JP2002188547A - シールチューブの取付構造及び取付方法 - Google Patents

シールチューブの取付構造及び取付方法

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JP2002188547A
JP2002188547A JP2000387365A JP2000387365A JP2002188547A JP 2002188547 A JP2002188547 A JP 2002188547A JP 2000387365 A JP2000387365 A JP 2000387365A JP 2000387365 A JP2000387365 A JP 2000387365A JP 2002188547 A JP2002188547 A JP 2002188547A
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Japan
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seal tube
cylinder head
fuel injection
tube
seat surface
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JP2000387365A
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English (en)
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Minoru Ichihara
実 市原
Motoi Kawashima
基 川嶋
Manabu Enari
学 江成
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス及び冷却水に対するシール性が良好で、
シリンダヘッドへの装着時における高応力及びこれに伴
う亀裂の発生が防止され、さらにはシリンダヘッドから
取り外し後の再利用を可能としてメインテナンス性が向
上されたシールチューブの取付構造及び取付方法を提供
する。 【解決手段】 シリンダヘッドの燃料噴射装置取付穴に
燃料噴射装置が組み込まれた薄肉円筒状のシールチュー
ブを嵌着するにあたり、前記シールチューブの先端側部
位の外周にねじ部を形成してシリンダヘッドのねじ穴に
螺合し、シリンダヘッドのシート面とシールチューブの
シート面との間にガスケットを挟着し、シールチューブ
の上部の溝に締付け工具に形成された凸部を掛け、該締
付け工具を回転させて前記シリンダヘッドのねじ穴に前
記シールチューブのねじ部を螺合するとともに前記2つ
のシート面の間に前記ガスケットを圧着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてユニット
インジェクタ取付け用シールチューブに適用され、シリ
ンダヘッドの燃料噴射装置取付穴に、内周側に前記ユニ
ットインジェクタ、燃料噴射弁等の燃料噴射装置が組み
込まれる薄肉円筒状のシールチューブを嵌着し、該シー
ルチューブにより燃料噴射装置と燃焼室側及び前記シリ
ンダヘッドの水室側とをシールするように構成されたシ
ールチューブの取付構造及び取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】デイーゼル機関においては、高圧噴射に
よる高出力化、排ガス浄化のための有効な手段として、
近年、ユニットインジェクタが多く用いられてきてい
る。図3は、かかるユニットインジェクタのシリンダヘ
ッド(シリンダカバー)への取付構造の従来技術を示
す、該ユニットインジェクタ先端部近傍のシリンダ中心
線に沿う要部断面図である。
【0003】図において、100はシリンダヘッド3の
燃料噴射装置取付穴03に後述する銅チューブ01を介
して取り付けられたユニットインジェクタで、次のよう
に構成されている。4は燃料噴射ノズルで、先端部に穿
孔された複数の噴孔5から燃料を燃焼室101内に噴射
するようになっている。7は前記燃料噴射ノズル4内に
往復摺動自在に嵌合された針弁、8は該針弁7をばね受
11を介して、前記燃料噴射ノズル4のシート部に閉弁
側に押圧するように付勢された針弁ばね、9は該針弁ば
ね8を内部に収納するスプリングケース、10は該スプ
リングケース9と前記燃料噴射ノズル4との間に介装さ
れたスペーサである。前記燃料噴射ノズル4及びスペー
サ10は、ノズルナット010により前記スプリングケ
ース9に締め付けられて一体化されている。14は前記
ノズルナット010の下面と後述する銅チューブ01の
肩部との間に挟持されてガスシールを行うガスケットで
ある。
【0004】15は前記該スプリングケース9、スペー
サ10、及び燃料噴射ノズル4に穿孔された燃料通路
で、該ユニットインジェクタ100の噴射ポンプ(図示
省略)の燃料出口から吐出された高圧燃料が該燃料通路
15を通って前記燃料噴射ノズル4内に形成された油溜
り04に送られ、該油溜り04内の圧力が前記針弁ばね
8の弾力に打ち勝つと、前記針弁7が開弁して該油溜り
04内の燃料が前記噴孔5から燃焼室101内に噴射さ
れるようになっている。
【0005】次に、01は前記ユニットインジェクタ1
00が内部に組み込まれる薄肉円筒状の銅チューブで、
該銅チューブ01によりユニットインジェクタ100と
燃焼室101側及び前記シリンダヘッド3の水室13側
とをシールするようになっている。前記銅チューブ01
は、純銅材を深絞り加工成形又は総削り加工成形により
製作され、後述する締付け手段により前記シリンダヘッ
ド3の燃料噴射装置取付穴03内に固着されている。即
ち該銅チューブ01は後述する取付手段により、その先
端嵌合部01aを前記燃料噴射装置取付穴03の下部穴
3a内にガスシールを施して嵌着されるとともに、その
肩部1fのシート面1eを前記シリンダヘッド3のシー
ト面3bに圧接されている。
【0006】図4は前記銅チューブ01をシリンダヘッ
ド3の燃料噴射装置取付穴03内への取付要領を示す説
明図である。図において、前記銅チューブ01を取り付
けるにあたっては、Оリング12をシリンダヘッド3の
燃料噴射装置取付穴03に挿入した後、該燃料噴射装置
取付穴03の下部穴3aに接着剤(液体パッキン)34
を塗布する。次いで、前記銅チューブ01を燃料噴射装
置取付穴03内に挿入し、前記銅チューブ01の先端嵌
合部01aの外周面1dと前記下部穴3aとを前記接着
剤34により接着させる。次いで押しボルト33をシリ
ンダヘッド3に締め込むことにより押え治具32の先端
面にて前記銅チューブ01の肩部1fを押圧し、該肩部
1fのシート面1eを前記シリンダヘッド3のシート面
3bに圧接させる。次いで、押えねじ30を前記押え治
具32のねじ穴30aにねじ込み、拡管治具31の先端
部31aにて前記銅チューブ01の先端嵌合部01aの
内周部から拡管し、該先端嵌合部01aの外周面1dと
シリンダヘッド3の前記下部穴3aとを密着させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ユニットインジェクタ
100を装備した内燃機関(以下エンジンという)にお
いては、該ユニットインジェクタ100を取り付けるた
めの燃料噴射装置取付穴03の内径を通常の燃料噴射弁
の内径よりも大きく形成する必要がある。従って前記ユ
ニットインジェクタ100を内蔵している前記銅チュー
ブ01の該シリンダヘッド3内における設置スペースも
極力小さくすることが要求され、また前記ユニットイン
ジェクタ100は高温になることから、これを水室13
内の冷却水で効果的に冷却するため、該ユニットインジ
ェクタ100が内部に組み込まれる前記銅チューブ01
は薄肉に形成されている。
【0008】しかしながら、前記薄肉純銅製の銅チュー
ブ01は前記先端嵌合部01aにおける拡管代の許容幅
が狭いため、拡管代が該許容幅を逸脱してガス及び冷却
水のシール性が低下しガス漏れや水漏れが発生し易い。
また、前記拡管作業時において、前記拡管代が過大とな
って前記銅チューブ01あるいはシリンダヘッド3の燃
料噴射装置取付穴03の内周面が高応力となり亀裂が発
生し易い。さらに、前記銅チューブ01は薄肉で先端嵌
合部01aを接着剤34を用い、該シリンダヘッド3の
燃料噴射装置取付穴03の内周面にかしめにより固着し
ているため、オーバーホール時等に一旦取り外すと再利
用できず、メインテナンス性に課題がある。
【0009】本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、
ガス及び冷却水に対するシール性が良好で、シリンダヘ
ッドへの装着時における高応力及びこれに伴う亀裂の発
生が防止され、さらにはシリンダヘッドから取り外し後
の再利用を可能としてメインテナンス性が向上されたシ
ールチューブの取付構造及び取付方法を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、請求項1記載の発明として、シリンダヘッ
ドの燃料噴射装置取付穴に、内周側にユニットインジェ
クタ、燃料噴射弁等の燃料噴射装置が組み込まれる薄肉
円筒状のシールチューブを嵌着し、該シールチューブに
より燃料噴射装置と燃焼室側及び前記シリンダヘッドの
水室側とをシールするように構成されたシールチューブ
の取付構造において、前記シールチューブの先端側部位
の外周にねじ部を形成して、前記シリンダヘッドの燃料
噴射装置取付穴の前記燃焼室側部位に形成されたねじ穴
に螺合し、前記シリンダヘッドの前記ねじ穴よりも前記
水室寄りの部位にシート面を形成するとともに前記シー
ルチューブにシート面を形成し、前記シリンダヘッドの
シート面と前記シールチューブのシート面との間にガス
ケットを挟着してなることを特徴とするシールチューブ
の取付構造を提案する。
【0011】請求項2ないし3記載の発明は、前記シー
ルチューブの具体的構成に係り、請求項2の発明は請求
項1において、前記シールチューブは、精密鋳造により
製作された鋼材からなることを特徴とする。請求項2に
おいて、好ましくは請求項3のように、前記シールチュ
ーブは、前記シリンダヘッドの水室とのシール用のOリ
ングが内接される外周面、前記シート面及び前記ねじ部
を機械加工により形成し、他の表面は前記精密鋳造によ
る素材面とする。
【0012】請求項4記載の発明は請求項1において、
前記ガスケットは、鉄系材料の表面に銅メッキを施して
なることを特徴とする。
【0013】請求項5記載の発明は、前記シールチュー
ブのシリンダヘッドへの取付方法に係り、シリンダヘッ
ドの燃料噴射装置取付穴に、内周側にユニットインジェ
クタ、燃料噴射弁等の燃料噴射装置が組み込まれて燃料
噴射装置と燃焼室側及び前記シリンダヘッドの水室側と
をシールする薄肉円筒状のシールチューブを嵌着するシ
ールチューブの取付方法において、前記シールチューブ
の先端側部位の外周にねじ部を形成するとともに前記シ
リンダヘッドの燃料噴射装置取付穴の前記燃焼室側部位
にねじ穴を形成し、さらに前記シリンダヘッドの前記ね
じ穴よりも前記水室寄りの部位にシート面を形成すると
ともに前記シールチューブにシート面を形成し、前記シ
リンダヘッドのシート面と前記シールチューブのシート
面との間にガスケットを挟着し、前記シールチューブの
上部の円周方向複数箇所に溝を形成して、締付け工具に
形成された凸部を前記溝に掛け、該締付け工具を回転さ
せて前記シリンダヘッドのねじ穴に前記シールチューブ
のねじ部を螺合するとともに前記2つのシート面の間に
前記ガスケットを圧着することを特徴とする。
【0014】かかる発明によれば、シールチューブの先
端側部位の外周にねじ部を形成して、シリンダヘッドの
燃料噴射装置取付穴の燃焼室側部位に形成されたねじ穴
に螺合することによりシールチューブをシリンダヘッド
に固定したので、該シールチューブは塑性変形を生じる
ことなく強固にシリンダヘッドに固定される。従って、
該シールチューブとシリンダヘッド側との結合部におけ
るガス及び冷却水のシール性が向上し、ガス漏れや水漏
れの発生が防止される。
【0015】また、前記シールチューブの先端側部位の
ねじ部をシリンダヘッドのねじ穴に螺合しているため、
該シールチューブとシリンダヘッド側との結合部に高応
力を生じることがなく、これによる亀裂の発生が防止さ
れる。また、前記のように、シールチューブの先端側部
位のねじ部をシリンダヘッドのねじ穴に螺合した構造で
あるため、オーバーホール時等にシールチューブを取り
外しても容易に再利用できる。これにより、メインテナ
ンス性が向上する。
【0016】また、請求項2記載の発明によれば、前記
シールチューブは精密鋳造により製作された鋼材により
構成されているので、従来の銅チューブと同等の薄肉の
ものを高精度で製作でき、かつ請求項3のように、前記
シリンダヘッドの水室とのシール用のOリングが内接さ
れる外周面、前記ガスケットとのシート面及び前記ねじ
部を機械加工するのみで、他の表面は前記精密鋳造によ
る素材面とすることが可能となるので、従来のものに比
べて加工工数が低減される。
【0017】さらに、請求項4記載の発明によれば、シ
リンダヘッドのシート面と前記シールチューブのシート
面との間に、鉄系材料の表面に銅メッキを施して構成さ
れたガスケットを挟着しているので、シールチューブ側
から大きな締付け力が作用しても、へたり等の塑性変形
の発生が無く、高いシール性を保持できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特
に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0019】図1は本発明の実施例に係るユニットイン
ジェクタ及びシールチューブのシリンダヘッドへの取付
構造を示す該ユニットインジェクタ先端部近傍のシリン
ダ中心線に沿う要部断面図、図2は前記シールチューブ
の取付方法の説明図でシリンダ中心線に沿う要部断面図
である。
【0020】図1において、100はシリンダヘッド3
の燃焼面3cに開口する燃料噴射装置取付穴03に後述
するシールチューブ1を介して取り付けられたユニット
インジェクタで、次のように構成されている。4は燃料
噴射ノズルで、先端部に穿孔された複数の噴孔5から燃
料を燃焼室101内に噴射するようになっている。7は
前記燃料噴射ノズル4内に往復摺動自在に嵌合された針
弁、8は該針弁7をばね受11を介して、前記燃料噴射
ノズル4のシート部に閉弁側に押圧するように付勢され
た針弁ばねである。9は該針弁ばね8を内部に収納する
スプリングケース、10は該スプリングケース9と前記
燃料噴射ノズル4との間に介装されたスペーサである。
前記燃料噴射ノズル4及びスペーサ10は、ノズルナッ
ト010により前記スプリングケース9に締め付けられ
て一体化されている。14は前記ノズルナット010の
下面と後述するシールチューブ1の肩部1f上面との間
に挟持されてガスシールを行うガスケットである。
【0021】15は前記該スプリングケース9、スペー
サ10、及び燃料噴射ノズル4に穿孔された燃料通路
で、該ユニットインジェクタ100の噴射ポンプ(図示
省略)の燃料出口から吐出された高圧燃料が該燃料通路
15を通って前記燃料噴射ノズル4内に形成された油溜
り04に送られ、該油溜り04内の圧力が前記針弁ばね
8の弾力に打ち勝つと、前記針弁7が開弁して該油溜り
04内の燃料が前記噴孔5から燃焼室101内に噴射さ
れるようになっている。以上に示したユニットインジェ
クタ100の構成は、図3における従来技術と同様であ
る。本発明においては、前記シールチューブ1及びその
取付手段を改良している。
【0022】即ち図1において、1は前記ユニットイン
ジェクタ100が内部に組み込まれる薄肉円筒状のシー
ルチューブで、該シールチューブ1によりユニットイン
ジェクタ100と燃焼室101側及び前記シリンダヘッ
ドの水室13側とをシールするようになっている。該シ
ールチューブ1の先端嵌合部1bの内周面1cは前記燃
料噴射ノズル4の外周面と間隙を形成することなくかつ
締り嵌めとならない範囲にて嵌合されている。また、前
記シールチューブ1は、精密鋳造により製作されたステ
ンレス鋼材(他の鋼材でもよい)からなり、先端嵌合部
1bの外周にねじ部2が形成されて前記シリンダヘッド
3の燃料噴射装置取付穴03の前記燃焼面3cに開口す
る部位に形成されたねじに螺合している。
【0023】6は前記シールチューブ1の肩部1fとシ
リンダヘッド3との間に介装されたガスケットで、前記
肩部1f下面側のシート面1aとシリンダヘッド3のシ
ート面3cとの間に、後述する締付け手段により挟着さ
れている。前記ガスケット6は鋼材等の鉄系材料の表面
に銅メッキを施して構成され、大きな締付け力に対して
もへたり等の塑性変形を起こさないようにしている。ま
た、前記シールチューブ1は、前記シリンダヘッド3の
水室13とのシール用のOリング12(図2参照)が内
接される外周面1g、前記ガスケット6とのシート面1
a及び前記ねじ部2を機械加工により形成し、他の表面
は前記精密鋳造による素材面に構成し、少ない加工工数
で製作可能としている。
【0024】図2は前記シールチューブ1をシリンダヘ
ッド3に取り付ける際の取付要領を示す説明図である。
図において、前記シールチューブ1を前記シリンダヘッ
ド3の燃料噴射装置取付穴03内に取り付けるにあたっ
ては、前記Оリング12を前記燃料噴射装置取付穴03
に挿入した後、前記シリンダヘッド3のシート面3b上
に前記ガスケット6を組み込む。
【0025】次いで、前記シールチューブ1を前記燃料
噴射装置取付穴03内に挿入し、次のようにして該シー
ルチューブ1を締め付ける。即ち、20は締付具で、下
方の軸部23が前記シールチューブ1の先端嵌合部1b
の内周面1cに嵌合され、中間部につば部21が形成さ
れている。また、該つば部21の外周には、図2(B)
に示すように、円周方向等間隔に凸部22が形成され、
前記シールチューブ1の内面には該凸部22が係合され
る溝01eが形成されている。
【0026】しかして、前記シールチューブ1の挿入
後、前記のように構成された締付具20の凸部22をシ
ールチューブ1の溝01eに係合して該締付具20を回
転させ、前記シールチューブ1のねじ部2をシリンダヘ
ッド3の燃料噴射装置取付穴03のねじ部に所定の締付
けトルクで以ってねじ込む。かかるシールチューブ1の
締付け、固定がなされた後は前記締付具20を上方のイ
ンジェタ取付空間16内に上げて、前記凸部22と溝0
1eとの係合を外す。以上の動作により、シールチュー
ブ1はシリンダヘッド3の燃料噴射装置取付穴03に強
固に固定される。
【0027】かかる実施例によれば、シールチューブ1
の先端嵌合部1b(先端側部位)の外周にねじ部2を形
成して、前記シリンダヘッド3の燃料噴射装置取付穴0
3の燃焼室101側部位に形成されたねじ穴に螺合する
ことによりシールチューブ1をシリンダヘッド3に固定
したので、該シールチューブ1は塑性変形を生じること
なく強固にシリンダヘッド3に固定される。従って、該
シールチューブ1とシリンダヘッド側との結合部におけ
るガス及び冷却水のシール性が向上し、ガス漏れや水漏
れの発生が防止される。
【0028】また、シールチューブ1の先端嵌合部1b
(先端側部位)のねじ部2をシリンダヘッド3のねじ穴
に螺合しているため、シールチューブ1とシリンダヘッ
ド3側との結合部に高応力を生じることがなく、これに
よる亀裂の発生が防止される。また、前記のように、シ
ールチューブ1の先端嵌合部1b(先端側部位)のねじ
部2をシリンダヘッド3のねじ穴に螺合しているため、
オーバーホール時等にシールチューブ1を取り外しても
容易に再利用できる。これにより、メインテナンス性が
向上する。
【0029】また、前記シールチューブ1は精密鋳造に
より製作された鋼材により構成されているので、従来の
銅チューブと同等の薄肉のものを高精度で製作でき、か
つ前記シリンダヘッド3の水室13とのシール用のOリ
ング12が内接される外周面1g、前記ガスケット6と
のシート面1a及び前記ねじ部2を機械加工するのみ
で、他の表面は前記精密鋳造による素材面とすることが
可能となるので、従来のものに比べて加工工数が低減さ
れる。
【0030】さらに、シリンダヘッド3のシート面3b
と前記シールチューブ1のシート面1aとの間に、鉄系
材料の表面に銅メッキを施して構成されたガスケット6
を挟着しているので、シールチューブ1側から大きな締
付け力が作用しても、ガスケット6にへたり等の塑性変
形の発生が無く、高いシール性を保持できる。
【0031】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、シー
ルチューブのシリンダヘッドへの取付構造を、該シール
チューブの先端側部位のねじ部をシリンダヘッドのねじ
穴に螺合するように構成したので、該シールチューブは
塑性変形を生じることなく強固にシリンダヘッドに固定
される。従って、該シールチューブとシリンダヘッド側
との結合部におけるガス及び冷却水のシール性が向上
し、ガス漏れや水漏れの発生を防止できる。
【0032】また、前記のように、シールチューブの先
端側部位のねじ部をシリンダヘッドのねじ穴に螺合して
いるため、該シールチューブとシリンダヘッド側との結
合部に高応力を生じることがなく、該これによる高応力
による亀裂の発生を防止できる。また、前記のように、
シールチューブの先端側部位のねじ部をシリンダヘッド
のねじ穴に螺合した構造であるため、オーバーホール時
等にシールチューブを取り外しても容易に再利用でき、
メインテナンス性が向上する。
【0033】また、請求項2のように構成すれば、前記
シールチューブは精密鋳造により製作された鋼材により
構成されているので、従来の銅チューブと同等の薄肉の
ものを高精度で製作でき、かつ請求項3のように、前記
シリンダヘッドの水室とのシール用のOリングが内接さ
れる外周面、前記ガスケットとのシート面及び前記ねじ
部を機械加工するのみで、他の表面は前記精密鋳造によ
る素材面とすることが可能となるので、従来のものに比
べて加工工数が低減される。
【0034】さらに、請求項4のように構成すれば、シ
リンダヘッドのシート面とシールチューブのシート面と
の間に、鉄系材料の表面に銅メッキを施して構成された
ガスケットを挟着しているので、シールチューブ側から
大きな締付け力が作用しても、ガスケットにへたり等の
塑性変形の発生が無く、高いシール性を保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るユニットインジェクタ
及びシールチューブのシリンダヘッドへの取付構造を示
す該ユニットインジェクタ先端部近傍のシリンダ中心線
に沿う要部断面図である。
【図2】 前記シールチューブの取付方法の説明図で、
(A)はシリンダ中心線に沿う要部断面図、(B)は
(A)のA−A矢視図である。
【図3】 従来技術を示す図1対応図である。
【図4】 従来技術を示す図2対応図である。
【符号の説明】
1 シールチューブ 1a シート面 1b 先端嵌合部 1f 肩部 1g 外周面 01e 溝 2 ねじ部 3 シリンダヘッド 03 燃料噴射装置取付穴 3a 下部穴 3b シート面 3c 燃焼面 4 燃料噴射ノズル 6 ガスケット 7 針弁 12 Oリング 13 水室 14 ガスケット 20 締付具 21 つば部 22 凸部 100 ユニットインジェクタ 101 燃焼室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 61/16 F02M 61/16 J K M P Q (72)発明者 江成 学 神奈川県相模原市田名3000番地 エム・エ イチ・アイさがみハイテック株式会社内 Fターム(参考) 3G024 AA04 CA05 DA02 FA01 FA08 FA14 GA16 GA25 GA40 HA02 3G066 AA07 AB02 AD12 BA46 BA56 CC01 CC03 CD04 CD10 CD23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドの燃料噴射装置取付穴
    に、内周側にユニットインジェクタ、燃料噴射弁等の燃
    料噴射装置が組み込まれる薄肉円筒状のシールチューブ
    を嵌着し、該シールチューブにより燃料噴射装置と燃焼
    室側及び前記シリンダヘッドの水室側とをシールするよ
    うに構成されたシールチューブの取付構造において、前
    記シールチューブの先端側部位の外周にねじ部を形成し
    て、前記シリンダヘッドの燃料噴射装置取付穴の前記燃
    焼室側部位に形成されたねじ穴に螺合し、前記シリンダ
    ヘッドの前記ねじ穴よりも前記水室寄りの部位にシート
    面を形成するとともに前記シールチューブにシート面を
    形成し、前記シリンダヘッドのシート面と前記シールチ
    ューブのシート面との間にガスケットを挟着してなるこ
    とを特徴とするシールチューブの取付構造。
  2. 【請求項2】 前記シールチューブは、精密鋳造により
    製作された鋼材からなることを特徴とする請求項1記載
    のシールチューブの取付構造。
  3. 【請求項3】 前記シールチューブは、前記シリンダヘ
    ッドの水室とのシール用のOリングが内接される外周
    面、前記シート面及び前記ねじ部を機械加工により形成
    し、他の表面は前記精密鋳造による素材面としたことを
    特徴とする請求項2記載のシールチューブの取付構造。
  4. 【請求項4】 前記ガスケットは、鉄系材料の表面に銅
    メッキを施してなることを特徴とする請求項1記載のシ
    ールチューブの取付構造。
  5. 【請求項5】 シリンダヘッドの燃料噴射装置取付穴
    に、内周側にユニットインジェクタ、燃料噴射弁等の燃
    料噴射装置が組み込まれて燃料噴射装置と燃焼室側及び
    前記シリンダヘッドの水室側とをシールする薄肉円筒状
    のシールチューブを嵌着するシールチューブの取付方法
    において、前記シールチューブの先端側部位の外周にね
    じ部を形成するとともに前記シリンダヘッドの燃料噴射
    装置取付穴の前記燃焼室側部位にねじ穴を形成し、さら
    に前記シリンダヘッドの前記ねじ穴よりも前記水室寄り
    の部位にシート面を形成するとともに前記シールチュー
    ブにシート面を形成し、前記シリンダヘッドのシート面
    と前記シールチューブのシート面との間にガスケットを
    挟着し、前記シールチューブの上部の円周方向複数箇所
    に溝を形成して、締付け工具に形成された凸部を前記溝
    に掛け、該締付け工具を回転させて前記シリンダヘッド
    のねじ穴に前記シールチューブのねじ部を螺合するとと
    もに前記2つのシート面の間に前記ガスケットを圧着す
    ることを特徴とするシールチューブの取付方法。
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