JP2002211537A - 身蓋カートン - Google Patents

身蓋カートン

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JP2002211537A JP2001005990A JP2001005990A JP2002211537A JP 2002211537 A JP2002211537 A JP 2002211537A JP 2001005990 A JP2001005990 A JP 2001005990A JP 2001005990 A JP2001005990 A JP 2001005990A JP 2002211537 A JP2002211537 A JP 2002211537A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 意匠性、高級感に優れた身蓋カートンを提供
する。 【解決手段】 本発明による身蓋カートン30は、水平
断面が4隅にアールを有する4角形の身20と、該身2
0に対して嵌合する被せ蓋10とからなる身蓋カートン
30であって、前記被せ蓋10の外観を、4隅にアール
Rのある端縁を有する略4角形の天板1と、該天板1の
4辺に連接された中央で膨張し、両端で閉じる凸レンズ
断面状の2重折線abによって囲われてなる4枚の2重
折線領域6と、該2重折線領域6の外側に延設された4
枚の略垂直な側板2、3と、隣接する該側板2、3の左
右短辺と前記端縁Rとによって囲われる間隙を前記端縁
Rと略同一のアールをもって閉鎖する4枚の垂直曲面4
からなる13面の立体形状とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,多面形状の被せ蓋
を有する身蓋カートンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、身蓋カートンは、キャンディ
−、チョコレート等の小物贈答品に使用されるパッケー
ジとして、種々の外観形状を有するものが実用、あるい
は提案されている。例えば、特開平7−76335号公
報には、側壁部の水平断面が8角形であって、17面か
ら構成された被せ蓋を有する身蓋カートンが提案されて
いる。そして、この身蓋カートンにおいては、身と被せ
蓋それぞれが一枚のカートンブランクを折り込んで側壁
部がそれぞれ二重構造になるように形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、身蓋カートン
の外観は主として被せ蓋の形状によって決定される。こ
れまでの身蓋カートンの外観は多角柱体をベースとし
て、これに若干の外面形状の変化を加え、略水平な多角
面から構成されるものが多いが、いずれもカートン特有
の角張った形状からの脱却が難しく、フォルム全体に固
さが残り、意匠性、高級感において十分に満足されるも
のは少なく、従って店頭における訴求効果も不足してい
るという問題があった。さらに、意匠性、高級感の点で
かなり高いレベルにあっても、特開平7−76335号
公報にみられるように、複雑な組み立て構造を余儀なく
され、組み立て時間、材料コストがかかり過ぎるという
問題があった。本発明はかかる問題点に鑑みてなされた
もので、本発明は、板紙による紙容器でありながら、構
造的に主要な部分の表面に曲面を持たせることによって
外観をソフトなものとし、意匠性に優れ、高級感があ
り、従って店頭での訴求効果に優れ、しかも、身、被せ
蓋とも一枚の最小限のブランクからカートンエレクティ
ングマシン等によって効率良く組み立てることができる
身蓋カートンの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による身蓋カート
ンは、水平断面が4隅にアールを有する4角形の身と、
該身に対して嵌合する被せ蓋とからなる身蓋カートンで
あって、前記被せ蓋の外面が、4隅にアールのある端縁
を有する略4角形の天板と、該天板の4辺に連接された
中央で膨張し、両端で閉じる凸レンズ断面状の2重折線
によって囲われてなる4枚の2重折線領域と、該2重折
線領域の外側に連接された4枚の略垂直な側板と、隣接
する該側板の左右短辺と前記端縁とによって囲われる間
隙を前記端縁と略同一のアールをもって閉鎖する4枚の
垂直曲面からなる13面の立体形状であることを特徴と
するものである。また、前記13面の中で、前記2重折
線領域の4面は凹面であって、他の9面は少なくともそ
の一部が凸面であるようにしてもよい。そしてまた、前
記身と被せ蓋は、一枚のカートンブランクよりそれぞれ
組み立てられてもよい。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明を図面を用いて、更に詳し
く説明する。図1は、本発明による身蓋カートンの被せ
蓋のカートンブランクの展開図である。本発明による身
蓋カートンの被せ蓋のカートンブランク10’は、図1
に示すように、4隅に身の底板11と略同形の外向きに
膨らむ端縁Rを有する略4角形の天板1の4辺に、折線
aを介して中央で膨張し、両端で閉じる凸レンズ断面状
の2重折線abによって囲まれてなる2重折線領域6を
連接し、その外側に折線bを介して4枚の垂直な側板
2、3を連接し、そのなかの対向する一対の側板3の両
端を延長して4枚の垂直曲面形成部4’と4枚の糊代5
をこの順に設けてなるものである。なお糊代5は成型時
に側板2の背後に回る部分であって、糊代5の上側(図
1では内側)端縁は、側板2の円弧状の上辺に合わせて
打ち抜かれている。また、被せ蓋のカートンブランク1
0’の板紙の剛性が強く、曲げ抵抗が大きい場合にはカ
ートンブランク10’からの成形が難しくなるので、垂
直曲面形成部4’には図1に示すような複数の平行な弱
め線(ミシン目、ハーフカット線等)を設けておくこと
が好ましい。板紙の剛性が低い場合には、このような弱
め線を設ける必要はない。さらに、2重折線abについ
ても、板紙の剛性が強い場合には、通常の罫線にハーフ
カットを加えた、所謂リード罫の採用が好ましい。
【0006】図2は、本発明による身蓋カートンの身の
カートンブランクの展開図である。身のカートンブラン
ク20’は、トレイ状の身に組み立てられるものであっ
て、種々の実施例の提案が可能である。図2は、一つの
実施例の展開図であって、この場合の、身のカートンブ
ランク20’は、4隅にアールのある4角形の底板11
を中心にしてその4辺のなかの対向する2辺に折線を介
して2枚の矩形状の側板12を連接し、残る2辺に折線
を介して2枚の矩形状の側板13を連接し、それらの両
端を延長して4枚の垂直曲面形成部14’と糊代15を
この順に設けたものである。本発明による身蓋カートン
30の身20の側板12、13の上辺は、構造上、強度
的にも、また被せ蓋10との嵌合時の感触的にも、被せ
蓋10の天板1に接触することが好ましく、天板1の裏
面の部分的な曲面に合わせた曲線状に打ち抜かれてい
る。垂直曲面形成部14’には、剛性の強い板紙の場合
に、図2に示すような複数の平行線状の弱め線(ミシン
目、ハーフカット等)を設けるようにしてもよい。身の
カートンブランク20’の展開図は、図2に示すものに
限定されるものではなく、水平断面が4隅にアールのあ
る4角形のトレイ状に成形されるものであればどの様な
ものであってもよい。ただし、一枚のカートンブランク
から組立られることが望ましい。
【0007】図3は、本発明による身蓋カートンの斜視
図である。図3(a)は身蓋カートン30の嵌合状態、
図3(b)は身蓋カートン30の開いた状態をそれぞれ
示している。本発明による身蓋カートン30は、図1に
示すカートンブランク10’と図2に示すカートンブラ
ンク20’からそれぞれ組み立てられた被せ蓋10と身
20からなるものであって、その外観は、被せ蓋10の
外形によって決定される。すなわち、本発明による身蓋
カートン30の被せ蓋10は、4隅にアールのある4角
形状の天板1と、その4辺に連接する4枚の2重折線領
域6と、それらに延設する4枚の側板2、3、と、側板
2の両端を延長して設けた4枚の垂直曲面4から構成さ
れる13面体状である。ここで着目すべきは、天板1の
4辺に2重折線領域6を2重折線a、bによって強制的
に内側に折り込んで凹面とするために、他の全ての面が
この成形の影響を受けて、全面若しくは一部において僅
かに凸面を呈していることである。すなわち、天板1全
体は、中央部が緩く持ち上がる凸面となり、4枚の側板
2、3もその中央上部が緩く外側に膨らむ凸面となって
いる。そして4枚の垂直曲面4はまさに凸面そのもので
ある。
【0008】本発明による身蓋カートン30の13面体
からなる被せ蓋10は、全ての面が、程度の差こそあれ
曲面であることから、どの角度から目視してもこれらの
曲面は目に入り、これまでのカートン特有の角張った感
じは全く消失し、ソフトでユニークな高度な意匠性と、
高級感を有している。また、板紙に対する自由度の高い
プレプリント方式が採用できるため、被せ蓋のフォルム
と印刷によるグラフィックデザインの相乗効果を発揮し
てこれまでに見られない優れた意匠性と高級感を生み出
すことができる。従って、キャンディ−、チョコレート
等の小物贈答品のパッケージとして効果を発揮する。キ
ャンディ−、チョコレート等は一次包装されて本発明に
よる身蓋カートン30に箱詰めされるが、その外側をさ
らに熱収縮性フィルム、ストレッチフィルム等でオーバ
ーラッピングすることがバリアー性、防塵性の付与、さ
らに悪戯防止の点から好ましい。
【0009】本発明による身蓋カートン30には、アイ
ボリー、カード、マニラ、コートボール等広範囲の板紙
の使用が可能であり、坪両も290〜480g/m2
範囲で使用が可能である。また裏面に再生紙を使用した
所謂「裏ネズ」のコートボールの使用も可能である。ま
た、板紙の片面もしくは両面にポリオレフィン系樹脂層
を有する板紙を使用してもよい。さらに、外面に金属光
沢のあるアルミ箔や、光沢のある樹脂層等を設けること
により、一点から目視した時に、各面ごとに異なる光沢
を示す多面体が得られ意匠性をさらに高めることができ
る。
【0010】本発明による身蓋カートンの蓋のカートン
ブランク10’は、枚葉もしくは巻き取り状態の板紙に
印刷してから打ち抜かれるものであって、プラスチック
成形品等に対する印刷と異なるプレプリントであって、
印刷の自由度は高く、オフセット、グラビア、フレキ
ソ、シルクスクリーン等の公知のいかなる印刷手段の使
用も可能である。さらに、箔押し、エンボス、ラベリン
グ等の印刷後の表面加工も自由に行うことができる。ま
た、本発明による身蓋カートン30のカートンブランク
からの機械的な成形は、従来のカートンエレクティング
マシンを若干改造するだけで十分可能であり、新規に設
計製造する必要はない。またシュリンクフィルム等によ
るオーバーラッピングも従来の装置がそのまま利用がで
きる。
【0011】以上説明した本発明による身蓋カートン3
0の被せ蓋10と身20をコートボール(裏白)310
g/m2 (大昭和製紙(株)製)を用い、図1と図2に
示した各部寸法を有するカートンブランク10’、2
0’からそれぞれ手作業で組み立て、これらを嵌合し
て、本発明による身蓋カートン30の実施例サンプルを
作成した。なお、糊代15には先端部の6.3mmの部
分だけに糊付けを行った。実施例サンプルの14面体か
らなる造形は、ユニークな、訴求効果のあるものとな
り、意匠性に優れ、高級感のあるものとなった。なお、
プレプリントにはオフセット印刷を採用し、全面にワニ
スのオーバープリントを施した。
【0012】本発明による身蓋カートン30は、以上の
実施の態様と図面の記載に限定されることなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、天板1、底板11は必ずしも正方形でなくとも
よい。また天板1の一部に窓貼り等の加工が施され中身
を見せるようにしてもよい。
【0013】
【発明の効果】本発明による身蓋カートンによれば、板
紙という安く、環境負荷の少ない素材を最小限に使用し
て、被せ蓋20の13面をすべて曲面によって構成する
ことによって、これまでにないソフトでユニークな造形
をもたせることができ、より強い訴求効果があり、より
高度な意匠性と高級感のあるギフト用パッケージを提供
することができる。従って、店頭での訴求化、差別化の
効果のみならず、チョコレート、キャンディー等は無
論、その他一般の小物ギフト用パッケージとして利用で
き、ギフトの送り手、受け手双方に満足感を与えること
ができる。また、組み立てには新規なカートンエレクテ
ィングマシンの設置の必要はなく、必要最小限度の面積
のカートンブランクから組み立てることができる。さら
に、使用後はフラットなブランク状態に戻して減容化し
てから廃棄することができ、しかも焼却し易いという環
境負荷の少ないパッケージを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による身蓋カートンの被せ蓋のカートン
ブランクの展開図
【図2】本発明による身蓋カートンの身のカートンブラ
ンクの展開図
【図3】本発明による身蓋カートンの斜視図
【符号の説明】
1 天板 2、3 側板 4’ 垂直曲面形成部 4 垂直曲面 5 糊代 6 2重折線領域 10 本発明による身蓋カートンの被せ蓋 10’ 本発明による身蓋カートンの被せ蓋のカートン
ブランク 11 底板 12、13 側板 14’ 垂直曲面形成部 14 垂直曲面 20 本発明による身蓋カートンの身 20’ 本発明による身蓋カートンの身のカートンブラ
ンク 30 本発明による身蓋カートン a,b 折線 ab 2重折線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平断面が4隅にアールを有する4角形
    の身と、該身に対して嵌合する被せ蓋とからなる身蓋カ
    ートンであって、前記被せ蓋の外面が、4隅にアールの
    ある端縁を有する略4角形の天板と、該天板の4辺に連
    接された中央で膨張し、両端で閉じる凸レンズ断面状の
    2重折線によって囲われてなる4枚の2重折線領域と、
    該2重折線領域の外側に連接された4枚の略垂直な側板
    と、隣接する該側板の左右短辺と前記端縁とによって囲
    われる間隙を前記端縁と略同一のアールをもって閉鎖す
    る4枚の垂直曲面からなる13面の立体形状であること
    を特徴とする身蓋カートン。
  2. 【請求項2】 前記13面の中で、前記2重折線領域の
    4面は凹面であって、他の9面は少なくともその一部が
    凸面であることを特徴とする請求項1記載の身蓋カート
    ン。
  3. 【請求項3】 前記身と被せ蓋それぞれが、一枚のカー
    トンブランクより組み立てられることを特徴とする請求
    項1あるいは2記載の身蓋カートン。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5067014A (ja) * 1973-10-13 1975-06-05
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JPH0776335A (ja) * 1993-09-07 1995-03-20 Dainippon Printing Co Ltd 8角形紙容器

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