JP2002200088A - 止血部材および止血器具 - Google Patents

止血部材および止血器具

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JP2002200088A
JP2002200088A JP2000403148A JP2000403148A JP2002200088A JP 2002200088 A JP2002200088 A JP 2002200088A JP 2000403148 A JP2000403148 A JP 2000403148A JP 2000403148 A JP2000403148 A JP 2000403148A JP 2002200088 A JP2002200088 A JP 2002200088A
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hemostatic member
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JP2000403148A
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Tomoji Maruyama
智司 丸山
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】止血部材を適正位置に充填・留置することがで
き、優れた止血効果を発揮する止血部材および止血器具
を提供すること。 【解決手段】本発明の止血器具1は、棒状またはプラグ
状の止血部材3と、該止血部材3の基端側に接合された
棒状の操作部材2とで構成されている。止血部材3は、
主に、水親和性物質で構成されて、湿潤するとゲル化す
る。止血部材3の先端部30は、切れ込みが入れられる
ことにより複数(4つ)に分割されている。各分割片3
2は、外力を付与しない自然状態では、それぞれ外方に
向かって開くように(拡張状態となるように)、曲がり
癖が付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、止血部材および止
血器具に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、心臓カテーテル法、心臓および
血管造影法、ヒス束心電図法などを行う際には、カテー
テルを経皮的に血管内に挿入して処置を行う。処置を終
えた後には、その穿刺孔の止血をする必要があるが、こ
の止血を容易かつ確実に行うために、穿刺孔を塞ぐ止血
部材を充填(挿入)する方法が知られている。
【0003】従来、このような止血部材の充填(挿入)
に使用する止血器具としては、止血部材が装填されたシ
リンダー(筒状部材)と、シリンダー内に挿入可能であ
り、前記止血部材をシリンダーの先端から押し出し得る
プランジャーとを有するものが知られている。
【0004】このような従来の止血器具における止血部
材充填操作としては、次のようなものである。すなわ
ち、シリンダーの先端側を穿刺孔内に挿入し、シリンダ
ーとプランジャーとを相対的に移動させる。これによ
り、シリンダーの先端から止血部材が押し出され、穿刺
孔内に充填(留置)される。
【0005】このような操作では、止血部材は、プラグ
状のものが使用されている。すなわち、止血部材は、そ
の先端から基端まで外径が一定の円柱状のものが使用さ
れている。
【0006】そのため、止血部材の先端部が不適正な位
置に充填・留置されてしまうことがあった。すなわち、
止血部材の先端部が深く入りすぎると、止血部材が血管
内に侵入し、血流を阻害するおそれがあり、また、止血
部材の先端部の挿入位置が浅過ぎると、十分な止血効果
が得られない場合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、止血
効果が高い止血部材および止血器具を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(19)の本発明により達成される。
【0009】(1) 生体組織に形成された穿孔を塞い
で止血する棒状またはプラグ状の止血部材であって、そ
の先端部が複数に分割可能とされていることを特徴とす
る止血部材。
【0010】(2) 生体組織に形成された穿孔を塞い
で止血する棒状またはプラグ状の止血部材であって、そ
の先端部に切れ込みを有し、拡張可能とされていること
を特徴とする止血部材。
【0011】(3) 前記先端部は、外力を付与しない
自然状態では、拡張状態となっている上記(1)または
(2)に記載の止血部材。
【0012】(4) 主に、水親和性物質で構成されて
いる上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の止血部
材。
【0013】(5) 前記水親和性物質は、湿潤すると
ゲル化する性質を有する上記(4)に記載の止血部材。
【0014】(6) 前記先端部を拡張前の状態に規制
する規制部材を装着してなる上記(1)ないし(5)の
いずれかに記載の止血部材。
【0015】(7) 上記(1)ないし(6)のいずれ
かに記載の止血部材と、前記止血部材の基端側に接合さ
れた操作部材とを有することを特徴とする止血器具。
【0016】(8) 前記操作部材と前記止血部材との
少なくとも接合部付近の外径同士がほぼ等しい上記
(7)に記載の止血器具。
【0017】(9) 前記操作部材は、前記止血部材か
ら離脱可能に設置されている上記(7)または(8)に
記載の止血器具。
【0018】(10) 導入用シース内に挿入して使用
されるものである上記(7)ないし(9)のいずれかに
記載の止血器具。
【0019】(11) 止血器具の前記導入用シース内
への挿入可能な部位の全長が、前記導入用シースの全長
より長い上記(7)ないし(10)のいずれかに記載の
止血器具。
【0020】(12) 前記操作部材に、止血器具の挿
入深さを知るためのマーカーが付されている上記(7)
ないし(11)のいずれかに記載の止血器具。
【0021】(13) 上記(1)ないし(6)のいず
れかに記載の止血部材と、前記止血部材を保持するホル
ダーとを有することを特徴とする止血器具。
【0022】(14) 上記(1)ないし(6)のいず
れかに記載の止血部材と、前記止血部材を保持するホル
ダーと、前記止血部材を前記ホルダーから離脱させるた
めの離脱部材とを有することを特徴とする止血器具。
【0023】(15) 前記ホルダーは、中空部を有
し、前記離脱部材は、前記中空部に挿入可能な棒状の挿
入部を有する上記(14)に記載の止血器具。
【0024】(16) 前記離脱部材は、前記止血部材
に当接して前記止血部材を前記中空部から排出する排出
部材である上記(15)に記載の止血器具。
【0025】(17) 前記止血部材を前記ホルダーご
と導入用シース内に挿入して使用されるものである上記
(13)ないし(16)のいずれかに記載の止血器具。
【0026】(18) 前記ホルダーは、前記導入用シ
ースに挿入した状態で、前記導入用シースと結合可能に
構成されている上記(17)に記載の止血器具。
【0027】(19) 前記ホルダーを前記導入用シー
スに挿入した状態で、前記ホルダーに保持された前記止
血部材の先端が前記導入用シースの先端にほぼ一致する
上記(17)または(18)に記載の止血器具。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の止血部材および止
血器具を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細
に説明する。
【0029】<第1実施形態>図1および図2は、それ
ぞれ、本発明の止血部材および止血器具の第1実施形態
を示す側面図、図3は、図1中のA−A線視図、図4な
いし図7は、それぞれ、図1ないし図3に示す止血器具
の使用方法を順を追って説明するための図(模式図)で
ある。なお、以下の説明では、図1、図2、図4〜図7
中の上側を「基端」、下側を「先端」と言う。
【0030】これらの図に示すように、本発明の止血器
具1は、止血部材3と、該止血部材3の基端側に接合さ
れた操作部材2とで構成されている。以下、これらの構
成について、順次説明する。
【0031】止血部材3は、その全体形状が棒状または
プラグ状(短い棒状)をなしており、主に、水親和性物
質で構成されている。この水親和性物質としては、湿潤
するとゲル化する性質を有するものが好ましく、例え
ば、セルロース系高分子材料、コラーゲン、アルギン
酸、キトサン等が挙げられる。
【0032】セルロース系高分子材料としては、例え
ば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキ
シシメチルセルロース(HMC)、オキシセルロース、
メチルセルロース、エチルセルロース等、またはこれら
の塩(特に、ナトリウム、カリウム等の塩)が挙げられ
る。さらに、特開平10−77571号公報に記載され
た物質を用いることもできる。
【0033】このような水親和性物質は、生体吸収性材
料でもある。これにより、生体に挿入、充填した後、除
去する必要がなくなる。
【0034】このような材料で構成される止血部材3
は、生体に挿入され、血液等の水分と接触して湿潤する
と、ゲル化し、止血機能を発揮する。
【0035】このような止血部材3の先端部30は、複
数に分割可能とされている。すなわち、図1および図3
に示すように、止血部材3の先端から基端に向かって所
定長さ分、十文字状の切れ込み(スリット)31が入れ
られ、これにより、止血部材3の先端部は4つの分割片
32に分割されている。
【0036】この切れ込み31の止血部材3の長手方向
における長さは、特に限定されないが、1〜10mm程
度であるのが好ましく、2〜5mm程度であるのがより
好ましい。この長さが長すぎると、血管壁上での各分割
片32の均一な拡張または十分な拡張が得られなくなる
おそれがあり、また、短か過ぎると、各分割片32が十
分に拡開せず、止血効果の向上が少なくなるおそれがあ
る。
【0037】なお、本発明では、切れ込み31の形状
や、分割数(分割片32の数)は、図示の構成に限定さ
れないことは、言うまでもない。
【0038】図2に示すように、先端部30の各分割片
32は、外力を付与しない自然状態(例えば、後述する
規制部材4により規制がなされていない状態)では、そ
れぞれ外方に向かって開くように(拡張状態となるよう
に)、曲がり癖が付けられている。
【0039】本実施形態では、図1に示すように、先端
部30を拡張前の状態に規制する規制部材4が装着され
ている。この規制部材4は、例えば樹脂よりなるフィル
ムを筒状に成形した部材(筒状体)で構成され、先端部
30の周囲に密着するように、先端部30を覆ってい
る。
【0040】規制部材4の基端部には、複数の切れ込み
41が入れられ、これにより、外方へ向かって広がるよ
うに湾曲する複数のタブ42が形成されている。このタ
ブ42を把持して、規制部材4を先端部30から除去す
る操作を行なうことができる。
【0041】先端部30から規制部材4が除去される
と、先端部30の規制が解除され、各分割片32が外方
に向かって開くように変形し、拡張(拡開)する。
【0042】図4に示すように、止血部材3の先端部3
0を導入用シース7の基端からシース内に挿入する際に
は、先端部30に規制部材4を装着した状態で行う。こ
れにより、先端部30を容易かつ確実に導入用シース7
内に挿入することができる。従って、規制部材4は、イ
ンサーター(シース挿入部材)としての機能を有するも
のである。
【0043】止血部材3の外径は、後述する導入用シー
ス7の内径(最小内径)以下、好ましくは該内径より若
干小さい値に設定されており、これにより、止血部材3
は、導入用シース7内に挿入可能となっている。止血部
材3の外径の好適な値は、導入用シース7の内径等によ
って異なるが、通常、1〜5mm程度であるのが好まし
く、1.3〜4.5mm程度であるのがより好ましい。
【0044】また、止血部材3の横断面形状は、本実施
形態では円形であるが、その他、楕円形、矩形等の多角
形などであってもよい。
【0045】また、止血部材3の長さは、特に限定され
ず、その好ましい値は、用途、症例によっても異なる
が、通常は、5〜100mm程度であるのが好ましく、
10〜70mm程度であるのがより好ましい。
【0046】止血部材3の基端側には、止血器具1を把
持して操作するための棒状の操作部材2が接合(連結)
されている。操作部材2の基端には、手指を当てる指当
て部21が設けられている。
【0047】操作部材2と止血部材3との接合方法は、
特に限定されず、例えば、嵌合、カシメ、融着、接着剤
による接着、ピン、テープなどによる部材を用いた接
合、あるいはこれらを任意に組み合わせた方法など、種
々の接合構造、接合方法が可能である。また、操作部材
2は、止血部材2から離脱可能(取り外し可能)に接合
されていてもよい。
【0048】操作部材2と止血部材3との接合部22付
近は、それらの外径同士がほぼ等しく、これにより、接
合部22の外表面は、段差のない連続面で構成されてい
る。これにより、止血器具1を導入用シース7内に挿入
する際に、その挿入を容易かつ確実に行なうことができ
る。
【0049】操作部材2の構成材料としては、特に限定
されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオ
レフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリスチレ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポ
リアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート等のポリエステル、アクリル系樹脂、A
BS樹脂、AS樹脂、アイオノマー、ポリアセタール、
ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケ
トン等の各種樹脂材料、さらには、これらのうちの2種
以上を組み合わせたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブ
レンド、積層体)、ステンレス鋼、アルミニウムまたは
アルミニウム合金、チタンまたはチタン合金、銅または
銅系合金等の各種金属材料、その他各種セラミックス材
料等が挙げられる。
【0050】このような止血器具1は、後述する導入用
シース7内に挿入して使用されるものである。この場
合、止血器具1の導入用シース7内への挿入可能な部
位、即ち本実施形態では止血器具1の指当て部21を除
く部分の長さは、導入用シース7の全長より長いのが好
ましい。さらには、止血器具1の指当て部21を除く部
分の長さは、導入用シース7の全長に対し、5〜200
mm程度長いことが好ましく、特に10〜100mm程
度長いことがより好ましい。これにより、止血器具1の
止血部材3の先端部30を生体内の目的位置に充填した
状態のままで、導入用シース7を基端方向へ移動して生
体から抜き取ることができる。
【0051】また、操作部材2の途中には、止血器具1
の挿入深さを知るためのマーカー5が付されている。こ
のマーカー5は、次のような位置に形成されている。即
ち、図5に示すように、止血器具1の止血部材3を導入
用シース7内に挿入し、マーカー5を導入用シース7の
基端に一致させたとき、止血部材3の先端と導入用シー
ス7の先端とがほぼ一致する。
【0052】従って、このマーカー5により、止血部材
3の先端の、導入用シース7に対する相対的な位置を知
ることができる。そして、所定の位置決め方法により、
導入用シース7を生体組織に対し位置決めすることによ
り、止血部材3の生体組織への挿入深さを知ることがき
る。
【0053】次に、止血器具1の使用方法(作用)の一
例について詳細に説明する。 [1] まず、導入用シース7について説明する。図
4、図5に示すように、導入用シース7は、管状をなす
シース本体71と、該シース本体71の基端に装着され
たハブ72とを有している。
【0054】このような導入用シース7は、皮下組織3
00を貫通し、血管壁110に形成された穿刺孔(穿
孔)120付近にその先端73が位置する状態で使用さ
れる。このような状態で留置された導入用シース7は、
まず、その先端73が穿刺孔120より血管100内に
挿入される。そして、導入用シース7の内腔を通して、
カテーテル(図示せず)等を血管100内に導入し、例
えば心臓カテーテル法、心臓および血管造影法、ヒス束
心電図法等による治療・検査等の処置が行われる。
【0055】そのような処置を終了したら、カテーテル
(図示せず)を導入用シース7から抜去する。
【0056】[2] 次いで、導入用シース7の先端7
3が血管壁110にほぼ一致するような状態(図4に示
す状態)となるまで、導入用シース7を引き抜く。この
操作において、導入用シース7の先端73を血管壁11
0に対して位置決めするには、所定の導入用シース位置
決め器具(図示せず)を用いることができる。
【0057】[3] 位置決めがなされた導入用シース
7を固定しつつ、その基端側から、導入用シース7内
に、止血器具1を挿入して行く。この操作は、指当て部
21を手指で先端方向へ押圧することにより行う。この
とき、止血部材3の先端部30は、規制部材4により規
制され、拡張していない状態が保たれているため、挿入
を容易かつ確実に行なうことができる。
【0058】規制部材4で覆われた止血部材3の先端部
30が導入用シース7内に挿入されたところで、規制部
材4のタブ42を把持し、切れ込み41の部分から規制
部材4を破断し、先端部30から除去する。
【0059】[4] 次いで、止血器具1を押圧し、さ
らに先端方向へ進める。このとき、規制部材4は除去さ
れているが、止血部材3の先端部30は、シース本体7
1の内周面に規制され、拡張が阻止される。
【0060】マーカー5が導入用シース7の基端(ハブ
72の基端)に一致したところで、止血器具1の挿入を
停止する。これにより、止血部材3の先端と導入用シー
ス7の先端とがほぼ一致する(図5参照)。よって、止
血部材3の先端は、血管壁110の穿刺孔120付近に
位置する。
【0061】[5] 操作部材2を把持して止血器具1
を固定しつつ、導入用シース7を基端方向へ移動し、皮
下組織300から徐々に引き抜く。なお、このとき、止
血器具1を先端方向へ若干押圧してもよい。
【0062】マーカー5がハブ72に隠れて見えなくな
る程度まで導入用シース7を引き抜いて行くと、止血部
材3の先端部30がシース本体71の先端開口からシー
ス本体71外に露出する。すると、先端部30の規制が
解除され、図6に示すように、各分割片32が外方に向
かって開くように変形し、拡張(拡開)する。
【0063】また、これと同時に、各分割片32は、血
液等と接触して湿潤し、ゲル化が開始する。
【0064】[6] さらに導入用シース7を基端方向
へ移動し、導入用シース7をその先端73が生体表面2
00から離反するまで引き抜く(図7参照)。
【0065】また、このとき、止血器具1を先端方向へ
若干押圧し、拡張した先端部30にて穿刺孔120付近
を圧迫してもよい。これにより、拡張した先端部30が
穿刺孔120の周囲の血管壁110に押しつけられ、密
着するので、止血効果がさらに向上する。このような操
作を行なっても、先端部30が拡張しているため、血管
壁110に対するストッパーの機能が発揮される。その
ため、先端部30が血管10の内部に深く侵入して、血
流を阻害するおそれがなく、止血部材3を適正な位置に
位置決めして、留置することができる。
【0066】また、先端部30の各分割片31は、体液
を含むことでさらにゲル化が進み、各分割片31の少な
くとも基端部同士が結合し、あるいは各分割片31のほ
ぼ全体が結合して塊状物33となる(図7参照)。これ
により、穿刺孔120が塞がれ、優れた止血効果が発揮
される。
【0067】先端部30が複数に分割されかつ広がるた
め、ゲル化した際に、そのゲル化物(塊状物33)が穿
刺孔120付近で広範囲に広がる。そのため、止血部材
3が基端方向へ押し戻されることを防止する効果ともあ
いまって、血液の漏れが阻止され、より高い止血効果が
得られる。
【0068】また、先端部30が複数に分割されている
ため、表面積、即ち血液との接触面積が大きくなり、よ
って、湿潤(吸湿)およびゲル化がより迅速になされ
る。このことからも、止血効果が向上する。
【0069】[7] 生体表面200から止血部材3の
余剰部分が飛び出している場合には、必要に応じてこれ
を切断する。
【0070】また、操作部材2と止血部材3との接合部
22が生体表面200付近に位置しているときは、操作
部材2を止血部材3から取り外してもよい。以上のよう
にして、止血部材3が充填、留置され、止血効果を発揮
する。
【0071】<第2実施形態>図8は、本発明の止血部
材および止血器具の第2実施形態を示す一部断面側面
図、図9は、図8に示す止血器具の使用方法を説明する
ための図(模式図)である。なお、以下これらの図に基
づいて本発明の第2実施形態について説明するが、前述
した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事
項についてはその説明を省略する。
【0072】図8に示すように、本実施形態の止血器具
8は、管状(筒状)のホルダー本体81を有するホルダ
ー80と、該ホルダー80に保持された止血部材82
と、ホルダー80の中空部83に挿入し得る棒状の挿入
部84を有する排出部材85とを備えている。
【0073】ホルダー本体81の基端には、ハブ86が
装着され(設けられ)ている。ホルダー本体81は、前
記第1実施形態と同様の導入用シース7内に挿入可能な
外径を有しており、挿入時にはハブ86が導入用シース
7の基端部(ハブ72)と嵌合し、固定することができ
る。
【0074】ホルダー80のハブ86の先端部内側に
は、凸部861が形成され、一方、導入用シース7のハ
ブ72の外周面には、溝721が形成され、この溝72
1に凸部861が嵌合することにより、ホルダー80と
ハブ72とが結合し、固定される。
【0075】ホルダー本体81の先端側内部には、止血
部材82が装填、保持されている。この場合、止血部材
82の先端は、ホルダー本体81の先端811に一致し
ている。
【0076】また、ホルダー80を導入用シース7に挿
入、固定した状態では、ホルダー本体81の先端811
が導入用シース7の先端73にほぼ一致するよう両者の
長さが設定されている。これにより、止血部材82の先
端が導入用シース7の先端73にほぼ一致する。よっ
て、止血部材82の生体組織に対する位置決めを容易か
つ正確に行なうことができる。
【0077】止血部材82の素材や性質等は、前記第1
実施形態と同様である。本実施形態においても、止血部
材82の先端部は、切れ込み(スリット)87によって
複数に分割され、拡開可能になっている。
【0078】止血部材82は、この拡開しようとする力
の作用によってホルダー本体81に保持されており、ホ
ルダー本体81から排出されると止血部材82の先端部
は、規制が解除され、切れ込み87によって分割された
各分割片88が外側に向かって開くように変形し、拡張
(拡開)する。
【0079】排出部材85は、止血部材82をホルダー
80から離脱させるための部材(離脱部材)であり、挿入
部84と、該挿入部84の基端に位置する指当て部89
とで構成されている。挿入部84は、ホルダー本体81
の全長よりも長く、ホルダー80の基端(ハブ86)か
ら中空部83内へ挿入され、止血部材82の基端に当接
して止血部材82をホルダー本体81から排出すること
が可能である。
【0080】次に、図9を用いて、第2本実施形態の止
血器具の使用方法について説明する。
【0081】図9は、皮下組織300を介して血管壁1
10に位置決めされた導入用シース7に、ホルダー80
を挿入・固定し、ホルダー80の基端から排出部材85
を挿入した状態を示す図である。
【0082】図9に示した状態で、指当て部89を指で
押さえ、結合されたハブ86とハブ72とを基端方向へ
引き抜くと、図6に示す第1実施形態と同様に、止血部
材82の先端部がシース本体71(ホルダー本体81)
の先端開口から皮下組織300内へ露出する。
【0083】すると、止血部材82の先端部の規制が解
除され、各分割片82が外方に向かって開くように変形
し、拡張(拡開)する。以降の作業および作用は、第1
実施形態と同様である。
【0084】以上、本発明の止血部材および止血器具を
添付図面に示す各実施形態に基づいて説明したが、本発
明はこれに限られず、各部の構成等は、同様の機能を有
する任意のものと置換することが可能である。また、任
意の構造物や機能が追加されていてもよい。
【0085】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、止
血部材の先端部に上記のような特徴を有するため、止血
部材を適正な位置に充填・留置することができると共
に、より確実に、また迅速に止血効果を発揮し、その止
血効果も高い。
【0086】また、止血部材の生体組織への挿入、充填
操作も、容易かつ確実に行なうことができる。
【0087】特に、マーカーを有する場合や、ホルダー
に保持された止血部材の先端が導入用シースの先端にほ
ぼ一致する場合などには、止血部材の位置決めを容易
に、正確に行なうことができ、さらなる止血効果の向上
が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の止血器具および止血部材(規制状態)
の第1実施形態を示す側面図である。
【図2】本発明の止血器具および止血部材(拡張状態)
の第1実施形態を示す側面図である。
【図3】図1中のA−A線視図である。
【図4】図1ないし図3に示す止血器具の使用方法を順
を追って説明するための図である。
【図5】図1ないし図3に示す止血器具の使用方法を順
を追って説明するための図である。
【図6】図1ないし図3に示す止血器具の使用方法を順
を追って説明するための図である。
【図7】図1ないし図3に示す止血器具の使用方法を順
を追って説明するための図である。
【図8】本発明の止血器具および止血部材(規制状態)
の第2実施形態を示す一部断面側面図である。
【図9】図8に示す止血器具の使用方法を説明するため
の図(模式図)である。
【符号の説明】
1 止血器具 2 操作部材 21 指当て部 22 接合部 3 止血部材 30 先端部 31 切れ込み 32 分割片 33 塊状物 4 規制部材 41 切れ込み 42 タブ 5 マーカー 7 導入用シース 71 シース本体 72 ハブ 721 溝 73 先端 8 止血器具 80 ホルダー 81 ホルダー本体 811 先端 82 止血部材 83 中空部 84 挿入部 85 排出部材 86 ハブ 861 凸部 87 切れ込み 88 分割片 89 指当て部 100 血管 110 血管壁 120 穿刺孔 200 生体表面 300 皮下組織

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織に形成された穿孔を塞いで止血
    する棒状またはプラグ状の止血部材であって、 その先端部が複数に分割可能とされていることを特徴と
    する止血部材。
  2. 【請求項2】 生体組織に形成された穿孔を塞いで止血
    する棒状またはプラグ状の止血部材であって、 その先端部に切れ込みを有し、拡張可能とされているこ
    とを特徴とする止血部材。
  3. 【請求項3】 前記先端部は、外力を付与しない自然状
    態では、拡張状態となっている請求項1または2に記載
    の止血部材。
  4. 【請求項4】 主に、水親和性物質で構成されている請
    求項1ないし3のいずれかに記載の止血部材。
  5. 【請求項5】 前記水親和性物質は、湿潤するとゲル化
    する性質を有する請求項4に記載の止血部材。
  6. 【請求項6】 前記先端部を拡張前の状態に規制する規
    制部材を装着してなる請求項1ないし5のいずれかに記
    載の止血部材。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の止
    血部材と、 前記止血部材の基端側に接合された操作部材とを有する
    ことを特徴とする止血器具。
  8. 【請求項8】 前記操作部材と前記止血部材との少なく
    とも接合部付近の外径同士がほぼ等しい請求項7に記載
    の止血器具。
  9. 【請求項9】 前記操作部材は、前記止血部材から離脱
    可能に設置されている請求項7または8に記載の止血器
    具。
  10. 【請求項10】 導入用シース内に挿入して使用される
    ものである請求項7ないし9のいずれかに記載の止血器
    具。
  11. 【請求項11】 止血器具の前記導入用シース内への挿
    入可能な部位の全長が、前記導入用シースの全長より長
    い請求項7ないし10のいずれかに記載の止血器具。
  12. 【請求項12】 前記操作部材に、止血器具の挿入深さ
    を知るためのマーカーが付されている請求項7ないし1
    1のいずれかに記載の止血器具。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし6のいずれかに記載の
    止血部材と、 前記止血部材を保持するホルダーとを有することを特徴
    とする止血器具。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし6のいずれかに記載の
    止血部材と、 前記止血部材を保持するホルダーと、 前記止血部材を前記ホルダーから離脱させるための離脱
    部材とを有することを特徴とする止血器具。
  15. 【請求項15】 前記ホルダーは、中空部を有し、前記
    離脱部材は、前記中空部に挿入可能な棒状の挿入部を有
    する請求項14に記載の止血器具。
  16. 【請求項16】 前記離脱部材は、前記止血部材に当接
    して前記止血部材を前記中空部から排出する排出部材で
    ある請求項15に記載の止血器具。
  17. 【請求項17】 前記止血部材を前記ホルダーごと導入
    用シース内に挿入して使用されるものである請求項13
    ないし16のいずれかに記載の止血器具。
  18. 【請求項18】 前記ホルダーは、前記導入用シースに
    挿入した状態で、前記導入用シースと結合可能に構成さ
    れている請求項17に記載の止血器具。
  19. 【請求項19】 前記ホルダーを前記導入用シースに挿
    入した状態で、前記ホルダーに保持された前記止血部材
    の先端が前記導入用シースの先端にほぼ一致する請求項
    17または18に記載の止血器具。
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