値を提供する。従来の符号化方法は
符号化器の性能を測定するために、例えば、前記の式
(1)を用いてその特性値を提供する。しかしながら、
この方法は回転のための各構成要素別に量子化誤差を計
算することによって前述したように四元数の特性を正し
く反映できないために、実際の回転運動に対する視覚的
歪曲度を客観的に表現できない問題がある。
四元数の特性を満たす面で量子化による視覚的歪曲度を
客観的に測定することが可能な改善された歪曲測定部2
65を含む。この歪曲測定部265は、物体表面内の全
ての点を単位球面上の点と見なして量子化誤差を測定す
るが、これについての基本原理は次の通りである。
と定義される。すなわち、オリエンテーション補間ノー
ドのキー値を、下記(S24)で表わし、これを、復号
化部を通して復元したキー値を下記(S25)とする場
合(但し、下記(S25)において、下記(S26)は
回転軸を、θは回転角を各々示し、回転角の範囲は下記
(S27)の関係を満たす)、下記(S28)は単位球
面上の任意の位置ベクトルであって下記式(29)の関
係を満たす。
り、前記単位球面上の任意の位置ベクトル(S28)か
ら下記ベクトル(S30)及び下記ベクトル(S31)
への回転変換が行われるときに生じる量子化誤差は、下
記ベクトル(S30)と下記ベクトル(S31)との差
として計算される。
は下記式(33)の関係を成立させる。この関係式を用
いて単位球面上の全ての点に対して量子化誤差ベクトル
下記(S32)を求めるとき、球面全体に対してRMS
Dm及び最大誤差Dpは、下記式(34)によって計算
される。
トル(S31)との関係は下記式(35)のような回転
変換関係式で表現することができる。
ベクトルは、下記式(36)のように定義される。
て新たに導出されるRMS Dm及び最大誤差Dpは、下
記式(37)のように定義することができる。
クトル(S28)、前記ベクトル(S30)、前記ベク
トル(S31)を四元数空間で表現すれば、下記式(3
8)のように定義されるが、回転変換を示す前記(S2
4)と(S25)とを、四次元数空間で表現したもの
を、それぞれQとQ’とする場合、それぞれ下記式(3
9)、式(40)の関係式を導出することができる。
関係は四元数乗算を意味し、また、A*はAのコンジュ
ゲート(共役)を意味する。これらの関係式により、下
記式(41)が導出される。
0)と前記式(31)との回転変換関係を示す値であっ
て、下記式(42)で定義される。
(42)を用いて単位球面全体に対する量子化誤差のR
MS Dm及び最大誤差Dpは、それぞれ下記式(4
3)、式(44)で定義される。
間で物体の回転移動に対する物理的特性を反映すること
によって、前記式(1)に比べてより客観的な測定値を
提供する。したがって、本発明は、前記式(43)、式
(44)を歪曲測定部265(図2参照)で用いるよう
に構成することによって四元数空間で従来の方法より客
観的に量子化誤差による視覚的歪曲度を正確に測定でき
る特徴を有する。
2実施形態のオリエンテーション補間ノード符号化装置
のブロック図である。図8を参照すると、本発明に係る
第2実施形態の符号化装置は、四元数変換部620、キ
ーフレーム除去部650、差分四元数演算部700、及
び量子化部810を含んで構成されている。
ルドデータのうち、キー値を四元数空間情報に変換す
る。ここで、入力されたフィールドデータはオリエンテ
ーション補間ノードをパージングし、時間軸上で回転移
動の変移が発生した時間位置情報を示したキー情報と、
その時間位置情報での回転情報を示したキー値情報とで
構成される。キーフレーム除去部650は、連続的な時
間変化による回転変換の類似性を用いて許容誤差範囲内
でキーフレームを除去する。差分四元数演算部700
は、回転差分四元数値を求めてDPCM値を生成する。
量子化部810は差分値を量子化する。
装置は、回転差分四元数値を求める過程で、以前に復号
化した情報を使用して現在入力される情報を予測する予
測部1000を更に含む。この予測部1000は、差分
値を小さくして量子化部810及び可変長符号化部82
0による情報量の圧縮効率を高める。特に、この第2実
施形態での予測部1000は、予測差数制御値βを使用
して予測差数を可変とすることができ、これにより予測
性能を適切に調節することができる。
部1000及び差分四元数演算部700に回転方向補正
機能を付加する回転方向補正部を更に含み、符号化誤差
により生じる回転方向エラーを除去する機能を提供す
る。詳細な説明は後述する。
回転情報を四元数空間で処理して情報量圧縮を行なう。
具体的に、入力される回転情報は、下記(S45)で表
わされるような4次元ベクトルで表現される。
を表わし、下記(S46)は物体を回転させるときの回
転軸ベクトルを表わし、θiはその回転軸を中心に反時
計回り方向に回転する角度を各々示す。またTは行ベク
トルを列ベクトルに示すための転置(transpos
e)を意味する。
化の実行前に直交座標形式で表現された回転情報を四元
数形式に変換する。直交座標系で四元数座標系に回転空
間変換する原理は下記式(47)のように表わされる。
4次元ベクトルのデータを用いて、実際に回転空間変換
を実行するためには、幾つかの過程が更に必要となる。
図9は四元数変換部620の一実施形態を説明するため
のブロック図である。図9を参照すると、四元数変換部
620は回転角正規化部621、回転軸ベクトル正規化
部622、四元数空間変換部623、及び四元数正規化
部624を具備する。
情報のうち回転角を正規化処理し、回転軸ベクトル正規
化部622は回転軸ベクトルを正規化処理する。このよ
うな処理を実行する理由は、入力情報に含まれる誤差を
あらかじめ除去するためである。更に詳しくは、回転角
正規化部621は入力される回転角情報を下記(S4
8)に基づいて正規化処理を実行する。
化処理は回転角情報を[−π、π]の間の値に変換させ
ることを意味する。これにより回転角情報を記憶しつつ
も以後の処理過程が単純化される。回転軸ベクトル正規
化部622は下記式(49)に基づいて処理を実行す
る。
転軸ベクトルを単位ベクトルに作ることを意味する。こ
のように回転角及び回転軸ベクトルが正規化された回転
情報は前記式(47)により四元数空間に変換され、変
換された四元数情報は再び四元数正規化部624により
単位大きさを有する四元数値として表現される。四元数
正規化部624の動作は下記式(50)に基づいて実行
される。
数値として表現された入力回転情報と、以前に符号化及
び復号化された四元数値の間の差分四元数値を求める。
差分四元数値を求めるための式は、前述したように下記
式(51)または下記式(52)である。本実施形態で
は、下記式(52)を用いて差分四元数値を求めた。
差分四元数値を量子化し、可変長符号化部820はこれ
を可変長符号化する。本実施形態の具現化に際して、量
子化部810は均一量子化器を使用し、可変長符号化部
820は従来公知の適応算術符号化器を使用した。
値を逆量子化する。この値は次の入力四元数値を符号化
するための復号化値を作るのに使われる。復号化値は四
元数乗算部820の出力と逆量子化部910の出力とを
四元数乗算して遅延部430により遅延することによっ
て得られる。四元数乗算部920の動作を数式で表現す
れば下記式(53)で表わされる。
復号化値であって、遅延部930を経て四元数乗算部9
20に供給される値であり、下記(S55)は逆量子化
部910の出力値であって四元数乗算部920に供給さ
れる値であり、四元数乗算部920の出力は復号化され
た四元数値である。ここで、復号化された四元数値は四
元数逆変換されて復号化された回転情報値として出力さ
れ得る。
を向上させる。すなわち、差分四元数演算部700が遅
延部930の出力を入力されて差分四元数を求める過程
でその値の分布度を下げて量子化部810及び可変長符
号化部820で情報量の圧縮効率を高める。更に、本実
施形態の予測部1000は予測差数を制御することが可
能な機能を提供する。
である。図12を参照すると、予測差数βを供給されて
下記式(56)で表わされるような予測値を生成する。
(54)で表わされる以前復号化値から下記(S57)
だけ更に回転させた値を現在入力される四元数値に対す
る予測値として使用する。
は次のような過程を通して予測差数を制御する。但し、
図12の遅延部930は予測値だけを生成する。予測差
数を制御する過程を説明すれば、回転利得制御部104
0は予測差数を示す信号を通過させるものと見なすと、
遅延部1030、四元数回転差演算部1020、及び回
転利得制御部1040で構成されたブロックは前記式
(56)で表わされる動作を行い、これに四元数乗算部
1050は動作結果を出力値として有する。その際、予
測差数が入力されると、回転利得制御部1040の動作
が加えられ、下記式(58)で表現される利得制御作用
を行なう。
下記式(59)となり、β=0ならば下記式(60)と
なる。したがって、β=0ならば四元数乗算部1050
では遅延部930の出力をそのまま出力させるので、図
12の予測部1000の出力は遅延部930のそれと同
一になる。そしてβ=1ならば四元数乗算部1050の
動作は遅延部930の出力値と四元数回転差演算部10
20の出力値をかけるので前記式(56)で表わされる
ような値を出力することになる。
00の出力値は、β=0の場合からβ=1の場合まで連
続的に変化させることができる。つまり、本実施形態で
提供する予測部1000は予測差数制御機能を有してお
り、本発明に係るオリエンテーション補間ノード情報の
符号化装置は予測差数制御機能を有することになる。
連続的な時間変化による回転変換の類似性を用いて許容
誤差範囲内でキーフレームを除去する。キーフレーム除
去部650はそれぞれのキーフレームを比較的高いビッ
トで量子化するが、視覚的画質低下に影響を少なく与え
る順序にキーフレームを除去して従来の方法と類似した
量の情報を生じつつも優れた画質を維持可能にする。
0のキーフレーム除去過程を説明するための参考図であ
る。第1段階である図16を参照すると、黒丸は元のア
ニメーション経路上でn+1個の時間によるそれぞれの
キーフレームでのキー値(=Q0、Q1、Q2、…、Qn)
を表わす。
ずアニメーション経路上にある各々のキーフレームのう
ち両端に該当するキーフレーム2つ(=Q0、Qn)を選
択する。このように選択されたキーフレームはブランク
の丸で表示されている。
択された両端のキーフレームを除いた残りのキーフレー
ムのうち1つのキーフレームを選択する。その際、1つ
のキーフレームを選択する方法には全てn−1個のキー
値がある。図18では2つの候補を選択した例を示して
おり、これら(=Q1、Qk)のキーフレームは斜線でハ
ッチングした丸で表わされている。次いで、これらn−
1個の候補に対し、選択されていないキーフレームのキ
ー値を選択された総3つのキーフレームQ0、Q 1、Qnま
たはQ0、Qk、Qnを用いて球面線形補間を行なう。
間されたn−1個のアニメーション経路とを比較してア
ニメーション軌跡の誤差が最小のアニメーション経路を
選択し、これよりn−1個の候補キーフレームから選択
されたアニメーション経路に対応するキーフレームを選
択する。軌跡間の誤差は前述した平均誤差Emを用いて
求める。
候補2の軌跡が選択される。第6段階は、図20に示さ
れるように、選択された3つのキーフレームを除いた残
りのキーフレームのうち1つのキーフレームを選択す
る。次いで、前記第3段階〜第4段階を実行する。
に、候補1の軌跡が選択される。第8段階は、前記第6
段階〜第7段階を、平均誤差が許容誤差より小さくなる
まで繰返して行なう。
mは次のようにして求められる。すなわち、量子化誤差
は、元の回転変換と復元された回転変換との差分回転変
換で差分回転角として定義される。すなわち、オリエン
テーション補間ノードに属する1つのキー値を下記(S
61)で表わし、復号化部を通して復元されたキー値を
下記(S62)で表わすと(但し、下記(S61)中の
下記(S63)は回転軸を、θは回転量を示し、その範
囲はθ∈[−π、π]を満たす)、下記(S61)と下
記(S62)とから、三次元空間上の任意の位置を表わ
す下記式(64)から下記(S65)及び下記(S6
6)への回転変換が行われるときに生じる量子化誤差
は、下記(S65)と下記(S66)との差で計算され
る。
(67)の関係を成立させる。前記(S64)、(S6
5)及び式(66)を四元数で表現すれば、下記式(6
8)のように定義される。
62)とを四元数で表わしたものを各々QとQ’とする
場合、下記式(69)及び下記式(70)が導出され
る。
四元数乗算を意味し、A*はAのコンジュゲートを意味
する。これらの式から、下記式(71)が導出される。
5)と前記式(66)との回転変換関係を示す値として
下記式(72)で定義される。
6)との差分回転角をθ”とすれば、四元数変換式と前
記式(72)によりθ”は下記式(73)を用いて求め
られる。
るものである。前記式(73)は、アニメーションキー
フレーム全体のうちで、いずれかの特定時間における量
子化誤差を示している。この特定時間における量子化誤
差は、特定時間tでの瞬時量子化誤差として、下記式
(74)で表わされるアニメーション全区間の量子化誤
差を算出する式から求められる。
間方法を通してアニメーションを行なうキーフレーム区
間全体に拡張し、全区間[t0、tL]に対する平均誤差
Em及び最大誤差Epを表わす式を導出すると下記式(7
5)が得られる。
ti]で下記式(76)で表わされる部分和を先に求め
る。
記式(78)が導出される。
(79)で表わされる関数部分の積分区間[0、1]に
おける定積分を求め難いため、前記式(79)を下記式
(80)に近似する。
を満たしている。
して、前記式(76)で表わされる部分和を求めると、
下記式(82)が得られ、これを整理すると下記式(8
3)となる。
を全区間[t0、tL]に対して加算した後、平均誤差E
mを求めると、下記式(84)で表わされる。
各区間[ti-1、ti]での最大誤差を下記式(85)を
用いて求めた後、その中で最大値を探せば良い。
れる近似関数を用いて近似すれば、下記式(86)が得
られる。
(86)を、全区間[t0、tL]で求めた最大値は、下
記式(87)で表わされる。
数間の回転差分値を求める演算を1つのマクロブロック
のように構成した図面である。図12を参照しながら回
転差分値を求めるためのマクロなブロックの動作原理を
説明すると、2つの四元数入力値のうち基準値をD20
0、回転値をD300とするとき、基準値のコンジュゲ
ートを求める演算D130を経て回転値と乗算を行い
(D110)、四元数正規化して(D120)出力させ
ることになる。このような四元数回転差値の演算動作は
本実施形態及び四元数処理を必要とする各部分で頻繁に
使われるので、このように1つの単一マクロブロックと
して見なすことが便利である。
おいて、回転方向誤差を説明するための参考図である。
回転方向誤差は四元数符号化が損失符号化であるために
生じる。図15を参照すると、現在入力される回転情報
による物体の位置をQiとし、以前位置をQi-1とすると
き、位置関係は4つの領域に区分して示すことができ
る。すなわち、物体が最短距離に沿ってQi-1からQiに
回転する場合、2つの位置関係が領域1または領域3のと
きはQi-1からQiに反時計回り方向に回転する。
る場合にはQi-1からQiに進む際、時計回りの方向に回
転する。符号化及び復号化された回転情報を使用して物
体を回転させる場合には、元の回転情報Qi-1に対応す
る復号化情報である下記(S88)と、Qiに対応する
下記(S89)の2つの値により復号化部側から物体を
回転させる。
に対して前記(S89)の位置が領域2と領域3である
場合には反時計回りの方向に、領域1と領域4である場
合には時計回りの方向に回転する。このように、元の回
転情報により物体を回転させる場合と、復号化された回
転情報を用いて物体を回転させる場合、領域2と領域1
とで各々回転方向が反転する現象が発生する。これは四
元数符号化時に損失符号化を行なうためにQiと前記
(S89)とが一致せずに生じる現象であって、損失符
号化では必然的に生じる。
なくせない領域なので、回転方向が反転される現象を最
小化したり、回転方向を元の運動方向と一致させたりす
る動作が必要である。本実施形態では、後者の動作を付
加した。
15を参照して回転方向誤差が発生する領域1と領域2
とを探索して符号化する差分四元数値を強制的に制御し
て回転方向を元の回転方向と一致させるものである。領
域2でも回転方向の不一致現象が発生するが、領域2は
領域1とは異なって元の四元数値と復号化された四元数
値とが近く収束する領域なので、回転方向の補正機能を
作動させず、領域1の場合のみ回転方向の補正機能を行
なう。
化装置の補正機能を説明するためのブロック図である。
図13及び図14を参照すると、回転方向誤差演算部7
50及び判別部760は領域1について探索して出力す
るように構成されている。回転方向誤差演算部750は
図10に示されるように、3つの差分回転の四元数値を
演算する四元数回転差演算部752、753、754を
具備する。このようにして求められた3つの回転差分値
A、B及びCは、それぞれ下記(S90)、(S91)
及び(S92)で表わされる。
回転情報により、時刻の区間[ti- 1、ti]での物体の
回転方向を示す。
ti-1で、符号化誤差による物体の回転位置誤差と方向
を示す。
tiで符号化のために供給される差分四元数情報の方向
を示す。
A、B、Cを用いて図15で説明する領域1を判別し、
領域1の場合に選択部780は回転方向を飽和値として
設定する回転方向飽和器770から入力を選択して回転
方向が元の回転方向に補正されるようにする。領域1で
ない場合に選択部780は回転方向の補正機能を経ない
ように四元数回転差演算部740の出力を選択して出力
させる。
の通りである。判別部760は5つの論理判断部で構成
されているために5つの論理値出力を相互AND演算して出
力する。判別部760を構成する5つの論理演算は、下
記式(93)の通りである。
10に示される四元数回転差演算部から求められた回転
差分値AをQAとしたとき、下記式(95)が導出さ
れ、4つの元素のうち、最初のqA、0を除く残りの3つ
の元素から構成される3次元ベクトルである下記(S9
6)を意味する。
転差分値Cで最初元素を除いた3つの元素よりなる3次
元ベクトルを意味する。
は、2つの3次元ベクトル間の内積を意味する。下記式
(98)において、内積が負のときに論理値Aは「真
(true)」であり、負でないときは「偽(fals
e)」と定義する。
は図10の回転差分値Bで最初元素を除いた3つの元素
よりなる3次元ベクトルである下記(S101)を意味
する。
2)は、は図10の回転差分値Cで最初元素を除いた3
つの元素よりなる3次元ベクトルを意味する。
(103)は、2つの3次元ベクトル間の内積を意味す
る。前記式(99)において、内積が負のときに論理値
Bは「真(true)」であり、負でないときは「偽
(false)」と定義する。
A及びBで説明したように、図10の回転差分値Aで最
初の元素を意味し、この値の絶対値を使用して論理式C
を行った結果、一定の定数ATHより大きい場合に論理式
Cは「真(true)」、そうでない場合には「偽(f
alse)」と定義する。その際、定数ATHは0に近い
小さな値(例えば、ATH=0.02)に設定され、実際
の動作に応じて適切な値に調整することができる。
うに回転差分値Bで最初の元素を意味し、この値の絶対
値を使用して論理式Dを実行した結果、所定の定数ATH
より大きい場合に論理式Dは「真(true)」、そう
でない場合には「偽(false)」と定義する。その
際、定数ATHは0に近い小さな値(例えば、ATH=0.
02)に設定されて実際の動作に応じて適切な値に調整
することができる。
うに回転差分値Bで最初の元素を意味し、この値の絶対
値を用いて論理式Eを実行した結果、所定の定数ATHよ
り大きい場合に論理式Eは「真(true)」、そうで
ない場合には「偽(false)」と定義する。その
際、定数ATHは0に近い小さな値(例えば、ATH=0.
02)に設定されて実際の動作に応じて適切な値に調整
することができる。
を、下記(S107)のように全て論理積演算を行って
図8に示す判別器260の出力として作成する。
(true)」ならば図13に示す選択部780は、回
転方向飽和器770の出力値を受けて出力させ、「偽
(false)」ならば四元数回転差演算部740の出
力値を受けて出力させる。ここで、回転方向飽和器77
0の動作は次の通りである。
した回転位置情報は下記式(107)で表わされ、現在
入力される回転位置情報はQiであるために、復号化部
では物体を時計回り方向に回転させる。しかし、元の回
転方向はQi-1からQiに動くようになっているので反時
計回り方向に回転させるべきである。この上、回転方向
飽和器770では下記(S108)の位置で元の回転方
向と同じ方向、すなわち反時計回り方向に最大の動きを
有する回転位置に回転させる。
0°に近づく位置まで回転させる新たな回転情報を設定
する。このようにして回転方向を元の回転方向と一致さ
せつつ回転位置誤差を最小化することができる。このよ
うな回転方向飽和器770の動作を数式で表わすと下記
式(109)の通りである。
0)は図11の回転利得の調整値出力を意味し、下記
(S111)は図14の四元数回転差演算部740の出
力値を意味し、δTは0に近い小さな定数(例えば、δT
=0.001)とすることができ、このδTの値の大き
さは符号化精度によって適宜決定される。
よれば、以下の効果を奏する。すなわち、オリエンテー
ション補間ノード情報のフィールドデータを符号化する
に当たって、時間領域でデータ重複性と量子化したシン
ボル間のビット重複性とを除去し、四元数空間で回転移
動の物理的特性を反映しつつも構成要素のための付加情
情報を除去してデータ伝送効率を更に高めることが可能
なオリエンテーション補間ノードの符号化装置及びその
方法を提供することができる。
のブロック図である。
補間ノードの符号化装置の概略的なブロック図である。
変換部の構成を示す図である。
調整部の原理を説明するための図である。
するためのフローチャートである。
トリームデータの構造を示す図であって、図6(a)
は、サービスのリアルタイム性を考慮しない場合に提供
される最も簡単な形態のデータ構造を示し、図6(b)
は、データサービスのリアルタイム性及び付加的な機能
性を提供することが可能なデータ構造を示す図である。
図7(a)は従来の構文を示し、図7(b)は本発明に
よって改善された構文を示す図である。
ン補間ノード符号化装置のブロック図である。
換部の1形態を説明するためのブロック図である。
向誤差演算部の構成を示す図である。
装置の構成を示す図である。
を詳細に示すブロック図である。
明するためのブロック図である。
するためのブロック図である。
た四元数符号化において、回転方向誤差を説明するため
の図である。
除去部650のキーフレーム除去過程の第1段階を説明
するための図である。
除去部650のキーフレーム除去過程の第2段階を説明
するための図である。
除去部650のキーフレーム除去過程の第3段階を説明
するための図である。
除去部650のキーフレーム除去過程の第5段階を説明
するための図である。
除去部650のキーフレーム除去過程の第6段階を説明
するための図である。
除去部650のキーフレーム除去過程の第7段階を説明
するための図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 三次元空間で物体の回転情報を提供する
オリエンテーション補間ノード情報の符号化装置におい
て、 キーとキー値とを含むフィールドデータのうち、前記キ
ー値のデータを四元数値に変換した後、回転差分変換し
て差分パルスコード変調処理を実行する差分変調処理部
と、 このように差分パルスコード変調処理されたキー値のデ
ータを量子化して出力する量子化部と、 前記量子化された差分キー値のデータを可変長符号化す
る可変長符号化部と、 前記量子化された差分キー値のデータを逆量子化して出
力する逆量子化部と、 前記逆量子化された差分キー値を四元数乗算し、以前差
分キー値と乗算して復号化されたキー値を算出する四元
数乗算部と、 前記四元数乗算部の出力を遅延させる遅延部と、 前記遅延部の出力を受けて次の符号化すべき入力値を予
測し、前記予測された入力値との差数を可変制御可能な
予測差数制御機能を有する予測部と、を含んで構成され
ることを特徴とするオリエンテーション補間ノード情報
の符号化装置。 - 【請求項2】 前記予測部は、 現在入力される四元数情報の時刻より以前に復元された
全ての回転差分値を累積乗算した値を算出する四元数乗
算部と、 前記四元数乗算部の出力値を多段階遅延させて時系列情
報を生成する遅延部と、 前記遅延部の出力値の四元数空間上で線形組み合わせに
より生成する現在の回転位置に対する予測値を生成する
乗算器と、 前記乗算器の出力と前記予測値との加重値を指定する予
測差数を入力されて前記乗算器出力と前記予測値との加
重値を有する線形組み合わせにより差数可変予測作用を
行なう予測器と、を含んで構成されることを特徴とする
請求項1に記載のオリエンテーション補間ノード情報の
符号化装置。 - 【請求項3】 予測器と差分パルスコード変調処理部と
で差分四元数値を算出する際、元の回転情報によって示
される回転方向と同一方向に回転するように回転方向の
補正機能を実行する回転方向補正器を更に含んで構成さ
れることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
オリエンテーション補間ノード情報の符号化装置。 - 【請求項4】 前記差分変調処理部により四元数空間情
報に変換された回転情報のうちのいずれかのキーとそれ
に対応するキー値情報とを除去する際、その除去前と比
較してアニメーション経路間の誤差が、一定の基準値よ
りも小さい場合に、そのキーとキー値情報とを除去する
キーフレーム除去部を更に含んで構成されることを特徴
とする請求項1に記載のオリエンテーション補間ノード
情報の符号化装置。
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