JP2002167082A - 被記録媒体の種類の判別方法、それが用いられる装置、および画像形成装置 - Google Patents

被記録媒体の種類の判別方法、それが用いられる装置、および画像形成装置

Info

Publication number
JP2002167082A
JP2002167082A JP2000366292A JP2000366292A JP2002167082A JP 2002167082 A JP2002167082 A JP 2002167082A JP 2000366292 A JP2000366292 A JP 2000366292A JP 2000366292 A JP2000366292 A JP 2000366292A JP 2002167082 A JP2002167082 A JP 2002167082A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
light
recording
unit
light beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000366292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4579403B2 (ja
Inventor
Koichiro Nakazawa
広一郎 中澤
Akihiro Mori
明広 毛利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000366292A priority Critical patent/JP4579403B2/ja
Publication of JP2002167082A publication Critical patent/JP2002167082A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4579403B2 publication Critical patent/JP4579403B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 普通紙、コート紙、光沢紙、光沢フィルム、
OHPシートなどの多種多様な被記録媒体を適切かつ精
度よく自動判別できること。 【解決手段】 発光素子12から照射され被記録媒体1
0の記録面10aに対し反射した光ビームの蛍光成分を
検出する受光素子14の検出出力に基づいて被記録媒体
の種類を判定するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数種類の被記録
媒体をそれぞれ判別することができる被記録媒体の種類
の判別方法、それが用いられる装置、および画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】着色されたトナーやインクを被記録媒体
の記録面に付着させて画像形成を行う電子写真方式、熱
転写方式、ワイヤードット方式、インクジェット方式等
の画像形成装置においては、画質が被記録媒体にも依存
するところが大きいので画像形成を開始する前に選択さ
れた被記録媒体に適した画像形成モードにより画像形成
が行われている。
【0003】また、選択された被記録媒体に適した画像
形成モードを設定するために画像形成装置内にセットさ
れた被記録媒体の種類を自動的に判別する方法が種々提
案されている。
【0004】例えば、被記録媒体の透過性または非透過
性などの性質によって被記録媒体の種類を自動判別する
方法が提案されている。この方法は、被記録媒体の搬送
路中に反射型光学センサと透過型光学センサとがそれぞ
れ別個に設けられ、反射型光学センサからの検出出力に
基づいて非透過性の被記録媒体、例えば、普通紙が判別
され、透過型光学センサからの検出出力に基づいて透過
性のOHP(overhead projector)
用シート(以下、OHPシートという)が判別されるよ
うにしたものである。
【0005】また、被記録媒体の記録面における表裏の
判別にあたっては、例えば、特開平6−15861号公
報にも示されるように、被記録媒体の記録面における表
裏の光沢性を互いに変化させた被記録媒体が用いられる
もとで被記録媒体の表裏判別を行うことが提案されてい
る。
【0006】さらに、普通紙とOHPシートとを判別す
る方法としては、例えば、特開平2−56375号公報
および特開平6−56313号公報にも示されるよう
に、照射される検出用光ビームに対する被記録媒体の反
射特性の相違、即ち、OHPシートの表面に対してのそ
の検出用光ビームの乱反射が普通紙の表面に対しての乱
反射に比し小であることが利用されている。このような
場合、被記録媒体の記録面の一方側に対し検出光ビーム
を照射する光源(発光素子)と、複数の受光素子とがそ
れぞれ、その記録面からの正反射光、および、乱反射光
をそれぞれ受け得るように配置されているものとされ
る。このような構成において、記録面からの正反射光が
強度が大である場合、OHPシートであると判定され、
一方、記録面からの乱反射光の強度が大である場合、普
通紙であると判定される。
【0007】また、例えば、特開平6−56313号公
報にも示されるように、透過型および反射型光学センサ
を用いて、被記録媒体を挟んで相対向して一対の受光素
子が配されるとともに、検出用光ビームを照射する光源
が被記録媒体の記録面の一方側に配されるもとで、光源
に対し被記録媒体を挟んで配される一方の受光素子が被
記録媒体により遮断されることによって、検出出力を送
出しない場合は、その被記録媒体が普通紙であると判定
され、また、他方の受光素子が検出出力を送出すると
き、OHPシートであると判定される。
【0008】さらに、例えば、特開平10−19817
4号公報にも示されるように、検出用光ビームを照射す
る光源と、被記録媒体の表面からの検出用光ビームの反
射光を受ける受光素子とが、その検出用光ビームの光路
がその表面に対し所定の入射角度および反射角度となる
ように配置されるものが提案されている。かかる構成に
おいて、その受光素子が受けた検出用光ビームの正反射
光における強度の相違により普通紙またはOHPシート
であるかが判定される。
【0009】なお、上述以外の被記録媒体の自動判別方
法としては、例えば、特開平7−69481号公報にも
示されるように、被記録媒体の静電容量の変化を特徴付
けて判別する方法、および、特開平8−259038号
公報にも示されるように、被記録媒体の剛性を特徴付け
て判別する方法などの新しい提案がなされている。
【0010】別の被記録媒体の自動判別方法としては、
例えば、特開平6−201412号公報および特開平1
1−000990号公報にも示されるように、被記録媒
体の一部に被記録媒体固有の識別子を持たせるもとで、
その識別子が光学的手法などで読み取られることによ
り、その被記録媒体が自動判別される方法が提案されて
いる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、被記録媒体の自動判別方法の多くは、非透過
性ある普通紙と透過性であるOHPシートとを判別する
判別方法の提案であり、普通紙とコート紙との判別、光
沢紙と光沢フィルムとの判別のように、多種多様な被記
録媒体を適切に自動判別するのは難しいのが現状であ
る。
【0012】即ち、特開平6−15861号公報に示さ
れる方法においては、予め被記録媒体の表裏の光沢性が
互いに異なっている必要があるので、その表裏の光沢性
が互いに異なる被記録媒体のみに限定される。
【0013】また、特開平2−56375号公報および
特開平6−56313号公報にそれぞれ示される方法
は、その検出用光ビームの正反射光の強度が弱いもの同
士である普通紙とコート紙との相互の判別、その検出用
光ビームの正反射光の強度が強いもの同士である光沢紙
と光沢フィルムとの相互の判別するのは極めて困難であ
る。
【0014】このような場合、各受光素子から得られる
信号のレベルと比較の基準となる、判別するための信号
レベルの閾値が複数設定されて判別することも考えられ
るが、普通紙またはコート紙といっても多種あり、その
中で任意の異なる種類の被記録媒体を判別するための閾
値が設定された場合においても、その閾値を互いに超え
る信号レベルが得られる同一種類の被記録媒体が複数存
在するので判別した結果の判別精度は著しく低下するこ
ととなる。
【0015】従って、従来技術である透過性と非透過性
との違いによる判別方法により被記録媒体が判別される
場合、被記録媒体は、OHPシートとOHPシート以外
の被記録媒体とに判別され、また、光沢性と非光沢性と
の違いによる判別方法により被記録媒体が判別される場
合、被記録媒体は、光沢紙、光沢フィルムおよびOHP
シートと、普通紙およびコート紙とに判別されることと
なる。
【0016】また、この透過性と光沢性とを判別する従
来技術を複合させることにより、判別できる被記録媒体
の種類は、OHPシートと、光沢性の被記録媒体(光沢
紙および光沢フィルム)と、非光沢性の被記録媒体(普
通紙およびコート紙)との3分類が限界となる。
【0017】特開平10−198174号公報に示され
る方法においては、被記録媒体が給紙カセットに入って
いる状態において最上部にある普通紙とOHPシートと
の判別方法を提案しているので当然ながらそれ以外の被
記録媒体の判別には無理があることとなる。
【0018】以上の問題点を考慮し、本発明は、複数種
類の被記録媒体をそれぞれ判別することができる被記録
媒体の種類の判別方法、それが用いられる装置、および
画像形成装置であって、普通紙、コート紙、光沢紙、光
沢フィルム、OHPシートなどの多種多様な被記録媒体
を適切かつ精度よく自動判別できる被記録媒体の種類の
判別方法、それが用いられる装置、および画像形成装置
を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る被記録媒体の種類の判別方法は、被
記録媒体の表面に対し検出用光ビームを照射し被記録媒
体を透過した光ビームに基づいて被記録媒体の透過性を
判定し透過性をあらわわす第1の判定出力を送出する工
程と、被記録媒体の表面に対し検出用光ビームを照射し
表面からの反射光ビームに基づいて被記録媒体の光沢性
を判定し光沢性をあらわす第2の判定出力を送出する工
程と、被記録媒体の表面に対し蛍光現象を励起させる波
長帯域を含む検出用光ビームを照射し表面からの少なく
とも蛍光を含む反射光ビームに基づいて被記録媒体の表
面の蛍光強度特性を判定し、蛍光強度特性をあらわす第
3の判定出力を送出する工程とを含み、被記録媒体の種
類が第1の判定出力、第2の判定出力、および、第3の
判定出力に基づいて判別されることを特徴とすることを
特徴とする。
【0020】また、本発明に係る被記録媒体の種類の判
別装置は、被記録媒体の表面に対し蛍光現象を励起させ
る波長帯域を含む検出用光ビームを照射する発光素子
と、被記録媒体を透過した検出用光ビーム、または、被
記録媒体の表面から反射された検出用光ビームおよび検
出用光ビームの蛍光成分を検出し、検出出力を送出する
受光素子群とを含んでなる検出部と、検出部からの被記
録媒体の透過性をあらわす検出出力の値と該被記録媒体
の種類に応じた所定の判別用閾値とを比較し比較出力を
送出する第1の比較部と、検出部からの被記録媒体の光
沢性をあらわす検出出力の値と該被記録媒体の種類に応
じた所定の判別用閾値とを比較し比較出力を送出する第
2の比較部と、検出部からの被記録媒体の表面の蛍光強
度特性をあらわす検出出力の値と被記録媒体の種類に応
じた所定の判別用閾値とを比較し比較出力を送出する第
3の比較部と、第1の比較部、前記第2の比較部、およ
び第3の比較部からのそれぞれの比較出力に基づいて被
記録媒体の種類を判別し判別出力を送出する判別部とを
備えて構成される。
【0021】本発明に係る画像形成装置は、上述の被記
録媒体の種類の判別装置と、被記録媒体の記録面に対し
記録動作を行う記録部と、記録部の記録動作を制御する
記録動作制御部と、判別装置からの判別出力に基づいて
記録部により記録されるべき被記録媒体の種類と記録部
の記録動作状態に応じて設定された被記録媒体の種類と
が一致するか否かを判断する被記録媒体識別部と、を備
え、被記録媒体識別部が被記録媒体の種類と設定された
被記録媒体の種類とが一致しないと判断する場合、記録
動作制御部が前記記録部の記録動作を禁止することを特
徴とする。
【0022】また、本発明に係る画像形成装置は、上述
の被記録媒体の種類の判別装置と、被記録媒体の記録面
に対し記録動作を行う記録部と、記録部の記録動作を制
御する記録動作制御部と、を備え、記録動作制御部が、
判別装置からの判別出力に基づいて被記録媒体の種類に
応じた記録モードで被記録媒体の記録面に対し記録動作
を行うことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る被記録媒体
の種類の判別装置の第1実施例の構成を、それを備える
画像形成装置としてのインクジェット記録装置の制御ブ
ロックとともに示す。
【0024】図1において、インクジェット記録装置
は、後述する各被記録媒体の記録面(以下、表面とも言
う)に対して所定のインクを吐出し付着させて記録動作
を行う記録ヘッド部46と、供給される画像データおよ
び記録動作制御データに基づいて記録ヘッド部46の記
録動作を制御する記録動作制御部44と、被記録媒体を
記録ヘッド部46のインク吐出部に対し断続的に搬送す
る搬送系、記録動作制御部44を含む記録系、および、
後述する判別装置などの制御を行うメイン制御部38と
を含んで構成されている。
【0025】メイン制御部38には、制御信号に基づき
各データを格納し選択的に送出するメモリ部42が接続
されている。メモリ部42は、メイン制御部38が行う
動作制御に関する動作プログラムデータ、被記録媒体の
記録面に形成される画像をあらわす画像データ、装置に
装備される各被記録媒体の種類と後述する各判定出力と
の対応関係がマップ化されて表されるデータ等を格納し
ている。
【0026】装置に選択的に装備される各被記録媒体の
種類と後述する各判定出力との対応関係は、例えば、図
3に示されるように、後述する比較出力部からの被記録
媒体の光沢性の有無等をあらわす各比較出力と、それに
該当する普通紙、コート紙、光沢紙、光沢フィルム、O
HPシート、被記録媒体の有無などの分類との対応関係
であらわされる。従って、本発明の一例においては、5
種類の被記録媒体が分類A,B,C,D,Eとして判定
され、かつ、分類Fとしての被記録媒体の有無が判定さ
れる。
【0027】その際、各被記録媒体の判別に利用される
蛍光発光についての特徴として、普通紙は、蛍光発光強
度がその表裏において互いに略同一となることである。
なお、普通紙では蛍光増白剤を内添したものとしていな
いものがあり蛍光発光強度も強弱まちまちである。その
蛍光発光強度は、被記録媒体に含まれる蛍光増白剤の可
視光の放射能力に応じたものとされる。
【0028】蛍光増白剤は、自然光や蛍光灯などに含ま
れる近紫外光を吸収して青色の可視光を放射することに
より、被記録媒体の黄みの状態に青みを付加して白色度
を増している。蛍光増白剤を内添させている理由として
は、被記録媒体を構成している材料の黄みを帯びた状態
を補色である青み付けをすることによって無彩色である
白さを強調するためである。
【0029】蛍光増白剤の特性の一例を挙げるならば、
蛍光増白剤UVITEX OB(チバ・スペシャリティ
・ケミカルズ社製)は、近紫外光を最大吸収波長375
nmで吸収して、可視光を最大放射波長435nmで放
射する物質である。
【0030】次に、コート紙は、通常、画像が形成され
る記録面にのみ積層されるコート層に蛍光増白剤を内添
させることにより、コート紙自体の白色度を増してい
る。そのためコート紙のベースとなる紙の蛍光発光強度
とコート層との相互間においては、蛍光発光強度が互い
に異なっていることがコート紙の特徴である。また、光
沢紙も、コート紙と同様な特徴がある。
【0031】光沢フィルムにおいては、基材のベースフ
ィルム自体が非透過性の白色フィルムでなければならな
いので、ポリエチレンテレフタレートを代表とするフィ
ルムに酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カル
シウムなどの白色顔料を練り込んでおり、さらに、白色
度を高めるために蛍光増白剤が添加されているものもあ
る。なお、インクジェット記録装置用としては、このベ
ースフィルム上に記録材を受容する樹脂層がさらに設け
られている。このような光沢フィルムは、その表裏にお
いて、蛍光発光強度が、コート層による光学的な影響に
より若干の相互差はあるもののほぼ同一であることが特
徴である。
【0032】OHPシートは、ハロゲンランプ光などを
照射して使用するため蛍光増白剤の添加はされず、よっ
て蛍光発光がないのが特徴である。
【0033】従って、後述するように、被記録媒体の表
裏相互間での蛍光発光強度差をひとつの分類基準にする
ことで、蛍光発光強度差がほとんどない被記録媒体は、
普通紙、光沢フィルム、OHPシートであり、蛍光発光
強度差があるものはコート紙、光沢紙とに分類できるこ
ととなる。
【0034】また、メイン制御部38には、双方向伝送
路に設けられる通信部48を介してホストコンピュータ
50に接続されている。ホストコンピュータ50は、各
被記録媒体の記録面に形成されるべき画像をあらわす画
像データを形成し、それを所定量ごと所定のタイミング
で通信部48を介してメイン制御部38に供給する。ま
た、ホストコンピュータ50は、インクジェット記録装
置の動作制御を行うために必要な制御データ群を通信部
48を介してメイン制御部38に供給する。
【0035】ホストコンピュータ50には、インクジェ
ット記録装置の動作状態をあらわす表示を示すモニタ5
2が接続されている。モニタ52は、例えば、CRTま
たは液晶表示画面とされる。
【0036】この判別装置における検出部は、例えば、
図1および図2に示されるように、インクジェット記録
装置内における搬送路に配される被記録媒体10の記録
面10a(表面)に対向して配され検出用光ビームをそ
の記録面に対し照射する発光素子12と、発光素子12
から照射され記録面10aから反射された光ビーム12
LRa,12LRbをそれぞれ受光する受光素子14お
よび16と、被記録媒体10を挟んで受光素子16に対
向して裏面10b側に配される受光素子18とを含んで
構成されている。
【0037】発光素子12は、例えば、ピーク発光波長
が370nmである紫外線発光LED(NSHU590
E;日亜化学工業社製)とされ、受光素子14、受光素
子16、および、受光素子18は、それぞれ、シリコン
フォトトランジスタ(KS853;新光電子社製)とさ
れる。
【0038】発光素子12は、その光ビーム12Lの被
記録媒体10の記録面10aに対する入射角βが約45
°で記録面10aから約10mm離隔するように配置さ
れている。
【0039】なお、紫外光発光素子として近年注目を浴
びているのが窒化ガリウム系などの半導体素子である。
駆動回路および素子の小型化、また素子の寿命、発光強
度の安定性などを考慮した場合、発光波長が300nm
から425nmを発光する、特に蛍光増白剤の最大吸収
波長である375nm付近を発光する窒化ガリウム系な
どの半導体素子でもよい。
【0040】また、発光素子は、蛍光増白剤の吸収波長
を発光する発光素子であれば、いずれでも適用可能であ
る。例えば、発光波長が254nm付近のいわゆる殺菌
灯や、発光波長が300から400nm付近の捕虫器用
蛍光ランプ、もしくはケミカルランプや、水銀ランプか
ら発生する特有な波長を持つ近紫外光の波長300から
450nmを特殊設計の紫外線フィルターで取り出した
ブラックライトなどが挙げられる。しかし、殺菌ランプ
などは人体に影響を及ぼす波長であること、また蛍光増
白剤の最大吸収波長付近ではないことからあまり好まし
くはない。
【0041】反射光の蛍光成分を検出する受光素子14
は、被記録媒体の記録面10aに対し直交する直線(法
線)上に、被記録媒体の記録面10aとの相互間距離が
約10mmとなるように記録面10a側に配置されてい
る。被記録媒体の光沢性をあらわす正反射光を検出する
受光素子16は、記録面10aに対して光ビーム12L
の入射角βに略等しい反射角で反射された光ビーム12
LRbを受光するように、即ち、発光素子12からの反
射された光ビーム12LRb(正反射光)が検出できる
方向にあり、記録面10aとの相互間距離が約10mm
になる位置に配置されている。
【0042】一方、被記録媒体の透過性を検出する受光
素子18は、入射角βで被記録媒体10の記録面10a
に入射し裏面10b側に透過した光ビーム12LRcを
受光するように、即ち、発光素子18の透過光が測定で
きる方向に、裏面10bとの相互間距離が10mmにな
るように裏面10b側に配置されている。
【0043】なお、受光素子は、上述したような発光素
子の発光波長域に分光感度特性がある受光素子であるも
の、および蛍光増白剤の放射波長域を受光する分光感度
特性を有しているものであれば、いずれも適用可能であ
る。受光素子は、例えば、シリコンフォトダイオード、
シリコンフォトトランジスタなどの半導体素子であって
もよい。
【0044】また、受光素子14、16、および、18
には、それぞれ、図2に示されるように、所謂、ダーリ
ントン回路からなる出力部が設けられている。なお、図
2においては、その出力部は受光素子14、16、およ
び、18について同一の構成とされるので受光素子18
についての出力部のみ示し、他の出力部については省略
される。
【0045】出力部において、受光素子18におけるコ
レクタ側がトランジスタ(C1815)24のベースに
接続され、受光素子18におけるエミッタ側が接地され
ている。トランジスタ24のコレクタは、例えば、10
(v)の直流電圧を供給する基準電圧源Vaの端子32
に接続されている。トランジスタ24のエミッタは、ト
ランジスタ26のベースに接続されている。トランジス
タ26のコレクタは、基準電圧源Vaの端子32に接続
され、また、トランジスタ26のエミッタは、抵抗28
(約1kΩ)を介して接地されている。さらに、トラン
ジスタ26のエミッタの電圧を出力する出力端子30が
トランジスタ26のエミッタと抵抗28との間の接続点
に接続されている。
【0046】発光素子12には、発光素子駆動部36が
接続されている。発光素子駆動部36は、メイン制御部
38からの制御信号Cdに基づいて発光素子12を作動
状態とする。これにより、約2mAの電流が発光素子1
2に流され、それが作動状態とされる。
【0047】さらに、上述の受光素子14、16、およ
び、18の各出力部には、出力端子30からの信号に対
し所定のディジタル変換処理を行う信号処理部34が接
続されている。信号処理部34は、各受光素子14〜1
8からの検出出力をあらわす各データを比較出力部40
に供給する。
【0048】比較出力部40の各比較部40B,および
40C、および後述する演算部40Eには、信号処理部
34からの各受光素子16、18の出力をあらわす各デ
ータがそれぞれ、所定のタイミングで供給される。比較
部40Aには、信号処理部34からの一つの被記録媒体
10の表裏面についての各データ相互間の出力電圧差を
算出する演算部40Eが接続されている。比較部40A
は、演算部40Eからの算出結果をあらわすデータとそ
の差の所定の閾値をあらわす基準データとを比較し比較
出力を送出する。
【0049】また、比較部40Bは、受光素子16の出
力をあらわすデータと所定の閾値をあらわす基準データ
とを比較し比較出力を送出する。さらに、比較部40C
は、受光素子18の出力をあらわすデータと所定の閾値
をあらわす基準データとを比較し比較出力を送出する。
【0050】また、比較出力部40は、各比較部40
A,40B,および40Cにおける所定の閾値をあらわ
す基準データを設定する設定部40Dを備えている。設
定部40Dは、例えば、各比較部40A,40B,およ
び40Cにおける所定の閾値を、それぞれ、±0.5
(V)、5(V)、5(V)に設定する。
【0051】さらに、各比較部40A,40B,および
40Cには、各比較出力をメイン制御部38に各被記録
媒体ごとに選択的に送出するデータ選択送出部40Sが
接続されている。
【0052】このような構成において、比較出力部40
は、被記録媒体10の判別にあたり、例えば、図4に示
されるように、判別される各被記録媒体10の表面10
aおよび裏面10bについて発光素子12からの光ビー
ムが照射される場合、それぞれ、各受光素子14、1
6、および18の出力部から出力電圧(V)が得られる
とき、先ず、比較部40Cは、受光素子18に対応する
信号処理部34からのデータに基づき閾値5(V)と比
較する。比較部40Cは、5(V)以上である8.2
(V)の出力が得られるとき、透過性があることをあら
わす比較出力を送出する。一方、比較部40Cは、5
(V)未満である0.6〜0.8(V)の出力であると
き、透過性がないことをあらわす比較出力を送出する。
【0053】次に、比較部40Bは、受光素子16に対
応する信号処理部34からのデータに基づき閾値5
(V)と比較する。比較部40Bは、5(V)以上であ
る6.5〜7.0(V)の出力が得られるとき、光沢性
があることをあらわす比較出力を送出する。一方、比較
部40Bは、5(V)未満である3.7〜4.0(V)
の出力であるとき、光沢性がないことをあらわす比較出
力を送出する。
【0054】続いて、比較部40Aは、演算部40Eか
らのデータ相互間の出力電圧差に基づき閾値±0.5
(V)と比較し±0.5(V)以上である0.9〜1.0
(V)の出力が得られるとき、表裏相互間において蛍光
強度差があることをあらわす比較出力を送出する。一
方、比較部40Aは、±0.5(V)未満である−0.
1〜0.1(V)の出力であるとき、表裏相互間におい
て蛍光強度差がないことをあらわす比較出力を送出す
る。
【0055】データ選択送出部40Sは、メイン制御部
38からのデータ要求信号に基づき各比較出力をメイン
制御部38に送出する。
【0056】従って、5種類の被記録媒体を判別するに
あたり、メイン制御部38は、データ選択送出部40S
からの各比較出力に基づいて図3に示されるような、デ
ータを参照し、例えば、透過性があることをあらわす比
較出力、光沢性があることをあらわす比較出力、およ
び、蛍光強度差がないことをあらわす比較出力であると
き、被記録媒体10がOHPシートである(分類E)と
判断することとなる。
【0057】また、メイン制御部38は、例えば、透過
性があることをあらわす比較出力、光沢性がないことを
あらわす比較出力、および、蛍光強度差がないことをあ
らわす比較出力であるとき、被記録媒体10が装填され
ていない状態である(分類F)と判断する。
【0058】続いて、OHPシートが分別された後、メ
イン制御部38は、他の被記録媒体10について、例え
ば、透過性がないことをあらわす比較出力、光沢性があ
ることをあらわす比較出力、および、蛍光強度差がない
ことをあらわす比較出力であるとき、被記録媒体10が
光沢フィルムである(分類E)と判断することとなる。
【0059】続いて、OHPシートおよび光沢フィルム
が分別された後、メイン制御部38は、他の被記録媒体
10について、例えば、透過性がないことをあらわす比
較出力、光沢性があることをあらわす比較出力、およ
び、蛍光強度差があることをあらわす比較出力であると
き、被記録媒体10が光沢紙である(分類C)と判断す
ることとなる。
【0060】続いて、OHPシート、光沢フィルムおよ
び光沢紙が分別された後、メイン制御部38は、他の被
記録媒体10について、例えば、透過性がないことをあ
らわす比較出力、光沢性がないことをあらわす比較出
力、および、蛍光強度差があることをあらわす比較出力
であるとき、被記録媒体10がコート紙である(分類
B)と判断することとなる。その際、メイン制御部38
は、残りの被記録媒体10が普通紙(分類A)であると
判断することとなる。
【0061】従って、少なくとも比較部40Cおよび比
較部40Bからの比較出力により、OHPシートとそれ
以外の被記録媒体または被記録媒体の存在しないことを
判別することができる。
【0062】次に、残りの4品種について、比較部40
Cおよび比較部40Bの比較出力により、光沢紙および
光沢フィルムの群と、普通紙およびコート紙の群とに判
別することができる。
【0063】そして、比較部40C、比較部40B、お
よび、比較部40Aの比較出力により、さらに、普通紙
および光沢フィルムの群、コート紙および光沢紙の群に
判別することができる。
【0064】これにより、OHPシートを除く後者2つ
の分類結果により、普通紙(PB:キヤノン社製)、コ
ート紙(HR101:キヤノン社製)、光沢紙(GP3
01:キヤノン社製)、光沢フィルム(HG101:キ
ヤノン社製)を判別することができ、結果として、普通
紙、コート紙、光沢紙、光沢フィルム、OHPシートの
5品種の判別ができる。
【0065】上述の比較部40およびメイン制御部38
は、例えば、マイクロコンピュータにより構成される
が、かかるマイクロコンピュータが実行するプログラム
の一例を、図5に示されるフローチャートを参照して説
明する。
【0066】図5において、スタート後、ステップS1
において、判別対象となる被記録媒体10の表裏につい
て検出された各データをそれぞれ取込み、ステップS2
に進み、表裏相互間の蛍光強度差を算出し、続くステッ
プS3において、受光素子18からの出力電圧に基づく
データDcと閾値5(V)とを比較し、データDcが閾
値5(V)未満をあらわす場合、ステップS4に進み、
受光素子16からの出力電圧に基づくデータDbと閾値
5(V)とを比較し、データDbが閾値5(V)未満を
あらわす場合、続くステップS5に進む。ステップS5
において、受光素子16からの出力電圧に基づく蛍光強
度差をあらわすデータDaと閾値±0.5(V)とを比
較し、データDaが閾値±0.5(V)未満である場
合、続くステップS6に進み、被記録媒体10が普通紙
であることをあらわす判定出力Aを送出し、また、デー
タDaが閾値±0.5(V)以上である場合、被記録媒
体10がコート紙であることをあらわす判定出力Bを送
出し、プログラムを終了する。
【0067】さらに、ステップS3において、データD
cが閾値5(V)以上をあらわす場合、ステップS7に
進み、受光素子16からの出力電圧に基づくデータDb
と閾値5(V)とを比較し、データDbが閾値5(V)
以上をあらわす場合、続くステップS9において、被記
録媒体10がOHPシートであることをあらわす判定出
力Eを送出し、あるいは、データDbが閾値5(V)未
満をあらわす場合、ステップS8に進み、被記録媒体が
装着されていない状態であることをあらわす判定出力F
を送出し、プログラムを終了する。
【0068】そして、ステップS4において、データD
bが閾値5(V)以上をあらわす場合、続くステップS
10において、データDaが閾値±0.5(V)以上で
ある場合、ステップS12に進み、被記録媒体10が光
沢紙であることをあらわす判定出力Cを送出し、あるい
は、データDaが閾値±0.5(V)未満である場合、
続くステップ11において、被記録媒体10が光沢フィ
ルムであることをあらわす判定出力Dを送出し、プログ
ラムを終了する。
【0069】図6は、本発明に係る被記録媒体の種類の
判別装置の第2実施例の構成を、それを備える画像形成
装置としてのインクジェット記録装置の制御ブロックと
ともに示す。なお、図6においては、図1に示される例
において同一とされる構成要素については同一の符号を
付して示し、その重複説明を省略する。
【0070】図6において、インクジェット記録装置
は、後述する各被記録媒体の記録面(以下、表面とも言
う)に対して所定のインクを吐出し付着させて記録動作
を行う記録ヘッド部46と、供給される画像データおよ
び記録動作制御データに基づいて記録ヘッド部46の記
録動作を制御する記録動作制御部44と、被記録媒体を
記録ヘッド部46のインク吐出部に対し断続的に搬送す
る搬送系、記録動作制御部44を含む記録系、および、
後述する判別装置および表示部などの制御を行うメイン
制御部70とを含んで構成されている。
【0071】メイン制御部70には、制御信号に基づき
各データを格納し選択的に送出するメモリ部72が接続
されている。メモリ部72は、メイン制御部70が行う
動作制御に関する動作プログラムデータ、被記録媒体の
記録面に形成される画像をあらわす画像データ、本装置
に装備される各被記録媒体の種類と後述する各判定出力
との対応関係がマップ化されて表されるデータ、印刷モ
ードデータ等を格納している。
【0072】装置に選択的に装備される各被記録媒体の
種類と後述する各判定出力との対応関係は、例えば、上
述した図3に示されるように、後述する被記録媒体の種
類判別部からの被記録媒体の光沢性の有無等をあらわす
各判定出力と、それに該当する普通紙、コート紙、光沢
紙、光沢フィルム、OHPシート、被記録媒体の有無な
どの分類であらわされる。従って、本実施例において
も、5種類の被記録媒体が分類A,B,C,D,Eとし
て判定され、かつ、分類Fとしての被記録媒体の有無が
判定される。
【0073】また、メイン制御部70には、双方向伝送
路に設けられる通信部86を介してホストコンピュータ
84に接続されている。メイン制御部70には、比較出
力部78からの比較出力群が供給されるとともに、ホス
トコンピュータ84からの各被記録媒体の記録面に形成
されるべき画像をあらわす画像データ、インクジェット
記録装置の動作制御を行うために必要な制御データ群、
印刷にあたり予め入力される被記録媒体の種類をあらわ
すデータを通信部86を介して供給される。
【0074】さらに、メイン制御部70には、表示制御
部80を介して装填された被記録媒体の種類とホストコ
ンピュータ84に入力された被記録媒体の種類のデータ
とが一致しない旨の警告等をあらわす表示を行う表示部
82が接続されている。
【0075】ホストコンピュータ84は、後述するメイ
ン制御部70からの装着された各被記録媒体の種類(分
類A〜E)をあらわすデータに基づいて選択した印刷モ
ードデータを通信部84を介してメイン制御部70に供
給する画像モード選択部84Gを有している。画像モー
ド選択部84Gは、装填される各被記録媒体の種類に合
致した記録ヘッド部46の所定の印刷モードを複数の印
刷モードからメイン制御部70からの被記録媒体をあら
わすデータに基づいて選択するものとされる。各印刷モ
ードは、例えば、各被記録媒体に対する印刷に適切な記
録ヘッド部の搬送速度、および、インク吐出量に基づい
て設定されている。
【0076】ホストコンピュータ84には、ホストコン
ピュータ84からの表示データに基づいてインクジェッ
ト記録装置の動作状態をあらわす表示を示すモニタ52
が接続されている。モニタ52は、例えば、CRTまた
は液晶表示画面とされる。
【0077】判別装置における検出部は、例えば、図6
および図7に示されるように、例えば、インクジェット
記録装置内における搬送路に配される被記録媒体10の
記録面10a(表面)に対向して配され検出用光ビーム
をその記録面に対し照射する発光素子60および62
と、発光素子60または発光素子62から照射され記録
面10aから反射された光ビーム60L,または光ビー
ム62Lをそれぞれ受光する受光素子64と、被記録媒
体10を挟んで発光素子62に対向して裏面10b側に
配される発光素子68と、被記録媒体10を挟んで受光
素子64に対向して裏面10b側に配される受光素子6
6とを含んで構成されている。
【0078】発光素子60は、例えば、ピーク波長が6
60nmである高輝度赤色LED(BR5364X;ス
タンレー社製)とされ、発光素子62および68は、ピ
ーク発光波長が370nmである紫外線発光LED(N
SHU590E;日亜化学工業社製)とされ、受光素子
64および受光素子66は、それぞれ、紫外線波長帯域
から可視線波長帯域までの光ビームを検出可能なシリコ
ンフォトトランジスタ(KS853;新光電子社製)と
される。
【0079】発光素子60は、その光ビーム60Lの被
記録媒体10の記録面10aに対する入射角βが約45
°で記録面10aから約10mm離隔するように配置さ
れている。発光素子62は、被記録媒体の記録面10a
に対し直交する直線(法線)上に、被記録媒体の記録面
10aとの相互間距離が約10mmとなるように記録面
10a側に配置されている。
【0080】反射光の蛍光成分または被記録媒体の光沢
性をあらわす正反射光を検出する受光素子64は、記録
面10aに対して光ビーム60Lの入射角βに略等しい
反射角で反射された光ビーム60L、または発光素子6
2から照射され反射した光ビームを受光するように、記
録面10aとの相互間距離が約10mmになる位置に配
置されている。
【0081】一方、被記録媒体10の透過性または反射
光の蛍光成分を検出する受光素子66は、入射角βで被
記録媒体10の記録面10aに入射し裏面10b側に透
過した光ビーム60L、または発光素子68から照射さ
れ反射した光ビームを受光するように、裏面10bとの
相互間距離が10mmになるように裏面10b側に配置
されている。また、受光素子64、および、66には、
それぞれ、図7に示されるように、所謂、ダーリントン
回路からなる出力部が設けられている。
【0082】発光素子60、62および68には、それ
ぞれ、発光素子駆動部74が接続されている。発光素子
駆動部74は、メイン制御部70からの制御信号Cd
1、Cd2、およびCd3に基づいて発光素子60、6
2、および68を所定のタイミングで作動状態とする。
【0083】さらに、上述の受光素子64、および、6
6の各出力部には、出力端子30からの信号に対し所定
のディジタル変換処理を行う信号処理部76が接続され
ている。信号処理部76は、受光素子64および66か
らの検出出力をあらわす各データを比較出力部78に供
給する。
【0084】比較出力部78の各比較部78B,および
78C、および後述する演算部78Eには、信号処理部
76からの各受光素子64、66の出力をあらわす各デ
ータがそれぞれ、所定のタイミングで供給される。
【0085】比較部78Aには、信号処理部76からの
一つの被記録媒体10の表裏面について受光素子64お
よび66の出力に基づく各データ相互間の出力電圧差を
算出する演算部78Eが接続されている。比較部78A
は、演算部78Eからの算出結果をあらわすデータとそ
の差の所定の閾値をあらわす基準データとを比較し比較
出力を送出する。
【0086】また、比較部78Bは、受光素子64の出
力をあらわすデータと所定の閾値をあらわす基準データ
とを比較し比較出力を送出する。さらに、比較部78C
は、受光素子66の出力をあらわすデータと所定の閾値
をあらわす基準データとを比較し比較出力を送出する。
【0087】また、比較出力部78は、各比較部78
A,78B,および78Cにおける所定の閾値をあらわ
す基準データを設定する設定部78Dを備えている。設
定部78Dは、例えば、各比較部78A,78B,およ
び78Cにおける所定の閾値を、それぞれ、±0.5
(V)、5(V)、5(V)に設定する。
【0088】さらに、各比較部78A,78B,および
78Cには、各比較出力をメイン制御部70に各被記録
媒体ごとに選択的に送出するデータ選択送出部78Sが
接続されている。
【0089】このような構成において、比較出力部78
は、5種類の被記録媒体10の判別にあたり、例えば、
判別される各被記録媒体10の表面10aおよび裏面1
0bについて発光素子駆動部74からの駆動信号Cd1
に基づいて発光素子60からの光ビームのみが照射され
る場合、それぞれ、図8に示されるように、各受光素子
64、および66の出力部から出力電圧(V)が得られ
るとき、先ず、比較部78Cは、受光素子66に対応す
る信号処理部76からのデータに基づき閾値5(V)と
比較し、出力電圧が5(V)以上である8.5(V)の
出力が得られるとき、透過性があることをあらわす比較
出力を送出する。一方、比較部78Cは、いずれかの出
力が5(V)未満である0.5〜0.8(V)の出力であ
るとき、透過性がないことをあらわす比較出力を送出す
る。
【0090】次に、比較部78Bは、受光素子64に対
応する信号処理部76からのデータに基づき閾値5
(V)と比較し、5(V)以上である6.6〜7.1
(V)の出力が得られるとき、光沢性があることをあら
わす比較出力を送出する。一方、比較部78Bは、5
(V)未満である3.5〜3.9(V)の出力であると
き、光沢性がないことをあらわす比較出力を送出する。
【0091】続いて、駆動信号Cd1に代えて発光素子
駆動部74からの駆動信号Cd2に基づいて発光素子6
2からの光ビーム62Lのみが照射された後、駆動信号
Cd2に代えて、駆動信号Cd3に基づいて発光素子6
8からの光ビーム68Lのみが照射される。これによ
り、受光素子64および66は、それぞれ、発光素子6
2からの光ビーム62L、発光素子68からの光ビーム
68Lを受光することとなる。信号処理部76は、光ビ
ーム62Lおよび光ビーム68Lに基づいて変換処理を
行い、それらを演算部78Eに供給する。
【0092】その際、比較部78Aは、演算部78Eか
らのデータ相互間の出力電圧差に基づき閾値±0.5
(V)と比較し、±0.5(V)以上である1.1〜1.
3(V)の出力が得られるとき、その表裏相互間におい
て蛍光強度差があることをあらわす比較出力を送出す
る。一方、比較部78Aは、±0.5(V)未満である
−0.1〜0.2(V)の出力であるとき、表裏相互間
において蛍光強度差がないことをあらわす比較出力を送
出する。データ選択送出部78Eは、メイン制御部70
からのデータ要求信号に基づき得られた比較出力をメイ
ン制御部70に供給する。
【0093】従って、メイン制御部70は、データ選択
送出部78Eからの各比較出力に基づいて図3に示され
るような、データを参照し、例えば、透過性があること
をあらわす比較出力、光沢性があることをあらわす比較
出力、および、蛍光強度差がないことをあらわす比較出
力であるとき、被記録媒体10がOHPシートである
(分類E)と判断することとなる。
【0094】また、メイン制御部70は、例えば、透過
性があることをあらわす比較出力、光沢性がないことを
あらわす比較出力、および、蛍光強度差がないことをあ
らわす比較出力であるとき、被記録媒体10が装填され
ていない状態である(分類F)と判断する。
【0095】続いて、OHPシートが分別された後、メ
イン制御部70は、他の被記録媒体10について、例え
ば、透過性がないことをあらわす比較出力、光沢性があ
ることをあらわす比較出力、および、蛍光強度差がない
ことをあらわす比較出力であるとき、被記録媒体10が
光沢フィルムである(分類E)と判断することとなる。
【0096】続いて、OHPシートおよび光沢フィルム
が分別された後、メイン制御部70は、他の被記録媒体
10について、例えば、透過性がないことをあらわす比
較出力、光沢性があることをあらわす比較出力、およ
び、蛍光強度差があることをあらわす比較出力であると
き、被記録媒体10が光沢紙である(分類C)と判断す
ることとなる。
【0097】続いて、OHPシート、光沢フィルムおよ
び光沢紙が分別された後、メイン制御部70は、他の被
記録媒体10について、例えば、透過性がないことをあ
らわす比較出力、光沢性がないことをあらわす比較出
力、および、蛍光強度差があることをあらわす比較出力
であるとき、被記録媒体10がコート紙である(分類
B)と判断することとなる。その際、メイン制御部70
は、残りの被記録媒体10が普通紙(分類A)であると
判断することとなる。
【0098】従って、先ず、比較部78Cの比較出力に
より、透過性を判別することにより、OHPシートとそ
れ以外の被記録媒体とが分別されることとなる。また、
その光沢性を判別する比較部78Bの比較出力により、
光沢紙および光沢フィルムの群、普通紙およびコート紙
の群に分別される。次に、比較部78Aの比較出力によ
り、普通紙および光沢フィルムの群、コート紙および光
沢紙の群とに分別される。
【0099】OHPシートを除く後者2つの分類結果に
より、普通紙、コート紙、光沢紙、光沢フィルムを判別
することができ、結果として、上述の例と同様に、普通
紙、コート紙、光沢紙、光沢フィルム、OHPシートの
5品種の判別ができることとなる。
【0100】さらに、メイン制御部70は、比較出力部
78からの比較出力に基づく判定結果とホストコンピュ
ータ84からの選択的に入力された被記録媒体の種類の
データとが一致しない場合、記録動作制御部44に印刷
中止をあらわす制御信号を送出し、また、表示部82
に、例えば、印刷中止の警告を表示させるべく制御信号
を表示制御部80に供給する。これにより、図9に示さ
れるように、比較出力部78からの比較出力に基づく判
定結果と、ホストコンピュータ84からの選択的に入力
された被記録媒体の種類とが一致しないすべての場合に
おいて、表示部82により警告表示が行われることとな
る。
【0101】従って、比較出力部78により、実際に装
着されている被記録媒体の種類が適切に判別され、ユー
ザーが選択した被記録媒体と異なる被記録媒体が誤って
装着されるもとで適さない画像形成モードによる印刷が
行われないように警告表示されることとなる。
【0102】その結果、1台のインクジェット記録装置
がデータバスラインを介して複数のホストコンピュータ
を介して共用化されている場合等において、印刷開始前
に印刷中止の表示に応じて不具合をユーザに情報として
伝達できるので有効な警告表示システムが可能となる。
【0103】そして、メイン制御部70は、比較出力部
78からの比較出力に基づく判定結果をあらわすデータ
を通信部86を介してホストコンピュータ84に供給す
る。
【0104】ホストコンピュータ84は、被記録媒体の
種類が選択的に入力されていない場合、その画像モード
選択部84Gは、比較出力部78からの比較出力に基づ
く判定結果をあらわすデータに基づいて各被記録媒体の
種類に合致した記録ヘッド部46の所定の印刷モードを
複数の印刷モードから選択する。従って、例えば、スタ
ンドアローンとされるホストコンピュータによる制御が
行われるインクジェット記録装置において、適切な画像
形成モードを自動的に選択するシステムが可能となる。
【0105】なお、本願の発明者の実験による検証によ
れば、普通紙、コート紙、光沢紙、光沢フィルム、OH
Pフィルムを給紙してサンプル画像を印刷する命令を実
施したところ、いずれの被記録媒体においても適切な画
像形成が行えていることが確認された。
【0106】図10は、図7に示される例に対する比較
例を用いて上述のように被記録媒体の判別を行った場合
における受光素子64および66の出力部の端子電圧値
をそれぞれ示す。その比較例は、実施例2において、被
記録媒体に内添されている蛍光増白剤の吸収波長域を発
光する発光素子を用いたかった場合の例である。
【0107】なお、比較例においては、発光素子62お
よび68を、それぞれ発光素子60と同じピーク波長が
660nmである高輝度赤色LED(BR5364X;
スタンレー製)である発光素子60’および60”に代
替して、他の構成を実施例2と同一とし、同様に受光素
子64および66の出力値を測定した。
【0108】5種類の被記録媒体を判別するにあたり、
先ず、透過性を判別するために、発光素子60が点灯さ
れるとき、比較部78Cは、受光素子66に対応する信
号処理部76からのデータに基づき閾値5(V)と比較
し、出力電圧が5(V)以上である8.5(V)の出力
が得られるとき、透過性があることをあらわす比較出力
を送出する。これにより、判別対象となる被記録媒体の
種類は、OHPシートとそれ以外の被記録媒体とに分別
された。
【0109】また、このときの光沢性を判別するため
に、発光素子60が点灯される状態で比較部78Bは、
受光素子64に対応する信号処理部76からのデータに
基づき閾値5(V)と比較し、出力電圧が5(V)以上
である6.6〜7.1(V)の出力が得られるとき、光沢
性があることをあらわす比較出力を送出する。
【0110】これにより、その被記録媒体の種類は、O
HPシートを除く光沢紙および光沢フィルムの群と、普
通紙およびコート紙の群とに分別される。
【0111】次に、発光素子60が消灯され、発光素子
60’が点灯される状態で受光素子64により検出さ
れ、続いて、発光素子60’が消灯され、発光素子6
0”が点灯される状態で受光素子66により検出され
る。比較部78Aは、そのデータ相互間の出力電圧差に
基づき閾値±0.5(V)と比較し、±0.5(V)未満
である−0.2〜0.3(V)の出力であるとき、表裏
相互間において蛍光強度差がないことをあらわす比較出
力を送出する。
【0112】従って、この2つの受光素子64、66か
らの出力電圧に基づく差は、どの被記録媒体においても
ほとんど同じであったのでその被記録媒体の種類は、O
HPシートと、光沢紙および光沢フィルムの群、普通紙
およびコート紙の群に分別されるが、これ以上の細分類
はできなかった。
【0113】比較例の結果から明らかなように、被記録
媒体に内添されている蛍光増白剤の吸収波長域を発光す
る発光素子が用いられない場合、細分類が困難とされる
のに対し、本発明の一例においては、被記録媒体の表裏
相互間における蛍光発光成分の強度の違いにより、被記
録媒体の種類を細分類することが可能となる。
【0114】図11〜図22は、それぞれ、本発明に係
る被記録媒体の種類の判別装置の一例に用いられる検出
部の他の例を示す。なお、図11に示される例および後
述する例においては、上述の図2および図7に示される
例において同一とされる構成要素について同一の符号を
付して示し、その重複説明を省略する。
【0115】図11は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第3実施例を示
す。なお、図11に示される例および後述する例におい
ては、各受光素子は、上述の例と同様な出力部に電気的
に接続されている。
【0116】上述したように、蛍光発光の測定に寄与し
ない光沢性と非光沢性、および/または透過性と非透過
性の判別において使用される発光素子は、蛍光増白剤の
吸収波長域以外である可視波長域や赤外波長域の光ビー
ムを被記録媒体10に対し照射する発光素子90を図1
1に示されるように配置し用いることも可能である。
【0117】図11に示される例においては、発光素子
90が、照射する光ビームの入射点が発光素子12から
の光ビームの入射点と一致しない離隔した位置であって
記録面10aに対し垂直線上(被記録媒体10の法線
上)となるように配置されている。また、発光素子90
に隣接して受光素子16が記録面10a側に設けられて
いる。さらに、受光素子18が被記録媒体10を挟んで
発光素子90に対向して配されている。この場合、光沢
性を判別するにあたり、発光素子による正反射成分や透
過光が精度よく測定される。
【0118】図12は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第4実施例を示
す。
【0119】図12に示される例においては、図11の
例とは異なり、発光素子90と受光素子16とが互いに
離隔した位置に設けられる。また、受光素子18が発光
素子12からの光ビームが被記録媒体10を介して検出
可能に配置されている。
【0120】図13は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第5実施例を示
す。
【0121】図13に示される例は、図11と図12の
変形例である。
【0122】図14は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第6実施例を示
す。
【0123】図14に示される例においては、図2に示
される例において、受光素子16に代えて、可視線帯域
から紫外線帯域まで検出可能な受光素子92が配され加
えて、図14において、被記録媒体を対称軸線として対
称に裏面10b側にも発光素子12’,受光素子14’
および92’が配されている。発光素子12’,受光素
子14’および92’は、それぞれ、発光素子12,受
光素子14および92と同様な構造を有するものとされ
る。従って、被記録媒体の表裏の状態が略同時に検出さ
れる構成となる。
【0124】図15は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第7実施例を示
す。
【0125】図15に示される例は、被記録媒体の表裏
の状態が略同時に検出される構成となるようにした上述
の図11に示される例の変形例である。なお、発光素子
12’および90’と、受光素子14’および16’と
は、発光素子12および90と、受光素子14および1
6と同様な構造とされる。
【0126】図16は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第8実施例を示
す。
【0127】図16に示される例も、被記録媒体10の
表裏の状態が略同時に検出される構成となるようにした
上述の図11に示される例の変形例である。なお、発光
素子12’および90’と、受光素子14’および1
6’とは、発光素子12および90と、受光素子14お
よび16と同様な構造とされる。
【0128】図17は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第9実施例を示
す。
【0129】図17に示される例は、その受光素子の員
数を図11および図12に示される例の受光素子の員数
に比べて1個減らしたものとされる。受光素子94は、
発光素子12から照射された光ビームの正反射光を検出
可能される位置に配されている。受光素子94は、可視
線帯域から紫外線帯域まで検出可能とされる。受光素子
18は、発光素子12から照射された光ビームが被記録
媒体10を透過した光ビームを検出可能される位置に配
されている。
【0130】従って、発光素子の部品数を増やす一方で
受光素子の部品数を少なくした例とされる。
【0131】図18は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第10実施例を
示す。
【0132】図18に示される例は、図17に示される
例の変形例であり、受光素子18が、発光素子90から
照射され被記録媒体10を透過した光ビームを検出する
ように配置されるものとされる。
【0133】図19は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第11実施例を
示す。
【0134】図19に示される例は、図17に示される
例において被記録媒体10の表裏の状態が略同時に検出
される構成となるようにした上述の図17に示される例
の変形例である。被記録媒体10を対称軸線として対称
に裏面10b側にも発光素子12’および90’、受光
素子94’が配されている。発光素子90’と受光素子
94’とは、互いに離隔した位置に配されている。な
お、発光素子12’および90’、受光素子94’は、
発光素子12および90と、受光素子94と同様な構造
とされる。
【0135】図20は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第12実施例を
示す。
【0136】図20に示される例は、図18に示される
例において被記録媒体10の表裏の状態が略同時に検出
される構成となるようにした上述の図18に示される例
の変形例である。被記録媒体10を対称軸線として対称
に裏面10b側にも発光素子12’および90’、受光
素子94’が配されている。発光素子90’と受光素子
94’とは、互いに隣接した位置に配されている。な
お、発光素子12’および90’、受光素子94’は、
発光素子12および90と、受光素子94と同様な構造
とされる。
【0137】図21は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第13実施例を
示す。
【0138】図21に示される例は、図17に示される
例において被記録媒体10の透過性の検出が不要とされ
るとき、その受光素子18を用いない例とされる。
【0139】従って、多種多様な被記録媒体を判別する
のではなく、限られた数種の被記録媒体のみを判別する
ような場合において、例えば、OHPシートのような透
過性のある被記録媒体の判別が不要な場合、透過性を検
出する受光素子を除外したような構成とすることも可能
である。
【0140】図22は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第14実施例を
示す。
【0141】図22に示される例は、図2に示される例
において被記録媒体10の透過性の検出が不要とされる
とき、その受光素子18を用いない例とされる。
【0142】図23および24は、本発明に係る被記録
媒体の種類の判別装置の第3実施例の構成を、それを備
える画像形成装置としてのインクジェット記録装置の制
御ブロックとともに示す。なお、図23において、図1
に示される例において同一とされる構成要素について同
一の符号を付し、その重複説明を省略する。
【0143】装置に選択的に装備される各被記録媒体の
種類と後述する各判定出力との対応関係は、例えば、上
述の図3に示される例と同様に、後述する比較出力部か
らの被記録媒体の光沢性の有無等をあらわす各比較出力
と、それに該当する普通紙、コート紙、光沢紙、光沢フ
ィルム、OHPシート、被記録媒体の有無などの分類で
あらわされる。従って、本発明の一例においては、5種
類の被記録媒体が分類A,B,C,D,Eとして判定さ
れ、かつ、分類Fとしての被記録媒体の有無が判定され
る。
【0144】図23および図24に示される例において
は、図1に示される例における受光素子14と被記録媒
体10の記録面10aとの間に、加えて、波長分散素子
としての光学フィルタ100がその中間位置に設けられ
たものとされる。光学フィルタ100は、例えば、SC
42(富士写真フィルム社製)とされる。
【0145】本実施例および後述する実施例において、
光学フィルタおよび後述する光学部品を用いているの
は、本発明に係る実施例の特徴である蛍光発光強度を精
度良く検出すること、または、蛍光増白剤の吸収波長域
を発光する発光素子の発光波長域のみを精度良く検出す
ることにある。
【0146】これらの光学素子が用いられない場合、被
記録媒体10の記録面10aからの反射光または透過光
には、発光素子12の発光波長成分と,蛍光増白剤の放
射波長成分(蛍光成分)とが含まれるのでそれらを精度
よく分離することはできない。
【0147】この場合、被記録媒体10の表裏相互間に
おける蛍光発光強度差は、発光素子12の発光波長成分
と重畳されて受光素子14が受光することになるのでそ
の検出される強度差は小さくなる。
【0148】しかし、受光素子14において、蛍光強度
の受光に関し、S/N比を高くするには、発光素子の発
光波長成分と蛍光増白剤の蛍光発光波長成分を分けるこ
とにより実現可能である。
【0149】そこで、精度よく分散する手段としは、波
長分散素子、例えば、光学フィルタであり、光学ミラー
である。波長分散素子は、プリズムや回折格子が代表的
なものであり好適に使用することができる。
【0150】また、光学フィルタは、染料や顔料の色素
からなるフィルタや薄膜の干渉を利用した干渉フィルタ
などを好適に使用することができる。
【0151】なお、例えば、蛍光増白剤の吸収波長域を
発光する発光素子の発光波長域(紫外線帯域)をカット
する光学フィルタとして、SC39、SC40M(富士
写真フィルム製)などのシャープ・カット・フィルタが
好適であり、また、蛍光発光波長域のみを透過させるた
めの光学フィルタとして、BPB45(富士写真フィル
ム製)、BP−UV型、BP−W1型、BP−W2型
(ケンコー製)などのバンド・パス・フィルタが好適で
ある。また光学ミラーも光学フィルタと同様である。
【0152】このような構成において、比較出力部40
は、被記録媒体10の判別にあたり、例えば、図24に
示されるように、判別される各被記録媒体10の表面1
0aおよび裏面10bについて発光素子12からの光ビ
ームが照射される場合、それぞれ、各受光素子14、1
6、および18の出力部から出力電圧(V)が図25に
示されるように、得られるとき、先ず、比較部40C
は、受光素子18に対応する信号処理部34からのデー
タに基づき閾値5(V)と比較し、5(V)以上である
8.2(V)の出力が得られるとき、透過性があること
をあらわす比較出力を送出する。一方、比較部40C
は、5(V)未満である0.6〜0.8(V)の出力で
あるとき、透過性がないことをあらわす比較出力を送出
する。
【0153】次に、比較部40Bは、受光素子16に対
応する信号処理部34からのデータに基づき閾値5
(V)と比較し、5(V)以上である6.5〜7.0
(V)の出力が得られるとき、光沢性があることをあら
わす比較出力を送出する。一方、比較部40Bは、5
(V)未満である3.7〜4.0(V)の出力であると
き、光沢性がないことをあらわす比較出力を送出する。
【0154】続いて、比較部40Aは、演算部40Eか
らのデータ相互間の出力電圧差に基づき閾値±2(V)
と比較し、±2(V)以上である3.6〜4.1(V)
の出力が得られるとき、表裏相互間において蛍光強度差
があることをあらわす比較出力を送出する。一方、比較
部40Aは、±2(V)未満である±0.1(V)の出
力であるとき、表裏相互間において蛍光強度差がないこ
とをあらわす比較出力を送出する。データ選択送出部4
0Sは、メイン制御部からのデータ要求信号に基づきこ
れらの比較出力を送出する。
【0155】従って、5種類の被記録媒体の判別をする
にあたり、メイン制御部38は、データ選択送出部40
Sからの各比較出力に基づいて図3に示されるような、
データを参照し、例えば、透過性があることをあらわす
比較出力、光沢性があることをあらわす比較出力、およ
び、蛍光強度差がないことをあらわす比較出力であると
き、被記録媒体10がOHPシートである(分類E)と
判断することとなる。
【0156】また、メイン制御部38は、例えば、透過
性があることをあらわす比較出力、光沢性がないことを
あらわす比較出力、および、蛍光強度差がないことをあ
らわす比較出力であるとき、被記録媒体10が装填され
ていない状態である(分類F)と判断する。
【0157】続いて、OHPシートが分別された後、メ
イン制御部38は、他の被記録媒体10について、例え
ば、透過性がないことをあらわす比較出力、光沢性があ
ることをあらわす比較出力、および、蛍光強度差がない
ことをあらわす比較出力であるとき、被記録媒体10が
光沢フィルムである(分類E)と判断することとなる。
【0158】続いて、OHPシートおよび光沢フィルム
が分別された後、メイン制御部38は、他の被記録媒体
10について、例えば、透過性がないことをあらわす比
較出力、光沢性があることをあらわす比較出力、およ
び、蛍光強度差があることをあらわす比較出力であると
き、被記録媒体10が光沢紙である(分類C)と判断す
ることとなる。
【0159】続いて、OHPシート、光沢フィルムおよ
び光沢紙が分別された後、メイン制御部38は、他の被
記録媒体10について、例えば、透過性がないことをあ
らわす比較出力、光沢性がないことをあらわす比較出
力、および、蛍光強度差があることをあらわす比較出力
であるとき、被記録媒体10がコート紙である(分類
B)と判断することとなる。その際、メイン制御部38
は、残りの被記録媒体10が普通紙(分類A)であると
判断することとなる。
【0160】従って、少なくとも比較部40Cおよび比
較部40Bからの比較出力により、OHPシートとそれ
以外の被記録媒体または被記録媒体の存在しないことを
判別することができる。
【0161】次に、残りの4品種について、比較部40
Cおよび比較部40Bの比較出力により、光沢紙および
光沢フィルムの群と、普通紙およびコート紙の群とに分
別することができる。
【0162】そして、比較部40C、比較部40B、お
よび、比較部40Aの比較出力により、さらに、普通紙
および光沢フィルムの群、コート紙および光沢紙の群に
分別することができる。
【0163】これにより、OHPシートを除く後者2つ
の分類結果により、普通紙(PB:キヤノン社製)、コ
ート紙(HR101:キヤノン社製)、光沢紙(GP3
01:キヤノン社製)、光沢フィルム(HG101:キ
ヤノン社製)を判別することができ、結果として、普通
紙、コート紙、光沢紙、光沢フィルム、OHPシートの
5品種の判別ができる。
【0164】図26および27は、本発明に係る被記録
媒体の種類の判別装置の第4実施例の構成を、それを備
える画像形成装置としてのインクジェット記録装置の制
御ブロックとともに示す。なお、図26においては、図
6に示される例において同一とされる構成要素について
は同一の符号を付して示し、その重複説明を省略する。
【0165】図26および図27においては、図6に示
される例における受光素子64と記録面10aとの間の
中間位置に、また、受光素子66と裏面10bとの間の
中間位置に、それぞれ、上述の光学フィルタ100が加
えて配されている。
【0166】このような構成において、比較出力部78
は、被記録媒体10の判別にあたり、例えば、判別され
る各被記録媒体10の表面10aおよび裏面10bにつ
いて発光素子駆動部74からの駆動信号Cd1に基づい
て発光素子60からの光ビームのみが照射される場合、
それぞれ、図28に示されるように、各受光素子64、
および66の出力部から出力電圧(V)が得られると
き、先ず、比較部78Cは、受光素子66に対応する信
号処理部76からのデータに基づき閾値5(V)と比較
し、出力電圧が5(V)以上である8.5(V)の出力
が得られるとき、透過性があることをあらわす比較出力
を送出する。一方、比較部78Cは、いずれかの出力が
5(V)未満である0.5〜0.8(V)の出力であると
き、透過性がないことをあらわす比較出力を送出する。
【0167】次に、比較部78Bは、受光素子64に対
応する信号処理部76からのデータに基づき閾値5
(V)と比較し、5(V)以上である6.6〜7.1
(V)の出力が得られるとき、光沢性があることをあら
わす比較出力を送出する。一方、比較部78Bは、5
(V)未満である3.5〜3.9(V)の出力であると
き、光沢性がないことをあらわす比較出力を送出する。
【0168】続いて、駆動信号Cd1に代えて、発光素
子駆動部74からの駆動信号Cd2に基づいて発光素子
62からの光ビーム62Lのみが照射された後、駆動信
号Cd2に代えて、駆動信号Cd3に基づいて発光素子
68からの光ビーム68Lのみが照射される。これによ
り、受光素子64および66は、それぞれ、発光素子6
2からの光ビーム62L、発光素子68からの光ビーム
68Lを受光することとなる。信号処理部76は、光ビ
ーム62Lおよび光ビーム68Lに基づいて変換処理を
行い、それらを演算部78Eに供給する。
【0169】その際、比較部78Aは、演算部78Eか
らのデータ相互間の出力電圧差に基づき閾値±2(V)
と比較し、±2(V)以上である3.3〜3.9(V)の
出力が得られるとき、その表裏相互間において蛍光強度
差があることをあらわす比較出力を送出する。一方、比
較部78Aは、±0.5(V)未満である±0〜0.2
(V)の出力であるとき、表裏相互間において蛍光強度
差がないことをあらわす比較出力を送出する。データ選
択送出部78Eは、メイン制御部70からのデータ要求
信号に基づき得られた比較出力をメイン制御部70に供
給する。
【0170】従って、5種類の被記録媒体を判別するに
あたり、メイン制御部70は、データ選択送出部78E
からの各比較出力に基づいて図3に示されるような、デ
ータを参照し、例えば、透過性があることをあらわす比
較出力、光沢性があることをあらわす比較出力、およ
び、蛍光強度差がないことをあらわす比較出力であると
き、被記録媒体10がOHPシートである(分類E)と
判断することとなる。
【0171】また、メイン制御部70は、例えば、透過
性があることをあらわす比較出力、光沢性がないことを
あらわす比較出力、および、蛍光強度差がないことをあ
らわす比較出力であるとき、被記録媒体10が装填され
ていない状態である(分類F)と判断する。
【0172】続いて、OHPシートが分別された後、メ
イン制御部70は、他の被記録媒体10について、例え
ば、透過性がないことをあらわす比較出力、光沢性があ
ることをあらわす比較出力、および、蛍光強度差がない
ことをあらわす比較出力であるとき、被記録媒体10が
光沢フィルムである(分類E)と判断することとなる。
【0173】続いて、OHPシートおよび光沢フィルム
が分別された後、メイン制御部70は、他の被記録媒体
10について、例えば、透過性がないことをあらわす比
較出力、光沢性があることをあらわす比較出力、およ
び、蛍光強度差があることをあらわす比較出力であると
き、被記録媒体10が光沢紙である(分類C)と判断す
ることとなる。
【0174】続いて、OHPシート、光沢フィルムおよ
び光沢紙が分別された後、メイン制御部70は、他の被
記録媒体10について、例えば、透過性がないことをあ
らわす比較出力、光沢性がないことをあらわす比較出
力、および、蛍光強度差があることをあらわす比較出力
であるとき、被記録媒体10がコート紙である(分類
B)と判断することとなる。その際、メイン制御部70
は、残りの被記録媒体10が普通紙(分類A)であると
判断することとなる。
【0175】従って、先ず、比較部78Cにより、透過
性を判別することにより、OHPシートとそれ以外の被
記録媒体とが分別されることとなる。また、その光沢性
を判別する比較部78Bにより、光沢紙および光沢フィ
ルムの群、普通紙およびコート紙の群に分別される。次
に、比較部78Aにより、普通紙および光沢フィルムの
群、コート紙および光沢紙の群とに分別される。
【0176】OHPシートを除く後者2つの分類結果に
より、普通紙、コート紙、光沢紙、光沢フィルムを判別
することができ、結果として、上述の例と同様に、普通
紙、コート紙、光沢紙、光沢フィルム、OHPシートの
5品種の判別ができることとなる。
【0177】さらに、メイン制御部70は、比較出力部
78からの比較出力に基づく判定結果とホストコンピュ
ータ84からの選択的に入力された被記録媒体の種類と
が一致しない場合、記録動作制御部44に印刷中止をあ
らわす制御信号を送出し、また、表示部82に、例え
ば、印刷中止の警告を表示させるべく制御信号を表示制
御部80に供給する。これにより、図29に示されるよ
うに、比較出力部78からの比較出力に基づく判定結果
と、ホストコンピュータ84からの選択的に入力された
被記録媒体の種類のデータとが一致しないすべての場合
において、表示部82により警告表示が行われることと
なる。
【0178】従って、比較出力部78により、実際に装
着されている被記録媒体の種類が適切に判別され、ユー
ザーが選択した被記録媒体と異なる被記録媒体が誤って
装着されるもとで適さない画像形成モードによる印刷が
行われないように警告表示されることとなる。
【0179】その結果、1台のインクジェット記録装置
がデータバスラインを介して複数のホストコンピュータ
を介して共用化されている場合等において、印刷開始前
に印刷中止の表示に応じて不具合をユーザに情報として
伝達できるので有効な警告表示システムが可能となる。
【0180】そして、メイン制御部70は、比較出力部
78からの比較出力に基づく判定結果をあらわすデータ
を通信部86を介してホストコンピュータ84に供給す
る。
【0181】ホストコンピュータ84は、被記録媒体の
種類が選択的に入力されていない場合、その画像モード
選択部84Gは、比較出力部78からの比較出力に基づ
く判定結果をあらわすデータに基づいて各被記録媒体の
種類に合致した記録ヘッド部46の所定の印刷モードを
複数の印刷モードから選択する。従って、例えば、スタ
ンドアローンとされるホストコンピュータによる制御が
行われるインクジェット記録装置において、適切な画像
形成モードを自動的に選択するシステムが可能となる。
【0182】なお、本願の発明者の実験による検証によ
れば、普通紙、コート紙、光沢紙、光沢フィルム、OH
Pフィルムを給紙してサンプル画像を印刷する命令を実
施したところ、いずれの被記録媒体においても適切な画
像形成が行えていることが確認された。
【0183】以上から明らかなように、判別装置の実施
例2と実施例3とは、光学フィルタ100があるかない
かの差であるが、実施例3は、この光学フィルタ100
を有することにより、発光素子12の発光波長域と被記
録媒体10からの蛍光発光波長域と分離することができ
る。その結果、蛍光強度を精度良く検出できるので被記
録媒体10の表裏相互間の蛍光強度差のような微妙な光
学的情報が精度良く検出することが可能となる。
【0184】図30〜図46は、それぞれ、本発明に係
る被記録媒体の種類の判別装置の一例に用いられる検出
部の他の例を示す。なお、図30に示される例および後
述する例においては、上述の図11乃至図22、図24
に示される例において同一とされる構成要素について同
一の符号を付して示し、その重複説明を省略する。
【0185】図30は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第15実施例を
示す。なお、図30に示される例および後述する例にお
いても、各受光素子は、上述の例と同様な出力部に電気
的に接続されている。
【0186】上述したように、蛍光発光の測定に寄与し
ない光沢性と非光沢性、および/または透過性と非透過
性の判別において使用される発光素子は、蛍光増白剤の
吸収波長域以外である可視波長域や赤外波長域の光ビー
ムを被記録媒体10に対し照射する発光素子90を図3
0に示されるように配置し用いることも可能である。
【0187】図30に示される例においては、発光素子
90が、照射する光ビームの入射点が発光素子12から
の光ビームの入射点と一致しない離隔した位置であって
記録面10aに対し垂直線上(被記録媒体10の法線
上)となるように配置されている。また、発光素子90
に隣接して受光素子16が記録面10a側に設けられて
いる。受光素子14と記録面10aとの間の中間に光学
フィルタ100が設けられている。さらに、受光素子1
8が被記録媒体10を挟んで発光素子90に対向して配
されている。この場合、光沢性を判別するにあたり、発
光素子による正反射成分や透過光が精度よく測定され
る。
【0188】図31は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第16実施例を
示す。
【0189】図31に示される例においては、図30の
例とは異なり、発光素子90と受光素子16とが互いに
離隔した位置に設けられる。また、受光素子18が発光
素子12からの光ビームが被記録媒体10を介して検出
可能に配置されている。
【0190】図32は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第17実施例を
示す。
【0191】図32に示される例は、図31と図32の
変形例である。
【0192】図33は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第18実施例を
示す。
【0193】図33に示される例においては、図14に
示される例に光学フィルタ100を設けた構成となって
いる。
【0194】図34は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第19実施例を
示す。
【0195】図34に示される例は、図15に示される
例に光学フィルタ100を設けた構成となっている。
【0196】図35は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第20実施例を
示す。
【0197】図35に示される例も、図16に示される
例に光学フィルタ100を設けた構成となっている。
【0198】図36は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第21実施例を
示す。
【0199】図36に示される例は、図17に示される
例に光学フィルタ100を設けた構成となっている。
【0200】図37は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第22実施例を
示す。
【0201】図37に示される例は、図18に示される
例に光学フィルタ100を設けた構成となっている。
【0202】図38は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第23実施例を
示す。
【0203】図38に示される例は、図19に示される
例に光学フィルタ100を設けた構成となっている。
【0204】図39は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第24実施例を
示す。
【0205】図39に示される例は、図20に示される
例に光学フィルタ100を設けた構成となっている。
【0206】図40は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第25実施例を
示す。
【0207】図40に示される例は、図21に示される
例に光学フィルタ100を設けた構成となっている。
【0208】図41は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第26実施例を
示す。
【0209】図41に示される例は、図22に示される
例に光学フィルタ100を設けた構成となっている。
【0210】図42は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第27実施例を
示す。
【0211】図42においては、光学フィルタ100の
代わりに、光学フィルタ104が受光素子108と記録
面10aとの間、受光素子110と記録面10aとの間
にそれぞれ、配されている。光学フィルタ104は、発
光素子12の発光波長域(紫外線帯域)を透過して蛍光
波長帯域を吸収する光学フィルタである。
【0212】この場合、受光素子108、110は、そ
れぞれ、蛍光増白剤の蛍光発光を受光するのではなく、
発光素子12の散乱反射光を受光することになる。発光
素子12による被記録媒体10の散乱反射光のみを受光
することにより、図24に示される例と同様な効果を得
られる。
【0213】図43は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第28実施例を
示す。
【0214】図43においては、光学フィルタ100の
代わりに、光学素子(波長分離素子)としてのプリズム
112が受光素子14と記録面10aとの間に配されて
いる。また、受光素子14に隣接して受光素子114が
設けられている。受光素子114は、発光素子12の発
光波長帯域(紫外線帯域)について分光感度特性をもつ
受光素子とされる。受光素子14は、蛍光増白剤の放射
波長域に分光感度特性をもつ受光素子とされ、被記録媒
体10に含有されている発光素子12の乱反射光強度を
検出する機能を有している。
【0215】図44は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第29実施例を
示す。
【0216】図44においては、発光素子12からの照
射された光ビームの正反射光を検出可能な位置にプリズ
ム112および受光素子14および116が配置された
ものとされる。
【0217】受光素子116は、プリズム112により
分離された発光素子12からの光ビームの発光波長域成
分(正反射成分)のみを受光するものとされ、受光素子
14は、発光素子の正反射位置にあるものの、正反射成
分ではない蛍光発光成分のみを受光することとなる。
【0218】図45は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第30実施例を
示す。
【0219】図45においては、受光素子120が発光
素子12からの光ビームの正反射光ビームを検出可能な
位置に設けられている。受光素子120は、発光素子1
2からの光ビームの可視帯域から紫外線帯域までの成分
を検出可能とされる。受光素子120と記録面10aと
の間の中間位置には、移動可能に配された光学フィルタ
100が配されている。
【0220】これにより、光学フィルタ100は、受光
素子120が反射光ビームの蛍光成分を検出する場合、
受光素子120と記録面10aとの間の中間位置に配さ
れる。
【0221】図46は、本発明に係る被記録媒体の種類
の判別装置の一例に用いられる検出部の第31実施例を
示す。
【0222】図46においては、図45に示される例に
おいて光学フィルタ100に加えて、光学フィルタ12
2が光学フィルタ100が交互に受光素子120と記録
面10aとの間の中間位置に配されるように、移動可能
に配置されている。
【0223】光学フィルタ122は、受光素子120が
反射光ビームの波長帯域(360〜370nm)成分の
みを検出する場合、受光素子120に代えて、選択的に
受光素子120と記録面10aとの間の中間位置に配さ
れる。
【0224】従って、ひとつの受光素子により、蛍光増
白剤の蛍光発光波長域のみの受光、または、発光素子の
発光波長域の正反射光のみの受光が可能となる。
【0225】以上に示めされる例は、一例にすぎず、本
発明による基本的な概念を超えなければいずれの構成で
あってもよい。
【0226】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る被記録媒体の種類の判別方法、それが用いられる
装置、および画像形成装置によれば、被記録媒体の表面
に対し検出用光ビームを照射し被記録媒体を透過した光
ビームに基づいて該被記録媒体の透過性を判定し透過性
をあらわわす第1の判定出力を送出する工程と、被記録
媒体の表面に対し検出用光ビームを照射し表面からの反
射光ビームに基づいて該被記録媒体の光沢性を判定し光
沢性をあらわす第2の判定出力を送出する工程と、被記
録媒体の表面に対し蛍光現象を励起させる波長帯域を含
む検出用光ビームを照射し表面からの少なくとも蛍光を
含む反射光ビームに基づいて被記録媒体の表面の蛍光強
度特性を判定し、蛍光強度特性をあらわす第3の判定出
力を送出する工程とを含み、被記録媒体の種類が前記第
1の判定出力、第2の判定出力、および、第3の判定出
力に基づいて判別されるので普通紙、コート紙、光沢
紙、光沢フィルム、OHPシートなどの多種多様な被記
録媒体を適切かつ精度よく自動判別できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の第
1実施例の全体構成を、それを備える記録装置の制御部
とともに示すブロック図である。
【図2】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の第
1実施例における検出部の構成を概略的に示す図であ
る。
【図3】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の一
例が判定を行う被記録媒体の種類および判別因子を示す
テーブルである。
【図4】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の第
1実施例における受光素子の検出出力値と各被記録媒体
との関係を示すテーブルである。
【図5】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の第
1実施例において、判別装置がマイクロコンピュータに
より構成された場合、かかるマイクロコンピュータが実
行するプログラムの一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の第
2実施例の全体構成を、それを備える記録装置の制御部
とともに示すブロック図である。
【図7】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の第
2実施例における検出部の構成を概略的に示す図であ
る。
【図8】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の第
2実施例における受光素子の検出出力値と各被記録媒体
との関係を示すテーブルである。
【図9】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の第
2実施例における受光素子の検出出力値に基づく警告の
有無の結果を示すテーブルである。
【図10】比較例における受光素子の検出出力値と各被
記録媒体との関係を示すテーブルである。
【図11】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第3実施例の構成を被記録媒体とと
もに示す図である。
【図12】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第4実施例の構成を被記録媒体とと
もに示す図である。
【図13】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第5実施例の構成を被記録媒体とと
もに示す図である。
【図14】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第6実施例の構成を被記録媒体とと
もに示す図である。
【図15】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第7実施例の構成を被記録媒体とと
もに示す図である。
【図16】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第8実施例の構成を被記録媒体とと
もに示す図である。
【図17】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第9実施例の構成を被記録媒体とと
もに示す図である。
【図18】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第10実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図19】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第11実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図20】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第12実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図21】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第13実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図22】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第14実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図23】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の
第3実施例の全体構成を、それを備える記録装置の制御
部とともに示すブロック図である。
【図24】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の
第3実施例における検出部の構成を概略的に示す図であ
る。
【図25】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の
第3実施例における受光素子の検出出力値と各被記録媒
体との関係を示すテーブルである。
【図26】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の
第4実施例の全体構成を、それを備える記録装置の制御
部とともに示すブロック図である。
【図27】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の
第4実施例における検出部の構成を概略的に示す図であ
る。
【図28】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の
第4実施例における受光素子の検出出力値と各被記録媒
体との関係を示すテーブルである。
【図29】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置の
第4実施例における受光素子の検出出力値に基づく警告
の有無の結果を示すテーブルである。
【図30】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第15実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図31】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第16実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図32】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第17実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図33】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第18実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図34】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第19実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図35】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第20実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図36】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第21実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図37】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第22実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図38】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第23実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図39】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第24実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図40】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第25実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図41】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第26実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図42】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第27実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図43】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第28実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図44】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第29実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図45】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第30実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【図46】本発明に係る被記録媒体の種類の判別装置に
用いられる検出部の第31実施例の構成を被記録媒体と
ともに示す図である。
【符号の説明】
10 被記録媒体 12、60、62、68、90 発光素子 14、16、18、64、66、92、94 受光素
子 38 メイン制御部 40、78 比較出力部 44 記録動作制御部 46 記録ヘッド部 50、84 ホストコンピュータ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録媒体の表面に対し検出用光ビーム
    を照射し該被記録媒体を透過した光ビームに基づいて該
    被記録媒体の透過性を判定し透過性をあらわわす第1の
    判定出力を送出する工程と、 前記被記録媒体の表面に対し前記検出用光ビームを照射
    し該表面からの反射光ビームに基づいて該被記録媒体の
    光沢性を判定し光沢性をあらわす第2の判定出力を送出
    する工程と、 前記被記録媒体の表面に対し蛍光現象を励起させる波長
    帯域を含む検出用光ビームを照射し該表面からの少なく
    とも蛍光を含む反射光ビームに基づいて該被記録媒体の
    表面の蛍光強度特性を判定し、蛍光強度特性をあらわす
    第3の判定出力を送出する工程とを含み、 前記被記録媒体の種類が前記第1の判定出力、前記第2
    の判定出力、および、第3の判定出力に基づいて判別さ
    れることを特徴とする被記録媒体の種類の判別方法。
  2. 【請求項2】 被記録媒体の表面に対し蛍光現象を励起
    させる波長帯域を含む検出用光ビームを照射する発光素
    子と、該被記録媒体を透過した検出用光ビーム、また
    は、該被記録媒体の表面から反射された検出用光ビーム
    および検出用光ビームの蛍光成分を検出し、検出出力を
    送出する受光素子群とを含んでなる検出部と、 前記検出部からの前記被記録媒体の透過性をあらわす検
    出出力の値と該被記録媒体の種類に応じた所定の判別用
    閾値とを比較し比較出力を送出する第1の比較部と、 前記検出部からの前記被記録媒体の光沢性をあらわす検
    出出力の値と該被記録媒体の種類に応じた所定の判別用
    閾値とを比較し比較出力を送出する第2の比較部と、 前記検出部からの被記録媒体の表面の蛍光強度特性をあ
    らわす検出出力の値と該被記録媒体の種類に応じた所定
    の判別用閾値とを比較し比較出力を送出する第3の比較
    部と、 前記第1の比較部、前記第2の比較部、および前記第3
    の比較部からのそれぞれの比較出力に基づいて前記被記
    録媒体の種類を判別し判別出力を送出する判別部と、 を具備して構成される被記録媒体の種類の判別装置。
  3. 【請求項3】 前記発光素子は、前記被記録媒体に含ま
    れる蛍光増白剤が吸収する波長帯域の光成分を含む光ビ
    ームを照射し、前記受光素子は、該光ビームの吸収に応
    じて該蛍光増白剤から放射される蛍光成分を検出するも
    のを含むことを特徴とする請求項2記載の被記録媒体の
    種類の判別装置。
  4. 【請求項4】 前記検出部の受光素子群は、前記発光素
    子から前記被記録媒体の記録面に照射されることによる
    正反射光ビームを検出する受光素子と、前記発光素子か
    ら照射され前記被記録媒体を透過した光ビームを検出す
    る受光素子と、前記発光素子から前記被記録媒体の記録
    面に照射されることによる散乱光ビームにおける蛍光増
    白剤から放射される蛍光成分を検出する受光素子とを備
    えることを特徴とする請求項2記載の被記録媒体の種類
    の判別装置。
  5. 【請求項5】 被記録媒体の一方の表面に対向して配さ
    れ前記被記録媒体に含まれる蛍光増白剤が吸収する波長
    帯域の光成分を含む光ビームを照射する第1の発光素子
    と、前記蛍光増白剤が吸収する波長帯域以外の光成分を
    含む光ビームを照射する第2の発光素子と、該被記録媒
    体の他方の表面に対向して配され前記蛍光増白剤が吸収
    する波長帯域の光成分を含む光ビームを照射する第3の
    発光素子と、 前記被記録媒体の一方の表面に対向して配され前記第1
    の発光素子または第2の発光素子から照射され前記被記
    録媒体の一方の表面に対し反射された光ビームを検出す
    る第1の受光素子と、前記被記録媒体の他方の表面に対
    向して配され前記第1の発光素子から照射され該被記録
    媒体を透過した光ビームまたは前記第3の発光素子から
    照射され前記被記録媒体の他方の表面に対し反射された
    光ビームを検出する第2の受光素子とを備える検出部
    と、 前記検出部からの前記被記録媒体の透過性をあらわす検
    出出力の値と該被記録媒体の種類に応じた所定の判別用
    閾値とを比較し比較出力を送出する第1の比較部と、 前記検出部からの前記被記録媒体の光沢性をあらわす検
    出出力の値と該被記録媒体の種類に応じた所定の判別用
    閾値とを比較し比較出力を送出する第2の比較部と、 前記検出部からの被記録媒体の表面の蛍光強度特性をあ
    らわす検出出力の値と該被記録媒体の種類に応じた所定
    の判別用閾値とを比較し比較出力を送出する第3の比較
    部と、 前記第1の比較部、前記第2の比較部、および前記第3
    の比較部からのそれぞれの比較出力に基づいて前記被記
    録媒体の種類を判別し判別出力を送出する判別部と、 を具備して構成される被記録媒体の種類の判別装置。
  6. 【請求項6】 前記検出部は、前記被記録媒体の一方の
    表面に対向して配され前記被記録媒体に含まれる蛍光増
    白剤が吸収する波長帯域の光成分を含む光ビームを照射
    する第1の発光素子と、前記蛍光増白剤が吸収する波長
    帯域以外の光成分を含む光ビームを照射する第2の発光
    素子と、 前記被記録媒体の一方の表面に対向して配され前記第1
    の発光素子から照射され前記被記録媒体の一方の表面に
    対し反射された光ビームを検出する第1の受光素子と、
    前記被記録媒体の一方の表面に対向して配され前記第2
    の発光素子から照射され前記被記録媒体の一方の表面に
    対し反射された光ビームを検出する第2の受光素子と、
    前記被記録媒体の他方の表面に対向して配され前記第2
    の発光素子から照射され前記被記録媒体を透過した光ビ
    ームを検出する第3の受光素子とを備えることを特徴と
    する請求項2記載の被記録媒体の種類の判別装置。
  7. 【請求項7】 前記被記録媒体に含まれる蛍光増白剤が
    吸収する波長帯域の光成分を含む光ビームを照射する発
    光素子と、該発光素子から照射され前記被記録媒体の表
    面に対し反射された光ビームの散乱光を検出する第1の
    受光素子と、該第1の発光素子から照射され前記被記録
    媒体の表面に対し反射された光ビームの正反射光を検出
    する第2の受光素子とがそれぞれ、該被記録媒体の双方
    の表面に対向して配されることを特徴とする請求項2記
    載の被記録媒体の種類の判別装置。
  8. 【請求項8】 前記検出部は、前記被記録媒体の表面に
    対向して配され前記被記録媒体に含まれる蛍光増白剤が
    吸収する波長帯域の光成分を含む光ビームを照射する発
    光素子と、該発光素子から照射され前記被記録媒体の表
    面に対し反射された光ビームの散乱光を検出する第1の
    受光素子と、該発光素子から照射され前記被記録媒体の
    表面に対し反射された光ビームの正反射光を検出する第
    2の受光素子とを備えることを特徴とする請求項2記載
    の被記録媒体の種類の判別装置。
  9. 【請求項9】 前記検出部は、前記被記録媒体の一方の
    表面に対向して配され前記被記録媒体に含まれる蛍光増
    白剤が吸収する波長帯域の光成分を含む光ビームを照射
    する第1の発光素子と、前記蛍光増白剤が吸収する波長
    帯域以外の光成分を含む光ビームを照射する第2の発光
    素子と、 前記被記録媒体の一方の表面に対向して配され前記第1
    の発光素子または前記第2の発光素子から照射され前記
    被記録媒体の一方の表面に対し反射された光ビームを検
    出する第1の受光素子と、前記被記録媒体の他方の表面
    に対向して配され前記第1の発光素子から照射され該被
    記録媒体を透過した光ビームを検出する第2の受光素子
    とを備えることを特徴とする請求項2記載の被記録媒体
    の種類の判別装置。
  10. 【請求項10】 前記検出部は、前記被記録媒体の一方
    の表面に対向して配され前記被記録媒体に含まれる蛍光
    増白剤が吸収する波長帯域の光成分を含む光ビームを照
    射する第1の発光素子と、前記蛍光増白剤が吸収する波
    長帯域以外の光成分を含む光ビームを照射する第2の発
    光素子と、 前記被記録媒体の一方の表面に対向して配され前記第1
    の発光素子または前記第2の発光素子から照射され前記
    被記録媒体の一方の表面に対し反射された光ビームを検
    出する第1の受光素子と、前記被記録媒体の他方の表面
    に対向して配され前記第2の発光素子から照射され該被
    記録媒体を透過した光ビームを検出する第2の受光素子
    とを備えることを特徴とする請求項2記載の被記録媒体
    の種類の判別装置。
  11. 【請求項11】 前記検出部は、前記被記録媒体の表面
    に対向して配され前記被記録媒体に含まれる蛍光増白剤
    が吸収する波長帯域の光成分を含む光ビームを照射する
    第1の発光素子と、前記蛍光増白剤が吸収する波長帯域
    以外の光成分を含む光ビームを照射する第2の発光素子
    と、 前記被記録媒体の表面に対向して配され前記第1の発光
    素子または前記第2の発光素子から照射され前記被記録
    媒体の一方の表面に対し反射された光ビームを検出する
    受光素子とを備えることを特徴とする請求項2記載の被
    記録媒体の種類の判別装置。
  12. 【請求項12】 前記請求項2記載の被記録媒体の種類
    の判別装置と、 前記被記録媒体の記録面に対し記録動作を行う記録部
    と、 前記記録部の記録動作を制御する記録動作制御部と、 前記判別装置からの判別出力に基づいて前記記録部によ
    り記録されるべき被記録媒体の種類と前記記録部の記録
    動作状態に応じて設定された被記録媒体の種類とが一致
    するか否かを判断する被記録媒体識別部と、を備え、 前記被記録媒体識別部が被記録媒体の種類と前記設定さ
    れた被記録媒体の種類とが一致しないと判断する場合、
    前記記録動作制御部が前記記録部の記録動作を禁止する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記請求項2記載の被記録媒体の種類
    の判別装置と、 被記録媒体の記録面に対し記録動作を行う記録部と、 前記記録部の記録動作を制御する記録動作制御部と、を
    備え、 前記記録動作制御部が、前記判別装置からの判別出力に
    基づいて被記録媒体の種類に応じた記録モードで被記録
    媒体の記録面に対し記録動作を行うことを特徴とする画
    像形成装置。
  14. 【請求項14】 被記録媒体の表面に対し蛍光現象を励
    起させる波長帯域の光成分を含む検出用光ビームを照射
    する発光素子と、該被記録媒体を透過した検出用光ビー
    ム、または、該被記録媒体の表面から反射された検出用
    光ビームおよび検出用光ビームの蛍光成分を検出し、検
    出出力を送出する複数の受光素子と、該被記録媒体の表
    面と少なくともひとつの受光素子との間に配され該検出
    用光ビームの蛍光成分のみを通過させる波長分散素子と
    を含んでなる検出部と、 前記検出部からの前記被記録媒体の透過性をあらわす検
    出出力の値と該被記録媒体の種類に応じた所定の判別用
    閾値とを比較し比較出力を送出する第1の比較部と、 前記検出部からの前記被記録媒体の光沢性をあらわす検
    出出力の値と該被記録媒体の種類に応じた所定の判別用
    閾値とを比較し比較出力を送出する第2の比較部と、 前記検出部からの被記録媒体の表面の蛍光強度特性をあ
    らわす検出出力の値と該被記録媒体の種類に応じた所定
    の判別用閾値とを比較し比較出力を送出する第3の比較
    部と、 前記第1の比較部、前記第2の比較部、および前記第3
    の比較部からのそれぞれの比較出力に基づいて前記被記
    録媒体の種類を判別し判別出力を送出する判別部と、 を具備して構成される被記録媒体の種類の判別装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項14記載の被記録媒体の種
    類の判別装置と、 該被記録媒体の記録面に対し記録動作を行う記録部と、 前記記録部の記録動作を制御する記録動作制御部と、 前記判別装置からの判別出力に基づいて前記記録部によ
    り記録されるべき被記録媒体の種類と前記記録部の記録
    動作状態に応じて設定された被記録媒体の種類とが一致
    するか否かを判断する被記録媒体識別部と、を備え、 前記被記録媒体識別部が被記録媒体の種類と前記設定さ
    れた被記録媒体の種類とが一致しないと判断する場合、
    前記記録動作制御部が前記記録部の記録動作を禁止する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記請求項14記載の被記録媒体の種
    類の判別装置と、 被記録媒体の記録面に対し記録動作を行う記録部と、 前記記録部の記録動作を制御する記録動作制御部と、を
    備え、 前記記録動作制御部が、前記判別装置からの判別出力に
    基づいて被記録媒体の種類に応じた記録モードで被記録
    媒体の記録面に対し記録動作を行うことを特徴とする画
    像形成装置。
JP2000366292A 2000-11-30 2000-11-30 被記録媒体の種類の判別装置、および、画像形成装置 Expired - Fee Related JP4579403B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000366292A JP4579403B2 (ja) 2000-11-30 2000-11-30 被記録媒体の種類の判別装置、および、画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000366292A JP4579403B2 (ja) 2000-11-30 2000-11-30 被記録媒体の種類の判別装置、および、画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002167082A true JP2002167082A (ja) 2002-06-11
JP4579403B2 JP4579403B2 (ja) 2010-11-10

Family

ID=18836941

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000366292A Expired - Fee Related JP4579403B2 (ja) 2000-11-30 2000-11-30 被記録媒体の種類の判別装置、および、画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4579403B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005055445A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Samsung Electronics Co Ltd 画像形成のためのメディア判別方法及び装置
JP2006177960A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Xerox Corp スペクトル範囲が改良された発光ダイオード分光光度計
JP2007091467A (ja) * 2005-08-31 2007-04-12 Canon Inc 記録装置および制御方法
US7990826B2 (en) 2003-08-29 2011-08-02 Canon Kabushiki Kaisha Recording medium type discrimination apparatus, recording apparatus, and discrimination method

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0516462A (ja) * 1991-07-16 1993-01-26 Canon Inc 記録装置
JPH0797099A (ja) * 1993-09-30 1995-04-11 Suzuka Fuji Xerox Kk 用紙の色識別装置
JPH09127829A (ja) * 1995-10-31 1997-05-16 Moririka:Kk 用紙検出器
JPH10198093A (ja) * 1997-01-13 1998-07-31 Canon Inc 記録媒体識別装置
JP2003212390A (ja) * 2002-01-22 2003-07-30 Canon Inc 被記録媒体の種類の判別装置、判別方法、および記録装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0516462A (ja) * 1991-07-16 1993-01-26 Canon Inc 記録装置
JPH0797099A (ja) * 1993-09-30 1995-04-11 Suzuka Fuji Xerox Kk 用紙の色識別装置
JPH09127829A (ja) * 1995-10-31 1997-05-16 Moririka:Kk 用紙検出器
JPH10198093A (ja) * 1997-01-13 1998-07-31 Canon Inc 記録媒体識別装置
JP2003212390A (ja) * 2002-01-22 2003-07-30 Canon Inc 被記録媒体の種類の判別装置、判別方法、および記録装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005055445A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Samsung Electronics Co Ltd 画像形成のためのメディア判別方法及び装置
US7145160B2 (en) 2003-08-05 2006-12-05 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus to discriminate the class of medium to form image
US7990826B2 (en) 2003-08-29 2011-08-02 Canon Kabushiki Kaisha Recording medium type discrimination apparatus, recording apparatus, and discrimination method
JP2006177960A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Xerox Corp スペクトル範囲が改良された発光ダイオード分光光度計
JP2007091467A (ja) * 2005-08-31 2007-04-12 Canon Inc 記録装置および制御方法
JP4757136B2 (ja) * 2005-08-31 2011-08-24 キヤノン株式会社 記録装置および制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4579403B2 (ja) 2010-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3734247B2 (ja) 被記録媒体の種類の判別装置、判別方法、および記録装置
US7621615B2 (en) Print medium identifying device, printing apparatus, and print medium identifying method
JP4486366B2 (ja) 記録媒体の識別装置および方法
US20020005497A1 (en) Medium discerning apparatus with optical sensor
JP4703403B2 (ja) 検査装置
JP2002197506A (ja) Uv・蛍光検出装置及びそのセンシング方法
JPH09178562A (ja) 色検出装置及びそれを用いた印刷装置
JP4579403B2 (ja) 被記録媒体の種類の判別装置、および、画像形成装置
JP2014163723A (ja) 記録媒体判別装置および印刷装置
JP5957327B2 (ja) 記録媒体判別装置
MX2014003911A (es) Material impreso, dispositivo de inspeccion de material impreso, metodo de manufactura de material impreso y dispositivo de manufactura de material impreso.
JP2010046818A (ja) プリンタおよびプリント用紙
JP2002149009A (ja) 透明被記録体、画像形成装置、及び、被記録体の種類を識別する装置
US7403722B2 (en) Integrated media and media tray sensing in an image forming device
JP2005231356A (ja) インクジェット記録装置及びインク判別方法
JP2003272022A (ja) 近赤外光を用いた紙葉類のテープ検出装置
JP3826040B2 (ja) 被記録媒体の識別装置、識別方法、および記録装置
JPH0872389A (ja) 記録媒体及びそれを用いるための記録装置
JP2020027036A (ja) 含水センサ
JP6334333B2 (ja) 情報記録媒体及び画像処理装置
JP2006225058A (ja) 記録装置
JP2024030014A (ja) 紙種判別装置、紙種判別方法、および紙種判別プログラム
JP2004334329A (ja) 紙葉類判別装置
JP2007169037A (ja) 被記録媒体種類判別装置を備えた印刷装置
JPH0660241A (ja) 紙葉類のパターン判別装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100604

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100820

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100826

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees