JP2002161831A - 火花点火型直接噴射式内燃機関の燃料噴射弁および燃料噴射装置 - Google Patents

火花点火型直接噴射式内燃機関の燃料噴射弁および燃料噴射装置

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JP2002161831A JP2000358711A JP2000358711A JP2002161831A JP 2002161831 A JP2002161831 A JP 2002161831A JP 2000358711 A JP2000358711 A JP 2000358711A JP 2000358711 A JP2000358711 A JP 2000358711A JP 2002161831 A JP2002161831 A JP 2002161831A
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fuel
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明宏 榊田
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浩一 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均質燃焼領域と成層燃焼領域とで、燃料噴霧
の形態を異ならせ、成層燃焼では、点火プラグ22側へ
燃料を多く分布させる。 【解決手段】 針弁2の先端のピン部8が噴射弁本体3
の噴孔4を貫通する。シート部5の上流に、旋回成分を
付与するためのスワラーチップ6を備える。ピン部8の
先端には、大径の傘部9が設けられ、所定の角度θで傾
斜した燃料衝突面9aを有する。ピン部8は、点火プラ
グ側に切欠部8aを有し、噴孔4との間の流路面積が部
分的に拡大している。成層燃焼領域では、必要な燃料噴
射量を複数回に分割した微小パルス信号でもって噴射を
行う。短期間の噴射では、燃料は旋回成分を伴わずに直
進して傘部9に衝突し、点火プラグ近傍に燃料が分布す
る。均質燃焼領域では、1回の長い噴射パルスとなリ、
燃料が強い旋回成分を伴い、噴孔4から傘部9と干渉せ
ずに円錐状に広がった噴霧が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、運転条件に応じ
て均質燃焼と成層燃焼とが可能な火花点火型直接噴射式
内燃機関に適した燃料噴射弁および燃料噴射装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】火花点火型内燃機関において希薄燃焼を
実現するために、シリンダ内に燃料を直接に噴射する火
花点火型直接噴射式内燃機関が従来から知られている。
一般に、この種の内燃機関は、その噴射時期の切換等に
よって、高負荷域ではシリンダ内に燃料を広く均質に分
布させて均質燃焼を行うとともに、低中負荷域では、点
火プラグ近傍のみに比較的濃い混合気を集めるようにし
た成層燃焼を行う構成となっている。
【0003】一方、特開平9−236069号公報に
は、直噴ディーゼル機関用の燃料噴射弁ではあるが、噴
孔を開閉する針弁の先端に、噴孔から突出した位置とな
るように傘部を一体に形成し、かつ噴孔の上流に、旋回
成分を付与するための螺旋状通路を設けた構成が開示さ
れている。このものでは、針弁のリフトが小さい段階で
は旋回成分が弱いことから、噴孔から燃料が直進して傘
部に衝突し、その後、リフトに伴って旋回成分が強くな
って噴霧が円錐状に広がろうとするので、噴霧の方向
が、時間の経過とともに半径方向および軸方向の双方に
ついて変化する。従って、噴霧がシリンダ内に広く拡散
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の燃料噴射弁
は、あくまでもシリンダ内により均質に燃料を分布させ
ようとしたものであって、例えば火花点火型直接噴射式
内燃機関に適用した場合に、成層混合気の形成のために
点火プラグ近傍にのみ燃料噴霧を案内することについて
は上記公報には開示されていない。
【0005】本発明は、機関運転条件に応じた成層燃焼
と均質燃焼との切換が可能な火花点火型直接噴射式内燃
機関に好適な燃料噴射弁および燃料噴射装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る火花点火
型直接噴射式内燃機関の燃料噴射弁は、請求項1に記載
のように、先端に単一の噴孔を有する噴射弁本体と、こ
の噴射弁本体内部に軸方向に移動可能に配置され、かつ
噴射弁本体のシート部に着座することにより上記噴孔を
開閉する針弁と、この針弁の先端に、上記噴孔を通るピ
ン部を介して一体に設けられ、かつ該ピン部よりも大径
となって上記噴孔に対向する傘部と、上記シート部を通
して上記噴孔に流入する燃料の流れに旋回成分を付与す
るスワール手段と、を備え、複数回に分割された短期間
の噴射では燃料が上記傘部に衝突し、かつ、長期間の噴
射では上記旋回成分により燃料が上記傘部に干渉するこ
となく円錐状に広がるように構成されていることを特徴
としている。
【0007】また、本発明に係る火花点火型直接噴射式
内燃機関の燃料噴射装置は、請求項5に記載のように、
先端に単一の噴孔を有する噴射弁本体と、この噴射弁本
体内部に軸方向に移動可能に配置され、かつ噴射弁本体
のシート部に着座することにより上記噴孔を開閉する針
弁と、この針弁の先端に、上記噴孔を通るピン部を介し
て一体に設けられ、かつ該ピン部よりも大径となって上
記噴孔に対向する傘部と、上記シート部を通して上記噴
孔に流入する燃料の流れに旋回成分を付与するスワール
手段と、を備えた燃料噴射弁を用い、内燃機関の均質燃
焼領域では、噴霧が旋回成分により円錐状に広がるよう
に必要な燃料量を1回の噴射でもって噴射し、かつ成層
燃焼領域では、噴霧が旋回成分を伴わずに上記傘部に衝
突するように、必要な燃料量を複数回に分割して噴射す
ることを特徴としている。
【0008】すなわち、本発明では、成層燃焼とすべき
ときには、必要な燃料量が1回で噴射されずに、複数回
の短期間の噴射に分割して行われる。例えば針弁をソレ
ノイドによって駆動する場合には、パルス幅の短い噴射
パルスが複数回与えられる。このような短期間の噴射で
は、噴孔から出る燃料は、殆ど旋回成分を伴わず、従っ
て、噴孔から直進して傘部に衝突する。そのため、燃料
が過度に広く拡散することなく、局部的に濃い混合気つ
まり成層化した混合気が生成される。
【0009】これに対し、均質燃焼とすべきときには、
必要な燃料量が1回の比較的長い噴射期間でもって噴射
される。この場合、燃料は、スワール手段により付与さ
れる旋回成分が強くなり、旋回しつつ噴孔から出るの
で、傘部に衝突することなく円錐状に広く拡散する。な
お、噴射初期の少量の燃料は、短期間の噴射の場合と同
じく傘部に衝突して拡散する。従って、シリンダ内に広
く燃料が分布し、比較的均質な混合気が形成される。
【0010】請求項1の燃料噴射弁をより具体化した請
求項2の発明は、上記の短期間の噴射により上記傘部に
衝突した噴霧が点火プラグの電極へ向かうように、上記
傘部の燃料衝突面の角度が設定されていることを特徴と
している。これにより、点火プラグ近傍に比較的濃い混
合気が確実に形成される。
【0011】さらに請求項3の発明においては、上記ピ
ン部と上記噴孔との間に生じる実質的な流路面積は、点
火プラグ側の方向の流路面積が反対側の方向の流路面積
よりも相対的に大きくなっている。つまり、ピン部と噴
孔との間に生じる実質的な流路面積は周方向に均一では
なく、点火プラグ側で大きくなっている。これにより、
傘部で衝突して分散する燃料の分布も、点火プラグ側で
相対的に多いものとなり、希薄成層燃焼の際により良好
な成層化が図れる。
【0012】請求項3の発明をより具体化した請求項4
の発明では、上記ピン部の周方向の一部に、上記の流路
面積差を形成するための異形部が設けられているととも
に、この針弁が回転しないように噴射弁本体に対するガ
イド部を備えている。
【0013】例えば異形部として、ピン部の点火プラグ
側の一部に切欠部や溝部を設けることにより、点火プラ
グ側の流路面積を相対的に拡大することが可能である。
この場合、針弁の回転を規制する必要があるので、例え
ば互いに係合するガイド溝と突起部などからなるガイド
部が設けられる。
【0014】また請求項5の燃料噴射装置をさらに限定
した請求項6の発明は、上記シート部の上流側に、上記
スワール手段による旋回成分付与作用を受けない燃料溜
まり部が設けられており、成層燃焼時に分割可能な回数
をN、成層燃焼領域での最も高い負荷での要求燃料噴射
量をQとしたときに、上記燃料溜まり部が、(Q/N)
よりも大きな容積を有していることを特徴としている。
【0015】上記のような燃料溜まり部を設けた場合、
この燃料溜まり部の中に溜められていた燃料は、旋回成
分を伴わずに噴孔から直進して傘部に衝突する。従っ
て、この燃料溜まり部の容積を上記のように十分大きく
確保することにより、成層燃焼領域で最も要求燃料噴射
量が多いときでも、分割噴射によって確実に傘部に衝突
させて点火プラグ近傍に噴霧をとどめることができる。
【0016】
【発明の効果】この発明に係る火花点火型直接噴射式内
燃機関の燃料噴射弁および燃料噴射装置によれば、必要
な燃料量を1回で噴射するか、あるいは複数回の短期間
の噴射に分割して行うか、の切換によって、燃料噴霧の
分布形態を、均質混合気あるいは局部的に濃い成層混合
気に制御することができる。従って、均質燃焼による出
力確保等と成層燃焼による安定した希薄燃焼とを、一層
高いレベルで両立させることが可能となる。
【0017】また特に請求項2〜4のように、短期間の
噴射により傘部に衝突させた際に、より多量の燃料噴霧
が点火プラグ近傍へ向かうようにすれば、より確実に成
層化を行うことができる。
【0018】さらに請求項6のように、スワール手段の
影響を受けない燃料溜まり部を設けることにより、成層
燃焼領域の中で必要な燃料噴射量が多くなる高負荷側に
おいても、燃料が旋回成分により円錐状に拡散してしま
うことを防止して、確実に成層化することが可能であ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の
形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】図11は、この発明に係る火花点火型直接
噴射式内燃機関の燃料噴射装置に用いられる燃料噴射弁
1を示している。この燃料噴射弁1は、内燃機関のシリ
ンダ21(図4参照)内に向けて取り付けられる噴射弁
本体3と、この噴射弁本体3内に軸方向に沿って移動可
能に配置された針弁2と、を備えている。上記噴射弁本
体3は、先端中心に単一の噴孔4を有するとともに、こ
の噴孔4の入口側にテーパ状のシート部5を有し、か
つ、このシート部5の外周側に、略接線方向に流れを案
内することで燃料流に旋回成分を付与するスワラーチッ
プ6が設けられている。上記針弁2は、先端が略円錐面
をなし、かつシート線7において上記シート部5に着座
するようになっているとともに、噴孔4を貫通するピン
部8が一体に設けられており、かつ該ピン部8先端に、
該ピン部8よりも大径となった傘部9が形成されてい
る。
【0021】上記ピン部8は、上記噴孔4よりも小径な
円柱形状をなしているとともに、その周方向の一部が、
図2に示すように、平面をなすように切り取られてい
る。換言すれば、周面の一部に切欠部8aが形成されて
いる。これによって、ピン部8と噴孔4との間の間隙か
らなる実質的な流路面積は、上記切欠部8aの部分にお
いて部分的に拡大している。内燃機関に取り付けた状態
においては、上記切欠部8aが、点火プラグ22(図4
参照)側となる。上記傘部9は、上記噴孔4を貫通可能
なように該噴孔4よりも僅かに小径であり、針弁2のリ
フト時においても噴孔4から突出した位置にある。この
傘部9の噴孔4に対向する燃料衝突面9aは、緩いテー
パ面をなし、その角度θは、噴孔4を直進して該燃料衝
突面9aに当たった燃料が点火プラグ22の電極へ向か
うように、点火プラグ22との位置関係を考慮して設定
されている。燃料衝突面9aに衝突した噴霧は、燃料衝
突面9aの角度θより若干小さな角度をなす方向へ向か
うので、上記角度θは、実際の電極方向への角度よりも
若干大きな角度として設定される。なお、ピン部8を囲
む燃料衝突面9aを円錐面とせずに、一つの平面とし、
その全体を点火プラグ22側へ僅かに傾斜させるように
構成することも可能である。
【0022】上記針弁2は、図示せぬリターンスプリン
グによって常時着座方向へ付勢されているとともに、図
示せぬソレノイドの磁力によってリフトする構成となっ
ている。そして、この針弁2の外周面の一部に、軸方向
に沿ったガイド溝11が形成されており、噴射弁本体3
側の突起部12に係合している(図3参照)。つまり、
これらのガイド溝11および突起部12によって、針弁
2の回転姿勢を規制するガイド部が構成されており、上
述したピン部8の切欠部8aが常に点火プラグ22側に
位置するようになっている。
【0023】また、図1に示すように上記スワラーチッ
プ6とシート部5との間に、少量の燃料が溜まる燃料溜
まり部13を設けるようにしてもよい。この燃料溜まり
部13から噴孔4へ向かう燃料は、スワラーチップ6に
よる旋回作用を受けることがない。なお、スワール手段
として、スワラーチップ6に代えて、針弁2先端部に螺
旋状の凹溝を形成した構成を用いることもできる。
【0024】図4および図7は、上記構成の燃料噴射弁
1が点火プラグ22とともにシリンダ21へ向けて取り
付けられた状態を示しているが、低速低負荷側の成層燃
焼とすべき運転条件においては、図4に示すように、ピ
ストン23が上死点にある程度近付いた圧縮行程後半に
おいて、燃料が噴射される。そして、このとき、図5に
示すように、必要な燃料噴射量を複数回の微小噴射パル
スに分割した形で噴射を実行する。燃料噴射弁1の応答
性にもよるが、例えば、0.3ms以下のパルス幅に分
割することが望ましい。このような短期間の噴射では、
スワラーチップ6による旋回成分は十分に発達せず、図
6に矢印Fで示すように、燃料は噴孔4から直進しよう
とする。そのため、ピン部8先端の傘部9に衝突し、そ
の衝突エネルギによって微粒化するとともに、傘部9に
より方向を曲げられて、点火プラグ22近傍に向かう。
特に、前述したピン部8の切欠部8aによって、周方向
に見て点火プラグ22側へ相対的に多くの燃料が分布す
る。従って、全体として希薄な空燃比でもって、確実に
成層化を実現することができる。また、上記のように燃
料溜まり部13を設けるようにすれば、旋回成分を伴わ
ずに噴射される燃料量が増えるため、微小噴射パルスの
パルス幅をある程度大きなものとすることが可能であ
る。
【0025】これに対し、高速高負荷側の均質燃焼とす
べき運転条件においては、図7に示すように、吸気行程
もしくは圧縮行程前半において、燃料が噴射される。こ
の場合には、図8に示すように、必要な燃料噴射量の全
量が1回の噴射パルスでもって噴射される。このように
噴射期間が長いと、初期の噴射燃料は、前述した成層燃
焼の場合と同様に傘部9に衝突するものの、その後のス
ワラーチップ6を通って流れる燃料は、旋回成分が強く
与えられるので、遠心力でもって半径方向外側へ向かお
うとする。そのため、図7および図9に矢印Fで示すよ
うに、噴孔4から円錐状に広がった噴霧が得られ、傘部
9と干渉することがない。従って、燃料は、シリンダ2
1内に広く分布し、均質な混合気が形成される。
【0026】図10は、上記のような燃料噴射を実現す
るための制御の流れを示すフローチャートである。この
図に示すように、まずステップ1において、そのときの
運転条件が成層燃焼領域であるか均質燃焼領域であるか
を判別する。これは、図11に示すように、機関回転数
と負荷、例えばスロットル開度とに基づいて、決定され
る。ここで、均質燃焼領域であれば、ステップ2へ進
み、必要な燃料噴射量Qを算出するとともに、ステップ
3でパルス繰り返し回数Nを1とし、かつ、ステップ4
で、燃料噴射量Qに対応したパルス幅を算出する。そし
て、ステップ8に進み、所定のタイミングにおいて、駆
動パルス信号を燃料噴射弁1へ出力する。一方、成層燃
焼領域であれば、ステップ1からステップ5へ進み、同
様に必要な燃料噴射量Qを算出するとともに、ステップ
6で、パルス繰り返し回数Nを決定する。これは、例え
ば燃料噴射量Q自体の大小や機関回転数などを考慮して
決定される。そして、ステップ7で1回当たりのパルス
幅を算出し、ステップ8へ進んで、駆動パルス信号を出
力する。
【0027】次に、図12は、この発明に係る燃料噴射
弁1の異なる実施例を示している。この実施例において
は、針弁2および噴射弁本体3の中心軸線Lに対し、噴
孔4が僅かに偏心して加工されている。具体的には、内
燃機関への取付状態において点火プラグ22側となる方
向に片寄って噴孔4が形成されている。なお、シート部
5やスワラーチップ6は、上記中心軸線Lを中心として
配置されている。
【0028】また、この実施例では、針弁2先端のピン
部8および傘部9が、上記中心軸線Lを中心とした対称
形状に形成されている。換言すれば、前述した切欠部8
aのような異形部を具備せずに、ピン部8が単純な円柱
状をなしており、かつ傘部9の燃料衝突面9aが、周方
向に均等な緩いテーパの円錐面をなしている。
【0029】この実施例の構成によれば、噴孔4を偏心
させたことにより、図12に明らかなように、噴孔4と
ピン部8との間の環状の流路面積が、周方向で均等では
なくなり、点火プラグ22側で最も広く、これと180
°異なる方向で最も狭いものとなる。従って、前述した
実施例と同様に、点火プラグ22側へ燃料を多く分布さ
せることができる。特に、この実施例の構成によれば、
針弁2の回転姿勢が問題とならないため、格別のガイド
部を設ける必要がなく、しかも針弁2の構成も異形部が
ないことから単純化できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る燃料噴射弁の一実施例の要部を
示す断面図。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図。
【図3】図1のB−B線に沿った断面図。
【図4】成層燃焼におけるシリンダ内の噴霧の形態を示
す説明図。
【図5】成層燃焼における分割した噴射パルスを示す波
形図。
【図6】微小噴射パルスによる燃料の流れを示す説明
図。
【図7】均質燃焼におけるシリンダ内の噴霧の形態を示
す説明図。
【図8】均質燃焼における噴射パルスを示す波形図。
【図9】1回の長い噴射パルスによる燃料の流れを示す
説明図。
【図10】この発明に係る制御の流れを示すフローチャ
ート。
【図11】均質燃焼領域と成層燃焼領域とを示す特性
図。
【図12】この発明に係る燃料噴射弁の他の実施例を示
す断面図。
【符号の説明】
1…燃料噴射弁 2…針弁 4…噴孔 6…スワラーチップ 8…ピン部 8a…切欠部 9…傘部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/02 325 F02D 41/02 325G 41/34 41/34 H F02M 45/02 F02M 45/02 61/12 61/12 61/14 310 61/14 310S 61/18 310 61/18 310B 360 360J (72)発明者 山口 浩一 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 漆原 友則 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3G023 AA07 AB03 AC05 AD03 AD12 AG01 3G066 AA02 AA05 AB02 AD12 CC06U CC14 CC37 CC43 CE22 DA09 3G301 HA01 HA04 HA16 HA17 JA23 LB04 MA26 ND03 PA11Z PB03A PB03Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に単一の噴孔を有する噴射弁本体
    と、この噴射弁本体内部に軸方向に移動可能に配置さ
    れ、かつ噴射弁本体のシート部に着座することにより上
    記噴孔を開閉する針弁と、この針弁の先端に、上記噴孔
    を通るピン部を介して一体に設けられ、かつ該ピン部よ
    りも大径となって上記噴孔に対向する傘部と、上記シー
    ト部を通して上記噴孔に流入する燃料の流れに旋回成分
    を付与するスワール手段と、を備え、複数回に分割され
    た短期間の噴射では燃料が上記傘部に衝突し、かつ、長
    期間の噴射では上記旋回成分により燃料が上記傘部に干
    渉することなく円錐状に広がるように構成されているこ
    とを特徴とする火花点火型直接噴射式内燃機関の燃料噴
    射弁。
  2. 【請求項2】 上記の短期間の噴射により上記傘部に衝
    突した噴霧が点火プラグの電極へ向かうように、上記傘
    部の燃料衝突面の角度が設定されていることを特徴とす
    る請求項1記載の火花点火型直接噴射式内燃機関の燃料
    噴射弁。
  3. 【請求項3】 上記ピン部と上記噴孔との間に生じる実
    質的な流路面積は、点火プラグ側の方向の流路面積が反
    対側の方向の流路面積よりも相対的に大きくなっている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の火花
    点火型直接噴射式内燃機関の燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】 上記ピン部の周方向の一部に、上記の流
    路面積差を形成するための異形部が設けられているとと
    もに、この針弁が回転しないように噴射弁本体に対する
    ガイド部を備えていることを特徴とする請求項3記載の
    火花点火型直接噴射式内燃機関の燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】 先端に単一の噴孔を有する噴射弁本体
    と、この噴射弁本体内部に軸方向に移動可能に配置さ
    れ、かつ噴射弁本体のシート部に着座することにより上
    記噴孔を開閉する針弁と、この針弁の先端に、上記噴孔
    を通るピン部を介して一体に設けられ、かつ該ピン部よ
    りも大径となって上記噴孔に対向する傘部と、上記シー
    ト部を通して上記噴孔に流入する燃料の流れに旋回成分
    を付与するスワール手段と、を備えた燃料噴射弁を用
    い、 内燃機関の均質燃焼領域では、噴霧が旋回成分により円
    錐状に広がるように必要な燃料量を1回の噴射でもって
    噴射し、かつ成層燃焼領域では、噴霧が旋回成分を伴わ
    ずに上記傘部に衝突するように、必要な燃料量を複数回
    に分割して噴射することを特徴とする火花点火型直接噴
    射式内燃機関の燃料噴射装置。
  6. 【請求項6】 上記シート部の上流側に、上記スワール
    手段による旋回成分付与作用を受けない燃料溜まり部が
    設けられており、成層燃焼時に分割可能な回数をN、成
    層燃焼領域での最も高い負荷での要求燃料噴射量をQと
    したときに、上記燃料溜まり部が、(Q/N)よりも大
    きな容積を有していることを特徴とする請求項5記載の
    火花点火型直接噴射式内燃機関の燃料噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017020470A (ja) * 2015-07-15 2017-01-26 日立オートモティブシステムズ株式会社 流量制御弁
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