JP2002160495A - 結晶性樹脂成形品のレーザマーキング方法及びレーザマーキングを付与した結晶性樹脂成形品 - Google Patents

結晶性樹脂成形品のレーザマーキング方法及びレーザマーキングを付与した結晶性樹脂成形品

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JP2002160495A
JP2002160495A JP2000357941A JP2000357941A JP2002160495A JP 2002160495 A JP2002160495 A JP 2002160495A JP 2000357941 A JP2000357941 A JP 2000357941A JP 2000357941 A JP2000357941 A JP 2000357941A JP 2002160495 A JP2002160495 A JP 2002160495A
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crystalline resin
laser
resin molded
crystallinity
molded article
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JP2000357941A
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English (en)
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Mikio Masui
幹生 桝井
Keimei Kitamura
啓明 北村
Nobuyuki Asahi
信行 朝日
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ照射時の結晶化度を制御することによ
って、レーザマーキングする際に、レーザマーキング部
の色がばらついたりしないて、安定したレーザマーキン
グが可能となるとともに成形品が完全に冷却していない
時にレーザマーキングを施す場合でもレーザマーキング
部の品質の良好な結晶性樹脂成形品のレーザマーキング
方法を提供するにある。 【解決手段】 結晶性樹脂成形品のレーザマーキング方
法は結晶性樹脂成形品表面にレーザを照射して加飾する
方法であって、予め測定によって得られたレーザ照射時
の結晶性樹脂成形品のレーザ照射部の結晶化度とレーザ
照射部の品質の関係を測定し、得られた関係より、レー
ザ照射時の結晶性樹脂成形品の結晶化度を制御して、レ
ーザ照射部を所望の色に発色させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は結晶性樹脂成形品へ
のレーザマーキング方法に関し、さらに詳しくはレーザ
照射時の結晶化度を制御することにより、レーザマーキ
ング部の発色性を制御するレーザマーキング方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、結晶性樹脂成形品へレーザマーキ
ングする際に、レーザ照射時の成形品の結晶化度を考慮
してレーザマーキングする先行技術は見当たらなかっ
た。その中において、特開平10−208576号公報
にはレーザマーキング性を有する抗菌性キートップが記
載されているが、結晶性樹脂中の抗菌材によって、結晶
性樹脂の熱分解や炭化を促進させて鮮明な黒発色マーキ
ングを施すようにしたものである。
【0003】しかしながら、このような技術では量産時
にレーザマーキング部の色がばらつくため、レーザマー
キング品質の安定化が困難であった。さらに、冷却スペ
ース削減やレーザマーキング用搬送機の削減のため、成
形直後すなわち成形品が完全に冷却して硬化していない
状態でレーザマーキングする要求も高まっている。そこ
で、結晶性樹脂成形品へレーザマーキングする際に、レ
ーザマーキング部の色がばらつくという問題があった。
特に、成形後、成形品が完全に冷却していないときにレ
ーザマーキングを施す場合、材料組成及びレーザ条件が
一定でも、レーザマーキング部の色品質が安定しないと
いう問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】鋭意研究の結果、この
ような問題が結晶化度に起因することを解明した。本発
明は上記問題点を解決するためになされたもので、レー
ザ照射時の結晶化度を制御することによって、レーザマ
ーキングする際に、レーザマーキング部の色がばらつい
たりしないで、安定したレーザマーキングが可能となる
とともに成形品が完全に冷却していない時にレーザマー
キングを施す場合でもレーザマーキング部の品質の安定
した結晶性樹脂成形品のレーザマーキング方法及びその
結晶性樹脂成形品を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
結晶性樹脂成形品のレーザマーキング方法は結晶性樹脂
成形品表面にレーザを照射して加飾する方法であって、
予め測定によって得られたレーザ照射時の前記結晶性樹
脂成形品のレーザ照射部の結晶化度とレーザ照射部の色
の関係に基づいて、レーザ照射時の前記結晶性樹脂成形
品の結晶化度を制御して、レーザ照射部を所望の色に発
色させることを特徴とする。
【0006】したがって、レーザ照射部の結晶化度を制
御することにより、レーザマーキング部の色を安定させ
ることができる。又、予め測定によって得られた結晶化
度とレーザマーキング部の品質の関係を測定に基づい
て、レーザマーキング部を所望の色に発色させることが
できる。
【0007】本発明の請求項2記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は請求項1における結晶化度の
制御を結晶性樹脂成形品のレーザ照射部の表面温度を制
御することでレーザマーキングすることにある。
【0008】したがって、レーザ照射部の表面温度を制
御することによってレーザ照射時の成形品の結晶化度を
安定させることができる。又、予め測定によって得られ
た表面温度と結晶化度の関係に基づいて、結晶性樹脂成
形品の表面温度を制御して、所望の結晶化度にすること
ができる。
【0009】本発明の請求項3記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は請求項1における結晶化度の
制御を結晶性樹脂成形品のレーザ照射部の表面温度及び
成形後からレーザ照射までの所定間の冷却速度の制御に
より行うことを特徴とするものである。
【0010】したがって、レーザ照射部の表面温度及び
成形後からレーザ照射までの所定間の冷却速度を制御す
ることによって、レーザ照射時の成形品の結晶化度を安
定させることができる。又、予め測定によって得られた
表面温度及び冷却速度と結晶化度の関係に基づいて、結
晶性樹脂成形品の表面温度及び冷却速度を制御して、所
望の結晶化度にすることができる。
【0011】本発明の請求項4記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は請求項1に記載されたレーザ
照射が、結晶性樹脂成形品をアニール処理した後に行う
ことを特徴とするものである。
【0012】したがって、アニール処理することによ
り、冷却速度を遅くすることができ結晶化度を高くする
ことができるとともにレーザの出力が低くてもレーザマ
ーキング部の色を濃くすることができる。
【0013】本発明の請求項5記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は請求項1乃至請求項3のいず
れか1項に記載された結晶化度の制御を、結晶性樹脂成
形品の分子量の制御により行うことを特徴とするもので
ある。
【0014】したがって、分子量を制御することによ
り、材料ロットが異なる場合においても結晶性樹脂成形
品の結晶化度を安定させることができる。又、予め測定
によって得られた分子量と結晶化度の関係に基づいて、
樹脂の分子量を制御して、所望の結晶化度にすることが
できる。
【0015】本発明の請求項6記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は請求項2又は請求項3に記載
された表面温度の制御は、予め測定によって得られた成
形後からレーザ照射までの所定間の冷却時間と表面温度
の関係に基づいて、成形後からレーザ照射までの所定間
の冷却時間の制御により行い、所望の表面温度でレーザ
照射することを特徴とするものである。
【0016】したがって、レーザ照射までの冷却時間を
制御することにより、レーザ照射時の成形品の表面温度
を安定させることができる。又、予め測定によって得ら
れた冷却時間と表面温度の関係に基づいて、レーザ照射
までの冷却時間を制御して、所望の表面温度でレーザ照
射することができる。
【0017】本発明の請求項7記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は請求項3に記載された冷却速
度の制御を、レーザ光透過性の冷却板を前記結晶性樹脂
成形品表面に近接又は接触させることによって行うとと
もに、前記冷却板を介してレーザ照射することを特徴と
するものである。
【0018】したがって、一定の表面温度と冷却速度に
できるので、所望の結晶化度でレーザ照射することがで
きる。
【0019】本発明の請求項8記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は請求項3に記載された冷却速
度の制御を、一定温度の液中に浸漬した前記結晶性樹脂
成形品にレーザ照射することによって行うことを特徴と
するものである。
【0020】したがって、結晶性樹脂成形品を一定の表
面温度と冷却速度に保つことができるので、所望の結晶
化度でレーザ照射することができる。
【0021】本発明の請求項9記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は請求項1乃至請求項8のいず
れか1項に記載された結晶化度をX線回折法により測定
するものである。
【0022】したがって、非接触で成形品表面の結晶化
度を測定することができる。
【0023】本発明の請求項10記載の結晶性樹脂成形
品のレーザマーキング方法は請求項1乃至請求項8のい
ずれか1項に記載された結晶化度をフーリエ変換赤外分
光装置によりレーザ波長の吸光度を測定し、当該測定値
と、予め得られた前記結晶性樹脂成形品に対するレーザ
波長の吸光度と結晶化度の関係式とにより算出するもの
である。
【0024】したがって、非接触で成形品表面の結晶化
度を測定することができるとともに短時間で測定するこ
とが可能である。
【0025】本発明の請求項11記載の結晶性樹脂成形
品のレーザマーキング方法は請求項1乃至請求項8のい
ずれか1項に記載された結晶化度をレーザ照射する際の
反射光の量を測定し、当該測定値と、予め得られたレー
ザ照射する際の反射光の量と結晶化度の関係式とにより
算出するものである。
【0026】したがって、非接触で成形品表面の結晶化
度を測定することができるとともに測定位置とレーザマ
ーキング位置における結晶化度の誤差が小さい。
【0027】本発明の請求項12記載の結晶性樹脂成形
品のレーザマーキング方法は請求項1乃至請求項8のい
ずれか1項に記載された結晶化度をレーザ照射する際の
前記結晶性樹脂成形品の収縮率を測定し、当該測定値
と、予め得られた前記結晶性樹脂成形品の収縮率と結晶
化度の関係とにより算出するものである。
【0028】したがって、比較的安価な装置で成形品表
面の結晶化度を測定することができる。
【0029】本発明の請求項13記載の結晶性樹脂成形
品のレーザマーキング方法は請求項1乃至請求項8のい
ずれか1項に記載された結晶化度をレーザ照射する際の
前記結晶性樹脂成形品の表面粗さを測定し、当該測定値
と、予め得られた前記結晶性樹脂成形品の収縮率と表面
粗さとの関係式とにより算出するものである。
【0030】したがって、比較的安価な装置で成形品表
面の結晶化度を測定することができる。
【0031】本発明の請求項14記載の結晶性樹脂成形
品のレーザマーキング方法は請求項1乃至請求項13の
いずれか1項に記載された結晶性樹脂成形品の材質が、
ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリプロピレンのア
ロイ、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレートの群から選ばれた1種である。
【0032】したがって、レーザマーキングが有効的な
対象成形品として、印字の強度が必要な水廻りの製品が
考えられるが、このような場合、水のみならず洗浄液等
のように薬品に晒されるため耐薬品性、経済性があるポ
リプロピレン又はポリプロピレンのアロイが好ましい。
【0033】本発明の請求項15記載のレーザマーキン
グを付与した結晶性樹脂成形品は請求項1乃至請求項1
4のいずれか1項に記載された結晶性樹脂成形品に、取
扱説明をマーキングした便座用蓋、便器、便座、キッチ
ン台、洗面化粧台等の水廻り商品であることを特徴とす
る。
【0034】したがって、請求項1乃至請求項14記載
の発明を用いて、便座の蓋にレーザマーキングすること
により、特に結晶化度を制御することによって、金型取
出し直後においてレーザマーキング部を所望の色にする
ことができ、これにより、ラベルレス、冷却スペースの
削減によるコストダウンが可能になる。さらに、ラベル
レス化により、リサイクル時に分別することもない。
【0035】
【発明の実施の形態】図1乃至図12は、本発明の請求
項1乃至請求項15に係る発明に対応する結晶性樹脂成
形品のレーザマーキング方法及びレーザマーキングを付
与した結晶性樹脂成形品の一実施例の形態を示すもので
あって、請求項1はレーザマーキング部の色の制御方法
に関するものであり、請求項2乃至請求項5は結晶化度
の制御方法に関するもので、請求項6乃至請求項8は冷
却速度と表面温度の制御方法に関するものであり、請求
項9乃至請求項13は結晶化度のモニタリングに関する
もので、さらに請求項14は結晶性樹脂成形品の材質、
請求項15は対象商品に関する発明であって、以下に説
明する。
【0036】請求項1の発明はポリエチレン、ポリプロ
ピレン又はポリプロピレンのアロイ、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレートの群から選ば
れた結晶性樹脂を射出成形や押出成形によって成形し
て、結晶性樹脂成形品を形成し、該結晶性樹脂成形品の
表面にレーザを照射して文字や図面等を加飾する方法で
あって、予め測定によって得られたレーザ照射時の前記
結晶性樹脂成形品のレーザ照射部の結晶化度とレーザ照
射部の発色性の関係を測定に基づいて、レーザ照射時の
前記結晶性樹脂成形品の結晶化度を制御して、レーザ照
射部を所望の色に発色させることを特徴とする結晶性樹
脂成形品のレーザマーキング方法にある。
【0037】したがって、レーザ照射時の結晶化度を制
御することによって、レーザマーキング部のマーキング
として必要な発色性はもちろん、表面のザラツキ等の品
質を安定させることができる。特に、成形品を金型から
取出し、完全に冷却するまでにレーザ照射する場合は、
成形品の冷却にともなって、結晶性樹脂成形品の結晶化
度が変化するため、同一レーザ条件でマーキングして
も、レーザ加飾部の色は大きく変化する。そのために、
レーザ照射時の結晶化度を制御することはレーザマーキ
ング部の色を安定化するために効果的な手段である。
又、予め測定によって得られた結晶化度とマーキング部
の色の関係に基づいて、レーザマーキング部を所望の色
に発色させることができる。例えば、レーザマーキング
部の炭化による黒色が目標値よりも薄いが、レーザパワ
ーが限界でこれ以上色を濃くすることができない場合に
は、成形品の結晶化度を高くすることにより、レーザマ
ーキング部の色を濃くすることができる。
【0038】尚、本発明の色は結晶性樹脂成形品の炭化
による黒色を基調とするが、結晶性樹脂成形品の樹脂配
合時に赤、青等の着色剤を配合しておけばレーザ照射時
の色合いも異なるものとなる。本発明では結晶性樹脂成
形品の配合を同じくして、レーザ照射時の結晶化度を制
御することにより色合いを調整することにある。
【0039】このとき、結晶化度の制御は、下記手段に
より行われる。 1)結晶性樹脂成形品のレーザ照射部の表面温度を制御
すること。 2)結晶性樹脂成形品のレーザ照射部の表面温度及び成
形後からレーザ照射までの所定間の冷却速度の制御する
ことにより行うこと。 3)結晶性樹脂成形品をアニール処理した後にレーザ照
射を行うこと。 4)結晶性樹脂成形品の分子量の制御により行うこと。
【0040】又、冷却速度と表面温度の制御方法は、下
記手段により行われる。 1)予め成形後からレーザ照射までの所定間の冷却時間
と表面温度の関係を測定することで得られた関係より、
成形後からレーザ照射までの所定間の冷却時間の制御に
より行い、所望の表面温度でレーザ照射すること。 2)レーザ光透過性の冷却板を結晶性樹脂成形品表面に
近接又は接触させることによって、冷却するとともに、
冷却板を介してレーザ照射すること。 3)一定温度の液中に浸漬した結晶性樹脂成形品にレー
ザ照射すること。
【0041】さらに、結晶化度のモニタリングする方法
は、下記手段により行われる。 1)結晶化度はX線回折法により測定する。 2)結晶化度はフーリエ変換赤外分光装置によりレーザ
波長の吸光度を測定し、当該測定値と、予め得られた結
晶性樹脂成形品に対するレーザ波長の吸光度と結晶化度
の関係式とにより算出する。 3)レーザ照射する際の反射光の量を測定し、当該測定
値と、予め得られたレーザ照射する際の反射光の量と結
晶化度の関係式とにより算出する。 4)レーザ照射する際の結晶性樹脂成形品の収縮率を測
定し、当該測定値と、予め得られた結晶性樹脂成形品の
収縮率と結晶化度の関係とにより算出する。 5)レーザ照射する際の前記結晶性樹脂成形品の表面粗
さを測定し、当該測定値と、予め得られた前記結晶性樹
脂成形品の収縮率と表面粗さとの関係式とにより算出す
る。
【0042】上述した、結晶性樹脂成形品としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン又はポリプロピレンのアロ
イ、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレートが選ばれる。
【0043】又、上記結晶性樹脂成形品は便座用蓋、便
器、便座、キッチン台、洗面化粧台等の水廻り商品やそ
の他の商品に、文字や図面等からなる取扱説明をマーキ
ングするものである。特に、便座用蓋、便器、便座、キ
ッチン台、洗面化粧台等の水廻り商品にはポリプロピレ
ン又はポリプロピレンのアロイを用いた材料を用いると
耐薬品性が向上して実用的である。
【0044】以下、上述した手段に基づいて結晶性樹脂
成形品で形成された成形品のレーザマーキング方法の一
実施例について説明する。
【0045】[実施例1]結晶性樹脂としてポリプロピ
レン(ノーブレン、住友化学株式会社製)を用い、便座
用蓋を射出成形した。成形条件は射出速度200mm/
sec、樹脂温度160℃、金型温度60℃で、金型から
取出した直後の成形品表面の温度は55℃であった。成
形後、金型から成形品を取出し、大気中で成形品を冷却
し、レーザマーキングする場所の結晶化度の変化をX線
回折法により計測しながら、レーザマーキングを行っ
た。レーザマーキング条件はレーザ波長1016nm、
レーザ出力5W、周波数5kHz、スキャン速度500
mm/secで行った。得られた結晶化度とレーザマー
キング部の明度L*の関係を図1に示す。このグラフよ
り製品の目標色は明度L*が83.0であるためには、
結晶化度は83.6%にする必要がある。量産時はレー
ザ照射時に結晶化度が83.6%になるように、金型か
ら成形品を取出し後、冷却速度1℃/分で7分間冷却し
た時点でレーザマーキングを施した。これにより、量産
時においても安定したレーザマーキング品質を得ること
ができた。
【0046】さらに、結晶化度を制御する手段としての
一実施例は、結晶性樹脂成形品のレーザ照射部の表面温
度を制御することでレーザマーキングすることにある。
【0047】したがって、レーザ照射部の表面温度を制
御することによって、レーザ照射時の成形品の結晶化度
を安定化させることができる。特に、成形品を金型から
取出し、完全に冷却するまでレーザ照射する場合は成形
品の冷却にともなって表面温度が変化するため、結晶化
度も変化し、同一レーザー条件でマーキングしても、レ
ーザ加飾部の品質は大きく変化する。そのために、レー
ザ照射時の表面温度を制御することはレーザマーキング
部の品質を安定化させるために効果的である。又、予め
測定によって得られた表面温度と結晶化度の関係に基づ
いて、成形品の表面温度を制御して、所望の結晶化度に
することができる。
【0048】[実施例2]金型から取出した成形品を2
5℃の雰囲気に設置し、成形品の表面温度を1℃/分の
冷却速度で冷却した。冷却中の成形品の表面温度と結晶
化度を測定し、図2に示すような表面温度と結晶化度の
関係が得られた。得られた結果より所望の結晶化度が8
3.6%になるように、レーザ照射時の表面温度が40
℃になるように制御した。これにより、量産時において
も安定したレーザマーキング品質を得ることができた。
【0049】他の実施例に係わる結晶化度の制御する手
段としては、結晶性樹脂成形品のレーザ照射部の表面温
度及び成形後からレーザ照射までの所定間の冷却速度の
制御により行うことを特徴とするものである。
【0050】したがって、レーザ照射部の表面温度及び
成形後からレーザ照射までの所定間の冷却速度を制御す
ることによって、特に、成形品を金型から取出し、完全
に冷却するまでにレーザ照射する場合は、環境温度によ
り冷却速度が変化したり、成形品の冷却にともなって、
表面温度が変化するため、結晶化度も変化し、同一レー
ザー条件でマーキングしても、レーザ加飾部の品質は大
きく変化する。そのため、レーザ照射時の表面温度及び
冷却速度を制御することはレーザマーキング部の品質を
安定化させるために効果的である。又、予め測定によっ
て得られた表面温度及び冷却速度と結晶化度の関係に基
づいて、成形品の表面温度及び冷却速度を制御して、所
望の結晶化度にすることができる。
【0051】[実施例3]金型から取出した成形品を2
5℃と10℃の雰囲気中に、成形品の表面温度を1℃/
分及び2℃/分の冷却速度で冷却した。冷却中の成形品
の表面温度と結晶化度を測定し、図3に示すような冷却
速度、表面温度と結晶化度の関係が得られた。得られた
結果より所望の結晶化度が83.6%になるように、レ
ーザ照射時の冷却速度を1℃/分と表面温度が40℃又
は、冷却速度を2℃/分と表面温度が35℃になるよう
に制御した。これにより、量産時においても安定したレ
ーザマーキング品質を得ることができた。
【0052】さらに又、レーザ照射をする前に結晶性樹
脂成形品をアニール処理した後に行うことによって、結
晶化度を高くすることができるとともにレーザマーキン
グ部の色を濃くすることができる。これを実施例4とし
て、下表1に示す。
【0053】[実施例4]金型から取出した成形品を2
0℃の雰囲気中で完全に冷却するまで放置した後、成形
品にレーザ照射した場合、成形品の結晶化度は88%で
あり、レーザマーキング部の色は明度L*が82.5と
なった。一方、金型から取出した成形品を、40℃の恒
温槽に3時間設置した後、取出して完全に冷却するまで
放置した後、成形品にレーザ照射した場合、成形品の結
晶化度は91%となり、レーザマーキング部の色は明度
Lが82.2となった。又、60℃の恒温槽に3時間設
置した後、取出して完全に冷却するまで放置した後、成
形品にレーザ照射した場合、成形品の結晶化度は95%
となり、レーザマーキング部の色は明度L*が80.0
となった。したがって、アニール有りの方が、アニール
無しの方より結晶化度が高く設定され、明度L*も低く
設定された。
【表1】
【0054】さらに異なる結晶化度の制御は、結晶性樹
脂成形品の分子量の制御により行うものである。分子量
を制御することにより、成形品の結晶化度を安定化する
ことができる。特に、材料ロットが異なる場合、分子量
が異なっていることが多く、それにより結晶化度も変化
する。そのために、材料ロット変更時の分子量を制御す
ることはレーザマーキング部の品質を安定させるために
は効果的である。又、予め測定によって得られた分子量
と結晶化度との関係に基づいて、樹脂の分子量を制御し
て、所望の結晶化度にすることができる。
【0055】[実施例5]分子量の異なる材料を成形
し、金型から取出し、大気中で冷却し、完全に冷却した
時の結晶化度をX線回折法により測定し、図4のような
分子量と結晶化度との関係が得られた。得られた結果よ
り、レーザ照射部の色を濃くするためには、結晶化度を
高く設定することが必要であり、分子量の小さな材料を
使用した。
【0056】さらに異なる表面温度の制御は、図5に示
すように、予め測定によって得られた成形後からレーザ
照射までの所定間の冷却時間と表面温度の関係に基づい
て、成形後からレーザ照射までの所定間の冷却時間の制
御により行い、所望の表面温度でレーザ照射することを
特徴とするものである。
【0057】したがって、レーザ照射までの冷却時間を
制御することにより、レーザ照射時の成形品の表面温度
を安定させることができる。特に、成形品を金型から取
出し、完全に冷却するまでにレーザ照射する場合には、
レーザ照射までの冷却時間が変化すると、成形品の表面
温度が変化することにより結晶化度も変化し、レーザマ
ーキング部の色が安定しない。そのため、レーザ照射ま
での冷却速度時間を制御することは、レーザマーキング
部の品質を安定化させるために効果的である。又、予め
測定によって得られた冷却時間と表面温度の関係に基づ
いて、レーザ照射までの冷却時間を制御して、所望の表
面温度でレーザ照射することができるものである。
【0058】[実施例6]金型から取出した成形品は約
55℃であり、25℃の大気中で自然冷却させたとこ
ろ、図5のような冷却時間と表面温度の関係が得られ
た。レーザマーキング部を目標の品質に安定化させるた
め、レーザマーキング時の温度が44℃になるように冷
却時間5分でレーザマーキングを行った。その結果、量
産時のレーザーマーキング部の色品質は安定化した。
【0059】さらに、結晶化度の制御において、結晶性
樹脂成形品のレーザ照射部の表面温度及び成形後からレ
ーザ照射までの所定間の冷却速度の制御により行うが、
具体的には図6のように結晶性樹脂成形品からできた結
晶性樹脂成形品1の表面上に透明なガラスやアクリル樹
脂成形品等の冷却板2を密着させて冷却する。そして、
この冷却板2の側端部には冷却水等の冷媒を入れた冷却
パイプ3によって冷却している。尚、4はレーザ光であ
る。
【0060】[実施例7]YAGレーザの波長に対して
透明であり、冷却パイプによって25℃に設定されたガ
ラスを金型から取出された成形品表面に5分間密着さ
せ、図5のように成形品表面温度が44℃になった時に
レーザ照射する。これにより、結晶化度は79%となっ
ており、レーザーマーキング部の色の明度L*を83.
5に安定して製造することができる。
【0061】上記冷却板の密着冷却とは他の実施例とし
て、結晶性樹脂成形品のレーザ照射部の表面温度及び成
形後からレーザ照射までの所定間の冷却速度を制御する
手段を以下に述べる。図7に示したように、一定温度の
水等の液中5に浸漬した結晶性樹脂からできた結晶性樹
脂成形品1の水面の上方からレーザ光4を照射して加飾
する方法である。この方法により、結晶性樹脂成形品1
の表面温度と冷却速度を一定に保つことが可能となり、
所望の結晶化度でレーザ照射することができる。
【0062】[実施例8]冷却チラーによって25℃に
設定された水に、金型から取出された成形品を図5のよ
うな冷却時間と表面温度の関係より、金型から取出され
た成形品を5分間浸水させ、成形品の表面が44℃にな
った時に、レーザ照射する。これにより、結晶化度は7
9%となっており、レーザーマーキング部の色の明度L
*を83.5に安定して製造することができる。
【0063】以上説明したような結晶化度の測定法は、
非接触で結晶性樹脂成形品の表面を測定するX線回折
法、フーリエ変換赤外分光装置によりレーザ波長の吸光
度を測定し、この測定値と、予め得られた結晶性樹脂成
形品に対するレーザ波長の吸光度と結晶化度の関係式と
により算出する方法、レーザ照射する際の反射光の量を
測定し、この測定値と、予め得られたレーザ照射する際
の反射光の量と結晶化度の関係式とにより算出する方
法、レーザ照射する際の結晶性樹脂成形品の収縮率を測
定し、この測定値と、予め得られた結晶性樹脂成形品の
収縮率と結晶化度の関係とにより算出する方法、レーザ
照射する際の結晶性樹脂成形品の表面粗さを測定し、こ
の測定値と、予め得られた結晶性樹脂成形品の結晶化度
と表面粗さとの関係式とにより算出する方法とが考えら
れるので、以下に具体的実施例を説明する。
【0064】第一にX線回折法は汎用されているもので
あって、直接結晶化度を測定できるため簡便である。
【0065】第二にフーリエ変換赤外分光装置(FT−
IR)の場合は、金型から取出した結晶性樹脂成形品を
25℃の雰囲気中に設置し、成形品の表面温度を1℃/
分の冷却速度で冷却した。冷却中の成形品のレーザ照射
部をこのフーリエ変換赤外分光装置(FT−IR)で測
定しながら、同時にX線回折法により結晶化度を測定
し、図8のような結晶性樹脂成形品に対するレーザ波長
の吸光度と結晶化度の関係を得た。得られた結果より、
フーリエ変換赤外分光装置によってレーザ波長の吸光度
を測定することによって、結晶化度を算出することがで
きる。したがって、非接触で結晶性樹脂成形品の結晶化
度を測定することができる。
【0066】第三にレーザ照射する際の反射光の量を測
定し、当該測定値と、予め得られたレーザ照射する際の
反射光の量と結晶化度の関係式とにより算出する方法は
非接触で結晶性樹脂成形品の結晶化度を測定することが
できる。又、レーザマーキングしている場所の結晶化度
を測定することができるため、他の測定法に比較して測
定位置とレーザマーキング位置における結晶化度の誤差
が小さいものである。金型から取出した結晶性樹脂成形
品を25℃の雰囲気中に設置し、成形品の表面温度を1
℃/分の冷却速度で冷却した。レーザの反射光を受光で
きるようにデイテクターをレーザ照射部の結晶性樹脂成
形品上に設置し、図9に示すような冷却中のレーザ反射
率と結晶化度の関係が得られた。得られた結果より、レ
ーザ照射時の反射率を測定することによって、結晶化度
を算出することができるようになった。
【0067】第四にレーザ照射する際の結晶性樹脂成形
品の収縮率を測定し、当該測定値と、予め測定によって
得られた結晶性樹脂成形品の収縮率と結晶化度の関係と
により算出する方法であって、画像処理技術によって、
結晶性樹脂成形品の収縮率を測定するので非接触で結晶
性樹脂成形品の表面の結晶化度を測定することができ
る。金型から取出した結晶性樹脂成形品を25℃の雰囲
気中に設置し、成形品の表面温度を1℃/分の冷却速度
で冷却した。画像処理技術によって、結晶性樹脂成形品
の収縮率を測定し、同時にX線回折装置により結晶化度
を測定して図10に示すような関係式を得た。得られた
結果より、レーザ照射時の結晶性樹脂成形品の収縮率を
測定することによって、結晶化度を算出することができ
るようになった。
【0068】第五にレーザ照射する際の結晶性樹脂成形
品の表面粗さを測定し、当該測定値と、予め測定によっ
て得られた結晶性樹脂成形品の収縮率と表面粗さとの関
係式とにより算出する方法があるが、非接触式の表面粗
さ測定器を用いることで、非接触で結晶性樹脂成形品の
表面の結晶化度を測定することができる。金型から取出
した結晶性樹脂成形品を25℃の雰囲気中に設置し、成
形品の表面温度を1℃/分の冷却速度で冷却した。表面
粗さ測定機を用いて、結晶性樹脂成形品の表面粗さRa
を測定し、同時にX線回折装置により結晶化度を測定し
て図11のような、関係式を得た。得られた結果より、
レーザ照射時の結晶性樹脂成形品の表面粗さを測定する
ことによって、結晶化度を算出することができるように
なった
【0069】以上に記載した結晶性樹脂成形品は、ポリ
エチレン、ポリプロピレン又はポリプロピレンのアロ
イ、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレートの群から選ばれた1種が用いられ、便座用蓋、
便器、便座、キッチン台、洗面化粧台等の水廻り商品
に、取扱説明をマーキングする際にはポリプロピレン又
はポリプロピレンのアロイが有効である。これらの樹脂
は耐薬品性に優れており、安価なこともあり使用され
る。特に、便器、便座、キッチン台、洗面化粧台等の水
廻り商品では洗浄液等の耐薬品性が要求されるからであ
る。
【0070】又、ポリプロピレン又はポリプロピレンの
アロイからなる結晶性樹脂からできた結晶性樹脂成形品
の便座用蓋に図12に示したように、便座用蓋7の裏面
側8に文字や図面等からなる便座の取扱い説明書9をレ
ーザマーキングしたものであって、以下に詳述する。従
来は、便座用蓋7の内側に取扱い説明書が書かれたラベ
ルが貼着されていた。しかしながら、ラベルの値段が高
く、取扱い説明書の内容を変更する際には版を作り直す
必要があり、手間がかかるという問題があった。さら
に、結晶性樹脂は金型から取出し後、冷却するにつれて
成形品が大きく収縮するために、未冷却のままラベルを
貼ると、ラベルにしわが寄ったり、剥がれたりする。そ
のために、ラベルを貼るまでに十分に冷却させるために
便座用蓋7を長時間冷却しておくスペースが必要となる
ので生産性が悪いものであった。請求項1乃至請求項1
4の発明を用いて、便座用蓋7にレーザマーキングする
ことにより、上記問題点を解決することができる。これ
により、コストダウンが可能となり、さらに、ラベルレ
ス化により、リサイクル時に分別する必要もなくなるの
で簡便である。
【0071】
【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項1記載の結
晶性樹脂成形品のレーザマーキング方法は、結晶性樹脂
成形品表面にレーザを照射して加飾する方法であって、
予め測定によって得られたレーザ照射時のこの結晶性樹
脂成形品のレーザ照射部の結晶化度とレーザ照射部の色
の関係に基づいて、レーザ照射時のこの結晶性樹脂成形
品の結晶化度を制御して、レーザ照射部を所望の色に発
色することができる。又、レーザ照射部の結晶化度を制
御することにより、レーザマーキング部の品質を安定さ
せることができる。
【0072】本発明の請求項2記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は、結晶化度の制御を結晶性樹
脂成形品のレーザ照射部の表面温度を制御することで行
っているので、レーザ照射時の成形品の結晶化度を安定
させることができる。又、予め測定によって得られた表
面温度と結晶化度の関係に基づいて、成形品の表面温度
を制御して、所望の結晶化度にすることができる。
【0073】本発明の請求項3記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は、結晶性樹脂成形品のレーザ
照射部の表面温度及び成形後からレーザ照射までの所定
間の冷却速度の制御により行うので、レーザ照射時の成
形品の結晶化度を安定させることができる。又、予め測
定によって得られた表面温度及び冷却速度と結晶化度の
関係に基づいて、成形品の表面温度及び冷却速度を制御
して、所望の結晶化度にすることができる。
【0074】本発明の請求項4記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は、結晶性樹脂成形品をアニー
ル処理した後に行うので、結晶化度を高くすることがで
きるとともにレーザマーキング部の色を濃くすることが
できる。
【0075】本発明の請求項5記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は、結晶化度の制御が、結晶性
樹脂成形品の分子量の制御により行うので、成形品の結
晶化度を安定させることができる。又、予め測定によっ
て得られた分子量と結晶化度の関係に基づいて、樹脂の
分子量を制御して、所望の結晶化度にすることができ
る。
【0076】本発明の請求項6記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は、レーザ照射までの冷却時間
を制御することにより、レーザ照射時の成形品の表面温
度を安定させることができる。又、予め測定によって得
られた成形後からレーザ照射までの所定間の冷却時間と
表面温度の関係を測定に基づいて、成形後からレーザ照
射までの所定間の冷却時間の制御して、所望の表面温度
でレーザ照射することができる。
【0077】本発明の請求項7記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は、冷却速度の制御が、レーザ
光透過性の冷却板を結晶性樹脂成形品表面に近接又は接
触させることによって、冷却するとともに、この冷却板
を介してレーザ照射するので、一定の表面温度と冷却速
度にできるので、所望の結晶化度でレーザ照射すること
ができる。
【0078】本発明の請求項8記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は冷却速度の制御が、一定温度
の液中に浸漬した結晶性樹脂成形品にレーザ照射するの
で、一定の表面温度と冷却速度に保つことができるの
で、所望の結晶化度でレーザ照射することができる。
【0079】本発明の請求項9記載の結晶性樹脂成形品
のレーザマーキング方法は結晶化度がX線回折法により
測定できるので、非接触で成形品表面の結晶化度を測定
することができ簡便である。
【0080】本発明の請求項10記載の結晶性樹脂成形
品のレーザマーキング方法は結晶化度がフーリエ変換赤
外分光装置によりレーザ波長の吸光度を測定し、この測
定値と、予め得られた結晶性樹脂成形品に対するレーザ
波長の吸光度と結晶化度の関係式とにより算出するの
で、非接触で成形品表面の結晶化度を測定することがで
きる。
【0081】本発明の請求項11記載の結晶性樹脂成形
品のレーザマーキング方法は、結晶化度がレーザ照射す
る際の反射光の量を測定し、この測定値と、予め得られ
たレーザ照射する際の反射光の量と結晶化度の関係式と
により算出するものであるから、非接触で成形品表面の
結晶化度を測定することができる。
【0082】本発明の請求項12記載の結晶性樹脂成形
品のレーザマーキング方法は、結晶化度がレーザ照射す
る際の結晶性樹脂成形品の収縮率を測定し、この測定値
と、予め得られた結晶性樹脂成形品の収縮率と結晶化度
の関係とにより算出するから、比較的安価な装置で成形
品表面の結晶化度を測定することができる。
【0083】本発明の請求項13記載の結晶性樹脂成形
品のレーザマーキング方法は、結晶化度がレーザ照射す
る際の結晶性樹脂成形品の表面粗さを測定し、この測定
値と、予め測定によって得られた結晶性樹脂成形品の結
晶化度と表面粗さとの関係式とにより算出するようにし
ているから、比較的安価な装置で成形品表面の結晶化度
を測定することができる。
【0084】本発明の請求項14記載の結晶性樹脂成形
品のレーザマーキング方法の結晶性樹脂成形品の材質
が、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリプロピレン
のアロイ、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレートの群から選ばれた1種を用いているの
で、結晶化度の調整が簡単で生産効率が増大する。
【0085】本発明の請求項15記載のレーザマーキン
グを付与した結晶性樹脂成形品が、便座用蓋、便器、便
座、キッチン台、洗面化粧台等の水廻り商品に、文字や
図面等の取扱説明をマーキングすることがインライン上
で可能となるので、生産効率が増大する。又、従来のよ
うなラベル貼着作業が不要となる。又、ラベル貼着時の
冷却スペースの削減によるコストダウンが可能になる。
さらに、ラベルレス化により、リサイクル時に分別する
こともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の結晶化度とレーザマーキング部の明度
L*との関係を示すグラフである。
【図2】本発明の結晶化度と表面温度との関係を示すグ
ラフである。
【図3】本発明の結晶化度と表面温度及び冷却速度との
関係を示すグラフである。
【図4】本発明の結晶化度と分子量との関係を示すグラ
フである。
【図5】本発明の表面温度と冷却時間との関係を示すグ
ラフである。
【図6】本発明の結晶性樹脂成形品表面に冷却板を用い
て冷却している状態を示す要部の断面図である。
【図7】本発明の結晶性樹脂成形品を水中冷却している
状態を示す要部の断面図である。
【図8】本発明の結晶化度と吸光度との関係を示すグラ
フである。
【図9】本発明の結晶化度と反射率との関係を示すグラ
フである。
【図10】本発明の結晶化度と収縮率との関係を示すグ
ラフである。
【図11】本発明の結晶化度と表面粗さとの関係を示す
グラフである。
【図12】本発明の便座用蓋に取扱説明文をレーザマー
キングした状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 結晶性樹脂成形品 2 冷却板 3 冷却パイプ 4 レーザ光 5 液中 7 便座用蓋 8 裏面側 9 説明書
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 朝日 信行 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4E068 AB01 CA00 CB09 DA13 DB10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶性樹脂成形品表面にレーザを照射し
    て加飾する方法であって、予め測定によって得られたレ
    ーザ照射時の前記結晶性樹脂成形品のレーザ照射部の結
    晶化度とレーザ照射部の色の関係に基づいて、レーザ照
    射時の前記結晶性樹脂成形品の結晶化度を制御して、レ
    ーザ照射部を所望の色に発色させることを特徴とする結
    晶性樹脂成形品のレーザマーキング方法。
  2. 【請求項2】 前記結晶化度の制御は、前記結晶性樹脂
    成形品のレーザ照射部の表面温度を制御することにより
    行うことを特徴とする請求項1記載の結晶性樹脂成形品
    のレーザマーキング方法。
  3. 【請求項3】 前記結晶化度の制御は、前記結晶性樹脂
    成形品のレーザ照射部の表面温度及び成形後からレーザ
    照射までの所定間の冷却速度の制御により行うことを特
    徴とする請求項1記載の結晶性樹脂成形品のレーザマー
    キング方法。
  4. 【請求項4】 前記レーザ照射は、前記結晶性樹脂成形
    品をアニール処理した後に行うことを特徴とする請求項
    1記載の結晶性樹脂成形品のレーザマーキング方法。
  5. 【請求項5】 前記結晶化度の制御は、予め測定によっ
    て得られた結晶化度と前記結晶性樹脂成形品の分子量の
    関係に基づいて当該分子量を制御することにより行うこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3記載のいずれか1
    項に記載の結晶性樹脂成形品のレーザマーキング方法。
  6. 【請求項6】 前記表面温度の制御は、予め測定によっ
    て得られた成形後からレーザ照射までの所定間の冷却時
    間と結晶性樹脂成形品の表面温度の関係を測定すること
    で得られた関係に基づいて、成形後からレーザ照射まで
    の所定間の冷却時間の制御により行うことを特徴とする
    請求項2又は請求項3記載のいずれか1項に記載の結晶
    性樹脂成形品のレーザマーキング方法。
  7. 【請求項7】 レーザ光透過性の冷却板を前記結晶性樹
    脂成形品表面に近接又は接触させることによって、冷却
    するとともに、前記冷却板を介してレーザ照射すること
    を特徴とする請求項3記載の結晶性樹脂成形品のレーザ
    マーキング方法。
  8. 【請求項8】 一定温度の液中に浸漬した前記結晶性樹
    脂成形品にレーザ照射することを特徴とする請求項3記
    載の結晶性樹脂成形品のレーザマーキング方法。
  9. 【請求項9】 前記結晶化度はX線回折法により測定す
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項8記載のいずれ
    か1項に結晶性樹脂成形品のレーザマーキング方法。
  10. 【請求項10】前記結晶化度はフーリエ変換赤外分光装
    置によりレーザ波長の吸光度を測定し、当該測定値と、
    予め得られた前記結晶性樹脂成形品に対するレーザ波長
    の吸光度と結晶化度の関係式とにより算出することを特
    徴とする請求項1乃至請求項8記載のいずれか1項に記
    載の結晶性樹脂成形品のレーザマーキング方法。
  11. 【請求項11】前記結晶化度はレーザ照射する際の反射
    光の量を測定し、当該測定値と、予め得られたレーザ照
    射する際の反射光の量と結晶化度の関係式とにより算出
    することを特徴とする請求項1乃至請求項8記載のいず
    れか1項に記載の結晶性樹脂成形品のレーザマーキング
    方法。
  12. 【請求項12】前記結晶化度はレーザ照射する際の前記
    結晶性樹脂成形品の収縮率を測定し、当該測定値と、予
    め得られた前記結晶性樹脂成形品の収縮率と結晶化度の
    関係とにより算出することを特徴とする請求項1乃至請
    求項8記載のいずれか1項に記載の結晶性樹脂成形品の
    レーザマーキング方法。
  13. 【請求項13】前記結晶化度はレーザ照射する際の前記
    結晶性樹脂成形品の表面粗さを測定し、当該測定値と、
    予め得られた前記結晶性樹脂成形品の結晶化度と表面粗
    さとの関係式とにより算出することを特徴とする請求項
    1乃至請求項8記載のいずれか1項に記載の結晶性樹脂
    成形品のレーザマーキング方法。
  14. 【請求項14】前記結晶性樹脂成形品は、ポリエチレ
    ン、ポリプロピレン又はポリプロピレンのアロイ、ポリ
    エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
    の群から選ばれた1種であることを特徴とする請求項1
    乃至請求項13記載のいずれか1項に記載の結晶性樹脂
    成形品のレーザマーキング方法。
  15. 【請求項15】前記結晶性樹脂成形品からなる便座用
    蓋、便器、便座、キッチン台、洗面化粧台等の水廻り商
    品に、取扱説明をマーキングすることを特徴とする請求
    項1乃至請求項14記載のいずれか1項に記載のレーザ
    マーキングを付与した結晶性樹脂成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017087296A (ja) * 2011-09-27 2017-05-25 ハンゼン,ベルント 構造を生成するための方法および方法により生産される製品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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