JP2002213495A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JP2002213495A
JP2002213495A JP2001011118A JP2001011118A JP2002213495A JP 2002213495 A JP2002213495 A JP 2002213495A JP 2001011118 A JP2001011118 A JP 2001011118A JP 2001011118 A JP2001011118 A JP 2001011118A JP 2002213495 A JP2002213495 A JP 2002213495A
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JP
Japan
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clutch
transmission device
power transmission
vibration absorbing
friction
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Application number
JP2001011118A
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English (en)
Inventor
Atsushi Matsui
淳 松井
Yuichi Yano
裕一 矢野
Shigeki Yasuhara
成樹 保原
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低温時において振動吸収材の振動吸収機能を迅
速に回復させることにより摩擦クラッチの滑りを防止す
ることができる動力伝達装置の提供。 【解決手段】熱高伝導機構としての銅材124aをクラ
ッチロータ114の摩擦面114dから外周面114b
にかけて設けた。このため低温時にメインダンパーゴム
112が硬化して電磁摩擦クラッチ20に滑りを生じた
場合に、摩擦面114dに生じた摩擦熱を銅材124a
により迅速にメインダンパーゴム112に伝えることが
できる。このことでメインダンパーゴム112が昇温し
て振動吸収機能が迅速に回復し、電磁摩擦クラッチ20
の滑りを防止できる。更にメインダンパーゴム112が
過度な振動吸収により高温状態となっも、銅材124a
がメインダンパーゴム112の熱を電磁摩擦クラッチ2
0側に分散するので、メインダンパーゴム112の過熱
を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関などに用
いられる動力伝達装置であって、摩擦クラッチおよび振
動吸収材を備えた動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関に動力伝達装置を介して
モータジェネレータを連結した構成のものが知られてい
る(特開平11−147424号公報)。このようなシ
ステムでは、車両走行時においては内燃機関の回転動力
により動力伝達装置を介してモータジェネレータを回転
させることにより発電させている。そして車両の停止時
には燃料消費量を低減するために内燃機関への燃料の供
給を停止するとともに、動力伝達装置における摩擦クラ
ッチを切断して、モータジェネレータによってエアコン
用コンプレッサやパワーステアリング用のポンプ等の補
機類の回転を維持している。また、運転者が車両を発進
させようとした場合には、動力伝達装置を接続すること
でモータジェネレータにより内燃機関を回転させて始動
及び発進を可能としている。
【0003】このような動力伝達装置においては、内燃
機関のトルク変動などに起因して生じる回転動力の振動
が動力伝達装置内の摩擦クラッチの滑りを引き起こすこ
とがあることから、この摩擦クラッチの滑りを防止する
ために、回転振動を吸収する振動吸収材が設けられる。
例えば、実開昭63−4438号公報ではクラッチ板に
相当するアーマチャ円板と駆動軸との間に、振動吸収材
としてゴムや可撓性樹脂等の弾性体を配置して振動を熱
に変換することで効率的に振動吸収を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなゴ
ムや可撓性樹脂等の弾性体を振動吸収材として用いた場
合には、低温時においては弾性体が硬化して振動吸収材
としての機能が低下する。このため回転振動が十分に吸
収できなくなり、摩擦クラッチに滑りを生じてしまうと
言う問題が発生する。
【0005】本発明は、低温時において振動吸収材の振
動吸収機能を迅速に回復させることにより摩擦クラッチ
の滑りを防止することができる動力伝達装置の提供を目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1記載の動力伝達装置は、2つの回転体の間で回転動
力を伝達する摩擦クラッチと、前記2つの回転体の少な
くとも一方と前記摩擦クラッチとの間の回転動力伝達を
仲介することで回転動力における振動を吸収する振動吸
収材とを備えた動力伝達装置であって、前記摩擦クラッ
チの摩擦面と前記振動吸収材との間の熱伝導を高める熱
高伝導機構を備えたことを特徴とする。
【0007】低温時に振動吸収材が硬化して摩擦クラッ
チに滑りを生じた場合には、摩擦クラッチの摩擦面に摩
擦熱が発生する。この摩擦熱は、摩擦クラッチの摩擦面
と振動吸収材との間に熱伝導を高めるために設けた熱高
伝導機構により迅速に振動吸収材に伝えられる。このこ
とにより振動吸収材が直ちに昇温して、振動吸収材の振
動吸収機能が迅速に回復する。したがって摩擦クラッチ
の滑りを防止することができる。
【0008】更に、熱高伝導機構が可逆的に熱伝導が可
能な構成で有れば、次のような副次的な作用・効果も発
生する。すなわち、昇温後の振動吸収材が過度な振動吸
収により高温状態となった場合には振動吸収材の耐久性
低下などのおそれがある。しかし、振動吸収材が高温と
なると逆に熱高伝導機構が振動吸収材の熱を摩擦クラッ
チ側に分散して、振動吸収材の温度を低下させて、振動
吸収材の過熱を防止することができる。
【0009】請求項2記載の動力伝達装置では、請求項
1記載の構成において、前記2つの回転体の一方は駆動
軸であり、他方は該駆動軸と同軸に配置されたプーリで
あることを特徴とする。
【0010】このような駆動軸とプーリとの関係におい
て、摩擦クラッチの摩擦面と振動吸収材との間に熱伝導
を高める熱高伝導機構を設けることにより、低温時にお
いて振動吸収材の振動吸収機能を迅速に回復させること
により摩擦クラッチの滑りを防止することができる。そ
して熱高伝導機構が可逆的に熱伝導が可能な構成で有れ
ば、上述した副次的な作用・効果も発生する。
【0011】請求項3記載の動力伝達装置では、請求項
1または2記載の構成において、前記摩擦クラッチは、
前記2つの回転体の一方と接続することで一体回転する
クラッチ板と、前記2つの回転体の他方と振動吸収材を
介して接続することで一体回転するクラッチロータと、
該クラッチロータ上の摩擦面に対する前記クラッチ板の
接続と分離とを切り替え可能なクラッチ駆動機構とを備
え、前記熱高伝導機構は、前記クラッチロータの摩擦面
の一部または全部を構成するよう配置されたことを特徴
とする。
【0012】摩擦クラッチは、上述したクラッチ板、ク
ラッチロータ及びクラッチ駆動機構を備えた構成とする
ことができる。そして、このクラッチロータの摩擦面の
一部または全部を構成するように熱高伝導機構が配置さ
れていることにより、熱高伝導機構は、クラッチロータ
の摩擦面に発生した摩擦熱を迅速に振動吸収材に伝える
ことができる。このことにより振動吸収材の振動吸収機
能が迅速に回復し、摩擦クラッチの滑りを防止すること
ができる。そして熱高伝導機構が可逆的に熱伝導が可能
な構成で有れば、上述した副次的な作用・効果も発生す
る。
【0013】請求項4記載の動力伝達装置では、請求項
3記載の構成において、前記クラッチ板には高透磁率材
料が設けられ、前記クラッチ駆動機構は電磁石を備える
ことにより該電磁石による前記高透磁率材料の吸引と非
吸引とを切り替えることで前記摩擦面に対する前記クラ
ッチ板の接続と分離とを切り替えることを特徴とする。
【0014】摩擦クラッチのクラッチ駆動機構として電
磁石を用いて、クラッチ板に設けられた高透磁率材料を
吸引と非吸引とを切り替えることにより、クラッチ機能
を生じさせることができる。
【0015】請求項5記載の動力伝達装置では、請求項
4記載の構成において、前記クラッチロータの摩擦面
は、一部分が熱高伝導機構により構成され、他の部分が
前記電磁石による磁気回路を形成するための高透磁率材
料により構成されていることを特徴とする。
【0016】摩擦クラッチのクラッチ駆動機構として電
磁石を用いた場合、クラッチロータの摩擦面は、一部分
が熱高伝導機構により構成され、他の部分が電磁石によ
る磁気回路を形成するための高透磁率材料により構成さ
れるようにすることにより、熱高伝導機構により摩擦面
の熱を効率的に振動吸収材に供給できると共に、高透磁
率材料によりクラッチ板を吸引させるための十分な磁気
吸引力を発生させることができる。
【0017】請求項6記載の動力伝達装置では、請求項
1〜5のいずれか記載の構成において、前記熱高伝導機
構は、熱伝導性の高い金属部材を前記摩擦面と前記振動
吸収材との間に配置してなることを特徴とする。
【0018】このように熱高伝導機構としては、熱伝導
性の高い金属部材を摩擦面と振動吸収材との間に配置す
ることで構成することができる。このことにより熱伝導
性の高い金属部材により摩擦クラッチの摩擦面に生じた
摩擦熱を迅速に振動吸収材に伝えて、振動吸収材を昇温
させることができる。したがって低温時において振動吸
収材の振動吸収機能を迅速に回復させることにより摩擦
クラッチの滑りを防止することができる。更に、金属部
材は可逆的に熱伝導が可能であるので、振動吸収材が振
動吸収により高温状態となると逆に金属部材が振動吸収
材の熱を摩擦クラッチ側に分散して、振動吸収材の温度
を低下させる。このことにより振動吸収材の過熱を防止
することができるという副次的な作用・効果も発生す
る。
【0019】又このように、熱伝導性の高い金属部材を
摩擦面と振動吸収材との間に配置することで構成できる
ので、極めて簡易な構成で実現できる。請求項7記載の
動力伝達装置では、請求項6記載の構成において、前記
熱伝導性の高い金属部材は、銅又は銅合金であることを
特徴とする。
【0020】熱伝導性の高い金属部材としては、銅又は
銅合金が挙げられる。請求項8記載の動力伝達装置で
は、請求項1〜5のいずれか記載の構成において、前記
熱高伝導機構は、ヒートパイプを前記摩擦面と前記振動
吸収材との間に配置してなることを特徴とする。
【0021】このように熱高伝導機構としては、ヒート
パイプを摩擦面と振動吸収材との間に配置することで構
成することができる。このことによりヒートパイプによ
り摩擦クラッチの摩擦面に生じた摩擦熱を迅速に振動吸
収材に伝えて、振動吸収材を昇温させることができる。
したがって低温時において振動吸収材の振動吸収機能を
迅速に回復させることにより摩擦クラッチの滑りを防止
することができる。更に、ヒートパイプは可逆的に熱伝
導が可能であるので、振動吸収材が高温状態となると逆
にヒートパイプが振動吸収材の熱を摩擦クラッチ側に分
散して、振動吸収材の温度を低下させる。このことによ
り振動吸収材の過熱を防止することができるという副次
的な作用・効果も発生する。
【0022】又このように、ヒートパイプを摩擦面と振
動吸収材との間に配置することで構成できるので、簡易
な構成で実現できる。請求項9記載の動力伝達装置で
は、2つの回転体の間で回転動力を伝達する摩擦クラッ
チと、前記2つの回転体の少なくとも一方と前記摩擦ク
ラッチとの間の回転動力伝達を仲介することで回転動力
における振動を吸収する振動吸収材とを備えた動力伝達
装置であって、前記摩擦クラッチは電磁石により回転動
力の伝達非伝達を切り替えるものであり、前記振動吸収
材は高透磁率材料が配合されたものであることを特徴と
する。
【0023】摩擦クラッチの電磁石が発生する磁界によ
り、振動吸収材に配合された鉄粉などの高透磁率材料を
電磁誘導加熱により発熱させることができる。このこと
により低温状態の振動吸収材が直接加熱されて振動吸収
材が直ちに昇温し振動吸収機能が迅速に回復する。した
がって摩擦クラッチの滑りを防止することができる。
【0024】振動吸収材の配合を変更するのみで振動吸
収材が加熱されるようになるので、容易に実現できる。
また、動力伝達装置は振動吸収材を加熱するための特別
な構成や形状にする必要がないので、一層容易に実現で
き、他の性能に影響を与えることがない。
【0025】請求項10記載の動力伝達装置では、2つ
の回転体の間で回転動力を伝達する摩擦クラッチと、前
記2つの回転体の少なくとも一方と前記摩擦クラッチと
の間の回転動力伝達を仲介することで回転動力における
振動を吸収する振動吸収材とを備えた動力伝達装置であ
って、前記摩擦クラッチは電磁石により回転動力の伝達
非伝達を切り替えるものであり、該電磁石は、前記振動
吸収材に接続して一体に回転する前記回転体又は摩擦ク
ラッチ部品に取り付けられていることを特徴とする。
【0026】このように電磁石の取り付け位置は、振動
吸収材に接続して一体に回転する回転体又は摩擦クラッ
チ部品である。このため、電磁石に流れる励磁電流によ
り発生する熱が、回転体又は摩擦クラッチ部品を介して
効率的に振動吸収材を昇温させるので、低温状態の振動
吸収材の振動吸収機能を迅速に回復させることができ
る。したがって摩擦クラッチの滑りを防止することがで
きる。
【0027】請求項11記載の動力伝達装置では、請求
項10記載の構成において、前記電磁石が取り付けられ
ている回転体又は摩擦クラッチ部品は、前記振動吸収材
との接続部分には前記回転振動吸収材に埋設されるリブ
を形成したことを特徴とする。
【0028】このように回転振動吸収材に埋設されるリ
ブが回転体又は摩擦クラッチ部品に形成されているた
め、一層効率的に振動吸収材を昇温させることができ
る。したがって、低温状態の振動吸収材の振動吸収機能
を、より迅速に回復させることができる。
【0029】また、振動吸収材が高温状態となると逆に
リブにより振動吸収材の熱が回転体又は摩擦クラッチ部
品側に分散して、振動吸収材の温度を低下させる。この
ことにより振動吸収材の過熱を防止することができると
いう副次的な作用・効果も発生する。
【0030】請求項12記載の動力伝達装置では、請求
項1〜11のいずれか記載の構成において、前記2つの
回転体の一方が内燃機関のクランクシャフトであり、他
方がモータジェネレータ又は補機類に連動するプーリ、
スプロケット又はギアであることを特徴とする。
【0031】このような内燃機関のクランクシャフト
と、モータジェネレータ又は補機類に連動するプーリ、
スプロケット又はギアとの間に、本発明の動力伝達装置
を適用することで、低温時においても振動吸収材を直ち
に昇温させることができる。このことにより、振動吸収
材の振動吸収機能が迅速に回復し、摩擦クラッチの滑り
を防止することができ、これらクランクシャフト、モー
タジェネレータ及び補機類間の連動を確実なものとする
ことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、上述し
た動力伝達装置が適用された車両用内燃機関及びその制
御装置のシステム構成図である。ここでは内燃機関とし
てガソリン式エンジン(以下、「エンジン」と称す)2
が用いられている。
【0033】エンジン2の出力は、エンジン2のクラン
ク軸2aからトルクコンバータ4及びオートマチックト
ランスミッション(自動変速機:以下「A/T」と称
す)6を介して、出力軸6a側に出力され、最終的に車
輪に伝達される。これとは別にエンジン2の出力は、ク
ランク軸2aに接続されている動力伝達装置8及びプー
リ10を介して、ベルト14に伝達される。そして、こ
のベルト14により伝達された出力により、別のプーリ
16,18が回転される。尚、動力伝達装置8には電磁
摩擦クラッチ20が備えられており、必要に応じてオン
(接続)オフ(遮断)されて、プーリ10とクランク軸
2aとの間で回転動力の伝達・非伝達を切り替え可能と
している。
【0034】上記プーリ16,18の内、プーリ16に
は補機類22の回転軸が連結されて、ベルト14から伝
達される回転力により駆動可能とされている。補機類2
2としては、例えば、エアコン用コンプレッサ、パワー
ステアリングポンプ、エンジン冷却用ウォータポンプ等
が該当する。なお、図1では1つの補機類22として示
しているが、実際にはエアコン用コンプレッサ、パワー
ステアリングポンプ、エンジン冷却用ウォータポンプ等
の1つまたは複数が存在する。そして、それぞれプーリ
を備えることによりベルト14に連動して回転するよう
に構成されている。本実施の形態1では、補機類22と
して、エアコン用コンプレッサ、パワーステアリングポ
ンプ及びエンジン冷却用ウォータポンプが設けられてい
るものとする。
【0035】またプーリ18によりモータジェネレータ
(以下、「M/G」と称す)26がベルト14に連動し
ている。このM/G26は必要に応じて発電機として機
能(以下「発電モード」あるいは「回生モード」と称す
る)することで、プーリ18、ベルト14、プーリ10
及び動力伝達装置8を介して伝達されるエンジン2ある
いは車輪からの回転力を電気エネルギーに変換する。更
にM/G26は、必要に応じてモータとして機能(以下
「駆動モード」と称する)することで、プーリ18、ベ
ルト14、プーリ10及び動力伝達装置8を介してエン
ジン2を回転させたり、プーリ18、ベルト14及びプ
ーリ16を介して補機類22を回転させる。
【0036】ここで、M/G26はインバータ28に電
気的に接続されている。M/G26を発電モードまたは
回生モードにする場合には、インバータ28はスイッチ
ングにより、M/G26が、高圧電源(ここでは36
V)用バッテリ30に対して、及びDC/DCコンバー
タ32を介して低圧電源(ここでは12V)用バッテリ
34に対して電気エネルギーの充電を行うよう、更に点
火系、メータ類あるいは各ECUその他に対する電源と
なるように切り替える。
【0037】M/G26を駆動モードにする場合には、
インバータ28は電力源である高圧電源用バッテリ30
からM/G26へ電力を供給することで、M/G26を
駆動する。このことでエンジン停止時においてはプーリ
18、ベルト14及びプーリ16を介する補機類22の
回転や、そして自動始動時、自動停止時あるいは車両発
進時においては必要に応じてプーリ18、ベルト14、
プーリ10及び動力伝達装置8を介してクランク軸2a
を回転させる。尚、インバータ28は高圧電源用バッテ
リ30からの電気エネルギーの供給を調整することで、
M/G26の回転数を調整できる。
【0038】また冷間始動時にエンジン始動するために
スタータ36が設けられている。スタータ36は低圧電
源用バッテリ34から電力を供給されて、リングギアを
回転させてエンジン2を始動させる。A/T6には、低
圧電源用バッテリ34から電力を供給される電動油圧ポ
ンプ38が設けられており、A/T6内部の油圧制御部
に対して作動油を供給している。この作動油は油圧制御
部内のコントロールバルブにより、A/T6内部のクラ
ッチ、ブレーキ及びワンウェイクラッチの作動状態を調
整し、シフト状態を必要に応じて切り替えている。
【0039】上述した動力伝達装置8に備えられている
電磁摩擦クラッチ20のオンオフの切り替え、M/G2
6およびインバータ28のモード制御、スタータ36の
制御、バッテリ30,34に対する蓄電量制御等の各制
御はエコランECU40によって実行される。尚、「エ
コラン」とは、エコノミーランニングシステム(燃費の
改善などのために、自動車が交差点等で走行停止した時
に内燃機関を自動停止し発進操作時に内燃機関を自動始
動して自動車を発進可能とさせる自動停止始動システ
ム)を意味する。またウォータポンプを除く補機類22
の駆動オン−オフ、電動油圧ポンプ38の駆動制御、A
/T6の変速制御、燃料噴射弁(吸気ポート噴射型ある
いは筒内噴射型)42による燃料噴射制御、電動モータ
44によるスロットルバルブ46の開度制御、その他の
エンジン制御は、エンジンECU48により実行され
る。また、この他、VSC(ビークルスタビリティコン
トロール)−ECU50が設けられていることにより、
各車輪のブレーキの自動制御も実行されている。
【0040】上述のごとく必要に応じて、内蔵する電磁
摩擦クラッチ20により接続と遮断とが切り替えられる
動力伝達装置8の詳細な構成を図2の縦断面図に示す。
動力伝達装置8はクランク軸2aの先端に取り付けられ
ている。クランク軸2aにはハブ100が取り付けボル
ト102により固定されている。更にこの取り付けボル
ト102により、ハブ100の先端側には、シム10
4、板バネ106及びサブダンパー108の支持板10
8aが取り付けられている。サブダンパー108は補助
的なダンパー作用を行うものであり、支持板108aの
一面側にダンパーゴム108bがリング状に取り付けら
れ、このダンパーゴム108bに支持されてリング状に
ウエイト108cが設けられている。
【0041】動力伝達装置8は、電磁摩擦クラッチ20
及びメインダンパーゴム112を備えて構成されてい
る。この内、電磁摩擦クラッチ20は、前記板バネ10
6、クラッチ板113、クラッチロータ114、ステー
タハウジング116及び電磁コイル118を備えてい
る。取り付けボルト102及びサブダンパー108を取
り除いた状態の正面図を表す図3に示すごとく、板バネ
106は三角形状に形成されており、3つの各頂点部分
106aにてビス106bにて、リング状のクラッチ板
113を固定している。又、板バネ106にはバネ特性
を調整するための切り抜き孔106cが形成されてい
る。
【0042】クラッチロータ114、ステータハウジン
グ116及び電磁コイル118は、それぞれリング状に
形成され、クラッチロータ114のリング状溝114a
内にステータハウジング116が、接触しないようにわ
ずかな間隙を介して配置されている。
【0043】ステータハウジング116内のリング状溝
116a内には電磁コイル118が樹脂モールドなどに
より固定されている。このステータハウジング116は
カバー用金具116bと共にシリンダブロック2b側に
固定されている。尚、カバー用金具116bはステータ
ハウジング116の芯出し用ベアリング116cを介し
て、ハブ100の外周面に接触している。又、電磁コイ
ル118は端子118aにより励磁電流が供給される。
この励磁電流はエコランECU40により制御される。
【0044】振動吸収材としてのメインダンパーゴム1
12は、クラッチロータ114の外周面114bとプー
リ10の内周面10aとの間に設けられて、クラッチロ
ータ114とプーリ10とを接続している。またクラッ
チロータ114の内周面114c側にはハブ100との
間にベアリング120が設けられている。このベアリン
グ120によりクラッチロータ114はハブ100及び
クランク軸2aに対して相対回転可能に支持されてい
る。
【0045】図3の状態から更に板バネ106、クラッ
チ板113及びシム104を取り除いた状態を図4に示
す。図4に示すごとく、クラッチロータ114は、回転
軸を中心にして、2種類の領域122,124に分割さ
れる。ここでは、各領域122,124はそれぞれ5つ
が交互に設けられている。第1領域122は主として高
透磁率材料122aから構成されている。第1領域12
2の内で、クラッチ板113に対向する摩擦面114d
上には、摩擦力を高めるためのライニング122bが形
成されている。
【0046】更に、クラッチ板113に対向する摩擦面
114d側には、同心円状に高透磁率材料122aを分
離するように円弧状に2つの非磁性材料(透磁率の低い
材料を意味し、ここでは銅又は銅合金からなる銅材が用
いられている)122c,122dが設けられている。
又、クラッチ板113側には、非磁性材料122c,1
22dに挟まれた高透磁率材料122aに対向する位置
に、回転軸を中心とする円弧状の長孔113aが形成さ
れている。このことにより、電磁コイル118に励磁電
流が流れた場合には、ステータハウジング116、クラ
ッチロータ114の高透磁率材料122a及びクラッチ
板113を経路とする磁路が形成されて、クラッチ板1
13はクラッチロータ114側に強力に吸引される。す
なわち、電磁コイル118及びステータハウジング11
6が電磁石として機能して、クラッチ板113を吸引す
る。
【0047】第2領域124は、図3に示したごとく、
ベアリング120に接続している中心部分を除いて、ク
ラッチ板113に対向する部分からメインダンパーゴム
112が接続されている部分まで、銅材124aのみで
形成されている。この銅材124aは第1領域122に
用いられている非磁性材料122c,122dと同じで
も良いが、特に熱伝導性の高い材料が用いられている。
【0048】ここで、エンジン2の駆動力によりM/G
26や補機類22を回転させるために、動力伝達装置8
の電磁摩擦クラッチ20を接続する場合を考える。この
場合には、エコランECU40の制御により電磁コイル
118に励磁電流が流される。このことにより、ステー
タハウジング116、クラッチロータ114の高透磁率
材料122a及びクラッチ板113を経路とする磁路が
形成されて、クラッチ板113は、板バネ106の復元
力に抗して板バネ106を撓ませてクラッチロータ11
4の摩擦面114dに吸着する。
【0049】磁着前には、エンジン2の駆動力によるク
ランク軸2aの回転は、電磁摩擦クラッチ20の内で
は、板バネ106とクラッチ板113とを回転させるの
みであったが、クラッチ板113とクラッチロータ11
4との吸着により、エンジン2の駆動力はクラッチ板1
13を介してクラッチロータ114側を回転させるよう
になる。このことにより、メインダンパーゴム112を
介してプーリ10が回転する。そしてプーリ10に掛け
渡されているベルト14によりプーリ18を介してM/
G26が回転し、プーリ16を介して補機類22が回転
する。この時、メインダンパーゴム112が低温状態で
なければ、メインダンパーゴム112はクランク軸2a
からの回転振動を吸収し、クラッチ板113とクラッチ
ロータ114との間での滑りを防止する。
【0050】一方、メインダンパーゴム112が低温に
より硬化しており、クランク軸2aからの回転振動を十
分に吸収できない場合には、クラッチ板113がクラッ
チロータ114の摩擦面114dに吸着されても、クラ
ンク軸2aからの回転振動により、クラッチ板113と
クラッチロータ114との間で滑りを生じる。
【0051】このクラッチ板113とクラッチロータ1
14との間の滑りが生じると、クラッチ板113とクラ
ッチロータ114との摩擦により接触面が発熱する。こ
のことにより特にクラッチロータ114の第1領域12
2が加熱され昇温する。そしてこの熱は非磁性材料12
2c,122dに伝達され、更に非磁性材料122c,
122dからは第2領域124側へ伝達される。またク
ラッチロータ114の第1領域122から直接第2領域
124へも伝達され第2領域124は昇温する。また、
第2領域124は直接クラッチ板113と摩擦すること
によっても昇温する。ここで第2領域124の銅材12
4aは熱伝導性が高く、迅速に熱を低温側に移動させる
ことができる。そして銅材124aはメインダンパーゴ
ム112と直接接続しているため、摩擦面114dに発
生した熱は、迅速にメインダンパーゴム112を昇温す
ることになる。
【0052】したがって、メインダンパーゴム112が
昇温することによりメインダンパーゴム112の振動吸
収機能が回復して、クランク軸2aからの回転振動を吸
収するようになる。このことにより、クラッチ板113
とクラッチロータ114との間での滑りは終息する。
【0053】又、このようにメインダンパーゴム112
が昇温した後に、長時間にわたって比較的大きな回転振
動を受けることで、メインダンパーゴム112が高温状
態となった場合には、メインダンパーゴム112が接続
している第2領域124の銅材124aは熱伝導性が高
いことから、摩擦面114d側や他の部分に熱が迅速に
分散される。このことにより、メインダンパーゴム11
2の過熱は防止される。
【0054】以上説明した本実施の形態1によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).上述のごとく、熱高伝導機構としての銅材12
4aを、クラッチロータ114の摩擦面114dから外
周面114bにかけて設けた。このため、低温時にメイ
ンダンパーゴム112が硬化して電磁摩擦クラッチ20
に滑りを生じた場合にも、摩擦面114dに生じた摩擦
熱を銅材124aにより迅速にメインダンパーゴム11
2に伝えることができる。このことで迅速にメインダン
パーゴム112が昇温して、メインダンパーゴム112
の振動吸収機能が迅速に回復し、電磁摩擦クラッチ20
の滑りを防止することができる。M/G26の駆動によ
り、エンジン2や補機類22を回転させる場合も同様で
ある。したがって、動力伝達装置8を介してなされるエ
ンジン2とM/G26や補機類22との回転連動を確実
なものとすることができる。
【0055】更に、第2領域124の銅材124aは可
逆的に熱伝導が可能であるので、昇温後のメインダンパ
ーゴム112が過度な振動吸収により高温状態となった
場合においても、逆に銅材124aがメインダンパーゴ
ム112の熱を電磁摩擦クラッチ20側やその他の部分
に分散する。このことからメインダンパーゴム112の
過熱を防止することができ、メインダンパーゴム112
の耐久性を低下させることがない。
【0056】(ロ).クラッチロータ114の摩擦面1
14dは、一部分が磁気回路を形成するための高透磁率
材料122aを主として備えた第1領域122であり、
他の部分が熱伝導性の高い銅材124aを主として備え
た第2領域124である。このことにより、第1領域1
22によりクラッチ板113を吸引させるための十分な
磁気吸引力を発生させることができると共に、第2領域
124により摩擦面114dの熱を効率的にメインダン
パーゴム112に供給できる。
【0057】このように、熱伝導性の高い銅材124a
を摩擦面114dとメインダンパーゴム112との間に
配置することで熱高伝導機構を構成できるので、極めて
簡易な構成で実現できる。
【0058】[実施の形態2]図5の縦断面図と図6の
正面図に実施の形態2の動力伝達装置208を示す。本
実施の形態2は、前記実施の形態1とはクラッチロータ
314における熱高伝導機構が異なるのみであり、他の
構成は特に説明しない限り、前記実施の形態1と同じで
ある。
【0059】クラッチロータ314は、前記実施の形態
1のように2種類の領域に分かれているのではなく、1
つの領域として構成されている。すなわち、クラッチロ
ータ314全体は、主として高透磁率材料322aから
構成されている。そして、クラッチ板313に対向する
摩擦面314d側には、同心円状に高透磁率材料322
aを分離するようにリング状に2つの非磁性材料322
c,322dが設けられている。
【0060】そして、クラッチロータ314内には摩擦
面314d側から外周面314b側にかけて、略L字状
の孔からなる密閉通路323が形成されている。この密
閉通路323内には、通路方向に縦溝が形成されてい
る。更に密閉通路323の内部には水等の揮発性の液体
が熱交換媒体として封入されている。このことにより、
各密閉通路323はヒートパイプ324として形成され
ている。したがって、ヒートパイプ324は、摩擦面3
14d側と外周面314b側との一方を受熱部とし、他
方を放熱部として迅速に熱交換が可能である。
【0061】以上説明した本実施の形態2によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).上述のごとく、複数のヒートパイプ324を、
摩擦面314d側と外周面314b側との間で熱交換可
能に、クラッチロータ314内部に設けている。このた
め低温時にメインダンパーゴム312が硬化して電磁摩
擦クラッチ310に滑りを生じた場合にも、摩擦面31
4dに生じた摩擦熱をヒートパイプ324により迅速に
メインダンパーゴム312に伝えることができる。又、
昇温後にメインダンパーゴム312が高温状態となった
場合においても、逆にヒートパイプ324がメインダン
パーゴム312の熱を電磁摩擦クラッチ310側やその
他の部分に分散して、メインダンパーゴム312の温度
を低下させて、メインダンパーゴム312の過熱を防止
することができる。このことにより、前記実施の形態1
の(イ)にて説明したと同様の効果を得ることができ
る。
【0062】(ロ).尚、クラッチロータ314の摩擦
面314d側は、ほとんどが電磁石による磁気回路を形
成するための高透磁率材料322aである。このことに
よりクラッチ板313をクラッチロータ314へ吸引さ
せるための十分な磁気吸引力を発生させることができる
と共に、ヒートパイプ324により摩擦面314dの熱
を効率的にメインダンパーゴム312に供給できる。
【0063】このようにヒートパイプ324を摩擦面3
14d側と外周面314b側との間に配置することで構
成できるので簡易な構成で実現できる。また、ライニン
グ322bは摩擦面314dの全周にわたって設けられ
ているので、一層確実に滑りが防止される。
【0064】[実施の形態3]図7の縦断面図に実施の
形態3の動力伝達装置408を示す。本実施の形態3
は、前記実施の形態2とは、ヒートパイプが存在せず、
メインダンパーゴム412の配合が異なる。他の構成は
特に説明しない限り、前記実施の形態2と同じである。
【0065】メインダンパーゴム412は、通常のゴム
弾性体ではなく、ゴムに対して各種充填材や改質剤に加
えて、更に鉄粉などの高透磁率材料粉体が配合されたも
のである。したがって、メインダンパーゴム412はク
ラッチロータ414の外周面414b側に接続されてい
ることにより、電磁コイル418により発生する磁界の
影響を受けて、電磁誘導加熱により発熱させることがで
きる。
【0066】以上説明した本実施の形態3によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).上述したごとく、電磁摩擦クラッチ410の起
動時に電磁コイル418から発生する磁界により、メイ
ンダンパーゴム412が電磁誘導加熱されて発熱するた
め、低温時においてもメインダンパーゴム412自身の
発熱により、迅速にメインダンパーゴム412が昇温す
る。このことによりメインダンパーゴム412の振動吸
収機能が迅速に回復し、電磁摩擦クラッチ410の滑り
を防止することができる。したがって、動力伝達装置4
08を介してなされるエンジンとM/Gや補機類との回
転連動を確実なものとすることができる。
【0067】(ロ).尚、メインダンパーゴム412の
ゴム配合に鉄粉などの高透磁率材料粉体を加えるのみ
で、メインダンパーゴム412を加熱する効果が生じる
ので、容易に実現できる。また、動力伝達装置408は
メインダンパーゴム412を加熱するための特別な形状
や構成にする必要がないので、一層容易に実現でき、他
の性能に影響を与えることがない。
【0068】[実施の形態4]図8の縦断面図に実施の
形態4の動力伝達装置508を示す。本実施の形態4
は、前記実施の形態2とは、ヒートパイプが存在せず電
磁コイル518の取り付けが異なる。他の構成は特に説
明しない限り、前記実施の形態2と同じである。
【0069】電磁コイル518は、クラッチロータ51
4のリング状溝514a内に配置されて、リング状の高
透磁率材料514bにて密閉され固定されている。この
ため電磁コイル518はクラッチロータ514と共に回
転する。又、電磁コイル518にはブラシ状電極518
aが設けられ、電気絶縁状態で高透磁率材料514bか
ら外部へ突出している。
【0070】シリンダブロック2bにはカバー用金具5
20が設けられ、カバー用金具520上にはリング状絶
縁体522が配置されている。リング状絶縁体522上
には1本のリング状電極522aが形成されている。こ
のリング状電極522aに対して電磁コイル518に通
電するためのブラシ状電極518aが接触している。
尚、電磁コイル518のもう一つの電極はクラッチロー
タ514に接地されている。
【0071】したがって、電磁コイル518がクラッチ
ロータ514と共に回転しても、ブラシ状電極518a
は常にリング状電極522aに接触状態を維持する。リ
ング状電極522aはエコランECUにより通電制御さ
れるので、必要に応じて電磁コイル518に励磁電流を
供給することができる。
【0072】以上説明した本実施の形態4によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).電磁コイル518は、メインダンパーゴム51
2に接続して一体に回転するクラッチロータ514に固
定されている。このため電磁コイル518に流れる励磁
電流により発生する熱が、クラッチロータ514を介し
て効率的にメインダンパーゴム512を昇温させる。こ
のため低温状態のメインダンパーゴム512の振動吸収
機能を迅速に回復させることができるので、電磁摩擦ク
ラッチ510の滑りを防止することができる。
【0073】(ロ).電磁コイル518はクラッチロー
タ514と一体化されるので、前記実施の形態1〜3に
示したごとく、電磁コイル518を、干渉しないように
してクラッチロータ514に接近させる必要が無くな
る。したがって全く干渉のおそれのない構成とすること
ができ、組み立て作業が容易となる。
【0074】[実施の形態5]図9の縦断面図に実施の
形態5の動力伝達装置608を示す。本実施の形態5
は、前記実施の形態4とは、電磁コイル618の取り付
け及びこの取り付けに関する構成が異なる。他の構成は
特に説明しない限り、前記実施の形態4と同じである。
【0075】電磁コイル618は、断面略L字状の高透
磁率材料からなるプーリ630の内周面630a側に銅
材などの非磁性材料630bにより囲まれることにより
固定されている。このため電磁コイル618はプーリ6
30と共に回転する。電磁コイル618にはブラシ状電
極618aが設けられ、電気絶縁状態でプーリ630を
貫通して外部に突出している。そして前記実施の形態4
と同様にシリンダブロック2bにはカバー用金具620
が設けられ、カバー用金具620上にはリング状絶縁体
622及び1本のリング状電極622aが形成されてい
る。このリング状電極622aと上記ブラシ状電極61
8aが接触することで、電磁コイル618がプーリ63
0と共に回転しても、ブラシ状電極618aは常にリン
グ状電極622aに接触状態を維持する。したがって必
要に応じて電磁コイル618に励磁電流を供給すること
ができる。
【0076】電磁コイル618を囲っている非磁性材料
630bに対してメインダンパーゴム612が接続さ
れ、このメインダンパーゴム612に対してクラッチロ
ータ614の先端周面614c及びこの先端周面614
cに隣接して固定されている非磁性材料615が接続し
ている。尚、プーリ630及びこのプーリ630に固定
されている非磁性材料630bにおけるメインダンパー
ゴム612側の内周面には、周方向に複数のリブ630
dがメインダンパーゴム612内に埋設される状態で形
成されている。
【0077】このように構成されていることにより、電
磁コイル618に励磁電流を供給した場合には、プーリ
630、クラッチ板613、及びクラッチロータ614
の高透磁率材料614aにより磁路が形成されて、クラ
ッチ板613はクラッチロータ614に吸着される。
【0078】以上説明した本実施の形態5によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).電磁コイル618は、メインダンパーゴム61
2に接続して一体に回転するプーリ630に固定されて
いる。このため電磁コイル618に流れる励磁電流によ
り発生する熱が、プーリ630の非磁性材料630bを
介して効率的にメインダンパーゴム612を昇温させ
る。このため低温状態のメインダンパーゴム612の振
動吸収機能を迅速に回復させることができる。したがっ
て電磁摩擦クラッチ610の滑りを防止することができ
る。
【0079】(ロ).リブ630dがプーリ630の非
磁性材料630b及びプーリ630に形成されて、埋設
状態でメインダンパーゴム612に接続されている。こ
のためプーリ630の非磁性材料630bを介して、電
磁コイル618が発生する熱が効率よくメインダンパー
ゴム612に伝達される。このことにより一層迅速にメ
インダンパーゴム612を昇温させることができる。
【0080】又、昇温後にメインダンパーゴム612が
高温状態となると逆にリブ630dによりメインダンパ
ーゴム612の熱がプーリ630側に分散して、メイン
ダンパーゴム612の温度を低下させる。このことによ
りメインダンパーゴム612の過熱を防止することがで
きる。
【0081】又、プーリ630側とメインダンパーゴム
612との接続面がリブ630dにより増加するので、
メインダンパーゴム612とプーリ630側との接続部
の耐久性が高まる。
【0082】(ハ).電磁コイル618はプーリ630
と一体化されるので、前記実施の形態1〜3に示したご
とく、電磁コイル618を、干渉しないようにしてクラ
ッチロータ614に接近させる必要が無くなる。したが
って全く干渉のおそれのない構成とすることができ、組
み立て作業が容易となる。
【0083】[実施の形態6]図10の縦断面図および
図11の正面図に実施の形態6の動力伝達装置708を
示す。本実施の形態6は、前記実施の形態2とは、ヒー
トパイプ及びサブダンパーが存在せず、メインダンパー
ゴム712の取り付け位置が異なる。他の構成は特に説
明しない限り、前記実施の形態2と同じである。
【0084】クランク軸2aに対してハブ700と共に
円盤状の第1支持体705がその中心孔部分にて、取り
付けボルト702にて固定されている。第1支持体70
5の外周部には軸方向に形成された外周縁部705aが
形成されている。この外周縁部705aの外周面にはメ
インダンパーゴム712が接続されている。メインダン
パーゴム712の外周側には、リング状の第2支持体7
06の内周部に軸方向に形成された内周縁部706aが
接続されている。そして第2支持体706には、ビス7
06bにてクラッチ板713が接続されている。このク
ラッチ板713に対向するクラッチロータ714はプー
リ709と一体に形成されている。
【0085】このように形成された動力伝達装置708
において電磁摩擦クラッチ710は、電磁コイル718
に通電することにより、電磁摩擦クラッチ710、クラ
ッチ板713及びクラッチロータ714に磁気回路が形
成される。このことにより、クラッチ板713は摩擦面
714d側に吸引される。クラッチ板713は第2支持
体706と共にゴム弾性体であるメインダンパーゴム7
12により支持されているので、メインダンパーゴム7
12を弾性変形させることにより、クラッチ板713は
摩擦面714dに吸着し、クランク軸2aからの回転動
力を電磁摩擦クラッチ710側に伝達したり、逆に電磁
摩擦クラッチ710からの回転動力をクランク軸2a側
に伝達することができる。そして、この時に、メインダ
ンパーゴム712が回転動力伝達を仲介するので、振動
吸収機能を発揮することができる。
【0086】また、クラッチ板713とメインダンパー
ゴム712との間を接続している第2支持体706は銅
材等の熱伝導性の高い部材が用いられている。またクラ
ッチ板713は、図12に示すごとく、周方向に交互に
配列した第1領域713aと第2領域713bとから構
成されている。この内、第1領域713aは高透磁率材
料122aから構成され、円弧状の長孔713cが形成
されている。一方、第2領域713bは熱伝導性の高い
銅材124aのみで形成されている。
【0087】このようにメインダンパーゴム712とク
ラッチ板713の摩擦面713dとの間には、熱伝導性
の高い第2支持体706及び第2領域713bが存在す
るため、メインダンパーゴム712とクラッチ板713
の摩擦面713dとの間での熱伝導が迅速に行われる。
【0088】以上説明した本実施の形態6によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).上述のごとく、熱伝導性の高い第2支持体70
6及び第2領域713bを、メインダンパーゴム712
とクラッチ板713の摩擦面713dとの間で熱交換可
能に設けている。このため低温時にメインダンパーゴム
712が硬化して電磁摩擦クラッチ710に滑りを生じ
た場合にも、摩擦面713dに生じた摩擦熱を第2支持
体706及び第2領域713bにより迅速にメインダン
パーゴム712に伝えることができる。又、昇温後にメ
インダンパーゴム712が高温状態となった場合におい
ても、逆に第2支持体706及び第2領域713bがメ
インダンパーゴム712の熱をクラッチ板713、クラ
ッチロータ714あるいはプーリ709側に分散して、
メインダンパーゴム712の温度を低下させて、メイン
ダンパーゴム712の過熱を防止することができる。こ
のことにより、前記実施の形態1の(イ)にて説明した
と同様の効果を得ることができる。
【0089】(ロ).クラッチ板713の摩擦面713
dは、一部分が磁気回路を形成するための高透磁率材料
から構成された第1領域713aであり、他の部分が熱
伝導性の高い銅材からなる第2領域713bである。こ
のことにより、第1領域713aによりクラッチロータ
714側に磁着するための十分な磁気吸引力を発生させ
ることができると共に、第2領域713bにより摩擦面
713dの熱を効率的にメインダンパーゴム712に供
給できる。
【0090】このように、熱伝導性の高い第2支持体7
06及び第2領域713bを摩擦面713dとメインダ
ンパーゴム712との間に配置することで熱高伝導機構
を構成できるので、極めて簡易な構成で実現できる。
【0091】(ハ).メインダンパーゴム712は、回
転動力の振動吸収材としてばかりでなく、クラッチ用バ
ネを兼用しているため、簡易な構造となり部品点数が少
なく製造コストが低減できる。
【0092】(ニ).回転動力の変動は、M/Gよりも
エンジンの駆動による回転において著しいが、本実施の
形態6では、クランク軸2aからエンジンの駆動による
回転動力が入力された場合には、電磁摩擦クラッチ71
0の上流にてメインダンパーゴム712により回転振動
が吸収される。このように電磁摩擦クラッチ710に回
転動力が入力する前に、振動が吸収されるため、電磁摩
擦クラッチ710における滑りを一層効果的に防止する
ことができる。
【0093】[その他の実施の形態] ・前記実施の形態1において、第2領域124に用いた
銅材はクラッチロータ114の摩擦面114dの表面に
露出していたが、摩擦面114dの表面は高透磁率材料
からなり内部のみ銅材などの熱導電性の高い部材を用い
ても良い。
【0094】・前記実施の形態1の摩擦力を高めるため
のライニング122bは、第1領域122のみに設けら
れていたが、図13に示すごとく第1領域122ととも
に第2領域124にも設けても良い。また摩擦力を高め
るためのライニングはクラッチロータ114側に設ける
のではなく、クラッチ板113側に設けることにより、
摩擦熱を一層効率的にクラッチロータ114にて吸収し
て、より迅速にメインダンパーゴム112に伝達させる
ようにしても良い。前記実施の形態2についても同じで
ある。
【0095】・前記実施の形態2において、ヒートパイ
プはクラッチロータ内に形成した断面円形の通路を用い
たものであったが、例えば図14に示すごとく、クラッ
チロータ814内に断面が扁平なヒートパイプ824を
間隔をあけて配置しても良い。また、図15及び図16
(図15のA−A断面)に示すごとく、1本のヒートパ
イプ834をクラッチロータ844内に設けても良い。
このようにすることにより温度が偏ることなく、均一に
メインダンパーゴム846を昇温させることができる。
【0096】・前記実施の形態5においては電磁コイル
618が固定されているプーリ630側の内周面にリブ
630dを設けて熱伝達性を向上させていたが、前記実
施の形態4においても図17に示すごとく電磁コイル5
18が取り付けられているクラッチロータ514側の外
周面にリブ514dを設けて、メインダンパーゴム51
2への熱伝達性及び放熱性を向上させてもよい。また、
電磁コイル518とメインダンパーゴム512との間に
おいて、磁路の形成を大きく阻害しない範囲で、銅材な
どの熱伝導性の高い金属部材を配置して、電磁コイル5
18の熱がメインダンパーゴム512に更に迅速に伝達
されるようにしても良い。
【0097】・前記実施の形態6では、メインダンパー
ゴム712は第2支持体706を介して、クラッチ板7
13に接続していたが、図18に示すごとく、メインダ
ンパーゴム912を直接クラッチ板913に接続しても
良い。このことにより、前記実施の形態6の(イ)〜
(ニ)の効果を生じると共に、メインダンパーゴム91
2が直接クラッチ板913に接続しているため、摩擦面
913dからの熱が一層効率的にメインダンパーゴム9
12に供給され、構成も簡素化される。
【0098】・前記実施の形態1,2,4,5,6のメ
インダンパーゴムにも、前記実施の形態3と同様に鉄粉
等の高透磁率材料を配合しても良い。このことにより、
電磁誘導加熱が加わって、低温時において一層昇温しや
すくなる。
【0099】・前記各実施の形態においては、振動吸収
材としてゴム状弾性体を用いた。これ以外に可撓性樹脂
を用いることができる。更にこれ以外に、例えば、高粘
性オイルによるビスカスダンパーを用いても良い。この
場合も低温において高粘性オイルが硬くなり振動吸収材
としての機能が低下するが、前記各実施の形態のごと
く、迅速に昇温されることにより、振動吸収材の振動吸
収機能が迅速に回復し、摩擦クラッチの滑りを防止する
ことができる。
【0100】・前記各実施の形態においては、2つの回
転体は、クランク軸とプーリであったが、プーリ以外に
はスプロケット又はギアを用いることもできる。 ・前記実施の形態1〜5においては、サブダンパーが用
いられていたが、メインダンパーゴムがエンジンの広い
運転範囲で十分に振動を吸収するものであれば、サブダ
ンパーは用いなくても良い。特に、本発明のごとく、メ
インダンパーゴムが低温時においても迅速に振動吸収機
能を発揮することから、サブダンパーは省略がしやすく
なると言う効果がある。又、前記実施の形態6において
はサブダンパーが用いられていないが、必要に応じてサ
ブダンパーを用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1としての動力伝達装置が適用され
た車両用内燃機関及びその制御装置のシステム構成図。
【図2】実施の形態1の動力伝達装置の縦断面図。
【図3】実施の形態1の動力伝達装置の一部を取り除い
た正面図。
【図4】実施の形態1の動力伝達装置の一部を取り除い
た正面図。
【図5】実施の形態2の動力伝達装置の縦断面図。
【図6】実施の形態2の動力伝達装置の一部を取り除い
た正面図。
【図7】実施の形態3の動力伝達装置の縦断面図。
【図8】実施の形態4の動力伝達装置の縦断面図。
【図9】実施の形態5の動力伝達装置の縦断面図。
【図10】実施の形態6の動力伝達装置の縦断面図。
【図11】実施の形態6の動力伝達装置の正面図。
【図12】実施の形態6のクラッチ板の正面図。
【図13】実施の形態1の動力伝達装置の変形例を示す
正面図。
【図14】実施の形態2の動力伝達装置の変形例を示す
正面図。
【図15】実施の形態2の動力伝達装置の変形例を示す
正面図。
【図16】実施の形態2の動力伝達装置の変形例を示す
縦断面図。
【図17】実施の形態4の動力伝達装置の変形例を示す
縦断面図。
【図18】実施の形態6の動力伝達装置の変形例を示す
縦断面図。
【符号の説明】
2…エンジン、2a…クランク軸、2b…シリンダブロ
ック、4…トルクコンバータ、6…A/T、6a…出力
軸、8…動力伝達装置、10… プーリ、10a…内周
面、14…ベルト、16,18…プーリ、20…電磁摩
擦クラッチ、22…補機類、26…M/G、28…イン
バータ、30…高圧電源用バッテリ、32…DC/DC
コンバータ、34…低圧電源用バッテリ、36…スター
タ、38…電動油圧ポンプ、40…エコランECU、4
2… 燃料噴射弁、44…電動モータ、46…スロット
ルバルブ、48…エンジンECU、50…VSC−EC
U、100…ハブ、102…取り付けボルト、104…
シム、106…板バネ、106a… 頂点部分、106
b…ビス、106c…切り抜き孔、108…サブダンパ
ー、108a…支持板、108b…ダンパーゴム、10
8c…ウエイト、112…メインダンパーゴム、113
…クラッチ板、113a…円弧状長孔、114…クラッ
チロータ、114a…リング状溝、114b…外周面、
114c…内周面、114d…摩擦面、116…ステー
タハウジング、116a…リング状溝、116b… カ
バー用金具、116c…芯出し用ベアリング、118…
電磁コイル、118a…端子、120…ベアリング、1
22…第1領域、122a…高透磁率材料、122b…
ライニング、122c,122d…非磁性材料、124
…第2領域、124a…銅材、208…動力伝達装置、
310…電磁摩擦クラッチ、312…メインダンパーゴ
ム、313…クラッチ板、314…クラッチロータ、3
14b…外周面、314d…摩擦面、322a…高透磁
率材料、322b…ライニング、322c,322d…
非磁性材料、323…密閉通路、324…ヒートパイ
プ、408…動力伝達装置、410…電磁摩擦クラッ
チ、412…メインダンパーゴム、414…クラッチロ
ータ、414b…外周面、418…電磁コイル、508
…動力伝達装置、510…電磁摩擦クラッチ、512…
メインダンパーゴム、514…クラッチロータ、514
a…リング状溝、514b…高透磁率材料、514d…
リブ、518…電磁コイル、518a…ブラシ状電極、
520…カバー用金具、522…リング状絶縁体、52
2a…リング状電極、608…動力伝達装置、610…
電磁摩擦クラッチ、612…メインダンパーゴム、61
3…クラッチ板、614…クラッチロータ、614a…
高透磁率材料、614c…先端周面、615…非磁性材
料、618…電磁コイル、618a…ブラシ状電極、6
20…カバー用金具、622…リング状絶縁体、622
a…リング状電極、630…プーリ、630a…内周
面、630b…非磁性材料、630d…リブ、700…
ハブ、702…取り付けボルト、705…第1支持体、
705a…外周縁部、706…第2支持体、706a…
内周縁部、706b…ビス、708…動力伝達装置、7
09…プーリ、710…電磁摩擦クラッチ、712…メ
インダンパーゴム、713…クラッチ板、713a…第
1領域、713b…第2領域、713c…円弧状長孔、
713d…摩擦面、714…クラッチロータ、714d
…摩擦面、718…電磁コイル、814…クラッチロー
タ、824…ヒートパイプ、834…ヒートパイプ、8
44…クラッチロータ、846… メインダンパーゴ
ム、912…メインダンパーゴム、913…クラッチ
板、913d…摩擦面。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの回転体の間で回転動力を伝達する摩
    擦クラッチと、前記2つの回転体の少なくとも一方と前
    記摩擦クラッチとの間の回転動力伝達を仲介することで
    回転動力における振動を吸収する振動吸収材とを備えた
    動力伝達装置であって、 前記摩擦クラッチの摩擦面と前記振動吸収材との間の熱
    伝導を高める熱高伝導機構を備えたことを特徴とする動
    力伝達装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の構成において、前記2つの
    回転体の一方は駆動軸であり、他方は該駆動軸と同軸に
    配置されたプーリであることを特徴とする動力伝達装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の構成において、前
    記摩擦クラッチは、前記2つの回転体の一方と接続する
    ことで一体回転するクラッチ板と、前記2つの回転体の
    他方と振動吸収材を介して接続することで一体回転する
    クラッチロータと、該クラッチロータ上の摩擦面に対す
    る前記クラッチ板の接続と分離とを切り替え可能なクラ
    ッチ駆動機構とを備え、 前記熱高伝導機構は、前記クラッチロータの摩擦面の一
    部または全部を構成するよう配置されたことを特徴とす
    る動力伝達装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の構成において、前記クラッ
    チ板には高透磁率材料が設けられ、前記クラッチ駆動機
    構は電磁石を備えることにより該電磁石による前記高透
    磁率材料の吸引と非吸引とを切り替えることで前記摩擦
    面に対する前記クラッチ板の接続と分離とを切り替える
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の構成において、前記クラッ
    チロータの摩擦面は、一部分が熱高伝導機構により構成
    され、他の部分が前記電磁石による磁気回路を形成する
    ための高透磁率材料により構成されていることを特徴と
    する動力伝達装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか記載の構成におい
    て、前記熱高伝導機構は、熱伝導性の高い金属部材を前
    記摩擦面と前記振動吸収材との間に配置してなることを
    特徴とする動力伝達装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の構成において、前記熱伝導
    性の高い金属部材は、銅又は銅合金であることを特徴と
    する動力伝達装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜5のいずれか記載の構成におい
    て、前記熱高伝導機構は、ヒートパイプを前記摩擦面と
    前記振動吸収材との間に配置してなることを特徴とする
    動力伝達装置。
  9. 【請求項9】2つの回転体の間で回転動力を伝達する摩
    擦クラッチと、前記2つの回転体の少なくとも一方と前
    記摩擦クラッチとの間の回転動力伝達を仲介することで
    回転動力における振動を吸収する振動吸収材とを備えた
    動力伝達装置であって、 前記摩擦クラッチは電磁石により回転動力の伝達非伝達
    を切り替えるものであり、前記振動吸収材は高透磁率材
    料が配合されたものであることを特徴とする動力伝達装
    置。
  10. 【請求項10】2つの回転体の間で回転動力を伝達する
    摩擦クラッチと、前記2つの回転体の少なくとも一方と
    前記摩擦クラッチとの間の回転動力伝達を仲介すること
    で回転動力における振動を吸収する振動吸収材とを備え
    た動力伝達装置であって、 前記摩擦クラッチは電磁石により回転動力の伝達非伝達
    を切り替えるものであり、該電磁石は、前記振動吸収材
    に接続して一体に回転する前記回転体又は摩擦クラッチ
    部品に取り付けられていることを特徴とする動力伝達装
    置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の構成において、前記電
    磁石が取り付けられている回転体又は摩擦クラッチ部品
    は、前記振動吸収材との接続部分には前記回転振動吸収
    材に埋設されるリブを形成したことを特徴とする動力伝
    達装置。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれか記載の構成に
    おいて、前記2つの回転体の一方が内燃機関のクランク
    シャフトであり、他方がモータジェネレータ又は補機類
    に連動するプーリ、スプロケット又はギアであることを
    特徴とする動力伝達装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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