JP2002166365A - 組立式カムシャフトのジャーナル硬化方法および硬化装置 - Google Patents

組立式カムシャフトのジャーナル硬化方法および硬化装置

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JP2002166365A
JP2002166365A JP2000361269A JP2000361269A JP2002166365A JP 2002166365 A JP2002166365 A JP 2002166365A JP 2000361269 A JP2000361269 A JP 2000361269A JP 2000361269 A JP2000361269 A JP 2000361269A JP 2002166365 A JP2002166365 A JP 2002166365A
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公男 西村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャフト本体に安価なパイプ材を使用してそ
のジャーナル部に対してショットピーニングを行う際
に、金属粉やショットピーニング用の投射材を給油孔か
らカムシャフト内部に侵入させないようにする。 【解決手段】 中空のシャフト本体19にカムロブ21
が外嵌されて組み付けられた組立式カムシャフト17の
ジャーナル部23に、ショットピーニングにより硬化層
を形成する。ジャーナル部23には、給油孔27が内部
の潤滑油通路25に連通しており、潤滑油通路25に供
給する空気を給油孔27から外部に流出させることで、
ノズル37から投射されるショットピーニング用の玉4
3や金属粉を給油孔27に侵入させないようにする。カ
ムロブ21とジャーナル部23との間には、遮へい板3
1を設置し、ショットピーニング用の玉43や金属粉
を、カムロブ21とシャフト本体19との隙間に侵入さ
せないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カムロブのシャ
フト挿入孔にシャフト本体を挿入してこれら両者相互を
固定する組立式カムシャフトのジャーナル硬化方法およ
び硬化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガソリンエンジンなどの内燃機関におい
て、クランクシャフトと連動して回転し、吸気および排
気バルブの開閉タイミングを制御するカムシャフトとし
て、シャフト本体とカムロブとを結合して構成する組立
式のものがある(例えば、特開2000−145411
号公報参照)。この組立式カムシャフトは、図5に示す
ように、シャフト本体1を金属製のパイプで構成し、こ
のパイプにシャフト挿入孔3を備えたカムロブ5を外嵌
させた状態で、パイプ内に拡管部材を挿入したり空圧や
水圧などを付与して拡管させて両者相互を固定したり、
あるいは単にカムロブ5をシャフト本体1に圧入により
固定して製造される。なお、カムロブ5,5相互間のシ
ャフト本体1にはジャーナル部7が形成され、このジャ
ーナル部7には、シャフト本体1内に矢印Aで示すよう
に導入される潤滑油を摺動面に吐出するための給油孔9
が形成されている。
【0003】シャフト本体1を中空のパイプとすること
で、従来カムロブ5とシャフト本体1とを一体成形して
シャフト本体部分が中実なものに比べて軽量化し、エン
ジンの軽量化および高速回転化などが達成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カムシャフ
トにおけるジャーナル部の硬度不足あるいは面性状不良
は、ジャーナル部の焼き付きや摺動傷によるフリクショ
ン増加などの不具合を招く。このため、上記した組立式
カムシャフトにおいては、図6に示すように、ジャーナ
ル部7に、耐摩耗性のある別ピース11を装着したり、
シャフト本体1自体を高価な耐摩耗性のある硬質材料と
するなどで対応していた。
【0005】ところが、別ピース11を設ける場合に
は、部品点数の増加を招き、一方シャフト本体1自体を
耐摩耗性のある硬質材料とした場合には、シャフト本体
1の拡管性や圧入性が低下し、拡管設備や圧入設備の大
型化を招いたり、あるいは拡管部材の消耗が顕著になる
など、コスト上不利な面がある。
【0006】そこで、安価なパイプ材を使用し、ジャー
ナル部のみに硬化層および必要な面性状を得る方法とし
て、図7に示すように、表面硬化処理としてショットピ
ーニングを行う方法がある。すなわち、ショットピーニ
ングノズル13から直径20μm〜200μm程度の鋼
球などからなるショットピーニング用の玉15をジャー
ナル部7に投射する。
【0007】しかしながら、ショットピーニングによる
表面硬化処理では、ショットピーニング後の切粉(金属
粉)や、ショットピーニング用の玉15が、図7中のB
部で示すように、直径2mm程度の給油孔9からシャフ
ト本体1内に入り込んで残留し、エンジン稼働時にこれ
らの残留物が、摺動部(ジャーナル部7)に入り込むこ
とで、ジャーナル部7で残留物の咬み込みが発生し、ジ
ャーナル部7の焼き付きや異常摩耗が発生するという問
題がある。
【0008】そこで、この発明は、シャフト本体に安価
なパイプ材を使用してそのジャーナル部に対し投射材を
投射してショットピーニングを行う際に、金属粉や投射
材を給油孔からカムシャフト内部に流入させないように
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、中空のシャフト本体がカムロブ
のシャフト挿入孔に挿入固定されてこれら両者が一体化
される組立式カムシャフトのジャーナル硬化方法におい
て、前記シャフト本体のジャーナル部に対し粒状の投射
材を投射して硬化させる際に、前記シャフト本体内に空
気を送り込み、この送り込んだ空気を前記ジャーナル部
に形成してある給油孔から外部に流出させ、これにより
前記投射材や金属粉の給油孔への侵入を回避する。
【0010】請求項2の発明は、請求項1記載の組立式
カムシャフトのジャーナル硬化方法において、空気供給
源から供給される所定量の空気に対し、シャフト本体に
送り込まれる空気の流量が規定量以下となっているとき
に、給油孔が未形成であると判断するようにしてある。
【0011】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の組立式カムシャフトのジャーナル硬化方法において、
粒状の投射材は、ショットピーニング用の玉としてあ
る。
【0012】請求項4の発明は、中空のシャフト本体が
カムロブのシャフト挿入孔に挿入固定されてこれら両者
が一体化される組立式カムシャフトのジャーナル硬化装
置において、前記シャフト本体のジャーナル部に対し粒
状の投射材を投射して硬化させるジャーナル硬化手段
と、前記シャフト本体内に空気を送り込み、この送り込
んだ空気を前記ジャーナル部に形成してある給油孔から
外部に流出させる空気供給手段とを有する構成としてあ
る。
【0013】請求項5の発明は、ジャーナル部とカムロ
ブとの間に、投射材や金属粉のカムロブ側への移動を阻
止する遮へい部材を設置した構成としてある。これによ
り、投射材や金属粉の、シャフト本体とカムロブとの隙
間への侵入が回避される。
【0014】請求項6の発明は、請求項5記載の組立式
カムシャフトのジャーナル硬化装置において、遮へい部
材は、シャフト本体の表面に密着するシール用のゴムを
備えている。
【0015】請求項7の発明は、請求項4ないし6のい
ずれかに記載の組立式カムシャフトのジャーナル硬化装
置において、空気供給手段から供給される空気のシャフ
ト本体内への流入を計測する空気流入量検出手段と、こ
の空気流入量検出手段が検出する空気流入量が規定量以
下のときに、給油孔が未加工であると判断する判断手段
とを設けた構成としてある。
【0016】請求項8の発明は、請求項4ないし7のい
ずれかに記載の組立式カムシャフトのジャーナル硬化装
置において、ジャーナル硬化手段は、投射材としてショ
ットピーニング用の玉を投射するショットピーニング装
置である構成としてある。
【0017】
【発明の効果】請求項1または4の発明によれば、シャ
フト本体内に送り込まれた空気が給油孔から外部に流出
することで、ジャーナル部に向けて投射されている粒状
の投射材や金属粉の給油孔内への侵入を防止でき、エン
ジン稼働時にてこれら侵入物のジャーナル部への咬み込
みによるジャーナル部の焼き付きや異常摩耗を回避する
ことができる。
【0018】請求項2または7の発明によれば、給油孔
が未加工のカムシャフトを判別することができ、この未
加工カムシャフトのジャーナル部に対する硬化処理や後
工程への投入を未然に防ぐことができる。
【0019】請求項3または8の発明によれば、シャフ
ト本体内に送り込まれた空気が給油孔から外部に流出す
ることで、ジャーナル部に向けて投射されているショッ
トピーニング用の玉や金属粉の給油孔内への侵入を防止
でき、これら侵入物のジャーナル部への咬み込みによる
ジャーナル部の焼き付きや異常摩耗を回避することがで
きる。
【0020】請求項5の発明によれば、ジャーナル部と
カムロブとの間に設置した遮へい部材により投射材や金
属粉のカムロブ側への移動を阻止するようにしたので、
投射材や金属粉のシャフト本体とカムロブとの隙間への
侵入が回避され、これら侵入物のジャーナル部への咬み
込みによるジャーナル部の焼き付きや異常摩耗を回避す
ることができる。
【0021】請求項6の発明によれば、シール用のゴム
がシャフト本体の表面に密着するので、投射材や金属粉
のシャフト本体とカムロブとの隙間への侵入を確実に回
避することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0023】図1は、この発明の実施の一形態を示す、
組立式カムシャフトのジャーナル硬化装置の概略構成図
である。この組立式カムシャフト17は、図示しない吸
気バルブや排気バルブを回転によって開閉駆動するもの
で、中空のシャフト本体19に、1つの気筒に対し2つ
の吸気バルブまたは排気バルブに対応する2つのカムロ
ブ21(21a,21b)が、4組取り付けられてい
る。
【0024】シャフト本体19は、耐摩耗性については
特に考慮していない安価なパイプ材を使用しており、こ
のシャフト本体19の図中で左側の端部には、大突起2
0aおよび小突起20bならびにこれら各突起20a,
20b相互間に形成されるジャーナル部20cを有する
フロントエンドピース20が取り付けられている。フロ
ントエンドピース20を取り付けることで、シャフト本
体19の左側端部の開口が密閉された状態となる。
【0025】カムロブ21は、シャフト本体19が挿入
されるシャフト挿入孔22を備えており、このカムロブ
21とシャフト本体19との組み付けは、フロントエン
ドピース20をシャフト本体19に摩擦圧接や溶接によ
り接合固定し、かつシャフト本体19にカムロブ21を
外嵌させた状態で、シャフト本体19内に圧力空気を供
給してシャフト本体19を拡管させて両者相互を固定す
る。
【0026】なお、カムロブ21とシャフト本体19と
の組み付けは、シャフト本体19内に拡管部材を挿入し
て拡管したり、あるいは単に圧入により行っても構わな
い。いずれにしても、カムロブ21をシャフト本体19
に外嵌固定する際には、パイプ材は耐摩耗性を特に考慮
していない安価なものを使用しているので、拡管設備や
圧入設備が大型化することがなく、コスト上不利になる
ことはない。
【0027】カムロブ21a,21b相互間のシャフト
本体19は、後述する硬化処理を行うジャーナル部23
となっており、ジャーナル部23には、シャフト本体1
9内の潤滑油通路25と外部とを連通する給油孔27が
形成されている。なお、フロントエンドピース20は、
硬質な材料を用いているので、そのジャーナル部20c
に対しては硬化処理を行う必要はない。
【0028】上記した組立式カムシャフト17は、治具
29に図中で左側の端部が保持されてシャフト中心軸を
中心として、ベアリング30を介して回転可能となって
いる。そして、カムロブ21a,21bとジャーナル部
23との間には、図2に拡大して示すように、遮へい部
材としての遮へい板31が、カムロブ21a,21bの
側面に接触した状態でセットされている。遮へい板31
は、下端がシャフト本体19の円形の外周面に整合する
よう凹曲面33が形成され、この凹曲面33を備えた部
位は、摩擦抵抗の低いシール用のゴム35で構成されて
いる。
【0029】図2に示すように、遮へい板31,31相
互間にはショットピーニング用のノズル37がセットさ
れている。ノズル37には、導管39を介してショット
ピーニング投射装置41が接続され、ノズル37の先端
から投射材としてのショットピーニング用の玉43がジ
ャーナル部23に向けて投射される。ノズル37による
玉43の投射方向は、シャフト本体19に対して直角方
向である。上記したノズル37およびショットピーニン
グ投射装置41などにより、ジャーナル硬化手段として
のショットピーニング装置を構成している。
【0030】図1に示すように、組立式カムシャフト1
7の治具29と反対側の端部には、空気供給用治具45
がセットされ、この治具45により組立式カムシャフト
17の端部がシール材46を介して回転可能に支持され
ている。空気供給用治具45内には、シャフト本体19
内の潤滑油通路25に連通する空気導入用連通路47が
形成され、空気導入用連通路47には、図示しない空気
供給源に一端が接続されて途中に空気流入量検出手段と
しての流量センサ49を備えた空気導入通路51の他端
が接続されている。
【0031】次に、上記した構成の組立式カムシャフト
のジャーナル硬化装置によるジャーナル部23に対する
硬化層の形成作業を、図4を用いて説明する。まず、治
具29および空気供給用治具45にワーク(組立式カム
シャフト17)をセットし(ステップ101)、このワ
ークおよび治具29,45を、ショットピーニングノズ
ル37の下端が、ショットピーニングを行うジャーナル
部23の上方となるようセットする(ステップ10
3)。そして、ノズル37下方のジャーナル部23の両
側部に、遮へい板31をセットする(ステップ10
5)。
【0032】この状態で図示しない空気供給源から供給
される空気を、空気供給用治具45を通して潤滑油通路
25内に導入し、このときの空気流量を流量センサ49
により検出して規定流量であるかどうかを確認する(ス
テップ109)。
【0033】ここで、空気供給量が規定流量以下の場合
には、シャフト本体19に形成されいているはずの給油
孔27が未形成であるとして、このワークを給油孔未形
成ワークとして図示しないNGシュータへ払い出す(ス
テップ111)。これにより給油孔未形成のワークに対
するショットピーニング作業が回避され、給油孔未形成
ワークの後工程への投入も未然に防止することができ
る。
【0034】シャフト本体19内への空気供給量が規定
値を超えている場合には、ワークを回転させて(ステッ
プ113)、ジャーナル部23に対してショットピーニ
ングを行う(ステップ115)。このときのショットピ
ーニングの条件は以下の通りである。
【0035】 投射圧:0.4MPa 投射時間:65sec 投射材:FSS#300(スチール製で粒径約85μm
程度) 投射距離(ノズル37からワークまでの距離):100
mm ワークの回転速度:4rpm ショットピーニングを行うことで、ノズル37から投射
される玉43がジャーナル部23に叩きつけられ、表層
部が硬化する。このとき回転中のワークの給油孔孔27
が図2および図3に示すように、上方位置つまりノズル
37の下方に位置すると、ワーク内に供給されている空
気が給油孔27から上方に向けて噴出にし、玉43や、
ショットピーニングによって発生した金属粉の給油孔2
7への流侵入が阻止される。
【0036】これにより、ショットピーニング用の玉4
3や金属粉の潤滑油通路25への残留が回避され、エン
ジン稼働時での潤滑油通路25に供給される潤滑油とと
もにこれらの玉43や金属粉のジャーナル部23表面へ
の流出によるジャーナル部23での残留物の咬み込みが
回避され、ジャーナル部23の焼き付きや異常摩耗を防
止することができる。
【0037】また、遮へい板31を、カムロブ21とジ
ャーナル部23との間に設置しており、しかも遮へい板
31は、シャフト本体19に対する接触部位がシール用
のゴム35で構成されているので、ショットピーニング
時には、上記した玉43や金属粉がシャフト本体19と
カムロブ21との隙間に確実に侵入しなくなる。玉43
や金属粉がシャフト本体19とカムロブ21との隙間へ
侵入していると、エンジン稼働時にこれらの侵入物がジ
ャーナル部23へ咬み込み、ジャーナル部23の焼き付
きや異常摩耗が発生する。このため、上記した遮へい板
31を設けることで、これらの不具合を防止することが
できる。
【0038】上記したショットピーニング加工が、すべ
てのジャーナル部23に対して終了したら、空気供給を
停止し、治具29,45よりワークを外す(ステップ1
17)。
【0039】なお、流量センサ49の検出値を取り込ん
で、この検出値が規定値以下の場合に、ショットピーニ
ング投射装置41を動作させないようにして、給油孔未
形成ワークに対するショットピーニング作業を未然に防
止する制御回路を設けるようにしてもよい。
【0040】ここで、速度vで投射される質量mのショ
ットピーニング用の玉43を給油孔27に侵入させない
ための給油孔27から流出する空気の流量Qを考える
と、基本的には、下記のエネルギ方程式が成り立つ。
【0041】 (1/2)ρQPV2=(1/2)mv …… ρ:大気密度(g/cm) Q:空気流量(l/min) P:気圧(atm) V:空気流速(m/sec) m:ショットピーニング粒子質量(g) v:ショットピーニング粒子速度(m/sec) S:給油孔27の面積(mm) また、 Q=SV …… が成り立つので、式および式より、必要な空気流量
Qについて解くと、質量m、速度vで飛んでくる粒子を
給油孔27に侵入させないためには、 Q>(S2mv/ρP)1/3 が成り立つ。
【0042】具体例としては、:ρ=1.2946×1
−3g/cm,P=1atm,m=1gv=50m
/sec,S=3.14mm(φ2mm)で計算する
と、 Q>2.67l/min となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示す、組立式カムシ
ャフトのジャーナル硬化装置の概略構成図である。
【図2】図1の拡大された要部における動作説明図であ
る。
【図3】図2のC−C断面図である。
【図4】図1のジャーナル硬化装置によるジャーナル部
に対する硬化処理作業工程図である。
【図5】従来の組立式カムシャフトの要部の斜視図であ
る。
【図6】他の従来の組立式カムシャフトの要部の斜視図
である。
【図7】従来の組立式カムシャフトに対するショットピ
ーニング作業を示す斜視図である。
【符号の説明】
17 組立式カムシャフト 19 シャフト本体 21(21a,21b) カムロブ 22 シャフト挿入孔 27 給油孔 31 遮へい板(遮へい部材) 35 シール用のゴム 37 ノズル(ジャーナル硬化手段、ショットピーニン
グ装置) 41 ショットピーニング投射装置(ジャーナル硬化手
段、ショットピーニング装置) 43 ショットピーニング用の玉(投射材) 49 流量センサ(空気流入量検出手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空のシャフト本体がカムロブのシャフ
    ト挿入孔に挿入固定されてこれら両者が一体化される組
    立式カムシャフトのジャーナル硬化方法において、前記
    シャフト本体のジャーナル部に対し粒状の投射材を投射
    して硬化させる際に、前記シャフト本体内に空気を送り
    込み、この送り込んだ空気を前記ジャーナル部に形成し
    てある給油孔から外部に流出させることを特徴とする組
    立式カムシャフトのジャーナル硬化方法。
  2. 【請求項2】 空気供給源から供給される所定量の空気
    に対し、シャフト本体に送り込まれる空気の流量が規定
    量以下となっているときに、給油孔が未形成であると判
    断することを特徴とする請求項1記載の組立式カムシャ
    フトのジャーナル硬化方法。
  3. 【請求項3】 粒状の投射材は、ショットピーニング用
    の玉であることを特徴とする請求項1または2記載の組
    立式カムシャフトのジャーナル硬化方法。
  4. 【請求項4】 中空のシャフト本体がカムロブのシャフ
    ト挿入孔に挿入固定されてこれら両者が一体化される組
    立式カムシャフトのジャーナル硬化装置において、前記
    シャフト本体のジャーナル部に対し粒状の投射材を投射
    して硬化させるジャーナル硬化手段と、前記シャフト本
    体内に空気を送り込み、この送り込んだ空気を前記ジャ
    ーナル部に形成してある給油孔から外部に流出させる空
    気供給手段とを有することを特徴とする組立式カムシャ
    フトのジャーナル硬化装置。
  5. 【請求項5】 ジャーナル部とカムロブとの間に、投射
    材や金属粉のカムロブ側への移動を阻止する遮へい部材
    を設置したことを特徴とする請求項4記載の組立式カム
    シャフトのジャーナル硬化装置。
  6. 【請求項6】 遮へい部材は、シャフト本体の表面に密
    着するシール用のゴムを備えていることを特徴とする請
    求項5記載の組立式カムシャフトのジャーナル硬化装
    置。
  7. 【請求項7】 空気供給手段から供給される空気のシャ
    フト本体内への流入を計測する空気流入量検出手段と、
    この空気流入量検出手段が検出する空気流入量が規定量
    以下のときに、給油孔が未加工であると判断する判断手
    段とを設けたことを特徴とする請求項4ないし6のいず
    れかに記載の組立式カムシャフトのジャーナル硬化装
    置。
  8. 【請求項8】 ジャーナル硬化手段は、投射材としてシ
    ョットピーニング用の玉を投射するショットピーニング
    装置であることを特徴とする請求項4ないし7のいずれ
    かに記載の組立式カムシャフトのジャーナル硬化装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7066655B2 (en) * 2002-03-04 2006-06-27 Ntn Corporation Thrust bearing
JP7567412B2 (ja) 2020-12-03 2024-10-16 トヨタ自動車株式会社 ワークの製造方法及び製造装置

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