JP2002164800A - 送信電力制御装置及びこれを用いた無線送信装置 - Google Patents
送信電力制御装置及びこれを用いた無線送信装置Info
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- JP2002164800A JP2002164800A JP2000360021A JP2000360021A JP2002164800A JP 2002164800 A JP2002164800 A JP 2002164800A JP 2000360021 A JP2000360021 A JP 2000360021A JP 2000360021 A JP2000360021 A JP 2000360021A JP 2002164800 A JP2002164800 A JP 2002164800A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 地球の無線送信装置から衛星局に電波を送る
とき、衛星での受信電界強度は強すぎても弱すぎても弊
害が生じる。特に地球局が移動体に搭載されていて、か
つフェーズドアレイアンテナが使用されている場合に
は、アンテナのビーム方向が常に衛星に向けられたとし
ても、角度変化によるゲインの変化により受信強度が変
動してしまう。従来は衛星での受信データを地球側にフ
ィードバックして、これにより送信電力を制御するため
の送信チャンネルが必要だった。 【解決手段】 送信機1とフェーズドアレイアンテナ2
の間に可変減衰器9を挿入する。フェーズドアレイアン
テナ2のビーム方向を制御する空中線制御器6の制御デ
ータにより、ビーム方向の変化に応じてフェーズドアレ
イアンテナ2の角度特性をキャンセルするように可変減
衰器9の減衰量を制御する。
とき、衛星での受信電界強度は強すぎても弱すぎても弊
害が生じる。特に地球局が移動体に搭載されていて、か
つフェーズドアレイアンテナが使用されている場合に
は、アンテナのビーム方向が常に衛星に向けられたとし
ても、角度変化によるゲインの変化により受信強度が変
動してしまう。従来は衛星での受信データを地球側にフ
ィードバックして、これにより送信電力を制御するため
の送信チャンネルが必要だった。 【解決手段】 送信機1とフェーズドアレイアンテナ2
の間に可変減衰器9を挿入する。フェーズドアレイアン
テナ2のビーム方向を制御する空中線制御器6の制御デ
ータにより、ビーム方向の変化に応じてフェーズドアレ
イアンテナ2の角度特性をキャンセルするように可変減
衰器9の減衰量を制御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は移動体に搭載した
無線送信装置から静止衛星または非静止衛星に向けて通
信する際の送信電力制御装置とこれを用いた無線送信装
置の改良に関する。
無線送信装置から静止衛星または非静止衛星に向けて通
信する際の送信電力制御装置とこれを用いた無線送信装
置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】地上に設置された地球局に設けた無線送
信装置から静止衛星または非静止衛星(以下衛星とい
う)に向けて通信する場合、その通信の品質を向上する
上で、衛星における受信信号の電界強度が低すぎると受
信が困難になるし、高すぎても他からの弱い信号に影響
して他の通信品質を低下させるので、適当なレベルに一
定化することが必要である。
信装置から静止衛星または非静止衛星(以下衛星とい
う)に向けて通信する場合、その通信の品質を向上する
上で、衛星における受信信号の電界強度が低すぎると受
信が困難になるし、高すぎても他からの弱い信号に影響
して他の通信品質を低下させるので、適当なレベルに一
定化することが必要である。
【0003】もちろん、地球局のアンテナは刻々と変化
する衛星の位置を追跡して、アンテナのビーム方向で常
に衛星を捕らえるように制御される。それでも指向方向
が水平に近い方向では大地の影響を受けて期待したビー
ムパターンが得られない場合があるし、また、周波数に
よっては大気中の気象現象の影響を受けることもある。
したがって衛星の側で安定した受信電界強度を確保する
ことはそれほど容易ではない。
する衛星の位置を追跡して、アンテナのビーム方向で常
に衛星を捕らえるように制御される。それでも指向方向
が水平に近い方向では大地の影響を受けて期待したビー
ムパターンが得られない場合があるし、また、周波数に
よっては大気中の気象現象の影響を受けることもある。
したがって衛星の側で安定した受信電界強度を確保する
ことはそれほど容易ではない。
【0004】このような問題に対応する例として、図9
は、例えば特開平9−19284号公報に開示されたも
ので、地球局から送信する信号にパイロット信号を載
せ、これを受信した衛星から同じ信号を返送して地球局
で受信する閉ループを構成し、地球局は返送された信号
中のパイロット信号を解析して、この結果により衛星の
受信電界強度が一定になるように地球局送信機の送信電
力を可変減衰器により調整するものである。
は、例えば特開平9−19284号公報に開示されたも
ので、地球局から送信する信号にパイロット信号を載
せ、これを受信した衛星から同じ信号を返送して地球局
で受信する閉ループを構成し、地球局は返送された信号
中のパイロット信号を解析して、この結果により衛星の
受信電界強度が一定になるように地球局送信機の送信電
力を可変減衰器により調整するものである。
【0005】次に動作について図により説明する。パイ
ロット信号発生部24が発生するパイロット信号及び送
信データ処理部25からのデータを加算器26で加算し
て送信部1に出力し、可変減衰器9を通じてアンテナ2
から非静止衛星(図示しない)に送信する。非静止衛星
からのビーコン信号電波及び非静止衛星で返送するパイ
ロット信号電波をアンテナ23、受信部10で受信し、
ビーコン信号検出部11、パイロット信号検出部12で
ビーコン信号Rb、パイロット信号Rpを検出する。
ロット信号発生部24が発生するパイロット信号及び送
信データ処理部25からのデータを加算器26で加算し
て送信部1に出力し、可変減衰器9を通じてアンテナ2
から非静止衛星(図示しない)に送信する。非静止衛星
からのビーコン信号電波及び非静止衛星で返送するパイ
ロット信号電波をアンテナ23、受信部10で受信し、
ビーコン信号検出部11、パイロット信号検出部12で
ビーコン信号Rb、パイロット信号Rpを検出する。
【0006】即ち、地球送信局21が受信するパイロッ
ト信号Rpのレベルは、送信電波Wdpにおけるパイロ
ット信号の受信レベルRpに、非静止衛星のトランスポ
ンダを通じた変換利得Gsを加え、かつ、地球送信局2
1と非静止衛星との間の電波伝播路の損失L(往復路2
L)を差し引いた値となる。また、地球局が受信するビ
ーコン信号Rbのレベルは、非静止衛星のビーコン信号
の送信レベルPBから地球局と非静止衛星との間の電波
伝播路の損失Lを差し引いた値となる。 Rp=Pp−L−Gs−L=Pp+Gs−2L Rb=PB−L この信号レベルの差を演算部13で平均化し、この補正
信号Scpを制御部14で制御信号Scに生成して可変
減衰器9が高周波信号Stのレベルを可変(減衰)し、
その可変高周波信号Svtを電力増幅部17、アンテナ
2を通じて送信電波Wdpとして非静止衛星へ送信す
る。 Scp=−(Rp−Rb)/2
ト信号Rpのレベルは、送信電波Wdpにおけるパイロ
ット信号の受信レベルRpに、非静止衛星のトランスポ
ンダを通じた変換利得Gsを加え、かつ、地球送信局2
1と非静止衛星との間の電波伝播路の損失L(往復路2
L)を差し引いた値となる。また、地球局が受信するビ
ーコン信号Rbのレベルは、非静止衛星のビーコン信号
の送信レベルPBから地球局と非静止衛星との間の電波
伝播路の損失Lを差し引いた値となる。 Rp=Pp−L−Gs−L=Pp+Gs−2L Rb=PB−L この信号レベルの差を演算部13で平均化し、この補正
信号Scpを制御部14で制御信号Scに生成して可変
減衰器9が高周波信号Stのレベルを可変(減衰)し、
その可変高周波信号Svtを電力増幅部17、アンテナ
2を通じて送信電波Wdpとして非静止衛星へ送信す
る。 Scp=−(Rp−Rb)/2
【0007】ところで、衛星からの送信チャンネル数は
容易に増設は出来ないし、電力も節約したいから極めて
貴重であるということが言えるが、図9の従来の例で
は、衛星からの送信チャンネルの何%かを常に送信電力
制御のために割かなければならないと言う問題がある。
また、安定した閉ループを構成するためには、地球局側
の姿勢が安定していることが必要で、地球局が姿勢変化
の激しい移動体(例えば航空機、艦船、車両)搭載局で
ある場合には適用できないと言う問題があった。
容易に増設は出来ないし、電力も節約したいから極めて
貴重であるということが言えるが、図9の従来の例で
は、衛星からの送信チャンネルの何%かを常に送信電力
制御のために割かなければならないと言う問題がある。
また、安定した閉ループを構成するためには、地球局側
の姿勢が安定していることが必要で、地球局が姿勢変化
の激しい移動体(例えば航空機、艦船、車両)搭載局で
ある場合には適用できないと言う問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の衛星通信システ
ムに於ける送信電力制御装置は、衛星からの送信手段の
何%かを常に電力制御のために割かなければならないと
言う問題があった。また、閉ループを構成するため、地
球局が姿勢変化の激しい移動体搭載局である場合には適
用できないと言う問題があった。そして、複数の基地局
からレベルの異なる信号が同時に衛星に到達すると干渉
によりレベルの低い信号の受信が困難となるという問題
があった。
ムに於ける送信電力制御装置は、衛星からの送信手段の
何%かを常に電力制御のために割かなければならないと
言う問題があった。また、閉ループを構成するため、地
球局が姿勢変化の激しい移動体搭載局である場合には適
用できないと言う問題があった。そして、複数の基地局
からレベルの異なる信号が同時に衛星に到達すると干渉
によりレベルの低い信号の受信が困難となるという問題
があった。
【0009】この発明は、移動体に搭載された地球局に
も適用することができ、衛星側の送信チャンネルを制御
のために使用する必要のない送信電力制御装置およびこ
れを用いた無線送信装置を得ることを目的とする。
も適用することができ、衛星側の送信チャンネルを制御
のために使用する必要のない送信電力制御装置およびこ
れを用いた無線送信装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明による送信電力
制御装置は、高周波信号を発生する送信機、複数の素子
アンテナを有し送信機の出力を放射するフェーズドアレ
イアンテナ、フェーズドアレイアンテナの素子アンテナ
の励振位相を制御してビーム方向を制御する空中線制御
器、送信機とフェーズドアレイアンテナとの間に挿入さ
れ、空中線制御器の信号により送信機の出力をビーム方
向に応じて減衰させる可変減衰器を備えたものである。
制御装置は、高周波信号を発生する送信機、複数の素子
アンテナを有し送信機の出力を放射するフェーズドアレ
イアンテナ、フェーズドアレイアンテナの素子アンテナ
の励振位相を制御してビーム方向を制御する空中線制御
器、送信機とフェーズドアレイアンテナとの間に挿入さ
れ、空中線制御器の信号により送信機の出力をビーム方
向に応じて減衰させる可変減衰器を備えたものである。
【0011】この発明の無線送信機は、移動体に搭載さ
れ、ビーム方向の制御が可能なフェーズドアレイアンテ
ナを有し、衛星に搭載された宇宙局との間で無線通信を
行う無線送信装置であって、高周波信号を発生する送信
機と、移動体の位置と姿勢を算出する移動体位置姿勢算
出手段と、宇宙局の位置を、予め入力された軌道情報か
ら算出する宇宙局位置算出手段と、移動体位置姿勢算出
手段の出力と宇宙局位置算出手段の出力とをもとに、フ
ェーズドアレイアンテナのビーム方向を制御する空中線
制御器と、空中線制御器の信号により、送信機からフェ
ーズドアレイアンテナに入力する送信電力をビーム方向
に応じて制御する可変減衰器とを有する送信電力制御装
置を備え、ビーム方向があらかじめ定めた所定の角度内
にあるとき、宇宙局が受信する受信電界強度を、ビーム
方向にかかわらず一定に制御するものである。
れ、ビーム方向の制御が可能なフェーズドアレイアンテ
ナを有し、衛星に搭載された宇宙局との間で無線通信を
行う無線送信装置であって、高周波信号を発生する送信
機と、移動体の位置と姿勢を算出する移動体位置姿勢算
出手段と、宇宙局の位置を、予め入力された軌道情報か
ら算出する宇宙局位置算出手段と、移動体位置姿勢算出
手段の出力と宇宙局位置算出手段の出力とをもとに、フ
ェーズドアレイアンテナのビーム方向を制御する空中線
制御器と、空中線制御器の信号により、送信機からフェ
ーズドアレイアンテナに入力する送信電力をビーム方向
に応じて制御する可変減衰器とを有する送信電力制御装
置を備え、ビーム方向があらかじめ定めた所定の角度内
にあるとき、宇宙局が受信する受信電界強度を、ビーム
方向にかかわらず一定に制御するものである。
【0012】また、移動体に搭載され、ビーム方向の制
御が可能な複数のフェーズドアレイアンテナを有し、衛
星に搭載された宇宙局との間で無線通信を行う無線送信
装置であって、高周波信号を発生する送信機と、移動体
の位置と姿勢を算出する移動体位置姿勢算出手段と、宇
宙局の位置を、予め入力された軌道情報から算出する宇
宙局位置算出手段と、移動体位置姿勢算出手段の出力と
宇宙局位置算出手段の出力とをもとに、複数のフェーズ
ドアレイアンテナのビーム方向をそれぞれ制御する空中
線制御器と、空中線制御器の信号により、送信機から複
数のフェーズドアレイアンテナに入力する送信電力を、
複数のフェーズドアレイアンテナのそれぞれのビーム方
向に応じてそれぞれ制御する複数の可変減衰器とを有す
る送信電力制御装置を備え、宇宙局が複数のフェーズド
アレイアンテナのすくなくとも一つのビームの指向方向
内にあるとき、宇宙局が受信する受信電界強度をビーム
方向にかかわらず一定に制御するものである。
御が可能な複数のフェーズドアレイアンテナを有し、衛
星に搭載された宇宙局との間で無線通信を行う無線送信
装置であって、高周波信号を発生する送信機と、移動体
の位置と姿勢を算出する移動体位置姿勢算出手段と、宇
宙局の位置を、予め入力された軌道情報から算出する宇
宙局位置算出手段と、移動体位置姿勢算出手段の出力と
宇宙局位置算出手段の出力とをもとに、複数のフェーズ
ドアレイアンテナのビーム方向をそれぞれ制御する空中
線制御器と、空中線制御器の信号により、送信機から複
数のフェーズドアレイアンテナに入力する送信電力を、
複数のフェーズドアレイアンテナのそれぞれのビーム方
向に応じてそれぞれ制御する複数の可変減衰器とを有す
る送信電力制御装置を備え、宇宙局が複数のフェーズド
アレイアンテナのすくなくとも一つのビームの指向方向
内にあるとき、宇宙局が受信する受信電界強度をビーム
方向にかかわらず一定に制御するものである。
【0013】また、移動体に搭載され、ビーム方向の制
御が可能なフェーズドアレイアンテナを有し、衛星に搭
載された宇宙局との間で無線通信を行う無線送信装置で
あって、高周波信号を発生する送信機と、移動体の位置
と姿勢を算出する移動体位置姿勢算出手段と、宇宙局の
位置を予め入力された軌道情報から算出する宇宙局位置
算出手段と、移動体位置姿勢算出手段の出力と宇宙局位
置算出手段の出力とをもとに、移動体と宇宙局との距離
を算出するとともにフェーズドアレイアンテナのビーム
方向を制御する空中線制御器と、空中線制御器の信号に
より、送信機からフェーズドアレイアンテナに入力する
送信電力を、フェーズドアレイアンテナのビーム方向お
よび移動体と宇宙局間の距離とに応じて制御する可変減
衰器とを有する送信電力制御装置とを備え、ビーム方向
があらかじめ定めた所定の角度内にあるとき、宇宙局が
受信する受信電界強度を、ビーム方向、及び、移動体と
宇宙局との間の距離にかかわりなく、一定に制御するも
のである。
御が可能なフェーズドアレイアンテナを有し、衛星に搭
載された宇宙局との間で無線通信を行う無線送信装置で
あって、高周波信号を発生する送信機と、移動体の位置
と姿勢を算出する移動体位置姿勢算出手段と、宇宙局の
位置を予め入力された軌道情報から算出する宇宙局位置
算出手段と、移動体位置姿勢算出手段の出力と宇宙局位
置算出手段の出力とをもとに、移動体と宇宙局との距離
を算出するとともにフェーズドアレイアンテナのビーム
方向を制御する空中線制御器と、空中線制御器の信号に
より、送信機からフェーズドアレイアンテナに入力する
送信電力を、フェーズドアレイアンテナのビーム方向お
よび移動体と宇宙局間の距離とに応じて制御する可変減
衰器とを有する送信電力制御装置とを備え、ビーム方向
があらかじめ定めた所定の角度内にあるとき、宇宙局が
受信する受信電界強度を、ビーム方向、及び、移動体と
宇宙局との間の距離にかかわりなく、一定に制御するも
のである。
【0014】また、移動体に搭載され、ビーム方向の制
御が可能な複数のフェーズドアレイアンテナを有し、衛
星に搭載された宇宙局との間で無線通信を行う無線送信
装置であって、高周波信号を発生する送信機と、移動体
の位置と姿勢を算出する移動体位置姿勢算出手段と、宇
宙局の位置を予め入力された軌道情報から算出する宇宙
局位置算出手段と、移動体位置姿勢算出手段の出力と宇
宙局位置算出手段の出力とをもとに、移動体と宇宙局と
の距離を算出するとともに複数のフェーズドアレイアン
テナのビーム方向をそれぞれ制御する空中線制御器と、
空中線制御器の信号により、送信機からそれぞれのフェ
ーズドアレイアンテナに入力する送信電力を複数のフェ
ーズドアレイアンテナのそれぞれのビーム方向と、移動
体と宇宙局間の距離とに応じて制御する複数の可変減衰
器を有する送信電力制御装置とを備え、宇宙局が複数の
フェーズドアレイアンテナのすくなくとも一つのビーム
指向方向内にあるとき、宇宙局が受信する受信電界強度
をビームの方向、及び、移動体と宇宙局との距離にかか
わりなく一定に制御するものである。
御が可能な複数のフェーズドアレイアンテナを有し、衛
星に搭載された宇宙局との間で無線通信を行う無線送信
装置であって、高周波信号を発生する送信機と、移動体
の位置と姿勢を算出する移動体位置姿勢算出手段と、宇
宙局の位置を予め入力された軌道情報から算出する宇宙
局位置算出手段と、移動体位置姿勢算出手段の出力と宇
宙局位置算出手段の出力とをもとに、移動体と宇宙局と
の距離を算出するとともに複数のフェーズドアレイアン
テナのビーム方向をそれぞれ制御する空中線制御器と、
空中線制御器の信号により、送信機からそれぞれのフェ
ーズドアレイアンテナに入力する送信電力を複数のフェ
ーズドアレイアンテナのそれぞれのビーム方向と、移動
体と宇宙局間の距離とに応じて制御する複数の可変減衰
器を有する送信電力制御装置とを備え、宇宙局が複数の
フェーズドアレイアンテナのすくなくとも一つのビーム
指向方向内にあるとき、宇宙局が受信する受信電界強度
をビームの方向、及び、移動体と宇宙局との距離にかか
わりなく一定に制御するものである。
【0015】また、移動体は航空機であるものである。
【0016】また、宇宙局は地球を周回する衛星に搭載
された衛星局であるものである。
された衛星局であるものである。
【0017】また、衛星は静止衛星であるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明に
よる送信電力制御装置とこれを備えた無線送信装置の構
成を示し、1は図示しない移動体、例えば航空機に搭載
され衛星4に信号を送信する送信機、2は送信機1の信
号を衛星に向け送信するフェーズドアレイアンテナ、3
は説明のため記載した送信波、4はこの通信を行う対象
の通信衛星(衛星局または宇宙局とも言う)であり静止
衛星であるか非静止衛星であるかは問わないが、説明の
都合上ここでは静止衛星であるとして説明する。5は送
信機1が搭載されている図示しない航空機の地球上の位
置及び姿勢を出力する慣性航法装置(移動体位置姿勢算
出手段という)、6はフェーズドアレイアンテナ2の指
向パターンを制御する空中線制御器で、あらかじめ入力
された通信衛星4の軌道情報61を記憶し、これをもと
に衛星の現在の位置を算出する(宇宙局位置算出手段と
いう)。空中線制御器4は、また、移動体位置姿勢算出
手段の出力と宇宙局位置算出手段の出力とをもとに、フ
ェーズドアレイアンテナ2のビーム方向を算出して制御
するとともに、地球局と宇宙局との間の距離をも算出す
る。7は送信機1の出力を増幅する電力増幅器、9は送
信機1と電力増幅器7との間に挿入された可変減衰器
で、空中線制御器6からの信号により送信電力レベルを
調整することができる。送信機1と可変減衰器9とフェ
ーズドアレイアンテナ2と空中線制御器6と軌道データ
61はこの発明に言う送信電力制御装置100を構成し
ている。航空機地球局8はこの発明に言う無線送信装置
である。
よる送信電力制御装置とこれを備えた無線送信装置の構
成を示し、1は図示しない移動体、例えば航空機に搭載
され衛星4に信号を送信する送信機、2は送信機1の信
号を衛星に向け送信するフェーズドアレイアンテナ、3
は説明のため記載した送信波、4はこの通信を行う対象
の通信衛星(衛星局または宇宙局とも言う)であり静止
衛星であるか非静止衛星であるかは問わないが、説明の
都合上ここでは静止衛星であるとして説明する。5は送
信機1が搭載されている図示しない航空機の地球上の位
置及び姿勢を出力する慣性航法装置(移動体位置姿勢算
出手段という)、6はフェーズドアレイアンテナ2の指
向パターンを制御する空中線制御器で、あらかじめ入力
された通信衛星4の軌道情報61を記憶し、これをもと
に衛星の現在の位置を算出する(宇宙局位置算出手段と
いう)。空中線制御器4は、また、移動体位置姿勢算出
手段の出力と宇宙局位置算出手段の出力とをもとに、フ
ェーズドアレイアンテナ2のビーム方向を算出して制御
するとともに、地球局と宇宙局との間の距離をも算出す
る。7は送信機1の出力を増幅する電力増幅器、9は送
信機1と電力増幅器7との間に挿入された可変減衰器
で、空中線制御器6からの信号により送信電力レベルを
調整することができる。送信機1と可変減衰器9とフェ
ーズドアレイアンテナ2と空中線制御器6と軌道データ
61はこの発明に言う送信電力制御装置100を構成し
ている。航空機地球局8はこの発明に言う無線送信装置
である。
【0019】次に動作について説明する。フェーズドア
レイアンテナ2は、公知のとおり複数のアンテナ素子が
面状(平面とは限らない)に配列され、そのアンテナ素
子の各々が位相制御されて励振されることにより、任意
の方向(但し放射が不十分となる方向が存在する場合も
ある)に放射を集中したビームを指向させることができ
る。図1では慣性航法装置5からの航空機の位置と姿勢
データと通信衛星の位置データ61とにもとづき、空中
線制御器6が通信衛星の方向を算出し、フェーズドアレ
イアンテナ2を制御して通信衛星4の方向にビームが制
御される。
レイアンテナ2は、公知のとおり複数のアンテナ素子が
面状(平面とは限らない)に配列され、そのアンテナ素
子の各々が位相制御されて励振されることにより、任意
の方向(但し放射が不十分となる方向が存在する場合も
ある)に放射を集中したビームを指向させることができ
る。図1では慣性航法装置5からの航空機の位置と姿勢
データと通信衛星の位置データ61とにもとづき、空中
線制御器6が通信衛星の方向を算出し、フェーズドアレ
イアンテナ2を制御して通信衛星4の方向にビームが制
御される。
【0020】このようにして制御されたビームの方向を
変化させた場合の最大利得の包絡線71を図2に示す。
図2はフェーズドアレイアンテナ2のビーム方向を−9
0度から+90度まで変化させた場合の利得の変化を示
した図であり、アングル0度はアンテナ面に直交する方
向、アングル90度は面に平行する方向である。図2に
示すようにフェーズドアレイアンテナ2の利得特性はア
ンテナ面に直交する方向から離れると、アンテナを見る
見かけの面積が減少するので(アンテナの形状にもよる
が)ほぼ余弦曲線に近い特性で利得が低下する。図2の
特性を A(db)=kf(α) と表す。こ
こでkは定数である。上記の角度αはこの航空機から
(正確にはフェーズドアレイアンテナの面から)通信衛
星4を見る方向として空中線制御器6から常に出力され
る。
変化させた場合の最大利得の包絡線71を図2に示す。
図2はフェーズドアレイアンテナ2のビーム方向を−9
0度から+90度まで変化させた場合の利得の変化を示
した図であり、アングル0度はアンテナ面に直交する方
向、アングル90度は面に平行する方向である。図2に
示すようにフェーズドアレイアンテナ2の利得特性はア
ンテナ面に直交する方向から離れると、アンテナを見る
見かけの面積が減少するので(アンテナの形状にもよる
が)ほぼ余弦曲線に近い特性で利得が低下する。図2の
特性を A(db)=kf(α) と表す。こ
こでkは定数である。上記の角度αはこの航空機から
(正確にはフェーズドアレイアンテナの面から)通信衛
星4を見る方向として空中線制御器6から常に出力され
る。
【0021】空中線制御器6の出力αは可変減衰器9に
も出力され、可変減衰器9が制御される。図3の73は
フェーズドアレイアンテナ2のビーム方向の変化に対す
る可変減衰器9の利得特性の変化を示す。図3の特性は
−90<α<+90 の範囲でB=−m/f(α)
(db) に設定されている。この特性は図2のフェー
ズドアレイアンテナ2の特性のカーブをキャンセルする
特性になっている。但し αが±90度に近いとき、f
(α)がゼロに近くなり、Bは無限に大きくなるので実
用にならない範囲が生じる。ゲインが安定する角度範囲
は±85度程度が限界となる。そして B<0(db)
であり、mは定数である。この結果 フェーズド
アレイアンテナ2から送信される送信電力Pは−90<
α<+90 の範囲でP=mkf(α)/f(α)=m
k(db)即ち、一定となる。これを図4に示す。これ
によりこの航空機地球局8を搭載した航空機の位置、姿
勢の変化にかかわりなく(但し前述のとおり、αが±8
5度の範囲内で)、衛星に向かって放出される電波の電
力密度は一定となり、衛星4までの距離がほぼ一定な
ら、衛星4が受信する信号強度は常に一定となる。周知
のとおり衛星4が静止衛星なら距離はほぼ一定である。
も出力され、可変減衰器9が制御される。図3の73は
フェーズドアレイアンテナ2のビーム方向の変化に対す
る可変減衰器9の利得特性の変化を示す。図3の特性は
−90<α<+90 の範囲でB=−m/f(α)
(db) に設定されている。この特性は図2のフェー
ズドアレイアンテナ2の特性のカーブをキャンセルする
特性になっている。但し αが±90度に近いとき、f
(α)がゼロに近くなり、Bは無限に大きくなるので実
用にならない範囲が生じる。ゲインが安定する角度範囲
は±85度程度が限界となる。そして B<0(db)
であり、mは定数である。この結果 フェーズド
アレイアンテナ2から送信される送信電力Pは−90<
α<+90 の範囲でP=mkf(α)/f(α)=m
k(db)即ち、一定となる。これを図4に示す。これ
によりこの航空機地球局8を搭載した航空機の位置、姿
勢の変化にかかわりなく(但し前述のとおり、αが±8
5度の範囲内で)、衛星に向かって放出される電波の電
力密度は一定となり、衛星4までの距離がほぼ一定な
ら、衛星4が受信する信号強度は常に一定となる。周知
のとおり衛星4が静止衛星なら距離はほぼ一定である。
【0022】図1の構成では、従来のように通信衛星4
から地球局側へフィードバックするループを設けていな
いので、貴重な通信衛星側からの送信チャンネルを制御
のために使用すると言うことが無くなり、経済性が向上
する。また、常に一定の受信信号電界強度を確保できる
ことから、必要以上に余裕を見た信号強度に設定する必
要が無くなり、必要最小限度の信号レベルに設定できる
ことから他の局と干渉して、他局の通信に妨害を与える
可能性も減少する。
から地球局側へフィードバックするループを設けていな
いので、貴重な通信衛星側からの送信チャンネルを制御
のために使用すると言うことが無くなり、経済性が向上
する。また、常に一定の受信信号電界強度を確保できる
ことから、必要以上に余裕を見た信号強度に設定する必
要が無くなり、必要最小限度の信号レベルに設定できる
ことから他の局と干渉して、他局の通信に妨害を与える
可能性も減少する。
【0023】実施の形態2.実施の形態1の説明では、
通信衛星4がフェーズドアレイアンテナ2の面から85
度以上の方向になった場合について説明していない。衛
星の位置が地平線以下になる場合の対応を考慮する必要
がないことは当然であるが、航空機の姿勢によってはフ
ェーズドアレイアンテナ2の85度方向を越える方向に
対して対応を要する場合が生じる。一般に航空機に搭載
される通信用フェーズドアレイアンテナ2は、図5に示
すように、例えば機体の両側に異なる方向に向けて2基
以上が配置され、必要に応じて切り替え使用される。図
は航空機を正面から見た図で、左右が水平を示す。図に
於いて図示しない第1、第2のアンテナはそれぞれ真上
から45度逆方向に傾けて配置されている。74は第1
のアンテナがカバーする角度範囲で、75は第2のアン
テナがカバーする角度範囲である。
通信衛星4がフェーズドアレイアンテナ2の面から85
度以上の方向になった場合について説明していない。衛
星の位置が地平線以下になる場合の対応を考慮する必要
がないことは当然であるが、航空機の姿勢によってはフ
ェーズドアレイアンテナ2の85度方向を越える方向に
対して対応を要する場合が生じる。一般に航空機に搭載
される通信用フェーズドアレイアンテナ2は、図5に示
すように、例えば機体の両側に異なる方向に向けて2基
以上が配置され、必要に応じて切り替え使用される。図
は航空機を正面から見た図で、左右が水平を示す。図に
於いて図示しない第1、第2のアンテナはそれぞれ真上
から45度逆方向に傾けて配置されている。74は第1
のアンテナがカバーする角度範囲で、75は第2のアン
テナがカバーする角度範囲である。
【0024】図6に実施の形態2による送信電力制御装
置とこれを用いた無線送信装置の構成を示す。図に於い
て39は第2の可変減衰器、37は第2の電力増幅器、
32は第2のフェーズドアレイアンテナである。なお、
9、7、2はそれぞれ第1の可変減衰器、第1の電力増
幅器、第1のフェーズドアレイアンテナと呼ぶ。第1、
第2のアンテナの切り換えは空中線制御器6によって、
一方のアンテナのアンテナ素子への給電を遮断する(可
変減衰器6、または36により)ことで行われる。真上
の範囲の約85度の範囲は第1、第2のいずれのアンテ
ナでも対応することができるし、又、両アンテナを(相
互の位相を協調させるように考慮して)使用してもよ
い。図7は角度範囲が0度の両側(−45度〜+45
度)では両アンテナを同時に使用して、角度が大きくな
るにつれ、片方の送信電力を徐々に低減することによ
り、切替えのショックが生じないようにした使用方法を
示している。図7の縦軸は可変減衰器9の減衰レベルを
示している。送信機1と可変減衰器9及び39、フェー
ズドアレイアンテナ2及び32、空中線制御器6と軌道
データ61はこの発明に言う送信電力制御装置100を
構成している。航空機地球局8はこの発明に言う無線送
信装置である。この構成とすることにより航空機の姿勢
に関係なく、全天の視認可能な、如何なる位置にある衛
星に対しても、制御可能な角度範囲で対応できる。
置とこれを用いた無線送信装置の構成を示す。図に於い
て39は第2の可変減衰器、37は第2の電力増幅器、
32は第2のフェーズドアレイアンテナである。なお、
9、7、2はそれぞれ第1の可変減衰器、第1の電力増
幅器、第1のフェーズドアレイアンテナと呼ぶ。第1、
第2のアンテナの切り換えは空中線制御器6によって、
一方のアンテナのアンテナ素子への給電を遮断する(可
変減衰器6、または36により)ことで行われる。真上
の範囲の約85度の範囲は第1、第2のいずれのアンテ
ナでも対応することができるし、又、両アンテナを(相
互の位相を協調させるように考慮して)使用してもよ
い。図7は角度範囲が0度の両側(−45度〜+45
度)では両アンテナを同時に使用して、角度が大きくな
るにつれ、片方の送信電力を徐々に低減することによ
り、切替えのショックが生じないようにした使用方法を
示している。図7の縦軸は可変減衰器9の減衰レベルを
示している。送信機1と可変減衰器9及び39、フェー
ズドアレイアンテナ2及び32、空中線制御器6と軌道
データ61はこの発明に言う送信電力制御装置100を
構成している。航空機地球局8はこの発明に言う無線送
信装置である。この構成とすることにより航空機の姿勢
に関係なく、全天の視認可能な、如何なる位置にある衛
星に対しても、制御可能な角度範囲で対応できる。
【0025】実施の形態3.周知のとおり、ある程度の
広がり角で放射された電波の電界強度は距離の2乗で減
衰する。衛星が静止衛星の場合には地球局が地球表面上
を移動しても、大した距離の変化は生じない。しかし、
衛星が非静止衛星で、特に低軌道をとるものである場合
には、地球局の位置の変化による距離の差が大きくなり
(例えば近い場合は数100Km,遠い場合は1000
0Km程度)距離の近い地球局の電波が強すぎて、遠方
の局の電波の受信が困難になる場合がある。
広がり角で放射された電波の電界強度は距離の2乗で減
衰する。衛星が静止衛星の場合には地球局が地球表面上
を移動しても、大した距離の変化は生じない。しかし、
衛星が非静止衛星で、特に低軌道をとるものである場合
には、地球局の位置の変化による距離の差が大きくなり
(例えば近い場合は数100Km,遠い場合は1000
0Km程度)距離の近い地球局の電波が強すぎて、遠方
の局の電波の受信が困難になる場合がある。
【0026】実施の形態1で説明したとおり、空中線制
御器6はフェーズドアレイアンテナ2のビーム方向を算
出する際、同時に地球局と衛星局との距離も算出可能で
あるから、フェーズドアレイアンテナ2に入力する送信
電力を距離の(1/2)乗に比例して制御すれば、衛星
までの距離にかかわらず受信電界強度をより一定に制御
できる。図8は距離の変化に対する可変減衰器9の減衰
制御量〔A・(距離)1/2 〕を示したものである。縦軸
のmkは実施の形態1の図4のmkと同じである。実施
の形態1で説明したビーム方向によるゲインの補正と、
本実施の形態で説明した距離による補正とをともに実施
すると、ゲインの変化幅が極めて広くなり、可変減衰器
6のみでは対応できない可能性もある。このようなばあ
いには、図1の電力増幅器7による増幅を併用して変化
幅を大きくすればよい。
御器6はフェーズドアレイアンテナ2のビーム方向を算
出する際、同時に地球局と衛星局との距離も算出可能で
あるから、フェーズドアレイアンテナ2に入力する送信
電力を距離の(1/2)乗に比例して制御すれば、衛星
までの距離にかかわらず受信電界強度をより一定に制御
できる。図8は距離の変化に対する可変減衰器9の減衰
制御量〔A・(距離)1/2 〕を示したものである。縦軸
のmkは実施の形態1の図4のmkと同じである。実施
の形態1で説明したビーム方向によるゲインの補正と、
本実施の形態で説明した距離による補正とをともに実施
すると、ゲインの変化幅が極めて広くなり、可変減衰器
6のみでは対応できない可能性もある。このようなばあ
いには、図1の電力増幅器7による増幅を併用して変化
幅を大きくすればよい。
【0027】以上の説明に於いて、移動体は航空機とし
て説明したが、艦船、車両あるいは他の人工衛星であっ
ても同様である。また、衛星局は静止衛星、非静止衛星
のいずれであってもよいだけでなく、必ずしも地球を周
回する衛星に限定されず、他の惑星へと飛行を続ける宇
宙局であってもよい。
て説明したが、艦船、車両あるいは他の人工衛星であっ
ても同様である。また、衛星局は静止衛星、非静止衛星
のいずれであってもよいだけでなく、必ずしも地球を周
回する衛星に限定されず、他の惑星へと飛行を続ける宇
宙局であってもよい。
【0028】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明の送信
電力制御装置は、フェーズトアレイアンテナのビーム方
向に応じて送信電力を制御する可変減衰装置を備えてい
るので、受信側の位置にかかわらず受信電界強度を一定
にすることができる。また、受信側からの送信を必要と
しない。
電力制御装置は、フェーズトアレイアンテナのビーム方
向に応じて送信電力を制御する可変減衰装置を備えてい
るので、受信側の位置にかかわらず受信電界強度を一定
にすることができる。また、受信側からの送信を必要と
しない。
【0029】この発明の無線送信装置は、移動体上のフ
ェーズドアレイアンテナのビーム方向を衛星に向けて制
御するとともに、そのビーム角度に応じてアンテナに入
力する電力を可変減衰器により制御しているので、ビー
ムの角度に係わりなく衛星に於ける受信電界強度を一定
にすることが出来る。
ェーズドアレイアンテナのビーム方向を衛星に向けて制
御するとともに、そのビーム角度に応じてアンテナに入
力する電力を可変減衰器により制御しているので、ビー
ムの角度に係わりなく衛星に於ける受信電界強度を一定
にすることが出来る。
【0030】また、設置角度の異なる複数のフェーズド
アレイアンテナを備え、衛星の方向により、各フェーズ
ドアレイアンテナの入力を制御しているので、移動体の
広い角度での姿勢変化に対してもビームの角度に係わり
なく衛星に於ける受信電界強度を一定にすることが出来
る。
アレイアンテナを備え、衛星の方向により、各フェーズ
ドアレイアンテナの入力を制御しているので、移動体の
広い角度での姿勢変化に対してもビームの角度に係わり
なく衛星に於ける受信電界強度を一定にすることが出来
る。
【0031】また、ビーム角度による制御だけでなく、
衛星と地球局との距離に応じた制御を併用しているの
で、衛星が非静止衛星である場合でもビームの角度と距
離に係わりなく衛星に於ける受信電界強度を一定にする
ことが出来る。
衛星と地球局との距離に応じた制御を併用しているの
で、衛星が非静止衛星である場合でもビームの角度と距
離に係わりなく衛星に於ける受信電界強度を一定にする
ことが出来る。
【0032】また、設置角度の異なる複数のフェーズド
アレイアンテナの入力を、衛星の方向と、衛星までの距
離とにより制御しているので、移動体の広い角度での姿
勢変化に対しても衛星に於ける受信電界強度を一定にす
ることが出来る。
アレイアンテナの入力を、衛星の方向と、衛星までの距
離とにより制御しているので、移動体の広い角度での姿
勢変化に対しても衛星に於ける受信電界強度を一定にす
ることが出来る。
【0033】また、無線送信装置は航空機に搭載されて
いて、その姿勢変化角度が大きくても衛星に於ける受信
電界強度を一定にすることが出来る。
いて、その姿勢変化角度が大きくても衛星に於ける受信
電界強度を一定にすることが出来る。
【0034】また、衛星は地球を周回する衛星であり、
その距離の変化が大きくても衛星に於ける受信電界強度
を一定にすることが出来る。
その距離の変化が大きくても衛星に於ける受信電界強度
を一定にすることが出来る。
【0035】また、衛星は静止衛星であるので、距離の
変化も小さく衛星に於ける受信電界強度を一定にするこ
とが出来る。
変化も小さく衛星に於ける受信電界強度を一定にするこ
とが出来る。
【図1】 この発明の実施の形態1による送信電力制御
装置とこれを用いた無線送信装置の構成図である。
装置とこれを用いた無線送信装置の構成図である。
【図2】 図1のフェーズドアレイアンテナの特性図で
ある。
ある。
【図3】 図1の可変減衰器の特性説明図である。
【図4】 図1の装置による衛星での受信電界強度の説
明図である。
明図である。
【図5】 実施の形態2による送信電力制御装置の特性
図である。
図である。
【図6】 実施の形態2による送信電力制御装置とこれ
を用いた無線送信装置の構成図である。
を用いた無線送信装置の構成図である。
【図7】 図5の特性の場合のアンテナ電力の説明図で
ある。
ある。
【図8】 実施の形態3による距離による送信電力制御
特性の説明図である。
特性の説明図である。
【図9】 従来の送信電力制御装置の構成図である。
1 送信機、 2 アンテナまたはフェーズドアレイ
アンテナ、4 通信衛星、 5 慣性航法装置、
6 空中線制御器、7 電力増幅器、 8 航空機地球
局(無線送信装置) 9 可変減衰器、 61 通信衛星の軌道データ 100 送信電力制御装置。
アンテナ、4 通信衛星、 5 慣性航法装置、
6 空中線制御器、7 電力増幅器、 8 航空機地球
局(無線送信装置) 9 可変減衰器、 61 通信衛星の軌道データ 100 送信電力制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 7/26 102 H04B 7/26 B Fターム(参考) 5J021 AA02 AA06 DB01 DB05 EA06 FA12 FA26 FA31 GA03 HA06 HA07 HA08 5K059 BB08 CC02 5K060 BB05 BB07 CC04 CC11 CC19 DD04 DD05 HH06 LL01 LL22 5K067 AA33 BB06 EE02 EE07 GG08 KK02 KK03
Claims (8)
- 【請求項1】 高周波信号を発生する送信機、 複数の素子アンテナを有し前記送信機の出力を放射する
フェーズドアレイアンテナ、 前記素子アンテナの励振位相を制御して前記フェーズド
アレイアンテナのビーム方向を制御する空中線制御器、 前記送信機と前記フェーズドアレイアンテナとの間に挿
入され、前記空中線制御器の信号により前記送信機の出
力を前記ビーム方向に応じて減衰させる可変減衰器を備
えたことを特徴とする送信電力制御装置。 - 【請求項2】 移動体に搭載され、ビーム方向の制御が
可能なフェーズドアレイアンテナを有し、衛星に搭載さ
れた宇宙局との間で無線通信を行う無線送信装置であっ
て、 高周波信号を発生する送信機と、 前記移動体の位置と姿勢を算出する移動体位置姿勢算出
手段と、 前記宇宙局の位置を、予め入力された軌道情報から算出
する宇宙局位置算出手段と、 前記移動体位置姿勢算出手段の出力と前記宇宙局位置算
出手段の出力とをもとに、前記フェーズドアレイアンテ
ナのビーム方向を制御する空中線制御器と、 前記空中線制御器の信号により、前記送信機から前記フ
ェーズドアレイアンテナに入力する送信電力を前記ビー
ム方向に応じて制御する可変減衰器とを有する送信電力
制御装置を備え、 前記ビーム方向があらかじめ定めた所定の角度内にある
とき、前記宇宙局が受信する受信電界強度を、前記ビー
ム方向にかかわらず一定に制御することを特徴とする無
線送信装置。 - 【請求項3】 移動体に搭載され、ビーム方向の制御が
可能な複数のフェーズドアレイアンテナを有し、衛星に
搭載された宇宙局との間で無線通信を行う無線送信装置
であって、 高周波信号を発生する送信機と、 前記移動体の位置と姿勢を算出する移動体位置姿勢算出
手段と、 前記宇宙局の位置を、予め入力された軌道情報から算出
する宇宙局位置算出手段と、 前記移動体位置姿勢算出手段の出力と前記宇宙局位置算
出手段の出力とをもとに、前記複数のフェーズドアレイ
アンテナのビーム方向をそれぞれ制御する空中線制御器
と、 前記空中線制御器の信号により、前記送信機から前記複
数のフェーズドアレイアンテナに入力する送信電力を、
前記複数のフェーズドアレイアンテナのそれぞれのビー
ム方向に応じてそれぞれ制御する複数の可変減衰器とを
有する送信電力制御装置を備え、 前記宇宙局が前記複数のフェーズドアレイアンテナのす
くなくとも一つのビームの指向方向内にあるとき、前記
宇宙局が受信する受信電界強度を前記ビーム方向にかか
わらず一定に制御することを特徴とする無線送信装置。 - 【請求項4】 移動体に搭載され、ビーム方向の制御が
可能なフェーズドアレイアンテナを有し、衛星に搭載さ
れた宇宙局との間で無線通信を行う無線送信装置であっ
て、 高周波信号を発生する送信機と、 前記移動体の位置と姿勢を算出する移動体位置姿勢算出
手段と、 前記宇宙局の位置を予め入力された軌道情報から算出す
る宇宙局位置算出手段と、 前記移動体位置姿勢算出手段の出力と前記宇宙局位置算
出手段の出力とをもとに、前記移動体と前記宇宙局との
距離を算出するとともに前記フェーズドアレイアンテナ
のビーム方向を制御する空中線制御器と、 前記空中線制御器の信号により、前記送信機から前記フ
ェーズドアレイアンテナに入力する送信電力を、前記フ
ェーズドアレイアンテナのビーム方向および前記移動体
と前記宇宙局間の距離とに応じて制御する可変減衰器と
を有する送信電力制御装置とを備え、 前記ビーム方向があらかじめ定めた所定の角度内にある
とき、前記宇宙局が受信する受信電界強度を、前記ビー
ム方向、及び、前記移動体と前記宇宙局との間の距離に
かかわりなく、一定に制御することを特徴とする無線送
信装置。 - 【請求項5】 移動体に搭載され、ビーム方向の制御が
可能な複数のフェーズドアレイアンテナを有し、衛星に
搭載された宇宙局との間で無線通信を行う無線送信装置
であって、 高周波信号を発生する送信機と、 前記移動体の位置と姿勢を算出する移動体位置姿勢算出
手段と、 前記宇宙局の位置を予め入力された軌道情報から算出す
る宇宙局位置算出手段と、 前記移動体位置姿勢算出手段の出力と前記宇宙局位置算
出手段の出力とをもとに、前記移動体と前記宇宙局との
距離を算出するとともに前記複数のフェーズドアレイア
ンテナのビーム方向をそれぞれ制御する空中線制御器
と、 前記空中線制御器の信号により、前記送信機から前記そ
れぞれのフェーズドアレイアンテナに入力する送信電力
を前記複数のフェーズドアレイアンテナのそれぞれのビ
ーム方向と、前記移動体と前記宇宙局間の距離とに応じ
て制御する複数の可変減衰器を有する送信電力制御装置
とを備え、 前記宇宙局が前記複数のフェーズドアレイアンテナのす
くなくとも一つのビーム指向方向内にあるとき、前記宇
宙局が受信する受信電界強度を前記ビームの方向、及
び、前記移動体と前記宇宙局との距離にかかわりなく一
定に制御することを特徴とする無線送信装置。 - 【請求項6】 移動体は航空機であることを特徴とする
請求項2乃至5のいずれか一項に記載の無線送信装置。 - 【請求項7】 宇宙局は地球を周回する衛星に搭載され
た衛星局であることを特徴とする請求項2乃至5のいず
れか一項に記載の無線送信装置。 - 【請求項8】 衛星は静止衛星であることを特徴とする
請求項7記載の無線送信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000360021A JP3586421B2 (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 送信電力制御装置及びこれを用いた無線送信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002164800A true JP2002164800A (ja) | 2002-06-07 |
JP3586421B2 JP3586421B2 (ja) | 2004-11-10 |
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ID=18831685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000360021A Expired - Fee Related JP3586421B2 (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 送信電力制御装置及びこれを用いた無線送信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3586421B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004072249A (ja) * | 2002-08-02 | 2004-03-04 | Fuji Television Network Inc | 無線伝送装置 |
JP2019193065A (ja) * | 2018-04-24 | 2019-10-31 | 株式会社東芝 | 衛星通信装置および衛星通信方法 |
JP2021069123A (ja) * | 2021-01-04 | 2021-04-30 | 株式会社東芝 | 衛星通信装置およびその通信方法 |
-
2000
- 2000-11-27 JP JP2000360021A patent/JP3586421B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004072249A (ja) * | 2002-08-02 | 2004-03-04 | Fuji Television Network Inc | 無線伝送装置 |
JP2019193065A (ja) * | 2018-04-24 | 2019-10-31 | 株式会社東芝 | 衛星通信装置および衛星通信方法 |
JP7055690B2 (ja) | 2018-04-24 | 2022-04-18 | 株式会社東芝 | 衛星通信装置および衛星通信方法 |
JP2021069123A (ja) * | 2021-01-04 | 2021-04-30 | 株式会社東芝 | 衛星通信装置およびその通信方法 |
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