JP2002201628A - 遮水板の構造 - Google Patents

遮水板の構造

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JP2002201628A
JP2002201628A JP2000399084A JP2000399084A JP2002201628A JP 2002201628 A JP2002201628 A JP 2002201628A JP 2000399084 A JP2000399084 A JP 2000399084A JP 2000399084 A JP2000399084 A JP 2000399084A JP 2002201628 A JP2002201628 A JP 2002201628A
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water
lightweight
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shield plate
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JP2000399084A
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English (en)
Inventor
Atsushi Nakahira
中平淳
Jiro Taniyama
谷山二朗
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大幅に軽量化を図り、しかもメンテナンスを
軽減できるようにした遮水板の構造を提供することを目
的とする。 【解決手段】 遮水板1の外装を高耐久性プレキャスト
パネル20で配置して箱状体2に形成する。箱状体2の
内部に少なくとも二つ以上の略直方体の軽量材3を並置
し、軽量材の外側に鉄筋4を配筋している。軽量材と軽
量材との隙間、鉄筋を配筋した空間に軽量充填材5を充
填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水路等に使用する
遮水板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】遮水板は、角落としとも呼ばれているゲ
ートの一種で、水を堰き上げたり、水流調整を行ったり
するものである。通常、堰柱に設けた戸溝に板状の遮水
板をはめて幾段か積んで水路に壁を形成することによっ
て、水を堰き上げたり、水流調整を行うようにしてい
る。下水道施設、農業用水路施設等においては、遮水板
を積み上げて水路を堰きとめ、各施設の水路内をからに
して設備の保守、点検、修理を行っている。また発電所
などの取水口部や放水口部では、積み上げる遮水板の枚
数を調整して水量を調整するようにしている。従来は、
これら遮水板の大半を金属製あるいはコンクリート製で
構成している。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】このため、従来の遮
水板にあっては、次のような問題点がある。 <イ>金属性の遮水板は、表面に塗装を行うなど製作コ
ストが高いものとなっている。 <ロ>コンクリート製の遮水板は、重量が重く、遮水板
を水平状態に保ちながら両側の戸溝にはめ込んで取り付
けたり、取り外すなどのハンドリングが非常に困難であ
った。また重量があるため、水圧による横方向の移動が
困難で戸当たりのゴムとの間で隙間が生じ、密着性にも
問題があった。 <ハ>特に金属製の遮水板は錆を取り除いたり、再度塗
装を行う等頻繁にメンテナンスを行う必要があり、メン
テナンス費用が高くついていた。
【0004】
【本発明の目的】本発明は上記したような従来の問題点
に鑑みて考えられたもので、大幅に軽量化を図り、しか
もメンテナンスを軽減できるようにした遮水板の構造を
提供することを目的とする。また本発明は、コストの安
い遮水板の構造を提供することを目的とする。本発明
は、上記目的のうち少なくとも一つを達成するようにし
たものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明の遮水板の構造は、水路の水を堰き
上げる遮水板の構造であって、外装は高耐久性プレキャ
ストパネルからなる箱状体とし、前記箱状体の内部に軽
量材及び軽量充填材の少なくとも一方を配置したことを
特徴としている。また本発明の遮水板は、水路の水を堰
き上げる遮水板の構造であって、外装は高耐久性プレキ
ャストパネルからなる箱状体とし、前記箱状体の内部に
少なくとも二つ以上の略直方体の軽量材を並置し、前記
軽量材の外側に鉄筋を配筋し、内部の隙間に軽量充填材
を充填したことを特徴としている。本発明の軽量材とし
ては、発泡スチロールを用いることができる。また本発
明の軽量充填材としては、軽量コンクリートを用いるこ
とができる。
【0006】
【本発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、本発
明に係る実施の形態について説明する。
【0007】<イ>全体の構成 遮水板1は、その外装に高耐久性プレキャストパネル2
0を配置して箱状体2に形成している。箱状体2の内部
に略直方体の軽量材3を多数並べて設置している。軽量
材3の外側に鉄筋4を配筋している。箱状体2の内部の
隙間には軽量充填材5を充填している。
【0008】<ロ>軽量材 軽量材3は、重量の軽い例えば発泡スチロール等からな
る。発泡スチロール等からなる軽量材3を略直方体に形
成し、上下二段に並べて設置している(図1参照)。図
では、中央にやや長めに形成した軽量材3を上下2個配
置し、両側に夫々短めの軽量材3を上下4個配置し、全
体で6個の軽量材3を配置して構成しているが、軽量材
3の大きさ及び個数は設計事項であり、任意に選択する
ことができる。軽量材3と軽量材3との間は、後述する
軽量充填材5を充填することができるように隙間をあけ
ている。
【0009】<ハ>鉄筋 軽量材3の外側に、横筋41と縦筋42からなる鉄筋4
を配筋している。横筋41は、例えば直径31mm程度
の太目の鉄筋を軽量材3の外側であって、水平方向に等
間隔に多数配筋する。縦筋42は、例えば直径16mm
程度の鉄筋を使用し、横筋41に直交する方向で軽量材
3を囲むように折り曲げて配筋する。図2は、上方の軽
量材3を囲む縦筋42のみ示し、下方の軽量材3を囲む
縦筋42を省略している。縦筋42も遮水板1の全長に
わたって等間隔に多数配筋する。このように横筋41と
縦筋42を組み合わせて、軽量材3の外側に鉄筋4を格
子状に配筋する。
【0010】<ニ>高耐久性プレキャストパネル 前記した軽量材3と鉄筋4の外側に高耐久性プレキャス
トパネル20を箱状に配置して遮水板1の外装を形成す
る。高耐久性プレキャストパネル20は、例えば高強度
コンクリートの微細な空隙に樹脂のモノマーまたはプレ
ポリマーを含浸・重合させて緻密にしたポリマー含浸コ
ンクリート(PIC)等の複合強化材料である。高耐久
性プレキャストパネル20で遮水板1の外装を形成する
には、この複合強化材料を埋設型枠材として構成するの
が好ましい。埋設型枠材(高耐久性プレキャストパネル
20)の内側は、粗骨材を埋め込んだ粗面構造とし、後
述する軽量充填材5との付着を確実にする。複合強化材
料は高緻密で高強度なため、優れた遮水性、耐摩耗性を
有しており、埋設型枠として遮水板1と一体化させるこ
とによって、厳しい環境下においても高耐久性を有する
遮水板1を提供することができる。したがって、遮水板
1の曲げ耐力を増加させるとともに表面を強化すること
ができ、メンテナンス費用も大幅に軽減することができ
る。
【0011】<ホ>軽量充填材 軽量充填材5は、例えば軽量コンクリート等からなる。
軽量充填材5を、軽量材3と軽量材3との隙間及び鉄筋
4を配筋した空間に充填する。吊り金具6を軽量充填材
5に埋め込んで取り付ける。吊り金具6は、例えばU字
形に曲げて形成した棒材にナット61を一体に結合して
いる。ナット61を軽量充填材5に埋め込んでいるの
で、軽量充填材5との付着が確実となる。このように構
成した吊り金具6を遮水板1の左右に取り付けているの
で、吊り金具6にクレーン等のフック83を引っ掛けて
遮水板1を水平に吊り下げることができる(図3参
照)。なお、遮水板1を上方へ積み上げるとき、遮水板
1が吊り金具6と干渉することがないように、遮水板1
の下部には吊り金具6に対応する位置に凹部10を設
け、ここに吊り金具6を収容するようになっている。
【0012】遮水板1の上部に位置決めピン11を左右
二箇所に取り付けている。遮水板1の下部には、位置決
めピン11と嵌まり合う位置決め穴12を同様に左右二
箇所設けている(図1参照)。遮水板1を上方へ積み上
げるとき、上段の遮水板1aの位置決め穴12を下段の
遮水板1bの位置決めピン11に嵌め込み、上下の遮水
板1がずれることがないようにする。また、遮水板1を
上方へ積み上げたとき、上段の遮水板1aと下段の遮水
板1bとの間の止水性を確実にするため、例えば遮水板
1の下部に止水ゴム等からなる止水材7を長さ方向にわ
たって取り付けている。止水材7の取付方法の一例とし
て、高耐久性プレキャストパネル20にインサート72
を埋め込み、略コの字形に形成した止水ゴム71を取付
ボルト73で締め付けて行うことができる(図2参
照)。
【0013】次に以上の遮水板1を水路に用いる場合に
ついて図3を参照して説明する。水路の壁面82に堰柱
8を設け、堰柱8には対向する位置に垂直方向に戸溝8
1を設ける。戸溝81の間に適当な高さを有する遮水板
1を上方から落とし込んで使用する。
【0014】<イ>遮水板の積み上げ クレーン等のフック83を二箇所の吊り金具6に引っ掛
けて遮水板1を水平に吊り下げる。クレーンを操作して
遮水板1を上方から落とし込みながら、戸溝81に遮水
板1の両端を嵌め込む。戸溝81は、堰柱8に垂直方向
に沿って設けられているので、遮水板1を吊り下げた
り、吊り上げる際のガイドの役目を行っている。このよ
うにして遮水板1を対向する戸溝81に嵌め込み、幾段
か積み上げることによって水路に壁84を形成する。遮
水板1の積み上げ枚数を変えることによって、壁84の
高さを調整して水量を調整したり、水路を堰き止めるこ
とができる。
【0015】その後、下水道施設など各施設の処理槽の
処理水を排水して空にし、設備の保守、点検、修理など
の作業を行うことができる。なお、遮水板1を上方へ積
み上げるとき、前記したように上段の遮水板1aの位置
決め穴12を下段の遮水板1bの位置決めピン11に嵌
め込みながら行う。また、前記したように上段の遮水板
1aと下段の遮水板1bとの間には、止水材7を長さ方
向にわたって取り付けているので、遮水板1同士の止水
性を確実にし、堰き止めた水が漏れるようなことはな
い。
【0016】<ロ>遮水板の取り外し 上記の作業が終了したら、前記と逆の操作を行って遮水
板1を戸溝81から引抜く。即ち、クレーンのフック8
3を最上段の遮水板1の吊り金具6に引っ掛けてクレー
ンを操作して遮水板1を水平に吊り上げて戸溝81から
引き抜く。引き抜いて取り外した遮水板1は、水路外へ
運び出し、次に使用するまで倉庫等に保管する。遮水板
1は使用しない乾燥した状態と、使用中の湿潤した状態
が繰り返されるが、本発明では高耐久性プレキャストパ
ネル20を外装しているので、ひび割れ、反り、曲がり
等の変形が生じたりすることはない。
【0017】
【本発明の効果】本発明の遮水板は、以上説明したよう
になるから次のような効果を得ることができる。 <イ>内部の一部に軽量材を配置し、隙間を軽量充填材
で充填しているので、従来の金属製またはコンクリート
製の遮水板に比べて大幅に軽量化することができる。 <ロ>大幅に軽量化することができたため、使用時のハ
ンドリングを容易にするとともに、水圧による横方向の
移動を容易にし、戸当たりのゴムとの密着性をより確実
なものとすることができる。 <ハ>外装に複合強化材料等からなる高耐久性プレキャ
ストパネルを取り付けた構成としたため、優れた遮水
性、耐摩耗性を有するとともに曲げ耐力を増加し、表面
を強化することができる。また塗装面でのメンテナンス
を大幅に軽減し、メンテナンス費用がほとんどかから
ず、経済性にも優れている。 <ニ>軽量材と軽量充填材を高耐久性プレキャストパネ
ルで外装しただけの構成のため、従来の金属製遮水板の
約半分の制作費で製作でき、コストの安い遮水板を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遮水板の斜視図。
【図2】遮水板の断面図。
【図3】遮水板を戸溝に嵌め込む説明図。
【符号の説明】
1・・・遮水板 2・・・箱状体 20・・高耐久性プレキャストパネル 3・・・軽量材 4・・・鉄筋 5・・・軽量充填材
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月10日(2001.1.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水路の水を堰き上げる遮水板の構造であっ
    て、 外装は高耐久性プレキャストパネルからなる箱状体と
    し、 前記箱状体の内部に軽量材及び軽量充填材の少なくとも
    一方を配置したことを特徴とする、遮水板の構造。
  2. 【請求項2】水路の水を堰き上げる遮水板の構造であっ
    て、 外装は高耐久性プレキャストパネルからなる箱状体と
    し、 前記箱状体の内部に少なくとも二つ以上の略直方体の軽
    量材を並置し、 前記軽量材の外側に鉄筋を配筋し、 内部の隙間に軽量充填材を充填したことを特徴とする、
    遮水板の構造。
JP2000399084A 2000-12-27 2000-12-27 遮水板の構造 Pending JP2002201628A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7257263B2 (ja) 2019-06-07 2023-04-13 中電プラント株式会社 遮水装置及び遮水方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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