JP2002202502A - 形状体、反射板及び反射型表示素子、並びに反射板の製造方法 - Google Patents

形状体、反射板及び反射型表示素子、並びに反射板の製造方法

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JP2002202502A
JP2002202502A JP2001041411A JP2001041411A JP2002202502A JP 2002202502 A JP2002202502 A JP 2002202502A JP 2001041411 A JP2001041411 A JP 2001041411A JP 2001041411 A JP2001041411 A JP 2001041411A JP 2002202502 A JP2002202502 A JP 2002202502A
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reflector
pattern
reflection
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JP2001041411A
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English (en)
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Seiji Nishiyama
誠司 西山
Hisahide Wakita
尚英 脇田
Mariko Kawaguri
真理子 河栗
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Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクティブ素子の形成工程のみで他の特別
な製造工程を必要とせず、反射電極の形状の制御性を高
く維持でき、反射特性を向上するようにした反射板及び
反射型液晶表示装置並びにその製造方法を提供する。 【解決手段】 絶縁性基板上にアクティブ素子D及び凹
凸状の反射電極を具備した反射板において、凹凸状反射
電極の下方には、上方に向かうに連れて順次幅が小さく
なっている複数の柱状体A1,A2が積み上げられて構
成される段差構造体Bが形成されており、 各柱状体A
1,A2は、アクティブ素子Dを構成する全ての層L1
〜Lnのうち選択された1以上の層であって、且つアク
ティブ素子Dの製造工程において同時に積層され所定の
パターニングにより得られた層から構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周囲光を利用する
ことにより、低消費電力で、かつ、明るく良好な画像表
示を実現する反射板及び反射型表示素子並びにその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の反射型液晶表示素子は、例えば、
特開平8−184846号公報に示されるように、アク
ティブマトリクス素子を構成する積層された金属層、半
導体層、絶縁膜層などから構成されるアクティブマトリ
ックス素子の最上層の絶縁膜層上にさらに感光性樹脂を
塗布後、フォトリソグラフィーとエッチングにより柱状
構造体を形成し、この柱状構造体の加熱による熱だれ、
さらに樹脂の塗布によるレベリングの工程を経て、散乱
性を有する反射電極を形成している。
【0003】また、特開平9−54318号公報、特開
平11−133399号公報及び特開平11−2585
96号公報に示されるように、アクティブマトリクス素
子を構成する積層された金属層、半導体層、絶縁膜層な
ど各層を最上層の絶縁膜層をマスクとして、エッチング
を行うことにより、凹凸形状を形成し、その上に形成さ
れた反射電極に散乱性を付与している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通例の透過型液晶表示
素子のアクティブマトリクス素子では、5回のフォトリ
ソグラフィーとエッチングの工程を経て作製される。こ
れに対して、特開平8−184846号公報に記載され
ている方法では、反射電極に散乱性を付与するための凹
凸形状の制御性に優れるものの、通例の透過型液晶表示
装置のTFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジス
タ)型アクティブマトリクス基板に比べて工程が煩雑と
なり、製造に必要なコストの増大につながるといった大
きな製造上の課題があった。
【0005】このような課題に対して、前記特開平9−
54318号公報、特開平11−13399号公報及び
特開平11−258596号公報に示される技術は、ア
クティブマトリクス素子を構成するための各層を1回の
フォトリソグラフィー並びにエッチングにより工程数の
削減を企図し、コストの増大を抑制するというものであ
った。これらは一見工程数の削減によってコスト削減可
能なようにも考えられたが、以下の課題がその素子形成
後になって初めて露見した。
【0006】即ち、前記特開平9−54318号公報及
び特開平11−258596号公報に記載されている工
程により製造された反射電極では、傾斜角の分布が傾斜
角の大きい部分に偏る。前記反射電極につき、その極角
0°方向から入射光を入射し、極角方向での出射角分布
を測定すると、0°方向の所謂正反射のよる出射光と極
角の大きなところでの出射光強度が大きくなってしま
う。このような散乱特性を有する反射板を外光下で観察
すると観察者には暗く観察されてしまう。
【0007】また、アクティブマトリクス型素子として
逆スタガTFT型素子を形成し、この工程を利用するこ
とで、反射電極を形成したところ、この反射電極の再現
性が悪く、ロット間でのばらつきがきわめて大きいこと
がわかった。上記工程により製造された反射電極を詳細
に観察してみると、反射電極に亀裂や剥離などが生じて
いることが判明した。これは、各層を1回のエッチング
によってパターニングを行うが、それぞれの層によりエ
ッチングの速度が異なるため、TFT素子パターニング
の際に積層された各層の側面が不均一となる。このた
め、金属を反射電極として成膜する際に、密着性が悪
く、その結果として、亀裂や剥離などを生じると考えら
れる。これらの亀裂や剥離により反射電極の反射特性の
ロット間のバラツキの増大や再現性の劣化を招いている
と考えられる。
【0008】本発明は、上記の課題に鑑み、アクティブ
素子の形成工程のみで他の特別な製造工程を必要とせ
ず、反射電極の形状の制御性を高く維持でき、反射特性
を向上するようにした反射板及び反射型液晶表示装置並
びにその製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ため、本発明のうち 請求項1記載の発明は、基板上に
アクティブ素子及び凹凸状の反射電極を具備した反射板
において、前記凹凸状反射電極の下方には、薄膜が積み
上げられて構成される複数の積層パターンが形成されて
おり、前記積層パターンは、アクティブ素子を構成する
全ての薄膜のうち選択された2つ以上の薄膜であって、
且つアクティブ素子の製造工程において、所定のパター
ニングにより得られた薄膜を含むことを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の反
射板であって、前記積層パターンは、順次幅が小さくな
る複数の薄膜が積み上げられて先細状となっていること
を特徴とする。
【0011】上記構成によれば、形状制御性が向上し、
反射特性に優れた反射板が構成される。更に、前記積層
パターンは、順次幅が小さくなっている複数の薄膜が積
み上げられて先細状となっているのが好ましい。尚、本
願明細書中の実施の形態では、上記薄膜を柱状体、積層
パターンを段差構造体として説明することとする。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2記載の反
射板であって、前記積層パターンは、非対称性を有する
構造であることを特徴とする。
【0013】上記構成によれば、正反射方向を観察者の
視野角の中央部から離れた位置にずらすことができ、良
好な表示品位が得られることになる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項2または請
求項3記載の反射板であって、前記反射電極と前記積層
パターンとの間には、絶縁膜が形成されてなることを特
徴とする。
【0015】前記構成とすることにより、前記積層パタ
ーンを絶縁膜層が囲い込む構成とすることができるの
で、電界によるオフ時のリークを抑制することができ
る。また、反射電極の剥離や亀裂などは発生するような
ことはない。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項4記載の反
射板であって、前記絶縁膜は樹脂材料からなることを特
徴とする。
【0017】請求項6記載の発明は、請求項5記載の反
射板であって、前記樹脂材料は感光性材料であることを
特徴とする。
【0018】請求項7記載の発明は、請求項2記載の反
射板であって、前記積層パターンを構成する薄膜のう
ち、テーパー角が異なるものが少なくとも2層以上存在
することを特徴とする。
【0019】上記構成により、テーパー角が異なるもの
が少なくとも2層以上存在すれば、段差構造体の形状を
任意に制御することが可能となり、反射電極の凹凸形状
の制御性が向上する。
【0020】請求項8記載の発明は、基板上にアクティ
ブ素子と、カラーフィルタと、凹凸状の反射電極と、を
具備した反射板において、前記凹凸状反射電極の下方に
は、薄膜が積み上げられて構成される複数の積層パター
ンが形成されており、前記積層パターンは、アクティブ
素子若しくは前記カラーフィルタを構成する全ての薄膜
のうち選択された2つ以上の薄膜であって、且つアクテ
ィブ素子の若しくはカラーフィルタの製造工程におい
て、所定のパターニングにより得られた薄膜を含むこと
を特徴とする。
【0021】上記構成によっても、請求項1記載の発明
と同様に、形状制御性が向上し、反射特性に優れた反射
板が構成される。
【0022】請求項9記載の発明は、基板上にアクティ
ブ素子及び凹凸状の反射電極を具備し、前記凹凸状反射
電極の下方には、積層パターンが形成された構造の反射
板の製造方法であって、前記アクティブ素子を構成する
薄膜を、前記基板のアクティブ素子形成領域に積層して
パターニングする際に、前記薄膜を凹凸面形成領域にも
2層以上積層してパターニングを行って、凹凸面形成領
域に積層パターンを形成することを特徴とする。
【0023】上記方法によれば、積層パターンの形状の
制御が可能となり、この結果、反射電極の凹凸形状を高
精度で制御することができる。また、薄膜パターン毎に
パターニングを行うため、全ての層を積層した後に一括
してパターニングする従来例の有する各層の側面の不均
一に起因した金属層の密着性の劣化という問題を解消す
ることができる。
【0024】請求項10記載の発明は、反射板であっ
て、基板上に、アクティブ素子と、蓄積容量形成のため
の容量電極と、凹凸状の反射電極と、前記反射電極の下
方に積層パターンとを具備した反射板において、前記基
板の前記容量電極以外の領域上には、アクティブ素子を
構成する薄膜の一部を使用して構成された第1の積層パ
ターンが複数形成されており、前記容量電極上には前記
第1の積層パターンと異なる第2の積層パターンが複数
形成されており、前記凹凸状反射電極が前記第1及び第
2の積層パターンを覆っていることを特徴とする。
【0025】上記構成により、蓄積容量を形成し容量不
足に起因したフリッカーの防止を図ることができるとと
もに、容量電極の直上で反射電極に凹凸形状が得られ、
反射電極の凹凸間の平坦部面積を可及的に低減し、正面
での正反射強度を低減することが可能となる。
【0026】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の反射板であって、前記第2の積層パターンは、アクテ
ィブ素子を構成する薄膜以外の薄膜から構成されている
ことを特徴とする。
【0027】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の反射板であって、前記第2の積層パターンは、容量電
極をパターニングして形成された薄膜を含むことを特徴
とする。
【0028】請求項13記載の発明は、基板上に、アク
ティブ素子と、蓄積容量形成のための容量電極と、凹凸
状の反射電極とを具備した反射板の製造方法であって、
前記容量電極上に、前記アクティブ素子を構成する薄膜
以外の薄膜を形成する工程と、前記薄膜以外の薄膜をパ
ターニングして積層パターンを形成する工程と、を含む
ことを特徴とする。
【0029】請求項14記載の発明は、基板上に、アク
ティブ素子と、蓄積容量形成のための容量電極と、凹凸
状の反射電極とを具備した反射板の製造方法であって、
前記容量電極上に、前記アクティブ素子を構成する薄膜
以外の薄膜を形成する工程と、前記薄膜以外の薄膜をパ
ターニングして積層パターンを形成する工程と、からな
ることを特徴とする。
【0030】請求項15記載の発明は、基板上にアクテ
ィブ素子と、蓄積容量形成のための容量電極と、凹凸状
の反射電極と、前記反射電極下方に形成された積層パタ
ーンとを具備した反射板の製造方法であって、前記容量
電極をパターニングして積層パターンを形成する工程を
含むことを特徴とする。
【0031】上記方法によって、容量不足に起因したフ
リッカーの防止を図ることができるとともに、容量電極
の直上で反射電極に凹凸形状が得られ、反射電極の凹凸
間の平坦部面積を可及的に低減し、正面での正反射強度
を低減することが可能は反射板を得ることが可能とな
る。
【0032】請求項16記載の発明は、基板上にアクテ
ィブ素子と、凹凸状の反射電極と、前記凹凸状の反射電
極の下方に形成された積層パターンとを具備した反射板
において、前記積層パターンを構成する各薄膜の相対位
置関係が所定領域毎に異なっていることを特徴とする。
【0033】請求項17記載の発明は、請求項16記載
の反射板であって、前記積層パターンが非対称形状であ
ることを特徴とする。
【0034】上記構成により、マスク合わせの際のマー
ジンによる凹凸形状の制御性低下を最小限に抑制するこ
とが可能となる。
【0035】請求項18記載の発明は、形状体であっ
て、パターニングした2層以上の薄膜からなる積層パタ
ーンを複数種有し、前記積層パターンは、複数種ごと
に、積層された前記薄膜の大きさの順序が異なることを
特徴とする。
【0036】請求項19記載の発明は、反射板であっ
て、請求項18記載の形状体を積層パターンとして備え
たことを特徴とする。
【0037】上記形状体を反射板に備えることにより、
前記複数種の積層パターン同士によって反射特性のばら
つきを小さくすることができるので、当該反射板の凹凸
形状の制御性の低下を抑制することが可能となる。な
お、前記形状体は、本実施の形態のように反射板に使用
することができるが、その他として光学素子(レンズ)
等に使用することもできる。
【0038】請求項20記載の発明は、基板上にアクテ
ィブ素子と、凹凸状の反射電極とを具備した反射板にお
いて、前記凹凸状反射電極の下方には、薄膜が積み上げ
られて構成される積層パターンが形成されており、前記
積層パターンは、アクティブ素子を構成する全ての薄膜
のうち選択された2つ以上の薄膜であって、且つアクテ
ィブ素子の製造工程において所定のパターニングにより
得られた薄膜から構成され、部分的に重なり部を有する
ように形成されていることを特徴とする。
【0039】請求項21記載の発明は、請求項20記載
の反射板であって、前記積層パターンを構成する薄膜の
最小幅よりも前記重なり部が小さいことを特徴とする。
【0040】上記構成とすることにより、上記積層パタ
ーンを構成する各薄膜は、部分的に重なり部を有するよ
うに形成され、より具体的には、前記積層パターンを構
成する薄膜の最小幅よりも前記重なり部を小さくしてい
るので、反射板における平坦部の占める割合を小さくす
ることができ、正反射方向の反射光強度の小さい、外光
の強い環境下でも写り込みの少ない反射板を実現するこ
とができる。
【0041】請求項22記載の発明は、請求項9記載の
反射板の製造方法であって、前記積層パターンを構成す
る薄膜を、部分的な重なり部を有するように形成するこ
とを特徴とする。
【0042】請求項23記載の発明は、請求項22記載
の反射板の製造方法にであって、前記重なり部が、前記
積層パターンを構成する薄膜の最小幅よりも小さくなる
ように形成することを特徴とする。
【0043】上記方法とすることにより、反射板におけ
る平坦部の占める割合を小さくすることができ、正反射
方向の反射光強度の小さい、外光の強い環境下でも写り
込みの少ない反射板を得ることができる。
【0044】請求項24記載の発明は、請求項1〜8、
10、11、16、17、19〜21の何れかに記載の
反射板であって、光透過部位を有することを特徴とす
る。
【0045】請求項25記載の発明は、請求項24記載
の反射板であって、光透過部位の厚みと、前記光透過部
位以外の部位の厚みとが異なることを特徴とする。
【0046】反射型表示素子は環境光の乏しいところで
は表示品位が劣化するという課題がある。そこで、かか
る課題解決のため、反射型表示素子を構成する反射板を
光透過部位を有するようにし、バックライトなどの光源
を基板裏面に具備することにより、如何なる環境でも視
認性の良好な表示素子が得られる。
【0047】請求項26記載の発明は、反射型表示素子
であって、請求項1〜8、10、11、16、17、1
9〜21の何れかに記載の反射板を用いたことを特徴と
する。
【0048】上記構成により、反射特性の優れた反射型
表示素子が構成される。
【0049】請求項27記載の発明は、半透過型表示素
子であって、請求項24記載の反射板を用いたことを特
徴とする。
【0050】反射型表示素子は環境光の乏しいところで
は表示品位が劣化するという課題がある。そこで、かか
る課題解決のため、基板上に反射電極と透明電極との両
方を備え、バックライトなどの光源を基板裏面に具備す
ることにより、如何なる環境でも視認性の良好な半透過
型表示素子が得られる。
【0051】請求項28記載の発明は、請求項27記載
の半透過型表示素子であって、集光部位を有することを
特徴とする。
【0052】上記構成により、透過モード時における輝
度の向上を図ることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】図1及び図2は本発明の概念を示
す図である。本発明の理解の容易化のため、先ず、図1
及び図2を参照して、本発明の技術的思想を説明し、そ
の後に具体的に実施の形態を説明することにする。尚、
以下の実施の形態では、薄膜を柱状体、積層パターンを
段差構造体として説明することとする。
【0054】本発明は、絶縁性基板上にアクティブ素子
及び凹凸状の反射電極を具備した反射板において、アク
ティブ素子を形成する工程において、同時に凹凸状反射
画素電極の凸部の土台となる段差構造体を形成すること
を特徴とするものである。従って、図1に示すように、
段差構造体Bが例えば第1の柱状体A1と第2の柱状体
A2から構成されている場合、第2の柱状体A2の幅は
第1の柱状体A1の幅より小さい。また、柱状体A1,
A2を構成する層はアクティブ素子Dを構成する層L
1,L2,…,Ln1のうちの層から選択されている。
尚、柱状体A1,A2を構成する層は、アクティブ素子
Dを構成する層L1,L2,…,Lnのうちの1層以上
選択されている。但し、柱状体A1,A2の積層順序
は、アクティブ素子Dを構成する層L1,L2,…,L
nの順序であるが、L1,L2,…,Lnのすべてが必
ずしも使用されなくてもよい。
【0055】上記の段差構造体Bの製造方法としては、
第1の柱状体A1を積層した後のパターニング、次い
で、第2の柱状体Aを積層した後のパターニングという
ように2回の積層・パターニングを行うことにより作製
される。
【0056】図2を参照して、更に説明する。例えば、
アクティブ素子Dを構成する層がL1,L2,…,L5
の場合(図2(a)参照)を例として説明する。このと
き、L1,L2,…,L5のうち1以上の層を選択して
積層・パターニングを2回行うことにより、図2(b)
〜(f)に示すように種々の組み合わせが可能である。
従って、本発明では、柱状体の数、柱状体の積層数及び
パターニングによる柱状体の幅を制御することにより、
段差構造体の形状が制御でき、この結果、反射電極の凹
凸形状を高精度で制御可能とするものである。
【0057】尚、本発明では、絶縁性基板自体に凹凸を
形成して、段差構造体の一部となすように構成してもよ
い。また、上記の例では、段差構造体は2つの柱状体か
ら構成される場合について説明したけれども、3以上の
柱状体から構成される段差構造体についても、本発明は
適用することができる。
【0058】以下、本発明の実施の形態を図面を用いて
説明する。
【0059】(実施の形態1)図3は実施の形態1に係
る反射型液晶表示装置の要部断面図であり、図4はその
一部を拡大した断面図である。反射型液晶表示装置1
は、アレイ基板(反射板に相当する)Rと、ガラスなど
の対向基板14(表示面側)と、アレイ基板R及び対向
基板14間に挟持された液晶層10とを有する。アレイ
基板Rは、ガラスなどの絶縁性基板4上に、アクティブ
素子としてのTFT3と、ゲート配線6と、信号配線1
8bと、段差構造体80(図4参照)とが形成されて構
成されている。TFT3は、絶縁性基板4の上に形成さ
れたゲート電極6と、ゲート絶縁膜層15と、アモルフ
ァスシリコン層16a及び不純物層(n+層)16bか
らなる半導体層16と、層間絶縁膜層17と、ソース・
ドレイン電極18aと、信号配線18bと、第1の絶縁
膜層8(パッシベーション膜層に相当する)の各層によ
って積層された構成となっている。また、段差構造体8
0は、絶縁性基板4の凹凸面形成領域7に形成されてお
り、上方に向かうに連れて先細状の段差構造を有する。
この段差構造体80は、ゲート電極5と、ゲート絶縁膜
層15と、半導体層16と、層間絶縁膜層17と、ソー
ス・ドレイン電極18aと、第1の絶縁膜層8の各層が
積層されて構成されている。段差構造体80を構成する
各層は、断面形状が円形状となっている。(尚、TFT
3を構成する各層と、段差構造体80を構成する各層と
の区別のため、必要に応じて段差構造体80を構成する
各層については円形パターン層と称することにする。そ
して、円形パターン層のうちTFTの層に対応する層に
は、TFTの層を示す参照符号に記号「’」を付して示
す。例えば、TFTのゲート電極6と同一層の円形パタ
ーン層であれば参照符号6’で示し、また、TFTの半
導体層16と同一層の円形パターン層であれば参照符号
16’で示すことにする。)そして、凹凸状の反射電極
2が段差構造体80を覆っている。また、反射電極2及
びTFT3等の上面には、配向膜11が形成されてい
る。尚、反射電極2は、コンタクトホール9を介して、
ソース・ドレイン電極18aと電気的に接続されてい
る。
【0060】また、対向基板14の内側面には、カラー
フィルター13、透明電極12、配向膜11が積層され
ている。
【0061】次に、反射型液晶表示装置の製造方法につ
いて説明する。
【0062】(第1工程)図5(a)に示すように絶縁
性基板4上のTFT形成領域にゲート配線6及びゲート
電極5を形成するとともに、絶縁性基板4上の凹凸面形
成領域7にゲート配線6及びゲート電極5と同一材料で
構成された円形パターン層5’を形成する。
【0063】この円形パターン層5’の製造方法を図6
を用いて、さらに詳細に説明する。絶縁性基板4上にス
パッタリングなどの手法によってアルミニウムやクロム
などの金属材料層19を成膜する(図6(b))。次い
で、この金属材料層19の上にポジ型感光性樹脂をスピ
ンコート等の手法を用いて感光性樹脂層20を形成する
(図6(c))。
【0064】次いで、マスク21を用いて露光を行なう
(図6(d))。このマスク21は、図7に示すように
ゲート配線パターン22、ゲート電極パターン23の他
に、円形のパターン24が複数形成されている。これら
はいずれも遮光性の材料、たとえばクロムやアルミニウ
ムなどで構成されている。
【0065】このようなマスク21を用いて露光を行な
った後、現像を行う。この結果、感光性樹脂層20を所
定のパターンにすることができる(図6(e))。
【0066】感光性樹脂層20を前記の方法でパターニ
ングした後、金属材料層19をエッチングする(図6
(f))。金属材料層19のエッチング後、感光性樹脂
層20を剥離液により剥離する。この結果、絶縁性基板
4上には同一の金属材料層からなる、ゲート配線6、ゲ
ート電極5、及び円形パターン層5’が形成されること
になる(図6(g))。尚、当該パターニングするため
のエッチングは、テーパ形状となるような条件で行うの
が望ましい。このようにすれば、後述するように円形パ
ターン層5’、ゲート配線6、及びゲート電極5の上部
にゲート絶縁膜層15を形成する際に、円形パターン層
5’、ゲート配線6、及びゲート電極5と、ゲート絶縁
膜層15との密着性を向上することが可能となる。
【0067】(第2工程)次いで、ゲート配線6及びゲ
ート電極5及び円形パターン層5’上にゲート絶縁膜層
15を形成する。
【0068】(第3工程)次いで、半導体層16の形成
を行う。薄膜トランジスタをアクティブマトリクス素子
3に用いる場合には、プラズマCVDなどの手法により
アモルファスシリコン層16aを、第2工程で成膜した
ゲート絶縁膜層15上に成膜する(図9(c))。この
工程において連続的に不純物層16bをアモルファスシ
リコン層16a上に成膜することもできる(図9
(c))。また、ゲート電極5上のゲート絶縁膜層15
を、半導体層16と連続的に成膜しても良い(図9
(c))。
【0069】これら一連の半導体層16を成膜後に再度
パターニングを行う。この際、第1工程の場合と同様
に、スピンコートなどによりポジ型感光性樹脂層を成膜
後、図8に示したパターンのマスク27を用いて露光を
行う(図9(d))。図8に示したマスク27は、半導
体層パターン28と円形パターン29等から構成されて
いる。図7に示したマスクパターン21と図8に示した
マスクパターン27との関係を図9に示す。アライメン
トマークを用いてマスクの合わせを行った場合、図9に
示した通り、図7に示した円形パターンの中心の位置
と、図5に示した円形パターンの中心の位置は同じ位置
にある設計になっている。この2つのマスク21,27
の違いは円形パターンの半径にある。即ち、図7に示し
たマスク21の円形パターンよりも図8に示したマスク
27の円形パターンの半径の方が小さくなるように設計
されている。この結果、図9(e)に示すようにエッチ
ング後は、ゲート電極6と同じ金属材料層19の円形パ
ターン層5’よりも半導体層16(アモルファスシリコ
ン層16a及び不純物層16b)により形成された円形
パターン層16’(円形パターン層16a’及び円形パ
ターン層16b’)の方が小さくなる。
【0070】(第4工程)第4工程では、層間絶縁膜層
17を成膜した後、信号配線18b及びソース・ドレイ
ン電極18aの形成のため、金属材料層30をスパッタ
リングなどの方法で成膜し、次いで第1工程及び第3工
程と同様にポジ型感光性樹脂20を成膜する((図11
(f))。その後、図10に示すようなパターンのマス
ク31を用いて露光・現像を行う((図11(g))。
さらに、RIEなどのドライエッチングプロセスにより
金属材料層30のパターニングを行う。この結果、円形
パターン層17’、円形パターン層18a’が形成され
る。ここで、マスク31は、図11のような関係に設計
しておく。即ち、マスク31の円形パターンの中心は、
マスク21,27の円形パターンの中心と同じ位置であ
るが、円形パターンの大きさが小さくなるように設計し
ておく。こうして、3つのマスク31、マスク27、マ
スク21はその円形パターンの中心位置は同じであるけ
れども、マスク31、マスク27、マスク21の順で円
形パターンの半径が小さくなるように設計しておくこと
により、図11(h)に示すような階段状の円形パター
ン層を得ることができる。
【0071】(第5工程)絶縁膜層8を形成した後、ソ
ース・ドレイン電極18aとの電気的な導通部であるコ
ンタクトホール9を形成するため、第3工程と同様にポ
ジ型感光性樹脂を成膜後、マスクを用いてパターニング
を行う。さらに、エッチングなどにより第1の絶縁膜層
8のパターニング及びコンタクトホール9の形成を行う
(図5(d))。
【0072】(第6工程)第6工程では、反射電極2を
スパッタリングなどの成膜プロセスにより成膜後、フォ
トリソグラフィーによりパターニングを行う。この結
果、円形パターン層18a’上に円形パターン層8’が
形成される。
【0073】こうして第1工程から第6工程を経て形成
された反射電極は、図5(e)に示すように、複数の段
差構造体に沿うため、凹凸状に形成されることになる。
さらに、段差構造体の各層は最上層になるほど小さくな
るように形成されているため、凹凸形状のうち平坦な部
分の占める面積比率が従来例、例えば、特開平9−54
318号公報、特開平11−133399号公報、特開
平11−258596号公報などに記述されている反射
電極に比べて小さくすることができる。
【0074】また、特許公報第2756206号記載の
ように、アクティブマトリクス素子がその表面に形成さ
れた基板上に新たに感光性樹脂を用いて凹凸を形成する
工程では、感光性樹脂の塗布、マスクを介しての露光、
現像など一連のフォトリソグラフィープロセスが1工程
分増加するため、工程増加分の固定費の増大、例えば、
感光性樹脂材料費、現像液費、マスク作製費などの増
加、また、全行程への歩留まりの低下、タクト増大など
によるコストの増加につながる。この点に関して、上記
実施の形態1によれば、アクティブ素子形成後の上記フ
ォトリソグラフィープロセスがないため、特許公報第2
756206号記載の製造方法に比べて、製造コストの
低下を図ることができる。
【0075】ここで、前記工程を経て製造された反射電
極2の反射特性の評価方法について説明する。尚、反射
板のみ作製して、反射電極2の反射特性の評価を行っ
た。具体的には、図12に示すように、平行光源35か
ら白色光36を入射して輝度計38により反射光強度3
7(本実施の形態の場合は、散乱光強度)を測定する。
この際、光源35は反射電極2が形成されている基板4
の法線方向に配置しておき、輝度計を入射光と反射電極
水平面とが交わる円面の中心から等距離になるように回
転させながら測定する。また、実際の液晶表示装置の反
射特性を再現するため対向基板14を屈折率が大凡1.
5となる材料層を挟み込むように配置しておく。このと
きの測定結果を図13に示す。同様にして、特開平9−
54318号及びに特開平11−13399号ならびに
特開平11-258596号記載の反射電極の反射特性
を評価した結果を図14に示す。これら反射特性を示す
図13,14において、横軸に散乱角(基板法線方向か
らの輝度計の測定角)、縦軸は散乱光強度を示すが、こ
こでは単位は任意としている。図13と図14から明ら
かなように、本実施の形態に示されている反射電極の反
射特性の方が、平行光源からの入射光に対する正反射が
観測されている散乱角を中心に広い散乱角の範囲でほぼ
一定でより明るい強度を示すことがわかる。以上のよう
に、本実施の形態に係る反射電極において、広い散乱角
の範囲において、良好な輝度の反射電極を製造すること
ができた。
【0076】また、反射特性を複数の反射電極付き基板
について行ったところ、本実施の形態に係る反射電極で
は、反射金属材料層などの剥離や亀裂などはほとんど観
察されなかった。
【0077】(第7工程)第1工程から第6工程までの
工程を経た絶縁性基板について、さらに、反射電極の上
に液晶分子を配向させるためのポリイミド系高分子材料
もしくはポリアミック酸系高分子材料を塗布、焼成す
る。次いで、透明電極及びカラーフィルターを有する透
明基板と、アクティブマトリクス素子及び反射電極とを
具備する絶縁性基板とを、樹脂製スペーサなどを介して
一定の間隙を保持するように貼り合わせ、さらに基板間
の間隙に液晶材料を封入しておく。さらに、駆動回路の
実装などを経て反射型液晶表示装置が作製される。
【0078】前記方法で作製された液晶表示装置を用い
て、外光下において、映像信号を入力し、映像表示を観
察したところ、フリッカーなどの表示不良は観察されな
かった。また、映像信号の電圧を調整し、ある一定の外
光下で輝度の最小値と最大値との比からコントラストを
評価したところ、単純マトリクス駆動した液晶パネルと
ほぼ同じ値を得ることができた。
【0079】尚、本反射型液晶表示装置の構成である
が、光学フィルムとして偏光板1枚に位相差板を用い、
液晶材料として、TN型の液晶材料を用いて評価を行っ
たが、偏光板を用いず、2色性を有する色素を用いたゲ
ストホスト液晶材料を用いて行っても差し支えない。
【0080】また、白表示並びに黒表示のための映像信
号をこの反射型液晶表示装置に入力し、SCEでのコン
トラストを測定したところ、従来の反射型液晶表示装置
よりも良好な表示品位を得ることができた。
【0081】(実施の形態2)図15は実施の形態2に
係る反射型液晶表示装置の要部断面図であり、図16は
その一部を拡大した断面図である。本実施の形態2は、
前記実施の形態1に類似し対応する部分には同一の参照
符号を付す。本実施の形態2が実施の形態1と異なるの
は、段差構造体の積層された各円形パターン層が非対称
な構成になっていることである。このような構成とした
のは、以下の理由による。
【0082】即ち、前記実施の形態1における反射型液
晶表示装置の評価過程において、新たに課題が生じた。
光源からの入射方向に輝度のピークが存在する。観察者
がこのような反射型液晶表示装置を用いて映像を観察す
ると、その視界内中央に白色の輝点があるように見える
ため、他の部分への影響を生じる。この輝点を視野の中
央から可能な限り、離れた位置にずらす必要が生じた。
これを解決するためには、傾斜角分布を全体的に角度の
大きな方向へずらす必要がある。そこで、段差構造体の
積層された各層が非対称な構成とすることにより、正反
射方向を観察者の視野角の中央部から離れた位置にずら
すことができ、良好な表示品位が得られることになる。
【0083】次に、実施の形態2に係る反射型液晶表示
装置39の製造方法について説明する。実施の形態1の
製造方法と同様の製造工程を経るが、各工程でのフォト
リソグラフィープロセスで用いるマスク40のパターン
形状が異なる。このマスク40のパターンにつき、図1
7を用いて説明する。図7、8、10と同様に円形パタ
ーンが形成されているが、実施の形態1と異なる箇所は
円形の中心が同じ位置にあるのではなく、図17に示す
ようにある方向にずらすことにより、非対称な形状を各
層の積層により構成する。前記マスク40を用いて、T
FT素子3を構成する各層を積層、パターニングを繰り
返し、反射電極を最上部に成膜する。
【0084】前記工程により作製した反射電極につい
て、図12に記載した評価装置を用いて、実施の形態1
と同様の評価方法で反射特性を評価した。この結果、本
実施の形態2に係る反射電極の反射特性は、偏向してお
り、光源からの入射光の方向、即ち、正反射が観測され
るべき角度には輝度のピークが観測されなった。
【0085】また、本実施の形態2に係る反射板上に配
向膜を形成し、この反射板と、配向膜が形成されたカラ
ーフィルタ付き透明電極基板と貼り合わせ、液晶材料の
封入、周辺駆動回路など実装工程を経て反射型液晶表示
装置39を作製した。この反射型液晶表示装置39につ
いて、図12の評価装置を用い、白及び黒表示信号を入
力することにより、コントラストを測定した。従来正反
射が観測されるべき角度にはピークが観測されなかっ
た。このように、段差構造体80の各層を非対称に積層
することにより、正反射方向を観察者の視野角の中央部
から離れた位置にずらすことができ良好な表示品位を得
ることができた。
【0086】(実施の形態3)図18は実施の形態3に
係る反射型液晶表示装置の要部断面図であり、図19は
その一部の拡大図であり、図20は実施の形態3に係る
反射型液晶表示装置の製造工程図である。本実施の形態
3は、前記実施の形態1に類似し対応する部分には同一
の参照符号を付す。本実施の形態3は、段差構造体80
の積層された各層のうち第1の絶縁膜層8の一部がパタ
ーニングされ、且つ溶融変形により丸みを帯びた形状と
なっていることである。このような構成により、広い散
乱角の範囲でほぼ一定でより明るい光強度を示す反射型
液晶表示装置が得られる。
【0087】次に、実施の形態3に係る反射型液晶表示
装置41の製造方法について説明する。実施の形態1の
製造方法とほぼ同様である(図20(a)〜図20
(f))が、第1の絶縁膜層8に代えて、第1の絶縁膜
8と材料が異なる絶縁膜層42を使用する点が異なる。
絶縁膜層42としては、有機材料からなる感光性樹脂で
あることが望ましい。また、さらには、露光現像後の形
状を適当な温度下で加熱することで変形するような感光
性樹脂であることが望ましい。加熱後の形状は図20
(e)に示すような形状となる。続く工程において、反
射率の良好な金属をスパッタなどにより成膜後、反射電
極2を形成する(図20(f))。
【0088】上記、工程を経て、製造された反射電極
は、特開平8−184846号に記載されている工程よ
りも、フォトリソグラフィープロセスが少ないため、タ
クトの増大、歩留まり減少の抑制等の効果により、コス
トを抑制することができた。
【0089】ここで、前記工程を経て製造された反射電
極の反射特性の評価方法について説明する。図12に記
載した評価装置を用いて、実施の形態1と同様の評価方
法で反射特性を評価した。この結果を図21に示す。図
21から明らかなように本実施の形態3に示されている
反射電極の反射特性の方が、平行光源からの入射光に対
する正反射が観測されている散乱角を中心に広い散乱角
の範囲でほぼ一定でより明るい強度を示すことがわか
る。以上のように、本実施の形態に係る反射電極におい
て、広い散乱角の範囲において、良好な輝度の反射電極
を製造することができた。
【0090】(実施の形態4)図22は実施の形態4に
係る反射型液晶表示装置の要部断面図であり、図23は
その一部拡大図であり、図24は実施の形態4に係る反
射型液晶表示装置の製造工程図である。本実施の形態4
は、前記実施の形態1に類似し対応する部分には同一の
参照符号を付す。本実施の形態4は、段差構造体80の
積層された各円形パターン層のうち絶縁膜層44の一部
がパターニングされて段差構造体80を囲い込む構成に
なっていることを特徴としている。このような構成によ
り以下の効果を奏する。
【0091】(1)反射金属材料層などの剥離や亀裂な
どはほとんど観察されなかった。
【0092】(2)また、外光下において、映像信号を
入力し、映像表示を観察したところ、フリッカーなどの
表示不良は観察されなかった。
【0093】(3)また、映像信号の電圧を調整し、あ
る一定の外光下で輝度の最小値と最大値との比からコン
トラストを評価したところ、単純マトリクス駆動した液
晶パネルとほぼ同じ値を得ることができた。
【0094】上記効果(1)〜(3)が得られる理由
は、段差構造体を絶縁膜層44が囲い込んでおり、この
結果、電界によるオフ時のリークが抑制されているため
である。
【0095】尚、本実施の形態に係る液晶表示装置の製
造方法は、図24に示すように基本的には、実施の形態
1と同様である。但し、本実施の形態4では、絶縁膜層
44が段差構造体を囲い込むように、絶縁膜層44のパ
ターニングを行う点が、実施の形態1と異なる。
【0096】(実施の形態5)図25は実施の形態5に
係る反射型液晶表示装置の要部断面図であり、図26は
その一部拡大図である。本実施の形態5は、前記実施の
形態1に類似し対応する部分には同一の参照符号を付
す。本実施の形態5は、段差構造体の積層された各層の
うちゲート絶縁膜層15の一部がパターニングされ、し
かも、ゲート絶縁膜層15が同一組成であって且つ膜密
度の異なる2層から構成されていることを特徴とするも
のである。このような膜密度の異なるゲート絶縁膜層1
5を用いることにより、膜厚を適宜調整すれば、段差構
造体の形状を任意に制御することが可能となり、この結
果、反射電極の凹凸形状の制御を高精度で行うことが可
能となる。
【0097】次に、本実施の形態5に係る反射型液晶表
示装置45の製造方法について説明する。実施の形態1
記載の反射型液晶表示装置の製造方法と同様の製造工程
を経るが、同一の組成からなるゲート絶縁膜層15であ
って、異なるプロセス条件により成膜されている点が異
なっている。例えば、ゲート絶縁膜層15について、窒
化珪素SiNxを用いる場合には、プラズマCVDなど
により成膜を行う。この際、原材料であるシランSiH
4、アンモニアNH3、窒素N2などの量論比、成膜時の
温度を適切に調整することにより、所謂膜密度を調整す
ることが可能となる。これら膜密度の異なる絶縁膜をエ
ッチングによりパターニングを行うと、一般に、膜密度
の大きいもの程エッチングの速度が遅くなる。従って、
図26に示すように、第1層目に膜密度の大きい窒化珪
素SiNx46、第2層目には膜密度の小さい窒化珪素
SiNx47を成膜しておき、次に、エッチングを行う
と、テーパー状にエッチングされる。この際のテーパー
は角度が異なる。また、上層に膜密度の小さい絶縁膜を
成膜しているため、第1層目よりも第2層目の方が角度
が大きくできる。このように、膜密度の異なる絶縁膜を
成膜することにより、より形状制御を高くすることがで
きる。また、膜厚を適切に調整することにより、凹凸の
形状を制御することができる。
【0098】次いで、半導体層16、信号配線18bや
ソース・ドレイン電極18a等の金属層などの成膜・パ
ターニング工程に行った後、反射率の良好な金属をスパ
ッタなどにより成膜後、反射電極2を形成する。
【0099】以上の工程を経た反射電極の反射特性は、
入射する光に対して正反射方向への出射光が少なく、良
好な散乱特性を有するものであった。
【0100】さらに、上記工程を経て作製された反射電
極が形成された基板を用いて、実施の形態1と同様の工
程を経て、反射型液晶表示装置を作製した。この反射型
液晶表示装置を用いて映像表示を行ったところ、広い視
角範囲でペーパーホワイト性の高く、明るくコントラス
トの良好な映像を得ることができた。
【0101】(実施の形態6)図27は実施の形態6に
係る反射型液晶表示装置の要部断面図であり、図28は
その一部拡大図であり、図29は実施の形態6に係る反
射型液晶表示装置の製造工程図である。本実施の形態6
は、前記実施の形態1に類似し対応する部分には同一の
参照符号を付す。本実施の形態6は、TFT3を構成す
る積層された各層のうち、ソース・ドレイン電極18a
にも凹凸構造が形成されていることを特徴とするもので
ある。このような構成とするのは以下の理由による。即
ち、反射電極2下に凹凸構造を形成するだけでは、平坦
部はなくならず、ソース・ドレイン電極上に凹凸を形成
することにより、より良好な反射特性を有する反射電
極、さらには良好な表示品位の反射型液晶表示装置を得
ることができる。尚、信号配線、ゲート配線及びTFT
の何れか1つの上面を凹凸状とするようにしてもよい。
【0102】次に、実施の形態6に係る反射型液晶表示
装置48の製造方法について説明する。実施の形態1記
載の反射型液晶表示装置の製造方法と同様の製造工程を
経るが、ソース・ドレイン電極18aを形成後、その上
部に絶縁膜層49を形成する。この際、絶縁膜層49と
しては、有機材料からなる感光性樹脂であることが望ま
しい。また、さらには、露光現像後の形状を適当な温度
下で加熱することで変形するような感光性樹脂であるこ
とが望ましい。加熱後の形状は図29(e)に示すよう
な形状となる。続く工程において、反射率の良好な金属
をスパッタなどにより成膜後、反射電極2を形成する
(図29(f))。
【0103】尚、反射電極層を成膜後、画素電極をパタ
ーニングする工程において、同時にソース電極とドレイ
ン電極とのパターニングを行い、TFTがスイッチング
素子として作用するようにしておく。
【0104】以上の工程を経た反射電極は、予めTFT
を構成する積層された各層をパターニングすることによ
り凹凸が形成されており、このため、反射特性は、入射
する光に対して正反射方向への出射光が少なく、良好な
散乱特性を有するものであった。
【0105】さらに、上記工程を経て作製された反射電
極が形成された基板を用いて、実施の形態1と同様の工
程を経て、さらに反射型液晶表示装置を作製した。この
反射型液晶表示装置を用いて映像表示を行ったところ、
広い視角範囲でペーパーホワイト性の高く、明るくコン
トラストの良好な映像を得ることができた。
【0106】(実施の形態7)図30は実施の形態7に
係る反射型液晶表示装置の要部断面図である。本実施の
形態7では、前記実施の形態1に類似し対応する部分に
は同一の参照符号を付す。本実施の形態7に係る反射型
液晶表示装置54は、透過型兼用の反射型液晶表示装置
であり、反射電極2の一部に透明電極55が形成され、
光透過部位(透明電極55が形成された平坦部位)の厚
みと、前記光透過部位以外の部位(段差構造体が形成さ
れた部位)の厚みとが異なることを特徴とする。
【0107】次に、実施の形態7に係る反射型液晶表示
装置54の製造方法について説明する。実施の形態1記
載の反射型液晶表示装置の製造方法と同様の製造工程を
経るが、絶縁性基板4上の一部に反射電極2が形成され
ず、基板4裏面から光を入射した場合、透過する部位を
有するように各層の形状をパターニングする。この際、
続く工程において、反射率の良好な金属をスパッタなど
により成膜後、反射電極2を形成する。さらに、反射電
極2を形成後、ITOなどの透明電極55をスパッタな
どにより成膜する。
【0108】以上の工程を経た反射電極の反射特性は、
入射する光に対して正反射方向への出射光が少なく、良
好な散乱特性を有するものであった。
【0109】さらに、上記工程を経て作製された反射電
極が形成された基板を用いて、実施の形態1と同様の工
程を経て、さらに反射型透過型兼用液晶表示素子を作製
した。さらに、透過型モードでの使用のために、冷陰極
管と反射板と導光板からなるバックライトユニット等を
固定しておく。この透過型兼用の反射型液晶表示装置5
4を用いて映像表示を行ったところ、明るい外光下では
広い視野角範囲でペーパーホワイト性の高く、明るくコ
ントラストの良好な映像を得ることができた。一方、暗
い環境下でもバックライトを点灯することにより、視認
性の良好な映像表示を行うことができた。
【0110】尚、透過型兼用の反射型液晶表示装置54
の基板間隔であるが、望ましくは透明電極55の形成さ
れている部位とカラーフィルター13等が形成されてい
る対向基板14との間隔は、反射電極2の形成されてい
る部位のそれよりも大きいことが映像表示上望ましい。
このため、例えば、各層を適切にパターニングすること
により、図30に示すように反射電極2形成部位と透過
電極55形成部位との膜厚を異なるように成膜しておけ
ばよい。
【0111】(実施の形態8)図31は実施の形態8に
係る反射型液晶表示装置の要部断面図である。本実施の
形態8では、前記実施の形態7に類似し対応する部分に
は同一の参照符号を付す。本実施の形態8に係る反射型
液晶表示装置56は、実施の形態7と同様に透過型兼用
の反射型液晶表示装置である。但し、本実施の形態8で
は、透明電極55下もしくは透明電極55上にマイクロ
レンズ57(集光手段に相当)を有していることを特徴
としている。
【0112】次に、実施の形態8の記載の反射型透過型
兼用液晶表示装置の製造方法について説明する。実施の
形態7記載の反射型液晶表示装置の製造方法と同様の製
造工程を経るが、透明電極が形成されている部位下もし
くは部位上にマイクロレンズ57を形成しておく。望ま
しくは、反射電極55下に形成されている絶縁膜に透明
性の感光性樹脂を用いる。この際、図に示すように、パ
ターニングを行い、加熱処理を行うと、反射電極形成部
位は感光性樹脂の熱だれによって凹凸形状が構成され、
一方、透明電極形成部位では、図に示すように、感光性
樹脂が熱だれにより変形し、レンズ形状になる。このよ
うに、絶縁性膜に加熱により熱だれを生じる感光性樹脂
を用いると、反射電極下の凹凸形状と、透明電極下の集
光のためのマイクロレンズを同時に形成することができ
る。続く工程において、反射率の良好な金属をスパッタ
などにより成膜後、反射電極を形成する。さらに、反射
電極層を形成後、ITOなどの透明電極をスパッタなど
により成膜する。
【0113】以上の工程を経た反射電極の反射特性は、
入射する光に対して正反射方向への出射光が少なく、良
好な散乱特性を有するものであった。
【0114】さらに、上記工程を経て作製された反射電
極が形成された基板を用いて、実施の形態1と同様の工
程を経て、さらに反射型透過型兼用液晶表示素子を作製
する。この際、透過型モードでの使用のために、冷陰極
管と反射板と導光板からなるバックライトユニット等を
固定しておく。この反射型透過型兼用液晶表示装置を用
いて映像表示を行ったところ、明るい外光下では広い視
野角範囲でペーパーホワイト性の高く、明るくコントラ
ストの良好な映像を得ることができた。一方、暗い環境
下でもバックライトを点灯することにより、視認性の良
好な映像表示を行うことができた。尚、マイクロレンズ
が形成されているため、実施の形態7の反射型透過型兼
用液晶表示装置と比べてバックライト点灯時の輝度は
1.3倍程度向上させることができた。
【0115】また、対向基板上に形成したカラーフィル
ターを反射型、透過型として2種類の光学濃度のものを
形成し、マイクロレンズの集光性を利用することによ
り、反射型モードおよび透過型モードの各々の使用時に
色再現範囲の広い良好な映像表示を行うことが可能とな
る。
【0116】(実施の形態9)図32は実施の形態9に
係る反射型液晶表示装置の要部断面図であり、図33は
その一部拡大図であり、図34は実施の形態9に係る反
射型液晶表示装置の製造工程図である。本実施の形態9
では、上記実施の形態に類似し、対応する部分には同一
の参照符号を付す。本実施の形態9では、TFT3のソ
ース・ドレイン電極18a上を覆う第1の絶縁膜層8
が、コンタクトホール形成領域のみがパターニングさ
れ、その他の部分はパターニングされていないことを特
徴とするものである。このような構成により、第1の絶
縁膜層8のパターニングにおけるタクトの低下を防止す
ることができるという特有の効果を奏する。以下にその
理由について説明する。
【0117】ソース・ドレイン電極18a上を覆う第1
の絶縁膜層8は、窒化珪素(SiNx)膜を使用するの
が一般的であり、従来例においても、また、上記実施の
形態1〜8においても、第1の絶縁膜層8としては、窒
化珪素(SiNx)膜が使用されている。ところで、か
かる窒化珪素膜を絶縁膜として使用した場合、窒化膜は
パターニングが容易でないという性質を有するため、以
下の問題が生じる。即ち、窒化珪素膜を絶縁膜として使
用し、反射電極2下の絶縁膜8をドライエッチングプロ
セスにより柱状などにパターニングを行うと、エッチン
グされる領域が大きくなるため、エッチング工程に多大
な時間を費やすことになり、タクトの低下を招くという
問題が判明した。そこで、本実施の形態9では、当該第
1の絶縁膜層8はコンタクトホール形成領域のみをパタ
ーニングし、タクトの低下を防止するようにしたもので
ある。
【0118】次いで、図34を参照して、実施の形態9
に係る液晶表示装置の製造方法について説明する。本実
施の形態9の製造方法は、基本的には実施の形態1の液
晶表示装置の製造方法と同一である。従って、本実施の
形態9における製造方法の特徴的な事項についてのみ説
明することにする。
【0119】先ず、本実施の形態1と同様に第1工程で
ゲート配線6、ゲート電極5及円形パターン層5’を形
成する(図34(a))。次いで、第2工程でゲート絶
縁膜層15を形成する。次いで、第3工程で半導体層1
6及び円形パターン層16’を形成する(図34
(b))。次いで、第4工程でソース・ドレイン電極1
8及び円形パターン層18’を形成する(図34
(c))。次いで、第5工程において第1の絶縁膜層8
を形成した後、ソース・ドレイン電極18aとの電気的
な導通部であるコンタクトホール9を形成するため、第
3工程と同様にポジ型感光性樹脂を成膜後、マスクを用
いてパターニングを行う。この際に使用するフォトマス
クが実施の形態1とは異なる。即ち、本実施の形態9に
おいて使用するフォトマスクは、コンタクトホール9に
対応する領域のみが透光部分とされたマクスパターンを
有している。このようなマスクを用いてポジ型感光性樹
脂層を露光・現像することにより、光の照射された部分
が溶解して消失する。そして、この状態でドライエッチ
ングを行うことにより、第1の絶縁膜層8に所定のコン
タクトホール9が形成される(図34(d))。尚、コ
ンタクトホール9の形成後は、ポジ型感光性樹脂層は第
1の絶縁膜層8から剥離する。
【0120】ここで、第1の絶縁膜層8としては窒化珪
素を使用し、膜厚を2700Åに成膜しておき、上述の
とおりにコンタクトホール部9のみエッチングすると、
この工程は60秒で終了した。一方、実施の形態1と同
様に、画素部のうち、コンタクトホール9以外の部分も
ドライエッチングによりパターニングすると、150秒
要した。従って、本実施の形態に係る製造方法では、タ
クトは、250%改善されることになる。
【0121】その後は、実施の形態1と同様に、第6工
程で反射電極2をスパッタリングなどの成膜プロセスに
より成膜後、フォトリソグラフィーによりパターニング
を行う。
【0122】こうして第1工程から第6工程を経て形成
された反射電極2は、図34(e)に示すように、複数
の段差構造体80に沿って凹凸状に形成される。さら
に、段差構造体80の各層は最上層になるほど小さくな
るように形成されているため、凹凸形状のうち平坦な部
分の占める面積比率が従来例、例えば、特開平9−54
318号公報、特開平11−133399号公報、特開
平11−258596号公報などに記述されている反射
電極に比べて小さくすることができる。
【0123】また、特許公報第2756206号記載の
ように、TFTがその表面に形成された基板上に新たに
感光性樹脂を用いて凹凸を形成する工程では、感光性樹
脂の塗布、マスクを介しての露光、現像など一連のフォ
トリソグラフィープロセスが1工程分増加するため、工
程増加分の固定費の増大、例えば、感光性樹脂材料費、
現像液費、マスク作製費などの増加、また、全行程への
歩留まりの低下、タクト増大などによるコストの増加に
つながる。この点に関して、上記実施の形態9によれ
ば、TFT3形成後の上記フォトリソグラフィープロセ
スがないため、特許公報第2756206号記載の製造
方法に比べて、製造コストの低下を図ることができる。
【0124】尚、特開平9−54318号公報などに示
されている方法と同様に、TFTを構成する半導体層、
ソース・ドレイン電極層など各層を積層した後、ドライ
エッチングにより形状をパターニングした後、さらに窒
化珪素膜を形成し、コンタクトホールのみをエッチング
しても同様にタクトの向上が可能である。
【0125】上記の例では、第1の絶縁膜層8は窒化珪
素を用いたけれども、酸化珪素(SiOx)を用いても
よい。
【0126】また、第1の絶縁膜層8の膜材料としては
感光性樹脂を用いてもよい。尚、膜材料として感光性樹
脂を用いる場合には、デバイスの動作性能の信頼性が窒
化珪素膜と比べると劣るけれども、パターニングが容易
であるという利点がある。従って、第1の絶縁膜層8の
膜材料としては感光性樹脂を用いる場合は、コンタクト
ホール形成領域に加えて、コンタクトホール形成領域以
外の部分についてもパターニングするようにしてもタク
トの低下を招くこともない。勿論、第1の絶縁膜層8の
膜材料としては感光性樹脂を使用する場合に、窒化珪素
膜を使用する場合と同様に、コンタクトホール形成領域
のみパターニングしてもよい。
【0127】(実施の形態10)図35は実施の形態1
0に係る反射型液晶表示装置の要部断面図であり、図3
6はその一部拡大図であり、図37は実施の形態10に
係る反射型液晶表示装置の製造工程図である。本実施の
形態10では、実施の形態9に類似し、対応する部分に
は同一の参照符号を付す。本実施の形態10では、コン
タクトホール形成のため窒化珪素からなる第1の絶縁膜
層8上に形成された感光性樹脂層を、コンタクトホール
形成後も除去せずに残しておくことを特徴とするもので
ある。即ち、前述の実施の形態9における第5工程にお
いては、コンタクトホール9を形成するのに、第1の絶
縁膜層8上にポジ型感光性樹脂層60を形成し、露光・
現像を行ない、ドライエッチング後には、このポジ型感
光性樹脂層60を剥離する工程がある。そのため、タク
トの低下を招き、コスト増大につながる。この課題を解
決するため、本実施の形態10では、ポジ型感光性樹脂
層60を除去せず、そのまま残すことを特徴とするもの
である。
【0128】更に、本実施の形態10では、感光性樹脂
層60の内周面及び第1の絶縁膜層8の内周面は、面一
に連なり、同一傾斜角度となっている。このようコンタ
クトホールの形状により、例えばコンタクトホール内周
面に部分的に突出した形状であると、その部分におい
て、反射電極2とコンタクトホール内周面との密着性が
悪くなり、この結果、反射電極2に亀裂や剥離が発生し
て、表示特性の低下を招くことになるが、本実施の形態
のようにコンタクトホールの内周面が凹凸のない連続し
た面となっているため、かかる問題点を解消することが
できる。
【0129】尚、本実施の形態10では、感光性樹脂層
60を第1の絶縁膜層8から剥離せずに残しておくた
め、感光性樹脂層60は従来使用されているノボラック
系の感光性樹脂に代えて、アクリル系の感光性樹脂が使
用されている。ノボラック系の感光性樹脂は耐熱性に劣
り、基板から剥がれ易いという性質を有しているため、
デバイスの信頼性が劣るからである。一方、アクリル系
の感光性樹脂は耐熱性が良好であり、基板に強固にくっ
ついた状態を維持する性質を有しているため、かかる問
題点の発生はない。
【0130】また、感光性樹脂層60の材料としては、
アクリル系に限らず、感光性及び耐熱性を有する材料で
あればよい。
【0131】次いで、上記構成の液晶表示装置の製造方
法について説明する。本実施の形態における製造方法
は、基本的には実施の形態9の製造方法と同一であり、
従って、本実施の形態に係る製造方法の主たる特徴のみ
説明することにする。
【0132】上記実施の形態9と同様に、第1工程及び
第2工程を経て、第3工程において、図37(a)で示
すように、ソース・ドレイン電極18a上を覆って、窒
化珪素を厚み2700Åで成膜して、第1の絶縁膜層8
を形成する。次に、図37(b)に示すように、第1の
絶縁膜層8上にアクリル系のポジ型感光性樹脂(例え
ば、JSR株式会社製のPC403(商品名))を厚み
7000Åで塗布して感光性樹脂層60を形成する。そ
して、フォトマスク59を用いて感光性樹脂層60のコ
ンタクトホール形成領域のみが除去されるように、露光
・現像を行い、更に第1の絶縁膜層8のエッチングを行
い、感光性樹脂層60にコンタクトホール70A(図3
8参照)を形成し、第1の絶縁膜層8にコンタクトホー
ル70B(図38参照)を形成する。この感光性樹脂層
60の現像及び第1の絶縁膜層8のエッチングにおける
エッチャントとしては、塩素系ガスとフッ素系ガスの混
合ガスを使用する。ここで、注目すべきは、図38
(a)に明らかに示すように、コンタクトホール70A
の内周面と、コンタクトホール70Bの内周面とが、同
一傾斜角度で面一に連なっていることである。このよう
なコンタクトホール70A,70Bの形状により、図3
8(b)に示すように、反射電極2とコンタクトホール
70A,70Bの内周面との密着性が良好となり、コン
タクトホールでの反射電極の亀裂や剥離に起因した表示
特性の低下を防止することができる。尚、このようなコ
ンタクトホール70A,70Bの上記形状を得るために
は、例えば、エッチャントの組成(塩素系ガスとフッ素
系ガスの混合比)、エッチング時間等を適宜調整すれば
よい。
【0133】次いで、図37(d)に示すように、基板
全体を加熱する。加熱にはホットプレートを用い、12
0℃で5秒間加熱する。この加熱工程後、感光性樹脂層
60は溶融変形し、TFT及び段差構造体の凹凸状に沿
って形成される。これにより、段差構造体の層として感
光性樹脂層60を用いることができる。
【0134】次いで、図37(e)に示すように、反射
率の高い金属、例えば、AlやAg系の合金などを成膜
して、反射電極2が形成されるとともに、反射電極2が
コンタクトホール70A,70Bを介してソース・ドレ
イン電極18aと電気的に接続されることになる。
【0135】次いで、上記方法により作製された反射型
液晶表示装置について、白表示となるような信号を入力
し、前述の方法で反射特性を測定した。この結果、正反
射の強度が抑制されていることが分かった。この原因と
して、ポジ型感光性樹脂により凹凸間にある平坦部が埋
められ、結果的に正反射が抑制されていることが判明し
た。このように、ポジ型感光性樹脂を適切な膜厚で塗布
する事によって、正反射が抑制され、写り込みの少ない
反射型液晶表示装置を得ることができた。
【0136】(実施の形態11)図39は実施の形態1
1に係る反射型液晶表示装置の要部断面図である。本実
施の形態11は、実施の形態1に類似し対応する部分に
は同一の参照符号を示す。上記実施の形態1〜10で
は、ゲート電極5を構成する金属材料層をパターニング
して得られた各円形パターン層5’のそれぞれに、1つ
の段差構造体80が形成されるように構成されていたけ
れども、本実施の形態11では円形パターン層5’上に
複数の段差構造体80を形成して、凹凸状反射電極2の
下地層としたことを特徴とするものである。このような
構成により、反射電極2の凹凸間の平坦部面積を更に小
さくすることができ、正反射の強度を抑制して表示特性
の向上した反射型液晶表示装置を得ることができる。
【0137】尚、本実施の形態11の構成を、実施の形
態1〜10の構成にも適用することができる。また、実
施の形態1〜10と本実施の形態11とを混在させた構
成であってもよい。即ち、円形パターン層5’に1つの
段差構造体80が形成された構成のものと、円形パター
ン層5’に複数の段差構造体80が形成された構成のも
のとが混在した凹凸構造を、凹凸状反射電極2の下地層
とした構成であってもよい。
【0138】(実施の形態12)図40は実施の形態1
2に係る反射型液晶表示装置の要部断面図であり、図4
1及び図42は実施の形態12に係る反射型液晶表示装
置の製造工程図である。本実施の形態12は、実施の形
態1〜9に類似し、対応する部分には同一の参照符号を
付す。本実施の形態12は、円形状パターン上に形成さ
れた段差構造体80(第1の積層パターンに相当する)
の他に、補助容量(蓄積容量)形成用の共通電極(容量
電極)66を絶縁性基板4上に形成し、この共通電極6
6上に段差構造体81(第2の積層パターンに相当す
る)を複数形成して凹凸状反射電極2の下地層としたこ
とを特徴とするものである。このような構成により、フ
リッカーの発生を防止することができるとともに、正反
射が抑制され、写り込みの少ない反射型液晶表示装置を
得ることができる。以下にその理由について説明する。
【0139】画素電極の面積が小さい場合に、TFT3
を形成する積層された各層を1層以上もしくは2層以上
パターニングすることにより反射電極2下に凹凸を形成
したところ、フリッカーを生じるという新たな課題が判
明した。この原因について追究したところ、画素電極の
面積が小さいため、画素に蓄積される電荷が小さく、1
フレームの画像を書き込んでいる間に電荷を保持するこ
とができないために生じる現象であることが判明した。
そこで、この課題を解決するため、ゲート電極5を構成
する金属材料層をパターニングし、対向電極と同じよう
に接地する回路構成とした共通電極66を形成した。こ
の共通電極66による補助容量の形成により、前記フリ
ッカーはほとんど生じなくなった。しかしながら、この
補助容量用の共通電極66を有する基板について、白表
示を行うように信号を送りながら、前述の測定装置によ
り、反射特性を測定したところ、正反射の強度が強くな
ってしまった。そこで、再度、凹凸の形成されている反
射電極の形状を評価したところ、反射電極のうち共通電
極66がその下部に形成されている部分に平坦部が多く
なっていることが判明した。
【0140】そこで、補助容量を形成し容量不足に起因
したフリッカーの防止を図るとともに、正反射強度の低
減を図るべく、共通電極66上に複数の段差構造体81
を形成するようにしたものである。このような構成であ
れば、共通電極66の直上で反射電極2に凹凸形状が得
られ、反射電極2の凹凸間の平坦部面積を可及的に低減
し、正面での正反射強度を低減することが可能となる。
尚、本実施の形態12では、円形パターン層で構成され
る第1種類の段差構造体80はTFT3の構成する層の
一部を使用して構成され、共通電極66上の第2種類の
段差構造体81はTFT3とは異なる別の層から構成さ
れている。
【0141】次いで、上記構成の反射型液晶表示装置の
製造方法について説明する。先ず、絶縁性基板4上にT
FT3及びTFT3の層の一部を使用した第1種類の段
差構造体80を形成する。この形成工程は、上記第1工
程1〜第8工程により達成される。こうして、TFT3
及び第1種類の段差構造体80を形成後に、共通電極6
6上に第2種類の段差構造体81を形成する。尚、第1
工程〜第8工程において、共通電極66が形成されてい
る部分では、図41(b)に示すように、ゲート絶縁膜
15、アモルファスシリコン層16a、不純物層16b
まで成膜した後、ドライエッチングにより、アモルファ
スシリコン層16a及び不純物層16bを除去する。ま
た、図41(c)に示すように、共通電極部66以外の
ところでは、ソース・ドレイン電極18aの形成および
パターニングを行うが、共通電極部66ではドラエッチ
ングによりソース・ドレイン電極18aを除去する。そ
の後、図42(d)に示す工程において、第1の絶縁膜
層8の形成、並びにコンタクトホール9形成のためのパ
ターニングを行う。
【0142】次いで、共通電極66上に第2種類の段差
構造体81を形成する処理工程を行う。具体的には、共
通電極66上にポジ型感光性樹脂、例えば、PC403
(商品名:JSR株式会社製)を塗布して感光性樹脂層
を形成する。次いで、所定のパターンを有するフォトマ
スクを用いて露光し、次いで、露光された感光性樹脂層
を現像する。これにより、共通電極上に複数の段差構造
体81が形成される(図42(e))。次いで、反射率
の高い金属、例えば、Al、Ag系合金などを成膜し
て、凹凸状の反射電極2が得られることになる(図42
(f))。
【0143】次に、上記方法で作製した反射型液晶表示
装置について、上記と同様の方法で反射特性を測定し
た。尚、実験の条件としては、白表示となるような信号
を入力した。この結果、正反射の強度が抑制されている
ことが分かった。この原因として、ポジ型感光性樹脂に
よる段差構造体81の形成により、共通電極66上の平
坦部が埋められ、結果的に正反射が抑制されていること
が判明した。このように、共通電極66上に凹凸状の積
層構造を形成することにより、正反射が抑制され、写り
込みの少ない反射型液晶表示装置を得ることが理解され
る。
【0144】上記の例では、第2種類の段差構造体81
は、感光性樹脂により形成したけれども、本発明はこれ
に限定されるものではなく、TFT3形成後に、別途、
金属材料や又は半導体材料で形成するようにしてもよ
い。
【0145】また、上記の例では、第2種類の段差構造
体81は、TFT3とは異なる層により構成されていた
けれども、第1種類の段差構造体80と同様にTFT3
を構成する層の一部を使用する構成であってもよい。
【0146】(実施の形態13)図43は実施の形態1
3に係る反射型液晶表示装置の要部断面図であり、図4
4は上から観察したときの共通電極の一部を示す平面図
である。本実施の形態13は、実施の形態12に類似し
対応する部分には同一の参照符号を付す。本実施の形態
13では、共通電極66を予めパターニングすることに
より、凹凸構造を形成することを特徴とするものであ
る。以下に、具体的な構成を説明する。共通電極66
は、図44に示すように、凹凸を形成するための円形パ
ターン状の共通電極部67と、共通電極部67を対向基
板電極と同電位とするための配線68からなる。
【0147】上記パターン形状の共通電極66の具体的
な製造方法について説明すると、ゲート電極5となる金
属材料層を成膜した後、この金属材料層上に感光性樹脂
(例えば、OFPR5000(商品名:東京応化工業
(株)製))を塗布し、パターン67及び配線68に対
応した遮光領域を有するフォトマスクを用いて金属材料
層を露光し、次いで現像を行う。しかる後に、ウェット
エッチングもしくはドライエッチングにより金属材料層
をパターニングする。これにより、上記パターン形状の
共通電極が形成される。尚、各共通電極部67は、配線
68を介して接地されている。
【0148】その後の工程は、上記実施の形態12と同
様にTFT形成工程後に、共通電極66上に複数の段差
構造体81を感光性樹脂により形成する工程を行う。そ
して、TFT3及び段差構造体81を覆ってAl等を塗
布し、凹凸状の反射電極2が形成される。この結果、図
43に示すように、予めパターニングされた共通電極6
6上に段差構造体81が形成され、この段差構造体81
を下地層として凹凸状の反射電極2が形成された反射型
液晶表示装置が作製される。
【0149】次いで、上記方法で作製した反射型液晶表
示装置について、白表示となるような信号を入力し、前
述の方法で反射特性を測定した。この結果、正反射の強
度が抑制されていることが分かった。このように、予め
パターニングされた共通電極66を使用することによ
り、共通電極66上の反射電極2の凹凸形状を更に制御
することが可能となる。また、共通電極66を予めパタ
ーニングする構成であれば、パターンニングによる膜厚
差による凹凸が形成されているため、共通電極66上に
感光性樹脂を塗布すれば、その感光性樹脂をフォトリソ
グラフィー処理を行うことなく段差構造体81を形成す
ることが可能となる。
【0150】尚、共通電極66は、図45に示すよう
に、配線68のない円形状パターンのみからなる構成で
あってもよい。但し、反射板としては、配線68がな
く、フローテングの状態であっても、凹凸形成に影響は
なく。従って、反射特性の向上した反射板が得られるこ
とになる。しかしながら、このような構成の反射板を液
晶表示装置に適用した場合、画像データの書き込み時
に、正確に充電できなくなるおそれがあり、そのため、
かかる構造の表示装置はデバイスとしての機能を果たす
ことがてきなくなるおそれがある。従って、液晶表示装
置に適用する場合は、配線68を有する共通電極は接地
しておく構成とする必要がある。
【0151】上記の例では、共通電極上に感光性樹脂か
ら成る段差構造体が形成されていたけれども、共通電極
上にTFTを構成する層の一部を使用して段差構造体を
形成する構成であってもよい。
【0152】また、共通電極のパターンは、図44に示
すものに限定されず、図46に示すように、空孔パター
ン69でも同様に可能である。さらに、本実施の形態で
は、1種類の円形パターンを用いたが、その他の形状、
例えば、六角形などのパターンを用いても同様に実施可
能である。また、パターンの大きさも1種類のみでな
く、複数種存在しても何ら実施において障害になるもの
でない。また、形状についても1種類のみでなく、複数
種存在しても同様に実施可能である。
【0153】(実施の形態14)図47は、実施の形態
14に係る反射型液晶表示装置の製造工程図、図48
は、同じく反射型液晶表示装置の製造工程図である。
【0154】本実施の形態14は、前記実施の形態1に
類似し対応する部分には同一の参照符号を付す。本実施
の形態14は、アクティブ素子と凹凸状の反射電極とが
形成された基板上に、カラーフィルタを配置した構成の
反射板に関するものであり、凹凸状反射電極の下方に
は、柱状体が積み上げられて構成される段差構造体が形
成されており、前記段差構造体は、前記カラーフィルタ
を構成する薄膜を含むことを特徴としている。
【0155】このように、上記段差構造体を構成する柱
状体として、アクティブ素子以外の薄膜、即ち、カラー
フィルタを構成する薄膜を用いることによっても、段差
構造体の形状を任意に制御することが可能となり、この
結果、反射電極の凹凸形状の制御を高精度で行うことが
可能となる。
【0156】次に、本実施の形態14に係る反射型液晶
表示装置の製造方法について説明する。実施の形態1記
載の反射型液晶表示装置の製造方法と同様の製造工程を
経るが、段差構造体の最上層が、カラーフィルタを構成
するブラックマトリクスにより構成されている点が異な
っている。尚、ゲート絶縁膜等については、図示するこ
とによりかえって複雑となるので省略して説明すること
とする。
【0157】即ち、図47(a)に示すように、基板4
上に、上記実施の形態1と同様の工程により、段差構造
体80を形成し、次に、図47(b)に示すように、基
板4上に例えば、カーボン等をフォトレジストに分散し
た樹脂ブラック61を塗布した。尚、図47、48にお
いては、ソース配線60・60間には段差構造体80を
1つだけ記載しているが、実際には多数形成されてい
る。
【0158】次いで、図47(c)に示すように、フォ
トマスク64を用いて露光、現像を行って、図47
(d)に示すように、ソース配線60を被覆するよう
に、ブラックマトリクス61aをパターン状に形成する
とともに、段差構造体80上に樹脂ブラックからなる柱
状体61bを形成した。
【0159】次いで、図47(e)に示すように、前記
段差構造体80を被覆するように、反射電極2を形成
し、最後に図47(f)に示すようにして、反射電極上
にカラーフィルタ66R・66G・66Bをマトリクス
状に形成した。
【0160】このように、上記段差構造体を構成する柱
状体として、アクティブ素子以外の薄膜、即ち、カラー
フィルタを構成するブラックブラックマトリクスを用い
ることによっても、段差構造体の形状を任意に制御する
ことが可能となる。尚、ブラックマトリクスとしては、
その他にも金属クロム等を用いることもできる。
【0161】また、段差構造体を構成する柱状体として
は、上記ブラックマトリクスだけでなく、カラーフィル
タ66R・66G・66Bのそれぞれを前記柱状体とし
て用いることも可能である。
【0162】また、本実施の形態14に示すような構成
を前記実施の形態1〜13に適用することは可能であ
る。
【0163】(実施の形態15)図49は実施の形態1
5に係る反射型液晶表示装置に用いられる反射電極にお
ける円形パターン層の配列状態を模式的に示す図であ
る。
【0164】これまでの検討の結果、さらなる新たな課
題が発生した。複数の反射電極を製造している過程にお
いて、反射特性のバラツキが発生していることが判明し
た。この反射特性のバラツキの原因が、円形パターン層
を積層する際の合わせのマージンであることが判明し
た。
【0165】即ち、前記実施の形態1〜14では、フォ
トリソグラフィーによる積層の際に、円形パターン層を
形成する各層の形状の制御を行っているが、このフォト
リソグラフィーにおける露光時に、マスクの合わせマー
ジンを考慮していないため、円形パターン層の配置が個
々に反射電極面内でずれたり、あるいは円形パターン層
からなる段差構造体80の形状が個々に希望する形状か
らずれたりするために、反射電極2の凹凸の傾斜角分布
にバラツキが発生するからである。そこで、本実施の形
態15では、各層をパターンニングする際に用いるマス
クにつき、予め各画素毎に合わせマージンよりも小さい
範囲内で位置をずらしたものを使用し、反射特性のバラ
ツキ発生を防止することを特徴とするものである。尚、
現状のTFT製造プロセスでは、合わせのマージンは±
0.5μm、全体で1μm程度のマージンを考慮する必
要がある。
【0166】以下に、図49を参照して、具体的に説明
すると、各画素につき、同等の位置にある円形パターン
51、52、53、54について座標の指定を以下の通
り、行っておく。まず、ゲート配線方向に平行にx軸、
信号配線方向に平行にy軸を各々定義する。さらに、各
画素のゲート配線方向のピッチをaμm、信号配線方向
のピッチをbμmとする。円形パターン51の中心座標
を51(x0,y0)(μm)と仮定すると、円形パターン
52、53、54は、本来は、52(x0+a,y0)、5
3(x0,y0+b)、54(x0+a,y0+b)となるはず
である。
【0167】予めこれらの座標につき、マスクの合わせ
マージンより小さい範囲でそれぞれの方向にずれる様に
マスクを設計しておく。即ち、例えば、52(x0+a−
0.5,y0)、53(x0,y0+b−0.5)、54(x0
+a−0.5,y0+b−0.5)となるようにしてお
く。実際は、±0.5μmであるので、例えば、(x0−
a+0.5,y0)、(x0,y0−b+0.5)、(x0+a
+0.5,y0+b+0.5)という様に円形パターンの
中心座標をずらしておく。
【0168】このずれの範囲で積層された円形パターン
層は、凹凸のある反射電極を形成する。この反射電極上
の凹凸の傾斜角分布(積層パターンを構成する各薄膜の
相対位置関係)は、各画素毎に微妙に異なる。しかしな
がら、反射電極上のすべての画素電極で考えた場合に一
定と考えることができる。即ち、その反射特性も反射電
極全体ではマスクの合わせマージンを考慮してもほぼ一
定とみなすことができる。
【0169】積層された各層をパターニングする際に用
いるパターンをマスクの合わせマージンより小さい範囲
でずらして設計したマスクを用いて反射電極を製造した
ところ、前記課題で観察された反射特性のバラツキは観
察されなかった。
【0170】本実施の形態では各画素毎でのマスク上に
描画パターン位置をずらすことによって、反射特性のバ
ラツキの少ない、冗長性の高い反射電極を実現すること
ができた。尚、上記の例では、各画素毎にパターン位置
をずらすようにしたけれども、1画素を複数に分割した
各分割領域毎にパターン位置をずらすようにしてもよ
い。
【0171】(実施の形態16)本実施の形態16は、
実施の形態15と同様に反射特性のバラツキを防ぐ技術
に関するものである。
【0172】即ち、パターニングした2層以上の薄膜か
らなる積層パターンを複数種有し、前記積層パターンが
複数種ごとに、積層された前記薄膜の大きさの順序が異
なる形状体、該形状体を反射板に備えたことを特徴とし
ている。
【0173】上記形状体を反射板に備えることにより、
前記複数種の積層パターン同士によって反射特性のばら
つきを小さくすることができるので、当該反射板の凹凸
形状の制御性の低下を抑制することが可能となる。な
お、前記形状体は、本実施の形態のように反射板に使用
することができるが、その他として光学素子(レンズ)
等に使用することもできる。前記形状体を、以下のよう
に、積層した円形パターンとして詳しく説明する。
【0174】前記までの工程では、フォトリソグラフィ
ーにより積層の際に円形パターン層を形成する各層の形
状の制御を行ってきた。この露光時の、マスクの合わせ
マージンを考慮する必要が判明した。現状のTFTプロ
セスでは、合わせのマージンは±0.5μm、全体で1
μm程度のマージンを考慮する必要がある。
【0175】本実施の形態16の反射電極について、図
50を用いて説明する。図50は、実施の形態16に係
る反射型液晶表示装置を構成する基板の一部概念図であ
り、図50(a)は、基板上に形成されたゲート金属層
の形状を示す平面図、図50(b)は、図50(a)の
XY線矢視断面図である。尚、ゲート絶縁膜は発明に直
接関係するものではなく、図示することにより複雑とな
るので省略して説明することとする。
【0176】即ち、基板上に任意の層、例えばAl、C
rなどのゲート金属層を成膜後、目的とする図形(図5
0(a)に示す円形パターン)が形成されているマスク
(図50(a)に示すマスク73)を用い、レジストを
塗布後、露光、現像などの操作を経て、ゲート金属層の
パターニングを行う。その後、窒化珪素SiNxなどか
らなるゲート絶縁膜を成膜する。
【0177】図50に示すように、2種類の大きさの円
形パターン(ゲート金属層)、即ち、円形パターン71
…及び、該円形パターン71…に比較して大きさが小さ
い円形パターン72…が基板4上に形成されている。
【0178】次に、図51に示した円形パターン71…
及び円形パターン72…上にa−Siなどの半導体層を
形成し、上記円形パターン71…及び円形パターン72
…の大小を入れかえたマスク(図51(b)に示すマス
ク74)を用いて形状をパターンニングする。ここで、
図51に示したマスク74を用いてレジストを塗布後、
露光、現像を行い、最後にエッチング工程によって、半
導体層のパターニングを行う。
【0179】図51(a)、(b)に示すように、前記
ゲート金属膜のパターニングで用いるマスク73と半導
体層のパターニングで用いるマスク74との関係につい
て述べると、マスク73及びマスク74によって形成さ
れる大きい円形パターン71と小さい円形パターン72
の数は各々等しい。
【0180】図52は、基板上に形成されたゲート金属
層および半導体層のパターンを示す概略図であり、図5
2(a)は、その概略平面図、図52(b)は、図52
(a)のXY線矢視断面図である。積層された形状は、
大きい円形パターン上に小さい円形パターンが積層され
た形状75、小さい円形パターン上に大きい円パターン
が積層された形状76から構成される。
【0181】また、図53は、図52に示した状態か
ら、マスク合わせ時のマージンδの範囲でマスクがずれ
を生じている時に、基板上にゲート金属膜および半導体
層がずれて形成されたパターンを示す概略図であり、図
53(a)は、その概略平面図、図53(b)は、図5
3(a)のXY線矢視断面図を示す。
【0182】さらに、図54は、マスクのずれが0の時
およびマスクのずれがδだけの時の基板の概略平面図、
図55は、図54のXY線矢視断面図を示す。
【0183】図54及び図55において、それぞれ小さ
い円形パターンの中心の位置ずれについて着目すると、
小さい円形パターンが半導体層で形成された積層パター
ン77と小さい円形パターンがゲート金属膜によって形
成されている積層パターン78ではずれの大きさはδで
あるが、そのδの方向は逆向きとなっていることが分か
る。このような構成とすることにより、最終的に積層さ
れた形状では、マスクのアライメント時におけるずれの
影響が緩和され、反射特性のバラツキを防ぐことができ
る。
【0184】このような凹凸形状についてそれぞれ、前
記実施の形態で記した工程により各層を成膜し、最後に
AlやAg合金などの反射率の高い金属層を反射電極と
して成膜して形成したのち、反射特性を測定した。尚、
上記マスクのずれが0である反射板の反射特性を83、
上記マスクのずれがδである反射板の反射特性84とす
る。その結果、図56に示すように、ほぼ同一のものが
得られた。
【0185】また、その原子間力顕微鏡AFMを用いて
表面形状を測定し、その傾斜角分布を各々算出したとこ
ろ、図57に示すように、マスクのずれが0である反射
板の傾斜角分布85とマスクのずれがδである反射板の
傾斜角分布86とはほぼ同一のものが得られた。
【0186】このように、本実施の形態では、各積層工
程において、一対の大きさもしくは形状の異なるパター
ンをその中心が同一となるように積層し、この際にそれ
ぞれの比、即ち個数が同じであれば、マスクアライメン
トの際の位置ずれによっても、反射特性のバラツキの少
ない、冗長性の高い反射板および反射型液晶表示装置を
実現することができた。
【0187】尚、本実施の形態では、パターンでは円形
パターンを用いたが、その他任意の形状においても、異
なる層に同一の位置関係になるように積層された一対の
パターンから構成される限り、同様に実施可能である。
【0188】また、アクティブ素子の限らず、同様の2
層の関係にある形状についても同様に実施可能である。
また、2層に限らず、3層以上であってもよい。
【0189】(実施の形態17)前記実施の形態に記載
の工程により作製された反射型液晶表示装置では、晴天
下など外光の強い環境下で写り込みという新たな課題が
発生した。本願発明者らがこの原因を調査した結果、凹
凸面形成領域における平坦部の面積の占める割合が依然
高いためであることが判明した。これは、フォトリソグ
ラフィーによるパターニングの解像限界が2μmであ
り、パターンとパターンとの間に平坦部が残っているた
めである。このため、より解像度を小さくする必要が生
じた。
【0190】本実施の形態の反射電極について、その製
造工程を用いて説明することにする。任意の層、例え
ば、Al、Crなどのゲート金属層を基板に成膜後、目
的とする図形が形成されているマスクを用い、レジスト
を塗布後、露光、現像などの操作を経て、アクティブ素
子形成領域および凹凸面形成領域のゲート金属層のパタ
ーニングを行う。その後、窒化珪素SiNxなどからな
るゲート絶縁膜を成膜する。図58は、凹凸面形成領域
におけるゲート絶縁膜形成後のゲート金属層からなるパ
ターン層の形状を示す概略図であり、図58(a)は、
パターン層の形状を示す平面図、図58(b)は、図5
8(a)のXY線矢視断面図である。尚、前記ゲート絶
縁膜は発明に直接関係するものではなく、図示すること
により複雑となるので省略して説明することとする。
【0191】上記工程の後、a-Siなどの半導体層を
成膜する。ここで、図59に示したマスク88を用いて
レジストを塗布後、露光、現像を行い、最後にエッチン
グ工程によって、半導体層のパターニングを行う。図5
9は、実施の形態17において使用するマスクの概略平
面図、図60は、凹凸面形成領域における半導体層から
なるパターン層を形成した基板の概略図であり、図60
(a)は、半導体層のパターニング工程を経た後の基板
の概略平面図、図60(b)は、図60(a)のXY線
矢視断面図である。
【0192】図60に示すように、積層された形状は、
大きい正方形パターン層(ゲート金属層)89と、小さ
い正方形パターン層(半導体層)90と、パターン層8
9とパターン層90との重なり部91とからなる。図5
9に示したマスク88のアライメント精度が1μm以下
であれば、重なり部91を1μm以下とすることができ
る。よって、重なり部91を1μm以下とする、即ち、
解像度を小さくすることにより、平坦部の占める割合を
小さくすることができるので、正反射方向の反射光強度
の小さい、外光の強い環境下でも写り込みの少ない反射
型液晶表示装置を実現することができる。
【0193】この原理を利用し、パターンとパターンと
に重なり部が形成されるように、アクティブマトリクス
アレイ工程の各積層工程を利用して、反射電極を作製し
た。図62は、重なり部のない(即ち、平坦部の面積の
占める割合が高い)反射板の反射特性と、本実施の形態
16に示した反射板の反射特性とを比較したグラフであ
る。図62に示すように、本実施の形態に示す反射板の
反射特性96は、重なり部のない反射板の反射特性95
に比較して正反射方向の反射強度が低下していることが
分かった。
【0194】このようにして、本実施の形態では、各積
層工程において重なり部を有するようにアレイを構成す
る各層を積層すれば、正反射方向の反射光強度の小さ
い、外光の強い環境下でも写り込みの少ない反射電極並
びに反射型液晶表示装置を実現することができた。
【0195】尚、本実施の形態では、正方形パターンを
用いたが、その他の図形、例えば、円形パターンや、図
61に示すような六角形などの多角形パターンでも、2
層(ゲート金属層と半導体層)の積層工程後に、それら
のパターンに重なり部が存在すれば同様に実施可能であ
る。図61は、実施の形態17において使用する他のマ
スクの概略図である。図61(a)、(b)におけるマ
スク92及び93とが、図61(c)に示すように、重
なり部94を有すれように予め設計されていれば良い。
【0196】また、2層のパターン形状は、同一形状で
ある必要はなく、例えば、円形パターンと多角形パター
ンとが重なり部を有するようにしてもよい。
【0197】尚、本実施の形態では、フォトリソグラフ
ィーの解像限界について述べているが、その他のパター
ニング手段でも、パターンの最小幅よりも小さい幅で重
ね合わせを生じさせることによっても同様に実施可能で
ある。
【0198】(その他の事項) (1)上記実施の形態1〜9におけるエッチングとして
は、ドライエッチング、ウエットエッチングのいずれを
使用してもよい。
【0199】(2)上記実施の形態1〜17では、逆ス
タガー型のTFTを備えた反射板について説明したけれ
ども、順スタガー型のTFTを備えた反射板についても
本発明は適用することができる。
【0200】(3)上記実施の形態1〜17におけるT
FTは、アモルファスシリコンを用いたものでも、多結
晶シリコンを用いたものであってもよい。また、上記実
施の形態1〜14ではアクティブ素子としてTFTを使
用したけれども、MIM型素子を用いてもよい。
【0201】(4)上記実施の形態1〜17では、絶縁
性基板の表面は平坦面であったけれども、予め絶縁性基
板の表面を、例えばサンドブラスト法によりエッチング
して、凹凸面形成領域に予め基礎柱状体を形成してお
き、この基礎柱状体上にTFTを構成する層の一部を積
層して基礎柱状体を含めて段差構造体を構成するように
してもよい。
【0202】(5)上記実施の形態では、段差構造体
は、順次幅が小さくなる複数の柱状体が積み上げられて
先細状となっているが、これに限るものではなく、積み
上げられる複数の柱状体の幅が順次小さくならないよう
な構成であっても良い。
【0203】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、アクティ
ブ素子の形成工程のみで他の特別な製造工程を必要とせ
ず、反射電極の形状の制御性を高く維持でき、反射特性
を向上するようにした反射板及び反射型液晶表示装置を
製造することが可能となる。
【0204】また、本発明によれば、ソース・ドレイン
電極を覆う第1の絶縁膜層を、コンタクトホール形成領
域のみパターニングするようにしたので、それ以外の領
域についてもパターニングする場合に比べて、タクトの
低下を防止できる。更に、第1の絶縁膜層上に塗布され
た感光性樹脂層をコンタクトホール形成後に除去せずに
残しておくことにより、タクトの向上を図ることができ
る。
【0205】また、本発明によれば、画素電極の面積が
小さい場合であっても、補助容量用の共通電極を形成し
且つその共通電極上に複数の段差構造体を形成すること
により、容量不足に起因したフリッカーの防止を図ると
ともに、正反射強度の低減を図ることが可能となる。
【0206】また、本発明によれば、マスクアライメン
トの際の位置ずれによっても、反射特性のバラツキの少
ない、冗長性の高い反射板並びに反射型液晶表示装置を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図である。
【図2】本発明の概念図である。
【図3】実施の形態1に係る反射型液晶表示装置の要部
断面図である。
【図4】図3の一部を拡大した断面図である。
【図5】実施の形態1に係る液晶表示装置の製造工程図
である。
【図6】ゲート電極5及び円形パターン層5’の製造工
程図である。
【図7】マスク21の平面図である。
【図8】マスク27の平面図である。
【図9】円形パターン16’の製造工程図である。
【図10】マスク31の平面図である。
【図11】信号配線18b及びソース・ドレイン電極1
8aの製造工程図である。
【図12】反射電極の反射特性を評価する装置の配置図
である。
【図13】実施の形態1に係る反射板の反射特性を示す
図である。
【図14】従来例の反射板の反射特性を示す図である。
【図15】実施の形態2に係る反射型液晶表示装置の要
部断面図である。
【図16】図15の一部を拡大した断面図である。
【図17】実施の形態2に係る反射型液晶表示装置の製
造工程図である。
【図18】実施の形態3に係る反射型液晶表示装置の要
部断面図である。
【図19】図18の一部を拡大した断面図である。
【図20】実施の形態3に係る反射型液晶表示装置の製
造工程図である。
【図21】実施の形態3に係る反射板の反射特性を示す
図である。
【図22】実施の形態4に係る反射型液晶表示装置の要
部断面図である。
【図23】図22の一部を拡大した断面図である。
【図24】実施の形態4に係る反射型液晶表示装置の製
造工程図である。
【図25】実施の形態5に係る反射型液晶表示装置の要
部断面図である。
【図26】図25の一部を拡大した断面図である。
【図27】実施の形態6に係る反射型液晶表示装置の要
部断面図である。
【図28】図27の一部を拡大した断面図である。
【図29】実施の形態6に係る反射型液晶表示装置の製
造工程図である。
【図30】実施の形態7に係る透過型兼用の反射型液晶
表示装置の要部断面図である。
【図31】実施の形態8に係る透過型兼用の反射型液晶
表示装置の要部断面図である。
【図32】実施の形態9に係る反射型液晶表示装置の要
部断面図である。
【図33】図32の一部拡大図である。
【図34】実施の形態9に係る反射型液晶表示装置の製
造工程図である。
【図35】実施の形態10に係る反射型液晶表示装置の
要部断面図である。
【図36】図35の一部拡大図である。
【図37】実施の形態10に係る反射型液晶表示装置の
製造工程図である。
【図38】コンタクトホール70A,70B付近の断面
図である。
【図39】実施の形態11に係る反射型液晶表示装置の
要部断面図である。
【図40】実施の形態12に係る反射型液晶表示装置の
要部断面図である。
【図41】実施の形態12に係る反射型液晶表示装置の
製造工程図である。
【図42】実施の形態12に係る反射型液晶表示装置の
製造工程図である。
【図43】実施の形態13に係る反射型液晶表示装置の
要部断面図である。
【図44】上方から観察したときの共通電極の一部を示
す平面図である。
【図45】共通電極の変形例の一部を示す平面図であ
る。
【図46】共通電極の他の変形例の一部を示す平面図で
ある。
【図47】実施の形態14に係る反射型液晶表示装置の
製造工程図である。
【図48】同じく反射型液晶表示装置の製造工程図であ
る。
【図49】実施の形態15に係る反射型液晶表示装置の
製造時に使用するマスクの平面図である。
【図50】実施の形態16に係る反射型液晶表示装置を
構成する基板の一部概念図であり、図50(a)は、基
板上に形成されたゲート金属層の形状を示す平面図、図
50(b)は、図50(a)のXY線矢視断面図であ
る。
【図51】実施の形態16で使用するマスクの概念図で
ある。
【図52】基板上に形成されたゲート金属層および半導
体層のパターンを示す概略図であり、図52(a)は、
その概略平面図、図52(b)は、図52(a)のXY
線矢視断面図である。
【図53】図52に示した状態から、マスク合わせ時の
マージンδの範囲でマスクがずれを生じている時に、基
板上にゲート金属膜および半導体層がずれて形成された
パターンを示す概略図であり、図53(a)は、その概
略平面図、図53(b)は、図53(a)のXY線矢視
断面図を示す。
【図54】マスクのずれが0の時およびマスクのずれが
δだけの時の基板の概略平面図である。
【図55】図54のXY線矢視断面図を示す。
【図56】反射特性を示すグラフである。
【図57】傾斜角分布を示すグラフである。
【図58】凹凸面形成領域におけるゲート絶縁膜形成後
のゲート金属層からなるパターン層の形状を示す概略図
であり、図58(a)は、パターン層の形状を示す平面
図、図58(b)は、図58(a)のXY線矢視断面図
である。
【図59】実施の形態17において使用するマスクの概
略平面図である。
【図60】凹凸面形成領域における半導体層からなるパ
ターン層を形成した基板の概略図であり、図60(a)
は、半導体層のパターニング工程を経た後の基板の概略
平面図、図60(b)は、図60(a)のXY線矢視断
面図である。
【図61】実施の形態17において使用する他のマスク
の概略図である。
【図62】重なり部のない反射板の反射特性と、本実施
の形態17に示した反射板の反射特性とを比較したグラ
フである。
【符号の説明】
1:反射型液晶表示装置 2:反射電極 3:アクティブマトリクス素子 4:基板 5:ゲート電極 6:ゲート配線 7:凹凸面形成領域 8:絶縁膜層 9:コンタクトホール 10:液晶層 11:配向膜 12:透明電極 13:カラーフィルター 14:基板 15:ゲート絶縁膜層 16:半導体層 17:層間絶縁膜層 18a:ソース・ドレイン電極 18b:信号配線 21,27,31,40:マスク 22:ゲート配線パターン 23:ゲート電極パターン 24:円形パターン 28:半導体層パターン 29:円形パターン 30:金属材料層 32:信号配線パターン 33:ソース・ドレイン電極パターン 34:円形パターン 39:反射型液晶表示装置 41:反射型液晶表示装置 42:絶縁膜層 43:反射型液晶表示装置 44:絶縁膜層 45:反射型液晶表示装置 46:SiNx層 47:SiNx層 48:反射型液晶表示装置 54:反射透過型兼用液晶表示装置 55:透明電極 56:反射透過型兼用液晶表示装置 57:マイクロレンズ 80:段差構造体 71:円形パターン 72:円形パターン 73,74:マスク 75,76,77,78:積層パターン 83:反射特性(ずれなし) 84:反射特性(ずれδ) 85:傾斜角分布(ずれなし) 86:傾斜角分布(ずれδ) 88:マスク 89:大きい正方形パターン層(ゲート金属層) 90:小さい正方形パターン層(半導体層) 91:重なり部 92:マスク 93:マスク 94:重なり部 96:反射特性(重なり部あり) 95:反射特性(重なり部なし) A1:第1の柱状体 A2:第2の柱状体 D:アクティブ素子 B:段差構造体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/30 349 G09F 9/30 349B (72)発明者 河栗 真理子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H042 DD01 DE04 2H091 FA02Y FA14Z FA26X FA41Z FC26 GA13 LA18 5C094 AA05 AA06 AA10 AA43 AA60 BA03 CA19 EA04 EA05 EA06 EA07 EB02 EC03 ED02

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にアクティブ素子及び凹凸状の反
    射電極を具備した反射板において、 前記凹凸状反射電極の下方には、薄膜が積み上げられて
    構成される複数の積層パターンが形成されており、 前記積層パターンは、アクティブ素子を構成する全ての
    薄膜のうち選択された2つ以上の薄膜であって、且つア
    クティブ素子の製造工程において、所定のパターニング
    により得られた薄膜を含むことを特徴とする反射板。
  2. 【請求項2】 前記積層パターンは、順次幅が小さくな
    る複数の薄膜が積み上げられて先細状となっていること
    を特徴とする請求項1記載の反射板。
  3. 【請求項3】 前記積層パターンは、非対称性を有する
    構造であることを特徴とする請求項2記載の反射板。
  4. 【請求項4】 前記反射電極と前記積層パターンとの間
    には、絶縁膜が形成されてなることを特徴とする請求項
    2または請求項3記載の反射板。
  5. 【請求項5】 前記絶縁膜は樹脂材料からなることを特
    徴とする請求項4記載の反射板。
  6. 【請求項6】 前記樹脂材料は感光性材料であることを
    特徴とする請求項5記載の反射板。
  7. 【請求項7】 前記積層パターンを構成する薄膜のう
    ち、テーパー角が異なるものが少なくとも2層以上存在
    することを特徴とする請求項2記載の反射板。
  8. 【請求項8】 基板上にアクティブ素子と、カラーフィ
    ルタと、凹凸状の反射電極と、を具備した反射板におい
    て、 前記凹凸状反射電極の下方には、薄膜が積み上げられて
    構成される複数の積層パターンが形成されており、 前記積層パターンは、前記アクティブ素子若しくは前記
    カラーフィルタを構成する全ての薄膜のうち選択された
    2つ以上の薄膜であって、且つアクティブ素子若しくは
    カラーフィルタの製造工程において、所定のパターニン
    グにより得られた薄膜を含むことを特徴とする反射板。
  9. 【請求項9】 基板上にアクティブ素子及び凹凸状の反
    射電極を具備し、前記凹凸状反射電極の下方には、積層
    パターンが形成された構造の反射板の製造方法であっ
    て、 前記アクティブ素子を構成する薄膜を、前記基板のアク
    ティブ素子形成領域に積層してパターニングする際に、
    前記薄膜を凹凸面形成領域にも2層以上積層してパター
    ニングを行って、凹凸面形成領域に積層パターンを形成
    することを特徴とする反射板の製造方法。
  10. 【請求項10】 基板上に、アクティブ素子と、蓄積容
    量形成のための容量電極と、凹凸状の反射電極と、前記
    反射電極の下方に積層パターンとを具備した反射板にお
    いて、 前記基板の前記容量電極以外の領域上には、アクティブ
    素子を構成する薄膜の一部を使用して構成された第1の
    積層パターンが複数形成されており、 前記容量電極上には前記第1の積層パターンと異なる第
    2の積層パターンが複数形成されており、 前記凹凸状反射電極が前記第1及び第2の積層パターン
    を覆っていることを特徴とする反射板。
  11. 【請求項11】 前記第2の積層パターンは、アクティ
    ブ素子を構成する薄膜以外の薄膜から構成されているこ
    とを特徴とする請求項10記載の反射板。
  12. 【請求項12】 前記第2の積層パターンは、容量電極
    をパターニングして形成された薄膜を含むことを特徴と
    する請求項11記載の反射板。
  13. 【請求項13】 基板上に、アクティブ素子と、蓄積容
    量形成のための容量電極と、凹凸状の反射電極とを具備
    した反射板の製造方法であって、 前記容量電極上に、前記アクティブ素子を構成する薄膜
    以外の薄膜を形成する工程と、 前記薄膜以外の薄膜をパターニングして積層パターンを
    形成する工程と、を含むことを特徴とする反射板の製造
    方法。
  14. 【請求項14】 基板上に、アクティブ素子と、蓄積容
    量形成のための容量電極と、凹凸状の反射電極とを具備
    した反射板の製造方法であって、 前記容量電極上に、前記アクティブ素子を構成する薄膜
    以外の薄膜を形成する工程と、 前記薄膜以外の薄膜をパターニングして積層パターンを
    形成する工程と、からなることを特徴とする反射板の製
    造方法。
  15. 【請求項15】 基板上にアクティブ素子と、蓄積容量
    形成のための容量電極と、凹凸状の反射電極と、前記反
    射電極下方に形成された積層パターンとを具備した反射
    板の製造方法であって、 前記容量電極をパターニングして積層パターンを形成す
    る工程を含むことを特徴とする反射板の製造方法。
  16. 【請求項16】 基板上にアクティブ素子と、凹凸状の
    反射電極と、前記凹凸状の反射電極の下方に形成された
    積層パターンとを具備した反射板において、 前記積層パターンを構成する各薄膜の相対位置関係が所
    定領域毎に異なっていることを特徴とする反射板。
  17. 【請求項17】 前記積層パターンが非対称形状である
    ことを特徴とする請求項16記載の反射板。
  18. 【請求項18】 パターニングした2層以上の薄膜から
    なる積層パターンを複数種有し、前記積層パターンは、
    複数種ごとに、積層された前記薄膜の大きさの順序が異
    なることを特徴とする形状体。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の形状体を積層パター
    ンとして基板上に備えたことを特徴とする反射板。
  20. 【請求項20】 基板上にアクティブ素子と、凹凸状の
    反射電極とを具備した反射板において、 前記凹凸状反射電極の下方には、薄膜が積み上げられて
    構成される積層パターンが形成されており、 前記積層パターンは、アクティブ素子を構成する全ての
    薄膜のうち選択された2つ以上の薄膜であって、且つア
    クティブ素子の製造工程において所定のパターニングに
    より得られた薄膜から構成され、部分的に重なり部を有
    するように形成されていることを特徴とする反射板。
  21. 【請求項21】 前記積層パターンを構成する薄膜の最
    小幅よりも前記重なり部が小さいことを特徴とする請求
    項20記載の反射板。
  22. 【請求項22】 前記積層パターンを構成する薄膜を、
    部分的な重なり部を有するように形成することを特徴と
    する請求項9記載の反射板の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記重なり部が、前記積層パターンを
    構成する薄膜の最小幅よりも小さくなるように形成する
    ことを特徴とする請求項22記載の反射板の製造方法。
  24. 【請求項24】 光透過部位を有することを特徴とする
    請求項1〜8、10、11、16、17、19〜21の
    何れかに記載の反射板。
  25. 【請求項25】 光透過部位の厚みと、前記光透過部位
    以外の部位の厚みとが異なることを特徴とする請求項2
    4記載の反射板。
  26. 【請求項26】 請求項1〜8、10、11、16、1
    7、19〜21の何れかに記載の反射板を用いたことを
    特徴とする反射型表示素子。
  27. 【請求項27】 請求項24記載の反射板を用いたこと
    を特徴とする半透過型表示素子。
  28. 【請求項28】 集光部位を有することを特徴とする請
    求項27記載の半透過型表示素子。
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