JP2002189519A - 追跡システム、及び、追跡方法 - Google Patents

追跡システム、及び、追跡方法

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JP2002189519A
JP2002189519A JP2000388290A JP2000388290A JP2002189519A JP 2002189519 A JP2002189519 A JP 2002189519A JP 2000388290 A JP2000388290 A JP 2000388290A JP 2000388290 A JP2000388290 A JP 2000388290A JP 2002189519 A JP2002189519 A JP 2002189519A
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Yuji Ota
裕二 太田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】観測周期よりも短い制御周期により追跡の精度
を高精度化すること。 【解決手段】自律運動標的3,42の第1時系列点上の
現実位置を離隔物体5,13,41で検出し、第1時系
列点上の現在位置から3回時間微分列を計算する。3回
時間微分列から第1時系列点に比べてより精細である第
2時系列点上で自律運動標的3,42の位置、速度、加
速度を物理的に推定し、その物理的推定に基づいて、離
隔物体5,13,41の位置を制御する。物理的推定に
続いて、数学的推定が付加される。数学的推定は、物理
的に推定することにより得られた位置、速度、加速度を
カルマンフィルタ31により更に推定することである。
過去の運動の動特性に基づいて、観測周期より短い制御
周期で高精細に追跡することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、追跡システム、及
び、追跡方法に関し、特に、追跡される側の自律的運動
物体と追跡する側の物体との間の相対的直線距離、相対
的回転距離のような相対的位置関係を制御する追跡シス
テム、及び、追跡方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車間距離一定制御のような線長制御の技
術が、高速道路又は一般道路上の2車体間のような2自
律走行体間の相対距離制御のために必要である。このよ
うな技術の開発のためには、目標物体の認識技術とビジ
ュアル系のサンプリングをサーボ系のサンプリングに合
わせることが重要である。現在知られているそのような
技術は、画像取得、目標物抽出のようなビジュアル系の
処理時間が30msecで最高速である。この速度に比
べて、雲台、その他の周辺機器の制御演算は30mse
cの30分の1の1msec以下の周期であることが求
められる。目標物体の位置情報が30msec毎にしか
更新されない技術状況では、その30msec毎に得ら
れる追尾用データをフィードバックに使用すれば、その
30msecの間は位置指令が更新されず、従って、そ
の追跡性能は成立しない。
【0003】現在は、現在位置の目標物体位置情報と1
サンプリング前の(30msec前の)目標物体情報に
基づいて直線補間の外挿によって制御演算周期毎に目標
物体の位置を計算して追跡する制御が行われている。こ
のような直線補間制御は、最も簡単な制御技術である
が、画像から目標物体を抽出する抽出誤差に対して過度
に反応する特性を有し、追跡精度の誤差が大きくなって
高精度追跡のためには不満足である。
【0004】観測周期よりも短い制御周期により制御さ
れる追跡の精度がより高精度化されることが求められ
る。特に、物理的推定がより適正化されて、観測周期よ
りも短い制御周期により制御される追跡の精度がより高
精度化され、且つ、滑らかな制御が可能であることが求
められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、観測
周期よりも短い制御周期により制御される追跡の精度が
より高精度化される追跡システム、及び、追跡方法を提
供することにある。本発明の他の課題は、物理的推定が
より適正化されて、観測周期よりも短い制御周期により
制御される追跡の精度がより高精度化される追跡システ
ム、及び、追跡方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】その課題を解決するため
の手段が、下記のように表現される。その表現中に現れ
る技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添
記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複
数・形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実
施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特
に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現さ
れている技術的事項に付せられている参照番号、参照記
号等に一致している。このような参照番号、参照記号
は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の
技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このよ
うな対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の
形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されるこ
とを意味しない。
【0007】本発明による追跡システムは、追跡対象物
体(3)の現実位置列を第1時刻列点で測定する測定器
(13)と、第1時系列点よりより高精細である第2時
系列点で追跡対象物体の物理的な動特性である第1精細
位置列(数列:x)を計算する計算機(28)と、第
1精細位置列(x)から現実位置列の測定誤差を除去
する数学的処理を実行して第2精細位置列(x )を
計算する計算機(31)と、第2精細位置列(x
に基づいて、第1時刻列点の間で追跡対象物体と測定器
(13)の間の相対的距離を高精細に制御する制御器
(34)とから構成されている。
【0008】時々刻々に加速度を変える自律運動物体
は、十分に高精細な時刻列点上の観測・検出データに基
づいて、その高精細度でフィードバック制御が行われる
ならば、十分な高精度でその自律運動物体を追跡するこ
とができるが、カメラの映像は情報量が多く時刻列点の
間隔を十分に小さくすることができない場合に、より高
精細な時刻列点上の制御を行うために、より高精細な時
刻列点上で推定的にデータを計算する必要がある。本発
明では、そのような推定的データが、加速度の変動(3
回時間微分に相当する加速度変動、2時刻点間の加速度
差分)に基づいて物理的に推定(計算)される。このよ
うな計算に基づく物理的推定値は、更に、カルマンフィ
ルタにより、自律運動物体の過去のデータに見られる動
特性が考慮されて測定誤差、測定時に入り込むノイズの
ような現実値と異なる数値上方を実質的に除去すること
ができるように、更に適正に数学的に再推定される。こ
のような再推定(物理的推定に基づく数学的推定)によ
り、自律的運動物体をより高精度に、且つ、滑らかに
(過度に反応することなく)追跡することができる。
【0009】式(2)で示されるその動特性は、現実位
置列に基づく速度列と、速度列に基づく加速度列と、加
速度列に基づく加速度変動列とから形成されている。第
1時系列点の隣り合う2点間の時間がTで表され、その
2点間がn分割され、kは0〜nの精細順序列数であ
り、ΔTはT/nで表されて、第1精細位置列は、位置
列(x)、速度列(x )、加速度列(x・・
から形成され、加速度変動列(u)に基づいて、次
式:
【0010】
【数4】 により規定される。この式は、後述される式(2)を展
開した展開式である。加速度変動分(u)により、高
精細に、且つ、過去の加速度変動の特性が反映されて、
より現実に忠実な追跡制御が実行される。数学的推定精
細位置列は、後述される式(7)で表される。
【0011】測定器(13)は固定点に配置され、又
は、運動物体(41)に固定されている。測定器(1
3)としてはカメラが好適であり、又は、測定器(1
3)としてはレーザー測距儀が好適である。現実位置列
は、カメラ(13)を2軸回転させる2軸の回転角度位
置により記述され得る。追跡対象物体は第1自律運動物
体(42)であり、測定器(13)は第1自律運動物体
(42)を追跡する第2自律運動物体(41)に搭載さ
れることがある。
【0012】この場合、現実位置列は、測定器(13)
を回転させる軸の回転角度位置と、第1自律運動物体
(42)と第2自律運動物体(41)との間の相対的距
離、又は、相対位置間の位置ベクトルで記述される。第
1自律運動物体(42)と第2自律運動物体(41)が
自動車であれば、両自動車間の車間距離が自動的に高精
細に制御される。
【0013】本発明による追跡方法は、自律運動標的
(3)の第1時系列点の現実位置列を自律運動標的から
離隔した離隔物体(2又は4)で測定すること、現実位
置列から、第1時系列点よりも高精細な第2時系列点の
物理的な高精細位置列(x)を計算すること、高精細
位置列(x)から高精細位置列(x)が含む測定誤
差を除去する数学的処理により推定高精細位置列(x
)を計算すること、推定高精細位置列(x )に基
づいて自律運動標的(3)と離隔物体(4)の間の距離
ベクトルを制御することとから構成されている。
【0014】
【発明の実施の形態】図に対応して、本発明による追跡
システムの実施の形態は、制御コントローラがビジュア
ルサーボとともに設けられている。その制御コントロー
ラ1は、図1に示されるように、ビジュアルサーボ2に
双方向に接続している。ビジュアルサーボ2は、雲台4
と、雲台4に支持されて旋回方向、俯仰方向に回転自在
であり目標物体(標的)3に向かう方向に光軸が制御さ
れる撮影機器5とを備えている。ビジュアルサーボ2
は、撮影機器5が取得する目標物体3の位置情報を画像
・サーボ位置情報6として制御コントローラ1に送信
し、制御コントローラ1は雲台4のサーボ制御に必要で
あるサーボコントロール信号7をビジュアルサーボ2に
送信する。
【0015】図2は、制御コントローラ1を詳細に示し
ている。制御コントローラ1は、制御演算を実行するD
SPボード8を備えている。制御コントローラ1は、C
PUボード9と、D/Aボード11と、画像キャプチャ
12とを更に備えている。CPUボード9は、I/Oコ
ントロールを実行する。画像キャプチャ12は、ビジュ
アルサーボ2に付属する撮影機器5のカメラ13が撮影
する画像14を取得する。
【0016】制御コントローラ1は、第1サーボドライ
バ15と第2サーボドライバ16とを更に備えている。
D/Aボード11は、第1サーボドライバ15と第2サ
ーボドライバ16に第1トルク指令17と第2トルク指
令18とをそれぞれに送信する。図1のサーボコントロ
ール信号7は、第1トルク指令17と第2トルク指令1
8とから形成されている。画像キャプチャ12は、図1
の画像・サーボ位置情報6をCPUボード9に送信す
る。
【0017】第1サーボドライバ15と第2サーボドラ
イバ16は、第1サーボモータ19と第2サーボモータ
21に接続している。制御コントローラ1は、更にエン
コーダカウンタ22を備えている。エンコーダカウンタ
22は、第1サーボモータ19が出力する第1回転角度
位置信号23と第2サーボモータ21が出力する第2回
転角度位置信号24を計数し、第1回転角度位置信号2
3を微分して第1モータ19の第1回転速度を計算し、
第2サーボモータ21の第2回転角度位置信号24を微
分して第2モータ21の第2回転速度を計算することが
できる。
【0018】第1サーボモータ19は雲台4の旋回方向
の回転を制御し、第2サーボモータ21は雲台4の俯仰
方向の回転を制御する。画像キャプチャ12は、PCI
バス25を介してCPUボード9に接続し、CPUボー
ド9はISAバス26を介してD/Aボード11とエン
コーダカウンタ22とに双方向に接続している。
【0019】図3は、制御コントローラ1とビジュアル
サーボ2の間で制御を実行する制御系27を示してい
る。制御系27は、ビジュアルサーボ2の雲台4とビジ
ュアルサーボ2の撮影機器5との間で主制御系を構成し
ている。目標物体3に対してカメラ13が取得する取得
画像12は、目標物体(標的)抽出画像処理28で画像
処理を受ける。画像処理後に、処理された画像に基づい
て、測定周期で得られる目標物体位置xが、撮影機器
5又は制御コントローラ1のCPUボード9から出力さ
れる。
【0020】目標物体位置x29は、30ミリ秒毎に
算出される30ms単位第1回転位置と30ms単位第
2回転位置であり、測定周期毎に測定値にリセットされ
る。測定値は、xで表され、抽出画像処理28により
測定周期毎に算出される。この算出は、座標系化された
画面の原点に対する画面上の標的点のX−Y座標と、第
1回転角度位置信号23の積分値と第2回転角度位置信
号24の積分値とに基づいて算出される。
【0021】制御系27は、カルマンフィルタ31を備
えている。カルマンフィルタ31は、目標物体位置x
(k=0)29に基づいて目標物体推定位置x を出
力する。文章中の右肩添字”∧”は、数式表現では真上
添字で表される。目標物体推定位置x は、第1位置
指令加減算器32に加算値として入力される。
【0022】第1サーボモータ19と第2サーボモータ
21が出力する第1回転角度位置信号23と第2回転角
度位置信号24(以下、R)は、それぞれに減算値と
して第1位置指令加減算器32に入力される。(x
−R)は、速度指令として第2位置指令加減算器33
に加算値として入力される。信号Rは、速度変換器3
0で速度信号Vに変換されて、第2位置指令加減算器
33に減算値として入力される。
【0023】第2位置指令加減算器33から出力される
速度制御信号VCは、トルク指令を発生させる制御ブ
ロック34に入力される。制御ブロック34は一般的な
比例制御を行うフィードフォアワード制御部35と、外
乱推定オブザーバ36とで構成されている。その比例制
御には、制御機構の質量のイナーシャJ、流体圧シリ
ンダの粘性抵抗D、モータ部分のクーロン摩擦TCe
が考慮され、ゲインG に加算され、又は、ゲインG
から減算される。
【0024】外乱推定オブザーバ36には、フィードフ
ォアワード制御部35が出力するトルク指令(Nm)3
7とモータ速度信号Vが入力される。外乱推定オブザ
ーバ36は、トルク指令(Nm)37とモータ速度信号
に基づいて外乱補正信号38を出力する。外乱補正
信号38は、減算値としてフィードフォアワード制御部
35の出力点に入力され、トルク指令37は補正された
状態でフィードフォアワード制御部35の出力点から出
力される。
【0025】2つのトルク指令37は、第1サーボドラ
イバ15と第2サーボドライバ16にそれぞれに独立に
入力され、第1サーボドライバ15と第2サーボドライ
バ16は2様の旋回制御信号を第1サーボモータ19と
第2サーボモータ21にそれぞれに独立に出力する。ト
ルク指令37は、1ミリ秒毎に算出される1ms単位第
1トルク指令と1ms単位第2トルク指令とから構成さ
れている。
【0026】第1回転角度位置信号23と第2回転角度
位置信号24は、1ミリ秒毎に第1サーボモータ19と
第2サーボモータ21から出力されていて、1ms単位
第1トルク指令は1ミリ秒毎に第1サーボドライバ15
に入力され、1ms単位第2トルク指令は1ミリ秒毎に
第2サーボドライバ16に入力される。
【0027】カルマンフィルタ31は、標的の動特性か
らその動きを予測するアルゴリズムを持つフィルタであ
り、30ミリ秒毎に画像キャプチャ12から渡される目
標物体位置x(k=0)29に基づいて、1ミリ秒毎
に現在の目標物体推定位置x を出力する。カルマン
フィルタ31は、観測周期30ミリ秒ごとに得られる画
像対応標的位置目標物体位置x29を制御周期1ミリ
秒毎の目標物体推定位置x に変換する。画像対応標
的位置目標物体位置x29は、30m秒間隔の第1時
系列点の観測位置データである。
【0028】次に、カルマンフィルタ31が持つ推定機
能が例示される。標的の位置はx(t)で表され、標的
の速度はx(t)で表され、標的の加速度はx
・・(t)で表される。右肩添字の”・”と”・・”
は、時間の1回微分と2回微分を示し、数式表現では真
上添字として表されている。標的位置yは、記述の通り
画像データから観測周期ΔV毎(30ms毎)に算出さ
れて得られている。観測周期ΔV毎に得られる標的位置
(k=0)から制御周期ΔT毎(1ms毎)の標的
の推定位置x 、推定速度x∧・ 、推定加速度x
∧・・ の数列を推定することが以下に考えられる。
【0029】時刻又は基準時刻からの経過時間は、制御
周期ΔTの整数倍のkΔTで表される。標的の位置x
(kΔT)、速度x(kΔT)、加速度x・・(kΔ
T)は、縦行列により次式で表される。
【数5】
【0030】ΔT秒の間の加速度が一定である近似によ
り、次の位置・速度・加速度数列が成立する。
【数6】 式(3)は、k=0又はk=nで、y=xであるこ
とを示している。ここで、nはΔV/ΔTであり、kは
0〜nである。kはn回目でリセットされ0に戻る。式
(3)のwは、測定位置誤差であり、uは時刻kΔ
Tから時刻(k+1)ΔTまでの標的の加速度変動であ
る。wとuとが白色雑音とみなされれば、
【数7】 で表される行列A,B,Cが用いられて、ΔT秒毎の目
標物体推定位置x は、次式で計算される。
【0031】
【数8】
【0032】式(7)と式(8−1,2,3)で、U
はuの分散、Wはwの分散、u はuの平均
値、w はwの平均値を示す。Pは、初期値P
又はPから漸化式である式(8−2)から順次に求め
られる。カルマンフィルタ31は、式(7)の変換を行
う機能を有するコンピュータである。1ms毎に、目標
物体推定位置x が式(8−1,2,3)によって数
列化され、式(7)の第2項の因数{y−(Cx
−w )}に基づいて、1ms毎に、測定誤差w
漸化的に除去する数学的フィルタリングが実行される。
この数学的フィルタリングは、物理的推定のxのより
現実的に高精度な数学的推定である。
【0033】このように推定的に得られる目標物体推定
位置x は、図3の第1位置指令加減算器32に入力
される。目標物体推定位置x と1ミリ秒毎のリアル
タイムの既述の回転位置信号Rとに基づく制御指令信
号のゲインGは、一般的な比例制御のイナーシャ
、粘性抵抗D、クーロン摩擦Tが考慮される補
正を受け、更に、外乱が考慮され、トルク指令信号に変
換されて制御ブロック34から出力され、第1サーボド
ライバ15と第2サーボドライバ16に入力される。
【0034】第1サーボモータ19と第2サーボモータ
21は、既述の差分信号(x −R)に基づいて、
第1サーボドライバ15と第2サーボドライバ16とに
より制御されて駆動し、1ミリ秒毎に、ビジュアルサー
ボ2の撮影機器5の基準光軸が標的に向かって修正さ
れ、撮影機器5はダイナミックに運動する標的を高精細
に追尾・追跡する。この高精細な追尾・追跡は、推定位
置に向かって1ms単位で制御され、過激な加速度制
御、過激な運動方向制御を受けず、その制御はより滑ら
かである。
【0035】このように小刻みに追跡して回転運動する
質量物体であるビジュアルサーボ2は、小さい運動幅で
小刻みに運動し、修正幅、修正中の速度、修正中の加速
度が小さいので、制御目標位置に対して高精度に且つ滑
らかに姿勢が制御され、ビジュアルサーボ2の運動部位
は、1ミリ秒毎の繰り返し制御により追跡物体に対して
静止するほどに高精度追跡状態になって安定している。
変動が起きた場合にも、従来との比較で、(1/30)
の何乗かの短い時間で速やかにその安定状態に戻ること
ができる。
【0036】標的を障害物等で観測できない状態になっ
た場合、標的観測位置を最終観測点に固定すれば、カル
マンフィルタ31の推定は標的が静止してしまったと見
なしてしまうので、カルマンフィルタ31のアルゴリズ
ムに代替されて他のアルゴリズムが用いられる。他のア
ルゴリズムとしては、例えば、観測された標的の過去の
位置情報(過去の位置、速度、加速度と運動軌跡)を数
十秒間保存し、その保存された位置の全点を通る補間公
式から外挿して標的の位置を推定するアルゴリズムが適
用され得る。
【0037】このようなアルゴリズムでは、推定位置に
大きなバラツキがある場合(後述される実施の形態の自
動車が高速道路上で蛇行したような場合)、記憶してい
る位置情報のうち標的の平均的運動とかけ離れた運動を
示す点(速度と加速度とにより判別される)を取り除い
た位置情報に基づいてその補間公式を計算する。
【0038】次に、計算の実証例が既述される。標的の
加速度が、次式で与えられる:
【数9】
【0039】式(9)と式(10)に、ビジュアルサー
ボ2からの目標物体位置y(m)が0.01秒毎に観
測誤差w”v”(m)を持つ観測が可能である条件が設
定される。カルマンフィルタにより推定した標的推定位
置(本発明)と直線補間の外挿により推定した標的推定
位置(公知技術)の比較が、図4に示されている。図4
は、横軸が秒数(5秒間)を示し、縦軸が標的位置を示
している。
【0040】図4(a)は、式(9)を実質的に連続的
である時間軸上で計算された標的位置を示し、図4
(c)は0.01秒毎に直線補間の外挿により推定した
標的位置を示し、図4(b)は0.01秒毎にカルマン
フィルタにより推定した標的位置を示している。カルマ
ンフィルタにより推定した標的位置は、標的の実際位置
に忠実に再現されている。直線補間の外挿により推定し
た標的位置は、観測点の実際の値に対してある幅で正負
に揺れ動いている。0.001秒間隔の時刻点列による
計算では、直線補間の標的位置は、更に大幅に揺れ動く
ことになる。
【0041】図5は、推定位置と実際位置の差を示して
いる。図5(a)は、カルマン推定値と実際値との差を
示し、図5(b)は、直線補間推定値と実際値との差を
示している。図6の表に示されるように、本発明による
差の絶対値の平均が0.4程度であることに対して、公
知技術による差の絶対値の平均は1.3程度である。公
知技術による瞬間的揺れ幅は、本発明による瞬間的揺れ
幅に対して非常に大きい。
【0042】図7は、本発明による追跡システムの実施
の他の形態を示している。本実施の形態は、図8に示さ
れる2台の自律走行車輌41,42の間の車間距離を主
制御対象にしている。図3のカメラ13に対応して、第
1カメラ13aと第2カメラ13bが用いられ、追尾す
る側の第1自律走行車輌41に2位置で搭載されてい
る。図3の画像キャプチャ12に対応して、第1画像キ
ャプチャ12aと第2画像キャプチャ12bが用いら
れ、第1自律走行車輌41に搭載されている。
【0043】図3の制御系27に対応して、第1制御系
27aと第2制御系27bが用いられ、第1自律走行車
輌41に搭載されている。第1制御系27aは図3のカ
ルマンフィルタ31に対応する第1カルマンフィルタ3
1aを備え、第2制御系27bは図3のカルマンフィル
タ31に対応する第2カルマンフィルタ31bを備えて
いる。
【0044】第1制御系27aは更に第1制御器43a
を備え、第2制御系27bは更に第2制御器43bを備
えている。第1制御器43aは、図3の速度変換器3
0、第1位置指令加減算器32、第2位置指令加減算器
33、制御ブロック34に対応する諸機器(図示され
ず)を備えている。第2制御器43bは、図3の速度変
換器30、第1位置指令加減算器32、第2位置指令加
減算器33、制御ブロック34に対応する諸機器(図示
されず)を備えている。
【0045】本実施の形態は、既述の実施の形態の制御
系が2つ存在し、その制御系の一つは、第1自律走行車
輌41の車間距離を第1カルマンフィルタ31aを用い
て制御し、その制御系の他の一つは、第1自律走行車輌
41の方位を第2カルマンフィルタ31bを用いて制御
する。車間距離制御の制御対象は第1自律走行車輌41
の駆動装置44であり、方位制御の制御対象は第1自律
走行車輌41の操舵装置45である。
【0046】方位、車間距離の推定値は、式(7)のx
がそのままに用いられる。第1自律走行車輌41駆
動装置44が電気モータであり、第1自律走行車輌41
の操舵装置が電気モータ式ハンドリング装置であれば、
図3の第1サーボドライバ15と第2サーボドライバ1
6は、図7の駆動装置44と操舵装置45にそのまま対
応する。車間距離は、2台のカメラの画面上の2座標系
上の2標的画像座標に基づいて、零差フィルタ法により
算出される。
【0047】図3の第1位置指令加減算器32に対応し
て、第1制御系27aに第1制御系側第1位置指令加減
算器32aが設けられている。図3の第1位置指令加減
算器32に対応して、第2制御系27bに第2制御系側
第1位置指令加減算器32bが設けられている。第1制
御系側第1位置指令加減算器32aには、図3の第2回
転角度位置信号23(R)に代替されて車間距離指令
45が入力される。第2制御系側第1位置指令加減算器
32bには、図3の第2回転角度位置信号24(R
に同等である操舵装置45のエンコーダの出力信号が入
力される。
【0048】既述の実施の形態と全く同じに、第1自律
走行車輌41と第2自律走行車輌42の相対的関係であ
る車間距離と方位とが、第1カルマンフィルタ31aと
第2カルマンフィルタ31bにより推定される推定車間
距離と推定方位に基づいて高精細に制御される。車間距
離制御は、駆動装置のモータの回転速度制御を伴うこと
は有意義である。実際の車間距離と指令される車間距離
との差分がより大きい場合には回転速度がより速く、そ
の差分がより小さい場合には回転速度がより遅い傾向を
持つ速度制御は、公知技術に従って実行され得る。
【0049】第2自律走行車輌42を見失った場合に
は、第1自律走行車輌41は既述の補間公式に従って第
2自律走行車輌42の推定現在方位と推定車間距離に基
づいて第2自律走行車輌42の再発見を試みる。
【0050】
【発明の効果】本発明による追跡システム、及び、追跡
方法は、観測周期よりも短い制御周期で、追跡対象物体
の過去の動特性が反映される高精細な追跡制御が可能で
ある。物理的推定に更に数学的推定が加味され、結果的
に究極的には、連続時間上の制御に近づく超高精細な追
跡が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による追跡システムの実施の形
態を示すシステムブロック図である。
【図2】図2は、制御系を示す回路ブロック図である。
【図3】図3は、制御系を更に詳細に示す回路ブロック
図である。
【図4】図4は、制御性能のデータを示す関数図であ
る。
【図5】図5は、制御性能の他のデータを示す関数図で
ある。
【図6】図6は、平均値比較を示す表である。
【図7】図7は、本発明による追跡システムの実施の形
態を示す回路ブロック図である。
【図8】図8は、制御対象を示す平面図である。
【符号の説明】
3,42…追跡対象物体(自律運動標的、自律運動物
体) 5,13,41…離隔物体 13…カメラ 31…カルマンフィルタ 35,43a,43b…制御器 41…第2自律運動物体(実施の形態では、第1自律運
動物体) 42…第1自律運動物体(実施の形態では、第2自律運
動物体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 6/00 B62D 6/00 F02D 29/02 301 F02D 29/02 301D // B62D 113:00 B62D 113:00 137:00 137:00 Fターム(参考) 3D020 BA20 BB01 BC03 BD03 BE03 3D032 CC20 DA04 DA77 DC38 DD02 EB04 EC34 GG01 3D044 AA25 AA45 AB01 AC59 AE03 3G093 AA01 BA04 BA27 CB01 DB16 EC01 FA01 5H301 AA01 AA10 BB20 CC06 CC08 GG09 GG14 GG19 QQ08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】追跡対象物体の現実位置列を第1時刻列点
    で測定する測定器と、 前記第1時系列点よりより高精細である第2時系列点で
    前記追跡対象物体の物理的な動特性である第1精細位置
    列を計算する計算機と、 前記第1精細位置列から前記現実位置列の測定誤差を除
    去する数学的処理を実行して第2精細位置列を計算する
    計算機と、 前記第2精細位置列に基づいて、前記第1時刻列点の間
    で前記追跡対象物体と前記測定器の間の相対的距離を高
    精細に制御する制御器とを含む追跡システム。
  2. 【請求項2】前記動特性は、前記現実位置列に基づく速
    度列と、前記速度列に基づく加速度列と、前記加速度列
    に基づく加速度変動列とから形成されている請求項1の
    追跡システム。
  3. 【請求項3】前記第1時系列点の隣り合う2点間の時間
    がTで表され、前記2点間がn分割され、kは0〜nの
    精細順序列数であり、ΔTはT/nで表されて、 前記第1精細位置列は、位置列x、速度列x 、加
    速度列x・・ から形成され、前記加速度変動列u
    基づいて、次式: 【数1】 により規定される請求項2の追跡システム。
  4. 【請求項4】前記第2精細位置列は、次式: 【数2】 で表され、 前記式中、AとBとCとは、次式: 【数3】 で定義されている請求項3の追跡システム。
  5. 【請求項5】前記測定器は固定点に配置されている請求
    項1〜4から選択される1請求項の追跡システム。
  6. 【請求項6】前記測定器はカメラであり、 前記現実位置列は、前記カメラを2軸回転させる2軸の
    回転角度位置により記述される請求項5の追跡システ
    ム。
  7. 【請求項7】前記追跡対象物体は第1自律運動物体であ
    り、 前記測定器は前記第1自律運動物体を追跡する第2自律
    運動物体に搭載されている請求項1〜4から選択される
    1請求項の追跡システム。
  8. 【請求項8】前記現実位置列は、前記測定器を回転させ
    る軸の回転角度位置と、前記第1自律運動物体と前記第
    2自律運動物体との間の相対的距離とで記述される請求
    項7の追跡システム。
  9. 【請求項9】前記第1自律運動物体と前記第2自律運動
    物体は自動車である請求項8の追跡システム。
  10. 【請求項10】自律運動標的の第1時系列点の現実位置
    列を前記自律運動標的から離隔した離隔物体で測定する
    こと、 前記現実位置列から、前記第1時系列点よりも高精細な
    物理的な第2時系列点の高精細位置列を計算すること、 前記高精細位置列から前記高精細位置列が含む測定誤差
    を除去する数学的処理により推定高精細位置列を計算す
    ること、 前記推定高精細位置列に基づいて前記自律運動標的と前
    記離隔物体の間の距離ベクトルを制御することとを含む
    追跡方法。
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