JP2002194435A - プッシャー炉における軸受鋼の適性加熱方法 - Google Patents

プッシャー炉における軸受鋼の適性加熱方法

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JP2002194435A
JP2002194435A JP2000393585A JP2000393585A JP2002194435A JP 2002194435 A JP2002194435 A JP 2002194435A JP 2000393585 A JP2000393585 A JP 2000393585A JP 2000393585 A JP2000393585 A JP 2000393585A JP 2002194435 A JP2002194435 A JP 2002194435A
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JP
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zone
temperature
furnace
steel ingot
steel
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JP2000393585A
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English (en)
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Shoichi Takemoto
省一 竹本
淳弘 ▲桑▼島
Atsuhiro Kuwajima
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Sanyo Special Steel Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Special Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プッシャー炉で軸受鋼鋼塊あるいは鋳片を加
熱して圧延棒鋼製品を製造する時に、非定常的な長時間
在炉材であっても中心オーバーヒート欠陥を生じさせな
いため、加熱条件を在炉時間から決定して、適正に加熱
する方法を提供する。 【解決手段】 予熱帯a、加熱帯b、均熱帯cの3ゾー
ンからなる図1に示すプッシャー2で推すプッシャー炉
において、該3ゾーンの各ゾーンa、b、cにおける軸
受鋼鋼塊あるいは鋳片1の表面温度から中心温度を伝熱
計算により算出し、各ゾーンにおける軸受鋼鋼塊あるい
は鋳片1の中心温度の昇温率と軸受鋼鋼塊あるいは鋳片
1の各ゾーンの通過時間を掛け合わせ、次いで累計する
ことにより軸受鋼鋼塊1あるいは鋳片の中心温度を予測
し、この予測値と適性温度との差異に基づき各ゾーンの
温度を制御する軸受鋼鋼塊あるいは鋳片1の加熱方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プッシャー炉にて
軸受鋼鋼塊あるいは鋳片を加熱し、圧延棒鋼製品を製造
時に、非定常的な長時間在炉材であっても中心オーバー
ヒートに起因する中心欠陥が発生しないための適正な加
熱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1に示すようなプッシャー炉にて軸受
鋼鋼塊あるいは鋳片を加熱して圧延棒鋼製品を製造する
時、加熱条件は定常操業、つまり連続的に軸受鋼鋼塊あ
るいは鋳片が圧延され、トラブルなどによる休止は加味
されていない条件下で設定されている。具体的に、炉内
は通常、予熱帯a、加熱帯b、均熱帯cの3ゾーンに分
かれているが、各々の加熱設定は鋼塊あるいは鋳片が3
ゾーンを停滞すること無く通過する条件下で、最終的に
圧延に適した温度で抽出されるように決められている。
この場合、定常操業時には中心未圧着およびオーバーヒ
ートに起因する中心欠陥が発生しない設定となっている
が、間欠操業などで在炉時間が長時間となった鋼塊ある
いは鋳片は当初の狙い温度よりも高温となるため、これ
を圧延した場合にはオーバーヒートに起因する中心欠陥
が高い確率で発生する。プッシャー炉は鋼塊あるいは鋳
片を並べて、プッシャーで炉内へ押し入れる形態の炉で
あるため、予想される長時間休止であっても鋼塊あるい
は鋳片間に隙間を空けて過熱を防ぐことは出来ない。そ
れゆえに上記した問題が生じる。
【0003】この問題を解決する手法として、鋼塊あ
るいは鋳片間に隙間を空けられる炉、例えばウォーキン
グビーム炉への改造、休止時間中に製品とはしないダ
ミー材を製品とする鋼塊あるいは鋳片間に挿入する、な
どが考えられる。しかし、には莫大な費用がかかるこ
と、には熱量や燃料のロスが大きいなどの問題があ
り、何れも現実的ではない。そこで、プッシャー炉で軸
受鋼鋼塊あるいは鋳片を加熱して圧延棒鋼製品を製造す
る時に、長時間休止が発生する場合においても適正に加
熱できる方法が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の問題
点を解決することを目的として、つまりプッシャー炉で
軸受鋼鋼塊あるいは鋳片を加熱して圧延棒鋼製品を製造
する時に、非定常的な長時間在炉材であっても中心オー
バーヒート欠陥を生じさせないため、加熱条件を在炉時
間から決定して、適正に加熱する方法を提供するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のプッシャー炉に
おける軸受鋼鋼塊あるいは鋳片の加熱方法は、まず予熱
帯a、加熱帯b、均熱帯cの3ゾーンからなるプッシャ
ー炉において、該3ゾーンの各ゾーンa、b、cにおけ
る鋼塊あるいは鋳片1の表面昇温データから中心部の昇
温率を伝熱計算により算出する。次に鋼塊あるいは鋳片
1がプッシャー炉内に挿入されてから抽出されるまで、
どのゾーンを何時間で通過するかをシミュレートする。
オーバーヒートの発生は、圧延時に鋼塊あるいは鋳片1
の中心部温度が高く、かつ圧延による加工熱が加わるこ
とによるものである。ここで、圧延のパススケジュール
は圧延寸法により一義的に決まるので、加工熱は圧延寸
法が同じであれば殆ど差は無いと考えられ、鋼塊あるい
は鋳片1の加熱履歴から推定される中心部温度が制御で
きればオーバーヒートは防止できる。
【0006】逆に中心未圧着は鋼塊あるいは鋳片1の温
度が不足しているために、鋼材の変形抵抗が高く、圧下
が中心まで届かないことに起因する。これも同様に加熱
履歴から推定される中心部温度の制御により発生は防止
できる。
【0007】従って、前者の鋼塊あるいは鋳片1の温度
を上限、後者の鋼塊あるいは鋳片1の温度を下限とした
時、適性温度とは両者の範囲内ということになる。各ゾ
ーンa、b、cにの通過時間はあらかじめ予想できるの
で、鋼塊あるいは鋳片1の加熱履歴から推定される中心
部温度が分れば、最終的に適性温度に達するための各ゾ
ーンa、b、cにの加熱条件を決定することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】プッシャー炉は図1に示すよう
に、予熱帯a、加熱帯b、均熱帯cからなり、鋼塊ある
いは鋳片を平行に並べてプッシャー2でプッシャー炉内
へ押し入れ、扉4から抽出する形態の炉である。プッシ
ャー炉内の鋼塊あるいは鋳片1の表面温度は、図2の鋼
塊あるいは鋳片1の表面温度5のグラフのような温度推
移を示す。
【0009】加熱条件設定別に各ゾーンa、b、cにの
鋼塊あるいは鋳片1の表面の昇温カーブである鋼塊ある
いは鋳片1の表面温度5から伝熱計算により、鋼塊ある
いは鋳片1の中心の昇温カーブである鋼塊あるいは鋳片
1の中心部温度の予測値6を求め、次いで昇温カーブで
ある鋼塊あるいは鋳片1の中心部温度の予測値6の直線
近似によって、中心温度の昇温率を算出する。各ゾーン
a、b、cを通過する時間はその時の生産計画から予測
できるため、鋼塊あるいは鋳片1が炉内に挿入されてか
ら抽出されるまでの中心温度は累計により推定できる。
これと適性温度との差異に基づいて、ゾーン別にどのよ
うな加熱温度設定が適しているかを決めることができ
る。圧延のパススケジュールにも依存するが、例えば軸
受鋼の場合は在炉中に中心温度が1180℃を越えなけ
ればオーバーヒートする可能性は低いので、各ゾーンの
通過時間と昇温率を掛け合わせ、さらに累計することで
鋼塊あるいは鋳片の中心部の炉内温度推移が予測でき
る。予測値が1180℃以下になるように加熱設定温度
を決めれば、オーバーヒートしない良好な軸受鋼圧延棒
鋼を製造することが出来る。
【0010】
【実施例】長時間在炉材について、従来加熱方法と本発
明による加熱方法とで製造した軸受鋼の超音波検査結果
と欠陥種の比較例を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】表1から、No.1〜5のように従来方法
で加熱した長時間在炉材を圧延した鋼材はオーバーヒー
トに起因する中心欠陥が発生しておりこのような鋼材
を、例えばベアリングレースに加工した場合、表面きず
の発生が予想される。
【0013】これに対し、No.6〜10のように本発
明方法で加熱した長時間在炉材を圧延した鋼材はオーバ
ーヒートすることなく、また逆に加熱不足による中心未
圧着も発生していない。
【0014】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の方法に
よりプッシャー炉にて加熱した軸受鋼鋼塊あるいは鋳片
から棒鋼製品を圧延製造する時、軸受鋼鋼塊あるいは鋳
片の加熱条件をプッシャー炉の在炉時間から決定した適
正な加熱が行われるので、中心未圧着およびオーバーヒ
ートに起因する中心欠陥が発生しないため、本発明の方
法は、中心欠陥の無い良好な軸受鋼棒鋼製品を提供でき
る従来にない優れた加熱方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】プッシャー炉の概略図である。
【図2】鋼塊あるいは鋳片の炉内温度推移を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 鋼塊または鋳片 2 プッシャー 3 バーナー 4 扉 5 鋼塊または鋳片の表面温度 6 鋼塊または鋳片の中心部温度の予測値 a 予熱帯 b 加熱帯 c 均熱帯

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予熱帯、加熱帯、均熱帯の3ゾーンから
    なるプッシャー炉において、該3ゾーンの各ゾーンにお
    ける軸受鋼鋼塊あるいは鋳片の表面温度から中心温度を
    伝熱計算により算出し、各ゾーンにおける軸受鋼鋼塊あ
    るいは鋳片の中心温度の昇温率と軸受鋼鋼塊あるいは鋳
    片の各ゾーンの通過時間を掛け合わせ、次いで累計する
    ことにより軸受鋼鋼塊あるいは鋳片の中心温度を予測
    し、この予測値と適性温度との差異に基づき各ゾーンの
    温度を制御することを特徴とする軸受鋼鋼塊あるいは鋳
    片の加熱方法。
JP2000393585A 2000-12-25 2000-12-25 プッシャー炉における軸受鋼の適性加熱方法 Pending JP2002194435A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011118737A1 (ja) * 2010-03-25 2011-09-29 株式会社Ihi 熱処理方法
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