JP2002162624A - 反射型液晶表示装置 - Google Patents

反射型液晶表示装置

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JP2002162624A
JP2002162624A JP2000360545A JP2000360545A JP2002162624A JP 2002162624 A JP2002162624 A JP 2002162624A JP 2000360545 A JP2000360545 A JP 2000360545A JP 2000360545 A JP2000360545 A JP 2000360545A JP 2002162624 A JP2002162624 A JP 2002162624A
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display device
angle
substrate
crystal display
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JP2000360545A
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English (en)
Inventor
Shingo Fujita
晋吾 藤田
Takayuki Hatanaka
孝之 畑中
Hiroshi Mizuno
水野  宏
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、コントラスト比が高く、かつ主な
観察方向である上下視角依存性が緩やかであり、反射率
の高い、良好な表示品位を実現する反射型液晶表示装置
を提供する。 【解決手段】 対向して配置された一対の基板104、
111間に液晶が封入された液晶セル103と、偏光板
100と、一枚もしくは複数枚の位相差板101,10
2と、光反射手段109とを備えた反射型液晶表示装置
において、前記基板表面での液晶分子の配向方位から決
まるツイスト角を二等分する方向が表示面の上下方向に
対してなす角度を、右方向を基準として、表示面上を反
時計回りになす角度を正とした場合170°以上190
°以下を満たす範囲、又は、−10°以上10°以下を
満たす範囲に設定する構成をとる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射型液晶表示装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報通信インフラの整備に伴い、携帯電
話、携帯情報端末などの情報通信機器が急速に普及して
いる。これらはモバイル用途が前提であるため、薄型、
軽量、低消費電力さらに屋外での視認性の高いディスプ
レイが求められる。それに最も合致するディスプレイと
して、バックライトを必要としない反射型液晶表示装置
が重要な役割を果たすことは論を待たない。また、情報
量の増加に伴い、携帯情報端末用のディスプレイとして
カラー表示の重要度が増しており、反射型液晶表示装置
においてもカラーフィルタの使用や複屈折効果による干
渉色の利用によりカラー表示を行う構成が提案されてい
る。
【0003】現在のところ、干渉色の利用のよるカラー
表示方式は実現できる色数としては4色が限界であるた
め、カラーフィルタを用いる方式が採用されている。さ
らに、カラーフィルタを用いることで反射率の低下を招
くため、反射型カラー液晶表示装置は、偏光板の使用枚
数は従来の2枚に変えて、1枚のみを用いる方式が主流
である。
【0004】図1は、偏光板が1枚の一般的な反射型カ
ラー液晶表示装置の構造を示すものであり、100は偏
光板、101は第一の位相差板、102は第二の位相差
板、103は液晶セル、104は上側基板、105aは
上側透明電極、105bは下側透明電極、106は液晶
層、107は平坦化層、108はカラーフィルタ層、1
09は反射層(光反射手段)、110は凹凸層、111
は下側基板を示す。なお、反射型の液晶表示装置は周囲
の光を利用して表示面の表示を行うことから、照明環境
によって表示面の表示が暗くなる可能性を有するため、
その対策として反射層(光反射手段)109の形状を凹
凸形状(凹凸層110)にすることにより反射型の液晶
表示装置の正面方向に反射光を効率的に集光させる構成
が採用されている。
【0005】図4は、上記従来反射型カラー液晶表示装
置の液晶層の図である。図4(a)は液晶セル面を表示
面100a側から表し、上下左右は観察者から見た方向
を示す(図4中、観察者の視点を眼の図柄で示す)。図
4(b)は図4(a)の破線部分における断面図であ
り、αは観察者の観察方向と液晶セル面がなす角度を示
す。図4(c)は図4(b)のαがそれぞれ45°、9
0°、135°の時に、液晶層の中央における液晶分子
の屈折率楕円体106aを見た模式図である。屈折率楕
円体106aとは、液晶分子の屈折率の光学異方性を表
すもので三次元的に表されている。
【0006】電圧印加時における液晶分子の立ち上がり
方向はツイスト角を二等分する方向、つまり液晶層の中
央における液晶分子の長軸方向と一致する。この方向は
反射率の電圧依存性が急峻であることから、従来はこの
方向を主観察方向としている。すなわち、液晶表示装置
一般に左右方向に広い視野角に設計されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】反射型液晶表示装置
は、ある観察方向に達する光は環境照明光源のあらゆる
方向からの光が反射されたものであるから、反射率の視
角依存性が強いことは環境照明光分布による影響を強く
受けることを表す。したがって、反射型液晶表示装置の
反射率の視角依存性は一様であることが望ましい。観察
方向は一般的に、表示面に対して垂直もしくはやや下方
であるため、観察方向に達する光は、表示面に対して上
下方向に含まれる光が支配的である。この方向での屈折
率変化が少ないことが視認性を高めるため、特に上下方
向の視角依存性が一様であることが重要である。しかし
ながら、従来の液晶表示装置は図4(c)に示すよう
に、上下方向の視角変化に対して液晶層の中央における
液晶分子の屈折率が変化する(αが45°、90°、1
35°のとき各々屈折率楕円体106aの形状が変化す
るように見える)。したがって、電圧印加時においては
従来の主観察方向における屈折率の視角依存性(見る方
向や角度により表示面の色や明るさなどが変化するこ
と)が強く、電圧印加時つまり白状態の光学補償条件が
崩れやすいため、反射率およびコントラストの視角依存
性が強くなる。
【0008】そこで、本発明の目的は、上下観察方向に
依存することなく、白表示が明るく、高いコントラスト
が得られ、反射率の高い反射型液晶表示装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
反射型液晶表示装置は、対向して配置された第一の基板
と第二の基板上に形成された電極間に狭持された液晶層
と、表示面側となる第二の基板側に配された位相差板と
偏光板と、表示面側と反対側の第一の基板上に配された
光反射手段とを備え、上記電極に配向処理が施された反
射型液晶表示装置において、第一の基板と第二の基板の
電極表面での液晶分子の配向方位から決まるツイスト角
を二等分する方向が表示面の左右方向に対してなす角度
を170°以上190°以下、又は、−10°以上10
°以下を満たす範囲(いずれも表示面上の水平右方向を
基準として表示面上を反時計回りになす角度を正とした
場合)に設定することを特徴とする。
【0010】この発明によれば、液晶分子の配向方位か
ら決まるツイスト角を二等分する方向を上記範囲に設定
すると、液晶層の中央における液晶分子の長軸方向、つ
まり、電圧印加時における液晶分子の立ち上がり方向が
上下観察方向にほぼ直交するようになる。そうすること
により、上下方向に視角を変化させたときの液晶層の中
央における液晶分子の屈折率変化を抑制することができ
る。したがって、表示面に対する上下観察方向に依存す
ることなく、白表示が明るく、高いコントラストが得ら
れ、反射率が高い反射型液晶表示装置を提供することが
できる。
【0011】本発明の請求項2記載の反射型液晶表示装
置は、請求項1記載の反射型液晶表示装置において、液
晶層のツイスト角が180°以上かつ270°以下であ
り、前記液晶層の複屈折Δnと液晶層厚dとの積Δn・
dで表されるリターデーションが700nm以上かつ1
200nm以下であることを特徴とする。
【0012】この発明によれば、液晶がSTN(Super
Twisted Nematic)型のときのリターデーションを規定
することにより、上下観察方向に依存することなく、よ
り白表示が明るく高いコントラストが得られ、反射率が
高い反射型液晶表示装置を提供することができる。
【0013】本発明の請求項3記載の反射型液晶表示装
置は、請求項1記載の反射型液晶表示装置において、液
晶層のツイスト角が90°以下であることを特徴とす
る。
【0014】この発明によれば、液晶がTN(Twisted
Nematic)型のときにおいても、上下観察方向に依存す
ることなく、白表示が明るく高いコントラストが得ら
れ、反射率が高い反射型液晶表示装置を提供することが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は、第
1の実施の形態の反射型カラー液晶表示装置の断面図で
あり、層構造は、従来の一般的なものと変わらないもの
となっている。100は偏光板、101は第一の位相差
板、102は第二の位相差板、103は液晶セル、10
4は上側基板(第一の基板)、105aは上側透明電
極、105bは下側透明電極、106は液晶層、107
は平坦化層、108はカラーフィルタ層、109は反射
層(光反射手段)、110は凹凸層、111は下側基板
(第二の基板)を示す。偏光板100は一枚であり、位
相差板は、第一の位相差板101と第二の位相差板10
2の二枚である。
【0016】図2は、第1の実施の形態の反射型カラー
液晶表示装置の光学構成図である。図2は反射型カラー
液晶表示装置の表示面を上から見た場合を表しており、
図2の上下左右方向はそれぞれ表示面の上下左右方向に
対応している。20は基準線、21は上側基板上の液晶
分子の配向方向、22は下側基板上の液晶分子の配向方
向、23は第一の位相差板の遅相軸方向、24は第二の
位相差板の遅相軸方向、25は偏光板の吸収軸方向、Ω
LCは液晶分子のツイスト角度を示す。
【0017】以下に本実施の形態における反射型カラー
液晶表示装置の詳細構成を、その製造手順に従って説明
する。まず、上側基板104および下側基板111とし
てガラス基板を用い、上側基板104上に、上側透明電
極105aとしてインジウム・錫・オキサイド(IT
O)で画素電極を形成する。また下側基板111上の全
面に、光および熱伸縮性樹脂をスピンコートにより塗布
し、紫外線を80〜100mJ/cm2照射後クリーン
オーブンにて200℃の熱処理を行うことにより伸縮を
起こし、凸部間平均距離15μm、凹凸の最高部と最低
部の平均高低差が0.4μmの凹凸層110を形成す
る。その上に蒸着により銀を成膜することで反射層10
9を形成した。さらにその上にカラーフィルタ層108
を形成した。ここでカラーフィルタ層108の形成方法
として、印刷板に形成したパターンを、ブランケットを
介して基板表面に転写する印刷法や、顔料を分散したカ
ラーフィルタ層形成用レジストを基板上に塗布し、フォ
トリソグラフィーで形成する顔料分散法を用いることに
より、赤、緑、青のストライプ配列のものを形成した。
続いてカラーフィルタ層108の上に平坦化層107と
してアクリル樹脂膜を膜厚が2μmとなるように塗布
し、平坦化層107表面の凹凸の最大高低差が0.08
μmとした。そして、平坦化層107上に、下側透明電
極105bとしてインジウム・錫・オキサイド(IT
O)で画素電極を形成する。また、上側基板104およ
び下側基板111上に形成した透明電極105a、10
5b上には配向膜を形成した後、ラビングによって配向
処理を行った。
【0018】図2に対応する角度は、φLC0=55°、
φLC=−55°、ΩLC=250°とした。ツイスト角Ω
LCを二等分する方向、すなわち、液晶層厚の中央におけ
る液晶分子の長軸方向は、基準線20より180°の方
向つまり表示面100aの左方向に相当する。ただし、
上記の角度は、表示面100a上の右方向を基準として
表示面100a上を反時計回りになす角度を正とした場
合である。また、上記180°の方向とは、前後に10
°程度ずれていても(170°以上190°以下の範
囲)、上下方向に視角を変化させたときの液晶層の中央
における液晶分子の屈折率変化を抑制することができ
る。
【0019】次に、上側基板104上の周囲部分にはガ
ラスファイバを1.0wt%混入した熱硬化性シール樹
脂を印刷し、下側基板111上には所定の径の樹脂ビー
ズを200個/mm2の割合で散布し、上側基板104
と下側基板111を互いに貼り合わせ、150℃でシー
ル樹脂を硬化した。その後、Δn=0.14のエステル
系ネマティック液晶に所定の量のカイラル剤を混ぜた混
合液晶を真空注入し、紫外線硬化性樹脂で封口した後、
紫外線照射により硬化した。
【0020】このようにして形成した液晶セル103の
上側基板104の上に第一の位相差板101及び第二の
位相差板102として、リターデーション値がそれぞれ
所定のものを、遅相軸がそれぞれ所定の角度となるよう
に貼り合わせた。さらにその上に偏光板100として、
ニュートラルグレーの偏光フィルム(住友化学工業
(株)製SQ−1852AP)にアンチグレア(AG)
処理を施したものを、吸収軸の方向が所定の角度をなす
ように貼り合わせた。
【0021】光学構成は、φF1=245°、φF2=18
5°、φp=120°とし、|Rfil m(2)−Rfilm(1)
≦200nmを満たす場合、液晶のリターデーション値
ΔnL C・dLCを変化させて反射モードで光学特性を測定
すると、700nm〜1200nmの範囲で、画素内で
均一に反射率が低く無彩色の黒表示と、反射率が高く無
彩色の白表示を得ることができるノーマリーブラックモ
ードの反射型液晶表示素子を実現できる。これは、白表
示と黒表示が十分にできるだけの液晶のリターデーショ
ン差があり、なおかつ、液晶の複屈折効果による色付き
を補償できる範囲であることによる。
【0022】液晶のツイスト角度については、単純マト
リクス駆動する場合、選択可能な電極の本数であるデュ
ーティー比に影響がある。選択可能な電極本数をnとし
た時、液晶のオン電圧Vonとオフ電圧Voffの比は式1
で表される。 Von/Voff=√{(√n+1)/(√n−1)} (式1) また、選択時間に対する繰返し周期の比であるデューテ
ィー比は、1/nと表すことができる。従って、nを増
大させるには、Von/Voffの値を1に近付けた場合に
も良好に液晶を駆動できる必要がある。つまり、液晶の
反射率の電圧依存性は急峻にする必要がある。また、液
晶のツイスト角度を増大させることにより、配向変形が
急激になるため反射率の変化を急峻にすることができ
る。実験により、本実施の形態において、液晶のツイス
ト角度を220°以上270°以下の範囲内とすること
により、デューティー比を1/ 200以下で駆動させ
ても良好な表示を得られることを確認している。液晶の
ツイスト角度が220°より小さい場合は、デューティ
ー比を1/200以上で駆動させる必要があるが、同様
に良好な表示が得られる。
【0023】実際に評価するために作成した反射型液晶
表示装置の構成は、液晶層のリターデーションΔnLC
LC=850nm、第一の位相差板101のリターデー
ションRfilm(1)=500nm、第二の位相差板102
のリターデーションRfilm(2)=700nm、下側基板
111上の液晶分子の配向方向21と基準線20がなす
角度φLC0=55°、上側基板104上の液晶分子の配
向方向22と基準線20がなす角度φLC=−55°、液
晶のツイスト角度ΩLC=250°、第一の位相差板10
1の遅相軸方向23と基準線20がなす角度φF1=24
5°、第二の位相差板102の遅相軸方向24と基準線
がなす角度φF2=185°、偏光板100の吸収軸方向
25と基準線20がなす角度φp=120°とした(図
2)。ここで、各リターデーション値はそれぞれ波長5
50nmの光に対するリターデーション値である。この
構成を「構成A」とする。
【0024】以上説明した製造方法にて作成された反射
型カラー液晶表示装置の液晶層の図を図5に示す。図5
(a)は液晶層を表示面側から見た図、図5(b)は液
晶層を上下方向に切断し(一点差線)、その切断面から
右方向の断面を見た図を表し、αは観察者の観察方向と
液晶セル面がなす角度を示す。図5(c)は図5(b)
において中央の液晶分子の屈折率楕円体106aを、表
示面100aとなす角度が45°及び90°となる観察
方向から見た図、図5(d)は液晶層を左右方向に切断
し(破線)、その切断面から上方向の断面を見た図、図
5(e)は図5(d)において中央の液晶分子の屈折率
楕円体106aを、表示面100aとなす角度αが45
°、90°及び135°となる観察方向から見た図を示
す。屈折率楕円体106aとは、液晶分子の屈折率の光
学異方性を表すもので三次元的に表されている。なお、
図4、図5中における「右」、「左」、「上」、「下」
は、表示面100aに対する方向を示す。本発明のよう
に、液晶層の中央における液晶分子の長軸方向が上下観
察方向にほぼ直交すると、図5(c)及び(e)から明
らかなように、左右方向の視角変化に対して、屈折率楕
円体106aの形状は変化するように見えるが、上下方
向の視角変化に対しては屈折率楕円体106aの形状は
変化しないように見える。なお、図5(e)には、観察
者の観察方向と液晶セル面がなす角度αが135°の場
合が示されていない。これは、このような角度(α=1
35°)で表示面100aを観察すると、観察者自身の
影が表示面に映りこむため、このような角度をとること
がほとんどないことによるが、α=135°の場合で
も、屈折率楕円体106aの形状は変化しないように見
える。したがって、本実施の形態の光学補償状態である
黒表示状態は、上下視角変化に対して安定となる。
【0025】比較のために、従来の反射型カラー液晶表
示装置に対応する構成も作成した。液晶層のリターデー
ションΔnLC・dLC=850nm、第一の位相差板のリ
ターデーションRfilm(1)=500nm、第二の位相差
板のリターデーションRfilm( 2)=700nm、下側基
板上の液晶分子の配向方向と基準線がなす角度φLC0
−35°、上側基板上の液晶分子の配向方向と基準線が
なす角度φLC=35°、液晶のツイスト角度ΩLC=25
0°、第一の位相差板の遅相軸方向と基準線がなす角度
φF1=155°、第二の位相差板の遅相軸方向と基準線
がなす角度φF2=95°、偏光板の吸収軸方向と基準線
がなす角度φp=35°とした。この構成を「構成B」
とする。構成Bは、構成Aにおいて、ツイスト角を二等
分する方向を基準線より−90°の方向、つまり下方向
とした以外は全く等しい構成となっている。
【0026】測定は平行光による測色で、入射角をθ
lamp、出射角(受光角)をθとするとき、θ=θlamp
25°の関係を満たすように角度を変化させ、コントラ
スト及び反射率の視角依存性を測定した。θ=0°が液
晶パネル面の法線方向に対応し、表示面の上方向もしく
は下方向に向かって徐々に角度(視角)を変化させてい
く。駆動条件は1/240デューティー比での駆動とし
た。
【0027】測定結果を図6に示す。図6(a)はコン
トラスト特性、図6(b)及び図6(c)は反射率特性
の視角依存性である。出射角が0°から約20°の範囲
において構成Aのコントラストは構成Bを上回る。反射
率は黒状態においては、構成Aが構成Bを上回る(反射
率が低いほうが良好状態)。白状態においては、下方向
では構成Aが構成Bを上回るものの、上方向では構成B
が構成Aを上回る。しかし、反射型及び半透過型液晶表
示装置を実際に使用する条件においては、表示面100
aを上方向から覗き込んで見ると、観察者自身の影が表
示面に重なってしまう。また、周囲からの環境光を利用
して観察する場合、観察方向を入射光に対して正反射方
向に近付けた方が、反射輝度が高くなる。つまり、液晶
表示状態の評価においては、観察方向が上方向よりも下
方向からの方がより重視される。したがって、全体的な
評価としては構成Aの方が構成Bより良好である。さら
に、画素内の反射率のばらつきは±0.2%以内である
ことと、黒表示から白表示まで無彩色に変化することを
確認している。これにより、上下観察方向に依存するこ
となく、反射率の低い無彩色の黒表示と反射率の高い無
彩色の白表示が得られ、コントラストが高く、かつコン
トラスト特性の上下視角依存性を緩やかにすることが可
能な反射型カラー液晶表示装置を実現できる。
【0028】(第二の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。第一の実施の形態で
は、液晶動作モードとしてSTN(Super Twisted Nema
tic)型液晶を用いたが、本実施の形態においてはツイ
スト角が90°以下のTN(Twisted Nematic)型液晶
に応用した例である。光学構成を図3に示す。30は基
準線、31は上側基板上の液晶分子の配向方向、32は
下側基板上の液晶分子の配向方向、33は偏光板の吸収
軸方向、ΩLCは液晶のツイスト角度を示す。
【0029】本実施の形態の有効性を示すために、以下
に示すような条件にて作成し、確認を行った。液晶層の
リターデーションΔnLC・dLC=400nm、第一の位
相差板のリターデーションRfilm(1)=500nm、第
二の位相差板のリターデーションRfilm(2)=700n
m、下側基板上の液晶分子の配向方向と基準線がなす角
度φLC0=22.5°、上側基板上の液晶分子の配向方
向と基準線がなす角度φLC=35°、液晶のツイスト角
度ΩLC=45°、第一の位相差板の遅相軸方向と基準線
がなす角度φF1=155°、第二の位相差板の遅相軸方
向と基準線がなす角度φF2=95°、偏光板の吸収軸方
向と基準線がなす角度φp=5°とした。
【0030】図3において、下側基板(第一の基板)1
11と上側基板(第二の基板)104上に形成された電
極105a,105b間に狭持された液晶層106の液
晶分子の配向方向から決まるツイスト角を二等分する方
向は、右方向となる。したがって、第一の実施の形態に
おいて図5について説明したように、視角を上下方向に
変化させたときの液晶分子の屈折率変化を抑制すること
ができる。
【0031】以下に本実施の形態における反射型カラー
液晶表示装置の製造手順を説明する。TFT能動素子を
形成した基板の上に凹凸膜をフォトリソグラフィー法に
よって形成し、さらに、アルミニウム膜を反射画素電極
としてパターン形成した基板と、透明電極を形成した基
板とに、各々、配向膜形成、ラビング処理、封止樹脂の
パターン印刷、スペーサ撒布を施し、両基板を貼り合わ
せる。次に、封止樹脂を硬化させ、所定の外形に切断し
た後、真空注入法により両基板間の間隙に液晶材料を充
填する。さらに、光学フィルムを貼付する。以上説明し
た方法により、ノーマリーブラック表示の反射型カラー
液晶表示装置が作成される。
【0032】光学特性を測定した結果は、入射角−25
°、出射角0°の設定において、従来形態ではコントラ
スト8及び白表示の反射率が20%であったのに対し、
本実施の形態では、コントラスト12及び白表示の反射
率が28%という良好な特性が得られた。また、黒表示
から白表示まで無彩色に変化するので、16階調409
6色表示が可能であることも確認した。これにより、反
射率の低い無彩色の黒表示と反射率の高い無彩色の白表
示が得られ、コントラストが高く、かつコントラスト特
性の上下視角依存性を緩やかにすることが可能な反射型
液晶表示装置を実現できる。
【0033】さらに、第1の実施の形態で示したよう
に、カラーフィルタを形成した構成とすることにより、
カラー表示可能な反射型カラー液晶表示装置を実現でき
る。
【0034】なお、第1及び第2の実施の形態におい
て、液晶層106の液晶分子の配向方向から決まるツイ
スト角を二等分する方向を右方向(表示面の右方向を基
準とした場合に反時計回りになす角度が−10°以上1
0°以下)としたが、これを左方向(表示面の右方向を
基準とした場合に反時計回りになす角度が170°以上
190°以下)となるように液晶分子の配向を設定して
も、液晶層の中央における液晶分子の長軸方向を上下観
察方向にほぼ直交させることができるため、同様の効果
が得られる。また、第1及び第2の実施の形態において
は、ノーマリーブラック表示での構成にて説明したが、
偏光板を円偏光板に置き換えてノーマリーホワイト表示
としても、同様の効果を得ることができる。また、反射
層109として銀を用いるとして説明したが、これに限
ることなく、たとえばアルミニウムを構成要素として含
む金属反射層などを用いても同様の効果を得ることがで
きる。また、位相差板としてリターデーション値が50
0nmと700nmの2枚を用いたが、リターデーショ
ン値及び光軸角度はこれに限定されることなく、1枚ま
たは複数枚からなる位相差板の構成においても同様の効
果を得ることができる。さらに、光反射手段を入射光の
一部を反射する手段とし、上側基板の外側に円偏光板を
貼付し、さらに反射手段より外側に光源を備えた半透過
型液晶表示装置においても、同様の効果を得ることが可
能である。入射光の一部を反射する手段としては、反射
金属膜を薄膜化する方法等が適用できる。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る反射型液晶表示装置は、液
晶分子の配向方位から決まるツイスト角を二等分する方
向を観察方向に対して限定することにより、視角を上下
方向に変化させたときの液晶分子の見込みの屈折率変化
を抑制することができ、表示状態は上下視角変化に対し
て安定となる。したがって、コントラスト特性の上下視
角依存性を緩やかにすることが可能となり、同時に無彩
色でかつ高い反射率を確保することができる。なお、本
発明の効果は、カラー表示とモノクロ表示、STN構造
とTN構造、ノーマリーブラック表示とノーマリーホワ
イト表示を問わず、また、透過型と反射型の両機能を併
せ持つ半透過型の液晶表示装置においても同様の効果が
得られる。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な反射型カラー液晶表示装置の構造図
【図2】第一の実施の形態における反射型カラー液晶表
示装置の光学構成図
【図3】第二の実施の形態における反射型液晶表示装置
の光学構成図
【図4】従来の反射型液晶表示装置の液晶セルにおける
液晶分子の屈折率楕円体の模式図、(a)は液晶セル面
を表し、(b)は(a)の破線部分における断面図を表
し、(c)は(b)においてαがそれぞれ45°、90
°、135°のときに液晶層の中央における液晶分子の
屈折率楕円体を見た模式図を表す。
【図5】本発明の反射型液晶表示装置の液晶セルにおけ
る液晶分子の屈折率楕円体の模式図、(a)は液晶セル
面を表し、(b)は(a)の破線部分における断面図を
表し、(c)は(b)においてαがそれぞれ45°、9
0°、135°のときに液晶層の中央における液晶分子
の屈折率楕円体を見た模式図を表し、(d)は(a)の
一点鎖線部分における断面図を表し、(e)は(d)に
おいてαがそれぞれ45°、90°の時に液晶層の中央
における液晶分子の屈折率楕円体を見た模式図を表す。
【図6】第一の実施の形態における反射型カラー液晶表
示装置の表示特性図、(a)はコントラスト特性、
(b)及び(c)は反射率特性の視角依存性を表す。
【符号の説明】
100 偏光板、 100a 表示面、 101 第一の位相差板、 102 第二の位相差板、 103 液晶セル、 104 上側基板、 105a 上側透明電極、 105b 下側透明電極、 106 液晶層、 106a 液晶分子の屈折率楕円体 107 平坦化層、 108 カラーフィルタ層、 109 反射層(光反射手段)、 110 凹凸層、 111 下側基板、 20 基準線、 21 上側基板上の液晶分子の配向方向、 22 下側基板上の液晶分子の配向方向、 23 第一の位相差板の遅相軸方向、 24 第二の位相差板の遅相軸方向、 25 偏光板の吸収軸方向、 30 基準線、 31 上側基板上の液晶分子の配向方向、 32 下側基板上の液晶分子の配向方向、 33 偏光板の吸収軸方向、 α 液晶セル面と視角方向がなす角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA06 BA42 BB03 BB63 BC22 2H088 GA02 HA03 HA16 HA18 JA05 JA13 KA07 KA11 MA02 MA07 2H091 FA08X FA11X FA14Z GA06 HA07 HA10 KA02 KA03 LA17 LA19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向して配置された第一の基板と第二の
    基板上に形成された電極間に狭持された液晶層と、表示
    面側となる第二の基板側に配された位相差板と偏光板
    と、表示面側と反対側の第一の基板上に配された光反射
    手段とを備え、上記電極に配向処理が施された反射型液
    晶表示装置において、 第一および第二の基板表面での液晶分子の配向方位から
    決まるツイスト角を二等分する方向が表示面の左右方向
    に対してなす角度を170°以上190°以下、又は、
    −10°以上10°以下を満たす範囲(いずれも表示面
    上の水平右方向を基準として表示面上を反時計回りにな
    す角度を正とした場合)に設定することを特徴とする反
    射型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記液晶層のツイスト角が180°以上
    かつ270°以下であり、前記液晶層の複屈折Δnと液
    晶層厚dとの積Δn・dで表されるリターデーションが
    700nm以上かつ1200nm以下であることを特徴
    とする請求項1記載の反射型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶層のツイスト角が90°以下で
    あることを特徴とする請求項1記載の反射型液晶表示装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004151333A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Optrex Corp 液晶表示装置

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