JP2002230273A - 事業リスク管理方法 - Google Patents

事業リスク管理方法

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JP2002230273A
JP2002230273A JP2001022676A JP2001022676A JP2002230273A JP 2002230273 A JP2002230273 A JP 2002230273A JP 2001022676 A JP2001022676 A JP 2001022676A JP 2001022676 A JP2001022676 A JP 2001022676A JP 2002230273 A JP2002230273 A JP 2002230273A
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loss
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JP2001022676A
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English (en)
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Yasuhiro Kobayashi
康弘 小林
Osamu Kubo
理 久保
Takeshi Yokota
毅 横田
Toshiyuki Shimokawa
敏行 下川
Nobuaki Takahashi
伸明 高橋
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】事業上のリスク要因に基づく事業損益の変動の
度合いを定量的に推計する機能を提供すること。 【解決手段】事業の構成単位と各構成単位が曝されるリ
スク要因の定義,リスク要因を表わす変数と事業構成単
位での損益の間の関係式の定義,リスク要因を表わす変
数の変動の度合いに基づく事業損益の変動の度合いの推
計,事業損益の変動の度合いに基づくリスク管理指標の
算出の各ステップからなる事業リスク管理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、事業上の不確定性
要因、すなわちリスク要因により事業の損益(収益ある
いは損失)の変動の度合いを計算機を用いてシミュレー
ションし、その結果に基づいて定量的な指標を算出する
ことにより、事業リスクを管理する業務を支援する情報
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特定商品の製造販売,特定サービ
スの提供等の事業、それらの事業を複数組み合わせたグ
ループとしての複合事業に関して、リスク要因に注目し
て定量的な指標を算出する技術は見当たらない。
【0003】金融市場において金融リスクに曝される資
産価格の評価において、複数の金融資産の間で相関を反
映して確率的な挙動を乱数を用いて計算機でシミュレー
ションする技術が用いられている。金融市場における資
産価格の挙動にモンテカルロシミュレーションを応用し
た例が、例えば、(株)朝倉書店発行「コンピュテーシ
ョナル・ファイナンス」に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】事業リスクとは、事業
損益の変動の度合い(振れ)である。事業の計画あるい
は遂行においては、事業を取り巻くリスク要因に基づく
不確定性を考慮して、もっとも確からしい損益を定量的
に把握するだけでなく、その変動の度合いを定量的に把
握することが望ましい。すなわち、リスク要因が中立的
に作用した場合に10億円の収益が見込まれる事業であ
っても、リスク要因が不利に作用した際に5億円の収益
に留まる場合と10億円の損失となる場合では、経営上
大きな違いが生ずるためである。ここでは、金融分野の
例にならって、このリスク要因に基づく変動の度合いを
リスクと称する。
【0005】本発明の目的は、事業を取り巻くリスク要
因に基づく事業リスクを定量的に算出し、事業の計画あ
るいは遂行に関する判断に有効な情報を提供することで
ある。そのためには、事業の事業構成単位が曝されるリ
スク要因にも基づいて事業構成単位での損益の変動の度
合いを推計し、事業構成単位での損益の変動の度合いか
ら事業損益での変動の度合いを算出し、事業損益の変動
の度合いに基づいてリスク管理指標を算出する必要があ
る。
【0006】事業リスクの計量化には、金融市場におけ
る資産価格の計量化に比し、事業構成単位ごとに異なっ
たリスク要因に曝されること、複数の作業構成単位の間
で複雑に関連を持ちうること、キャッシュフローが顕在
化していないこと、等のため、金融市場における資産価
格の計量化の従来技術が適用できない。なお、以下で
は、事業に伴い派生する収益あるいは損失と同義で、キ
ャッシュフローという用語を用いる。
【0007】事業として、特定商品の製造販売,特定サ
ービスの提供等の経営管理上の単位となる事業を想定し
た場合においても、その事業構成単位は、異なったリス
ク要因からの影響を受けることになり、事業のリスク管
理は、金融市場における金融資産のリスク管理とは異な
っている。
【0008】さらに事業として、単位となる事業を複数
組み合わせたグループとしての複合事業を想定した場合
においては、その事業構成単位は事業自体となるが、各
事業は個別のリスク要因に曝されていることになり、同
様に金融リスク管理の従来技術は利用できない。
【0009】
【課題を解決するための手段】事業の事業構成単位が曝
されるリスク要因にも基づいて事業構成単位での損益の
変動の度合いを推計するステップ、事業構成単位での損
益の変動の度合いから事業損益での変動の度合いを算出
するステップ、事業損益の変動の度合いに基づいてリス
ク管理指標を算出するステップが必要となる。キャッシ
ュフローの変動の度合いを表わすものとしては、例え
ば、確率分布がある。
【0010】まず、事業を構成する事業構成単位の間の
関係、および各事業構成単位が曝されるリスク要因を定
義した上で、リスク要因を表わす確率変数と事業構成単
位での損益の間の関係式を設定する。次に、事業構成単
位で発生するキャッシュフローを確率分布として推計
し、事業構成単位のリスク要因の間の相関を考慮して事
業構成単位レベルでのキャッシュフローを合算し、事業
全体のキャッシュフローの確率分布を算出する。さら
に、事業のキャッシュフローの確率分布から、事業損益
の期待値だけでなく、所定の小さな確率で生ずるような
リスク要因が不利に作用したケースでの損益額をリスク
管理指標として算出する。
【0011】事業として、特定商品の製造販売,特定サ
ービスの提供等の経営管理上の単位となる事業を想定し
た場合においては、時系列的なプロセスとして事業構成
単位の相関を考慮して事業構成単位のキャッシュフロー
を合算する。事業が複合事業であって、事業構成単位自
体が別の事業である場合においては、並行プロセスとし
ての事業の相関を考慮して事業構成単位のキャッシュフ
ローを合算する。
【0012】上記により、事業の計画上あるいは遂行上
の意志決定を支援する情報処理方法は、リスク管理指標
として利用できる形で、事業を取り巻くリスク要因に基
づく事業リスクを定量的に算出することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の一実施例について説明する。図1は、本発明に関わ
る事業リスク管理方法の処理手順を示す図である。同図
において、ステップ1では、事業の構成単位と各構成単
位が曝されるリスク要因を定義する。ステップ2では、
リスク要因を表わす変数と事業構成単位での損益の間の
関係式を定義する。ステップ3では、リスク要因を表わ
す変数の変動の度合いに基づく事業損益の変動の度合い
を推計する。キャッシュフローを合算する際には、リス
ク要因の間の相関を反映する。ステップ4では、事業損
益の変動の度合いに基づくリスク管理指標を算出する。
【0014】リスク要因を表わす変数の変動の度合いや
事業構成単位あるいは事業の損益の変動の度合いは、確
率分布,メンバーシップ関数,変動幅等で定量的に記述
することができる。
【0015】実施例1は、小型発電機製造を対象とする
事業を行うA社の事業リスクに、本発明による事業リス
ク管理システムを適用した例である。図2は実施例1の
処理手順を示す図である。この手順では、事業に関わる
キャッシュフローの変動の度合いを確率分布をもって表
わし計算している。ここで、ステップ1は、事業と事業
構成単位のスケジュールを入力するステップ21と、各
事業構成単位が曝されるリスク要因を入力するステップ
22からなる。
【0016】ステップ21で入力される情報を図3に示
す。図3は実施例1の事業構成単位であるプロセスを示
したチャートである。この事業を構成するプロセスは、
期間1ヶ月で小型発電機を設計するステップ31,期間
0.5ヶ月 で第1期分の小型発電機の部品を調達するス
テップ32,期間1.5ヶ月 で第1期分の小型発電機を
製造するステップ33,期間3ヶ月で第1期分の小型発
電機を販売するステップ34,期間0.5ヶ月 で第2期
分の小型発電機の部品を調達するステップ35,期間
1.5ヶ月 で第2期分の小型発電機を製造するステップ
36,期間3ヶ月で第2期分の小型発電機を販売するス
テップ37である。この事業は、最初に製品を設計し、
第1期,第2期と2回に分けて小型発電機を製造する。
第1期分の製造台数は1000台であるが、第2期分の
製造台数は、第1期分の製品の初めの1ヶ月の売れ行き
を反映して、200台から2000台の範囲で決定す
る。
【0017】ステップ22で入力される情報を図4に示
す。図4は、実施例1の事業構成単位が曝されるリスク
要因である。この事業には、リスク要因として、為替等
の不確定性による部品調達のリスクと、製品の売行き等
の不確定性による販売のリスクがあり、第1期分の製
品,第2期分の製品合わせて、事業構成単位のキャッシ
ュフローに振れを生じさせる。なお、実施例の事業で
は、第1期分の製品の初めの1ヶ日の売れ行きを反映し
て第2期分の製造台数を決める計画であるので、第2期
分の小型発電機を製造するステップ36に伴うキャッシ
ュフローにも振れが生ずる。
【0018】ステップ2は、各プロセスのリスク要因を
表わす確率変数とその確率分布,リスク要因の間の相関
係数を設定するステップ23と、リスク要因を表わす確
率変数とプロセスレベルでの損益の間の関係式を設定す
るステップ24からなる。
【0019】ステップ23で決定される情報を図5に示
す。図5は実施例1の部品価格指標および売行き指標を
示す。これらの指標は、それぞれ、部品調達価格の水
準,製品の売れ行きの水準を推定する確率変数である。
図5(a)で横軸は、部品価格指標であり、1台当たり
の部品調達価格に基づいて算出される。縦軸は、相対確
率である。部品価格指標は、部品調達のリスク要因を表
わす確率変数である。第1期分の製品の部品価格指標を
42、第2期分の製品の部品価格指標を45とする。図
5(b)で横軸は、売行き指標であり、1日当たりの販
売台数に基づいて算出される。縦軸は、相対確率であ
る。売行き指標は、販売のリスク要因を表わす確率変数
である。第1期分の製品の売行き指標44、第2期分の
製品の相対売行き指標を47とする。
【0020】ステップ24で決定される情報を図6から
図8に示す。図6は実施例1の事業構成単位のプロセス
のキャッシュフローを示したフローチャートである。こ
のチャートでは、ステップを通じて平均化した値として
キャッシュフローを示している。図で矢印は、キャッシ
ュフローの変動の度合い、すなわちキャッシュフローの
振れを示す。図3のステップ31,32,33は、それ
ぞれ図6のキャッシュフロー61,62,63を生ず
る。第1期分の製造台数は確定しており、ステップ3
1,33では、キャッシュフローに振れはなく、他のプ
ロセスとの間に相関もない。ステップ32は、第1期分
の製品の部品調達のリスクに直結するため、キャッシュ
フロー62は振れを生ずる。ステップ34は、第1期分
の製品の販売のリスクに直結するため、キャッシュフロ
ー64は振れを生ずる。
【0021】図7は、キャッシュフローを製造台数当た
りに換算したキャッシュフローと製品の売行き指標との
関係を示したものである。製品の売れ行きが悪い場合、
販売促進のための追加支出や在庫処分による収益減が、
キャッシュフローに不利に作用し、極端なケースでは、
既に受注分の200台以外には、ほとんど収入が見込め
ない。製品の売れ行きがよい場合は、キャッシュフロー
に有利に作用するが、収入には製造台数から決まる上限
値がある。
【0022】第2期分の製造台数は、第1期分の製品の
販売状況(売行き)を基に決めるものとする。図8は、
第1期分の売行きを表わす売行き指標44と、第2期分
の製造台数の関係を示したものである。
【0023】ステップ35,36,37のキャッシュフ
ローは、それぞれ65,66,67である。第2期分の
製造台数が確定していないため、直接はリスク要因を持
たないステップ36のキャッシュフロー66にも振れが
生ずる。ステップ35は、第2期分の製品の部品調達の
リスクに直結するため、さらには、第2期分の製造台数
が確定していないため、キャッシュフロー65は振れを
生ずる。ステップ37は、第2期分の製品の販売のリス
クに直結するため、さらには、第2期分の製造台数が確
定していないため、キャッシュフロー67は振れを生ず
る。キャッシュフロー64と同様に、キャッシュフロー
67を製造台数当たりに換算したキャッシュフローと第
2期分の製品の相対売行き指標47との関係は、前出の
図7にしたがうものとする。
【0024】図8は、第1期分の製品の部品価格指標4
2と、第2期分の製品の部品価格指標45の相関係数お
よび第1期分の製品の売行き指標44と、第2期分の製
品の売行き指標47の相関係数を示した図である。売行
き指標については、一定期間において同一形式の製品を
市場に出しており、これらの確率変数は、0.8 という
高い相関を持つことになる。
【0025】以上記したように、事業と事業構成単位の
関係、各事業構成単位が曝されるリスク要因,リスク要
因を表わす確率変数とその確率分布,リスク要因の間の
相関係数に基づいて、ステップ24で定義すべき関係式
は、リスク要因を表わす確率変数と事業構成単位レベル
でのキャッシュフローの間の関係式である。事業全体の
キャッシュフローは、各事業構成単位でのキャッシュフ
ローの和から決まる。
【0026】ステップ3は、リスク要因を表わす確率変
数に対応する乱数ベクトルの標本集団を生成するステッ
プ25と、乱数ベクトルごとにキャッシュフロー計算を
繰り返し、キャッシュフローの標本集団を生成し、確率
分布を推計するステップ26からなる。
【0027】図10は、モンテカルロ法によってキャッ
シュフローの確率分布を決定する手順を示している。モ
ンテカルロ法に関しては、(株)朝倉書店発行「コンピ
ュテーショナル・ファイナンス」に記載されている。図
において、手順の中で、標本数を入力するステップ10
1,乱数ベクトルの標本集団を作成するステップ102
は、ステップ25を構成する。乱数ベクトルを選択する
ステップ103,各プロセスのキャッシュフローを確定
するステップ104,キャッシュフローを合算するステ
ップ105,キャッシュフロー標本点を登録するステッ
プ106,標本数達成を判別するステップ107,事業
のキャッシュフローの確率分布を決定するステップ10
8は、ステップ26を構成する。
【0028】ステップ26で決定される情報を図11に
示す。図11は、実施例1の小型発電機製造を対象とす
る事業損益の変動の度合いを示す確率分布である。
【0029】ステップ4は、事業のキャッシュフローの
確率分布に基づく事業損益の期待値,99%値等を算出
するステップ27からなる。図12は、実施例1の小型
発電機製造を対象とする事業のリスク管理に使用される
リスク管理指標であり、損益の期待値,99%値,95
%値が含まれる。これらの数値は、図11の確率分布か
ら求められる。
【0030】実施例2は、複数の事業部門を持つB社の
複合事業の事業リスクに本発明による事業リスク管理方
法を適用した例である。図13は実施例2の手順を示す
図である。この手順では、事業に関わるキャッシュフロ
ーの変動の度合いを確率分布により表わし計算してい
る。ここで、ステップ1は、複合事業と各事業のスケジ
ュールを入力するステップ131と、各事業が曝される
リスク要因を入力するステップ132からなる。
【0031】ステップ131で入力する情報を図14に
示す。図14は、実施例2のB社の1999年事業スケ
ジュールを示したものである。B社の事業ポートフォリ
オには、ホームエレベータ製造事業141,小型エレベ
ータ保守サービス事業142,レジャー用機器製造事業
143,レジャー用機器レンタル事業144,ファイナ
ンス事業145が含まれ、1年間展開されるこれらの事
業をリスク管理の対象とする。
【0032】ステップ132で入力する情報を図15に
示す。図15は、実施例2の事業構成単位とリスク要因
の関係を示す。B社の複合事業から見ると、これらの各
事業それぞれの1年間の損益は、不確定性を持つリスク
要因となる。すなわち、この場合のリスク要因は、個別
事業リスクとして各事業単位でのキャッシュフローの確
率分布により表わされる。
【0033】ステップ2は、各事業のリスク要因を表わ
す確率変数とその確率分布,リスク要因の間の相関係数
を設定するステップ133と、リスク要因を表わす確率
変数と事業レベルの損益の関係式を設定するステップ1
34からなる。
【0034】ステップ133で入力する情報を図16お
よび図17に示す。図16は、事業ごとのキャッシュフ
ロー合算値の確率分布を示した図である。リスク要因の
確率分布としては、数値の単位を億円として、事業14
1は、期待値75,標準偏差15の正規分布、事業14
2は、期待値50,標準偏差5の正規分布、事業133
は、期待値15,標準偏差20の正規分布、事業144
は、期待値−10,標準偏差10の正規分布、事業14
5は、期待値25,標準偏差10の正規分布により表わ
されると推計された。図17は、個別事業リスクの間の
相関係数を示した図である。事業141は、事業14
2,事業145と高い相関を持つことになる。
【0035】ステップ134では、各事業の事業レベル
の損益が個別事業リスクの確率分布にしたがって算出さ
れる。事業全体のキャッシュフローは、各事業のキャッ
シュフローの和として決まる。
【0036】ステップ3は、リスク要因を表わす確率変
数に対応する乱数ベクトルの標本集団を生成するステッ
プ135と、乱数ベクトルごとにキャッシュフロー計算
を繰り返し、キャッシュフローの標本集団を生成し、確
率分布を推計するステップ136からなる。
【0037】図18は、モンテカルロ法によってキャッ
シュフローの確率分布を決定する手順を示している。図
において、手順の中で、標本数を入力するステップ18
1,乱数ベクトルの標本集団を作成するステップ182
は、ステップ135を構成する。乱数ベクトルを選択す
るステップ183,各事業のキャッシュフローを確定す
るステップ184,キャッシュフローを合算するステッ
プ185,キャッシュフロー標本点を登録するステップ
186,標本数達成を判別するステップ187,複合事
業のキャッシュフローの確率分布を決定するステップ1
88は、ステップ136を構成する。ステップ136の
出力を図19に示す。図19は、実施例2のB社の複合
事業の事業リスクを示す確率分布である。
【0038】ステップ4は、複合事業のキャッシュフロ
ーの確率分布に基づく損益の期待値,99%値等を算出
するステップ137からなる。図20は、実施例2のB
社の複合事業の経営指標であり、損益の期待値,メディ
アン,99%値,95%値が含まれる。これらの数値
は、図19の確率分布から求められる。
【0039】図21は、事業の計画上あるいは遂行上の
意志決定を支援する情報処理システムである事業リスク
管理システムの一例の概略説明図である。
【0040】社内LAN等の第1のネットワーク210
7には、接続線2104で接続されるパーソナルコンピ
ュータ2101,接続線2105で接続されるパーソナ
ルコンピュータ2102,接続線2106で接続される
パーソナルコンピュータ2103が接続される。パーソナル
コンピュータ2101〜2103の数は、情報の提供者
および情報を受ける者の数によるが、1以上あれば良
い。パーソナルコンピュータ2101〜2103を介し
て、事業に関する情報の一部又は全部が入力されるが、
その他、外勤の営業マン等の有する携帯端末からの情報
を入力しても良い。以上により入力・出力部2108を
構成する。
【0041】第1のネットワーク2107は、インター
ネットや専用回線などの第2のネットワーク2109を
介して、情報処理部2115に接続される。情報処理部
2115は、入出力インターフェース2110と、図1から
図20で述べられる事業リスク管理方法の処理に必要な
データや処理プログラムを記憶する記憶部2111と、
図1から図20で述べられる処理を実行する演算処理部
2113と、演算処理部2113の演算処理の内容を出
力又は表示できる出力部2114と、演算処理部211
3に対して、命令指令や質問情報を入力する入力部21
12とを有する。演算処理の内容を出力又は表示できる
出力部2114と、演算処理に接続される。図21で
は、単数の情報処理部2115を示したが、処理の規模
に応じて、複数の情報処理部2115を有していてもよ
い。また、入力・出力部2108を構成するパーソナル
コンピュータにより、分散処理を行っても良い。また、
入力・出力部2108を構成しない他のパーソナルコン
ピュータにより、分散処理を行っても良い。
【0042】情報処理部2115で実行された図1から
図20で述べられる処理は、事業の計画上あるいは遂行
上の意志決定を支援するために、意思決定を行う意思決
定者のパーソナルコンピュータ又は携帯端末等の情報機
器上に結果が表示され、それに対して質問などの情報処
理が可能となる。図21に示されるシステムは、単一又
は複数のパーソナルコンピュータ又は携帯端末等の情報
機器において、実現しても良い。
【0043】
【発明の効果】本発明による事業リスク管理方法によれ
ば、リスク管理指標として利用できる形で、事業を取り
巻くリスク要因に基づく事業リスクを定量的に算出する
機能を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる事業リスク管理方法の手順。
【図2】実施例1の手順。
【図3】実施例1のプロセスを示したチャート。
【図4】実施例1の事業構成単位が曝されるリスク要
因。
【図5】実施例1の部品価格指標および売行き指標。
【図6】実施例1の事業構成単位のキャッシュフローを
示したチャート。
【図7】販売ステップのキャッシュフローを製造台数当
たりに換算したキャッシュフローと製品の売行き指標と
の関係。
【図8】第1期分の製品の売行き指標と第2期分の製造
台数の関係。
【図9】実施例1の部品価格指標と売行き指標の相関係
数。
【図10】モンテカルロ法によってキャッシュフローの
確率分布を決定する手順。
【図11】実施例1の事業収益を示す確率分布。
【図12】実施例1の事業の経営指標。
【図13】実施例2の手順。
【図14】実施例2のB社の1999年事業スケジュー
ル。
【図15】実施例2の事業構成単位が曝されるリスク要
因。
【図16】実施例2の事業ごとのキャッシュフローの確
率分布。
【図17】実施例2の事業間の相関係数。
【図18】モンテカルロ法によってキャッシュフローの
確率分布を決定する手順。
【図19】実施例2の事業収益を示す確率分布。
【図20】実施例2の事業の経営指標。
【図21】事業リスク管理システムの一例の概略説明
図。
【符号の説明】
1…事業の構成単位と各構成単位が曝されるリスク要因
を定義するステップ、2…リスク要因を表わす変数と事
業構成単位での損益の間の関係式を定義するステップ、
3…リスク要因を表わす変数の変動の度合いに基づく事
業損益の変動の度合いを推計するステップ、4…事業損
益の変動の度合いに基づくリスク管理指標を算出するス
テップ、21…事業とそのプロセスのスケジュールを入
力するステップ、22…各プロセスが曝されるリスク要
因を入力するステップ、23…各プロセスのリスク要因
を表わす確率変数とその確率分布,リスク要因の間の相
関係数を設定するステップ、24…リスク要因を表わす
変数とプロセスレベルでの損益の間の関係式を設定する
ステップ、25…リスク要因を表わす確率変数に対応す
る乱数ベクトルの標本集団を生成するステップ、26…
乱数ベクトルごとにキャッシュフロー計算を繰り返し、
キャッシュフローの標本集団を生成し、確率分布を推計
するステップ、27…事業のキャッシュフローの確率分
布に基づく事業損益の期待値,99%値等を算出するス
テップ、131…複合事業と各事業のスケジュールを入
力するステップ、132…各事業が曝されるリスク要因
を入力するステップ、133…各事業のリスク要因を表
わす確率変数とその確率分布,リスク要因の間の相関係
数を設定するステップ、134…リスク要因を表わす確
率変数と事業レベルの損益の間の関係式を設定するステ
ップ、135…リスク要因を表わす確率変数に対応する
乱数ベクトルの標本集団を生成するステップ、136…
乱数ベクトルごとにキャッシュフロー計算を繰り返し、
キャッシュフローの標本集団を生成し、確率分布を推計
するステップ、137…複合事業のキャッシュフローの
確率分布に基づく損益の期待値,99%値等を算出する
ステップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横田 毅 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 下川 敏行 神奈川県川崎市幸区鹿島田890番地 株式 会社日立製作所システム開発本部内 (72)発明者 高橋 伸明 神奈川県川崎市幸区鹿島田890番地 株式 会社日立製作所情報システム事業部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の事業構成単位からなる事業を対象と
    して、事業の遂行に伴って曝されるリスク要因により個
    々の事業構成単位での損益の変動の度合いを推計するス
    テップと、事業構成単位での損益を合算して事業損益の
    変動の度合いを算出するステップを有する事業リスク管
    理方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、事業の遂行に伴って曝
    されるリスク要因が複数あり、事業構成単位ごとにリス
    ク要因が指定されることを特徴とする事業リスク管理方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1において、リスク要因を確率分布
    で表わし、事業損益の変動の度合いを確率分布として算
    出することを特徴とする事業リスク管理方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、事業構成単位のリスク
    要因の間に相関がある場合に、相関係数を反映して事業
    構成単位の損益を合算して事業損益の確率分布を求める
    ことを特徴とする事業リスク管理方法。
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