JP2002212086A - キンマ抽出エキス - Google Patents

キンマ抽出エキス

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JP2002212086A
JP2002212086A JP2001009713A JP2001009713A JP2002212086A JP 2002212086 A JP2002212086 A JP 2002212086A JP 2001009713 A JP2001009713 A JP 2001009713A JP 2001009713 A JP2001009713 A JP 2001009713A JP 2002212086 A JP2002212086 A JP 2002212086A
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betel
leaves
acetic acid
extracting
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Yoshinobu Kato
榮信 加藤
Shinya Hosoda
真也 細田
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HOSODA SHOTEN KK
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HOSODA SHOTEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有害微生物の増殖による異臭・悪臭に対し、
低濃度で優れた抗菌・消臭作用を有し、更には、抽出過
程及び保管中に酸化されて褐色を呈することなく、活性
の低下もきたすことのないような新規なキンマ抽出エキ
スを提供する。 【解決手段】 キンマの葉から酢酸共存下で抽出して褐
変を抑えることにより抗菌作用が向上したキンマ抽出エ
キスを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有害微生物の増殖
による異臭・悪臭に対し、優れた抗菌・消臭作用を有す
る新規なキンマ抽出エキスに関する。
【0002】
【従来の技術】天然の抗菌・消臭剤としては茶のカテキ
ンのようなポリフェノールがよく知られている。近年キ
ンマエキスを有効成分とする口腔用抗菌剤が特開平9−
27866に開示されている
【0003】しかしながら、ポリフェノールは抗菌作用
を有するとはいうものの効力が低いので、有害微生物の
増殖を押さえるには高濃度を必要とする(別冊フードケ
ミカル−5「存料総覧」138〜144頁、食品化学新
聞社発行)。キンマ抽出エキスは、抗菌作用はあるが着
色しやすく、実験化学講座22(天然有機化合物取扱
法、丸善出版)に記載されているような一般的抽出溶
媒、即ち、中性の水やアルコールなどの有機溶媒で抽出
を行うと、抽出時及び保管中に徐々に酸化されて褐色を
呈し、活性が低下するといった問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、キンマ抽出エキスの特性
を生かした、即ち、有害微生物の増殖による異臭・悪臭
に対し、低濃度で優れた抗菌・消臭作用を有し、更に
は、抽出過程及び保管中に酸化されて褐色を呈すること
なく、活性の低下もきたすことのないような新規なキン
マ抽出エキスを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、キンマの葉からエキスを抽出する際に酢酸を共
存させることにより、抗菌作用を維持しながら褐変を抑
えることができることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0006】本発明で言うキンマ(クショウとも呼ば
れ、学名Piper Betle L.、英名Bete
l pepper)は、コショウ科の植物でインドから
マレーシア地域に広く栽培され、ミヤンマーでは葉にビ
ンロウジや肉桂などを混ぜたコオンを噛む習慣があり、
薬代わり、茶代わりと言われている。その葉の水抽出物
及びアルコールエキスの水抽出物は黄色ブドウ球菌、大
腸菌、枯草菌などの細菌、ある種の真菌に対して抗菌作
用があることが中薬大辞典(1145頁、小学館)に記
されている。使用する葉は、生葉及び乾燥葉のいずれで
も好適であり、そのままでもよく、破砕機で破砕しても
よく、粉砕機で粉砕してもよい。
【0007】本発明のキンマ抽出エキスは、抽出溶媒と
して氷酢酸或いは10%以上の濃度の酢酸を共存させた
水及び有機溶媒、例えば、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノールなどのアルコール類、ヘキサ
ン、ベンゼンなどの炭化水素類、ジエチルエーテルなど
のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル
類、アセトンなどのケトン類、塩化メチレン、クロロホ
ルムなどのハロゲン化炭化水素類などを単一又は混合し
て用い、次のようにして製造することができる。その際
に塩酸、硫酸などの無機酸及びクエン酸、フマル酸など
の有機酸を共存させてもよい。
【0008】キンマの葉1部(重量)に氷酢酸又は酢酸
及び上記抽出溶媒1〜50部を加えて常温でときどきか
き混ぜながら、必要ならば加温して成分を溶出させ、濾
過して不溶物を除去し、濾液を減圧濃縮(溶媒を完全に
留去の意味)して粗製キンマ抽出エキスを得ることがで
きる。抽出溶媒に水を使用した場合は、水と混ざらない
有機溶媒、例えばエーテル、酢酸エチル、クロロホルム
などで抽出後、有機層を濃縮しても粗製キンマ抽出エキ
スを得ることができる。本粗製物をシリカゲル及び逆相
カラムクロマトグラフ法により精製することができる。
【0009】本発明における水蒸気蒸留とは、酢酸を葉
に添加して常法により蒸気を通じて留出してくる液を得
る操作のことである。この留出液の有機層を分取、又は
水と混ざらない上記有機溶媒で抽出した後減圧濃縮、或
いはそのまま減圧濃縮して粗製キンマ抽出エキスを得る
ことができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により詳細
に説明する。 実施例1 キンマ乾燥葉66gに氷酢酸195gを加えて一夜放置
後、水蒸気蒸留し、留出液を酢酸エチルで抽出し、有機
層を減圧濃縮して、淡黄色の本発明の粗製キンマ抽出エ
キスを2.1g得る。この粗製エキスをシリカゲルクロ
マトグラフ法(溶出液:クロロホルム・メタノール混合
液)により精製して微黄色の本発明の精製キンマ抽出エ
キスを1.6g得る。本エキスの成分は、アリルピロカ
テキンモノアセタート(IR:1742cm−1;PM
R:δ2.36)であり、中性の水溶液中で徐々に加水
分解を受けてアリルピロカテキンに変化したので、アリ
ルピロカテキンのプロドラッグとして働くことが判明し
た。
【0011】実施例2 破砕したキンマ生葉102gに氷酢酸2g、クエン酸3
g及びエタノール500mlを加えて3日間ときどきか
き混ぜながら放置後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、ヘキ
サンを加えてかき混ぜ、デカントして残渣を分取、減圧
乾燥して、淡褐色の本発明の粗製キンマ抽出エキスを
5.5g得る。この粗製エキスを逆相クロマトグラフ法
(溶出液:80%メタノール)によりアリルピロカテキ
ンモノアセタートを単離精製して0.2gを得る。
【0012】実施例3 細断したキンマ生葉100gに酢酸10g、アセトン5
00mlを加えて3日間ときどきかき混ぜながら放置
後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、ヘキサンを加えてかき
混ぜ、デカントして残渣を分取、減圧乾燥して、淡褐色
のキンマ抽出エキスを3.7g得る。この粗製エキスを
逆相クロマトグラフ法(溶出液:80%メタノール)に
よりアリルピロカテキンモノアセタートを単離精製して
0.5gを得る。
【0013】実施例4 切断したキンマ生葉500gに30%酢酸2500ml
を加えて6日間ときどきかき混ぜながら放置後、濾過
し、濾液をヘキサン洗浄した後減圧濃縮して、黄色のキ
ンマ抽出エキスを31.1g得る。このエキスにエタノ
ール250mlを加えて不溶物を濾去し、溶媒を減圧留
去して淡黄色の精製キンマ抽出エキスを17g得る。こ
の精製エキスをシリカゲルクロマトグラフ法(溶出液:
クロロホルム・メタノール混合液)により再精製してア
リルピロカテキンモノアセタートを1.1g得る。
【0014】実施例5 切断したキンマ生葉150gに氷酢酸600mlを加え
て1日間ときどきかき混ぜながら放置して濾過後、減圧
濃縮して、黄緑色の本発明の粗製キンマ抽出エキスを
7.8g得る。この粗製エキスを逆相クロマトグラフ法
(溶出液:80%メタノール)によりアリルピロカテキ
ンモノアセタートを単離精製して1gを得る。
【0015】比較例1 キンマ生葉100gに60%エタノール300mlを加
えてミキサーで混合粉砕して1日放置後、濾過し、濾液
を減圧濃縮し、ヘキサンを加えてかき混ぜ、デカントし
て残渣を分取、減圧乾燥して、暗褐色のキンマ抽出エキ
スを5.1g得る。
【0016】実施例で得られた本発明のキンマ抽出エキ
スは比較例のキンマ抽出エキスより保存中の着色が少な
く、実施例で得られたアリルピロカテキンモノアセター
トの最小発育阻止濃度は、枯草菌が実施例エキス0.5
%以上(比較例エキス0.05%)、酒精酵母が実施例
エキス0.01%(比較例エキス0.1%)、アオカビ
が実施例エキス0.02%(比較例エキス0.2%)で
あり、比較例で得られた抽出エキスより酵母及びカビに
効果を示した。
【0017】
【発明の効果】本発明によると、酢酸存在下で抽出して
得られるキンマ抽出エキスは、着色が少なく、酵母及び
カビに対する抗菌活性効果が高いので、種々の分野への
利用が可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キンマの生葉又は乾燥葉を、そのまま、又
    は破砕或いは粉砕して酢酸存在下、水及び/又は有機溶
    媒で抽出、若しくは水蒸気蒸留後、濃縮及び/又は有機
    溶媒で抽出することを特徴とするキンマ抽出エキス。
  2. 【請求項2】キンマの生葉又は乾燥葉を、そのまま、又
    は破砕或いは粉砕して酢酸存在下、水及び/又は有機溶
    媒で抽出、若しくは水蒸気蒸留後、濃縮及び/又は有機
    溶媒で抽出することを特徴とするキンマ抽出エキスの製
    造方法。
JP2001009713A 2001-01-18 2001-01-18 キンマ抽出エキス Pending JP2002212086A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008078203A2 (en) 2006-12-21 2008-07-03 Piramal Life Sciences Limited Herbal composition and process for its preparation
CN110284686A (zh) * 2019-07-01 2019-09-27 广东银辉建设有限公司 厨房、卫生间防水施工工艺

Cited By (3)

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