JP2002220349A - 分化誘導療法の適性検査方法 - Google Patents
分化誘導療法の適性検査方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 白血病患者へホルボールミリスチン酸アセテ
ート(PMA)を血中投与する白血病の分化誘導療法に
対して、重大な副作用を及ぼさないようにその適性を検
査する適性検査方法、および分化誘導療法に対して適性
を有さない者に対し、分化誘導療法を施しても重大な副
作用が起こらないようにするための分化誘導療法適性付
与剤を提供することを主目的とするものである。 【解決手段】 本発明は、白血病患者へホルボールミリ
スチン酸アセテート(PMA)を血中投与する白血病の
分化誘導療法に対する適性を検査する適性検査方法であ
って、白血病患者から採取した血液中のヘモペキシン量
を測定し、基準値と比較することにより分化誘導療法適
性を判断することを特徴とする分化誘導療法の適性検査
方法を提供する。。
ート(PMA)を血中投与する白血病の分化誘導療法に
対して、重大な副作用を及ぼさないようにその適性を検
査する適性検査方法、および分化誘導療法に対して適性
を有さない者に対し、分化誘導療法を施しても重大な副
作用が起こらないようにするための分化誘導療法適性付
与剤を提供することを主目的とするものである。 【解決手段】 本発明は、白血病患者へホルボールミリ
スチン酸アセテート(PMA)を血中投与する白血病の
分化誘導療法に対する適性を検査する適性検査方法であ
って、白血病患者から採取した血液中のヘモペキシン量
を測定し、基準値と比較することにより分化誘導療法適
性を判断することを特徴とする分化誘導療法の適性検査
方法を提供する。。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白血病患者へPM
Aを血中投与する白血病の分化誘導療法に対する適性を
検査するための分化誘導療法の適性検査方法、および白
血病の分化誘導療法に対して適性を有さない患者に対
し、適性を付与することが可能な分化誘導療法適性付与
剤に関するものである。
Aを血中投与する白血病の分化誘導療法に対する適性を
検査するための分化誘導療法の適性検査方法、および白
血病の分化誘導療法に対して適性を有さない患者に対
し、適性を付与することが可能な分化誘導療法適性付与
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ホルボールミリスチン酸アセ
テート(PMA)は、培養白血病細胞に対して、正常白血球
への分化を促すことが知られていた。この特性を白血病
の治療に利用するため、近年臨床領域において、白血病
患者へのPMA血中投与による治療法(分化誘導療法)の
可能性が検討されており、その報告例もある(Han et. a
l., Proc. Natl. Acad. Sci. USA Vol. 95, pp. 5357-5
361, April 1998 Pharmacology およびHan et. al., Pr
oc. Natl. Acad. Sci. USA Vol. 95, pp. 5362-5365, A
pril 1998 Pharmacology)。
テート(PMA)は、培養白血病細胞に対して、正常白血球
への分化を促すことが知られていた。この特性を白血病
の治療に利用するため、近年臨床領域において、白血病
患者へのPMA血中投与による治療法(分化誘導療法)の
可能性が検討されており、その報告例もある(Han et. a
l., Proc. Natl. Acad. Sci. USA Vol. 95, pp. 5357-5
361, April 1998 Pharmacology およびHan et. al., Pr
oc. Natl. Acad. Sci. USA Vol. 95, pp. 5362-5365, A
pril 1998 Pharmacology)。
【0003】しかしながら、本発明者等は、ブタ末梢血
多型核白血球に対するPMAの細胞毒性をトリパンブルー
排除試験を用いて検討した結果、無血清条件下(10mg/ml
BSAを含むリン酸緩衝液)では、PMAを投与後3〜5時間
以内において、多型核白血球のネクローシス的細胞死を
認めた (図1参照)。この結果は、PMAは本来多型核白血
球に対する強い細胞毒性を有していることを示すもので
ある。したがって、白血病患者へのPMA血中投与による
治療、すなわち分化誘導療法は、重大な副作用を伴う可
能性があることになる。
多型核白血球に対するPMAの細胞毒性をトリパンブルー
排除試験を用いて検討した結果、無血清条件下(10mg/ml
BSAを含むリン酸緩衝液)では、PMAを投与後3〜5時間
以内において、多型核白血球のネクローシス的細胞死を
認めた (図1参照)。この結果は、PMAは本来多型核白血
球に対する強い細胞毒性を有していることを示すもので
ある。したがって、白血病患者へのPMA血中投与による
治療、すなわち分化誘導療法は、重大な副作用を伴う可
能性があることになる。
【0004】一方、ウシ胎児血清(FBS)、ヒト血清、も
しくはブタ血清に細胞を懸濁してPMAを添加したとこ
ろ、著しく細胞死が抑えられることが見出された (図2
および図3参照)。この結果から、血清中のある成分がP
MAの毒性から細胞を保護している可能性があり、この成
分により上記分化誘導療法において考えられる副作用を
防止できる可能性が考えられる。
しくはブタ血清に細胞を懸濁してPMAを添加したとこ
ろ、著しく細胞死が抑えられることが見出された (図2
および図3参照)。この結果から、血清中のある成分がP
MAの毒性から細胞を保護している可能性があり、この成
分により上記分化誘導療法において考えられる副作用を
防止できる可能性が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたものであり、白血病患者へホルボールミ
リスチン酸アセテート(PMA)を血中投与する白血病
の分化誘導療法に対して、重大な副作用を及ぼさないよ
うにその適性を検査する適性検査方法、および分化誘導
療法に対して適性を有さない者に対し、分化誘導療法を
施しても重大な副作用が起こらないようにするための分
化誘導療法適性付与剤を提供することを主目的とするも
のである。
鑑みてなされたものであり、白血病患者へホルボールミ
リスチン酸アセテート(PMA)を血中投与する白血病
の分化誘導療法に対して、重大な副作用を及ぼさないよ
うにその適性を検査する適性検査方法、および分化誘導
療法に対して適性を有さない者に対し、分化誘導療法を
施しても重大な副作用が起こらないようにするための分
化誘導療法適性付与剤を提供することを主目的とするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1に記載するように、白血病患者
へホルボールミリスチン酸アセテート(PMA)を血中
投与する白血病の分化誘導療法に対する適性を検査する
適性検査方法であって、白血病患者から採取した血液中
のヘモペキシン量を測定し、基準値と比較することによ
り分化誘導療法適性を判断することを特徴とする分化誘
導療法の適性検査方法を提供する。
成するために、請求項1に記載するように、白血病患者
へホルボールミリスチン酸アセテート(PMA)を血中
投与する白血病の分化誘導療法に対する適性を検査する
適性検査方法であって、白血病患者から採取した血液中
のヘモペキシン量を測定し、基準値と比較することによ
り分化誘導療法適性を判断することを特徴とする分化誘
導療法の適性検査方法を提供する。
【0007】本発明者は、後で詳述するように、血液中
の存在するヘモペキシンが、PMAの多型核白血球に対す
る強い細胞毒性を保護することを新たに見出した。この
新たな知見によれば、血液中におけるこのヘモペキシン
量を測定してその量が基準値を超えるか否かを判断する
ことにより、白血病患者に対してこの分化誘導療法を適
用した場合に、重大な副作用を起こす可能性の有無が判
断でき、その適性を検査することが可能となる。
の存在するヘモペキシンが、PMAの多型核白血球に対す
る強い細胞毒性を保護することを新たに見出した。この
新たな知見によれば、血液中におけるこのヘモペキシン
量を測定してその量が基準値を超えるか否かを判断する
ことにより、白血病患者に対してこの分化誘導療法を適
用した場合に、重大な副作用を起こす可能性の有無が判
断でき、その適性を検査することが可能となる。
【0008】上記請求項1に記載された発明において
は、請求項2に記載するように、前記基準値が0.5〜
1.0mg/ml血清の範囲内であり、前記基準値より
血中のヘモペキシン量の測定値が高い場合に前記白血病
の分化誘導療法に適性であると判断することが好まし
い。上記基準値よりヘモペキシン量が少ない場合は、PM
Aの多型核白血球に対する強い細胞毒性を十分に保護す
ることができず、したがって分化誘導療法において重大
な副作用が発生する可能性があるからである。
は、請求項2に記載するように、前記基準値が0.5〜
1.0mg/ml血清の範囲内であり、前記基準値より
血中のヘモペキシン量の測定値が高い場合に前記白血病
の分化誘導療法に適性であると判断することが好まし
い。上記基準値よりヘモペキシン量が少ない場合は、PM
Aの多型核白血球に対する強い細胞毒性を十分に保護す
ることができず、したがって分化誘導療法において重大
な副作用が発生する可能性があるからである。
【0009】本発明はさらに、白血病患者へホルボール
ミリスチン酸アセテート(PMA)を血中投与する白血
病の分化誘導療法に対する適性を付与させるため血中に
投与する分化誘導療法適性付与剤であって、ヘモペキシ
ンを少なくとも有することを特徴とする分化誘導療法適
性付与剤を提供する。このようにヘモペキシンを少なく
とも有する分化誘導療法適性付与剤を患者の血中に投与
することにより、血液中のヘモペキシン量が少なく、分
化誘導療法に適性を有さない患者であっても、一時的に
ヘモペキシン量を増加させることが可能となり、分化誘
導療法に対する適性を付与することが可能となる。
ミリスチン酸アセテート(PMA)を血中投与する白血
病の分化誘導療法に対する適性を付与させるため血中に
投与する分化誘導療法適性付与剤であって、ヘモペキシ
ンを少なくとも有することを特徴とする分化誘導療法適
性付与剤を提供する。このようにヘモペキシンを少なく
とも有する分化誘導療法適性付与剤を患者の血中に投与
することにより、血液中のヘモペキシン量が少なく、分
化誘導療法に適性を有さない患者であっても、一時的に
ヘモペキシン量を増加させることが可能となり、分化誘
導療法に対する適性を付与することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】上述したように、本発明者はPM
Aの多型核白血病に対する毒性を血清中の成分が保護し
ていると判断し、この成分、すなわち細胞死抑制因子の
同定を行った。
Aの多型核白血病に対する毒性を血清中の成分が保護し
ていると判断し、この成分、すなわち細胞死抑制因子の
同定を行った。
【0011】まず、初めに、最も多量に含まれる血清タ
ンパク質であるアルブミン(BSA;〜50mg/ml)をテストし
たところ、細胞死抑制活性は全く見られなかった。そこ
で、このBSAを除去するため、Rivanol 沈澱法を用い
た。この方法により、幾種かの糖タンパク質のみが可溶
画分として上清に回収される(BSAは糖タンパク質ではな
い)。その結果、上清中に細胞死抑制活性が認められ
た。沈澱は不可逆的なタンパク変性を起こしているため
試験に供することはできないのでそのまま廃棄した。上
清の活性は低下しており、2ml serum equivalent/ml と
して活性を認めた。これはRivanol 沈澱の際の活性因子
のロスに基づくものと考えられる。
ンパク質であるアルブミン(BSA;〜50mg/ml)をテストし
たところ、細胞死抑制活性は全く見られなかった。そこ
で、このBSAを除去するため、Rivanol 沈澱法を用い
た。この方法により、幾種かの糖タンパク質のみが可溶
画分として上清に回収される(BSAは糖タンパク質ではな
い)。その結果、上清中に細胞死抑制活性が認められ
た。沈澱は不可逆的なタンパク変性を起こしているため
試験に供することはできないのでそのまま廃棄した。上
清の活性は低下しており、2ml serum equivalent/ml と
して活性を認めた。これはRivanol 沈澱の際の活性因子
のロスに基づくものと考えられる。
【0012】ここで、次なる精製ステップを検討すべ
く、血清中の主な既知糖タンパク質について、細胞死阻
止活性を調べた。その結果、α−及びγ−グロブリン(8
mg/ml)には、活性を検出できなかった(図4参照)。一
方、β-グロブリンについては、その市販品の溶解度が
著しく低い為試験に用いることができない。β-グロブ
リンの主要タンパク質であるトランスフェリンについて
試験を行った所、8mg/ml (血中β-グロブリン濃度) で
はapo型、holo 型を問わず活性は全く見られなかった。
く、血清中の主な既知糖タンパク質について、細胞死阻
止活性を調べた。その結果、α−及びγ−グロブリン(8
mg/ml)には、活性を検出できなかった(図4参照)。一
方、β-グロブリンについては、その市販品の溶解度が
著しく低い為試験に用いることができない。β-グロブ
リンの主要タンパク質であるトランスフェリンについて
試験を行った所、8mg/ml (血中β-グロブリン濃度) で
はapo型、holo 型を問わず活性は全く見られなかった。
【0013】もう一つの主要β-グロブリンとしては、
ヘム結合性タンパク質として知られるヘモペキシンが挙
げられる。このヘモペキシンは、血中に0.5〜1mg/m
l 程度含まれている。ヘモペキシンは市販品として入手
できなかったので、精製する必要があった。また、分離
したタンパク質のN末端アミノ酸シークエンスを決定
し、ヘモペキシンを同定しなければならない。
ヘム結合性タンパク質として知られるヘモペキシンが挙
げられる。このヘモペキシンは、血中に0.5〜1mg/m
l 程度含まれている。ヘモペキシンは市販品として入手
できなかったので、精製する必要があった。また、分離
したタンパク質のN末端アミノ酸シークエンスを決定
し、ヘモペキシンを同定しなければならない。
【0014】しかしながら、アミノ酸シークエンスのデ
ータ・バンクにはヒト・ブタ・ラット・ウサギの配列が
登録されており、ウシのアミノ酸配列は登録されていな
い。ヒト・ヘモペキシンの場合、全アミノ酸配列が決定
されている上、ポリクローナル抗体が市販されているの
で、本発明者はヒト・ヘモペキシンの分離・精製を行っ
た。
ータ・バンクにはヒト・ブタ・ラット・ウサギの配列が
登録されており、ウシのアミノ酸配列は登録されていな
い。ヒト・ヘモペキシンの場合、全アミノ酸配列が決定
されている上、ポリクローナル抗体が市販されているの
で、本発明者はヒト・ヘモペキシンの分離・精製を行っ
た。
【0015】多型核白血球に対してPMAを添加した系
に、こうして得られたヘモペキシンを添加した系と添加
しない系とを調製し、生存率を測定した結果、ヘモペキ
シンを添加した系としなかった系の生存率は、ヘモペキ
シンを添加した系の方が大幅に良好であった。
に、こうして得られたヘモペキシンを添加した系と添加
しない系とを調製し、生存率を測定した結果、ヘモペキ
シンを添加した系としなかった系の生存率は、ヘモペキ
シンを添加した系の方が大幅に良好であった。
【0016】以上の点から、ヘモペキシンが血清中の細
胞死抑制因子であり、ヘモペキシンの存在によりPMA
の毒性から多型核白血病を保護することが可能であるこ
とが分かった。
胞死抑制因子であり、ヘモペキシンの存在によりPMA
の毒性から多型核白血病を保護することが可能であるこ
とが分かった。
【0017】以下、本発明の分化誘導療法の適性検査方
法および分化誘導療法適性付与剤について詳しく説明す
る。本発明の分化誘導療法の適性検査方法は、白血病患
者へホルボールミリスチン酸アセテート(PMA)を血
中投与する白血病の分化誘導療法に対する適性を検査す
る適性検査方法であって、白血病患者から採取した血液
中のヘモペキシン量を測定し、基準値と比較することに
より分化誘導療法適性を判断することを特徴とするもの
である。
法および分化誘導療法適性付与剤について詳しく説明す
る。本発明の分化誘導療法の適性検査方法は、白血病患
者へホルボールミリスチン酸アセテート(PMA)を血
中投与する白血病の分化誘導療法に対する適性を検査す
る適性検査方法であって、白血病患者から採取した血液
中のヘモペキシン量を測定し、基準値と比較することに
より分化誘導療法適性を判断することを特徴とするもの
である。
【0018】本発明でいう白血病とは、骨髄球性白血病
(myelocytic leukemia)をいう。また、このような白
血病患者に投与されるPMAは、phorbol 12-myristate
13-acetate を示すものである。
(myelocytic leukemia)をいう。また、このような白
血病患者に投与されるPMAは、phorbol 12-myristate
13-acetate を示すものである。
【0019】本発明は、このような白血病患者へPMA
を血中投与する白血病の分化誘導療法に対する適性を検
査する適性検査方法を提供するものである。ここで、適
性とは、PMAを血中投与した場合に、多型核白血球の
細胞死に起因する副作用を及ぼすか否かを示すものであ
り、白血病の分化誘導療法に対して適性が無い場合と
は、PMAを血中投与した場合に、PMAの毒性により
多型核白血球が細胞死し、これに基づく副作用が生じる
可能性が高い状態をいう。
を血中投与する白血病の分化誘導療法に対する適性を検
査する適性検査方法を提供するものである。ここで、適
性とは、PMAを血中投与した場合に、多型核白血球の
細胞死に起因する副作用を及ぼすか否かを示すものであ
り、白血病の分化誘導療法に対して適性が無い場合と
は、PMAを血中投与した場合に、PMAの毒性により
多型核白血球が細胞死し、これに基づく副作用が生じる
可能性が高い状態をいう。
【0020】本発明においては、まず白血病患者から採
取した血液中のヘモペキシン量を測定する。このヘモペ
キシン量の測定方法としては、以下に示す3つの方法を
挙げることができる。
取した血液中のヘモペキシン量を測定する。このヘモペ
キシン量の測定方法としては、以下に示す3つの方法を
挙げることができる。
【0021】1.酵素抗体法(ELISA) 96穴マイクロプレートにサンプル(血清あるいは血
漿)を添加し、1時間〜一晩程度静置後、上清を捨てて
ブロッキング(非血清タンパク質の製品がよい)を30
分以上行う。次に抗ヒトヘモペキシン抗体(1次抗体)
を添加して結合させる(1時間〜2時間程度)。非結合
抗体を洗浄除去後、ペルオキシダーゼラベル抗ヒトIg G
抗体(2次抗体)を添加して結合させる。最後に非結
合2次抗体を洗浄除去後に適当な発色試薬を用いて検出
する。
漿)を添加し、1時間〜一晩程度静置後、上清を捨てて
ブロッキング(非血清タンパク質の製品がよい)を30
分以上行う。次に抗ヒトヘモペキシン抗体(1次抗体)
を添加して結合させる(1時間〜2時間程度)。非結合
抗体を洗浄除去後、ペルオキシダーゼラベル抗ヒトIg G
抗体(2次抗体)を添加して結合させる。最後に非結
合2次抗体を洗浄除去後に適当な発色試薬を用いて検出
する。
【0022】2.イムノブロット法
【0023】3.ヘム付加試験法 ヘモペキシンはヘムを結合することによって414nm
付近に吸収ピークを示す。飽和量のヘムを加えて吸光度
増加を測定。ミリモル吸光係数(ε=1.2×105M?1c
m?1)を用いてヘモペキシン量を算出する。
付近に吸収ピークを示す。飽和量のヘムを加えて吸光度
増加を測定。ミリモル吸光係数(ε=1.2×105M?1c
m?1)を用いてヘモペキシン量を算出する。
【0024】なお、上記1.および2.の方法において
は、抗体価をあらかじめ把握しておけば測定結果に定量
性を持たせることができる。また、3.の方法において
は、アポ型ヘモペキシンの測定法となる。
は、抗体価をあらかじめ把握しておけば測定結果に定量
性を持たせることができる。また、3.の方法において
は、アポ型ヘモペキシンの測定法となる。
【0025】本発明においては、次いで得られたヘモペ
キシン量を基準値と比較することにより分化誘導療法適
性を判断するものである。ここでいう基準値は、0.5〜
1.0 mg/ml 血清の範囲内の数値である。
キシン量を基準値と比較することにより分化誘導療法適
性を判断するものである。ここでいう基準値は、0.5〜
1.0 mg/ml 血清の範囲内の数値である。
【0026】本発明においては、測定されたヘモペキシ
ン量が基準値を超える場合に白血病の分化誘導療法に対
する適性を有すると判断する。このように、本発明の検
査方法を用いることにより、白血病の分化誘導療法を受
けた際に副作用が生じる可能性の有無を予め判断するこ
とが可能であり、このような分化誘導療法を施した際に
重大な副作用が生じる可能性を低減されることが可能で
ある。
ン量が基準値を超える場合に白血病の分化誘導療法に対
する適性を有すると判断する。このように、本発明の検
査方法を用いることにより、白血病の分化誘導療法を受
けた際に副作用が生じる可能性の有無を予め判断するこ
とが可能であり、このような分化誘導療法を施した際に
重大な副作用が生じる可能性を低減されることが可能で
ある。
【0027】次に、本発明の分化誘導療法適性付与剤に
ついて説明する。本発明の分化誘導療法適性付与剤は、
白血病患者へホルボールミリスチン酸アセテート(PM
A)を血中投与する白血病の分化誘導療法に対する適性
を付与させるため血中に投与する分化誘導療法適性付与
剤であって、ヘモペキシンを少なくとも有することを特
徴とするものである。
ついて説明する。本発明の分化誘導療法適性付与剤は、
白血病患者へホルボールミリスチン酸アセテート(PM
A)を血中投与する白血病の分化誘導療法に対する適性
を付与させるため血中に投与する分化誘導療法適性付与
剤であって、ヘモペキシンを少なくとも有することを特
徴とするものである。
【0028】本発明の分化誘導療法適性付与剤に用いら
れるヘモペキシンとは、上述したように血清中に多量に
存在する蛋白である。本発明においては、特にヘモペキ
シンの由来を限定するものではなく、ヒト、ブタ、ラッ
ト、ウサギ等由来のアミノ酸配列が既知のヘモペキシン
や、その他の哺乳動物由来のアミノ酸配列が未知のヘモ
ペキシンであっても用いることが可能である。これは、
ヘモペキシンのアミノ酸配列の保存性が極めて良好であ
る点に基づくものである。しかしながら、本発明におい
ては、ヒト由来のヘモペキシンが最も好適に用いられ
る。このヒト由来のヘモペキシンは、ヒトの血清から精
製されたものであっても、遺伝子工学を用いて得られる
ものであってもよい。
れるヘモペキシンとは、上述したように血清中に多量に
存在する蛋白である。本発明においては、特にヘモペキ
シンの由来を限定するものではなく、ヒト、ブタ、ラッ
ト、ウサギ等由来のアミノ酸配列が既知のヘモペキシン
や、その他の哺乳動物由来のアミノ酸配列が未知のヘモ
ペキシンであっても用いることが可能である。これは、
ヘモペキシンのアミノ酸配列の保存性が極めて良好であ
る点に基づくものである。しかしながら、本発明におい
ては、ヒト由来のヘモペキシンが最も好適に用いられ
る。このヒト由来のヘモペキシンは、ヒトの血清から精
製されたものであっても、遺伝子工学を用いて得られる
ものであってもよい。
【0029】また、本発明に用いられる場合、このヘモ
ペキシンは完全に精製されたものである必要はなく、ク
ルードの状態であっても用いることができる。どの程度
精製されたものを用いるかは、投与の対象となる患者の
ヘモペキシン要求量、コスト面等を考慮して選択される
ものである。具体的には、例えばβ−グロブリン程度の
精製度であってもよい。
ペキシンは完全に精製されたものである必要はなく、ク
ルードの状態であっても用いることができる。どの程度
精製されたものを用いるかは、投与の対象となる患者の
ヘモペキシン要求量、コスト面等を考慮して選択される
ものである。具体的には、例えばβ−グロブリン程度の
精製度であってもよい。
【0030】本発明の分化誘導療法適性付与剤は、上述
したようなヘモペキシンを有するものであれば特に限定
されるものではなく、ヘモペキシンのみが含まれるもの
であってもよく、ヘモペキシンと他の剤とを混合して用
いてもよい。
したようなヘモペキシンを有するものであれば特に限定
されるものではなく、ヘモペキシンのみが含まれるもの
であってもよく、ヘモペキシンと他の剤とを混合して用
いてもよい。
【0031】この場合用いることができる物質として
は、例えば血清アルブミンを挙げることができる。ヘモ
ペキシンが細胞死抑制効果を十分に発揮するためには、
患者の血清アルブミン量が一定以上あることが必要であ
ることが発明者等の研究から示唆され、この価が40m
g/ml血清以上であることが好ましい(図6参照。な
お、図中のBSAは、ウシ血清アルブミンを示す。)。
したがって、血清アルブミン量がこれ以下の価の低タン
パク血症傾向のある患者に対しては、血清アルブミンを
同時投与することが、よりヘモペキシンの効果が発揮で
きる点で好ましいのである。
は、例えば血清アルブミンを挙げることができる。ヘモ
ペキシンが細胞死抑制効果を十分に発揮するためには、
患者の血清アルブミン量が一定以上あることが必要であ
ることが発明者等の研究から示唆され、この価が40m
g/ml血清以上であることが好ましい(図6参照。な
お、図中のBSAは、ウシ血清アルブミンを示す。)。
したがって、血清アルブミン量がこれ以下の価の低タン
パク血症傾向のある患者に対しては、血清アルブミンを
同時投与することが、よりヘモペキシンの効果が発揮で
きる点で好ましいのである。
【0032】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0033】
【実施例】(実施例1:ヒトヘモペキシンの精製) 1.リバノール沈澱法 ヒト血清(SIGMA) 10ml にリバノール(pH8) 10ml をゆっ
くりと滴下し、4℃で5時間撹拌した後、さらに4℃で
一晩静置した。この課程でアルブミンが塊となって沈澱
を形成するので、その上清をピペットで回収し、さらに
25000×gの遠心によって微小な不溶物を除去す
る。次にフリーのリバノールを除去するため、5%NaCl
を添加後、再度遠心を行った。
くりと滴下し、4℃で5時間撹拌した後、さらに4℃で
一晩静置した。この課程でアルブミンが塊となって沈澱
を形成するので、その上清をピペットで回収し、さらに
25000×gの遠心によって微小な不溶物を除去す
る。次にフリーのリバノールを除去するため、5%NaCl
を添加後、再度遠心を行った。
【0034】リン酸バッファーに対して一晩透析を行っ
た。以下、これをリバノール上清とする。
た。以下、これをリバノール上清とする。
【0035】2.ヘミン・アガロースアフィニティーク
ロマトグラフィー ヘミン・アガロース(SIGMA)を詰めた1×6cm のアフィ
ニティーカラムを作成し、リバノール上清を自由落下で
3回反復でアプライし、ヘモペキシンを吸着させた。そ
の後ペリスタポンプを装着し、0.5M NaCl を含むリン酸
バッファーを1ml/minの流速にて流し、非吸着タンパク
質をカラムより除去する。流出液の280nm における吸収
をチェックし、完全に除去できたことを確認した。
ロマトグラフィー ヘミン・アガロース(SIGMA)を詰めた1×6cm のアフィ
ニティーカラムを作成し、リバノール上清を自由落下で
3回反復でアプライし、ヘモペキシンを吸着させた。そ
の後ペリスタポンプを装着し、0.5M NaCl を含むリン酸
バッファーを1ml/minの流速にて流し、非吸着タンパク
質をカラムより除去する。流出液の280nm における吸収
をチェックし、完全に除去できたことを確認した。
【0036】次に0.2M クエン酸(pH 2) を用いて吸着タ
ンパク質を溶出し、これを回収する。なお、非吸着画分
は再度カラムにアプライし、残存ヘモペキシンを回収し
た。
ンパク質を溶出し、これを回収する。なお、非吸着画分
は再度カラムにアプライし、残存ヘモペキシンを回収し
た。
【0037】0.01M トリスバッファー(pH 7.0) に対し
て透析を行った。以下、これをヘミン吸着画分と呼ぶ。
て透析を行った。以下、これをヘミン吸着画分と呼ぶ。
【0038】3.弱陰イオン交換クロマトグラフィー DEAE Toyopearl 650S(東ソー) を詰めた1×6cm の陰
イオン交換カラムを作成し、ヘミン吸着画分をアプライ
し、0.5ml/min でカラムを通過させ、さらに0.01M トリ
スバッファーを用いて非吸着タンパク質を流出させる。
流出液の280nm吸収をチェックした。次に0.4M NaClを含
むトリスバッファーで吸着したヘモペキシンを溶出・回
収した。非吸着画分に残存するヘモペキシンは、再度カ
ラムにアプライすることによって回収した。
イオン交換カラムを作成し、ヘミン吸着画分をアプライ
し、0.5ml/min でカラムを通過させ、さらに0.01M トリ
スバッファーを用いて非吸着タンパク質を流出させる。
流出液の280nm吸収をチェックした。次に0.4M NaClを含
むトリスバッファーで吸着したヘモペキシンを溶出・回
収した。非吸着画分に残存するヘモペキシンは、再度カ
ラムにアプライすることによって回収した。
【0039】蒸留水に対して透析後、凍結乾燥を行うこ
とで、粉末状のヘモペキシンを得た。
とで、粉末状のヘモペキシンを得た。
【0040】なお、精製したヘモペキシンはヘムを結合
していない、いわゆるアポタンパク質である。
していない、いわゆるアポタンパク質である。
【0041】(実施例2:多型核白血球の生存率の測
定)以下の実験において、インキュベーションは全て9
6穴マイクロプレートを用い、total volume 100μlの
系で行った。また、PMA(SIGMA)はDEMSOに溶かして(50
0μg/ml)保存したものを用いた。
定)以下の実験において、インキュベーションは全て9
6穴マイクロプレートを用い、total volume 100μlの
系で行った。また、PMA(SIGMA)はDEMSOに溶かして(50
0μg/ml)保存したものを用いた。
【0042】まず、40mg/ml BSA を含むリン酸バッファ
ー(以後基礎バッファーと呼ぶ)に多型核白血球を最終
的に3×106cells/mlになるように懸濁した。次い
で、上記実施例1で得た粉末ヘモペキシンを基礎バッフ
ァーに溶かし、これを上記懸濁液に添加した。その後、
この懸濁液を、37℃で5分間プレインキュベーション
を行った。そして、上記PMA(100ng/ml)を加え、さらに
5時間のインキュベーションを行った。その後、0.3%
トリパンブルー50μlを添加し、15分間静置した後、
血球計数盤に細胞をマウントして生細胞数をカウントし
た。生細胞は色素を取り込まないのに対して、死細胞は
これを取り込み青く染まるので容易に判別できる。
ー(以後基礎バッファーと呼ぶ)に多型核白血球を最終
的に3×106cells/mlになるように懸濁した。次い
で、上記実施例1で得た粉末ヘモペキシンを基礎バッフ
ァーに溶かし、これを上記懸濁液に添加した。その後、
この懸濁液を、37℃で5分間プレインキュベーション
を行った。そして、上記PMA(100ng/ml)を加え、さらに
5時間のインキュベーションを行った。その後、0.3%
トリパンブルー50μlを添加し、15分間静置した後、
血球計数盤に細胞をマウントして生細胞数をカウントし
た。生細胞は色素を取り込まないのに対して、死細胞は
これを取り込み青く染まるので容易に判別できる。
【0043】生細胞数の、全体に占める割合を算出し、
これを生存率とした。なお、検定は全てtriplicate で
行いスタンダードエラー・バーを付した。結果を図5に
示す。
これを生存率とした。なお、検定は全てtriplicate で
行いスタンダードエラー・バーを付した。結果を図5に
示す。
【0044】図5は、ヒト・ヘモペキシンの濃度を変化
させ、種々の濃度でのヒト・ヘモペキシンの細胞死抑制
活性を調べた結果を示すものである。図5に示されるよ
うに、ヘモペキシンの細部死抑制活性には濃度依存性が
あり、ヘモペキシン濃度を低下させると細胞死抑制活性
は減少する。
させ、種々の濃度でのヒト・ヘモペキシンの細胞死抑制
活性を調べた結果を示すものである。図5に示されるよ
うに、ヘモペキシンの細部死抑制活性には濃度依存性が
あり、ヘモペキシン濃度を低下させると細胞死抑制活性
は減少する。
【0045】ヘモペキシンは健常人の血清中に0.5〜1mg
/ml 存在するといわれる。すなわち、生理的濃度のヘモ
ペキシンがあれば細胞死を抑制できるといえる。
/ml 存在するといわれる。すなわち、生理的濃度のヘモ
ペキシンがあれば細胞死を抑制できるといえる。
【0046】(実施例3:ヘモペキシンの同定)実施例
1の2.で得られたタンパク質2μgを、SDS-PAGE に
続いてPVDF膜に転写し、CBB 染色を施した74.5 KDaのバ
ンドを切り出し、N末端アミノ酸シークエンスを決定し
たところ、登録シークエンスと100%一致した。N末端の
アミノ酸(T) は今回読めなかったが、このスレオニン残
基は糖鎖結合部位として知られており、ピークを検出で
きなかったと考えられる。さらに医学生物学研究所より
購入した抗ヒトヘモペキシン抗体を用いてイムノブロッ
トを行った所、バンドが染色された(図7参照)。74.5K
付近に複数のマイナーバンドがみられるが、これは糖鎖
が部分的に切れてシフトしたものと思われる。なお、5
2Kの位置に抗体染色されるメジャーバンド及び22K
付近のマイナーバンドは、ヘモペキシンの部分分解物と
思われる。以上の結果よりヘモペキシンがPMA誘導多型
核白血球細胞死抑制因子であると結論した。尚、ウシ及
びブタの血清から同様に精製したヘミン-アガロース吸
着タンパク質にも細胞死阻止活性が認められた。
1の2.で得られたタンパク質2μgを、SDS-PAGE に
続いてPVDF膜に転写し、CBB 染色を施した74.5 KDaのバ
ンドを切り出し、N末端アミノ酸シークエンスを決定し
たところ、登録シークエンスと100%一致した。N末端の
アミノ酸(T) は今回読めなかったが、このスレオニン残
基は糖鎖結合部位として知られており、ピークを検出で
きなかったと考えられる。さらに医学生物学研究所より
購入した抗ヒトヘモペキシン抗体を用いてイムノブロッ
トを行った所、バンドが染色された(図7参照)。74.5K
付近に複数のマイナーバンドがみられるが、これは糖鎖
が部分的に切れてシフトしたものと思われる。なお、5
2Kの位置に抗体染色されるメジャーバンド及び22K
付近のマイナーバンドは、ヘモペキシンの部分分解物と
思われる。以上の結果よりヘモペキシンがPMA誘導多型
核白血球細胞死抑制因子であると結論した。尚、ウシ及
びブタの血清から同様に精製したヘミン-アガロース吸
着タンパク質にも細胞死阻止活性が認められた。
【0047】
【発明の効果】本発明は、血液中の存在するヘモペキシ
ンがPMAの多型核白血球に対する強い細胞毒性を保護す
るという新たな知見に基づきなされたもので、血液中に
おけるこのヘモペキシン量を測定してその量が基準値を
超えるか否かを判断することにより、白血病患者に対し
てこの分化誘導療法を適用した場合に、重大な副作用を
起こす可能性の有無が判断できるという効果を奏するも
のである。
ンがPMAの多型核白血球に対する強い細胞毒性を保護す
るという新たな知見に基づきなされたもので、血液中に
おけるこのヘモペキシン量を測定してその量が基準値を
超えるか否かを判断することにより、白血病患者に対し
てこの分化誘導療法を適用した場合に、重大な副作用を
起こす可能性の有無が判断できるという効果を奏するも
のである。
【図1】PMAによるブタ多型核白血球細胞死の状態を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図2】ウシの血清(FBS)による細胞死抑制活性を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図3】ヒトおよびブタの血清による細胞死抑制活性を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図4】血清グロブリンの細胞死抑制活性を示すグラフ
である。
である。
【図5】ヒト・ヘモペキシンの細胞死抑制活性を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図6】ヒト・ヘモペキシンの細胞死抑制活性を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図7】精製ヒト・ヘモペキシンのSDS-PAGEおよびIMMU
NO BLOTを示す写真である。
NO BLOTを示す写真である。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 AA13 AA25 CA25 DA36 DA37 JA06 4C084 AA02 AA17 CA36 MA02 NA06 ZB271 4C085 AA08 HH20 KB82 4C086 AA01 DA08 MA02 NA06 ZB27
Claims (3)
- 【請求項1】 白血病患者へホルボールミリスチン酸ア
セテート(PMA)を血中投与する白血病の分化誘導療
法に対する適性を検査する適性検査方法であって、白血
病患者から採取した血液中のヘモペキシン量を測定し、
基準値と比較することにより分化誘導療法適性を判断す
ることを特徴とする分化誘導療法の適性検査方法。 - 【請求項2】 前記基準値が、0.5〜1.0mg/m
l血清の範囲内であり、前記基準値より血中のヘモペキ
シン量の測定値が高い場合に前記白血病の分化誘導療法
に適性であると判断することを特徴とする請求項1記載
の検査方法。 - 【請求項3】 白血病患者へホルボールミリスチン酸ア
セテート(PMA)を血中投与する白血病の分化誘導療
法に対する適性を付与させるため血中に投与する分化誘
導療法適性付与剤であって、ヘモペキシンを少なくとも
有することを特徴とする分化誘導療法適性付与剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001016760A JP2002220349A (ja) | 2001-01-25 | 2001-01-25 | 分化誘導療法の適性検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001016760A JP2002220349A (ja) | 2001-01-25 | 2001-01-25 | 分化誘導療法の適性検査方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002220349A true JP2002220349A (ja) | 2002-08-09 |
Family
ID=18883069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001016760A Pending JP2002220349A (ja) | 2001-01-25 | 2001-01-25 | 分化誘導療法の適性検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002220349A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2660251A1 (en) | 2012-04-30 | 2013-11-06 | Fundació Hospital Universitari Vall d' Hebron - Institut de Recerca | Antibodies or fragments thereof against hemopexin for use in the treatment of ocular diseases |
-
2001
- 2001-01-25 JP JP2001016760A patent/JP2002220349A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2660251A1 (en) | 2012-04-30 | 2013-11-06 | Fundació Hospital Universitari Vall d' Hebron - Institut de Recerca | Antibodies or fragments thereof against hemopexin for use in the treatment of ocular diseases |
WO2013164290A2 (en) | 2012-04-30 | 2013-11-07 | Fundació Hospital Universitari Vall D'hebron - Institut De Recerca | Antibodies or fragments thereof for use in the treatment of ocular diseases |
US9631030B2 (en) | 2012-04-30 | 2017-04-25 | Fundació Hospital Universitari Vall D'hebron—Institut De Recerca | Administering antibodies or fragments thereof which bind hemopexin for the treatment of ocular diseases |
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