JP2002200581A - 工具用ハンドル - Google Patents

工具用ハンドル

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JP2002200581A
JP2002200581A JP2000402162A JP2000402162A JP2002200581A JP 2002200581 A JP2002200581 A JP 2002200581A JP 2000402162 A JP2000402162 A JP 2000402162A JP 2000402162 A JP2000402162 A JP 2000402162A JP 2002200581 A JP2002200581 A JP 2002200581A
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Fuji Air Tools Co Ltd
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Fuji Kuki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアードリルなどの可搬型動力工具の回転方
向の切り換えを容易に行えるようにし、作業中に異常が
発生したときには工具を確実に停止できるようにする。 【解決手段】 操作用グリップ(12)と開閉弁(20)とを連
動させる第1連動機構(40)と、操作用グリップ(12)と切
換弁(30)とを連動させる第2連動機構(50)とを設け、操
作用グリップ(12)を、開閉弁(20)を閉塞する停止位置
と、開閉弁(20)を開放した状態で切換弁(30)を所定の切
換状態に設定する右回転位置及び左回転位置との間で回
転可能に構成する。さらに、操作用グリップ(12)を右回
転位置及び左回転位置から停止位置へ向かってねじりコ
イルバネ(26)で付勢する構成にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工具用ハンドルに
関し、特に、エアーなどの流体圧で作動する可搬型動力
工具を操作するためのハンドルに係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、エアーなどの流体圧で作動す
る可搬型動力工具には、ドライバ、ナットランナ、ドリ
ルなど、種々のものがある。これらの動力工具は、一般
に、ビット、ソケット、ドリル、リーマ、タップなどの
工具要素が左右両方向へ回転するように、可逆回転式に
構成されている。そして、工具要素の回転方向は、ハン
ドルを操作することによって切り換えるようになってい
る。
【0003】この種の工具に用いられている従来のハン
ドルには、2つのタイプがある。第1のタイプは、ハン
ドルを停止位置から右方向に回すと工具要素が右回転
し、逆に左方向に回すと工具要素が左回転するものであ
る。また、第2のタイプは、ハンドルの回転によって工
具要素の起動と停止とを切り換える一方、回転方向の切
り換えは専用のレバーで行うようにしたものである。
【0004】上記第1のタイプは、具体的には図12に
示すように構成されている。このハンドル(100) は、一
部のみを示した工具本体(101) に連結される筒状の給気
軸(ハンドル軸)(102) と、給気軸(102) の外周に回転
可能に装着された操作用グリップ(103) と、給気軸(10
2) の内部に回転可能に装着されたリバースバー(104)と
を備えている。リバースバー(104) にはガイド軸(105)
が固定されている。また、給気軸(102) には周方向への
びるガイド溝(106) が形成され、操作用グリップ(103)
にはガイド軸(105) が嵌合する孔(107) が形成されてい
る。そして、リバースバー(104) の一端が給気弁(開閉
弁)(108) に連結され、他端が切換弁(109) に連結され
ている。
【0005】給気弁(108) はリバースバー(104) の回転
によって開閉し、切換弁(109) はリバースバー(104) の
回転によって工具本体(101) へのエアーの流れ方向を切
り換えるように構成されている。この構成において、操
作用グリップ(103) を停止位置から回転させるとリバー
スバー(104) が回転し、給気弁(108) が開いて給気通路
(流体通路)(110) を開放するとともに、切換弁(109)
が回転して工具要素の回転方向を切り換えることができ
る。
【0006】また、上記第2のタイプは、図13に示す
ように構成されている。この工具用ハンドル(200) は、
上記第1のタイプと同様に、工具本体(201) に連結され
る筒状の給気軸(202) と、給気軸(202) の外周に回転可
能に装着された操作用グリップ(203) と、給気軸(202)
の内周に回転可能に装着されたリバースバー(204) とを
備えている。
【0007】リバースバー(204) にはピン(205) が固定
され、このピン(205) は、給気軸(202) の周方向に形成
された溝(206) を通して、該給気軸(202) に回転可能に
装着された切り換え操作レバー(207) に連結されてい
る。そして、切り換え操作レバー(207) を回すことによ
りリバースバー(204) を介して切換弁(208) を回転さ
せ、工具要素の回転方向を切り換えるようにしている。
【0008】また、給気弁(209) は、可動に構成された
弁体(210) を備え、この弁体(210)にはガイド軸(211)
が固定されている。このガイド軸(211) は、図14に示
すように形成された給気軸(202) のガイド溝(212) と操
作用グリップ(203) のガイド溝(213) に係合している。
そして、操作用グリップ(203) を回すことにより、弁体
(210) を軸方向へ動作させて給気弁(209) を開閉するよ
うにしている。なお、この例では、ガイド溝(213) は周
方向の線分に対して8°傾斜しており、かつ周方向へ9
0°の領域に形成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記第1のタイプは、
工具用ハンドル(100) の回転方向に工具要素の回転方向
が対応しているので、操作は片手で簡単に行えるが、例
えばドリルによる穿孔加工時に異常が発生して操作用グ
リップ(103) を停止位置に戻す操作を行ったときに、操
作用グリップ(103) を停止位置よりも反対側に回しすぎ
て、ドリルが予期せずに逆転してしまうことがある。
【0010】また、上記第2のタイプは、工具の起動と
停止を操作用グリップ(203) の逆方向へ回転で簡単に行
えるものの、ナットの締め付け・緩め作業や、タップに
よるネジ孔加工など、作業中に回転方向を反転させる作
業を行うには操作用グリップ(203) とは別にレバー(20
7) の切り換え操作が必要であるため、作業を片手では
簡単に行えない欠点がある。
【0011】本発明は、このような問題点に鑑みて創案
されたものであり、その目的とするところは、可搬型動
力工具の作業で異常が発生したときなどに工具を確実に
止めることができ、しかも回転方向の切り換えも簡単に
行えるようにすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、操作用グリッ
プを停止位置から左右に回転する工具用ハンドルにおい
て、操作用グリップを各回転位置から停止位置へ付勢す
るようにして、操作用グリップから手を離したときに該
グリップが自動的に停止位置に戻るようにしたものであ
る。
【0013】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段
は、流体圧で作動する可搬型動力工具(1) の工具本体
(2) に連結され、該工具本体(2) に向かって作動流体が
流れる流体通路(13)を有するハンドル軸(11)と、ハンド
ル軸(11)の外周に回転可能に装着された操作用グリップ
(12)とを備え、流体通路(13)に、該流体通路(13)を開閉
する開閉弁(20)と、工具要素の回転方向を切り換えるよ
うに中立状態と左右の切換状態とに切換可能な切換弁(3
0)とを備えた工具用ハンドル(10)を前提としている。
【0014】そして、この工具用ハンドル(10)は、操作
用グリップ(12)と開閉弁(20)とを連動させる第1連動機
構(40)と、操作用グリップ(12)と切換弁(30)とを連動さ
せる第2連動機構(50)とを備えている。また、操作用グ
リップ(12)は、開閉弁(20)を閉塞する停止位置と、開閉
弁(20)を開放した状態で切換弁(30)を所定の切換状態に
設定する右回転位置及び左回転位置との間で回転可能に
構成されている。さらに、この工具用ハンドル(10)は、
操作用グリップ(12)を右回転位置及び左回転位置から停
止位置へ向かって付勢する付勢手段(26)を備えている。
【0015】この第1の解決手段では、操作用グリップ
(12)を停止位置から左右いずれかの方向へ回すと、操作
用グリップ(12)の回転が第1連動機構(40)を介して開閉
弁(20)に伝達され、流体通路(13)が開かれる。また、操
作用グリップ(12)の回転は第2連動機構(50)を介して切
換弁(30)に伝達されて、該切換弁(30)が所定の切換状態
に動作するため、エアーなどの流体がハンドル軸(11)の
流体通路(13)から可搬型動力工具(1) の工具本体(2) に
供給される。したがって、操作用グリップ(12)を回す方
向に合わせて、工具要素が切換弁(30)の位置に応じた方
向に回転する。
【0016】また、操作中に操作用グリップ(12)から手
を離すと、操作用グリップ(12)は付勢手段(26)の付勢力
によって停止位置に復帰する。停止位置では開閉弁(20)
で流体通路(13)が閉塞されるため、工具本体(2) へのエ
アーの供給が停止し、工具要素の回転が停止する。
【0017】また、本発明が講じた第2の解決手段は、
上記第1の解決手段において、開閉弁(20)が、ハンドル
軸(11)内に固定された弁座(21)と、ハンドル軸(11)内で
軸方向へ可動に構成された弁体(22)とを備えた構成とし
たものである。そして、第1連動機構(40)は、操作用グ
リップ(12)に形成された第1カム溝(43)と、ハンドル軸
(11)に形成された第2カム溝(44)と、弁体(22)に固定さ
れるとともに上記第1カム溝(43)及び第2カム溝(44)に
係合するカム軸(42)とを備えている。また、上記カム溝
(43,44) 及びカム軸(42)は、操作用グリップ(12)を停止
位置にした状態で開閉弁(20)の弁体(22)が弁座(21)に圧
接し、各回転位置においては弁体(22)が弁座(21)から離
れるように構成されている。
【0018】この第2の解決手段では、操作用グリップ
(12)を回す際に、第1連動機構(40)のカム軸(42)及びカ
ム溝(43,44) の作用によって、操作用グリップ(12)の停
止位置では開閉弁(20)の弁体(22)が弁座(21)に圧接し、
各回転位置では弁体(22)が弁座(21)から離れることにな
って、上記第1解決手段の動作が行われる。
【0019】また、本発明が講じた第3の解決手段は、
上記第2の解決手段において、第1連動機構(40)の第1
カム溝(43)が、開閉弁(20)の弁体(22)を弁座(21)に圧接
させる弁閉塞溝部(43a) と、弁閉塞溝部(43a) の両端に
連接する弁開放溝部(43b) とを備えた構成としている。
また、弁閉塞溝部(43a) は操作用グリップ(12)の周方向
に沿って所定の範囲に形成され、弁開放溝部(43b) は、
操作用グリップ(12)を停止位置から各回転位置に向かっ
て回転させるときに、開閉弁(20)の弁体(22)が弁座(21)
から離れる方向へカム軸(42)が移動するように弁閉塞溝
部(43a) に対して傾斜して形成されている。さらに、第
2カム溝(44)は、カム軸(42)が第1カム溝(43)の弁開放
溝部(43b) を移動するときに、ハンドル軸(11)の軸方向
へカム軸(42)が移動するように形成されている。
【0020】この第3の解決手段では、操作用グリップ
(12)を回しても、開閉弁(20)はすぐには開かない。つま
り、カム軸(42)がカム溝(43)の弁閉塞溝部(43a) の範囲
内にあるときは弁体(22)が弁座(21)に圧接した状態から
変化しないことから、その範囲内での操作用グリップ(1
2)の回転では工具本体(2) への給気は行われない。一
方、操作用グリップ(12)をさらに回転させてカム軸(42)
が弁閉塞溝部(43a) の範囲を超えて弁開放溝部(43b) ま
で移動すると、カム軸(42)がこの弁開放溝部(43b) に沿
って斜め方向に動くことで弁体(22)が軸方向へ移動して
弁座(21)から離れ、工具本体(2) に給気される状態とな
る。
【0021】また、本発明が講じた第4の解決手段は、
上記第3の解決手段において、第1連動機構(40)の第2
カム溝(44)が、操作用グリップ(12)を停止位置から右回
転位置及び左回転位置へ回すときに、開閉弁(20)の弁体
(22)が弁座(21)から離れながら該操作用グリップ(12)と
同じ方向へ回転するように、停止位置を中心として略V
字形に形成された構成にしたものである。
【0022】この第4の解決手段では、第2カム溝(44)
を略V字形に形成しているため、開閉弁(20)の弁体(21)
に固定されているカム軸(42)は、操作用グリップ(12)を
左右へ回転させたときに、ハンドル軸(11)の軸方向へま
っすぐには移動せず、斜めに移動する。このことは、操
作用グリップ(12)を停止位置から左右の回転位置へ回し
たときも、逆に左右の回転位置から停止位置に回したと
きも同様である。
【0023】また、本発明が講じた第5の解決手段は、
上記第4の解決手段において、開閉弁(20)の弁体(22)と
ハンドル軸(11)との間にねじりコイルバネ(26)を装着
し、該ねじりコイルバネ(26)を、操作用グリップ(12)を
停止位置から各回転位置に回すことにより自由状態から
ねじられて復元力を発揮するように構成したものであ
る。そして、このねじりコイルバネ(26)が、ねじられた
ときの自由状態への復元力によって操作用グリップ(12)
を右回転位置及び左回転位置から停止位置へ向かって付
勢する付勢手段(26)を構成している。
【0024】この第5の解決手段では、操作用グリップ
(12)を左右の回転位置へ回して、第1連動機構(40)によ
って開閉弁(20)の弁体(22)が弁座(21)から離れたとき
に、弁体(22)が停止位置から回転しながら軸方向へ移動
しているため、ねじりコイルバネ(26)がねじれた状態と
なる。そして、この左右の回転位置で操作用グリップ(1
2)から手を離すと、ねじりコイルバネ(26)が自由状態に
戻るため、弁体(22)が弁座(21)に圧接し、同時に操作用
グリップ(12)が停止位置へ復帰する。
【0025】また、本発明が講じた第6の解決手段は、
上記第3ないし第5のいずれか1の解決手段において、
第2連動機構(50)を、第1連動機構(40)のカム軸(42)が
第1カム溝(43)の弁閉塞溝部(43a) を移動する間は切換
弁(20)を中立状態に設定する一方、カム軸(42)が第1カ
ム溝(43)の弁開放溝部(43b) を移動する間は切換弁(20)
を所定の切換状態に設定するように構成したものであ
る。
【0026】この第6の解決手段では、操作用グリップ
(12)を停止位置から回転させたときに、第1連動機構(4
0)のカム軸(42)が第1カム溝(43)の弁閉塞溝部(43a) に
あるときは開閉弁(20)が閉塞した状態で切換弁(30)が中
立状態となり、カム軸(42)が弁開放溝部(43b) にあると
きは開閉弁(20)が開いた状態で切換弁(30)が切換状態に
変化するため、開閉弁(20)と切換弁(30)とが操作用グリ
ップ(12)に確実に連動する。
【0027】
【発明の効果】上記第1の解決手段によれば、可搬型動
力工具(1) の起動と停止の操作を操作用グリップ(12)を
回すだけで簡単に行えるとともに、その作業中に異常が
発生したときなどには、操作用グリップ(12)から手を離
すだけで開閉弁(20)を閉鎖して工具を確実に止めること
ができるので、操作用グリップ(12)を回しすぎてドリル
などが予期しない方向に回転してしまうことを防止でき
る。また、ナットの締め付け・緩め作業や、タップによ
るネジ孔加工などで、作業中に回転方向を反転させる作
業も、操作用グリップ(12)を工具要素の回転方向に対応
する方向へ回すだけで簡単に行うことができる。このよ
うに、上記構成によれば、工具の起動と停止の操作や回
転方向の切り換え、及び非常停止を確実かつ簡単に行う
ことが可能となる。
【0028】また、上記第2の解決手段によれば、第1
連動機構(40)にカム溝(43,44) とカム軸(42)とからなる
カム機構を用いているので、操作用グリップ(12)の回転
による開閉弁(20)の動作を簡単な構造で確実に行うこと
ができる。
【0029】また、上記第3の解決手段によれば、第1
カム溝(43)の弁閉塞溝部(43)を操作用グリップ(12)の周
方向へ所定の範囲に形成することにより、操作用グリッ
プ(12)の停止位置に範囲を持たせるようにしている(つ
まり、操作用グリップ(12)を回しても工具が回転しない
領域を設けている)ので、工具を停止するために操作用
グリップ(12)を手で逆方向に回したときに回しすぎる操
作を行ったとしても、工具要素がすぐに逆転してしまう
のを防止できる。
【0030】また、上記第4の解決手段によれば、第2
カム溝(44)をV字型に形成して、操作用グリップ(12)を
左右へ回転させたときに弁体(22)に固定したカム軸(42)
が斜め方向へ移動するようにしているので、従来のもの
に比べてカム軸(42)の移動が滑らかに行われる。その結
果、操作用グリップ(12)の回転操作力を低減できる。し
たがって、左右の回転位置で操作用グリップ(12)から手
を離したときに、操作用グリップ(12)が停止位置に復帰
しやすくなり、非常停止を確実に行える。
【0031】また、上記第5の解決手段によれば、付勢
手段としてハンドル軸(11)と弁体(22)との間にねじりコ
イルバネ(26)を設け、左右の回転位置で操作用グリップ
(26)から手を離したときに、該ねじりコイルバネの復元
力を利用して操作用グリップ(12)を停止位置に戻すよう
にしているので、簡単な構造で上記第4の解決手段の動
作を実現できる。
【0032】また、上記第6の解決手段によれば、開閉
弁(20)と切換弁(30)とが確実に連動するので、操作用グ
リップ(12)を回しても開閉弁(20)が動作しない領域を設
けた構成において、その領域を越えて操作用グリップ(1
2)を操作したときの切換弁(30)の動作を保証できる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0034】本実施形態に係る工具用ハンドルは、流体
圧で作動する可搬型動力工具の一つであるエアードリル
において、起動/停止の操作と、ドリルの回転方向の切
り換えとを行うものとして構成されている。
【0035】−エアドリルの全体構成− 図1にはエアドリル(1) の外観図を示している。図にお
いて、エアドリル本体(2) には、作業者がエアドリル
(2) を操作するための工具用ハンドル(10)と、作業者が
エアドリルを支持するための支持ハンドル(3) とが設け
られている。エアドリル本体(2) の内部にはエアモータ
が内蔵され、出力軸(4) に連結される工具要素であるド
リル(図示せず)が、このエアモータによって駆動され
て回転する。エアドリル(1) は送りハンドル(5) を備え
ており、この送りハンドル(5) を回すことにより、ドリ
ルを軸方向へ進退させてワークへの穿孔作業を行うよう
に構成されている。
【0036】−工具用ハンドルの具体構成− 図2は工具用ハンドル(10)の断面構造図である。この工
具用ハンドル(10)は、筒状の給気軸(ハンドル軸)(11)
と、給気軸(11)の外周に回転可能に装着された給気ハン
ドル(操作用グリップ)(12)とを備えている。この給気
軸(11)の内部は、エアドリル本体(2) への給気通路(流
体通路)(13)になっており、この給気通路(13)には、給
気ハンドル(12)の回転によって動作するバルブ機構(20,
30) が設けられている。
【0037】上記給気ハンドル(12)は、ドリルが停止す
る停止位置から、ドリルが左右に回転する右回転位置及
び左回転位置へ回すことができるように構成されてい
る。そして、停止位置にはある程度の範囲を持たせてあ
り、給気ハンドル(12)を回してもすぐにはドリルが回転
しないようになっている。
【0038】<給気軸>給気軸(11)は、基端部(11a)
と、この基端部(11a) よりも外径の小さな細径部(11b)
とから、基端部(11a) 側の太い段付き軸に形成されてい
る。そして、給気軸(11)の細径部(11b) に、基端部(11
a) 側から順に座金(14)と給気ハンドル(12)とが装着さ
れている。
【0039】給気軸(11)の先端部には給気弁蓋(15)が取
り付けられている。給気弁蓋(15)は給気軸(11)の先端部
内周の雌ネジに螺合する雄ネジ部(15a) と、雄ネジ部(1
5a)よりも直径が大きく形成された押さえ部(15b) とか
ら形成され、押さえ部(15b)によって給気ハンドル(12)
を抜け止めしている。この給気弁蓋(15)には、図示しな
いエアーホースを接続するための給気口(15c) が形成さ
れている。
【0040】給気軸(11)は、給気軸ナット(16)によって
エアドリル本体(2) に連結されている。具体的には、給
気軸(11)は基端部(11a) の外周面が緩やかなテーパ状に
形成され、エアドリル本体(2) には対応するテーパ孔(2
a)が形成されている。また、給気軸(11)の基端部(11a)
には、テーパ面に続いてフランジ(11c) が形成されてい
る。そして、このフランジ(11c) を給気軸ナット(16)で
エアドリル本体(2) の方へ引き込むことにより、給気軸
(11)の基端部(11a) の外周面(テーパ面)をエアドリル
本体(2) のテーパ孔(2a)に密着させて、給気軸(2) を固
定している。
【0041】なお、給気軸(11)の基端部(11a) には、工
具用ハンドル(10)をエアドリル本体(2) に位置決めする
ためのスプリングピン(17)が打ち込まれている。
【0042】<給気弁及び第1連動機構>上記バルブ機
構(20,30) は、給気軸(11)の給気通路(13)を開閉する給
気弁(開閉弁)(20)と、ドリルの回転方向を切り換える
ための切換弁(30)とから構成されている。給気弁(20)
は、給気軸(11)内に固定された弁座(21)と、給気軸(11)
内で軸方向へ可動に構成された弁体(22)とを備えてい
る。弁座(21)は、給気弁シート(23)にゴム板(24)を装着
したもので、給気弁シート(23)を給気軸(11)の内孔に先
端側から段部(11d) に当接するまで挿入して位置決めさ
れている。給気弁シート(23)は、円板状の部材の中心に
先端が太くなったピン(23a) を一体に形成したものであ
り、ゴム板(24)はこのピンに装着されるように環状に形
成されている。また、給気弁シート(23)には、周方向の
数カ所に、通気孔として切り欠き(23b) が形成されてい
る。
【0043】弁体(22)は、給気軸(11)の内周面に嵌合す
る短い円筒状の部材である。この弁体(22)の外周面には
給気軸(11)の内周面との間をシールするためのOリング
(25)が装着され、給気軸(11)と弁体(22)との間の気密を
保つようにしている。この弁体(22)には、ねじりコイル
バネ(26)の一端が取り付けられ、該ねじりコイルバネ(2
6)の他端は、給気軸(11)の先端側に固定されている給気
弁座金(27)に取り付けられている。
【0044】弁体(22)には、先端にガイドローラ(41)が
装着されたカム軸(42)が固定されている。また、給気ハ
ンドル(12)には第1カム溝(43)が形成され、給気軸(11)
には第2カム溝(44)が形成されて、カム軸(42)が第1カ
ム溝(43)及び第2カム溝(44)に挿通している。カム軸(4
2)、第1カム溝(43)及び第2カム溝(44)により、給気ハ
ンドル(12)と給気弁(20)とを連動させる第1連動機構(4
0)が構成されている。なお、操作用グリップ(12)には、
この第1連動機構(40)をカバーするためのカバーバンド
(45)が装着されている。
【0045】図3には、第1カム溝(43)及び第2カム溝
(44)の形状を示している。第1カム溝(43)は、弁体(22)
を弁座(21)に圧接させる弁閉塞溝部(43a) と、弁閉塞溝
部(43a) から左右へ傾斜した弁開放溝部(43b) とから構
成されている。弁閉塞溝部(43a) は、給気ハンドル(12)
の周方向に沿ってまっすぐに形成され、上記ねじりコイ
ルバネ(26)に負荷を掛けていない自由状態において、カ
ム軸(42)の位置を中心として、給気ハンドル(12)の中心
角度が左右に30°ずつとなる領域に形成されている。
なお、この角度は一例であり、適宜変更することは可能
である。
【0046】また、弁開放溝部(43b) は、弁閉塞溝部(4
3a) の両端に連接して形成されている。この弁閉塞溝部
(43b) は、それぞれ、給気ハンドル(12)の中心角度が3
0°となる領域に形成され、右側と左側とで互いに逆方
向に傾斜している。具体的に、弁開放溝部(43b) は、操
作用グリップ(12)を停止位置から各回転位置に向かって
回転させるときに、開閉弁(20)の弁体(22)が弁座(21)か
ら離れる方向へカム軸(42)が移動するように弁閉塞溝部
(43a) に対して傾斜している。この弁開放溝部(43b) の
傾斜角度や形成する領域も適宜変更することは可能であ
る。
【0047】第2カム溝(44)は、操作用グリップ(12)を
停止位置から右回転位置及び左回転位置へ回すときに、
開閉弁(20)の弁体(22)が弁座(21)から離れながら該操作
用グリップ(12)と同じ方向へ回転するように、停止位置
を中心として略V字形に形成されている。そして、上記
カム軸(42)が第1カム溝(43)の弁開放溝部(43b) を移動
するときに、ハンドル軸(11)の軸方向に対して斜めにカ
ム軸(42)が移動するようにしている。この第2カム溝(4
4)は、給気軸(11)の軸方向の中心線に対して28°ずつ
傾斜している。また、第2カム溝(44)は、全体としては
給気軸(11)の中心角度が28°の領域に形成されてい
る。
【0048】この図3は、操作用グリップ(12)が停止位
置の中心にあり、上記ねじりコイルバネ(26)が自由状態
にあるときのカム軸(42)と各カム溝(43,44) との位置関
係を示している。このとき、給気弁(20)の弁体(22)が弁
座(21)に圧接して給気通路(13)が閉塞している。一方、
給気ハンドル(12)を停止位置から左右に回転させると給
気ハンドル(12)が右回転位置または左回転位置へ変化
し、弁体(22)が弁座(21)から離れることで給気弁(20)が
開いて給気通路(13)が開放される。そして、弁体(22)の
移動に伴ってねじりコイルバネ(26)がねじれるため、弁
体(22)を元の位置に戻そうとする付勢力が発生する。
【0049】つまり、本実施形態においては、弁体(22)
と給気軸(11)との間に装着されているねじりコイルバネ
(26)が、ねじられたときの自由状態への復元力によって
弁体(22)を戻そうとする力で操作用グリップ(12)を右回
転位置及び左回転位置から停止位置へ向かって付勢する
付勢手段を構成している。
【0050】<切換弁及び第2連動機構>一方、給気軸
(11)の内部には、給気弁(20)よりも基端部(11a) 側に、
ドリルの回転方向を切り換える切換弁(30)と、給気ハン
ドル(12)に連動して回転するリバースバー(51)が装着さ
れている。リバースバー(51)と切換弁(30)は連結されて
おり、切換弁(30)はリバースバー(51)に連動して回転す
る。切換弁(30)は、弁体(31)、切換弁シート(32)、シー
トパッキン(33)、及びスプリング(34)から構成されてい
る。
【0051】上記リバースバー(51)は、給気軸(11)の内
周面に回転可能に嵌合する筒状の部材である。リバース
バー(51)には、給気ハンドル(12)とリバースバー(51)と
を連動させるためにピン(52)が固定されている。給気軸
(11)には、このピン(52)が挿通する溝(53)が形成されて
いる。この溝(53)は、給気ハンドル(12)が停止位置にあ
る状態でのピン(52)の位置を中心として左右に60°ず
つ、合計で周方向へ120°の領域に形成されている。
また、給気ハンドル(12)の内周には、停止位置のピン(5
2)に対して周方向へ左右に14°ずつ、合計で28°の
領域にわたって凹陥部(54)が形成されている(図6〜図
11参照)。
【0052】上記リバースバー(51)、ピン(52)、溝(53)
及び凹陥部(54)によって、給気ハンドル(12)と切換弁(3
0)とを連動させる第2連動機構(50)が構成されている。
この第2連動機構(50)は、給気ハンドル(12)を回転させ
るとき、停止位置から左右へ14°ずつの間はピン(52)
が停止したままで切換弁(30)が動作せず、給気ハンドル
(12)をさらに回転させるとリバースバー(51)が連動して
切換弁(30)が動作するように構成されている。
【0053】リバースバー(51)には、切換弁(30)側の先
端部に、溝(51a) が形成されるとともに、該リバースバ
ー(51)の内面側から外面側へ連通する貫通孔(51b) が形
成されている。
【0054】切換弁(30)の弁体(31)には、リバースバー
(51)の溝(51a) と嵌合する突部(31a) が形成され、溝(5
1a) に突部(31a) が嵌合することによって、リバースバ
ー(51)と弁体(31)とが一体に回転する。この弁体(31)に
は、図4(a)から図4(c)に示すように、一つの貫
通孔(31b) と、円弧状の有底溝(31c) とが、同一のピッ
チ円周上に形成されている。この有底溝(31c) は、上記
ピッチ円周上の120°の領域に形成され、かつ、弁体
(31)の中心と貫通孔(31b) の中心とを通る線分に対して
60°ずつ等分に振り分けられている。
【0055】また、図5に示すように、上記切換弁シー
ト(32)及びシートパッキン(33)には、弁体(31)の貫通孔
(31b) 及び有底溝(31c) と対応するピッチ円周上に、該
貫通孔(31b) 及び有底溝(31c) と位相を60°ずらし
て、それぞれ3つの貫通孔(a,b,c) が等間隔で形成され
ている。切換弁シート(32)及びシートパッキン(33)は図
示しないスプリングピンによってエアードリル本体(2)
に回転不可に装着されている。上記3つの貫通孔(a,b,
c) は、中央の一つ(a) が中間排気用の孔であり、他の
二つ(b,c) は右回転時と左回転時のそれぞれで、一方が
給気孔になり、他方が排気孔になるものである。つま
り、貫通孔(b,c) は、工具の回転方向によって、給気側
と排気側とが切り替わる。
【0056】−工具用ハンドルの使用状態− 次に、この工具用ハンドルの使用状態について、図6か
ら図11を参照しながら説明する。図6から図11にお
いて、それぞれ、(a)図は第1連動機構(40)の状態を
模式的に示す図、(b)図は給気ハンドル(12)の回転角
度を示す図、(c)図は給気ハンドル(12)と切換弁(30)
及び第2連動機構(50)の動作状態を示す図である。
(b)図及び(c)図は、工具用ハンドル(10)を先端側
(切換弁(30)側)から見た状態で示している。
【0057】図6は、給気ハンドル(12)が停止位置の中
間点にある状態を示している。この状態において、第1
連動機構(40)のカム軸(42)は(a)図に示すように第1
カム溝(43)の中間点に位置している。このとき、カム軸
(42)は第2カム溝(44)に対しても中間点に位置している
(図3参照)ため、給気弁(20)の弁体(22)が弁座(21)に
圧接しており、給気弁シート(23)の通気孔(23b) が閉塞
されている。また、切換弁(30)は、弁体(31)の貫通孔(3
1b) と切換弁シート(32)側の貫通孔(b,c) との位相がず
れた状態となっている。この状態では、エアーを給気弁
蓋(15)の給気口(15c) から供給しても給気弁(20)のとこ
ろからエアドリル本体(2) 側へエアーが進行することは
ないため、ドリルは停止したままで回転しない。なお、
(b)図と(c)図中、給気ハンドル(12)の基準位置を
符号(P) で示している。
【0058】図7は、給気ハンドル(12)を図6の中間位
置から右方向へ30°回したときの状態を示している。
このとき、カム軸(42)は第1カム溝(43)内を相対的に移
動して、(a)図に示すように弁閉塞溝部(43a) の端部
に位置している。また、給気ハンドル(12)が14°回転
したときに、該給気ハンドル(12)の凹陥部(54)がピン(5
2)と係合してリバースバー(51)を回し始めるため、図7
の状態ではリバースバー(51)と切換弁(30)の弁体(31)は
16°だけ回転している。この状態では、弁体(31)の貫
通孔(31b) と切換弁シート(32)の貫通孔(b,c) とは依然
として位相がずれている。そして、操作用グリップ(12)
がまだ停止位置の範囲内であり、給気弁(20)の弁体(22)
と弁座(21)とが依然として圧接しているため、ドリルは
停止したままである。
【0059】図8は、給気ハンドル(12)を図7の位置か
らさらに右方向へ30°回転させた状態を示している。
このとき、カム軸(42)は第1カム溝(43)の弁開放溝部(4
3b)内を端部へ向かって移動している。したがって、カ
ム軸(42)は第2カム溝(44)に対しても移動し、その結
果、弁体(22)が弁座(21)から軸方向へ離れる方向へ移動
して、給気弁(20)が50%程度は開いた状態となる。こ
の状態では、切換弁(30)が図6の状態から46°回転し
て、弁体(31)の貫通孔(31b) と切換弁シート(32)の貫通
孔(b) が約50%程度重なる状態に変化し、有底溝(31
c) も他の二つの貫通孔(a,c) と重なっている。
【0060】したがって、給気口(15c) から送られたエ
アーは、給気弁(20)の弁体(22)と弁座(21)の間の隙間か
ら給気弁シート(23)の通気孔(23b) を通ってリバースバ
ー(51)の内部へ入り、さらにリバースバー(51)の先端側
の貫通孔(51b) から切換弁(30)の弁体(31)及び切換弁シ
ート(32)側の貫通孔(31b,b) を通過してエアドリル本体
(2) に供給される。給気弁(20)と切換弁(30)がそれぞれ
約50%程度は開いているため、ドリルは全開時の約5
0%程度の速度で回転する。
【0061】この図8の状態で給気ハンドル(12)は既に
60°回転しているが、本実施形態では第2カム溝(44)
をV字形にしているため、給気ハンドル(12)は第2カム
溝(44)を形成した中心角度分だけさらに回すことができ
る。つまり、給気ハンドル(12)をさらに右方向に回転さ
せると、給気ハンドル(12)はさらに14°回転した図9
の位置で停止する。この状態において、給気ハンドル(1
2)は図6の位置から合計で74°回転して、カム軸(42)
が第1カム溝(43)及び第2カム溝(44)の端部まで移動
し、給気弁(20)の弁体(22)と弁座(21)との間の隙間が図
8よりもさらに広がって全開になっている。また、切換
弁(30)の弁体(31)は図6の状態から60°回転し、切換
弁シート(32)と位相が一致して、切換弁(30)も全開とな
っている。このため、エアーは図8と同じ経路でエアー
ドリル本体(2) にフルに供給され、ドリルが100%の
速度で回転する。
【0062】一方、給気ハンドル(12)を戻す操作での動
作状態を、図10及び図11に示している。図10は、
給気ハンドル(12)が図9の状態から左側へ戻る途中の状
態で、図9に対して給気ハンドル(12)が左へ28°回っ
た状態を表している。このとき、カム軸(42)が第1カム
溝(43)内を弁閉塞溝部(43a) の方向へ向かって移動して
いるため、給気弁(20)の弁座(21)と弁体(22)の間の隙間
が狭くなり、給気口(15c) から供給されたエアーは、全
開時の約50%程度しか給気弁(20)を通過しない。ま
た、この図10の状態では、凹陥部(54)とピン(52)の位
置関係は変化するものの、給気ハンドル(12)がリバース
バー(51)を反転させるまでには至っておらず、切換弁(3
0)は図9と同じ状態に保たれている。したがって、この
とき、ドリルは全開時の約半分の速度で右回転すること
になる。
【0063】給気ハンドル(12)をさらに左方向へ16°
回転させると図11の状態に変化する。このとき、カム
軸(42)はカム溝(43)の弁閉塞溝部(43a) まで移動してお
り、給気弁(20)は弁体(22)が弁座(21)に圧接した状態と
なる。このため、弁体(22)と弁座(21)の間に隙間がなく
なり、エアードリル本体(2) へのエアーの供給が遮断さ
れる。また、このときの給気ハンドル(12)の回転で切換
弁(30)も左方向へ16°回転しており、給気弁(30)は約
50%ほど塞がれた状態となっている。この状態では切
換弁(30)は約50%は開いているが、給気弁(20)が閉じ
ているため、ドリルは停止状態に変化する。
【0064】この図11の状態では、カム軸(42)は第1
カム溝(43)の弁閉塞溝部(43a) の端に位置している。こ
のため、ドリルを再度右回転させるときは、給気ハンド
ル(12)を右に回せばカム軸(42)がすぐに弁開放溝部(43
b) に沿って移動し、弁体(22)が弁座(21)から即座に離
れるため、給気ハンドル(12)を図6の位置から回すとき
とは違ってドリルがすぐに回転を開始する。
【0065】このように、本実施形態においては、カム
軸(42)が図6のように中立位置の中間点にある状態でド
リルの使用を開始するとき、初回は給気ハンドル(12)を
30°以上回してからドリルが回転し始めるが、ドリル
を起動してから一旦停止して2回目以降に起動するとき
は、給気ハンドル(12)を回すとドリルがすぐに回転する
こととなる。
【0066】また、穿孔作業時に異常の発生などでドリ
ルを停止する場合は、給気ハンドルから手を離すだけで
よい。例えば、図9に示した全開状態で異常が発生し、
給気ハンドル(12)から手を離すと、給気弁(20)の開放状
態でねじれているねじりコイルバネ(26)の復帰力が作用
するため、カム軸(42)が図9の状態から図11の状態ま
で移動しながら弁体(22)が弁座(21)に着座して圧接す
る。その結果、ドリルが自然に停止する。
【0067】このとき、カム軸(42)は第2カム溝(44)内
を移動するが、第2カム溝(44)がV字形で軸心方向に対
して傾斜した溝になっているため、その移動はスムーズ
に行われる。したがって、この実施形態では、給気ハン
ドル(12)から手を離すとドリルが確実かつスムーズに停
止するので、工具を止めようとしたときに工具用ハンド
ル(10)の構造上の問題で給気弁(20)が開いたままとなっ
てドリルが回転し続けるのを防止できる。
【0068】一方、給気ハンドル(12)を左回転させると
きの各機構の動作は、図6から図11に示した右回転さ
せるときの動作状態と対象であり、給気弁(20)及び切換
弁(30)の開閉状態は回転の方向性が異なる以外は同じで
ある。したがって、右回転時と左回転時のいずれの場合
も、作業中に給気ハンドル(12)から手を離せば工具が確
実に運転停止状態となる。
【0069】また、この工具用ハンドル(10)をナットラ
ンナやタップ加工工具に用いた場合などで、作業中に工
具の回転方向を切り換える場合は、給気ハンドル(12)を
右回転位置と左回転位置に適宜切り換えるだけで操作を
行うことができる。そして、回転方向の切り換え時に、
カム軸(42)が弁閉塞溝部(43a) 内を移動する間は工具が
一旦停止するため、工具は即座には反転しない。
【0070】−実施形態の効果− 本実施形態によれば、作業中に異常が発生したときなど
には、回転方向に関係なく、給気ハンドル(12)から手を
離すだけで給気弁(20)を閉鎖してエアードリル(1) を確
実に止めることができるので、ドリルが予期しない方向
に回転してしまうことを防止できる。また、給気ハンド
ル(12)を手で戻しても、カム軸(42)が第1カム溝(43)の
弁閉塞溝部(43a) にある間はドリルが停止するので、ハ
ンドルを回しすぎてドリルがすぐに反転することをほぼ
確実に防止できる。
【0071】また、ナットの締め付け・緩め作業や、タ
ップによるネジ孔加工など、作業中に回転方向を反転さ
せる作業も、給気ハンドル(12)を工具要素の回転方向に
対応する方向へ切り換えるだけで簡単に行うことができ
る。
【0072】以上のように、本実施形態によれば、工具
の起動と停止の操作や回転方向の切り換え、及び非常停
止を、確実かつ簡単に行うことが可能となる。
【0073】また、第2カム溝(44)をV字形に形成し
て、給気ハンドル(12)を左右へ回転させたときに、カム
軸(42)が該カム溝(44)を斜め方向へ移動するようにして
いるので、各カム溝(44)に対するカム軸(42)の移動が滑
らかに行われ、その結果、給気ハンドル(12)の回転操作
力を低減できる。このため、左右の回転位置で給気ハン
ドル(12)から手を離したときには、給気ハンドル(12)が
停止位置に容易に復帰する。
【0074】また、給気ハンドル(12)を戻す機能を、給
気軸(11)と給気弁(20)の弁体(22)との間に設けたねじり
コイルバネ(26)で実現しているので、構造が複雑になる
こともなく、コストを抑えることもできる。
【0075】なお、図12に示した第1の従来例は、一
つのリバースバー(104) で給気弁(108) と切換弁(109)
を動作させており、このリバースバー(104) が比較的長
い部材になっている。そして、リバースバー(104) が加
工精度の要求される部材で、焼き入れなどの表面処理も
必要であることからコストが高い。これに対して、本実
施形態ではリバースバー(51)を短くしているのでコスト
を抑えられる。また、図12のハンドル(100) では、操
作用グリップ(103) を中立位置へ戻す付勢手段を設ける
ことは困難であるのに対し、本実施形態では給気弁(20)
用のバネ(26)を利用した簡単な構成で操作用グリップ(1
2)を中立位置へ戻すことができる。。
【0076】さらに、図12の構造では工具を使用して
いないときに操作用グリップ(103)が左右に回転してし
まうことがあり、そのような場合にエアーが入ると工具
が突然起動するが、本実施形態では停止中は必ず給気弁
(20)がしまっているので、給気により工具が突発的に起
動するおそれはない。
【0077】また、図13に示した第2の従来例では、
作業中に工具を一旦停止した状態として切換レバー(20
7) の操作を忘れて再起動すると、起動時に逆回転する
おそれがあるが、本実施形態の工具用ハンドル(10)を用
いるとそのようなおそれもなくすことができる。
【0078】
【発明のその他の実施の形態】本発明は、上記実施形態
について、以下のような構成としてもよい。
【0079】例えば、上記給気弁や切換弁の構造など
は、上述した構造に限らず適宜変更することができる。
【0080】また、各連動機構(40,50) の具体的な構造
も、上記実施形態に限定せず、適宜変更することが可能
である。さらに、付勢手段もねじりコイルバネ(26)に限
定せず、他の種類のバネを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る工具用ハンドルを備え
たエアードリルの外観図である。
【図2】工具用ハンドルの断面構造図である。
【図3】第1連動機構のカム溝の形状を示す図である。
【図4】(a)図から(c)図は切換弁の形状を示す図
である。
【図5】切換弁シートの給気孔と排気孔を示す図であ
る。
【図6】給気ハンドル、弁及び連動機構の第1の動作状
態図である。
【図7】給気ハンドル、弁及び連動機構の第2の動作状
態図である。
【図8】給気ハンドル、弁及び連動機構の第3の動作状
態図である。
【図9】給気ハンドル、弁及び連動機構の第4の動作状
態図である。
【図10】給気ハンドル、弁及び連動機構の第5の動作
状態図である。
【図11】給気ハンドル、弁及び連動機構の第6の動作
状態図である。
【図12】従来の工具用ハンドルの第1のタイプを示す
断面構造図である。
【図13】従来の工具用ハンドルの第2のタイプを示す
断面構造図である。
【図14】図14の工具用ハンドルにおいて給気弁を開
閉するカム機構を示す図である。
【符号の説明】
(1) エアドリル(可搬型動力工具) (2) エアドリル本体(工具本体) (11) 給気軸(ハンドル軸) (12) 給気ハンドル(操作用グリップ) (13) 給気通路(流体通路) (20) 給気弁(開閉弁) (21) 弁座 (22) 弁体 (26) ねじりコイルバネ(付勢手段) (30) 切換弁 (40) 第1連動機構 (41) ガイドローラ (42) カム軸 (43) 第1カム溝 (43a) 弁閉塞溝部 (43b) 弁開放溝部 (44) 第2カム溝 (50) 第2連動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 53/00 F16H 53/00 G05G 1/08 G05G 1/08 Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体圧で作動する可搬型動力工具(1) の
    工具本体(2) に連結され、該工具本体(2) に向かって作
    動流体が流れる流体通路(13)を有するハンドル軸(11)
    と、ハンドル軸(11)の外周に回転可能に装着された操作
    用グリップ(12)とを備え、流体通路(13)に、該流体通路
    (13)を開閉する開閉弁(20)と、工具要素の回転方向を切
    り換えるように中立状態と左右の切換状態とに切換可能
    な切換弁(30)とを備えた工具用ハンドルであって、 操作用グリップ(12)と開閉弁(20)とを連動させる第1連
    動機構(40)と、操作用グリップ(12)と切換弁(30)とを連
    動させる第2連動機構(50)とを備えるとともに、操作用
    グリップ(12)は、開閉弁(20)を閉塞する停止位置と、開
    閉弁(20)を開放した状態で切換弁(30)を所定の切換状態
    に設定する右回転位置及び左回転位置との間で回転可能
    に構成され、 さらに、操作用グリップ(12)を右回転位置及び左回転位
    置から停止位置へ向かって付勢する付勢手段(26)を備え
    ている工具用ハンドル。
  2. 【請求項2】 開閉弁(20)は、ハンドル軸(11)内に固定
    された弁座(21)と、ハンドル軸(11)内で軸方向へ可動に
    構成された弁体(22)とを備え、 第1連動機構(40)は、操作用グリップ(12)に形成された
    第1カム溝(43)と、ハンドル軸(11)に形成された第2カ
    ム溝(44)と、弁体(22)に固定されるとともに上記第1カ
    ム溝(43)及び第2カム溝(44)に係合するカム軸(42)とを
    備え、 上記カム溝(43,44) 及びカム軸(42)は、操作用グリップ
    (12)を停止位置にした状態で開閉弁(20)の弁体(22)が弁
    座(21)に圧接し、各回転位置において弁体(22)が弁座(2
    1)から離れるように構成されている請求項1記載の工具
    用ハンドル。
  3. 【請求項3】 第1連動機構(40)の第1カム溝(43)は、
    開閉弁(20)の弁体(22)を弁座(21)に圧接させる弁閉塞溝
    部(43a) と、弁閉塞溝部(43a) の両端に連接する弁開放
    溝部(43b) とから構成され、 弁閉塞溝部(43a) は操作用グリップ(12)の周方向に沿っ
    て所定の範囲に形成され、弁開放溝部(43b) は、操作用
    グリップ(12)を停止位置から各回転位置に向かって回転
    させるときに、開閉弁(20)の弁体(22)が弁座(21)から離
    れる方向へカム軸(42)が移動するように弁閉塞溝部(43
    a) に対して傾斜して形成され、 第2カム溝(44)は、カム軸(42)が第1カム溝(43)の弁開
    放溝部(43b) を移動するときに、ハンドル軸(11)の軸方
    向へカム軸(42)が移動するように形成されている請求項
    2記載の工具用ハンドル。
  4. 【請求項4】 第1連動機構(40)の第2カム溝(44)は、
    操作用グリップ(12)を停止位置から右回転位置及び左回
    転位置へ回すときに、開閉弁(20)の弁体(22)が弁座(21)
    から離れながら該操作用グリップ(12)と同じ方向へ回転
    するように、停止位置を中心として略V字形に形成され
    ている請求項3記載の工具用ハンドル。
  5. 【請求項5】 開閉弁(20)の弁体(22)とハンドル軸(11)
    との間にねじりコイルバネ(26)が装着され、該ねじりコ
    イルバネ(26)は、操作用グリップ(12)を停止位置から各
    回転位置に回すことにより自由状態からねじられて復元
    力を発揮するように構成され、 該ねじりコイルバネ(26)が、ねじられたときの自由状態
    への復元力によって操作用グリップ(12)を右回転位置及
    び左回転位置から停止位置へ向かって付勢する付勢手段
    (26)を構成している請求項4記載の工具用ハンドル。
  6. 【請求項6】 第2連動機構(50)は、第1連動機構(40)
    のカム軸(42)が第1カム溝(43)の弁閉塞溝部(43a) を移
    動する間は切換弁(20)を中立状態に設定する一方、カム
    軸(42)が第1カム溝(43)の弁開放溝部(43b) を移動する
    間は切換弁(20)を所定の切換状態に設定するように構成
    されている請求項3ないし5のいずれか1記載の工具用
    ハンドル。
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