JP2002201550A - 多層構造物の製造方法 - Google Patents

多層構造物の製造方法

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JP2002201550A
JP2002201550A JP2001317940A JP2001317940A JP2002201550A JP 2002201550 A JP2002201550 A JP 2002201550A JP 2001317940 A JP2001317940 A JP 2001317940A JP 2001317940 A JP2001317940 A JP 2001317940A JP 2002201550 A JP2002201550 A JP 2002201550A
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woven
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Tadayoshi Nagaoka
忠義 永岡
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Nagaoka International Corp
Nagaoka KK
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Nagaoka International Corp
Nagaoka KK
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接合部における液体の集合、分散が均一に行
われ、低価格で量産が可能な物質移動等を行う装置内の
充填体の製造方法を提供する。 【構成】 多層の透過板11および隣り合う透過板間の
各接合部を各層とも同時進行的に製造することにより立
体的な織物状の充填体3を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミストエリミネータ等
多層構造物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多数の流路に区画されており、気体間、
液体間または気体と液体間の物質移動、熱交換または混
合を行う装置に充填する充填体として、特願平3−20
3976号に記載された充填体がある。この充填体は多
層状に並置され主流れ方向に延びた波板状の複数の透過
板からなり、各波板状の透過板をそのふくらみ部が主流
れ方向を横切る方向に配置するとともに、該ふくらみ部
が隣接する透過板間のスペーサーとして機能するように
配置したものである。この充填体(隣接する両波板の接
合部の断面形状がX字形となるので、以下説明の便宜上
この充填体をX−パッキングと呼ぶこととする)によれ
ば、透過板に沿って流下する液体は透過板の各結合部に
おいて合流、混合、横方向への分散移動、再分配を繰り
返し行うことにより、液体装入時には不均一であった流
れが次第に均一化され、したがって最適の物質移動また
は熱交換が行われる上に、装入された気体は各透過板の
傾斜した透過面を流下する液面を次々に通過してその間
に液体と接触することにより所要の気液接触が行われる
ので、少い圧力損失で効率良く物質移動または熱交換が
行われる、という効果を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】X−パッキングを製造
するため、従来は、図9(a)に示すように一定幅の金
網、プラスチック布、木綿布等を一定ピッチで交互に折
り曲げて波板状に成形し、隣り合う透過板a、a′の各
ふくらみ部b、b′どうしを溶接(金網の場合)、接着
(プラスチック布の場合)または縫い合せ(木綿布の場
合)により接合して図9(b)に示すような充填体cを
成形している。
【0004】しかしこのような従来のX−パッキングの
製造方法は、隣り合せの透過板a、a′のふくらみ部
b、b′の溶接、縫い合せ等の接合を手作業で行わねば
ならず面倒であるばかりでなく、次に説明するような問
題がある。すなわち、図10(a)に示すように透過板
a、a′がふくらみ部b、b′において完全な線接触す
る場合以外は液体の分散は不均一となる。つまり図10
(b)、(c)のようにふくらみ部b、b′の接触にず
れがあると、液体は接点が低い方の透過板に多く流れる
傾向がある。たとえば図10(b)の場合はそれまで均
等に流れて来た液体の流れA1、B1は透過板a′の方
に大きな流れB2、透過板aの方に小さな流れA2とい
う片寄った流れとなって分配され、図10(c)の場合
は逆に透過板aの方に大きな流れA2、透過板a′の方
に小さな流れB2となって分配される。図10(a)の
如きふくらみ部b、b′の線接触は理想的ではあるが、
実際の接合作業では著るしく困難であり、図10(b)
または図10(c)の如きずれた接合となってしまうの
が現実である。
【0005】上記の液体の分配の片寄りを防止するた
め、ふくらみ部の接合部の両側またはふくらみ部とふく
らみ部の間に透過率の低い一層または複層の帯状シート
を溶接、縫い合せ等により接合することにより、上方か
ら流下して来た液体を保持し下方各透過板への分配をで
きるだけ均一にすることが考えられる。しかしながら、
多数の接合部の両側またはその間にこのような接合部用
の帯状シートを手作業による溶接、接着、縫い合せ等に
より接合し、均一な幅と厚みを有する接合部を形成する
ことは極めて困難な作業となり、X−パッキングの量産
を妨げ、その製造コストを著るしく引上げることにな
る。よって、本発明はX−パッキング等の製造における
上記問題点を解決し、接合部における液体の集合、水平
方向分散および下方への再分配が均一に行われ、しかも
低価格で量産が可能なX−パッキング等の製造方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の製造方法は、ミストエリミネータ、多層濾過膜、多
層布および骨材のいずれかを含む多層構造物の製造方法
において、該多層構造物の各層を形成する波板状の透過
板および隣り合う透過板間の各接合部を各層とも同時進
行的に順次製織することにより立体的な織物状多層構造
物に製織することを特徴とするものである。
【0007】
【作用】各層の波板状の透過板の非接合部と接合部が各
層とも同時進行的に順次製織され、多層の立体的な織物
状の充填体が一括して製織される。所定の製織パターン
にともずく機械的な製織工程により一貫作業により充填
体が製造されるから、製造された充填体には均一な目の
透過板からなる同一寸法、同一ひし形形状の多数の閉じ
た部屋が規則的に配列され、接合部も各接合部が均一な
織り方で均一厚み、均一長さに成形される。
【0008】
【実施例】以下添付図面を参照して本発明の一実施例に
ついて説明する。図1は本発明を充填体の製造方法に適
用した一実施例において使用される製織装置の一例を模
式的に示す側面図、図2は同装置のヘルド群の状態を示
す図、図3〜図5はヘルドの操作と各透過板の非接合部
および接合部の製織の関係を示す図、図6は製織された
各透過板の相互接合関係を示す図、図7は製織された各
透過板の非接合部と接合部の一部を拡大して示す側面
図、図8は完成した充填体の一部を示す斜視図である。
【0009】図1において製織装置1のワープビーム2
には充填体3の多層の透過板11を製織するための多数
のたて糸4が巻回されており、これらのたて糸4はバッ
クレスト5を介して多層に仕分けされた後複数のヘルド
からなるヘルド群6に供給される。
【0010】ヘルド群6は図2に示すように、ろくろ
A、B、Cの回転操作により4種類の動きをするヘルド
6−1、6−2、6−3、6−4を1セットとし、以下
6−5、6−6、6−7、6−8のセット、6−9、6
−10、6−11、6−12のセット等製織される充填
体3の幅に応じた必要数のヘルドのセットからなる。こ
のヘルド群6は充填体3の幅方向に並置されている。ヘ
ルド6−1、6−2、6−3、6−4はそれぞれ前後1
対のヘルド6−1F、6−1R、6−2F、6−2R…
からなり、1対のヘルド6−1F、6−1R(6−3
F、6−3R等々)は一方のヘルドが上昇すれば他方の
ヘルドが下降するようにろくろAに懸架され、1対のヘ
ルド6−2F、6−2R(6−4F、6−4R等々)は
一方のヘルドが上昇すれば他方のヘルドが下降するよう
にろくろBに懸架され、またろくろA、Bは一方のろく
ろが上昇すれば他方のろくろは下降するようにろくろC
に懸架されている。各ヘルドには製織される多層の透過
板11の層数に応じた数の多段のたて糸通し孔(1)
F、(1)R…が形成されている(図2においては説明
の便宜上各ヘルドについて4つの孔のみ示されてい
る)。ヘルド6−3のたて糸通し孔(3)F、(3)R
…はヘルド6−1のたて糸通し孔(1)F、(1)R…
よりも半ピッチ下方にずれて設けられており、ヘルド6
−4のたて糸通し孔(4)F、(4)Rはヘルド6−2
のたて糸通し孔(2)F、(2)R…よりも半ピッチ下
方にずれて設けられている。以下の各ヘルドについても
たて糸通し孔の配置は同様になされている。なお図2に
おいては充填体の幅に対応して設けられた多数のヘルド
の中ヘルド6−1、6−2、6−3、6−4のみを示
し、他のヘルドについては図示を省略している。ヘルド
群6の動作については後述する。
【0011】ヘルド群6の各たて糸通し孔に挿通された
たて糸4は次に多段杼口8に供給される。多段杼口8は
充填体3を形成する透過板11の層数に対応する数の多
段の杼口であり、各透過板11の非接合部11aおよび
接合部11b(図8参照)の製織におけるよこ糸送りを
行う。
【0012】オサ機構9は多数のたて糸通し溝を有する
クシ形のものであって、同一の溝内に多層の透過板11
の各構成糸を多段に通すようになっている。各透過板1
1の非接合部11aおよび接合部11bの製織において
は、多段杼口8によりよこ糸を送った後オサ機構9を矢
印P方向に往復動させることにより水平打込み運動を行
う。この結果多層の透過板11の各層の非接合部11a
および接合部11bが各層とも同時進行的に製織されて
行く。
【0013】本実施例においては製織される充填体3の
先端はホルダー10によって把持されており、ホルダー
10を矢印Q方向に移動することにより多層の透過板1
1を水平方向に送るようにして充填体3の製織を行う。
【0014】次に主として図3〜図5を参照して各透過
板11の非接合部11aと接合部11bを製織する際の
ヘルド群6の動作と製織状態との関係について説明す
る。 工程(I) 図3に示す工程(I)は多層の透過板11のうち図6に
示す第1層(最上層)の透過板(1)と第2層の透過板
(2)との間に接合部、第3層の透過板(3)と第4層
の透過板(4)との間の接合部、第5層の透過板(5)
と第6層の透過板(6)との間の接合部等各隣り合う透
過板間の接合部を製織する工程である。
【0015】図3において、ろくろA、Bは回転せず、
ろくろCのみを交互に反対方向に所定角度だけ回転させ
る。図3(a)の状態ではろくろAが上昇位置、ろくろ
Bが下降位置にあるので、ヘルド6−1、6−3、6−
5等は上昇位置にあり、ヘルド6−2、6−4、6−6
等は下降位置にある。また各1対のヘルド(6−1F、
6−1R等)は同一レベルにある。したがって透過板
(1)を織るための糸(1)F、(1)Rは透過板
(2)を織るための糸(2)F、(2)Rよりも上方に
あり、また(1)Fと(1)Rは同一レベルにあり、
(2)Fと(2)Rも同一レベルにある。
【0016】この状態でよこ糸を通した後ろくろCを反
時計方向に所定角度回動させて図3(b)のようにヘル
ド6−1等を下降位置に移動させヘルド6−2等を上昇
位置に移動させる。すると糸の位置は逆転して糸(1)
F、(1)Rは糸(2)F、(2)Rよりも下方に位置
することになる。この時(1)Fと(1)Rは同一レベ
ルにあり、(2)Fと(2)Rも同一レベルにある。次
にオサ機構9を作動させて水平打込みを行う。以上の動
作を所定回数繰り返すことにより透過板(1)と透過板
(2)との間に糸(1)F、(1)R、(2)F、
(2)Rが交互に織り込まれた接合部が形成される。
【0017】ヘルド6−1と同一レベルにヘルド6−
5、6−9、6−13等があり、ヘルド2と同一レベル
にヘルド6−6、6−10、6−14等があり同じ運動
をする。またヘルド6−3、6−7、6−11、6−1
5等は糸通し孔がヘルド6−1よりも半ピッチ下方にず
れた位置にあってヘルド6−1と同一運動をする。また
ヘルド6−4、6−8、6−12、6−16等は糸通し
孔がヘルド6−2よりも半ピッチ下方にずれた位置にあ
ってヘルド6−2と同一運動をする。したがって透過板
(3)および透過板(4)を織るための糸(3)F、
(3)Rおよび(4)F、(4)Rの間にも上記と同様
にして接合部が製織され、その他の隣り合う透過板どう
しの間でも同様に接合部が製織される。
【0018】このようにして透過板(1)と透過板
(2)、透過板(3)と透過板(4)、透過板(5)と
透過板(6)の間等にそれぞれ充填体3を使用する場合
の主流れ方向に延長する接合部11b(図8参照)が同
時進行的に織成される。なお図3においては透過板
(1)と(2)、(3)と(4)の間に織成される接合
部のみを例示している。
【0019】工程(II) この工程は前記接合部製織工程に続き各透過板の非接合
部11a(図8参照)を製織する工程であり、図4に示
す。この工程においては、ろくろCを所定の角度回動さ
せてろくろAを上昇位置、ろくろBを下降位置に位置せ
しめた状態でろくろCを停止しておく。この状態で糸
(1)F、(1)Rは糸(2)F、(2)Rよりも常に
上方にあり、また糸(3)F、(3)Rは糸(4)F、
(4)Rよりも常に上方にある。ここでろくろCを停止
したまゝ、ろくろA、Bをそれぞれ所定角度だけ交互に
反対方向に回転させる。図4(a)の状態ではヘルド6
−1 F、6−2F等下側のヘルドが上昇位置にあり、ヘ
ルド6−1R、6−2R等R側のヘルドは下降位置にあ
るので糸(1)Fは糸(1)Rよりも上方にあり、糸
(2)Fは糸(2)Rよりも上方にあり、糸(3)Fは
糸(3)Rよりも上方にあり、糸(4)Fは糸(4)R
よりも上方にある。この状態でよこ糸を(1)Fと
(1)R、(2)Fと(2)R、(3)Fと(3)R、
(4)Fと(4)R…の間にそれぞれ供給した後ろくろ
A、Bを反対方向に所定角度回転させることにより、図
4(b)に示すように、ヘルド6−1F、6−2F等F
側のヘルドを下降位置に、ヘルド6−1R、6−2R等
R側のヘルド上昇位置に移動させる。したがって糸
(1)R、(2)R、(3)R、(4)Rは対をなす糸
(1)F、(2)F、(3)F、(4)Fよりも上方に
位置することになる。ここでオサ機構9を作動して水平
打込みを行った後ろくろA、Bを反対方向に回転して図
4(a)の状態に戻す。以下前記と同一動作を所定回転
数繰り返すことにより、透過板(1)、(2)、(3)
等の各非接合部1aが同時進行的に織成される。
【0020】工程(II)の間透過板(1)と透過板
(2)は相互にしだいに離間し、透過板(3)と透過板
(4)は相互にしだいに離間し、かつ透過板(2)と透
過板(3)はしだいに接近しながら各透過板の非接合部
11aが製織される。
【0021】工程 (III) この工程は透過板(2)と透過板(3)、透過板(4)
と透過板(5)等の間に接合部11bを形成する工程で
ある。この工程においては、ろくろA、Bは回転せず、
常にろくろAがろくろBよりも上方にある2位置の間で
ろくろCを交互に反対方向に所定角度だけ回転させる。
図5(a)の状態ではヘルド6−2の糸(2)F、
(2)Rはヘルド6−3の糸(3)F、(3)Rよりも
上方にあり、ヘルド6−4の糸(4)F、(4)Rはヘ
ルド6−1の糸(5)F、(5)Rよりも上方にある。
なお、糸(2)Fと(2)R、(3)Fと(3)R、
(4)Fと(4)R、(5)Fと(5)Rはそれぞれ同
一レベルにある。この状態でよこ糸を通した後ろくろC
を時計方向に所定角度だけ回動させて図5(b)のよう
にろくろAをろくろBに対してさらに上昇させる。図5
(b)の状態ではヘルド6−3の糸(3)F、(3)R
はヘルド6−2の糸(2)F、(2)Rよりも上方に移
動し、ヘルド6−1の糸(5)F、(5)Rはヘルド6
−4の糸(4)F、(4)Rよりも上方に移動する。こ
こでオサ機構9による水平打込みを行った後ろくろCを
逆転して図5(a)の状態に戻す。この動作を繰返すこ
とにより、透過板(2)と透過板(3)、透過板(4)
と透過板(5)等の間に充填体3の主流れ方向に延長す
る接合部11bが同時進行的に織成される。各透過板
(1)、(2)、(3)…の間の工程(I)および (II
I)における接合部の形成の態様は図6に示されるとおり
である。
【0022】工程(IV) この工程は図4に示す工程(II)と同様であるので図示
を省略する。この工程は前記透過板(2)と透過板
(3)等の接合部製織工程に続き各透過板の非接合部1
1aを再び製織する工程である。この工程においては、
工程(II)と同様にろくろCを所定の角度回動させた位
置で停止した状態でろくろA、Bをそれぞれ所定角度だ
け交互に反対方向に回転させる動作と間欠的なよこ糸送
り、オサ機構9による水平打込を所定回数繰り返すこと
により透過板(1)、(2)、(3)等の各非接合部1
1aが同時進行的に織成される。
【0023】工程(IV)の後製織工程は前記工程(I)
に戻り、以下工程(II)、 (III)、(IV)を繰り返すこ
とにより、図8に示すような充填体3の製織が完成す
る。製織が完成した充填体3の各透過板の非接合部11
aと接合部11bの一部を拡大して図7に示す。
【0024】上記実施例においては多層の透過板を水平
方向に送ることにより充填体3を完成しているが、製織
された充填体をドラムに巻取り、その後X−パッキング
の形状に復元が可能であるならば(すなわち充填体を木
綿糸等で製織した場合)、多層の透過板を水平方向に送
った後ドラムに巻取ることにより充填体を完成してもよ
い。
【0025】よこ糸の送りピッチは可変することができ
る。すなわち完成した充填体の各接合部11bにおける
液体の集合、分散を均一に行わしめるために接合部11
bにおけるよこ糸の送りピッチを非接合部11aにおけ
るよこ糸の送りピッチよりも密にすることにより透過率
の低い接合部11bを織成することができる。また非接
合部11aを製織する際の送りも2種以上のピッチとし
てもよい。
【0026】送りピッチは前方の製織された充填体3が
主導し後方のたて糸はこれに従動する水平送り方式がた
て糸に絶えず一定の張力を維持する上で好ましい。よこ
糸は接合部11bの透過率を低くするために、非接合部
11a用のものと接合部11b用のものと2種類用意
し、たとえば図7に示すように、接合部用よこ糸13b
を非接合部用よこ糸13aよりも大径とすることが好ま
しい。
【0027】上記実施例においては、各接合部は充填体
の主流れ方向に延長するように製織されており、この接
合部の形状は液体の集合、保持および再分配を効果的に
行わせるために有効であり特に好ましい。しかし接合部
の形状はこれに限らず、隣り合う透過板どうしを一回だ
けクロスさせることにより接合部を形成するようにして
もよい。
【0028】上記実施例においては4種類のヘルドを1
セットとして操作しているがこれに限らず、より多くの
ヘルドを組み合せて1セットとして操作することもでき
る。ろくろも3種類に限らずより多くのろくろを組合せ
て用いてもよい。またろくろを使用せず各ヘルドまたは
ヘルドの組合せを別個に上下運動させる機構を用いるこ
とによって上記と同様の動作を行わせることもできる。
【0029】本発明によれば接合部の縫い合せや溶接が
不必要であるので、たて糸、よこ糸の材質も特に限定は
なく、金属、合成樹脂、植物繊維、ガラスファイバー等
あらゆる材質の糸を使用することが可能であり、また異
なる材質の糸を混織することも可能である。
【0030】本発明の製造方法は、X−パッキングの製
造を用いてもっとも好適なものであるが、本発明の適用
範囲はこれに限らず、ミストエリミネータ、多層濾過
膜、多層布および骨材等の多層構造物の製造にも応用す
ることができる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、所
定の製織パターンにもとずく機械的な製織工程により一
貫作業によりX−パッキングが製造されるので、製造さ
れたX−パッキングは均一な目の透過板からなる同一ひ
し形形状の多数の閉じた部屋が規則的に配列され、接合
部も各接合部が均一な織り方で均一厚み、均一長さに成
形される。したがって特に接合部における液体の集合、
水平方向分散および下方への再分配が均一に行われる。
また本発明の製造方法によれば、溶接、縫い合せ、接着
等の手作業をいっさい必要としないからX−パッキング
の大量生産が可能となり生産コストも著るしく低下させ
ることができるという顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる充填体の製造方法の一実施例に
おいて使用される製織装置の一例を模式的に示す側面図
である。
【図2】同装置のヘルド群の状態を示す図である。
【図3】ヘルド群の操作と各透過板および接合部の製織
の関係を示す図である。
【図4】ヘルド群の操作による非接合部の製織の状態を
示す図である。
【図5】ヘルド群の操作による他の接合部の製織の状態
を示す図である。
【図6】製織された各透過板の相互接合関係を示す図で
ある。
【図7】製織された各透過板の非接合部と接合部の一部
を拡大して示す側面図である。
【図8】完成した充填体の一部を示す斜視図である。
【図9】従来のX−パッキングの製造方法を示す図であ
る。
【図10】従来のX−パッキングの接合部の状態を示す
図である。
【符号の説明】
3 充填体 4 たて糸 6 ヘルド群 8 杼口 9 オサ機構 11 透過板 11a 非接合部 11b 接合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F28F 25/08 F28F 25/08 A Fターム(参考) 4D076 BB04 CC15 CC17 FA37 JA03 4G075 AA02 AA03 AA13 AA45 BB05 BD03 BD13 BD22 BD23 EB09 EE12 EE33 FA06 FA16 FC02 FC17 4L048 AA03 AA08 AA09 AA14 AA19 BA09 CA12 DA24

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミストエリミネータ、多層濾過膜、多層
    布および骨材のいずれかを含む多層構造物の製造方法に
    おいて、 該多層構造物の各層を形成する波板状の透過板および隣
    り合う透過板間の各接合部を各層とも同時進行的に順次
    製織することにより立体的な織物状多層構造物に製織す
    ることを特徴とする多層構造物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100801830B1 (ko) 2007-02-02 2008-02-11 도석기 세폭직기의 전자식 개구장치
WO2023065911A1 (zh) * 2021-10-21 2023-04-27 南京玻璃纤维研究设计院有限公司 一种预设孔道且对其驻纱的预制体及其制备方法

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WO2023065911A1 (zh) * 2021-10-21 2023-04-27 南京玻璃纤维研究设计院有限公司 一种预设孔道且对其驻纱的预制体及其制备方法

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