JP2002217583A - 高周波ノイズ抑制体 - Google Patents

高周波ノイズ抑制体

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JP2002217583A
JP2002217583A JP2001012939A JP2001012939A JP2002217583A JP 2002217583 A JP2002217583 A JP 2002217583A JP 2001012939 A JP2001012939 A JP 2001012939A JP 2001012939 A JP2001012939 A JP 2001012939A JP 2002217583 A JP2002217583 A JP 2002217583A
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Shinichi Shinohara
愼一 篠原
Bunshiro Tsuda
文史郎 津田
栄▲吉▼ ▲吉▼田
Eikichi Yoshida
Yuji Ono
裕司 小野
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KANKYO DENJI GIJUTSU KENKYUSHO
Tokin Corp
Electromagnetic Compatibility Research Laboratories Co., Ltd.
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KANKYO DENJI GIJUTSU KENKYUSHO
Electromagnetic Compatibility Research Laboratories Co., Ltd.
NEC Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工の容易性や形状の自由度が高いという複
合磁性体の長所を保持しながら低周波数領域から高周波
数領域までに及ぶ広い周波数領域で電磁妨害波の抑制効
果を示す高周波ノイズ抑制体を提供すること。 【解決手段】 この高周波ノイズ抑制体6は、熱収縮性
を有する樹脂中にFe−Si−Al系金属磁性材料によ
る扁平微粉末を混入した複合磁性体を射出成形等により
円筒状に加工成形した構造として作製され、ケーブルへ
の装着後に加熱することにより樹脂が熱収縮してケーブ
ルの表面と密着する。ここでの複合磁性体は、磁気特性
として使用周波数1GHz以上の高周波数領域に対する
複素比透磁率の虚数部分μ″の最大値が2以上を示すも
ので、高周波数領域で透磁率の磁気損失成分が大であ
り、広い周波数領域で電磁妨害波の抑制効果(電磁ノイ
ズ抑制効果)を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として高速信号
伝送系を有するデジタル回路等から放射される電磁妨害
波を抑制するための高周波ノイズ抑制体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種分野の電子機器に搭載される
デジタル回路においては、動作速度が高まる傾向にあ
り、基本クロックの使用周波数はGHz領域に到達して
いる。これに伴い、回路基板や周辺機器間における伝送
速度も高速化されている。このため、デジタル回路から
発生する電磁妨害波は、一層高い周波数領域へと拡大す
る傾向にある。
【0003】このようなデジタル回路から発生する電磁
妨害波を抑制するための手段としては、信号ケーブルや
電源ケーブルに対して電磁妨害波抑制体であるフェライ
トコアを装着し、電磁妨害波の主要因とされるコモンモ
ード電流を抑制する方法が知られている。
【0004】図7は、従来の電磁妨害波抑制体の使用形
態を例示した斜視図である。ここでは、電子機器3と接
続されるケーブル(電源ケーブルや信号ケーブルを対象
とする)4上の所定箇所に電磁妨害波抑制体としての円
筒状のフェライトコア7を装着した構成を示している。
こうした構成とすることにより、フェライトコア7がコ
モンモード電流を抑制し、その結果として電磁妨害波が
抑制される。
【0005】因みに、フェライトコア7によるコモンモ
ード電流の抑制作用には、磁気特性として使用周波数に
対する複素透磁率の実数成分μ′によって生じるインダ
クタンスLの成分と複素透磁率の虚数成分μ″によって
生じる損失Rの成分とが寄与している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した電磁妨害波抑
制体としてのフェライトコアの場合、広い周波数領域に
おいて電磁妨害波の抑制効果を得るためにはNi−Zn
系フェライト等で初透磁率100〜2000程度の特性
を有する材料を用いるのが一般的であるが、GHz帯前
後の高周波数領域では透磁率の周波数特性により透磁率
が大幅に低下してしまい、電磁妨害波の抑制効果が大幅
に低下してしまうという問題がある。
【0007】従って、Ni−Zn系フェライト材料を用
いたフェライトコアは、近年の高速デジタル回路から発
生する高周波数領域の電磁妨害波(所謂、高周波ノイズ
と呼ばれるもの)を抑制するための電磁妨害波抑制体と
して充分な効果が得られないものとなっている。
【0008】この他、フェライトコアは、焼結体として
作製されるために形状的な制約がある上、ケーブルに装
着するときに専用の固定用部品が必要になって部品数が
増加してしまうという難点もある。
【0009】そこで、最近では高周波数領域においても
電磁妨害波の抑制効果が得られる電磁妨害波抑制体とし
て、樹脂中に磁性粉末を混入した複合磁性体が利用され
ている。この樹脂中に混入される磁性粉末の材料は、フ
ェライト系微粉末や金属磁性材料微粉末等が実用化され
ている。
【0010】このような複合磁性体から成る電磁妨害波
抑制体の場合、樹脂中に磁性材料の微粉末を混入した複
合磁性体を使用しているため、例えば容易に薄いシート
形状に加工できる等、加工が良好であり、形状を自由で
きて利用し易いという長所を有している。
【0011】ところが、このような複合磁性体から成る
電磁妨害波抑制体の場合においても、一般に複合磁性体
の透磁率がフェライトコアと比較すれば極めて小であ
り、5〜50程度の初透磁率領域に存在する特性を示す
ものが多いため、高周波数領域で或る限定された領域に
おいて電磁妨害波の抑制効果が期待されるものの、低周
波数領域から高周波数領域までに及ぶ広い周波数領域で
電磁妨害波の抑制効果を示し難いという問題がある。
【0012】ここで、複合磁性体の初透磁率が小となる
主な原因としては、磁性材料が樹脂に混入される形態で
あるため、全体が磁性材料から成る場合の構造と比べて
体積中における磁性材料の割合が少なく、実効的な磁気
特性が劣化することが挙げられる。
【0013】そこで、複合磁性体において、磁性材料の
微粉末の樹脂に対する混入の割合を高くすれば磁気特性
を向上させることができるが、こうした場合には反対に
軟性が劣化して加工の容易性や形状の自由度が損なわれ
るという問題がある。
【0014】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、加工の容易性や形
状の自由度が高いという複合磁性体の長所を保持しなが
ら低周波数領域から高周波数領域までに及ぶ広い周波数
領域で電磁妨害波の抑制効果を示す高周波ノイズ抑制体
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、熱収縮
性を有する樹脂中に磁性体微粉末を混入した複合磁性体
から成る高周波ノイズ抑制体において、複合磁性体の磁
気特性は、使用周波数1GHz以上の高周波数領域に対
する複素比透磁率の虚数部分μ″の最大値が2以上を示
すものである高周波ノイズ抑制体が得られる。
【0016】又、本発明によれば、上記高周波ノイズ抑
制体において、磁性体微粉末には、Fe−Si−Al系
金属磁性体材料による扁平微粉末が用いられた高周波ノ
イズ抑制体が得られる。
【0017】更に、本発明によれば、上記何れかの高周
波ノイズ抑制体において、複合磁性体は、円筒状に加工
成形された構造である高周波ノイズ抑制体が得られる。
【0018】加えて、本発明によれば、熱収縮性を有す
る樹脂中に磁性体微粉末を混入して成ると共に、磁気特
性として使用周波数1GHz以上の高周波数領域に対す
る複素比透磁率の虚数部分μ″の最大値が2以上を示す
複合磁性体層上に熱収縮性樹脂層を一体的に形成して成
る高周波ノイズ抑制体が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に幾つかの実施例を挙げ、本
発明の高周波ノイズ抑制体について、図面を参照して詳
細に説明する。
【0020】図1は、本発明の実施例1に係る高周波ノ
イズ抑制体5の基本構成(構造)を一部を拡大して示し
た平面図である。この高周波ノイズ抑制体5は、熱収縮
性を有する樹脂1中に磁性体微粉末2を混入した複合磁
性体から成るもので、この複合磁性体の磁気特性は、使
用周波数1GHz以上の高周波数領域に対する複素比透
磁率の虚数部分μ″の最大値が2以上を示すものであ
り、高周波数領域で透磁率の磁気損失成分が大となって
いる。
【0021】このうち、熱収縮性を有する樹脂1の素材
としては、放射線架橋ポリオフィレン材料等が挙げられ
る。このような素材は、例えばケーブルとコネクタとの
結合部分の端末処理等に利用されており、ドライヤー等
の熱風により加熱されて変形する。この変形時の収縮率
は樹脂単独で50%以上のものが容易に得られる。又、
磁性体微粉末2としては、フェライトの微粉末やFe系
金属磁性体の微粉末等を用いることができる。
【0022】図2は、この高周波ノイズ抑制体5の使用
形態を例示した斜視図である。ここでは、電子機器3と
接続されるケーブル(電源ケーブルや信号ケーブルを対
象とする)4上の所定箇所に電磁妨害波抑制体としての
薄い帯状に加工された構造を有する高周波ノイズ抑制体
5をスパイラル状に巻き付けて装着する様子を示してい
る。
【0023】ここで、高周波ノイズ抑制体5をケーブル
4に巻き付けて装着する場合、高周波ノイズ抑制体5を
成す複合磁性体における樹脂1成分が柔軟性を持つた
め、ケーブル4に対して容易に巻き付けることができ
る。但し、この装着時点では、図2に示されるように高
周波ノイズ抑制体5とケーブル4の表面との間に多少隙
間が生じているが、ドライヤ等の熱風で加熱することに
より、複合磁性体における樹脂1成分が熱収縮してケー
ブル4の表面と密着された状態となる。この密着状態で
は、樹脂1内の磁性体成分である磁性体微粉末2の充填
度が高まるため、非加熱時の磁気特性に対して実効的な
透磁率が向上し、使用周波数の低周波数領域側での電磁
妨害波の抑制効果(電磁ノイズ抑制効果)が増大する。
【0024】こうした構成の場合、高周波ノイズ抑制体
5は加工の容易性や形状の自由度が高いという複合磁性
体の長所を保持し、その磁気特性により使用周波数1G
Hz以上の高周波数領域にあってもケーブル4の表面か
ら放射される電磁妨害波(高周波ノイズ)の原因となる
コモンモード電流を十分に抑制し、その結果として低周
波数領域から高周波数領域までに及ぶ広い周波数領域で
電磁妨害波の抑制効果(電磁ノイズ抑制効果)を示すも
のとなる。
【0025】ところで、上述した高周波ノイズ抑制体5
では、複合磁性体における磁性体微粉末2としてフェラ
イトの微粉末やFe系金属磁性体の微粉末等を用いるも
のとしたが、これらに代えてFe−Si−Al系金属磁
性材料による扁平微粉末(Fe−Si−Al系金属磁性
材料を粉砕して得られる)を用いて異なる複合磁性体か
ら成る実施例2に係る高周波ノイズ抑制体を得ることも
できる。
【0026】図3は、本発明の実施例2に係る高周波ノ
イズ抑制体における加熱収縮前の使用周波数f(MH
z)に対する複素比透磁率(実数部分μ′,虚数部分
μ″を含む)の特性を示したものである。
【0027】ここでの複素比透磁率は、実数部分μ′と
虚数部分μ″とで表わされ、実数部分μ′はインダクタ
ンスLに比例する項となり、虚数部分μ″は損失Rに比
例する項として知られている。
【0028】図3中に示される2種類の複合磁性体A,
Bは加工方法が異なっており、複合磁性体Aの複素比透
磁率は実数部分Aμ′,虚数部分Aμ″の何れも複合磁
性体Bの実数部分Bμ′,虚数部分Bμ″に対して数倍
大きい材料となっている。複合磁性体Aは、従来から知
られている同種の複合磁性体中にあって、最も複素比透
磁率の高い材料の一つである。
【0029】図4は、上述した実施例2に係る複合磁性
体Aによる高周波ノイズ抑制体と従来からノイズ抑制対
策用として頻繁に利用されているフェライトコア(焼結
体)Cによる電磁妨害波抑制体とにおける使用周波数f
(MHz)に対する透磁率(実数部分μ′,虚数部分
μ″を含む)の特性を示したものである。
【0030】図4を参照すれば、低周波数領域側ではフ
ェライトコアCを用いた電磁妨害波抑制体の透磁率にお
ける実数部分Cμ′が大であるが、高周波数領域(GH
z領域)では複合磁性体Aを用いた高周波ノイズ抑制体
の透磁率における実数部分Aμ′が上回っており、透磁
率における虚数部分μ″についても同様に、低周波数領
域側ではフェライトコアCを用いた電磁妨害波抑制体の
透磁率における虚数部分Cμ″が大であるが、高周波数
領域(GHz領域)では複合磁性体Aを用いた高周波ノ
イズ抑制体の透磁率における虚数部分Aμ″が上回る傾
向にあることが判る。
【0031】図5は、実施例2に係る高周波ノイズ抑制
体を加工成形した場合の基本構成(構造)を一部破断し
て示した斜視図である。ここでは、Fe−Si−Al系
金属磁性材料による扁平微粉末を用いて熱収縮性を有す
る樹脂1中に混入した複合磁性体を円筒状に加工成形し
た構造とし、円筒状の高周波ノイズ抑制体6を作製した
様子を示している。
【0032】この高周波用ノイズ抑制体6は、射出成形
等により連続的な円筒状体として製造することが可能で
あり、使用時には円筒状体を任意な長さで切断して用い
ることができる。円筒状体における内径や外形について
も、任意な設計が可能であり、形状を幅広く選択するこ
とができる。
【0033】即ち、この高周波ノイズ抑制体6の場合
も、図7に示した従来の電磁妨害波抑制体の場合と同様
に使用できるが、この高周波ノイズ抑制体6の場合には
装着後に加熱することによりケーブル4の表面と密着す
るため、専用の固定用部品を要すること無く単体で固定
することができる。
【0034】又、この高周波ノイズ抑制体6において
は、樹脂1成分の熱収縮性によりケーブル4の表面との
密着が図られて放射電磁ノイズ源となるケーブル4のコ
モンモード電流との距離が近接すること、樹脂1成分の
熱収縮性により磁性体成分(磁性体微粉末としての扁平
微粉末)における実効透磁率が増加すること、複合磁性
体を円筒状として磁気回路的に閉磁路の構造としている
こと等が特色となっており、これらの特色によりケーブ
ル4の表面から放射される電磁妨害波(高周波ノイズ)
の原因となるコモンモード電流を一層十分に抑制でき、
その結果として高周波数領域側のみならず低周波数領域
側を含む広い周波数領域で電磁妨害波の抑制効果(電磁
ノイズ抑制効果)が増大する。
【0035】以上に説明した各実施例では、高周波ノイ
ズ抑制体の構造を帯状の高周波ノイズ抑制体5とした
り、或いは円筒状の高周波ノイズ抑制体6とした場合を
説明したが、この他に4角以上の多角な筒状等の形状に
することも容易であり、こうした場合にも同様に広い周
波数領域で電磁妨害波の抑制効果(電磁ノイズ抑制効
果)が得られる。
【0036】因みに、熱収縮性を有する樹脂1中に混入
する磁性体微粉末2の磁気特性としては、複素比透磁率
の実数部分μ′が20以上あれば、高周波数領域のGH
z領域側での虚数部分μ″の最大値が2以上のものを得
易くなり、実用的な効果を示す。低周波数領域側での電
磁妨害波の抑制効果(電磁ノイズ抑制効果)を得て広い
周波数領域での効果を拡大するためには、一層高い複素
比透磁率が求められ、実施例2で示したFe−Si−A
l系金属磁性材料による扁平微粉末では、複素比透磁率
の実数部分μ′が50以上であることが望まれる。
【0037】ところで、上述した各実施例では、複合磁
性体のみで構成した高周波ノイズ抑制体を説明したが、
同様な複合磁性体を用いて複合磁性体層とし、この複合
磁性体層上に別な熱収縮性樹脂層を一体的に形成した実
施例3に係る別な形態の高周波ノイズ抑制体を作製する
こともできる。
【0038】図6は、本発明の実施例3に係る高周波ノ
イズ抑制体の基本構成を示した斜視図である。この高周
波ノイズ抑制体は、熱収縮性を有する樹脂中に磁性体微
粉末を混入して成ると共に、磁気特性として使用周波数
1GHz以上の高周波数領域に対する複素比透磁率の虚
数部分μ″の最大値が2以上を示す複合磁性体層8上に
接着又は塗布等により熱収縮性樹脂層9を一体的に形成
して成る。
【0039】このうち、複合磁性体層8は、実施例1で
説明した高周波ノイズ抑制体5の複合磁性体や、或いは
実施例2で説明した高周波ノイズ抑制体6の複合磁性体
と同様な構成とすることができる。
【0040】このような構成の高周波ノイズ抑制体にお
いても、図2で説明した実施例1の高周波ノイズ抑制体
5の場合と同様な手法でケーブル4に巻きつけた後、加
熱収縮することにより、同様に広い周波数領域で電磁妨
害波の抑制効果(電磁ノイズ抑制効果)が得られる。
又、ここでの高周波ノイズ抑制体は、薄板状の構造とし
て説明したが、これを実施例2の高周波ノイズ抑制体6
の場合のように円筒状の構造にすることも可能である。
但し、実施例3に係る高周波ノイズ抑制体を円筒状の構
造にした場合、図5で説明した場合と同様に装着後に加
熱を行うことにより、他の実施例の場合と同様に広い周
波数領域で電磁妨害波の抑制効果(電磁ノイズ抑制効
果)が得られる。
【0041】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の高周波ノ
イズ抑制体によれば、熱収縮性を有する樹脂中に磁性体
微粉末を混入した複合磁性体から成るものとし、その複
合磁性体の磁気特性として使用周波数1GHz以上の高
周波数領域に対する複素比透磁率の虚数部分μ″の最大
値が2以上を示すものを選定し、更に、磁性体微粉末に
Fe−Si−Al系金属磁性体材料による扁平微粉末を
用いることにより、高周波数領域で透磁率の磁気損失成
分が大となり、加工の容易性や形状の自由度が高いとい
う複合磁性体の長所を保持しながら低周波数領域から高
周波数領域までに及ぶ広い周波数領域で電磁妨害波の抑
制効果(電磁ノイズ抑制効果)を示すようになる。この
結果、装着が簡便であり、しかも広い周波数領域で電磁
妨害波の抑制効果(電磁ノイズ抑制効果)が得られる製
品を提供でき、今後増加する高速なデジタル回路等から
放射される電磁妨害波を有効に低減するできるので、産
業上極めて有益となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る高周波ノイズ抑制体の
基本構成(構造)を一部を拡大して示した平面図であ
る。
【図2】図1に示す高周波ノイズ抑制体の使用形態を例
示した斜視図である。
【図3】本発明の実施例2に係る高周波ノイズ抑制体に
おける加熱収縮前の使用周波数に対する複素比透磁率の
特性を示したものである。
【図4】図3で説明した実施例2に係る複合磁性体によ
る高周波ノイズ抑制体と従来からノイズ抑制対策用とし
て利用されているフェライトコアによる電磁妨害波抑制
体とにおける使用周波数に対する透磁率の特性を示した
ものである。
【図5】図3で説明した実施例2に係る高周波ノイズ抑
制体を加工成形した場合の基本構成(構造)を一部破断
して示した斜視図である。
【図6】本発明の実施例3に係る高周波ノイズ抑制体の
基本構成(構造)を示した斜視図である。
【図7】従来の電磁妨害波抑制体の使用形態を例示した
斜視図である。
【符号の説明】
1 樹脂 2 磁性体微粉末 3 電子機器 4 ケーブル 5,6 高周波ノイズ抑制体 7 フェライトコア 8 複合磁性体層 9 熱収縮性樹脂層
フロントページの続き (72)発明者 津田 文史郎 宮城県仙台市青葉区南吉成六丁目6番地の 3 株式会社環境電磁技術研究所内 (72)発明者 ▲吉▼田 栄▲吉▼ 宮城県仙台市太白区郡山六丁目7番1号 株式会社トーキン内 (72)発明者 小野 裕司 宮城県仙台市太白区郡山六丁目7番1号 株式会社トーキン内 Fターム(参考) 5E321 AA23 BB32 BB44 BB51 BB53 CC06 GG09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱収縮性を有する樹脂中に磁性体微粉末
    を混入した複合磁性体から成る高周波ノイズ抑制体にお
    いて、前記複合磁性体の磁気特性は、使用周波数1GH
    z以上の高周波数領域に対する複素比透磁率の虚数部分
    μ″の最大値が2以上を示すものであることを特徴とす
    る高周波ノイズ抑制体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高周波ノイズ抑制体にお
    いて、前記磁性体微粉末には、Fe−Si−Al系金属
    磁性体材料による扁平微粉末が用いられたことを特徴と
    する高周波ノイズ抑制体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の高周波ノイズ抑制
    体において、前記複合磁性体は、円筒状に加工成形され
    た構造であることを特徴とする高周波ノイズ抑制体。
  4. 【請求項4】 熱収縮性を有する樹脂中に磁性体微粉末
    を混入して成ると共に、磁気特性として使用周波数1G
    Hz以上の高周波数領域に対する複素比透磁率の虚数部
    分μ″の最大値が2以上を示す複合磁性体層上に熱収縮
    性樹脂層を一体的に形成して成ることを特徴とする高周
    波ノイズ抑制体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005136310A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 雑音低減具
JP2009054758A (ja) * 2007-08-27 2009-03-12 Fuji Xerox Co Ltd 光通信装置及びそのシールド構造
JP2021028940A (ja) * 2019-08-09 2021-02-25 東洋インキScホールディングス株式会社 ノイズ抑制シートおよび積層体

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