JP2002221395A - 復水器の冷却設備及び冷却方法 - Google Patents

復水器の冷却設備及び冷却方法

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JP2002221395A
JP2002221395A JP2001017980A JP2001017980A JP2002221395A JP 2002221395 A JP2002221395 A JP 2002221395A JP 2001017980 A JP2001017980 A JP 2001017980A JP 2001017980 A JP2001017980 A JP 2001017980A JP 2002221395 A JP2002221395 A JP 2002221395A
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cooling
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water
cooled
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Nobuo Nakada
信夫 中田
Yoshimasa Otaki
善雅 大滝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一過性の海水による冷却に比べて、取水する
海水の量及び放流する海水の温度が同一でも冷却効率を
高くできる復水器の冷却設備及び冷却方法を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 復水器、海水取水装置及び海水放流装置
を具備し、海水取水装置で取水した海水で前記復水器を
冷却し、加熱された海水を前記海水放流装置を介して海
に戻すように構成した復水器の冷却設備であって、海水
を冷却する第1海水冷却塔3と第2海水冷却塔4を設け
ると共に、前記復水器1の水室を第1水室1−1、第2
水室1−2に分割し、前記復水器1の第1水室1−1に
前記海水取水装置から導入し加熱された海水を前記第1
海水冷却塔3に導入し、該第1海水冷却塔4で冷却され
た海水を前記復水器1の第2水室1−2に導入し加熱さ
れた海水を前記第2海水冷却塔4に導入し、該第2海水
冷却塔4で所定温度に冷却した海水を前記海水放流装置
を介して海に放流する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸気タービン発電設
備等に設けられた復水器の冷却設備及び冷却方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、蒸気タービン発電設備等におい
て、復水器を冷却するのに十分な冷却水を得られない場
合は、空気により冷却を行なう空冷復水器が用いられて
いる。空冷復水器による冷却では、復水器から排出され
る空気の温度(空気出口温度)と蒸気が空冷復水器によ
り復水されたときの温度(蒸気復水温度)の温度差を熱
交換器コストを考慮して10℃以上になるようにしてい
る。従って、空冷復水器の蒸気腹水圧は、水冷復水器に
比べて蒸気復水圧力が大きな値となり、空冷復水器を使
用している蒸気タービン出力は水冷復水器を使用する蒸
気タービンに比べて、約10%〜15%も小さくなる。
【0003】また、空冷復水器を使用することによる蒸
気タービン出力の低下を避けるため、水冷復水器を設け
冷却塔の循環冷却水により、冷却する方法も一般的であ
る。冷却塔を用いる循環式の水冷復水器では、水冷復水
器で蒸発する水量、冷却塔で飛散する水量、循環冷却水
の濃縮を防ぐためのブロー水量を合計した清浄な清水を
補給する必要がある。従って、安価な工業用水や豊富な
井戸水を持つ地域以外では、上記循環式の水冷復水器を
採用することができず、空冷復水器を採用せざるを得な
かった。
【0004】また、安価な工業用水や豊富な井戸水を得
られない地域であるが、海に近い工業地帯等に設置され
る蒸気タービン発電設備の場合は、復水器の冷却水とし
て海水を用いる。図4に示すように、一過性の海水を冷
却水とする復水器の冷却設備においては、ボイラ105
で凝縮水が加熱され蒸気となり、該蒸気は発電機106
を駆動するタービン107を駆動し復水器103に送ら
れる。該復水器103で蒸気と海水取水口101から海
水取水ポンプ102により取水された海水との間で熱交
換が行われる。蒸気は海水との熱交換で凝縮し、凝縮水
となり復水ポンプ108で再びボイラ105に送られ
る。一方、蒸気との熱交換で加熱され昇温した海水は、
そのまま海水放流口104より海に放流される。
【0005】上記復水器の冷却設備は、一過性の海水を
使用しているので、復水器103の冷却効率を上げるた
めには、取水する海水の量を増やすこと又は放流する海
水の温度を上げる(取水時の海水の温度と放流時の海水
の温度の差を高くする)ことが考えられる。しかし、取
水海水を増すことや放流海水温度を上げることは、いず
れも地域の海水の昇温等現状環境維持ができないという
問題がある。従って、地域の海域環境に与える影響等か
ら自治体や漁業関係者の了解が得られない限り、困難で
ある。
【0006】一方、上記蒸気タービン発電設備におい
て、新たに蒸気タービンを増設する場合、新設の蒸気タ
ービンの復水器に必要な海水を増量取水することは、昇
温した海水の排水量が増え、上記と同様な問題がある。
【0007】また、新設蒸気タービンの復水器に水冷復
水器を採用し、その冷却水を冷却塔の循環冷却水により
得るために、冷却水として使用する清浄な清水を取水す
る海水を逆浸透膜を用いた海水淡水化装置により取得す
る方法も考えられる。当該方法は、海水淡水化装置の設
備費、維持費、使用電力量ならびに、多量の防腐剤等の
薬品を含むブロー排水の排水処理費の合計と蒸気タービ
ンによる発電量の増加を比較検討して決定される事項で
あるが、現在の海水淡水化装置の価格では蒸気タービン
出力の低い空冷復水器を採用しなければならないという
問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の点に
鑑みてなされたもので、取水された海水により復水器を
冷却する復水器の冷却設備であって、海水を冷却する第
1海水冷却塔と第2海水冷却塔を設けると共に、復水器
の水室を第1水室、第2水室に分割することにより、一
過性の海水による冷却に比べて、取水する海水の量及び
放流する海水の温度が同一でも冷却効率を高くできる復
水器の冷却設備及び冷却方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の発明は、復水器、海水取水装置及び海
水放流装置を具備し、海水取水装置で取水した海水で復
水器を冷却し、加熱された海水を海水放流装置を介して
海に戻すように構成した復水器の冷却設備であって、海
水を冷却する第1海水冷却塔と第2海水冷却塔を設ける
と共に、復水器の水室を第1水室、第2水室に分割し、
復水器の第1水室に海水取水装置から導入し加熱された
海水を第1海水冷却塔に導入し、該第1海水冷却塔で冷
却された海水を復水器の第2水室に導入し加熱された海
水を第2海水冷却塔に導入し、該第2海水冷却塔で所定
温度に冷却した海水を海水放流装置を介して海に戻すこ
とを特徴とする。
【0010】上記のように復水器の第1水室に導入し加
熱された海水を第1海水冷却塔に導入し、冷却された海
水を第2水室に導入し、加熱された海水を第2海水冷却
塔に導入し、海水に放流することが許容される所定温度
に冷却して放流することにより、一過性の海水による冷
却に比べて、取水する海水の量及び放流する温度が同一
でも冷却効率を高くできる。また、循環式の水冷復水器
のように工業用水や井戸水等の清水の循環冷却水を必要
とせず、且つ循環冷却水を必要としないことから、冷却
水の濃縮、防腐剤等の薬品注入も不要となる。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の復水器の冷却設備において、復水器の第1水室に海水
を送る海水取水装置とは別に予備の海水取水装置を設け
たことを特徴とする。
【0012】上記のように予備の海水取水装置を設ける
ことにより、主である海水取水装置の点検又は故障時に
予備の海水取水装置を運転して対応ができ、蒸気タービ
ン設備を運転し続けることができる
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の復水器の冷却設備は、既存の冷却設備に増設した新設
冷却設備であり、該新設冷却設備の第2海水冷却塔で冷
却された海水を既存の復水器の冷却水として用いる構成
としたことを特徴とする。
【0014】上記のように新設冷却設備の第2海水冷却
塔で冷却された海水を既存の復水器の冷却水として用い
ることにより、既存の蒸気タービン発電設備で使用して
いた海水取水量と同一の取水量で、かつ、放流時の海水
の温度が同一でも、新設の蒸気タービン発電設備の復水
方式を水冷復水器とすることができ、空冷復水器を使用
する場合と比較して、蒸気タービン出力を増加させるこ
とができる。
【0015】請求項4に記載の発明は、海水取水装置で
取水した海水で復水器を冷却し、加熱された海水を海水
放流装置を介して海に戻すように構成した復水器の冷却
方法において、復水器の水室を第1水室、第2水室に分
割し、復水器の第1水室に海水取水装置から海水を導
き、復水器の冷却を行い、加熱された海水を第1海水冷
却塔で冷却し、該冷却された海水を復水器の第2水室に
導き、復水器の冷却を行い、加熱された海水を第2海水
冷却塔で所定温度に冷却し、該冷却された海水を海水放
流装置により海に放流することを特徴とする。
【0016】上記のように復水器の第1水室に導入し加
熱された海水を第1海水冷却塔に導入し、冷却された海
水を第2水室に導入し、加熱された海水を第2海水冷却
塔に導入し、海水に放流することが許容される所定温度
に冷却して放流することにより、請求項1の冷却設備と
同様に、一過性の海水による冷却に比べて、取水する海
水の量及び放流する温度が同一でも冷却効率を高くでき
る。また、循環式の水冷復水器のように工業用水や井戸
水等の清水の循環冷却水を必要とせず、且つ循環冷却水
を必要としないことから、冷却水の濃縮、防腐剤等の薬
品注入も不要となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面に基いて説明する。図1は、本発明に係る復水器の冷
却設備の概略構成例を示す図である。本冷却設備は、復
水器1、海水取水槽2−1,2−2、第1海水冷却塔
3、第2海水冷却塔4、海水放流口5を具備する。
【0018】上記冷却設備において、ボイラ6で発生さ
れた蒸気は、タービン7に送られタービン7を回転させ
る。該タービン7の回転軸には発電機8が接続されてお
り、タービン7の回転により発電が行なわれる。タービ
ン7の回転に使用された蒸気は、復水器1において後に
詳述する第1水室1−1及び第2水室1−2の冷却細管
1−3を通る間に海水との間で熱交換が行われ、冷却・
凝縮して凝縮水となり、復水ポンプ9により再びボイラ
6に送られる。なお、タービン7には発電機8に替えタ
ービン7の回転軸に圧縮機を接続することもある。
【0019】海水取水槽2−1内には海水中に混在する
浮遊物、海生生物を自動的に捕捉し引き上げることを可
能とするペンタム樹脂製の有効隙間6mmのロータリー
スクリーン10−1が設けられている。該ロータリース
クリーン10−1により比較的大きい浮遊物等が除去さ
れた海水は、海水取水ポンプ11−1により汲み上げら
れる。該汲み上げられた海水は、オートストレーナ12
−1を通り外径が2mm以上の固形物が捕捉され、ほと
んどの浮遊物等が除去された状態で、復水器1の第1水
室1−1に流入する。ここで、海水取水ポンプ11−1
は空気を吸い込むことにより渦が生じないように、海水
取水ポンプ11−1の呼び径の1.5倍以上の没水深さ
を取ると共に、起動時間が短い立軸ポンプであることが
望ましい。また、オートストレーナ12−1は、タイマ
ー又は許容差圧により、自動的に海水の流れを逆流させ
ることにより洗浄できる機能を持たせることが望まし
い。
【0020】海水取水槽2−2は予備の取水槽であり、
海水取水槽2−1、ロータリースクリーン10−1、海
水取水ポンプ11−1等が点検又は故障により使用でき
ない場合に使用する。海水取水槽2−2には海水取水槽
2−1と同様、ロータリースクリーン10−2、海水取
水ポンプ11−2が設けられている。オートストレーナ
12−2も予備のオートストレーナである。
【0021】図2は、本発明に係る復水器の構成例を示
す図である。復水器1は、水室が第1水室1−1と第2
水室1−2とに分割されており、各水室に冷却水を流出
入する配管が設けられている。
【0022】復水器1の第1水室1−1に送られた海水
は、第1水室1−1内に設けられた多数の冷却細管1−
3を通る間にタービン7から流入した蒸気と熱交換を行
ない、加熱された海水は、第1海水冷却塔3に流入す
る。13−1は、冷却細管1−3への生物付着が伝熱性
能を劣化させるため、海水が冷却細管1−3に流入する
方向を定期的に逆方向にすることにより、冷却細管1−
3にスカムが付着することを防止する洗浄用四方弁であ
る。これは、冷却細管1−3の清掃頻度を少なくするた
めに設けられているものである。また、洗浄四方弁13
−1を使用しない場合は、ブラシ又はボールなど機械的
にスカムを除去する必要がある。
【0023】第1海水冷却塔3に流入した加熱された海
水は、散水器3−1に設けられた多数の孔から散水器3
−1下方に設けられた樹脂層3−2に向けて散気され、
該樹脂層3−2を滴下する海水が空気と十分接触するこ
とにより蒸発することで熱を奪われ冷却される。冷却さ
れた海水は、海水冷却塔ポンプ14−1により復水器1
の第2水室1−2に送られる。ここで、3−3は第1海
水冷却塔内の空気を強制的に通風させる送風機であり、
14−2は、海水冷却塔ポンプ14−1の点検及び故障
時に海水を復水器1の第2水室1−2に送るための予備
の海水冷却塔ポンプである。
【0024】復水器1の第2水室1−2に送られた冷却
された海水は、第2水室1−2に接続された多数の冷却
細管1−3を第1水室1−1からの海水と熱交換を行な
った蒸気とさらに熱交換を行ないながら通過し、加熱さ
れた海水は、第2海水冷却塔4に流入する。なお、13
−2は冷却細管1−3にスカムが付着することを防止す
る洗浄用四方弁である。
【0025】第2海水冷却塔4に流入した加熱された海
水は、散水器4−1に設けられた多数の孔から散水器4
−1下方に設けられた樹脂層4−2に向けて散気され、
該樹脂層4−2を滴下する海水が空気と十分接触するこ
とにより蒸発することで熱を奪われ冷却される。冷却さ
れた海水は、海水放流ポンプ15−1により海水放流口
5から所定温度で海に放流される。なお、4−3は送風
機、15−2は予備の海水放流ポンプである。
【0026】また、第2海水冷却塔4の樹脂層にはスカ
ムが発生するので、耐熱性樹脂を採用し、タービン7が
低負荷時に加熱された海水を循環させ、スカムの原因と
なる樹脂層表面の微生物を殺菌させることが望ましい。
そこで、本実施例では、第2海水冷却塔4の散水器4−
1から散気された海水の一部を加熱し循環させるために
洗浄ポンプ16、蒸気熱交換器17が設置されている。
【0027】上記実施例によれば、復水器の第1水室に
導入し加熱された海水を第1海水冷却塔に導入し、冷却
された海水を第2水室に導入し、加熱された海水を第2
海水冷却塔に導入し、海水に放流することが許容される
所定温度に冷却して放流するので既存の海水取水量と同
一の取水量で、かつ、放流時の海水の温度が同一の場合
でも、復水器の冷却効率を高めることができる。また、
海水の使用方法が一過性のため、循環式の水冷復水器の
ように循環使用による冷却水を必要とせず、当然冷却水
の濃縮が発生せず、冷却水への防腐剤等の薬品注入が不
要となる。
【0028】図3は、既存の蒸気タービン設備に本発明
に係る復水器の冷却設備を有する蒸気タービン設備を新
設した場合の概略構成例を示す。なお、新設された蒸気
タービン設備の基本構成は、図1に示す蒸気タービン設
備と同一であるのでその説明は省略する。既存の蒸気タ
ービン設備の海水取水放流量を共に2500m3/h、
取水される海水(例えば表面取水の場合で夏季海水温度
を30℃とする)と放流される海水の温度差の上限を7
℃とする。
【0029】既存の海水取水口は廃止して、海水取水槽
2−1、2−2、ロータリースクリーン10−1、10
−2、海水取水ポンプ11−1、11−2、オートスト
レーナ12−1、12−2を設けるものとする。
【0030】オートストレーナ12−1を通過した25
00m3/hの海水は、復水器1の第1水室1−1に水
温30℃で流入し、タービン7からの蒸気との熱交換に
より加熱された水温42.2℃の海水となる。該加熱さ
れた海水は、第1海水冷却塔3に流入し、蒸発すること
で熱を奪われ湿球温度27℃のとき、水温32℃まで冷
却される。
【0031】第1海水冷却塔3で冷却され水温32℃と
なった海水は、海水冷却塔ポンプ14−1により、復水
器1の第2水室1−2に流入し、タービン7からの蒸気
との熱交換により加熱された水温42.2℃の海水とな
る。該加熱された海水は、第2海水冷却塔4に流入し、
第2海水冷却塔4内で蒸発することで熱を奪われ水温3
2℃まで冷却される。
【0032】第2海水冷却塔4で冷却された海水は、海
水放流ポンプ15−1により、既存の復水器18に送ら
れる。該復水器18には、ボイラ19、タービン20、
発電機21及び復水ポンプ22で構成されている既存の
蒸気タービン発電設備のタービン20から蒸気が流入す
る。ここで蒸気と海水が熱交換を行ない37℃となった
海水は海水放流口5から海水放流量2500m3/hで
海に放流される。即ち、7℃の温度差を冷却に使用でき
る場合は、2℃は新設の蒸気タービン設備の復水器1に
おいて使用され、残り5℃を既存の蒸気タービン設備の
復水器18の冷却に使用できることになる。なお、23
は既存の蒸気タービン設備を使用していない場合に第2
海水冷却塔4から復水器18に海水を送らず直接海水放
流口5から放流するための海水放流三方弁である。な
お、タービン20には発電機21に替えタービン20の
回転軸に圧縮機を接続することもある。
【0033】新設の蒸気タービン設備は、蒸気量が約1
16t/h、復水温度45℃、復水圧力9.8kPaA
の水冷復水器のとき、発電端出力が26MWであり、復
水温度60℃、復水圧力19.6kPaAの空冷復水器
のとき、発電端出力が23MWの性能を持つものとす
る。上記の蒸気タービン設備の復水器からの必要除去熱
量が約234GJ/hであるとすると、本実施例の復水
器1の第1水室1−1からの除去熱量は106.7GJ
/h、第2水室1−2からの除去熱量は127.7GJ
/hでありその合計は234.4GJ/hとなって、必
要除去熱量を確保している。
【0034】上記実施例によれば、図1に示す実施例と
同一の効果を有する。さらに既存の蒸気タービン発電設
備で使用していた海水取水量と同一の取水量で、かつ、
放流時の海水の温度が同一でも、新設の蒸気タービン発
電設備の復水方式を水冷復水器とすることができ、空冷
復水器を使用する場合と比較して、蒸気タービン出力を
10〜15%増加させることができる。
【0035】
【発明の効果】以上、説明したように各請求項に記載の
発明によれば下記のような優れた効果が得られる。
【0036】請求項1又は請求項4に記載の発明によれ
ば、海水を冷却する第1海水冷却塔と第2海水冷却塔を
設けると共に、復水器の水室を第1水室、第2水室に分
割することにより、一過性の海水による冷却に比べて、
取水する海水の量及び放流する海水の温度が同一でも冷
却効率を高くできる。
【0037】また、請求項2に記載の発明によれば、復
水器の第1水室に海水を送る海水取水装置とは別に予備
の海水取水装置を設けたので、主である海水取水装置の
点検又は故障時においても素早く予備の海水取水装置を
運転することにより、蒸気タービン設備を運転し続ける
ことができる。
【0038】また、請求項3に記載の発明によれば、新
設冷却設備の前記第2海水冷却塔で冷却された海水を既
存の復水器の冷却水として用いたので、既存の蒸気ター
ビン発電設備で使用していた海水取水量と同一の取水量
で、かつ、放流時の海水の温度が同一でも、新設の蒸気
タービン発電設備の復水方式を水冷復水器とすることが
でき、空冷復水器を使用する場合と比較して、蒸気ター
ビン出力を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る復水器の冷却設備の概略構成例を
示す図である。
【図2】本発明に係る復水器の構成例を示す図である。
【図3】既存の蒸気タービン設備に本発明に係る復水器
の冷却設備を有する蒸気タービン設備を新設した場合の
概略構成例を示す図である。
【図4】従来の復水器の冷却設備の概略構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 復水器 2−1〜2 海水取水槽 3 第1海水冷却塔 4 第2海水冷却塔 5 海水放流口 6 ボイラ 7 タービン 8 発電機 9 復水ポンプ 10−1〜2 ロータリースクリーン 11−1〜2 海水取水ポンプ 12−1〜2 オートストレーナ 13−1〜2 洗浄用四方弁 14−1〜2 海水冷却塔ポンプ 15−1〜2 海水放流ポンプ 16 洗浄ポンプ 17 蒸気熱交換器 18 復水器 19 ボイラ 20 タービン 21 発電機又は圧縮機 22 復水ポンプ 23 海水放流三方弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 復水器、海水取水装置及び海水放流装置
    を具備し、海水取水装置で取水した海水で前記復水器を
    冷却し、加熱された海水を前記海水放流装置を介して海
    に戻すように構成した復水器の冷却設備であって、 海水を冷却する第1海水冷却塔と第2海水冷却塔を設け
    ると共に、前記復水器の水室を第1水室、第2水室に分
    割し、 前記復水器の第1水室に前記海水取水装置から導入し加
    熱された海水を前記第1海水冷却塔に導入し、該第1海
    水冷却塔で冷却された海水を前記復水器の第2水室に導
    入し加熱された海水を前記第2海水冷却塔に導入し、該
    第2海水冷却塔で所定温度に冷却した海水を前記海水放
    流装置を介して海に戻すことを特徴とする復水器の冷却
    設備。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の復水器の冷却設備にお
    いて、 前記復水器の第1水室に海水を送る海水取水装置とは別
    に予備の海水取水装置を設けたことを特徴とする復水器
    の冷却設備。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の復水器の冷却設備は、
    既存の冷却設備に増設した新設冷却設備であり、該新設
    冷却設備の前記第2海水冷却塔で冷却された海水を既存
    の復水器の冷却水として用いる構成としたことを特徴と
    する。
  4. 【請求項4】 海水取水装置で取水した海水で復水器を
    冷却し、加熱された海水を海水放流装置を介して海に戻
    すように構成した復水器の冷却方法において、 前記復水器の水室を第1水室、第2水室に分割し、復水
    器の第1水室に前記海水取水装置から海水を導き、復水
    器の冷却を行い、加熱された海水を第1海水冷却塔で冷
    却し、該冷却された海水を復水器の第2水室に導き、復
    水器の冷却を行い、加熱された海水を第2海水冷却塔で
    所定温度に冷却し、該冷却された海水を海水放流装置に
    より海に放流することを特徴とする復水器の冷却方法。
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