JP2002175596A - 駐車場自動管理設備と自動空車情報通知装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ユーザーへの空車情報の提供をローコスト、
リアルタイムで行えるようにすることで駐車場利用者の
利便性と顧客回転率を向上する目的で、無人或いは有人
の駐車場施設から空車情報をリアルタイムに配信可能に
するシステムを開発した。 【構成】 空車情報通知機能を備えた無人駐車場管理設
備、或いは、既存の無人駐車場管理設備に追加可能な設
備と空車情報を管理するデータベースサーバを用いてイ
ンターネット端末としての機能も持つ携帯電話等のイン
ターネット接続が可能なあらゆる環境へ、有人或いは無
人駐車場の空車状況をリアルタイムに配信可能とする機
能を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】無人、有人にかかわらず、駐車場
運営においてユーザーの利用効率を高める最もよい方法
は空車情報をより効率的に配信し、回転率を高めること
である。そのため、この駐車場の空車情報とはユーザー
の利便性を高める重要な情報であると同時に駐車場を経
営する人間にとって、最も配信したい即時性をもった情
報であった。この装置は従来の有人／無人駐車場を運営
するための機能を応用して、安価に即時性を保ちなが
ら、駐車場ごとの空車情報を一般の利用者へ通知する為
の仕組みを提供する。これにより、導入した駐車場での
顧客回転率の上昇を計る。

【０００２】

【従来の技術と問題点】これまでの有人／無人自動駐車
場管理装置では駐車場運営の為の機能は提供されていた
が、利用者への空車情報の伝達を表示の入れ替わる看板
程度でしか行えなかった。そのため、利用者は直接現地
まで赴かないと駐車が可能であるかどうか判断できず、
現地へ赴くまで利用できるかどうかわからない駐車場の
間を空き駐車場を探して放浪しなければならないなど、
無駄な時間を必要とする問題の多いものだった。また空
車情報の提供にかかるコストの問題から十分な情報提供
が行えておらず、駐車場利用率にムラが出来やすく、ま
た、運営上も時間的ロスが発生しやすかった。これらの
ことは都市部での渋滞や混雑の原因ともなりうる重大な
問題であった。

【０００３】

【問題を解決する手段】上記欠陥をカバーするため、空
車情報通知機能を備えた無人駐車場管理設備あるいは既
存の無人駐車場管理設備への追加が可能な空車情報通知
設備と、そこから供給される空車情報を管理、提供する
ためのサーバ装置ならびにそれに付随する機能を実現す
る為の装置によって、駐車場の空車状況を即時的に配信
可能とする機能を提供する。この配信手段は一種のプロ
グラム的な手続き（アプリケーション層プロトコル）と
して提供され、データの伝達が可能であれば、有線・無
線・衛星・インターネット或いはそれに類するあらゆる
ハードウエア的情報伝達手段を利用することが可能であ
る。また、逆に、このアプリケーションを翻案しそれに
特化あるいは機能の一部として構成されているハードウ
エアも存在し得る。このため、このようなハードウエア
もこの特許の範疇に含まれるものとする。このシステム
は駐車場の運用形態、ならびに情報配信を希望する利用
者の状況に応じて以下に記載する６種類の装置の組み合
わせによって実現される。

【０００４】最初の装置は車両情報管理装置という。こ
れは駐車場に駐車されている車両数を付属のセンサーに
より感知し、駐車可能な空きスペースが存在している場
合は、その情報をいずれかの通信手段を利用して空車情
報管理サーバ装置へ送信する装置である。この通信手段
は申請時点ではＰＨＳ或いは電話回線を経由したインタ
ーネット通信網を利用するが、最終的にはセンサーに反
応して、空車情報管理サーバ装置へと接続し、空車情報
を即時的かつ正確に伝達するという機能さえ満たせれば
よいため、コスト的に優位な方法が開発されれば、これ
を利用することも可能である。また、必要に応じてイン
ターネットの他に衛星通信網等のその他の通信網を中継
手段として利用できる。車両情報管理装置自体の設備
も、センサーに反応して、空車情報管理サーバ装置へと
接続し、空車情報を伝達するという機能を満たしていれ
ばよいため、簡易な改造によって既存の駐車場自動管理
装置への機能追加が可能である。このとき、センサーに
は光学センサー、重量センサー、音波センサー（高周波
・低周波含む）、電波センサー（レーダー）などを用
い、周囲の状況に応じていずれかのセンサーを単独運用
する場合と、設置地点の特殊な状況に対応するために複
数種のセンサーを組み合わせて利用する場合がある。ま
た、将来的には精度やコスト面からその他の代替センサ
ー類が含まれる可能性もある。実際の機材の物理的な形
態としては各種センサーを付属の追加装置として備え、
１台以上の車両の駐車状況を管理可能であり、空車情報
管理サーバ装置へのデータ通信機能を備えた再配置可能
なコンピュータ、或いは必要な機能を満たすに十分な複
数の機材の連携装置として動作する。

【０００５】次の装置は駐車場自動管理装置という。こ
の装置は、既存の無人駐車場管理設備に設計段階から上
記０００４の車両情報管理装置を組み込んで製作された
無人駐車場管理設備であり、無人駐車場を運用する為に
必要な車両センサー装置、車止め装置、自動精算機能、
空車通知用看板、管理者へのつり銭切れ及び故障の通知
機能のほかに上記、車両情報管理端末を組み込んだもの
である。このとき空車通知用看板で使用する空車情報は
車両情報管理装置から提供され、つり銭切れ及び故障の
通知は車両情報管理装置で使用している通知方法を共用
可能なように設計される。

【０００６】３番目の装置は空車情報管理サーバ装置と
いう。この装置は上記の２種の装置、あるいは衛星や専
用回線による通信網、或いはインターネット経由で接続
されている入力用の端末装置から提供される駐車場空車
情報を解析、データベースの形で保持し、インターネッ
ト環境への接続が可能な移動体通信装置や、それを利用
する携帯可能な端末装置、あるいは固定利用が中心のイ
ンターネットへ接続可能な端末などからの検索要求に応
じて、各駐車場の空車情報を要求している端末に利用可
能な形のデータとして配信するサーバシステムである。
この、空車情報を要求してきた端末に対し実際に配信さ
れる空車情報は、対象の端末の種類と能力的な限界によ
り、データ形式をその端末が利用可能な形へと変化させ
る必要がある。そのため、この対象の端末に応じたデー
タ内容の出力部分は個別に変更することも可能なよう、
将来の拡張性に備えてモジュール化（機能追加が可能な
ように仕様が統一されていること）されている。申請時
点では標準的なウェブブラウザ２種及びｉ−Ｍｏｄｅ、
ＥＺ−ＷＥＢ、Ｊ−ＳＫＹその他のインターネット接続
可能な移動体通信装置向けが想定されているが、今後、
新しい環境が登場してもそれに対応して表示部分を追加
可能なよう設計されている。これにより、通常のパーソ
ナルコンピュータやインターネットアプライアンス機
器、インターネットへの接続が可能なゲーム機器や情報
家電等のウェブブラウザのような特殊なソフトウエア閲
覧手段への対応も可能となっている。ただし、このよう
なモジュール化には速度の低下、あるいは安定性の問題
が付きまとう。そのため、特に小規模な駐車場やあるい
は処理速度が必要とされる大規模な実装系ではあえてこ
のようなモジュール化を廃し、一体のプログラムとして
くみ上げられる可能性もあり、これもこの範疇に含まれ
るものとする。データ転送は現在の構成ではＴＣＰ／Ｉ
Ｐプロトコル上で動作するＨＴＴＰプロトコルにのっと
って行い、ＨＴＴＰサーバプログラムおよびそれと連動
する言語処理系を利用してデータベースを制御、データ
の管理や出力情報の加工などの処理を行う。この言語処
理系については運用を行うＯＳあるいはシステムに依存
するため、ここではそこで果たす機能を除き特に定義し
ない。また空車情報管理サーバ装置の運用される環境に
よってはＨＴＴＰサーバプログラムの一部がＯＳカーネ
ルプログラム内へと含まれる可能性がある。この空車情
報管理サーバ装置はその実装系によっては定義されてい
る機能の一部が含まれない可能性もある。

【０００７】４番目の装置は手動入力支援装置という。
上記の、空車情報管理サーバ装置への空車情報等のデー
タ提供を各種のウェブブラウザ経由で行うための入力フ
ォームを生成するためのプログラム一式のことで、主に
有人駐車場などで空車情報を配信したい場合に利用す
る。このプログラムは利用者数、サーバ規模などに応じ
て利用言語や構成単位を変更される可能性が有り、ま
た、小規模な単位で運用される場合には空車情報管理サ
ーバ装置の一部として機能が組み込まれて運用される場
合もある。

【０００８】５番目の装置は特定端末専用手動入力支援
装置という。この装置は上記の手動入力支援装置のバリ
エーションで運用する機械が古いか或いは特殊な事情に
よりウェブブラウザが運用不可能な環境などで利用され
る。多くの場合にはこのような特定端末専用手動入力支
援装置は個々の端末となるコンピュータあるいは情報端
末に応じて開発されるか、あるいは専用のハードを製作
して利用される。そのため、ソフトウエア的な意味では
その他の端末で利用される場合の互換性は保証されな
い。

【０００９】６番目の装置は空車情報通知機能つき車両
ナビゲーション装置という。この装置は上記の空車情報
管理サーバ装置から取得可能な空き駐車スペースのある
駐車場の位置、空きスペース数の情報を元に、空車情報
通知機能つき車両ナビゲーション装置に固有の記憶装置
あるいはネットワーク上に存在する記憶装置上の地図情
報と照らし合わせることで利用者を駐車可能な駐車場へ
と誘導する機能を持つ装置である。この際、誘導先とし
て適切な空きスペースのある駐車場の位置情報を取得す
る為に、その車両ナビゲーション装置を搭載している車
両が現在存在する位置をＧＰＳなどの位置情報取得装置
より取得し、検索時の検索支援データとして空車情報管
理サーバ装置へと送信する機能も持ち、これにより空車
情報管理サーバ装置上でのデータ検索の高速化を支援す
る。この装置は、通常カーナビゲーションシステムな
ど、地図情報を提供する型の車両誘導装置上でドウサす
るソフトウエアシステムにおいて、その一部として組み
込まれる事で有効になる装置であるため、該当の機能を
持ってさえいれば単独のソフトウエアとして独立してい
る必要は無い。

【００１０】以上の６つの装置を状況に応じて組み合わ
せることにより、問題点に対する解決策として運用が可
能となる。

【００１１】

【効果】この装置は従来の無人駐車場の機能に加え、個
人運営のような小規模な駐車場でも安価に駐車場の空車
情報を利用者へ提供できる点が一番重要である。この装
置は利用者の増大が著しい単独でインターネットへと接
続が可能な移動体通信装置やインターネットへ接続可能
なコンピュータ、あるいはＧＰＳのように現在の位置情
報を得ることのできる装置を装備したインターネット接
続可能なカーナビゲーションシステム等利用者の環境を
選ばずに駐車場の駐車状態の情報提供を行うことができ
るため、利用者側も利用しやすく、これにより駐車場の
空き時間の短縮に寄与できる可能性が高い。また空き駐
車場への適切な誘導が可能になることから渋滞緩和等に
も役立つという副次的機能も持っている。

【図面の簡単な説明】

【図１】駐車場管理設備と無人駐車場自動空車情報通知
装置（全体図）

【符号の説明】

Ａ−点線内部（横線部）車両情報管理装置 Ｂ−点線内部（縦線部）駐車場自動管理装置 Ｃ−点線内部が空車情報管理サーバ装置 Ｄ−点線内部が手動入力支援装置 Ｅ−点線内部が特定端末専用手動入力支援装置 Ｆ−点線内部が空車情報通知機能付車両ナビゲーション
装置 Ｇ−点線内部（網点部）がインターネット経由部分 （１）−既存の無人駐車場管理設備 （２）−センサー部分 （３）−空車管理装置（分散型） （４）−つり銭管理などの無人運営装置の統括機器 （５）−異常事態通知用の連絡装置（・、・、・などと
統合可） （６）−ＰＨＳを利用した６４Ｋ高速インターネット接
続装置 （７）−携帯電話によるインターネット接続装置 （８）−電話回線その他の常設回線によるインターネッ
ト接続装置 （９）−手動入力支援装置（実態はプログラムで、サー
バ上で稼動） （１０）−特定端末専用手動入力支援装置（実態はプロ
グラムでＰＣ上で稼動） （１１）−空車情報管理サーバ装置のフロントエンド部
（ＨＴＴＰサーバプログラムを含む） （１２）−空車情報管理サーバ装置のデータベース部 （１３）−ウェブ利用可能なインターネット対応型移動
体通信端末。 （１４）−その他のインターネット接続が可能な移動体
通信端末。 （１５）−配信先のウェブブラウザの起動するコンピュ
ータ （１６）−配信先の空車情報通知機能付車両ナビゲーシ
ョン装置、 （１７）−配信先のインターネットアプライアンス機器
その他のインターネット対応製品

【図２】駐車場管理設備と無人駐車場自動空車情報通知
装置処理内容（入力時）

【符号の説明】

（Ａ）−車両情報管理装置利用の場合 （Ｂ）−駐車場自動管理装置利用の場合 （Ｃ）−手動入力支援装置とウェブブラウザから入力の
場合 （Ｄ）−特定端末専用手動入力支援装置から入力の場合 Ａ−車両情報管理装置 Ｂ−駐車場自動管理装置 Ｃ−空車情報管理サーバ装置 Ｄ−手動入力支援装置 Ｅ−特定端末専用手動入力支援装置 Ｇ−インターネット経由部分 （１）−車両情報管理装置のセンサーによる空車情報の
感知 （２）−空車情報を統計して送信データを作成 （３）−インターネット上ではＴＣＰ／ＩＰネットワー
ク上をＨＴＴＰプロトコルで送信 （４）−空車情報管理サーバ装置のフロントエンドでデ
ータを解析 （５）−解析したデータを空車情報管理サーバ装置のデ
ータベースへ登録 （６）−駐車場自動管理装置のセンサーによる空車情報
の感知 （７）−手動入力支援装置へのブラウザからのアクセス
に伴い、個人認証後、フォームを送信 （８）−駐車場管理者がブラウザでフォームを受信、そ
れに従ってデータを送信 （９）−特定端末専用手動入力支援装置の動作するＰＣ
上からユーザーが入力

【図３】空車情報管理サーバ装置の構成と動作

【符号の説明】

（Ａ）−データ入力時 （Ｂ）−ユーザーの利用時 Ａ−ＨＴＴＰサーバプログラム Ｂ−空車情報管理サーバ装置のフロントエンド Ｃ−空車情報管理サーバ装置のデータベース装置 （１）−登録内容がＨＴＴＰサーバプログラムへと到着 （２）−送信されてきたデータをフロントエンドへと送
信 （３）−フロントエンドで受信したデータを個別に切り
分けて登録 （４）−ユーザーからＨＴＴＰサーバプログラムへ空車
情報検索命令が届く （５）−送信されてきた検索命令をフロントエンドへと
送信 （６）−フロントエンドでデータベースに適当な検索命
令を出す （７）−検索結果がフロントエンドへと返される （８）−フロントエンドで検索結果を読み出せる形へ整
形する （９）−ＨＴＴＰサーバプログラムから整形された検索
結果をユーザーへ送信する

【図４】空車情報通知機能つき車両ナビゲーション装置
の構成と動作

【符号の説明】

（Ａ）−カーナビ側の処理 （Ｂ）−空車情報管理サーバ装置の処理 （Ｃ）−処理完了 （１）・−ユーザーからの空車情報要求 （２）−データを検索、該当する駐車場の空車情報を取
得する （３）−検索結果をカーナビ側へ送信する （４）−受信したデータを解析する （５）−ＧＰＳ等の情報と解析したデータを合わせてユ
ーザーへ駐車場情報を提供する

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０８Ｇ 1/09 Ｇ０８Ｇ 1/09 Ｆ 1/0969 1/0969

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 既存の駐車場自動管理装置を改造あるい
   は設備の置き換えにより駐車場の車両の駐車状態を示す
   情報を自動的かつ即時的に情報管理を行うサーバ装置へ
   通知、利用者の要望に応じて最寄り地区の駐車場の空車
   情報および周辺地域全体の駐車場空車情報を提供、適切
   な駐車場へ車を移動させる為の情報を利用者へ提供する
   装置。
2. 【請求項２】 既存の駐車場自動管理装置への改造ある
   いは設備追加により、駐車場の車両の駐車状態を示す情
   報を自動的かつ即時的に空車情報管理サーバ装置へ通知
   する装置。（車両情報管理装置）
3. 【請求項３】 無人駐車場を運用する為に必要な車両感
   知センサー装置、車止め装置、自動精算機能、空車通知
   用看板、管理者への運営情報通知機能などの装備を備え
   た自動駐車場管理設備であり、かつ、内蔵されたハード
   的或いはソフトウエア的手段で駐車場の空車管理を行
   い、このうち車両の駐車状態を示す情報を最適な通信装
   置を用いて自動的かつ即時的に空車情報管理サーバ装置
   へ通知する機能を備えたもの。（駐車場自動管理装置）
4. 【請求項４】 上記請求項２、３の２種の装置、あるい
   は衛星や専用回線による通信網、またはインターネット
   に接続されている入力用の端末装置などから入力される
   駐車場の空車情報を解析、データベースの形で保持し、
   インターネット環境への接続が可能な移動体通信装置
   や、それを利用する携帯可能な端末装置、あるいは固定
   利用が中心のインターネットへ接続可能な端末などから
   の検索要求に応じて、各駐車場の空車情報を要求してい
   る端末に利用可能な形のデータとして配信するサーバ装
   置。（空車情報管理サーバ装置）
5. 【請求項５】 上記請求項４で記述されている空車情報
   管理サーバ装置へインターネットに接続している環境か
   らウェブブラウザ或いは類似のソフトウエアを経由して
   データを送信するのに必要な入力フォームを書き出すた
   めの各種プログラム。（手動入力支援装置）
6. 【請求項６】 上記請求項４で記述されている空車情報
   管理サーバ装置へと、いずれかの最適な通信手段を用い
   てデータの送信を行う為に利用される専用のプログラム
   あるいは専用のハードウエア。（特定端末専用手動入力
   支援装置）
7. 【請求項７】 上記請求項４から取得可能な駐車場の位
   置、空車情報を元にシーディーロム、ハードディスク記
   憶装置、あるいはネットワーク上に存在する地図情報と
   照らし合わせて利用者を誘導するための処理を行うソフ
   トウエア装置。（空車情報通知機能つき車両ナビゲーシ
   ョン装置）