JP2002192880A - 直液式筆記具 - Google Patents

直液式筆記具

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JP2002192880A
JP2002192880A JP2000397277A JP2000397277A JP2002192880A JP 2002192880 A JP2002192880 A JP 2002192880A JP 2000397277 A JP2000397277 A JP 2000397277A JP 2000397277 A JP2000397277 A JP 2000397277A JP 2002192880 A JP2002192880 A JP 2002192880A
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ink reservoir
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JP2000397277A
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Takao Koyama
隆雄 小山
Kazuhisa Kirita
和久 切田
Atsushi Iwasa
敦 岩佐
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B43WRITING OR DRAWING IMPLEMENTS; BUREAU ACCESSORIES
    • B43KIMPLEMENTS FOR WRITING OR DRAWING
    • B43K8/00Pens with writing-points other than nibs or balls
    • B43K8/02Pens with writing-points other than nibs or balls with writing-points comprising fibres, felt, or similar porous or capillary material
    • B43K8/03Ink reservoirs; Ink cartridges
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B43WRITING OR DRAWING IMPLEMENTS; BUREAU ACCESSORIES
    • B43KIMPLEMENTS FOR WRITING OR DRAWING
    • B43K5/00Pens with ink reservoirs in holders, e.g. fountain-pens
    • B43K5/02Ink reservoirs

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pens And Brushes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外気圧の急激な変化、或いはインキタンク内
の気体の急激な膨張、収縮変化に対しても、ペン先側か
らのインキ吹き出し等のインキ漏れがなく、流出インキ
は全て一時インキ貯溜体に貯溜されると共に、濡れ性の
悪い筆記面に対しても描線ハジキがなく、しかも描線乾
燥性に優れたインキの使用もできる安価で自動加工機等
によって簡単に組み立てることができる直液式筆記具を
提供すること。 【解決手段】 インキタンクと一時インキ貯溜体とが隔
壁を介して設けられ、ペン芯が上記インキタンク内から
隔壁及びインキ貯溜体を貫通して設けられ、上記ペン芯
を通じて流出する上記インキタンク内のインキを上記イ
ンキ貯溜体で一時貯溜できる直液式筆記具において、上
記インキ貯溜体の貯溜容積Vcが上記インキタンク容積
VoとVc≧0.18Voの関係を満たしていることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インキタンク内の
圧力上昇時の流出インキを一時的に貯溜するインキ貯溜
体を有する直液式筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インキタンクと通じているインキ
誘導芯(又はペン芯)より径方向で外側にインキ誘導芯
と分離して配置された断面櫛歯状成形体からなる一時イ
ンキ貯溜体、又はインキ誘導芯に連通している多孔性構
造体からなる一時インキ貯溜体を備えた直液式筆記具が
提供されている。またこのような直液式筆記具には通
常、表面張力が温度25℃で30mN/m以上の水性イ
ンキがインキタンク内に充填される。このような直液式
筆記具ではインキタンク内の空間部内の圧力上昇時に、
インキタンク内から押し出されるインキは一時インキ貯
溜体に一時貯溜され、かかる一時インキ貯溜体を設ける
ことにより、インキがペン先側から吹き出すのを防止し
ている。
【0003】ところで、最近、飛行機による移動の機会
が多く、直液式筆記具においてインキタンク内と外気圧
との差圧が急激に変化するため、インキタンクの空間部
での空気が膨張して、ペン先側からのインキ漏れなどが
発生することがある。例えば、日常環境で、温度が25
℃乃至50℃の範囲で変化しても、吹き出しなどの液漏
れを生じさせない直液式筆記具であっても、飛行機に搭
乗した際に機内圧力は国際線で0.8乃至0.7気圧程
度になるため、温度25℃乃至50℃の変化よりも厳し
い圧力変化が生じる。このため、従来の設計の直液式筆
記具ではペン先からインキが漏れてしまう問題があっ
た。
【0004】また、従来からポリプロピレン等の非吸収
面で且つ濡れ性の悪い筆記面に対しても描線乾燥が速く
且つ描線ハジキが無いものとして、油性マーカーが用い
られている。かかるマーカーのインキ溶媒は一般に水よ
りも蒸気圧の高い有機溶剤系からなる。高い蒸気圧を有
するインキでは温度の変化に伴う蒸気圧変化も激しく、
インキタンク内の空間部における気体の圧力も急激に高
くなり、その結果、気体が圧力開放方向に向かい膨張す
ると、ペン先側からのインキ漏れが頻繁になる等の不具
合が生じてくる。
【0005】例えば、水性インキの水蒸気圧が温度25
℃において約23.8mmHg程度であるが、このような
インキでポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレン
テレフタレート等のプラスチックフィルムやガラス面、
金属面等の非吸収面に筆記した場合は描線乾燥性に劣る
という問題がある。また、インキ表面張力が温度25℃
において約30mN/mを超える水性インキの場合、ポ
リプロピレンやポリエチレン等の樹脂面、又は皮脂など
が付着したガラス面等の濡れ性の悪い筆記面に筆記した
場合は描線ハジキという不具合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、外気圧の急
激な変化、或いはインキタンク内の気体の急激な膨張、
収縮変化に対しても、ペン先側からのインキ吹き出し等
のインキ漏れがなく、流出インキは全て一時インキ貯溜
体に貯溜されると共に、濡れ性の悪い筆記面に対しても
描線ハジキがなく、しかも描線乾燥性に優れたインキの
使用もできる安価で自動加工機等によって簡単に組み立
てることができる直液式筆記具を提供することを課題と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の(1)
乃至(7)に記載の直液式筆記具を提供することによ
り、上記課題を解決したものである。即ち、(1) イ
ンキタンクと一時インキ貯溜体とが隔壁を介して設けら
れ、ペン芯が上記インキタンク内から隔壁及びインキ貯
溜体を貫通して設けられ、上記ペン芯を通じて流出する
上記インキタンク内のインキを上記インキ貯溜体で一時
貯溜できる直液式筆記具において、上記インキ貯溜体の
貯溜容積Vcが上記インキタンク容積VoとVc≧0.
18Voの関係を満たしていることを特徴とする直液式
筆記具。
【0008】(2) 上記インキの蒸気圧が温度25℃
で20mmHg乃至60mmHgの範囲であることを特徴と
する(1)記載の直液式筆記具。 (3) 上記インキの表面張力が温度25℃で30mN
/m未満であることを特徴とする(1)又は(2)記載
の直液式筆記具。 (4) 上記インキの主溶媒が有機溶剤であることを特
徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の直液式筆
記具。 (5) 上記インキの主溶媒が水であることを特徴とす
る(1)乃至(3)のいずれかに記載の直液式筆記具。
【0009】(6) 上記一時インキ貯溜体は、複数の
平板部を所定間隔離して積配した柱状成形体からなり、
平板部間でインキの保留が可能な断面櫛歯状成形体、或
いは複数枚の葉状体が隙間を設けて重畳されて形成さ
れ、該隙間にインクの保留が可能な枚葉体であることを
特徴とする(1)乃至(5)のいずれかに記載の直液式
筆記具。 (7) 上記ペン芯は、繊維束芯からなることを特徴と
する(1)乃至(6)のいずれかに記載の直液式筆記
具。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参考にして、本
発明の実施の形態を詳しく説明する。尚、本発明に係る
直液式筆記具は、以下に示す実施形態及び実施例に限る
ものではない。図1は、本発明に係る直液式筆記具の第
一実施形態を示した概略説明図である。図2は、本発明
に係る直液式筆記具の第二実施形態を示した概略説明図
である。図3は、本発明に係る直液式筆記具の第三実施
形態の概略断面図である。図4は、比較例における直液
式筆記具の概略断面図である。図5及び図6は、別の比
較例における直液式筆記具の概略断面図である。
【0011】図1及び図2に示すように、本発明に係る
直液式筆記具10は、インキタンク12と一時インキ貯
溜体16とが隔壁14を介して設けられ、ペン芯18が
インキタンク12内から隔壁14及びインキ貯溜体16
を貫通して設けられ、ペン芯18を通じてインキタンク
12内から流出するインキ20をインキ貯溜体16で一
時貯溜可能となっている。直液式筆記具10は、インキ
貯溜体14の貯溜容積Vcがインキタンク容積VoとV
c≧0.18Voの関係を満たしている。
【0012】上記ペン芯18はインキタンク12内のイ
ンキ20を誘導するインキ誘導芯であり、その先端18
aが筆記部である。上記ペン芯18は繊維束芯であるこ
とが望ましく、ペン芯材料が繊維束体等であれば、イン
キをインキタンク12内からペン芯18の先端18aま
でスムースに誘導することができる。尚、上記ペン芯1
8は一部材で構成されているが、先端部と後端部との部
材を異ならせて加工した二部材以上のペン芯で構成され
ていてもよい。
【0013】上記インキ貯溜体16は断面櫛状成形体か
らなる。一時インキ貯溜体16としては、所定間隔をお
いて複数の平板部を積配して該平板部間でインキの保留
が可能な断面櫛歯状成形体、複数枚の葉状物が隙間を設
けて重畳されて葉状物間にインクの保留が可能な枚葉
体、毛細管現象を有する多孔構造からなるインキ吸収性
の多孔体等を用いることができるが、流出インキ20を
速やかに吸収し貯溜できるものである限りは一時インキ
貯溜体とすることができる。
【0014】本発明に係る直液式筆記具10において
は、特に、上記断面櫛状成形体16或いは枚葉体を一時
インキ貯溜体とすることが望ましい。断面櫛状成形体は
複数の円板部分或いは矩形板部分等の平板部を所定間隔
離して積配した円柱体或いは角柱体等の構造成形体から
なり、積配した平板部間の毛細管現象等を利用して余分
な流出インキ20を保留或いは貯溜し得るものである。
断面櫛状成形体は通常、中央部にペン芯18が挿通さ
れ、流出インキ20が効率良く吸収されるようになって
いる。またこのような断面櫛歯状形成体は大容積の成形
物でも比較的その成形性が良く、コスト的に安価である
ため、一時インキ貯溜体を大容積とする場合に好ましい
インキ貯溜体となる。枚葉体にあってもフィルムなどの
葉状物を重ねるだけで簡単に形成することができ、フィ
ルムの重ね量の調整によって容易に一時インキ貯溜体の
容量を変えることができる。尚、繊維束体やスポンジ等
の多孔性成形体からなる一時インキ貯溜体にあっては一
般に容積の増加に伴いコストが高くなり、それ自身の機
械強度の関係から自動機などで組み立てることが困難な
場合がある。
【0015】本発明に係る直液式筆記具10は、一時イ
ンキ貯溜体16の貯溜容積Vcがインキタンク12の容
積VoとVc≧0.18Voの関係を満たしている。こ
のように一時インキ貯溜体16の貯溜容積Vcをインキ
タンク容積Voの0.18倍以上とすることにより、外
気圧の急激な変化、或いはインキタンク内の気体の急激
な膨張、収縮変化に対しても、ペン先側からのインキ吹
き出し等のインキ漏れがなく、流出インキは全て一時イ
ンキ貯溜体に貯溜される。蒸気圧の高い溶剤のインキを
用いても、また飛行機搭乗時の圧力変化に於いてもペン
先等から吹き出ださずに一時インキ貯溜体に貯溜され
る。
【0016】特に、貯溜容積Vcとインキタンク容積V
oとの関係が、1.0Vo≧Vc≧0.18Voの範
囲、更には、0.6Vo≧Vc≧0.2Voの範囲であ
ることが望ましく、このような値は、インキタンク内の
インキが消耗され、インキタンク内の空間部がかなりな
容積を占めるようになっても急激な空気の膨張に対して
流出インキを十分に一時インキ貯溜体に貯溜させること
ができる。一方、一時インキ貯溜体の貯溜容積Vcは大
きければそれだけ環境変化に対する対応は有利になる
が、上記範囲を超えて、一時インキ貯溜体を無闇に大き
くすることは上述の断面櫛歯形状成形体等の一時インキ
貯溜体を成形する際の成形上の技術的困難を伴う場合が
ある。また余計な材料を使うなど経済的にも地球環境的
にも良くない。
【0017】本発明に係る直液式筆記具10において、
インキタンク12内のインキ20はその蒸気圧が温度2
5℃で20mmHg乃至60mmHgの範囲にある。特に、
描線乾燥性に優れたインキとする場合にあっては、水蒸
気圧以上とすることが好ましく、更に好ましくは温度2
5℃において40mmHg乃至60mmHgの範囲である。
かかる速乾性インキにあっては、後述する有機溶媒系の
使用が可能であり、公知の油性マーカーや水性の固着性
の良好なマーカーに用いることができる。またこのよう
なインキからなる直液式筆記具10にあっては描線乾燥
性に優れる一方、一時インキ貯溜体16がインキタンク
12に見合う十分な貯溜容積Vcを有するため、急激な
温度変化によるインキタンク12内の急激な陽圧化或い
はその逆の陰圧化が生じても、インキタンク12側から
押し出されるインキ20がペン先側から漏れ出ることは
ない。
【0018】本発明に係る直液式筆記具10において、
上記インキ20の表面張力が25℃で30mN/m未
満、特に、27mN/m以下であることが望ましい。イ
ンキ20の表面張力が30mN/m未満であれば、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等の樹脂又は皮脂などが付着
したガラス面等の濡れ性の悪い筆記面に筆記したときで
も描線ハジキがない。
【0019】本発明に係る直液式筆記具10において、
上記インキ20の主溶媒は水又は有機溶剤である。特
に、上記蒸気圧、或いは上記表面張力を有するために
は、上述したように有機溶剤であることが望ましい。上
記有機溶剤としては通常の筆記具に使用される有機溶剤
であればいずれの溶剤でも良いが、特に、エタノール、
ブタノール、n-プロパノール等の一価アルコール、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノメチルエーテル等の二価アルコール、グリセ
リン等の多価アルコールなどを挙げることができる。
【0020】本発明に係る直液式筆記具10おいては、
図1に示すように隔壁14に空気置換路22を設けても
良い。空気置換孔22は、上記インキタンク12内、隔
壁14、及び一時インキ貯溜体16内を連通して先端に
開口が設けられる連通路或いは一時インキ貯溜体16内
に配した連通管であっても良い。また、空気置換孔22
の形態は適宜選択することができる。本発明に係る直液
式筆記具10において、一時インキ貯溜体16が断面櫛
歯形状の成形体であれば、櫛歯間の離間距離より狭い間
隔の空気置換路或いは孔を隔壁14に形成することが望
ましい。
【0021】本発明に係る直液式筆記具10にあって
は、インキタンク容積Voに対して、一時インキ貯溜体
16の貯溜容積Vcが十分に設けられるため、飛行機な
どの搭乗に際しての急激な外気圧などの変化があって
も、インキタンク16からの流出インキ20は一時イン
キ貯溜体14に完全に貯溜される。また、インキタンク
16内のインキ20が揮発性が高く、高い水蒸気圧の溶
剤からなっていて、インキタンク16内での温度による
膨張が極めて激しくても、インキタンク16内からの流
出インキ20は一時インキ貯溜体14に完全に貯溜され
る。このようなことから、直液式筆記具10のインキ2
0として速乾性のインキ、即ち、プラスチック面、ガラ
ス面等の非吸収面及び濡れ性のない疎水性或いは撥水性
面に対して描線が素早く乾燥し且つハジキがないインキ
がインキタンク12内に充填されたとしても、温度上昇
時などによりペン先からインキ20が漏れ出て直流する
ことがない。
【0022】
【実施例】次に、本発明に係る直液式筆記具を実施例及
び比較例により更に詳述する。
【0023】(実施例1)図1に示すような構造の直液
式筆記具10に、ポリプロピレン製のインキタンク12
とポリエステル製の繊維束体からなるペン芯18との間
に一時インキ貯溜体16(ポリプロピレン製の断面櫛歯
形状の成形体)を配置させた。インキタンク内の容積は
2ccで一時インキ貯溜体の貯溜容積は0.65ccであ
る。一時インキ貯溜体とインキタンクとの間は隔壁14
で仕切られ、隔壁には一時インキ貯溜体の全ての櫛歯間
における隙間よりも狭い隙間からなる空気置換孔22が
設けられる。更に一時インキ貯溜体を貫挿させたペン芯
を、インキタンク内に突出させた。
【0024】直液式筆記具10のインキタンクにエタノ
ールを主溶媒とし温度25℃での表面張力が21mN/
m、蒸気圧が58mmHgで、密度が0.86g/ccに調
整されたインキ20をインキタンク容積Voの1/2、
2/3、1/3量充填したものを得た。
【0025】実施例1により得られた直液式筆記具のペ
ン先を下向きにして、キャップをした状態で温度25℃
から50℃まで徐々に昇温して50℃で一時間保持した
後にキャップを外し、一時インキ貯溜体へのインキ流入
過程を観察した結果を表1に示した。次に温度25℃の
もとで外気圧を1気圧から徐々に0.75気圧まで下げ
て、インキ貯溜体へのインキ流入過程を観察した結果を
表2に示した。実施例の直液式筆記具は問題がなく良好
であった。更に、実施例1により得られた直液式筆記具
でポリプロピレンからなるフィルムに筆記した。その結
果を表3に示した。表3の結果より、実施例1で得られ
た直液式筆記具は描線ハジキすることがなく良好な描線
が得られ、描線乾燥性も水性インキに比べて格段に良好
であった。
【0026】(実施例2)図2に示すような構造の直液
式筆記具10に、ポリプロピレン製のインキタンク内と
ポリエステル製のペン芯18との間に一時インキ貯溜体
16(ABS製の断面櫛歯形状の成形体)にプラズマ処理
したものを配置させた。インキタンク内の容積は2ccで
一時インキ貯溜体の貯溜容積Vcは0.55ccである。
一時インキ貯溜体とインキタンクとの間は隔壁14で仕
切られ、隔壁には一時インキ貯溜体の全ての櫛歯間にお
ける隙間よりも狭い隙間からなる空気置換孔22が設け
られる。更に一時インキ貯溜体を貫挿させたペン芯を、
インキタンク内に突出させた。
【0027】直液式筆記具のインキタンクに水を主溶媒
とし温度25℃での表面張力が26mN/m、蒸気圧が
23mmHgで密度が1.08g/ccに調整されたインキ
20をインキタンク容積Voの1/2、2/3、1/3量
充填したものを得た。
【0028】実施例2により得られた直液式筆記具のペ
ン先を下向きにして、キャップをした状態で温度25℃
から50℃まで徐々に昇温して50℃で一時間保持した
後にキャップを外し、一時インキ貯溜体へのインキ流入
過程を観察した結果を表1に示した。ペン先からインキ
が漏れることは全くなく且つ一時インキ貯溜体は満タン
にならずまだ余裕があった。次に、温度25℃のもとで
外気圧を1気圧から徐々に0.75気圧まで下げて行
き、一時インキ貯溜体へのインキ流入過程を観察した結
果を表2に示した。実施例の直液式筆記具は問題がなく
良好であった。更に、実施例2により得られた直液式筆
記具でポリプロピレンからなるフィルムに筆記した。そ
の結果を表3に示した。表3の結果より、実施例2で得
られた直液式筆記具は描線ハジキすることがなく良好な
描線が得られ、描線乾燥性は問題がなかった。
【0029】(実施例3)図2に示すような構造の直液
式筆記具に、ポリプロピレン製のインキタンク12とポ
リエステル製のペン芯18との間に一時インキ貯溜体1
6(ポリプロピレン製の断面櫛歯形状の成形体)を配置
させた。インキタンク容積Voは2ccで、一時インキ貯
溜体の貯溜容積Vcは0.55ccである。一時インキ貯
溜体とインキタンクとの間は隔壁14で仕切られ、隔壁
には一時インキ貯溜体の全ての櫛歯間における隙間より
も狭い隙間からなる空気置換孔22が設けられる。更に
一時インキ貯溜体を貫挿させたペン芯を、インキタンク
内に突出させた。
【0030】直液式筆記具のインキタンクに水を主溶媒
とし温度25℃での表面張力が22mN/m、蒸気圧が
22mmHgで密度が1.08g/ccに調整されたインキ
20をインキタンク容積Voの1/2、2/3、1/3量
充填したものを得た。
【0031】実施例3により得られた直液式筆記具をペ
ン先下向きにしてキャップをした状態で温度25℃から
50℃まで徐々に昇温して50℃で一時間保持した後に
キャップを外し、一時インキ貯溜体へのインキ流入過程
を観察した結果を表1に示した。ペン先からインキが漏
れることは全くなく且つ一時インキ貯溜体は満タンにな
らずまだ余裕があった。次に、温度25℃のもとで外気
圧を1気圧から徐々に0.75気圧まで下げて行き、一
時インキ貯溜体へのインキ流入過程を観察した結果を表
2に示した。実施例の直液式筆記具は問題がなく良好で
あった。更に、実施例3により得られた直液式筆記具で
ポリプロピレンからなるフィルムに筆記した。その結果
を表3に示した。表3の結果より、実施例3で得られた
直液式筆記具は描線ハジキすることがなく良好な描線が
得られ、描線乾燥性は問題がなかった。
【0032】(実施例4)図2に示すような構造の直液
式筆記具に、ポリプロピレン製のインキタンク12とポ
リエステル製のペン芯18との間に一時インキ貯溜体1
6(ポリプロピレン製の断面櫛歯形状の成形体)を配置
させた。インキタンク容積Voは2ccで、一時インキ貯
溜体の貯溜容積Vcは0.55ccである。一時インキ貯
溜体とインキタンクとの間は隔壁14で仕切られ、隔壁
には一時インキ貯溜体の全ての櫛歯間における隙間より
も狭い隙間からなる空気置換孔22が設けられる。更に
一時インキ貯溜体を貫挿させたペン芯を、インキタンク
内に突出させた。
【0033】直液式筆記具のインキタンクにプロピレン
グリコールモノメチルエーテル(以下、PGMとい
う。)を主溶媒とし温度25℃での表面張力が25mN
/m、蒸気圧が10mmHgで密度が0.93g/ccに調
整されたインキをインキタンク容積Voの1/2、2/
3、1/3量充填したものを得た。
【0034】実施例4により得られた直液式筆記具のペ
ン先を下向きにして、キャップをした状態で温度25℃
から50℃まで徐々に昇温して50℃で一時間保持した
後にキャップを外し、一時インキ貯溜体へのインキ流入
過程を観察した結果を表1に示した。ペン先からインキ
が漏れることは全くなく且つ一時インキ貯溜体は満タン
にならずまだ余裕があった。次に、温度25℃のもとで
外気圧を1気圧から徐々に0.75気圧まで下げて行
き、一時インキ貯溜体へのインキ流入過程を観察した結
果を表2に示した。実施例の直液式筆記具は問題がなく
良好であった。更に、実施例4により得られた直液式筆
記具でポリプロピレンからなるフィルムに筆記した。そ
の結果を表3に示した。表3の結果より、実施例4で得
られた直液式筆記具は描線ハジキすることがなく良好な
描線が得られ、描線乾燥性は問題がなかった。
【0035】(実施例5)図3に示すような構造の直液
式筆記具に、ポリプロピレン製のインキタンクとポリエ
ステル製のペン芯との間に一時インキ貯溜体(ポリエス
テル製の葉状物を重畳して形成した枚葉体)を配置させ
た。インキタンク容積Voは3.0ccで、一時インキ貯
溜体の貯溜容積Vcは0.6ccである。一時インキ貯溜
体とインキタンクとの間の隔壁には、空気置換孔が設け
られている。更に一時インキ貯溜体を貫挿させたペン芯
をインキタンク室内に突出させた。
【0036】直液式筆記具のインキタンクに水を主溶媒
とし温度25℃での表面張力が29mN/mで密度が
1.1g/ccに調整されたインキをインキタンク容積V
oの1/2、2/3、1/3量充填したものを得た。
【0037】実施例5により得られた直液式筆記具のペ
ン先を下向きにして、キャップをした状態で温度25℃
から50℃まで徐々に昇温して50℃で一時間保持した
後にキャップを外し、一時インキ貯溜体へのインキ流入
過程を観察した結果を表1に示した。ペン先からインキ
が漏れることは全くなく且つ一時インキ貯溜体は満タン
にならずまだ余裕があった。次に、温度25℃のもとで
外気圧を1気圧から徐々に0.75気圧まで下げて行
き、一時インキ貯溜体へのインキ流入過程を観察した結
果を表2に示した。実施例の直液式筆記具は問題がなく
良好であった。更に、実施例5により得られた直液式筆
記具でポリプロピレンからなるフィルムに筆記した。そ
の結果を表3に示した。表3の結果より、実施例5で得
られた直液式筆記具は描線ハジキすることがなく良好な
描線が得られ、描線乾燥性は問題がなかった。
【0038】次に、本発明係る直液式筆記具に対する比
較例を示す。 (比較例1)図4に示すような構造の直液式筆記具に、
ポリプロピレン製のインキタンクとポリエステル製のペ
ン芯との間に一時インキ貯溜体(葉状物を重畳して形成
した枚葉体)を配置させた。インキタンク容積Voは
2.0ccで、一時インキ貯溜体の貯溜容積Vcは0.3
ccである。一時インキ貯溜体とインキタンクとの間の隔
壁には、空気置換孔が設けられている。更に一時インキ
貯溜体を貫挿させたペン芯を、インキタンク室内に突出
させた。直液式筆記具のインキタンクにエタノールを主
溶媒とし温度25℃での表面張力が21mN/mで密度
が0.8g/ccに調整されたインキをインキタンク容積
Voの1/2、2/3、1/3量充填したものを得た。
【0039】比較例1により得られた直液式筆記具のペ
ン先を下向きにして、キャップをした状態で温度25℃
から50℃まで徐々に昇温して50℃で一時間保持した
後にキャップを外し、一時インキ貯溜体へのインキ流入
過程を観察した結果を表1に示した。次に、温度25℃
のもとで外気圧を1気圧から徐々に0.75気圧まで下
げて行き、一時インキ貯溜体へのインキ流入過程を観察
した結果を表2に示した。表1及び表2の結果、比較例
1の直液式筆記具ではインキタンク内の空間部が多くな
ると、ペン先側からの液漏れが見られた。
【0040】(比較例2)図5に示すような構造の直液
式筆記具に、ポリプロピレン製のインキタンクとポリエ
ステル製のペン芯との間に一時インキ貯溜体(ABS製
の断面櫛歯形状の成形体)を配置させた。インキタンク
容積Voは2.1ccで、一時インキ貯溜体の貯溜容積V
cは0.32ccである。一時インキ貯溜体とインキタン
クとの間の隔壁には、空気置換路が設けられている。更
に一時インキ貯溜体を貫挿させたペン芯を、インキタン
ク室内に突出させた。直液式筆記具のインキタンクに水
を主溶媒とし温度25℃での表面張力が40mN/mで
密度が1.08g/ccに調整されたインキをインキタン
ク容積Voの1/2、2/3、1/3量充填したものを得
た。
【0041】比較例2により得られた直液式筆記具のペ
ン先を下向きにしてキャップをした状態で温度25℃か
ら50℃まで徐々に昇温して50℃で一時間保持した後
にキャップを外し、一時インキ貯溜体へのインキ流入過
程を観察した結果を表1に示した。次に、温度25℃の
もとで外気圧を1気圧から徐々に0.75気圧まで下げ
て行き、一時インキ貯溜体へのインキ流入過程を観察し
た結果を表2に示した。表1及び表2の結果、比較例2
の直液式筆記具ではインキタンク内の空間部が多くなる
と、ペン先側からの液漏れが見られた。
【0042】(比較例3)図4に示すような構造の直液
式筆記具に、ポリプロピレン製のインキタンクとポリエ
ステル製のペン芯との間に一時インキ貯溜体(ポリプロ
ピレン製の断面櫛歯形状の成形体)を配置させた。イン
キタンク容積Voは2.0ccで、一時インキ貯溜体の貯
溜容積Vcは0.3ccである。一時インキ貯溜体とイン
キタンクとの間の隔壁には、空気置換路が設けられてい
る。更に一時インキ貯溜体を貫挿させたペン芯を、イン
キタンク室内に突出させた。直液式筆記具のインキタン
クに水を主溶媒とし温度25℃での表面張力が24mN
/mで密度が1.08g/ccに調整されたインキをイン
キタンク容積Voの1/2、2/3、1/3量充填したも
のを得た。
【0043】比較例3により得られた直液式筆記具のペ
ン先を下向きにして、キャップをした状態で温度25℃
から50℃まで徐々に昇温して50℃で一時間保持した
後にキャップを外し、一時インキ貯溜体へのインキ流入
過程を観察した結果を表1に示した。次に、温度25℃
のもとで外気圧を1気圧から徐々に0.75気圧まで下
げて行き、一時インキ貯溜体へのインキ流入過程を観察
した結果を表2に示した。表1及び表2の結果、比較例
3の直液式筆記具ではインキタンク内の空間部が多くな
ると、ペン先側からの液漏れが見られた。
【0044】(実施例6)図1に示すような構造の直液
式筆記具に、ポリプロピレン製のインキタンクとポリエ
ステル製のペン芯との間に一時インキ貯溜体(ABS製
の断面櫛歯形状の成形体)を配置させた。インキタンク
容積Voは2.0ccで、一時インキ貯溜体の貯溜容積V
cは0.65ccである。一時インキ貯溜体とインキタン
クとの間の隔壁には、空気置換路が設けられている。更
に一時インキ貯溜体を貫挿させたペン芯を、インキタン
ク室内に突出させた。直液式筆記具のインキタンクに水
を主溶媒とし温度25℃での表面張力が40mN/mで
密度が1.08g/ccに調整されたインキをインキタン
ク容積Voの1/2、2/3、1/3量充填したものを得
た。
【0045】実施例6により得られた直液式筆記具のペ
ン先を下向きにして、キャップをした状態で温度25℃
から50℃まで徐々に昇温して50℃で一時間保持した
後にキャップを外し、一時インキ貯溜体へのインキ流入
過程を観察した結果を表1に示した。次に、温度25℃
のもとで外気圧を1気圧から徐々に0.75気圧まで下
げて行き、一時インキ貯溜体へのインキ流入過程を観察
した結果を表2に示した。表1及び表2から実施例6の
直液式筆記具は、実施例1乃至5のものと同様に問題は
生じなかった。しかしながら、表3に示すように、ポリ
プロピレン製フィルム面に対する筆記性は、実施例1乃
至5に比べて劣る傾向が見られた。
【0046】(実施例7)図1に示すような構造の直液
式筆記具に、ポリプロピレン製のインキタンクとポリエ
ステル製のペン芯との間に一時インキ貯溜体(ポリプロ
ピレン製の断面櫛歯形状の成形体)を配置させた。イン
キタンク容積Voは2.0ccで、一時インキ貯溜体の貯
溜容積Vcは0.65ccである。一時インキ貯溜体とイ
ンキタンクとの間の隔壁には、空気置換路が設けられて
いる。更に一時インキ貯溜体を貫挿させたペン芯を、イ
ンキタンク室内に突出させた。直液式筆記具のインキタ
ンクにプロピレングリコールを主溶媒とし温度25℃で
の表面張力が34mN/mで密度が1.04g/ccに調
整されたインキをインキタンク容積Voの1/2、2/
3、1/3量充填したものを得た。
【0047】実施例7により得られた直液式筆記具のペ
ン先を下向きにしてキャップをした状態で温度25℃か
ら50℃まで徐々に昇温して50℃で一時間保持した後
にキャップを外し、一時インキ貯溜体へのインキ流入過
程を観察した結果を表1に示した。次に、温度25℃の
もとで外気圧を1気圧から徐々に0.75気圧まで下げ
て行き、一時インキ貯溜体へのインキ流入過程を観察し
た結果を表2に示した。表1及び表2から実施例6の直
液式筆記具は、実施例1乃至5のものと同様に問題は生
じなかった。しかしながら、表3に示すように、ポリプ
ロピレン製フィルム面に対する筆記性は、実施例1乃至
5に比べて劣る傾向が見られた。
【0048】(比較例4)図6に示すような構造の直液
式筆記具に、ポリプロピレン製のインキタンクとポリエ
ステル製のペン芯との間に一時インキ貯溜体(ポリプロ
ピレン製の断面櫛歯状の成形体)を配置させた。インキ
タンク容積Voは2.0ccで、一時インキ貯溜体の貯溜
容積Vcは0.2ccである。一時インキ貯溜体とインキ
タンクとの間の隔壁には、空気置換路が設けられてい
る。更に一時インキ貯溜体を貫挿させたペン芯を、イン
キタンク室内に突出させた。直液式筆記具のインキタン
クにPGM(プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル)を主溶媒とし温度25℃での表面張力が24mN/
mで密度が0.98g/ccに調整されたインキをインキ
タンク容積Voの1/2、2/3、1/3量充填したもの
を得た。
【0049】比較例4により得られた直液式筆記具のペ
ン先を下向きにしてキャップをした状態で温度25℃か
ら50℃まで徐々に昇温して50℃で一時間保持した後
にキャップを外し、一時インキ貯溜体へのインキ流入過
程を観察した結果を表1に示した。次に、温度25℃の
もとで外気圧を1気圧から徐々に0.75気圧まで下げ
て行き、一時インキ貯溜体へのインキ流入過程を観察し
た結果を表2に示した。表1及び表2の結果より、ペン
先側からの液漏れが十分に見られた。
【0050】尚、表1において、インキタンク容積Vo
の2/3、1/2、1/3量充填した各試料を25℃から
50℃に変化させたときの一時インキ貯溜体へのインキ
貯溜過程の観察結果の評価基準は、「○:インキタンク
内の空間部の膨張に伴い押し出されたインキが、ペン芯
の先端側から漏れることが無く全て一時インキ貯溜体に
貯溜されたもの、×:インキタンク内の空間部の膨張に
伴い押し出されたインキが、一時インキ貯溜体を満タン
にしてペン芯の先端側から漏れ出るもの」である。
【0051】
【表1】
【0052】尚、表2において、インキタンク容積Vo
の2/3、1/2、1/3量充填した各試料を、外気圧を
1気圧から0.75気圧に変化させたときの一時インキ
貯溜体へのインキ貯溜過程の観察結果の評価基準は、
「○:インキタンク内の空間部の膨張に伴い押し出され
たインキが、ペン芯の先端側から漏れることが無く全て
一時インキ貯溜体に貯溜されたもの、×:インキタンク
内の空間部の膨張に伴い押し出されたインキが、一時イ
ンキ貯溜体を満タンにしてペン芯の先端側から漏れ出る
もの」である。
【0053】
【表2】
【0054】尚、表3において、描線の乾燥性と筆記面
に対する描線ハジキ性の観察結果の評価基準は、「○:
筆記後1分以内に描線が乾燥し擦り汚れ等が発生しない
状態、及びポリプロピレンフィルム(PPフィルム)に
対して描線ハジキが無い状態のもの、×:筆記後1分以
上経過しても描線が乾燥せず擦り汚れ等が発生する状
態、及びポリプロピレンフィルム(PPフィルム)に対
して描線ハジキが有る状態のもの」である。
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る直液式
筆記具によれば、インキ貯溜体の貯溜容積Vcがインキ
タンク容積VoとVc≧0.18Voの関係を満たして
いるので、外気圧の急激な変化、或いはインキタンク内
の気体の急激な膨張、収縮変化に対しても、ペン先側か
らのインキ吹き出し等のインキ漏れがなく、流出インキ
は全て一時インキ貯溜体に貯溜されると共に、濡れ性の
悪い筆記面に対しても描線ハジキがなく、しかも描線乾
燥性に優れたインキの使用もできる安価で自動加工機等
によって簡単に組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る直液式筆記具の第一実施
形態の概略断面図である。
【図2】図2は、本発明に係る直液式筆記具の第二実施
形態の概略断面図である。
【図3】図3は、本発明に係る直液式筆記具の第三実施
形態の概略断面図である。
【図4】図4は、比較例における直液式筆記具の概略断
面図である。
【図5】図5は、別の比較例における直液式筆記具の概
略断面図である。
【図6】図6は、別の比較例における直液式筆記具の概
略断面図である。
【符号の説明】
10 直液式筆記具 12 インキタンク 14 隔壁 16 一時インキ貯溜体 18 ペン芯 20 インキ 22 空気置換路(孔)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩佐 敦 群馬県藤岡市立石1091番地 三菱鉛筆株式 会社群馬研究開発センター内 Fターム(参考) 2C350 GA04 KA01 KA03 KC01 NC03 NC30

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキタンクと一時インキ貯溜体とが隔
    壁を介して設けられ、ペン芯が上記インキタンク内から
    隔壁及びインキ貯溜体を貫通して設けられ、上記ペン芯
    を通じて流出する上記インキタンク内のインキを上記イ
    ンキ貯溜体で一時貯溜できる直液式筆記具において、上
    記インキ貯溜体の貯溜容積Vcが上記インキタンク容積
    VoとVc≧0.18Voの関係を満たしていることを
    特徴とする直液式筆記具。
  2. 【請求項2】 上記インキの蒸気圧が温度25℃で20
    mmHg乃至60mmHgの範囲であることを特徴とする請
    求項1記載の直液式筆記具。
  3. 【請求項3】 上記インキの表面張力が温度25℃で3
    0mN/m未満であることを特徴とする請求項1又は2
    記載の直液式筆記具。
  4. 【請求項4】 上記インキの主溶媒が有機溶剤であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の直液
    式筆記具。
  5. 【請求項5】 上記インキの主溶媒が水であることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の直液式筆記
    具。
  6. 【請求項6】 上記一時インキ貯溜体は、複数の平板部
    を所定間隔離して積配した柱状成形体からなり、平板部
    間でインキの保留が可能な断面櫛歯状成形体、或いは複
    数枚の葉状体が隙間を設けて重畳されて形成され、該隙
    間にインクの保留が可能な枚葉体であることを特徴とす
    る請求項1乃至5のいずれかに記載の直液式筆記具。
  7. 【請求項7】 上記ペン芯は、繊維束芯からなることを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の直液式筆
    記具。
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