JP2002221407A - 光ファイバーによる歪分布測定の温度補正システム - Google Patents

光ファイバーによる歪分布測定の温度補正システム

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JP2002221407A JP2001019889A JP2001019889A JP2002221407A JP 2002221407 A JP2002221407 A JP 2002221407A JP 2001019889 A JP2001019889 A JP 2001019889A JP 2001019889 A JP2001019889 A JP 2001019889A JP 2002221407 A JP2002221407 A JP 2002221407A
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Masazumi Tsukano
正純 塚野
Yoshiaki Inoue
好章 井上
Katsuaki Inoue
克明 井上
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度が場所によって異なる構造物等の長い距
離に亘っての歪分布を光ファイバーにより測定する際
に、温度補正を行なって実際の歪を精度良く測定するた
めのシステムを構築する。 【解決手段】 構造物等に歪測定用と温度測定用の光フ
ァイバーを近接して布設し、歪計測装置と温度計測装置
を具備し、温度計測結果を用いて歪計測値に対する温度
補正を含むデータ処理を行なうデータ処理装置を具備す
ることを特徴とする光ファイバーによる歪分布測定の温
度補正システムとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造物等の表面に
光ファイバーを布設して歪分布を測定する際に、測定値
に対して温度補正を行う補正システムに関する。
【0002】
【従来の技術】最近光ファイバーセンシング技術著しい
進歩により、長距離に亘る歪分布が精度良く測定できる
ようになってきた。しかし光ファイバーの特性が温度の
影響を受けるため、精度良く歪を測定するためには温度
補正を行う必要がある。特に屋外に設置される鉄鋼構造
物やコンクリート構造物に光ファイバーを取付けて歪分
布を計測する場合、昼間は太陽光の影響で温度が場所に
よって異なるので、正確な温度補正が必要である。ま
た、光ファイバーによる歪計測値に対する温度の影響
は、光ファイバー自体の温度による影響のほかに光ファ
イバーの取付け状態も影響するが、従来その影響は明確
にされていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、温度分布が
一様でない構造物等の歪分布を光ファイバーにより測定
する際に、温度補正を行なって実際の歪を精度良く測定
するためのシステムを構築することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、構造物等に歪測定用と温度測定用の光ファイバーを
近接して布設し、歪計測装置と温度計測装置を具備し、
温度計測結果を用いて歪計測値に対する温度補正を含む
データ処理を行なうデータ処理装置を具備することを特
徴とする光ファイバーによる歪分布測定の温度補正シス
テムを提案する。
【0005】そして、前記構造物等に布設する歪計測用
光ファイバーは、タンク側板の膨張・収縮を計測できる
ように若干の初期張力を与えて側板外周に接着剤で固定
される。接着剤はシリコン系、エポキシ系等により、屋
外の環境下において十分な接着力を長期間に亘って保持
できるようにすると共に太陽光及び雨等から光ファイバ
を保護するため接着剤のシリコンシーラント等で光ファ
イバのタンク布設部を均一に覆う。前記歪測定用光ファ
イバーと温度測定用光ファイバーは同じ温度となるよう
に近接して布設される。
【0006】光ファイバーの歪計測部位における光ファ
イバーの温度と基準温度との差ΔT℃と該部位における
光ファイバーに発生している歪ε0と前記歪測定装置で
計測される歪値εBとの間の関係式をε0=εB−α・
ΔTとして温度補正を行い、構造物等が鉄鋼製の場合は
温度−30°〜50°の環境下でα=0.003%歪/
℃とするのが良いことが後述する実験結果によって確か
められた。
【0007】また、前記構造物が鉄鋼製の貯蔵タンクで
ある場合、該貯蔵タンクの底板に接合された側板の該接
合部近傍及び前記底板から適宜位置の全周に亘って歪測
定用の光ファイバーをリング状に布設し、前記側板上の
適宜高さ位置に全周に亘って布設された歪測定用光ファ
イバーに近接して温度測定用の光ファイバーを布設し、
該光ファイバーによる温度測定結果を用いて前記歪測定
用光ファイバーによる歪測定値に対する温度補正を行う
のがよい。貯蔵タンクの場合、該貯蔵タンクの底板に接
合された側板の該接合部近傍及び前記底板から適宜位置
の全周に亘る温度分布は略同じであるから、温度測定用
光ファイバーは前記底板から適宜位置の全周に亘って布
設するのみで、前記接合部近傍には布設しなくてよい。
前記側板上の底板からの適宜位置については後述する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る寸法、材質、形状、その相対位置などは特に特定的な
記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する
趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1は、本発明
の実施例に係わる光ファイバーによる歪分布測定の温度
補正システムの構成を示す。同図では構造物として石油
貯蔵タンクを例示しているが、このような貯蔵タンクに
限るものではないことは勿論である。
【0009】図1において、1は貯蔵タンクの底板、2
は側板であり、側板2は円筒形である。該側板2は前記
底板1に隅肉溶接接合3されている。前記側板2の外周
には前記底板1から高さHの位置に歪測定用の光ファイ
バー4と該光ファイバー4に隣接して温度測定用の光フ
ァイバー6がそれぞれリング状に布設され、前記歪測定
用光ファイバー4は延長されて前記底板と側板の接合部
近傍の側板外周にリング状に布設された光ファイバー5
となっている。歪測定用光ファイバー4、5は若干の初
期張力を与えて側板外周に接着剤で固定されている。接
着剤はシリコン系、エポキシ系等により、屋外の環境下
において十分な接着力を長期間に亘って保持できるよう
にすると共に太陽光及び雨等から光ファイバを保護する
ための接着剤のシリコンシーラント等で光ファイバのタ
ンク布設部を均一に覆う。7、8はそれぞれ側板2から
歪計測装置9、温度計測装置10に接続される部分の光
ファイバーである。
【0010】前記歪測定装置9は歪分布測定機(BOT
DR:Brillouin 0ptical Time Domain Reflectomete
r)で、光ファイバーの一端からレーザー光パルスを入
射し、それによって光ファイバー内で発生した自然ブリ
ルアン後方散乱光を同一端で観察して散乱した部位の歪
を測定するものである。光ファイバーに光を入射すると
入射光は光ファイバーを構成する例えば石英ガラス等の
分子等に衝突して散乱され、その一部が後方散乱光とし
て入射端にもどってくる。
【0011】その後方散乱光の一つであるブリルアン散
乱光のパワースペクトルの周波数が光ファイバーに生じ
ている歪に依存して変化することを利用するもので、こ
のブリルアン周波数シフトを測定して歪を測定する。ブ
リルアン後方散乱光は光ファイバーの任意の位置で生じ
るので、入射端にもどってくるまでの時間によって散乱
された位置が分り、次々ともどってくる散乱光を分析す
ることにより光ファイバーの任意の位置における歪を知
ることができる。BOTDRの距離分解能が1mの場
合、計測ピッチは10cm間隔で1mの平均歪を連続的
に計測する。
【0012】前記温度計測装置10は、温度測定用光フ
ァイバー8の一端からレーザ光パルスを入射し、それに
よって光ファイバー内に発生したラマン散乱光中のスト
ークス光とアンチストークス光の強度の比が散乱光を発
した場所の光ファイバーの温度と一定の関係があること
を利用して温度を測定するもので、ラマン散乱光は光フ
ァイバーの任意の位置で生じるので、入射端にもどって
くるまでの時間によって散乱された位置が分り、次々と
もどってくる散乱光を分析することにより光ファイバー
の任意の位置における温度を知ることができる。
【0013】データ処理装置11は、前記温度計測用光
ファイバー8を介して前記温度計測装置10で測定され
た温度に基づいて前記歪測定用光ファイバー4、5、7
を介して前記歪計測装置で測定された歪の温度補正を含
むデータ処理を行ない、歪分布を示す状態表示12をア
ウトプットする。また、前記データ処理装置には処理さ
れたデータが記憶されてデータベース13として保存さ
れているので、歪分布の経年変化を監視し、危険を予知
することができる。
【0014】さて、光ファイバーを構造物に布設して歪
を計測する際の温度の影響は、つぎの式におけるα′と
β′の2つに分けて考えることができる。 εB=α′(t)+β′(t)・ε0 式(1) ただし、 ε0:光ファイバーの歪、 εB:BOTDRによる歪計測値、 α′(t):歪計測値の温度による変化分(ドリフ
ト)、 β′(t):光ファイバーの歪変化に対するBOTDR
による歪計測値の変化の比率、である。α′(t)、
β′(t)の(t)は、α′、β′が温度tによって変
わることを表す。
【0015】光ファイバー自体の特性が温度によって変
化することにより、BOTDRでの計測値は1℃の温度
変化に対して0.002%歪だけ変化する。したがっ
て、構造物に掛る応力が変化しない場合でも、構造物の
温度が上昇すると、BOTDRでの歪計測値が増加す
る。さらに、光ファイバーのコアはクラッド、被覆材に
より被覆されており、被覆された光ファイバーを構造物
の表面に布設するのであるから、前記α′は、光ファイ
バーの被覆状態や構造物表面への固定状態によっても影
響を受けると考えられる。また前記β′も、被覆された
光ファイバーでは温度によって変わることがあるかも知
れない。
【0016】上記した点を調べるために、以下に述べる
試験を行なった。式(1)におけるα′を求めるために
は、たとえば構造物が鉄鋼製の場合、鋼板に光ファイバ
ーを布設して鋼板の温度を変化させて光ファイバーによ
り歪を測定すればよい。これに対し、β′を求めるには
鋼板の温度の変化に加え歪を変化させる必要がある。し
かしながら、鋼板に歪を加えるには大型に引張試験装置
を要し、該装置の熱伸びにより歪が変化するので正確な
測定が困難である。そこで、α′の評価は、光ファイバ
ーを鋼板に布設して恒温槽で温度を昇降させて光ファイ
バーの歪をBOTDRで計測して行なった。β′の評価
は、左右2枚の鋼板に光ファイバーを固定して、高温お
よび低温の環境でこの2枚の鋼板を引張試験装置で引張
ることによって光ファイバーのみに歪を加える方法で行
なった。
【0017】図2は試験用に鋼板上に光ファイバーを布
設した状態を示し、(A)は、光ファイバー15を鋼板
16上に2m間隔で固定点17、17、…と18、1
8、…でエポキシ系の接着剤で固定して各光ファイバー
の間隔20mmで並べ、前記固定点18、18、…間は
100mmのループで折り返してある。(B)は(A)
の場合と同様に布設し、固定点17’、17’、…と1
8’、18’、…間の光ファイバーは鋼板16’にエポ
キシ系の接着剤で両端固定の上シリコン樹脂で全面接着
してある。前記鋼板16、16’は高張力鋼(SM40
0B)を用い、前記光ファイバー15、15’の固定点
17〜18間及び17’〜18’間には約0.2%歪の
初期張力が与えてある。図示しないが、図2(A)と同
様の光ファイバー布設で固定点間に初期張力を与えない
場合の光ファイバーも光ファイバー15の先に連結して
同時に試験した。
【0018】図3は、これらの光ファイバー布設鋼板を
恒温槽に入れて一定の温度に保ち、各温度における鋼板
の温度とBOTDRによる歪計測値の関係を示したもの
である。なお、前記鋼板温度は熱伝対で測定した。前記
恒温槽内では十分に時間かけて温度を均一化したので、
前記鋼板と光ファイバーの温度は同じである。
【0019】図3において、初期張力あり(両端固定)
即ち図2(A)の布設鋼板と初期張力あり(両端固定+
前面接着)即ち図2(B)の布設鋼板では、歪値は鋼板
の温度が−30℃から60℃に亘って平行な直線上に乗
っており、温度上昇に対する歪値増大率、即ちαは温度
に依らず、また両者の場合で等しいことが分る。一方、
初期張力なしの場合は前記2者に比べて温度上昇に対す
る歪値増大が大きいとともに、直線からのばらつきも大
きい。温度昇降は2度行なっており、前記2者の初期張
力ありの場合は再現性が良好であるのに対して、初期張
力なしの場合は再現性が少し悪いことが分る。
【0020】図3に示されるように歪計測値は温度に比
例しているので、前記α′はつぎの(2)式で表され
る。 α′(ΔT)=α・ΔT 式(2) ただし、ΔTは基準温度からの温度差(℃)で、基準温
度よりも高い場合が+、低い場合が−である。αを温度
係数と呼ぶこととすると、図3における直線の勾配から
下の表1に示す値が得られる。温度係数、即ち温度上昇
1℃当りのBOTDRによる計測歪値の増大は、初期張
力ありの場合は0.0030%歪/℃、初期張力なしの
場合は0.0055%歪/℃であり、温度が−30℃か
ら60℃に亘って温度にはよらないが、初期張力あり、
なしで異なることが分った。
【表1】
【0021】先に述べたように、光ファイバー自体の温
度係数は0.002であるが、上に示すように光ファイ
バー布設状態では温度係数αは大きくなっている。これ
は鋼板と光ファイバーの熱膨張係数が異なるためと考え
られる。初期張力ありの場合が初期張力なしの場合より
も温度係数αが小さいのは、光ファイバーの被覆である
ナイロンの熱伸び量が鋼板(α=0.0011%/℃)
のそれに比べて大きいこと、及び初期張力ありの場合に
は予め光ファイバーに初期伸びが発生しているため、ナ
イロンの熱伸びが初期伸びに吸収されてしまうためと考
えられる。また、初期張力なしの場合、歪計測値にばら
つきがあり、再現性が悪いのは、光ファイバー自体(コ
ア)と被覆の熱伸びの差が大きいのに対し、両者の弾性
強度差が小さいため、被覆の厚みの不均一性が影響し、
過熱による熱伸び、および冷却時収縮が不均一になって
いると考えられる。
【0022】つぎに、光ファイバーが低温及び高温の場
合で光ファイバーの歪が変化した場合に、BOTDRで
計測した歪値が実際の歪と同じ割合で変化するかどう
か、即ちβ′の評価を行なうために、先にのべた方法に
より−30℃〜50℃の環境下で光ファイバーに歪を加
え、該歪とBOTDRによる計測歪値の関係を調べた。
試験結果を図4に示す。同図から、各温度について、光
ファイバーに加えた歪とBOTDRによる計測歪値の関
係は略平行な直線となっており、また計測値は直線上に
ばらつきなく乗っていることがわかる。各温度における
試験はそれぞれ初期条件が若干異なるので、図は光ファ
イバーに加えた或る大きさの歪に対する温度の影響とし
ての計測値としては意味がなく、温度一定の線の傾斜の
みが意味を持つものである。
【0023】図5は、図4から、光ファイバーに加えた
歪に対するBOTDRによる計測歪値の増分を温度毎に
プロットしたものである。図5から、BOTDRによる
計測歪値の増分は試験温度に関係なく略一本の直線上に
乗っていることがわかる。同図から、各温度についてB
OTDRによる計測歪値の増分と光ファイバーに加えた
歪との比である歪計測値係数βを求めたものを下の表2
に示す。下表から、前記した(1)式におけるβは−3
0℃から50℃の範囲では温度によらないので、β
(t)=βとしてよいことがわかり、βを歪計測値の変
化率と呼ぶこととすると、歪計測値変化率βは温度によ
らず、β=1として良いことがわかる。
【表2】
【0024】以上の結果より、鋼板に光ファイバーを両
端固定で布設した場合の光ファイバーの歪、即ち鋼板の
歪ε0は、BOTDRによる歪計測値εBからつぎに示
す式(3)で温度補正を行なって求めることができる。 ε0=εB−0.003・ΔT 式(3) ここに、ΔTは、前記したように、基準温度からの温度
差である。構造物が鉄鋼以外の、例えばコンクリート等
の場合は、前記温度係数αを試検により求める必要があ
るが、前記歪計測値変化率βについては鉄鋼構造物以外
の場合もβ=1としてよい。
【0025】構造物が図1に示した石油貯蔵タンクの場
合の側板2の周方向歪測定結果について説明する。 図
6は側板外径82mの貯蔵タンクについて、石油液面高
さと側板外周の周方向歪の関係を有限要素法によって計
算した結果を示し、(A)は液面高さ3種類について底
板からの側板外周の高さ位置と該位置における周方向歪
を、(B)は底板から0.05m及び1.6mの高さ位
置における側板外周の周方向歪と液面高さとの関係を示
したものである。なお、有限要素法による解析結果は実
測結果とよく一致することが確かめられている。
【0026】図6(A)において、各液面高さについ
て、高さ位置の増大に伴って周方向歪は増大するが、あ
る高さで最大となり、それ以上の高さ位置では歪は減少
し、液面高さの高さ位置で歪は零となる。液面高さ2
0.5mの場合、高さ位置13mを越えたところで歪が
急激に低下している箇所が見られるのは、補強リングの
位置と一致しており、補強リングによる拘束効果を示す
ものである。歪が最大となる高さ位置は液面高さによっ
て異なるが、高さ位置を1.6mに選ぶと各液面高さに
ついて比較的大きな歪が発生することが分る。
【0027】図6(B)において、底板からの高さ位置
が0.05mと1.6mの両位置とも周方向歪は液面高
さに対して直線的に増大している。ただし、底板から
0.05mの高さ位置では液面高さが20.5mの場合
で歪は0.007%であり、歪の計測精度が0.02%
歪であることから実際の計測は困難と考えられる。しか
し、底板から1.6mの高さ位置での周方向歪は液面高
さ5mの場合で0.015%であり、以後1m当り0.
0042%歪変化しているので、1.6mの高さ位置に
おける側板の周方向歪を測定することにより、液面高さ
5mからの液面監視が可能である。
【0028】石油満載時である液面高さ20.5mの場
合、側板の周方向歪は底板から3.5mmの高さ位置で
最大値0.113%であり、側版外径82mであるか
ら、これは半径で46mmの変形に相当するが、目視で
この程度の膨らみを確認することは難しいと言われてい
る。したがって、図1に示す実施形態によって、目視で
は確認できない側板の膨らみを検出することができ、上
記したように、液面高さ5mからの液面監視が可能であ
る。
【0029】貯蔵タンクの損傷原因として底板基礎の陥
没や沈下が考えられるが、タンク構造上外観からの目視
観察は困難である。図7は、側板外径82mの石油満載
の貯蔵タンクについて、側板から内側に0.5m、1.
0m、1.75m、2.0mの幅で全周に亘って基礎が
陥没(基礎抜け)した場合及び基礎抜けがない正常時に
ついて有限要素法により解析した結果を示すもので、
(A)は各基礎抜け幅について底板からの側板外周の高
さ位置と該位置における周方向歪を、(B)は底板から
0.05m及び1.6mの側板外周高さ位置における周
方向歪と基礎抜け幅との関係を示したものである。
【0030】図7(A)から、基礎抜け幅により周方向
歪が異なるのは底板から7m程度の高さ位置までであ
り、それ以上の高さ位置では周方向歪は基礎抜け幅には
無関係であることが分る。そして基礎抜け幅によって周
方向歪が大きく変化するのは底板からの高さ位置が1〜
2m付近であり、この高さ位置が基礎抜けを監視するの
の有効である。
【0031】図7(B)は、底板からの高さ位置0.0
5m及び1.6mについて基礎抜け幅と周方向歪の関係
を示すが、基礎陥没幅の広がり(基礎抜け幅の増大)と
ともに周方向歪は増大している。ただし、底板から0.
05mの高さ位置では基礎抜け幅2mの時、歪は0.0
22%であり、基礎抜けがない時の歪が0.007%で
あるから、基礎抜けがない時からの歪の変化量は0.0
15%である。したがって、計測精度0.02%歪を考
えると、0.05m高さ位置における歪測定で陥没状況
を予知するのは困難と考えられる。
【0032】一方、底板から1.6mの高さ位置での歪
は、基礎抜け幅2m時で0.135%であり、基礎抜け
がない時の歪が0.088%であるから、基礎抜けがな
い時からの歪の変化量は0.047%歪である。したが
って、1m以上の基礎抜け幅であれば、底板から1.6
m高さ位置における周方向歪を測定することによって基
礎陥没の監視が可能である。なお、上記の有限要素法に
よる解析は、基礎抜けは全周に亘るとした場合の解析結
果であるが、陥没の長さが陥没幅(基礎抜け幅)の4倍
以上では陥没長さの中央での歪は全周陥没とした上記解
析結果に一致するので、光ファイバーで全周に亘っての
歪変化を検出することにより陥没位置の同定も可能であ
る。
【0033】貯蔵タンクの損傷として、底板と側板の隅
肉溶接接合部の亀裂が懸念されるが、タンク内部の亀裂
は外観の目視観察では発見不可能である。底板に対する
側板の傾き角を変えて側板上の高さ位置と該位置におけ
る周方向歪との関係を、側板外径82mの石油満載の貯
蔵タンクについて有限要素方法により解析した結果、図
示しないが、側板の傾き角によって周方向歪が異なるの
は側板上の高さ位置7mまでであり、それ以上の高さ位
置では周方向歪は側板上の高さ位置には無関係であっ
た。そして側板の傾き角によって周方向歪が大きく変化
するのは底板からの高さ位置が1〜2m付近であった。
【0034】図8は、側板外径82mの石油満載の貯蔵
タンクについて、有限要素法で解析した、底板に対する
側板の傾き角と周方向歪との関係を、側板上の高さ位置
0.05m及び1.6mについて示す。図で側板の傾き
θは、底板と側板が直角の時が零で、+が外側への傾き
を示し、−は内側への傾きを示す。底板から1.6mの
高さ位置における周方向歪の側板傾きに対する変化は
0.05mの位置におけるそれよりも緩やかである。な
お、石油満載によって側版は外側に3.2゜傾いてい
る。
【0035】側板の傾き角に対する歪の変化が急である
0.05m位置について見ると、傾き角22゜の時に歪
は0.21%であり、また、側板の内面側傾き角度では
傾き角度−19°で歪は−0.09%である。傾き角度
22°から傾き角度−19°までの歪の変化量は0.0
3%であるため、3°当り歪変化量は0.022%歪変
化である。したがって、本システムの歪計測精度が0.
02%であることを考慮すると、底板より0.05m位
置での周方向歪を測定することにより隅肉溶接部の局部
的塑性変形を3°以上で監視が可能である。実験結果に
よれば、側板が無負荷状態から約13゜傾くと溶接部に
ミクロ亀裂が発生し、約23゜傾くとマクロ亀裂が発生
することが確認されているので、地震等により傾き角が
大きく変化した場合、傾き角によって局部的塑性変形、
亀裂の発生位置と範囲を推定することができる。
【0036】以上、石油貯蔵タンク側板の底板との溶接
接合部近傍及び該底板から適宜高さ位置の全周に亘って
光ファイバーをリング状に布設して、側板の周方向歪を
測定すれば、石油の液面、底板下基礎の陥没、溶接接合
部の局部的塑性変形等を監視できることを説明した。屋
外に設置された石油貯蔵タンク等は昼間は太陽光や日陰
等環境の影響で側板の温度は周方向位置によって大幅に
異なる。したがって、周方向の歪分布を精度良く測定す
るには、週方向の温度分布を測定して、精度の高い温度
補正を行なう必要がある。
【0037】図9は、上述の石油満載のタンク底板から
1.6m高さ位置における側板外周の温度分布が時刻に
より異なる状況を示し、(A)には午前3時から午後4
時までの測定値が含まれ、(B)には午後7時から翌日
午前3時までの測定値が含まれている。なお、底板から
0.05m高さ位置における温度分布も図5と略同様で
あった。図から、夜間は温度分布が一定であるが、昼間
は時刻によって温度分布が大幅に異なることがわかる。
なお、タンク周囲は距離80mから320mの間であ
る。
【0038】図10は、底板から1.6mの高さ位置に
おける側板外周の周方向歪分布を計測した結果を示し、
(A)は温度補正をしない場合を、(B)は本発明によ
るシステムによって温度補正を行なった場合を示す。計
測は午前3時から翌日の午前3時まで行なったものであ
る。温度補正を行なわない(A)では時刻によって歪分
布が変動しているが、温度補正を行なった(B)では歪
分布の時刻による変動は殆どなくなっている。
【0039】図11は、タンク側板の底板との溶接接合
部近傍、即ち底板から50cm高さ位置における側板外
周の温度補正前の歪分布計測結果を示し、(A)は午前
3時から翌日午前3時までの計測結果を、(B)は6日
間に亘る午前3時の計測結果を示す。6日間の午前3時
の温度計測結果は図示しないがばらつきは2℃前後であ
った。(A)では、図10の1.6m高さ位置と同様に
歪分布は時刻によってばらつくが、(B)の午前3時に
おける計測結果では上に述べたように温度分布のばらつ
きが小さいために、温度補正を行なわなくても歪分布の
ばらつきは小さいことがわかる。
【0040】図12は、タンクに石油を受入れる間の
1.6m高さ位置における側板外周の温度分布を液面高
さ毎に示し、図13は液面高さ毎の温度補正前の歪分布
を、図14は温度補正後の歪分布を示す。石油受入れは
午前5時31分から翌日の午後2時40分に亘って行な
われた。図12のような外周の円周位置による温度分布
のばらつきにより、図13の温度補正前は液面高さと歪
値の関係は合っていないが、図14の温度補正後ではタ
ンク液面が1m高くなる毎に歪が増加している。
【0041】図15は1.6m高さ位置における石油液
面高さと歪の関係を示すもので、FEM法による解析結
果を実線で示し、外周の円周位置100m、200m、
300mにおける計測値を温度補正した歪値と平均値が
プロットしてある。上記の円周位置及び平均値の歪値は
FEM解析結果と精度良く一致を示していることがわか
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシステム
によれば、構造物等に歪測定用と温度測定用の光ファイ
バーを近接して布設して歪分布と温度分布を同時に計測
し、その際歪測定用の光ファイバーは歪測定範囲に初期
張力を与えて布設し、鉄鋼構造物の場合、式(3)によ
ってBOTDRによる計測値の温度補正を行なうことに
より、構造物の長距離に亘る温度が太陽光その他の影響
で時刻及び測定位置により大きく異なる場合でも、構造
物に発生している歪を精度良く測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係わる光ファイバーによる
歪分布測定の温度補正システムの構成を示す図である。
【図2】 試験用に鋼板上に光ファイバーを布設した状
態を示す図である。
【図3】 図2の光ファイバー布設片による試験結果で
鋼板の温度とBOTDRによる歪計測値の関係を示すグ
ラフである。
【図4】図2の光ファイバー布設片による試験結果で光
ファイバーに加えた歪とBOTDRによる歪計測値の関
係を示すグラフである。
【図5】 光ファイバーに加えた歪に対するBOTDR
による計測歪値の増分を示すグラフである。
【図6】 貯蔵タンク内の石油液面高さ、側版外周の高
さ位置及び周方向歪の関係を有限要素法によって計算し
た結果を示すグラフである。
【図7】 貯蔵タンクの底板下基礎陥没幅、側板外周の
高さ位置及び周方向歪の関係を有限要素法によって計算
した結果を示すグラフである。
【図8】 貯蔵タンクの底板に対する側板の傾き角と側
板外周の周方向歪との関係を有限要素法によって計算し
た結果を示すグラフである。
【図9】 貯蔵タンクの底板から適宜位置における側板
外周の温度分布が時刻によって異なる状況を示すグラフ
で、(A)は昼間に時刻毎の、(B)は夜間における時
刻毎の分布状況を示す。
【図10】 貯蔵タンクの底板から1.6m高さにおけ
る側板外周の円周方向歪分布実測結果を示グラフで、
(A)は温度補正をしない場合を、(B)は本発明によ
るシステムによって温度補正を行なった場合を示す。
【図11】 貯蔵タンクの底板から50cm高さにおけ
る側板外周の温度補正前の円周方向歪分布実測結果を示
グラフで、(A)は午前3時から翌日午前3時までの計
測結果を、(B)は6日間に亘る午前3時の計測結果を
示す。
【図12】 貯蔵タンクに石油を受入れる間の1.6m
高さ位置における側板外周の温度分布を各液面高さ時に
ついて示すグラフである。
【図13】 貯蔵タンクに石油を受入れる間の1.6m
高さ位置における側板外周の温度補正前の歪分布を液面
高さ毎に示すグラフである。
【図14】 貯蔵タンクに石油を受入れる間の1.6m
高さ位置における側板外周の温度補正後の歪分布を液面
高さ毎に示すグラフである。
【図15】 貯蔵タンク内の石油液面高さと円周方向歪
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 底板 2 側板 3 底板と側板の接合部 4 歪測定用光ファイバー 6 温度測定用ファイバー 7 歪測定用光ファイバー 8 温度測定用ファイバー 9 歪計測装置 10 温度計測装置 11 データ処理装置 12 状態表示 13 データベース 15 光ファイバー 16 鋼板 17 固定点 18 固定点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 克明 長崎市深堀町五丁目717番1号 三菱重工 業株式会社長崎研究所内 Fターム(参考) 2F056 VF02 VF11 2F065 AA65 CC14 EE01 FF41 GG04 LL02 UU07 2G043 AA03 CA07 EA03 EA14 FA01 GA08 HA05 LA01 NA01 NA06 NA11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物等に歪測定用と温度測定用の光フ
    ァイバーを近接して布設し、歪計測装置と温度計測装置
    を具備し、温度計測結果を用いて歪計測値に対する温度
    補正を含むデータ処理を行なうデータ処理装置を具備す
    ることを特徴とする光ファイバーによる歪分布測定の温
    度補正システム。
  2. 【請求項2】 前記構造物等に布設する歪計測用光ファ
    イバーは測定始端と終端を光ファイバーに初期張力を与
    えた状態で前記構造物に固定することを特徴とする請求
    項1記載の光ファイバーによる歪分布測定の温度補正シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記構造物等に布設する歪計測用光ファ
    イバーは測定始端と終端を光ファイバーに初期張力を与
    えた状態で前記構造物に固定し、前記固定点間の光ファ
    イバーを前記構造物等に接着することを特徴とする請求
    項1記載の光ファイバーによる歪分布測定の温度補正シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記構造物等に布設する光ファイバーの
    歪計測部位における光ファイバーの温度と基準温度との
    差ΔT℃と該部位における光ファイバーに発生している
    歪ε0と前記歪測定装置で計測される歪値εBとの間の
    関係式をε0=εB−α・ΔTとして温度補正を行うこ
    とを特徴とする請求項1記載の光ファイバーによる歪分
    布測定の温度補正システム。
  5. 【請求項5】 前記構造物が鉄鋼製の貯蔵タンクである
    場合、該貯蔵タンクの底板に接合された側板の該接合部
    近傍及び前記底板から適宜高さ位置の全周に亘って歪測
    定用の光ファイバーをリング状に布設し、前記側板上の
    適宜高さ位置に全周に亘って布設された歪測定用光ファ
    イバーに近接して温度測定用の光ファイバーを布設し、
    該光ファイバーによる温度測定結果を用いて前記歪測定
    用光ファイバーによる歪測定値に対する温度補正を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバーによる歪
    分布測定の温度補正システム。
JP2001019889A 2001-01-29 2001-01-29 光ファイバーによる歪分布測定の温度補正システム Withdrawn JP2002221407A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007333517A (ja) * 2006-06-14 2007-12-27 Fuji Heavy Ind Ltd 接着部はく離形状同定装置
CN102564309A (zh) * 2011-12-16 2012-07-11 哈尔滨工业大学 基于光纤布拉格光栅的微孔尺寸测量装置及方法
JP2022016508A (ja) * 2017-10-10 2022-01-21 住友電気工業株式会社 ひずみ測定方法、ひずみ測定装置

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