JP2002169895A - 携帯端末を用いた健康管理のためのシステム及び方法 - Google Patents
携帯端末を用いた健康管理のためのシステム及び方法Info
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Abstract
康管理システムを提供する。 【解決手段】 各利用者が携帯して所持する利用者端末
200に、表示画面、無線通信手段、利用者の個人に関
する情報を格納する記憶手段、及び入出力デバイスを設
け、各携帯端末と通信するデータベース100に、各携
帯端末の利用者個人に関する情報を格納する個人情報記
憶手段、医療機関、薬品販売店、薬剤及び入出力デバイ
スに関する情報を格納する医療情報記憶手段、及び各携
帯端末と通信するための通信手段、を設け、データベー
スでは、無線通信手段から送信された個人情報の一部を
個人情報記憶手段に格納された情報と照合して携帯端末
の利用者を識別し、無線通信手段から特定の信号が送信
されたときに、緊急対応として、医療機関との通信、及
び医療情報記憶手段に格納された情報のうち利用者に必
要な情報のいずれかを利用者端末に提供する。
Description
健康管理のためのシステム及び方法に関し、特に、無線
通信機能と利用者の健康管理をサポートする入出力デバ
イスとを有する携帯端末を用いて利用者個人の健康に関
する情報を管理するシステム及び方法に関するものであ
る。
寿命が延びて高齢化社会となりつつある。その反面、食
生活や生活環境の変化、環境汚染、ウイルスや菌などに
よる新たな病気や感染症が見つかり、人々の健康に対す
る不安は増えている。特に、先進国と呼ばれる国々にお
いては、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の患者の増加
が問題となっている。
加に対応できるほど増えておらず、通院可能な医療機関
がない地域もあるため、政策を含めた今後の対応が懸念
されている。
性疾患の患者に対して、通院せずに医師の診断を受けた
り日常的な健康管理が行える、遠隔医療システムや在宅
健康管理システムが提案されている。
となる個人が自宅などに端末を設置し、インターネット
などの通信回線を介して医療機関又はセンターにあるサ
ーバに接続し、端末から問診に対する回答や血圧、体温
等の測定値を入力・送信し、サーバに収集されたデータ
を看護婦や医師がチェックして、異常の有無やメッセー
ジを返送するものである。
は、各利用者の診療記録(カルテ)を電子的に記録した
電子カルテと、電子カルテのデータ及び各種測定値等を
蓄積する医療データベースとが必要となるが、この電子
カルテ及び医療データベースについては、様々な方面か
ら提案がなされている。
る医療ミスや投薬ミスを防止するのに有効であり、また
その内容を患者や家族にも公開することで患者側の「知
る権利」を満たすものとして大きな関心が寄せられてい
る。
ステムにおいて使用する端末の形態としては、表示画面
と入力デバイスを備える通常のパーソナルコンピュータ
の形態をしたものと、例えば、血圧等の特定の値が測定
できる専用端末としたものとがある。
器を端末として使用する場合には、機器の設定や操作方
法が複雑となり、利用できる対象が限られてしまう。
の疾病や疾患にかかっており、様々な測定を行う必要が
ある場合に、複数の専用端末を用いて測定を行うことと
なり、煩わしいばかりでなく結果的に利用者の負担が増
える。
では、例えば、利用者が慢性疾患等を煩っており定期的
に薬剤を投与する必要がある場合、その薬剤の投与及び
管理は利用者側に委ねられており、システム側でサポー
トする機能を備えていない。このため、このような利用
者にとっては薬剤の投与及び管理に関する負担が軽減さ
れないという問題が生じる。
傾向にある糖尿病の患者のうち、I型と呼ばれるインス
リン依存型糖尿病の患者は、膵臓からインスリンが分泌
されないため、定期的にインスリンを投与する必要があ
る。インスリンの投与は現在皮下注射によって行われて
いるため、患者の肉体的・精神的負担は大きい。
針が細くあまり痛みを感じないペン型の注射器も開発さ
れているが、I型糖尿病の患者は、インスリンを定期的
に投与する必要がある以外は健常者と同様に働いている
場合が多いので、ペン型であっても人前で注射を打つこ
とには精神的に抵抗があるため、適切な時間に投与を行
うのが困難となる。
で使用する端末は、利用者の家庭に設置することを意図
しており、利用者が常に携帯するものではないので、外
出先などで症状が悪化したり容体が急変した場合に対応
できないという問題がある。
も同様である。すなわち、患者が医療機関で診察や治療
を受けるためには、日本では健康保険証、米国では保険
会社発行のIDカードを提示するのが一般的である。し
かしながら、これらの保険証やIDカードに記載されて
いる内容は、緊急の場合に必要な情報は記載されていな
い。
る内容は自身と扶養家族の名前、住所、会社の名称及び
所在地、保険の種類、保険証番号と、療養記録(簡単な
病歴)が記載されているのみであり、カルテや処方箋な
どに関する情報は記載されていない。米国のIDカード
には個人毎の番号と保険内容等が記載されているのみで
あり、やはりカルテや処方箋に関する情報は記載されて
いない。
たものであり、様々な医療情報を格納するデータベース
と協働して、緊急時に適切かつ迅速な対応を可能とす
る、携帯端末を用いた健康管理のためのシステム及び方
法を提供することを目的とする。
に本発明の健康管理システムは、各利用者が携帯して所
持するように構成されており、表示画面、所定の無線通
信網にアクセスする無線通信手段、前記利用者の個人に
関する情報を格納する記憶手段、及び前記利用者の健康
管理をサポートする入出力デバイス、を備えた携帯端末
と、各携帯端末を所持する利用者それぞれについて、前
記個人に関する情報を格納する個人情報記憶手段、医療
機関、薬品販売店、薬剤及び前記入出力デバイスに関す
る情報を格納する医療情報記憶手段、及び前記無線通信
網を介して各携帯端末と通信するための通信手段、を備
えたデータベースとを含み、各携帯端末を所持する利用
者の健康を管理する健康管理システムであって、前記無
線通信手段は、前記データベースとの通信を開始する際
に、前記記憶手段に格納された前記個人に関する情報の
一部を送信し、前記データベースは、前記無線通信手段
から送信された前記情報の一部を前記個人情報記憶手段
に格納された情報と照合して前記携帯端末の利用者を識
別する識別手段と、前記無線通信手段から特定の信号が
送信されたときに起動され、前記医療情報記憶手段に情
報が格納された医療機関との通信、及び前記医療情報記
憶手段に格納された情報のうち前記識別された利用者に
必要な情報のいずれかを前記携帯端末に提供する緊急対
応手段と、を有している。
理方法は、各利用者が携帯して所持する携帯端末に、表
示画面、所定の無線通信網にアクセスする無線通信手
段、前記利用者の個人に関する情報を格納する記憶手
段、及び前記利用者の健康管理をサポートする入出力デ
バイス、を設け、各携帯端末と前記無線通信網を介して
通信するデータベースに、各携帯端末を所持する利用者
それぞれについて、前記個人に関する情報を格納する個
人情報記憶手段、医療機関、薬品販売店、薬剤及び前記
入出力デバイスに関する情報を格納する医療情報記憶手
段、及び前記無線通信網を介して各携帯端末と通信する
ための通信手段、を設け、各携帯端末を所持する利用者
の健康を管理する健康管理方法であって、前記無線通信
手段によって、前記データベースとの通信を開始する際
に、前記記憶手段に格納された前記個人に関する情報の
一部を送信し、前記データベースにおいて、前記無線通
信手段から送信された前記情報の一部を前記個人情報記
憶手段に格納された情報と照合して前記携帯端末の利用
者を識別し、前記無線通信手段から特定の信号が送信さ
れたときに、前記医療情報記憶手段に情報が格納された
医療機関との通信、及び前記医療情報記憶手段に格納さ
れた情報のうち前記識別された利用者に必要な情報のい
ずれかを前記携帯端末に提供する。
号が送信されたときに、該携帯端末の利用者を識別し
て、各利用者に医療機関との通信を提供したり、識別さ
れた利用者に必要な情報を提供することができ、緊急時
に適切かつ迅速な対応が可能となる。
好適な実施形態について詳細に説明する。なお、ここで
は本発明の健康管理システムの実施形態として医療用の
健康管理システムを例に挙げて説明する。
の健康管理システムの全体構成を示すブロック図であ
る。図示されたように、本実施形態は、データベース1
00、医療機関端末110、製薬会社端末120、販売
店端末130、利用者端末200A〜200Nから構成
される。ここではデータベース100、医療機関端末1
10、製薬会社端末120、及び販売店端末130それ
ぞれ1つだけが示されているが、これはあくまで例示で
あり、それぞれ複数あってよいことはもちろんである。
また、利用者端末も200A〜200N(以下、単に2
00と総称する)の4つだけが示されているが、実際に
は多数の利用者端末が接続される。
した図である。本実施形態では、登録される個人に関す
るデータとして、住所、氏名、生年月日、連絡先、職
業、勤務先、等を含む基本データと、ID(国民全てに
番号が割り当てられている場合にはその番号、そのよう
なものがない場合には保険証に記載されている番号
等)、暗証番号、パスワードなどの英数字及び、指紋、
声紋、掌紋、顔、虹彩、網膜血管パターンなどの生体認
証データを含む識別データと、番号、種別、使用記録等
を含む健康保険のデータと、診察記録、処方箋、投薬デ
ータ、入院記録、病歴や家族の病歴等を含む各個人毎に
電子化された診療や処方箋のデータ(電子カルテ)と、
健康診断等で得られた測定値のデータとを扱う。また、
緊急連絡先として指定医療機関のデータ、後述する吸入
器の設定データも個人に関するデータとして扱う。
地、連絡先、登録医師、設備等を含む医療機関のデータ
と、登録番号、所在地、連絡先、取り扱い薬品、規模等
を含む製薬会社のデータと、登録番号、所在地、連絡
先、取り扱い薬品、及び薬剤師名等を含む薬品販売店の
データと、薬品名、効能、注意事項等を含む薬剤データ
と、吸入器の取り扱いや保守に関するデータを含む吸入
器データ(不図示)とを扱う。
に格納されるが、個人に関するデータは各個人の利用者
端末200にも取り外し可能なメモリカードの形態で格
納される。
等のある一定の範囲毎に設けられ、その地域内に住む住
民個人に関するデータと医療データとを格納する医療用
データベースサーバである。このデータベース100の
設置場所としては、その行政区域の専用の施設であって
も指定された特定の病院であってもよい。また、各デー
タベースは互いに接続されており、住民が居住地以外の
区域で治療を受ける場合や移動した場合などに必要なデ
ータにアクセスできるように構成されている。
れ、データベース100と接続されており、利用者端末
200のメモリカードを挿入するスロットを備えてい
る。診察の際に、医療機関に勤務する医師や看護婦は、
患者の持参した利用者端末200のメモリカードを医療
機関端末110に挿入し、診察の参考とするべく診療に
訪れた患者個人に関するデータを読み出す。また、診察
結果に基づいてデータベース100のデータ及び患者の
メモリカード内の電子カルテのデータの更新を行う。
効期限も含まれており、その期限内に患者が再度診察を
受けることにより、必要に応じて有効期限の再設定が行
われる。
るデータに加え、薬剤データを参照して、患者が複合疾
患(内蔵疾患と循環器系疾患を併発した場合など)であ
るときに、処方内容が競合したときの判断の参考とす
る。このような場合には、患者に情報を伝え(インフォ
ームド・コンセント)患者が希望する処方を優先するよ
うにしてもよい。
モリカードあるいはデータベース100に記録しておけ
ば、従来の平均的・統計的手法にかわり、遺伝子診断、
遺伝子治療と呼ばれる手法を取り入れて処方を決定する
こともできる。
れ、データベース100と接続されている。製薬会社に
勤務する者は、この端末よりデータベース100にアク
セスして、医療機関や薬品販売店にある薬品の在庫デー
タを調べると共に納入した薬品の出庫のデータを更新
し、並びにこれらのデータに基づいて生産管理のデータ
を処理する。
れ、データベース100と接続されており、利用者端末
200のメモリカードを挿入するスロットを備えてい
る。販売店に勤務する者は、客が来店したときに持参し
た利用者端末200のメモリカードを挿入して客の処方
箋データを読み取る。また、この端末よりデータベース
100にアクセスして、訪れた客の処方箋データを読み
出して照合し、両者のデータが一致したことを確認して
薬品を販売する。そして、販売した薬品に関して、デー
タベース100及び客のメモリカードの投薬データの更
新を行う。
や生体認証情報をデータベース100に登録しておけ
ば、患者本人以外に家族や介護者などが代理人として薬
品を受け取ることもできる。
あるいはクレジットカードの会社などと電子商取引(E
C)に関する契約を取り決めておけば、実際にその場で
代金を支払わずに、利用者端末200を介して薬品を購
入する際の決済が行われるようにすることもできる。こ
れは医療機関に支払う診察代や薬品代についても同様で
ある。
て持ち運べるように、小型、軽量であり、それぞれ特定
の個人に対応付けられており、上述のように利用者個人
に関するデータを格納する取り外し可能なメモリカード
を収納する。また、後で詳述するが無線通信機能と利用
者の健康管理をサポートする入出力デバイスとを有して
おり、無線通信によってデータベース100と必要に応
じて適宜接続される。
の構成を示すブロック図である。本実施形態の利用者端
末200は、全体を制御するCPUを含むコントローラ
201、利用者の健康管理をサポートする入出力デバイ
スとしての吸入器202、無線通信をサポートする通信
部203、制御プログラムや各種データを格納する内部
メモリ204、個人に関するデータを格納するメモリカ
ード205、I/Oインタフェース206、テンキーや
緊急通報(エマージェンシー)スイッチ等の各種スイッ
チを含むキースイッチ207、液晶ディスプレイやマイ
ク、スピーカなどの表示・音声入出力部208、生体認
証用のセンサ209、及び電源として2次電池などの充
電可能なバッテリー(不図示)とを備えている。
容されたタンク2022B、及びタンクから供給された
薬剤を微小液滴として吐出する吐出ヘッド2022Aを
有するカートリッジ2022と、カートリッジ2022
を駆動制御する制御部2021と、カートリッジあるい
はタンクに付与されたコードを読み取ったり利用者の吸
入状態(負圧)を検出するためのセンサ2023とを含
んでおり、熱を利用したインクジェット方式に基づいて
液状の薬剤を微小液滴として吐出してミストあるいはエ
アロゾルを形成して吸気の際に肺から薬剤を体内に投与
する。
るものとして、患者自身による薬剤の投与を容易にする
と共に精神的、肉体的負担を軽減するものである。
ンキー及び表示・音声出力部208によって適切な通信
方式に従った通話、及びデータベース100とのデータ
通信が無線を介して行えるように構成されている。
が、現在実用化されている移動体通信(携帯電話、PH
S、自動車電話等)で採用されている方式や、衛星を経
由した方式、あるいはブルートゥースを用いた方式であ
ってもよい。
り専用の媒体であってもよいが、通信部203を介して
プログラムの更新や変更が可能なように、書き換え可能
な記憶媒体であってもよい。
MOやCD−R、CD−RWあるいは小型の磁気ディス
ク等の少なくとも追記が可能で取り外しのできる記憶媒
体である。
用者が必要に応じて血圧、脈拍、血糖値、体温、尿蛋白
などを測定するとき、あるいは自身の測定データを印刷
するために、各種測定センサやプリンタなどの外部入出
力機器250を選択的に接続できるように構成されてい
る。
02を一体とした構成であるが、この吸入器202は、
他の薬剤投与器具や上記の測定センサと同様に外部入出
力機器250の1つとして別体として取り外し可能に構
成されていてもよい。
登録された人間だけが利用できるように、指紋、声紋、
掌紋、顔、虹彩、網膜血管パターンなどのいずれかによ
って使用者の生体認証を行うセンサである。
電話網の基地局から受信する電波の強度を利用して現在
位置を検出すると共に、地図情報を利用して最寄りの医
療機関や薬品販売店への経路を示すナビゲーション機能
を備えている。
の健康管理システムは、取り扱うデータがプライバシー
及び重要な医療データに関するのでデータを十分に保護
すると共に、医療ミスや操作ミスを防止するために、動
作の際にフェイルセーフとなるように構成する必要があ
る。
データは、追加書き込み(追記)のみ可能とするのがよ
いが、ある程度古くなったデータは特定の管理者によっ
て別の記憶媒体にバックアップした後に上書きするよう
にしてもよい。また、利用者端末200のメモリカード
は必要な容量を過剰に大きくしないように、所定年数経
過したデータには上書きするようにしてもよい。
関端末110、製薬会社端末120、販売店端末13
0、利用者端末200の各端末に対してデータ項目毎に
アクセス権を設定する。
データベース100の全てのデータにアクセス可能であ
るが、書き込みが可能なのは、その医療機関に関する一
部のデータと、訪れた患者の健康保険の使用記録のデー
タと、電子カルテのデータと、健康診断等で得られた測
定値のデータだけである。販売店端末130は、客の利
用者端末のメモリカードを挿入してIDが一致した際に
は個人の処方箋データ及び投薬データにアクセスできる
が、通常は薬剤に関するデータと製薬会社のデータに対
してのみアクセス可能とする。製薬会社端末130は、
薬剤に関するデータと医療機関及び薬品販売店の在庫状
況のデータとに対してのみアクセス可能とする。
D、暗証番号、パスワードなどの入力が必要なようにす
る。更に、利用者端末200と同様なセンサによる生体
認証を併用してもよい。
の接続は無線を介して行われるので、特に厳密なセキュ
リティ対策を講じる必要がある。利用者端末200から
アクセスできるデータは、利用する個人に関するデータ
だけであり、利用者端末から書き込み可能なデータは、
薬剤の使用記録(投薬データ)や利用者個人が測定した
データだけである。利用者端末200からデータベース
100にアクセスする際にはID、暗証番号、パスワー
ドなどの英数字に加え認証センサ209による生体認証
を行う。また、データを通信する際には暗号化技術を用
いて漏洩や傍受(盗聴)を防止するのがよい。
してもセキュリティ対策を講じて、誤使用や投薬ミス、
誤操作を防止するように構成されている。
の投与毎にカートリッジ2022あるいはタンク202
2Bのいずれかを交換する。従って、カートリッジある
いはタンクは個別包装されて開封/未開封が容易に解る
ようになっている。使用する薬剤や吐出方法に応じてど
ちらを1回の使用毎に交換するようにしてもよいが、以
下では説明を簡略化するためにタンク2022Bを交換
するものとする。
出ヘッドは複数回使用することとなるが、吐出性能を保
証するために、カートリッジが装着されてから使用され
た回数が所定回数となったらあるいは所定の期間が経過
したら、新たなカートリッジとの交換を促すように表示
や音で警告を与えると共に、例えば、熱エネルギーを発
生するヒータが断線するように構成して、実際の吸入動
作が行えないようにするのが好ましい。そして、新たな
カートリッジが装着された際には、IDやパスワードを
入力させて利用者を再確認する。
ンク2022Bに光学的あるいは電気的に読み取り可能
なコードを付与し、利用者端末200に装着されたとき
にメモリカード205内に格納された電子カルテに記載
された薬剤データとコードの情報とを照合するようにし
て、電子カルテのデータと異なる薬剤が納められたタン
クが装着された場合、及び患者が指示された投与量を越
えて投与を行おうとしたり適切なインターバルを守らな
い場合には、表示や音で警告を与えると共に、実際の吸
入動作が行えないようにするのがよい。
与することも、誤ったカートリッジの装着を防止するの
に有効である。また、カートリッジには制御部2021
との接続のための電気的端子が設けられているので、こ
の端子を利用して種別を識別するようにしてもよい。
注入(リフィル)して再使用すると薬液の純度低下や細
菌による汚染の可能性がある。このため、タンクの外壁
を金属などの材料として注入が不可能な構成としたり、
薬剤を使用した後には上記コードを読み取れなくするよ
うに、上書きあるいは書き換えるのも有効である。タン
クや薬剤自体に処方毎に異なる色をつけて、利用者が容
易に識別できるようにしたり、異なる薬剤を使用する場
合には、吸入器部分全体を交換するようにして薬剤の混
入を防止することも考えられる。
ルで薬剤の投与が行われるように、表示や音、振動など
で利用者に薬剤投与のタイミングを通知するようにする
のが好ましい。
スワードを入力させて利用者を再確認すると共に、動作
中に誤った操作が行われたり機器の故障が検出された際
には、表示や音で警告を与えて、直ちに動作を停止させ
て安全側に作用するようにするのが望ましい。
であるので、吸入動作中にバッテリーが切れるのを予防
するために、バッテリーの残りの電力をチェックして1
回の吸入動作が行えない残量であったら吸入動作を行え
ないようにしたり、あと数回でバッテリーが切れること
を事前に通知する必要がある。また、バッテリー残量が
少なくなった時などに、例えば、吐出時間を長くするな
ど、通常の吐出よりも電力消費の少ない省電力モードに
切り換えたりできるようにするのもよい。
面(ノズル)を保護すると共に吐出性能を維持するため
に、ノズル面をキャッピングして表面に残った薬剤の乾
燥、固着、並びに不要な薬剤が漏れるのを防止する。こ
のキャップは吸入器のキャップと一体的に構成するのが
よい。
0は、患者の状態が急変したり異常事態が生じたとき
に、利用者端末200のキースイッチ207に設けられ
た緊急通報(エマージェンシー)スイッチを所定時間以
上連続して押し続けると緊急通報モードに入る。
である。図示されたように本実施形態の利用者端末は、
緊急通報モードに入るとメニュー画面が表示される。利
用者がメニュー画面が表示されてから所定時間以上何も
操作しないと、事態が深刻であると判断して、非常通報
を行う。この非常通報では、自動的に救急車に直ちに出
動を要請すると共に予め設定された家族などの連絡先に
も自動的に通知するように設定されている。
指定医師への連絡、追加の医療内容の通知、応急処置内
容の指示、ナビゲーション、及び緊急通話などが用意さ
れている。
であるときに、救急施設に連絡して症状を伝えたり、医
師や家族に連絡するためのものである。
100に格納された医療データに基づいて上述のように
最寄りの、あるいは患者の使用している薬剤の供給でき
る医療機関や薬品販売店への経路を示す機能である。
カートリッジは、熱を利用したインクジェット方式に基
づいて液状の薬剤を微小液滴として吐出する。これはプ
リンタなどの記録装置で実用化されている、いわゆるバ
ブルジェット(登録商標)方式と呼ばれる方式と基本的
に同じであるが、医療用として使用するために、吐出ヘ
ッドやタンクについても記録装置とは異なる特徴をいく
つか有している。
金メッキされたもの、セラミック、ガラスなどを用い
る。また、吐出する薬剤の種類や投与の方法(肺まで到
達させる必要があるか否か等)に応じて、吐出口(ノズ
ル)の配列や形状を異なったものとする。
により残量が確認できるように着色したり、加熱により
薬剤の性質が変化しないように予め焦げやすい糖類や多
糖類を混入しておりたりすることが考えられる。更に、
収容される薬剤の容量についても、1回の投与に必要な
量に、吐出が途中で失敗した場合や吸入の前あるいは後
に行う回復処理に必要な量を加えて、吐出が正しく行わ
れた際にはある程度の量が残るようにするのが好まし
い。
っており、金属などからなる外部の壁と収納された薬剤
の容量に応じて形状が変化する柔軟な部材からなる内部
の壁とが一体的に成形されている。通常のインクジェッ
ト方式で用いられるインクタンクとは異なり、内部に多
孔質の吸収体はなく、大気連通口も設けられていない。
装されて供給されるが、このとき、スポイトや滅菌ガー
ゼなどの吐出ヘッドやキャップのメンテナンスを行うた
めの器具や治具を同梱しておくのがよい。
毎にタンク2022Bを交換し、カートリッジ2022
も所定回数あるいは一定の期間毎に交換するが、交換さ
れたカートリッジやタンクは、以下のようにして有効に
リサイクルされる。
造され、医師の記載した電子カルテの処方箋に従って、
医療機関の薬局又は市井の薬品販売店で患者に供給され
る。上記のように患者がカートリッジ又はタンクを入手
する際には、医療機関端末110又は販売店端末130
にメモリカードを挿入し、メモリカードに格納された処
方箋データとデータベース100内の処方箋データとが
照合される。また、投薬データには過去に使用した薬剤
のデータも記録されているので、患者が同じカートリッ
ジ又はタンクを既に使用しているかどうかが容易に解
る。
を使用している場合には、使用済みのカートリッジ又は
タンクを持参して、新しいものと交換するようにする。
この場合、カートリッジやタンクを回収したか否かも薬
剤使用記録として投薬データに記録するようにすれば、
回収をより確実にすることができる。
店を経由して製薬会社に回収され、外観や機能を検査
し、まだ使用できるものは洗浄の後、殺菌消毒され、再
度薬剤が充填され、コードの情報が書き換えられて再使
用される。
末200を用いて実際の吸入動作を行う際の処理を、図
4のフローチャートを参照して説明する。
済んでいるかどうか判断される(ステップS301)。
調整動作は、薬剤の1回の投与量、投与インターバルな
どのデータを登録する初期設定(ステップS302)、
利用者個々の空気吸入の量やプロファイルを測定し吐出
条件を決定するテスト吸入(ステップS303)、及び
テスト吸入の結果、正しく調整が終了したかどうかの判
断(ステップS304)からなる。
と診断された際に、例えば医師などの専門家の指導の下
で行われ、測定された空気吸入の量やプロファイル、決
定された吐出条件は、吸入器設定データとしてデータベ
ース100及び利用者端末200のメモリカード205
の両方に記憶される。
ッジ及び/又はタンクを吸入器202に装着する(ステ
ップS305)。そして動作が行えるようにID番号、
暗証番号あるいはパスワードのいずれかと指紋などの生
体認証手段との組合わせから、利用者の認証を行う(ス
テップS306)。
の器材を用いて吸引・回復処理を行う(ステップS30
7)。その後、利用者は吸入器の吐出口側端を咥え、吸
入動作を実行する(ステップS308)。薬剤の吐出は
利用者の吸入を負圧センサなどで検出することによって
開始され、吐出が行われている間には利用者端末は信号
音等を発生するようにするのがよい。吸入を数回繰り返
して所定量の薬剤が吐出されたら(ステップS30
9)、吸入が終了する。このときも吸入が終了したこと
を信号音や表示などで通知するのがよい。
用したインクジェット方式に基づいて液状の薬剤を微小
液滴として吐出する。この方式は駆動波形をパルス状と
することにより、吐出される液滴の数をパルスの数によ
って制御することが可能であるため、吐出量を正確に管
理する用途に適している。
て使用するために記録装置とは異なる吐出制御を行って
いる。すなわち、記録装置は紙などの記録媒体に上方か
らインクを吐出して記録を行うが、本実施形態の吸入器
ではミストあるいはエアロゾル状となるように薬剤を吐
出して利用者の吸入空気と共に薬剤を肺まで到達させる
必要がある。
イズをはるかに小さくし、かつこのような小さなサイズ
の液滴を適量だけ確実に吐出させるように制御する必要
がある。その反面、液滴のサイズが小さくなると、吐出
された液滴の運動エネルギーが小さいため、吐出方向に
ついては記録装置のようにほぼ1方向とする必要はな
く、様々な方向に吐出した液滴が飛翔したり液滴同士が
衝突したりしてもよい。
ファイル(パターン)に応じて駆動パラメータを変化さ
せる。例えば、空気吸入の際、単位時間当たりの吸入量
は開始時点が多く、終了直前には少なくなる。従って、
吸入時間(1秒から2秒)内に複数回の吐出を行う場
合、最初の吐出と最後の吐出とでは吐出速度や駆動周波
数などを変化させる。また、吐出方式を変えたり、液滴
の大きさや主滴/副滴の割合を変えることも考えられ
る。これらの駆動パラメータを変化させるタイミング
は、使用する薬剤に関連付けられてメモリカードに記憶
されるようにするのが好ましい。
性別、体格などにより個人差があるため、処方が同じで
あっても利用者個人に合わせて微調整(チューニング)
する必要がある。これは上記で図4のフローチャートの
S302〜S304に関して説明した部分で行われる。
るために、吐出された液滴を例えば、光学的検出手段な
どによってモニタするのが好ましい。この場合、正しく
吐出が行われていない場合には警報を発生するようにす
るのがよい。検出方法としては、反射光、屈折光、透過
光、あるいは散乱光を検出したり、薬剤に混入した着色
料や蛍光剤を検出する方法、またはレーザを用いたもの
などが考えられる。
施形態における薬剤(カートリッジ及びタンク)の流れ
について説明する。
び販売店にそれぞれ納入される。そして、利用者(患
者)が医師の診察結果により薬剤を投与する必要が生じ
たら、例えば初診の際には、診察を受けた医療機関の薬
局で所定日数分の薬剤を受け取る。
記と同様に医療機関の薬局で薬剤を受け取る。このと
き、前回受け取って使用済みの薬剤と交換すると共に、
電子カルテの投薬データに新たに渡した薬剤のデータを
書き込む。
向いて薬剤を受け取ることもできる。この場合にも前回
受け取って使用済みの薬剤と交換すると共に、販売店端
末で電子カルテの投薬データに新たに渡した薬剤のデー
タを書き込む。
療機関及び薬品販売店から製薬会社に回収され、上述の
ようにリサイクルされる。
るデータの流れの概容を示す図である。
システムは、データを集中的に管理するデータベース1
00を中心として構成されているが、各端末でも必要な
情報を分散的に管理する。
タベース100から読み取る。また、診察の際には患者
の利用者端末200のメモリカードから患者の個人デー
タを読み取ってデータベース100から読み取ったデー
タと照合し、健康保険のデータや電子カルテのデータを
データベース100及び患者のメモリカードに書き込
む。
0から医療機関や販売店の薬剤の在庫データを読み取
り、納入した薬剤のデータを出庫データとしてデータベ
ース100に書き込む。また、新たな薬剤が開発された
ときや新たな効能が発見されたときなどに、薬剤データ
をデータベース100に書き込む。
患者の利用者端末200のメモリカードから処方箋デー
タ及び投薬データを読み取り、データベース100から
読み取った処方箋データと照合する。そして、患者が購
入した薬剤に関する投薬データをメモリカード及びデー
タベース100に書き込む。
は、患者自身あるいは医療機関以外で検査器を用いて測
定された測定データが書き込まれる。この測定データ
は、無線通信又は医療機関端末110を介して適宜デー
タベース100に書き込まれる。また、患者からの要請
により、自身の電子カルテのデータや最寄りの医療機関
や薬品販売店に関するナビゲーションデータをデータベ
ースから読み取る。
康管理システムを用いていくつかの患者の健康管理を行
う具体的な例を示す。
役所などの公共機関や定期健診を受けた医療機関で発行
され、基本データ、識別データ、健康保険データ、測定
データがメモリカードに格納された利用者端末200を
既に所有しているものと想定する。
時に行われる処理の例をそれぞれ示している。以下、こ
れらのフローチャートを参照してインスリン治療の必要
な患者の例を説明する。
摘され、近くの医療機関で診察を受けるべく出向いた。
自身の利用者端末からメモリカードを取り出して医師に
渡した。医師は患者のメモリカードを医療機関端末に挿
入し(ステップS701)、医師の診察を受けた(ステ
ップS702)。診察の結果I型糖尿病と診断され、イ
ンスリンの定期的な投与が必須となった。処方する薬剤
は、中間型と速効型の混合製剤と決定され、朝食前と夕
食前30分以内に各20単位摂取するように義務付けら
れた。医師と相談の上、標準摂取時刻を設定して電子カ
ルテが作成された(ステップS703)。
端末200のメモリカードとデータベース100とに書
き込まれた。このとき、認証データとして新たに顔写真
及び指紋のデータも書き込まれた。患者Aはインスリン
摂取の方法として肺吸入を選択し(ステップS70
4)、利用者端末200の吸入器を初めて使用すること
となった。
からS304に関して説明したようにして、患者Aの吸
入器設定データがメモリカード及びデータベースに登録
された(ステップS705)。
を作成・更新し(ステップS706)、患者のメモリカ
ードを医療機関端末から取り出して返却し(ステップS
707)診察時の処理を終了する。
200をもって当該医療機関の薬局に行った。自身のメ
モリカードを薬局内の担当者に渡した、担当者は、薬局
内の医療機関端末に患者のメモリカードを挿入し(ステ
ップS801)、IDと指紋とで本人であることを確認
し(ステップS802)、メモリカード内の処方箋とデ
ータベース内の処方箋を照合して確認した(ステップS
803)。S802及びS803のいずれかの照合が正
しく行われなかったら、処理を中断して患者に通知す
る。
れたので、担当者は1ヶ月分のインスリンを患者Aに渡
した(ステップS804)。このインスリンはカートリ
ッジ一体型であり、受け取った薬箱には吸引治具も納め
られている。この薬剤の支給は初回であることを確認し
(ステップS805)、投薬データとして受け取ったイ
ンスリンの量、日付、使用期限、期間等の情報がメモリ
カードとデータベースの両方に書き込まれ(ステップS
807)、メモリカードが取り出されて患者に返却され
た(ステップS808)。
告音が鳴り、患者Aは受け取った薬箱から個包装された
カートリッジ1つを取り出して、注意深く開封して薬の
漏れ等がないことを確認して吸入器部分に装着した。利
用者端末は、カートリッジが装着されるとメモリカード
の電子カルテに記載された処方箋データと装着されたカ
ートリッジの情報とを照合して、カートリッジの種類や
装着時刻がディスプレイに表示された。
09に関して説明したようにして、IDや指紋で利用者
の認証を行い、治具を用いて吸引・回復動作を行った
後、インスリンの吸入を行い、吸入による自己摂取を終
了した。このとき吸入動作を実行した日時はメモリカー
ドに記憶される。
て数日過ぎた頃、出先で体の異常を感じ、利用者端末の
ナビゲーション機能を利用して最寄りの薬品販売店に出
向いて、血糖値を測定し測定結果をメモリカードに記憶
した。測定した値は通常より多少高めであったので、メ
モリカードに記憶されたデータをデータベースに転送し
て、利用者端末の緊急通報機能を用いて担当の医師に連
絡して通話により指示を仰いだ。
なったので、行きつけの薬品店で購入しようとしたが、
在庫が切れていた。そこでナビゲーション機能を用いて
インスリンの在庫がある最寄りの薬品店を検索して出向
いた。上記と同様に図8のS801からS804に記載
された処理に従って、新しいカートリッジを受け取っ
た。この場合はこの薬剤の支給が初回ではないのでステ
ップS805からステップS806へ進み、使用済みの
カートリッジを返却した。販売店端末でメモリカード及
びデータベースの投薬データと、薬剤の在庫データとが
更新されて患者にメモリカードが返却された。
のフローチャートを参照して説明する。
いた。自身の利用者端末からメモリカードを取り出して
医師に渡した。医師は患者のメモリカードを医療機関端
末に挿入し(ステップS701)、診察を行った(ステ
ップS702)。診察の結果、勃起不全症と診断され、
医師との相談に基づき、肺吸入により性腺刺激ホルモン
を3ヶ月の間投与することとなった。薬剤の支給は1週
間単位と設定され、摂取は一定のインターバルを守り、
患者自身が必要に応じて決定することとなった。以上の
情報は、メモリカード及びデータベースの電子カルテに
書き込まれた(ステップS703)。
からS304に関して説明したようにして、患者Bの吸
入器設定データがメモリカード及びデータベースに登録
された(ステップS705)。また同時に、認証データ
として新たに顔写真及び指紋のデータも書き込まれた。
を作成・更新し(ステップS706)、患者のメモリカ
ードを医療機関端末から取り出して返却し(ステップS
707)診察時の処理を終了する。
療機関の薬局に行き、自身のメモリカードを薬局内の担
当者に渡した、担当者はメモリカードを薬局に設置され
ている医療機関端末に挿入し(ステップS801)、I
Dと顔写真とで本人であることを確認し(ステップS8
02)、メモリカード内の処方箋とデータベース内の処
方箋を照合して確認し(ステップS803)、1週間分
の薬剤を患者Bに渡した(ステップS804)。この薬
剤はタンク交換型であり、受け取った薬箱には吸引治具
も納められている。この薬剤の支給は初回であることを
確認し(ステップS805)、投薬データとして受け取
った量、日付、使用期限、期間等の情報がメモリカード
とデータベースの両方に書き込まれ(ステップS80
7)、メモリカードが取り出されて患者に返却された
(ステップS808)。
りだしてカートリッジに装着し、効力発揮希望時間に合
わせて、上記(1)と同様に吸入による自己摂取を行っ
た。
で患者Bは薬品販売店に出向いた。上記と同様に図8の
S801からS804に記載された処理に従って、新し
いタンクを受け取った。この場合はこの薬剤の支給が初
回ではないのでステップS805からステップS806
へ進み、使用済みのタンクを返却した。販売店端末でメ
モリカード及びデータベースの投薬データと、薬剤の在
庫データとが更新されて患者にメモリカードが返却され
た。
ローチャートを参照して説明する。
て治療を受けることとした。自身の利用者端末からメモ
リカードを取り出して医師に渡した。医師は患者のメモ
リカードを医療機関端末に挿入し(ステップS70
1)、問診を行った(ステップS702)。問診及び相
談に基づき、肺吸入により段階的にニコチン摂取量を減
少させることとなった。薬剤の支給は1週間単位と設定
され、1日の最大摂取量は一定の濃度減少勾配に従って
決定することとなった。以上の情報は、メモリカード及
びデータベースの電子カルテに書き込まれた(ステップ
S703)。
からS304に関して説明したようにして、患者Cの吸
入器設定データがメモリカード及びデータベースに登録
された(ステップS705)。また同時に、認証データ
として新たに顔写真及び指紋のデータも書き込まれた。
ーバルで吸入を行うと、1回当たりのニコチン吐出量が
減少し、1日の最大摂取量を越えないようにコントロー
ルされる。更に、前日の摂取量が最大摂取量未満であっ
てもその残りの量を翌日には持ち越せないように制御さ
れている。
を作成・更新し(ステップS706)、患者のメモリカ
ードを医療機関端末から取り出して返却し(ステップS
707)診察時の処理を終了する。
療機関の薬局に行き、自身のメモリカードを薬局内の担
当者に渡した、担当者はメモリカードを薬局に設置され
ている医療機関端末に挿入し(ステップS801)、I
Dと顔写真とで本人であることを確認し(ステップS8
02)、メモリカード内の処方箋とデータベース内の処
方箋を照合して確認し(ステップS803)、1週間分
の薬剤を患者Cに渡した(ステップS804)。この薬
剤はタンク交換型であり、受け取った薬箱には吸引治具
も納められている。この薬剤の支給は初回であることを
確認し(ステップS805)、投薬データとして受け取
った量、日付、使用期限、期間等の情報がメモリカード
とデータベースの両方に書き込まれ(ステップS80
7)、メモリカードが取り出されて患者に返却された
(ステップS808)。
からタンクを取りだしてカートリッジに装着し、上記
(1)と同様に吸入による自己摂取を行った。
で患者Cは別の医療機関に出向いた。医師は患者Cのメ
モリカードを医療機関端末に挿入し、患者Cの電子カル
テを読み出して設定された濃度減少勾配に従って、1日
の最大摂取量や1回の吸入回数等が設定され、新たな処
方箋が書き込まれた。また、吸入器も新たな処方に応じ
て再度調整された。
図8のS801からS804に記載された処理に従っ
て、新しいタンクを受け取った。この場合はこの薬剤の
支給が初回ではないのでステップS805からステップ
S806へ進み、使用済みのタンクを返却した。薬局の
医療機関端末でメモリカード及びデータベースの投薬デ
ータと、薬剤の在庫データとが更新されて患者にメモリ
カードが返却された。
て説明する。
見され、除去手術を受けるべく医療機関へ出向いた。医
療機関では患者のメモリカードを医療機関端末に挿入し
(ステップS1101)、過去の健康診断の結果及び胃
部X線撮影画像を読み出して診断し、手術を行った(ス
テップS1102)。
電子カルテが作成され(ステップS1103)、入院す
るベッドに備えられたベッドサイド端末に患者Dのメモ
リカードが移され(ステップS1104)、医師や看護
婦などの担当者が登録された(ステップS1105)。
10の変形であり、その構成は利用者端末200から吸
入器202を取り除いたものとほぼ同様である。ただ
し、ディスプレイなどの表示画面は、視認しやすいよう
に大きくなっている。この表示画面上には患者の名前と
病気名や症状が常に表示されている。
では、表示画面に表示された名前と症状とを確認して患
者を識別し(ステップS1106)、医師や看護婦のI
Dを入力して患者の電子カルテを読み出し(ステップS
1107)、回診や必要な検査又は測定を行い(ステッ
プS1108)、その結果に基づいて処方データを更新
する(ステップS1109)。
おりた(ステップS1110)。退院の際には患者にメ
モリカードが返却された(ステップS1111)。
実施形態によれば、以下のような効果がある。
電子化してデータベースに格納することにより、情報の
共有化による効率的な医療行為が期待できる。
に個人識別を行うことにより、プライバシーに係わる個
人のデータを保護することができる。
られているので、緊急時に適切かつ迅速な対応が可能と
なる。
利用者端末の吸入器を用いて投与することにより、患者
自身での薬剤の投与が容易となり、患者の精神的、肉体
的負担が軽減される。
駆動パラメータを吸気速度等に応じて変化させることに
より、より多くの薬剤を肺まで送り込んで吸入効率を向
上させることができる。
患者の吸気量やプロファイルに従った適切な吐出制御を
行い効率良く薬剤を投与することができる。
まった薬剤を装着したり吸入器の誤操作を防止すること
ができる。
薬剤の投与量や投与インターバルを処方箋データに従っ
て正確に管理することができる。
で、各患者が使用した薬剤や在庫の管理が正確に行え
る。更に、使用済みのカートリッジやタンクの回収も正
確に行える。
方箋データが記憶されているので、このデータを読み取
ることにより、地域を問わず処方箋に従った薬剤の受け
取りが可能となる。
により、最寄りのあるいは適切な医療機関や薬品販売店
へのアクセスが容易となる。
は、医療用の健康管理システムを例に挙げて説明した
が、本発明はこれ以外の様々なアプリケーションに適用
できる。
ツクラブ等に設置した端末とを用いて、美容や健康のた
めに、予め設定したプログラムに従って利用者がダイエ
ットや運動を規則正しく行うように指示を与えるシステ
ムや、薬剤以外の体に必要なビタミンやミネラル等を過
不足なく摂取するために、上記の利用者端末の吸入器を
使用することも考えられる。
適用する際には、必要に応じてデータベースや各端末に
格納するデータや利用者端末の機能が変更される。
も、ぜんそく患者の吸入治療に上記の利用者端末の吸入
器を使用したり、現在注射あるいは飲み薬によって体内
に投与されている薬剤を上記の利用者端末の吸入器を使
用して体内に投与することが考えられる。
形態に限定されるものではなく、例えば、データベース
が医療機関端末に含まれるような形態でもよい。
ば、携帯端末から特定の信号が送信されたときに、該携
帯端末の利用者を識別して、各利用者に医療機関との通
信を提供したり、識別された利用者に必要な情報を提供
することができ、緊急時に適切かつ迅速な対応が可能と
なるという効果がある。
システムの全体構成を示すブロック図である。
る。
すブロック図である。
ーチャートである。
ある。
である。
ャートである。
る。
である。
Claims (14)
- 【請求項1】 各利用者が携帯して所持するように構成
されており、 表示画面、 所定の無線通信網にアクセスする無線通信手段、 前記利用者の個人に関する情報を格納する記憶手段、及
び前記利用者の健康管理をサポートする入出力デバイ
ス、を備えた携帯端末と、 各携帯端末を所持する利用者それぞれについて、前記個
人に関する情報を格納する個人情報記憶手段、 医療機関、薬品販売店、薬剤及び前記入出力デバイスに
関する情報を格納する医療情報記憶手段、及び前記無線
通信網を介して各携帯端末と通信するための通信手段、
を備えたデータベースとを含み、各携帯端末を所持する
利用者の健康を管理する健康管理システムであって、 前記無線通信手段は、前記データベースとの通信を開始
する際に、前記記憶手段に格納された前記個人に関する
情報の一部を送信し、 前記データベースは、 前記無線通信手段から送信された前記情報の一部を前記
個人情報記憶手段に格納された情報と照合して前記携帯
端末の利用者を識別する識別手段と、 前記無線通信手段から特定の信号が送信されたときに起
動され、前記無線通信手段から送信された情報に応じ
て、前記医療情報記憶手段に情報が格納された医療機関
との通信、及び前記医療情報記憶手段に格納された情報
のうち前記識別された利用者に必要な情報のいずれかを
前記携帯端末に提供する緊急対応手段と、を有している
ことを特徴とする健康管理システム。 - 【請求項2】 前記個人に関する情報が、前記利用者の
カルテ及び処方箋の情報を含むことを特徴とする請求項
1に記載の健康管理システム。 - 【請求項3】 前記無線通信手段及び前記通信手段は、
少なくとも前記個人に関する情報の一部を送受信する際
に、所定の方式に従って暗号化/復号化を行うことを特
徴とする請求項1に記載の健康管理システム。 - 【請求項4】 前記携帯端末が該端末の位置情報を取得
する位置情報取得手段を更に備え、前記緊急対応手段
は、前記位置情報取得手段から送信された位置情報に基
づいて、適切な医療機関又は薬品販売店への経路情報を
前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項1に
記載の健康管理システム。 - 【請求項5】 前記入出力デバイスが薬剤を微小液滴と
して吐出して利用者に吸入させる吸入器であり、前記入
出力デバイスに関する情報が前記吸入器の取り扱いに関
する情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の健康
管理システム。 - 【請求項6】 前記緊急対応手段は、起動された後に所
定時間以上情報が送信されないとき、救急施設に通信す
ることを特徴とする請求項1に記載の健康管理システ
ム。 - 【請求項7】 前記前記情報の一部は、前記利用者の生
体的特徴に関する情報を含むことを特徴とする請求項1
に記載の健康管理システム。 - 【請求項8】 各利用者が携帯して所持する携帯端末
に、表示画面、所定の無線通信網にアクセスする無線通
信手段、前記利用者の個人に関する情報を格納する記憶
手段、及び前記利用者の健康管理をサポートする入出力
デバイス、を設け、各携帯端末と通信するデータベース
に、各携帯端末を所持する利用者それぞれについて、前
記個人に関する情報を格納する個人情報記憶手段、医療
機関、薬品販売店、薬剤及び前記入出力デバイスに関す
る情報を格納する医療情報記憶手段、及び前記無線通信
網を介して各携帯端末と通信するための通信手段、を設
け、各携帯端末を所持する利用者の健康を管理する健康
管理方法であって、 前記無線通信手段によって、前記データベースとの通信
を開始する際に、前記記憶手段に格納された前記個人に
関する情報の一部を送信し、 前記データベースにおいて、前記無線通信手段から送信
された前記情報の一部を前記個人情報記憶手段に格納さ
れた情報と照合して前記携帯端末の利用者を識別し、前
記無線通信手段から特定の信号が送信されたときに、前
記医療情報記憶手段に情報が格納された医療機関との通
信、及び前記医療情報記憶手段に格納された情報のうち
前記識別された利用者に必要な情報のいずれかを前記携
帯端末に提供する、ことを特徴とする健康管理方法。 - 【請求項9】 前記個人に関する情報が、前記利用者の
カルテ及び処方箋の情報を含むことを特徴とする請求項
8に記載の健康管理方法。 - 【請求項10】 前記無線通信手段及び前記通信手段に
よって、少なくとも前記個人に関する情報の一部を送受
信する際に、所定の方式に従って暗号化/復号化を行う
ことを特徴とする請求項8に記載の健康管理方法。 - 【請求項11】 前記携帯端末によって該端末の位置情
報を取得し、前記位置情報に基づいて、適切な医療機関
又は薬品販売店への経路情報を前記表示画面に表示させ
ることを特徴とする請求項8に記載の健康管理方法。 - 【請求項12】 前記入出力デバイスが薬剤を微小液滴
として吐出して利用者に吸入させる吸入器であり、前記
入出力デバイスに関する情報が前記吸入器の取り扱いに
関する情報を含むことを特徴とする請求項8に記載の健
康管理方法。 - 【請求項13】 前記データベースにおいて、前記無線
通信手段から特定の信号が送信された後に所定時間以上
情報が送信されないとき、救急施設に通信することを特
徴とする請求項8に記載の健康管理方法。 - 【請求項14】 前記情報の一部は、前記利用者の生体
的特徴に関する情報を含むことを特徴とする請求項8に
記載の健康管理方法。
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