JP2002191294A - 余剰乳の家畜飼料化システム - Google Patents
余剰乳の家畜飼料化システムInfo
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- JP2002191294A JP2002191294A JP2000400248A JP2000400248A JP2002191294A JP 2002191294 A JP2002191294 A JP 2002191294A JP 2000400248 A JP2000400248 A JP 2000400248A JP 2000400248 A JP2000400248 A JP 2000400248A JP 2002191294 A JP2002191294 A JP 2002191294A
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- pipe
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P60/00—Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
- Y02P60/80—Food processing, e.g. use of renewable energies or variable speed drives in handling, conveying or stacking
- Y02P60/87—Re-use of by-products of food processing for fodder production
Landscapes
- Fodder In General (AREA)
- Dairy Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の目的課題は、余剰乳を加工して保存
性がよく栄養価も高く大量消費が期待出来る動物用の飼
料として再製品化するシステムを提供することにあり、
詳しくは、余剰乳の受給から発酵乳への加工、運搬、畜
産業者への供給、動物への給餌に至るまでの全体システ
ムを構築すると共に、各工程における個別のシステムを
提供することにある。 【解決手段】 本発明の余剰乳の家畜飼料化システム
は、容器内に乳酸発酵スターターを注入する工程と、前
記容器に余剰乳を供給する部署で牛乳を注入充填すると
同時に乳酸発酵を開始させる工程と、該容器を搬送する
車上で乳酸発酵を進行させる工程と、畜舎施設の配管給
餌設備で給餌を実施する工程とからなる。本発明は、容
器内の牛乳を温度管理の下で容器外のポンプを用いて循
環撹拌させることにより、固化を防止し流動性の高い乳
酸発酵を促進させるヨーグルト製造システムを提供する
ものであり、更に発酵乳のpHが設定値以下に下がった
時点からカード破砕器を経由させるようにした。
性がよく栄養価も高く大量消費が期待出来る動物用の飼
料として再製品化するシステムを提供することにあり、
詳しくは、余剰乳の受給から発酵乳への加工、運搬、畜
産業者への供給、動物への給餌に至るまでの全体システ
ムを構築すると共に、各工程における個別のシステムを
提供することにある。 【解決手段】 本発明の余剰乳の家畜飼料化システム
は、容器内に乳酸発酵スターターを注入する工程と、前
記容器に余剰乳を供給する部署で牛乳を注入充填すると
同時に乳酸発酵を開始させる工程と、該容器を搬送する
車上で乳酸発酵を進行させる工程と、畜舎施設の配管給
餌設備で給餌を実施する工程とからなる。本発明は、容
器内の牛乳を温度管理の下で容器外のポンプを用いて循
環撹拌させることにより、固化を防止し流動性の高い乳
酸発酵を促進させるヨーグルト製造システムを提供する
ものであり、更に発酵乳のpHが設定値以下に下がった
時点からカード破砕器を経由させるようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一貫して使用する
ことができる特殊容器を用いて、乳製品の製造販売過程
で生じた余剰乳を家畜等の動物飼料として再製品化する
と共に、該製品の原材料受給から加工、製品飼料を供給
給餌させる施設への供給までの一連のシステムに関す
る。
ことができる特殊容器を用いて、乳製品の製造販売過程
で生じた余剰乳を家畜等の動物飼料として再製品化する
と共に、該製品の原材料受給から加工、製品飼料を供給
給餌させる施設への供給までの一連のシステムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】乳製品製造業の製造販売過程で生じた余
剰乳は、一部人間用の加工乳の原料として利用された
り、家畜飼料として牛乳のまま使用されたりしてきた
が、昨今の食中毒事件を契機として加工乳の原料として
の利用は安全性、信頼性の問題があり、困難な状況とな
っている。このため産業廃棄物として焼却等の処理をし
なければならず、乳製品製造業者の負担を増すことにな
っている。従来から一部は家畜飼料として引き取られた
りしてきたが、余剰乳には回収乳やヨーグルト、場合に
よっては果汁等非乳製品も含まれている。乳成分につい
ては既に新鮮な牛乳ではないのでそのままの使用は傷み
やすく、その利用は工場近郊の畜産業者などに限られて
いた。そのため、その利用量も微々たるものであり、乳
製品製造業者は大量の廃棄乳を処理することに苦慮して
いるのが現状である。また、牛乳を乳酸発酵させてヨー
グルトなど保存性の高い製品とすることは周知慣用技術
である。動物にもヨーグルトを飼料として与える試みが
なされているが、ヨーグルトは一般にクリーム状に固化
したものが多い。これを飼料として動物に与えるには人
が容器に入れて運び、小分けして与える必要があるため
手間がかかりすぎ、採算が取れないという問題がある。
自動給餌システムを備えた施設であれば問題はないが、
これは未だ一般には普及されていない。所謂飲むヨーグ
ルトとして粘性の低い液状のものがあり、これであれば
配管設備によって自動給餌できそうであるが、飲むヨー
グルトが液状であるとはいえ、たんぱく質であるカード
が大きくなって配管系の詰まりを起こしたり、衛生管理
の問題が生じるなど解決すべき課題が沢山ある。
剰乳は、一部人間用の加工乳の原料として利用された
り、家畜飼料として牛乳のまま使用されたりしてきた
が、昨今の食中毒事件を契機として加工乳の原料として
の利用は安全性、信頼性の問題があり、困難な状況とな
っている。このため産業廃棄物として焼却等の処理をし
なければならず、乳製品製造業者の負担を増すことにな
っている。従来から一部は家畜飼料として引き取られた
りしてきたが、余剰乳には回収乳やヨーグルト、場合に
よっては果汁等非乳製品も含まれている。乳成分につい
ては既に新鮮な牛乳ではないのでそのままの使用は傷み
やすく、その利用は工場近郊の畜産業者などに限られて
いた。そのため、その利用量も微々たるものであり、乳
製品製造業者は大量の廃棄乳を処理することに苦慮して
いるのが現状である。また、牛乳を乳酸発酵させてヨー
グルトなど保存性の高い製品とすることは周知慣用技術
である。動物にもヨーグルトを飼料として与える試みが
なされているが、ヨーグルトは一般にクリーム状に固化
したものが多い。これを飼料として動物に与えるには人
が容器に入れて運び、小分けして与える必要があるため
手間がかかりすぎ、採算が取れないという問題がある。
自動給餌システムを備えた施設であれば問題はないが、
これは未だ一般には普及されていない。所謂飲むヨーグ
ルトとして粘性の低い液状のものがあり、これであれば
配管設備によって自動給餌できそうであるが、飲むヨー
グルトが液状であるとはいえ、たんぱく質であるカード
が大きくなって配管系の詰まりを起こしたり、衛生管理
の問題が生じるなど解決すべき課題が沢山ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的課題は、
余剰乳を加工して保存性がよく栄養価も高く大量消費が
期待出来る動物用の飼料として再製品化するシステムを
提供することにあり、詳しくは、余剰乳の受給から発酵
乳への加工、運搬、畜産業者への供給、動物への給餌に
至るまでの全体システムを構築すると共に、各工程にお
ける個別のシステムを提供することにある。また、運
搬、畜産業者への供給、動物への給餌の利便性のため配
管系を詰まらせることの無い流動性の高い乳酸発酵製品
を製造する新規なシステムを提供することにある。更
に、輸送過程や畜産場において発酵を促進させることが
でき、畜産場での供給と水洗が容易な機能を備えた全工
程で一貫使用出来る容器の提供、スターター接種,原料
充填,発酵の工程を車上で実施できる搬送車の提供を目
的課題とする。
余剰乳を加工して保存性がよく栄養価も高く大量消費が
期待出来る動物用の飼料として再製品化するシステムを
提供することにあり、詳しくは、余剰乳の受給から発酵
乳への加工、運搬、畜産業者への供給、動物への給餌に
至るまでの全体システムを構築すると共に、各工程にお
ける個別のシステムを提供することにある。また、運
搬、畜産業者への供給、動物への給餌の利便性のため配
管系を詰まらせることの無い流動性の高い乳酸発酵製品
を製造する新規なシステムを提供することにある。更
に、輸送過程や畜産場において発酵を促進させることが
でき、畜産場での供給と水洗が容易な機能を備えた全工
程で一貫使用出来る容器の提供、スターター接種,原料
充填,発酵の工程を車上で実施できる搬送車の提供を目
的課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の余剰乳の家畜飼
料化システムは、容器内に乳酸発酵スターターを注入す
る工程と、前記容器に余剰乳を供給する部署で牛乳を注
入充填すると同時に乳酸発酵を開始させる工程と、該容
器を搬送する車上で乳酸発酵を進行させる工程と、畜舎
施設の配管給餌設備で給餌を実施する工程とからなる。
本発明は、容器内の牛乳を温度管理の下で容器外のポン
プを用いて循環撹拌させることにより、固化を防止し流
動性の高い乳酸発酵を促進させるヨーグルト製造システ
ムを提供するものであり、更に発酵乳のpHが設定値以
下に下がった時点からカード破砕器を経由させるように
した。本発明に係るヨーグルト製造容器は、容器上部に
設けられた弁付きの通気口と、容器底部に設けられた排
出管と、該排出管の端部に設けられた外部管と接続可能
な排出連結器と、該排出連結器より上部に位置して設け
られた注入ノズルと、該注入ノズルの端部に設けられた
外部管と接続可能な注入連結器と、液面の上限と下限を
検知するセンサーとを備え、更に必要に応じて撹拌用の
インペラーと加熱手段が一体に形成された蓋体を備える
ようにした。本発明に係る余剰乳の家畜飼料化システム
用搬送車は、外部管と接続可能な注入口からポンプを経
て載置された1以上のヨーグルト製造容器の注入連結器
へ弁を介して接続された往路管と、前記容器の排出連結
器と接続された帰路と、該帰路は前記ポンプの上流側に
接続されて形成された循環配管と、該循環配管から分岐
され、先端が外部管と接続可能な排出連結器となった排
出管とが荷台に設備される。更に、載置された容器への
循環路にはカード破砕器と加熱制御器とが配設されるよ
うにした。
料化システムは、容器内に乳酸発酵スターターを注入す
る工程と、前記容器に余剰乳を供給する部署で牛乳を注
入充填すると同時に乳酸発酵を開始させる工程と、該容
器を搬送する車上で乳酸発酵を進行させる工程と、畜舎
施設の配管給餌設備で給餌を実施する工程とからなる。
本発明は、容器内の牛乳を温度管理の下で容器外のポン
プを用いて循環撹拌させることにより、固化を防止し流
動性の高い乳酸発酵を促進させるヨーグルト製造システ
ムを提供するものであり、更に発酵乳のpHが設定値以
下に下がった時点からカード破砕器を経由させるように
した。本発明に係るヨーグルト製造容器は、容器上部に
設けられた弁付きの通気口と、容器底部に設けられた排
出管と、該排出管の端部に設けられた外部管と接続可能
な排出連結器と、該排出連結器より上部に位置して設け
られた注入ノズルと、該注入ノズルの端部に設けられた
外部管と接続可能な注入連結器と、液面の上限と下限を
検知するセンサーとを備え、更に必要に応じて撹拌用の
インペラーと加熱手段が一体に形成された蓋体を備える
ようにした。本発明に係る余剰乳の家畜飼料化システム
用搬送車は、外部管と接続可能な注入口からポンプを経
て載置された1以上のヨーグルト製造容器の注入連結器
へ弁を介して接続された往路管と、前記容器の排出連結
器と接続された帰路と、該帰路は前記ポンプの上流側に
接続されて形成された循環配管と、該循環配管から分岐
され、先端が外部管と接続可能な排出連結器となった排
出管とが荷台に設備される。更に、載置された容器への
循環路にはカード破砕器と加熱制御器とが配設されるよ
うにした。
【0005】本発明に係る乳酸菌スターター工場の設備
は、乳酸発酵スターターを製造する装置と、製造された
スターターを調整するタンクと、ボイラーと、洗浄水供
給手段と、不活性ガス供給手段と、排水設備と、これら
のものを弁を介して接続する配管と、該配管の端部は余
剰乳の家畜飼料化システム用搬送車の注入連結器と排出
連結器と接続可能とされ、これらの設備と前記搬送車の
設備を含めて制御することができるされように構成し
た。
は、乳酸発酵スターターを製造する装置と、製造された
スターターを調整するタンクと、ボイラーと、洗浄水供
給手段と、不活性ガス供給手段と、排水設備と、これら
のものを弁を介して接続する配管と、該配管の端部は余
剰乳の家畜飼料化システム用搬送車の注入連結器と排出
連結器と接続可能とされ、これらの設備と前記搬送車の
設備を含めて制御することができるされように構成し
た。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の余剰乳の家畜飼料化シス
テムの全体構成を図1に示す。Iは乳酸菌スターター製
造工場であり、IIは余剰乳を供給する余剰乳提供工場、
IIIが飼料を消費する畜産農場といった畜産施設であ
る。余剰乳、発酵乳を入れる容器がこれらの施設間を輸
送車でつなぎ循環流通する過程で原材料となる余剰乳と
スターターの受給、原料を乳酸発酵させる加工、製品と
なった発酵乳の供給と給餌が実施される。Iの乳酸菌ス
ターター製造工場では、空の容器を洗浄し、滅菌処理
し、窒素ガス等の不活性ガスを充填する。ここで不活性
ガス充填するのは容器内の高温水蒸気を常温常圧の不活
性ガスで置換し、ビフィズス菌等の絶対嫌気性の乳酸菌
を保護し、雑菌の混入を防止するためである。この状態
の容器に該製造工場で培養され調整された乳酸発酵の種
菌となるスターターを注入する。スターターが注入され
た容器は運搬車に載せられ余剰乳を供給する余剰乳提供
工場IIに移送される。余剰乳提供工場IIでは原材料とな
る余剰乳の供給を受け多数の容器に分注されるが、この
時余剰乳は容器の中でスターターと混合される。余剰乳
とスターターが混合充填された容器は即座に発酵を開始
し、畜産施設IIIに搬送される過程で乳酸発酵を進行さ
せる。運搬時間だけでは乳酸発酵が不十分であるとき
は、いずれかのモータープールで発酵時間分駐車した
り、工場に運んで発酵タンクで発酵を進行させたり、畜
産施設で追加発酵を行わせたりの対応が可能である。こ
の乳酸発酵工程は重要であり、発酵に適した温度管理、
カードが発生して生成されるヨーグルトが固化しないよ
うにする技術が求められる。本発明の工程では飼料とし
て動物に給餌されるまで、発酵乳が固化したヨーグルト
ではなく、所謂飲むヨーグルト形態を保つことが必要で
ある。それは製品の畜産施設IIIへの供給や動物への給
餌の際、人手を要せずに既設の給水配管設備を通して詰
まらせること無くポンプ供給が行えるようにするためで
ある。畜産施設IIIへ搬送された容器はこれを積み下ろ
し、代わりに消費して空になっている容器を積み込む。
畜産施設IIIでは詰められた発酵乳製品を動物への給餌
設備などに容器から供給する。空になった容器は洗浄さ
れ、次回の搬送時に交換するため保管しておく。空にな
った容器は運搬車で乳酸菌スターター製造工場Iに移送
され、1循環を終え次回工程に入る。なお、容器は施設
専用として施設内設備で充填、洗浄、滅菌処理を行う形
態とすることも可能である。
テムの全体構成を図1に示す。Iは乳酸菌スターター製
造工場であり、IIは余剰乳を供給する余剰乳提供工場、
IIIが飼料を消費する畜産農場といった畜産施設であ
る。余剰乳、発酵乳を入れる容器がこれらの施設間を輸
送車でつなぎ循環流通する過程で原材料となる余剰乳と
スターターの受給、原料を乳酸発酵させる加工、製品と
なった発酵乳の供給と給餌が実施される。Iの乳酸菌ス
ターター製造工場では、空の容器を洗浄し、滅菌処理
し、窒素ガス等の不活性ガスを充填する。ここで不活性
ガス充填するのは容器内の高温水蒸気を常温常圧の不活
性ガスで置換し、ビフィズス菌等の絶対嫌気性の乳酸菌
を保護し、雑菌の混入を防止するためである。この状態
の容器に該製造工場で培養され調整された乳酸発酵の種
菌となるスターターを注入する。スターターが注入され
た容器は運搬車に載せられ余剰乳を供給する余剰乳提供
工場IIに移送される。余剰乳提供工場IIでは原材料とな
る余剰乳の供給を受け多数の容器に分注されるが、この
時余剰乳は容器の中でスターターと混合される。余剰乳
とスターターが混合充填された容器は即座に発酵を開始
し、畜産施設IIIに搬送される過程で乳酸発酵を進行さ
せる。運搬時間だけでは乳酸発酵が不十分であるとき
は、いずれかのモータープールで発酵時間分駐車した
り、工場に運んで発酵タンクで発酵を進行させたり、畜
産施設で追加発酵を行わせたりの対応が可能である。こ
の乳酸発酵工程は重要であり、発酵に適した温度管理、
カードが発生して生成されるヨーグルトが固化しないよ
うにする技術が求められる。本発明の工程では飼料とし
て動物に給餌されるまで、発酵乳が固化したヨーグルト
ではなく、所謂飲むヨーグルト形態を保つことが必要で
ある。それは製品の畜産施設IIIへの供給や動物への給
餌の際、人手を要せずに既設の給水配管設備を通して詰
まらせること無くポンプ供給が行えるようにするためで
ある。畜産施設IIIへ搬送された容器はこれを積み下ろ
し、代わりに消費して空になっている容器を積み込む。
畜産施設IIIでは詰められた発酵乳製品を動物への給餌
設備などに容器から供給する。空になった容器は洗浄さ
れ、次回の搬送時に交換するため保管しておく。空にな
った容器は運搬車で乳酸菌スターター製造工場Iに移送
され、1循環を終え次回工程に入る。なお、容器は施設
専用として施設内設備で充填、洗浄、滅菌処理を行う形
態とすることも可能である。
【0007】
【実施例1】[容器] 本発明の余剰乳の家畜飼料化シス
テムの全工程において一貫して使用される容器の具体例
を図2を参照しながら説明する。1は容器本体であり、
2は容器本体1の上部開口を閉塞する搬送用の蓋体であ
る。該蓋体2には運搬積み下ろしの際支持具が取りつけ
られる支持具取付・吊上げ用穴14が穿設される。発酵乳
製品が詰められた状態では該容器は重量物であり、これ
を吊り上げ運搬するため容器本体1と蓋体2は容器連結
具15で堅固に連結されている。前記蓋体2のすぐ下に位
置するところに開閉弁4を介した通気口13が設けられ、
容器本体1の底部には排出弁5を介して排出路が形成さ
れ端部には排出連結器10が取り付けられ、該排出連結器
10の上部に位置する容器本体1の側壁には注入ノズル11
が一体となった注入連結器9が取り付けられている。ま
た、前記容器本体1には液面の上限を検知する上限セン
サー7と液面の下限を検知する下限センサー6とが配設
されると共に、該センサー6,7や弁4,5を駆動制御
する駆動源(電気または圧力流体)を供給する制御系ソ
ケット8が設けられている。そして、12は移動の便のた
め容器本体1の脚部に取り付けてあるキャスターであ
る。
テムの全工程において一貫して使用される容器の具体例
を図2を参照しながら説明する。1は容器本体であり、
2は容器本体1の上部開口を閉塞する搬送用の蓋体であ
る。該蓋体2には運搬積み下ろしの際支持具が取りつけ
られる支持具取付・吊上げ用穴14が穿設される。発酵乳
製品が詰められた状態では該容器は重量物であり、これ
を吊り上げ運搬するため容器本体1と蓋体2は容器連結
具15で堅固に連結されている。前記蓋体2のすぐ下に位
置するところに開閉弁4を介した通気口13が設けられ、
容器本体1の底部には排出弁5を介して排出路が形成さ
れ端部には排出連結器10が取り付けられ、該排出連結器
10の上部に位置する容器本体1の側壁には注入ノズル11
が一体となった注入連結器9が取り付けられている。ま
た、前記容器本体1には液面の上限を検知する上限セン
サー7と液面の下限を検知する下限センサー6とが配設
されると共に、該センサー6,7や弁4,5を駆動制御
する駆動源(電気または圧力流体)を供給する制御系ソ
ケット8が設けられている。そして、12は移動の便のた
め容器本体1の脚部に取り付けてあるキャスターであ
る。
【0008】この容器本体1は図3に示すように支持具
取付・吊上げ用穴14が穿設された上記の蓋体2に代えて
撹拌用のインペラーとヒーターのついた蓋体2’を取り
付ける形態とすることが出来る。これは容器が単独で置
かれたときに、容器内で乳酸発酵とカードの破砕が行え
る機能を持たせたものである。この蓋体2’には中央上
部に支持具取付・吊上げ用具14’が一体となった撹拌用
モーター33が設置され、下方に撹拌用インペラー34が一
体となった回転軸が前記モーター33に連結されている。
また、底部近傍に位置するようにヒーター31がロッドを
介して取り付けられると共にヒーター31の近傍に温度セ
ンサー32が、蓋体2’の上面には温度制御器30が設置さ
れる。そして、このロッド内にはヒーター31への給電線
と温度センサーからの信号線が配線されており前記温度
制御器30に接続されていると共に、該温度制御器30には
制御系ソケット8に供給される電源が接続している。先
の蓋体2と同様、この蓋体2’には水洗用連結器29が設
置され蓋としての嵌合形態も同一にされているので、容
器連結具15で閉塞される。
取付・吊上げ用穴14が穿設された上記の蓋体2に代えて
撹拌用のインペラーとヒーターのついた蓋体2’を取り
付ける形態とすることが出来る。これは容器が単独で置
かれたときに、容器内で乳酸発酵とカードの破砕が行え
る機能を持たせたものである。この蓋体2’には中央上
部に支持具取付・吊上げ用具14’が一体となった撹拌用
モーター33が設置され、下方に撹拌用インペラー34が一
体となった回転軸が前記モーター33に連結されている。
また、底部近傍に位置するようにヒーター31がロッドを
介して取り付けられると共にヒーター31の近傍に温度セ
ンサー32が、蓋体2’の上面には温度制御器30が設置さ
れる。そして、このロッド内にはヒーター31への給電線
と温度センサーからの信号線が配線されており前記温度
制御器30に接続されていると共に、該温度制御器30には
制御系ソケット8に供給される電源が接続している。先
の蓋体2と同様、この蓋体2’には水洗用連結器29が設
置され蓋としての嵌合形態も同一にされているので、容
器連結具15で閉塞される。
【0009】[搬送車] 本発明のシステムで使用される
搬送車の設備例を図4を参照して説明する。この例は空
調室型4トントラックの空調室に設備したものであり、
3トンの発酵乳が搬送出来る設計としてある。空調室内
にはポンプPとサンプル保存用の冷蔵庫が設置されると
共に、該ポンプPに2系統の循環管路が接続され室内に
2列配管されている。配管23は上方位置とし、その下方
に容器を吊り下げ底部を保持するなどの形態で固定して
載置できるようにする。循環管路は往路22と帰路23とか
らなり、往路22は●で示された切換弁20を介して注入枝
管18が各容器の注入連結器9へ接続され液体を容器に注
入し、各容器内の液体は容器の排出連結器10に接続され
た排出枝管19を介して帰路23に排出される循環路を構成
する。この切換弁20は所謂三方弁で主管上流側閉で枝管
と主管下流側が連通、下流側閉で主管上流側と枝管連
通、主管上流側下流側、枝管全て連通の三形態が取れる
ものである。また、車外設備に対しては注入口IPと排出
口OPがあって注入口IPは三方切換弁26を介してポンプP
に接続され、排出口OPは三方切換弁27を介して配管の帰
還路23に接続されている。
搬送車の設備例を図4を参照して説明する。この例は空
調室型4トントラックの空調室に設備したものであり、
3トンの発酵乳が搬送出来る設計としてある。空調室内
にはポンプPとサンプル保存用の冷蔵庫が設置されると
共に、該ポンプPに2系統の循環管路が接続され室内に
2列配管されている。配管23は上方位置とし、その下方
に容器を吊り下げ底部を保持するなどの形態で固定して
載置できるようにする。循環管路は往路22と帰路23とか
らなり、往路22は●で示された切換弁20を介して注入枝
管18が各容器の注入連結器9へ接続され液体を容器に注
入し、各容器内の液体は容器の排出連結器10に接続され
た排出枝管19を介して帰路23に排出される循環路を構成
する。この切換弁20は所謂三方弁で主管上流側閉で枝管
と主管下流側が連通、下流側閉で主管上流側と枝管連
通、主管上流側下流側、枝管全て連通の三形態が取れる
ものである。また、車外設備に対しては注入口IPと排出
口OPがあって注入口IPは三方切換弁26を介してポンプP
に接続され、排出口OPは三方切換弁27を介して配管の帰
還路23に接続されている。
【0010】[乳酸菌スターター工場] 本発明のシステ
ムで使用される乳酸菌スターター工場の設備例を図5を
参照して説明する。この施設はスターター製造工場にス
ターター出荷サイトが附設された形態となっており、ス
ターター製造工場にはスターター製造装置Sとボイラー
Bが設置されている。ボイラーBからは逆止弁を介して
スターター製造装置Sと弁V2を介してスターター出荷
サイトへ水蒸気を送ることができるように配管されてお
り、スターター製造装置SからはポンプP’を介してス
ターター出荷サイトへスターターを送ることができるよ
うに配管されている。スターター出荷サイトはスタータ
ー製造装置Sから送られてきたスターターを受け、牛乳
と混合され乳酸発酵させる種菌として適するように混合
調整がなされるスターター混合調整タンクTと、弁V3
を介した水道等の給水設備、弁V4を介した液体窒素タ
ンクのような窒素源設備、そしてボイラーBからの配管
とが切換弁V1の入り口側に接続され、出口側は逆止弁
を介して送出端OP’に接続されている。この逆止弁と弁
V1間には枝管が配管され逆止弁を介して開放端はサンプ
リングを採取する口となっている。また、送出端OP’に
近接して受入端IP’が設置され、これは逆止弁とポンプ
P”を介して排水設備に連結されている。また、この乳
酸菌スターター工場には搬送車設備と同様のポンプから
載置された1以上のヨーグルト製造容器の注入連結器へ
弁を介して接続された往路管と、前記容器の排出連結器
と接続された帰路と、該帰路は前記ポンプの上流側に接
続されて形成された循環配管とが設備された乳酸発酵設
備を備えておき、搬送時間だけでは発酵が不十分である
場合など、ここで乳酸発酵を行わせてもよい。
ムで使用される乳酸菌スターター工場の設備例を図5を
参照して説明する。この施設はスターター製造工場にス
ターター出荷サイトが附設された形態となっており、ス
ターター製造工場にはスターター製造装置Sとボイラー
Bが設置されている。ボイラーBからは逆止弁を介して
スターター製造装置Sと弁V2を介してスターター出荷
サイトへ水蒸気を送ることができるように配管されてお
り、スターター製造装置SからはポンプP’を介してス
ターター出荷サイトへスターターを送ることができるよ
うに配管されている。スターター出荷サイトはスタータ
ー製造装置Sから送られてきたスターターを受け、牛乳
と混合され乳酸発酵させる種菌として適するように混合
調整がなされるスターター混合調整タンクTと、弁V3
を介した水道等の給水設備、弁V4を介した液体窒素タ
ンクのような窒素源設備、そしてボイラーBからの配管
とが切換弁V1の入り口側に接続され、出口側は逆止弁
を介して送出端OP’に接続されている。この逆止弁と弁
V1間には枝管が配管され逆止弁を介して開放端はサンプ
リングを採取する口となっている。また、送出端OP’に
近接して受入端IP’が設置され、これは逆止弁とポンプ
P”を介して排水設備に連結されている。また、この乳
酸菌スターター工場には搬送車設備と同様のポンプから
載置された1以上のヨーグルト製造容器の注入連結器へ
弁を介して接続された往路管と、前記容器の排出連結器
と接続された帰路と、該帰路は前記ポンプの上流側に接
続されて形成された循環配管とが設備された乳酸発酵設
備を備えておき、搬送時間だけでは発酵が不十分である
場合など、ここで乳酸発酵を行わせてもよい。
【0011】[余剰乳提供工場] 本発明のシステムで使
用される余剰乳提供工場の設備例を図6を参照して説明
する。余剰乳提供工場などでは原料と出来なくなった余
剰乳が収集されている貯蔵タンクT’の排出口にメイン
バルブと逆止弁を介して連結口が接続されており、該連
結口と搬送車の注入口IPを可撓管で接続して余剰乳の供
給が出来る構成となっている。また、前記メインバルブ
と逆止弁との間には枝管が配管され弁を介して開放端は
サンプリング口となっている。
用される余剰乳提供工場の設備例を図6を参照して説明
する。余剰乳提供工場などでは原料と出来なくなった余
剰乳が収集されている貯蔵タンクT’の排出口にメイン
バルブと逆止弁を介して連結口が接続されており、該連
結口と搬送車の注入口IPを可撓管で接続して余剰乳の供
給が出来る構成となっている。また、前記メインバルブ
と逆止弁との間には枝管が配管され弁を介して開放端は
サンプリング口となっている。
【0012】次に本発明の各工程での作動を順次説明す
る。 [スターター製造工場における作業] まず最初にスタ
ーター製造工場において容器の洗浄と搬送車の配管等車
上設備の洗浄を行うが、これには図5に示したように搬
送車をスターター出荷サイトに横付けし、注入口IPと排
出口OPに工場側の送出端OP’と受入端IP’を配管接続す
ると共に電源と制御系も接続する。その状態で車側の弁
26は受入端IP’とポンプPを連通させ、弁27はバイパス
を閉主管を開、全ての切換弁20を注入枝管18に開とし、
工場側の弁V3を開いて水道水の供給を行う。このとき切
替弁V1は送出端OP’と弁V3側とが連通しスターター調整
タンクとは遮断状態である。供給された水道水はポンプ
Pにより圧送され往路22から切換弁20枝管18を経て注入
連結器9に至り注入ノズル11から最初の容器本体1へ流
入して内部を洗浄する。このとき容器の弁4は開、排出
弁5は閉とされているので洗浄水は容器内に溜まり内部
ガスは弁4から排気される。水位が上がり上限センサ7
が検出信号を発信したならば弁20閉止して給水を止め
る。多数の容器の洗浄を一度に行うと水圧が低下して洗
浄力が落ちるので1個づつ若しくは複数単位の群で順番
に実施するのがよい。群で行うときはその群の最後の容
器に対応する弁20のみを主管下流側閉で上流側と枝管を
連通させ、上流側の容器に対応する弁は全て開放状態に
すればよい。最初の容器(または群)の給水が終了した
ならばその容器に対応する切換弁20を切り換え主管を連
通し枝管を閉止するようにすると、次の容器(または
群)に対応する弁20と枝管18を介して次の容器(または
群)に給水される。この動作を順次繰り返しすべての容
器に水が満たされたなら、水道水の弁V3を閉止しポンプ
を停止して容器の弁5を開、車の弁27を排出口OPと連通
させ、工場側のポンプP”を駆動させて洗浄水を排出さ
せる。排出が終了したならポンプP”を停止して容器の
洗浄作業を終了する。この間容器の外部と車の荷台床面
をジェット水流等で洗浄しておく。なお、洗浄は水洗に
限らず、酸・アルカリや洗剤を用いた洗浄を行うことも
できる。
る。 [スターター製造工場における作業] まず最初にスタ
ーター製造工場において容器の洗浄と搬送車の配管等車
上設備の洗浄を行うが、これには図5に示したように搬
送車をスターター出荷サイトに横付けし、注入口IPと排
出口OPに工場側の送出端OP’と受入端IP’を配管接続す
ると共に電源と制御系も接続する。その状態で車側の弁
26は受入端IP’とポンプPを連通させ、弁27はバイパス
を閉主管を開、全ての切換弁20を注入枝管18に開とし、
工場側の弁V3を開いて水道水の供給を行う。このとき切
替弁V1は送出端OP’と弁V3側とが連通しスターター調整
タンクとは遮断状態である。供給された水道水はポンプ
Pにより圧送され往路22から切換弁20枝管18を経て注入
連結器9に至り注入ノズル11から最初の容器本体1へ流
入して内部を洗浄する。このとき容器の弁4は開、排出
弁5は閉とされているので洗浄水は容器内に溜まり内部
ガスは弁4から排気される。水位が上がり上限センサ7
が検出信号を発信したならば弁20閉止して給水を止め
る。多数の容器の洗浄を一度に行うと水圧が低下して洗
浄力が落ちるので1個づつ若しくは複数単位の群で順番
に実施するのがよい。群で行うときはその群の最後の容
器に対応する弁20のみを主管下流側閉で上流側と枝管を
連通させ、上流側の容器に対応する弁は全て開放状態に
すればよい。最初の容器(または群)の給水が終了した
ならばその容器に対応する切換弁20を切り換え主管を連
通し枝管を閉止するようにすると、次の容器(または
群)に対応する弁20と枝管18を介して次の容器(または
群)に給水される。この動作を順次繰り返しすべての容
器に水が満たされたなら、水道水の弁V3を閉止しポンプ
を停止して容器の弁5を開、車の弁27を排出口OPと連通
させ、工場側のポンプP”を駆動させて洗浄水を排出さ
せる。排出が終了したならポンプP”を停止して容器の
洗浄作業を終了する。この間容器の外部と車の荷台床面
をジェット水流等で洗浄しておく。なお、洗浄は水洗に
限らず、酸・アルカリや洗剤を用いた洗浄を行うことも
できる。
【0013】続いて工場の弁V2を開き弁V1と送出端OP’
を経て車側にスチームを給送する。車側は全ての弁20を
主管枝管共に開とし、枝管18を経て各容器にスチームが
供給されると容器内が加熱滅菌される。このとき供給さ
れたスチームは弁4から一部外気へ放出されるが、多く
は弁5を経て工場のポンプP”側へ流れることになる。
このポンプP”の入口近傍が85℃に達してから25分
経ったところで車の弁27を主管だけでなくバイパスも開
とする。ポンプP”の入口近傍が85℃に達してから3
0分経ったところでボイラーの弁V2を閉止して加熱滅菌
を終える。バイパスを連通してから水蒸気の供給を5分
続けるのはその間にバイパス管部分の加熱滅菌を行うた
めである。容器の弁4と弁5を閉じ車の弁27をバイパス
開、主管閉の状態にする。工場側の窒素ガス供給源(ガ
ス圧は0.2MPa)の弁V4を開く。スチームで加熱され
た容器に窒素ガスが流入し水蒸気が冷却結露して内部は
水蒸気が窒素ガスで置換された状態となる。容器が空調
室温度まで冷却されたならば窒素ガス供給弁V4を閉じ
る。空調室温度まで冷却するのは外気との温度差で容器
内が負圧になることを避けるためである。この段階で、
全ての容器の切換弁20を下流側閉、上流側と枝管側連通
とし、工場の切換弁V1をスターター調整タンク側と送出
端OP’を連通させるように切り換える。最初の容器の弁
4を解放し車のポンプPを稼働させてスターターを最初
の容器に注入する。下限センサー6が作動する位置まで
注入されたならば弁4を閉とし最初の容器に対応する切
替弁20を枝管閉で主管が連通となるように切り換えて次
の容器の弁4を開とし次の容器へスターターを注入す
る。順次容器にスターターを注入し、最後の容器への注
入が終了したならば検査用のサンプルを採取してサンプ
ル保管用の冷蔵庫に収納すると共に、ポンプPを停止し
弁26の注入口IP側を閉、弁27はバイパス開主管閉とす
る。工場側弁V1はスターター調整タンク側を閉とし主管
側を開とし、スターターの注入作業を終了する。工場と
搬送車間の配管と電源、制御系の接続を解除して搬送車
は余剰乳提供工場に向けて出発する。
を経て車側にスチームを給送する。車側は全ての弁20を
主管枝管共に開とし、枝管18を経て各容器にスチームが
供給されると容器内が加熱滅菌される。このとき供給さ
れたスチームは弁4から一部外気へ放出されるが、多く
は弁5を経て工場のポンプP”側へ流れることになる。
このポンプP”の入口近傍が85℃に達してから25分
経ったところで車の弁27を主管だけでなくバイパスも開
とする。ポンプP”の入口近傍が85℃に達してから3
0分経ったところでボイラーの弁V2を閉止して加熱滅菌
を終える。バイパスを連通してから水蒸気の供給を5分
続けるのはその間にバイパス管部分の加熱滅菌を行うた
めである。容器の弁4と弁5を閉じ車の弁27をバイパス
開、主管閉の状態にする。工場側の窒素ガス供給源(ガ
ス圧は0.2MPa)の弁V4を開く。スチームで加熱され
た容器に窒素ガスが流入し水蒸気が冷却結露して内部は
水蒸気が窒素ガスで置換された状態となる。容器が空調
室温度まで冷却されたならば窒素ガス供給弁V4を閉じ
る。空調室温度まで冷却するのは外気との温度差で容器
内が負圧になることを避けるためである。この段階で、
全ての容器の切換弁20を下流側閉、上流側と枝管側連通
とし、工場の切換弁V1をスターター調整タンク側と送出
端OP’を連通させるように切り換える。最初の容器の弁
4を解放し車のポンプPを稼働させてスターターを最初
の容器に注入する。下限センサー6が作動する位置まで
注入されたならば弁4を閉とし最初の容器に対応する切
替弁20を枝管閉で主管が連通となるように切り換えて次
の容器の弁4を開とし次の容器へスターターを注入す
る。順次容器にスターターを注入し、最後の容器への注
入が終了したならば検査用のサンプルを採取してサンプ
ル保管用の冷蔵庫に収納すると共に、ポンプPを停止し
弁26の注入口IP側を閉、弁27はバイパス開主管閉とす
る。工場側弁V1はスターター調整タンク側を閉とし主管
側を開とし、スターターの注入作業を終了する。工場と
搬送車間の配管と電源、制御系の接続を解除して搬送車
は余剰乳提供工場に向けて出発する。
【0014】[余剰乳提供工場での作業] 搬送車が余
剰乳提供工場に到着したならば、図6に示すように電源
を接続し、余剰乳が収集されている貯蔵タンクT’の連
結口と搬送車の注入口IPを可撓管で接続して余剰乳の供
給を受ける準備をする。その状態で車側の弁26は注入口
IPとポンプPを連通させ、切換弁27はバイパスを閉主管
を開、容器群の最下流の容器に対応する切換弁20を下流
側閉注入枝管18に開そして上流側の容器に対応する切換
弁20をすべて主管枝管共に開とし、工場側のメインバル
ブを開いてからポンプPを稼働させ余剰乳の供給を行
う。供給された余剰乳は往路22から切換弁20枝管18を経
て注入連結器9に至り注入ノズル11から最初の容器群へ
流入する。このとき容器の弁4は開、排出弁5は閉とさ
れているので余剰乳は容器内に溜まり内部に充填されて
いた窒素ガスは弁4から排気される。容器内にはスター
ターが既に注入されているので乳酸発酵がこの時点から
開始されることになるが、これが本発明の重要なポイン
トである。液面が上がり上限センサ7が検出信号を発信
したならば弁20を枝管から主管側に切り換え最初の容器
群への供給を終える。この切換弁20の切り換えにより余
剰乳は次の容器群に供給され、順次同様の動作で供給す
べき容器に供給を行う。最後の容器への余剰乳の供給が
なされると、全ての弁20が枝管閉とし主管を連通する側
に切り換えられるので、供給されている余剰乳は往路22
から帰路23に直接流れるようになり供給される余剰乳が
弁27から排出口OPへ直接流出されるようになる。この時
点で弁26を注入口IP側閉、バイパス側開とし、弁27を排
出口OP側閉、バイパス側開に切り換える。すると車内配
管の往路22から帰路23への循環路が形成され配管内の余
剰乳は循環されることになる。そこで、最初の容器群に
対応する弁20を群供給対応に切り換え、容器の弁5を開
くと容器内の発酵を開始した発酵乳は弁5から帰路23、
弁27、弁26、ポンプP、往路22弁、弁20と枝管18を経て
再び容器内に戻され循環させられる。乳酸発酵がこの状
態で進行するが注入ノズル11やポンプPを通過する過程
でカードが粉砕されヨーグルトが固化するのを効果的に
防止する。この作用も本発明の重要なポイントである。
この時点でサンプル取り出し口から検査用のサンプルを
採取してサンプル保管用の冷蔵庫に収納する。余剰乳提
供工場での作業はこれで終了するので、工場側との配管
や電源等の接続を解除して製品である乳酸発酵物の消費
地となる畜産施設へ向けて搬送車は出発する。この間車
上では発酵乳循環が容器群毎に順次繰返され乳酸発酵が
促進される。ただし、この時点では乳酸発酵がまだ浅く
激しい撹拌は乳酸菌による多糖類の生成を促し、かえっ
て余剰乳の粘性を高めることになりかねないので、その
循環は押え気味にしてポンプPを駆動させるのがよい。
剰乳提供工場に到着したならば、図6に示すように電源
を接続し、余剰乳が収集されている貯蔵タンクT’の連
結口と搬送車の注入口IPを可撓管で接続して余剰乳の供
給を受ける準備をする。その状態で車側の弁26は注入口
IPとポンプPを連通させ、切換弁27はバイパスを閉主管
を開、容器群の最下流の容器に対応する切換弁20を下流
側閉注入枝管18に開そして上流側の容器に対応する切換
弁20をすべて主管枝管共に開とし、工場側のメインバル
ブを開いてからポンプPを稼働させ余剰乳の供給を行
う。供給された余剰乳は往路22から切換弁20枝管18を経
て注入連結器9に至り注入ノズル11から最初の容器群へ
流入する。このとき容器の弁4は開、排出弁5は閉とさ
れているので余剰乳は容器内に溜まり内部に充填されて
いた窒素ガスは弁4から排気される。容器内にはスター
ターが既に注入されているので乳酸発酵がこの時点から
開始されることになるが、これが本発明の重要なポイン
トである。液面が上がり上限センサ7が検出信号を発信
したならば弁20を枝管から主管側に切り換え最初の容器
群への供給を終える。この切換弁20の切り換えにより余
剰乳は次の容器群に供給され、順次同様の動作で供給す
べき容器に供給を行う。最後の容器への余剰乳の供給が
なされると、全ての弁20が枝管閉とし主管を連通する側
に切り換えられるので、供給されている余剰乳は往路22
から帰路23に直接流れるようになり供給される余剰乳が
弁27から排出口OPへ直接流出されるようになる。この時
点で弁26を注入口IP側閉、バイパス側開とし、弁27を排
出口OP側閉、バイパス側開に切り換える。すると車内配
管の往路22から帰路23への循環路が形成され配管内の余
剰乳は循環されることになる。そこで、最初の容器群に
対応する弁20を群供給対応に切り換え、容器の弁5を開
くと容器内の発酵を開始した発酵乳は弁5から帰路23、
弁27、弁26、ポンプP、往路22弁、弁20と枝管18を経て
再び容器内に戻され循環させられる。乳酸発酵がこの状
態で進行するが注入ノズル11やポンプPを通過する過程
でカードが粉砕されヨーグルトが固化するのを効果的に
防止する。この作用も本発明の重要なポイントである。
この時点でサンプル取り出し口から検査用のサンプルを
採取してサンプル保管用の冷蔵庫に収納する。余剰乳提
供工場での作業はこれで終了するので、工場側との配管
や電源等の接続を解除して製品である乳酸発酵物の消費
地となる畜産施設へ向けて搬送車は出発する。この間車
上では発酵乳循環が容器群毎に順次繰返され乳酸発酵が
促進される。ただし、この時点では乳酸発酵がまだ浅く
激しい撹拌は乳酸菌による多糖類の生成を促し、かえっ
て余剰乳の粘性を高めることになりかねないので、その
循環は押え気味にしてポンプPを駆動させるのがよい。
【0015】[畜産施設での作業] 車上で乳酸発酵が進
み熟成されたヨーグルトを載せた搬送車が畜産施設に到
着すると、ここで必要とされる量の容器について弁4が
閉となっていることを確認しつつ、弁5を閉対応する弁
20を枝管閉主管連通とし、枝管18,19を容器の注入連結
器9と排出連結器10から切り離すと共に電源等の供給源
からソケット8を切り離す。切り離された容器は支持機
構からも取り外されて底部のキャスター12を使って荷台
積み下ろし口まで移動し、搬送車備え付けの容器運搬装
置を用いて畜産施設の受入口に荷下ろしをする。そして
代わりに当該畜産施設で消費し空となった容器を回収し
て車に積み込み、支持具で取り付けた後配管と制御系を
接続して搬送車は次の畜産施設へ向かう。最後の容器か
ら検査用のサンプルを採取してサンプル保管用の冷蔵庫
に収納する。
み熟成されたヨーグルトを載せた搬送車が畜産施設に到
着すると、ここで必要とされる量の容器について弁4が
閉となっていることを確認しつつ、弁5を閉対応する弁
20を枝管閉主管連通とし、枝管18,19を容器の注入連結
器9と排出連結器10から切り離すと共に電源等の供給源
からソケット8を切り離す。切り離された容器は支持機
構からも取り外されて底部のキャスター12を使って荷台
積み下ろし口まで移動し、搬送車備え付けの容器運搬装
置を用いて畜産施設の受入口に荷下ろしをする。そして
代わりに当該畜産施設で消費し空となった容器を回収し
て車に積み込み、支持具で取り付けた後配管と制御系を
接続して搬送車は次の畜産施設へ向かう。最後の容器か
ら検査用のサンプルを採取してサンプル保管用の冷蔵庫
に収納する。
【0016】
【実施例2】本発明の余剰乳の家畜飼料化システムの異
なる形態例を説明する。先の例と大きく異なるのは車上
で乳酸発酵を行わせる容器と畜産施設で使われる容器を
別にした点と、容器の蓋体に洗浄用の噴出ノズルを取り
付けた点である。 [容器] 本実施例で使用される容器の具体例を図7を参
照しながら説明する。1は容器本体であり、2は容器本
体1の上部開口を閉塞する搬送用の蓋体である点で差異
はないが、該蓋体2には運搬積み下ろしの際支持具が取
りつけられる支持具取付・吊上げ用穴14が穿設されるだ
けでなく、水洗用の噴出ノズル28と給水管に接続される
水洗用連結器29が一体的に取り付けられている点が異な
る。他の構成にも変りはない。この水洗用の噴出ノズル
28は全方位に向いた多数の噴出口がついたもの、または
スプリンクラー形態のもので容器内部の洗浄効率が先の
例のものよりよい点に特徴がある。必要に応じて用いら
れる換蓋2’も水洗用の噴出ノズル28と給水管に接続さ
れる水洗用連結器29が一体的に取り付けられている点が
異なるだけで他の構成は図3のものと変りはない。
なる形態例を説明する。先の例と大きく異なるのは車上
で乳酸発酵を行わせる容器と畜産施設で使われる容器を
別にした点と、容器の蓋体に洗浄用の噴出ノズルを取り
付けた点である。 [容器] 本実施例で使用される容器の具体例を図7を参
照しながら説明する。1は容器本体であり、2は容器本
体1の上部開口を閉塞する搬送用の蓋体である点で差異
はないが、該蓋体2には運搬積み下ろしの際支持具が取
りつけられる支持具取付・吊上げ用穴14が穿設されるだ
けでなく、水洗用の噴出ノズル28と給水管に接続される
水洗用連結器29が一体的に取り付けられている点が異な
る。他の構成にも変りはない。この水洗用の噴出ノズル
28は全方位に向いた多数の噴出口がついたもの、または
スプリンクラー形態のもので容器内部の洗浄効率が先の
例のものよりよい点に特徴がある。必要に応じて用いら
れる換蓋2’も水洗用の噴出ノズル28と給水管に接続さ
れる水洗用連結器29が一体的に取り付けられている点が
異なるだけで他の構成は図3のものと変りはない。
【0017】[搬送車] 本実施例の搬送車の設備例を図
8を参照して説明する。この例も空調室型4トントラッ
クの空調室に設備したものであり、3トンの発酵乳が搬
送出来る設計としてある。1トンの発酵乳が収納出来る
容量の大型容器を3基荷台の奥の方に固定して載置す
る。車上で乳酸発酵を行わせるこの大型の容器も畜産施
設で使われる小型容器と構造上は特に異なるところはな
い。空調室内にはポンプPとサンプル保存用の冷蔵庫に
加えカード破砕器35と加熱制御器36が設置されると共
に、該ポンプPに2系統の循環管路が接続され室内に配
管されている。この2系統の内一方の系統は大型容器用
であり他方の系統は小型容器用となっていて配管は上方
位置とし、小型容器はその下方に容器を吊り下げ底部を
保持するなどの形態で固定して載置できるようにする。
流路は車の注入口IPから三方弁26、ポンプP三方弁38、
加熱制御器36を経て大型容器の系統となり、循環管路の
往路側には三基の大型容器に対応して洗浄水用の枝管に
設置された開閉弁40と三方切換弁20が配置され、該洗浄
水用の枝管は容器の水洗用連結器29と、該三方切換弁20
の枝管は容器の注入連結器9と接続される。また、帰路
側には三基の大型容器排出連結器10からの排出管が接続
されていて、その下流側は三方弁41を介して先の三方弁
26に接続され循環路を構成している。また、ポンプPと
三方弁38間には枝管が配置され、三方弁37を介して排出
口OPに接続されると共に、該三方弁37のもう1つの口は
カード破砕器35を介して前記三方弁38と前記加熱制御器
36間の管路に接続されている。小型容器用となっている
他方の系統は前記三方弁38で分岐され弁39によって分け
られる往路側は各小型容器の水洗用連結器29とそれぞれ
接続され、帰路側は各小型容器の排出連結器10からの排
出管が接続されていて、その下流側は三方弁41を介して
先の三方弁26に接続され循環路を構成している。
8を参照して説明する。この例も空調室型4トントラッ
クの空調室に設備したものであり、3トンの発酵乳が搬
送出来る設計としてある。1トンの発酵乳が収納出来る
容量の大型容器を3基荷台の奥の方に固定して載置す
る。車上で乳酸発酵を行わせるこの大型の容器も畜産施
設で使われる小型容器と構造上は特に異なるところはな
い。空調室内にはポンプPとサンプル保存用の冷蔵庫に
加えカード破砕器35と加熱制御器36が設置されると共
に、該ポンプPに2系統の循環管路が接続され室内に配
管されている。この2系統の内一方の系統は大型容器用
であり他方の系統は小型容器用となっていて配管は上方
位置とし、小型容器はその下方に容器を吊り下げ底部を
保持するなどの形態で固定して載置できるようにする。
流路は車の注入口IPから三方弁26、ポンプP三方弁38、
加熱制御器36を経て大型容器の系統となり、循環管路の
往路側には三基の大型容器に対応して洗浄水用の枝管に
設置された開閉弁40と三方切換弁20が配置され、該洗浄
水用の枝管は容器の水洗用連結器29と、該三方切換弁20
の枝管は容器の注入連結器9と接続される。また、帰路
側には三基の大型容器排出連結器10からの排出管が接続
されていて、その下流側は三方弁41を介して先の三方弁
26に接続され循環路を構成している。また、ポンプPと
三方弁38間には枝管が配置され、三方弁37を介して排出
口OPに接続されると共に、該三方弁37のもう1つの口は
カード破砕器35を介して前記三方弁38と前記加熱制御器
36間の管路に接続されている。小型容器用となっている
他方の系統は前記三方弁38で分岐され弁39によって分け
られる往路側は各小型容器の水洗用連結器29とそれぞれ
接続され、帰路側は各小型容器の排出連結器10からの排
出管が接続されていて、その下流側は三方弁41を介して
先の三方弁26に接続され循環路を構成している。
【0018】[スターター製造工場の設備と作業] 本
実施例のスターター製造工場の設備と作業について図9
を参照して説明する。図5に示した先の実施例の設備と
異なるのは排水設備へ送るための工場側のポンプP”が
不要な点である。車の注入口IPと排出口OPに工場側の送
出端OP’と受入端IP’を配管接続すると共に電源と制御
系も接続する。車側は全ての容器の弁4と弁5を開、三
方弁20は主管連通、容器への枝管を閉状態に、弁40は
開、弁39は開、三方弁41は三方連通しておき、三方弁26
は主管連通帰路側閉、弁37は主管閉でカード破砕器35
側開、三方弁38は三方連通で、工場側は弁V1を主管側連
通スターター調整タンク側閉とし、弁V2,V4を閉、水道
水のV3を開として車上ポンプPを稼働する。洗浄用の水
道水は弁V1、逆止弁工場側の送出端OP’を経て接続され
ている車の注入口IPへ給水され、車上ポンプPの稼働に
より圧送されて弁38とOFF状態の加熱制御器36を経て
往路、枝管、弁40を経て大型容器の水洗用連結器29に給
水され、噴出ノズル28から容器内部に散水され洗浄す
る。小型容器にも三方弁38で分流された別系統の循環往
路から水洗用連結器29に給水され、噴出ノズル28から容
器内部に散水され洗浄する。洗浄水は各容器内に溜まり
水位を上昇させて上限センサー7が検出信号を送信した
ならば弁40を閉止して当該容器への給水を止める。全て
の容器が満水となったなら三方弁26を注入口IP側閉、帰
路とポンプP側を連通とし、三方弁37は排出口OPと連
通、カード破砕器35側閉、そして三方弁38のポンプ側を
閉とする。すると、ポンプPの作動により各容器に溜め
られた洗浄水が帰路を経て弁26、ポンプP、弁37を経て
排出口OPから工場の排水設備に排出される。容器の下限
センサ9が水位を検知したら、当該容器の弁5を閉止す
る。多数の容器の洗浄を一度に行うと水圧が低下して洗
浄力が落ちるので1個づつ若しくは複数単位の群で順番
に実施するのがよい。全容器の排出が終了したならポン
プP”を停止し、工場の弁V3を閉止して容器の洗浄作業
を終了するが、必要に応じて上記の給水動作と排水動作
を繰り返して洗浄しても良い。この間容器の外部と車の
荷台床面をジェット水流等で洗浄しておく。
実施例のスターター製造工場の設備と作業について図9
を参照して説明する。図5に示した先の実施例の設備と
異なるのは排水設備へ送るための工場側のポンプP”が
不要な点である。車の注入口IPと排出口OPに工場側の送
出端OP’と受入端IP’を配管接続すると共に電源と制御
系も接続する。車側は全ての容器の弁4と弁5を開、三
方弁20は主管連通、容器への枝管を閉状態に、弁40は
開、弁39は開、三方弁41は三方連通しておき、三方弁26
は主管連通帰路側閉、弁37は主管閉でカード破砕器35
側開、三方弁38は三方連通で、工場側は弁V1を主管側連
通スターター調整タンク側閉とし、弁V2,V4を閉、水道
水のV3を開として車上ポンプPを稼働する。洗浄用の水
道水は弁V1、逆止弁工場側の送出端OP’を経て接続され
ている車の注入口IPへ給水され、車上ポンプPの稼働に
より圧送されて弁38とOFF状態の加熱制御器36を経て
往路、枝管、弁40を経て大型容器の水洗用連結器29に給
水され、噴出ノズル28から容器内部に散水され洗浄す
る。小型容器にも三方弁38で分流された別系統の循環往
路から水洗用連結器29に給水され、噴出ノズル28から容
器内部に散水され洗浄する。洗浄水は各容器内に溜まり
水位を上昇させて上限センサー7が検出信号を送信した
ならば弁40を閉止して当該容器への給水を止める。全て
の容器が満水となったなら三方弁26を注入口IP側閉、帰
路とポンプP側を連通とし、三方弁37は排出口OPと連
通、カード破砕器35側閉、そして三方弁38のポンプ側を
閉とする。すると、ポンプPの作動により各容器に溜め
られた洗浄水が帰路を経て弁26、ポンプP、弁37を経て
排出口OPから工場の排水設備に排出される。容器の下限
センサ9が水位を検知したら、当該容器の弁5を閉止す
る。多数の容器の洗浄を一度に行うと水圧が低下して洗
浄力が落ちるので1個づつ若しくは複数単位の群で順番
に実施するのがよい。全容器の排出が終了したならポン
プP”を停止し、工場の弁V3を閉止して容器の洗浄作業
を終了するが、必要に応じて上記の給水動作と排水動作
を繰り返して洗浄しても良い。この間容器の外部と車の
荷台床面をジェット水流等で洗浄しておく。
【0019】続いて工場の弁V2を開き弁V1と送出端OP’
を経て車側にスチームを給送する。車側は容器の弁4、
弁5を開、全ての弁20の三方を連通、弁40を開、弁39
開、弁26,弁38,弁41の三方をすべて連通、弁37は排出
口OP側閉でカード破砕器35側連通とすると、弁20と弁40
を経て枝管18からと帰路を経由して各容器の注入ノズル
11と噴出ノズル28そして排出弁5にスチームが供給され
る。容器内のガスは弁4から通気口13を経て放出され、
容器は熱いスチームで満たされて加熱滅菌される。容器
温度が85℃以上を確認して後、三方弁37を排出口OP側
連通でカード破砕器35側閉に切り換え、10分以上排出
口OP側へスチームを排出させ、該排出路を加熱滅菌す
る。容器の弁4を閉じて弁5を開、車の弁20を三方連
通、弁40開、弁39開、弁26三方連通、弁37はバイパス
開、主管閉、弁38,弁41は三方連通の状態にする。工場
側の窒素ガス供給源(ガス圧は0.2MPa)の弁V4を開
く。容器に窒素ガスを供給し水蒸気を冷却して窒素ガス
と置換する。容器温度が室温になったならば工場側の窒
素ガス供給源の弁V4を閉じ、容器への窒素ガス充填作業
を終える。この段階で、容器の弁4,弁5が閉、車の弁
38主管連通、帰路側閉、弁39は閉、弁20は下流側閉、上
流側と枝管連通、弁40は閉、弁26は注入口IPとポンプP
連通、帰路側閉、弁37は三方連通とし、工場側は弁V1を
主管側閉、調整タンク側を連通とする。この状態で、車
上のポンプPを稼動させ、上流側大型容器の弁4を開と
すると、スターターが大型容器系統の上流側に位置する
容器の注入ノズル11から注入される。下限センサ6が検
出信号を発信したならばこの容器の弁4を閉止し次の容
器の弁4を開とすると共に対応する弁20を主管連通、枝
管閉の状態に切り換える。すると二番目に位置する大型
容器にスターターが注入され、同様の動作で三番目の容
器まで順次スターターの注入が行われる。三番目の容器
の下限センサ6が検出信号を発信したならば、弁4を
閉、弁20を枝管閉、主管連通とした上でポンプPを停止
し、検査用のサンプルを採取してサンプル保管用の冷蔵
庫に収納すると共に、弁26は注入口IP側を閉帰路とポン
プPを連通の状態に切り換え、工場側の弁V1を主管側連
通調整タンク側閉として作業を終了する。工場と搬送車
間の配管と電源、制御系の接続を解除して搬送車は余剰
乳提供工場に向けて出発する。
を経て車側にスチームを給送する。車側は容器の弁4、
弁5を開、全ての弁20の三方を連通、弁40を開、弁39
開、弁26,弁38,弁41の三方をすべて連通、弁37は排出
口OP側閉でカード破砕器35側連通とすると、弁20と弁40
を経て枝管18からと帰路を経由して各容器の注入ノズル
11と噴出ノズル28そして排出弁5にスチームが供給され
る。容器内のガスは弁4から通気口13を経て放出され、
容器は熱いスチームで満たされて加熱滅菌される。容器
温度が85℃以上を確認して後、三方弁37を排出口OP側
連通でカード破砕器35側閉に切り換え、10分以上排出
口OP側へスチームを排出させ、該排出路を加熱滅菌す
る。容器の弁4を閉じて弁5を開、車の弁20を三方連
通、弁40開、弁39開、弁26三方連通、弁37はバイパス
開、主管閉、弁38,弁41は三方連通の状態にする。工場
側の窒素ガス供給源(ガス圧は0.2MPa)の弁V4を開
く。容器に窒素ガスを供給し水蒸気を冷却して窒素ガス
と置換する。容器温度が室温になったならば工場側の窒
素ガス供給源の弁V4を閉じ、容器への窒素ガス充填作業
を終える。この段階で、容器の弁4,弁5が閉、車の弁
38主管連通、帰路側閉、弁39は閉、弁20は下流側閉、上
流側と枝管連通、弁40は閉、弁26は注入口IPとポンプP
連通、帰路側閉、弁37は三方連通とし、工場側は弁V1を
主管側閉、調整タンク側を連通とする。この状態で、車
上のポンプPを稼動させ、上流側大型容器の弁4を開と
すると、スターターが大型容器系統の上流側に位置する
容器の注入ノズル11から注入される。下限センサ6が検
出信号を発信したならばこの容器の弁4を閉止し次の容
器の弁4を開とすると共に対応する弁20を主管連通、枝
管閉の状態に切り換える。すると二番目に位置する大型
容器にスターターが注入され、同様の動作で三番目の容
器まで順次スターターの注入が行われる。三番目の容器
の下限センサ6が検出信号を発信したならば、弁4を
閉、弁20を枝管閉、主管連通とした上でポンプPを停止
し、検査用のサンプルを採取してサンプル保管用の冷蔵
庫に収納すると共に、弁26は注入口IP側を閉帰路とポン
プPを連通の状態に切り換え、工場側の弁V1を主管側連
通調整タンク側閉として作業を終了する。工場と搬送車
間の配管と電源、制御系の接続を解除して搬送車は余剰
乳提供工場に向けて出発する。
【0020】[余剰乳提供工場の設備と作業] 搬送車
が余剰乳提供工場に到着したならば、図10に示すように
電源を接続し、余剰乳が収集されている貯蔵タンクT’
の連結口と搬送車の注入口IPを可撓管で接続して余剰乳
の供給を受ける準備をする。余剰乳提供工場の設備には
図6に示した先の実施例の設備と特に異なるところはな
い。小型容器系はこの余剰乳提供工場では弁4,弁5,
弁39閉、弁38は主管連通で帰路側閉、弁41は主管連通で
小型容器系帰路側閉の状態が保たれたままである。大型
容器系は弁4,弁5閉、弁20は下流側閉、上流側と枝管
連通、弁40は閉、弁26は注入口IPとポンプP連通、帰路
側閉、弁37は三方連通とし、工場側はメインバルブを開
とする。この状態で、車上のポンプPを稼動させ、上流
側大型容器の弁4を開とすると、余剰乳が大型容器系統
の上流側に位置する容器の注入ノズル11から注入され、
スターターと混合されるこの時点から乳酸発酵が開始さ
れる。上限センサ7が検出信号を発信したならばこの容
器の弁4を閉止し次の容器の弁4を開とすると共に対応
する弁20を主管連通、枝管閉の状態に切り換える。する
と二番目に位置する大型容器に余剰乳が注入され、同様
の動作で三番目の容器まで順次余剰乳の注入が行われ
る。三番目の容器の上限センサ7が検出信号を発信した
ならば、弁4を閉、弁20を枝管閉、主管連通とした上で
弁26を注入口IP側閉、岐路とポンプP間を連通に切り換
える。すると、余剰乳は大型容器系統の循環路を循環す
ることになり、この状態で1つの大型容器に対応する弁
20を枝管と上流側を連通状態にし弁5を開くとその容器
内の発酵乳が排出連結部10から系統主管内を循環し弁20
枝管を経て容器注入連結部9に戻る。この際、循環路に
配置されている加熱制御器36(この実施例では加熱部に
フィンヒーターを使用)をON状態とし、発酵乳を乳酸
発酵に適した温度に加熱する。注入ノズル11やポンプ
P、加熱制御器36を通過する過程でカードの粉砕がなさ
れ、ヨーグルトの固化が防止される。適当時間毎に発酵
乳を循環させる容器を切り換えて乳酸発酵を促進させ
る。余剰乳の供給が終了した時点で余剰乳提供工場作業
は終了であるから、工場側のメインバルブを閉止し、連
結した可撓管をはずし、検査用のサンプルを採取してサ
ンプル保管用の冷蔵庫に収納する。搬送車は発酵乳製品
の消費先である畜産施設に向けて出発する。
が余剰乳提供工場に到着したならば、図10に示すように
電源を接続し、余剰乳が収集されている貯蔵タンクT’
の連結口と搬送車の注入口IPを可撓管で接続して余剰乳
の供給を受ける準備をする。余剰乳提供工場の設備には
図6に示した先の実施例の設備と特に異なるところはな
い。小型容器系はこの余剰乳提供工場では弁4,弁5,
弁39閉、弁38は主管連通で帰路側閉、弁41は主管連通で
小型容器系帰路側閉の状態が保たれたままである。大型
容器系は弁4,弁5閉、弁20は下流側閉、上流側と枝管
連通、弁40は閉、弁26は注入口IPとポンプP連通、帰路
側閉、弁37は三方連通とし、工場側はメインバルブを開
とする。この状態で、車上のポンプPを稼動させ、上流
側大型容器の弁4を開とすると、余剰乳が大型容器系統
の上流側に位置する容器の注入ノズル11から注入され、
スターターと混合されるこの時点から乳酸発酵が開始さ
れる。上限センサ7が検出信号を発信したならばこの容
器の弁4を閉止し次の容器の弁4を開とすると共に対応
する弁20を主管連通、枝管閉の状態に切り換える。する
と二番目に位置する大型容器に余剰乳が注入され、同様
の動作で三番目の容器まで順次余剰乳の注入が行われ
る。三番目の容器の上限センサ7が検出信号を発信した
ならば、弁4を閉、弁20を枝管閉、主管連通とした上で
弁26を注入口IP側閉、岐路とポンプP間を連通に切り換
える。すると、余剰乳は大型容器系統の循環路を循環す
ることになり、この状態で1つの大型容器に対応する弁
20を枝管と上流側を連通状態にし弁5を開くとその容器
内の発酵乳が排出連結部10から系統主管内を循環し弁20
枝管を経て容器注入連結部9に戻る。この際、循環路に
配置されている加熱制御器36(この実施例では加熱部に
フィンヒーターを使用)をON状態とし、発酵乳を乳酸
発酵に適した温度に加熱する。注入ノズル11やポンプ
P、加熱制御器36を通過する過程でカードの粉砕がなさ
れ、ヨーグルトの固化が防止される。適当時間毎に発酵
乳を循環させる容器を切り換えて乳酸発酵を促進させ
る。余剰乳の供給が終了した時点で余剰乳提供工場作業
は終了であるから、工場側のメインバルブを閉止し、連
結した可撓管をはずし、検査用のサンプルを採取してサ
ンプル保管用の冷蔵庫に収納する。搬送車は発酵乳製品
の消費先である畜産施設に向けて出発する。
【0021】[搬送車上での乳酸発酵作業] 搬送中も
上述の発酵乳循環は容器毎に順次繰返され発酵が進行さ
せられる。発酵乳のpHが4.5以下に下がったならば三
方弁37が排出口OP側閉、カード破砕器35と連通の状態で
弁38を三方全閉の状態に切り換えて発酵乳循環路を該カ
ード破砕器35を経由する流路とする。このカード破砕器
35は器内に細線または網状物、粒子等が充填されたもの
で、そこを通過する過程で発酵乳を微粒子化される作用
をする。これによりヨーグルトの固化は更に防止され、
所謂飲むヨーグルト形態を保つ。発酵乳のpHが4.5以
下に下がった時点からこのカード破砕器35を経由させる
ようにしたのは、pHが高いということは発酵の程度が
まだ低いということで、その状態でこの微細化を実行す
ると微生物に多糖類の生成をうながしてしまい反って粘
性を高めてしまうためである。乳酸菌の活性度のバロメ
ータとするこのpH値は乳酸菌の種類によって必ずしも
一定では無くバラツキがあるので、使用する菌種に対す
るpH値を予め検知しておきその値を設定するようにす
る。因みに本実施例では菌種としてブルガリア菌とサー
モフィラス菌の混合を用いており、pHを4.5と設定し
た。消費先の畜産施設到着時にこの搬送車上での乳酸発
酵が不十分であるような場合は、いずれかのモータープ
ールで駐車して本作業を続行する。あるいは工場に備え
られた発酵容器に移し、そこの発酵設備で追加発酵・カ
ードの破砕を行わせてもよいし、畜産施設において給餌
設備での循環やインペラーとヒーター付きの蓋体2’に
取替えて追加発酵・カードの破砕を行わせてもよい。
上述の発酵乳循環は容器毎に順次繰返され発酵が進行さ
せられる。発酵乳のpHが4.5以下に下がったならば三
方弁37が排出口OP側閉、カード破砕器35と連通の状態で
弁38を三方全閉の状態に切り換えて発酵乳循環路を該カ
ード破砕器35を経由する流路とする。このカード破砕器
35は器内に細線または網状物、粒子等が充填されたもの
で、そこを通過する過程で発酵乳を微粒子化される作用
をする。これによりヨーグルトの固化は更に防止され、
所謂飲むヨーグルト形態を保つ。発酵乳のpHが4.5以
下に下がった時点からこのカード破砕器35を経由させる
ようにしたのは、pHが高いということは発酵の程度が
まだ低いということで、その状態でこの微細化を実行す
ると微生物に多糖類の生成をうながしてしまい反って粘
性を高めてしまうためである。乳酸菌の活性度のバロメ
ータとするこのpH値は乳酸菌の種類によって必ずしも
一定では無くバラツキがあるので、使用する菌種に対す
るpH値を予め検知しておきその値を設定するようにす
る。因みに本実施例では菌種としてブルガリア菌とサー
モフィラス菌の混合を用いており、pHを4.5と設定し
た。消費先の畜産施設到着時にこの搬送車上での乳酸発
酵が不十分であるような場合は、いずれかのモータープ
ールで駐車して本作業を続行する。あるいは工場に備え
られた発酵容器に移し、そこの発酵設備で追加発酵・カ
ードの破砕を行わせてもよいし、畜産施設において給餌
設備での循環やインペラーとヒーター付きの蓋体2’に
取替えて追加発酵・カードの破砕を行わせてもよい。
【0022】[畜産施設での作業] 搬送車が畜産施設に
到着すると、まず畜産施設で使用される滅菌済みの容器
(小型)の車上配管と容器を固定している支持具を外し
て積み下ろし代わりに消費されて空となった容器を積み
込んで支持具で固定し配管を施す。該滅菌済みの容器は
施設内の給餌設備排出端と供給端近傍に運ばれると共
に、供給端車の排出口OPに可撓管を接続し他端を前記給
餌設備近傍に運ばれた容器の注入連結部9につなぐ。こ
のとき容器の弁4は開き、弁5は閉じておく。この状態
で、車の大型容器系は弁4,弁5,弁40は閉、弁20は三
方閉、弁26は注入口IP側閉、帰路ポンプP間連通、弁37
は排出口OP側連通、カード破砕器側閉とし、発酵乳を供
給する容器の弁4と弁5を開とすると共に、ポンプPを
稼動させる。すると、大型用器内の発酵乳は可撓管を経
由して施設側に運ばれた容器に発酵乳を供給する。上限
センサ7が満杯を検知したらポンプPの稼動を停止し、
容器の弁4と弁5を閉とする。他の容器にも発酵乳を供
給する場合には同様の作業を繰返す。最後の供給の際サ
ンプルを採取して冷蔵庫に保存する。
到着すると、まず畜産施設で使用される滅菌済みの容器
(小型)の車上配管と容器を固定している支持具を外し
て積み下ろし代わりに消費されて空となった容器を積み
込んで支持具で固定し配管を施す。該滅菌済みの容器は
施設内の給餌設備排出端と供給端近傍に運ばれると共
に、供給端車の排出口OPに可撓管を接続し他端を前記給
餌設備近傍に運ばれた容器の注入連結部9につなぐ。こ
のとき容器の弁4は開き、弁5は閉じておく。この状態
で、車の大型容器系は弁4,弁5,弁40は閉、弁20は三
方閉、弁26は注入口IP側閉、帰路ポンプP間連通、弁37
は排出口OP側連通、カード破砕器側閉とし、発酵乳を供
給する容器の弁4と弁5を開とすると共に、ポンプPを
稼動させる。すると、大型用器内の発酵乳は可撓管を経
由して施設側に運ばれた容器に発酵乳を供給する。上限
センサ7が満杯を検知したらポンプPの稼動を停止し、
容器の弁4と弁5を閉とする。他の容器にも発酵乳を供
給する場合には同様の作業を繰返す。最後の供給の際サ
ンプルを採取して冷蔵庫に保存する。
【0023】
【発明の効果】本発明は、容器内に乳酸発酵スターター
を注入する工程と、前記容器に余剰乳を供給する部署で
牛乳を注入充填すると同時に乳酸発酵を開始させる工程
と、該容器を搬送する車上で乳酸発酵を進行させる工程
と、畜舎施設の配管給餌設備で給餌を実施する工程とか
らなる余剰乳の家畜飼料化システムであるから、乳製品
製造工場では廃棄物とされ、焼却等の処分を余儀なくさ
れるものを動物用の飼料として再資源化し有効利用する
ことができる。しかも、本発明は乳製品製造工場等の余
剰乳を供給する部署で牛乳を注入充填すると同時に乳酸
発酵を開始させるものであるから、既に新鮮ではない牛
乳を無駄時間なしに乳酸発酵工程に入れられるので腐敗
させることなく加工できる。また本発明は、容器内の牛
乳を温度管理の元で容器外のポンプを用いて循環撹拌さ
せることにより、撹拌装置を使用しない全く新規な固化
を防止し流動性の高い乳酸発酵を促進させるヨーグルト
製造システムを提供するものであり、更に発酵乳のpH
が4.5以下に下がった時点からカード破砕器を経由させ
るようにしたたことにより、固化防止の効果を相乗させ
る。本発明の製造物であるヨーグルトは粘性が低く流動
性に富んでいるため、配管給送路において詰まりや付着
することがなく、作動上も衛生上も極めて好都合であ
る。このシステムは余剰乳の飼料化加工に限定されず、
当然ながら人の飲むヨーグルト製造システムに使用でき
る。本発明のヨーグルト製造容器は、容器上部に設けら
れた弁付きの通気口と、容器底部に設けられた排出管
と、該排出管の端部に設けられた外部管と接続可能な排
出連結器と、該排出連結器より上部に位置して設けられ
た注入ノズルと、該注入ノズルの端部に設けられた外部
管と接続可能な注入連結器と、液面の上限と下限を検知
するセンサーとを備えたものであり、本システムの各工
程において効率のよい作業を可能止するものである。ま
た、撹拌用のインペラーと加熱手段が一体に形成された
蓋体を準備すれば、畜産施設等の搬送車以外の場所でも
発酵とカードの破砕が実行できる。本発明の余剰乳の家
畜飼料化システム用搬送車は、外部管と接続可能な注入
口からポンプを経て載置された複数のヨーグルト製造容
器の注入連結器へ弁を介して接続された往路管と、前記
容器の排出連結器と接続された帰路と、該帰路は前記ポ
ンプの上流側に接続されて形成された循環配管と、該循
環配管から分岐され、先端が外部管と接続可能な排出連
結器となった排出管とが荷台に設備された構成を採用し
たので、余剰乳を供給する部署で直ちに発酵を開始し、
運搬中に発酵を進行させることができ、傷み易い余剰乳
を素早く加工することを可能にした。また、容器を積み
下ろすことなく洗浄、加熱滅菌、不活性ガス充填の作業
を可能にした。更に、大型容器への循環路にはカード破
砕器と加熱制御器とを配設することにより、車上での乳
酸発酵とカードの破砕を効果的に行うことが出来る。
を注入する工程と、前記容器に余剰乳を供給する部署で
牛乳を注入充填すると同時に乳酸発酵を開始させる工程
と、該容器を搬送する車上で乳酸発酵を進行させる工程
と、畜舎施設の配管給餌設備で給餌を実施する工程とか
らなる余剰乳の家畜飼料化システムであるから、乳製品
製造工場では廃棄物とされ、焼却等の処分を余儀なくさ
れるものを動物用の飼料として再資源化し有効利用する
ことができる。しかも、本発明は乳製品製造工場等の余
剰乳を供給する部署で牛乳を注入充填すると同時に乳酸
発酵を開始させるものであるから、既に新鮮ではない牛
乳を無駄時間なしに乳酸発酵工程に入れられるので腐敗
させることなく加工できる。また本発明は、容器内の牛
乳を温度管理の元で容器外のポンプを用いて循環撹拌さ
せることにより、撹拌装置を使用しない全く新規な固化
を防止し流動性の高い乳酸発酵を促進させるヨーグルト
製造システムを提供するものであり、更に発酵乳のpH
が4.5以下に下がった時点からカード破砕器を経由させ
るようにしたたことにより、固化防止の効果を相乗させ
る。本発明の製造物であるヨーグルトは粘性が低く流動
性に富んでいるため、配管給送路において詰まりや付着
することがなく、作動上も衛生上も極めて好都合であ
る。このシステムは余剰乳の飼料化加工に限定されず、
当然ながら人の飲むヨーグルト製造システムに使用でき
る。本発明のヨーグルト製造容器は、容器上部に設けら
れた弁付きの通気口と、容器底部に設けられた排出管
と、該排出管の端部に設けられた外部管と接続可能な排
出連結器と、該排出連結器より上部に位置して設けられ
た注入ノズルと、該注入ノズルの端部に設けられた外部
管と接続可能な注入連結器と、液面の上限と下限を検知
するセンサーとを備えたものであり、本システムの各工
程において効率のよい作業を可能止するものである。ま
た、撹拌用のインペラーと加熱手段が一体に形成された
蓋体を準備すれば、畜産施設等の搬送車以外の場所でも
発酵とカードの破砕が実行できる。本発明の余剰乳の家
畜飼料化システム用搬送車は、外部管と接続可能な注入
口からポンプを経て載置された複数のヨーグルト製造容
器の注入連結器へ弁を介して接続された往路管と、前記
容器の排出連結器と接続された帰路と、該帰路は前記ポ
ンプの上流側に接続されて形成された循環配管と、該循
環配管から分岐され、先端が外部管と接続可能な排出連
結器となった排出管とが荷台に設備された構成を採用し
たので、余剰乳を供給する部署で直ちに発酵を開始し、
運搬中に発酵を進行させることができ、傷み易い余剰乳
を素早く加工することを可能にした。また、容器を積み
下ろすことなく洗浄、加熱滅菌、不活性ガス充填の作業
を可能にした。更に、大型容器への循環路にはカード破
砕器と加熱制御器とを配設することにより、車上での乳
酸発酵とカードの破砕を効果的に行うことが出来る。
【0024】本発明の乳酸菌スターター工場の設備は、
乳酸発酵スターターを製造する装置と、製造されたスタ
ーターを調整するタンクと、ボイラーと、洗浄水供給手
段と、不活性ガス供給手段と、排水設備と、これらのも
のを弁を介して接続する配管と、該配管の端部は余剰乳
の家畜飼料化システム用搬送車の注入連結器と排出連結
器と接続可能とされ、これらの設備と前記搬送車の設備
を含めて制御することができるので、容器の洗浄から、
加熱滅菌、不活性ガス充填およびスターターの充填を容
器を車から下ろすこともなく効果的に実行できる。
乳酸発酵スターターを製造する装置と、製造されたスタ
ーターを調整するタンクと、ボイラーと、洗浄水供給手
段と、不活性ガス供給手段と、排水設備と、これらのも
のを弁を介して接続する配管と、該配管の端部は余剰乳
の家畜飼料化システム用搬送車の注入連結器と排出連結
器と接続可能とされ、これらの設備と前記搬送車の設備
を含めて制御することができるので、容器の洗浄から、
加熱滅菌、不活性ガス充填およびスターターの充填を容
器を車から下ろすこともなく効果的に実行できる。
【図1】本発明の余剰乳の家畜飼料化システムの全体構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図2】本発明の余剰乳の家畜飼料化システムに使用さ
れる容器の1実施例を示す図である。
れる容器の1実施例を示す図である。
【図3】本発明の余剰乳の家畜飼料化システムに使用さ
れる容器に撹拌手段と加熱手段を備える1実施例を示す
図である。
れる容器に撹拌手段と加熱手段を備える1実施例を示す
図である。
【図4】本発明の余剰乳の家畜飼料化システムに使用さ
れる運搬車設備の1実施例を示す図である。
れる運搬車設備の1実施例を示す図である。
【図5】本発明の余剰乳の家畜飼料化システムに使用さ
れる乳酸菌スターター工場設備の1実施例を示す図であ
る。
れる乳酸菌スターター工場設備の1実施例を示す図であ
る。
【図6】本発明の余剰乳の家畜飼料化システムに使用さ
れる余剰乳提供工場の設備の1実施例を示す図である。
れる余剰乳提供工場の設備の1実施例を示す図である。
【図7】本発明の余剰乳の家畜飼料化システムに使用さ
れる容器の1実施例を示す図であり、左は運搬時におけ
る形態を、右は撹拌手段と加熱手段を取り付けた形態で
ある。
れる容器の1実施例を示す図であり、左は運搬時におけ
る形態を、右は撹拌手段と加熱手段を取り付けた形態で
ある。
【図8】本発明の余剰乳の家畜飼料化システムに使用さ
れる搬送車の異なる実施例を示す図である。
れる搬送車の異なる実施例を示す図である。
【図9】本発明の余剰乳の家畜飼料化システムに使用さ
れる乳酸菌スターター工場の設備の異なる実施例を示す
図である。
れる乳酸菌スターター工場の設備の異なる実施例を示す
図である。
【図10】本発明の余剰乳の家畜飼料化システムに使用
される余剰乳提供工場の設備の異なる実施例を示す図で
ある。
される余剰乳提供工場の設備の異なる実施例を示す図で
ある。
1 容器本体 IP 注入口 2,2’蓋体 OP 排出口 3 容器底部 P ポンプ 4 通気弁 18,19 枝管 5 排出弁 20,26,27 三方弁 6 下限センサー 22 往路 7 上限センサー 23 帰路 8 制御系ソケット V1〜V4 弁 9 注入連結部 P',P" ポンプ 10 排出連結部 T 混合調整タンク 11 注入ノズル IP' 受入端 12 キャスター OP' 送出端 13 通気口 T’余剰乳貯蔵タンク 14 吊り下げ固定用穴 33 撹拌用モーター 15 容器蓋連結具 34 撹拌用インペラー 28 噴出ノズル 35 カード破砕器 29 水洗用連結器 36 加熱制御器 30 温度制御器 38 三方弁 31 ヒーター 39,40 弁 32 温度センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉沢 英明 埼玉県深谷市田所町15−1 株式会社セキ ネ内 (72)発明者 山本 英雄 茨城県取手市戸頭9−5−12 Fターム(参考) 2B150 AA01 AB03 AB20 AC05 AD02 BB01 DD01 EA10 EB03 4B001 AC31 BC01 BC14 CC01 DC51 EC53 EC99
Claims (9)
- 【請求項1】 容器内に乳酸発酵スターターを注入する
工程と、前記容器に余剰乳を供給する部署で牛乳を注入
充填すると同時に乳酸発酵を開始させる工程と、該容器
を搬送する車上で乳酸発酵を進行させる工程と、畜舎施
設に供給する工程とからなる余剰乳の家畜飼料化システ
ム。 - 【請求項2】 容器内の牛乳を温度管理の下で容器外の
ポンプを用いて循環撹拌させることにより、固化を防止
し流動性の高い乳酸発酵を促進させるヨーグルト製造シ
ステム。 - 【請求項3】 乳酸菌の活性度のパラメータであるpH
が設定値以下に下がった時点からカード破砕器を経由さ
せるようにした請求項2に記載のヨーグルト製造システ
ム。 - 【請求項4】 容器上部に設けられた弁付きの通気口
と、容器底部に設けられた排出管と、該排出管の端部に
設けられた外部管と接続可能な排出連結器と、該排出連
結器より上部に位置して設けられた注入ノズルと、該注
入ノズルの端部に設けられた外部管と接続可能な注入連
結器と、液面の上限と下限を検知するセンサーとを備え
たヨーグルト製造容器。 - 【請求項5】 蓋体に撹拌用のインペラーと加熱手段が
一体に形成された請求項4に記載のヨーグルト製造容
器。 - 【請求項6】 外部管と接続可能な注入口からポンプを
経て載置された1以上のヨーグルト製造容器の注入連結
器へ弁を介して接続された往路管と、前記容器の排出連
結器と接続された帰路と、該帰路は前記ポンプの上流側
に接続されて形成された循環配管と、該循環配管から分
岐され、先端が外部管と接続可能な排出連結器となった
排出管とが荷台に設備された余剰乳の家畜飼料化システ
ム用搬送車。 - 【請求項7】 載置された容器への循環路にはカード破
砕器と加熱制御器とが配設された請求項6に記載の余剰
乳の家畜飼料化システム用搬送車。 - 【請求項8】 乳酸発酵スターターを製造する装置と、
製造されたスターターを調整するタンクと、ボイラー
と、洗浄水供給手段と、不活性ガス供給手段と、排水設
備と、これらのものを弁を介して接続する配管と、該配
管の端部は余剰乳の家畜飼料化システム用搬送車の注入
連結器と排出連結器と接続可能とされ、これらの設備と
前記搬送車の設備を含めて制御することができる余剰乳
の家畜飼料化システムにおける乳酸菌スターター工場の
設備。 - 【請求項9】 ポンプから載置された1以上のヨーグル
ト製造容器の注入連結器へ弁を介して接続された往路管
と、前記容器の排出連結器と接続された帰路と、該帰路
は前記ポンプの上流側に接続されて形成された循環配管
とが設備された余剰乳の家畜飼料化システムにおける乳
酸菌スターター工場の乳酸発酵設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000400248A JP2002191294A (ja) | 2000-12-28 | 2000-12-28 | 余剰乳の家畜飼料化システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000400248A JP2002191294A (ja) | 2000-12-28 | 2000-12-28 | 余剰乳の家畜飼料化システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002191294A true JP2002191294A (ja) | 2002-07-09 |
Family
ID=18864877
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000400248A Withdrawn JP2002191294A (ja) | 2000-12-28 | 2000-12-28 | 余剰乳の家畜飼料化システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002191294A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004049812A1 (ja) * | 2002-12-03 | 2004-06-17 | Meiji Dairies Corporation | 発酵乳の製造法及び発酵乳 |
JP2012521756A (ja) * | 2009-03-27 | 2012-09-20 | ジィーア ファーム テクノロジーズ インコーポレイテッド | 子牛等に給与するミルクを殺菌する装置及び方法 |
US9161552B2 (en) | 2004-06-14 | 2015-10-20 | Meiji Co., Ltd. | Process for producing fermented milk and fermented milk |
KR102407805B1 (ko) * | 2021-09-23 | 2022-06-10 | (주)셀텍월드 | 폐우유 처리장치 |
KR102473715B1 (ko) * | 2021-12-21 | 2022-12-05 | 영동양돈 영농조합법인 | 커피가 함유된 가축용 보조사료의 제조방법 |
-
2000
- 2000-12-28 JP JP2000400248A patent/JP2002191294A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2004049812A1 (ja) * | 2002-12-03 | 2004-06-17 | Meiji Dairies Corporation | 発酵乳の製造法及び発酵乳 |
US8236361B2 (en) | 2002-12-03 | 2012-08-07 | Meiji Co., Ltd | Method for producing fermented milk and fermented milk |
US9161552B2 (en) | 2004-06-14 | 2015-10-20 | Meiji Co., Ltd. | Process for producing fermented milk and fermented milk |
JP2012521756A (ja) * | 2009-03-27 | 2012-09-20 | ジィーア ファーム テクノロジーズ インコーポレイテッド | 子牛等に給与するミルクを殺菌する装置及び方法 |
JP2015180217A (ja) * | 2009-03-27 | 2015-10-15 | ジィーア ファーム テクノロジーズ インコーポレイテッド | 子牛等に給与するミルクを殺菌する装置及び方法 |
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