JP2002210680A - 脚式移動ロボットの動作制御装置及び動作制御方法、並びに脚式移動ロボットのための動作ユニット生成方法 - Google Patents

脚式移動ロボットの動作制御装置及び動作制御方法、並びに脚式移動ロボットのための動作ユニット生成方法

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JP2002210680A
JP2002210680A JP2001350854A JP2001350854A JP2002210680A JP 2002210680 A JP2002210680 A JP 2002210680A JP 2001350854 A JP2001350854 A JP 2001350854A JP 2001350854 A JP2001350854 A JP 2001350854A JP 2002210680 A JP2002210680 A JP 2002210680A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各関節の時系列的な動作からなる基本動作ユ
ニット並びに基本動作の組合せからなる複合動作ユニッ
トを用いて所定の行動シーケンスを発現する。 【解決手段】 ロボットの歩行を含む動作様式を動作単
位としての動作ユニットに分類し、1以上の動作ユニッ
トを組み合わせて複雑且つ多彩な動作を実現する。動的
な基本姿勢に基づく、動的動作ユニットを定義して、こ
れらを用いて所望の行動シーケンスを構成することがで
きる。ロボットが自律的に連続した動作を実行する、一
連の連続した動作を実行させる、あるいは指令により動
作を変更しながら動作を実行する場合、不可欠となる基
本制御方式である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒトやサルなどの
脚式移動型動物の身体メカニズムをモデル化した脚式移
動ロボットの動作制御装置及び動作制御方法に係り、特
に、多関節構造からなり且つ各関節の時系列的に動作さ
せることにより所定の行動シーケンスを発現する脚式移
動ロボットの動作制御装置及び動作制御方法に関する。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、各関節の時系
列的な動作からなる基本動作ユニット、並びに基本動作
の組み合わせからなる複合動作ユニットを用いて、所定
の行動シーケンスを発現する脚式移動ロボットの動作制
御装置及び動作制御方法、並びに脚式移動ロボットのた
めの動作ユニット生成方法に係り、特に、高速動作時に
おいても機体動作の安定性を維持したまま動作ユニット
を接続して行動シーケンスを発現する脚式移動ロボット
の動作制御装置及び動作制御方法、並びに脚式移動ロボ
ットのための動作ユニット生成方法に関する。
【0003】
【従来の技術】電気的若しくは磁気的な作用を用いて人
間の動作に似せた運動を行う機械装置のことを「ロボッ
ト」という。ロボットの語源は、スラブ語の"ROBO
TA(奴隷機械)"に由来すると言われている。わが国で
は、ロボットが普及し始めたのは1960年代末からで
あるが、その多くは、工場における生産作業の自動化・
無人化などを目的としたマニピュレータや搬送ロボット
などの産業用ロボット(industrial robot)であった。
【0004】最近では、ヒトやサルなどの2足直立歩行
を行う動物の身体メカニズムや動作を模した脚式移動ロ
ボットに関する研究開発が進展し、実用化への期待も高
まってきている。2足直立による脚式移動は、クローラ
式や、4足又は6足式などに比し不安定で姿勢制御や歩
行制御が難しくなるが、不整地や障害物など作業経路上
に凹凸のある歩行面や、階段や梯子の昇降など不連続な
歩行面に対応することができるなど、柔軟な移動作業を
実現できるという点で優れている。
【0005】ヒトの生体メカニズムや動作をエミュレー
トした脚式移動ロボットのことを、特に、「人間形」、
若しくは「人間型」のロボット(humanoid robot)と呼
ぶ。人間型ロボットは、例えば、生活支援、すなわち住
環境その他の日常生活上の様々な場面における人的活動
の支援などを行うことができる。
【0006】人間形若しくは人間型と呼ばれるロボット
を研究・開発する意義を、例えば以下の2つの視点から
把握することができよう。
【0007】1つは、人間科学的な視点である。すなわ
ち、人間の下肢及び/又は上肢に似た構造のロボットを
作り、その制御方法を考案して、人間の歩行動作をシミ
ュレートするというプロセスを通じて、歩行を始めとす
る人間の自然な動作のメカニズムを工学的に解明するこ
とができる。このような研究成果は、人間工学、リハビ
リテーション工学、あるいはスポーツ科学など、人間の
運動メカニズムを扱う他のさまざまな研究分野の進展に
大いに還元することができるであろう。
【0008】もう1つは、人間のパートナーとして生活
を支援する、すなわち住環境その他の日常生活上の様々
な場面における人的活動の支援を行うロボットの開発で
ある。この種のロボットは、人間の生活環境のさまざま
な局面において、人間から動作や作法を教わりながら個
々に個性の相違する人間又は環境への適応方法を学習
し、機能面でさらに成長していく必要がある。このと
き、ロボットが「人間形」すなわち人間と同じ形又は同
じ構造をしている方が、人間とロボットとのスムースな
コミュニケーションを行う上で有効に機能するものと考
えられる。
【0009】例えば、踏んではならない障害物を避けな
がら部屋を通り抜ける方法を実地においてロボットに教
示するような場合、クローラ式や4足式ロボットのよう
に教える相手が自分と全く違う構造をしているよりも、
同じような格好をしている2足歩行ロボットの方がユー
ザ(作業員)ははるかに教え易く、またロボットにとっ
ても教わり易い筈である(例えば、高西著「2足歩行ロ
ボットのコントロール」(自動車技術会関東支部<高塑
>No.25, 1996 APRIL)を参照のこと)。
【0010】人間の作業空間や居住空間のほとんどは、
2足による直立歩行という人間が持つ身体メカニズムや
行動様式に合わせて形成されている。言い換えれば、人
間の住空間は、車輪その他の駆動装置を移動手段とした
現状の機械システムが移動するのには多くの障壁が存在
する。したがって、機械システムすなわちロボットが様
々な人的作業を代行し、さらに人間の住空間に深く浸透
していくためには、ロボットの移動可能範囲が人間のそ
れとほぼ同じであることが好ましい。これが、脚式移動
ロボットの実用化が大いに期待されている所以でもあ
る。2足直立歩行を行うという人間の形態を有している
ことは、ロボットが人間の住環境との親和性を高める上
で必須であると言える。
【0011】人間型ロボットの用途の1つとして、産業
活動・生産活動等における各種の難作業の代行が挙げら
れる。例えば、原子力発電プラントや火力発電プラン
ト、石油化学プラントにおけるメンテナンス作業、製造
工場における部品の搬送・組立作業、高層ビルにおける
清掃、火災現場その他における救助といったような危険
作業・難作業を、人間に類似した構造や機能を備えたロ
ボットに代行してもらう。
【0012】また、人間型ロボットの他の用途として、
難作業の代行などの生活支援というよりも、生活密着
型、すなわち人間との「共生」という用途が挙げられ
る。この種のロボットは、ヒトやサルなどの2足の直立
歩行を行う動物が本来持つ全身協調型の動作メカニズム
を忠実に再現し、その自然に円滑な動作を実現すること
を至上の目的とする。また、ヒトやサルなどの知性の高
い直立動物をエミュレートする以上、四肢を用いた動作
が生体として自然であり、且つ、動作が持つ表現力が豊
かであることが望ましい。さらに、ユーザから入力され
たコマンドを単に忠実に実行するだけではなく、相手の
言葉や態度(「褒める」とか「叱る」、「叩く」など)
に呼応した、生き生きとした動作表現を実現することも
要求される。この意味において、ヒトを模したエンター
ティンメント指向の人間型ロボットは、まさに「人間
形」のロボットと呼ぶに相応しい。
【0013】人間型を始めとする脚式移動ロボットは、
他のタイプのロボットに比し、自由度すなわち関節駆動
アクチュエータの個数が多い。すなわち、システムの制
御対象が多いので、姿勢制御や歩行安定制御の計算量は
指数関数的に増大する。さらに、2足歩行ロボットの場
合には、機体の重心位置が上部に偏り、且つ、脚式動作
時における重心移動が大きく本来不安定であるので(2
足歩行ロボットのZMPの存在範囲は、4足歩行型のそ
れに比しはるかに狭い)、姿勢制御や歩行安定制御の計
算量は膨大である。
【0014】また、高速で安定した脚式作業の制御をす
べて機体上でスタンドアロンで且つリアルタイムで行う
ことは不可能に近い。このため、一般に、脚式ロボット
は予め計画された歩行動作を行う。(例えば、特開昭6
2−97006号公報には、あらかじめ記憶された歩行
パターン・データを用いることで、制御プログラムを簡
素化するとともに、歩行パターンの各データ間を密につ
なぐことができる多関節歩行ロボット制御装置について
開示されている。)
【0015】ロボットが実演する意味のある一連の振る
舞いのことを「ビヘイビア」又は行動シーケンスと呼
ぶ。行動シーケンスは、機体上の各関節アクチュエータ
の時系列的な動作を記述した動作パターン・データ
(「アクション」とも呼ぶ)を複数組み合わせることに
よって構成することができる。すなわち、各関節の時系
列的な動作を記述した動作パターン・データをあらかじ
め所定の記憶装置内に用意しておき、所定の行動シーケ
ンスを発現する際には、該当する動作パターン・データ
を記憶装置から呼び出して、これを機体上で再生するよ
うにすればよい。
【0016】また、行動シーケンスを柔軟に生成するた
めに、基本的あるいは頻繁に利用される動作パターン・
データをデータベース管理して、部品化して再利用する
ことができる。部品化された動作パターン・データのこ
とを、本明細書では「動作ユニット」と呼ぶことにす
る。
【0017】基本動作ユニットの例としては、前進開始
ユニット、前進定常歩行ユニット、前進停止ユニット、
後退開始ユニット、後退定常歩行ユニット、後退停止ユ
ニット、左(又は右)並進開始ユニット、左(又は右)
並進定常歩行ユニット、左(右又は)並進停止ユニット
などを挙げることができる。
【0018】幾つかの基本動作ユニットを組み合わせる
ことにより、さらに複雑な動作パターンを発現すること
ができる。例えば、前進開始ユニットと、N回の前進定
常歩行ユニットと、前進停止ユニットとを組み合わせる
ことにより、直立停止中のロボットを前進歩行せしめる
ことができる。
【0019】ロボットがさまざまの基本動作ユニットを
あらかじめ備えておくことにより、豊かな動きを比較的
容易に実現することができる。例えば、先述したエンタ
ーテインメント向けのロボットにおいては、動作表現が
豊かであることが強く望まれている。基本的な動作ユニ
ットの組み合わせを変更することより、記憶すべき動作
ユニット数を増やすことなく、さまざまな行動シーケン
スを実演することが可能になる。
【0020】従来、動作ユニットと呼ばれるようなロボ
ットの基本動作パターンは、ロボットのポーズ、すなわ
ち静止した状態での各関節の位置を記述した姿勢データ
を時系列的に配列することによって表すことが一般的で
あった。この場合、2つの動作ユニットを接続する際に
は、各関節の静的な位置(すなわち静的な姿勢)の連続
性のみを考慮して接続の可否が判定される。
【0021】ロボットが静的若しくは比較的緩やかな動
作しか実演しないような場合であれば、各関節の回転角
度のみを指示する動作ユニットを単につなぎ合わていく
だけでも、安定した動作を行うことが可能であろう。し
かしながら、加速度成分を無視できないような高速動作
を行うような場合には、加速度成分は外乱となって機体
に影響を及ぼすので、動作ユニットを接続する際に不安
定な動作になる危険がある。あるいは、加速度成分の影
響のため、動作ユニット間の切替えポイントに著しい制
限が加わることもある。
【0022】加速度成分を無視できないような動作とし
ては、走行若しくは走行への移行期のように機体に対す
る床反力がゼロになる状態を遷移する動作や、さらに、
走行時において重力加速度に打ち勝つ加速度運動が生じ
て両足とも地面と接地していない空中にいる状態を遷移
する動作が挙げられる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、多関
節構造からなり且つ各関節の時系列的に動作させること
により所定の行動シーケンスを発現することができる、
脚式移動ロボットのための優れた動作制御装置及び動作
制御方法を提供することにある。
【0024】本発明のさらなる目的は、各関節の時系列
的な動作からなる基本動作ユニット、並びに基本動作の
組み合わせからなる複合動作ユニットを用いて、所定の
行動シーケンスを発現することができる、脚式移動ロボ
ットのための優れた動作制御装置及び動作制御方法、並
びに脚式移動ロボットのための動作ユニット生成方法を
提供することにある。
【0025】本発明のさらなる目的は、加速度成分を無
視できないような高速動作時においても機体動作の安定
性を維持したまま動作ユニットを接続して行動シーケン
スを発現することができる、脚式移動ロボットのための
優れた動作制御装置及び動作制御方法、並びに脚式移動
ロボットのための動作ユニット生成方法を提供すること
にある。
【0026】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面
は、少なくとも複数本の可動脚を備えた多関節構成の脚
式移動ロボットの動作制御装置又は動作制御方法であっ
て、各関節の時系列的な動作を記述した動作ユニットを
用いて行動シーケンスを生成する行動シーケンス生成部
又はステップと、該生成された行動シーケンスに従っ
て、前記の各関節の動作を制御する運動制御部又はステ
ップと、を備えた脚式移動ロボットの動作制御装置であ
る。
【0027】ここで言う動作ユニットは、該動作ユニッ
トの動作開始並びに動作終了の各端点における各関節の
少なくとも加速度若しくは関節角加速度を含んだ動的基
本姿勢と、両端の動的基本姿勢の間を接続する1以上の
運動姿勢とで構成される。運動姿勢は、各関節における
加速度若しくは関節角加速度以外に、各関節における位
置データ又は角度データや速度若しくは角速度成分を含
んでもよい。
【0028】動作ユニットの両端点が加速度成分を含ん
でいるので、2つの動作ユニットを接続する際は、関節
の位置又は角度、速度又は角速度の連続性だけでなく、
関節における加速度若しくは角加速度の連続性をも考慮
に入れてその接続の可否を判定することができる。した
がって、例えば走行時や跳躍時のように加速度成分を無
視できないような高速動作を記述した動作ユニットどう
しを接続する場合であっても、加速度の連続性が保証さ
れるので、加速度成分が外乱となることはない。また、
動作ユニット間の切替えポイントに制限が加わることは
ない。
【0029】本発明の第1の側面によれば、前記行動シ
ーケンス生成部又はステップは、2つの動作ユニットを
接続する際には、各動作ユニットの接続側の各端点にお
ける動的基本姿勢が持つ位置若しくは関節角度、速度若
しくは関節角速度、並びに加速度若しくは関節角加速度
の連続性を考慮することができる。そして、各動的基本
姿勢どうしが不連続である場合には連続性を補償する動
的基本姿勢を該動作ユニット間に挿入するようにしても
よい。
【0030】あるいは、各動的基本姿勢どうしが不連続
である場合には連続性を補償する1以上の運動姿勢を該
動作ユニット間に挿入するようにしてもよい。
【0031】あるいは、各動的基本姿勢どうしが不連続
である場合には連続性を補償する動作ユニットを該動作
ユニット間に挿入するようにしてもよい。
【0032】また、動的基本姿勢を1以上の静的な(す
なわち、速度、加速度を持たない)姿勢データに変換す
る姿勢データ変換部又はステップをさらに備えていても
よい。このような場合、運動制御部は、静的な姿勢デー
タに基づいて各関節の動作を制御することができる。し
たがって、位置若しくは関節角度、速度若しくは関節角
速度、加速度若しくは関節角加速度からなる動的基本姿
勢を扱うことができないロボット装置、すなわち位置デ
ータのみの指令に基づいて動作するロボット装置に対し
ても、本発明の思想を適用することができる。
【0033】また、本発明の第2の側面は、少なくとも
複数本の可動脚を備えた多関節構成の脚式移動ロボット
における各関節の時系列的な動作を記述した動作ユニッ
トを生成する動作ユニット生成方法であって、動作ユニ
ットの両端点における各関節の少なくとも加速度若しく
は関節角加速度を記述した動的基本姿勢の仮設定、並び
に安定化条件の設定を行うステップと、動作ユニット内
で両端点の動的基本姿勢の間に挿入される各運動姿勢の
仮設定を行うステップと、仮設定された動的基本姿勢を
持つ動作ユニットの運動パターンの安定化処理を行うス
テップと、を具備することを特徴とする脚式移動ロボッ
トのための動作ユニット生成方法である。
【0034】本発明の第2の側面に係る動作ユニット生
成方法は、動的基本姿勢を含む動作ユニットを、少なく
とも3つ以上の静的基本姿勢により構成される静的基本
姿勢ユニットに変換して代替するステップをさらに備え
てもよい。このような場合、位置若しくは関節角度、速
度若しくは関節角速度、加速度若しくは関節角加速度か
らなる動的基本姿勢を扱うことができないロボット装
置、すなわち位置データのみの指令に基づいて動作する
ロボット装置に対しても、本発明の思想を適用すること
ができる。
【0035】また、動作ユニットの運動パターンの安定
化処理を行うステップは、(a)該動作ユニットを実現
するための足部運動、体幹運動、上肢運動、腰部の姿勢
及び高さを設定するサブステップと、(b)前記サブス
テップ(a)により設定された足部運動に基づいてZM
P軌道を設定するサブステップと、(c)前記サブステ
ップ(b)により設定されたZMP上でモーメントが釣
り合う腰部運動の解を求めるサブステップと、を備えて
いてもよい。
【0036】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより
詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について詳解する。
【0038】図1及び図2には本発明の実施に供される
「人間形」又は「人間型」の脚式移動ロボット100が
直立している様子を前方及び後方の各々から眺望した様
子を示している。図示の通り、脚式移動ロボット100
は、脚式移動を行う左右2足の下肢と、体幹部と、左右
の上肢と、頭部と、制御部とで構成される。
【0039】左右各々の下肢は、大腿部と、膝関節と、
脛部と、足首と、足平とで構成され、股関節によって体
幹部の略最下端にて連結されている。また、左右各々の
上肢は、上腕と、肘関節と、前腕とで構成され、肩関節
によって体幹部の上方の左右各側縁にて連結されてい
る。また、頭部は、首関節によって体幹部の略最上端中
央に連結されている。
【0040】制御部は、この脚式移動ロボット100を
構成する各関節アクチュエータの駆動制御や各センサ
(後述)などからの外部入力を処理するコントローラ
(主制御部)や、電源回路その他の周辺機器類を搭載し
た筐体である。制御部は、その他、遠隔操作用の通信イ
ンターフェースや通信装置を含んでいてもよい。また、
図1及び図2に示す例では、脚式移動ロボット100が
制御部を背中に背負うような格好となっているが、制御
部の設置場所は特に限定されない。
【0041】さらに、図3には、本実施例に係る脚式移
動ロボット100が具備する関節自由度構成を模式的に
示している。図示の通り、脚式移動ロボット100は、
2本の腕部と頭部1を含む上体と、脚式移動動作を実現
する2本の脚部からなる下肢と、上肢と下肢とを連結す
る体幹部とで構成される。
【0042】頭部1を支持する首関節は、首関節ヨー軸
2と、首関節ピッチ軸3と、首関節ロール軸4という3
自由度を有している。
【0043】また、各腕部は、肩関節ピッチ軸8と、肩
関節ロール軸9と、上腕ヨー軸10と、肘関節ピッチ軸
11と、前腕ヨー軸12と、手首関節ピッチ軸13と、
手首関節ロール軸14と、手部15とで構成される。手
部15は、実際には、複数本の指を含む多関節・多自由
度構造体である。但し、手部15の動作自体は、ロボッ
ト100の姿勢安定制御や歩行動作制御に対する寄与や
影響が少ないので、本明細書ではゼロ自由度と仮定す
る。したがって、左右の各腕部は7自由度を有するとす
る。
【0044】また、体幹部は、体幹ピッチ軸5と、体幹
ロール軸6と、体幹ヨー軸7という3自由度を有する。
【0045】また、下肢を構成する左右各々の脚部は、
股関節ヨー軸16と、股関節ピッチ軸17と、股関節ロ
ール軸18と、膝関節ピッチ軸19と、足首関節ピッチ
軸20と、関節ロール軸21と、足部(足底)22とで
構成される。股関節ピッチ軸17と股関節ロール軸18
の交点は、本実施例に係る脚式移動ロボット100の股
関節位置を定義するものとする。人体の足部(足底)2
2は、実際には多関節・多自由度の足底を含んだ構造体
であるが、本実施例に係る脚式移動ロボット100の足
底はゼロ自由度とする。したがって、左右の各脚部は6
自由度で構成される。
【0046】以上を総括すれば、本実施例に係る脚式移
動ロボット100全体としては、合計で3+7×2+3
+6×2=32自由度を有することになる。但し、脚式
移動ロボット100が必ずしも32個の関節自由度に限
定される訳ではない。設計・製作上の制約条件や要求仕
様等に応じて、関節自由度の個数を適宜増減することが
できることは言うまでもない。
【0047】脚式移動ロボット100が持つ上述の各自
由度は、実際にはアクチュエータを用いて実装される。
外観上で余分な膨らみを排してヒトの自然体形状に近似
させること、2足歩行という不安定構造体に対して姿勢
制御を行うことなどの要請から、アクチュエータは小型
且つ軽量であることが好ましい。本実施例では、ギア直
結型で且つサーボ制御系をワンチップ化してモータ・ユ
ニットに内蔵したタイプの小型ACサーボ・アクチュエ
ータを搭載することとした。なお、この種のACサーボ
・アクチュエータに関しては、例えば本出願人に既に譲
渡されている特開2000−299970号公報(特願
平11−33386号明細書)に開示されている。
【0048】図4には、本実施例に係る脚式移動ロボッ
ト100の制御システム構成を模式的に示している。同
図に示すように、脚式移動ロボット100は、ヒトの四
肢を表現した各機構ユニット30,40,50R/L,
60R/Lと、各機構ユニット間の協調動作を実現する
ための適応制御を行う制御ユニット80とで構成される
(但し、R及びLの各々は、右及び左の各々を示す接尾
辞である。以下同様)。脚式移動ロボット100全体の
動作は、制御ユニット80によって統括的に制御され
る。制御ユニット80は、CPU(Central Processing
Unit)チップやメモリ・チップ等の主要回路コンポー
ネント(図示しない)で構成される主制御部81と、電
源装置やロボット100の各構成要素とのデータやコマ
ンドの授受を行うインターフェースや外部記憶装置(い
ずれも図示しない)などを含んだ周辺回路82とで構成
される。
【0049】本実施例では、電源装置は、脚式移動ロボ
ット100を自立的に駆動するためのバッテリを含んだ
構成(図4には図示しない)となっている。バッテリに
よる自立駆動型であれば、脚式移動ロボット100の行
動半径は、電源ケーブル長や商用電源コンセントの場所
などによる物理的な制限を受けることなく、自由に歩行
することができる。また、歩行やその他の上肢を含めた
各種の運動時に、電源ケーブルと機体との干渉を考慮す
る必要がなくなり、広範囲の作業空間における脚式移動
が容易になる。
【0050】図3に示した脚式移動ロボット100内の
各関節自由度は、それぞれに対応するアクチュエータに
よって実現される。すなわち、頭部ユニット30には、
首関節ヨー軸2、首関節ピッチ軸3、首関節ロール軸4
の各々を表現する首関節ヨー軸アクチュエータA2、首
関節ピッチ軸アクチュエータA3、首関節ロール軸アク
チュエータA4がそれぞれ配設されている。
【0051】また、体幹部ユニット40には、体幹ピッ
チ軸5、体幹ロール軸6、体幹ヨー軸7の各々を表現す
る体幹ピッチ軸アクチュエータA5、体幹ロール軸アク
チュエータA6、体幹ヨー軸アクチュエータA7がそれぞ
れ配備されている。
【0052】また、腕部ユニット50R/Lは、上腕ユ
ニット51R/Lと、肘関節ユニット52R/Lと、前
腕ユニット53R/Lに細分化されるが、肩関節ピッチ
軸8、肩関節ロール軸9、上腕ヨー軸10、肘関節ピッ
チ軸11、肘関節ロール軸12、手首関節ピッチ軸1
3、手首関節ロール軸14の各々を表現する肩関節ピッ
チ軸アクチュエータA8、肩関節ロール軸アクチュエー
タA9、上腕ヨー軸アクチュエータA10、肘関節ピッチ
軸アクチュエータA11、肘関節ロール軸アクチュエータ
12、手首関節ピッチ軸アクチュエータA13、手首関節
ロール軸アクチュエータA14がそれぞれ配備されてい
る。
【0053】また、脚部ユニット60R/Lは、大腿部
ユニット61R/Lと、膝ユニット62R/Lと、脛部
ユニット63R/Lに細分化されるが、股関節ヨー軸1
6、股関節ピッチ軸17、股関節ロール軸18、膝関節
ピッチ軸19、足首関節ピッチ軸20、足首関節ロール
軸21の各々を表現する股関節ヨー軸アクチュエータA
16、股関節ピッチ軸アクチュエータA17、股関節ロール
軸アクチュエータA18、膝関節ピッチ軸アクチュエータ
19、足首関節ピッチ軸アクチュエータA20、足首関節
ロール軸アクチュエータA21がそれぞれ配備されてい
る。
【0054】上述した各関節アクチュエータA2,A3
は、より好ましくは、ギア直結型で且つサーボ制御系を
ワンチップ化してモータ・ユニット内に搭載したタイプ
の小型ACサーボ・アクチュエータ(前述)である。
【0055】頭部ユニット30、体幹部ユニット40、
腕部ユニット50、各脚部ユニット60などの各機構ユ
ニット毎に、アクチュエータ駆動制御用の副制御部3
5,45,55,65がそれぞれ配備されている。さら
に、各脚部60R,Lの足底が着床したか否かを検出す
る接地確認センサ91及び92を装着するとともに、体
幹部ユニット40内には、姿勢を計測する姿勢センサ9
3を装備している。
【0056】姿勢センサ93は、例えば、加速度センサ
とジャイロ・センサの組み合わせによって構成される。
また、接地確認センサ91及び92は、例えば足底に設
置された近接センサ又はマイクロ・スイッチなどで構成
される。
【0057】姿勢センサ93の出力により、体幹部分の
傾きや姿勢を検出することができる。また、接地確認セ
ンサ91及び92の出力によって、歩行・走行などの動
作期間中において、左右の各脚部が現在立脚又は遊脚い
ずれの状態であるかを判別することができる。
【0058】主制御部80は、各センサ91〜93の出
力に応答して制御目標をダイナミックに補正することが
できる。より具体的には、副制御部35,45,55,
65の各々に対して適応的な制御を行い、脚式移動ロボ
ット100の上肢、体幹、及び下肢の協調した動作を実
現することができる。
【0059】主制御部81は、ユーザ・コマンドなどの
外部要因に従って、あるいは感情モデルや本能モデル、
学習モデルなどからなる内部状態に基づいて、行動計画
を立案して、所望の機体動作を実行する。ロボット10
0が行う機体動作は、主制御部81にローカル接続され
た外部記憶装置にデータベース登録された動作ユニット
を順次読み出して、1以上の動作ユニットを接続して行
動シーケンスを生成して、これを機体上で再生すること
によって実現される。外部記憶装置は、例えば周辺回路
82の1つとして実装されるが、図面の錯綜を避けるた
め図4には図示しない。
【0060】本実施形態に係るロボット100における
機体動作は、脚式移動が基調となる。2足歩行タイプの
ロボットの場合、重心位置が上部に偏り、且つ脚式作業
中の重心位置の移動量が大きいので、姿勢・歩行安定制
御が極めて重要である。主制御部81は、ZMP(Zero
Moment Point)を安定度判別規範に用いて姿勢・歩行安
定制御を行う。すなわち、主制御部81は、足部運動、
ZMP軌道、体幹運動、上肢運動、腰部高さなどを設定
するとともに、これらの設定内容に従った動作を指示す
るコマンドを各副制御部35,45,55,65に転送
する。
【0061】ここで言う「ZMP」とは、歩行中の床反
力によるモーメントがゼロとなる床面上の点のことであ
り、また、「ZMP軌道」とは、例えばロボット100
の歩行動作期間中などにZMPが動く軌跡を意味する。
ZMPの概念並びにZMPを歩行ロボットの安定度判別
規範に適用する点については、Miomir Vukobratovic著"
LEGGED LOCOMOTION ROBOTS"(加藤一郎外著『歩行ロボ
ットと人工の足』(日刊工業新聞社))に記載されてい
る。
【0062】各々の副制御部35,45…では、主制御
部81から転送されてくる制御指令値をデコードして、
該当する各関節アクチュエータA2,A3…に対して駆動
制御信号を出力する。
【0063】脚式移動ロボット100が実演する意味の
ある一連の振る舞いのことを「ビヘイビア」又は行動シ
ーケンスと呼ぶ。行動シーケンスは、機体上の各関節ア
クチュエータの時系列的な動作を記述した1以上の動作
ユニットを組み合わせることによって構成することがで
きる。すなわち、各関節の時系列的な動作を記述した動
作ユニットを、あらかじめ機体上の所定の記憶装置(記
憶装置は例えば周辺回路82の1つとして実装されいて
いる)内に用意しておき、所定の行動シーケンスを発現
する際には、該当する動作ユニットを記憶装置から逐次
呼び出して、各動作ユニットをつなぎ合わせて機体上で
再生するようにすればよい。
【0064】図5には、動作ユニットの構成例を示して
いる。同図に示す例では、前進開始ユニット、前進定常
歩行ユニット、前進停止ユニット、後退開始ユニット、
後退定常歩行ユニット、後退停止ユニット、左(又は
右)並進開始ユニット、左(又は右)並進定常歩行ユニ
ット、左(又は右)並進停止ユニットが示されている。
【0065】図5に示す例では、脚式移動ロボット10
0を前後並びに左右に移動させるための各動作ユニット
が示されている。
【0066】前進開始ユニットは、停止姿勢から動的両
脚支持姿勢Iまでの動作パターンを記述した動作ユニッ
トであり、歩行周期と歩幅のデータを含む。また、前進
定常歩行ユニットは、動的両脚支持姿勢Iから動的両脚
支持姿勢Iまでの動作パターンを記述した動作ユニット
であり、歩行周期と歩幅のデータを含む。また、前進停
止ユニットは、動的両脚支持姿勢Iから停止姿勢までの
動作パターンを記述した動作ユニットであり、歩行周期
と歩幅のデータを含む。
【0067】後退開始ユニットは、停止姿勢から動的両
脚支持姿勢IIまでの動作パターンを記述した動作ユニッ
トであり、歩行周期と歩幅のデータを含む。また、後退
定常歩行ユニットは、動的両脚支持姿勢IIから動的両脚
支持姿勢IIまでの動作パターンを記述した動作ユニット
であり、歩行周期と歩幅のデータを含む。また、後退停
止ユニットは、動的両脚支持姿勢IIから停止姿勢までの
動作パターンを記述した動作ユニットであり、歩行周期
と歩幅のデータを含む。
【0068】左並進開始ユニットは、停止姿勢から動的
両脚支持姿勢IIIまでの動作パターンを記述した動作ユ
ニットであり、歩行周期と歩幅のデータを含む。また、
左並進定常歩行ユニットは、動的両脚支持姿勢IIIから
動的両脚支持姿勢IIIまでの動作パターンを記述した動
作ユニットであり、歩行周期と歩幅のデータを含む。ま
た、左並進停止ユニットは、動的両脚支持姿勢IIIから
停止姿勢までの動作パターンを記述した動作ユニットで
あり、歩行周期と歩幅のデータを含む。
【0069】右並進開始ユニットは、停止姿勢から動的
両脚支持姿勢IVまでの動作パターンを記述した動作ユニ
ットであり、歩行周期と歩幅のデータを含む。また、右
並進定常歩行ユニットは、動的両脚支持姿勢IVから動的
両脚支持姿勢IVまでの動作パターンを記述した動作ユニ
ットであり、歩行周期と歩幅のデータを含む。また、右
並進停止ユニットは、動的両脚支持姿勢IVから停止姿勢
までの動作パターンを記述した動作ユニットであり、歩
行周期と歩幅のデータを含む。
【0070】幾つかの基本動作ユニットを組み合わせる
ことにより、さらに複雑な動作パターンを発現すること
ができる。例えば、前進開始ユニットと、N回の前進定
常歩行ユニットと、前進停止ユニットという3種類の動
作ユニットを組み合わせることにより、図6に示すよう
に所定の距離を歩くという行動シーケンスを実現するこ
とができる。
【0071】また、図7には、動作ユニットの他の構成
例を示している。同図に示す例では、さらに、前進左旋
回定常歩行ユニット、前進右旋回定常歩行ユニット、後
退左旋回定常歩行ユニット、後退右旋回定常歩行ユニッ
トが示されている。これらの旋回定常歩行ユニットを上
述の前進開始ユニット、前進停止ユニット、後退開始ユ
ニット、並びに後退停止ユニットと組み合わせることに
より、脚式移動ロボット100が旋回して歩行するよう
な行動シーケンスを実演することができる。
【0072】この他、前進、並進、後退、旋回の各動作
について微調整を行うような、微調整前進歩行ユニッ
ト、微調整後退歩行ユニット、微調整左並進ユニット、
微調整右並進ユニットを用意しておいてもよい。また、
比較的高速に移動する前進動作に関しては、前進開始か
ら前進定常歩行に至るまでの加速前進歩行ユニットや、
前進定常歩行から前進停止に至るまでの減速前進歩行ユ
ニットを用意しておいてもよい。
【0073】図8には、本実施例に係る脚式移動ロボッ
ト100において使用する動作ユニットの構造を模式的
に図解している。1つの動作ユニットは、動作ユニット
の開始並びに終了の状態を記述する動的基本姿勢と、こ
れら両端点の動的基本姿勢を結ぶ1以上の運動姿勢とで
構成される。
【0074】動的基本姿勢は、当該姿勢を構成する各関
節の位置(すなわち回転角度)の他に、速度若しくは関
節角速度、並びに加速度若しくは関節角加速度の成分を
含んでいる。
【0075】運動姿勢は、機体の静止状態を記述した
(すなわち位置データのみからなる)静的な運動姿勢の
場合と、機体が動作する状態を記述した動的な運動姿勢
の場合とがある。運動姿勢は、各関節の位置データだけ
で構成してもよいし、速度並びに加速度成分を含んでも
よい。
【0076】動作ユニットの両端点が加速度成分を含ん
でいるので、2つの動作ユニットを接続する際は、関節
の位置の連続性だけでなく、加速度の連続性をも考慮に
入れてその接続の可否を判定することができる。したが
って、加速度成分を無視できないような高速動作を記述
した動作ユニットどうしを接続する場合であっても、加
速度の連続性が保証されるので、加速度成分が外乱とな
ることはない。また、動作ユニット間の切替えポイント
に制限が加わることはない。
【0077】なお、加速度成分を無視できないような動
作としては、走行若しくは走行への移行期のように機体
に対する床反力がゼロになる状態を遷移する動作や、さ
らに、走行時において重力加速度に打ち勝つ加速度運動
が生じて両足とも地面と接地していない空中にいる状態
を遷移する動作が挙げられる。
【0078】次いで、2つの動作ユニットを接続するた
めの処理について説明する。
【0079】接続元の動作ユニットAの終点動的基本姿
勢と、接続先の動作ユニットBの開始点動的基本姿勢と
が、連続性が成立する場合には、図9に示すように、そ
のまま動的基本姿勢どうしを接続すればよい。
【0080】これに対し、接続元の動作ユニットAの終
点動的基本姿勢と、接続先の動作ユニットBの開始点動
的基本姿勢とが連続しないような場合には、図10に示
すように、一方の終点と他方の開始点との連続性を補う
ような動的基本姿勢A−Bを生成して、これで両動作ユ
ニット間に挿入すればよい。図示しないが、このような
動作ユニット間を補間する動作ユニットを2以上挿入し
てもよい。
【0081】あるいは、図11に示すように、動作ユニ
ットAの終点動的基本姿勢と動作ユニットBの開始点動
的基本姿勢とを端点に持つ動作ユニットCを新たに生成
して、この動作ユニットCによって動作ユニットA及び
B間を補間するようにしてもよい。
【0082】次いで、動作ユニットを生成する方法につ
いて、図12に示したフローチャートを参照しながら説
明する。
【0083】まず、動作ユニットの両端点となる動的基
本姿勢の仮設定、並びに安定化条件の設定を行う(ステ
ップS1)。動的基本姿勢の仮設定は、当該姿勢におけ
る各関節アクチュエータの位置若しくは関節角度、速度
若しくは関節角速度、加速度若しくは関節角加速度の各
値を仮に設定することを意味する。また、安定化条件の
設定では、例えばZMP軌道を安定度判別規範として使
用する。
【0084】次いで、動作ユニット内で両端点の動的基
本姿勢の間に挿入される各運動姿勢の仮設定を行う(ス
テップS2)。運動姿勢の仮設定は、当該姿勢における
各関節アクチュエータの位置若しくは関節角度、速度若
しくは関節角速度、加速度若しくは関節角加速度の各値
を仮設定するか、又は、各関節アクチュエータの位置を
仮設定することに相当する。
【0085】次いで、仮設定された動的基本姿勢を持つ
動作ユニットの運動パターンの安定化処理、すなわち、
ロボット100の機体の腰、体幹、下肢運動などの修正
処理を行うことによって、位置(若しくは関節角度)、
速度(若しくは関節角速度)、並びに加速度(若しくは
関節角加速度)の各データからなる動的基本姿勢を持つ
動作ユニットを得ることができる(ステップS3)。
【0086】運動パターンの安定化処理については後述
する。また、システムが静的姿勢(すなわち位置データ
と角度データのみ)しか受け付けない場合には、動的基
本姿勢を含む動作ユニットを、少なくとも3つ以上の静
的基本姿勢により構成される静的基本姿勢ユニットに変
換して代替する。
【0087】次いで、図12のステップS3で実行され
る運動パターンの安定化処理、すなわちロボット100
の機体の腰、体幹、下肢運動などの修正処理について説
明する。
【0088】本実施例に係る脚式移動ロボット100
は、無限のすなわち連続的な質点の集合体であるが、有
限数で離散的な質点からなる近似モデルに置き換えるこ
とによって、安定化処理のための計算量を削減するよう
にしている。より具体的には物理的には図3に示す多関
節自由度構成を具備する脚式移動ロボット100を、図
13に示すように多質点近似モデルに置き換えて取り扱
う。図示の近似モデルは、線形且つ非干渉の多質点近似
モデルである。
【0089】図13において、O−XYZ座標系は絶対
座標系におけるロール、ピッチ、ヨー各軸を表し、ま
た、O'−X'Y'Z'座標系はロボット100とともに動
く運動座標系におけるロール、ピッチ、ヨー各軸を表し
ている。同図に示す多質点モデルでは、iはi番目に与
えられた質点を表す添え字であり、miはi番目の質点
の質量、r'iはi番目の質点の位置ベクトル(但し運動
座標系)を表すものとする。また、後述する腰部運動制
御において特に重要な腰部質点の質量はmh、その位置
ベクトルはr'h(r'hx,r'hy,r'hz)とし、また、
ZMPの位置ベクトルをr'zmpとする。
【0090】多質点モデルは、言わば、ワイヤフレーム
・モデルの形態でロボットを表現したものである。図1
3を見ても判るように、多質点近似モデルは、両肩、両
肘、両手首、体幹、腰部、及び、両足首の各々を質点と
して設定される。図示の非厳密の多質点近似モデルにお
いては、モーメント式は線形方程式の形式で記述され、
該モーメント式はピッチ軸及びロール軸に関して干渉し
ない。多質点近似モデルは、概ね以下の処理手順により
生成することができる。
【0091】(1)ロボット100全体の質量分布を求
める。 (2)質点を設定する。質点の設定方法は、設計者のマ
ニュアル入力であっても、所定の規則に従った自動生成
のいずれでも構わない。 (3)各領域i毎に、重心を求め、その重心位置と質量
iを該当する質点に付与する。 (4)各質点miを、質点位置riを中心とし、その質量
に比例した半径に持つ球体として表示する。 (5)現実に連結関係のある質点すなわち球体同士を連
結する。
【0092】なお、図13に示す多質点モデルの腰部情
報における各回転角(θhx,θhy,θhz)は、脚式移動
ロボット100における腰部の姿勢すなわちロール、ピ
ッチ、ヨー軸の回転を規定するものである(図14に
は、多質点モデルの腰部周辺の拡大図を示しているの
で、確認されたい)。
【0093】次いで、本実施例に係る脚式移動ロボット
100における安定化処理、すなわち腰、体幹、下肢運
動などの修正処理の手順について説明する。
【0094】図15及び図16には、脚式移動ロボット
100において安定歩行可能な腰、体幹、下肢運動を生
成するための処理手順の一例をフローチャートの形式で
示している。但し、以下では、図13に示すような線形
・非干渉多質点近似モデルを用いてロボット100の各
関節位置や動作を記述するものとし、且つ、計算に際し
て以下のようなパラメータを用いることとする。但し、
ダッシュ(´)付きの記号は運動座標系を記述するもの
と理解されたい。
【0095】
【数1】
【0096】また、ロボット100の腰部高さが一定
(r'hz+rqz=const)で、且つ、膝部質点がゼロであ
ることを前提とする。
【0097】まず、足部(より具体的には足底)運動、
足部運動から導出されるZMP軌道、体幹運動、上肢運
動、腰部の姿勢や高さなど、各部の駆動・動作を実際に
決定するためのパターンが設定される(ステップS1
1)。より具体的には、まず足部運動パターン、次いで
ZMP軌道、体幹運動パターン、そして上肢運動パター
ンを設定する。また、腰部の運動に関しては、Z'方向
のみ設定し、X'及びY'の各方向については未知とす
る。
【0098】次に、線形・非干渉多質点近似モデルを用
いて、足部、体幹、そして上肢運動により発生する設定
ZMP上でのピッチ軸、ロール軸まわりの各モーメント
(M x,My)を算出する(ステップS12)。
【0099】次いで、線形・非干渉多質点近似モデルを
用いて、腰部水平面内運動(r'hx,r'hy)によって発
生する設定ZMP上でのモーメントを算出する(ステッ
プS13)。
【0100】次いで、設定ZMP上におけるモーメント
に関する釣り合い式を、ロボットとともに動く運動座標
系O'−X'Y'Z'上で導出する(ステップS14)。よ
り具体的には、足部、体幹、そして上肢運動により発生
するロール軸並びにピッチ軸回りの各モーメント
(Mx,My)を既知変数の項として右辺に、腰部質点の
水平運動に関する項(r'hx,r'hy)を未知変数の項と
して左辺にまとめ、下式に示すような線形・非干渉なZ
MP方程式(1)を導出する。
【0101】
【数2】
【0102】但し、以下が成立するものとする。
【0103】
【数3】
【0104】次いで、上記のZMP方程式(1)を解い
て、腰部水平面内軌道を算出する(ステップS15)。
例えば、オイラー法やルンゲ・クッタ法などの数値的解
法(周知)を用いてZMP方程式(1)を解くことで、
未知変数としての腰部の水平絶対位置(r'hx,r'hy
に入るような腰部水平絶対位置である。ZMP目標位置
は、通常、着床した足底に設定される。
【0105】算出された近似解上ではあらかじめ設定し
た体幹・上肢運動が実現できない場合には、体幹・上肢運
動パターンの再設定・修正を行う(ステップS17)。
この際、膝部の軌道を算出してもよい。
【0106】次いで、上述のようにして得られた全身運
動パターンを代入して、厳密モデル(すなわち、剛体、
若しくは非常に多くの質点からなるロボット100の精
密なモデル)における設定ZMP上のロール、ピッチ各
軸回りのモーメント(eMx,eMy)を算出する(ステ
ップS18)。非厳密モデルでは上記の[数3]が成立
することを前提としたが、厳密モデルではかかる前提を
要しない(すなわち時間の変化に対して一定である必要
はない)。
【0107】厳密モデルにおけるモーメント(eMx
eMy)は、腰部運動においてロール並びのピッチの各
軸回りに発生するモーメント誤差である。続くステップ
S19では、これら各軸回りのモーメント(eMx,e
y)が非厳密モデルにおける近似モーメントの許容値
(εMx,εMy)未満か否かを判定する。許容値ε未満
であれば、機体上の腰、体幹、下肢の各部における安定
運動パターンの厳密解及び安定歩行を実現できる全身運
動パターンを得ることができたことを意味するので(ス
テップS20)、本処理ルーチン全体を終了する。
【0108】他方、厳密モデルにおけるモーメント(e
x,eMy)が近似モデルにおけるモーメントの許容値
(εMx,εMy)以上であった場合には、厳密モデルに
おけるモーメント(eMx,eMy)を用いて近似モデル
における既知発生モーメント(Mx,My)を修正して
(ステップS21)、再びZMP方程式の導出を行う。
そして、許容値ε未満に収束するまで、上述したような
腰、体幹、下肢の運動パターンの近似解の算出と修正を
繰り返し実行する。
【0109】また、図17及び図18には、脚式移動ロ
ボット100において安定歩行可能な腰、体幹、下肢運
動を生成するための処理手順の他の例をフローチャート
の形式で示している。但し、上述と同様に、図13に示
した線形・非干渉多質点近似モデルを用いてロボット1
00の各関節位置や動作を記述するものとする。
【0110】まず、足部(より具体的には足底)運動、
足部運動から導出されるZMP軌道、体幹運動、上肢運
動、腰部の姿勢や高さなど、各部の駆動・動作を実際に
決定するためのパターンが設定される(ステップS3
1)。より具体的には、まず足部運動パターン、次いで
ZMP軌道、体幹運動パターン、そして上肢運動パター
ンを設定する。また、腰部の運動に関しては、Z'方向
のみ設定し、X'及びY'の各方向については未知とす
る。
【0111】次に、線形・非干渉多質点近似モデル(前
述並びに図13を参照のこと)を用いて、足部、体幹、
そして上肢運動により発生する設定ZMP上でのピッチ
軸、ロール軸まわりの各モーメント(Mx,My)を算出
する(ステップS32)。
【0112】次いで、腰部水平面内運動(r'hx
r'hy)をフーリエ級数展開する(ステップS33)。
当業界において既に周知のように、フーリエ級数展開す
ることにより、時間軸成分を周波数成分に置き換えて演
算することができる。すなわち、この場合には腰部の動
きを周期的な動きとして捉えることができる。また、F
FT(高速フーリエ変換)を適用することができるの
で、計算速度を大幅に向上させることができる。
【0113】次いで、設定ZMP上でのピッチ軸、ロー
ル軸まわりの各モーメント(Mx,My)についてもフー
リエ級数展開する(ステップS34)。
【0114】次いで、腰部水平面内軌道のフーリエ係数
を算出し、さらに逆フーリエ級数展開することで(ステ
ップS35)、腰部運動の近似解が求まる(ステップS
36)。ここで求められる近似解は、安定歩行可能な腰
部運動パターンを規定する腰部の水平絶対位置の近似解
(r'hx,r'hy)であり、より具体的にはZMPが目標
位置に入るような腰部水平絶対位置である。ZMP目標
位置は、通常、着床した足底に設定される。
【0115】算出された近似解上では予め設定した体幹
・上肢運動が実現できない場合には、体幹・上肢運動パタ
ーンの再設定・修正を行う(ステップS37)。この
際、膝部の軌道を算出してもよい。
【0116】次いで、上述のようにして得られた全身運
動パターンを代入して、厳密モデル(すなわち、剛体、
若しくは非常に多くの質点からなるロボット100の精
密なモデル)における設定ZMP上のモーメント(eM
x,eMy)を算出する(ステップS38)。非厳密モデ
ルでは上記の[数3]が成立することを前提としたが、
厳密モデルではかかる前提を要しない(すなわち時間の
変化に対して一定である必要はない)。
【0117】厳密モデルにおけるモーメント(eMx
eMy)は、腰部運動の発生するモーメント誤差であ
る。続くステップS39では、このモーメント(e
x,eMy)が近似モデルにおけるモーメントの許容値
(εMx,εMy)未満か否かを判定する。許容値ε未満
であれば、腰、体幹、下肢などの安定運動パターンの厳
密解及び安定歩行を実現できる全身運動パターンを得る
ことができたことを意味するので(ステップS40)、
本処理ルーチン全体を終了する。
【0118】他方、厳密モデルにおけるモーメント(e
x,eMy)が近似モデルにおけるモーメントの許容値
(εMx,εMy)以上であった場合には、厳密モデルに
おけるモーメント(eMx,eMy)を用いて非厳密モデ
ルにおける既知発生モーメント(Mx,My)を修正して
(ステップS41)、再びフーリエ級数展開して、許容
値ε未満に収束するまで、上述したような腰、体幹、下
肢などの運動パターンの近似解の算出と修正を繰り返し
実行する。
【0119】静的姿勢(すなわち位置データと角度デー
タのみ)しか受け付けないシステムにおいては、動的基
本姿勢を含む動作ユニットを、少なくとも3つ以上の静
的基本姿勢により構成される静的基本姿勢ユニットに変
換して代替すればよいという点は、既に述べた通りであ
る。以下では、静的基本姿勢による代替処理について説
明する。
【0120】例えば、動作ユニットAと動作ユニットB
を接続する場合、接続する各ユニットの端点並びにその
近傍において、複数の静的基本姿勢を生成して、動的基
本姿勢と置き換えることにより、実現される。
【0121】図19には、静的姿勢のみを受けつけるシ
ステムにおいて連続する2つの動作ユニットを接続する
様子を模式的に示している。また、図20には、静的姿
勢のみを受けつけるシステムにおいて連続しない2つの
動作ユニットを接続する様子を模式的に示している。後
者の場合、静的基本姿勢のみからなる動作ユニットが新
たに生成されるがこの動作ユニットの端点は、接続対象
となる動作ユニットA及びBに含まれる。
【0122】静的基本姿勢は、動作ユニットAの端点の
動的基本姿勢、並びに、動作ユニットBの動的基本姿勢
における各端点情報(すなわち、位置(若しくは関節角
度)、速度(若しくは関節角速度)、加速度(若しくは
関節角加速度))を境界条件として、5次又はそれ以上
の多項式補間を用いて生成することができる。
【0123】5次多項式補間は、以下の式を用いて行う
ことができる。
【0124】
【図4】
【0125】以下、上式を用いて動的基本姿勢(動作ユ
ニットAの端点)を代替する静的基本姿勢を生成するた
めの擬似プログラム・コードを以下に示しておく。
【0126】 // 5次関数補間関数 ユニットAの位置:double y00 ユニットAの速度:double dy00 ユニットAの加速度:double ddy00 ユニットA−動的基本姿勢間の時間:double tt 動的基本姿勢の位置:double ytt 動的基本姿勢の速度:double dytt 動的基本姿勢の加速度:double ddytt double func_a0(double y00) { double a0; a0=y00; return a0; } double func_a1(double dy00) { double a1; a1=dy00; return a1; } double func_a2(double ddy00) { double a2; a2=ddy00/2.0; return a2; } double func_a3(double tt, double ddy00, double ddytt, double dy00, double dytt, doouble y00, double ytt) { double a3, t2; t2=tt*tt; a3=-(3.0*t2*ddy00-t2*ddytt+12.0*tt*dy00+8.0*tt*dytt +20.0*y00-20.0*ytt)/(2.0*t2*tt) return a3; } double func_a4(double tt, double ddy00, double ddytt, double dy00, double dytt, double y00, double ytt) { double a4,t2; t2=tt*tt a4=(3.0*t2*ddy00-2.0*t2*ddytt+16.0*tt*dy00+14.0*tt*dytt +30.0*y00-30.0*ytt)/(2.0*t2*t2); return a4; } double func_a5(double tt, double ddy00, double ddytt, double dy00, double dytt, double y00, double ytt) { double a5,t2; t2=tt*tt a5=-(6.0*(dy00+dytt)*tt+(ddy00-ddytt)*t2+12.0*y00-12.0*ytt) /(2.0*t2*t2*tt); return a5; } //……………………………………………………………………… /*……………………………………………………………………… EX. a0=func_a0(pxx); a1=func_a1(vxx); a2=func_a2(axx); a3=func_a3(t,ax00,axtt,vx00,vxtt,px00,pxtt); a4=func_a4(t,ax00,axtt,vx00,vxtt,px00,pxtt); a5=func_a5(t,ax00,axtt,vx00,vxtt,px00,pxtt); px=a0+a1*dd+a2*dd2+a3*dd3+a4*dd3*dd+a5*dd3*dd2; ………………………………………………………………………*/
【0127】勿論、各基本姿勢はロボットの安定性に影
響を与えない範囲での許容値をもっても構わないので、
5次よりも低い次数の多項式、若しくは直線補間を用い
て簡易的に静的基本姿勢を生成することもできる。
【0128】本発明に係る脚式移動ロボットの脚式移動
ロボットの動作制御装置及び動作制御方法によれば、動
作ユニットの両端点が加速度成分を含んでいるので、2
つの動作ユニットを接続する際は、関節の位置又は角
度、速度又は角速度の連続性だけでなく、関節における
加速度若しくは角加速度の連続性をも考慮に入れてその
接続の可否を判定することができる。
【0129】ここでは、関節の位置又は角度、速度又は
角速度の連続性だけを考慮して動作ユニットどうしを接
続した場合と、本発明のように関節における加速度若し
くは角加速度の連続性を考慮して動作ユニットを接続し
た場合について、動作シミュレーション結果を基に比較
検討してみる。
【0130】図21及び図22には、関節における加速
度若しくは角加速度の連続性を考慮して動作ユニットを
接続した場合における脚式移動ロボットの機体のZMP
位置のX方向及びY方向の変動量を示している。
【0131】また、図23及び図24には、関節におけ
る位置若しくは角度、速度若しくは角速度の連続性だけ
を考慮して動作ユニットを接続した場合における脚式移
動ロボットの機体のZMP位置のX方向及びY方向の変
動量を示している。
【0132】各図において、横軸は時間軸であり、縦軸
はZMP位置のX方向及びY方向の変動量を表してい
る。横軸において1.35付近が動作ユニットの接続点
に相当する。特にX方向のZMP位置の変動量を比較し
た場合、加速度若しくは角加速度の連続性を考慮して接
続した場合の方が滑らかに接続していることが判る。
【0133】さらに、図25には、動作ユニットの接続
点におけるZMP位置のX方向の変動量を拡大して両者
を比較している。但し、実線が関節における加速度若し
くは角加速度の連続性を考慮した場合であり、破線が関
節における位置若しくは角度、速度若しくは角速度の連
続性だけを考慮した場合である。図示の通り、前者は動
作ユニットが滑らかに接続されているのに対して、後者
はZMP位置が急峻に変動するスパイク成分が現れてお
り、動作ユニットの接続が滑らかでないことが判る。
【0134】このような動作ユニットの接続時に関節の
加速度若しくは角加速度成分を考慮するか否かの相違
は、例えば走行時や跳躍時のように機体が高速に動作す
るような場合に顕著に現れてくる。すなわち、高速動作
時には加速度成分を無視できなくなるので、これを無視
して動作ユニットを接続すると、加速度成分は外乱とな
って機体に影響を及ぼすので、動作ユニットを接続する
際に不安定な動作になる危険がある。あるいは、加速度
成分の影響のため、動作ユニット間の切替えポイントに
著しい制限が加わることもある。
【0135】[追補]以上、特定の実施形態を参照しな
がら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修
正や代用を成し得ることは自明である。
【0136】本発明の要旨は、必ずしも「ロボット」と
称される製品には限定されない。すなわち、電気的若し
くは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行
う機械装置であるならば、例えば玩具等のような他の産
業分野に属する製品であっても、同様に本発明を適用す
ることができる。
【0137】要するに、例示という形態で本発明を開示
してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈
するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、
冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきであ
る。
【0138】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
多関節構造からなり且つ各関節の時系列的に動作させる
ことにより所定の行動シーケンスを発現することができ
る、脚式移動ロボットのための優れた動作制御装置及び
動作制御方法を提供することができる。
【0139】また、本発明によれば、各関節の時系列的
な動作からなる基本動作ユニット、並びに基本動作の組
み合わせからなる複合動作ユニットを用いて、所定の行
動シーケンスを発現することができる、脚式移動ロボッ
トのための優れた動作制御装置及び動作制御方法、並び
に脚式移動ロボットのための動作ユニット生成方法を提
供することができる。
【0140】また、本発明によれば、加速度成分を無視
できないような高速動作時においても機体動作の安定性
を維持したまま動作ユニットを接続して行動シーケンス
を発現することができる、脚式移動ロボットのための優
れた動作制御装置及び動作制御方法、並びに脚式移動ロ
ボットのための動作ユニット生成方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に供される脚式移動ロボット10
0を前方から眺望した様子を示た図である。
【図2】本発明の実施に供される脚式移動ロボット10
0を後方から眺望した様子を示た図である。
【図3】本実施例に係る脚式移動ロボット100が具備
する関節自由度構成を模式的に示した図である。
【図4】本実施例に係る脚式移動ロボット100の制御
システム構成を模式的に示した図である。
【図5】動作ユニットの構成例を示した図である。
【図6】複数の動作ユニットの組み合わせにより、所定
の距離を歩くという行動シーケンスを実現した例を示し
た図である。
【図7】動作ユニットの他の構成例を示した図である。
【図8】動作ユニットの構造を模式的に示した図であ
る。
【図9】連続する2つの動作ユニットを接続する様子を
模式的に示した図である。
【図10】連続しない2つの動作ユニットを接続する例
を模式的に示した図である。
【図11】連続しない2つの動作ユニットを接続する他
の例を模式的に示した図である。
【図12】動作ユニットを生成するための処理手順をフ
ローチャートの形式で示した図である。
【図13】安定化処理のために導入される、脚式移動ロ
ボット100の線形且つ非干渉の多質点近似モデルを示
した図である。
【図14】図13に示した多質点モデルの腰部周辺の拡
大図である。
【図15】脚式移動ロボット100において安定歩行可
能な腰、体幹、下肢運動を生成するための処理手順の一
例を示したフローチャートである。
【図16】脚式移動ロボット100において安定歩行可
能な腰、体幹、下肢運動を生成するための処理手順の一
例を示したフローチャートである。
【図17】脚式移動ロボット100において安定歩行可
能な腰、体幹、下肢運動を生成するための処理手順の他
の例を示したフローチャートである。
【図18】脚式移動ロボット100において安定歩行可
能な腰、体幹、下肢運動を生成するための処理手順の他
の例を示したフローチャートである。
【図19】静的姿勢のみを受けつけるシステムにおいて
連続する2つの動作ユニットを接続する様子を模式的に
示した図である。
【図20】静的姿勢のみを受けつけるシステムにおいて
連続しない2つの動作ユニットを接続する様子を模式的
に示した図である。
【図21】関節における加速度若しくは角加速度の連続
性を考慮して動作ユニットを接続した場合におけるロボ
ットの機体のZMP位置のX方向及びY方向の変動量を
示したチャートである。
【図22】関節における加速度若しくは角加速度の連続
性を考慮して動作ユニットを接続した場合におけるロボ
ットの機体のZMP位置のX方向及びY方向の変動量を
示したチャートである。
【図23】関節における位置若しくは角度、速度若しく
は角速度の連続性だけを考慮して動作ユニットを接続し
た場合におけるロボットの機体のZMP位置のX方向及
びY方向の変動量を示したチャートである。
【図24】関節における位置若しくは角度、速度若しく
は角速度の連続性だけを考慮して動作ユニットを接続し
た場合におけるロボットの機体のZMP位置のX方向及
びY方向の変動量を示したチャートである。
【図25】関節における位置若しくは角度、速度若しく
は角速度の連続性だけを考慮して動作ユニットを接続し
た場合と、関節における加速度若しくは角加速度の連続
性を考慮して動作ユニットを接続した場合とを、動作ユ
ニットの接続点におけるZMP位置のX方向の変動量を
拡大して比較したチャートである。
【符号の説明】
1…頭部,2…首関節ヨー軸 3…首関節ピッチ軸,4…首関節ロール軸 5…体幹ピッチ軸,6…体幹ロール軸 7…体幹ヨー軸,8…肩関節ピッチ軸 9…肩関節ロール軸,10…上腕ヨー軸 11…肘関節ピッチ軸,12…前腕ヨー軸 13…手首関節ピッチ軸,14…手首関節ロール軸 15…手部,16…股関節ヨー軸 17…股関節ピッチ軸,18…股関節ロール軸 19…膝関節ピッチ軸,20…足首関節ピッチ軸 21…足首関節ロール軸,22…足部(足底) 30…頭部ユニット,40…体幹部ユニット 50…腕部ユニット,51…上腕ユニット 52…肘関節ユニット,53…前腕ユニット 60…脚部ユニット,61…大腿部ユニット 62…膝関節ユニット,63…脛部ユニット 80…制御ユニット,81…主制御部 82…周辺回路 91,92…接地確認センサ 93…姿勢センサ 100…脚式移動ロボット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 健蔵 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 山口 仁一 東京都日野市多摩平5−14−38 Fターム(参考) 3C007 AS36 CS08 WA03 WA13 WB05 WB07

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも複数本の可動脚を備えた多関節
    構成の脚式移動ロボットの動作制御装置であって、 各関節の時系列的な動作を記述した動作ユニットを用い
    て行動シーケンスを生成する行動シーケンス生成部と、 該生成された行動シーケンスに従って、前記の各関節の
    動作を制御する運動制御部と、を備え、 前記動作ユニットは、該動作ユニットの動作開始並びに
    動作終了の各端点における各関節の少なくとも加速度若
    しくは関節角加速度を含んだ動的基本姿勢と、両端の動
    的基本姿勢の間を接続する1以上の運動姿勢とで構成さ
    れる、ことを特徴とする脚式移動ロボットの動作制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記行動シーケンス生成部は、2つの動作
    ユニットを接続する際には、各動作ユニットの接続側の
    各端点における動的基本姿勢が持つ少なくとも加速度若
    しくは関節角加速度の連続性を考慮する、ことを特徴と
    する請求項1に記載の脚式移動ロボットの動作制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記行動シーケンス生成部は、2つの動作
    ユニットを接続する際には、各動作ユニットの接続側の
    各端点における少なくとも加速度若しくは関節角加速度
    の連続性を考慮し、各動的基本姿勢どうしが不連続であ
    る場合には連続性を補償する動的基本姿勢を該動作ユニ
    ット間に挿入する、ことを特徴とする請求項1に記載の
    脚式移動ロボットの動作制御装置。
  4. 【請求項4】前記行動シーケンス生成部は、2つの動作
    ユニットを接続する際には、各動作ユニットの接続側の
    各端点における動的基本姿勢が持つ少なくとも加速度若
    しくは関節角加速度の連続性を考慮し、各動的基本姿勢
    どうしが不連続である場合には連続性を補償する1以上
    の運動姿勢を該動作ユニット間に挿入する、ことを特徴
    とする請求項1に記載の脚式移動ロボットの動作制御装
    置。
  5. 【請求項5】前記行動シーケンス生成部は、2つの動作
    ユニットを接続する際には、各動作ユニットの接続側の
    各端点における動的基本姿勢が持つ少なくとも加速度若
    しくは関節角加速度の連続性を考慮し、各動的基本姿勢
    どうしが不連続である場合には連続性を補償する動作ユ
    ニットを該動作ユニット間に挿入する、ことを特徴とす
    る請求項1に記載の脚式移動ロボットの動作制御装置。
  6. 【請求項6】さらに、動的基本姿勢を1以上の静的な姿
    勢データに変換する姿勢データ変換部を備え、 前記運動制御部は、静的な姿勢データに基づいて各関節
    の動作を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の
    脚式移動ロボットの動作制御装置。
  7. 【請求項7】少なくとも複数本の可動脚を備えた多関節
    構成の脚式移動ロボットの動作制御方法であって、 各関節の時系列的な動作を記述した動作ユニットを用い
    て行動シーケンスを生成する行動シーケンス生成ステッ
    プと、 該生成された行動シーケンスに従って、前記の各関節の
    動作を制御する運動制御ステップと、を備え、 前記動作ユニットは、該動作ユニットの動作開始並びに
    動作終了の各端点における各関節の少なくとも加速度若
    しくは関節角加速度を含んだ動的基本姿勢と、両端の動
    的基本姿勢の間を接続する1以上の運動姿勢とで構成さ
    れる、ことを特徴とする脚式移動ロボットの動作制御方
    法。
  8. 【請求項8】前記行動シーケンス生成ステップでは、2
    つの動作ユニットを接続する際には、各動作ユニットの
    接続側の各端点における動的基本姿勢が持つ少なくとも
    加速度若しくは関節角加速度の連続性を考慮する、こと
    を特徴とする請求項7に記載の脚式移動ロボットの動作
    制御方法。
  9. 【請求項9】前記行動シーケンス生成ステップでは、2
    つの動作ユニットを接続する際には、各動作ユニットの
    接続側の各端点における動的基本姿勢が持つ少なくとも
    加速度若しくは関節角加速度の連続性を考慮し、各動的
    基本姿勢どうしが不連続である場合には連続性を補償す
    る動的基本姿勢を該動作ユニット間に挿入する、ことを
    特徴とする請求項7に記載の脚式移動ロボットの動作制
    御方法。
  10. 【請求項10】前記行動シーケンス生成ステップでは、
    2つの動作ユニットを接続する際には、各動作ユニット
    の接続側の各端点における動的基本姿勢が持つ少なくと
    も加速度若しくは関節角加速度の連続性を考慮し、各動
    的基本姿勢どうしが不連続である場合には連続性を補償
    する1以上の運動姿勢を該動作ユニット間に挿入する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の脚式移動ロボットの
    動作制御方法。
  11. 【請求項11】前記行動シーケンス生成ステップでは、
    2つの動作ユニットを接続する際には、各動作ユニット
    の接続側の各端点における動的基本姿勢が持つ少なくと
    も加速度若しくは関節角加速度の連続性を考慮し、各動
    的基本姿勢どうしが不連続である場合には連続性を補償
    する動作ユニットを該動作ユニット間に挿入する、こと
    を特徴とする請求項7に記載の脚式移動ロボットの動作
    制御方法。
  12. 【請求項12】さらに、動的基本姿勢を1以上の静的な
    姿勢データに変換する姿勢データ変換ステップを備え、 前記運動制御ステップでは、静的な姿勢データに基づい
    て各関節の動作を制御する、ことを特徴とする請求項7
    に記載の脚式移動ロボットの動作制御方法。
  13. 【請求項13】少なくとも複数本の可動脚を備えた多関
    節構成の脚式移動ロボットにおける各関節の時系列的な
    動作を記述した動作ユニットを生成する動作ユニット生
    成方法であって、 動作ユニットの両端点における各関節の少なくとも加速
    度若しくは関節角加速度を記述した動的基本姿勢の仮設
    定、並びに安定化条件の設定を行うステップと、 動作ユニット内で両端点の動的基本姿勢の間に挿入され
    る各運動姿勢の仮設定を行うステップと、 仮設定された動的基本姿勢を持つ動作ユニットの運動パ
    ターンの安定化処理を行うステップと、を具備すること
    を特徴とする脚式移動ロボットのための動作ユニット生
    成方法。
  14. 【請求項14】動的基本姿勢を含む動作ユニットを、少
    なくとも3つ以上の静的基本姿勢により構成される静的
    基本姿勢ユニットに変換して代替するステップをさらに
    備える、ことを特徴とする請求項13に記載の脚式移動
    ロボットのための動作ユニット生成方法。
  15. 【請求項15】動作ユニットの運動パターンの安定化処
    理を行うステップは、(a)該動作ユニットを実現する
    ための足部運動、体幹運動、上肢運動、腰部の姿勢及び
    高さを設定するサブステップと、(b)前記サブステッ
    プ(a)により設定された足部運動に基づいてZMP軌
    道を設定するサブステップと、(c)前記サブステップ
    (b)により設定されたZMP上でモーメントが釣り合
    う腰部運動の解を求めるサブステップと、を備えること
    を特徴とする請求項13に記載の脚式移動ロボットのた
    めの動作ユニット生成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003020476A1 (fr) * 2001-08-29 2003-03-13 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Dispositif de commande a distance pour robot mobile bipede
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