JP2002188248A - スレート屋根の補修方法 - Google Patents

スレート屋根の補修方法

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JP2002188248A
JP2002188248A JP2000388105A JP2000388105A JP2002188248A JP 2002188248 A JP2002188248 A JP 2002188248A JP 2000388105 A JP2000388105 A JP 2000388105A JP 2000388105 A JP2000388105 A JP 2000388105A JP 2002188248 A JP2002188248 A JP 2002188248A
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slate
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slate roof
repairing
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Hiroshi Oka
廣志 岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波形スレート屋根を補修や張り替えする場
合、アスベストによる環境汚染、処理コストなどの問題
や、解体作業中の操業・使用の中断などの問題が伴う。 【解決手段】 波形スレート屋根の各波形スレートを屋
根面に補強ボルトで固定した後、コーキング処理、下地
調整材及び屋根用塗料の塗装を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、既存の波形スレート屋
根を解体することなく補修する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鉄骨造建築におけるスレート屋根におい
ては、約15年以上の年月を経過した場合、そのほとん
どが雨水との摩擦によるスレート厚の減少で耐水性能・
耐衝撃(地震や台風など)性能の劣化を来している。こ
のため、従来では損傷したり劣化した波形スレートを部
分的若しくは全面的に取り替える工事を行う必要があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、補修や
スレートの張り替えを行うにも、スレート屋根の場合は
一般的に雨をしのぐような下地が無く、C型鋼のモヤが
存在するのみで、施工途中での降雨・降雪等の気象条件
による問題や、解体作業中のフックボルト(スレートを
モヤに固定するためのL型のボルト)の切断による落下
などの災害原因を考え合わせると、この施工を行うに
は、当該建築物の操業・使用を一時的に中止せざるを得
ないことになる。また、解体により発生する廃棄処分さ
れる波形スレートには、人体に有害とされる石綿(アス
ベスト)が多量に含まれているため、環境を汚染する問
題が生じる。しかも、処分するには法定最終処分場での
処理が必要となり、処分費などのコストが高くなる問題
が生じる。さらに、このような建築物のほとんどが耐火
建築物・準耐火建築物であり、手続や施工上の問題点も
考え合わせなければならず、コスト高に結びつく原因と
なっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は上記諸
点に鑑み鋭意研究の結果、本発明を成し得たものであ
り、その特徴とするところは、鉄骨造建築における既存
の波形スレート屋根を解体することなく補修する方法で
あって、各波形スレートを屋根面に補強ボルトで固定し
た後、コーキング処理、下地調整材及び屋根用塗料の塗
装を施すことにある。
【0005】ここで、本明細書中でいう「波形スレー
ト」とは、屋根葺き材料として用いられるもので、波形
に成形したスレートをいう。波形スレートには、小波、
中波、大波、リブ波などの形状のものがある。一般的
に、既存の波形スレートはC型鋼のモヤなどの屋根面に
フックボルト(L型のボルト)などの固定ボルトで固定
されている。
【0006】「補強ボルト」とは、既存の波形スレート
を屋根面に確実の固定するためのボルトをいう。これ
は、スレート厚の減少や固定ボルトのパッキンの劣化な
どにより、緩みや雨漏りの原因となっている可能性が高
いことから、既存の固定ボルト以外の箇所を固定するも
のである。補強ボルトの座金は、φ50mm以上の径にし
て、スレートに局部的に高い圧力が加わらないようにす
るのが好ましい。この場合、座金に取り付けるパッキン
を、該座金の径より大体5mm程度小さくすることによ
り、補強ボルトの締め付け力をほぼ一定にすることがで
きる。つまり、補強ボルトを締め付けるときに、座金の
径を基準にしてパッキンが押し広げられる径によって、
締め付け力が容易に把握できるためである。
【0007】既存の固定ボルトは、補強ボルトで固定し
た後で取り去ることが望ましい。しかし、施工上不可能
な場合が多いことから、このまま放置する他、ナット上
部のボルトをハンドクリッパー等で切断するだけでもよ
い。
【0008】「コーキング処理」とは、パテ状の材料を
隙間に充填して水密にする処理をいう。例えば、既存の
ボルト部分やこれを除去した部分、波形スレートのひび
割れ箇所などにコーキング処理を施す。波形スレートの
亀裂が10mm以上ある場合には、板金補修が有効とな
る。板金補修は、亀裂にコーキング材を充填して、板厚
0.3mm程度のカラー鉄板をコーキング材で貼り付ける
方法である。鉄板はビスなどで固定しておき、その周囲
をコーキング材でシールする。
【0009】「下地調整材」とは、既存の波形スレート
を強化したり厚みを補充することなどを目的として塗布
するものをいう。例えば、セメント系、樹脂系やこれら
を混合したものなどがある。下地調整材は、スレートの
状態(補強ボルトの固定時に確認)に合わせて、塗布厚
や硬さを調整する。状況によっては重ね塗りも有効であ
る。通常、下地調整材の塗布後に防水シーラー塗装を行
う。ただ、この塗装は下地調整材の塗布前に行ってもよ
く環境やスレートの状態に応じて施工する。
【0010】「屋根用塗料」とは、下地調整材を塗布し
た後に塗布するもので、防水層の形成や着色を目的とし
た塗料をいう。材質については、特に限定するものでは
ないが、防水性の他に耐候性や密着性が高く、しかも本
発明の目的から水性塗料など作業環境を汚染しないもの
が好ましい。この屋根用塗料を塗装することにより、経
年変化の発生を上塗り材の摩滅というかたちで知徳する
ことができ、迅速に対応することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す発明の
実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0012】本発明に係るスレート屋根の補修方法の実
施の形態の一例として、先ず高圧洗浄機でスレート屋根
の埃、藻などの不純物を十分に洗浄する。特に、スレー
トの継ぎ目を集中的に行う。この後、図1に示すように
既存の固定ボルト2以外の箇所に補強ボルト1でスレー
トSをモヤ(C型鋼)3に固定する。補強ボルト1によ
るスレートSの固定箇所は、特に限定するものではない
が、図のようにスレートSの山部を固定するのが雨漏り
を防止する上で好ましい。
【0013】補強ボルト1は、図2に示すようにφ6×
90の六角頭のセルフドリリングビスであり、ネジ長が
60mmである。本発明においては、この補強ボルト1に
用いる座金4の径をφ50mm以上にして老朽化したスレ
ートSにかかる締付圧が大きくならないようにしてい
る。本例では、厚さ1.6mm、径φ60mmの座金4に、
厚さ8mm、径φ55mmのフェルトパッキン5を組み合わ
せている。大径の座金4とこれよりやや小径のパッキン
5の組み合わせにより、スレートSにかかる負担を少な
くすると共に、締め付けるときにパッキン5の径が例え
ば座金4と大体同じ径になるまで締め付けることを目安
にすることができ、締め付け過ぎや締め付け不足を防止
することが可能となる。
【0014】補強ボルト1でスレートSを固定した後
は、既存の固定ボルト2を除去する。前述したように、
施工上不可能な場合はそのまま放置したり、ナット上部
のボルトを切除するだけでもよい。次に、固定ボルト2
を除去した箇所やスレートSのひび割れした箇所などに
一液変性シリコンコーキングなどでコーキング処理を施
す。そして、カチオンフィラーなどによる下地調整材の
塗装、防水シーラーや水性のアクリルシリコンなどの屋
根用塗料を塗装することで完了する。
【0015】本発明にかかるスレート屋根の補修方法の
施工に先立ち、図3(a)のように安全対策として安全
帯用の親綱6を設ける。親綱6は、同図(b)(c)の
ようにモヤ3にボルトで固定したアングル7に取り付け
る。また、同図(d)のように適宜箇所に縦移動用足場
板8と横移動用足場板9を配置する。
【0016】また、図4(a)で示すように転落防止及
び洗浄・塗装作業のための飛散防止用の仮設10を設け
てもよい。仮設アングル11は、同図(b)(c)のよ
うにスレート面に固定し、転落防止用親綱12とネット
用ロープ13を設け、該ネット用ロープ13に、同図
(a)のように飛散防止ネット14を取り付ける。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明に係るスレート屋根
の補修方法は、鉄骨造建築における既存の波形スレート
屋根を解体することなく補修する方法であって、各波形
スレートを屋根面に補強ボルトで固定した後、コーキン
グ処理、下地調整材及び屋根用塗料の塗装を施すことに
より、環境を汚染することなく極めて簡単確実に老朽化
したスレート屋根を修復することができる。
【0018】特に、補強ボルトに大経の座金を使用する
ことで強度の低下した波形スレートを破損することなく
確実に固定できる効果がある。また、本発明に係るスレ
ート屋根の補修方法による施工を行うことにより、屋根
用塗料の塗り直しだけで長期に渡って屋根の強度を保つ
ことが可能となるなど、実用上極めて有益な効果を有す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスレート屋根の補修方法における
補強ボルトの取り付け状態の実施の形態の一例を示す正
面図である。
【図2】補強ボルト及びこれに取り付けた座金、パッキ
ンの部分断面図、座金及びパッキンの平面図である。
【図3】(a)は安全帯用の親綱をスレート屋根に取り
付けた状態を示す側面図及び正面図、(b)は親綱を取
り付けるアングルの固定状態を示す正面図、(c)は
(b)の側面図、(d)はスレート屋根に取り付けた親
綱と足場板の敷設状態を示す平面図である。
【図4】(a)は転落防止及び洗浄・塗装作業のための
飛散防止用の仮設の実施の形態の一例を示す斜視図、
(b)は仮設アングル部分の詳細を示す斜視図、(c)
は仮設アングルの固定状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 補強ボルト 2 固定ボルト 3 モヤ 4 座金 5 パッキン 6 親綱 7 アングル 8 縦移動用足場板 9 横移動用足場板 10 仮設 11 仮設アングル 12 転落防止用親綱 13 ネット用ロープ 14 飛散防止ネット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨造建築における既存の波形スレート
    屋根を解体することなく補修する方法であって、各波形
    スレートを屋根面に補強ボルトで固定した後、コーキン
    グ処理、下地調整材及び屋根用塗料の塗装を施すことを
    特徴とするスレート屋根の補修方法。
  2. 【請求項2】 補強ボルトは、φ50mm以上の座金を用
    いるものである請求項1記載のスレート屋根の補修方
    法。
  3. 【請求項3】 補強ボルトの座金のパッキンは、該座金
    の径より約5mm程度小径にしたものである請求項1記載
    のスレート屋根の補修方法。
  4. 【請求項4】 補強ボルトの固定後に、既存の固定ボル
    トを除去するものである請求項1記載のスレート屋根の
    補修方法。
JP2000388105A 2000-12-21 2000-12-21 スレート屋根の補修方法 Pending JP2002188248A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013136929A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Okuma Corp 太陽光発電パネルユニットの設置器具及び該設置器具を用いた太陽光発電装置の設置方法

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