JP2002224113A - 画像処理方法および装置、プログラム並びに超音波撮影装置 - Google Patents

画像処理方法および装置、プログラム並びに超音波撮影装置

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JP2002224113A
JP2002224113A JP2001009770A JP2001009770A JP2002224113A JP 2002224113 A JP2002224113 A JP 2002224113A JP 2001009770 A JP2001009770 A JP 2001009770A JP 2001009770 A JP2001009770 A JP 2001009770A JP 2002224113 A JP2002224113 A JP 2002224113A
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image
filtering
image processing
doppler
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JP2001009770A
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Hiroaki Kataoka
宏章 片岡
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GE Medical Systems Global Technology Co LLC
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像データの2次元的な空間フィルタリング
を画一的に行う。 【解決手段】 フィルタリング後の画像の画素のアスペ
クトレシオが予め設定された目標値に一致するように、
コントローラ502により2次元フィルタ400の互い
に垂直な2方向のフィルタリング条件を調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理方法およ
び装置、プログラム(program)並びに超音波撮
影装置に関し、特に、画像データ(data)の2次元
的な空間フィルタリング(spatial filte
ring)を行う画像処理方法および装置、そのような
画像処理機能をコンピュータ(computer)に実
現させるプログラム、並びに、そのような画像処理装置
を備えた超音波撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波撮影装置は、撮影対象の内部を超
音波ビーム(beam)で走査してエコー(echo)
を受信し、エコーの強度に対応した画像データ(dat
a)を求め、それによっていわゆるBモード(mod
e)画像を生成する。
【0003】また、エコーのドップラシフト(Dopp
ler shift)を求め、それに基づいて血流等の
流速分布を表すカラー(color)画像すなわちいわ
ゆるカラードップラ画像を生成する。あるいは、ドップ
ラ信号のパワー(power)を表すカラー画像すなわ
ちいわゆるパワードップラ画像を生成する。以下、カラ
ードップラ画像とパワードップラ画像を総称してドップ
ラ画像ともいう。
【0004】Bモード撮影とドップラモード撮影を時分
割で交互に行い、両モードの画像を重ね合わせて表示す
ることにより、内部組織との相互関係が明確なドップラ
画像を観察可能にしている。
【0005】ドップラ画像は空間分解能が粗いので、そ
のまま表示すると本来曲線であるべき輪郭や境界が階段
状に表示され観察者に違和感を与える。そこで、ドップ
ラ画像には空間フィルタリングを施して輪郭等のスムー
ジング(smoothing)を行う。
【0006】フィルタリングとしては、画面の縦方向お
よび横方向においてそれぞれフィルタリングを行ういわ
ゆる2次元空間フィルタリングが用いられる。縦方向は
垂直方向ともいい、横方向は水平方向ともいう。
【0007】超音波撮影装置の使用者は、表示部に表示
されたドップラ画像を目視しながら、操作部を通じて垂
直方向および水平方向のフィルタリング条件をそれぞれ
手動調節し、表示画像が所望のスムージング状態となる
ようにする。元画像の状態は撮影条件に応じて変わるの
で、フィルタリング条件の手動調節は撮影条件が変わる
たびに行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなフィルタ
リング条件の手動調節は、使用者の感覚を基にした試行
錯誤によって行われるので能率が悪い。また、その結果
得られる画像は品質を均一化することが困難である。
【0009】そこで、本発明の課題は、画像データの2
次元的な空間フィルタリングを画一的に行う画像処理方
法および装置、そのような画像処理機能をコンピュータ
に実現させるプログラム、並びに、そのような画像処理
装置を備えた超音波撮影装置を実現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記の課題を解決
する1つの観点での発明は、画像データの2次元的な空
間フィルタリングを行うにあたり、フィルタリング後の
画像の画素のアスペクトレシオが予め設定された目標値
に一致するように、互いに垂直な2方向におけるフィル
タリング条件をそれぞれ調節する、ことを特徴とする画
像処理方法である。
【0011】(2)上記の課題を解決する他の観点での
発明は、画像データの2次元的な空間フィルタリングを
行うフィルタリング手段と、フィルタリング後の画像の
画素のアスペクトレシオが予め設定された目標値に一致
するように、前記フィルタリング手段の互いに垂直な2
方向におけるフィルタリング条件をそれぞれ調節する調
節手段と、を具備することを特徴とする画像処理装置で
ある。
【0012】(3)上記の課題を解決する他の観点での
発明は、画像データの2次元的な空間フィルタリングを
行うにあたり、フィルタリング後の画像の画素のアスペ
クトレシオが予め設定された目標値に一致するように、
互いに垂直な2方向におけるフィルタリング条件をそれ
ぞれ調節する、機能をコンピュータに実現させるプログ
ラムである。
【0013】(4)上記の課題を解決する他の観点での
発明は、超音波エコーに基づき撮影対象について画像デ
ータを獲得する画像データ獲得手段と、前記画像データ
に基づいて画像を生成する画像生成手段と、前記生成し
た画像を処理する画像処理手段と、前記処理した画像を
表示する表示手段と、を有する超音波撮影装置であっ
て、前記画像処理手段は、画像データの2次元的な空間
フィルタリングを行うフィルタリング手段と、フィルタ
リング後の画像の画素のアスペクトレシオが予め設定さ
れた目標値に一致するように、前記フィルタリング手段
の互いに垂直な2方向におけるフィルタリング条件をそ
れぞれ調節する調節手段と、を具備することを特徴とす
る超音波撮影装置である。
【0014】上記各観点での発明では、フィルタリング
後の画像の画素のアスペクトレシオが予め設定された目
標値に一致するように、互いに垂直な2方向におけるフ
ィルタリング条件をそれぞれ調節するので、画像データ
の2次元的な空間フィルタリングを画一的に行うことが
できる。
【0015】上記各観点での発明において、前記2方向
のうちの一方におけるフィルタリング条件が予め限定さ
れていることが、フィルタリングの画一性を高める点で
好ましい。
【0016】その場合、前記2方向のうちの一方は画面
における水平方向であることが、超音波撮影の撮影条件
の変化がこの方向において最もよく現れる点で好まし
い。上記各観点での発明において、前記アスペクトレシ
オは1であることが、フィルタリング後の画像に等方性
を付与する点で好ましい。
【0017】上記各観点での発明におけるフィルタリン
グは、前記画像が超音波撮影によって得た画像である場
合に特に有用である。その場合、前記画像がドップラ画
像である場合にさらに有用であり、とりわけ、ドップラ
画像がカラードップラ画像である場合に有用性が高い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。図1に超音波撮影装置のブ
ロック(block)図を示す。本装置は本発明の実施
の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の
装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の動
作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例が
示される。
【0019】図1に示すように、本装置は、超音波プロ
ーブ2を有する。超音波プローブ2は、図示しない複数
の超音波トランスデューサ(transducer)の
アレイ(array)を有する。個々の超音波トランス
デューサは例えばPZT(チタン(Ti)酸ジルコン
(Zr)酸鉛)セラミックス(ceramics)等の
圧電材料によって構成される。超音波プローブ2は、使
用者により対象4に当接して使用される。
【0020】超音波プローブ2は送受信部6に接続され
ている。送受信部6は、超音波プローブ2に駆動信号を
与えて超音波を送波させる。送受信部6は、また、超音
波プローブ2が受波したエコー信号を受信する。
【0021】送受信部6のブロック図を図2に示す。同
図に示すように、送受信部6は送波タイミング(tim
ing)発生ユニット(unit)602を有する。送
波タイミング発生ユニット602は、送波タイミング信
号を周期的に発生して送波ビームフォーマ(beamf
ormer)604に入力する。送波タイミング信号の
周期は後述の制御部18により制御される。
【0022】送波ビームフォーマ604は、送波のビー
ムフォーミング(beamforming)を行うもの
で、送波タイミング信号に基づき、所定の方位の超音波
ビームを形成するためのビームフォーミング信号を生じ
る。ビームフォーミング信号は、方位に対応した時間差
が付与された複数の駆動信号からなる。ビームフォーミ
ングは後述の制御部18によって制御される。送波ビー
ムフォーマ604は、送波ビームフォーミング信号を送
受切換ユニット606に入力する。
【0023】送受切換ユニット606は、ビームフォー
ミング信号を超音波トランスデューサアレイに入力す
る。超音波トランスデューサアレイにおいて、送波アパ
ーチャ(aperture)を構成する複数の超音波ト
ランスデューサは、駆動信号の時間差に対応した位相差
を持つ超音波をそれぞれ発生する。それら超音波の波面
合成により、所定方位の音線に沿った超音波ビームが形
成される。
【0024】送受切換ユニット606には受波ビームフ
ォーマ610が接続されている。送受切換ユニット60
6は、超音波トランスデューサアレイ中の受波アパーチ
ャが受波した複数のエコー信号を受波ビームフォーマ6
10に入力する。受波ビームフォーマ610は、送波の
音線に対応した受波のビームフォーミングを行うもの
で、複数の受波エコーに時間差を付与して位相を調整
し、次いでそれら加算して所定方位の音線に沿ったエコ
ー受信信号を形成する。受波のビームフォーミングは後
述の制御部18により制御される。
【0025】超音波ビームの送波は、送波タイミング発
生ユニット602が発生する送波タイミング信号によ
り、所定の時間間隔で繰り返し行われる。それに合わせ
て、送波ビームフォーマ604および受波ビームフォー
マ610により、音線の方位が所定量ずつ変更される。
それによって、対象4の内部が、音線によって順次に走
査される。
【0026】このような構成の送受信部6は、例えば図
3に示すような走査を行う。すなわち、放射点200か
らz方向に延びる音線202で扇状の2次元領域206
をθ方向に走査し、いわゆるセクタスキャン(sect
or scan)を行う。
【0027】送波および受波のアパーチャを超音波トラ
ンスデューサアレイの一部を用いて形成するときは、こ
のアパーチャをアレイに沿って順次移動させることによ
り、例えば図4に示すような走査を行うことができる。
すなわち、放射点200からz方向に発する音線202
を直線状の軌跡204に沿って平行移動させることによ
り、矩形状の2次元領域206をx方向に走査し、いわ
ゆるリニアスキャン(linear scan)を行
う。
【0028】なお、超音波トランスデューサアレイが、
超音波送波方向に張り出した円弧に沿って形成されたい
わゆるコンベックスアレイ(convex arra
y)である場合は、リニアスキャンと同様な音線走査に
より、例えば図5に示すように、音線202の放射点2
00を円弧状の軌跡204に沿って移動させ、扇面状の
2次元領域206をθ方向に走査して、いわゆるコンベ
ックススキャンが行えるのはいうまでもない。
【0029】送受信部6はBモード(mode)処理部
10およびドップラ(Doppler)処理部12に接
続されている。送受信部6から出力される音線ごとのエ
コー受信信号は、Bモード処理部10およびドップラ処
理部12に入力される。
【0030】Bモード処理部10はBモード画像データ
を形成するものである。Bモード処理部10は、図6に
示すように、対数増幅ユニット102と包絡線検波ユニ
ット104を備えている。
【0031】Bモード処理部10は、対数増幅ユニット
102でエコー受信信号を対数増幅し、包絡線検波ユニ
ット104で包絡線検波して音線上の個々の反射点での
エコーの強度を表す信号、すなわちAスコープ(sco
pe)信号を得て、このAスコープ信号の各瞬時の振幅
をそれぞれ輝度値として、Bモード画像データを形成す
る。
【0032】ドップラ処理部12はドップラ画像データ
を形成するものである。ドップラ画像データには、後述
する流速データ、分散データおよびパワーデータが含ま
れる。
【0033】ドップラ処理部12は、図7に示すよう
に、直交検波ユニット120、MTIフィルタ(mov
ing target indication fil
ter)122、自己相関演算ユニット124、平均流
速演算ユニット126、分散演算ユニット128および
パワー(power)演算ユニット130を備えてい
る。
【0034】ドップラ処理部12は、直交検波ユニット
120でエコー受信信号を直交検波し、MTIフィルタ
122でMTI処理してエコー信号のドップラシフトを
求める。また、自己相関演算ユニット124でMTIフ
ィルタ122の出力信号について自己相関演算を行い、
平均流速演算ユニット126で自己相関演算結果から平
均流速Vを求め、分散演算ユニット128で自己相関演
算結果から流速の分散Tを求め、パワー演算ユニット1
30で自己相関演算結果からドップラ信号のパワーPW
を求める。以下、平均流速を単に流速ともいう。また、
流速の分散を単に分散ともいい、ドップラ信号のパワー
を単にパワーともいう。
【0035】ドップラ処理部12によって、対象4内で
移動するエコー源の流速V、分散TおよびパワーPWを
表すそれぞれのデータが音線ごとに得られる。これらデ
ータは、音線上の各点(ピクセル:pixel)の流
速、分散およびパワーを示す。なお、流速は音線方向の
成分として得られる。また、超音波プローブ2に近づく
方向と遠ざかる方向とが区別される。
【0036】以上の、超音波プローブ2、送受信部6、
Bモード処理部10およびドップラ処理部12からなる
部分は、本発明における画像データ獲得手段の実施の形
態の一例である。
【0037】Bモード処理部10およびドップラ処理部
12は画像処理部14に接続されている。画像処理部1
4は、Bモード処理部10およびドップラ処理部12か
らそれぞれ入力されるデータに基づいて、それぞれBモ
ード画像およびドップラ画像を生成する。画像処理部1
4は、本発明における画像生成手段の実施の形態の一例
である。また、画像処理手段の実施の形態の一例であ
る。
【0038】画像処理部14は、また、本発明の画像処
理装置の実施の形態の一例である。本装置の構成によっ
て、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示され
る。本装置の動作によって、本発明の装置に関する実施
の形態の一例が示される。画像処理部14による画像処
理については後にあらためて説明する。
【0039】画像処理部14は、図8に示すように、セ
ントラル・プロセシング・ユニット(CPU:Cent
ral Processing Unit)140を有
する。CPU140には、バス(bus)142によっ
て、メインメモリ(mainmemory)144、外
部メモリ146、制御部インターフェース(inter
face)148、入力データメモリ(data me
mory)152、ディジタル・スキャンコンバータ
(DSC:Digital Scan Convert
er)154、画像メモリ156、および、ディスプレ
ーメモリ(display memory)158が接
続されている。
【0040】外部メモリ146には、CPU140が実
行するプログラムが記憶されている。プログラムには、
後述する画像処理すなわち画像データの2次元空間フィ
ルタリングを行うためのプログラムが含まれる。外部メ
モリ146には、また、CPU140がプログラムを実
行するにあたって使用する種々のデータも記憶されてい
る。
【0041】CPU140は、外部メモリ146からプ
ログラムをメインメモリ144にロード(load)し
て実行することにより、所定の画像処理を遂行する。C
PU140は、プログラム実行の過程で、制御部インタ
ーフェース148を通じて後述の制御部18と制御信号
の授受を行う。
【0042】Bモード処理部10およびドップラ処理部
12から音線ごとに入力されたBモード画像データおよ
びドップラ画像データは、入力データメモリ152にそ
れぞれ記憶される。入力データメモリ152のデータ
は、DSC154で走査変換されて画像メモリ156に
記憶される。画像メモリ156のデータはディスプレー
メモリ158を通じて表示部16に出力される。
【0043】画像処理部14には表示部16が接続され
ている。表示部16は、本発明における表示手段の実施
の形態の一例である。表示部16は、画像処理部14か
ら画像データが与えられ、それに基づいて画像を表示す
るようになっている。なお、表示部16は、カラー(c
olor)画像が表示可能なCRTを用いたグラフィッ
クディスプレー(graphic display)等
で構成される。
【0044】以上の送受信部6、Bモード処理部10、
ドップラ処理部12、画像処理部14および表示部16
には制御部18が接続されている。制御部18は、それ
ら各部に制御信号を与えてその動作を制御する。制御部
18には、被制御の各部から各種の報知信号が入力され
る。制御部18の制御の下で、Bモード動作およびドッ
プラモード動作が実行される。
【0045】制御部18には操作部20が接続されてい
る。操作部20は使用者によって操作され、制御部18
に適宜の指令や情報を入力するようになっている。操作
部20は、例えばキーボード(keyboard)やポ
インティングデバイス(pointing devic
e)およびその他の操作具を備えている。
【0046】制御部18は、図9に示すように、CPU
180を有する。CPU180には、バス182によっ
て、メインメモリ184、外部メモリ186、操作部イ
ンターフェース188、送受信部インターフェース19
0、Bモード処理部インターフェース192、ドップラ
処理部インターフェース194、画像処理部インターフ
ェース196、および、表示部インターフェース198
が接続されている。
【0047】外部メモリ186には、CPU180が実
行するプログラムが記憶されている。外部メモリ186
には、また、CPU180がプログラムを実行するにあ
たって使用する種々のデータも記憶されている。
【0048】CPU180は、外部メモリ186からプ
ログラムをメインメモリ184にロードして実行するこ
とにより、所定の制御を遂行する。外部メモリ186に
記憶されたプログラムは、また、CPU180に後述の
超音波送受信制御を実現させる。CPU180は、プロ
グラム実行の過程で、送受信部インターフェース190
を通じて送受信部6と制御信号の授受を行う。
【0049】本装置の撮影動作を説明する。使用者は超
音波プローブ2を対象4の所望の箇所に当接し、操作部
20を操作して、例えばBモードとドップラモードを併
用した撮影動作を行う。これによって、制御部18によ
る制御の下で、Bモード撮影とドップラモード撮影が時
分割で行われる。
【0050】Bモードにおいては、送受信部6は、超音
波プローブ2を通じて音線順次で対象4の内部を走査し
て逐一そのエコーを受信する。Bモード処理部10は、
送受信部6から入力されるエコー受信信号を対数増幅ユ
ニット102で対数増幅し包絡線検波ユニット104で
包絡線検波してAスコープ信号を求め、それに基づいて
音線ごとのBモード画像データを形成する。
【0051】画像処理部14は、Bモード処理部10か
ら入力される音線ごとのBモード画像データを入力デー
タメモリ152に記憶する。これによって、入力データ
メモリ152内に、Bモード画像データについての音線
データ空間が形成される。
【0052】ドップラモードにおいては、送受信部6は
超音波プローブ2を通じて音線順次で対象4の内部を走
査して逐一そのエコーを受信する。その際、1音線あた
複数回の超音波の送波とエコーの受信が行われる。
【0053】ドップラ処理部12は、エコー受信信号を
直交検波ユニット120で直交検波し、MTIフィルタ
122でMTI処理し、自己相関演算ユニット124で
自己相関を求め、自己相関結果から、流速演算ユニット
126で流速Vを求め、分散演算ユニット128で分散
Tを求め、パワー演算ユニット130でパワーPWを求
める。これらの算出値は、それぞれ、エコー源の速度、
分散およびパワーを、音線ごとかつピクセルごとに表す
データとなる。
【0054】画像処理部14は、ドップラ処理部12か
ら入力される音線ごとかつピクセルごとの各ドップラ画
像データを入力データメモリ152に記憶する。これに
よって、入力データメモリ152内に、各ドップラ画像
データについての音線データ空間がそれぞれ形成され
る。
【0055】CPU140は、入力データメモリ152
のBモード画像データおよび各ドップラ画像データをD
SC154でそれぞれ走査変換して画像メモリ156に
書き込む。
【0056】その際、ドップラ画像データは、流速Vと
分散Tを組み合わせた流速分布画像データ、パワーPW
を用いたパワードップラ画像データまたはパワーPWと
分散Tを組み合わせた分散付パワードップラ画像デー
タ、および、分散Tを用いた分散画像データとしてそれ
ぞれ書き込まれる。
【0057】CPU140は、Bモード画像データおよ
び各ドップラ画像データを別々な領域に書き込む。これ
らBモード画像データおよび各ドップラ画像データに基
づく画像が表示部16に表示される。
【0058】Bモード画像は、音線走査面における体内
組織の断層像を示すものとなる。カラードップラ画像の
うち、流速分布画像はエコー源の流速の2次元分布を示
す画像となる。この画像では流れの方向に応じて表示色
を異ならせ、流速に応じて表示色の輝度を異ならせ、分
散に応じて所定の色の混色量を高めて表示色の純度を変
える。
【0059】パワードップラ画像はドップラ信号のパワ
ーの2次元分布を示す画像となる。この画像によって運
動するエコー源の所在が示される。画像の表示色の輝度
がパワーに対応する。それに分散を組み合わせた場合
は、分散に応じて所定の色の混色量を高めて表示色の純
度を変える。
【0060】分散画像は分散値の2次元分布を示す画像
となる。この画像も運動するエコー源の所在を示す。表
示色の輝度が分散の大小に対応する。これらの画像を表
示部16に表示させる場合には、ディスプレーメモリ1
58においてBモード画像と合成し、この合成画像を表
示部16で表示する。これによって、体内組織との位置
関係が明確なドップラ画像を観察することができる。
【0061】図10に、そのような画像を表示した画面
の例を略図によって示す。同図に示すように、画面16
0にはセクタスキャンによって撮影したBモード画像1
62が表示されている。Bモード画像162の上にはカ
ラードップラ画像164が表示されている。ただし、カ
ラードップラ画像164は表示エリア(area)の境
界によって表す。
【0062】Bモード画像162中に関心領域(RO
I:Region of Interest)168が
あり、その輪郭上の2箇所に計測用カーソル172,1
74が表示されている。ROI168はポインティング
デバイスを用いて使用者が自由描画可能なものである。
また、計測用カーソル(cursor)172,174
は、ポインティングデバイスを通じて使用者により自由
に動かすことが可能なものである。
【0063】画面160の余白には、Bモード画像16
2の濃度の尺度となるグレイスケール(gray sc
ale)176およびユーザーコメント(user c
omment)178が表示される。
【0064】このように撮影された画像について、画像
処理部14による画像処理すなわち2次元空間フィルタ
リングが行われる。以下、画像処理部14による2次元
空間フィルタリングについて説明する。
【0065】図11に、画像処理部14の、2次元空間
フィルタリングに関わる部分のブロック図を示す。同図
に示すように、画像処理部14は2次元フィルタ400
を有する。2次元フィルタ400は、画像メモリ156
から読み出した画像データを2次元空間フィルタリング
してディスプレーメモリ158に書き込む。
【0066】2次元フィルタ400は、ラテラルフィル
タ(lateral filter)402、アキシャ
ルFフィルタ(axial F filter)404
およびアキシャルMフィルタ(axial M fil
ter)406を有する。
【0067】ラテラルフィルタ402は、画像における
画素の横並びの方向に、画像データの空間フィルタリン
グ(spatial filtering)を行うもの
である。横方向は一般的には水平方向と呼ばれる。以
下、水平方向をラテラル方向ともいう。また、画像デー
タを画素値ともいう。また、空間フィルタリングを単に
フィルタリングともいう。
【0068】ラテラルフィルタ402としては、FIR
フィルタ(Finite Impulse Respo
nse filter)が用いられる。FIRフィルタ
は、注目画素の画素値とその両側の所定数の画素の画素
値とを重み付け加算し、得られた値を注目画素の新たな
画素値とするものである。注目画素を更新するにつれて
重み付け加算する画素の組み合わせが変化する。
【0069】重み付け加算する画素値の数をFIRフィ
ルタのタップ(tap)数ともいう。ラテラルフィルタ
402のタップ数は固定されている。タップ数は例えば
3であるがそれに限るものではない。以下、タップ数が
3である例で説明する。
【0070】タップ数が3の場合は、注目画素の画素値
とその両側の各1個の画素の画素値が重み付け加算され
る。重みの合計は1である。合計が1となる範囲で各画
素への重み配分は可変になっており、それを調節するこ
とにより、フィルタリングの効果を調節することができ
る。両側の画素の重みを増すほどフィルタリング効果が
大きくなる。注目画素の重みを増すほどフィルタリング
の効果が小さくなる。注目画素の重みを1としたときフ
ィルタリング効果が0となる。これはフィルタリングを
しない状態である。以下、フィルタリング効果の大小を
フィルタリングの強弱ともいう。
【0071】アキシャルFフィルタ404は、画像にお
ける画素の縦並びの方向に、画素値のフィルタリングを
行うものである。縦方向は一般的には垂直方向と呼ばれ
る。以下、垂直方向をアキシャル方向ともいう。
【0072】アキシャルFフィルタ404としてはFI
Rフィルタが用いられる。アキシャルFフィルタ404
のタップ数も例えば3に固定されている。なお、タップ
数は3に限るものではない。以下、タップ数が3である
例で説明する。アキシャルFフィルタ404のフィルタ
リングの強弱もタップに対する重みの配分を調節するこ
とにより調節可能になっている。
【0073】アキシャルMフィルタ406は、アキシャ
ルFフィルタ404と同様に、画素値のアキシャル方向
のフィルタリングを行うものである。アキシャルMフィ
ルタ406としてはMAフィルタ(Moving Av
erage filter)が用いられる。MAフィル
タは、注目画素およびその両側の所定数の画素の画素値
の平均値を求め、これを注目画素の新たな画素値とする
ものである。注目画素を更新するにつれて平均値を求め
る画素の組み合わせが変化する。このため、注目画素の
新たな画素値は移動平均値となる。
【0074】平均を求める画素値の数をMAフィルタの
タップ数ともいう。タップ数は可変になっており、それ
を調節することによりフィルタリングの強弱を調節する
ことができる。フィルタリングの強弱はタップ数の増減
に対応する。
【0075】アキシャルFフィルタ404およびアキシ
ャルMフィルタ406はいずれか一方が用いられる。ラ
テラルフィルタ402、アキシャルFフィルタ404お
よびアキシャルMフィルタ406を有する2次元フィル
タ400は、画像処理部14のCPU140の機能によ
って実現される。CPU140は所定のプログラムを実
行することにより2次元フィルタ400の機能を果た
す。2次元フィルタ400は、本発明におけるフィルタ
リング手段の実施の形態の一例である。
【0076】ラテラルフィルタ402の役割と、アキシ
ャルFフィルタ404およびアキシャルMフィルタ40
6の役割は互いに交換することができる。すなわち、ラ
テラルフィルタ402をアキシャル方向のフィルタリン
グに使用し、アキシャルFフィルタ404およびアキシ
ャルMフィルタ406をラテラル方向のフィルタリング
に使用することが可能である。以下、両者の役割を交換
しない例について説明するが、役割を交換した場合で
も、ラテラル方向とアキシャル方向が入れ替わる他は同
様になる。
【0077】ラテラルフィルタ402、アキシャルFフ
ィルタ404およびアキシャルMフィルタ406のフィ
ルタリングの強弱は、コントローラ(controll
er)502から与えられる制御信号によってそれぞれ
制御される。コントローラ502は、画像処理部14の
CPU140の機能によって実現される。CPU140
は所定のプログラムを実行することによりコントローラ
502の機能を果たす。コントローラ502は、本発明
における調節手段の実施の形態の一例である。
【0078】制御信号はフィルタリング係数を表すデー
タである。ラテラルフィルタ402には、ラテラル方向
のフィルタリング係数Ctを表すデータが与えられる。
フィルタリング係数CtはFIRフィルタのタップにお
ける重み配分に関わる。フィルタリング係数Ctについ
ては後にあらためて説明する。
【0079】アキシャルFフィルタ404には、アキシ
ャル方向のフィルタリング係数Cxfを表すデータが与
えられる。フィルタリング係数CxfはFIRフィルタ
のタップにおける重み配分に関わる。フィルタリング係
数Cxfについては後にあらためて説明する。
【0080】アキシャルMフィルタ406には、アキシ
ャル方向のフィルタリング係数Cxmを表すデータが与
えられる。フィルタリング係数CxmはMAフィルタの
タップ数に関わる。フィルタリング係数Cxmについて
は後にあらためて説明する。
【0081】ラテラルフィルタ402でフィルタリング
された画素値に基づいて表示部16に表示される画像の
画素のラテラル方向のピクセルサイズ(pixel s
ize)は、フィルタリング係数Ctを変数とする下記
のような1次式で表される。
【0082】
【数1】
【0083】アキシャルFフィルタ404でフィルタリ
ングされた画素値に基づいて表示部16に表示される画
像の画素のアキシャル方向のピクセルサイズは、フィル
タリング係数Cxfを変数とする下記のような1次式で
表される。
【0084】
【数2】
【0085】アキシャルMフィルタ406でフィルタリ
ングされた画素値に基づいて表示部16に表示される画
像の画素のアキシャル方向のピクセルサイズは、フィル
タリング係数Cxmを変数とする下記のような1次式で
表される。
【0086】
【数3】
【0087】表示部16に表示される画像の画素の縦横
比すなわちアスペクトレシオ(aspect rati
o)は次式で与えられる。
【0088】
【数4】
【0089】または、
【0090】
【数5】
【0091】(4)式はアキシャルFフィルタ404を
用いた場合に適用される。(5)式はアキシャルMフィ
ルタ406を用いた場合に適用される。(1)式におけ
るフィルタリング係数Ctは注目画素の重みWtと下記
のような関係にある。
【0092】
【数6】
【0093】(2)式におけるフィルタリング係数Cx
fは注目画素の重みWxと下記のような関係にある。
【0094】
【数7】
【0095】(3)式におけるフィルタリング係数Cx
mはタップ数Tpと次のような関係がある。
【0096】
【数8】
【0097】(1)〜(3)式は、いずれも2次元平面
における直線を表す式と見ることができる。その場合、
係数at,axf,axmは直線の勾配を表し、定数b
t,bxf,bxmはいずれも切片を表す。以下、これ
らをそれぞれ勾配および切片ともいう。
【0098】(1)式において、勾配atおよび切片b
tはいずれもラテラル方向のオリジナルピクセルサイズ
(original pexel size)によって
定まる。それらの値は表示部16の特性によって定まる
固有の値であり、例えば、ラテラル方向のオリジナルピ
クセルサイズがPt(mm)のとき、勾配atおよび切
片btはそれぞれ次のようになる。
【0099】
【数9】
【0100】
【数10】
【0101】(2)式において、勾配axfおよび切片
bxfはいずれもアキシャル方向のオリジナルピクセル
サイズによって定まる。それらの値は表示部16の特性
によって定まる固有の値であり、例えば、アキシャル方
向のオリジナルピクセルサイズがPx(mm)のとき、
勾配axfおよび切片bxfはそれぞれ次のようにな
る。
【0102】
【数11】
【0103】
【数12】
【0104】(3)式において、勾配axmおよび切片
bxmはいずれもアキシャル方向のオリジナルピクセル
サイズによって定まる。それらの値は表示部16の特性
によって定まる固有の値であり、例えば、アキシャル方
向のオリジナルピクセルサイズがPx(mm)のとき、
勾配axmおよび切片bxmはそれぞれ次のようにな
る。
【0105】
【数13】
【0106】
【数14】
【0107】図12に、オリジナルピクセルサイズの概
念を示す。同図に示すように、オリジナルピクセルサイ
ズは、元画像すなわちフィルタリングする前の画像を構
成する画素マトリクス(matrix)における個々の
画素の、ラテラル方向の大きさPtおよびアキシャル方
向の大きさPxである。
【0108】ラテラル方向のオリジナルピクセルサイズ
Ptは、ラテラル方向に連なる画素の中心間の距離でも
ある。これは撮影空間における音線202の間隔に等し
い。音線間隔はスキャン条件によって一義的に定まるの
で、ラテラル方向のオリジナルピクセルサイズPtは一
義的に定まる。
【0109】アキシャル方向のオリジナルピクセルサイ
ズPxは、アキシャル方向に連なる画素の中心間の距離
でもある。これは撮影空間における音線202上の画像
データ間隔に等しい。音線202上の画像データ間隔は
音速とデータ獲得タイミングによって一義的に定まるの
で、アキシャル方向のオリジナルピクセルサイズPxも
一義的に定まる。
【0110】コントローラ502には、このようなオリ
ジナルピクセルサイズPt,Pxが入力される。コント
ローラ502はオリジナルピクセルサイズPt,Pxに
基づいて、勾配at,axf,axmおよび切片bt,
bxf,bxmを式(9)〜(14)により計算する。
【0111】コントローラ502には、また、表示画像
の画素のアスペクトレシオRが入力される。アスペクト
レシオRはコントローラ502によるフィルタリング制
御の目標値である。
【0112】制御の目標値としてのアスペクトレシオR
は例えば1を標準値とする。これにより、表示画像の画
素を正方形とする制御目標がコントローラ502に与え
られる。なお、アスペクトレシオは1に限るものではな
い。アスペクトレシオRは、また、使用者が操作部20
を通じて適宜に設定できるようになっている。
【0113】コントローラ502は、(1)式、(2)
式および(4)式からなる連立方程式を解いて、表示画
像の画素のアスペクトレシオを目標値Rに一致させるフ
ィルタリング係数Ct,Cxfを求め、それをそれぞれ
ラテラルフィルタ402およびアキシャルFフィルタ4
04にフィルタリング条件として入力する。
【0114】ラテラルフィルタ402は、フィルタリン
グ係数Ctに基づいて(6)式によって定まる重みWt
を注目画素の重みとし、1に関するWtの補数の1/2
ずつを注目画素の両側の画素の重みとしてFIRフィル
タリングを行う。
【0115】アキシャルFフィルタ404は、フィルタ
リング係数Cxfに基づいて(7)式によって定まる重
みWxを注目画素の重みとし、1に関するWxの補数の
1/2ずつを注目画素の両側の画素の重みとしてFIR
フィルタリングを行う。
【0116】重みWxの値が0.333333以下とな
るときは、注目画素の重みが両側の画素の重みと同等以
下になる。その場合は、コントローラ502はアキシャ
ルFフィルタ404の代わりにアキシャルMフィルタ4
06を用いる。
【0117】アキシャルMフィルタ406を用いる場合
は、コントローラ502は、(1)式、(3)式および
(5)式からなる連立方程式を解いて、表示画像の画素
のアスペクトレシオを目標値Rに一致させるフィルタリ
ング係数Ct,Cxmを求め、それをそれぞれラテラル
フィルタ402およびアキシャルMフィルタ406にフ
ィルタリング条件として入力する。
【0118】ラテラルフィルタ402は、フィルタリン
グ係数Ctに基づいて(6)式によって定まる重みWt
を注目画素の重みとし、1に関するWtの補数の1/2
ずつを注目画素の両側の画素の重みとしてFIRフィル
タリングを行う。
【0119】アキシャルMフィルタ406は、フィルタ
リング係数Cxmに基づいて(8)式によって定まるタ
ップ数TpによりMAフィルタリングを行う。(1)
式、(2)式および(4)式からなる連立方程式におい
ては、4つの未知数St,Sxf,Ct,Cxfに対し
て条件式が3つしかないので、その解は一意的なものと
はならない。
【0120】(1)式、(3)式および(5)式からな
る連立方程式においても同様に、4つの未知数St,S
xm,Ct,Cxmに対して条件式が3つしかないの
で、その解は一意的なものとはならない。
【0121】そこで、解を一意的に求めるための限定条
件をコントローラ502に入力する。限定条件として
は、例えば表示画像のラテラル方向のピクセルサイズS
tが選ばれる。予め定めたピクセルサイズStを限定条
件として入力することによって未知数が3つになるの
で、解を一意的に求めることができる。
【0122】ピクセルサイズStの代わりに、ラテラル
方向のフィルタリング係数Ctを限定条件として選んで
も良い。予め定めたラテラル方向のフィルタ係数Ctを
限定条件として入力することによって未知数が3つにな
るので、解を一意的に求めることができる。
【0123】なお、ラテラル方向のフィルタリング係数
に関しては、その数値を入力する代わりに、ラテラル方
向のフィルタリングの強度を表す数値を入力して間接的
にフィルタリング係数を指定し、コントローラ502の
内部でフィルタリング係数に換算するようにしても良
い。
【0124】限定条件は未知数を1つ減らすものであれ
ば良いから、上記のものに代えて、アキシャル方向のピ
クセルサイズSxfまたはSxm、アキシャル方向のフ
ィルタリング係数CxfまたはCxm、あるいは、アキ
シャル方向のフィルタリング強度のいずれかとしても良
い。
【0125】図13に、2次元空間フィルタリングを含
む本装置の動作のフロー(flow)図を示す。同図に
示すように、ステップ(step)301で、スキャン
が行われる。スキャンの要領は前述の通りである。
【0126】次に、ステップ303で画像が生成され
る。生成される画像は例えばBモード画像とカラードッ
プラ画像である。次に、ステップ305で、フィルタリ
ングが行われる。フィルタリングは2次元フィルタ40
0によって行われる。フィルタリングは主としてカラー
ドップラ画像について行われる。なお、必要に応じてB
モード画像について行うようにしても良いのはいうまで
もない。以下、カラードップラ画像をフィルタリングす
る例で説明する。
【0127】次に、ステップ307で表示部16に画像
が表示される。2次元フィルタ400による2次元的な
空間フィルタリングのスムージング効果により、空間分
解能が粗いカラードップラ画像でも、輪郭部や境界部が
階段状になるなることなく表示される。
【0128】2次元フィルタ400のフィルタリング条
件がコントローラ502により前述のように制御される
ので、表示画像の画素のアスペクトレシオは元画像の画
素のアスペクトレシオの如何に関わらず1となる。
【0129】画素のアスペクトレシオが1であることに
より、表示画像は等方性を有するものとなる。したがっ
て、ラテラル方向およびアキシャル方向のいずれの方向
にも癖を持たない素直な画像となる。このような画像を
得るためのフィルタリング制御はコントローラ502に
より自動的に行われるので、常に品質の一定な表示画像
を得ることができる。
【0130】また、フィルタリング制御が自動的に行わ
れるので、使用者が関与する必要がなく省力化が実現す
る。また、表示画像の品質が使用者の個性に左右される
こともない。
【0131】使用者は、ステップ309で、表示画像の
画質について変更の要否を判定する。変更を要する場合
は、ステップ311で、フィルタリング条件を変更す
る。フィルタリング条件の変更は、例えばフィルタリン
グ制御の目標値であるアスペクトレシオRの設定値を変
更することにより行う。
【0132】これによって、ステップ305で、コント
ローラ502により新たな制御目標の下でのフィルタリ
ング制御が行われ、新たなアスペクトレシオを持つ画素
によって構成されたカラードップラ画像が表示される。
画素のアスペクトレシオを変更したことにより表示画像
の画質が変化する。
【0133】フィルタリング条件の変更は、アスペクト
レシオの代わりに限定条件を変えることによって行うよ
うにしても良い。すなわち、限定条件の例として前述し
た、ラテラル方向のピクセルサイズSt、ラテラル方向
のフィルタリング係数Ct、ラテラル方向のフィルタリ
ング強度、アキシャル方向のピクセルサイズSxfまた
はSxm、アキシャル方向のフィルタリング係数Cxf
またはCxm、あるいは、アキシャル方向のフィルタリ
ング強度のいずれかを変更する。
【0134】コントローラ502は、変更された限定条
件の下での新たなフィルタ条件を求め、それによってフ
ィルタリング制御を行う。このとき表示画像では画素の
アスペクトレシオは変化しないものの、ラテラル方向お
よびアキシャル方向のフィルタリング強度が変化するの
で、表示画像の画質が変化する。
【0135】使用者は所望の画質を得たところで画質変
更をやめる。そして、ステップ313で、変更したフィ
ルタリング条件の保存の要否を判定し、保存を必要とす
る場合は、ステップ315で、フィルタリング条件をメ
モリに保存する。保存したフィルタリング条件は、次回
の撮影時にメモリから読み出して再利用することができ
る。
【0136】このようなフィルタリング条件の変更機能
と保存機能を利用して、フィルタリング条件を使用者あ
るいは撮影のカテゴリ(category)ごとにカス
タマイズ(customize)することができる。
【0137】以上、超音波撮影によって得た画像をフィ
ルタリングする例について説明したが、フィルタリング
する画像は超音波画像に限らず、画素値がディジタルデ
ータで表されるものならばどのような画像であっても良
い。
【0138】以上のような機能をコンピュータに実現さ
せるプログラムが、記録媒体に、コンピュータで読み取
り可能なように記録される。記録媒体としては、例え
ば、磁気記録媒体、光記録媒体、光磁気記録媒体および
その他の方式の適宜の記録媒体が用いられる。記録媒体
は半導体記憶媒体であっても良い。本書では記憶媒体は
記録媒体と同義である。
【0139】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、画像データの2次元的な空間フィルタリングを画
一的に行う画像処理方法および装置、そのような画像処
理機能をコンピュータに実現させるプログラム、並び
に、そのような画像処理装置を備えた超音波撮影装置を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】図1に示した装置の送受信部のブロック図であ
る。
【図3】図2に示した送受信部による走査の概念図であ
る。
【図4】図2に示した送受信部による走査の概念図であ
る。
【図5】図2に示した送受信部による走査の概念図であ
る。
【図6】図1に示した装置のBモード処理部のブロック
図である。
【図7】図1に示した装置のドップラ処理部のブロック
図である。
【図8】図1に示した装置の画像処理部のブロック図で
ある。
【図9】図1に示した装置の制御部のブロック図であ
る。
【図10】図1に示した装置における表示部の画面の一
例を示す略図である。
【図11】図1に示した装置の、画像処理に関わる部分
のブロック図である。
【図12】オリジナルピクセルサイズの概念図である。
【図13】図1に示した装置の動作のフロー図である。
【符号の説明】
2 超音波プローブ 4 対象 6 送受信部 10 Bモード処理部 12 ドップラ処理部 14 画像処理部 16 表示部 18 制御部 20 操作部 140 CPU 142 バス 144 メインメモリ 146 外部メモリ 148 制御部インターフェース 152 入力データメモリ 154 DSC 156 画像メモリ 158 ディスプレーメモリ 400 2次元フィルタ 402 ラテラルフィルタ 404 アキシャルFフィルタ 406 アキシャルMフィルタ 502 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 宏章 東京都日野市旭が丘四丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Fターム(参考) 4C301 CC02 DD02 EE13 EE14 JC06 KK09 KK22 5B057 AA07 BA05 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB08 CB12 CB16 CC01 CE05 CE06 CE08 CH09

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データの2次元的な空間フィルタリ
    ングを行うにあたり、 フィルタリング後の画像の画素のアスペクトレシオが予
    め設定された目標値に一致するように、互いに垂直な2
    方向におけるフィルタリング条件をそれぞれ調節する、
    ことを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記2方向のうちの一方におけるフィル
    タリング条件が予め限定されている、ことを特徴とする
    請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記2方向のうちの一方は画面における
    水平方向である、ことを特徴とする請求項2に記載の画
    像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記アスペクトレシオは1である、こと
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のうちのいずれか
    1つに記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記画像は超音波撮影によって得た画像
    である、ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のう
    ちのいずれか1つに記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記画像はドップラ画像である、ことを
    特徴とする請求項5に記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記ドップラ画像はカラードップラ画像
    である、ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理方
    法。
  8. 【請求項8】 画像データの2次元的な空間フィルタリ
    ングを行うフィルタリング手段と、 フィルタリング後の画像の画素のアスペクトレシオが予
    め設定された目標値に一致するように、前記フィルタリ
    ング手段の互いに垂直な2方向におけるフィルタリング
    条件をそれぞれ調節する調節手段と、を具備することを
    特徴とする画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記フィルタリング手段は前記2方向の
    うちの一方におけるフィルタリング条件が予め限定され
    ている、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装
    置。
  10. 【請求項10】 前記2方向のうちの一方は画面におけ
    る水平方向である、ことを特徴とする請求項9に記載の
    画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記アスペクトレシオは1である、こ
    とを特徴とする請求項8ないし請求項10のうちのいず
    れか1つに記載の画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記画像は超音波撮影によって得た画
    像である、ことを特徴とする請求項8ないし請求項11
    のうちのいずれか1つに記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記画像はドップラ画像である、こと
    を特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記ドップラ画像はカラードップラ画
    像である、ことを特徴とする請求項13に記載の画像処
    理装置。
  15. 【請求項15】 画像データの2次元的な空間フィルタ
    リングを行うにあたり、 フィルタリング後の画像の画素のアスペクトレシオが予
    め設定された目標値に一致するように、互いに垂直な2
    方向におけるフィルタリング条件をそれぞれ調節する、
    機能をコンピュータに実現させるプログラム。
  16. 【請求項16】 前記2方向のうちの一方におけるフィ
    ルタリング条件が予め限定されている、ことを特徴とす
    る請求項15に記載のプログラム。
  17. 【請求項17】 前記2方向のうちの一方は画面におけ
    る水平方向である、ことを特徴とする請求項16に記載
    のプログラム。
  18. 【請求項18】 前記アスペクトレシオは1である、こ
    とを特徴とする請求項15ないし請求項17のうちのい
    ずれか1つに記載のプログラム。
  19. 【請求項19】 前記画像は超音波撮影によって得た画
    像である、ことを特徴とする請求項15ないし請求項1
    8のうちのいずれか1つに記載のプログラム。
  20. 【請求項20】 前記画像はドップラ画像である、こと
    を特徴とする請求項19に記載のプログラム。
  21. 【請求項21】 前記ドップラ画像はカラードップラ画
    像である、ことを特徴とする請求項20に記載のプログ
    ラム。
  22. 【請求項22】 超音波エコーに基づき撮影対象につい
    て画像データを獲得する画像データ獲得手段と、 前記画像データに基づいて画像を生成する画像生成手段
    と、 前記生成した画像を処理する画像処理手段と、 前記処理した画像を表示する表示手段と、を有する超音
    波撮影装置であって、 前記画像処理手段は、 画像データの2次元的な空間フィルタリングを行うフィ
    ルタリング手段と、 フィルタリング後の画像の画素のアスペクトレシオが予
    め設定された目標値に一致するように、前記フィルタリ
    ング手段の互いに垂直な2方向におけるフィルタリング
    条件をそれぞれ調節する調節手段と、を具備することを
    特徴とする超音波撮影装置。
  23. 【請求項23】 前記フィルタリング手段は前記2方向
    のうちの一方におけるフィルタリング条件が予め限定さ
    れている、ことを特徴とする請求項22に記載の超音波
    撮影装置。
  24. 【請求項24】 前記2方向のうちの一方は画面におけ
    る水平方向である、ことを特徴とする請求項23に記載
    の超音波撮影装置。
  25. 【請求項25】 前記アスペクトレシオは1である、こ
    とを特徴とする請求項22ないし請求項24のうちのい
    ずれか1つに記載の超音波撮影装置。
  26. 【請求項26】 前記画像はドップラ画像である、こと
    を特徴とする請求項25に記載の超音波撮影装置。
  27. 【請求項27】 前記ドップラ画像はカラードップラ画
    像である、ことを特徴とする請求項26に記載の超音波
    撮影装置。
JP2001009770A 2001-01-18 2001-01-18 画像処理方法および装置、プログラム並びに超音波撮影装置 Withdrawn JP2002224113A (ja)

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