JP2002204695A - ヒト前立腺特異的還元酵素 - Google Patents

ヒト前立腺特異的還元酵素

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JP2002204695A JP2002008872A JP2002008872A JP2002204695A JP 2002204695 A JP2002204695 A JP 2002204695A JP 2002008872 A JP2002008872 A JP 2002008872A JP 2002008872 A JP2002008872 A JP 2002008872A JP 2002204695 A JP2002204695 A JP 2002204695A
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ピーター・エル・ハドソン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前立腺癌の一層特異的かつ高感度な診断のた
めの手段を提供する。 【解決手段】 ヒト前立腺特異的還元酵素ポリペプチド
およびそのようなポリペプチドをコードするポリヌクレ
オチド、および組換え技術によってそのようなポリペプ
チドを調製する方法。このようなポリヌクレオチドを前
立腺癌の診断マーカーとしておよび前立腺癌が転移して
いるかどうかを決定する試薬として利用する方法。前立
腺癌細胞を標的とし前立腺癌ワクチンの位置部として使
用するヒト前立腺特異的還元酵素ポリペプチドに特異的
な抗体。該ポリペプチドのアゴニストおよびアンタゴニ
ストのスクリーニング方法および該アンタゴニストの治
療的使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規に同定されたポ
リヌクレオチド、そのようなポリヌクレオチドによりコ
ードされたポリペプチドおよびそのようなポリヌクレオ
チドおよびポリペプチドを前立腺癌の存在および前立腺
癌の転移を検出するための診断アッセイの一部として使
用することに関する。本発明のポリヌクレオチドおよび
ポリペプチドはヒト前立腺特異的還元酵素であり、以後
時に「PSR」として称する。
【0002】
【従来の技術】前立腺の癌腫は多様な処置の結果を評価
することにおける健全な治療決定を非常に困難にする予
測不能の疾患として長い間考えられてきた。前立腺癌は
潜在的致死性ヒト悪性腫瘍の間では、癌として認識可能
な組織的変化の広範な普及と臨床的疾患の非常に低い普
及といった広範な矛盾がある点で独特である。前立腺の
アデノカルシノーマは潜伏性および臨床的形態に存在す
るという概念は疫病学的、病理学的および臨床的証拠に
より支持されている。前立腺癌のこれらの多様な兆候は
構造および細胞学的特徴にあるが、それらは互いに障害
の量、程度および侵入程度のようなある種の病理学的特
徴によりある程度まで区別されることができる。
【0003】前立腺癌は米国人男性の間で最もありふれ
ている癌であり、唯一肺癌のみが該癌より癌による死亡
が高い(ボーリング(Boring, C. C.)、Cancer Statis
tics、41:19−36(1991))。年齢特異的な
死亡率は過去50年をかけてゆっくりと増加しており、
米国黒人男性においては白人男性においてみられる率の
ほぼ2倍である(カーター(Carter, H. B.)、Prostat
e、16:39−48(1990))。前立腺癌は55
歳より高齢の男性における死亡全体のほぼ3%である
(ジードマン(Seidman, H.)ら、Probabilities of Ev
entually Developing or Dying of Cancer-United Stat
es、35:36−56(1985))。前立腺癌の発生
は他の癌より年齢と共により一層急速に増加し、米国人
男性の平均年齢が上昇しているので、前立腺癌を罹患し
ている患者数はこれからの10年間で劇的に増加すると
予期される。
【0004】前立腺癌の男性の約30%は診断時に遠位
に転移が見られる(シュミット(Schmidt, J. D.)ら、
J. Urol.、136:416−421(1986)。ホル
モン操作(アンドロゲン除去)に対する印象的な症状の
応答にもかかわらず、これらの患者の生存率はみじめな
ものである:その生存期間の中央値は3年より短い(ア
イアー(Eyar, D. P.)、ウロロジック・パソロジー(Ur
ologic Pathology):ザ・プロステート(The Prostat
e)、フィラデルフィア、PA、リー・アンド・フェビ
ガー(Lea and Febiger)、241−267(197
7))。5年間までに75%を越える人々が、10年間
までに90%を越える患者がその癌により死亡している
(シルバーバーグ(Silverberg, E.)、Cancer、60:
692−717(1987)(Suppl.))。
【0005】前立腺癌に伴う問題は、前立腺癌の多くの
形態が潜在性であること、言い換えると、検出が困難で
あることである。前立腺癌の臨床症状が全くない50歳
を越える男性のうちの約30%には前立腺内に癌を宿し
ている(マクニール(McNeal, J. E.)ら、Lancet Janu
ary、11:60−63(1986))。この剖検にお
ける前立腺癌の顕著に高い普及はその他の器官において
見られず、それにより人類において最も共通の悪性腫瘍
とさせている(ドーム(Dhom, G.)、J. Cancer Res. C
lin. Oncol.、106:210−218(198
3))。潜在的な癌が、完全な悪性腫瘍発現にすべてで
はないにせよ、いくつかの段階を通して進行するという
前立腺癌の病理発生における多段階プロセスの概念は強
く支持されている(アッター(Utter, H. B.)ら、J. Ur
ol.、143:742−746(1990)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前立腺癌の初期決定お
よび特徴付けに関する多様な技術はあるが、しかしなが
ら、それらのうちのひとつもいかなる問題を解決してい
ない。前立腺癌は殆ど初期症状がない悪評高い無症状疾
患である。襄排出障害に関する症状は50歳を越える男
性に共通に見られるものであり、しばしば良性の前立腺
過形成(BPH)のためである。
【0007】直腸内指診検査(DRE)は伝統的に前立
腺癌の検出の最も正確な試験であると認識されている。
DREは他の利用可能な多様な研究試験より、一層感度
が高く、一層特異的であり、ついで利用できる実験室で
の多様な試験より一層有効性を有するものであると示さ
れているが、しかしながらこれらの研究試験のうちで今
日使用されるものは殆どない(ギナン(Guinan, P.)
ら、N. Engl. J. Med.、303:499−503(1
980))。DREにより検出される癌は比較的末期で
あり、DREにより推定される癌の大きさと実際に存在
する正確な大きさの間の相関は弱いものでしかない。最
も重大なDREの限界は、その感度の欠如である(偽陰
性の結果)。例えば、癌を示唆する明瞭な異常が全くな
い患者における良性の前立腺肥大に関して行われた経尿
道的切除の約10%から20%は前立腺癌の発生を網羅
していない。スクリーニング研究において見られる22
のうちのわずか12をDREは検出するが、一方で直腸
横断エコー(transrectal ultrasonography)(TRU
S)は20である(リー(Lee, F.)ら、Radiology、1
68:389−394(1988))。従って、DRE
は比較的感度が低く、非特異的である。触知により検出
された癌は比較的大きく、発達後期であり、もはや治療
不可能であり、いくつかは非常に小さく臨床的に重要で
はない癌である。
【0008】前立腺癌を有する患者は前立腺特異的抗原
レベルが上昇している。PSAレベル4.0〜10.0ng
/mlを有する男性の26%において癌が検出された。血
清PSAレベルは一般的に大きさ、臨床的段階、前立腺
癌の病理学的段階に相関を示すが、所定の大きさまたは
段階に関連したPSA値は広範囲に存在する(ハドソン
(Hudson, M. A.)、J. Urol.142:1011−10
17(1989))。しかしながらPSAは個々の患者
において癌の特徴の予兆ではない。PSAのレベルが1
0.0ng/mlより高いならば、患者のうちの57%〜9
2%が局所に進行した癌を有するであろう。故に、一層
特異的であり、10ng/mlより高いPSAレベルを用い
ることは初期検出に有効な技術を提供しない。初期検出
についてこの血清マーカーを使用する他の理論的な制限
が存在する。通常の血清PSAレベルは癌の診断を排除
しない。偽陰性の結果は共通であり、前立腺癌のために
放射線による前立腺切除で処置した男性の1/3は通常
の血清PSAレベルを有する。偽陽性の結果もまた、P
SAレベルがしばしばBPHまたは前立腺炎などの良性
の症状を有する男性において上昇するから共通である。
要約すると、PSAレベルは前立腺癌の初期検出におい
て非常に有用であり、特にDREまたはTRUSと一緒
の場合には有用である。しかしながらPSAレベル検出
は、存在するものが癌であってBPHまたは前立腺炎で
ないことを確実にするためにDREまたはTRUSと組
み合わせて使用されなければない。
【0009】TRUSの導入は、前立腺の内部の解剖学
的構造および病理を理解する有効な方法を提供した。T
RUSはいくつかの大きな連続において前立腺癌をスク
リーニングするのに使用され、DREに比較して検出を
増加することを矛盾なく示す。TRUSは骨盤領域のエ
コーを行い、おそらく、前立腺癌の初期検出における最
も重要なTRUSの使用は前立腺の直接的針生検の指針
としている(リーら、Radiology、170:609−6
15(1989))。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様により、
宿主由来のサンプル中の特異的な核酸配列の存在を決定
することにより前立腺癌の転移を診断する方法および手
順を提供する。本発明の他の態様により、宿主由来の生
物学的サンプル中のPSRタンパク質のレベルの変化を
決定する(PSRタンパク質の上昇レベルは前立腺疾患
の診断を示す)ことにより前立腺障害を診断する方法お
よび手順を提供する。本発明の他の態様により、本発明
の前立腺特異的還元酵素遺伝子およびポリペプチドに特
異的にハイブリダイズするのに十分長い核酸分子を有す
る核酸プローブもまた提供する。
【0011】本発明のさらに別の態様により、前立腺特
異的還元酵素ポリペプチドである新規ポリペプチドなら
びにその生物学的に活性であり診断学的または治療学的
に有用な断片、類似体および誘導体を提供する。本発明
の別の態様によりmRNAs、DNAs、cDNAs、ゲノ
ムDNAsを含むヒトPSRタンパク質をコードする単
離した核酸分子ならびにその生物学的に活性であり、診
断学的または治療学的に有用な断片、類似体および誘導
体を提供する。本発明のさらに別の態様により、ヒト前
立腺特異的還元酵素核酸配列を含む組換え原核生物およ
び/または真核生物宿主細胞を、該タンパク質の発現を
促進し、ついで該タンパク質を回集する条件下で培養す
ることを含む、組換え技術によりこのようなポリペプチ
ドを産生する工程を提供する。
【0012】本発明のさらに別の態様により、このよう
なポリペプチドに特異的な抗体を提供する。本発明の別
の態様により、本発明のPSRポリペプチドを用いて化
合物をスクリーニングする方法、例えば該ポリペプチド
と相互作用するアンタゴニストおよび/またはアゴニス
トおよび抗体をスクリーニングする方法を提供する。本
発明のさらに別の態様によりこのようなポリペプチドに
対するアンタゴニストを提供し、例えば前立腺癌の処置
においてこのようなポリペプチドの作用を抑制するのに
使用する。本発明のこれらおよび他の態様は本明細書の
教示から当業者には明らかである。
【0013】本発明の一態様により、宿主内の前立腺癌
の微小転移(micrometastases)を検出する診断アッセ
イを提供する。本出願人は本発明の論拠を任意の特定の
科学的理論に制限することを望んではないが、宿主の細
胞中のPSRをコードするmRNAの存在は前立腺由来
の他のものより一層、前立腺癌の転移の指標である。こ
れは、PSR遺伝子は身体全ての細胞中で見られるが、
そのmRNAへの転写およびコードされたポリペプチド
の発現は正常個体の前立腺に制限される。しかしなが
ら、前立腺癌が存在するならば、前立腺癌細胞は癌から
他の細胞へと移動し、これら他の細胞は積極的にPSR
遺伝子を転写および発現し、mRNAが存在するように
なる。この細胞中のmRNAまたは発現したタンパク質
の検出は前立腺からのものである他、前立腺癌の転移の
指標である。
【0014】このような診断アッセイにおいて、前立腺
以外の組織からのサンプル中の核酸配列を増幅して検出
する。そのサンプルには核酸または核酸の混合物を含
み、少なくとも1つのPSRポリペプチドをコードする
配列を含むと考えられるものを含む。従って、例えば、
細胞中の特異的なmRNAの存在を決定するアッセイの
形態において最初にRNAが該細胞から単離される。血
液、尿、唾液、組織生検および剖検物質などの細胞から
得られたサンプル中に特異的な核酸配列が存在すること
を決定する、当該技術分野において良く知られる多数の
方法がある。前立腺以外の細胞から得られたサンプル中
のPSR遺伝子から転写されたmRNAを検出するアッ
セイの使用は本明細書の教示から当業者の範囲内でよく
行われている。
【0015】mRNAの単離には、細胞を破壊し、分画
遠心を行うことにより、総細胞RNAを単離することを
含む。一度総RNAが単離されると、mRNAは、その
3'端にて各真核生物mRNA分子に実質的に見られるポ
リAテールとして当業者に知られるアデニンヌクレオチ
ド残基を使用することによって単離される。デオキシチ
ミジン[オリゴ(dT)]のみからなるオリゴヌクレオチ
ドをセルロースに結合させ、小さいカラムにオリゴ(d
T)−セルロースを充填する。総細胞RNAの調製がこ
のようなカラムを通して行われると、mRNA分子はポ
リAテールによってオリゴ(dT)に結合し、一方で残り
のRNAはカラムを流れて行く。ついで結合したmRN
Asをカラムから溶出し収集する。
【0016】例えば、PSRなどの特定のタンパク質を
コードするmRNAを検出する1つの例には、収集したm
RNAsを、検出されるべきmRNAにハイブリダイズす
るよう常法により設計された遺伝子特異的オリゴヌクレ
オチドでスクリーニングすることを含む。プロービング
技術は当該技術分野においてよく知られており、プロー
ブの大きさは多様であるが、少なくとも15ヌクレオチ
ドの長さのプローブであることが好ましいと認識されて
いる。また、このようなプローブは、該プローブの同定
を容易にする分析的に検出可能な試薬で標識するのが好
ましいと認識されている。有用ではあるが、しかし制限
するものではない試薬としては、放射能、蛍光染料また
は検出可能な産物の形成を触媒することができる酵素で
ある。
【0017】特定のmRNA配列を検出するための他の
方法は、逆転写酵素とともにポリメラーゼチェインリア
クション(PCR)を利用する。PCRはDNAまたは
RNA伸長の特異的な増幅に非常に強力な方法である
(サイキ(Saiki)ら、Nature、234:163−16
6(1986))。この技術の一つの応用は、核酸プロ
ーブ技術においてコピー数の少ない核酸配列を検出可能
なレベルまでにするためのものである。この方法の多数
の診断学的、科学的応用はアーリッヒ(H. A. Erlich)
(編)により、PCRテクノロジー−プリンシプルズ・ア
ンド・アプリケーションズ・フォー・DNAアンプリフ
ィケーション(PCR Technology-Principles and App
lications for DNA Amplification)、ストックトンプ
レス(Stockton Press)、USA、1989に、および
アイニス(M. A. Inis)によりPCRプロトコールズ
(PCR Protocols)、アカデミックプレス(Academic
Press)、サンディエゴ、USA、1990に記載され
ている。RT−PCRはいわゆる逆転写酵素とPCRの
組合せである。逆転写酵素は対応するmRNA分子からc
DNA分子を産生する酵素である。これはPCRが核酸
分子特にDNAを増幅するので重要であり、このDNA
は宿主由来の身体サンプルから分離したmRNAから産
生されるものである。
【0018】RT−PCR診断アッセイの例には、宿主
の組織からサンプルを取り出すことにかかわる。このよ
うなサンプルは組織(前立腺以外の組織)からのもので
あり、そのサンプルから総RNAを抽出し、ついで総R
NAのPSR RT−PCRを行い、ついでアガロース
ゲル上でそのPCR産物を電気泳動する。RT−PCR
に使用したオリゴヌクレオチドプライマーは長さ16〜
50ヌクレオチド塩基および好ましくは16〜30ヌク
レオチド塩基であった。PSR mRNA配列の任意のセ
グメントがオリゴヌクレオチドを生産するのに使用され
る。このやり方で、一度配列がPCRを使用して増幅さ
れるとゲノムDNAは1.2%のアガロースゲル上での
電気泳動後に異なるサイズのバンドが現れるので、PS
R mRNAから区別される。約1.2kbのバンドである
ゲノムDNAの存在は、転移に関する負の表示であると
解釈される。しかしながら、一層小さなバンドはmRN
Aが存在することを示しており、それはPSR遺伝子が
積極的に転写されていることを意味し、このことが今度
は前立腺細胞が血液中を循環し、おそらく転移している
ことを示している。
【0019】サンプル中の特定のRNAを検出する他の
例は、逆転写酵素の使用によって検出されるべきmRN
Aに対応するcDNA分子を産生することに関係し、つ
いでその後、そのcDNA分子をベクターにクローニン
グしてライブラリーを調製することに関する。このよう
な方法はプラスミドで細菌細胞を形質転換し、細胞を増
殖に必要な栄養分および選択に必要な適切な抗生物質を
含むアガープレートの上に撒くことに関係する。このや
り方で、収集した画分からのmRNAsのすべてを細菌に
形質転換し、個々のコロニーにプレートアウト(plate
out)した。そのmRNAは多様な方法によりライブラリ
ーから検出された。例えば核酸プローブは目的のDNA
配列を運ぶクローンを位置付けるのに使用される。この
ような方法において、ライブラリーの複製をニトロセル
ロースフィルター上に調製した。このプロセスは各コロ
ニーの位置をこれらのニトロセルロースに移す。検出さ
れるべきmRNAに対応するcDNAに特異的な抗体と
ともに核酸プローブを有するこれらのニトロセルロース
レプリカをインキュベートすることによりスクリーニン
グを行う。
【0020】前立腺とは別に由来する細胞中のPSRか
ら転写されたmRNAの存在はまた、このような遺伝子
の発現産物を検出するアッセイの使用により決定され
る。従って、例えばこのようなアッセイはサンプル中に
含まれるmRNAからのcDNAを産生することに関係
し、ついでそれらから産生されたcDNAの発現産物を
検出することによって特異的なmRNAの存在を決定す
る。このような方法において、cDNAsは、そのcDN
Aを発現ベクターと名付けられた適切に構築されたプラ
スミドにクローニングした後、細菌中で遺伝子産物を探
すことにより同定する。cDNAsはその発現を大腸菌
(E. coli)において促進させる領域内でこれらのベク
ターに挿入される。調節可能な細菌のプロモーターが使
用される。タンパク質は原核生物タンパク質からのアミ
ノ酸が真核生物タンパク質の一端に組み込まれた融合タ
ンパク質として発現される。融合タンパク質は対応する
真核生物タンパク質より細菌中で一層安定であり、それ
ゆえ、一層高いレベルで産生される。
【0021】mRNA配列を検出するための他の方法
は、所望のタンパク質を発現するクローンをつきとめ、
例えばPSRなどのタンパク質の機能をアッセイするこ
とである。PSRの放射線標識した基質をイン・ビトロ
で基質と結合することができるタンパク質を発現するク
ローンを同定するためのプローブとして使用する。クロ
ーニングされた遺伝子はまた、真核生物細胞にて機能的
なアッセイによって同定される。この技術は、関心のあ
るcDNAを発現する細胞の直接的な物理的選択を可能
にし、ついでこのcDNAを細胞から直接回収できる。
哺乳類遺伝子もまた、受容細胞においてその機能の遺伝
的選択によって単離することができる。
【0022】前立腺以外の細胞において対応するmRN
Aを産生するPSR遺伝子からの積極的な転写の存在は
転移した前立腺癌の存在の指標である。というのは、前
立腺癌細胞は一般的な循環器系に前立腺から移動するか
らである。従って、この現象は、転移した腫瘍に対し、
局在化されている腫瘍の処置方法は全く異なるので、重
要な臨床的示唆を有するかもしれない。末梢静脈血中の
PSR mRNAの存在は転移の指標である。上記のアッ
セイはまた、化学療法の前に保存された骨髄が前立腺癌
細胞の微小転移で汚染されていないかどうかを試験する
のに使用される。アッセイにおいて、骨髄からの血球を
上記のように単離し、処置し、この方法は保存された骨
髄が化学療法の後、なお移植のため生存可能であるかど
うかを決定することができる。
【0023】本発明はまた、診断的な遺伝子としてのP
SR遺伝子の使用にも関する。例えば、いくつかの疾患
は遺伝した欠陥遺伝子から生じる。DNAレベルにて遺
伝子における突然変異は多様な技術によって検出され
る。診断のために使用される核酸(ゲノムDNA、mR
NAなど)は、血液、尿、唾液、組織生検および剖検物
質などの前立腺以外の患者の細胞から得られる。該ゲノ
ムDNAは検出に直接的に使用され得て、または分析の
前にPCRを使用することによって酵素的に増幅され
る。RNAまたはcDNAはまた同様の目的のために使
用される。一例として、本発明の核酸に相補的であるP
CRプライマーは、PSR遺伝子突然変異を同定し、分
析するのに使用することができる。例えば、欠失および
挿入は、通常の遺伝子型に比較して、増幅された産物の
大きさにおける変化によって検出することができる。点
突然変異は、増幅したDNAを放射線標識したPSR遺
伝子RNA、または代わりに放射線標識したアンチセン
スDNA配列にハイブリダイズすることによって同定さ
れることができる。完全にマッチした配列はRNアーゼ
Aによる消化または融解温度における相違によってマッ
チしていない二重らせんから区別することができる。
【0024】参照遺伝子と「突然変異体」の間の配列の
差異は直接的なDNAシークエンシング方法によって明
らかにされる。さらに、クローニングされたDNAセグ
メントは特定のDNAセグメントを検出するプローブと
して使用することができる。この方法の感度はPCRと
組み合わすと非常に増大される。例えば、シークエンシ
ングプライマーは二本鎖PCR産物または修飾したPC
Rにより産生した一本鎖鋳型分子と共に使用される。配
列決定は、放射線標識したヌクレオチドでの従来手順ま
たは蛍光タグでの自動化シークエンシング手順によって
行われる。DNA配列の相違に基づいた遺伝的試験は、
変性試薬を使用するかまたは使用しないで、DNA断片
およびゲルの電気泳動移動度における変化の検出によっ
て達成される。小さな配列の欠失および挿入は、高解像
(high-resolution)ゲル電気泳動によって可視化され
る。異なる配列のDNA断片は異なるDNA断片の移動
度が特異的または部分的な融点に従って異なる位置でゲ
ル中で遅延される変性ホルムアミド濃度勾配ゲルで区別
され得る(例えば、マイヤーズ(Myers)ら、Science、
230:1242(1985))。さらに、配列の変化
は特に小さな欠失の場合、DNAの移動パターン中での
変化として検出される。
【0025】特定の位置における配列の変化はまた、R
NアーゼおよびS1保護または化学的開裂方法などのヌ
クレアーゼ保護アッセイによって明らかにされる(例え
ば、コットン(Cotton)ら、PNAS、USA、85:
4397−4401(1985))。従って、特定のD
NA配列の検出はハイブリダイゼーション、RNアーゼ
保護、化学的開裂、直接的DNAシークエンシングまた
は制限酵素の使用(例えば、制限断片長多型(RFL
P))およびサザンブロッティングなどの方法を用いて
達成される。
【0026】本発明の他の態様により、例えば癌などの
前立腺障害を前立腺以外の組織由来の生物学的サンプル
中のPSR産物の異常なレベルを決定することによって
診断する方法を提供する。宿主由来のサンプル中のPS
Rタンパク質のレベルを検出するために使用したアッセ
イは当業者によく知られており、ラジオイムノアッセ
イ、競合結合アッセイ、ウエスタンブロット分析、EL
ISAアッセイおよび「サンドイッチ」アッセイを含
む。生物学的サンプルには、以下に制限されるものでは
ないが、組織抽出物、細胞サンプルまたは生物学的液体
が含まれる。しかしながら生物学的サンプルは、前立腺
の組織または細胞を特に含まない。ELISAアッセイ
(コリガン(Coligan)ら、Current Protocols in Immu
nology、1(2)、第6章、1991)は最初にPSR
タンパク質に特異的な抗体、好ましくはモノクローナル
抗体を調製することを含む。さらに、リポーター抗体は
該モノクローナル抗体に対して調製される。リポーター
抗体には放射能、蛍光、または本例においては西洋ワサ
ビペルオキシダーゼ酵素などの検出可能な試薬を結合さ
せる。サンプルを宿主から除去し、例えばサンプル中の
該タンパク質をサンプル中で結合させるポリスチレン皿
などの固相支持体上でインキュベートする。該皿上の任
意の遊離のタンパク質結合部位を、ついでBSAのよう
な非特異的なタンパク質とインキュベートすることによ
って覆う。次に、モノクローナル抗体を皿の中でインキ
ュベートすると、その間にポリスチレン皿に結合したP
SRタンパク質にモノクローナル抗体が結合する。全て
の未結合モノクローナル抗体をバッファーで洗い流す。
西洋ワサビペルオキシダーゼに結合したリポーター抗体
を皿に入れると、PSRタンパク質に結合したモノクロ
ーナル抗体にリポーター抗体が結合する。結合していな
いリポーター抗体を洗い流す。ついでペルオキシダーゼ
基質をさらに加え、ついで所定の時間での発色量を標準
曲線に対して比較すると、患者のサンプルの所定量にお
いて存在するPSRタンパク質の量が測定される。
【0027】競合アッセイも使用でき、該アッセイで
は、PSRタンパク質に対する特異的抗体を固相支持体
に結合させ、標識されたPSRタンパク質および宿主由
来のサンプルを固相支持体に通過させ、例えば液体シン
チレーションクロマトグラフィーによって検出された標
識の量をサンプル中のPSRタンパク質の量に関連づけ
ることができる。「サンドイッチ」アッセイはELIS
Aアッセイと同様である。「サンドイッチ」アッセイに
おいて、PSRタンパク質を固相支持体を通過させ、固
相支持体に結合した抗体に結合する。ついで第二抗体を
PSRタンパク質に結合させる。第二抗体に特異的な標
識第三抗体を、ついで固相支持体に通過させ、第二抗体
に結合すると、その量を定量できる。
【0028】別法において、PSRタンパク質に対する
標識された抗体を使用する。1工程アッセイにおいて、
標的分子がもし存在するのであれば、固定化され、標識
された抗体とともにインキュベートする。標識した抗体
は固定化標的分子に結合する。非結合分子を洗浄して除
去した後、該サンプルを標識の存在に関してアッセイす
る。2工程のアッセイにおいては、固定化された標的分
子を未標識の抗体とインキュベートする。その標的分子
−標識抗体複合体は、もし存在するのであれば、ついで
未標識の抗体に特異的である第二の標識した抗体に結合
する。抗体を標識するのに使用されたマーカーの選択は
この応用に依存して多様である。しかしながら、マーカ
ーの選択は当業者には容易に決定できる。これらの標識
した抗体はイムノアッセイにてならびに該タンパク質の
存在を検出するための組織学的な応用において使用され
る。その標識された抗体はポリクローナルまたはモノク
ローナルである。
【0029】このようなPSRに特異的である抗体(例
えば、抗イデオタイプ抗体)は、しっかりとそこに結合
することによってPSRの作用を妨げ、それゆえ、前立
腺癌細胞の生存を妨害または排除するので前立腺癌ワク
チンとして使用されることができる。該抗体はまた、例
えば、前立腺癌細胞と接触させるとそれらを破壊する相
互作用薬剤をホーミングする方法において前立腺癌細胞
をターゲティングするのに用いることができる。これは
該抗体が前立腺において主として発現されるPSRに特
異的であり、かつ相互作用薬剤の抗体への結合が相互作
用薬剤を前立腺に直接もたらすことから真実である。
【0030】このタイプの抗体はまた、イン・ビボイメ
ージングを行うため使用され、例えば、骨盤領域および
前立腺のスキャンを容易にするために抗体を標識するこ
とによって行われる。イメージングの1つの方法には、
イメージしようとする前立腺の腫瘍細胞を検出可能なマ
ーカーで標識した抗−PSR抗体と接触させることを含
む。該方法は標識された抗体がPSRに結合するような
条件下で行われる。具体的な例において、該抗体は前立
腺、例えば前立腺癌細胞と相互作用し、そのように接触
すると、前立腺のイメージングおよび可視化が増強され
て、前立腺の疾患状態または非疾患状態の決定を可能に
するように蛍光を発する。PSRポリペプチドの量が上
昇しているかどうかを決定するために、上記の方法は健
常である、すなわち前立腺の障害を有さないことがわか
っている多数の宿主に対して行われてよい。ついでPS
Rポリペプチドの平均レベルを決定すると、これは標準
として働き、該標準に対してPSRポリペプチドの異常
な量のイン・ビボにおいての同定のために、PSRポリ
ペプチドレベルを測定することができる。
【0031】本発明の他の態様により、配列番号:2の
推定アミノ酸配列を有する成熟ポリペプチドまたは19
94年10月11日にATCC受託番号第75913号
として寄託されたクローンのcDNAによってコードさ
れる成熟ポリペプチドをコードする単離した核酸(ポリ
ヌクレオチド)を提供する。本発明のポリヌクレオチド
はヒト前立腺由来のcDNAライブラリーにおいて見い
出された。該PSR遺伝子は、前立腺において主として
発現し、本発明者らによってスクリーニングされたその
他のヒトのcDNA組織ライブラリーにおいては全く見
られなかった(下記表1参照)。PSRは316アミノ
酸残基のタンパク質をコードするオープンリーディング
フレームを含む。
【0032】表1:前立腺特異的遺伝子としてのPSR
の同定
【表1】
【0033】表1に示すように、3つの前立腺cDNA
ライブラリーを構築し、これら3つのライブラリーから
得られた多数のクローンをシークエンシングした。これ
らのライブラリーから同定されたクローンをヒト前立腺
cDNAライブラリー以外の300以上のヒトcDNAラ
イブラリーから得られた275,261の独立したcDN
Aクローンの同定を含むデータベースと比較した。表に
示されるように、ヒト前立腺特異的抗原(PSA)は正
常のヒト前立腺ライブラリーにおいて4回、ステージB
2のヒト前立腺癌ライブラリーにおいて7回、ついでス
テージCのヒト前立腺癌ライブラリーにおいて14回同
定された。ヒト前立腺酸性ホスファターゼ(PAP)は
正常のヒト前立腺ライブラリーにおいて13回、ステー
ジB2のヒト前立腺癌ライブラリーにおいて1回、つい
でステージCのヒト前立腺癌ライブラリーにおいて14
回同定された。本発明の前立腺特異的還元酵素は、ステ
ージB2のヒト前立腺癌ライブラリーにおいて3回、つ
いでステージCのヒト前立腺癌ライブラリーにおいて7
回同定され、最も顕著なことには、正常なヒト前立腺ラ
イブラリーにおいて、または非前立腺組織由来のライブ
ラリーにおいては全く同定されることがなく、このこと
により、前立腺障害のマーカーとして重要であることを
示している。
【0034】本発明のポリヌクレオチドはRNAまたは
DNAの形態であり、そのDNAにはcDNA、ゲノム
DNAおよび合成DNAが含まれる。該DNAは二本鎖
または一本鎖であり、一本鎖の場合には、コーディング
鎖または非コーディング鎖(アンチセンス)であってよ
い。成熟ポリペプチドをコードするコーディング配列は
配列番号:2に示されるコーディング配列または寄託さ
れたクローンの配列に同一であってよいし、または遺伝
的コードの重複性または縮重の結果コーディング配列が
配列番号:1または寄託されたcDNAのDNAと同一
の成熟ポリペプチドをコードする異なるコーディング配
列であってよい。
【0035】配列番号:2の成熟ポリペプチドまたは寄
託されたcDNAによってコードされる成熟ポリペプチ
ドをコードするポリヌクレオチドには以下が含まれる:
成熟ポリペプチドのコーディング配列のみ、または成熟
ポリペプチドのコーディング配列(および時にさらに別
のコーディング配列)および例えば、イントロンまたは
該成熟ポリペプチドのコーディング配列の5'および/
または3'の非コーディング配列などの非コーディング
配列。従って、「ポリペプチドをコードするポリヌクレ
オチド」なる語は、該ポリペプチドのコーディング配列
のみを含むかまたはコーディグおよび/または非コーデ
イング配列をさらに含むポリヌクレオチドを含む。
【0036】本発明はさらに、配列番号:2の推定アミ
ノ酸配列を有するポリペプチドまたは寄託されたクロー
ンのcDNAによってコードされるポリペプチドの断
片、類似体および誘導体をコードする上記のポリヌクレ
オチドの変異体にも関連する。該ポリヌクレオチドの変
異体は、天然に存在する該ポリヌクレオチドの対立遺伝
子変異体または天然には存在しない該ポリヌクレオチド
の変異体であってよい。従って、本発明は、配列番号:
2に示すのと同じ成熟ポリペプチド、または寄託された
クローンのcDNAによってコードされる同じ成熟ポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチド、ならびにその
ようなポリヌクレオチドの変異体が含まれ、これらの変
異体は、配列番号:2のポリペプチドまたは寄託された
クローンのcDNAによってコードされるポリヌクレオ
チドの断片、誘導体、または類似体をコードする。その
ようなヌクレオチド変異体には欠失変異体、置換変異体
および付加または挿入変異体が含まれる。
【0037】先に示したように、該ポリヌクレオチドは
配列番号:1に示すコーディング配列の天然に存在する
対立遺伝子変異体または寄託されたクローンのコーディ
ング配列の天然に存在する対立遺伝子変異体であるコー
ディング配列を有してよい。当該技術分野において公知
のように、対立遺伝子変異体は1またはそれ以上のヌク
レオチドの置換、欠失または付加(実質的にはコードす
るポリペプチドの機能を変えない)を有してよい別の形
のポリヌクレオチド配列である。本発明のポリヌクレオ
チドはまた、本発明のポリペプチドの精製を可能にする
マーカー配列にインフレームで融合したコーディング配
列を有してもよい。該マーカー配列は、細菌宿主の場合
には、マーカーに融合した成熟ポリペプチドの精製を提
供するためのベクター、好ましくはpQE−9ベクター
によって与えられるヘキサ−ヒスチジンタグであり、ま
たは例えば、哺乳動物宿主(例えば,COS−7細胞)
を使用する場合には、マーカー配列は、赤血球凝集素
(HA)タグであってよい。該HAタグはインフルエン
ザ赤血球凝集素タンパク質より得られるエピトープに対
応する(ウィルソン(Wilson, I.)ら、Cell、37:7
67(1984))。
【0038】本発明はさらに、配列間に少なくとも50
%、また好ましくは少なくとも70%の同一性がある場
合に、本明細書に記載の上記の配列にハイブリダイズす
るポリヌクレオチドに関する。本発明は特に、ストリン
ジェント条件下、上記のポリヌクレオチドにハイブリダ
イズするポリヌクレオチドに関する。本明細書で使用す
る場合、「ストリンジェント条件」という語は、配列間
に少なくとも95%、また好ましくは少なくとも97%
の同一性がある場合にのみ、ハイブリダイゼーションが
起こるであろうことを意味する。好ましい態様では、上
記のポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレ
オチドは、配列番号:1のcDNAまたは寄託されたc
DNAによりコードされる成熟ポリペプチドと同じ生物
学的機能または活性を実質的には保有するポリペプチド
をコードする。
【0039】本明細書で使用する寄託は、特許手続き上
の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の
約定の下に保持されるであろう。これらの寄託は、単に
当業者への便宜として与えられるものであって、寄託が
35 U.S.C.§112下に要求されることを承認す
るものではない。寄託された物質中に含まれるポリヌク
レオチドの配列、さらにまた、それによりコードされる
ポリペプチドのアミノ酸配列は、本明細書の一部を構成
して、本明細書中の配列のいずれかの記載と矛盾する際
は、いつでも制御している。寄託された物質を製造し、
使用し、または販売するには、実施許諾が要求され得
て、またそのような実施許諾は、ここでは付与されな
い。本発明はさらに、配列番号:2の推定アミノ酸配列
を有する、または寄託されたcDNAによりコードされ
るアミノ酸配列を有するPSRポリペプチド、さらには
また、そのようなポリペプチドの断片、類似体および誘
導体に関する。
【0040】配列番号:2のポリペプチドまたは寄託さ
れたcDNAによりコードされるポリペプチドに言及す
る場合、「断片」、「誘導体」および「類似体」という
語は、そのようなポリペプチドと実質的に同じ生物学的
機能または活性を保有するポリペプチドを意味する。従
って、類似体には、プロタンパク質部分を切断すること
により活性化して、活性な成熟ポリペプチドを製造する
ことができるプロタンパク質が含まれる。本発明のポリ
ペプチドは、組換えポリペプチド、天然ポリペプチドま
たは合成ポリペプチドであってよいが、組換えポリペプ
チドが好ましい。
【0041】配列番号:2のポリペプチドまたは寄託さ
れたcDNAによりコードされるポリペプチドの断片、
誘導体または類似体は、(i)1つまたはそれ以上のア
ミノ酸残基が保存または非保存アミノ酸残基(好ましく
は、保存アミノ酸残基)で置換されており、またそのよ
うな置換アミノ酸残基が遺伝コードによりコードされる
ものであってもよく、またはコードされたものでなくて
もよいもの、または(ii)1つまたはそれ以上のアミノ
酸残基に置換基が含まれるもの、または(iii)成熟ポ
リペプチドが、該ポリペプチドの半減期を増加させる化
合物(例えば、ポリエチレングリコール)のような他の
化合物と融合しているものであり得る。そのような断
片、誘導体および類似体は、本明細書中の教示から当業
者の範囲内であると思われる。
【0042】本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオ
チドは、単離された形で提供されるのが好ましく、好ま
しくは、均一となるまで精製される。「単離された」と
いう語は、物質がその元の環境(例えば、それが天然に
存在するなら、天然の環境)から除去されていることを
意味する。例えば、生きている動物にある天然に存在す
るポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されてい
ないが、天然の系における共存物質のいくつかまたは全
てから分離された同じポリヌクレオチドまたはポリペプ
チドは単離されている。そのようなポリヌクレオチドは
ベクターの一部であってよく、および/またはそのよう
なポリヌクレオチドまたはポリペプチドは組成物の一部
であってよく、それでいて、そのようなベクターまたは
組成物はその天然の環境の一部ではないという点で、な
お単離されている。
【0043】本発明はまた、本発明のポリヌクレオチド
が含まれるベクター、本発明のベクターで遺伝的に操作
された宿主細胞、および本発明のポリペプチドの組換え
技術による製造にも関する。宿主細胞は、例えば、クロ
ーニングベクターまたは発現ベクターであり得る本発明
のベクターで遺伝的に操作される(形質導入、または形
質転換、またはトランスフェクションされる)。該ベク
ターは、例えば、プラスミド、ウイルス粒子、ファージ
等の形であり得る。操作された宿主細胞は、プロモータ
ーを活性化し、形質転換体を選択し、またはPSR遺伝
子を増幅するのに適するよう改変された通常の栄養培地
で培養することができる。温度、pH等といったような
培養条件は、発現用に選択された宿主細胞で先に使用し
た培養条件であって、当業者に明らかであろう。
【0044】本発明のポリヌクレオチドは、ポリペプチ
ドを組換え技術により製造するのに使用することができ
る。従って、例えば、該ポリヌクレオチドを、ポリペプ
チドを発現するための様々な発現ベクターのいずれか1
つに含ませることができる。そのようなベクターには、
染色体DNA配列、非染色体DNA配列および合成DN
A配列、例えば、SV40の誘導体;細菌プラスミド;
ファージDNA;バキュロウイルス;酵母プラスミド;
プラスミドとファージDNAとの組み合わせから得られ
るベクター;ワクシニア、アデノウイルス、鶏痘ウイル
ス、仮性狂犬病といったようなウイルスDNAが含まれ
る。しかしながら、他のいずれのベクターも、それが宿
主中で複製可能であって、生存可能である限り、使用す
ることができる。
【0045】適当なDNA配列を様々な方法によりベク
ターに挿入することができる。一般には、DNA配列を
当該技術分野で公知の方法により適当な制限エンドヌク
レアーゼ部位に挿入する。そのような方法および他の方
法は、当業者の範囲内であると思われる。発現ベクター
中のDNA配列を、適当な発現調節配列(プロモータ
ー)に作動可能に連結して、mRNA合成を行わせる。
そのようなプロモーターの代表例として、以下のものが
挙げられる;LTRまたはSV40プロモーター、大腸
菌、lac、またはtrp、ファージラムダPプロモータ
ー、および原核もしくは真核細胞またはそれらのウイル
スでの遺伝子の発現を調節することが知られている他の
プロモーター。発現ベクターはまた、翻訳開始のための
リボソーム結合部位および転写ターミネーターも含む。
該ベクターはまた、発現を増幅するのに適当な配列も含
み得る。
【0046】さらに、発現ベクターは、真核細胞培養の
場合にはジヒドロ葉酸レダクターゼまたはネオマイシン
耐性といったようなまたは、大腸菌ではテトラサイクリ
ンまたはアンピシリン耐性といったような、形質転換さ
れた宿主細胞の選択のための表現型特性を与えるための
1つまたはそれ以上の選択可能なマーカー遺伝子を含む
のが好ましい。上記のような適当なDNA配列、さらに
はまた、適当なプロモーターまたは調節配列を含むベク
ターを、適当な宿主を形質転換するために使用して、そ
の宿主がタンパク質を発現するのを可能にすることがで
きる。適当な宿主の代表例として、以下のものが挙げら
れる:大腸菌、ストレプトマイセス(Streptomyces)、
サルモネラ・ティフィムリウム(Salmonella typhimuri
um)といったような細菌細胞;酵母のような真菌細胞;
ドロソフィラ(Drosophila) S2およびSf9といっ
たような昆虫細胞;CHO、COSまたはBowesメラノ
ーマといったような動物細胞;アデノウイルス;植物細
胞等。適当な宿主の選択は、本明細書中の教示から当業
者の範囲内であると思われる。
【0047】とりわけ、本発明にはまた、先に広く記載
した配列を1つまたはそれ以上含んでなる組換え構築物
も含まれる。そのような構築物は、本発明の配列が順方
向または逆方向で挿入されている、プラスミドまたはウ
イルスベクターといったようなベクターを含む。この実
施態様の好ましい側面では、該構築物はさらに、例え
ば、該配列に作動可能に連結したプロモーターなどの調
節配列を含む。適当なベクターおよびプロモーターが多
数、当業者に知られていて、市販されている。以下のベ
クターを例として挙げる。細菌用;pQE70、pQE
60、pQE−9(キアゲン(Qiagen))、pBS、p
D10、phagescript、psiX174、p
bluescript SK、pBSKS、pNH8
A、pNH16a、pNH18A、pNH46A(スト
ラタジーン(Stratagene));ptrc99a、pKK223
−3、pKK233−3、pDR540、pRIT5(ファ
ルマシア(Pharmacia))。真核生物用: pWLNEO、p
SV2CAT、pOG44、pXT1、pSG(ストラタジ
ーン)、pSVK3、pBPV、pMSG、pSVL(ファル
マシア)。しかしながら、他のいずれのプラスミドまた
はベクターも、それらが宿主中で複製可能であって、生
存可能である限り、使用することができる。
【0048】プロモーター領域は、CAT(クロラムフ
ェニコールトランスフェラーゼ)ベクターまたは選択マ
ーカーを有する他のベクターを用いて、いずれかの所望
の遺伝子から選択することができる。2つの適当なベク
ターは、PKK232−8およびPCM7である。個々
に名付けられた細菌プロモーターには、lacI、lacZ、
T3、T7、gpt、ラムダP、Pおよびtrpが含まれ
る。真核プロモーターには、CMV前初期(immediate e
arly)、HSVチミジンキナーゼ、初期および後期SV
40、レトロウイルス由来のLTRs、およびマウスの
メタロチオネイン−Iが含まれる。適当なベクターおよ
びプロモーターの選択は、十分、当業者のレベルの範囲
内である。
【0049】さらなる態様では、本発明は、上記の構築
物を含む宿主細胞に関する。そのような宿主細胞は、哺
乳動物細胞のような高等真核細胞、酵母細胞のような下
等真核細胞であり得、または該宿主細胞は、細菌細胞の
ような原核細胞であり得る。構築物の宿主細胞への導入
は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE
−デキストラン媒介トランスフェクションまたはエレク
トロポレーションにより行うことができる。(デイビス
(Davis, L.)、ディブナー(Dibner, M.)、バッテイ
(Battey, I.)、ベーシック・メソッズ・イン・モレキ
ュラー・バイオロジー(Basic Methods in Molecular B
iology)、(1986))。宿主細胞中の構築物を通常
の方法で使用して、組換え配列によりコードされる遺伝
子産物を製造することができる。あるいはまた、本発明
のポリペプチドは、従来のペプチド合成装置により合成
的に製造することができる。
【0050】成熟タンパク質は、適当なプロモーターの
調節下、哺乳動物細胞、酵母、細菌、または他の細胞中
で発現させることができる。そのようなタンパク質を、
本発明のDNA構築物から得られるRNAsを用いて製
造するために、無細胞翻訳系もまた使用することができ
る。原核および真核宿主で使用するのに適当なクローニ
ングおよび発現ベクターは、サンブルック(Sambrook)
ら、モレキュラークローニング(Molecular Clonin
g):ア・ラボラトリー・マニュアル(A Laboratory Ma
nual)、 第2版、コールド・スプリング・ハーバー(C
old Spring Harbor)、ニューヨーク、(1989)によ
り記載されており、この開示は、本明細書の一部を構成
する。
【0051】本発明のポリペプチドをコードするDNA
の高等真核生物による転写は、エンハンサー配列をベク
ターに挿入することにより増大する。エンハンサーは、
プロモーターに作用してその転写を増加させる、通常、
約10〜300bpの、DNAのシス作用性要素である。
例には、bp 100〜270の、複製開始点の後期側に
あるSV40エンハンサー、サイトメガロウイルス初期
プロモーターエンハンサー、複製開始点の後期側にある
ポリオーマエンハンサー、およびアデノウイルスエンハ
ンサーが含まれる。
【0052】通例、組換え発現ベクターには、複製開始
点および宿主細胞の形質転換を可能にする選択可能なマ
ーカー、例えば、大腸菌のアンピシリン耐性遺伝子なら
びにサッカロミセス・セレビシエ(S. cerevisiae) T
RP1遺伝子、および下流の構造配列の転写を行わせる
ために高度に発現される遺伝子から得られるプロモータ
ーが含まれるであろう。そのようなプロモーターは、と
りわけ、3−ホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)のよ
うな解糖系酵素、α因子、酸性ホスファターゼ、または
熱ショックタンパク質をコードするオペロンから得るこ
とができる。ヘテロロガス構造配列は、翻訳開始および
終結配列と共に、適当な相(phase)で集合する。場合に
より、そのヘテロロガス配列は、所望の特性、例えば、
発現された組換え生成物の安定化または精製の簡易化を
与えるN−末端同定ペプチドが含まれる融合タンパク質
をコードすることができる。
【0053】細菌で使用するのに有用な発現ベクター
は、所望のタンパク質をコードする構造DNA配列を、
作動可能なリーディング相にある適当な翻訳開始および
終結シグナルと機能的なプロモーターと共に挿入するこ
とにより構築される。そのようなベクターは、ベクター
の維持を確実なものとするために、また所望により、宿
主内での増幅を与えるために、1つまたはそれ以上の表
現型の選択可能なマーカーおよび複製開始点を含むであ
ろう。形質転換に適当な原核宿主には、大腸菌、バシラ
ス・サチリス(Bacillus subtilis)、サルモネラ・テ
ィフィムリウム、およびシュードモナス(Pseudomona
s)属、ストレプロマイセス属、ならびにスタフィロコ
ッカス(Staphylococcus)属の範囲内の様々な種が含ま
れるが、他のものもまた選択可能である。
【0054】代表的であるが、非限定的な例として、細
菌で使用するのに有用な発現ベクターは、周知のクロー
ニングベクター pBR322(ATCC 37017)の
遺伝要素を含んでなる市販のプラスミドから得られる、
選択可能なマーカーおよび細菌の複製開始点を含んでい
てよい。そのような市販のベクターには、例えば、pK
K223−3(ファルマシア・ファイン・ケミカルズ(P
harmacia Fine Chemicals)、ウプサラ(Uppsala)、ス
ウェーデン)およびGEM1(プロメガ・バイオテク(Pr
omega Biotec)、マディソン(Madison)、ウィスコン
シン、米国)が含まれる。これらのpBR322「骨核」部
分を適当なプロモーターおよび発現されるべき構造配列
と組み合わせる。
【0055】適当な宿主株を形質転換して、その宿主株
を適当な細胞密度までの増殖させた後、選択されたプロ
モーターを適当な方法(例えば、温度シフトまたは化学
誘導)により誘導して、細胞をさらなる期間培養する。
細胞を、一般的には、遠心分離により収集し、物理的ま
たは化学的方法により破壊して、その結果得られた粗製
の抽出物を更なる精製のために保有する。タンパク質の
発現に使用される微生物細胞は、凍結−解凍サイクル、
超音波処理、機械的破壊、または細胞溶解剤の使用を含
むいずれの従来法によっても破壊でき、そのような方法
は、当業者に周知である。
【0056】組換えタンパク質を発現させるために、様
々な哺乳動物細胞培養系もまた使用することができる。
哺乳動物発現系の例には、グルズマン(Gluzman)、Cel
l、23:175(1981)により記載されている、
サルの腎臓線維芽細胞のCOS−7系、および適合可能
なベクターを発現させることができる他の細胞系、例え
ば、C127、3T3、CHO、HeLaおよびBHK
細胞系が含まれる。哺乳動物発現ベクターは、複製開始
点、適当なプロモーターおよびエンハンサー、またいず
れかの必要なリボソーム結合部位、ポリアデニル化部
位、スプライスドナーおよびアクセプター部位、転写終
結配列、および5'に隣接する非転写配列もまた含むで
あろう。SV40のスプライシングから得られるDNA
配列、およびポリアデニル化部位を使用して、必要とさ
れる非転写遺伝要素を与えることができる。
【0057】PSRポリペプチドは、硫酸アンモニウム
またはエタノール沈澱、酸抽出、陰イオンまたは陽イオ
ン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマト
グラフィー、疎水的相互作用クロマトグラフィー、アフ
ィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイ
トクロマトグラフィー、およびレクチンクロマトグラフ
ィーが含まれる方法により、組換え細胞培養物から回収
して、精製することができる。必要に応じて、タンパク
質の再生工程を、成熟タンパク質の立体配置を完成する
のに使用することができる。最後に、高性能液体クロマ
トグラフィー(HPLC)を最終精製工程に使用すること
ができる。
【0058】本発明のポリペプチドは、天然に精製され
た産物、もしくは化学合成法の産物であり得るか、また
は原核もしくは真核宿主から(例えば、培養物中の細
菌、酵母、高等植物、昆虫および哺乳動物細胞によっ
て)組換え技術により製造することができる。組換え製
造方法で使用する宿主により、本発明のポリペプチド
は、グリコシル化され得るか、またはグルコシル化され
得ない。本発明のポリペプチドにはまた、最初のメチオ
ニンアミノ酸残基が含まれ得る。
【0059】本発明の他の態様により、PSRが還元酵
素であり、前立腺癌細胞の増殖に必要であるので、PS
Rを抑制する治療剤をスクリーニングするのに使用され
るアッセイを提供する。本発明は十分なアフィニティー
でPSRと複合体を形成してPSRの生物学的作用を妨
害する治療剤を選択する方法を開示する。該方法には多
様なアッセイが含まれ、PSRが支持体に固定化され、
PSRの天然の基質および標識した治療剤と同時かまた
は連続して接触させ、ついで該治療剤がその基質に対し
てPSRの結合を妨害するために十分なやり方において
天然の基質と有効に競合するかどうかを決定する競合ア
ッセイを含む。他の態様において、該天然の基質は標識
され、ついで該治療剤は標識されない。さらなる態様に
おいて、該基質は支持体に固定化され、ついで標識され
たPSRおよび治療剤(または標識されていないPSR
および標識された治療剤)の両方に接触させ、ついで基
質に結合したPSRの量が治療剤を添加しないアッセイ
と比較して減少したかどうかを決定する。該PSRは本
発明の抗PSR抗体で標識される。
【0060】このようなスクリーニングアッセイの他の
例において、PSRポリペプチドを発現する哺乳類細胞
または膜調製物を、同時の酸化および還元を行う要素、
例えば一緒になって水を形成する水素および酸素(その
際、水素は放射能、例えばトリチウムで標識できる)を
スクリーニングされるべき化合物の存在下、水素および
酸素が水を形成する酸化還元反応に有利な条件の下でイ
ンキュベートする。ついでこの相互作用を増強または阻
害する化合物の能力を測定する。PSRに対する潜在的
なアンタゴニストには、該ポリペプチドに結合する抗
体、すなわち上記のような抗イデオタイプ抗体または、
ある場合にはオリゴヌクレオチドを含む。
【0061】潜在的な他のPSRアンタゴニストはま
た、アンチセンス技術を用いて調製されたアンチセンス
構築物をも含む。アンチセンス技術は三重螺旋形成また
はアンチセンスDNAまたはRNA(その両者の方法は
ポリヌクレオチドをDNAまたはRNAに結合させるこ
と基礎としている)によって遺伝子発現を制御するのに
使用されることができる。例えば、該ポリヌクレオチド
配列の5'コーディング部位(本発明の成熟ポリペプチ
ドをコードする)は長さが約10から40塩基対のアン
チセンスRNAオリゴヌクレオチドを設計するのに使用
される。DNAオリゴヌクレオチドは転写に関与する遺
伝子の領域に相補的であるように設計され(三重螺旋−
リー(Lee)ら、Nucl. Acids Res.、6:3073(1
979);クーニー(Cooney)ら、Science、241:
456(1988);およびダーバン(Dervan)ら、Sc
ience、251:1360(1991)参照)、それに
よってPSRの転写および産生を妨害する。アンチセン
スRNAオリゴヌクレオチドはイン・ビボでmRNAに
ハイブリダイズし、mRNA分子のPSRポリペプチド
への翻訳を阻害する(アンチセンス−オカノ(Okan
o)、J. Neurochem.56:560(1991);オリ
ゴデオキシヌクレオチド・アズ・アンチセンス・インヒ
ビターズ・オブ・ジーン・エクスプレッション(Oligod
eoxynucleotidesasAntisense Inhibitors of Gene Expr
ession)、CRCプレス(CRC Press)、ボカ・レイ
トン(Boca Raton)、フロリダ(1988))。上記に
記載のオリゴヌクレオチドはまたアンチセンスRNAま
たはDNAがイン・ビボでPSRの産生を阻害するため
に発現されるように細胞に運搬されることができる。潜
在的なアンタゴニストにはまた、該ポリペプチドのよう
な活性部位に結合または該部位を占領することによって
活性部位が基質に接近できなくなり、通常の生物学的活
性が妨害されるような小分子を含む。基質に接近しにく
い活性部位を作成するものが含まれる。小分子の例には
これらに限られるものではないが、小ペプチドまたはペ
プチド様分子が含まれる。
【0062】該アンタゴニストは前立腺癌細胞の生存に
必要であるPSRの機能を抑制するため前立腺癌を治療
するのに使用される。該アンタゴニストは、例えば以下
に記載するような製薬学的に許容し得る担体と組み合わ
せて使用される。全長のPSR遺伝子の断片は、全長の
PSR遺伝子およびPSR遺伝子に高い類似性を有する
かまたは同様の生物学的活性を有する他の遺伝子を単離
するためのcDNAライブラリーのハイブリダイゼーシ
ョンプローブとして使用されてよい。このタイプのプロ
ーブは、例えば20〜2000塩基対の間であってよ
い。しかしながら、好ましくは、該プローブは30〜5
0塩基である。該プローブはまた、全長の転写物および
ゲノムクローンまたは調節領域およびプロモーター領
域、エクソンおよびイントロンを含む完全なPSR遺伝
子を含むクローンに対応するcDNAを同定するのに使
用されてよい。スクリーニングの例には、オリゴヌクレ
オチドプローブを合成するための公知のDNA配列を使
用することによってPSR遺伝子のコーディング領域を
単離することを含む。本発明の遺伝子の配列に相補的な
配列を有する標識したオリゴヌクレオチドはヒトcDN
A、ゲノムDNAまたはmRNAのライブラリーをスク
リーニングして該プローブがライブラリーのどのメンバ
ーにハイブリダイズするのかを決定するのに使用され
る。
【0063】PSRポリペプチドまたはアゴニストまた
はアンタゴニストは、適当な製薬学的担体と組み合わせ
て使用することができる。そのような組成物は、治療上
有効な量のポリペプチド、および製薬学上許容され得る
担体または賦形剤を含んでなる。そのような担体には、
これに限定されるものではないが、生理食塩水、緩衝生
理食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノ
ール、およびそれらの組み合わせが含まれる。その製剤
は、投与方法に適合すべきである。本発明はまた、本発
明の医薬組成物の成分を1つまたはそれ以上充填した、
1つまたはそれ以上の容器を含んでなる医薬品パックま
たはキットも提供する。そのような容器には、製薬学的
または生物学的製品の製造、使用または販売を規制する
政府当局により規定された形の通知を付してもよく、こ
の通知は、ヒトへの投与のための製造、使用または販売
の、該当局による承認を表わす。さらに、本発明のポリ
ペプチドは、他の治療化合物と共に使用することができ
る。
【0064】該医薬組成物は、経口、局所、静脈内、腹
腔内、筋肉内、皮下、鼻腔内、皮内経路といったような
便利な方法で投与することができる。製薬学的な組成物
は、特定の徴候を治療および/または予防するのに有効
な量で投与される。一般に、該組成物は、1日当たり少
なくとも約10μg/kg(体重)の量で投与され、たいて
いの場合、約8mg/kg(体重)を超えない量で投与される
であろう。たいていの場合、投与経路および症状等を考
慮に入れて、投与量は、毎日約10μg/kg〜約1mg/k
g(体重)である。該PSRポリペプチドおよびアゴニス
トおよびアンタゴニストはまた、しばしば「遺伝子治
療」と呼ばれる、そのようなポリペプチドのイン・ビボ
における発現により、本発明に従って使用してよい。
【0065】従って、例えば、患者由来の細胞を、エク
ス・ビボ(ex vivo)においてポリペプチドをコードす
るポリヌクレオチド(DNAまたはRNA)で操作した
後、操作した細胞を該ペプチドで処置すべき患者に与え
る。そのような方法は、当該技術分野で公知である。例
えば、本発明のポリペプチドをコードするRNAを含む
レトロウイルス粒子の使用によって、細胞を当該技術分
野で公知の方法により操作することができる。
【0066】同様に、例えば、当該技術分野で既知の方
法により、ポリペプチドのイン・ビボにおける発現のた
めに、細胞をイン・ビボにおいて操作することができ
る。当該技術分野において知られているように、細胞を
イン・ビボにおいて処理してポリペプチドをイン・ビボ
において発現させるために、本発明のポリペプチドをコ
ードするRNAを含むレトロウイルス粒子を製造するた
めのプロデューサー細胞を患者に投与することができ
る。そのような方法により本発明のポリペプチドを投与
するためのこれらの方法および他の方法は、本発明の教
示から当業者に明らかであろう。例えば、細胞を操作す
るための発現ビヒクルは、レトロウイルス以外のもの、
例えば、適当な運搬ビヒクルと組み合わせた後、細胞を
イン・ビボにおいて操作するために使用することができ
るアデノウイルスであってもよい。
【0067】本発明の配列はまた、染色体同定にも有益
である。該配列を個々のヒト染色体上の特定の位置に対
して特異的に標的化して、ハイブリダイズさせることが
できる。そのうえ、現在、染色体上の特定の部位を同定
する必要がある。実際の配列データ(反復多型性)に基づ
いた染色体マーキング試薬は、現在、染色体位置をマー
クするのにはほとんど利用できない。本発明によるDN
Aの染色体へのマッピングは、それらの配列を疾患関連
遺伝子と関係づける重要な第一段階である。簡単に言え
ば、cDNA由来のPCRプライマー(好ましくは、1
5−25bp)を調製することにより、配列を染色体にマ
ップすることができる。該遺伝子の3'非翻訳領域のコ
ンピューター分析を使用して、ゲノムDNA中の1を越
えるエクソンにまたがらないプライマーを迅速に選択す
ることから、増幅過程を複雑なものとする。ついで、こ
れらのプライマーを、個々のヒト染色体を含む体細胞ハ
イブリッドのPCRスクリーニングに使用する。プライ
マーに対応するヒト遺伝子を含むハイブリッドのみが、
増幅された断片を与えるであろう。
【0068】体細胞ハイブリッドのPCRマッピング
は、特定のDNAを特定の染色体に帰属させるための迅
速な方法である。同じオリゴヌクレオチドプライマーを
用いての本発明を利用して、サブローカリゼーション
は、具体的な染色体または大きいゲノムクローンのプー
ル由来の断片のパネルを用いる類似の方法で達成するこ
とができる。その染色体へマップするのに同様に利用す
ることができる他のマッピング方法には、イン・サイチ
ュ(in situ)ハイブリダイゼーション、標識化フロー
−ソーティッド(flow−sorted)染色体を用いてのプレス
クリーニング、および染色体特異的cDNAライブラリ
ーを構築するためのハイブリダイゼーションによるプレ
セレクションが含まれる。
【0069】cDNAクローンの中期染色体スプレッド
(spread)への蛍光イン・サイチュハイブリダイゼーシ
ョン(FISH)を利用して、正確な染色体位置を一工程
で与えることができる。この技術は、わずか500また
は600塩基の短いcDNAで利用することができる;
しかしながら、2,000 bpより大きいクローンは、
簡単な検出に関して十分なシグナル強度を有する独特の
染色体の位置に結合しやすい。FISHは、ESTが由
来するクローンの使用を必要とし、長ければ長いほど良
い。例えば、2,000bpは良く、4,000は一層良
く、および4,000以上がおそらく時間の合理的なパ
ーセントの良い結果である。この技術の概説には、ベル
マ(Verma)ら、ヒューマン・クロモソームズ(Human C
hromosomes):ア・マニュアル・オブ・ベーシック・テ
クニクス(a Manual of Basic Techniques)、パガモン
・プレス(Pergamon Press)、ニューヨーク(198
8)を参照。
【0070】ある配列が正確な染色体位置に一度マップ
されると、染色体上の配列の物理的位置を遺伝マップデ
ータと関連付けることができる。そのようなデータは、
例えば、マックジック(V. McKusick)、メンデリアン
・インヘリタンス・イン・マン(Mendelian Inheritanc
e in Man)(ジョーンズ・ホプキンス・ユニバーシティ
ー・ウェルチ・メディカル・ライブラリー(Johns Hopk
ins University WelchMedical Library)を介してオン
ラインで利用できる)に見い出される。ついで、同じ染
色体領域にマップされている遺伝子と疾患との間の関係
を連鎖分析(物理的に隣接した遺伝子の共遺伝(coinheri
tance))によって確認する。
【0071】次に、罹患した個体と罹患していない個体
との間のcDNAまたはゲノム配列の相違を決定する必
要がある。変異が、罹患した個体のいくつかまたは全て
において認められるが、いずれの正常な個体においても
認められないなら、その変異は疾患の原因となるもので
あるらしい。現在の物理的マッピングおよび遺伝的マッ
ピング技術の解析から、疾患と関連する染色体領域に正
確に局在化したcDNAは、50〜500の原因となり
得る遺伝子の1つとなり得るであろう。(これは、1メ
ガベースのマッピング分析および20kb当り1つの遺伝
子を仮定する)。
【0072】ポリペプチド、それらの断片もしくは他の
誘導体、もしくはそれらのアナログ、またはそれらを発
現する細胞を免疫原として使用して、それらに対する抗
体を製造することができる。これらの抗体は、例えば、
ポリクローナルまたはモノクローナル抗体であり得る。
本発明にはまた、キメラ、単鎖、およびヒト化抗体、さ
らにはまた、Fabフラグメント、またはFab発現ライブ
ラリーの生成物も含まれる。当該技術分野で公知の様々
な方法を、そのような抗体および断片の製造に使用する
ことができる。本発明の配列に対応するポリペプチドに
対して生成される抗体は、ポリペプチドを動物に直接注
入することにより、またはポリペプチドを動物、好まし
くはヒトでない動物に投与することにより得ることがで
きる。ついで、そのようにして得られた抗体は、そのポ
リペプチド自体に結合するであろう。この方法では、ポ
リペプチドの断片のみをコードする配列さえも、完全な
天然のポリペプチドを結合する抗体を製造するのに使用
することができる。ついで、そのような抗体は、そのポ
リペプチドを発現する組織からポリペプチドを単離する
ために使用できる。
【0073】モノクローナル抗体を調製するには、連続
的な細胞系培養により産生される抗体を与える技術を全
て使用することができる。例には、ハイブリドーマ法
(コーラー(Kohler)およびミルシュタイン(Milstei
n)、1975、Nature、256:495−497)、ト
リオーマ(trioma)法、ヒトB細胞ハイブリドーマ法(コ
ズボール(Kozbor)ら、1983、Immunology Today
4:72)、およびヒトモノクローナル抗体を製造する
ためのEBV−ハイブリドーマ法(コール(Cole)ら、
1985、モノクローナル・アンチボディーズ・アンド
・キャンサー・セラピー(Monoclonal Antibodies and
Cancer Therapy)、アラン・アール・リス、インク(Al
an R. Liss, Inc.)、77−96頁において)が含まれ
る。
【0074】単鎖抗体の産生に関して記載されている技
術(米国特許第4,946,778号)は、本発明の免疫原
性ポリペプチド産生物に対する単鎖抗体を製造するのに
適合し得る。また、トランスジェニックマウスを本発明
の免疫原ポリペプチド産物に対するヒト化した抗体を発
現させるのに使用される。本発明をさらに、以下の実施
例に関して記載する;しかしながら、本発明は、そのよ
うな実施例に限定されないことを理解すべきである。部
または量は全て、特にことわらない限り、重量単位であ
る。
【0075】以下の実施例の理解を容易にするために、
幾つかの頻繁に出てくる方法および/または用語を記載
する。「プラスミド」は、前置きする小文字のpおよび
/または続けて大文字および/または数字により示す。
本明細書中の出発プラスミドは、市販されているか、限
定されない基盤の下に公に入手可能であるか、または公
開された方法により入手可能なプラスミドから構築でき
る。さらに、記載したプラスミドと同等のプラスミド
は、当該技術分野で公知であって、当業者に明らかであ
ろう。
【0076】DNAの「消化」は、DNAのある配列に
のみ作用する制限酵素でDNAを触媒開裂することを示
す。本明細書中で使用する様々な制限酵素は市販されて
おり、それらの反応条件、補因子および他の必要条件
は、当業者に知られているように使用した。分析目的に
は、典型的に、緩衝溶液約20μl中、1μgのプラスミ
ドまたはDNA断片を約2単位の酵素と共に使用する。
プラスミド構築のためのDNA断片を単離する目的に
は、より多量の容積中、典型的にDNA5〜50μgを
20〜250単位の酵素で消化する。特定の制限酵素に
適当な緩衝液および基質量は、製造者により指定されて
いる。37℃で約1時間のインキュベーション時間が通
常利用されるが、供給者の指示に従って変えることがで
きる。消化後、その反応物をポリアクリルアミドゲルで
直接電気泳動して、所望の断片を単離する。
【0077】開裂した断片のサイズ分離は、ゲッデル
(Goeddel, D)ら、Nucleic Acids Res.、8:4057
(1980)により記載されている8% ポリアクリル
アミドゲルを用いて行う。「オリゴヌクレオチド」は、
化学的に合成することができる、一本鎖ポリデオキシヌ
クレオチド、または2つの相補的ポリデオキシヌクレオ
チド鎖を示す。そのような合成オリゴヌクレオチドは
5'リン酸を有さないことから、キナーゼの存在下、A
TPとともにリン酸を加えることなしには、別のオリゴ
ヌクレオチドにライゲートしないであろう。合成オリゴ
ヌクレオチドは、脱リン酸化されていない断片にライゲ
ーションするであろう。
【0078】「ライゲーション」は、2つの二本鎖核酸
断片の間にホスホジエステル結合を形成する過程をいう
(マニアチス(Maniatis, T.)ら、同上、146頁)。特
にことわらない限り、ライゲーションは、ライゲートさ
せるべきDNA断片のほぼ等モル量の0.5μg当り10
単位のT4DNAリガーゼ(「リガーゼ」)と共に、既知
の緩衝液および条件を用いて成し遂げることができる。
特にことわらない限り、形質転換は、グラハム(Graha
m, F.)およびファン・デル・エブ(Van der Eb,
A.)、Virology、52:456−457(1973)の
方法に記載されているようにして行った。
【0079】
【実施例】実施例1 前立腺以外の組織中のPSR遺伝子転写物の決定 PSR mRNAの活性転写物の存在または不在を明らか
にするために、約6mlの静脈血をヘパリン化した管を用
いて標準静脈穿刺技術にて得た。全血液を当量のリン酸
緩衝食塩水と混合し、15mlのポリスチレン管中の層状
になった8mlを越えるFicoll(ファルマシア、ウプサ
ラ、スウェーデン)の上に置いた。該勾配を5℃で20
分間1800×gで遠心した。リンパ球細胞および顆粒
球の層(約5ml)を注意深く通気し、ついで50ml管中
で50mlまでリン酸緩衝食塩水で再度希釈し、5℃で2
0分間、1800×gで遠心した。該上清を捨て、有核
(nucleated)細胞を含むペレットを製造者によって記
載されるようにしてRNAzolB法を用いてRNA抽出
するのに使用する(テル−テストインク(Tel−Test, I
nc.)、フレンズウッド、テキサス)。
【0080】2つのオリゴヌクレオチドプライマーをサ
ンプル中に存在するPSRヌクレオチド配列を増幅する
ために使用する:5'プライマーは5' AAGAGATCCAGACCAC
GACAGG 3'(配列番号:3)であり、3'プライマーは5'
AAGGCACAGTGCAGCCTGGTCT 3'(配列番号:4)である。
その逆転写酵素反応およびPCR増幅を続いてパーキン
・エルマー9600PCR機械(エメリビル(Emeryvil
le)、カリフォルニア)において中断なしに行った。2
0μlのジエチルピロカーボネート処理した水中の40
0ngの総RNAを65℃の水浴中で5分間静置し、つい
ですぐに氷冷し、直後にPCR試薬を添加した。総量5
0μlのPCR容量は2.5単位のTaqポリメラーゼ(パ
ーキン・エルマー)、2単位のトリ骨髄芽球症ウイルス
逆転写酵素(ベーリンガーマンハイム、(Boehringer M
annheim)、インディアナポリス、インディアナ);各
200μMのdCTP、dATP、dGTPおよびdTTP
(パーキン・エルマー);各18pMのプライマー、1
0mMのトリス−HCl;50mMのKCl;および2mM
のMgCl(パーキン・エルマー)からなる。
【0081】PCRの条件は以下のとおりである:サイ
クル1は42℃、15分間ついで97℃、15秒間(1
サイクル);サイクル2は95℃1分間、60℃1分間
ついで72℃30秒間(15サイクル);サイクル3は
95℃1分間、60℃1分間ついで72℃1分間(10
サイクル);サイクル4は95℃1分間、60℃1分間
ついで72℃2分間(8サイクル);サイクル5は72
℃15分間(1サイクル);ついで最終サイクルはサン
プルを機械から取り出すまで4℃で維持する。その50
μlのPCR産物は減圧遠心によって10μlまで濃縮
し、ついで全サンプルをエチジウムブロミドを含む薄い
1.2%のトリス−ホウ酸−EDTAアガロースゲル上
にて流す。1.2kbのバンドがゲノムDNAが増幅され
たことを示し、そのことは前立腺癌転移の指標とはなら
ない。しかしながら、幾分バンドが小さく、567塩基
対産物であるならば、それは該PSRのmRNAがPC
Rによって増幅され、前立腺以外の細胞は積極的に転写
しているPSRタンパク質であり、血中を循環してい
る、すなわち転移していることを示す。すべての標本を
少なくとも2回、正または負の結果を確認するために分
析する。
【0082】PCR産物のヌクレオチド配列の証明が微
小シークエンシングによって行われる。該PCR産物は
製造者の記載通りにキアゲンPCRピュアリフィケーシ
ョンキット(Qiagen PCR Product Purification Ki
t)(キアゲン、チャッツワース(Chatsworth)、カリ
フォルニア)で精製した。該PCR産物の1μgをアプ
ライドバイオシステムズ(Applied Biosystems)(フォ
スター(Foster)、カリフォルニア)によって記載され
るようにパーキン−エルマー9600PCR機械におい
てTaqダイデオキシ・ターミネーター・サイクル・シー
クエンシング・キット(Taq Dye Deoxy Terminator Cyc
le sequencing Kit)を用いてPCRシークエンシング
を行った。そのシークエンシングされた産物を会社の記
載通りにセントリ−セップ・カラム(Centri-Sep colum
s)(プリンストン・セパレーションズ(Princeton Sep
arations)、アデルフィア(Adelphia)、ニュージャー
ジー)を用いて精製している。ついでこの産物をマッキ
ントッシュIIciコンピューターと統合したABIモデル
373A DNAシークエンシングシステム(アプライ
ド・バイオシステムズ)で分析する。
【0083】実施例2 PSRの細菌による発現および精製 PSRをコードするDNA配列、ATCC受託番号第7
5913号は最初にプロセッシングされたタンパク質の
5'配列(シグナルペプチド配列を差し引いたもの)お
よび該PSR遺伝子の3'側配列に対応するPCRオリ
ゴヌクレオチドプライマーを用いて増幅する。PSRに
対応するさらなるヌクレオチドにそれぞれ5'および3'
配列を加える。その5'オリゴヌクレオチドプライマー
は配列 5' GATCGATGTCGACCTGTCCAGTGGGGTGTGTAC 3'(配列番
号:5) を有し、SalI制限酵素部位を含み、アミノ酸10から
出発するPSRコーディングの20ヌクレオチドが続
く。その3'配列: 5' ATCGATCTCTAGATTATGTTAGTCTATTGGGAGGCCC 3'(配列
番号:6) はXbaI部位に相補的な配列を有し、PSRコーディン
グ配列の23ヌクレオチドが続く。細菌発現ベクターp
QE−9(キアゲンインク、9259イートンアベニュ
ー、チャタスワース、カリフォルニア、91311)の
制限酵素部位に対応する。pQE−9は抗生物質耐性
(Amp')、細菌の複製起点(ori)、IPTG−調節可
能なプロモーターオペレーター(P/O)、リボソーム
結合部位(RBS)、6−His タグおよび制限酵素部
位をコードする。ついでpQE−9をSalIおよびXba
Iで消化する。その増幅した配列をpQE−9にライゲ
ーションし、ついでヒスチジンタグおよびRBSをコー
ドする配列とともにインフレームで挿入する。ついでそ
のライゲーション混合物をサンブルック(Sambrook,
J.)ら、モレキュラークローニング:ア・ラボラトリー
・マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manu
al)、コールド・スプリング・ラボラトリー・プレス
(Cold Spring Laboratory Press)、(1989))に
記載の手順によって商標M15/rep 4の下、キアゲン
から入手可能である大腸菌株 m15/pREP4を形質
転換するのに使用する。M15/rep4はプラスミドpR
EP4の多数のコピーを含み、それはlacIリプレッサ
ーを発現し、またカナマイシン耐性(Kan')を与え
る。形質転換体はLBプレートの上での増殖の能力によ
り同定され、アンピシリン/カナマイシン耐性コロニー
が選択される。プラスミドDNAを単離し、ついで制限
分析によって確認する。
【0084】目的構築物を含むコロニーをAmp(100
μg/ml)およびKan(25μg/ml)の両者を補ったL
B培地中で液体培養にて一夜(O/N)増殖させる。そ
のO/N培養物を1:100から1:250の割合で大
量培養を播取するのに使用する。その細胞を吸光度60
0(O.D.600)で0.4から0.6の間に増殖させ
る。ついでIPTG(「イソプロピル−B−D−チオガ
ラクトピラノシド」)を最終濃度1mMに添加してい
る。IPTGはlacIリプレッサーを不活性化し、P/
Oを清浄化して遺伝子発現を増加させるのを誘導する。
細胞をさらに3〜4時間増殖させる。ついで細胞を遠心
によって採取する。その細胞ペレットを6モーラのグア
ニジンHClのカオトロピック薬剤中で可溶化する。浄
化後、可溶化したPSRを6−Hisタグ(ホリウチ(Ho
chuli, E.)ら、J. Chromatography 411:177−1
84(1984))を含むタンパク質によってしっかり
と結合できるような条件で、ニッケル−キレートカラム
の上でクロマトグラフィーによってこの溶液から精製し
ている。PSR(純度90%)は6モーラのグアニジン
HCl(pH 5.0)中でカラムから溶出し、ついで復元
のために3モーラーのグアニジンHCl、100mMのリ
ン酸ナトリウム、10nMグルタチオン(還元した)お
よび2mMのグルタチオン(酸化した)で調整した。こ
の溶液中で12時間インキュベートした後、そのタンパ
ク質を10nMのリン酸ナトリウムにて透析した。
【0085】実施例3 COS細胞内での組換えPSRの発現 発現プラスミド、PSR HAは以下を含むベクターpc
DNAI/Amp(インビトロゲン(Invitrogen)由来で
ある:1)SV40複製起点、2)アンピシリン耐性遺
伝子、3)大腸菌複製起点、4)ポリリンカー領域、S
V40イントロンおよびポリアデニレーション部位が続
くCMVプロモーター。PSR前駆体全体をコードする
DNA断片および3'端にインフレームで融合するHA
タグをそのベクターのポリリンカー領域にクローニング
し、それゆえ、その組換えタンパク質発現をCMVプロ
モーターの下で行う。そのHAタグは、以前に記載した
ように(ウィルソン(I. Wilson)、ニーマン(H. Nima
n)、ハイテン(R. Heighten)、チェレンソン(A. Che
renson)、コノリー(M. Connolly)およびラーナー
(R. Lerner)、1984、Cell 37、767)インフ
ルエンザ赤血球凝集素タンパク質由来のエピトープに一
致する。HAタグの我々の標的タンパク質への注入によ
りHAエピトープを認識する抗体を有する組換えタンパ
ク質の検出を容易にする。
【0086】そのプラスミドの構築策は以下に記載する
とおりである:PSR、ATCC受託番号第75913
号をコードするDNA配列を2つのプライマーを用いて
元々の全長PSRに関してPCRによって構築する:
5'プライマー:5' GATCGAAGTCCTTCCTTCTGTATATGGCTG
3'(配列番号:7)はHindIII部位を含み、続いて開始
コドンから出発するPSRコーディング配列の19ヌク
レオチドを含む;3'配列:5' CGCTCTAGATCAAGCGTAGTCT
GGGACGTCGTATGGGTATTGGGAGGCCCAGCAGGT 3'(配列番号:
8)はXbaI部位、翻訳終結コドン、HAタグおよびP
SRコーディング配列の最終の18ヌクレオチド(終止
コドンハイブリダイゼーション含まない)に相補的な配
列を含む。
【0087】それゆえ、そのPCR産物はHindIII部位
およびインフレームで融合したHAタグが続くPSRコ
ーディング配列およびXbaI部位を含む。そのPCR増
幅したDNA断片およびベクターpcDNAI/AmpをH
indIIIおよびXbaI制限酵素で消化してライゲーション
する。そのライゲーション混合物を大腸菌株SURE
(ストラタジーン・クローニング・システムズ(Strata
gene Cloning Systems)、ラ・ホラ、カリフォルニア)
に形質転換して、その形質転換した培養物をアンピシリ
ン培地プレートにプレーティングし、ついで耐性コロニ
ーを選択する。プラスミドDNAを形質転換体から単離
し、ついで正確な断片の存在のために制限分析によって
試験する。
【0088】組換えPSRの発現のため、COS細胞を
DEAE−デキストラン法(サンブルック、フィリッチ
(E. Fritsch)、マニアチス(T. Maniatis)、モレキ
ュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・マニュア
ル、コールド・スプリング・ラボラトリー・プレス、
(1989))によって発現ベクターでトランスフェク
ションする。PSR HAタンパク質の発現を放射線標
識および免疫沈降法(ハーロウ(E. Harlow)、レーン
(D. Lane)、アンチボディーズ:ア・ラボラトリー・
マニュアル、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラ
トリー・プレス、(1988))により検出する。2日
間のトランスフェクションの後、35S−システインで
8時間標識する。ついで培養培地を回収し、その細胞を
界面活性剤(RIPAバッファー(150mM NaCl、
1% NP−40、0.1% SDS、1% NP−40、
0.5% DOC、50mM トリス、pH7.5)にて溶解
する(ウィルソンら、上記、37:767(198
4))。細胞リゼイトおよび培養培地の両者をHA特異
的モノクローナル抗体で沈澱させる。沈澱したタンパク
質を15% SDS−PAGEゲル上で分析する。
【0089】実施例4 ヒト組織におけるPSRの発現パターン ヒト組織におけるPSRの発現のレベルを調べるためノ
ーザンブロット分析を行った。総細胞RNAサンプルを
RNAzolTMBシステム(バイオテックス・ラボラト
リーズ・インク(Biotecx Laboratories, Inc.)602
3 サウス・ループ・イースト(South Loop East)、ヒ
ューストン、テキサス77033)で単離した。特定の
各ヒト組織から単離した総RNAの約10μgを1% ア
ガロースゲル上で分離し、ナイロンフィルターにブロッ
トした(サンブルック、フリッチュおよびマニアチス、
モレキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・マニ
ュアル、コールド・スプリング・ハーバー・プレス、
(1989))。その標識反応は、50ngのDNA断
片とともにストラタジーンプライム−イット キット(S
tratagene Prime-It kit)に従って行った。標識したD
NAをSelect−G−50カラムで精製した。(5 プラ
イム−3 プライム、インク、ブルダー(Boulder)、コ
ロラド)。ついで、フィルターを放射性標識したPSR
遺伝子の全長と0.5M NaPO、pH7.4および7
% SDS中で1,000,000cpm/mlで65℃で一夜
ハイブリダイズさせた。室温で2回洗浄した後、60℃
で0.5×SSC、0.1% SDSで2回洗浄し、つい
でフィルターを増感紙で−70℃で一晩露光させた(表
1参照)。先の教示から見て、本発明の多数の変更およ
び変化が可能であることから、追記する請求の範囲内
で、詳しく記載した以外に、本発明を行うことができ
る。
【0090】 SEQUENCE LISTING <110> HUMAN GENOME SCIENCES, INC. <120> Human Prostatic Specific Reductase <130> 157097 <150> JP 08-522224 <151> 1995-01-20 <160> 8 <210> 1 <211> 1186 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> cDNA coding for prostatic specific reductase (PSR) <400> ccggcagaga tggttgagct catgttcccg ctgttgctcc tccttctgcc cttccttctg 60 tatatggctg cgccccaaat caggaaaatg ctgtccagtg gggtgtgtac atcaactgtt 120 cagcttcctg ggaaagtagt tgtggtcaca ggagctaata caggtatcgg gaaggagaca 180 gccaaagagc tggctcagag aggagctcga gtatatttag cttgccggga tgtggaaaag 240 ggggaattgg tggccaaaga gatccagacc acgacaggga accagcaggt gttggtgcgg 300 aaactggacc tgtctgatac taagtctatt cgagcttggg ctaagggctt cttagctgag 360 gaaaagcacc tccacgtttg gatcaacaat gcaggagtga tgatgtgtcc gtactcgaag 420 acagcagatg gctttgagat gcacatagga gtcaaccact tgggtcactt cctcctaacc 480 catctgctgc tagagaaact aaaggaatca gccccatcaa ggatagtaaa tgtgtcttcc 540 ctcgcacatc acctgggaag gatccacttc cataacctgc agggcgagaa attctacaat 600 gcaggcctgg cctactgtca cagcaagcta gccaacatcc tcttcaccca ggaactggcc 660 cggagactaa aaggctctgg cgttacgacg tattctgtac accctggcac agtccaatct 720 gaactggttc ggcactcatc tttcatgaga tggatgtggt ggcttttctc ctttttcatc 780 aagactcctc agcagggagc ccagaccagg ctgcactgtg ccttaacaga aggtcttgag 840 attctaagtg ggaatcattt cagtgactgt catgtggcat gggtctctgc ccaagctcgt 900 aatgagacta tagcaaggcg gctgtgggac gtcattgtga cctgctgggc ctcccaatag 960 actaacaggc agtgccagtt ggacccaaga gaagactgca gcagactaca cagtacttct 1020 tgtcaaaatg attctccttc aaggttttca aaacctttag cacaaagaga gcaaaacctt 1080 ccagcc 1086 <210> 2 <211> 316 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Amino acid sequence of prostatic specific reductase (PSR) deduced from the cDNA sequence of SEQ ID NO: 1 <400> Met Val Glu Leu Met Phe Pro Leu Leu Leu Leu Leu Leu Pro Phe 5 10 15 Leu Leu Tyr Met Ala Ala Pro Gln Ile Arg Lys Met Leu Ser Ser 20 25 30 Gly Val Cys Thr Ser Thr Val Gln Leu Pro Gly Lys Val Val Val 35 40 45 Val Thr Gly Ala Asn Thr Gly Ile Gly Lys Glu Thr Ala Lys Glu 50 55 60 Leu Ala Gln Arg Gly Ala Arg Val Tyr Leu Ala Cys Arg Asp Val 65 70 75 Glu Lys Gly Glu Leu VAl Ala Lys Glu Ile Gln Thr Thr Thr Gly 80 85 90 Asn Gln Gln Val Leu Val Arg Lys Leu Asp Leu Ser Asp Thr Lys 95 100 105 Ser Ile Arg Ala Trp Ala Lys Gly Phe Lys Ala Glu Glu Lys His 110 115 120 Leu His Val Trp Ile Asn Asn Ala Gly Val Met Met Cys Pro Tyr 125 130 135 Ser Lys Thr Ala Asp Gly Phe Glu Met His Ile Gly Val Asn His 140 145 150 Leu Gly His Phe Leu Leu Thr His Leu Leu Leu Glu Lys Leu Lys 155 160 165 Glu Ser Ala Pro Ser Arg Ile Val Asn Val Ser Ser Leu Ala His 170 175 180 His Leu Gly Arg Ile His Phe His Asn Leu Gln Gly Glu Lys Phe 185 190 195 Tyr Asn Ala Gly Leu Ala Tyr Cys His Ser Lys Leu Ala Asn Ile 200 205 210 Leu Phe Thr Gln Glu Leu Ala Arg Arg Leu Lys Gly Ser Gly Val 215 220 225 Thr Thr Tyr Ser Val His Pro Gly Thr Val Gln Ser Glu Leu Val 230 235 240 Arg His Ser Ser Phe Met Arg Trp Met Trp Trp Leu Phe Ser Phe 245 250 255 Phe Ile Lys Thr Pro Gln Gln Gly Ala Gln Thr Arg Leu His Cys 260 265 270 Ala Leu Thr Glu Gly Leu Glu Ile Leu Ser Gly Asn His Phe Ser 275 280 285 Asp Cys His Val Ala Trp Val Ser Ala Gln Ala Arg Asn Glu Thr 290 295 300 Ile Ala Arg Arg Leu Trp Asp Val Ile Val Thr Cys Trp Ala Ser 305 310 315 Gln <210> 3 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> 5' primer used in PCR for amplifying the PSR nucleotide sequence <400> aagagatcca gaccacgaca gg 22 <210> 4 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> 3' primer used in PCR for amplifying the PSR nucleotide sequence <400> aaggcacagt gcagcctggt ct 22 <210> 5 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> 5' primer used in PCR for amplifying the PSR nucleotide sequence <400> gatcgatgtc gacctgtcca gtggggtgtg tac 33 <210> 6 <211> 37 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> 3' primer used in PCR for amplifying the PSR nucleotide sequence <400> atcgatctct agattatgtt agtctattgg gaggccc 37 <210> 7 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> 5' primer used in PCR for amplifying the PSR nucleotide sequence <400> gatcgaagtc cttccttctg tatatggctg 30 <210> 8 <211> 57 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> 3' primer used in PCR for amplifying the PSR nucleotide sequence <400> cgctctagat caagcgtagt ctgggacgtc gtatgggtat tgggaggccc agcaggt 57
【図面の簡単な説明】
【図1】 PSRポリペプチドのcDNA配列および対
応する推定アミノ酸配列を示す。アミノ酸には標準1文
字省略記号を使用する。
【図2】 PSRポリペプチドのcDNA配列および対
応する推定アミノ酸配列を示す。アミノ酸には標準1文
字省略記号を使用する。
【図3】 他の還元酵素に対するPSRのホモロジーを
示す。枠囲みしたアミノ酸はポリペプチド間で正確に一
致するものである。
【図4】 他の還元酵素に対するPSRのホモロジーを
示す。枠囲みしたアミノ酸はポリペプチド間で正確に一
致するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール・エス・マイスナー アメリカ合衆国20838メリーランド州バー ネスビル、バーネスビル・ロード18040番 ピー・オー・ボックス306 (72)発明者 ピーター・エル・ハドソン アメリカ合衆国20874メリーランド州ジャ ーマンタウン、ハイストリーム・ドライブ 19041番 (72)発明者 クレイグ・エイ・ローゼン アメリカ合衆国20882メリーランド州レイ トンズビル、ローリング・ヒル・ロード 22400番 Fターム(参考) 4B024 AA11 BA08 CA04 DA02 DA06 GA11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本明細書に記載したヒト前立腺特異的還
    元酵素のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド。
JP2002008872A 2002-01-17 2002-01-17 ヒト前立腺特異的還元酵素 Withdrawn JP2002204695A (ja)

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