JP2002195900A - シートの座り心地の評価方法 - Google Patents
シートの座り心地の評価方法Info
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Abstract
各測定点における圧力を測定し、それらの圧力の測定値
からシートの座り心地を評価するシートの座り心地の評
価方法において、上記検査対象のシートに被験者を着座
させ、シートの凹みの最も深い箇所を含む部分領域をピ
ークエリアとした場合、該ピークエリアにかかる重量の
総和から検査対象のシートの座り心地を評価することを
特徴とするシートの座り心地の評価方法を提供する。 【効果】 本発明のシートの座り心地の評価方法によれ
ば、シートの静的な座り心地を簡単に定量化できる上、
種々のシートの座り心地を簡単かつ確実に評価すること
ができる。
Description
り心地を定量化させた評価方法に関し、更に詳述する
と、座り心地に影響を与える特定領域での重量総和に着
目し、簡単かつ確実にシートの座り心地を評価できる新
規のシートの座り心地の評価方法に関する。
り、静的シートの座り心地を左右する大きな一因とし
て、クッション材が大きな変形を受けてつぶれることに
より急激に弾性特性を失う、いわゆる「底つきフィーリ
ング」が考えられている。他方、もう一つの要因とし
て、クッション材が生来もっている硬さ、つまり「硬さ
フィーリング」が考えられている。
ィーリング」は、いずれも一般的に着座者の座骨結節部
直下の座圧と関連があるとされている。このため、静的
シートの座り心地は、座骨結節部直下の座圧を測定する
ことにより、大方予測がつくと考えられる。
としては、例えば、特開平9−218115号公報(シ
ートクッションの圧力快適性の定量測定方法)、特開平
10−274577号公報(接触間隔評価方法)等が挙
げられる。
量的な座り心地を推測するために、得られた座圧の各圧
力値と、人間の感覚とのすり合わせを必要とする。具体
的には、クッション部材においては、座骨結節部、大腿
部、尾骨等の人体感度の異なる箇所ごとに係数をかけて
重みつけをし、重みつけした圧力値を接触面積全体に亘
って積分したり、あるいは所定の部位毎に区切ってその
総和を計算すること等が行われている。この提案は、形
状の異なるシート同士を比較する場合、座圧分布のパタ
ーンが大きく異なる場合もあるので、接触面積の全体に
亘る座圧分布を考慮することに妥当性があると思われ
る。従って、座圧分布の定量化の一方法として、確かに
有効かもしれない。
よる重みつけ等の煩雑な作業を伴うという問題がある。
実際、測定された座圧値を重みつけ係数によって加工す
るのは非常に手間がかかり、専用のソフトウェア等を必
要とする。また、パッド形状が同一で、硬さやクッショ
ン材質の向上が図られているような場合には、シート自
体の接触面全体の圧力分布のパターンには大きな差はな
く、また、変わるにしても、その変化は、圧力の最も高
い座骨結節部を含むエリアで顕著になる程度である。
雑で、非常に手間がかかり、また、座り心地を評価する
シートを選ぶもので、特にシート形状が同じ場合におけ
るシートの評価方法としては、採用し難いものである。
で、シートの静的な座り心地を定量化させることを目的
とし、座り心地に影響を与える特定領域での重量総和に
着目し、簡単かつ確実にシートの座り心地を評価できる
新規のシートの座り心地の評価方法を提供することを目
的とする。
発明者は、上記事情に鑑み鋭意検討を行ない、着座によ
って圧力がかけられるシートの部分領域をいくつかのエ
リアに分割し、各エリアごとにかけられる圧力を測定
し、重量の総和を算出する一方、検査対象のシートの座
り心地について官能評価を行い、これら結果をまとめ、
ある特定エリアの重量の総和と、座り心地に相関性があ
ることをつきとめた。
みに着目した。即ち、検査対象のシートに被験者を着座
させると、座圧を受けてシートが部分的に凹むが、この
凹みは被験者の座骨結節部の直下の臀部によって押圧さ
れた箇所が最も深い。そこで、本発明者は、シートの凹
みの最も大きい箇所を含む部分領域をピークエリアとし
て特定し、また、このピークエリアを基準として凹みが
生じる部分領域を更に複数のエリアに分割し、各エリア
毎に重量の総和を算出した。また、これとは別にシート
について被験者の座り心地感の官能評価を行った。
地の評価(コンフォートスコア)が、上記ピークエリア
の重量の総和のみと相関性を示し、このピークエリア以
外のエリア及び該ピークエリアを含んでも広い領域にし
た場合には、重量の総和とは相関性を示さないことを知
見した。そして、上記ピークエリアの重量の総和がシー
トの座り心地の評価基準として採用できること、これに
より、特にシート形状が同じか類似している限り、種々
のシートの座り心地が評価できることを知見した。
る場合には、上記ピークエリアの総面積を0.05〜1
50cm2とすることが、座り心地をより確実に評価す
る上で好適であることを知見し、本発明をなすに至った
ものである。
地の評価方法を提供する。 〔請求項1〕検査対象のシートに所定の負荷をかけ、各
測定点における圧力を測定し、それらの圧力の測定値か
らシートの座り心地を評価するシートの座り心地の評価
方法において、上記検査対象のシートに被験者を着座さ
せ、シートの凹みの最も深い箇所を含む部分領域をピー
クエリアとした場合、該ピークエリアにかかる重量の総
和から検査対象のシートの座り心地を評価することを特
徴とするシートの座り心地の評価方法。 〔請求項2〕被験者を着座させることによって、ピーク
エリアを特定するに当たり、上記ピークエリアの総面積
が0.05〜150cm2である請求項1記載のシート
の座り心地の評価方法。
と、本発明の座り心地の評価方法は、本発明者の知見に
基づく新しい観点からの座り心地の評価方法で、検査対
象のシートに、被験者を着座させ、シートの凹みの最も
深い箇所と該箇所の近傍領域とを合わせた部分領域をピ
ークエリアとし、このピークエリアの重量の総和を求め
て検査対象のシートの座り心地評価を行なうものであ
る。
置に載置されたシートから特定する。シートの載置方法
は、一般的には、検査対象のシートのバックレストを所
定の角度(トルソー・アングル)に合わせる方法等を採
用できる。
せる。被験者の着座によりピークエリアを特定する場
合、かけられる座圧、ピークエリアの箇所は被験者の体
型、姿勢等により差があるため、ピークエリアは被験者
ごとに特定する。
ってシートが押圧されることにより生じる凹みのうち、
最も高い圧力(ピーク値)が測定される部分(最も深く
凹む部分)を基準として特定されるものである。
トには、検査対象のシートの硬度の高低、フォーム密度
等の種類に拘らず凹みが生じるが、この凹みは、被験者
の臀部のどの箇所によって押圧されたかによって度合い
が相違する。
ク値が測定される箇所は、被験者の座骨結節部の直下を
含む部分で、より詳しくは、被験者の臀部の最も体重が
かかり、かつ突出した位置の直下で凹みが最も深くなる
(最も座圧がかけられる)箇所である。
ることができ、例えば、検査対象のシートを載置して、
シート全体の圧力分布を検出することができる測定機器
を使用することができ、このような機器としては、例え
ば、センサー・シート・マット等を挙げることができ
る。
て図1を参照して説明すると、このセンサー・シート・
マット1は、圧力を測定するためのマット本体2と、こ
のマット本体2で測定された圧力データを処理するコン
ピューター3と、A/Dコンバーター4とを具備するも
ので、シートにかけられた圧力をマット本体2で測定点
ごとに検出し、それぞれのデータをA/Dコンバーター
4を通してコンピューター3で処理することにより、シ
ート全体の圧力分布が調べられるようになっている。
なっており、その上面を受感領域5(破線部内)とす
る。この受感領域5には、圧力感応インク6によるマト
リクスが形成されており、圧力を測定するための測定点
が縦と横に塗布された圧力感応インク6の交点になって
いる。(なお、図1はマトリクスの図示を一部省略して
おり、実際には、受感領域5全体に形成されてい
る。)。
て検査対象のシートのピーク値測定箇所を調べるには、
まず、検査対象のシート上にマット本体2を載置する。
この場合、検査対象シートの背もたれを上述した所定角
度(トルソー・アングル)に合わせる。
たマット本体に、被験者を着座させる。被験者により押
圧されたシートは、押圧される箇所により凹み方が異な
るが、受感領域の測定点ごとに圧力が測定されるので、
測定点ごとのデータをまとめてシートにかけられる圧力
分布として処理することにより、ピーク値がシートのど
の箇所で測定されるかを調べることができる。
ら最も圧力の高いピーク値が検出される箇所を特定し、
この該箇所を含む任意領域とするもので、各被験者に対
応する個々のピーク値測定箇所を含むエリアのことをい
う。
するピーク値測定箇所は、上述した圧力分布から特定で
き、このピーク値測定箇所は、厳密にいうと2箇所存在
する。
値測定箇所は、被験者の座圧を基準にするため、被験者
の座骨結節部直下を中心とした左右対称領域の2箇所
で、厳密にピーク値というと、これら2箇所を含む領域
を示すことになる。
は、被験者を中心として、通常、ほぼ左右対称に同様に
座圧がかかる領域であって、最も高い圧力が測定される
領域であるから、右側のピークのみ又は左側のピークの
みのいずれか一方のピーク値測定箇所を採用してピーク
エリアを特定することができる。
は、上記2箇所のピーク値測定箇所、又はいずれか一方
のピーク値測定箇所のことをいうものとし、同様に本発
明のピークエリアとは、上記ピーク値測定箇所が含まれ
る領域であればよく、2箇所のピーク値測定箇所が含ま
れる領域又はいずれか一方のピーク値測定箇所が含まれ
る測定領域のことをいうものとする。この場合、ピーク
エリアに2箇所のピーク値測定箇所を含むか又はいずれ
か一方にするかについては、評価の際、測定方法等の種
々の条件に応じて適宜選択することができる。
に、シートの凹みの最も大きい箇所と該箇所の近傍領域
とを合わせた部分領域であり、該ピークエリアの総面積
は、特に制限されるものではないが、ピークエリアを特
定する場合には、総面積を特定することが推奨される。
アを特定する場合、総面積として具体的な数値規定を行
うことが推奨され、例えば、左右2箇所のピーク値が測
定される領域を含めたエリアとする場合、通常0.1〜
150cm2、好ましくは1〜100cm2、更に好まし
くは1〜50cm2であることが推奨される。また、1
箇所のピーク値が測定される領域をピークエリアとする
場合には、上記総面積の半分であることが好ましく、通
常0.05〜75cm2、好ましくは0.5〜50c
m2、更に好ましくは0.5〜25cm2であることが推
奨される。これら各エリアの総面積を小さくしていく
と、最終的には、ピーク値を示す点としてとらえること
ができ、重量総和と座り心地評価結果との相関性の精度
が高い。一方、エリアの面積が大きすぎると、ピーク値
以外の他の要因の影響も受けるようになり、重量総和と
座り心地評価結果との相関性の精度が低くなる場合があ
る。
所又は2箇所のピーク値測定箇所がシートの凹みの最も
大きい箇所を部分領域内に存するようにすれば、特に制
限されるものではなく、例えば、2箇所のピーク値測定
箇所を含む同一又は異なる図形(例えば、円形、楕円形
及び多角形等)領域としたり、2箇所のピーク値測定箇
所を含む領域を左右対称の図形になるように連結した一
つの図形領域としてもよい。また、1箇所のピーク値測
定箇所だけをピーク値測定箇所として含める場合には、
このピーク値測定箇所を上述したように適宜な図形領域
で網羅するようにすればよい。いずれの場合も、エリア
中心にピーク値測定箇所を存在させることが最も好適で
ある。
いて、図2〜12を挙げて具体的に説明する。図2〜1
2は、検査対象のシートに被験者を着座させた際に凹み
が生じる領域を表した概略正面図で、ピークエリアを図
形領域Aとして特定した様子を示す。
箇所を含む同一形状の図形領域Aからなるピークエリア
の例で、図2は円形、図3は縦長の楕円形、図4は横長
の楕円形、図5は十字型、図6は正方形、図7はひし
形、図8は長方形、図9は正三角形、図10は正六角形
を示す。なお、図示の例では、ピークエリアAを2箇所
のピーク値測定箇所を網羅して特定した例を示したが、
左右いずれかの1箇所のピーク値測定箇所のみを含むピ
ークエリアとする場合にも、図示の図形領域の形状を採
用することができ、図示された2箇所の図形領域のうち
のいずれか一方の図形領域を選ぶことができる。
値測定箇所を座圧がかけられる領域中心で連結して一つ
の形状に特定した図形領域Aからなるピークエリアを示
す例で、図11は2つの円形領域をひょうたん形に融合
させたもの、図12は逆U字状にしたものを示す。特
に、図12のような逆U字状の場合は、座骨結節部に加
えて、尾骨部の影響も網羅して座り心地を評価すること
ができる。
示の具体例に制限されるものではなく、その他の形状に
することもできる。
上記方法により特定されたピークエリアにかけられた重
量総和を求め、この重量総和から座り心地を評価するも
のである。
ー・シート・マットの上記測定点を含む部分領域の圧力
と上記定めたピークエリアの面積から該部分領域の重量
を算出して求めることができる。
者を着座させ、上記ピークエリアにかかる重量の総和か
らシートの座り心地の評価を行うものである。この場
合、重量の総和の算出は、上記センサー・シート・マッ
ト等の測定機器を使用して測定した圧力から換算できる
が、測定機器、測定条件等は適宜調整することができ、
特に制限されるものではない。
ついて同一の条件で重量の総和を求め、総和の値が大き
いものを座り心地が悪いと評価し、総和の値が低いもの
を良好とするものである。
リアの重量の総和を被験者により求め、評価するシート
間で対比することにより簡単かつ確実にシートの座り心
地について評価を行うことができる。
が同じ又は類似している限り、検査対象のシートを選ば
ず、シートの厚さやフォームの硬度の違いに影響を受け
ることなく評価を行えるので、従来技術のように、検査
対象のシートの硬度、密度、厚さ等の物性条件を揃えて
評価する方法と異なり、簡単かつ確実にシートの座り心
地を評価できる。
についての実施例を示し、本発明を具体的に説明する
が、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
同一形状(500mm×500mm×100mm)で矩
形形状のポリウレタンフォームサンプルについて評価を
行った。各ポリウレタンフォームサンプルの硬度(IS
O−2439)と密度を表1に示す。
測定領域を調べ、ピークエリアの特定を行った。ピーク
値測定領域は、縦480mm、横440mm、厚さ約1
mmの受感領域を有するセンサー・シート・マット(ニ
ッタ株式会社製「TechScan “BIG MA
T”」)を使用して調べた。なお、上記マットの受感領
域には、圧力感応インクによる幅5mmの縦線と横線が
それぞれ10mm間隔で塗布された格子状のマトリック
スが形成されており、これら線の交点が測定点になって
いる。特定エリアの重量総和については、上記センサー
・シート・マットの上記測定点を含む部分領域の圧力と
面積から該部分領域の重量を算出し、これら部分領域を
含む特定エリアの重量は、これら部分領域の重量の総和
とした。
サンプル上に載置し、バックレストが所定の角度(トル
ソー・アングル)に合うように調節した。
2に示す中央値の12名の被験者を着座させ、被験者ご
とのフォームサンプルに対する座圧分布を調べた。
を定量的に示すため、図13に示すようにA,B,C,
Dの4つの矩形エリアに分け、各エリアごとに重量の総
和を求めた(なお、図13は、一被験者の圧力分布から
各エリアを区画した例を示す。)。すべての被験者につ
いてエリア区画を同様に行った。この場合、各被験者の
座圧分布から、シートの最も座圧が高いピーク値測定箇
所を含む2箇所の正方形領域(4cm×4cm)をエリ
アA(ピークエリア)、このエリアAを含むエリアAよ
りも領域を拡大した正方形領域(10cm×10cm)
をエリアB、エリアBの周りであって臀部によってかけ
られる座圧領域(被験者の大腿部によって押圧された部
分を除く)をエリアC、大腿部によってかけられた座圧
領域をエリアDとした。
エリアA,B,C,Dの位置も異なるが、上述のよう
に、エリアA,Bを座圧のピーク値を基準にして決める
ことにより決定は容易に行うことができ、また、エリア
Cは、エリアA、Bを含み大腿部を除く臀部によってか
けられる座圧領域全域、エリアDは大腿部のみに押圧さ
れる部分に相当するのでエリアA、Bを決定することに
より容易に決めることができた。
法により座り心地の官能評価を行なった。この比較法
は、サンプルの中から任意の2種を取り出して比べ、ど
ちらがどれだけ座り心地がよいかを評価し、すべてのサ
ンプルの組み合わせについてこのような評価を行った
後、得られた評価結果をまとめて全サンプルの座り心地
の相対評価する方法である。
被験者の官能評価を基準とし、被験者を対比するサンプ
ルにそれぞれ着座させ、座り心地について、最大7段階
(+3、+2、+1、0、−1、−2、−3の数値評
価)で比較させた。これら評価数値は、対比されるサン
プルの差をみるためのもので、サンプル間の差が大きい
ほどサンプル間の座り心地の差が大きく、サンプル間の
差が少ないほど(数値が0又は0に近似する値であるほ
ど)サンプル間の座り心地の差が少ないことを示す。ま
た、数値の大小差による比較は、数値が大きいほど座り
心地が良好、数値が少ないほど座り心地が悪いと評価し
た。
上記官能評価結果によるサンプルの総合評価を図14〜
17のグラフにまとめた。なお、グラフで採用した重量
総和の値は、被験者12名における中央値である。
A,Bで観測される重量の総和は、コンフォートスコア
との対比で高い相関性を有し、コンフォートスコアとの
相関性に確実性があることが認められた。そして、これ
らエリアA,Bのグラフは、いずれも、右肩下がりで負
の相関があることがわかり、このことにより、重量総和
が大きくなるほどコンフォートスコアが小さくなる、つ
まり座り心地が悪くなることが認められた。
は、R2(重相関関数)が0.850で、相関性が高い
ことが認められ、pの値が0.026であることから、
重量の総和とコンフォートスコアには総体的に相関性が
あることを示す。
R2(重相関関数)が0.487で、pの値が0.19
0であることから、エリアAに比べて精度が劣り、また
統計的な有意差はないものの、重量の総和と、コンフォ
ートスコアとに相関性が見られた。
積の大きいエリアBに比べて、よりエリア面積の小さい
エリアAの重量の総和のほうがコンフォートスコアとの
相関性が高いことから、ピークエリアの特定は、ピーク
エリア面積をピーク値測定箇所に近づけて小さくすれば
するほど精度が向上することも確認できた。
量の総和は、コンフォートスコアとの対比においてR2
値が少なく、p値が大きいため、相関性があるといえる
ものではなかった。
フ、特に図14のグラフは、任意の検査対象サンプルに
ついて、座り心地がどうなるかを予測するのに使用する
ことができ、例えば、調べたいサンプルについて、実施
例1と同様の条件でピークエリアの重量総和を求め、上
記グラフよりコンフォートスコアを確認し、表1のフォ
ームサンプルと対比して調べたいサンプルがどの程度の
座り心地を奏するかを評価するのに使用できる。
(500mm×500mm)で厚さの異なる(50m
m、70mm、100mm、120mm)の矩形形状の
ポリウレタンフォームサンプルを使用し、実施例1と同
一の表2に示す12名の被験者によって、エリアA(ピ
ークエリア:正方形領域(4cm×4cm))について
重量の総和を算出した。
り、これら12名の被験者による座り心地の官能評価を
行った。
能評価の結果を図18にまとめた。図18の結果より、
本発明のピークエリアAで観測された重量総和は、コン
フォートスコアとの相関性が高いことが認められた。従
って、ピークエリアAにおける重量の総和を測定するこ
とにより、重量が小さい場合は、コンフォートスコアが
高く座り心地が良好であり、重量が大きい場合は、コン
フォートスコアが低く座り心地は悪いことを評価するこ
とができる。
任意の検査対象サンプルについて、座り心地がどうなる
かを予測するのに使用することができ、例えば、調べた
いサンプルについて、実施例2と同様の条件でピークエ
リアの重量総和を求め、上記グラフよりコンフォートス
コアを確認し、実施例2で評価したフォームサンプルと
対比して調べたいサンプルがどの程度の座り心地を奏す
るかを評価するのに使用できる。
よれば、シートの静的な座り心地を簡単に定量化できる
上、種々のシートの座り心地について簡単かつ確実に評
価することができる。
ト・マット1の一例を示す説明図である。
時の凹みが生じた部分のみを表し、ピークエリアAを図
形領域(円形)として特定した概略正面図である。
時の凹みが形成される部分のみを表し、ピークエリアA
を他の図形領域(縦長の楕円形)として特定した概略正
面図である。
時の凹みが形成される部分のみを表し、ピークエリアA
を他の図形領域(横長の楕円形)として特定した概略正
面図である。
時の凹みが形成される部分のみを表し、ピークエリアA
を他の図形領域(十字型)として特定した概略正面図で
ある。
時の凹みが形成される部分のみを表し、ピークエリアA
を他の図形領域(正方形)として特定した概略正面図で
ある。
時の凹みが形成される部分のみを表し、ピークエリアA
を他の図形領域(ひし形)として特定した概略正面図で
ある。
時の凹みが形成される部分のみを表し、ピークエリアA
を他の図形領域(長方形)として特定した概略正面図で
ある。
時の凹みが形成される部分のみを表し、ピークエリアA
を他の図形領域(正三角形)として特定した概略正面図
である。
た時の凹みが形成される部分のみを表し、ピークエリア
Aを他の図形領域(正六角形)として特定した概略正面
図である。
た時の凹みが形成される部分のみを表し、ピークエリア
Aを他の図形領域(ひょうたん形)として特定した概略
正面図である。
た時の凹みが形成される部分のみを表し、ピークエリア
Aを他の図形領域(逆U字状)として特定した概略正面
図である。
示す座圧分布図である。
について、エリアA(ピークエリア)の重量の総和と、
コンフォートスコアとの結果をまとめた関係図である。
について、エリアB(エリアAより大きいピークエリ
ア)の重量の総和と、コンフォートスコアとの結果をま
とめた関係図である。
について、エリアC〔臀部によってかけられる座圧領域
(被験者の大腿部によってかけられた座圧領域を除
く)〕の重量の総和と、コンフォートスコアとの結果を
まとめた関係図である。
について、エリアD(大腿部によってかけられた座圧領
域)の重量の総和と、コンフォートスコアとの結果をま
とめた関係図である。
のフォームサンプルについて、エリアA(ピークエリ
ア)の重量の総和と、コンフォートスコアとの結果をま
とめた関係図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 検査対象のシートに所定の負荷をかけ、
各測定点における圧力を測定し、それらの圧力の測定値
からシートの座り心地を評価するシートの座り心地の評
価方法において、上記検査対象のシートに被験者を着座
させ、シートの凹みの最も深い箇所を含む部分領域をピ
ークエリアとした場合、該ピークエリアにかかる重量の
総和から検査対象のシートの座り心地を評価することを
特徴とするシートの座り心地の評価方法。 - 【請求項2】 被験者を着座させることによって、ピー
クエリアを特定するに当たり、上記ピークエリアの総面
積が0.05〜150cm2である請求項1記載のシー
トの座り心地の評価方法。
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